JP2001286250A - 電動リールの回転伝達装置 - Google Patents

電動リールの回転伝達装置

Info

Publication number
JP2001286250A
JP2001286250A JP2000103096A JP2000103096A JP2001286250A JP 2001286250 A JP2001286250 A JP 2001286250A JP 2000103096 A JP2000103096 A JP 2000103096A JP 2000103096 A JP2000103096 A JP 2000103096A JP 2001286250 A JP2001286250 A JP 2001286250A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
motor
speed
handle
handle shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000103096A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Furomoto
儀幸 風呂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimano Inc
Original Assignee
Shimano Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimano Inc filed Critical Shimano Inc
Priority to JP2000103096A priority Critical patent/JP2001286250A/ja
Publication of JP2001286250A publication Critical patent/JP2001286250A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドルの巻き上げ力をモータにより補助可
能な電動リールの回転伝達装置において、簡単な検出手
段によって必要に応じた最適なアシストを行えるように
する。 【解決手段】 電動リールの回転伝達装置は、ハンドル
軸の先端に装着されたハンドル及びモータからの回転を
糸巻用のスプールに伝達する装置であって、ハンドル2
の回転を検出する第1回転センサRS1と、ハンドル軸
21の回転を検出する第2回転センサRS2と、リール
制御部30とを備えている。リール制御部30は、第1
回転センサRS1が検出した第1速度V1と第2回転セ
ンサRS2が検出した第2速度V2との差の所定速度α
以下となるように、モータ12を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転伝達装置、特
に、ハンドル軸の先端に装着されたハンドル及びモータ
からの回転を糸巻用のスプールに伝達する電動リールの
回転伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動リールは、深い水深の魚層に生息す
る魚を釣るために広く用いられている。電動リールは、
一般に、モータ及びハンドルの回転をスプールに伝達し
てスプールを糸巻取方向に回転させる回転伝達機構を備
えている。この種の電動リールの回転伝達装置におい
て、ハンドルから入力された人力の大きさに応じてモー
タを駆動する、いわゆるアシスト電動リールの回転伝達
装置が特開平11−308949号公報に開示されてい
る。
【0003】前記公報に開示された回転伝達装置は、ハ
ンドルによって回転駆動する人力駆動系と、人力駆動系
と並列に設けられ、スプールをモータによって回転駆動
する電気駆動系と、入力された人力の大きさを検出する
人力検出手段と、この検出値に対して所定の比率でもっ
てモータからの補助駆動力を制御する制御手段とを備え
ている。
【0004】この回転伝達装置では、ハンドルからの人
力に対して常に一定の割合でモータによる補助がなされ
る。このため、手巻きの感覚を保ちつつ楽に釣り糸を巻
き上げできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
人力、つまりハンドル軸に作用するトルクを検出しなけ
ればならないために、2段増速型の遊星歯車機構を用い
なければならない。この結果、アシスト制御のための検
出手段の構成が複雑になる。また、人力に応じてモータ
によるアシスト力を発生させているので、たとえば大物
を取り込む時など人力が大きい場合に、必要以上にパワ
ーアシストするおそれがある。
【0006】本発明の課題は、ハンドルの巻き上げ力を
モータにより補助可能な電動リールの回転伝達装置にお
いて、簡単な検出手段によってアシスト制御を行えるよ
うにすることにある。本発明の別の課題は、ハンドルの
巻き上げ力をモータにより補助可能な電動リールの回転
伝達装置において、必要に応じた最適なアシストを行え
るようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1に係る電動リール
の回転伝達装置は、ハンドル軸の先端に装着されたハン
ドル及びモータからの回転を糸巻用のスプールに伝達す
る装置であって、第1回転速度検出手段と、第2回転速
度検出手段と、第1ワンウェイクラッチと、第1回転伝
達手段と、第2回転伝達手段と、第2ワンウェイクラッ
チと、第3ワンウェイクラッチと、クラッチ機構と、第
1モータ制御手段とを備えている。第1回転速度検出手
段は、ハンドルの回転速度を検出する手段である。第2
回転速度検出手段は、ハンドル軸の回転速度を検出する
手段である。第1ワンウェイクラッチは、ハンドルとハ
ンドル軸との間に配置され、ハンドルの糸巻取方向の回
転のみハンドル軸に伝達するクラッチである。第1回転
伝達手段は、モータの回転をハンドル軸に伝達する手段
である。第2回転伝達手段は、ハンドル軸の回転をスプ
ールに伝達する手段である。第2ワンウェイクラッチ
は、第1回転伝達手段に設けられ、モータの糸繰り出し
方向の回転のみハンドル軸に伝達するクラッチである。
第3ワンウェイクラッチは、ハンドル軸の糸繰り出し方
向の回転を禁止するクラッチである。クラッチ機構は、
第2回転伝達手段に設けられ、ハンドル軸とスプールと
を連結・遮断する機構である。第1モータ制御手段は、
第1回転速度検出手段が検出した第1速度と第2回転速
度検出手段が検出した第2速度との差が所定速度以下と
なるように、モータを制御する手段である。
【0008】この回転伝達装置では、ハンドルを糸巻取
方向に回転させるとその回転速度が第1回転速度検出手
段によって検出されるとともに、その回転が第1ワンウ
ェイクラッチ、ハンドル軸及び第2回転伝達手段を介し
てスプールに伝達される。また、モータが糸巻取方向に
回転すると、その回転速度が第2回転速度検出手段によ
って検出されるともに、その回転が第2ワンウェイクラ
ッチ、第1回転伝達手段、ハンドル軸及び第2回転伝達
手段を介してスプールに伝達される。そして、両回転速
度検出手段の検出結果である第1速度と第2速度との差
が所定速度以下となるように、モータを制御する。ここ
では、ハンドルの回転とモータの回転とを検出し2つの
回転速度差が所定解となるようにモータを制御している
ので、アシスト制御のための検出手段の構成が簡素であ
る。
【0009】発明2に係る電動リールの回転伝達装置
は、発明1に記載の装置において、第1モータ制御手段
は、モータに流す電流を所定電流以下に制限する。この
場合には、2つの速度差が所定速度以下のときにさらに
所定電流以下でモータを制御するので、アシスト量が不
必要に多くならず、必要に応じた最適なアシストを行え
る。
【0010】発明3に係る電動リールの回転伝達装置
は、発明1又は2に記載の装置において、モータの回転
速度を複数段階に設定可能な速度設定手段と、速度設定
手段によって設定された回転速度でモータが回転するよ
うに電力制御する第2モータ制御手段と、第1モータ制
御手段によるモータ制御と、第2モータ制御手段による
モータ制御とを択一的に選択する選択手段とをさらに備
える。この場合には、第1モータ制御手段によるアシス
ト制御と、通常の電動リールの速度制御とを選択できる
ので、釣法や釣り対象となる魚等に応じて任意にモータ
制御を選択できる。
【0011】発明4に係る電動リールの回転伝達装置
は、発明3に記載の装置において、第2モータ制御手段
は、第1回転手段によってハンドルの回転が検出される
とモータへの通電を停止する。この場合には、通常のモ
ータを用いたスプールの巻取動作中にハンドルの回転が
検出されるとモータを停止させるので、電動による巻取
から手巻きによる魚の取り込みへの切り換えをスイッチ
操作を行うことなく簡単に行える。
【0012】発明5に係る電動リールの回転伝達装置
は、発明1から4のいずれかに記載の装置おいて、第1
回転速度検出手段で検出された第1速度が所定速度以下
の時、モータへの通電を停止する第3モータ制御手段を
さらに備える。この場合には、ハンドルの回転速度が遅
いとき、つまり負荷が小さいときにはモータを停止する
ので、電力消費を抑えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1及び図2において、本発明の
一実施形態が採用された電動リールは、外部電源から供
給された電力により駆動されるとともに、手巻き動作を
アシスト可能なリールである。また、電動リールは糸繰
り出し長さ又は糸巻取長さに応じて仕掛けの水深を表示
する水深表示機能を有するリールである。
【0014】電動リールは、釣り竿Rに装着可能なリー
ル本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール
回転用のハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に
配置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを主に備え
ている。リール本体1は、左右1対の側板7a,7bと
それらを連結する複数の連結部材7cとからなるフレー
ム7と、フレーム7の左右を覆う左右の側カバー8a,
8bと、フレーム7の前部を覆う前カバー9とを有して
いる。
【0015】ハンドル2側の側カバー8bには、ハンド
ル2が装着されたハンドル軸21(図3)が回転自在に
支持され、ハンドル2と逆側の側カバー8aの後部に
は、電源コード18の一端を接続するための本体コネク
タ部19が設けられている。電源コード18の一端には
本体コネクタ部19に着脱自在に装着されるコードコネ
クタ部18aが装着されており、他端には、たとえば1
2ボルトの鉛蓄電池からなる外部電源(図示せず)が鰐
口クリップにより接続されている。この本体コネクタ部
19を介して、外部電源の電力が電動リールに供給され
る。また、側カバー8bには、ハンドル2及びモータ1
2とスプール10との駆動伝達をオンオフするクラッチ
の操作レバー11が配置されている。このクラッチをオ
ンすると、仕掛けの自重による糸繰り出し中に、糸繰り
出し動作を停止できる。
【0016】リール本体1の内部には、図2及び図3に
示すように、スプール10がリール本体1に回転自在に
支持されている。スプール10の前方には、スプール1
0を糸巻き上げ方向に回転駆動する直流駆動のモータ1
2と、スプール10に釣り糸を均一に巻き付けるための
レベルワインド機構14とが配置されている。モータ1
2は、減速機12aを有している。また、リール本体1
の内部には、モータ12及びハンドル2の回転をスプー
ル10に伝達するクラッチを含む回転伝達機構20が設
けられている。
【0017】回転伝達機構20は、ハンドル2が先端に
装着されたハンドル軸21と、ハンドル軸21に装着さ
れたメインギア22と、メインギア22に噛み合うピニ
オンギア23とを有している。また、回転伝達機構20
は、ハンドル軸21に回転不能に装着された第1駆動ギ
ア24と、第1駆動ギア24に噛み合う第2駆動ギア2
5とを有している。第2駆動ギア25はモータ12の出
力軸に装着されている。さらに、回転伝達機構20は、
ピニオンギア23とスプール軸13とにより構成される
クラッチ機構26と、スタードラグ3によりドラグ力が
調整可能なドラグ機構27とを有している。
【0018】ハンドル軸21は、リール本体1に回転自
在に支持されており、先端が側カバー8bから突出して
いる。この突出端には、第1ワンウェイクラッチ40を
介してハンドル2が装着されている。第1ワンウェイク
ラッチ40は、たとえばローラ型のワンウェイクラッチ
であり、ハンドル2の糸巻取方向の回転のハンドル軸2
1に伝達する。したがって、ハンドル軸21の糸巻取方
向の回転はハンドル2に伝達されない。ハンドル軸21
は、第3ワンウェイクラッチ42により糸繰り出し方向
の回転が禁止されている。第3ワンウェイクラッチ42
は、ハンドル軸21に回転不能に装着されたラチェット
ホイール42aと、ラチェットホイール42aに食い込
むラチェット42bとを有する爪式のワンウェイクラッ
チである。
【0019】ハンドル2の糸巻取方向の回転速度は、第
1回転センサRS1によって検出される。第1回転セン
サRS1は、たとえば、ハンドル2に回転不能に装着さ
れハンドル軸21を貫通してリール本体1の内部に延び
た検出軸43の回転を検出することによって、ハンドル
2の回転速度を検出する。第1回転センサRS1は、た
とえば光学式のロータリエンコーダやリードスイッチな
どにより構成できる。リードスイッチで第1回転センサ
RS1を構成する場合には、たとえば、検出軸43にハ
ンドル2の回転に連動して回転するように磁石を装着す
ればよい。
【0020】メインギア22は、ハンドル軸21に回転
自在に装着されており、ドラグ機構27を介してハンド
ル軸21の回転が伝達される。ピニオンギア23は、ス
プール軸13に軸方向移動自在に装着されており、スプ
ール軸13と係合するクラッチオン位置と、スプール軸
13から離脱するクラッチオフ位置とに移動する。この
ピニオンギア23がスプール軸13から離脱すると、ス
プール10に回転が伝達されず、スプール10が自由回
転可能状態になる。また、係合すると、スプール10に
ピニオンギア23の回転が伝達される。
【0021】スプール軸13には、スプール10が回転
不能に装着されている。スプール10の回転速度及び回
転方向は、スプールセンサSP1により検出される。ス
プールセンサSP1は、1対のリードスイッチにより構
成されており、スプール10又はスプール10に連動し
て回転する回転部材に装着された磁石を検出することに
より、スプール10の回転速度と回転方向とを検出す
る。
【0022】第1駆動ギア24は、ハンドル軸21の基
端部に回転不能に装着されている。この第1駆動ギア2
4に近接して第2回転センサRS2が設けられている。
第2回転センサRS2は、第1駆動ギア24の回転を検
出することによりハンドル軸21の回転速度を検出す
る。第2回転センサRS2も、たとえば光学式のロータ
リエンコーダやリードスイッチなどにより構成できる。
【0023】第2駆動ギア25は、モータ12の出力軸
に第2ワンウェイクラッチ41を介して装着されてい
る。第2ワンウェイクラッチ41は、モータ12の糸巻
取方向の回転のみ第2駆動ギア25に伝達する。したが
って、第2駆動ギア25からモータ12に糸巻取方向の
回転は伝達されない。第2ワンウェイクラッチ41は、
たとえば、ローラ型のワンウェイクラッチ又は爪式のワ
ンウェイクラッチで構成されている。
【0024】リール本体1の上部にはカウンタケース4
が固定されている。カウンタケース4の内部には、仕掛
けの水深や棚位置を水面からと底からとの2つの基準で
表示するための液晶ディスプレイからなる表示部5が上
面から臨めるように装着されており、表示部5の周囲に
は操作キー部6が設けられている。また、モータ12及
び表示部5を制御するためのリール制御部30が収納さ
れている。
【0025】表示部5は、図4に示すように、中央に配
置された4桁の7セグメント表示の水深表示領域5a
と、その下方に配置された3桁の底水深表示領域5b
と、水深表示領域5aの右側に配置された段数表示領域
5cとを有している。段数表示領域5cは、操作キー部
6により操作された現在の巻き上げ速度を5段階で表示
する。また、水深表示領域5aの上方には速度モードと
アシストモードとを示す「速度・アシスト」の文字のい
ずれかが表示される。ここで、速度モードとは、キー操
作により選択された速度でスプール10の糸巻取速度を
一定に制御するモードである。アシストモードは、ハン
ドル2の巻取操作による手巻き動作をモータ12により
アシストするモードである。
【0026】操作キー部6は、表示部5の図1右側に上
下に並べて配置された変速スイッチSK1,SK2及び
モータスイッチPWと、左側に上下に並べて配置された
底メモスイッチSM及びモードスイッチMDとを有して
いる。モータスイッチPWは、速度モードのときにモー
タ12をオンオフするためのスイッチであり、モータス
イッチPWがオン操作されたときモータ12を回転させ
る連続巻き上げ可能なスイッチとなっている。
【0027】変速スイッチSK1,SK2は、駆動され
たモータ12の速度を増減するためのスイッチであり、
変速スイッチSK1を押すと速度が増加し、変速スイッ
チSK2を押すと減少する。底メモスイッチSMは、仕
掛けが底に到達したときに押されるスイッチであり、そ
のときの水深が底として設定される。この底メモスイッ
チSMを所定時間以上押すと、釣り糸が切れたときにな
どに水深表示の0点を新たな位置にセットできる。
【0028】モードスイッチMDは、モータ12の制御
モードを速度モードとアシストモードとに切り換えるた
めのスイッチであり、スイッチを押す毎に制御モードが
切り換わる。なお、初期設定では制御モードが速度モー
ドに設定されている。リール制御部30は、カウンタケ
ース4内に配置されたCPU、RAM、ROM、I/O
インターフェイス等を含むマイクロコンピュータを含ん
でいる。リール制御部30は、制御プログラムに従って
表示部5の表示制御やモータ駆動制御等の各種の制御動
作を実行する。リール制御部30には、図5に示すよう
に、ス操作キー部6の各種のスイッチと、スプールセン
サSP1と、第1回転センサRS1と、第2回転センサ
RS2とが接続されている。また、リール制御部30に
は、PWM駆動回路45と、表示部5と、記憶部46
と、他の入出力部とが接続されている。
【0029】PWM駆動回路45は、モータ12をPW
M駆動するものであり、速度モードのとき、リール制御
部30によりデューティ比が制御されてモータ12を速
度可変に駆動する。記憶部46はたとえばEEPROM
等の不揮発メモリから構成されている。記憶部46に
は、各種の制御データや糸巻データが記憶されている。
【0030】次に、リール制御部30によって行われる
具体的な制御処理を、図6以降の制御フローチャートに
従って説明する。電動リールが電源コード18を介して
外部電源に接続されると、図6のステップS1において
初期設定を行う。この初期設定では各種の変数やフラグ
をリセットしたり、モータ制御モードを速度モードにす
る。
【0031】次にステップS2では表示処理を行う。表
示処理では、水深表示等の各種の表示処理を行う。ここ
で、速度モードのときには、段数表示領域5cに変速ス
イッチSKにより操作された速度段数が表示される。ま
た、制御モードを示す速度の文字が表示される。ステッ
プS3では、操作キー部6のいずれかのスイッチが押さ
れたか否かを判断する。またステップS4ではスプール
10が回転しているか否かを判断する。この判断は、ス
プールセンサSP1の出力により判断する。ステップS
5ではその他の指令や入力がなされたか否かを判断す
る。
【0032】スイッチが押された場合にはステップS3
からステップS6に移行してキー入力処理を実行する。
また、スプールセンサSP1によってスプール10の回
転が検出された場合にはステップS4からステップS7
に移行する。ステップS7では各動作モード処理を実行
する。その他の指令あるいは入力がなされた場合にはス
テップS5からステップS8に移行してその他の処理を
実行する。
【0033】ステップS6のキー入力処理では図7のス
テップS11でモードスイッチMDが押されたか否かを
判断する。ステップS12では、モータスイッチPWが
押された否かを判断する。ステップS13では、変速ス
イッチSK1が押されたか否かを判断する。ステップS
14では、変速スイッチSK2が押されたか否かを判断
する。ステップS15では、その他のスイッチが操作さ
れたか否かを判断する。その他のスイッチの操作には底
メモスイッチSM等の操作を含んでいる。
【0034】モードスイッチMDが押されるとステップ
S11からステップS16に移行する。ステップS16
では、制御モードが速度モードか否かを判断する。速度
モード中にモードスイッチMDが押されるということは
釣り人がアシストモードにしようとするためであるの
で、ステップS18に移行して制御モードをアシストモ
ードにセットする。これにより、モータスイッチPWや
変速スイッチSK1,SK2の操作に関わらず、手巻き
動作をアシストする制御が行われる。速度モードではな
くアシストモードの時にはステップS16からステップ
S17に移行し、制御モードを速度モードにセットす
る。
【0035】モータスイッチPWが押されると、ステッ
プS12からステップS19に移行する。ステップS1
9では、速度モードか否かを判断する。アシストモード
のときには、キー操作を無効にするために何も処理を行
わない。速度モードのときには、ステップS20に移行
し、モータ12がすでにオンしている(回転している)
か否かを判断する。モータ回転中にモータスイッチPW
が押されるということは釣り人がモータ12を停止しよ
うとするためであるので、ステップS21に移行してモ
ータ12をオフする。モータ停止中の場合にはステップ
S20からステップS22に移行してモータ12をオン
する。
【0036】変速スイッチSK1が押されると、ステッ
プS13からステップS23に移行する。ステップS2
3では、制御モードが速度モードか否かを判断する。速
度モードのときには、ステップS24に移行し、速度増
加処理を行う。ここでは、変速スイッチSK1が押され
ているとPWM制御のデューティ比(モータのオン時間
の割合)を大きくして増速する処理を行う。このため、
結果として変速スイッチSK1を押している時間だけ増
速処理が行われる。また、アシストモードの場合には、
キー操作を無効にするために何も処理を行わない。
【0037】変速スイッチSK2が押されると、ステッ
プS14からステップS25に移行する。ステップS2
5では、制御モードが速度モードか否かを判断する。速
度モードのときには、ステップS26に移行し、速度減
少処理を行う。ここでは、変速スイッチSK2が押され
ているとPWM制御のデューティ比を小さくして減速す
る処理を行う。このため、結果として変速スイッチSK
1を押している時間だけ減速処理が行われる。また、ア
シストモードの場合には、キー操作を無効にするために
何も処理を行わない。
【0038】他のスイッチ入力がなされると、ステップ
S15からステップS27に移行し、たとえば、現在の
水深の底棚値にセットするなどの操作されたスイッチ入
力に応じた他のキー入力処理を行う。ステップS18の
アシストモード処理では、図8のステップS31で、第
1回転センサRS1の回転速度(第1速度)V1を読み
込む。ステップS32では、第2回転センサRS2の回
転速度(第2速度)V2を読み込む。ステップS33で
は、第1回転センサRS1の回転速度V1と第2回転セ
ンサRS2の回転速度V2との差の絶対値、すなわち、
ハンドル2とハンドル軸21の回転誤差回転数が所定値
α以内か否かを判断する。ここで、2つの速度の絶対値
で制御する理由は、以下のとおりである。すなわち、第
1ワンウェイクラッチ40があるため、機械的には、回
転速度V1が回転速度V2より小さくなる(V1<V
2)ことはない。しかし、回転センサRS1,RS2に
対する入力としては、V1<V2となることが起こりう
る。たとえば、第1回転センサRS1からの信号が入っ
てきたときに、第2回転センサRS2からの信号がはい
ってこない位相範囲にあるとき、このようなことが生じ
るからである。
【0039】アシストモードでは、モータ12によって
アシストしすぎるのを防止するために、このような誤差
の範囲を小さくしている。すなわち、モータ12のアシ
ストによって回転するハンドル軸21の回転速度V2が
ハンドル2の回転速度V1より大きくなりすぎるのを防
止している。回転誤差回転数が所定値α以下の場合に
は、ステップS34に移行し、制限された電流値Im、
たとえば最大許容電流値の30〜50%の電流値でモー
タ12を駆動する。これにより、回転誤差回転数が小さ
くなるように、つまり、モータ12とハンドル2との回
転にあまり差がでないようにモータ12が駆動され、し
かも制限された電流値でモータ12を駆動するので、ア
シストしすぎを防止できる。ステップS35では、第1
回転センサRS1の回転が最小回転数β以下か否かを判
断する。ハンドル2の回転数が小さい、つまりハンドル
2をあまり回していないときには、ステップS36に移
行してモータ12をオフする。これは、ハンドル2の回
転速度が低い場合には、あまりアシストする必要がない
からである。回転誤差回転数が所定値αを超える、つま
り、モータ12の回転数がハンドル2の回転数を大きく
超える場合には、ステップS34をスキップしてステッ
プS33からステップS35に移行する。ステップS3
5でハンドル2が最小回転数βを超えて回っているとき
には、ステップS36をスキップする。
【0040】ここでは、回転誤差回転数が所定値α以内
のときに、制限された電流値Imでモータ12を制御す
るので、必要以上に手巻き動作をアシストしなくなる。
ステップS7の各動作モード処理では、図9のステップ
S41でスプール10の回転方向が糸繰り出し方向か否
かを判断する。この判断は、スプールセンサSP1のい
ずれのリードスイッチが先にパルスを発したか否かによ
り判断する。スプール10の回転方向が糸繰り出し方向
と判断するとステップS41からステップS42に移行
する。ステップS42では、スプール回転数が減少する
毎にスプール回転数に基づき水深を算出する。この水深
がステップS2の表示処理で表示される。ステップS4
3では、得られた水深が底位置に一致したか、つまり、
仕掛けが底に到達したか否かを判断する。底位置は、仕
掛けが底に到達したときに底メモスイッチSMを押すこ
とでセットされる。ステップS44では、他のモードか
否かを判断する。他のモードではない場合には、各動作
モード処理を終わりメインルーチンに戻る。
【0041】水深が底位置に一致するとステップS43
からステップS45に移行し、仕掛けが底に到達したこ
とを報知する。他のモードの場合には、ステップS44
からステップS46に移行し、指定された他のモードを
実行する。スプール10の回転が糸巻き取り方向と判断
するとステップS41からステップS47に移行する。
ステップS47では、スプール回転数に基づき水深を算
出する。この水深がステップS2の表示処理で表示され
る。ステップS48では、第1回転センサRS1の出力
によりハンドル2の回転を検出したか否かを判断する。
ステップS49では、水深が船縁停止位置に一致したか
否かを判断する。船縁停止位置まで巻き取っていない場
合にはメインルーチンに戻る。
【0042】ハンドル2の回転を検出すると、ステップ
S50に移行する。ステップS50では、速度モードか
否かを判断する。速度モードではなくアシストモードの
ときには、ステップS49に移行する。速度モードのと
きには、ステップS51に移行し、モータ12をオフす
る。ここでは、電動による巻取時にハンドル2を操作す
ると、モータスイッチPWを操作することなく自動的に
モータ12がオフして手巻きリールとして動作する。
【0043】船縁停止位置に到達するとステップS49
からステップS52に移行する。ステップS52では、
仕掛けが船縁にあることを報知する。報知が終わると、
ステップS53に移行する。ステップS53では、速度
モードか否かを判断する。速度モードのときにはステッ
プS54に移行し、モータ12をオフする。これにより
魚が釣れたときに取り込みやすい位置に魚が配置され
る。この船縁停止位置は、たとえば水深6m以内で所定
時間以上スプール10が停止しているとセットされる。
アシストモードの時には、ステップS54をスキップし
てメインルーチンに戻る。
【0044】この電動リールでは、アシストモードの時
には、モータ12による回転がハンドル2による手巻き
動作の回転を大きく超えないようにし、かつそのときに
モータ12に流す電流値を制限している。このため、ア
シストモード時にモータ12によるアシストし過ぎを防
止でき、必要以上に手巻き動作をアシストすることがな
い。
【0045】〔他の実施形態〕 (a)前記実施形態では、速度モードとアシストモード
との二つのモードによりモータを制御したが、アシスト
モードだけでモータ12を制御してもよい。この場合に
は、変速スイッチやモードスイッチ等が不要になり、モ
ータ制御がより簡素化する。
【0046】(b)前記実施形態では、回転センサとし
てロータエンコーダやリードスイッチを例示したが、回
転を検出できるものであれば、その他の種類のセンサで
あってもよい。 (c)前記実施形態では、一定の電流値Imとなるよう
にモータ12に流す電流値を制限したが、電流値を最大
許容電流値までの間で制限しなくともよい。また、制限
する電流値Imを第1回転センサRS1の検出値、つま
りハンドル2の回転に応じて変化させてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、ハンドルの回転とモー
タの回転とを検出して2つの回転速度差が所定以下とな
るようにモータを制御しているので、モータ制御のため
の検出手段の構成が簡素である。また、2つの回転速度
差が所定以下のときに所定以下の電流値でモータを制御
する場合には、アシスト量が不必要に多くならず、必要
に応じた最適なアシストを行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した電動リールの斜
視図。
【図2】その横断面図。
【図3】回転伝達機構の断面模式図。
【図4】表示部周辺の平面図。
【図5】電動リールの制御ブロック図。
【図6】電動リールのメインルーチンを示すフローチャ
ート。
【図7】キー入力処理サブルーチンを示すフローチャー
ト。
【図8】アシストモード処理サブルーチンを示すフロー
チャート。
【図9】各動作モード処理サブルーチンを示すフローチ
ャート。
【符号の説明】
1 リール本体 2 ハンドル 10 スプール 12 モータ 20 回転伝達機構 21 ハンドル軸 22 メインギア 23 ピニオンギア 24 第1駆動ギア 25 第2駆動ギア 26 クラッチ機構 30 リール制御部 40 第1ワンウェイクラッチ 41 第2ワンウェイクラッチ 43 第3ワンウェイクラッチ MD モードスイッチ RS1 第1回転センサ RS2 第2回転センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドル軸の先端に装着されたハンドル及
    びモータからの回転を糸巻用のスプールに伝達する電動
    リールの回転伝達装置であって、 前記ハンドルの回転速度を検出する第1回転速度検出手
    段と、 前記ハンドル軸の回転速度を検出する第2回転速度検出
    手段と、 前記ハンドルと前記ハンドル軸との間に配置され、前記
    ハンドルの糸巻取方向の回転のみ前記ハンドル軸に伝達
    する第1ワンウェイクラッチと、 前記モータの回転を前記ハンドル軸に伝達する第1回転
    伝達手段と、 前記ハンドル軸の回転を前記スプールに伝達する第2回
    転伝達手段と、 前記第1回転伝達手段に設けられ、前記モータの糸繰り
    出し方向の回転のみ前記ハンドル軸に伝達する第2ワン
    ウェイクラッチと、 前記ハンドル軸の糸繰り出し方向の回転を禁止する第3
    ワンウェイクラッチと、 前記第2回転伝達手段に設けられ、前記ハンドル軸と前
    記スプールとを連結・遮断するクラッチ機構と、 前記第1回転速度検出手段が検出した第1速度と前記第
    2回転速度検出手段が検出した第2速度との差が所定速
    度以下となるように、前記モータを制御する第1モータ
    制御手段と、を備えた電動リールの回転伝達装置。
  2. 【請求項2】前記第1モータ制御手段は、前記モータに
    流す電流を所定電流以下に制限する、請求項1に記載の
    電動リールの回転伝達装置。
  3. 【請求項3】前記モータの回転速度を複数段階に設定可
    能な速度設定手段と、 前記速度設定手段によって設定された回転速度で前記モ
    ータが回転するように電力制御する第2モータ制御手段
    と、 前記第1モータ制御手段によるモータ制御と、前記第2
    モータ制御手段によるモータ制御とを択一的に選択する
    選択手段とをさらに備える、請求項1又は2に記載の電
    動リールの回転伝達装置。
  4. 【請求項4】前記第2モータ制御手段は、前記第1回転
    速度検出手段によって前記ハンドルの回転が検出される
    と前記モータへの通電を停止する、請求項3に記載の電
    動リールの回転伝達装置。
  5. 【請求項5】前記第1回転速度検出手段で検出された第
    1速度が所定速度以下の時、前記モータへの通電を停止
    する第3モータ制御手段をさらに備える、請求項1から
    4のいずれかに記載の電動リールの回転伝達装置。
JP2000103096A 2000-04-05 2000-04-05 電動リールの回転伝達装置 Pending JP2001286250A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000103096A JP2001286250A (ja) 2000-04-05 2000-04-05 電動リールの回転伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000103096A JP2001286250A (ja) 2000-04-05 2000-04-05 電動リールの回転伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001286250A true JP2001286250A (ja) 2001-10-16

Family

ID=18616862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000103096A Pending JP2001286250A (ja) 2000-04-05 2000-04-05 電動リールの回転伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001286250A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013220087A (ja) * 2012-04-19 2013-10-28 Miyamae:Kk 魚釣用リール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013220087A (ja) * 2012-04-19 2013-10-28 Miyamae:Kk 魚釣用リール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6166063B2 (ja) 電動リールの制御装置
JP5764014B2 (ja) 両軸受リールの張力表示装置
JP2014168396A5 (ja)
JP2013048594A5 (ja)
JP2002262738A (ja) 電動リール
JP2000316437A (ja) 電動リールのモータ制御装置
JP2002125546A (ja) 電動リールのモータ制御装置
JP4408378B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP5798808B2 (ja) 電動リール
JP2004016136A (ja) 電動リール
JP2001286250A (ja) 電動リールの回転伝達装置
JP2008043303A (ja) 魚釣用電動リール
JP4307656B2 (ja) 電動リールのモータ制御装置
JP2002051674A (ja) 電動リールのモータ制御回路
JP3534623B2 (ja) 電動リールのモータ制御装置
JP3569455B2 (ja) 電動リール
JP3196812B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2004173676A (ja) 釣り用リール、リールに用いられる釣り情報表示装置及び釣り情報表示システム
JP2019080540A5 (ja)
JP2524990Y2 (ja) 釣り用リール
JP5021589B2 (ja) 魚釣用電動リール
JPH0661204B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP3152341B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2003199463A (ja) 電動リールのモータ制御装置
JP2000217479A (ja) 電動リール