JP2001284108A - 複合磁性体、及びそれを用いた電磁干渉抑制体 - Google Patents
複合磁性体、及びそれを用いた電磁干渉抑制体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電磁波の透過及び反射に対する抑制効果を任
意に設計可能で、難燃性と耐熱性を兼ね備えた複合磁性
体と、それを用いた電磁干渉抑制体を得ること。 【解決手段】 導電材料と高分子系結合剤からなり、抵
抗率を一定範囲で制御し得る非磁性体層の、少なくとも
1面に軟磁性粉末と高分子系結合剤からなる軟磁性体層
を密着して配置し、かつ、難燃剤として特定の化学構造
を有する臭素系難燃剤を使用し、高分子系結合剤を過酸
化物で架橋することにより、電磁波の透過及び反射に対
する抑制効果を任意に設計可能で、難燃性と耐熱性を兼
ね備えた複合磁性体を得る。
意に設計可能で、難燃性と耐熱性を兼ね備えた複合磁性
体と、それを用いた電磁干渉抑制体を得ること。 【解決手段】 導電材料と高分子系結合剤からなり、抵
抗率を一定範囲で制御し得る非磁性体層の、少なくとも
1面に軟磁性粉末と高分子系結合剤からなる軟磁性体層
を密着して配置し、かつ、難燃剤として特定の化学構造
を有する臭素系難燃剤を使用し、高分子系結合剤を過酸
化物で架橋することにより、電磁波の透過及び反射に対
する抑制効果を任意に設計可能で、難燃性と耐熱性を兼
ね備えた複合磁性体を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波領域におい
て不要電磁波の干渉によって生じる電磁障害を抑制する
機能を有する複合磁性体と、それを用いた電磁干渉抑制
体に関する。
て不要電磁波の干渉によって生じる電磁障害を抑制する
機能を有する複合磁性体と、それを用いた電磁干渉抑制
体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やパーソナルコンピュー
ターといった高周波を用いた電子機器類が普及している
が、これらに対する小型化、軽量化への要求が顕著であ
り、電磁ノイズ障害が問題となっている。従来、電子機
器内において、複数の配線基板を重ね合わせて実装する
場合や、スロット基板を用いたユニットでは、部品間、
配線基板間やスロット基板間における干渉の対策手段と
しては、一般に導電性のシールド材を基板間に挿入する
ことが行われている。
ターといった高周波を用いた電子機器類が普及している
が、これらに対する小型化、軽量化への要求が顕著であ
り、電磁ノイズ障害が問題となっている。従来、電子機
器内において、複数の配線基板を重ね合わせて実装する
場合や、スロット基板を用いたユニットでは、部品間、
配線基板間やスロット基板間における干渉の対策手段と
しては、一般に導電性のシールド材を基板間に挿入する
ことが行われている。
【0003】しかしながら、この方法では、ノイズ源と
なる一方の基板に対向する他方の基板に対しては遮蔽効
果が期待できるものの、同じ基板面に対しては不要輻射
の反射が生じ、電磁結合を助長する問題があった。
なる一方の基板に対向する他方の基板に対しては遮蔽効
果が期待できるものの、同じ基板面に対しては不要輻射
の反射が生じ、電磁結合を助長する問題があった。
【0004】そこで、この高周波電磁障害への対策手段
として、複合磁性体が商品化されてきている。また、基
板間の電磁波の透過に対して、導電性のシールド材と同
様の遮蔽効果をもち、電磁波の反射に対しては反射によ
る電磁結合を助長させない機能を有する複合磁性体とし
て、銅箔などを用いた非磁性体層と、該非磁性体層の片
面、あるいは両面に軟磁性体層を有するものが開発され
てきている。
として、複合磁性体が商品化されてきている。また、基
板間の電磁波の透過に対して、導電性のシールド材と同
様の遮蔽効果をもち、電磁波の反射に対しては反射によ
る電磁結合を助長させない機能を有する複合磁性体とし
て、銅箔などを用いた非磁性体層と、該非磁性体層の片
面、あるいは両面に軟磁性体層を有するものが開発され
てきている。
【0005】電子機器、装置によって、ノイズの種類や
強度といった状況は種々変化するが、透過レベルの減衰
分を大きくした方が良い場合や、透過レベルの減衰分を
減少させて、電磁波の反射に対する結合レベルの減衰分
を増加させた方が電磁障害を抑制するのに有利な場合が
ある。しかし、これらの非磁性体層は金属材料を用いて
いることから、低抗値の範囲が限定され、電磁波の遮蔽
効果(透過レベル)は1GHzにおいて約−50dBと
ほぼ一定の特性となってしまう。
強度といった状況は種々変化するが、透過レベルの減衰
分を大きくした方が良い場合や、透過レベルの減衰分を
減少させて、電磁波の反射に対する結合レベルの減衰分
を増加させた方が電磁障害を抑制するのに有利な場合が
ある。しかし、これらの非磁性体層は金属材料を用いて
いることから、低抗値の範囲が限定され、電磁波の遮蔽
効果(透過レベル)は1GHzにおいて約−50dBと
ほぼ一定の特性となってしまう。
【0006】また、近年、電子機器類は、CPUや電源
回路、高圧回路といった発熱する回路を内蔵するものが
多くなり、発火に対する危険性が無視できなくなってき
ている。しかも、従来の複合磁性体は、有機結合剤を用
いているため、自己消火性に乏しく、一度着火すると燃
焼が持続し、消火が困難なものであった。
回路、高圧回路といった発熱する回路を内蔵するものが
多くなり、発火に対する危険性が無視できなくなってき
ている。しかも、従来の複合磁性体は、有機結合剤を用
いているため、自己消火性に乏しく、一度着火すると燃
焼が持続し、消火が困難なものであった。
【0007】更に、最近の電子機器類は、装置が小型化
したことや発熱部品が増えていることから内部の温度が
高くなってきているが、従来の複合磁性体は80℃の高
温で、曲率をつけた状態で使用すると、亀裂が生じた
り、割れてしまったりすることがあった。
したことや発熱部品が増えていることから内部の温度が
高くなってきているが、従来の複合磁性体は80℃の高
温で、曲率をつけた状態で使用すると、亀裂が生じた
り、割れてしまったりすることがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の第1
の課題は、電磁波の透過に対する遮蔽効果である透過減
衰レベル、及び反射に対する結合減衰レベルなどの抑制
効果を任意に設計し得る複合磁性体と、それを利用した
電磁干渉抑制体を提供することにある。
の課題は、電磁波の透過に対する遮蔽効果である透過減
衰レベル、及び反射に対する結合減衰レベルなどの抑制
効果を任意に設計し得る複合磁性体と、それを利用した
電磁干渉抑制体を提供することにある。
【0009】また、本発明の第2の課題は、電子機器か
らの出火という万一の場合に備え、米国UL規格の難燃
性に関する規格で特に厳しいとされるUL94V−0相
当の難燃性を有する複合磁性体と、それを利用した電磁
干渉抑制体を提供することにある。
らの出火という万一の場合に備え、米国UL規格の難燃
性に関する規格で特に厳しいとされるUL94V−0相
当の難燃性を有する複合磁性体と、それを利用した電磁
干渉抑制体を提供することにある。
【0010】また、本発明の第3の課題は、高温で継続
的に長期間使用しても、機械的な特性の劣化が少ない、
長期的な耐熱性を有する複合磁性体と、それを利用した
電磁干渉抑制体を提供することにある。
的に長期間使用しても、機械的な特性の劣化が少ない、
長期的な耐熱性を有する複合磁性体と、それを利用した
電磁干渉抑制体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、結合減衰レベルの調整方法、難燃剤の配
合処方、及び結合剤の架橋処理を検討した結果なされた
ものである。
に、本発明は、結合減衰レベルの調整方法、難燃剤の配
合処方、及び結合剤の架橋処理を検討した結果なされた
ものである。
【0012】即ち、本発明は、非磁性体層と、該非磁性
体層の少なくとも一面に密着して設けられた軟磁性体層
からなる複合磁性体において、前記非磁性体層が、10
−6Ωcmないし108Ωcmの範囲の抵抗率を有し、
前記軟磁性体層が軟磁性体粉末と有機結合剤からなるこ
とを特徴とする複合磁性体である。
体層の少なくとも一面に密着して設けられた軟磁性体層
からなる複合磁性体において、前記非磁性体層が、10
−6Ωcmないし108Ωcmの範囲の抵抗率を有し、
前記軟磁性体層が軟磁性体粉末と有機結合剤からなるこ
とを特徴とする複合磁性体である。
【0013】また、本発明は、前記の複合磁性体におい
て、前記非磁性体層が、導電性粉末と有機結合剤からな
り、有機結合剤100重量部に対し、導電性粉末として
黒鉛粉末とカーボンブラック粉末のいずれか、または両
方からなる混合物を5重量部から700重量部の範囲で
含んでなることを特徴とする複合磁性体である。
て、前記非磁性体層が、導電性粉末と有機結合剤からな
り、有機結合剤100重量部に対し、導電性粉末として
黒鉛粉末とカーボンブラック粉末のいずれか、または両
方からなる混合物を5重量部から700重量部の範囲で
含んでなることを特徴とする複合磁性体である。
【0014】また、本発明は、前記の複合磁性体におい
て、前記黒鉛粉末とカーボンブラック粉末の混合比率
が、黒鉛粉末100重量部に対してカーボンブラック粉
末が0〜50重量部の範囲(0を含まず)であることを
特徴とする複合磁性体である。
て、前記黒鉛粉末とカーボンブラック粉末の混合比率
が、黒鉛粉末100重量部に対してカーボンブラック粉
末が0〜50重量部の範囲(0を含まず)であることを
特徴とする複合磁性体である。
【0015】また、本発明は、前記の複合磁性体におい
て、前記黒鉛粉末は、比表面積が3m2/g〜150m
2/gの範囲であり、前記カーボンブラック粉末は、ア
セチレンブラック、オイルファーネスブラックのうち、
少なくともいずれかまたは両方からなる混合物であり、
かつ、比表面積が50m2/g〜1100m2/gの範
囲であり、かつ吸油量が100cm3/100g〜40
0cm3/100gの範囲にあることを特徴とする複合
磁性体である。
て、前記黒鉛粉末は、比表面積が3m2/g〜150m
2/gの範囲であり、前記カーボンブラック粉末は、ア
セチレンブラック、オイルファーネスブラックのうち、
少なくともいずれかまたは両方からなる混合物であり、
かつ、比表面積が50m2/g〜1100m2/gの範
囲であり、かつ吸油量が100cm3/100g〜40
0cm3/100gの範囲にあることを特徴とする複合
磁性体である。
【0016】また、本発明は、前記の複合磁性体におい
て、前記非磁性体層と、前記軟磁性体層のうち少なくと
もいずれかに、前記有機結合剤100重量部に対して1
〜100重量部の範囲の難燃剤を含むことを特徴とする
複合磁性体である。
て、前記非磁性体層と、前記軟磁性体層のうち少なくと
もいずれかに、前記有機結合剤100重量部に対して1
〜100重量部の範囲の難燃剤を含むことを特徴とする
複合磁性体である。
【0017】また、本発明は、前記の複合磁性体におい
て、前記難燃剤は臭素系難燃剤であり、臭素化ビスフェ
ノールAとエピクロルヒドリンの反応によって得られる
オリゴマー及びポリマー、臭素化ビスフェノールAとジ
アルキルカーボネートの反応によって得られるオリゴマ
ー及びポリマー、側鎖に臭素化されたフェニル基を含む
ビニル系モノマーの重付加反応によって得られるオリゴ
マー及びポリマー、エチレンビステトラブロモフタルイ
ミド、エチレンビスペンタブロモジフェニル、ヘキサブ
ロモシクロドデカン、ポリジブロモフェニレンオキサイ
ド、ビストリブロモフェノキシエタン、トリブロモフェ
ノール、臭素化ポリスチレン、臭素化エポキシオリゴマ
ー及びポリマー、トリアジン系オリゴマー及びポリマー
のうち少なくともいずれかを含み、かつ前記臭素系難燃
剤の臭素含有率が40〜83%であることを特徴とする
複合磁性体である。
て、前記難燃剤は臭素系難燃剤であり、臭素化ビスフェ
ノールAとエピクロルヒドリンの反応によって得られる
オリゴマー及びポリマー、臭素化ビスフェノールAとジ
アルキルカーボネートの反応によって得られるオリゴマ
ー及びポリマー、側鎖に臭素化されたフェニル基を含む
ビニル系モノマーの重付加反応によって得られるオリゴ
マー及びポリマー、エチレンビステトラブロモフタルイ
ミド、エチレンビスペンタブロモジフェニル、ヘキサブ
ロモシクロドデカン、ポリジブロモフェニレンオキサイ
ド、ビストリブロモフェノキシエタン、トリブロモフェ
ノール、臭素化ポリスチレン、臭素化エポキシオリゴマ
ー及びポリマー、トリアジン系オリゴマー及びポリマー
のうち少なくともいずれかを含み、かつ前記臭素系難燃
剤の臭素含有率が40〜83%であることを特徴とする
複合磁性体である。
【0018】また、本発明は、前記の複合磁性体におい
て、前記非磁性体層、前記軟磁性体層のうち少なくとも
いずれかに、前記有機結合剤100重量部に対して0〜
20重量部(0を含まず)の範囲の架橋剤を含むことを
特徴とする複合磁性体である。
て、前記非磁性体層、前記軟磁性体層のうち少なくとも
いずれかに、前記有機結合剤100重量部に対して0〜
20重量部(0を含まず)の範囲の架橋剤を含むことを
特徴とする複合磁性体である。
【0019】また、本発明は、前記の複合磁性体におい
て、前記架橋剤は有機過酸化物であり、半減期が1分間
となる温度が130℃〜195℃の範囲にあることを特
徴とする複合磁性体である。
て、前記架橋剤は有機過酸化物であり、半減期が1分間
となる温度が130℃〜195℃の範囲にあることを特
徴とする複合磁性体である。
【0020】また、本発明は、前記の複合磁性体を用い
て、不要電磁波の干渉によって生ずる電磁障害を抑制す
ることを特徴とする電磁干渉抑制体である。
て、不要電磁波の干渉によって生ずる電磁障害を抑制す
ることを特徴とする電磁干渉抑制体である。
【0021】
【作用】前記のように非磁性体層として金属材料を用い
た複合磁性体においては、電磁波の遮蔽効果(透過レベ
ル)は1GHzにおいて約−50dBとほぼ一定の特性
となってしまう。しかし、本発明においては、非磁性体
層として、黒鉛やカーボンブラックという導電性粉末か
らなる複合体を用いることで、遮蔽特性を調整すること
ができる。
た複合磁性体においては、電磁波の遮蔽効果(透過レベ
ル)は1GHzにおいて約−50dBとほぼ一定の特性
となってしまう。しかし、本発明においては、非磁性体
層として、黒鉛やカーボンブラックという導電性粉末か
らなる複合体を用いることで、遮蔽特性を調整すること
ができる。
【0022】また、プラスチック、ゴムなどの多くの有
機材料は、自己消火性を備えていないが、適宜難燃剤を
添加することにより、難燃性を付与することができる。
しかし、一般的に、難燃剤の添加は、材料の機械的特性
を低下させるので、なるべく少量で効果の大きい配合処
方を採る必要がある。また、難燃剤の添加量の増加は、
相対的に導電性粉末の含有比率を低下させることになる
ので、この観点からも難燃剤は効率的に使用する必要が
ある。
機材料は、自己消火性を備えていないが、適宜難燃剤を
添加することにより、難燃性を付与することができる。
しかし、一般的に、難燃剤の添加は、材料の機械的特性
を低下させるので、なるべく少量で効果の大きい配合処
方を採る必要がある。また、難燃剤の添加量の増加は、
相対的に導電性粉末の含有比率を低下させることになる
ので、この観点からも難燃剤は効率的に使用する必要が
ある。
【0023】本発明においては、このような観点と、近
年、問題となっているダイオキシンの発生を抑制するた
めに、前記のような臭素を含む難燃剤を用いる。これに
よって、十分な難燃性と機械的な特性を具備した複合磁
性体、並びにそれを使用した電磁干渉抑制体を得ること
ができる。
年、問題となっているダイオキシンの発生を抑制するた
めに、前記のような臭素を含む難燃剤を用いる。これに
よって、十分な難燃性と機械的な特性を具備した複合磁
性体、並びにそれを使用した電磁干渉抑制体を得ること
ができる。
【0024】更に、一般的にプラスチック、ゴムなどの
有機材料は、長期間使用すると、酸素の作用により分子
鎖の結合が切断され、機械的特性が劣化するが、架橋処
理を行うことにより劣化をある程度抑制することができ
る。このために、本発明においては結合剤に架橋処理を
施して使用する。
有機材料は、長期間使用すると、酸素の作用により分子
鎖の結合が切断され、機械的特性が劣化するが、架橋処
理を行うことにより劣化をある程度抑制することができ
る。このために、本発明においては結合剤に架橋処理を
施して使用する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関わる複合磁性体
及び電磁干渉抑制体の実施の形態について、具体的な例
を挙げて説明する。なお、複合磁性体は、それを電気機
器等の内部及び周辺部で使用する場合に、不要電磁波の
干渉によって生じる電磁障害を抑制する電磁干渉抑制体
として機能する。
及び電磁干渉抑制体の実施の形態について、具体的な例
を挙げて説明する。なお、複合磁性体は、それを電気機
器等の内部及び周辺部で使用する場合に、不要電磁波の
干渉によって生じる電磁障害を抑制する電磁干渉抑制体
として機能する。
【0026】従って、本実施の形態では、複合磁性体
は、あくまでも以下に述べる組成物を以下の方法で得ら
れた物として扱い、その得られた複合磁性体を電気機器
等の内部及び周辺部で使用する場合に、電磁干渉抑制体
と呼ぶことにする。即ち、複合磁性体と電磁干渉抑制体
は、そめ構成成分及び製造過程に着目すれば同じである
が、その用途に着目すると異なるものになるということ
で、別の表現として記載している。上記の理由で、以
下、複合磁性体と電磁干渉抑制体が記載されているとこ
ろでは、名称を使い分けている。
は、あくまでも以下に述べる組成物を以下の方法で得ら
れた物として扱い、その得られた複合磁性体を電気機器
等の内部及び周辺部で使用する場合に、電磁干渉抑制体
と呼ぶことにする。即ち、複合磁性体と電磁干渉抑制体
は、そめ構成成分及び製造過程に着目すれば同じである
が、その用途に着目すると異なるものになるということ
で、別の表現として記載している。上記の理由で、以
下、複合磁性体と電磁干渉抑制体が記載されているとこ
ろでは、名称を使い分けている。
【0027】図1は、本発明による複合磁性体の基本的
な構成を示したものである。図1に示すように、本発明
よる複合磁性体10は、非磁性体層12と、非磁性体層
の片面もしくは両面に軟磁性体層11が密着して形成さ
れている。また、非磁性体層は抵抗率を10−6Ωcm
〜108Ωcmの範囲とした。また、軟磁性体層は、軟
磁性体粉末と有機結合剤から構成されている。
な構成を示したものである。図1に示すように、本発明
よる複合磁性体10は、非磁性体層12と、非磁性体層
の片面もしくは両面に軟磁性体層11が密着して形成さ
れている。また、非磁性体層は抵抗率を10−6Ωcm
〜108Ωcmの範囲とした。また、軟磁性体層は、軟
磁性体粉末と有機結合剤から構成されている。
【0028】
【実施例】(実施例1)まず、第1の実施例について説
明する。本実施例では、任意に抑制効果を設計する手段
として、抵抗率が10−2Ωcmであるステンレス製の
金網と、抵抗率が103Ωcmのカーボンシートを非磁
性体層として用いた。また、軟磁性体層は、軟磁性合金
の一つであるFe−Si−Al合金の粉末を用いた。な
お、本実施例に用いたFe−Si−Al合金は、6〜1
1wt%のSi、4〜7wt%のAl、残部がFeとい
う組成で、粉末の平均粒径は32μmである。
明する。本実施例では、任意に抑制効果を設計する手段
として、抵抗率が10−2Ωcmであるステンレス製の
金網と、抵抗率が103Ωcmのカーボンシートを非磁
性体層として用いた。また、軟磁性体層は、軟磁性合金
の一つであるFe−Si−Al合金の粉末を用いた。な
お、本実施例に用いたFe−Si−Al合金は、6〜1
1wt%のSi、4〜7wt%のAl、残部がFeとい
う組成で、粉末の平均粒径は32μmである。
【0029】また、軟磁性体粉末として、Fe−Si−
Al−Ni系の組成などであっても同等特性の磁性体層
用の混和物が得られる。有機結合剤として、本実施例で
はブチルゴムを用いた。軟磁性体層に用いたシートは、
軟磁性体粉末と有機結合剤であるブチルゴムを混練、分
散し得た。表1に、軟磁性体層の原材料の配合比率を重
量部により示した。
Al−Ni系の組成などであっても同等特性の磁性体層
用の混和物が得られる。有機結合剤として、本実施例で
はブチルゴムを用いた。軟磁性体層に用いたシートは、
軟磁性体粉末と有機結合剤であるブチルゴムを混練、分
散し得た。表1に、軟磁性体層の原材料の配合比率を重
量部により示した。
【0030】
【表1】
【0031】成形体を得るために、まず、前記軟磁性体
粉末273重量部と、有機結合剤であるブチルゴム10
0重量部とをミキシングロールで混練することにより混
和物を得た。なお、混練にはニーダー、インテンシブミ
キサーなどの混練機を用いても同等の混和物が得られ
た。次に、得られた混和物を平行に配置したロール間に
通し、圧延してシート状の軟磁性体層を得た。また、シ
ート状の軟磁性体層を得るには、ロール以外に押出成
形、プレス成形、射出成形などの所望の形状が得られる
成形方法を用いてもよい。
粉末273重量部と、有機結合剤であるブチルゴム10
0重量部とをミキシングロールで混練することにより混
和物を得た。なお、混練にはニーダー、インテンシブミ
キサーなどの混練機を用いても同等の混和物が得られ
た。次に、得られた混和物を平行に配置したロール間に
通し、圧延してシート状の軟磁性体層を得た。また、シ
ート状の軟磁性体層を得るには、ロール以外に押出成
形、プレス成形、射出成形などの所望の形状が得られる
成形方法を用いてもよい。
【0032】更に、本実施例では、非磁性体層として上
述の抵抗率が10−2Ωcmであるステンレス製の金網
と、抵抗率が103Ωcmのカーボンシート、それぞれ
の両面に、シート状の軟磁性体層を配置して、熱圧着プ
レスでラミネートし、厚み1.5mmの複合磁性体を得
た。また、ラミネートは、ロール圧延よる方法でも可能
である。また、両面テープや接着剤を用いても、非磁性
体層と軟磁性体層をラミネートすることができた。
述の抵抗率が10−2Ωcmであるステンレス製の金網
と、抵抗率が103Ωcmのカーボンシート、それぞれ
の両面に、シート状の軟磁性体層を配置して、熱圧着プ
レスでラミネートし、厚み1.5mmの複合磁性体を得
た。また、ラミネートは、ロール圧延よる方法でも可能
である。また、両面テープや接着剤を用いても、非磁性
体層と軟磁性体層をラミネートすることができた。
【0033】なお、上記の方法で製造された複合磁性体
を、電気機器等の内部および周辺部で使用することによ
り、該複合磁性体は不要電磁波の干渉によって生じる電
磁障害を抑制する電磁干渉抑制体として機能する。
を、電気機器等の内部および周辺部で使用することによ
り、該複合磁性体は不要電磁波の干渉によって生じる電
磁障害を抑制する電磁干渉抑制体として機能する。
【0034】次に、この電磁干渉抑制体の電気磁気的性
質の評価結果について説明する。図3は、この電磁干渉
抑制体の評価に用いた装置の概略を示す図である。図3
に示すように、この測定装置は、電磁界波源用発振器3
1、電磁界強度測定器32、電磁界波源用発振器31に
接続されたループ径2mm以下の電磁界送信用マイクロ
ループアンテナ33と、電磁界強度測定器32に接続さ
れたループ径2mm以下の電磁界受信用マイクロループ
アンテナ34とから構成される。評価は、複合磁性体を
用いた電磁干渉抑制体の厚さ1.5mmの評価シートを
用いて、透過減衰レベル及び結合減衰レベルの測定を行
った。
質の評価結果について説明する。図3は、この電磁干渉
抑制体の評価に用いた装置の概略を示す図である。図3
に示すように、この測定装置は、電磁界波源用発振器3
1、電磁界強度測定器32、電磁界波源用発振器31に
接続されたループ径2mm以下の電磁界送信用マイクロ
ループアンテナ33と、電磁界強度測定器32に接続さ
れたループ径2mm以下の電磁界受信用マイクロループ
アンテナ34とから構成される。評価は、複合磁性体を
用いた電磁干渉抑制体の厚さ1.5mmの評価シートを
用いて、透過減衰レベル及び結合減衰レベルの測定を行
った。
【0035】透過減衰レベルの測定は、図3(a)に示
すように、電磁界送信用微小ループアンテナ33と電磁
界受信微小ループアンテナ34との間に、試料を配置し
て行われる。結合レベルの測定は、図3(b)に示すよ
うに、試料の一面と電磁界送信用微小ループアンテナ3
3及び電磁界受信用微小ループアンテナ34を対向させ
て行う。電磁界強度測定器32には、図示しないスペク
トラムアナライザーが接続されており、試料が存在しな
い状態での電磁界強度を基準として測定を行った。
すように、電磁界送信用微小ループアンテナ33と電磁
界受信微小ループアンテナ34との間に、試料を配置し
て行われる。結合レベルの測定は、図3(b)に示すよ
うに、試料の一面と電磁界送信用微小ループアンテナ3
3及び電磁界受信用微小ループアンテナ34を対向させ
て行う。電磁界強度測定器32には、図示しないスペク
トラムアナライザーが接続されており、試料が存在しな
い状態での電磁界強度を基準として測定を行った。
【0036】図2は、本実施例の電磁干渉抑制体の評価
結果を示したものである。この図で、21は本実施例で
非磁性体層として、ステンレスメッシュを用いたもの、
22は本実施例で非磁性体層として、カーボンシートを
用いたものである。また、23は比較のために、非磁性
体として銅箔を用いたものを本実施例と同じ同じ形状に
成形して評価したものである。
結果を示したものである。この図で、21は本実施例で
非磁性体層として、ステンレスメッシュを用いたもの、
22は本実施例で非磁性体層として、カーボンシートを
用いたものである。また、23は比較のために、非磁性
体として銅箔を用いたものを本実施例と同じ同じ形状に
成形して評価したものである。
【0037】また、従来は、非磁性体層には銅箔を用い
ていたが、金属材料で工業的に採算のとれるものでは、
材料的に抵抗値の範囲が限定されしまう。更に、従来の
銅箔の場合、非磁性体層の厚みを変化させても、電磁波
の透過に対する遮蔽効果、即ち、透過減衰レベルは、例
えば、周波数1GHzでは、約−50dBと一定の値し
か得られなかった。
ていたが、金属材料で工業的に採算のとれるものでは、
材料的に抵抗値の範囲が限定されしまう。更に、従来の
銅箔の場合、非磁性体層の厚みを変化させても、電磁波
の透過に対する遮蔽効果、即ち、透過減衰レベルは、例
えば、周波数1GHzでは、約−50dBと一定の値し
か得られなかった。
【0038】これに対し、本実施例におけるステンレス
メッシュを用いたものでは、透過減衰レベルは周波数1
GHzで約−45dBである。また、本実施例における
カーボンシートを用いたものでは、透過減衰レベルは、
周波数1GHzで約−25dBである。なお、ここで用
いたステンレスメッシュの抵抗率は、10−2Ωcmで
あり、カーボンシートの抵抗率は103Ωcmである。
このように、非磁性体の抵抗率を変えることで、特性を
任意に設計できる。
メッシュを用いたものでは、透過減衰レベルは周波数1
GHzで約−45dBである。また、本実施例における
カーボンシートを用いたものでは、透過減衰レベルは、
周波数1GHzで約−25dBである。なお、ここで用
いたステンレスメッシュの抵抗率は、10−2Ωcmで
あり、カーボンシートの抵抗率は103Ωcmである。
このように、非磁性体の抵抗率を変えることで、特性を
任意に設計できる。
【0039】これらの例に代表されるように、本発明に
よれば、非磁性体層の抵抗率を10 −6〜108Ωcm
の範囲で適宜選択することにより、電磁干渉抑制効果を
任意に設計でき、上記以外の値を具備した複合磁性体を
得ることも可能である。また、電磁干渉抑制効果を任意
に設計できる複合磁性体の一例として、軟磁性体層は第
1の実施例と同様として、非磁性体層の抵抗率を10
−6〜108Ωcmの範囲としたときの、透過減衰レベ
ルと結合減衰レベルの関係を図4に示した。
よれば、非磁性体層の抵抗率を10 −6〜108Ωcm
の範囲で適宜選択することにより、電磁干渉抑制効果を
任意に設計でき、上記以外の値を具備した複合磁性体を
得ることも可能である。また、電磁干渉抑制効果を任意
に設計できる複合磁性体の一例として、軟磁性体層は第
1の実施例と同様として、非磁性体層の抵抗率を10
−6〜108Ωcmの範囲としたときの、透過減衰レベ
ルと結合減衰レベルの関係を図4に示した。
【0040】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
として、複合磁性体における非磁性体層について説明す
る。表2は、本実施例の原材料の混合比率を示したもの
である。
として、複合磁性体における非磁性体層について説明す
る。表2は、本実施例の原材料の混合比率を示したもの
である。
【0041】
【表2】
【0042】本実施例の非磁性体層の成形体を得るため
に、まず、黒鉛粉末を有機結合剤100重量部に対して
100重量部秤量する。次に、有機結合剤であるブチル
ゴム100重量部と、前記黒鉛粉末100重量部を、ニ
ーダーなどの混練機で混合、混練することにより黒鉛粉
末と有機結合剤からなる混和物を得る。次に、得られた
混和物を平行に配置したロール間に通して圧延し、シー
ト状の非磁性体層を得た。
に、まず、黒鉛粉末を有機結合剤100重量部に対して
100重量部秤量する。次に、有機結合剤であるブチル
ゴム100重量部と、前記黒鉛粉末100重量部を、ニ
ーダーなどの混練機で混合、混練することにより黒鉛粉
末と有機結合剤からなる混和物を得る。次に、得られた
混和物を平行に配置したロール間に通して圧延し、シー
ト状の非磁性体層を得た。
【0043】この非磁性体層の抵抗率を測定したとこ
ろ、約106Ωcmであった。また、第1の実施例との
比較に供するために、シート状の非磁性体層の両面に軟
磁性体層のシートを配置して、熱圧着プレスでラミネー
トし、厚み1.5mmの複合磁性体を得た。また、第1
の実施例と同様に、ラミネートは、ロール圧延による方
法や、両面テープや接着剤を用いても可能である。
ろ、約106Ωcmであった。また、第1の実施例との
比較に供するために、シート状の非磁性体層の両面に軟
磁性体層のシートを配置して、熱圧着プレスでラミネー
トし、厚み1.5mmの複合磁性体を得た。また、第1
の実施例と同様に、ラミネートは、ロール圧延による方
法や、両面テープや接着剤を用いても可能である。
【0044】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
として、第2の実施例に示した以外の非磁性体層の例を
示す。本実施例の原材料の混合比率を、第2の実施例と
同様に、表2に示した。本実施例の非磁性体層を得るた
めに、まず、黒鉛粉末を有機結合剤100重量部に対し
て300重量部、カーボンブラック粉末を有機結合剤1
00重量部に対して70重量部を秤量し、ミキサーなど
で混合、分散する。次に、有機結合剤であるブチルゴム
100重量部と、前記黒鉛粉末とカーボンブラック粉末
の混合物370重量部を、ニーダー等の混練機で混合、
混練することにより、黒鉛粉末、カーボンブッラク粉
末、結合剤からなる混和物を得る。
として、第2の実施例に示した以外の非磁性体層の例を
示す。本実施例の原材料の混合比率を、第2の実施例と
同様に、表2に示した。本実施例の非磁性体層を得るた
めに、まず、黒鉛粉末を有機結合剤100重量部に対し
て300重量部、カーボンブラック粉末を有機結合剤1
00重量部に対して70重量部を秤量し、ミキサーなど
で混合、分散する。次に、有機結合剤であるブチルゴム
100重量部と、前記黒鉛粉末とカーボンブラック粉末
の混合物370重量部を、ニーダー等の混練機で混合、
混練することにより、黒鉛粉末、カーボンブッラク粉
末、結合剤からなる混和物を得る。
【0045】次に、得られた混和物を平行に配置したロ
ール間に通して圧延し、シート状の非磁性体層が得られ
た。なお、この非磁性体層の抵抗率は、約100Ωcm
であった。また、第1の実施例との比較に供するため
に、第2に実施例と同様に、シート状の非磁性体層の両
面に軟磁性体層のシートをプレスでラミネートし、厚さ
1.5mmの複合磁性体体を得た。
ール間に通して圧延し、シート状の非磁性体層が得られ
た。なお、この非磁性体層の抵抗率は、約100Ωcm
であった。また、第1の実施例との比較に供するため
に、第2に実施例と同様に、シート状の非磁性体層の両
面に軟磁性体層のシートをプレスでラミネートし、厚さ
1.5mmの複合磁性体体を得た。
【0046】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
として、第2の実施例及び第3の実施例に示した以外の
非磁性体層の例を示す。本実施例についても、原材料の
混合比率を表2に示した。ここでは、黒鉛粉末として、
比表面積が20m2/gのものを用いた。また、カーボ
ンブラック粉末として、比表面積が65m2/g、吸油
量が約120cm3/100gのアセチレンブラックを
用いた。
として、第2の実施例及び第3の実施例に示した以外の
非磁性体層の例を示す。本実施例についても、原材料の
混合比率を表2に示した。ここでは、黒鉛粉末として、
比表面積が20m2/gのものを用いた。また、カーボ
ンブラック粉末として、比表面積が65m2/g、吸油
量が約120cm3/100gのアセチレンブラックを
用いた。
【0047】本実施例の非磁性体層を得るために、ま
ず、黒鉛粉末を有機結合剤100重量部に対して250
重量部と、アセチレンブラック65重量部を秤量し、ミ
キサー等で混合、分散する。次に、有機結合剤であるブ
チルゴム100重量部と、前記黒鉛粉末とカーボンブラ
ック粉末混合物315重量部を、ニーダー等の混練機で
混合、混練することにより黒鉛粉末、カーボンブラック
粉末、有機結合剤からなる混和物を得た。
ず、黒鉛粉末を有機結合剤100重量部に対して250
重量部と、アセチレンブラック65重量部を秤量し、ミ
キサー等で混合、分散する。次に、有機結合剤であるブ
チルゴム100重量部と、前記黒鉛粉末とカーボンブラ
ック粉末混合物315重量部を、ニーダー等の混練機で
混合、混練することにより黒鉛粉末、カーボンブラック
粉末、有機結合剤からなる混和物を得た。
【0048】次に、得られた複合黒鉛混練物を平行に配
置したロール間に通して圧延し、シート状の非磁性体層
を得た。なお、この非磁性体層の抵抗率は、約102Ω
cmであった。更に、本実施例では、黒鉛粉末とカーボ
ンブラック粉末の非表面積などを限定したことで、量産
時においても抵抗率のばらつきを非常に少なくでき、安
定した生産が出来るようになった。
置したロール間に通して圧延し、シート状の非磁性体層
を得た。なお、この非磁性体層の抵抗率は、約102Ω
cmであった。更に、本実施例では、黒鉛粉末とカーボ
ンブラック粉末の非表面積などを限定したことで、量産
時においても抵抗率のばらつきを非常に少なくでき、安
定した生産が出来るようになった。
【0049】また、本発明についても、第1の実施例と
の比較に供するために、第2の実施例、第3の実施例と
同様に、シート状の非磁性体層の両面に軟磁性体層のシ
ートをプレスでラミネートし、厚み1.5mmの複合磁
性体を得た。
の比較に供するために、第2の実施例、第3の実施例と
同様に、シート状の非磁性体層の両面に軟磁性体層のシ
ートをプレスでラミネートし、厚み1.5mmの複合磁
性体を得た。
【0050】ここで、第2の実施例、第3の実施例、第
4の実施例の複合磁性体を用いた電磁干渉抑制体の厚さ
1.5mmの評価用シートについて、透過減衰レベルと
結合減衰レベルの測定結果を図5に示した。電磁波の透
過に対する遮蔽効果、即ち、透過減衰レベルは、図5
(a)に示した。この図において、51は第2の実施例
の非磁性体層を用いた電磁干渉抑制体の、周波数1GH
zにおける透過減衰レベルを示し、約−13dBであ
る。
4の実施例の複合磁性体を用いた電磁干渉抑制体の厚さ
1.5mmの評価用シートについて、透過減衰レベルと
結合減衰レベルの測定結果を図5に示した。電磁波の透
過に対する遮蔽効果、即ち、透過減衰レベルは、図5
(a)に示した。この図において、51は第2の実施例
の非磁性体層を用いた電磁干渉抑制体の、周波数1GH
zにおける透過減衰レベルを示し、約−13dBであ
る。
【0051】また、52は、第3の実施例の非磁性体層
を用いた電磁干渉抑制体の周波数1GHzにおける透過
減衰レベルを示し、約−38dBである。更に、53は
第4の実施例の非磁性体層を用いた電磁干渉抑制体の周
波数1GHzにおける透過減衰レベルを示し、約−45
dBである。
を用いた電磁干渉抑制体の周波数1GHzにおける透過
減衰レベルを示し、約−38dBである。更に、53は
第4の実施例の非磁性体層を用いた電磁干渉抑制体の周
波数1GHzにおける透過減衰レベルを示し、約−45
dBである。
【0052】図5(b)において、54は第2の実施例
の非磁性体層を用いた電磁干渉抑制体の、周波数1GH
zにおける結合減衰レベルを示し、約−45dBであ
る。また同様に、55は第3の実施例の非磁性体層を用
いた場合の結合減衰レベルで、約−3.2dB、56は
第4の実施例の非磁性体層を用いた場合の結合減衰レベ
ルで、約−3.5dBであった。
の非磁性体層を用いた電磁干渉抑制体の、周波数1GH
zにおける結合減衰レベルを示し、約−45dBであ
る。また同様に、55は第3の実施例の非磁性体層を用
いた場合の結合減衰レベルで、約−3.2dB、56は
第4の実施例の非磁性体層を用いた場合の結合減衰レベ
ルで、約−3.5dBであった。
【0053】ここに示したように、非磁性体層に用いる
黒鉛粉末やカーボンブラック粉末の量を変化させること
で、抵抗率を変化させ電気磁気的特性値を任意に設計で
きる。また、これらの結果は、図4に示した本発明にお
ける、複合磁性体を構成する非磁性体層の抵抗率を10
−6〜108Ωcmの範囲としたときの、透過減衰レベ
ルと結合減衰レベルを概ね再現していることがわかっ
た。
黒鉛粉末やカーボンブラック粉末の量を変化させること
で、抵抗率を変化させ電気磁気的特性値を任意に設計で
きる。また、これらの結果は、図4に示した本発明にお
ける、複合磁性体を構成する非磁性体層の抵抗率を10
−6〜108Ωcmの範囲としたときの、透過減衰レベ
ルと結合減衰レベルを概ね再現していることがわかっ
た。
【0054】更に、第2の実施例、第3の実施例、第4
の実施例によれば、量産工程においても、コスト低減に
大きく寄与できる。第1の実施例の場合では、非磁性体
層の種類が異なると、異なる設備で対応する必要があっ
た。しかし、これら実施例の場合では、非磁性体層に用
いる黒鉛粉末やカーボンブラック粉末の配合量を変える
ことで、任意の特性の複合磁性体を得ることができるこ
とから、同一の製造工程と設備を利用できるようにな
り、生産効効率を向上することができ、更に設備の維持
費用も減少することができるからである。
の実施例によれば、量産工程においても、コスト低減に
大きく寄与できる。第1の実施例の場合では、非磁性体
層の種類が異なると、異なる設備で対応する必要があっ
た。しかし、これら実施例の場合では、非磁性体層に用
いる黒鉛粉末やカーボンブラック粉末の配合量を変える
ことで、任意の特性の複合磁性体を得ることができるこ
とから、同一の製造工程と設備を利用できるようにな
り、生産効効率を向上することができ、更に設備の維持
費用も減少することができるからである。
【0055】(実施例5)次に、難燃性を有する複合磁
性体の実施例について説明する。上述の実施例における
複合磁性体および電磁干渉抑制体は、電気磁気的特性に
ついては十分であるが、近年、電気電子部品に、安全性
という観点から難燃性が求められている。ところが、単
に難燃性といっても、デカブロモジフェニルオキサイド
を代表とする、いわゆるデカブロ系の難燃剤を用いた難
燃化手段によっては、臭素化ダイオキシンの発生の疑い
があるとされている。これらは、未だ精確な報告はされ
ていないが、環境問題や人体への影響を考慮すると、こ
れらの疑いのある難燃剤を使用しない難燃化手法が必要
である。
性体の実施例について説明する。上述の実施例における
複合磁性体および電磁干渉抑制体は、電気磁気的特性に
ついては十分であるが、近年、電気電子部品に、安全性
という観点から難燃性が求められている。ところが、単
に難燃性といっても、デカブロモジフェニルオキサイド
を代表とする、いわゆるデカブロ系の難燃剤を用いた難
燃化手段によっては、臭素化ダイオキシンの発生の疑い
があるとされている。これらは、未だ精確な報告はされ
ていないが、環境問題や人体への影響を考慮すると、こ
れらの疑いのある難燃剤を使用しない難燃化手法が必要
である。
【0056】そこで、次に、本発明の第5の実施例につ
いて説明する。軟磁性体層は、難燃剤以外の要因が特性
に影響を及ぼさないように、軟磁性体粉末としてFe−
Si−Al合金粉末を用いた。また、難燃処方の有機結
合剤として、熱可塑性エラストマーの塩素化ポリエチレ
ンを用いた。そして、更に、難燃性を向上する処方とし
て、臭素系難燃剤および、難燃助剤の三酸化アンチモン
を用いた。これらの原材料の混合比率は表1に示した。
いて説明する。軟磁性体層は、難燃剤以外の要因が特性
に影響を及ぼさないように、軟磁性体粉末としてFe−
Si−Al合金粉末を用いた。また、難燃処方の有機結
合剤として、熱可塑性エラストマーの塩素化ポリエチレ
ンを用いた。そして、更に、難燃性を向上する処方とし
て、臭素系難燃剤および、難燃助剤の三酸化アンチモン
を用いた。これらの原材料の混合比率は表1に示した。
【0057】次に、本実施例で軟磁性体層に用いたシー
トの成形方法を具体的に説明する。まず、前記軟磁性体
粉末を273重量部と、臭素系難燃剤として、臭素化ビ
スフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって
得られるオリゴマーの一つである、テトラブロモビスフ
ェノールAを原料とする臭素化エポキシ樹脂で、分子の
末端にエポキシ基を有し、かつ臭素含有率が51%であ
る難燃剤を20重量部、及び三酸化アンチモン20重量
部を秤量し、ミキサーで10分間、混合し分散させた。
トの成形方法を具体的に説明する。まず、前記軟磁性体
粉末を273重量部と、臭素系難燃剤として、臭素化ビ
スフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって
得られるオリゴマーの一つである、テトラブロモビスフ
ェノールAを原料とする臭素化エポキシ樹脂で、分子の
末端にエポキシ基を有し、かつ臭素含有率が51%であ
る難燃剤を20重量部、及び三酸化アンチモン20重量
部を秤量し、ミキサーで10分間、混合し分散させた。
【0058】次に、有機結合剤である塩素化ポリエチレ
ン100重量部と、前記軟磁性体粉末、臭素系難燃剤、
難燃助剤の混合物313重量部とを、ミキシンクロール
で混練することにより、難燃性を有する複合磁性体用の
混和物を得た。なお、混練工程では、混練機として加圧
ニーダーを使用しても同等のものが得られた。その他、
インテンシブミキサーなどを用いても、同様であった。
ン100重量部と、前記軟磁性体粉末、臭素系難燃剤、
難燃助剤の混合物313重量部とを、ミキシンクロール
で混練することにより、難燃性を有する複合磁性体用の
混和物を得た。なお、混練工程では、混練機として加圧
ニーダーを使用しても同等のものが得られた。その他、
インテンシブミキサーなどを用いても、同様であった。
【0059】次に、得られた混和物を平行に配置したロ
ール間に通し、圧延してシート状の軟磁性体層が得られ
た。また、シート状の軟磁性体層を得るには、ロール以
外に押出成形やプレス成形、射出成形等、所望の形状が
得られる成形方法を用いてもよい。
ール間に通し、圧延してシート状の軟磁性体層が得られ
た。また、シート状の軟磁性体層を得るには、ロール以
外に押出成形やプレス成形、射出成形等、所望の形状が
得られる成形方法を用いてもよい。
【0060】次に、非磁性体層の成形方法について説明
する。まず、前記第4の実施例と同様に、比表面積が1
0m2/gの黒鉛粉末を有機結合剤100重量部に対し
て250重量部と、カーボンブラック粉末として、比表
面積が65m2/g、吸油量が約120cm3/100
gのアセチレンブラックを、有機結合剤100重量部に
対して65重量部を秤量し、ミキサーで5分間混合す
る、更に前記軟磁性体層に用いた臭素系難燃剤20重量
部と難燃助剤20重量部を添加して、ミキサーで10分
間混合し分散させる。
する。まず、前記第4の実施例と同様に、比表面積が1
0m2/gの黒鉛粉末を有機結合剤100重量部に対し
て250重量部と、カーボンブラック粉末として、比表
面積が65m2/g、吸油量が約120cm3/100
gのアセチレンブラックを、有機結合剤100重量部に
対して65重量部を秤量し、ミキサーで5分間混合す
る、更に前記軟磁性体層に用いた臭素系難燃剤20重量
部と難燃助剤20重量部を添加して、ミキサーで10分
間混合し分散させる。
【0061】ここで、有機結合剤は、前記軟磁性体層の
有機結合剤と同様に、難燃処方として、熱可塑性エラス
トマーの塩素化ポリエチレンを用い、更に、難燃性を向
上する処方として、前記軟磁性体層と同様に、臭素系難
燃剤、および三酸化アンチモンを用いた。これらの原材
料の混合比率を表3に示した。
有機結合剤と同様に、難燃処方として、熱可塑性エラス
トマーの塩素化ポリエチレンを用い、更に、難燃性を向
上する処方として、前記軟磁性体層と同様に、臭素系難
燃剤、および三酸化アンチモンを用いた。これらの原材
料の混合比率を表3に示した。
【0062】
【表3】
【0063】次に、有機結合剤100重量部と、前記黒
鉛粉末、カーボンブラック粉末、臭素系難燃剤、および
難燃助剤の混合物355重量部を、ニーダーで混合、混
練することにより難燃性を具備した非磁性体用混和物を
得た。次に、得られた混和物を平行に配置したロール間
に通して圧延し、難燃性を具備したシート状の非磁性体
層が得られた。なお、この非磁性体層の抵抗率は、約1
02Ωcmであった。
鉛粉末、カーボンブラック粉末、臭素系難燃剤、および
難燃助剤の混合物355重量部を、ニーダーで混合、混
練することにより難燃性を具備した非磁性体用混和物を
得た。次に、得られた混和物を平行に配置したロール間
に通して圧延し、難燃性を具備したシート状の非磁性体
層が得られた。なお、この非磁性体層の抵抗率は、約1
02Ωcmであった。
【0064】次に、第1の実施例、第2の実施例、第3
の実施例、第4の実施例との比較のため、同様の方法で
シート状の非磁性対層の両面に軟磁性体層のシートを熱
圧着プレスでラミネートし、厚み1.5mmの複合磁性
体を得た。また、電気磁気的性質である透過減衰レベル
と結合減衰レベルを測定したところ、前記第4の実施例
とほぼ同等の特性が得られた。透過減衰レベルは、周波
数1GHzで約−28dB、結合減衰レベルは、約−
3.5dBであった。
の実施例、第4の実施例との比較のため、同様の方法で
シート状の非磁性対層の両面に軟磁性体層のシートを熱
圧着プレスでラミネートし、厚み1.5mmの複合磁性
体を得た。また、電気磁気的性質である透過減衰レベル
と結合減衰レベルを測定したところ、前記第4の実施例
とほぼ同等の特性が得られた。透過減衰レベルは、周波
数1GHzで約−28dB、結合減衰レベルは、約−
3.5dBであった。
【0065】次に、表4に、上記の第4の実施例、及び
第5の実施例で得られた複合磁性体シートの燃焼試験の
結果を示す。燃焼試験方法は、複合磁性体の用途が電子
部品であることが多いため、機器の部品用プラスチック
材料の難燃性に関するUL規格に準じ、以下の垂直燃焼
試験UL94Vにて行った。試料の寸法は、長さ127
mm、幅12.7mm、厚み1.5mmとした。また、垂
直燃焼試験は、各試料について、それぞれ5本の試験片
を用いて行うが、1回目の接炎後の燃焼時間(秒)を
「第1残炎」の欄に、2回目の接炎後の燃焼時間(秒)
を「第2残炎」の欄に、そして、「第2残炎十火種」の
欄には、2回目の接炎後の燃焼時間と火種時間の合計を
標記した。ここで、火種時間とは、有炎燃焼が停止して
から、または有炎燃焼が生じない場合の材料の無炎燃焼
を続ける時間をいう。
第5の実施例で得られた複合磁性体シートの燃焼試験の
結果を示す。燃焼試験方法は、複合磁性体の用途が電子
部品であることが多いため、機器の部品用プラスチック
材料の難燃性に関するUL規格に準じ、以下の垂直燃焼
試験UL94Vにて行った。試料の寸法は、長さ127
mm、幅12.7mm、厚み1.5mmとした。また、垂
直燃焼試験は、各試料について、それぞれ5本の試験片
を用いて行うが、1回目の接炎後の燃焼時間(秒)を
「第1残炎」の欄に、2回目の接炎後の燃焼時間(秒)
を「第2残炎」の欄に、そして、「第2残炎十火種」の
欄には、2回目の接炎後の燃焼時間と火種時間の合計を
標記した。ここで、火種時間とは、有炎燃焼が停止して
から、または有炎燃焼が生じない場合の材料の無炎燃焼
を続ける時間をいう。
【0066】
【表4】
【0067】表4に示した結果では、第4の実施例の試
料は、上記規格のV−0、V−1クラス共に至っておら
ず、試料5本の全部が試料の下部からの長さで、75%
以上まで燃え切ってしまっている。これに対して、第5
の実施例の試料は、自己消火性を有し、試験片5本それ
ぞれの1回目の接炎後の残炎時間(秒)と2回目の接炎
後の残炎時間(秒)の合計、つまり、全10回の接炎後
の合計残炎時間(秒)が38秒であり、V−0クラス相
当の難燃性を有する。
料は、上記規格のV−0、V−1クラス共に至っておら
ず、試料5本の全部が試料の下部からの長さで、75%
以上まで燃え切ってしまっている。これに対して、第5
の実施例の試料は、自己消火性を有し、試験片5本それ
ぞれの1回目の接炎後の残炎時間(秒)と2回目の接炎
後の残炎時間(秒)の合計、つまり、全10回の接炎後
の合計残炎時間(秒)が38秒であり、V−0クラス相
当の難燃性を有する。
【0068】このように、非磁性体層の抵抗率により特
性値を自由に設計し、かつ難燃性として自己消火性も具
備することができた。なお、本実施例で軟磁性体層およ
び非磁性体層に用いた臭素系難燃剤以外、例えば、臭素
化ビスフエノェールAとエピクロルヒドリンの反応によ
って得られるポリマー・臭素化ピスフェノールAとジア
ルキルカーボネートの反応によって得られるオリゴマー
及ぴポリマー、側鎖に臭素化されたフェニル基を含むビ
ニル系モノマーの重付加反応によって得られるオリゴマ
ー及びポリマー、エチレンビステトラブロモフタルイミ
ド、エチレンビスペンタブロモジフェニル、ヘキサブロ
モシクロドデカン、ポリジブロモフェニレンオキサイ
ド、ビストリブロモフェノキシエタン、トリブロモフェ
ノール、臭素化ポリスチレン、臭素化エポキシオリゴマ
ー及びポリマー、トリアジン系オリゴマー及びポリマー
でも、複合磁性体を成形することができ、かつ難燃性を
付与することができた。
性値を自由に設計し、かつ難燃性として自己消火性も具
備することができた。なお、本実施例で軟磁性体層およ
び非磁性体層に用いた臭素系難燃剤以外、例えば、臭素
化ビスフエノェールAとエピクロルヒドリンの反応によ
って得られるポリマー・臭素化ピスフェノールAとジア
ルキルカーボネートの反応によって得られるオリゴマー
及ぴポリマー、側鎖に臭素化されたフェニル基を含むビ
ニル系モノマーの重付加反応によって得られるオリゴマ
ー及びポリマー、エチレンビステトラブロモフタルイミ
ド、エチレンビスペンタブロモジフェニル、ヘキサブロ
モシクロドデカン、ポリジブロモフェニレンオキサイ
ド、ビストリブロモフェノキシエタン、トリブロモフェ
ノール、臭素化ポリスチレン、臭素化エポキシオリゴマ
ー及びポリマー、トリアジン系オリゴマー及びポリマー
でも、複合磁性体を成形することができ、かつ難燃性を
付与することができた。
【0069】(実施例6)これまで説明した複合磁性体
あるいは電磁干渉抑制体は、電気磁気的な特性や、難燃
性については、十分特性を満足している。しかし、電気
電子機器において電磁干渉抑制体を使用する箇所は、発
熱することがあり、100℃程度の温度下で使用した
り、80℃の温度で複合磁性体を曲げた状態で使用した
りする場合もあり、このような高温下でも長期間の使用
に耐えるだけの耐熱性が求められている。
あるいは電磁干渉抑制体は、電気磁気的な特性や、難燃
性については、十分特性を満足している。しかし、電気
電子機器において電磁干渉抑制体を使用する箇所は、発
熱することがあり、100℃程度の温度下で使用した
り、80℃の温度で複合磁性体を曲げた状態で使用した
りする場合もあり、このような高温下でも長期間の使用
に耐えるだけの耐熱性が求められている。
【0070】それ故、使用温度範囲を広げることで、用
途が増加したり、使用環境条件の自由度が大きくなった
りすることが考えられ、より一層、不要電磁波の干渉に
よって生じる電磁障害を抑制することが容易となる。
途が増加したり、使用環境条件の自由度が大きくなった
りすることが考えられ、より一層、不要電磁波の干渉に
よって生じる電磁障害を抑制することが容易となる。
【0071】そこで、第6の実施例として、複合磁性体
に耐熱性を付与する例について説明する。本実施例にお
ける軟磁性体層の原材料の混合比率は表1に、非磁性体
層の原材料の混合比率は表3にそれぞれ示した。比較に
供するため、有機結合剤、軟磁性体粉末、臭素系難燃
剤、黒鉛粉末、カーボンブラック粉末などは、第5の実
施例と同一のものを用いた。
に耐熱性を付与する例について説明する。本実施例にお
ける軟磁性体層の原材料の混合比率は表1に、非磁性体
層の原材料の混合比率は表3にそれぞれ示した。比較に
供するため、有機結合剤、軟磁性体粉末、臭素系難燃
剤、黒鉛粉末、カーボンブラック粉末などは、第5の実
施例と同一のものを用いた。
【0072】まず、軟磁性体層に用いたシートの成形方
法を以下に説明する。前記軟磁性体粉末273重量部
と、臭素系難燃剤20重量部を秤量し、ミキサーで10
分間、混合、分散させる。次に、有機結合剤100重量
部と、前記軟磁性体粉末、臭素系難燃剤、難燃助剤の混
合物313重量部とを、ミキシングロールで混練する。
次に、過酸化物であり、半減期が1分間となる温度が1
50℃の架橋剤5重量部、架橋助剤1重量部を添加し、
更にミキシングロールで混練した。これによって、未架
橋の軟磁性体用の混和物を得た。なお、混練工程では、
加圧ニーダーを用いてもおいても同等のものが得られ
た。その他、インテンシブミキサーなどの混練機を用い
ても、同等のものが得られた。
法を以下に説明する。前記軟磁性体粉末273重量部
と、臭素系難燃剤20重量部を秤量し、ミキサーで10
分間、混合、分散させる。次に、有機結合剤100重量
部と、前記軟磁性体粉末、臭素系難燃剤、難燃助剤の混
合物313重量部とを、ミキシングロールで混練する。
次に、過酸化物であり、半減期が1分間となる温度が1
50℃の架橋剤5重量部、架橋助剤1重量部を添加し、
更にミキシングロールで混練した。これによって、未架
橋の軟磁性体用の混和物を得た。なお、混練工程では、
加圧ニーダーを用いてもおいても同等のものが得られ
た。その他、インテンシブミキサーなどの混練機を用い
ても、同等のものが得られた。
【0073】そして、この混和物を平行に配置したロー
ル間に通して圧延してシート状の軟磁性体層が得られ
た。また、シート状の軟磁性体層を得るには、ロール以
外に押出成形とプレス成形、射出成形など、所望の形状
が得られる成形方法を用いてもよい。
ル間に通して圧延してシート状の軟磁性体層が得られ
た。また、シート状の軟磁性体層を得るには、ロール以
外に押出成形とプレス成形、射出成形など、所望の形状
が得られる成形方法を用いてもよい。
【0074】次に、非磁性体層の成形方法について説明
する。まず、前記軟磁性体層と同様に、有機結合剤10
0重量部に対し、黒鉛粉末250重量部、カーボンブラ
ック粉末65重量部を秤量し、ミキサーで5分間混合し
た。更に、臭素系難燃剤20重量部と難燃助剤20重量
部を添加してミキサーで10分間混合して分散させた。
次に、前記有機結合剤100重量部と、前記黒鉛粉末、
カーボンブラック粉末、臭素系難燃剤、および難燃助剤
の混合物355重量部を、ニーダーで混合、混練した。
する。まず、前記軟磁性体層と同様に、有機結合剤10
0重量部に対し、黒鉛粉末250重量部、カーボンブラ
ック粉末65重量部を秤量し、ミキサーで5分間混合し
た。更に、臭素系難燃剤20重量部と難燃助剤20重量
部を添加してミキサーで10分間混合して分散させた。
次に、前記有機結合剤100重量部と、前記黒鉛粉末、
カーボンブラック粉末、臭素系難燃剤、および難燃助剤
の混合物355重量部を、ニーダーで混合、混練した。
【0075】更に、過酸化物であり、半減期が1分間と
なる温度が約150℃の架橋剤5重量部、架橋助剤1重
量部を加え、混合、混練を行い、難燃性を付与した未架
橋の非磁性体用混和物を得た。次に、この混和物を平行
に配置したロール間に通して圧延し、難燃性を具備した
未架橋のシート状の非磁性体層が得られた。なお、この
非磁性体層の抵抗率は約102Ωcmであった。
なる温度が約150℃の架橋剤5重量部、架橋助剤1重
量部を加え、混合、混練を行い、難燃性を付与した未架
橋の非磁性体用混和物を得た。次に、この混和物を平行
に配置したロール間に通して圧延し、難燃性を具備した
未架橋のシート状の非磁性体層が得られた。なお、この
非磁性体層の抵抗率は約102Ωcmであった。
【0076】次に、電磁干渉抑制体としての特性を評価
するため、これまで説明した実施例と同様の方法で、シ
ート状の非磁性体層の両面に軟磁性体層のシートを15
0℃の温度で、加熱圧着プレスで6分間加圧し、ラミネ
ートし厚み1.5mmの複合磁性体を得た。また、この
工程では同時に、架橋反応処理を行っている。なお、本
実施例での軟磁性体層、および非磁性体層に用いた架橋
剤以外に、一例として半減期が1分間となる温度が約1
80℃の架橋剤を使用した場合においても、同様な特性
や機能を有する複合磁性体が得られた。
するため、これまで説明した実施例と同様の方法で、シ
ート状の非磁性体層の両面に軟磁性体層のシートを15
0℃の温度で、加熱圧着プレスで6分間加圧し、ラミネ
ートし厚み1.5mmの複合磁性体を得た。また、この
工程では同時に、架橋反応処理を行っている。なお、本
実施例での軟磁性体層、および非磁性体層に用いた架橋
剤以外に、一例として半減期が1分間となる温度が約1
80℃の架橋剤を使用した場合においても、同様な特性
や機能を有する複合磁性体が得られた。
【0077】また、電気磁気的性質を評価したところ、
透過減衰レベルは、周波数1GHzで約−28dB、結
合減衰レベルは、約−3.5dBと、前記第4の実施例
とほぼ同等の特性が得られた。
透過減衰レベルは、周波数1GHzで約−28dB、結
合減衰レベルは、約−3.5dBと、前記第4の実施例
とほぼ同等の特性が得られた。
【0078】次に、表4に、本実施例で得られた複合磁
性シートの燃焼試験の結果を示す。本実施例では、試料
5本で全10回の接炎後の残炎時間(秒)の合計が40
秒であり、第5の実施列と同様にV−0クラス相当の難
燃性を有する。
性シートの燃焼試験の結果を示す。本実施例では、試料
5本で全10回の接炎後の残炎時間(秒)の合計が40
秒であり、第5の実施列と同様にV−0クラス相当の難
燃性を有する。
【0079】更に、耐熱性を評価するために、直径20
mmの棒に本実施例の複合磁性体を巻き付け、温度95
℃の乾燥空気中に、96時間放置した。試験片は、厚さ
1.5mmで、第6の実施例と、第5の実施例の複合磁
性体で比較評価を行った。この結果、第6の実施例の試
料は、外観の変化が確認されないの対し、第5の実施例
の試料は、外観で亀裂が入ったり、また一部では試料の
破損が観察されたりした。以上から、有機結合剤を架橋
処理することにより、高温下においても使用が可能な耐
熱性を有する複合磁性体が得られることが分かる。
mmの棒に本実施例の複合磁性体を巻き付け、温度95
℃の乾燥空気中に、96時間放置した。試験片は、厚さ
1.5mmで、第6の実施例と、第5の実施例の複合磁
性体で比較評価を行った。この結果、第6の実施例の試
料は、外観の変化が確認されないの対し、第5の実施例
の試料は、外観で亀裂が入ったり、また一部では試料の
破損が観察されたりした。以上から、有機結合剤を架橋
処理することにより、高温下においても使用が可能な耐
熱性を有する複合磁性体が得られることが分かる。
【0080】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、抵抗率が10−6Ωcm〜108Ωcmの範囲にあ
る非磁性体層の少なくとも一面に、軟磁性体層を密着し
て配置することで、電気磁気的特性を任意に設計するこ
とのできる複合磁性体が得られる。また、本発明による
複合磁性体シートは、難燃性の主たる要素である自己消
火性を有し、難燃規格UL94V−0クラスを確保する
ことができた。
ば、抵抗率が10−6Ωcm〜108Ωcmの範囲にあ
る非磁性体層の少なくとも一面に、軟磁性体層を密着し
て配置することで、電気磁気的特性を任意に設計するこ
とのできる複合磁性体が得られる。また、本発明による
複合磁性体シートは、難燃性の主たる要素である自己消
火性を有し、難燃規格UL94V−0クラスを確保する
ことができた。
【0081】更に、本発明による複合磁性体シートは、
耐熱性を有し、優れた機械的特性を発現する。よって、
本発明により、軟磁性体、導電材、有機結合剤からなる
複合磁性体とそれを応用した電磁干渉抑制体の用途を格
段に広げることが可能となる。
耐熱性を有し、優れた機械的特性を発現する。よって、
本発明により、軟磁性体、導電材、有機結合剤からなる
複合磁性体とそれを応用した電磁干渉抑制体の用途を格
段に広げることが可能となる。
【図1】本発明による複合磁性体の断面の概略を示す
図。
図。
【図2】本発明の第1の実施例の電気磁気的性質を示す
図。図2(a)は透過減衰レベルを示す図、図2(b)
は結合減衰レベルを示す図。
図。図2(a)は透過減衰レベルを示す図、図2(b)
は結合減衰レベルを示す図。
【図3】電磁干渉抑制体の特性評価に用いた評価系を示
す図。図3(a)は透過減衰レベルを測定するための評
価系概略図、図3(b)は結合減衰レベルを測定するた
めの評価系概略図。
す図。図3(a)は透過減衰レベルを測定するための評
価系概略図、図3(b)は結合減衰レベルを測定するた
めの評価系概略図。
【図4】本発明による複合磁性体の非磁性体層の抵抗率
と、透過減衰レベル及び結合減衰レベルの関係を示す
図。
と、透過減衰レベル及び結合減衰レベルの関係を示す
図。
【図5】本発明による複合磁性体の第2の実施例、第3
の実施例、第4の実施例の電気磁気的性質を示す図。
の実施例、第4の実施例の電気磁気的性質を示す図。
10 複合磁性体 11 軟磁性層 12 非磁性層 21 非磁性層としてステンレスメッシュを用いた結
果 22 非磁性層としてカーボンシートを用いた結果 23 非磁性層として銅箔を用いた結果 24 非磁性層としてステンレスメッシュを用いた結
果 25 非磁性層としてカーボンシートを用いた結果 26 非磁性層として銅箔を用いた結果 31 電磁界波源用発振器 32 電磁界強度測定器 33 電磁界送信用マイクロループアンテナ 34 電磁界受信用マイクロループアンテナ 51 第2の実施例の測定結果 52 第3の実施例の測定結果 53 第4の実施例の測定結果 54 第2の実施例の測定結果 55 第3の実施例の測定結果 56 第4の実施例の測定結果
果 22 非磁性層としてカーボンシートを用いた結果 23 非磁性層として銅箔を用いた結果 24 非磁性層としてステンレスメッシュを用いた結
果 25 非磁性層としてカーボンシートを用いた結果 26 非磁性層として銅箔を用いた結果 31 電磁界波源用発振器 32 電磁界強度測定器 33 電磁界送信用マイクロループアンテナ 34 電磁界受信用マイクロループアンテナ 51 第2の実施例の測定結果 52 第3の実施例の測定結果 53 第4の実施例の測定結果 54 第2の実施例の測定結果 55 第3の実施例の測定結果 56 第4の実施例の測定結果
Claims (9)
- 【請求項1】 非磁性体層と、該非磁性体層の少なくと
も一面に密着して設けられた軟磁性体層からなる複合磁
性体において、前記非磁性体層は、10−6Ωcmない
し108Ωcmの範囲の抵抗率を有し、前記軟磁性体層
は軟磁性体粉末と有機結合剤からなることを特徴とする
複合磁性体。 - 【請求項2】 請求項1に記載の複合磁性体において、
前記非磁性体層は、導電性粉末と有機結合剤からなり、
有機結合剤100重量部に対し、導電性粉末として黒鉛
粉末とカーボンブラック粉末のいずれか、または両方か
らなる混合物を5重量部から700重量部の範囲で含ん
でなることを特徴とする複合磁性体。 - 【請求項3】 請求項2に記載の複合磁性体において、
前記黒鉛粉末とカーボンブラック粉末の混合比率は、黒
鉛粉末100重量部に対してカーボンブラック粉末が0
〜50重量部の範囲(0を含まず)であることを特徴と
する複合磁性体。 - 【請求項4】 請求項2または請求項3のいずれかに記
載の複合磁性体において、前記黒鉛粉末は、比表面積が
3m2/g〜150m2/gの範囲であり、前記カーボ
ンブラック粉末は、アセチレンブラック、オイルファー
ネスブラックのうち、少なくともいずれかまたは両方か
らなる混合物であり、かつ、比表面積が50m2/g〜
1100m2/gの範囲であり、かつ吸油量が100c
m3/100g〜400cm3/100gの範囲にある
ことを特徴とする複合磁性体。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
載の複合磁性体において、前記非磁性体層と、前記軟磁
性体層のうち少なくともいずれかに、前記有機結合剤1
00重量部に対して1〜100重量部の範囲の難燃剤を
含むことを特徴とする複合磁性体。 - 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
載の複合磁性体において、前記難燃剤は臭素系難燃剤で
あり、臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの
反応によって得られるオリゴマー及びポリマー、臭素化
ビスフェノールAとジアルキルカーボネートの反応によ
って得られるオリゴマー及びポリマー、側鎖に臭素化さ
れたフェニル基を含むビニル系モノマーの重付加反応に
よって得られるオリゴマー及びポリマー、エチレンビス
テトラブロモフタルイミド、エチレンビスペンタブロモ
ジフェニル、ヘキサブロモシクロドデカン、ポリジブロ
モフェニレンオキサイド、ビストリブロモフェノキシエ
タン、トリブロモフェノール、臭素化ポリスチレン、臭
素化エポキシオリゴマー及びポリマー、トリアジン系オ
リゴマー及びポリマーのうち少なくともいずれかを含
み、かつ前記臭素系難燃剤の臭素含有率が40〜83%
であることを特徴とする複合磁性体。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
載の複合磁性体において、前記非磁性体層、前記軟磁性
体層のうち少なくともいずれかに、前記有機結合剤10
0重量部に対して0〜20重量部(0を含まず)の範囲
の架橋剤を含むことを特徴とする複合磁性体。 - 【請求項8】 請求項7に記載の複合磁性体において、
前記架橋剤は有機過酸化物であり、半減期が1分間とな
る温度が130℃〜195℃の範囲にあることを特徴と
する複合磁性体。 - 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかに記
載の複合磁性体を用いて、不要電磁波の干渉によって生
ずる電磁障害を抑制することを特徴とする電磁干渉抑制
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000101008A JP2001284108A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-03 | 複合磁性体、及びそれを用いた電磁干渉抑制体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000101008A JP2001284108A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-03 | 複合磁性体、及びそれを用いた電磁干渉抑制体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001284108A true JP2001284108A (ja) | 2001-10-12 |
Family
ID=18615128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000101008A Withdrawn JP2001284108A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-03 | 複合磁性体、及びそれを用いた電磁干渉抑制体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001284108A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006003924A1 (ja) * | 2004-06-30 | 2006-01-12 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | 電磁波吸収体 |
WO2013147177A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 株式会社 東芝 | 磁気冷凍用材料および磁気冷凍デバイス |
WO2015076387A1 (ja) * | 2013-11-25 | 2015-05-28 | 旭化成せんい株式会社 | ノイズ吸収シート |
KR20210120904A (ko) * | 2020-03-26 | 2021-10-07 | 시바우라 메카트로닉스 가부시끼가이샤 | 전자파 감쇠체, 전자 장치, 성막 장치 및 성막 방법 |
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-
2000
- 2000-04-03 JP JP2000101008A patent/JP2001284108A/ja not_active Withdrawn
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JPWO2013147177A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2015-12-14 | 株式会社東芝 | 磁気冷凍用材料および磁気冷凍デバイス |
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CN105766075A (zh) * | 2013-11-25 | 2016-07-13 | 旭化成株式会社 | 噪音吸收片 |
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KR102496985B1 (ko) | 2020-03-26 | 2023-02-06 | 시바우라 메카트로닉스 가부시끼가이샤 | 전자파 감쇠체, 전자 장치, 성막 장치 및 성막 방법 |
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