JP2001282035A - 像加熱装置 - Google Patents

像加熱装置

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JP2001282035A
JP2001282035A JP2000098037A JP2000098037A JP2001282035A JP 2001282035 A JP2001282035 A JP 2001282035A JP 2000098037 A JP2000098037 A JP 2000098037A JP 2000098037 A JP2000098037 A JP 2000098037A JP 2001282035 A JP2001282035 A JP 2001282035A
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temperature
recording material
heating
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nip
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JP2000098037A
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Kenichi Ogawa
賢一 小川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体のニップ通紙状態によらずニップの
通紙領域における加熱体の過昇温を防止し、過定着やオ
フセット、フィルム部材と加圧体若しくは記録媒体との
スリップの防止を図ることができ、画質の向上と装置の
安全性の向上を図ることができる像加熱装置を提供す
る。 【解決手段】 第一サーミスタ5aによって検知された
通紙領域温度と、第二サーミスタ5bによって検知され
た非通紙領域温度と、ニップに通紙される記録材Pの搬
送方向の長さとに基づき、上記通紙領域温度と非通紙領
域温度と上記長さ及とに対応して連続定着処理時の所定
時間当りの記録材Pのニップ通過枚数が設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
などの画像形成装置に用いられている加熱定着装置や、
画像の表面を改質する加熱装置、等の像加熱装置に関す
る。特に、熱ローラ方式、フィルム方式、誘導加熱方式
等の接触加熱方式を用いた像加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱定着装置に代表される加熱装
置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式等の接触
加熱方式が広く用いられている。このような加熱装置
は、加熱体たるハロゲンランプ、発熱抵抗体に電流をな
がして発熱させ、ローラや、フィルム部材たるフィルム
を介して記録媒体上の画像たるトナー像の加熱処理を施
すようになっている。そこで、従来では、セラミック等
の基板上に抵抗発熱体のパターンを設けて加熱体を構成
し、これを発熱させて被加熱体としての記録媒体を薄い
フィルムを介して加熱する方法が特開昭63−3131
82で提案されている。その加熱体の制御にあっては、
非通紙領域昇温対策として加熱体が冷えている場合でも
常に紙間では発熱を抑えるといった方法が特開平6−1
49103で提案されている。
【0003】図12は、従来の加熱装置の一例たるフィ
ルム加熱定着装置の概略断面図である。
【0004】フィルム加熱定着装置は、図12に示すよ
うに、加熱体103と、エンドレスで耐熱性のフィルム
部材たるフィルム102と、加圧体たる加圧ローラ10
4とを備えている。
【0005】フィルム102は、加熱体103を含みフ
ィルム102を外嵌するガイド部材でもある加熱体支持
体101に外嵌されている。このフィルム102は、内
周長が加熱体支持体101の外周長よりも例えば3mm
程度大きくしてあり、従って、加熱体支持体101に対
し周長の余裕をもってルーズに外嵌されている。
【0006】又、フィルム102は、熱容量を小さくし
てクイックスタート性を向上させるために、フィルム膜
厚は100μm以下、好ましくは50μm以下20μm
以上の耐熱性のあるPTFE、PFA、FEPの単層、
或いはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PE
S、PPS等の外周表面にPTFE、PFA、FEP等
をコーティングした複合層フィルムを使用できる。本例
ではポリイミドフィルムの外周表面にPTFEをコーテ
ィングしたものを用いている。
【0007】加熱体103は、アルミナ等でできた基板
表面に、例えばAg/Pd(銀パラジウム)等の電気抵
抗材料を厚さ約10μm、幅1〜3mmにスクリーン印
刷等により塗工、その上に保護層107としてガラスや
フッ素樹脂等がコートされている。
【0008】加圧ローラ104は、フィルム102を介
して加熱体103に圧接してニップNを形成し、フィル
ム102を駆動させる回転体であり、芯金104−Aと
シリコンゴム等の離型性の良い耐熱ゴム104−bから
なり、駆動手段(図示せず)によって芯金104−Aの
端部に駆動力が伝達され回転駆動される。
【0009】加熱体103の温度制御にあっては、加熱
体103上に設けられたサーミスタ105の出力がA/
D変換されCPU110に取り込まれ、その情報に基づ
き、CPU110が、加熱体103に通電されるAC電
圧をトライアック111が位相、波数制御等することに
より加熱体103への通電電力を制御するようになって
いる。
【0010】図13は、従来の加熱体103の通電電力
制御における加熱体3の温度推移を示す図である。
【0011】従来では、図13に示すように、5〜6時
間加熱装置本体を動作させていない場合、加熱体103
はほぼ室温まで冷え切っている。その時の加熱体103
の温度はTA〔℃〕を示している。このTAは、加熱体
103に接触しているサーミスタ105の検知温度であ
り、記録材の搬送方向の直角方向におけるサーミスタ1
05の位置は通紙可能な記録材の最小サイズの幅内に収
まる範囲となっている。
【0012】そして、かかる加熱装置にあっては、プリ
ントが開始されると加熱体103が温度上昇を始め、そ
の温度上昇にしたがってサーミスタ105の検知温度も
Tb、Tc‥〔℃〕と変化していき、加熱体103は記
録材PがニップNに入る直前Eに未定着画像を永久固着
させるために必要な定着温度Tdまで温度上昇すること
となる。
【0013】ここで、入力電圧AC120V、紙種CO
M10封筒(幅105mm、長さ241mm)、プロセ
ススピード80mm/sec、室温23℃/50%環境
においてプリントを行なった場合について説明する。
【0014】例えば、通紙可能な記録材のサイズが最大
サイズで220mm幅である加熱装置にあっては、この
COM10封筒を通紙すると通紙領域対非通紙領域の比
率は約1:1となる。そのときの通紙した際のニップに
おける加熱体103の通紙領域「R」及び非通紙領域
「H」の温度状態を図14に示す。
【0015】この場合、図14に示すように、通紙領域
「R」ではCOM10封筒が通過するため加熱体103
を支持する加熱体支持体101及び加圧ローラ104の
温度は、さほど上昇しないが、記録材が通過しない非通
紙領域「H」では、熱の逃げ場所がないために温度が上
昇してしまう。その状態のまま通紙(プリント)を行う
と加熱体支持体や加圧ローラの破壊が発生してしまう虞
があるために、従来では通紙している記録材の単位時間
内の通紙枚数を変更したり、定着を行っているときの温
調温度を変更したりすることで破壊の発生を防止してい
る。本例では、記録材の通紙比率は約1:1であった
が、同様の現象が発生するのは通紙比率が1:1に限っ
ているわけではなく、1:1.2や1:0.2等でも同
様に発生する虞がある。
【0016】ここで、一般的に知られている定型紙のサ
イズの中で、本例が通紙可能なサイズとしてリーガル、
レター、A4、B5、封筒、はがき、COM10封筒サ
イズ等がある。これらの中で、比較的通統領域の狭い続
にB5、はがき、COM10等がある。これらの記録材
の特徴としては紙幅が狭く、記録材長さもそれに伴って
短くなっている。
【0017】記録材の種類、紙幅、長さ、それに傾向を
示すと、 リーガル 幅:216mm 長さ:356mm レター 幅:216mm 長さ:279mm A4 幅:210mm 長さ:297mm B5 幅:182mm 長さ:257mm 封筒(B5サイズ) 幅:174mm 長さ:250mm COM10封筒 幅105mm 長さ:241mm はがき 幅:100mm 長さ:148mm 3×5inch 幅:76mm 長さ:127mm 等がある。
【0018】上記の一覧の中をみてもわかるように記録
材の幅が比較的狭くB5サイズ以下のものは、記録材の
長さは257mm以下である。このように、記録材の幅
の狭いものに関しては長さが短く、反対に記録材の幅の
広いものに関しては長さが長くなるという具合に記録材
の幅と長さは比較的対応しているものである。(本例で
は、定型紙について述べており、ユーザーによって定型
紙を切断し不定形な形状にしたものに関しては特に述べ
ていないが、本例は不定形な記録材に対しても対応可能
である。)そのため、本例では便宜上記録材の幅(∝記
録材の長さ)で以後の説明をすることとする。
【0019】このような幅の狭い紙種を通紙する場合
は、その多くの紙種において非通紙領域の過昇温が発生
する虞がある。この現象を軽減させるために、図12に
示すサーミスタ105(第一温度検知手段とする)の他
に、非通紙領域では非通紙領域の温度をモニターするた
めの第二温度検知手段を別途設ける必要がある。
【0020】図18は、通紙比率と、非通紙領域昇温に
より定着器ユニットの破損の発生する温度に到達した場
合を「NG」、到達しない場合を「OK」と記した表を
記しておく。
【0021】図18においては、第一温度検知手段及び
第二温度検知手段の抵抗値公差/ばらつき公差加減状
態、取りつけ位置の加減、更に取りつけ時の加圧力を少
なくして検知状態を悪くさせた状態で行った。又、図1
8においては、ニップにおける加熱体の非通紙領域の温
度、つまり、第二温度検知手段が危険な温度と判断し、
単位時間内のニップへの通紙枚数を変更したものであ
る。簡単に説明すると、COM10封筒では、通紙可能
領域の幅が220mmに対して、紙幅が105mmであ
るため非通紙領域の幅が115mmとなる。つまり、通
紙可能領域220mmに対して非通紙領域領域115m
mであるため、通紙比率は1:1.1となる。このよう
なCOM10封筒では15枚で非通紙領域の過昇温がひ
どくなり、加熱装置を構成する部品の耐熱温度限界に近
づきNGとなる。参考までに、記しておくが加圧ローラ
の限界温度は230度、加熱体支持体の耐熱温度は29
0度であり、COM10を通紙した場合これらの限界温
度へ到達するのに18枚が限界である。この現象は、加
熱装置のユニット構成でカバーできるところはあるが、
主だった要因は加熱体の発熱領域幅、記録材の幅、温調
温度、及び記録材の長さによって決まるところが大き
い。
【0022】従来、第一温度検知手段及び第二温度検知
手段を備える加熱装置では、非通紙領域(最小記録材幅
外)に第二温度検知手段を配置させ、上述したような状
況になると画像形成装置の動作(加熱処理条件)を変更
している。
【0023】加熱処理条件として、例えば、図15に示
すように、第二温度検知手段が、ある一定の温度になっ
た場合(本従来例では、第二温度検知手段が260℃を
検知した場合)には、その時点から「通紙している記録
材の単位時間内の通紙枚数を変更する」といった方法を
とったり、「定着を行っているときの温調温度を変更す
る」といった方法をとったりして対応をとっている。
【0024】又、他の手段として、ニップに通紙される
記録材の搬送方向の長さをセンサー等で測定し、ある一
定長さ以下の場合は、初期から「通紙している記録材の
単位時間内の通紙枚数を変更する」といった方法をとっ
たり、「定着を行っているときの温調温度を変更する」
といった方法をとったりして対応している。尚、図15
には、上記の対策のなかでも「通紙している記録材の単
位時間内の通紙枚数を変更する」といった制御について
記している。
【0025】その後の加熱処理条件についても、記録材
の単位時間内の通紙枚数を少なくしたり、定着を行って
いるときの温調温度を低くしたりして通紙を行ってい
る。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の加熱装
置においては、この状態の制御ではニップにどのような
記録材が「どのような状態」で進入してきたが把握する
ことができない場合がある。例えば、図16に示すよう
にCOM10封筒が何らかの理由で斜行(搬送方向に対
して角度θを持った状態)して給紙された場合に、従来
の加熱装置では、定着温度制御へ移行し加熱体への通電
を行い加熱させていく。そのときに稀にではあるがCO
M10封筒が第二温度検知手段の配置部分を通過してし
まうことがある(「R’」部内)。このような状況で
は、図17に示す第一温度検知手段及び第二温度検知手
段の検知温度状況は、図17に示すように、第一温度検
知手段と第二温度検知手段の検知温度にはあまり違いは
生じないが非通紙領域(「H’一部)の温度上昇は発生
している。つまり、この状態で記録材の通紙を行うと第
二温度検知手段は非通紙領域では昇温が発生していない
と勘違いしてしまい、先の例のように「通紙している記
録材の単位時間内の通紙枚数を変更」したり、「定着を
行っているときの温調温度を変更」したりすること等を
行わなくなってしまう。
【0027】従来のように、温度検知手段を少なくとも
2つ以上有している加熱装置であっても、通紙状況を的
確に判断することができないために、非通紙領域の昇温
による温度上昇で加熱体支持体や加圧ローラを破損して
しまう虞があった。それと同時に、非通紙領域の温度上
昇が大きい場合に、その昇温部を覆うような幅広の記録
材を通紙すると、記録材上のトナーが過溶融してしまい
「オフセット」という画像の乱れ現象を生じる虞があ
る。又、他の問題として温度上昇が一定以上大きくなる
と加熱装置のユニット自体のトルクが局部的に大きくな
り、フィルムの回転が損なわれたりすることがある。更
に、記録材の吸湿状態が4%を超えるものを通紙した場
合に、瞬間的に定着部で加熱が行われるためにフィルム
と記録材、記録材と加圧ローラの間に薄い水蒸気膜が形
成される。このような現象によっても画像の乱れ現象を
生じる虞がある。
【0028】そこで、本発明は、記録媒体のニップ通紙
状態によらずニップの通紙領域における加熱体の過昇温
を防止し、過定着やオフセット、フィルム部材と加圧体
若しくは記録媒体とのスリップの防止を図ることがで
き、画質の向上と装置の安全性の向上を図ることができ
る像加熱装置の提供を目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本出願によれば、上記目
的は、記録媒体を挟持搬送するニップの通紙部の温度を
検知する第1温度検知素子と、ニップの非通紙部の温度
を検知する第2温度検知素子と、第1温度検知素子の検
知温度が設定温度を維持するように温調する制御手段
と、を有し、ニップで記録媒体上の画像を加熱する像加
熱装置において、上記第1温度検知素子の出力と上記第
2温度検知素子の出力と記録媒体のサイズに応じて加熱
処理条件を設定する条件設定手段を有するという第一の
発明によって達成される。
【0030】又、本出願によれば、上記目的は、第一の
発明において、上記条件設定手段は、上記第1温度検知
素子の検知温度と上記第2温度検知素子の検知温度の差
が所定値以下であり、且つ記録媒体のサイズが所定サイ
ズ以下の時、単位時間当たりの加熱処理枚数を減らすと
いう第二の発明によっても達成される。
【0031】更に、本出願によれば、上記目的は、第二
の発明において、上記条件設定手段は、上記第2温度検
知素子の検知温度が所定値以上の時、単位時間当たりの
加熱処理枚数を減らすという第三の発明によっても達成
される。
【0032】又、本出願によれば、上記目的は、第一の
発明において、上記条件設定手段は、上記第1温度検知
素子の検知温度と上記第2温度検知素子の検知温度の差
が所定値以下であり、且つ記録媒体のサイズが所定サイ
ズ以下の時、上記設定温度を下げるという第四の発明に
よっても達成される。
【0033】更に、本出願によれば、上記目的は、第四
の発明において、上記条件設定手段は、上記第2温度検
知素子の検知温度が所定値以上の時、上記設定温度を下
げるという第五の発明によっても達成される。
【0034】又、本出願によれば、上記目的は、第一の
発明において、上記条件設定手段は更に、記録媒体の連
続通紙枚数に応じて加熱処理条件を設定するという第六
の発明によっても達成される。
【0035】即ち、本出願にかかる第一の発明にあって
は、条件設定手段が、第1温度検知素子の出力と第2温
度検知素子の出力と記録媒体のサイズに応じて加熱処理
条件を設定する。
【0036】又、本出願にかかる第二の発明にあって
は、条件設定手段が、第1温度検知素子の検知温度と第
2温度検知素子の検知温度の差が所定値以下であり、且
つ記録媒体のサイズが所定サイズ以下の時、単位時間当
たりの加熱処理枚数を減らす。
【0037】更に、本出願にかかる第三の発明にあって
は、条件設定手段が、第2温度検知素子の検知温度が所
定値以上の時、単位時間当たりの加熱処理枚数を減ら
す。
【0038】又、本出願にかかる第四の発明にあって
は、条件設定手段が、第1温度検知素子の検知温度と第
2温度検知素子の検知温度の差が所定値以下であり、且
つ記録媒体のサイズが所定サイズ以下の時、設定温度を
下げる。
【0039】更に、本出願にかかる第五の発明にあって
は、条件設定手段が、第2温度検知素子の検知温度が所
定値以上の時、設定温度を下げる。
【0040】又、本出願にかかる第六の発明にあって
は、条件設定手段が更に、記録媒体の連続通紙枚数に応
じて加熱処理条件を設定する。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に関し
て、添付図面に基づき説明する。
【0042】(第一の実施形態)先ず、本発明の第一の
実施形態について説明する。
【0043】図1は、本実施形態における画像形成装置
を好適に示す一例たるレーザプリンタ21(以下、プリ
ンタ21と略称する。)の概略構成を示す模式的断面図
である。
【0044】プリンタ21は、プリンタ21の本体外部
に設けられたホストコンピュータ等の出力装置(図示せ
ず)からの提供情報に応じた画像を記録媒体たる記録材
Pに記録する形態の画像形成装置である。
【0045】プリンタ21は、図1に示すように、出力
装置からの提供情報に応じた静電潜像を外周面に担持す
るドラム状の潜像担持体22と、上記静電潜像を現像剤
により現像剤像に可視像化する現像装置23と、上記現
像剤像を未定着画像として記録材Pに転写する転写ロー
ラ24と、転写処理済みの記録材Pに定着処理を施す像
加熱装置たる定着装置25とを備えている。
【0046】又、プリンタ21は、本実施形態にあって
は、プリンタ21の本体に設けられたエンジンコントロ
ーラ26により潜像担持体22及び現像装置23等が統
括的に制御されるようになっている。
【0047】潜像担持体22は、その表面層が有機感光
体を主成分とする光導電層であって、プリンタ21の本
体に設けられた駆動機構(図示せず)からの駆動力を受
けることにより、時計方向に回転駆動されるようになっ
ている。
【0048】即ち、潜像担持体22の外周面は、一次帯
電ローラ27により所定電位分布に帯電されたのち出力
装置からの提供情報に応じて露光装置44から明滅され
たレーザLaをミラー28等を介して露光されることに
より、上記提供情報に応じた静電潜像が形成されるよう
になっている。
【0049】転写ローラ24は、潜像担持体22に当接
又は近接する位置にて回転自在に支持されることによ
り、記録材Pに転写処理を施すための転写ニップ部TN
を潜像担持体22との間に形成するようになっている。
【0050】即ち、本実施形態にあっては、転写ニップ
部TNに達した記録材Pを転写ローラ24が潜像担持体
22の外周面の現像剤像と逆極性に帯電化することによ
り、上記現像剤像及び上記記録材Pの間に電気的相互作
用を生じせしめ、以て、上記現像剤像を未定着画像とし
て上記記録材Pに担持せしめるようになっている。
【0051】尚、本実施形態にあっては、記録材Pは、
先ず、プリンタ21の本体にて取り外し自在に支持され
たカセット29から給紙ローラ30により、給紙ローラ
30から記録材Pの搬送方向上流側の位置にて回転自在
に支持されている搬送ローラ31へと給紙される。
【0052】次に、搬送ローラ31に到達した記録材P
は、搬送ローラ31により、搬送ローラ31から記録材
Pの搬送方向上流側の位置に配置された給紙センサ32
へと搬送される。
【0053】而して、記録材Pにおける未定着画像担持
部位先端と潜像担持体22の外周面における画像形成部
位先端とが同期するよう給紙センサ32が上記記録材P
を転写ニップ部TNへと搬送されることとなる。
【0054】未定着画像を担持する記録材Pは、定着装
置25に搬送され、定着装置25にて加熱及び加圧され
て上記未定着像が上記記録材P上に定着された後、排紙
ローラ33によって排紙トレイ14上に排出される。
【0055】図2は、定着装置25の一例たるフィルム
加熱定着装置の概略断面図である。
【0056】定着装置25は、図2に示すように、加熱
体3と、エンドレスで耐熱性のフィルム部材たるフィル
ム2と、加圧体たる加圧ローラ4と、第一温度検知手段
たる第一サーミスタ5aと、第二温度検知手段たる第二
サーミスタ5bとを備えている。
【0057】フィルム2は、加熱体3を含みフィルム2
を外嵌するガイド部材でもある加熱体支持体1に外嵌さ
れている。このフィルム2は、内周長が加熱体支持体1
の外周長よりも例えば3mm程度大きくしてあり、従っ
て、加熱体支持体1に対し周長の余裕をもってルーズに
外嵌されている。
【0058】又、フィルム2は、熱容量を小さくしてク
イックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚は
100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上
の耐熱性のあるPTFE、PFA、FEPの単層、或い
はポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、
PPS等の外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコ
ーティングした複合層フィルムを使用できる。本実施形
態ではポリイミドフィルムの外周表面にPTFEをコー
ティングしたものを用いている。
【0059】加熱体3は、アルミナ等でできた基板表面
に、例えばAg/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材
料を厚さ約10μm、幅1〜3mmにスクリーン印刷等
により塗工、その上に保護層7としてガラスやフッ素樹
脂等がコートされている。
【0060】加圧ローラ4は、フィルム2を介して加熱
体3に圧接してニップNを形成し、フィルム2を駆動さ
せる回転体であり、芯金4−Aとシリコンゴム等の離型
性の良い耐熱ゴム4−bからなり、駆動手段(図示せ
ず)によって芯金4−Aの端部に駆動力が伝達され回転
駆動される。
【0061】加熱体3の温度制御にあっては、加熱体3
上に設けられた第一サーミスタ5a及び第二サーミスタ
5bの出力がA/D変換されCPU10に取り込まれ、
その情報に基づき、CPU10が、加熱体3に通電され
るAC電圧をトライアック11が位相、波数制御等する
ことにより加熱体3への通電電力を制御するようになっ
ている。
【0062】次に、定着装置25の駆動制御に関して詳
細に説明する。
【0063】図3は、従来の加熱装置の長手方向の概略
構成を示す図である。
【0064】定着装置25にあっては、図3に示すよう
に、加熱体3に接触配設される第一サーミスタ(第一温
度検知手段)5aが、記録材のニップ通紙による加熱体
3の温度変化を検知しながらその検知温度に基づき加熱
体3を適切な温度に維持させる必要があるために、加熱
体3の裏面に接触させ、ニップに通紙可能な記録材の最
小サイズの幅内に収まる位置に配置されている。更に、
非常事態(定着装置25やCPU10、加熱体3等が暴
走し、破壊される状態)を避けるために本実施形態で
は、安全装置として温度ヒューズ6を使用している。こ
の温度ヒューズ6を上述の最小サイズである記録材の通
紙領域内に配置させて安全性を高める必要があるため、
第一サーミスタ5aと温度ヒューズ6は記録材通紙基準
〔中央〕から均等に振り分け、中央から長手方向に駆動
側へそれぞれ25mm離して配置させている。
【0065】第二サーミスタ(第二温度検知手段)5b
は、ニップに通紙可能な記録材の最小サイズの幅以上に
配置させる必要があるために、記録材通紙基準(本実施
形態では中央基準)から遠い位置にしている。本実施形
態では、記録材通紙領域の中央位置から駆動側方向に9
5mmの位置で加熱体3に接触配設されている。
【0066】従来では、記録材の幅、及び長さの短いも
のは定着装置、特に加熱体や加熱体支持体、加圧ローラ
の通紙領域に対して狭い範囲を通過するため、記録材の
通紙領域外の位置では、加熱体の加熱によって異常な昇
温をもたらしてしまう。そういった状況を踏まえて、本
実施形態では、非通紙領域において適切な第二サーミス
タ5bの配置場所を決めるため、温度上昇の発生しやす
い紙種、幅及び長さのパラメーターをいろいろ換えて非
通紙領域の昇温温度と昇温個所を特定し第二サーミスタ
5bの配置場所が決定されている。参考までに記してお
くが、すべての紙種を通紙しても同じ位置がピーク温度
になるわけではないが、この位置に配置することで非通
紙領域昇温の状態を検知することが可能である。
【0067】次に、図4に基づき第一サーミスタ5aに
ついて説明する。
【0068】本実施形態では、加熱体3の温度を検知し
その検知された温度に基づき加熱体3の温度を制御する
ために、加熱体3の裏面に第一サーミスタ5aを取り付
けて加熱体3の温度を検知し、加熱体3の抵抗発熱体
(図示せず)に供給される電力を制御して温度を所定の
値に制御している。
【0069】図4に示すように、加熱体3に取り付けら
れる第一サーミスタ5aは、チップ型のサーミスタであ
り、寸法は幅1.0mm、長さ2.5mm、厚み0.4
mmである。第一サーミスタ5aは、加熱体3の上にサ
ーミスタ材14と電極13を印刷して形成されている。
このように形成される第一サーミスタ5aは、耐熱性の
ある導電性接着剤が微小量塗布されて加熱体3の裏面に
設けた電極(図示せず)に接着されている。尚、本実施
形態では、この第一サーミスタ5aは加熱体3に接着し
ているが、接着以外にも外部から接触という方法を用い
ることで代用することが可能である。
【0070】次に、第二サーミスタ5bについて説明す
る。
【0071】定着装置25にあっては、プリントが開始
されると加熱体3は温度上昇を始めその温度上昇にした
がって第二サーミスタ5bの検知温度も図13に示すよ
うにTb、Tc・・〔℃〕と変化していくこととなる。
加熱体3は、記録材PがニップNに入る直前Eに未定着
画像を永久固着させるために必要な定着温度Tdに温度
上昇している。
【0072】このとき、COM10封筒(幅105m
m、長さ241mm)を通紙すると非通紙領域の温度は
上昇する。その状態のまま連続で通紙(プリント)を行
うと加圧ローラや加熱体支持体等が異常昇温してしまう
虞がある。
【0073】その状況において、本実施形態では、非通
紙領域に配置された第二サーミスタ5bが非通紙領域に
発生している異常昇温を検知して単位時間内の通紙枚数
を少なくさせるようになっている。例えば、異常昇温が
起きる前での、本実施形態のプリントスピードは8枚/
分(=8ppm)であるが、異常昇温が発生した段階で
スピードをその半分である4枚/分(=4ppm)まで
落としている(図18参照)。そうすることで記録材と
記録材の紙間を長く設け、非通紙領域に生じた異常昇温
を緩和させているのである。本実施形態では、記録材と
記録材の紙間においての温調温度は、記録材を通紙して
いる際の温調温度に対して低く設定されている。
【0074】この理由として、紙間で加熱体3への電力
供給をストップしてしまうと後続する次の記録材がニッ
プNへ入ってくるときに定着温調温度まで加熱体3を昇
温させることができなくなるためである。一方、紙間で
加熱体3への電力供給を継続した場合では非通紙領域の
昇温を緩和させるために設けた紙間で逆に暖めてしまい
かねないためである。
【0075】尚、本実施形態では、非通紙領域の過昇温
時に通紙枚数の変更を行っていたが、非通紙領域に配置
した第二サーミスタ5bが異常高温を検知した場合に加
熱体3の温調温度を下げる方法でもよい。これは、加熱
体3の温度自体を下げて記録材が通紙されていない場所
にある加圧ローラ、加熱体支持体等を暖めないようにす
るためである。
【0076】又、上記二つの方法、即ち単位時間内に排
出する紙の量を少なくする方法と温調温度を下げる方法
とを組み合わせて行うことで、更に非通紙領域の温度上
昇を下げることが可能である。
【0077】上述したように、図3に示すような搬送形
態(本来の搬送形態=搬送方向に対して記録材が角度を
つけないで(図16に示すように角度θをもたない)搬
送すること)の場合において有効ではある。
【0078】従来では、非通紙領域の過昇温検知を第二
サーミスタの検知温度に頼っていたので、図16に示し
たように角度θをもった搬送形態をしたものであると、
第二サーミスタの検知位置の温度上昇が発生しない(検
知できない)ために、第二サーミスタで非通紙領域の異
常温度上昇が検知できない場合があった。その状態であ
るにもかかわらず第二サーミスタの外側(本実施形態の
搬送基準である中央とは反対の方向)では、非通紙領域
昇温が発生しているのである。
【0079】そこで、本実施形態では、加熱装置の駆動
制御に関し、上述の制御に加え、実施形態に記載したよ
うに比較的小サイズ紙といわれる B5 幅:182mm 長さ:257mm 封筒(B5サイズ) 幅:174mm 長さ:250mm はがき 幅:100mm 長さ:148mm 3×5inch 幅:76mm 長さ:127mm 等に特有の「長さ」を付加した制御を提供するものであ
る。
【0080】定着装置25にあっては、プリントを行う
際に、センサー(図示せず)が記録材の搬送によって倒
れる(レーザー等が遮断される)時間を計測することに
よって「紙の長さの計測」を行う共に、第一サーミスタ
5aと第二サーミスタ5bの検知温度を同時にモニター
することにより制御を行うのである。
【0081】上記制御について、図7に示すフローチャ
ートに基づき、具体的に説明する。
【0082】定着装置25にあっては、ニップNに通紙
される記録材が図16のように角度θをもちながら搬送
される(同様のモードとして、中央基準で通紙を行うと
ころを図6に示すように第二サーミスタの配置されてい
る側へ寄せて通紙をされたときにも以下に示す状態にな
ってしまう)。このようなときは、図17に示すように
第二サーミスタ5bでは温度上昇を検知することができ
ない。そのときの、第一サーミスタ5aと第二サーミス
タ5bの検知温度の差を比較して見ると約3deg.で
ある(本実施形態では、検知温度にそれほど差は見られ
ないが、サーミスタの特性や加熱体への当接具合、公差
によっては−5deg.〜25deg.の温度差として
現れることがある)。
【0083】つまり、この場合、COM10封筒を通紙
しており、本来ならば記録材の長さによると非通紙領域
昇温が発生する長さである。それにもかかわらず、第二
サーミスタ5bの検知位置では非通紙領域での温度上昇
が検知されていない状況となっている。
【0084】ここで、記録材の長さから、第一サーミス
タ5a及び第二サーミスタ5bの検知温度に差が大きく
生じていないということは異常な通紙モードであると判
断できる。
【0085】そこで、本実施形態では、記録材の長さが
短くて斜行した場合(紙種B5(長さ257mm))や
3×5inch(127mm)の紙等が中央から外れて
給紙口にセットされ、そのときに非通紙領域昇温を発生
させたとき)を考慮に入れると第一サーミスタ5a及び
第二サーミスタ5bの検知温度に変化が無い状態、つま
り、マージンを含めて(図8参照)記録材の長さが 120mm〜270mm・・・(1) の長さであり、且つ第一サーミスタ5aの検知温度
「A」と第二サーミスタ5bの検知温度「B」の関係式
が、 「A」<「B」+(−5〜25deg.)・・・(2) を満足するときには、単位時間内の紙の排出量を8枚/
分から4枚/分と通紙枚数を少なくして対応をとって対
応を行う。
【0086】一方、第一サーミスタ5a及び第二サーミ
スタ5bによる検知温度が上記の(2)以外の時、つま
り通常の非通紙領域昇温ならば、図10に示している第
二温度検知手段の温度が25℃から260℃の範囲とな
り、検知温度は徐々に上昇していき、最初から25℃以
上となる。その後も温度上昇していき、定着装置の限界
温度である260℃まで温度上昇していく。その間は、
単位時間内の紙の排出量を8枚/分で出力していくが、
260℃を超えると同時に、通紙している記録材の単位
時間内の排出量を8枚/分から4枚/分と変更する。
【0087】又、低温側の−5℃以下では、第二サーミ
スタ5bの故障と判断できるためにその時点から通紙し
ている記録材の単位時間内の通紙枚数を変更する方法を
とる。こうすることで異常な通紙モードで記録材を通紙
されても非通紙領域で加熱体支持体や加圧ローラや加熱
体等が異常昇温せずにプリントを行うことが可能とな
る。そのときの図8についての詳細な説明は、従来の技
術の項で述べたので省く。又、第一サーミスタ及び第二
サーミスタの抵抗値公差/ばらつき公差加減状態、取り
つけ位置の加減、更に取りつけ時の加圧力を少なくして
検知状態を悪くさせるという条件も同様である。
【0088】本実施形態を用いると、図7に示すように
COM10封筒では8枚で本実施形態の制御にあてはま
り、単位時間内の通紙枚数を少なくした(従来では、1
5枚目で検知する)。
【0089】上述したように、図7に示す本実施形態
は、小サイズ紙が斜行して(角度θ)を保ちながら搬送
されたり、通紙位置を間違えて通紙されたりした場合で
も、単位時間内の通紙枚数を落とすことができ装置の破
損を防止することができ、図15(a)の比較例よりも
優れている。
【0090】又、本実施形態は、記録材の厚みが薄い時
には、図15(b)のx枚数より多く8枚/分で出すこ
とができ、ユーザーにとっては速度の速い装置を提供す
ることができ、図15(b)の比較例よりも優れてい
る。
【0091】更に、本実施形態は、図15(b)におい
て、記録材の厚みがわからないために、最高厚みを想定
し非通紙領域昇温が大丈夫である枚数で8枚/分を4枚
/分へ切り替えなくてはならないが、図7では、第二温
度検知手段と第一温度検知手段との温度差の上昇速度に
より記録材の厚みが擬似的にわかるため、8枚/分を4
枚/分へ切り替え枚数を遅く(ユーザーにとっては速度
の速い装置を提供する)することができる。
【0092】尚、本実施形態では、最小サイズ幅の中に
温度ヒューズ一つと第一温度検知手段を一つ配置してい
るが、複数設けることによってより確実な、そして正確
な温度が検知できることは言うまでも無い。
【0093】又、本実施形態では、最小サイズ幅の外に
第二温度検知手段を一つ配置しているが、複数設けるこ
とによってより確実な、そして正確な温度が検知できる
ことは言うまでも無い。
【0094】(第二の実施形態)次に、本発明の第二の
実施形態について説明する。尚、第一の実施形態と同様
の構成に関しては、同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0095】本実施形態にあっては、画像形成装置にお
ける条件(入力電圧、紙種、プロセススピード、室温
等)や、紙の長さのデーターを制御へフィードバックす
る動作に関して第一の実施形態と同様である。
【0096】第一の実施形態では、記録材の通紙枚数に
よらず第一サーミスタ5a及び第二サーミスタ5bによ
って検知される温度状況と記録材Pの長さとによって加
熱体3の駆動制御を行っていたが、本実施形態では、こ
の方法に更に記録材Pの通紙枚数の情報を付加すること
によってより安全に制御を行うことが可能となってい
る。
【0097】図10は、本実施形態について、その具体
的方法を説明するためのフローチャートである。
【0098】現在使用されている記録材のなかで最小の
サイズとして幅76mm、長さ127mmのものがあ
る。従来では、このサイズの記録材を通常状態で搬送し
加熱処理を行うと1枚通紙されただけで非通紙領域の昇
温が発生する虞があった。このときの第一温度検知手段
及び第二温度検知手段による検知温度状況を示した図を
図9に示す。正確に中央基準に小サイズの記録材を配置
させ、通紙した場合ならば通紙枚数を増やせばその分だ
け非通紙領域における昇温が厳しくなっていくのは周知
のことである。そのため、本来では安全対策として第一
の実施形態に採用しているように記録材の長さが 120mm〜270mm・・・(1) であり、且つ第一温度検知手段の検知温度「A」と第二
温度検知手段の検知温度「B」の関係式が、 「A」<「B」+(−5〜25deg.)・・・(2) を満足し、更に(1)、(2)に加えて記録材を連続で 1枚以上通紙・・・(3−NG) した場合には単位時間内の紙の排出量を8枚/分から4
枚/分と通紙枚数を少なくしたいところである。
【0099】しかし、この(3−NG)の通紙枚数1枚
は妥当ではない。それは、第一サーミスタ及び第二サー
ミスタの抵抗値公差/ばらつきや取りつけ位置の公差、
更に取りつけ時の加圧力、更に第一サーミスタ及び第二
サーミスタの構成部材の公差等を考慮する必要があるた
めであるがある。
【0100】又、突発的に記録材が斜行して給紙された
場合等を考慮に入れると上記構成の内いずれかの状態異
常によって本来問題の無い非通紙領域昇温温度であるに
もかかわらず、すぐに単位時間内の紙の排出量を8枚/
分から4枚/分と通紙枚数を少なくなってしまうことも
ある。
【0101】そこで、本実施形態では、記録材を連続で 6枚以上・・・(3) 通紙したという条件に代え、付け加えることで、第一の
実施形態よりも更に安全な通紙状況で本体の動作を行う
ことが可能となる。
【0102】一方、温度が(2)以外の時、つまり通常
の非通紙領域昇温ならば、図10に示している第二サー
ミスタ5bの温度が25℃から260℃の範囲となり、
検知温度は徐々に上昇していき、最初から25℃以上と
なる。その後も温度上昇していき、定着器の限界温度で
ある260℃まで温度上昇していく。その間は、単位時
間内の紙の排出量を8枚/分で出力していくが、260
℃を超えると同時に、通紙している記録材の単位時間内
の排出量を8枚/分から4枚/分と変更する。
【0103】一方、低温側の−5℃以下では、第二サー
ミスタ5bの故障と判断できるためにその時点から通紙
している記録材の単位時間内の通紙枚数を変更する方法
をとる。この制御を用いたときの記録材の通紙状態を図
11に記す。
【0104】図11における条件については、従来の技
術の項で述べたので詳細は省略する。又、サーミスタの
取りつけ状態を悪くさせるという条件も同様である。
【0105】本実施形態を用いると、図11に示すよう
にCOM10封筒では6枚で本実施形態の制御にあては
まり、単位時間内の通紙枚数を少なくした(従来では、
15枚目、第一の実施形態では8枚目で検知する)。
【0106】この通紙可能な枚数を見ると、まったくの
安全圏(通紙可能な枚数は最大で20枚であるにもかか
わらず)である5枚しか通紙しないが、本実施形態に採
用した数値の理由を簡単に記す。
【0107】図6の場合において、COM10封筒を通
紙した際はCOM10封筒の紙コバがちょうど温度ヒュ
ーズ6の位置に相当する。この温度ヒューズ6部分にお
いては、加熱体3にこの温度ヒューズを接触させている
ために熱の逃げが生じてしまう。これを補うために、温
度ヒューズ6部分における加熱体の抵抗体は発熱量を多
くして、温度ヒューズ6へ奪われる熱量を調節してい
る。
【0108】そのために、この発熱量の高い位置へ紙の
コバがあると加熱体3が局部的に熱をもってしまい、定
着装置25にダメージを与える虞があるのである。この
問題を極力すくなくさせるには、異常な通紙状況におい
ては即座に単位時間内に記録材の通紙枚数を下げるか、
温度を下げる等をして対応を取る必要がある。そのよう
な面において、本実施形態は有効となる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本出願にかかる第
一の発明によれば、条件設定手段が、第1温度検知素子
の出力と第2温度検知素子の出力と記録媒体のサイズに
応じて加熱処理条件を設定するようになているので、記
録媒体のニップ通紙状態によらずニップの通紙領域にお
ける加熱体の過昇温を防止し、過定着やオフセット、フ
ィルム部材と加圧体若しくは記録媒体とのスリップの防
止を図ることができ、画質の向上と装置の安全性の向上
を図ることができる。
【0110】又、本出願にかかる第二の発明によれば、
条件設定手段が、第1温度検知素子の検知温度と第2温
度検知素子の検知温度の差が所定値以下であり、且つ記
録媒体のサイズが所定サイズ以下の時、単位時間当たり
の加熱処理枚数を減らすようになているので、記録媒体
のニップ通紙状態によらずニップの通紙領域における加
熱体の過昇温を防止し、過定着やオフセット、フィルム
部材と加圧体若しくは記録媒体とのスリップの防止を図
ることができ、画質の向上と装置の安全性の向上を図る
ことができる。
【0111】更に、本出願にかかる第三の発明によれ
ば、条件設定手段が、第2温度検知素子の検知温度が所
定値以上の時、単位時間当たりの加熱処理枚数を減らす
ようになているので、記録媒体のニップ通紙状態によら
ずニップの通紙領域における加熱体の過昇温を防止し、
過定着やオフセット、フィルム部材と加圧体若しくは記
録媒体とのスリップの防止を図ることができ、画質の向
上と装置の安全性の向上を図ることができる。
【0112】又、本出願にかかる第四の発明によれば、
条件設定手段が、第1温度検知素子の検知温度と第2温
度検知素子の検知温度の差が所定値以下であり、且つ記
録媒体のサイズが所定サイズ以下の時、設定温度を下げ
るようになているので、記録媒体のニップ通紙状態によ
らずニップの通紙領域における加熱体の過昇温を防止
し、過定着やオフセット、フィルム部材と加圧体若しく
は記録媒体とのスリップの防止を図ることができ、画質
の向上と装置の安全性の向上を図ることができる。
【0113】更に、本出願にかかる第五の発明によれ
ば、条件設定手段が、第2温度検知素子の検知温度が所
定値以上の時、設定温度を下げるようになているので、
記録媒体のニップ通紙状態によらずニップの通紙領域に
おける加熱体の過昇温を防止し、過定着やオフセット、
フィルム部材と加圧体若しくは記録媒体とのスリップの
防止を図ることができ、画質の向上と装置の安全性の向
上を図ることができる。
【0114】又、本出願にかかる第六の発明によれば、
条件設定手段が更に、記録媒体の連続通紙枚数に応じて
加熱処理条件を設定するようになているので、記録媒体
のニップ通紙状態によらずニップの通紙領域における加
熱体の過昇温を防止し、過定着やオフセット、フィルム
部材と加圧体若しくは記録媒体とのスリップの防止を図
ることができ、画質の向上と装置の安全性の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる画像形成装置
の概略構成を示す模式的断面図である。
【図2】(a)は、図1の画像形成装置に備えられた加
熱装置の概略構成を示す断面図であり、(b)は、その
温度制御系のブロック図である。
【図3】図2の加熱装置の長手方向における各部材の配
置を説明するための図である。
【図4】図2の加熱装置に備えられた第一温度検知手段
の概略構成説明するための図である。
【図5】図2の加熱装置に備えられた第二温度検知手段
の概略構成を説明するための図である。
【図6】本発明の第一の実施形態における異常通紙状態
時を説明するための図である。
【図7】本発明の第一の実施形態における加熱装置の駆
動制御を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第一の実施形態における記録媒体のニ
ップ通紙状態と加熱装置の状態との関係を説明するため
の表である。
【図9】第一温度検知手段及び第二温度検知手段による
検知温度の記録媒体のニップ通紙による変化を説明する
ための図である。
【図10】本発明の第二の実施形態における加熱装置の
駆動制御を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第二の実施形態における記録媒体の
ニップ通紙状態と加熱装置の状態との関係を説明するた
めの表である。
【図12】(a)は、従来の加熱装置の概略構成を示す
断面図であり、(b)は、その温度制御系のブロック図
である。
【図13】図12の定着装置に備えられた温度検知手段
による検知温度の変遷を示す図である。
【図14】従来の加熱装置における第一温度検知手段及
び第二温度検知手段による検知温度の変遷を示す図であ
る。
【図15】従来の加熱装置の駆動制御を説明するための
フローチャートである。
【図16】従来の加熱装置における異常通紙状態時を説
明するための図である。
【図17】図16に示す状態における第一温度検知手段
及び第二温度検知手段による検知温度と加圧体の温度と
の変遷を示す図である。
【図18】従来の加熱装置における記録媒体のニップ通
紙状態と加熱装置の状態との関係を説明するための表で
ある。
【符号の説明】
2 フィルム(フィルム部材) 3 加熱体 4 加圧ローラ(加圧体) 5a 第一サーミスタ(第一温度検知手段) 5b 第二サーミスタ(第二温度検知手段) 25 定着装置 N ニップ P 記録材(記録媒体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 BA11 BA25 BA26 BA31 BA32 BE03 CA04 CA07 CA17 CA30 CA37 CA48 3K058 AA12 BA18 CA23 CA61 CA78 CA92 5H420 BB12 CC04 DD03 EA05 EA26 EB26 EB38 FF14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体を挟持搬送するニップの通紙部
    の温度を検知する第1温度検知素子と、ニップの非通紙
    部の温度を検知する第2温度検知素子と、第1温度検知
    素子の検知温度が設定温度を維持するように温調する制
    御手段と、を有し、ニップで記録媒体上の画像を加熱す
    る像加熱装置において、上記第1温度検知素子の出力と
    上記第2温度検知素子の出力と記録媒体のサイズに応じ
    て加熱処理条件を設定する条件設定手段を有することを
    特徴とする像加熱装置。
  2. 【請求項2】 上記条件設定手段は、上記第1温度検知
    素子の検知温度と上記第2温度検知素子の検知温度の差
    が所定値以下であり、且つ記録媒体のサイズが所定サイ
    ズ以下の時、単位時間当たりの加熱処理枚数を減らす請
    求項1に記載の像加熱装置。
  3. 【請求項3】 上記条件設定手段は、上記第2温度検知
    素子の検知温度が所定値以上の時、単位時間当たりの加
    熱処理枚数を減らす請求項2に記載の像加熱装置。
  4. 【請求項4】 上記条件設定手段は、上記第1温度検知
    素子の検知温度と上記第2温度検知素子の検知温度の差
    が所定値以下であり、且つ記録媒体のサイズが所定サイ
    ズ以下の時、上記設定温度を下げる請求項1に記載の像
    加熱装置。
  5. 【請求項5】 上記条件設定手段は、上記第2温度検知
    素子の検知温度が所定値以上の時、上記設定温度を下げ
    る請求項4に記載の像加熱装置。
  6. 【請求項6】 上記条件設定手段は更に、記録媒体の連
    続通紙枚数に応じて加熱処理条件を設定する請求項1に
    記載の像加熱装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014145895A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Canon Inc 画像加熱装置及び画像形成装置
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