JP2001281530A - デジタルスチルカメラ - Google Patents

デジタルスチルカメラ

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JP2001281530A
JP2001281530A JP2000093334A JP2000093334A JP2001281530A JP 2001281530 A JP2001281530 A JP 2001281530A JP 2000093334 A JP2000093334 A JP 2000093334A JP 2000093334 A JP2000093334 A JP 2000093334A JP 2001281530 A JP2001281530 A JP 2001281530A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタルスチルカメラにおいて、高精度かつ
効率的に合焦状態とすること。 【解決手段】 デジタルスチルカメラにおいて、シャッ
ターボタンが半押しされたときに、まず、位相差AF方
式によるレンズ駆動によって1回のレンズ駆動で合焦位
置と撮像面とをほぼ一致させ(ステートS3)、その後
さらに、シャッターボタンが全押しされたときに、コン
トラストAF方式によるレンズ駆動を行って、コントラ
ストを示す評価値が最大となるレンズ位置を求め、高精
度に合焦状態を実現する(ステートS4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタルスチル
カメラに関し、特にデジタルスチルカメラにおけるオー
トフォーカス技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルスチルカメラにおいて使
用されるCCD(Charge Coupled Device)撮像素子は
画素の高密度化が進み、1つのCCD撮像素子が数百万
画素を有するものも出現しつつある。そして、CCD撮
像素子における画素の高密度化が進むと、各画素間のピ
ッチが小さくなることになる。
【0003】このため、複数の画素が従来よりも高密度
に配置されたCCD撮像素子を用いて、デジタルスチル
カメラを構成する場合、従来よりも許容錯乱円が小さく
なるため、オートフォーカス(以下、単にAFとも呼
ぶ。)の際の合焦位置検出精度は高く要求される。
【0004】ここで、従来より、ビデオカメラ等の撮影
装置においては、いわゆるコントラスト方式と呼ばれる
技術(または山登り方式とも呼ばれる。)がオートフォ
ーカスを行うために適用されている。このコントラスト
方式は、撮像レンズに含まれるフォーカシングレンズを
駆動させつつ各駆動段階で得られる撮像画像のコントラ
ストを評価値として取得し、最も評価値の高いレンズ位
置をもって合焦位置とする方式である。
【0005】ところが、ビデオカメラ等の分野において
は、動画像撮影を目的とするものであるため、使用され
るCCD撮像素子の画素数が数十万画素程度であるた
め、許容錯乱円も大きく、オートフォーカスの際の高精
度化は要求されるものではない。また、ビデオ撮影時に
フォーカシング速度が速すぎると、カメラの動きや被写
体の動きに応じて頻繁にフォーカス移動があるため、人
間の目がついていけず違和感のある映像となる。このよ
うにビデオカメラにおいて要求されるオートフォーカス
時の特性は静止画像の場合と異なる。
【0006】これに対して、静止画像を撮像するための
デジタルスチルカメラにおいては、オートフォーカスを
速やかに行って、シャッタチャンスを逃がさないように
することが望まれる。
【0007】また、従来より、銀塩一眼レフカメラ等に
おいては位相差方式と呼ばれる技術がオートフォーカス
を行うために適用されている。位相差方式のオートフォ
ーカスにおいては、被写体像をCCDラインセンサを備
えた位相差検出センサで受光したときの像間距離(位相
差)に基づいて合焦位置がフィルム面に対してどの程度
離れているかを即時に認識することができるため、1回
の駆動で合焦位置をフィルム面に一致させることができ
るという点で有効である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コント
ラスト方式によってオートフォーカスを行う場合であっ
て、特に撮像画像が低コントラストである場合には、撮
像レンズの駆動前後において評価値変化が小さくなるた
め、合焦位置の方向へのレンズ駆動方向を特定すること
ができないこともあり、合焦状態とするために長時間を
要するという問題がある。
【0009】また、位相差方式によってオートフォーカ
スを行う場合であっても高精度な合焦状態を実現するた
めには、CCDラインセンサの分解能を高くすることが
必要となり、位相差を検出するための位相差検出センサ
が大型化するとともに、高コスト化するという問題があ
る。さらに、位相差方式の場合には、位相差検出センサ
の設置誤差等が原因となって合焦位置に誤差を含む場合
も考えられる。
【0010】そこで、この発明は、上記課題に鑑みてな
されたものであって、高精度かつ効率的に合焦状態とす
ることの可能なデジタルスチルカメラを提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、デジタルスチルカメラで
あって、被写体からの光を撮像レンズを介して所定の撮
像面で受光し、被写体像を光電変換して撮像画像を生成
する撮像素子と、前記撮像画像から得られる撮像画像に
基づいて前記被写体像のコントラストに応じた所定の評
価値を求める評価値算出手段と、前記被写体からの光を
受光して、前記被写体像の合焦位置に応じた位相差検出
信号を発生させることにより、合焦位置を検出する位相
差方式AF検出手段と、前記評価値算出手段で得られる
前記評価値、または前記位相差検出手段で得られる前記
位相差検出信号、に基づいて前記撮像レンズを駆動して
合焦位置を移動させる制御手段とを備え、前記制御手段
は、前記位相差検出信号に基づいて前記撮像レンズを駆
動させた後に、前記評価値に基づいて前記撮像レンズを
駆動することで、前記合焦位置を前記撮像面に一致させ
る特徴としている。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のデジタルスチルカメラにおいて、所定の露出演算を行
って撮影時における適正露出値を求め、前記適正露出値
に基づいて露出制御を行う露出制御手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記露出制御手段による前記露出制御
が完了した後に、前記評価値に基づいた前記撮像レンズ
の駆動を行うことを特徴としている。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のデジタルスチルカメラにおいて、前記制御手段は、前
記露出制御手段による前記露出制御と並行して、前記位
相差検出信号に基づいた前記撮像レンズの駆動を行うこ
とを特徴としている。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれかに記載のデジタルスチルカメラにお
いて、前記制御手段は、前記撮像レンズが望遠撮影のた
めに用いられるレンズである場合に、前記位相差検出信
号に基づいて前記撮像レンズを駆動させた後に、前記評
価値に基づいて前記撮像レンズを駆動するように構成さ
れることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ説明する。
【0016】<1.装置構成>図1は、この発明の一実
施形態であるデジタルスチルカメラにおける主要機構部
分の概略構成図、図2は撮影時の主要機構部分の動作状
態図である。
【0017】このデジタルスチルカメラ1は、銀塩一眼
レフカメラを利用して構成されたカメラ本体2を有し、
このカメラ本体2の前面に撮影レンズ3が装着され、撮
影レンズ3には、撮影レンズ部4および絞り5等が装備
されている。
【0018】撮影レンズ部4の光路方向後方には、カメ
ラ本体2内の後部上方の枢支部6に回動変位可能に枢支
されたクイックリターンミラーM1が配設され、さらに
このクイックリターンミラーM1の光路方向後方には、
フォーカルプレーンシャッター7と、さらにその後方に
撮像センサ8が配置されている。
【0019】上記カメラ本体2には、フォーカルプレー
ンシャッター7も残存させてあるが、撮像センサ8の種
類によっては、フォーカルプレーンシャッター7は除去
しても良い。
【0020】この撮像センサ8の前面には、この撮像セ
ンサ8からのアナログ画像信号のサンプリング時の折り
返しノイズの影響を防止する光学ローパスフィルタ18
が配設されており、この光学ローパスフィルタ18、前
記フォーカルプレーンシャッター7及び撮像センサ8で
撮像ユニット19を構成している。
【0021】この撮像ユニット19は、移動機構30に
よって、光軸に沿って前後方向に移動可能となってい
る。そして、撮像ユニット19は、撮影時にクイックリ
ターンミラーM1が上方に回動するのに連動して、光軸
方向前方に撮影位置つまり撮像センサ8の受光面がレン
ズバックの位置となるまで移動し、撮影後にはクイック
リターンミラーM1が下方に回動復帰するのに連動し
て、クイックリターンミラーM1との機械的干渉を生じ
ない退避位置まで、光軸方向後方に移動するものとなさ
れている。
【0022】なお、移動機構30としては、公知構成の
機構を採用すれば良く、例えばモータで回転駆動される
ボルトの回転をボルトの軸方向の直線運動に変換する機
構を利用すること等により、構成すればよい。
【0023】上記クイックリターンミラーM1の上方位
置において、カメラ本体2には、銀塩カメラのファイン
ダー相当部位9が形成されており、このファインダー相
当部位9には、フォーカシングスクリーン10を介して
ペンタ形プリズム11が配置されている。さらに、プリ
ズム11の後方には、所定のリレーレンズ12が配置さ
れ、リレーレンズ12の後方には、接眼部13が配置さ
れる一方、リレーレンズ12の上方には、測光センサ1
4が配置されている。なお、図2では、リレーレンズは
省略されている。また、撮影レンズ3から撮像ユニット
19の光学ローパスフィルタ18に至るまでが、この発
明における撮像光学系に相当する。さらに、クイックリ
ターンミラーM1、プリズム11、リレーレンズ12お
よび接眼部13が光学ファインダーを形成している。
【0024】上記クイックリターンミラーM1は、図3
に示すシャッターボタン24aを全押しするまでは、図
1および図2(A)に示すように、光軸に対して45度
の角度で傾斜した定常位置にあり、上記撮影レンズ部4
からの光路Lをフォーカシングスクリーン10へと向か
わせる。シャッターボタンが全押しされると、図2
(B)〜(D)で示すように、枢支部6を中心にしてほ
ぼ水平位置まで上方に回動変位して撮影レンズ部4から
の光路Lを開放する。
【0025】M2は上記クイックリターンミラーM1に
一体化されたミラーであり、クイックリターンミラーM
1に部分的に設けられたハーフミラー部を透過した光学
像を、このミラーM2と下方の固定ミラーM3とで測距
センサ15に向かわせる。測距センサ15は、上記光学
像を受光して被写体までの距離を検出して、位相差検出
信号を発生させる。この位相差検出信号は上記撮影レン
ズ部4を自動合焦させるために用いられる。
【0026】上記プリズム11は、フォーカシングスク
リーン10に結像した光学像を反転縮小して、測光セン
サ14および前記接眼部13へと向かわせる役割を果た
す。また、上記測光センサ14または、撮像センサ8に
よる画像データを基にカメラ制御CPU20により得ら
れた光量データに基づいて、絞り値およびシャッタース
ピードの各制御値が設定され、さらには撮像センサ8の
露光量が設定されるようになっている。
【0027】また、カメラ本体2内部には撮影レンズ部
4に含まれるフォーカスレンズをその光軸方向に駆動す
るためのフォーカスモータ36が設けられている。
【0028】カメラ本体2の背面には、前記撮像センサ
8の出力に基づいて得られた画像を表示する液晶表示器
(LCD)からなる表示部16が設けられている。
【0029】図3は、デジタルスチルカメラ1の制御系
を示すブロック図である。
【0030】図3において、3は撮影レンズ、4は撮影
レンズ部、5は絞り、M1はクイックリターンミラー、
7はフォーカルプレーンシャッター、8は撮像センサ、
11はプリズム、13は接眼部、16は表示部であり、
これらは図1および図2に示したものと同一である。
【0031】20はカメラ制御CPUであり、このカメ
ラ制御CPU20は、カメラ本体2の各部品を制御する
ものである。具体的には、上記絞り5を絞りドライバ2
1を介して制御し、撮像センサ8をタイミングジェネレ
ータ(センサドライブ)22を介して制御する。また、
クイックリターンミラーM1のアクチュエータ17及び
撮像ユニット19の移動機構30を、ミラー/撮像ユニ
ット駆動回路23を介して制御し、フォーカルプレーン
シャッター7をシャッタードライバ25を介して制御す
る。さらに、フォーカスモータ36をモータドライバ2
6を介して制御する。
【0032】このカメラ制御CPU20には、カメラ操
作スイッチ24が接続されている。カメラ操作スイッチ
24は、シャッターボタン24aや電源スイッチ等を含
む。
【0033】上記撮像センサ8は、この実施形態では電
荷結合素子(CCD)からなる。撮像センサ8は、R
(赤)、G(緑)、B(青)の原色透過フィルターが画
素単位に市松模様に張られたエリアセンサであり、撮影
レンズ部4による被写体の光学像(被写体像)を、R、
G、Bの色成分の画像信号(各画素で受光された画素信
号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0034】タイミングジェネレータ22は、カメラ制
御CPU20から送信される基準クロックに基づき、撮
像センサ8の駆動制御信号を生成し出力するものであ
る。タイミングジェネレータ22は、たとえば積分開始
/終了(露出開始/終了)のタイミング信号、各画素の
受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信
号、転送信号等)等のクロック信号を生成し、ドライバ
を介して撮像センサ8に出力する。
【0035】撮像センサ8の出力は、それぞれCDS
(相関二重サンプリング)回路81、AGC(オートゲ
インコントロール)回路82、A/D変換器83によっ
て信号処理される。CDS回路81は画像信号のノイズ
の低減を行い、AGC回路82はゲイン調整により画像
信号のレベル調整を行う。A/D変換器83は、AGC
回路82で正規化されたアナログ信号を例えば10ビッ
トのデジタル信号に変換するものである。
【0036】40は上記A/D変換器の出力を画像処理
して画像ファイルを形成する画像処理部であり、画像処
理CPUにより制御される。
【0037】撮影時には、撮像センサ8からの画像デー
タが画像処理部40に取り込まれて、各種の処理が施さ
れる。
【0038】画像処理部40に取り込まれたA/D変換
器83からの信号は、撮像センサ8からの読み出しに同
期して画像メモリ61に書き込まれ、以後この画像メモ
リ61のデータをアクセスして各ブロックの処理を行う
ようになっている。
【0039】画像処理部40において、画素補間ブロッ
ク41は、所定の補間パターンで画素補間を行うブロッ
クであり、この実施形態では、R、G、B各画素をそれ
ぞれのフィルターパターンでマスキングした後、高帯域
まで画素を持つGについては、メディアン(中間値)フ
ィルタで周辺4画素の中間の2値を用いて平均値に置換
し、R、Bに関しては、平均補間して、それぞれの出力
を得る。
【0040】カラーバランス制御ブロック42は、上記
画素補間ブロック41により画素補間が行われたR、
G、Bの各出力を独立にゲイン補正して、R、G、Bの
色補正を行うものである。カラーバランスについては、
R、G、B出力それぞれの平均値に対してカメラ制御C
PU20により、R/G、B/Gを演算し、R、Bの補
正ゲインとしている。
【0041】ガンマ補正ブロック43は、カラーバラン
スを正規化したR、G、B出力に対して非線形変換を行
うものであり、表示部16に適した階調変換が行われ
る。ガンマ補正された画像データは、画像メモリ61に
格納される。
【0042】ビデオエンコーダ44は、画像メモリ61
に格納された上記データを呼び出してNTSC/PAL
にエンコードし、表示部16に表示する。
【0043】画像圧縮ブロック45は、撮像センサ8か
ら得られた撮影画像について、画像データを画像メモリ
61から呼び出して圧縮処理を行うもので、撮影画像は
圧縮後はメモリカードドライバ46を介してメモリカー
ド62に記録される。
【0044】なお、メモリカード62は、カメラ本体2
の所定部位に着脱自在に装着されるようになっている。
【0045】図4はデジタルスチルカメラの背面の様子
を示す図である。
【0046】カメラ本体2の背面には、前述の表示部1
6以外に、その右方に、4連スイッチ35が設けられて
おり、ボタンU、D、L、Rで表示部16の表示に対応
した選択項目の選択等の各種操作が可能となっている。
【0047】また、カメラ本体2背面の4連スイッチ3
5の下方には、LCDボタン31、確定ボタン32、取
消ボタン33、およびメニューボタン34が設けられて
いる。このうち、LCDボタン31は、表示部16の表
示をオンオフさせるためのボタンであり、LCDボタン
31を押す毎に表示部16のオンオフが切り替わる。確
定ボタン32および取消ボタン33は各種設定時の項目
選択時に選択を確定するか取り消すかを指示入力するた
めのスイッチであり、メニューボタン34は後述するメ
ニュー選択画面等の各種設定画面を切り換え表示させる
ためのスイッチである。
【0048】<2.状態遷移および動作>つぎに、デジ
タルスチルカメラ1の状態遷移および動作を説明する。
このデジタルスチルカメラ1は、主に「撮影モード」と
「再生モード」という2つのモードを備えている。この
うち、撮影モードは、撮影に関する処理を行うモードで
あり、表示部16においては、撮影待機状態では、後述
するように場合によりライブビュー表示が、撮影直後に
は撮影画像の表示が行われる。また、再生モードは、メ
モリカード62に記録された撮影画像を表示部16に再
生表示する等、撮影済み画像に関する処理を行うモード
である。
【0049】なお、撮影モードと再生モードとは以下の
ようにして切り換えられる。すなわち、メニューボタン
34等の操作によって表示部16にそのモード選択画面
が表示され、その画面において4連スイッチ35、確定
ボタン32、取消ボタン33を操作することにより撮影
モードと再生モードとを切り換えることができるものと
なっている。
【0050】図5はデジタルスチルカメラ1の撮影モー
ドにおける状態遷移図である。以下、撮影モードにおけ
る状態遷移について説明する。なお、特に断らない限り
各部の動作制御はカメラ制御CPU20によって行われ
る。
【0051】電源をオンすると、光学ファインダーによ
る撮影モードに入り、クイックリターンミラーM1がダ
ウンされた図2(A)の状態になるとともに、表示部1
6がオフ、したがって、後述するライブビュー表示もオ
フされた状態でデジタルスチルカメラ1が起動する(ス
テートS1)。なお、このステートではAF処理は行わ
ない。そのため、光学ファインダーによる被写体像には
若干のぼけがあるが、この状態では光学ファインダーに
より概略のフレーミングが可能である。
【0052】また、ステートS1または後述するステー
トS6の状態において撮影者がメニューボタン34を押
すとメニュー設定画面に移行し、撮影者によりメニュー
設定が行われる(ステートS2)。
【0053】前出の図4では、表示部16の画面にメニ
ュー設定画面が表示された様子を示している。図4に示
すようにメニュー設定画面は、シャッターボタンの半押
し時に行うAFの方式を選択的に指定するようになって
いる。4連スイッチ35のボタンUとボタンDとの何れ
かを押すことによって半押し時におけるAF方式を、コ
ントラストAF方式にするか位相差AF方式にするかの
選択を行うことができるものとなっている。
【0054】そして、ステートS2において位相差AF
が選択された場合は、ステートS1に移行し、ステート
S2においてコントラストAFが選択された場合には、
ステートS6に移行する。その際、ステートS2からス
テートS1に移行する場合には、表示部16がオフ(ラ
イブビュー表示がオフ)され、ステートS2からステー
トS6に移行する場合には、表示部16がオンのままで
ライブビュー表示がオンされる。
【0055】また、ステートS1の状態で、シャッター
ボタン24aを半押しするとクイックリターンミラーM
1はダウン状態、ライブビュー表示オフ状態のままで位
相差AF及び露光量調節が並行して同時に行われる(ス
テートS3)。以下、ステートS3の動作を詳細に説明
する。
【0056】シャッターボタン24aが半押しされる
と、図2(A)に示すように、撮影レンズ部4および絞
り5を通って入射した光は、カメラ本体2内のクイック
リターンミラーM1によってその光路Lを上方へと変更
され、フォーカシングスクリーン10に結像したのち、
ペンタ形プリズム11によって反転縮小され、測光セン
サ14に入射する。測光センサ14は光量を測光し、こ
の光量データに基づいてカメラ制御CPU20で露出制
御データが演算される。そして、算出された露出制御デ
ータに基づき、撮像センサ8への露光量が適正値となる
ように、絞りドライバ21を介して絞り5が制御される
とともに、撮像センサ8への駆動制御信号を供給するタ
イミングジェネレータ22が制御される。
【0057】この時、上記撮像ユニット19は、クイッ
クリターンミラーM1との機械的干渉を避けるため、後
方退避位置にあり、その撮像センサ8の受光面はレンズ
バック位置よりも後方に位置している。
【0058】一方、撮影レンズ部4および絞り5から入
射した光の一部は、クイックリターンミラーM1の中央
部に設けられているハーフミラー部分を透過したのち、
ミラーM2および固定ミラーM3を介して測距センサ1
5へ向かう。測距センサ15はこれを受光して被写体ま
での距離を検出し、位相差検出信号を発生する。そし
て、カメラ制御CPU20はこの位相差検出信号に基づ
いて撮影レンズ部4におけるフォーカスレンズを駆動し
て、自動合焦を行う。
【0059】上記のような測光および測距動作と同時
に、クイックリターンミラーM1で光路Lを変換された
光学像は、プリズム11およびリレーレンズ12で縮小
された後、接眼部13に至る。従って、撮影者は、接眼
部13を通して被写体をピントがあった状態で視認する
ことができる。なお、図示しないが、ステートS3にお
いてシャッターボタン24aの半押し状態を解除すると
ステートS1の状態に戻ってフレーミングをやり直すこ
とができ、正確なフレーミングを行うことができる。
【0060】シャッターボタン24aが撮影者によりさ
らに押し込まれて全押しされると、ステートS33で装
着されている撮影レンズ3(これはズームレンズであっ
ても構わない。)が135換算で焦点距離50mm以下
の場合にはそのままステートS5による撮影動作を行
う。一方、50mmより長い焦点距離の場合には、所定
のAFエリアについての3コマ連写が実行され、得られ
た3つの部分画像のうちでピントが最良のフォーカスレ
ンズ位置が選択される(ステートS4)。つまり、撮像
レンズが望遠撮影のために用いられるレンズである場合
に、位相差検出信号に基づいて撮像レンズを駆動させた
後、さらにコントラスト方式でのAF評価値に基づく撮
像レンズの駆動を行うように構成されているのである。
【0061】以下、ステートS4の動作を詳細に説明す
る。
【0062】図6は3コマ連写におけるフォーカスレン
ズ位置を説明するための図である。3コマ連写において
は、フォーカスレンズを全押し時の位置(位相差AFに
より合焦された位置)および、その位置から前および後
に、焦点深度から求められた偏位量dずつ移動させた位
置(以下それぞれ「前ピント位置」および「後ピント位
置」という)のそれぞれにおいて、撮像センサ8により
画像の中央の部分的な矩形領域であるAFエリアのみの
部分画像データを得る。すなわち、あわせて3コマ分の
部分画像を撮影する。ここで、焦点深度は全押し時のフ
ォーカスレンズの位置と絞り値とから求められ、さら
に、予め焦点深度ごとに求められ、カメラ制御CPU2
0内の図示しないROMに記憶されていた偏位量dのテ
ーブルを用いて、その焦点深度に対応する偏位量dが求
められて使用される。
【0063】そして得られた3つの部分画像データのA
F評価値(コントラスト)を求め、比較する。そして、
AF評価値が最大の部分画像をピントがベストの部分画
像と捉え、そのフォーカスレンズ位置を選択するのであ
る。
【0064】以下、ステートS4におけるシャッターボ
タン24a全押し時の内部動作について説明する。シャ
ッターボタン24aが全押しされると、フォーカスレン
ズは半押し時に行われた位相差AFにより駆動された位
置のまま、絞り5が所定量、絞り込まれると同時に、図
2(B)に白抜き矢印で示すように、クイックリターン
ミラーM1が枢支部6を介して上方に回動変位を開始す
る。これに連動して、上記撮像ユニット19が移動機構
30を介して撮影レンズ部4の光軸方向前方へ移動す
る。なお、図2では、クイックリターンミラーM1を駆
動するアクチュエータ17及び撮像ユニット19を移動
させる移動機構30は省略してある。
【0065】クイックリターンミラーM1が図2(C)
に示すように、フォーカシングスクリーン10の下部ま
で達してミラーアップ動作が完了すると、撮像ユニット
19の前方移動も停止し、撮像センサ8の受光面がレン
ズバック位置に設定される。そして、図2(D)に示す
ように、フォーカルプレーンシャッター7が所定のスピ
ードで開閉し、撮影レンズ部4および絞り5を通過した
光学像がそのまま撮像センサ8に結像され、ここで光電
変換される。そして、カメラ制御CPU20のタイミン
グ制御により、光電変換された信号のうち、AFエリア
の部分画像信号のみがバッファを介して出力される。
【0066】つぎに、前述のようにして全押し時の焦点
深度が算出され、さらにそれに対応するフォーカスレン
ズの偏位量dが求められる。そして、それを基にフォー
カスレンズを前ピント位置および後ピント位置に移動さ
せ、上記と同様にそれぞれ部分画像が撮影される。そし
て、前述のようにして、そのうちからピントが最良の部
分画像に対応するフォーカスレンズ位置が選択され、実
際にそのフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズが移
動される。
【0067】つぎに、設定されたフォーカスレンズ位置
で撮影動作が行われる(ステートS5)。具体的には、
図2(D)に示すように、フォーカルプレーンシャッタ
ー7が所定のスピードで開閉し、撮影レンズ部4および
絞り5を通過した光学像がそのまま撮像センサ8に結像
され、ここで光電変換される。そして、光電変換された
信号がバッファを介して出力される。
【0068】撮像センサ8から出力された画像データ
は、CDS回路81、AGC回路82、A/D変換器8
3により所定の信号処理を施された後、画像処理部40
に取り込まれ、撮像センサ8の読み出しに同期して画像
メモリ61に書き込まれる。
【0069】撮影後、クイックリターンミラーM1は元
の位置に回動復帰し、光路Lが再びフォーカシングスク
リーン10側に向かい、撮影待機状態となる。クイック
リターンミラーM1の回動復帰動作に連動して、撮像ユ
ニット19が光軸方向後方の退避位置まで移動し、回動
復帰するクイックリターンミラーM1との干渉を避け
る。
【0070】つぎに、選択された画像データがメモリカ
ード62へ記録される。具体的には、画像メモリ61に
書き込まれた画像データは、画像処理部40で、前述し
た画素補間処理、カラーバランスの制御、ガンマ補正処
理がそれぞれ施され、再度画像メモリ61に格納される
とともに、画像メモリ61から読み出されて撮影画像と
して表示部16に表示される。同時に、画像圧縮ブロッ
ク45で画像圧縮された後、メモリカードドライバ46
を介してメモリカード62に記録される。
【0071】撮影動作が終了すると、ステートS1に戻
る。
【0072】また、ステートS1の状態でLCDボタン
31を押すと、表示部16がオンされるとともにライブ
ビュー表示を伴う撮影モードに移行し、図2(D)に示
すように、クイックリターンミラーM1がアップされ、
表示部16がオンされるとともにライブビュー表示が開
始され、コントラストAFが行われる(ステートS
6)。
【0073】ステートS6では、クイックリターンミラ
ーM1がアップされることにより、撮像センサ8に撮影
レンズ部4からの光が到達するようになる。それによ
り、所定時間毎(例えば1/30秒毎)に撮像センサ8
から出力された画像データは画像処理部40を経由して
画像メモリ61に一旦記憶される。そして、その画像デ
ータは画像処理部40に読み出され、そこで前述の画像
処理が行われ、画像メモリ61に再び記憶される。そし
て、ビデオエンコーダ44が、画像メモリ61に格納さ
れた上記データを呼び出してNTSC/PALにエンコ
ードし、表示部16に表示することによりライブビュー
表示が行われる。
【0074】また、カメラ制御CPU20はライブビュ
ー表示の際にもコントラストAFを行う。ここで行うコ
ントラストAF方式とは、画像メモリ61に記憶された
画像データを読み出し、その画像のAF評価値(コント
ラスト)を求めるとともに、そのAF評価値が最大とな
るようにフォーカスモータ36を駆動してフォーカスレ
ンズを移動させ、焦点合わせを行うオートフォーカス方
式である。その際、コントラストが最大となるようにす
るための制御方法としては山登り方式等の公知の技術を
用いることができる。
【0075】つぎに、シャッターボタン24aが半押し
されると、ステートS6とほぼ同様の状態であるが、露
光量調節や、より精密なコントラストAFが行われる
(ステートS7)。ここでの露光量調節は、絞りドライ
バー21による絞りと、CCD303の露光量、すなわ
ち、シャッタスピードに相当する撮像センサ8の電荷蓄
積時間を調節して行なわれる。また、コントラストAF
についてはフォーカスレンズの移動ステップを、ステー
トS6におけるより細かなものとすることにより、より
精密なピント合わせを行うものである。これにより、よ
り正確なフレーミングが行える。
【0076】これに引き続いてシャッターボタン24a
が全押しされると、コントラストAFのもとに撮影動作
が実行される(ステートS8)。撮影動作としては前述
のようにフォーカルプレーンシャッター7が所定のスピ
ードで開閉し、撮影レンズ部4からの光学像がそのまま
撮像センサ8に結像され、その出力である画像データは
画像メモリ61に保存される。また、その画像データは
画像処理部40に取り出され、前述の画像処理を施され
た後、再び画像メモリ61に保存される。さらに、その
画像データはメモリカード62へも記録される。
【0077】撮影動作が終了すると再びステートS6に
戻り、次の撮影が可能な状態となる。
【0078】なお、ステートS6の状態でLCDボタン
31を押すと、表示部16がオフ、したがってライブビ
ュー表示がオフされるとともに、前述のステートS1の
光学ファインダーによる撮影モードに移行する。
【0079】以上がデジタルスチルカメラ1の状態遷移
および動作である。
【0080】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、一眼レフタイプのデジタルスチルカメラにおい
て、位相差AF方式による位相差検出信号に基づいたレ
ンズ駆動を行った後に、コントラストAF方式による評
価値に基づいたレンズ駆動を行うように構成されてい
る。このため、位相差AF方式によって短時間でほぼ合
焦状態とすることができ、さらにコントラストAF方式
によって高精度な合焦状態を実現することが可能となっ
ている。したがって、この実施の形態におけるデジタル
スチルカメラにおいては、高精度かつ効率的に合焦状態
を実現することが可能である。
【0081】また、露出制御が完了した後に、AF評価
値に基づいてレンズ駆動を行うように構成されているの
で、実際の撮影時と同条件で得られる評価値に基づいて
撮像レンズの駆動を行うことができるため、より高精度
な合焦状態を実現することができる。
【0082】また、露出制御と並行して、位相差検出信
号に基づくレンズ駆動を行うことで、デジタルスチルカ
メラにおける効率的な動作、特に効率的なレンズ駆動を
行うことが可能となっている。
【0083】さらに、撮像レンズが望遠撮影のために用
いられるレンズである場合に、位相差検出信号に基づい
くレンズ駆動を行った後に、AF評価値に基づくレンズ
駆動を行うように構成されているので、効率的に合焦状
態を実現することができる。
【0084】<3.変形例>上記実施の形態においてデ
ジタルスチルカメラの例を示したが、この発明はこれに
限定されるものではない。
【0085】例えば、上記実施の形態では、光学ファイ
ンダーによる撮影モードにおいてシャッターボタンを全
押しすると3コマ連写が行われ、そのうち、ピントが最
良の状態で撮影を行うものとしたが、山登り方式等の通
常のコントラストAF方式のもとに通常の1コマ分の撮
影を行うものとしてもよい。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、位相差検出信号に基づいて撮像レンズを
駆動させた後に、評価値に基づいて撮像レンズを駆動す
ることで、合焦位置を撮像面に一致させるように構成さ
れるため、比較的安価に、高精度かつ効率的に合焦状態
とすることが可能になる。
【0087】請求項2に記載の発明によれば、露出制御
手段による露出制御が完了した後に、評価値に基づいた
撮像レンズの駆動を行うため、実際の撮影時と同条件で
得られる評価値に基づいて撮像レンズの駆動を行うこと
ができるため、より高精度な合焦状態を実現することが
できる。
【0088】請求項3に記載の発明によれば、露出制御
手段による露出制御と並行して、位相差検出信号に基づ
いた撮像レンズの駆動を行うため、効率的なレンズ駆動
を行うことができる。
【0089】請求項4に記載の発明によれば、撮像レン
ズが望遠撮影のために用いられるレンズである場合に、
位相差検出信号に基づいて撮像レンズを駆動させた後
に、評価値に基づいて撮像レンズを駆動するように構成
されるため、効率的に合焦状態を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態であるデジタルスチルカ
メラにおける主要機構部分の概略構成図である。
【図2】撮影時の主要機構部分の動作状態図である。
【図3】デジタルスチルカメラの制御系を示すブロック
図である。
【図4】デジタルスチルカメラの背面の様子を示す図で
ある。
【図5】デジタルスチルカメラの撮影モードにおける状
態遷移図である。
【図6】3コマ連写におけるフォーカスレンズ位置を説
明するための図である。
【符号の説明】
1 デジタルスチルカメラ 8 撮像センサ(撮像素子) 9 ファインダー相当部位 10 フォーカシングスクリーン 11 ペンタ形プリズム 12 リレーレンズ 13 接眼部 15 測距センサ(位相差方式AF検出手段) 16 表示部 17 アクチュエータ 19 撮像ユニット 20 カメラ制御CPU(評価値算出手段、露出制御手
段、制御手段) 21 絞りドライバ 23 ミラー/撮像ユニット駆動回路 24a シャッターボタン 31 LCDボタン 34 メニューボタン 36 フォーカスモータ M1 クイックリターンミラー M2 ミラー M3 固定ミラー
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H04N 101:00 G03B 3/00 A (72)発明者 森本 康裕 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H011 BA21 BA31 2H051 BA02 BA47 CE14 DA02 EB13 5C022 AA13 AB02 AB27 AB28 AB66 AC42 AC54

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタルスチルカメラであって、 被写体からの光を撮像レンズを介して所定の撮像面で受
    光し、被写体像を光電変換して撮像画像を生成する撮像
    素子と、 前記撮像画像から得られる撮像画像に基づいて前記被写
    体像のコントラストに応じた所定の評価値を求める評価
    値算出手段と、 前記被写体からの光を受光して、前記被写体像の合焦位
    置に応じた位相差検出信号を発生させることにより、合
    焦位置を検出する位相差方式AF検出手段と、 前記評価値算出手段で得られる前記評価値、または前記
    位相差方式AF検出手段で得られる前記位相差検出信
    号、に基づいて前記撮像レンズを駆動して合焦位置を移
    動させる制御手段と、を備え、 前記制御手段は、前記位相差検出信号に基づいて前記撮
    像レンズを駆動させた後に、前記評価値に基づいて前記
    撮像レンズを駆動することで、前記合焦位置を前記撮像
    面に一致させる特徴とするデジタルスチルカメラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデジタルスチルカメラ
    において、 所定の露出演算を行って撮影時における適正露出値を求
    め、前記適正露出値に基づいて露出制御を行う露出制御
    手段をさらに備え、 前記制御手段は、前記露出制御手段による前記露出制御
    が完了した後に、前記評価値に基づいた前記撮像レンズ
    の駆動を行うことを特徴とするデジタルスチルカメラ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のデジタルスチルカメラ
    において、 前記制御手段は、前記露出制御手段による前記露出制御
    と並行して、前記位相差検出信号に基づいた前記撮像レ
    ンズの駆動を行うことを特徴とするデジタルスチルカメ
    ラ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のデジタルスチルカメラにおいて、 前記制御手段は、前記撮像レンズが望遠撮影のために用
    いられるレンズである場合に、前記位相差検出信号に基
    づいて前記撮像レンズを駆動させた後に、前記評価値に
    基づいて前記撮像レンズを駆動するように構成されるこ
    とを特徴とするデジタルスチルカメラ。
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