JP2001279833A - 空気環境改善壁構造 - Google Patents

空気環境改善壁構造

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JP2001279833A JP2000097738A JP2000097738A JP2001279833A JP 2001279833 A JP2001279833 A JP 2001279833A JP 2000097738 A JP2000097738 A JP 2000097738A JP 2000097738 A JP2000097738 A JP 2000097738A JP 2001279833 A JP2001279833 A JP 2001279833A
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Shigeo Yoshida
繁夫 吉田
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聡 北川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内空間の利用性を損なうことなく、室内空
間の空気環境を効率的に改善できるようにする。 【解決手段】 建築物の室内空間10における空気環境
を改善する壁構造である。両面に壁面材22が配置さ
れ、壁面材22の中央に壁内空間23を有する壁体20
と、壁内空間23を仕切って配置され、外径5cm以上の
調湿材塊30が収容された処理室26と、室内空間10
に面する壁面材22に配置され、室内空間10と処理室
26とを連通させる送気口25とを備える。処理室26
内の調湿材塊30で調湿や脱臭などの処理を施された空
気が、室内空間10へと供給され、室内の空気環境を改
善することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気環境改善壁構
造に関し、住宅などの建築物における室内空間の湿度を
適切に調整したり有害ガスを除去したりして空気環境を
改善することのできる壁構造を対象にしている。
【0002】
【従来の技術】住宅の室内空間において、珪藻土などの
調湿材を用いて、空気中の湿度が過剰に高まったり乾燥
し過ぎたりしないように調湿する技術が知られている。
具体的には、室内の壁面仕上げ材として、調湿材の粉粒
が配合された石膏ボードを使用する技術がある。調湿材
として珪藻土などを使用した場合には、建材などから発
生するホルムアルデヒドなどの揮発性ガスを吸着する機
能もあるため、いわゆるシックホーム症候群の改善にも
有効であるとされている。これとは別に、空気清浄器や
除湿器、加湿器などの技術もある。空気清浄器は、箱形
の装置内にファンと触媒付フィルターなどが収容されて
おり、室内空気を取り込んで触媒付フィルターなどで空
気中の微粒子や有害成分を除去し、清浄化された空気を
室内に送り返す。空気清浄器に加湿機能や除湿機能をも
組み込んだり、空調機器に空気清浄機能や湿度調整機能
を持たせることも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した壁面仕上げ材
に調湿材を配合しておく技術では、十分な調湿機能が発
揮できないという問題がある。壁面仕上げ材の本来の機
能である強度や耐久性などを損なわずに壁面仕上げ材に
配合しておける調湿材の量には制限があるため、調湿材
の配合量を増やして調湿機能を高めることができないの
である。また、石膏などのスラリー材料から製造された
壁面仕上げ材の場合、スラリー材料に調湿材の粉粒を配
合しておくと、調湿材が有する多孔質構造の微細孔にス
ラリー材料に含まれる微粒子成分が入り込んで微細孔を
塞いでしまう。調湿材の調湿機能やガス吸着機能は微細
孔が果しているから、微細孔が塞がれてしまうと、調湿
機能などは低下してしまう。壁面仕上げ材の製造工程
で、各種の処理剤が添加されたり、加熱処理などが行わ
れたりすることで、調湿材の性状や機能が変質してしま
うことがある。
【0004】さらに、壁面仕上げ材に調湿材を配合する
ことで、壁面仕上げ材の色調や表面質感が変わってしま
い、外観性が低下することもある。次に、前記した空気
清浄器などを室内に設置する装置は、嵩ばって設置スペ
ースを取るため、室内の利用空間を狭くしてしまう。ま
た、室内空間に余計な装置が存在していることは外観を
損なうとともに、居住者の移動や生活の邪魔になってし
まう。本発明の課題は、室内空間の利用性を損なうこと
なく、室内空間の空気環境を効率的に改善できるように
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる空気環境
改善壁構造は、建築物の室内空間における空気環境を改
善する壁構造であって、両面に壁面材が配置され、壁面
材の中央に壁内空間を有する壁体と、前記壁内空間を仕
切って配置され、外径5cm以上の調湿材塊が収容された
処理室と、前記室内空間に面する前記壁面材に配置さ
れ、室内空間と前記処理室とを連通させる送気口とを備
える。 〔壁体〕一般住宅、集合住宅、オフィスビル、その他の
各種建築物において、各部屋を囲む壁体に適用できる。
通常は、側壁を対象にするが、天井壁や床壁を対象にす
ることもできる。
【0006】壁体の構造は、基本的には通常の建築物と
共通する構造が採用できる。鉄骨やコンクリート、木材
などの骨組構造に対して、室内空間に隣接する側に壁面
材を施工して室内壁面を構成する。部屋同士を仕切る仕
切り壁の場合には、壁体の両面にそれぞれの部屋側の壁
面材が配置される。室内空間と屋外空間とを区切る外壁
の場合は、壁体の片面には室内用の壁面材が反対面には
外壁用の壁面材が配置される。両面の壁面材の中間に
は、柱や桟材などの骨組構造が配置されている部分を除
いて、中空状の壁内空間になっている。
【0007】本発明では、このような壁体にもともと存
在している壁内空間を利用する。壁体には、内部に空間
が全く存在しない構造のものもあり、この場合には、壁
体の内部に壁内空間を作り込むこともできる。室内空間
に面する壁面材の材料や構造は、通常の建築物と同様の
ものでよい。壁面材そのものには調湿機能を持たす必要
はない。勿論、本発明の壁構造に加えて、調湿材が配合
された壁面材を用いることも可能である。 〔調湿材塊〕室内空間の調湿その他の空気環境を改善で
きる機能を有していれば、各種の調湿材料が使用でき
る。調湿機能とは、環境の湿度が高いときには余分の湿
気を吸収保持して環境の湿度を低下させ、環境の湿度が
低くなると吸収保持した湿気を放出して環境の湿度を高
めることによって、環境の湿度条件を一定の範囲に維持
することである。調湿材塊としては、調湿性のほか、脱
臭性、ガス吸着性、帯電防止性、遠赤外線放射性、イオ
ン交換機能などを有するものが好ましい。
【0008】調湿材料としては、木炭や活性炭などの炭
類が使用できる。フェライトを配合した炭も使用でき
る。珪藻土、珪質頁岩、アロフェン、ゼオライト、セピ
オライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノ
ライト、活性白土、シリカゲル、イモゴライト、大谷石
なども使用できる。炭として、フェライトが配合された
ものを用いることができる。炭や珪質頁岩、アロフェン
は、ガス吸着性に優れている。これらの調湿材料からな
り、外径5cm以上の塊状のものを用いる。外径の上限値
としては、壁内空間の大きさによっても異なるが、通常
は15cm以下のものを用いる。調湿材塊は、球状、多角
体状、柱状、板状などの定形状のもの、および、不定形
状のものがある。外径は、調湿材塊の差し渡し径を任意
の方向で計ったときの最大寸法で規定できる。不定形状
の調湿材塊は、堆積させたときに調湿材塊同士の中間に
十分な隙間があいて空気の流通が良好であるとともに、
調湿材料と空気との接触も効率的に行われる。
【0009】調湿材塊は、大きな岩石状の調湿材料を粉
砕して得ることができる。粉体状やスラリー状の調湿材
料を成形したり硬化させたりして得ることもできる。調
湿材塊に、空気中の有害物を反応除去する反応触媒を担
持させておくことができる。反応触媒の具体例として
は、酸化バナジウムや酸化チタンが挙げられる。反応触
媒を担持させておくことで、調湿材料だけでは吸着除去
できない物質を反応除去することで、空気環境の改善を
さらに進めることができる。 〔処理室〕調湿材塊を安定して収容しておけるとともに
空気の流通が可能な構造を有していればよい。
【0010】前記した壁面材の間の壁内空間の一部を仕
切って設けられる。処理室の外壁全てを壁面材とは別部
材で構成することもできるし、処理室の外壁の一部を壁
面材の内面あるいは壁体を構成する部材で兼用させるこ
ともできる。処理室の壁面は、少なくとも一方の壁面か
ら他方の壁面へと空気が流通できるようにしておく。空
気が流通可能な壁面すなわち通気性のある壁面として、
多数の貫通孔やスリットが形成された板材やシート材が
用いられる。メッシュ板やネット状シートなども使用で
きる。これらの壁面に有する孔は、調湿材塊の外径より
も小さな孔にしておく。
【0011】処理室は、壁内空間の内部に1個所だけを
設けておいてもよいし、複数の処理室を並べておいた
り、間隔をあけて配置しておいてもよい。処理室同士を
隔てる壁面を空気が流通可能にしておけば、処理室同士
の間で空気を流通させることができる。処理室を、通気
性を有する仕切り壁で区切って複数の分割区画を構成す
ることができる。 〔吸気口と送気口〕室内空間に面する壁面材には、処理
室から室内空間へと調湿などの処理を施した空気を送り
返す送気口とを備えておく。室内空間の空気を、室内空
間から処理室へと空気を送り込む吸気口も備えておくこ
とができる。
【0012】吸気口および送気口は、壁面材に貫通する
単純な開口部であってもよいし、多数のスリット孔が並
んでいてもよいし、小さな貫通孔が縦横に配置されてあ
ってもよい。通気性のあるスクリーンやメッシュ材料、
通気性の高い布などで構成されていてもよい。吸気口お
よび送気口の大きさは、室内空間の広さや空気の流通
量、処理室の容量などの条件によって設定される。吸気
口および送気口の配置は、室内空間の全体の空気が処理
室との間で効率的に循環して流通できるように設定すれ
ばよい。一般的には、室内空間の床に近い位置に吸気口
を、室内空間の天井に近い位置に送気口を設けておけ
ば、自然の対流を利用して効率良く空気を循環させるこ
とができる。
【0013】なお、強制送風手段を用いる場合は、送風
方向によって吸気口と送気口とは確定するが、自然の対
流などだけで空気を流通させる場合は、温度条件などに
よって吸気口と送気口とが入れ替わることもある。 〔空気の循環構造〕室内空間の空気を、処理室との間で
循環させることで、室内空間の空気が処理室内の調湿材
塊と接触して調湿などの処理を受け、室内空間の空気環
境を改善することができる。室内空間と処理室との間で
空気を流通可能にしておけば、自然の対流や室内に設置
された暖房機あるいは空調機によって生成される空気流
によって、自然に空気を循環させることができる。この
ような自然の空気循環を効率的に行うには、吸気口や送
気口を自然の空気循環に適した位置に設けておくことが
好ましい。
【0014】室内空間と処理室とで空気を循環させる手
段として、壁内空間に配置され、室内空間から吸気口、
処理室を経て送気口へと送風する強制送風手段を備えて
おくことができる。強制送風手段としては、換気扇や空
調装置などと同様のファンやブロワを用いることができ
る。強制送風手段を用いる場合は、空気の循環方向は自
由に設定できる。但し、自然の空気循環と同じ方向に強
制送風を行えば効率的である。壁内空間では、処理室に
収容された調湿材塊の全体に効率的に空気が接触するよ
うに、空気の循環設計を行うことが好ましい。壁内空間
での空気の流通を制御するために、案内翼や案内ダクト
などの構造を備えておくことができる。
【0015】壁内空間で、調湿室に隣接して配置され、
吸気口から送気口へと連通し処理室とも連通する送風通
路を備えておくことができる。このような送風通路を設
けることで、壁内空間での空気の流通を良好にでき、室
内空間の空気の循環が活発になる。送風通路と処理室と
の間が連通していれば、送風通路を通過する空気は処理
室にも送られ、適切な処理を施すことができる。 〔外気の取り込み〕室内空気を循環させる代わりに、外
気を取り込み、処理室で調湿などの処理を行って室内空
間へと供給することができる。
【0016】すなわち、室内空間から壁内空間へと空気
を流通させる吸気口の代わり、あるいは、上記吸気口に
加えて、住宅の外部空間と壁内空間との間で空気を流通
させる吸気口を設けておく。具体的には、壁内空間と、
床下空間あるいは天井裏空間、屋根裏空間とを仕切る壁
構造あるいは床構造に吸気口を設ける。通常の住宅で
は、床下空間などには外気が流入する構造になっている
ことが多い。床下空間などと壁内空間とを吸気口で連通
させておけば、新鮮な外気が壁内空間に送り込まれ、処
理室で調湿などの処理を受けたあと、壁面材の送気口か
ら室内空間へと供給される。
【0017】室内空間には、外壁面などに排気口を設け
ておけば、床下空間などから供給される新鮮な空気の分
だけ、室内空間の空気を住宅外に排気することができ
る。その結果、住宅の外部と室内空間との間で空気が循
環する。このような構造を採用すれば、室内空間へは、
新鮮な外気であって、しかも、処理室で調湿などの処理
を受けた空気を供給することができ、室内空間の空気環
境を良好にすることができる。室内空間と壁内空間との
間で空気に循環させる方法と、壁内空間へ外気を取り込
んで室内空間へと供給する方法とを併用することもでき
る。この場合、吸気口は、室内空間に面する壁面材と、
壁内空間と床下空間などとの仕切り面との両方に設けて
おけばよい。
【0018】室内空間との間の吸気口と、床下空間など
との間の吸気口とを、シャッター機構などで開閉自在に
構成しておけば、壁内空間への空気の供給方向を切り換
えたり、室内空間との間で循環する空気の量と新鮮な外
気の取り込み量との混合比率を調整することができる。
【0019】
【発明の実施形態】〔壁構造〕図1に示す住宅の壁構造
は、室内空間10を、床壁12、天井壁14および側壁
20で構成している。床壁12の下方には床下空間16
が存在している。側壁20の壁体は、両側の室内空間1
0に面する壁面材22、22を有し、壁面材22、22
の中央には壁内空間23があいている。図示しないが、
壁面材22、22の中央には柱材や梁材も配置されてお
り、壁内空間23はこれらの構造物が存在しない空間で
ある。
【0020】壁面材22は、合板や石膏ボード、壁紙、
塗り壁などで構成されている。壁面材22は内面側の下
地材と表面側の表装材との積層構造であることもでき
る。壁面材22の内面側には横桟などが設けられている
こともある。室内空間10に面する壁面材22の床に近
い個所には吸気口24が貫通形成され、天井に近い個所
には送気口25が貫通形成されている。壁内空間23の
底面では床壁12を貫通する吸気口29が設けられた、
壁内空間23と床下空間16とが連通している。壁内空
間23には、上下の仕切り壁27、27と左右の壁面材
22、22とで囲まれた処理室26を有する。仕切り壁
27は、多数の小さな貫通孔があいた板材からなる。上
部の仕切り壁27は、壁面材22の送気口25よりも少
し低い位置に配置され、下部の仕切り壁27は、壁面材
22の吸気口24よりも少し高い位置に配置されてい
る。
【0021】壁内空間23で下部の仕切り壁27よりも
下側には、モータなどで駆動される送風ファン40が設
置されている。送風ファン40は、空気を下から上へと
強制的に送風する。処理室26の内部には、外径5cm以
上の不定形の珪質頁岩からなる調湿材塊30が収容され
ている。 〔壁構造の動作〕送風ファン40を作動させると、室内
空間10の空気が吸気口24から壁内空間23に取り込
まれ、送風ファン40から仕切り壁27を通過して処理
室26へと送り込まれる。
【0022】また、床壁16の吸気口29を通して、床
下空間16からも空気が流入する。床下空間16の空気
は、図示しないが、住宅の床下外壁に設けられた換気口
などを通じて取り込まれた外気である。外気は、床下空
間16および壁内空間23を通過する間に、周囲の構造
や空気との間で熱交換されて調温されることになるの
で、外気を取り込んでも、室内空間10の温度が大きく
変わることが防げる。処理室26内で調湿材塊30と接
触した空気は、過剰な湿気が調湿材塊30に吸収された
り、臭気成分やアセトアルデヒドなどの揮発成分が調湿
材塊30に吸着されたりする。空気が乾燥し過ぎている
場合には、調湿材塊30から水分が供給される。
【0023】処理室26で調湿や脱臭などの処理が施さ
れた空気は、処理室26の上方の仕切り壁27を出て送
気口25から室内空間10に戻される。室内空間10の
空気は順次処理室26との間で循環しながら、処理室2
6で適宜の処理が施される。その結果、室内空間10の
空気環境は改善され、常に良好な状態に維持される。ま
た、床壁12の吸気口29からは新鮮な空気が取り込ま
れるので、室内空間10の空気は常に一部が新鮮な空気
に置き換えられていくことになる。なお、送風ファン4
0を止めた状態でも、室内空間10では自然の対流によ
って空気の流れが生じる。壁内空間23では、床に近い
吸気口24から天井に近い送気口25へと上昇気流が生
じる。その結果、室内空間10と壁内空間23との間で
自然に空気が循環し、循環する空気には処理室26の調
湿材塊30による調湿などの処理が施される。また、床
下空間16から吸気口29へと自然に上昇する気流も生
じるので、新鮮な空気の取り込みも行われる。
【0024】処理室26は、壁面材22、22の中央で
十分な広さを有する壁内空間23に設けられるので、大
量の調湿材塊30を収容しておくことができる。その結
果、大量の空気を効率的に処理できるとともに長期間に
わたって調湿などの機能を発揮させることができる。処
理室26に収容された調湿材塊30同士の間には十分な
隙間があるので、空気がスムーズに流通し、調湿材塊3
0と空気との接触効率も良くなる。調湿材塊30は十分
な体積があるので大量の湿気を吸収保持したり大量の臭
気成分を吸着したりすることができる。比較的に大きな
調湿材塊30は、仕切り壁27のような比較的に簡単な
構造の通気性のある壁材で囲んでおくだけで、外部に漏
れたり、空気中に飛散したりすることが防止できる。
【0025】上記のような空気環境改善壁構造は、通常
の壁構造に有する壁内空間をそのまま利用しているの
で、室内空間に余分な構造物が突出したり、室内空間の
外観や使用性能を損なったりする問題が発生しない。 〔処理室の変更構造〕図2に示す実施形態は、処理室2
6の構造が前記実施形態と異なる。処理室26は、メッ
シュ板などからなる仕切り壁27によって上下に複数段
に区切られた多数の分割区画26aで構成されている。
各分割区画26aには、調湿材塊30が収容されてい
る。
【0026】処理室26の中央には上下に貫通する送風
通路28を有する。送風通路28と左右の処理室26と
の間も通気性のある仕切り壁27で仕切られている。こ
のような構造の処理室26では、下方から上方へと流通
する空気が、送風通路28を通過してスムーズに流れる
とともに、処理室26の各分割区画26aを順次超えて
流れる空気や、送風通路28と両側の分割区画26aに
出入りする空気が生じる。このような複雑な空気の流れ
によって、各分割区画26aの調湿材塊30に空気が効
率的に接触して調湿などの処理が良好に施される。
【0027】
【発明の効果】この発明にかかる空気環境改善壁構造
は、壁構造の内部に存在する壁内空間に、調湿材塊が収
容された処理室を設け、壁面材の送気口を利用して、処
理室の調湿材塊によって調湿などの処理が施された空気
を室内空間に送り込むことができるので、調湿材塊によ
る調湿などの機能が効率的に発揮され、室内空間の空気
環境を改善して良好な状態に維持することができる。壁
内空間の処理室には大量の調湿材塊が収容でき、効率的
な空気の処理を長期間にわたって発揮させることができ
る。調湿材塊は、処理室への収容などの取り扱いが容易
であるとともに、調湿材料が本来有していた機能を損な
わずに発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す壁構造の断面図
【図2】 別の実施形態を表す要部断面図
【符号の説明】
10 室内空間 12 床壁 14 天井壁 16 床壁 20 側壁 22 壁面材 24、29 吸気口 25 送気口 26 調湿室 26a 分割区画 27 仕切り壁 30 調湿材塊 40 送風ファン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の室内空間における空気環境を改善
    する壁構造であって、 両面に壁面材が配置され、壁面材の中央に壁内空間を有
    する壁体と、 前記壁内空間を仕切って配置され、外径5cm以上の調湿
    材塊が収容された処理室と、 前記室内空間に面する前記壁面材に配置され、室内空間
    と前記処理室とを連通させる送気口と、を備える空気環
    境改善壁構造。
  2. 【請求項2】前記壁内空間に配置され、前記処理室を経
    て送気口へと送風する強制送風手段をさらに備える請求
    項1に記載の空気環境改善壁構造。
  3. 【請求項3】前記調湿材塊が、珪質頁岩の粉砕物である
    請求項1または2に記載の空気環境改善壁構造。
  4. 【請求項4】前記調湿材塊が、空気中の有害物を反応除
    去する反応触媒を担持してなる請求項1〜3の何れかに
    記載の空気環境改善壁構造。
  5. 【請求項5】前記壁内空間で前記処理室に隣接して配置
    され処理室および前記送気口へと連通する送風通路をさ
    らに備える請求項1〜4の何れかに記載の空気環境改善
    壁構造。
  6. 【請求項6】前記処理室が、通気性を有する仕切り壁で
    区切られた複数の分割区画を有する請求項1〜5の何れ
    かに記載の空気環境改善壁構造。
  7. 【請求項7】前記送気口が配置された壁面材には、前記
    室内空間と前記処理室とを連通させる吸気口をさらに備
    える請求項1〜6の何れかに記載の空気環境改善壁構
    造。
  8. 【請求項8】前記室内空間の下方には床壁を介して床下
    空間が配置され、 前記床壁には、前記壁内空間と前記床下空間とを連通さ
    せる吸気口をさらに備える請求項1〜7の何れかに記載
    の空気環境改善壁構造。
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