JP2003042502A - 換気装置 - Google Patents

換気装置

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JP2003042502A
JP2003042502A JP2001230213A JP2001230213A JP2003042502A JP 2003042502 A JP2003042502 A JP 2003042502A JP 2001230213 A JP2001230213 A JP 2001230213A JP 2001230213 A JP2001230213 A JP 2001230213A JP 2003042502 A JP2003042502 A JP 2003042502A
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Japan
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humidity control
air
space
indoor space
air supply
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Application number
JP2001230213A
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English (en)
Inventor
Shigeo Yoshida
繁夫 吉田
Hidekazu Nakatsuka
英和 中塚
Masamichi Euchi
正道 絵内
Hirofumi Hayama
広文 羽山
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Hokkaido University NUC
Panasonic Homes Co Ltd
Original Assignee
Hokkaido University NUC
Panahome Corp
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Publication date
Application filed by Hokkaido University NUC, Panahome Corp filed Critical Hokkaido University NUC
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
    • F24F3/12Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
    • F24F3/14Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification
    • F24F3/1411Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification by absorbing or adsorbing water, e.g. using an hygroscopic desiccant

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋外空間の新鮮な空気を室内空間に取り入れ
る際に、空気の温度や湿度などを効果的に適切な状態に
調整することができるとともに、構造が簡単で経済的に
稼働できる換気装置を提供する。 【解決手段】 建築物10の室内空間19に屋外空間1
1の新鮮な空気を取り入れる換気装置であって、屋外空
間11から室内空間19に至る空気供給路30と、空気
供給路30の一部であって、地中Eに埋設された地中路
35と、空気供給路30の途中で地中路35と室内空間
19との間に配置され、調湿材が収容され、空気供給路
30を通過する空気が調湿材と接触する調湿室20とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、換気装置に関し、
詳しくは、住宅などに設置され、屋外の新鮮な空気を室
内に取り入れて、室内の空気環境を良好に維持する換気
装置を対象にしている。
【0002】
【従来の技術】住宅などの建築物に新鮮な屋外の空気を
取り入れて、室内の空気環境を改善することは広く行わ
れている。
【0003】一般的には、室内空間と屋外空間とを仕切
り外壁に孔をあけ換気扇を取り付けておくことが行われ
ている。屋外空間と室内空間との間に換気用のパイプや
ダクトを設置することも行われている。換気扇は、送風
方向を切り換えることで、室内空間の汚れた空気を屋外
空間へと排出することもできる。換気用パイプやダクト
あるいは換気扇に、塵埃等を除去するフィルタを設けて
おくことも行われている。
【0004】季節や気候によっては、屋外の気温と室温
との間に比較的に大きさ差が生じる場合がある。このよ
うな場合、屋外の空気をそのまま室内空間に取り入れる
と、室温に大きな変化が生じ、居住者に不快な思いをさ
せることがある。そこで、換気経路に空調装置を設置し
て、屋外空気を加温または冷却してから室内空間に取り
入れることも行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、換気用の空気
を加温したり冷却したりするために空調装置を設置する
のは設備が大掛かりになる。住宅の換気は通常、24時
間連続して行うことになるため、空調装置の稼働コスト
が高くつくことになる。
【0006】さらに、上記問題とは別に、雨天時など屋
外の湿度が高いときに、屋外の空気をそのまま室内空間
に取り入れると、室内の湿度が高くなり、居住者に不快
感を与えたり、室内で結露を生じたりする問題がある。
逆に、屋外の空気が乾燥し過ぎていると、屋外の空気を
取り入れた室内空間も乾燥し過ぎてしまうことがある。
【0007】空調装置に加湿機能や除湿機能を組み込ん
でおけば、上記問題を軽減することができるが、そのた
めには、空調装置の構造がさらに複雑になり、稼働コス
トも増えることになる。
【0008】本発明の課題は、屋外空間の新鮮な空気を
室内空間に取り入れる際に、空気の温度や湿度などを効
果的に適切な状態に調整することができるとともに、構
造が簡単で経済的に稼働できる換気装置を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる換気装置
は、建築物の室内空間に屋外空間の新鮮な空気を取り入
れる換気装置であって、前記屋外空間から室内空間に至
る空気供給路と、前記空気供給路の一部であって、地中
に埋設された地中路と、前記空気供給路の途中で前記地
中路と室内空間との間に配置され、調湿材が収容され、
空気供給路を通過する空気が調湿材と接触する調湿室と
を備える。
【0010】〔空気供給路〕基本的には、通常の建築物
における換気構造と同様の技術が適用できる。
【0011】具体的には、合成樹脂や布帛、鋼材、コン
クリートなどで構成されたパイプやダクト、チューブ、
ホースなどが使用できる。建築物を構成する建築部材の
間に構成される隙間や空間を、空気供給路の一部として
利用することもできる。
【0012】空気供給路には、異物や害虫、有害動物な
どが侵入するのを防ぐネットや柵、トラップなどの構造
を設けておくことができる。
【0013】空気供給路の一端は、屋外空間に開口す
る。この開口は、雨やゴミなどが侵入し難いように、地
表側を向けた下向きの開口にしておくことが好ましい。
【0014】空気供給路の他端は、室内空間に開口す
る。この開口は、床、壁、天井などに配置できる。建築
物に複数の部屋が存在する場合、各部屋毎に開口を設け
ることができる。この場合、空気供給路は、各部屋毎に
分岐させて、それぞれの先端に開口を設けることもでき
るし、空気供給路を各部屋を巡回するように配置して、
各部屋毎に空気供給路の途中に開口を設けることもでき
る。
【0015】空気供給路には、自然の空気流のみで空気
が流通するようにしておくこともできるし、ファンやブ
ロワなどの強制送風手段を備えておくことができる。強
制送風手段は、屋外空間に近い側あるいは室内空間に近
い側の何れにも設置でき、複数個所に強制送風手段を備
えておくこともできる。
【0016】〔地中路〕屋外空間から室内空間に至る空
気供給路の一部を、建築物が設置された地盤の内部を通
るようにして地中に埋めておく。
【0017】屋外空間の気温が地温よりも高い場合、空
気供給路を通過する空気は、地中路を通過することで冷
却される。空気が冷却されると、空気中の湿気が露化し
易くなり、調湿材に吸収され易くなる。調湿材による除
湿性能が向上する。屋外空間の気温が地温よりも高くな
るのは、夏期あるいは昼間であるので、これらの場合に
暑い空気を適度に冷やしてから、室内空間に取り入れる
ことができる。
【0018】逆に、屋外空間の気温が地温よりも低い場
合、空気供給路を通過する空気は、地中路を通過するこ
とで加温される。具体的には、冬期あるいは夜間に、冷
たい空気を温めてから室内空間に送り込むことができ
る。
【0019】何れにしても、屋外空間の気温に比べて地
温は変動が少なく安定しているので、地中路を通過した
空気は、一定の温度範囲に調温されてから室内空間に取
り入れられることになる。
【0020】地中路の配置構造は、上記した機能が十分
に発揮されるように設定しておけばよい。例えば、地表
からの深さが一定以上あれば、地温の変動は少なく安定
している。但し、地表からの深さが増えると設置作業の
手間が増える。空気が十分に加温または冷却される時間
の間、地中路に存在しているように、地中路の長さを設
定する。地中路を通過する空気の流速によっても異なる
が、地表からの深さ0.1〜3mで長さ1〜20mの地
中部分が存在するようにしておくことができる。好まし
くは、深さ1〜3mで長さ5〜20mの地中部分を設け
ておく。
【0021】地中路は、直線路であってもよいし、一部
または全部が曲線路であったり、屈曲部分を含んでいた
りしてもよい。途中に分岐や合流部分があってもよい。
【0022】地中路は、建築物の外側の地盤および建築
物の床下地盤の一方だけ、あるいは、両方に設けておく
ことができる。
【0023】地中路には、内部を流れる空気と地盤との
間の伝熱効果を高めるために、空気供給路のうち地中路
部分だけを伝熱性の良い材料や構造にしたり、伝熱フィ
ンを設けたりすることができる。
【0024】〔調湿室〕空気供給路を通過する空気は、
地中路で温度調整されたあとで調湿室に送られ、調湿室
内に収容された調湿材と接触する。
【0025】<調湿材>調湿材としては、接触する空気
の湿度条件によって、空気中の湿気や水分を吸収して保
持したり、保持した水分を空気中に放出したりする性質
すなわち吸放湿性に優れた材料が使用される。
【0026】従来において建築用などに利用されていた
通常の調湿材料が使用できる。調湿材には、天然あるい
は合成の高分子材料などからなる有機調湿材と、多孔質
鉱物などからなる無機調湿材とがあり、何れも使用でき
るが、無機調湿材のほうが好ましい。
【0027】無機調湿材として、ゼオライト、セピオラ
イトなどの多孔質鉱物や、アタバルジャイト、モンモリ
ロナイト、ゾノトライト、活性白土などの粘土鉱物、珪
藻土、シリカゲル、アロフェン、イモゴライト、炭類な
どが使用できる。多孔質材料は、その物理的構造によっ
て調湿性などの性能が高くなる。多孔質材料として、平
均細孔半径が20〜100Åで比表面積が20〜200
2/gのもの、好ましくは20〜60Åで比表面積が
20〜200m2/gのものが好ましい。珪藻土の1種
である珪質頁岩は、調湿機能などの点で優れたものであ
る。無機調湿材は、1種類だけを単独で使用してもよい
し、複数種類を組み合わせて使用することもできる。
【0028】調湿材の形状は、球状、棒状、不定形状な
どをなす粉末や粒塊が使用される。調湿材を粉砕したり
造粒したりしたものも使用できる。粒径10〜50mm
のものが、空気の通過抵抗が少なく空気との接触効率も
良好である。
【0029】調湿材が配合された成形材料を、押出成形
やプレス成形で成形した成形体も使用できる。成形体と
して、ハニカム構造を有するものが使用できる。成形体
を焼成した焼成体も使用できる。
【0030】調湿材に酸化チタンを担持させておくこと
で、酸化チタンが有する光触媒機能を持たせることがで
きる。酸化チタンの光触媒機能は、調湿材の表面に付着
した有機物を分解し、表面に黴や雑菌が繁殖するのを防
ぐことができる。また、無機調湿材が吸着したガスなど
を分解する機能もある。調湿材のガス吸着機能を有する
微細な空隙に酸化チタンが存在していれば、吸着された
ガスと酸化チタンとが十分に接触することができ、酸化
チタンによる分解作用が効率的に発揮される。その結
果、長期間にわたって調湿材の表面を清浄に保ち、高い
調湿機能を維持することができる。
【0031】<調湿材の配置>調湿室には、調湿材を1
種類だけ収容しておいてもよいし、調湿特性などが異な
る複数種類の調湿材を組み合わせて収容しておくことも
できる。粉粒状の調湿材を複数層にして調湿室の内部に
充填しておくことができる。例えば、空気の通過方向に
おいて、上流側には比較的に粗い粒径の調湿材を配置
し、下流側には比較的に細かい粒径の調湿材を配置した
りすることができる。臭い成分や化学物質に対する吸着
機能の違う調湿材を組み合わせることができる。
【0032】空気の通過方向における調湿材の厚みは、
厚いほうが調湿機能は発揮できるが空気の通過抵抗は増
える。通常は、調湿材の厚みを10〜200cmの範囲
に設定しておくことが好ましい。
【0033】調湿室には、調湿材のほかに、空気に対す
る各種の処理手段を配置しておくことができる。例え
ば、脱臭剤や防カビ剤を収容しておくことができる。紫
外線ランプなどの殺菌灯を設置しておくこともできる。
【0034】<調湿室の構造>調湿室には、空気供給路
に接続される空気の流入口および流出口を備えていれ
ば、調湿室の壁面を構成する材料や内部の形状あるいは
構造については、特に限定されない。
【0035】調湿室の材料としては、合成樹脂や木質材
などの通常の建築材料を用いることができる。合成樹脂
の発泡体などの断熱性に優れた材料が使用できる。
【0036】調湿室には、調湿材の収容空間を一つだけ
設けておいてもよいし、複数の収容空間を設けておくこ
ともできる。
【0037】調湿室は、建築物のうち居住空間以外のス
ペースに設置しておく。具体的には、床下空間に設置し
ておくことができる。壁構造や床構造の内部に設置して
おくこともできる。
【0038】調湿室に、強制送風手段となるファンやブ
ロワを設置しておくこともできる。
【0039】調湿室に、調湿室を通過する空気を加熱す
る電気ヒータなどの加熱手段を備えておくことができ
る。
【0040】〔切換型換気装置〕複数の調湿室を切り換
えて使用する切換型の換気装置が使用できる。
【0041】複数の調湿室のそれぞれに、屋外空間と室
内空間とをつなぐ空気供給路を備えておくことができ
る。空気供給路を、各調湿室の出入り部分で分岐させ
て、それぞれの調湿室と接続し、残りの部分は兼用させ
ることもできる。
【0042】複数の空気供給路あるいは空気供給路の分
岐個所で、空気の流通を可能にしたり遮断したりするた
めに、空気が通過する調湿室を選択的に切り換えて接続
する接続切換手段を備えることができる。
【0043】切換型の換気装置は、一つの調湿室で調湿
材が目詰まりを起こしたり湿気が過剰に蓄積されたりし
て機能低下を起こしたときに、別の調湿室を通じて換気
を行うように切り換えることで、機能低下を防止するこ
とができる。なお、機能低下を起こした調湿室について
は、調湿材を交換したり再生処理を行ったりしておけ
ば、再使用することができる。
【0044】接続切換手段としては、通常の空気流に対
する制御バルブやダンパー機構を使用することができ
る。調湿室における通気抵抗や湿度を検知し、機能低下
が検知されたときに自動的に調湿室の切り換えを行うよ
うに制御することができる。
【0045】〔空気排出路〕室内空間の空気を屋外空間
へと排出する空気排気路を設けておくことができる。空
気排出路の基本的な構造は、空気供給路と同様でよい。
【0046】空気排出路を、複数の調湿室に分岐して接
続し、接続切換手段が、一部の調湿室を前記空気供給路
に、残りの調湿室を前記空気排出路に、選択的に切り換
えて接続するようにできる。
【0047】この場合、空気供給路に接続されている調
湿室で機能低下が生じたときに、空気供給路を別の調湿
室に切り換えて接続することで、機能低下を防ぐ。そし
て、機能低下が生じた調湿室は、空気排出路に接続され
て室内空間の空気が送り込まれる。調湿室の調湿材に吸
収保持された水分が空気流とともに屋外空間へと排出さ
れる。その結果、調湿材の機能が回復する。機能が回復
した調湿室は、接続切換手段を再び切り換えて空気供給
路に接続して使用することができる。
【0048】
【発明の実施形態】図1に示す実施形態は、換気装置の
基本的な構造を模式的に示している。
【0049】住宅10は、地盤Eに一部が埋め込まれた
布基礎12の上部に、床面14や壁面16などの建築構
造が構築されている。地盤Eと布基礎12と床面14と
で囲まれた床下空間18が設けられ、床面14の上方は
室内空間19である。壁面16および布基礎12の外側
が屋外空間11である。
【0050】屋外空間11と室内空間19とを連通する
空気供給路30は、合成樹脂パイプなどで構成された管
路である。空気供給路30は、複数の管路部分で構成さ
れる。屋外空間11の空気を取り入れる屋外管路36
は、逆J字形をなして地盤Eから突き出しており、先端
の吸気口37が下向きに開口している。屋外管路36の
根元は地盤Eに入り、地中管路35になる。地中管路3
5は、地盤Eの内部を水平に延び、布基礎12を貫通し
て床下側の地盤Eに入り、上方に延びて床下空間18に
至る。地中管路35につづいて床下空間18に延びる床
下管路34は、床下空間18に設置された調湿室20の
片側の側壁に接続されている。調湿室20の反対側の側
壁に接続された吐出管路32は、上方に屈曲して延び、
床面14に吐出口33が開口している。
【0051】図2に示すように、調湿室20は、箱状の
収容空間を有し、複数種類の調湿材22、24、26が
層状に収容されている。各調湿材22…は、粒塊状の珪
質頁岩からなる無機調湿材である。空気供給路30の床
下管路34に接続された一端から空気が流入し、各調湿
材22、24、26を順次通過して、調湿や脱臭その他
の空気調整作用を受けたあと、調湿室20の反対側に接
続された吐出管路32に送り出される。
【0052】図1には表していないが、空気供給路30
の途中には、ファン等の強制送風手段を備えおくことが
できる。
【0053】〔換気作用〕屋外空間11の空気は、自然
の対流や風などの作用で、空気供給路30の吸気口37
に入る。屋外部36から地中管路35に入った空気は、
地中管路35の周囲に存在する地盤Eからの伝熱によっ
て調温される。地中管路35で調温された空気は、床下
管路34から調湿室20に入り、調湿材22…によって
調湿される。空気中の臭いや化学物質も調湿材22…で
吸収除去される。調湿された空気は、調湿室20から吐
出管路32を経て吐出口33から室内空間19に送り込
まれる。室内空間19には、屋外空間11の新鮮な空気
が、調温および調湿された、適切な状態で室内空間19
に供給され、居住者にとって快適な空気環境が得られ
る。
【0054】環境条件が違う場合に分けて、より具体的
に説明する。
【0055】酷暑期の昼間など、外気温が高くて、外気
をそのまま室内空間19に入れると、室温を上げてしま
ったり、室内空間19の冷房効果を損なうことになる。
しかし、高温の外気が、地中管路35を通過すると、比
較的に温度が低い地盤Eへの放熱によって、空気の温度
が下がるので、前記問題が低減される。
【0056】また、一般的な我が国の気象条件では、夏
季などの暑い時期には湿気が高いことが多い。温度が高
くて湿気を大量に含んだ空気が、地中管路35を通過す
ると、温度が下がるとともに、低温の空気は相対湿度が
高くなることによって、空気中の湿気が露化し易くな
る。このような空気が、調湿室20の調湿材22…に接
触すると、空気中の湿気や水分は、極めて効率的に調湿
材22…に吸収されることになり、除湿の効果が格段に
向上する。
【0057】上記とは逆に、冬季には、外気温に比べて
地盤Eの温度のほうが高くなる。このときには、低温の
外気が地中管路35で温められてから、調湿室20を経
て室内空間19へと送り込まれる。その結果、換気によ
って室内空間19の温度を下がってしまうことがなく、
暖房効果を損なう問題も起こり難い。しかも、温められ
た空気が調湿材22…と接触するので湿気を過剰に除去
されてしまうことがなく、適度な湿度の空気を室内空間
19に供給することができる。
【0058】なお、外気温が非常に低い場合には、調湿
室20の内部あるいは空気供給路30の途中に、ヒータ
等の加熱手段を備えておくことで、室内空間10の温度
低下を防ぐことができる。また、調湿室20の内部にヒ
ータを備えておけば、調湿材22…に過剰に水分が蓄積
されたときに、ヒータによる加熱で調湿材22…の水分
を蒸発させて取り除くこともできる。
【0059】〔切換型換気装置〕図3および図4に示す
実施形態は、複数の調湿室を切り換えることができると
ともに、屋外空間の新鮮な空気を屋内空間に供給すると
同時に、屋内空間で汚れた空気を屋外空間へと排出でき
る換気装置である。
【0060】床下空間18には、2台の調湿室20x、
20yを設置している。床面14には、新鮮な空気を吐
きだす吐出口48と、汚れた空気を吸い込む吸込口44
とを備えている。
【0061】空気供給路30のうち、吸気口37を備え
た屋外管路36、地中管路35および床下管路38につ
いては、前記の実施形態と同様の構造である。但し、床
下管路38は、調湿室20x、20yには直接は接続さ
れず、第1切換ダンパ52に接続されている。
【0062】第1切換ダンパ52と調湿室20xおよび
調湿室20yの間は、流入管路42、41で連結されて
いる。第1切換ダンパ52には、床面14の吸込口44
につながる吸込管路43も接続されている。
【0063】調湿室20x、調湿室20yにはそれぞれ
流出管路46、45が接続され、流出管路46、45は
第2切換ダンパ54に接続されている。第2切換ダンパ
54には、床面14の吐出口48につながる吐出管路4
7と排気管路49も接続されている。排気管路49は、
布基礎12を貫通して屋外空間11に開口する排気口5
1を有する。
【0064】〔切換操作〕図3と図4はそれぞれ別の切
換状態を示している。何れの場合も、実線矢印が屋外空
間11から室内空間19への空気供給路を示し、破線矢
印が室内空間19から屋外空間11への空気排出経路を
示している。
【0065】図3の状態では、屋外空間11の空気が吸
気口37から空気供給路30の屋外部36に入り、地中
管路35で調温されたあと、床下管路38から第1切換
ダンパ52を経て、流入管路41に入り、調湿室20y
に送られる。調湿室20yで調湿された空気は、流出管
路45から第2切換ダンパ54を経て、吐出管路47か
ら吐出口48に送られ、室内空間19に供給される。
【0066】室内空間19の空気は、吸込口44から吸
込管路43、第1切換ダンパ52、流入管路42を経て
調湿室20xに入る。調湿室20xを出た空気は、流出
管路46から第2切換ダンパ54を経て、排気管路49
から排気口51を通じて屋外空間11へと排出される。
調湿室20xの調湿材22…に過剰な水分が含まれてい
ると、水分が空気中に放出されて、屋外空間11へと排
出されることになる。その結果、調湿材22…の調湿機
能を回復させることができる。室内空間19で発生した
臭いや煙を、調湿材22…で吸収除去して屋外空間11
に排出されないようにすることができる。
【0067】したがって、図3の状態では、供給空気が
調湿室20yで処理され、排出空気が調湿室20xで処
理されることになる。
【0068】次に、図4の状態でも、屋外空間11の空
気が吸気口37から空気供給路30の屋外部36に入
り、地中管路35で調温されたあと、床下管路38から
第1切換ダンパ52に送られるのは、図3の場合と同じ
である。但し、第1切換ダンパ52が切り換えられてい
るため、空気は第1切換ダンパ52から流入管路42を
経て、図3の状態では排気用に使用されていた調湿室2
0xに送られる。調湿室20xで調湿された空気は、流
出管路46から第2切換ダンパ54に送られる。第2切
換ダンパ54も切り換えられているため、空気は第2切
換ダンパ54から吐出管路47から吐出口48に送ら
れ、室内空間19に供給される。
【0069】室内空間19の空気は、吸込口44から吸
込管路43、第1切換ダンパ52、流入管路441経て
調湿室20yに入る。調湿室20yを出た空気は、流出
管路45から第2切換ダンパ54を経て、排気管路49
から排気口51を通じて屋外空間11へと排出される。
【0070】したがって、図4の状態では、供給空気が
調湿室20xで処理され、排出空気が調湿室20yで処
理される。
【0071】このように、図3の状態と図4の状態とを
切り換えることで、調湿室20xと調湿室20yとを、
供給空気の処理と排出空気の処理とに交互に使用するこ
とになる。その結果、供給空気の処理で水分が過剰に溜
まった調湿材22…を、排出空気の処理で調湿材22…
から水分を取り除いて調湿機能を回復させることができ
る。したがって、調湿材22…の交換作業や調湿室20
から取り出しての水分除去作業などを行うことなく、長
期間にわたって連続して良好な調湿機能を発揮させるこ
とができる。
【0072】
【発明の効果】本発明にかかる換気装置は、屋外の新鮮
な空気を、空気供給路の一部に設けた地中管路を通過さ
せることで、比較的に安定した温度を維持している地盤
との伝熱によって調温してから、室内空間に供給するこ
とができる。その結果、屋外の空気を取り入れることで
室内空間の温度が変化したり、暖房や冷房の効果が損な
われたりすることが解消できる。
【0073】また、空気供給路に調湿材を収容した調湿
室を備えていることで、空気に含まれる過剰な湿気を取
り除いたり、乾燥し過ぎた空気に湿気を供給したりし
て、適切な湿度範囲にある空気を室内空間に供給するこ
とができる。
【0074】特に、高温の外気が地中管路で冷却される
と、空気中の湿気が露化し易くなって調湿室による除去
処理が効率的に行える。その結果、梅雨期や夏期に高温
かつ高湿になり易い気象環境では、空気の冷却と同時に
除湿が極めて効率的に行われ、居住環境の改善に大きく
貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す換気装置の模式的構
造図
【図2】 調湿室の断面構造図
【図3】 切換型換気装置の模式的構造図
【図4】 前図と別の切換状態における模式的構造図
【符号の説明】
10 住宅 11 屋外空間 12 布基礎 14 床面 16 壁面 18 床下空間 19 室内空間 20 調湿室 22、24、26 調湿材 30 空気供給路 33 吐出口 35 地中管路 37 吸気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中塚 英和 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)発明者 絵内 正道 北海道札幌市北区北13条西8丁目 北海道 大学大学院工学研究科内 (72)発明者 羽山 広文 北海道札幌市北区北13条西8丁目 北海道 大学大学院工学研究科内 Fターム(参考) 3L053 BC00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の室内空間に屋外空間の新鮮な空気
    を取り入れる換気装置であって、 前記屋外空間から室内空間に至る空気供給路と、 前記空気供給路の一部であって、地中に埋設された地中
    路と、 前記空気供給路の途中で前記地中路と室内空間との間に
    配置され、調湿材が収容され、空気供給路を通過する空
    気が調湿材と接触する調湿室とを備える換気装置。
  2. 【請求項2】前記地中路が、地表からの深さ0.1〜3
    mで、長さ1〜20mを有する請求項1に記載の換気装
    置。
  3. 【請求項3】前記調湿材が、粒径10〜200mmの珪
    質頁岩からなる請求項1または2に記載の換気装置。
  4. 【請求項4】前記調湿室が複数設けられ、 前記空気供給路が複数の調湿室に分岐して接続されてお
    り、 空気が通過する調湿室を選択的に切り換えて接続する接
    続切換手段をさらに備える請求項1〜3の何れかに記載
    の換気装置。
  5. 【請求項5】前記室内空間から前記屋外空間に至る空気
    排出路をさらに備え、 前記空気排出路が、前記複数の調湿室に分岐して接続さ
    れており、 前記接続切換手段が、一部の調湿室を前記空気供給路
    に、残りの調湿室を前記空気排出路に、選択的に切り換
    えて接続する請求項4に記載の換気装置。
  6. 【請求項6】前記調湿室に、空気を加熱する加熱手段を
    さらに備える請求項1〜5の何れかに記載の換気装置。
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