JP2001279464A - 強誘電体薄膜の作製方法 - Google Patents
強誘電体薄膜の作製方法Info
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- JP2001279464A JP2001279464A JP2000092505A JP2000092505A JP2001279464A JP 2001279464 A JP2001279464 A JP 2001279464A JP 2000092505 A JP2000092505 A JP 2000092505A JP 2000092505 A JP2000092505 A JP 2000092505A JP 2001279464 A JP2001279464 A JP 2001279464A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】溶液塗布法により作製する強誘電体薄膜につい
て、表面の結晶粒径が小さく均一で、柱状な結晶粒をも
つ強誘電体薄膜を作製する。 【解決手段】ブトキシエタノールを溶媒とし、酢酸鉛、
ジルコニウムアセチルアセトナートおよびチタニウムテ
トライソプロポキシドを原料に含み、クラック防止剤お
よび配位安定化剤を添加した強誘電体薄膜用原料溶液に
ついて、前記原料溶液を1層塗布するごとに乾燥工程お
よび熱処理による結晶化工程を行ない、これらの工程を
繰り返すことにより強誘電体薄膜を作製する。
て、表面の結晶粒径が小さく均一で、柱状な結晶粒をも
つ強誘電体薄膜を作製する。 【解決手段】ブトキシエタノールを溶媒とし、酢酸鉛、
ジルコニウムアセチルアセトナートおよびチタニウムテ
トライソプロポキシドを原料に含み、クラック防止剤お
よび配位安定化剤を添加した強誘電体薄膜用原料溶液に
ついて、前記原料溶液を1層塗布するごとに乾燥工程お
よび熱処理による結晶化工程を行ない、これらの工程を
繰り返すことにより強誘電体薄膜を作製する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強誘電体デバイス
および圧電体デバイスなどに用いられるセラミックス薄
膜に関するものである。特に、溶液塗布法で作製され
る、チタン酸ジルコン酸鉛(以下「PZT」とする)系
セラミックス薄膜の作製方法に関するものである。
および圧電体デバイスなどに用いられるセラミックス薄
膜に関するものである。特に、溶液塗布法で作製され
る、チタン酸ジルコン酸鉛(以下「PZT」とする)系
セラミックス薄膜の作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PZTは、強誘電性を持つ材料として知
られており、比誘電率の高さからCMOSなどの記憶素
子の絶縁体キャパシタ、自発分極を持つことから不揮発
性記憶素子、圧電性から圧力センサやアクチュエータ、
などに応用されている。多くの場合、PZTは薄膜の形
で利用される。PZT薄膜の作製方法としては、溶液塗
布法、スパッタリング法、気相蒸着法、レーザーアブレ
ーション法などが用いられている。
られており、比誘電率の高さからCMOSなどの記憶素
子の絶縁体キャパシタ、自発分極を持つことから不揮発
性記憶素子、圧電性から圧力センサやアクチュエータ、
などに応用されている。多くの場合、PZTは薄膜の形
で利用される。PZT薄膜の作製方法としては、溶液塗
布法、スパッタリング法、気相蒸着法、レーザーアブレ
ーション法などが用いられている。
【0003】強誘電体薄膜の電気特性の面内のばらつき
を抑え、信頼性を向上させるために、結晶粒径が小さく
均一な結晶粒をもち、なるべくなら膜厚方向に対して柱
状の結晶粒を持つ強誘電体薄膜を作製することが必要と
されている。そのため、結晶粒径の制御についてはこれ
までにも多くの研究成果がある。例えば、下部電極上に
チタンやチタン酸鉛をシード層として堆積させ、その上
にジルコン酸チタン酸鉛を堆積させて結晶化させると結
晶粒径が小さく均一になることは広く知られている。ま
た、結晶粒径を制御するためにランプ加熱を活用する特
開平5−229827のような例、結晶粒径を均一化さ
せるために強誘電体層とペロブスカイト酸化物層の2層
構造の薄膜の熱処理を繰り返している特開平7−575
35のような例、結晶粒が微細で均一な強誘電体薄膜を
得るために有機金属の部分加水分解物や部分重縮合物を
含む出発溶液を用いる特開2000−1368のような
例、等がある。
を抑え、信頼性を向上させるために、結晶粒径が小さく
均一な結晶粒をもち、なるべくなら膜厚方向に対して柱
状の結晶粒を持つ強誘電体薄膜を作製することが必要と
されている。そのため、結晶粒径の制御についてはこれ
までにも多くの研究成果がある。例えば、下部電極上に
チタンやチタン酸鉛をシード層として堆積させ、その上
にジルコン酸チタン酸鉛を堆積させて結晶化させると結
晶粒径が小さく均一になることは広く知られている。ま
た、結晶粒径を制御するためにランプ加熱を活用する特
開平5−229827のような例、結晶粒径を均一化さ
せるために強誘電体層とペロブスカイト酸化物層の2層
構造の薄膜の熱処理を繰り返している特開平7−575
35のような例、結晶粒が微細で均一な強誘電体薄膜を
得るために有機金属の部分加水分解物や部分重縮合物を
含む出発溶液を用いる特開2000−1368のような
例、等がある。
【0004】本特許で対象としている強誘電体薄膜の原
料溶液は、クラック防止剤および配位安定化剤を成分と
して含んでいる。原料溶液中にクラック防止剤を添加す
ることにより結晶化処理中のクラックの発生を抑える効
果が、配位安定化剤を添加することにより電気特性に優
れた強誘電体薄膜を作製できる効果が得られる。この原
料溶液から強誘電体薄膜を作成する方法として、従来よ
り、原料溶液を塗布し、乾燥させる、という2つの工程
を繰り返して所定の厚さの非晶質薄膜層を形成し、その
後ランプ加熱あるいは電気炉加熱による熱処理により結
晶化させる方法を用いている。
料溶液は、クラック防止剤および配位安定化剤を成分と
して含んでいる。原料溶液中にクラック防止剤を添加す
ることにより結晶化処理中のクラックの発生を抑える効
果が、配位安定化剤を添加することにより電気特性に優
れた強誘電体薄膜を作製できる効果が得られる。この原
料溶液から強誘電体薄膜を作成する方法として、従来よ
り、原料溶液を塗布し、乾燥させる、という2つの工程
を繰り返して所定の厚さの非晶質薄膜層を形成し、その
後ランプ加熱あるいは電気炉加熱による熱処理により結
晶化させる方法を用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱処理方法により作製した強誘電体薄膜では、結晶粒径
が小さくならず、また、均一でない、という問題点があ
る。
熱処理方法により作製した強誘電体薄膜では、結晶粒径
が小さくならず、また、均一でない、という問題点があ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
強誘電体薄膜の作製方法は、ブトキシエタノールを溶媒
とし、少なくとも酢酸鉛、ジルコニウムアセチルアセト
ナートおよびチタニウムテトライソプロポキシドを生成
酸化物中の金属元素の供給源として含み、クラック防止
剤および配位安定化剤を添加したPZT系強誘電体薄膜
用原料溶液を、1層塗布するごとに乾燥工程および熱処
理による結晶化工程を行ない、これらの工程を繰り返す
ことにより任意の厚さの薄膜を得ることを特徴とする。
強誘電体薄膜の作製方法は、ブトキシエタノールを溶媒
とし、少なくとも酢酸鉛、ジルコニウムアセチルアセト
ナートおよびチタニウムテトライソプロポキシドを生成
酸化物中の金属元素の供給源として含み、クラック防止
剤および配位安定化剤を添加したPZT系強誘電体薄膜
用原料溶液を、1層塗布するごとに乾燥工程および熱処
理による結晶化工程を行ない、これらの工程を繰り返す
ことにより任意の厚さの薄膜を得ることを特徴とする。
【0007】前記の特徴によれば、結晶粒径が小さく、
さらに膜厚方向に対して柱状の結晶粒を持つ強誘電体薄
膜を作製することができる効果を有する。
さらに膜厚方向に対して柱状の結晶粒を持つ強誘電体薄
膜を作製することができる効果を有する。
【0008】本発明の請求項2記載の強誘電体薄膜の作
製方法は、クラック防止剤としてポリエチレングリコー
ルを添加したPZT系強誘電体薄膜用原料溶液を用いて
強誘電体薄膜を作製することを特徴とする。
製方法は、クラック防止剤としてポリエチレングリコー
ルを添加したPZT系強誘電体薄膜用原料溶液を用いて
強誘電体薄膜を作製することを特徴とする。
【0009】前記の特徴によれば、プロセス途中でのク
ラックの発生が抑えられる効果を有する。
ラックの発生が抑えられる効果を有する。
【0010】本発明の請求項3記載の強誘電体薄膜の作
製方法は、分子量が400のポリエチレングリコールを
用いることを特徴とする。
製方法は、分子量が400のポリエチレングリコールを
用いることを特徴とする。
【0011】前記の特徴によれば、熱処理中のクラック
の発生の抑制効果が最適化されるという効果を有する。
の発生の抑制効果が最適化されるという効果を有する。
【0012】本発明の請求項4記載の強誘電体薄膜の作
製方法は、配位安定化剤としてジエタノールアミンを添
加したPZT系強誘電体薄膜用原料溶液を用いて強誘電
体薄膜を作製することを特徴とする。
製方法は、配位安定化剤としてジエタノールアミンを添
加したPZT系強誘電体薄膜用原料溶液を用いて強誘電
体薄膜を作製することを特徴とする。
【0013】前記の特徴によれば、強誘電性のヒステリ
シス曲線を示し、疲労しにくい強誘電体薄膜を作製する
ことができる効果を有する。
シス曲線を示し、疲労しにくい強誘電体薄膜を作製する
ことができる効果を有する。
【0014】本発明の請求項5記載の強誘電体薄膜の作
製方法は、ジエタノールアミンの原料溶液中での量を、
原料溶液中のチタニウムテトライソプロポキシドのモル
数の4倍以上にすることを特徴とする。
製方法は、ジエタノールアミンの原料溶液中での量を、
原料溶液中のチタニウムテトライソプロポキシドのモル
数の4倍以上にすることを特徴とする。
【0015】前記の特徴によれば、電気特性の向上がよ
り顕著になるという効果を有する。
り顕著になるという効果を有する。
【0016】本発明の請求項6記載の強誘電体薄膜の作
製方法は、作製される強誘電体薄膜の結晶粒径を300
nm程度と微細化させることを特徴とする。
製方法は、作製される強誘電体薄膜の結晶粒径を300
nm程度と微細化させることを特徴とする。
【0017】前記の特徴によれば、強誘電体薄膜の電気
特性の面内のばらつきが抑えられ、信頼性が向上する効
果を有する。
特性の面内のばらつきが抑えられ、信頼性が向上する効
果を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図を用
いて説明する。
いて説明する。
【0019】図1は本発明によるPZT原料溶液の作製
方法を図示したものである。図1に示した手順によりP
ZT原料溶液を作製することが望ましい。
方法を図示したものである。図1に示した手順によりP
ZT原料溶液を作製することが望ましい。
【0020】PZT原料溶液の各成分の量について以下
に説明する。
に説明する。
【0021】PZTを構成する金属元素を含む各成分に
ついては、酢酸鉛(II)三水和物:ジルコニウムアセチ
ルアセトナート:チタニウムテトライソプロポキシド=
1+x:y:1−yのモル数の比になるように調整す
る。xは過剰な鉛の量を示し、0≦x≦0.5であるこ
とが望ましく、特に望ましいのはx=0.2である。y
はジルコニウムとチタンの混合比を示し、特に制約はな
いが、PZTが正方晶となるような薄膜を作製するため
に0≦y≦0.52であることが望ましく、特に望まし
いのはy=0.3である。ジエタノールアミンの量はチ
タニウムテトライソプロポキシドのモル数の4倍以上が
望ましい。ポリエチレングリコールは、分子量と添加量
によりクラック防止効果に差異を生ずるが、分子量40
0のポリエチレングリコールを用い、添加量をPZT原
料溶液からできるPZT結晶の重量の0.3倍にする
と、結晶化時のクラック防止効果が特によいPZT薄膜
が得られる。
ついては、酢酸鉛(II)三水和物:ジルコニウムアセチ
ルアセトナート:チタニウムテトライソプロポキシド=
1+x:y:1−yのモル数の比になるように調整す
る。xは過剰な鉛の量を示し、0≦x≦0.5であるこ
とが望ましく、特に望ましいのはx=0.2である。y
はジルコニウムとチタンの混合比を示し、特に制約はな
いが、PZTが正方晶となるような薄膜を作製するため
に0≦y≦0.52であることが望ましく、特に望まし
いのはy=0.3である。ジエタノールアミンの量はチ
タニウムテトライソプロポキシドのモル数の4倍以上が
望ましい。ポリエチレングリコールは、分子量と添加量
によりクラック防止効果に差異を生ずるが、分子量40
0のポリエチレングリコールを用い、添加量をPZT原
料溶液からできるPZT結晶の重量の0.3倍にする
と、結晶化時のクラック防止効果が特によいPZT薄膜
が得られる。
【0022】表1に、本実施例で用いた原料溶液の各成
分の量および電極構成を示した。
分の量および電極構成を示した。
【0023】
【表1】
【0024】(実施例)図2は本発明によるPZT原料
溶液を用いたPZT薄膜の作製方法を図示したものであ
る。
溶液を用いたPZT薄膜の作製方法を図示したものであ
る。
【0025】シリコン基板にシリコン酸化膜をつけ、さ
らにチタンおよび白金をスパッタリング法で成膜した基
板を用意する。この基板上に、(1)前記の組成のPZ
T原料溶液をスピンコーティングにより塗布する。
(2)塗布直後に180℃で10分間、400℃で10
分間の乾燥工程を行なって有機物を脱離させて、アモル
ファスPZT薄膜を得る。(3)さらに熱処理により結
晶PZT薄膜を得る。熱処理の温度は、PZTが結晶化
する温度に到達することが望ましい。また、熱処理はラ
ンプ加熱による熱処理であることが望ましい。特に60
0℃で5分間、750℃で1分間の2段階のランプ加熱
処理をすることが望ましく、本実施例ではこの方法を用
いてPZTを結晶化させた。前記(1)から(3)の工
程を3回繰り返し、PZT薄膜の膜厚が200nm程度
になるようにした。
らにチタンおよび白金をスパッタリング法で成膜した基
板を用意する。この基板上に、(1)前記の組成のPZ
T原料溶液をスピンコーティングにより塗布する。
(2)塗布直後に180℃で10分間、400℃で10
分間の乾燥工程を行なって有機物を脱離させて、アモル
ファスPZT薄膜を得る。(3)さらに熱処理により結
晶PZT薄膜を得る。熱処理の温度は、PZTが結晶化
する温度に到達することが望ましい。また、熱処理はラ
ンプ加熱による熱処理であることが望ましい。特に60
0℃で5分間、750℃で1分間の2段階のランプ加熱
処理をすることが望ましく、本実施例ではこの方法を用
いてPZTを結晶化させた。前記(1)から(3)の工
程を3回繰り返し、PZT薄膜の膜厚が200nm程度
になるようにした。
【0026】(比較例)比較例として、従来法によりP
ZT原料溶液を用いたPZT薄膜を作製した。図3は従
来法による作製方法を図示したものである。
ZT原料溶液を用いたPZT薄膜を作製した。図3は従
来法による作製方法を図示したものである。
【0027】シリコン基板にシリコン酸化膜をつけ、さ
らにチタンおよび白金をスパッタリング法で成膜した基
板を用意する。この基板上に、(1)前記の組成のPZ
T原料溶液をスピンコーティングにより塗布する。
(2)塗布直後に180℃で10分間、400℃で10
分間の乾燥工程を行なって有機物を脱離させて、アモル
ファスPZT薄膜を得る。前記(1)および(2)の工
程を3回繰り返し、PZT薄膜の膜厚が200nm程度
になるようにする。それから600℃で5分間、750
℃で1分間の2段階のランプ加熱処理により、結晶PZ
T薄膜を得た。
らにチタンおよび白金をスパッタリング法で成膜した基
板を用意する。この基板上に、(1)前記の組成のPZ
T原料溶液をスピンコーティングにより塗布する。
(2)塗布直後に180℃で10分間、400℃で10
分間の乾燥工程を行なって有機物を脱離させて、アモル
ファスPZT薄膜を得る。前記(1)および(2)の工
程を3回繰り返し、PZT薄膜の膜厚が200nm程度
になるようにする。それから600℃で5分間、750
℃で1分間の2段階のランプ加熱処理により、結晶PZ
T薄膜を得た。
【0028】実施例により作製したPZT薄膜の表面お
よび断面の走査電子顕微鏡写真像を図4に、比較例によ
り作製したPZT薄膜の表面および断面の走査電子顕微
鏡写真像を図5に示す。比較例により作製したPZT薄
膜では1μm程度の比較的大きなサイズの結晶粒しか得
られていないが、実施例により作製したPZT薄膜では
300nm程度の小さな結晶粒が得られた。また、断面
形状の観察結果から、実施例により作製したPZT薄膜
では柱状の結晶粒が得られた。
よび断面の走査電子顕微鏡写真像を図4に、比較例によ
り作製したPZT薄膜の表面および断面の走査電子顕微
鏡写真像を図5に示す。比較例により作製したPZT薄
膜では1μm程度の比較的大きなサイズの結晶粒しか得
られていないが、実施例により作製したPZT薄膜では
300nm程度の小さな結晶粒が得られた。また、断面
形状の観察結果から、実施例により作製したPZT薄膜
では柱状の結晶粒が得られた。
【0029】電気特性について、表2に示す。実施例に
より作製したPZT薄膜の方が、わずかに残留分極が大
きくなった。
より作製したPZT薄膜の方が、わずかに残留分極が大
きくなった。
【0030】
【表2】 また、本発明の強誘電体薄膜用原料溶液が請求項1記載
以外の金属化合物を含む場合についても、本発明と同等
の効果を有する。前記金属化合物の例としては、ペンタ
エトキシニオブなどのニオブの有機化合物、酢酸ランタ
ンなどのランタンの有機化合物、酢酸マグネシウムなど
のマグネシウムの有機化合物が含まれる。
以外の金属化合物を含む場合についても、本発明と同等
の効果を有する。前記金属化合物の例としては、ペンタ
エトキシニオブなどのニオブの有機化合物、酢酸ランタ
ンなどのランタンの有機化合物、酢酸マグネシウムなど
のマグネシウムの有機化合物が含まれる。
【0031】
【発明の効果】本発明から得られる強誘電体薄膜によれ
ば、平均粒径が小さく膜厚方向に柱状な結晶粒を持つ強
誘電体薄膜を作製することができるという効果が得られ
る。
ば、平均粒径が小さく膜厚方向に柱状な結晶粒を持つ強
誘電体薄膜を作製することができるという効果が得られ
る。
【図1】本発明に係る強誘電体薄膜用原料溶液の合成工
程のフローチャートの模式図である。
程のフローチャートの模式図である。
【図2】本発明による作製方法により強誘電体素子を作
製するためのフローチャートの模式図である。
製するためのフローチャートの模式図である。
【図3】従来法による作製方法により強誘電体素子を作
製するためのフローチャートの模式図である。
製するためのフローチャートの模式図である。
【図4】実施例により作製したPZT薄膜の表面および
断面の走査電子顕微鏡写真像を示した図である。
断面の走査電子顕微鏡写真像を示した図である。
【図5】比較例により作製したPZT薄膜の表面および
断面の走査電子顕微鏡写真像を示した図である。
断面の走査電子顕微鏡写真像を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 博明 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 4G048 AA03 AB02 AC01 AC02 AD02 AD06 AE08 4K044 AA06 AB05 BA12 BC14 CA53
Claims (6)
- 【請求項1】下部電極として白金を最上層に堆積させた
基板上にチタン酸ジルコン酸鉛系強誘電体薄膜用原料溶
液をスピンコートにより塗布する、強誘電体薄膜の作製
方法について、(a)ブトキシエタノールを溶媒とし、
少なくとも酢酸鉛、ジルコニウムアセチルアセトナート
およびチタニウムテトライソプロポキシドを生成酸化物
中の金属元素の供給源として含み、クラック防止剤およ
び配位安定化剤を添加した原料溶液をスピンコートによ
り1層塗布する工程と、(b)原料溶液を塗布した基板
を乾燥させて有機物を脱離させる工程と、(c)熱処理
により結晶化させる工程と、(d)前記(a)、
(b)、(c)の工程を繰り返すことにより任意の厚さ
の薄膜を得る工程、からなることを特徴とする、強誘電
体薄膜の作製方法。 - 【請求項2】請求項1記載のクラック防止剤がポリエチ
レングリコールであることを特徴とする、請求項1記載
の強誘電体薄膜の作製方法。 - 【請求項3】請求項2記載のポリエチレングリコールの
分子量が400であることを特徴とする、請求項1乃至
2記載の強誘電体薄膜の作製方法。 - 【請求項4】請求項1記載の配位安定化剤がジエタノー
ルアミンであることを特徴とする、請求項1乃至3記載
の強誘電体薄膜の作製方法。 - 【請求項5】請求項4記載のジエタノールアミンの原料
溶液中での量が、原料溶液中のチタニウムテトライソプ
ロポキシドのモル数の4倍以上であることを特徴とす
る、請求項1乃至4記載の強誘電体薄膜の作製方法。 - 【請求項6】作製される強誘電体薄膜の結晶粒径を30
0nm程度と微細化させることを特徴とする、請求項1
乃至5記載の強誘電体薄膜の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000092505A JP2001279464A (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | 強誘電体薄膜の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000092505A JP2001279464A (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | 強誘電体薄膜の作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001279464A true JP2001279464A (ja) | 2001-10-10 |
Family
ID=18607831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000092505A Pending JP2001279464A (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | 強誘電体薄膜の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001279464A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006176385A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Seiko Epson Corp | 前駆体組成物、前駆体組成物の製造方法、インクジェット塗布用インク、強誘電体膜の製造方法、圧電素子、半導体装置、圧電アクチュエータ、インクジェット式記録ヘッド、およびインクジェットプリンタ |
JP2008120644A (ja) * | 2006-11-14 | 2008-05-29 | Seiko Epson Corp | 強誘電体膜形成用組成物及びその製造方法並びに強誘電体膜の製造方法 |
KR100914449B1 (ko) * | 2007-11-27 | 2009-08-28 | 전남대학교산학협력단 | 밴드갭 조절 가능한 나노포러스 TiO2-ZrO2하이브리드 박막의 제조방법 |
JP2012009800A (ja) * | 2010-05-24 | 2012-01-12 | Mitsubishi Materials Corp | 強誘電体薄膜及び該強誘電体薄膜を用いた薄膜キャパシタ |
-
2000
- 2000-03-29 JP JP2000092505A patent/JP2001279464A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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