JP2001279139A - 静電インクジェット記録装置用ブラックインク及びその製造方法 - Google Patents

静電インクジェット記録装置用ブラックインク及びその製造方法

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JP2001279139A
JP2001279139A JP2000093182A JP2000093182A JP2001279139A JP 2001279139 A JP2001279139 A JP 2001279139A JP 2000093182 A JP2000093182 A JP 2000093182A JP 2000093182 A JP2000093182 A JP 2000093182A JP 2001279139 A JP2001279139 A JP 2001279139A
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pigment
electrostatic
dispersion medium
recording
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JP2000093182A
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Kenji Oshima
賢司 大島
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク中の顔料が正極性の高いゼータ電位を
有し、高濃度のドットを高速で安定して印字することが
可能な、静電インクジェット記録装置用ブラックインク
及びその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 インクを複数の記録電極2が配置された
記録ヘッドに導入し、前記記録電極2と前記記録電極2
に対向して配置された対向電極6との間に電圧を印加
し、前記インクに静電力を作用させることで、前記記録
ヘッドより前記インクを飛翔させ記録を行う静電型イン
クジェット記録装置用のブラックインクであって、25
℃における体積抵抗率が107Ω・m〜1011Ω・mで
あり、少なくとも、炭化水素系溶剤を主成分とする高電
気絶縁性の分散媒とカーボンブラック顔料とフタロシア
ニンブルー顔料と合成樹脂とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電インクジェッ
ト記録装置に適用される静電インクジェット記録装置用
ブラックインク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクを記録媒体に飛翔させ記録ドット
を形成することにより印字を行うインクジェット記録法
は、カラー化が容易で普通紙に直接記録できるノンイン
パクト記録法として関心を集めており、この方式を用い
たプリンターが種々実用化されている。
【0003】インクジェット記録法の一つとして、記録
媒体に対向して配置された複数の記録電極と記録媒体の
背面に配置された対向電極とに電圧を印加し、両電極間
に生じた電位差により、記録電極上に供給されたインク
に静電力を作用させ、インクを記録媒体上に飛翔させ
る、静電型のインクジェット記録法がある。
【0004】このインクジェット記録法を用いた静電イ
ンクジェット記録装置(インクジェットプリンター)
は、例えば、”インクジェット記録技術”、株式会社ト
リケップス発行(1989年)に紹介されている。
【0005】このような静電インクジェット記録装置に
おける、ドロップオンデマンド型のフルカラー記録ヘッ
ドの一例が、例えば特開昭58−215253号公報
や、電気通信学会論文誌のVol.J68−C,2(1
985年)第93ページから第100ページに開示、発
表されている。この方式は、従来のインクジェットヘッ
ドにおけるノズルの代わりに、内壁に多数の記録電極を
有する細長いスリット状のインク吐出口を用いている。
このため、インクの目詰まりに対する心配が少なく、ま
たヘッドの構成が単純であることにより製造コストの低
減が期待でき、記録媒体の幅方向の広範囲をカバーでき
る長さの、いわゆる長尺ラインヘッドを実現するために
も有効な方法である。
【0006】この静電インクジェット記録装置において
は、有機溶剤に染料を溶解した油性インクが好適に用い
られ、インクの構成材料に関しては詳細に開示されては
いないが、電気通信学会論文誌のVol.J68−C,
2,pp.93−100,(1985年)に見られる例
では、体積抵抗率(電気抵抗率)が105〜106Ω・
m、表面張力が22mN/m、粘度が3.1〜6.9c
Pのもの性値を有するインクが用いられている。
【0007】しかし、油性インクは、他のインジェット
方式において一般に用いられている水性インクと比較し
表面張力が低いために、記録紙への浸透性が非常に大き
く、特に普通紙に印字を行う場合において、印字濃度の
低下やにじみ、裏写りを生じやすいという問題があっ
た。
【0008】このような静電インクジェット記録装置の
印字濃度等の問題に関して、例えば以下のような技術が
開示されている。
【0009】(1)特開平9−118015号公報(以
下イ号公報という)には、色材粒子が電気絶縁性の高い
液体中に分散されたインクを用い、インク室内に設けた
電気泳動電極により形成される電界電圧を制御して、吐
出電極先端の吐出部に色材粒子を集中させ、色材粒子が
高濃度に濃縮されたインク滴を飛翔させる静電インクジ
ェット記録装置が開示されている。
【0010】(2)特開平9−11475号公報(以下
ロ号公報という)には、吐出電極を収納するヘッド内の
キャビティに設けたトナー濃縮用電極を用いてインク中
のトナー粒子を濃縮して吐出させる静電インクジェット
記録装置において、トナー粒子を石油溶媒等の絶縁性液
体中に分散させ、樹脂やワックスからなるバインダもし
くはカーボンブラック等の色剤顔料、分散剤、帯電制御
剤などを含有させたインクを用いるものが開示されてい
る。
【0011】(3)特開平9−193389号公報(以
下ハ号公報という)には、電気抵抗率が108Ω・m以
上の誘電性液体中に、前記誘電性液体に対するゼータ電
位が60mV以上であり、かつ平均粒径が0.01及至
5μmの範囲内にある着色材成分を有する固形樹脂粒子
を分散させることにより、106Ω・m以上、好ましく
は108Ω・m以上の電気抵抗率を有するように調整さ
れたインクを使用する例が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のイ号公報、ロ号
公報、及びハ号公報に開示されているようなインクジェ
ット記録方式において用いられる、静電インクジェット
記録装置用ブラックインクは、以下のような問題点があ
った。
【0013】ブラックインク用の顔料としてカーボンブ
ラック顔料が一般に用いられる。このカーボンブラック
顔料は、分散媒中に分散させた場合、カラーインクに用
いられる有機顔料と比較して、帯電性が非常に小さい
か、もしくは負帯電化の傾向が強いため、前述のような
要求特性を満足し、かつ顔料が負極性の高いゼータ電位
を有するブランクインクを作成することは非常に困難で
ある。
【0014】従って、プラス帯電タイプの顔料インクを
用いる方式の印字装置を構成した場合、このようなブラ
ックインクでは、高い応答周波数で、かつ高濃度のイン
ク滴を吐出電極の先端から安定的に吐出させることが困
難なために、にじみが少なくかつ裏写りのないドットを
印字面に形成させることができないという問題があっ
た。
【0015】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であり、吐出電極に印加される電圧に対する周波数応答
性を高め、高濃度のインク滴を吐出電極の先端から安定
的に吐出させることができ、にじみが少なくかつ裏写り
のない高品質の印字を行える静電インクジェット記録装
置用ブラックインク及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の静電インクジェ
ット記録装置用ブラックインクは、複数の記録電極が配
置された記録ヘッドにカーボンブラック顔料を分散さた
インクを導入し、前記記録電極と前記記録電極に対向し
て配置された対向電極との間に電圧を印加し、前記記録
ヘッドより突出させた前記記録電極の先端からインク滴
を前記対向電極に向けて飛翔させる静電インクジェット
記録装置用ブラックインクであって、炭化水素系溶剤を
主成分とする分散媒に、前記カーボンブラック顔料、フ
タロシアニンブルー顔料、及び炭化水素系樹脂、アルキ
ド樹脂、アクリル系樹脂の内1以上からなる合成樹脂を
含有させ、得られるインク液の25℃における体積抵抗
率が107Ω・m〜1011Ω・mにして構成されてい
る。
【0017】これによって、吐出電極に印加される電圧
に対する周波数応答性を高め、高濃度のインク滴を吐出
電極の先端から安定的に吐出させることができ、にじみ
が少なくかつ裏写りのない高品質の印字を行える静電イ
ンクジェット記録装置用ブラックインクを提供すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の静電イ
ンクジェット記録装置用ブラックインクは、複数の記録
電極が配置された記録ヘッドにカーボンブラック顔料を
分散さたインクを導入し、前記記録電極と前記記録電極
に対向して配置された対向電極との間に電圧を印加し、
前記記録ヘッドより突出させた前記記録電極の先端から
インク滴を前記対向電極に向けて飛翔させる静電インク
ジェット記録装置用ブラックインクであって、炭化水素
系溶剤を主成分とする分散媒に、前記カーボンブラック
顔料、フタロシアニンブルー顔料、及び炭化水素系樹
脂、アルキド樹脂、アクリル系樹脂の内1以上からなる
合成樹脂を含有させ、得られるインク液の25℃におけ
る体積抵抗率が107Ω・m〜1011Ω・mにして構成
されている。
【0019】これによって、以下の作用を有する。
【0020】(1)カーボンブラック顔料及びフタロシ
アニンブルー顔料を混合して、その量比や、インク液の
体積抵抗率を所定範囲に調整して、分散媒中の色材粒子
のゼータ電位を高め、顔料を正極性に帯電させ、吐出電
極に印加される電圧に対する周波数応答性を高めること
ができ、ドットパターンを高速で安定して印字すること
ができる。
【0021】(2)高濃度のインク滴を吐出電極の先端
から安定的に吐出させることができるので、にじみが少
なくかつ裏写りのない高品質の印字を行うことができ
る。
【0022】インク液の体積抵抗率が体積抵抗率が10
11Ω・mより低くなると充分な印字濃度を得ることが困
難になる。逆に体積抵抗率が107Ω・mを越えると、
インクが吐出しにくくなり、電圧に対する周波数応答が
著しく低下するという問題が生じるので好ましくない。
【0023】カーボンブラック顔料としては、カラーイ
ンデックス名でピグメント・ブラック7に分類される種
々のカーボンブラック顔料を用いることができ、特に限
定されないが、オイルファーネス法に代表される不完全
燃焼法により製造されたカーボンブラック顔料を好適に
用いることができる。また、カーボンブラックの塗れ性
や分散性を改善する目的で表面酸化処理やブラフト化処
理を施したものや、ロジンや界面活性剤等により表面処
理を行ったもの等も用いることができる。さらに、ロジ
ンエステル樹脂や塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂等にカー
ボングラック分散させたものを用いても良い。このよう
なカーボンブラック顔料製品の具体例としては、キャボ
ット・スペシャリティー・ケミカルズ・インク社製のブ
ラックパールズ社の各銘柄、モナーク社のモナーク12
0の各銘柄(商品名)、リーガル社のリーガル250の
各銘柄(商品名)、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ
株式会社製のマイクロリス・ブラックCの各銘柄(商品
名)、三菱化学株式会社製の三菱カーボンブラックの各
銘柄等がある。これらのカーボンブラック製品は、粒子
径、比表面積、pH、吸油量等がそれぞれ異なっている
ため、帯電性、インク化する場合の分散性、体積抵抗率
への寄与、合成樹脂との親和性等を総合的に考慮し、最
適なものを選択することが好ましい。
【0024】フタロシアニンブルー顔料としては、カラ
ーインデックス名でピグメント・ブルー15、ピグメン
ト・ブルー15:1、ピグメント・ブルー15:2、ピ
グメント・ブルー15:3、ピグメント・ブルー15:
4、ピグメント・ブルー15:6、ピグメント・ブルー
16等に分類される種々の銅フタロシアニン顔料を好適
に用いることができる。なかでも、より安定性の高いベ
ータ型の銅フタロシアニン顔料であるピグメント・ブル
ー15:3は、特に好適に用いることができる。また、
前記カーボンブラック顔料と同じく、ロジンや界面活性
剤等により表面処理を行ったものや、ロジンエステル樹
脂や塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂等にフタロシアニンブ
ルー顔料を分散させたものを用いても良い。このような
フタロシアニンブルー顔料製品の具体例としては、BA
SF社製のヘリオゲン・ブルーDの各銘柄、チバ・スペ
シャルティ・ケミカルズ株式会社製のクロモフタール・
ブルー4GNP、イルガジン・ブルーXの各銘柄、イル
ガライト・ブルーの各銘柄、マイクロリス・ブルーCの
各銘柄(商品名)、クラリアント・ジャパン株式会社製
のホスタパーム・ブルーの各銘柄、ファスト・ブルーの
各銘柄等がある。
【0025】本発明の静電インクジェット記録装置用ブ
ラックインクにおける、顔料の濃度、すなわちカーボン
ブラック顔料とフタロシアニン顔料の総濃度は、インク
の総量に対して0.5〜15重量%、特に好ましくは2
〜10重量%の範囲であることが好ましい。顔料の濃度
が0.5重量%より少なくなると、十分な印字濃度が得
られず好ましくない。また、15重量%より多くなる
と、インクの粘度が著しく増大し、安定なインク吐出が
行えなくなる傾向が生じるので好ましくない。
【0026】合成樹脂は、上記顔料を微粒子分散させる
と共に分散媒中での分散性を向上させること、すなわち
分散剤としての機能、並びに、記録媒体への色材の定着
性を向上させること、すなわちバインダーとしての機
能、および顔料を正極性に帯電させることを目的として
加える。このため合成樹脂は、分散媒に可溶もしくは部
分的に可溶である必要がある。このような合成樹脂は、
好ましくは、分散剤としての効果を考慮すれば、色材と
の親和性が高いものが良く、また、バインダーとしての
効果を考慮すれば樹脂単体では室温で固体であるか、も
しくは非常に高粘度の液体であるものが好ましい。この
ような要求を満たすものであれば、合成樹脂の種類は特
に限定されるものではないが、例えば炭化水素系の樹
脂、アルキド樹脂、アクリル系樹脂等が好適なものとし
て挙げられる。
【0027】分散媒の要求特性としては、静電気に対す
る応答性をよくするために比誘電率を3.0以下とする
ことが好ましい。さらに、インク吐出口における分散媒
の蒸発をできるだけ小さくでき、かつ印字後のインクの
速やかな乾燥、定着を行うために、室温において適当な
範囲の蒸発速度を有していることが望ましい。また引火
を防止するため、少なくとも室温以上の引火点を有して
いること、さらに、環境および人体に対する安全性が高
いことが挙げられる。
【0028】本発明のインクにおける炭化水素系溶剤を
主成分とする分散媒は、以上のような要求を満たすもの
であれば良く、特に限定されるものではないが、炭化水
素系溶剤とすることが特に好ましい。
【0029】本実施の形態の静電インクジェット記録装
置用ブラックインクは、炭化水素系溶剤を主成分とする
高電気絶縁性の分散媒とカーボンブラック顔料とフタロ
シアニンブルー顔料と合成樹脂とを含み、体積抵抗率を
所定範囲にしたものである。にじみが少なく十分な印字
濃度の記録画像を得るために色材粒子、合成樹脂、その
他の添加剤を混合した後にインクの体積抵抗率が107
Ω・m以上、より好ましくは108Ω・m以上の体積抵
抗率を有しているものを用いる必要がある。また、比誘
電率としては3.0以下となるものが好ましい。その他
の要求特性としては、インク吐出口における分散媒の蒸
発をできるだけ小さくでき、かつ印字後のインクの速や
かな乾燥、定着を行うために、室温において適度な範囲
の蒸発速度を有していることが望ましい。
【0030】分散媒の主成分となる炭化水素系溶剤とし
ては、低誘電率、高電気絶縁性の例えば、直鎖状もしく
は分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、及びこれ
らの炭化水素のハロゲン置換体等であり、特に好ましい
ものとして、沸点が150〜350℃の範囲にある高純
度の脂肪族炭化水素溶剤が挙げられる。市販品として
は、エクソン化学社製のアイソパーG,H,L,M,V
(商品名)、ノーパー12,13,15(商品名)、出
光石油化学社製のIPソルベント1620,2028
(商品名)、日本石油化学社製のアイソゾール300,
400(商品名)、丸善石油化学社製のマルカゾールR
(商品名)等を好適に用いることができる。これらの製
品は、極めて純度の高い脂肪族飽和炭化水素溶剤であ
り、引火点は40℃以上、25℃における粘度は3cS
t以下、25℃における表面張力は22.5〜28.0
mN/m、25℃における比抵抗は1011Ω・m以上で
ある。さらに、反応性が低く安定であり、低毒性で安全
性が高く、臭気も少ないという特徴がある。本発明にお
いては、この様な炭化水素系溶剤を単独で、もしくは混
合物として用いても良く、さらに、前述のような要求特
性を満たし、炭化水素系溶剤と相溶性を有する炭化水素
系以外の溶剤、例えばシリコンオイル等との混合物を用
いても良い。この様なシリコンオイルの具体例として
は、低粘度の合成ジメチルポリシロキサンが挙げられ、
市販品としては、信越シリコーン社製のKF96L(商
品名)、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSH
200(商品名)等がある。これらのジメチルポリシロ
キサンは、その分子量により非常に広い粘度範囲のもの
が入手可能であるが、上述した要求を満たすためには1
〜10cStの範囲のものを用いるのが好ましい。これ
らのジメチルポリシロキサンは、前記の様な高純度の炭
化水素溶剤同様、40℃以上の引火点と1011Ω・m以
上の体積抵抗率を有し、高安定性、高安全性、無臭性と
いった特徴を有している。
【0031】本発明の請求項2に記載の静電インクジェ
ット記録装置用ブラックインクは、請求項1において、
前記分散媒が金属石鹸を含んで構成されている。
【0032】これによって、請求項1の作用に加えて以
下の作用を有する。
【0033】(1)分散媒に可溶な金属石鹸を添加する
ことにより、イオン化した金属石鹸のプラスイオンが顔
料表面に選択的に吸着され、顔料表面を正極性に帯電さ
せることができ、色材粒子の分散媒との界面状態をさら
に容易に調整できるという作用を有する。
【0034】(2)より確実かつ効果的に顔料を帯電さ
せることが可能となると共に、その添加量により顔料の
ゼータ電位並びにインクの体積抵抗率を調整することが
可能となる。さらに合成樹脂と組み合わせると、顔料に
正極性の高いゼータ電位を与えることができる。
【0035】金属石鹸としては、脂肪族炭化水素系溶剤
を主成分とする高電気絶縁性の分散媒に対する溶解性の
点から、炭素数6〜12の脂肪酸成分により構成される
ものが好ましい。特に、カウリブタノール値の非常に低
い(30未満)の高純度の脂肪族炭化水素溶剤に対して
も高い溶解性を有していること、および顔料を帯電させ
る効果が高いことから、ナフテン酸およびオクチル酸を
脂肪酸成分とする金属石鹸が特に好ましい。これら金属
石鹸の金属原子としては、マンガン、鉛、亜鉛、カルシ
ウム、アルミニウム、ジルコニウム、銅、鉄等が使用可
能である。好ましい金属石鹸の具体例としては、ナフテ
ン酸マンガン、ナフテン酸鉄、ナフテン酸ニッケル、ナ
フテン酸ジルコニウム、オクチル酸マンガン、オクチル
酸鉄、オクチル酸ニッケル、オクチル酸ジルコニウム等
がある。
【0036】金属石鹸の濃度は、インクの総量に対して
0.001〜2.0重量%の範囲であることが好まし
い。これは金属石鹸の濃度が0.001重量%より少な
いと、色材粒子に高いゼータ電位を付与する効果がほと
んどなく、2.0重量%より多いとインクの体積抵抗率
低下のため、印字濃度が低下する傾向が生じるため、何
れも好ましくない。
【0037】本発明の請求項3に記載の静電インクジェ
ット記録装置用ブラックインクは、請求項1又は2にお
いて、前記合成樹脂が下記一般式(I)で表される構造
単位を含んでいる。
【0038】(化1) (Aは水素原子、メチル基又はエチル基であり、Rは炭
素数4〜22の直鎖状又は分岐状のアルキル基並びに置
換基を有する直鎖状又は分岐状のアルキル基、nは構成
単位の重合度である。) これによって、請求項1又は2の作用に加えて、以下の
作用を有する。
【0039】(1)合成樹脂が一般式(I)で表される
構造単位を有しているので、脂肪族炭化水素系溶剤を主
成分とする分散媒との親和性を特に高めることができ、
顔料の分散媒中への分散性を効果的に向上させることが
できる。
【0040】(2)顔料に正極性の高いゼータ電位を与
え、記録媒体への顔料の結着性を高めるという作用を有
する。
【0041】静電インクジェット記録装置用ブラックイ
ンクにおける合成樹脂の濃度は、インクの総量に対し
て、0.01〜20重量%、特に好ましくは1〜15重
量%の範囲であることが好ましい。合成樹脂の濃度が
0.01重量%より少なくなると、色材粒子の分散性を
向上させる効果、または記録媒体への色材粒子の定着性
を向上させる効果、および顔料を帯電させる効果がほと
んどなく、また20重量%より多いとインクの粘度が増
大し安定なインク吐出が行えなくなる傾向が生じるので
何れも好ましくない。
【0042】一般式(I)におけるアルキル基は4〜2
2の炭素原子を有するものが好ましい。このような合成
樹脂を構成する構成単位の数は特に限定されるものでは
無く、コポリマー、ターポリマー、テトラポリマー等の
共重合体でも良い。この時、合成樹脂が分散媒に溶媒和
され十分な溶解性が得られるためには、各構成単位の化
学構造およびそれらの構成比率により、合成樹脂が脂肪
族炭化水素系溶剤を主成分とする分散媒と類似の構造、
もしくは同様の極性を持つようにする必要がある。この
ような条件が満たされる限り、例えば、メチルアクリレ
ート/オクタデシルアクリレート、スチレン/ドデシル
アクリレート、スチレン/トリデシルアクリレート、ド
デシルメタクリレート/ブチルアクリレート、オクチル
メタクリレート/ブチルアクリレート、ドデシルメタク
リレート/グリシジルメタクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート/アクリル酸、イソデシルメタクリレ
ート/ジエチルアミノエチルメタクリレート、ドデシル
メタクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、ドデシルメタクリレート/ジエチルアミノエチルメ
タクリレート、ドデシルメタクリレート/p−メチルス
チレン、ドデシルメタクリレート/p−ジメチルアミノ
スチレン等のコポリマー、ドデシルメタクリレート/イ
ソデシルメタクリレート/メチルメタクリレート、オク
タデシルメタクリレート/シクロヘキシルアクリレート
/メタクリル酸、オクチルアクリレート/クロトン酸/
ドデシルメタクリレート、グリシジルメタクリレート/
オクタデシルメタクリレート/ドデシルメタクリレー
ト、ドデシルメタクリレート/オクチルメタクリレート
/グリシジルメタクリレート、イソデシルメタクリレー
ト/オクタデシルメタクリレート/アクリル酸、p−メ
チルスチレン/テトラデシルメタクリレート/イソブチ
ルメタクリレート、スチレン/オクタデシルメタクリレ
ート/ジメチルアミノメチルメタクリレート、スチレン
/ドデシルアクリレート/トリデシルアクリレート、p
−メチルスチレン/イソブチルメタクリレート/2−エ
チルヘキシルアクリレート、p−t−ブチルスチレン/
イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリ
レート、メチルアクリレート/オクタデシルアクリレー
ト/テトラオキシエチルアクリレート等のターポリマ
ー、N−ビニルピロリドン/ブチルアクリレート/ドデ
シルメタクリレート/オクタデシルメタクリレート、ア
クリル酸/オクタデシルアクリレート/メチルメタクリ
レート/イソデシルアクリレート等のテトラポリマーな
どのランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポ
リマー等を好適に用いることが出来る。
【0043】本発明の請求項4に記載の静電インクジェ
ット記録装置用ブラックインクは、請求項1乃至3のい
ずれか1項において、前記分散媒が脂肪族炭化水素系溶
剤であって、かつ25℃における体積抵抗率が1011Ω
・m〜1014Ω・m、沸点が150〜350℃の範囲で
あるように構成されている。
【0044】これにより請求項1乃至3のいずれか1項
の作用の他以下の作用を有する。
【0045】(1)脂肪族炭化水素系溶剤を分散媒とし
て用い、かつ沸点を所定範囲とすることで、インクの室
温における蒸発速度を所定の範囲となるようにしている
ので、インク臭気の発生を抑制すると共に、印字後のイ
ンクの速やかな乾燥、定着を行うという作用を有する。
【0046】(2)体積抵抗率が所定範囲となる分散媒
を用いるので、インクの体積抵抗率を107Ω・m以上
に調製することが可能になり、にじみが少なく十分な印
字濃度の記録画像を得ることができる。
【0047】ここで、脂肪族炭化水素系溶剤の体積抵抗
率が1011Ω・mより少ないと、インクの体積抵抗率を
107Ω・m以上に調整するのが困難となる。
【0048】また、沸点が150℃より低いと分散媒の
蒸発が激しく、安定な吐出を行うことが困難となり、逆
に350℃を越えると、印字後の分散媒の蒸発速度が遅
くなり、インクの速やかな乾燥、定着を行うことが困難
になる。
【0049】本発明の請求項5に記載の静電インクジェ
ット記録装置用ブラックインクは、請求項1乃至4のい
ずれか1項において、前記フタロシアニンブルー顔料の
含有量が、前記カーボンブラック顔料と前記フタロシア
ニンブルー顔料の総量に対して、3〜20重量%の範囲
である。
【0050】これによって、請求項1乃至4のいずれか
1項の作用に加えて以下の作用を有する。
【0051】(1)最小限度のフタロシアニン顔料の添
加量で、効果的に顔料に正極性の高いゼータ電位を与え
るという作用を有する。
【0052】フタロシアニンブルー顔料の配合比率が1
重量%より少なくなると、カーボンブラック顔料を主成
分とする顔料を正極性に帯電させる効果が小さく、ま
た、30重量%より多くなると、フタロシアニン顔料の
配合量に対する顔料のゼータ電位の上昇率が小さくな
り、またブラックインクとしての色相が損なわれるおそ
れが有り好ましくない。
【0053】本発明の請求項6に記載の静電インクジェ
ット記録装置用ブラックインクの製造方法は、合成樹
脂、金属石鹸、分散剤その他の補助添加剤を所定粘度範
囲になるように分散媒に混合溶解する工程と、前記工程
で得られた混合液にカーボンブラック顔料とフタロシア
ニンブルー顔料を所定量加え、ビーズミル、アトライタ
ー、ボールミル、ペイントシェイカー等の分散機を用い
て、色材が分散されたインクの濃縮液を作製する工程
と、前記工程で得られた濃縮液を所定濃度まで分散媒で
希釈する工程をとを有して構成されている。
【0054】これによって、以下の作用を有する。
【0055】(1)カーボンブラック顔料、フタロシア
ニンブルー顔料、合成樹脂、金属石鹸、分散剤その他の
補助添加剤を含む混合物を分散媒中で所定粘度で混合粉
砕することにより、各顔料の粒子を分散媒中に微小分散
させることができると共に、顔料粒子を効果的に帯電さ
せることができるという作用を有する。
【0056】(2)カーボンブラック顔料を色材の主成
分とし、フタロシアニン顔料を混合し、分散させたイン
クを作製することによって、顔料としてカーボンブラッ
クのみを用いてインクを作製した場合には困難であっ
た、正極性の高いゼータ電位を有する顔料が分散した静
電インクジェット記録装置用のブラックインクを作製す
ることができる。
【0057】本実施の形態における基本的な構成材料は
以上のようなものであるが、このほかにその他の樹脂、
分散剤、界面活性剤、ワックス、染料等の添加剤を適宜
加えても良い。ただし、このとき、インクの体積抵抗率
が107Ω・mより低くならないように注意する必要が
ある。
【0058】次に、インクの作成方法について説明す
る。インクの作製は、種々の一般的な顔料インクの作製
プロセスにより行うことができ、例えば、合成樹脂、金
属石鹸、分散剤その他の補助添加剤を適当な粘度範囲に
なるように分散媒に混合溶解したものにカーボンブラッ
ク顔料とフタロシアニンブルー顔料を加え、ビーズミ
ル、アトライター、ボールミル、ペイントシェイカー等
の分散機を用いて、数時間から数十時間程度混合粉砕す
ることにより、数百nm〜数μm程度の色材が分散され
たインクの濃縮液を作製した後、使用する際の所定濃度
まで分散媒で希釈しインクを作製する方法がある。
【0059】また、前述のように、金属石鹸の添加によ
り顔料のゼータ電位およびインクの体積抵抗率を調整す
る場合には、合成樹脂、分散剤その他の補助添加剤を適
当な粘度範囲になるように分散媒に混合溶解したものに
カーボンブラック顔料とフタロシアニンブルー顔料を加
え、同様に作製したインク濃縮液もしくはインクに適量
の金属石鹸を加える方法が好ましい。
【0060】上記の様な材料および作製方法により、カ
ーボンブラック顔料を色材の主成分とし、フタロシアニ
ン顔料を含む顔料分散インクを作製することによって、
顔料としてカーボンブラックのみを用いてインクを作製
した場合には困難であった、正極性の高いゼータ電位を
有する顔料が分散した静電型インクジェット記録装置用
のブラックインクを作製することができる。
【0061】
【実施例】次に、本実施の形態をさらに具体化した実施
例1〜9について説明する。
【0062】(表1)は実施例1〜9及び比較例1〜3
で用いたインクの組成及びゼータ電位及び評価を示して
いる。
【0063】
【表1】
【0064】(実施例1)丸善石油化学製の高純度脂肪
族炭化水素溶剤であるマルカゾールR(商品名)、6
3.75gに、前記一般式(I)で表される構造単位を
含む合成樹脂である、p−メチルスチレン/イソブチル
メタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート共重
合体(重量平均分子量55000、以下樹脂aと称す)
6.75gを加え、樹脂aが完全に溶解するまで室温で
混合攪拌した。ここで、樹脂aは、56℃のガラス転移
温度を有し、高純度の脂肪族炭化水素溶剤に対して良好
な溶解性を有していた。この混合溶液に、キャボット・
スペシャリティー・ケミカルズ・インク社製のカーボン
ブラック顔料であるモナーク120(商品名):4.0
5gとBASF社製のフタロシアニンブルー顔料である
ヘリオゲンブルーD7072DD:0.45gとを、直
径1mmのジルコニア製ビーズと共にメノウ製の粉砕容
器に入れ、遊星型ボールミル装置で24時間混合粉砕
し、顔料濃度6.0%の顔料分散液を作製した。この顔
料分散液をマルカゾールR(商品名)で希釈し、(表
1)に示すようなインクA(マルカゾールR:92.5
重量%、モナーク120:2.7重量%、ヘリオゲン・
ブルーD7072DD:0.3重量%、樹脂a:4.5
重量%)を作成した。
【0065】インクAの体積抵抗率は108Ω・m以
上、顔料のゼータ電位は+90mVであった。ここで、
体積抵抗率の測定には、キースレー6517型高抵抗系
(商品名)および東洋真空工業1型液体電気抵抗測定用
電極(商品名)を用い25℃の恒温槽中で行った。ゼー
タ電位の測定には、大塚電子ELS−6000型ゼータ
電位計(商品名)を用い、分散媒(本実施例ではマルカ
ゾールR)で約1000倍に希釈したインクを25℃に
保持した低誘電率用測定セルに導入して測定した。
【0066】なお、これらのもの性値の測定条件は以下
の実施例および比較例についても同様である。
【0067】このインクAを次のような静電型インクジ
ェットヘッドを用いて吐出させ、印字の状態を評価し
た。
【0068】図1は、本実施例における静電インクジェ
ット記録装置用ブラックインクの評価に用いた静電イン
クジェットヘッドの構成を示す斜視図である。
【0069】図1において、1はインクジェットヘッ
ド、2はインクに記録信号となる電圧パルスを与えてイ
ンク液滴を吐出させるための金属製の記録電極、3は複
数の記録電極2が形成されたプラスチック製の下板、4
は同じくプラスチック製の上板、5は同じくプラスチッ
ク製の側板、6は記録電極2に対向して配置された金属
製の対向電極である。
【0070】また、インクジェットヘッド1と対向電極
6との間には、対向電極に密着する形で、記録媒体であ
る記録紙(図示せず)がインクジェットヘッド1の長手
方向と垂直に移動可能に配置される。図1において、下
板3と上板4および側板5は、細長いスリット状のイン
ク吐出口を形成しており、ヘッド背面に形成されたイン
ク流路(図示せず)から供給されたインク(図示せず)
はこのスリット状のインク吐出口に充填され、記録電極
2先端と上板4の間でメニスカスを形成する。
【0071】本実施例においては、下板3と上板4との
間隔すなわちスリット幅は約150μm、記録電極2の
幅は約60μm、記録電極2の配列間隔は約85μm、
記録電極2先端と記録紙との間隔は約1mmとしたもの
を用いた。このような構成のインクジェットヘッドにお
いて、対向電極6には常に一定のマイナス電圧を印加
し、記録電極2との間に一定のバイアス電界を形成して
おき、記録紙をインクジェットヘッド1の長手方向と垂
直に移動させながら、記録電極2に記録信号となるプラ
スの電圧パルスを一定の周波数で印加することで、記録
電極2の先端より対向電極6に向かって静電引力により
インク滴を吐出させ、記録紙上に一定の周期のドットを
形成する。
【0072】このインクジェットヘッドを用いて、イン
クAについて、対向電極電圧−1kV、記録電極電圧+
500V、記録周波数2kHzの条件で、コピー用紙に
連続してドット印字を行い、記録周波数への応答性と印
字濃度(光学濃度)を評価した。この結果、光学濃度は
1.4以上であり、光学顕微鏡観察による官能評価でも
市販のインクジェットプリンター以上の濃度を有する、
滲みの少ない均一なドットが記録周波数に対応した周期
でドット抜けなく安定に記録されていた。
【0073】(表1)はインクの組成とゼータ電位およ
び印字評価結果の一覧である。ここで、印字評価の項
は、2kHzの記録周波数で光学濃度1.4以上のドッ
ト記録が安定に行われ、かつ記録物のドット抜けが市販
のインクジェットプリンターと同様に0.05%未満の
場合を○で表し、それ以外の場合、すなわち吐出応答周
波数が2kHz未満であった場合、もしくはドット抜け
が0.05%以上であった場合、もしくは連続安定記録
が出来なかった場合を×で表す。以下の実施例および比
較例についても同様である。
【0074】(実施例2〜4)実施例1と同一の原料お
よび手法で、カーボンブラック顔料とフタロシアニンブ
ルー顔料の配合比率を変えた3種類のインクB〜Dを作
製し、実施例1と同様に印字評価を行った。各インクの
組成とゼータ電位および評価結果は(表1)のようであ
る。またインクB〜Dは何れも108Ω・m以上の体積
抵抗率を有していた。(表1)に示すように、何れも高
い正極性のゼータ電位を有し、良好な印字結果が得られ
た。
【0075】(比較例1)フタロシアニンブルー顔料を
配合しない以外は、実施例1と同一の原料および手法で
インクEを作製し、実施例1と同様に印字評価を行っ
た。各インクの組成とゼータ電位および評価結果は(表
1)の様である。また、インクEは108Ω・m以上の
体積抵抗率を有していた。(表1)の様に、顔料のゼー
タ電位は−12mVと実施例1〜4と比較し非常に低い
値であり、インクが安定吐出できす、実施例1〜4の様
な良好な印字結果を得ることができなかった。
【0076】(実施例5)出光石油化学製の高純度脂肪
族炭化水素溶剤であるIPソルベント1620(商品
名):63.7gに、樹脂a:6.75gと金属石鹸で
あるオクチル酸ジルコニウム:0.11gを加え、樹脂
aとオクチル酸ジルコニウムが完全に溶解するまで室温
で混合撹拌した。この混合溶液と、キャボット・スペシ
ャリティー・ケミカルズ・インク社製のカーボンブラッ
ク顔料であるリーガル250:4.14g(商品名)と
BASF社製のフタロシアニンブルー顔料であるヘリオ
ゲンブルーD7072DD(商品名):0.36gとを
直径1mmのジルコニア製ビーズと共にメノウ製の粉砕
容器に入れ、遊星型ボールミル装置で24時間混合粉砕
し、顔料濃度6.0%の顔料分散液を作製した。この顔
料分散液をIPソルベント1620(商品名)で希釈
し、(表1)に示す組成のインクF(IPソルベント1
620:92.43重量%、リーガル250:2.76
重量%、ホスタパーム・ブルー:0.24重量%、樹脂
a:4.5重量%、オクチル酸ジルコニウム:0.07
重量%)を作成し、実施例1と同様に印字評価を行っ
た。
【0077】インクFのゼータ電位および評価結果は
(表1)の様である。また、インクFは107Ω・m以
上の体積抵抗率を有していた。インクFは、(表1)の
様に高い正極性のゼータ電位を有し、良好な印字結果が
得られた。
【0078】(実施例6、7)実施例5と同一の原料お
よび手法で、カーボンブラック顔料とフタロシアニンブ
ルー顔料の配合比率を変えた2種類のインクG、Hを作
製し、実施例5と同様に印字評価を行った。各インクの
組成とゼータ電位および評価結果は(表1)の様であ
る。またインクG、Hは何れも107Ω・m以上の体積
抵抗率を有し、(表1)の様に何れも高い正極性のゼー
タ電位を有し、良好な印字結果が得られた。
【0079】(比較例2)フタロシアニンブルー顔料を
配合しない以外は、実施例5と同一の原料および手法で
インクIを作製し、実施例1と同様に印字評価を行っ
た。インクIの組成とゼータ電位および評価結果は(表
1)の様である。また、インクEは107Ω・m以上の
体積抵抗率を有していた。(表1)の様に、顔料のゼー
タ電位は28mVと実施例5〜7と比較し非常に低い値
であり、実施例5〜7の様な良好な印字結果を得ること
ができなかった。
【0080】(実施例8)エクソン化学製の高純度脂肪
族炭化水素溶剤であるアイソパーG(商品名)65.1
8gに、前記一般式(I)で表される構造単位を含む合
成樹脂である、ドデシルメタクリレート/ジエチルアミ
ノエチルメタクリレート共重合体(重量平均分子量80
00、以下樹脂bと称す):5.25gを加え、樹脂b
が完全に溶解するまで室温で混合撹拌した。樹脂bは、
樹脂aと同様に、高純度の脂肪族炭化水素溶剤に対して
良好な溶解性を有していた。この混合溶液と、キャボッ
ト・スペシャリティー・ケミカルズ・インク社製のカー
ボンブラック顔料であるリーガル250(商品名):
4.05gと、BASF社製のフタロシアニンブルー顔
料であるヘリオゲンブルーD7072DD(商品名):
0.45gとを直径1mmのジルコニア製ビーズと共に
メノウ製の粉砕容器に入れ、遊星型ボールミル装置で2
4時間混合粉砕し、顔料濃度6.0%の顔料分散液を作
製した。この顔料分散液をアイソパーG(商品名)で希
釈したものに、金属石鹸であるオクチル酸ジルコニウム
を添加し、(表1)に示す組成のインクJ(アイソパー
G:93.45重量%、リーガル250:2.70重量
%、ヘリオゲンブルーD7072DD:0.30重量
%、樹脂b:3.5重量%、オクチル酸ジルコニウム:
0.05重量%)を作製し、実施例1と同様に印字評価
を行った。
【0081】インクJのゼータ電位および評価結果は
(表1)の様である。また、インクJは107Ω・m以
上の体積抵抗率を有していた。インクJは、(表1)の
様に高い正極性のゼータ電位を有し、良好な印字結果が
得られた。
【0082】(実施例9)樹脂aの代わりに、高純度の
脂肪族炭化水素溶剤に可溶で、前記一般式(I)で表さ
れる構造単位を含まない、炭化水素樹脂(数平均分子量
750、ガラス転移点81℃)を用いた以外は、実施例
8と同様の材料および作成方法でインクKを作製し、実
施例1と同様に印字評価を行った。
【0083】インクKのゼータ電位および評価結果は
(表1)の様である。また、インクKの体積抵抗率は1
7Ω・m以上であった。インクKは、(表1)の様に
インクJと比較すると低いが、高い正極性のゼータ電位
を有し、良好な印字結果が得られた。
【0084】(比較例3)フタロシアニンブルー顔料を
配合しない以外は、実施例8と同一の原料および手法で
ンクLを作製し、実施例1と同様に印字評価を行った。
インクLの組成とゼータ電位および評価結果は(表1)
の様である。また、インクLは107Ω・m以上の体積
抵抗率を有していた。(表1)の様に、顔料のゼータ電
位は実施例8と比較し非常に低い値であり、良好な印字
結果を得ることができなかった。
【0085】以上の実施例1〜9および比較例1〜3で
示したように、25℃における体積抵抗率が107Ω・
m以上であり、少なくとも、炭化水素系溶剤を主成分と
する高電気絶縁性の分散媒とカーボンブラック顔料とフ
タロシアニンブルー顔料と樹脂とを含むことを特徴とす
るブラックインクでは、顔料が正極性に帯電し高いゼー
タ電位を有しており、この結果、高い応答周波数で、か
つ高濃度のドットを安定に印字することが可能である。
さらに、前記分散媒に可溶な金属石鹸および前記一般式
(I)で表される構造単位を含む合成樹脂を用いること
によって、顔料をより高ゼータ電位化できることが分か
る。
【0086】また、このような優れた特性を示した上記
実施例のインクにおける、フタロシアニンブルー顔料の
配合比は、カーボンブラック顔料とフタロシアニンブル
ー顔料の総量に対して、3〜30重量%の範囲であが、
配合比が20%を越えると、顔料のゼータ電位はほとん
ど上昇しておらず、前述の様に、色相等を考慮し、フタ
ロシアニン顔料の添加量をできるだけ少なくし、効果的
に顔料に正極性の高いゼータ電位を与えるという観点か
ら、フタロシアニンブルー顔料の特に好適な配合比は3
〜20%であると言える。
【0087】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の発明によれ
ば、これにより以下の効果を有する。
【0088】(1)それぞれ性質の異なるカーボンブラ
ック顔料及びフタロシアニンブルー顔料を混合して、そ
の量比や、インク液の体積抵抗率を所定範囲に調整し
て、分散媒中の色材粒子のゼータ電位を高め、顔料を正
極性に帯電させることができ、吐出電極に印加される電
圧に対する周波数応答性を高め、ドットパターンを高速
で安定して印字することができる。
【0089】(2)高濃度のインク滴を吐出電極の先端
から安定的に吐出させることができるので、にじみが少
なくかつ裏写りのない高品質の印字を行うことができ
る。
【0090】本発明の請求項2に記載の発明によれば、
これによって、請求項1の効果に加えて以下の効果を有
する。
【0091】(1)金属石鹸を分散媒に添加することに
より、イオン化した金属石鹸のプラスイオンが顔料表面
に選択的に吸着され、顔料表面を正極性に帯電させるこ
とができ、色材粒子の分散媒との界面状態をさらに容易
に調整できるという作用を有する。
【0092】(2)より確実かつ効果的に顔料を帯電さ
せることが可能となると共に、その添加量により顔料の
ゼータ電位並びにインクの体積抵抗率を調整することが
可能となる。さらに合成樹脂と組み合わせると、顔料に
正極性の高いゼータ電位を与えることができる。
【0093】本発明の請求項3に記載の発明によれば、
これによって、請求項1又は2の効果に加えて、以下の
効果を有する。
【0094】(1)合成樹脂が一般式(I)で表される
構造単位を有しているので、脂肪族炭化水素系溶剤を主
成分とする分散媒との親和性を特に高めることができ、
顔料の分散媒中への分散性を効果的に向上させることが
できる。
【0095】(2)顔料に正極性の高いゼータ電位を与
え、記録媒体への顔料の結着性を高めるという作用を有
する。
【0096】本発明の請求項4に記載の発明によれば、
これによって、請求項1乃至3のいずれか1項の効果の
他以下の効果を有する。
【0097】(1)脂肪族炭化水素系溶剤を分散媒とし
て用い、かつ沸点を所定範囲とすることで、インクの室
温における蒸発速度を所定の範囲となるようにしている
ので、インク臭気の発生を抑制すると共に、印字後のイ
ンクの速やかな乾燥、定着を行うという作用を有する。
【0098】(2)体積抵抗率が所定範囲となる分散媒
を用いるので、インクの体積抵抗率を107Ω・m以上
に調製することが可能となり、にじみが少なく十分な印
字濃度の記録画像を得ることができる。
【0099】本発明の請求項5に記載の発明によれば、
これによって、請求項1乃至4のいずれか1項の効果に
加えて以下の効果を有する。
【0100】(1)最小限度のフタロシアニン顔料の添
加量で、効果的に顔料に正極性の高いゼータ電位を与え
るという作用を有する。
【0101】本発明の請求項6に記載の発明によれば、
これにより以下の効果を有する。
【0102】(1)カーボンブラック顔料、フタロシア
ニンブルー顔料、合成樹脂、金属石鹸、分散剤その他の
補助添加剤を含む混合物を分散媒中で所定粘度で混合粉
砕することにより、各顔料の粒子を分散媒中に微小分散
させることができると共に、顔料粒子を効果的に帯電さ
せることができるという作用を有する。
【0103】(2)カーボンブラック顔料を色材の主成
分とし、フタロシアニン顔料を混合し、分散させたイン
クを作製することによって、顔料としてカーボンブラッ
クのみを用いてインクを作製した場合には困難であっ
た、正極性の高いゼータ電位を有する顔料が分散した静
電インクジェット記録装置用のブラックインクを作製す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例における静電インクジェット記録装置
用ブラックインクの評価に用いた静電インクジェットヘ
ッドの構成を示す斜視図
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 2 記録電極 3 下板 4 上板 5 側板 6 対向電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の記録電極が配置された記録ヘッドに
    カーボンブラック顔料を分散させたインクを導入し、前
    記記録電極と前記記録電極に対向して配置された対向電
    極との間に電圧を印加し、前記記録ヘッドより突出させ
    た前記記録電極の先端からインク滴を前記対向電極に向
    けて飛翔させる静電インクジェット記録装置用ブラック
    インクであって、 炭化水素系溶剤を主成分とする分散媒に、前記カーボン
    ブラック顔料、フタロシアニンブルー顔料、及び炭化水
    素系樹脂、アルキド樹脂、アクリル系樹脂の内1以上か
    らなる合成樹脂を含有させ、得られるインク液の25℃
    における体積抵抗率が107Ω・m〜1011Ω・mにし
    たことを特徴とする静電インクジェット記録装置用ブラ
    ックインク。
  2. 【請求項2】前記分散媒が金属石鹸を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の静電インクジェット記録装置用ブ
    ラックインク。
  3. 【請求項3】前記合成樹脂が下記一般式(I)で表され
    る構造単位を含むことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の静電インクジェット記録装置用ブラックインク。 【化1】 (Aは水素原子、メチル基又はエチル基であり、Rは炭
    素数4〜22の直鎖状又は分岐状のアルキル基並びに置
    換基を有する直鎖状又は分岐状のアルキル基、nは構成
    単位の重合度である。)
  4. 【請求項4】前記分散媒が脂肪族炭化水素系溶剤であっ
    て、かつ25℃における体積抵抗率が1011Ω・m〜1
    14Ω・m、沸点が150〜350℃の範囲であること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静
    電インクジェット記録装置用ブラックインク。
  5. 【請求項5】前記フタロシアニンブルー顔料の含有量
    が、前記カーボンブラック顔料と前記フタロシアニンブ
    ルー顔料の総量に対して、3〜20重量%の範囲である
    こを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の静
    電インクジェット記録装置用ブラックインク。
  6. 【請求項6】合成樹脂、金属石鹸、分散剤その他の補助
    添加剤を所定粘度範囲になるように分散媒に混合溶解す
    る工程と、前記工程で得られた混合液にカーボンブラッ
    ク顔料とフタロシアニンブルー顔料を所定量加え、ビー
    ズミル、アトライター、ボールミル、ペイントシェイカ
    ー等の分散機を用いて、色材が分散されたインクの濃縮
    液を作製する工程と、前記工程で得られた濃縮液を所定
    濃度まで分散媒で希釈する工程をとを有することを特徴
    とする静電インクジェット記録装置用ブラックインクの
    製造方法。
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