JP2001278991A - 低光沢ブロー成形品 - Google Patents
低光沢ブロー成形品Info
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Abstract
れ、かつ、低温耐衝撃強度や成形性に優れたプラスチッ
ク成形品の提供。 【解決手段】 少なくとも表層が、(A)アイソタクチ
ックインデックスが85%以上のプロピレン重合体を重
合後に(B)プロピレンとエチレン系共重合体を重合し
て製造した組成物を含み、該組成物の温度上昇溶離分別
における0℃での溶出分が全溶出量に対して40重量%
以上、メルトフローレートが0.1〜10g/10分、
組成物全体のメルトフローレートと(A)成分のメルト
フローレートの比が0.1以下であることを特徴とする
プロピレン系共重合体組成物からなるブロー成形品。
Description
し、詳しくは、ガラス製化粧瓶等に見られるのと同様の
フロスト(艶消し)感を有するプラスチック製ブロー成
形品に関するものである。
品は、化粧品等の成形品(瓶など)として高級感、重厚
感があるため広く使用されているが、ガラス製成形品は
重量があり、コストも高く、また落下時に割れやすく衝
撃性に劣るという難点があった。そこで近年、これらガ
ラス製成形品の軽量化、耐衝撃性向上、低コスト化等を
図る狙いから、プラスチック成形品化の検討が進められ
ている。
ック製成形品に付与するための試みとして、一般に成形
金型のキャビティー面を粗面化させる加工処理が考えら
れるが、それらに要する加工費用が必要となる上、さら
に成形品表面への転写性が十分に得られないという問題
がある。また、プラスチック製成形品の樹脂原料として
ポリプロピレンを用いる場合、表面フロスト感を向上さ
せるべくさらにポリエチレンなどの他の熱可塑性樹脂を
加えて改質する方法が用いられている。
品を成形する方法では、フロスト感の改良効果は認めら
れるものの、ガラス製成形品のフロスト感とは異なり、
高級感、重厚感に乏しく、また、ポリプロピレン樹脂の
ブロー成形品はポリエチレン樹脂、特に高密度ポリエチ
レンに比べ、落下衝撃強度の低下等や改質による製造コ
ストの上昇を招くという問題があった。
上のためにポリエチレン樹脂との積層体を用いることも
考えられるが、通常のポリプロピレンとは接着性が悪
く、無水マレイン酸等のグラフト変性系ポリオレフィン
接着樹脂あるいはポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹
脂を混合した樹脂を層間に介在させる必要があった。こ
のため成形装置が複雑(3層以上が必要となる)にな
り、接着用樹脂の使用も必要なことから生産コストが大
幅にアップする問題もあった。
を解決し、ガラス製成形品と同様のフロスト感が付与さ
れ、かつ、低温耐衝撃強度や成形性に優れたプラスチッ
ク成形品を提供することを課題とする。
に鑑み鋭意研究した結果、少なくとも成形品の表層(外
側の表面)に特定のプロピレン系共重合体組成物を用い
た成形品をブロー成形により成形することで、単なる低
光沢だけではなく良好なフロスト感を有するプラスチッ
ク製成形品が得られ、さらには、ポリエチレン樹脂と積
層体にした場合にも接着性が良いことを見出し、本発明
を完成するに至った。
下記の(A)成分と(B)成分を含み、(A)成分の重
合後に(B)成分が重合されることにより製造され、o
−ジクロルベンゼンを溶媒として用いた温度0〜140
℃の間の温度上昇溶離分別における0℃での溶出分が全
溶出量に対して40重量%以上、メルトフローレート
(230℃、21.18N荷重)が0.1〜10g/1
0分、組成物全体のメルトフローレート(230℃、2
1.18N荷重)と(A)成分のメルトフローレート
(230℃、21.18N荷重)の比が0.1以下であ
ることを特徴とするプロピレン系共重合体組成物からな
るブロー成形品である。(A)アイソタクチックインデ
ックスが85%以上のプロピレンの単独重合体、又は、
プロピレンと、炭素数2〜8の他のα−オレフィンとの
共重合体成分。(B)プロピレンとエチレンを必須成分
とする、プロピレンと、炭素数2〜8の他のα―オレフ
ィンとの共重合体成分。
体により形成される多層ブロー成形品であって、内層が
ポリオレフィン樹脂からなる上記のブロー成形品であ
る。
拠し入射角60°にて測定した光沢値が10%以下であ
る上記のブロー成形品である。
て、詳細に説明する。 (1)表層組成物 本発明のブロー成形品は、その表面が、アイソタクチッ
クインデックスが85%以上のプロピレンの単独重合
体、又は、プロピレンと、炭素数2〜8の他のα−オレ
フィンとの共重合体からなる(A)成分とプロピレンと
エチレンを必須成分とする、プロピレンと、炭素数2〜
8の他のα−オレフィンとの共重合体からなる(B)成
分とを含み、(A)成分の重合後に(B)成分が重合さ
れることにより製造されるプロピレン系共重合体組成物
からなる。
は、o−ジクロルベンゼンを溶媒として用いた温度0〜
140℃の間の温度上昇溶離分別における0℃での溶出
分が、全溶出量に対して40重量%以上、好ましくは4
3重量%以上である。0℃での溶出分が40重量%未満
では、目的とするフロスト感が得られないとともに、積
層体では通常の使用に十分な400g以上の接着強度が
得られない。
perature RisingElution Fr
actionation;TREF)とは、公知の分析
法であって、原理的には、高温でポリマーを溶媒に完全
に溶解させた後に冷却して、溶液中に存在させておいた
不活性担体の表面に薄いポリマー層を形成させる。この
とき、結晶化し易い高結晶性成分から結晶化しにくい低
結晶性若しくは非晶性成分の順にポリマー層が形成され
る。次いで、連続又は段階的に昇温すると、前記と逆
に、低結晶性若しくは非晶性成分から溶出し、最後に高
結晶性成分が溶出する。この各温度での溶出量と溶出温
度によって描かれる溶出曲線からポリマーの組成分布を
分析するものである。本発明においては、この温度上昇
溶離分別における溶媒としてo−ジクロルベンゼンを使
用する。
JIS K7210に準拠して測定されるメルトフロー
レート(230℃、21.18N荷重;以下、「MFR
−1」という。)が0.1〜10g/10分、好ましく
は0.3〜5g/10分であることが必須である。MF
R−1が0.1g/10分未満では、一般に成形性が低
下する傾向にあり、特にブロー成形が難しくなり、仮に
成形できたとしてもメルトフラクチャー等が発生しフロ
スト感以前に成形品としての商品価値を損ねることがあ
る。一方、MFR−1が10g/10分を超えると光沢
値が高くなり、目的とするフロスト感が得られなくな
る。
フローレート(230℃、21.18N荷重;以下、
「MFR−2」という。)の比(MFR−1/MFR−
2)が0.1以下であることが必須である。(MFR−
1/MFR−2)が0.1を超えると、光沢値が高くな
り、目的とするフロスト感が得られない。
製造方法について詳述する。プロピレン系共重合体組成
物は、(A)成分の重合後に(B)成分が重合される逐
次重合により製造される。この逐次重合に用いられる触
媒は、特に限定されるものではないが、有機アルミニウ
ム化合物と、チタン原子、マグネシウム原子、ハロゲン
原子、及び電子供与性化合物を必須とする固体成分とか
らなるものが好ましい。
は、この種の重合において公知の、一般式R1 mAlX
(3−m)(式中、R1は炭素数1〜12の炭化水素残
基、Xはハロゲン原子を示し、mは1〜3の数であ
る。)で表される化合物、例えば、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム等のトリアルキルアルミ
ニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアル
ミニウムクロリド等のジアルキルアルミニウムハライ
ド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキクロリド等のアルキルアルミニウムセスキ
ハライド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアル
ミニウムジクロリド等のアルキルアルミニウムジハライ
ド、ジエチルアルミニウムハイドライド等のアルキルア
ルミニウムハイドライド等が挙げられる。
原子、及び電子供与性化合物を必須とする固体成分とし
ては、やはりこの種の重合において公知であって、チタ
ン原子の供給源となるチタン化合物としては、一般式T
i(OR2)(4−n)Xn(式中、R2は炭素数1〜
10の炭化水素残基、Xはハロゲン原子を示し、nは0
〜4の数である。)で表される化合物が挙げられ、中で
も、四塩化チタン、テトラエトキシチタン、テトラブト
キシチタン等が好ましい。マグネシウム原子の供給源と
なるマグネシウム化合物としては、例えば、ジアルキル
マグネシウム、マグネシウムジハライド、ジアルコキシ
マグネシウム、アルコキシマグネシウムハライド等が挙
げられ、中でもマグネシウムジハライド等が好ましい。
なお、ハロゲン原子としては、弗素、塩素、臭素、沃素
が挙げられ、中でも、塩素が好ましく、これらは、通
常、前記チタン化合物或いはマグネシウム化合物から供
給されるが、アルミニウムのハロゲン化物、珪素のハロ
ゲン化物、タングステンのハロゲン化物等の他のハロゲ
ン供給源から供給されてもよい。
類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン
酸類、有機酸又は無機酸及びその誘導体等の含酸素化合
物、アンモニア、アミン類、ニトリル類、イソシアネー
ト類等の含窒素化合物等が挙げられ、中でも、無機酸エ
ステル、有機酸エステル、有機酸ハライド等が好まし
く、珪酸エステル、フタル酸エステル、酢酸セロソルブ
エステル、フタル酸ハライド等が更に好ましく、一般式
R3R4 (3−p)Si(OR5)p(式中、R3は炭
素数3〜20、好ましくは4〜10の分岐状脂肪族炭化
水素残基、又は、炭素数5〜20、好ましくは6〜10
の環状脂肪族炭化水素残基を示し、R4は炭素数1〜2
0、好ましくは1〜10の分岐又は直鎖状脂肪族炭化水
素残基を示し、R5は炭素数1〜10、好ましくは1〜
4の脂肪族炭化水素残基を示し、pは1〜3の数であ
る。)で表される有機珪素化合物、例えば、t−ブチル
−メチル−ジメトキシシラン、t−ブチル−メチル−ジ
エトキシシラン、シクロへキシル−メチル−ジメトキシ
シラン、シクロヘキシル−メチル−ジエトキシシラン等
が特に好ましい。
造は、第一段階((A)成分の製造)で、プロピレン、
又は、プロピレンと炭素数2〜8の他のα−オレフィン
を供給して、前記触媒の存在下に温度50〜150℃、
好ましくは50〜100℃、プロピレンの分圧0.5〜
4.5MPa、好ましくは1.0〜3.5MPaの条件
で、プロピレン(単独)重合体の重合を実施し、引き続
いて、第二段階((B)成分の製造)で、プロピレンと
エチレン、又は、プロピレンとエチレンと炭素数4〜8
のα−オレフィンを供給して、前記触媒の存在下に温度
50〜150℃、好ましくは50〜100℃、プロピレ
ン及びエチレンの分圧各0.3〜4.5MPa、好まし
くは0.5〜3.5MPaの条件で、プロピレン−エチ
レン共重合体、又は、プロピレン−エチレン−α−オレ
フィン共重合体の重合を実施することによりなされる。
半回分式のいずれによってもよく、第一段階の重合は気
相又は液相中、又、第二段階の重合も気相又は液相中、
特には気相中で実施するのが好ましく、各段階の滞留時
間は各々0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間とす
る。
体粒子にベタツキ等の問題が生じる際は、粉体粒子の流
動性を付与する目的で、第一段階での重合後、第二段階
での重合開始前又は重合途中に、活性水素含有化合物
を、触媒の固体成分中のチタン原子に対して100〜1
000倍モルで、かつ、触媒の有機アルミニウム化合物
に対して2〜5倍モルの範囲で添加することが好まし
い。
えば、水、アルコール類、フェノール類、アルデヒド
類、カルボン酸類、酸アミド類、アンモニア、アミン類
等が挙げられる。
や用途に応じて、他の樹脂をブレンドして使用すること
も可能である。特に、ポリエチレン、ポリプロピレンと
は相溶性が良く、品質改良樹脂として好ましい。これら
ポリエチレンとしては、密度が0.86〜0.97g/
cm3までのチーグラー、フィリップス、メタロセン触
媒等のイオン重合及びラジカル重合品が挙げられる。一
方、ポリプロピレンとしては、チーグラー、メタロセン
触媒等のイオン重合によって得られるホモ、ランダム、
ブロック共重合体が挙げられる。また、従来からこの分
野で慣用されている各種助剤成分、例えば酸化防止剤、
熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、中和剤、帯電防止剤、
流動改良剤、核剤等の添加剤を直接又は樹脂ベースのマ
スターバッチの形で添加することもできる。
って、公知のブロー成形法及び設備・装置によって成形
することにより得ることができる。ブロー成形は、通
常、押出機タイプの中空成形機にて樹脂材料を加熱溶融
させ、ダイより溶融パリソンを押し出し、次いで金型で
パリソンをはさみ、内部に空気等の流体を吹き込むこと
により行われる。
共重合体組成物を用いさえすれば、多層成形品に適用す
ることが可能である。この場合、内層には、好ましくは
ポリオレフィン系樹脂、具体的には、ポリプロピレン系
樹脂またはポリエチレン系樹脂が用いられる。
は、具体的には、プロピレン単独重合体、又はエチレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチルブテン−
1、4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンとプロ
ピレンとのランダム共重合体等が挙げられる。好ましく
はエチレン含量が1.5〜7重量%のプロピレン−エチ
レンランダム共重合体が用いられる。また、前記したα
―オレフィンとプロピレンとのランダム共重合体、プロ
ピレン単独重合体、及びプロピレン−エチレンブロック
共重合体(エチレン含量は好ましくは30重量%以下)
からなる群から選ばれるポリプロピレン樹脂と、エチレ
ン−プロピレンゴムなどの軟質エラストマー、高圧法低
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等の他の
樹脂とのブレンド物(他の樹脂の割合は好ましくはブレ
ンド物全体の50重量%以下)であってもよい。プロピ
レン系樹脂のMFRは、0.5〜3g/10分が好まし
い。
は、具体的には、エチレン単独重合体、又はエチレンが
50モル%以上のエチレン−α−オレフィン共重合体が
挙げられる。具体的なポリエチレン樹脂としてはチーグ
ラー型、フィリップス型触媒のようなマルチサイトタイ
プ及びカミンスキー型(通称メタロセン)触媒のシング
ルサイトタイプを用いたイオン重合ポリエチレン、また
ラジカル重合によって得られるポリエチレン等が挙げら
れる。これらポリエチレン樹脂の中には比較的分子量分
布が狭くブロー成形性等に劣る樹脂も挙げられるが、こ
のような場合には2種以上のポリエチレン樹脂をブレン
ドして使用することも出来る。ポリエチレン樹脂の中で
はブロー成形性、剛性、耐衝撃強度等に優れる高密度ポ
リエチレンが好ましい。高密度ポリエチレンの密度は、
0.940g/cm3以上であることが好ましく、0.
940〜0.970g/cm3であることが更に好まし
い。
は、使用目的や用途に応じて、従来からこの分野で慣用
されている各種助剤成分、例えば酸化防止剤、熱安定
剤、紫外線吸収剤、滑剤、中和剤、帯電防止剤、流動改
良剤、核剤等の添加剤、あるいは他に有機系顔料、無機
系顔料等の着色剤を直接又は樹脂ベースのマスターバッ
チの形で添加することができる。
パリソンを用いて成形され、層構成としては、構成する
積層体の厚みは特に限定されないが、好ましくは100
〜2500μm、より好ましくは700〜1500μm
である。層構成としては、表層は積層体全体の厚みの1
〜50%、好ましくは1〜30%、特に好ましく1〜2
0%を占める層厚みを有するのが望ましい。また、内層
は積層体全体の厚みの50〜99%、好ましくは70〜
99%、特に好ましくは80〜99%を占める層厚みを
有するのが望ましい。
脱しない限り、前記表層と内層以外の層を含めることも
できる。例えば、表層と内層との間などに、EVOH
(エチレン−ビニルアルコール共重合体)等のガスバリ
ヤー樹脂や、バリヤー樹脂と表層もしくは内層との接着
を目的とする接着樹脂層(例えば無水マレイン酸等の不
飽和化合物でグラフト変性されたポリオレフィン等から
なる層)を設けることもできる。また、内溶液への影響
の少ない樹脂を最内層に設けたり、最内面にコーティン
グ等の加工を施すこともできる。さらに、成形品製造コ
ス卜低減の観点から、再生樹脂材料を使用した再生層を
設けてもよい。
し、入射角60°にて測定した光沢値が10%以下、好
ましくは5%以下である。光沢値が10%を超えると、
フロスト感のある外観の成形品が得られない。また、本
発明のブロー成形品の大きさ、形状は特に限定されず、
さらに、用途についても特に限定されないが、フロスト
感のある外観を有するものであるから、例えば化粧品、
食品、医薬品容器等の外観を必要とされるものに好適で
ある。
明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。なお、以下の実施例及び比較例での試験方
法及び用いたプロピレン系共重合体の製造例を以下に示
す。
し、温度230℃、荷重21.18Nにて測定した。 (2)0℃溶出量割合:温度上昇溶離分別(TREF)
で0℃の溶出量と0〜140℃間の全溶出量を測定し、
0℃の溶出量割合を求めた。 (3)成形品の光沢:成形した容器の側面平面部からサ
イズ4cm×4cmの試験片を切り取り、JIS−Z8
741に準拠し、日本電色工業(株)製グロスメーター
により入射角60°にて測定した。 (4)成形品のフロスト感:成形した容器のフロスト感
を、目視で確認した。 (5)接着強度:容器の側面平面部からサイズ1cm×
15cmの試験片を切り出し、表層と、内層が積層され
ている界面に切込みを入れ、両層を支持して引張試験機
(引張速度:50mm/min)にて剥離させ、その接
着強度を測定した。
び脱酸素したn−ヘプタン20リットルを導入し、次い
で塩化マグネシウム4モルとテトラブトキシチタン8モ
ルとを導入して95℃で2時間反応させた後、温度を4
0℃に下げ、メチルヒドロポリシロキサン(粘度20セ
ンチストークス)480ミリリットルを導入して更に3
時間反応させた後、反応液を取り出し、生成した固体成
分をn−ヘプタンで洗浄した。
に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン15リットルを導入
し、次いで、得られた固体成分をマグネシウム原子換算
で3モル導入し、更に、四塩化珪素8モルをn−ヘプタ
ン25ミリリットルに加えた混合液を30℃で30分間
かけて導入して、温度を90℃に上げ、1時間反応させ
た後、反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプ
タンで洗浄した。
に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン5リットルを導入
し、次いで、前記で得られたチタン含有固体成分250
グラムと、1,5−ヘキサジエン750グラム、t−ブ
チル−メチル−ジメトキシシラン130ミリリットル、
ジビニルジメチルシラン10ミリリットル、トリエチル
アルミニウム225グラムとをそれぞれ導入して30℃
で2時間接触させた後、反応液を取り出し、n−ヘプタ
ンで洗浄して固体成分触媒を得た。得られた固体成分触
媒は、1,5−ヘキサジエンの予備重合量がチタン含有
固体成分あたり、2.97グラムのものであった。
圧力(70℃においては3.2MPaになる)におい
て、プロピレンと、トリエチルアルミニウム、及び、重
合体生成速度が20kg/時間となるような量比の前記
固体成分触媒とを連続的に供給し、更に、分子量制御剤
としての水素を連続的に供給して液相中で重合を実施し
た。
させて、内容積1900リットルの第二段反応器に導入
し、温度60℃で、圧力3.0MPaになるように、生
成する共重合体中の組成割合に応じたプロピレンとエチ
レンとを連続的に供給し、更に、分子量制御剤としての
水素を連続的に供給すると共に、活性水素化合物である
エタノールを、第一段階で供給した固体成分触媒中のチ
タン原子に対して200倍モルで、トリエチルアルミニ
ウムに対して2.5倍モルになるように供給して気相中
で重合を実施し、生成重合体を連続的にベッセルに移し
た後、水分を含んだ窒素ガスを導入して反応を停止させ
た。
ついて、メルトフローレート、o−ジクロロベンゼンを
溶液として用いた温度0〜140℃の間の温度上昇溶離
分別における全溶出量に対する0℃での溶出量の割合、
及び組成物全体のメルトフローレートと(A)成分のメ
ルトフローレートの比を測定し表1に示した。
ン共重合体について、押出機を用いて可塑化し、続いて
金型内でブロー成形することにより楕円状の底面を有す
る偏平容器(長径8.5cm×短径5.5cm×高さ2
0cm、容量500cc、平均肉厚0.8mm)を成形
した。なお、多層ブロー成形の場合は、内層に高密度ポ
リエチレンを用い、内層と表層の厚さ比は90:10と
した。これらの成形品の光沢、フロスト感、多層容器の
表層と内層の剥離強度を測定し、結果を表1に示した。
低コスト性等のプラスチック成形品が有する基本的な性
能、特にブロー成形成形品としての基本的な品質性能を
損なうことなく、単なる低光沢だけではなく、ガラス製
瓶と同様のフロスト感に優れたプラスチック製成形品を
得ることができ、産業上の有用性は非常に高い。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも表層が、下記の(A)成分と
(B)成分を含み、(A)成分の重合後に(B)成分が
重合されることにより製造され、o−ジクロルベンゼン
を溶媒として用いた温度0〜140℃の間の温度上昇溶
離分別における0℃での溶出分が全溶出量に対して40
重量%以上、メルトフローレート(230℃、21.1
8N荷重)が0.1〜10g/10分、組成物全体のメ
ルトフローレート(230℃、21.18N荷重)と
(A)成分のメルトフローレート(230℃、21.1
8N荷重)の比が0.1以下であることを特徴とするプ
ロピレン系共重合体組成物からなるブロー成形品。 (A)アイソタクチックインデックスが85%以上のプ
ロピレンの単独重合体、又は、プロピレンと、炭素数2
〜8の他のα−オレフィンとの共重合体成分。 (B)プロピレンとエチレンを必須成分とする、プロピ
レンと、炭素数2〜8の他のα−オレフィンとの共重合
体成分。 - 【請求項2】 表層と内層とを含む積層体により形成さ
れる多層ブロー成形品であって、内層がポリオレフィン
樹脂からなる請求項1に記載のブロー成形品。 - 【請求項3】 JIS−Z8741に準拠し入射角60
°にて測定した光沢値が10%以下である請求項1又は
2に記載のブロー成形品。
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JP2003094539A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | Toppan Printing Co Ltd | 多層プラスチック容器 |
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