JP2001181344A - プロピレン重合体樹脂および容器 - Google Patents

プロピレン重合体樹脂および容器

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JP2001181344A
JP2001181344A JP37067399A JP37067399A JP2001181344A JP 2001181344 A JP2001181344 A JP 2001181344A JP 37067399 A JP37067399 A JP 37067399A JP 37067399 A JP37067399 A JP 37067399A JP 2001181344 A JP2001181344 A JP 2001181344A
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propylene polymer
propylene
polymer resin
resin
ethylene
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JP37067399A
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Haruyuki Suzuki
治之 鈴木
Seiji Shiromoto
征治 城本
Tatsuhiro Nagamatsu
龍弘 永松
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐熱剛性を有するプロピレン重合体樹
脂および該樹脂からなる容器を提供すること。 【解決手段】 以下の式(1)を満足するプロピレン重
合体樹脂、および該プロピレン重合体樹脂からなる容
器。 HF≧95−6.8×(C2)+2×log(MFR) (1) (上記式(1)において、HFは融解熱量(J/g)を
表し、C2はエチレン単位の含量(重量%)を表し、M
FRはJIS K7210に従い、230℃、21.2
N荷重で測定したメルトフローレート(g/10分)を
表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロピレン重合体
樹脂および該樹脂からなる容器に関し、さらに詳しくは
耐熱剛性に優れた、食料品、日用雑貨品、医療用等の用
途に適したプロピレン重合体樹脂および該樹脂からなる
容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロピレン重合体樹脂は機械的性質、成
形性、外観等に優れており、射出成形、押出成形や中空
成形等を用いて容器等に広く使用されている。中でも中
空成形容器は食料品用容器、日用雑貨品用容器や医療用
輸液容器等にもよく用いられている。かかる用途の中空
成形容器に求められる性質として、高温充填や殺菌処理
などが可能な耐熱剛性が挙げられる。しかしながら、昨
今の容器包装リサイクル法施行等に伴い、容器の軽量化
の要求が高まっており、軽量化するために容器を薄肉化
すると、耐熱剛性の点で必ずしも十分とは言えなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た耐熱剛性を有するプロピレン重合体樹脂および該樹脂
からなる容器を提供することである。
【0004】
【問題を解決するための手段】即ち本発明は、以下の式
(1)を満足するプロピレン重合体樹脂、および該プロ
ピレン重合体樹脂からなる容器にかかるものである。 HF≧95−6.8×(C2)+2×log(MFR) (1) (上記式(1)において、HFは融解熱量(J/g)を
表し、C2はエチレン単位の含量(重量%)を表し、M
FRはJIS K7210に従い、230℃、21.2
N荷重で測定したメルトフローレート(g/10分)を
表す。)以下、本発明を詳しく説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において用いるプロピレン
重合体樹脂は、前記の式(1)を満足することが必要で
ある。前記の式(1)を満足しない場合には容器を薄肉
化する際に耐熱剛性が低下するため好ましくない。
【0006】上記式(1)におけるHFは融解熱量(J
/g)を表し、示差走査型熱量計(DSC)を用いて測
定した融解曲線がら求められる値である。また、上記式
(1)におけるC2はエチレン単位の含量(重量%)を
表し、高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店
発行)の616ページ以降に記載の方法により、赤外分
光法(IR)で測定して求められる値である。上記式
(1)におけるMFRはJIS K7210に従い、2
30℃、21.2N荷重で測定したメルトフローレート
(g/10分)を表す。
【0007】本発明において用いるプロピレン重合体樹
脂とはプロピレンを重合して得られる樹脂であり、特に
制限はされないが、例えばプロピレン単独重合体樹脂、
プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂、プロピレ
ン−エチレン−α−オレフィン三元ランダム共重合体樹
脂、プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂および
プロピレン−エチレン−α−オレフィン三元ブロック共
重合体樹脂などが挙げられる。ここでいうα−オレフィ
ンは炭素原子数4〜20のα−オレフィンであり、例え
ば1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセ
ンなどが挙げられる。
【0008】ただし、プロピレン−エチレンブロック共
重合体樹脂およびプロピレン−エチレン−α−オレフィ
ン三元ブロック共重合体樹脂(以下これらを一括してプ
ロピレンブロック共重合体樹脂ということがある。)の
場合には、連続相を形成する主たる成分が式(1)を満
足することが必要である。ここでプロピレンブロック共
重合体樹脂とは、単一重合槽または連続重合槽におい
て、一つの重合工程として段階的に組成の異なる重合体
樹脂を重合したものであり、例えば第1段階でプロピレ
ン単独重合体樹脂を重合した後、そのまま第2段階でエ
チレン−プロピレン共重合体樹脂を重合したもののこと
を示す。この段階は2段階に限定されるものではなく、
それ以上の多段階に分けることもできる。そして連続相
を形成する主たる成分とは、前記ブロック共重合体樹脂
の重合工程で最も重合量の多い段階の重合体樹脂を示
し、その成分が式(1)に該当しているかどうかは、例
えば重合時にその段階の樹脂を抜き出して測定すること
により判別することが可能である。
【0009】本発明において用いるプロピレン重合体樹
脂として好ましくは、プロピレン単独重合体樹脂または
プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂であり、さ
らに好ましくはプロピレン−エチレンランダム共重合体
樹脂である。
【0010】本発明において用いるプロピレン重合体樹
脂のエチレン単位の含量としては特に制限は無いが、好
ましくは8重量%以下である。8重量%を超えると耐熱
剛性が低下することがありあまり好ましくない。また、
特に透明性が必要とされる容器に用いられるプロピレン
−エチレンランダム共重合体樹脂のエチレン単位の含量
は、好ましくは2〜7重量%であり、さらに好ましくは
3〜6重量%である。さらに透明性および耐衝撃性が必
要な容器に用いられるプロピレン−エチレンランダム共
重合体樹脂のエチレン単位の含量は、好ましくは4〜7
重量%であり、さらに好ましくは5〜6重量%、特に好
ましくは5.1〜5.8重量%である。
【0011】本発明において用いるプロピレン重合体樹
脂のMFRとしては、好ましくは4.0g/10分以下
であり、さらに好ましくは2.5g/10分以下、特に
好ましくは1.0〜1.8g/10分である。4.0g
/10分を超えると、例えば中空成形においてパリソン
押出時にドローダウンし易くなり、成形性が悪化するた
めあまり好ましくない。
【0012】本発明において用いるプロピレン重合体樹
脂の製造方法としては、特に制限はされないが、例えば
特開平7−216017号公報に記載の触媒を用いた、
公知の重合プロセス、例えば気相重合、スラリー重合、
バルク重合、液相−気相重合等が挙げられる。重合プロ
セスとして好ましくは気相重合プロセスである。
【0013】本発明において用いるプロピレン重合体樹
脂には、本発明の目的を損なわない範囲において、低密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、メタロセン
系線状低密度ポリエチレン、極低密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン系プ
ラストマー、エチレン系エラストマーなどのエチレン重
合体樹脂またはエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂
や、プロピレン系プラストマー、プロピレン系エラスト
マーなどのプロピレン−α−オレフィン共重合体樹脂、
プロピレン−エチレン−α−オレフィン三元共重合体樹
脂、プロピレン−エチレン−α−オレフィン−ジエン四
元共重合体樹脂、もしくは芳香族炭化水素を含むエラス
トマー、非共役ジエンを含むエラストマーまたはこれら
の両方を含むエラストマーやこれらの水添物等を混ぜ合
わせることができる。また、特に透明性が必要とされる
容器に用いられるプロピレン重合体樹脂には、上記の中
でも、線状低密度ポリエチレン、メタロセン系線状低密
度ポリエチレン、極低密度ポリエチレン、エチレン系プ
ラストマー、エチレン系エラストマーなどのエチレン−
α−オレフィン共重合体樹脂、もしくは芳香族炭化水素
を含むエラストマー、非共役ジエンを含むエラストマー
またはこれらの両方を含むエラストマーやこれらの水添
物等を混ぜ合わせることが好ましい。
【0014】本発明において用いるプロピレン重合体樹
脂には、本発明の目的を損なわない範囲において、中和
剤や、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯
電防止剤等の添加剤、または有機リン酸塩系、芳香族カ
ルボン酸のアルミニウム塩系、ソルビトール系、ポリビ
ニルシクロアルカン等の造核剤や、タルク、炭酸カルシ
ウム、マイカ等の無機充填剤、顔料等の着色剤などを配
合してもよい。
【0015】本発明のプロピレン重合体樹脂への前記の
各種添加剤の配合方法としては、公知の混練機を使用す
ることができる。公知の混練機とは、例えば、単軸混練
押出機や、多軸混練押出機、バンバリーミキサー等が挙
げられるが、これらの方法に限定されるものでない。
【0016】この際の溶融混練条件については、混練の
際の剪断及び高温加熱や剪断発熱による溶融樹脂の劣化
が起こらないような条件にすることが好ましい。溶融樹
脂の劣化を防止するには温度設定の適正化及び樹脂圧力
が高まらない様な調整を行うが、酸化防止剤や熱安定剤
等の添加剤の増量も効果的である。
【0017】本発明のプロピレン重合体樹脂は公知の成
形技術に従い成形することにより、様々な成形品を得る
ことができる。成形技術としては、例えば、射出成形、
圧縮成形、射出圧縮成形、Tダイフィルム成形、延伸フ
ィルム成形、インフレーションフィルム成形、シート成
形、カレンダ成形、真空成形、圧空成形、パイプ成形、
異型押出成形、中空成形、射出中空成形、射出延伸中空
成形、ラミネート成形等が挙げられる。
【0018】その中でも、本発明のプロピレン重合体樹
脂は、特に中空成形に適している。即ち、本発明のプロ
ピレン重合体樹脂は中空成形用樹脂として好適である。
中空成形容器の製造方法として、例えば、該樹脂を押出
機から押出して溶融パリソンを得、該パリソンを中空成
形機の所望の容器形状を有する金型内にセットした後、
これに圧縮ガスを吹き込んで金型内面壁まで膨らませ、
しかる後、冷却されることにより、中空成形容器を製造
する方法を挙げることができる。
【0019】また、本発明のプロピレン重合体樹脂を公
知の中空成形機にて成形することにより、シルクスクリ
ーン印刷、オフセット印刷、シュリンクラベル、ストレ
ッチラベル、インモールドラベルなどで表面修飾された
中空成形容器を製造することもできる。
【0020】さらに、本発明のプロピレン重合体樹脂を
用いて、2層以上から構成される多層中空成形容器を製
造することもできる。例えば、外層と内層とが本発明の
プロピレン重合体樹脂からなり、中間層がエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体からなり、場合により中間層と
内外層を接着するための層として変性ポリプロピレンを
用いて得られる、ガスバリアー性に優れた少なくとも3
層以上の多層中空成形容器や、また、外層が本発明のプ
ロピレン重合体樹脂に用いられるようなプロピレン−エ
チレン共重合体樹脂と高密度ポリエチレンとをブレンド
して得られる樹脂組成物からなり、内層が本発明のプロ
ピレン重合体樹脂からなる、擦りガラス調の外観を有す
る2層の多層中空成形容器等を挙げることができる。
【0021】前記の多層中空成形容器は、中空成形時に
発生するバリを粉砕して得られるリサイクル樹脂からな
る層を有していてもよい。そのリサイクル樹脂は、他の
樹脂と組み合わせてもよい。
【0022】本発明のプロピレン重合体樹脂から得られ
る中空成形容器は、ソース、ケチャップ、調味料、水、
清涼飲料水などの食料品用容器や、化粧品、洗剤、洗髪
剤、調髪剤、殺菌剤などの日用雑貨品用容器、生理食塩
水などの医療用輸液容器および工業用液体容器等に広範
囲に使用でき、用途を限定されるものではないが、特に
ソース、ケチャップ、調味料などの食料品用容器や生理
食塩水などの医療用輸液容器等に使用することが好まし
い。
【0023】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はその主旨を超えない限り、これら
の例に何ら制約されるものではない。なお、実施例及び
比較例で用いた評価方法について以下に示す。
【0024】(1)メルトフローレート(MFR) JIS K7210の条件14(Condition Number 1
4)の方法に従って230℃で測定した。
【0025】(2)エチレン単位の含量 高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)
の616ページ以降に記載されている方法により、赤外
分光法で測定を行った。
【0026】(3)融解熱量(HFmeas) パーキンエルマー社製DSC−VII型を用いて、予め
プレスした試料約10mgを秤量し、サンプルパンに詰
め、窒素雰囲気下で220℃、5分間溶融した後、13
0℃/分の降温速度で50℃まで降温する。そして50
℃で5分間保持した後、16℃/分で180℃まで昇温
させる。得られた結晶融解曲線とベースライン(接線)
に囲まれた範囲から融解熱量を求めた。
【0027】以下の評価方法に使用した試験片は、次に
示すプレス成形法に従って作成し、状態調整を行なっ
た。まず所定の形状のスペーサーを用いて、必要量のサ
ンプルをセットした状態で、230℃、0.49MPa
以下の条件にて5分間余熱後、230℃、4.9MPa
の条件にて5分間加圧し、その後30℃、2MPaの条
件にて冷却して所定のプレスシートを得た。そのプレス
シートは23℃、相対湿度50%中で40時間以上状態
調整を行なった。
【0028】(4)耐熱剛性(85℃ヤング率) 上記のプレス成形法に従って1mm厚みのプレスシート
を作成し、状態調整後、20mm×120mmの大きさ
に切削した試験片を使用し、東洋精機社製ストログラフ
Tを用いて、各設定温度にてサンプルを30分間状態調
整した後、引張速度20mm/分、チャック間距離60
mm、チャート速度500mm/分の条件にて測定し、
そのチャート曲線の荷重0点から立ち上がる部分の接線
の傾きからヤング率を求めた。それぞれ80℃、90
℃、100℃の条件にて測定したヤング率から最小二乗
法により85℃のヤング率を求めた。
【0029】(5)Izod衝撃強度(0℃) JIS K7110に従って、上記のプレス成形法に従
って5mm厚みのプレスシートを作成し、状態調整後、
JIS規定の形状に切削、Vノッチを入れた試験片を使
用して、0℃の恒温層中に24時間以上静置された試験
片について測定した。
【0030】[実施例1] (1)固体触媒成分の合成 攪拌機付きの200LSUS製反応容器を窒素で置換し
た後、ヘキサン80L、テトラブトキシチタン6.55
モル、フタル酸ジイソブチル2.8モル、およびテトラ
エトキシシラン98.9モルを投入し均一溶液とした。
次に濃度2.1モル/Lのブチルマグネシウムクロリド
のジイソブチルエーテル溶液51Lを、反応容器内の温
度を5℃に保ちながら5時間かけて徐々に滴下した。滴
下終了後室温でさらに1時間攪拌した後室温で固液分離
し、トルエン70Lで3回洗浄を繰り返した。次いで、
スラリー濃度が0.2Kg/Lになるようにトルエンを
加えた後、フタル酸ジイソブチル47.6モルを加え、
95℃で30分間反応を行った。反応後固液分離し、ト
ルエンで2回洗浄を行った。次いで、フタル酸ジイソブ
チル3.13モル、ブチルエーテル8.9モルおよび四
塩化チタン274モルを加え、105℃で3時間反応を
行った。反応終了後同温度で固液分離した後、同温度で
トルエン90Lで2回洗浄を行った。次いで、スラリー
濃度を0.4Kg/Lに調整した後、ブチルエーテル
8.9モルおよび四塩化チタン137モルを加え、10
5℃で1時間反応を行った。反応終了後、同温度で固液
分離し同温度でトルエン90Lで3回洗浄を行った後、
さらにヘキサン70Lで3回洗浄した後減圧乾燥して固
体触媒成分11.4Kgを得た。固体触媒成分はチタン
原子1.8重量%、マグネシウム原子20.1重量%、
フタル酸エステル8.4重量%、エトキシ基0.3重量
%、ブトキシ基0.2重量%を含有し、微粉のない良好
な粒子性状を有していた。
【0031】(2)固体触媒成分の予備活性化 内容積3LのSUS製、攪拌機付きオートクレーブに十
分に脱水、脱気処理したn−ヘキサン1.5L、トリエ
チルアルミニウム37.5ミリモル、t−ブチル−n−
プロピルジメトキシシラン3.75ミリモル、上記固体
触媒成分12gを添加し、槽内温度を5〜15℃に保ち
ながらプロピレン30gを30分かけて連続的に供給し
て予備活性化を行った。
【0032】(3)プロピレン−エチレンランダム共重
合体樹脂Aの重合 SUS製の内容積2000Lの重合槽において、重合温
度80℃、重合圧力1.76MPaの条件にて、プロピ
レン、エチレンおよび水素を供給しながら、トリエチル
アルミニウム50ミリモル/h、t−ブチル−n−プロ
ピルジメトキシシラン5ミリモル/hおよび予備活性化
された固体触媒成分0.7g/hを連続的に供給し、プ
ロピレン−エチレンランダム共重合を連続的に継続する
ことにより25.5kg/hの共重合体樹脂粉末が得ら
れた。この時の共重合体樹脂の生成量は固体触媒成分1
g、1時間あたり36000gであり、この共重合体樹
脂の極限粘度は2.3dl/gであった。
【0033】(4)共重合体樹脂粉末のペレット化 プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂Aの粉末1
00重量部に対して、ステアリン酸カルシウム0.08
重量部、ハイドロタルサイト0.05重量部、商品名イ
ルガノックス1010(チバガイギー社製)0.2重量
部、エルカ酸アミド0.05重量部を加えて混合し、2
30℃で溶融混練してプロピレン−エチレンランダム共
重合体樹脂Aのペレットを得た。
【0034】(5)プロピレン−エチレン共重合体樹脂
Aの諸物性測定結果 この共重合体樹脂ペレットの230℃、21.2N荷重
で測定したMFRは1.5g/10分であり、赤外分光
法により求めたエチレン単位の含量は5.3重量%、ま
たDSCから求めた融解熱量は61.5J/gであっ
た。この共重合体樹脂ペレットを用いて、所定の測定条
件にて耐熱剛性(85℃ヤング率)、Izod衝撃強度
(0℃)を測定したところ、それぞれ114MPa、
2.9kJ/m2であった。
【0035】(6)中空成形容器の製造 スクリュー径50mmφの日本製鋼所製中空成形機(N
B3B型)にて、押出量10kg/h、ダイ温度210
℃でホットパリソンを押出した。該ホットパリソンを1
5℃に温度調節した金型で挟んだ後、これに圧力6kg
/cm2 の空気を15秒間吹き込み、重量が30g、側
面の厚さが約0.7mm、容量が500mlの、細口楕
円形状中空成形ボトルを製造した。
【0036】[実施例2]モノマー組成を若干変更した
以外は実施例1と同様に操作して製造したプロピレン−
エチレン共重合体樹脂Bのペレットの230℃、21.
2N荷重で測定したMFRは1.3g/10分であり、
赤外分光法により求めたエチレン単位の含量は4.7重
量%、またDSCから求めた融解熱量は65.5J/g
であった。この共重合体樹脂ペレットを用いて、所定の
測定条件にて耐熱剛性(85℃ヤング率)、Izod衝
撃強度(0℃)を測定したところ、それぞれ123MP
a、2.4kJ/m2であった。
【0037】[比較例1] (1)固体触媒成分の予備活性化 攪拌機を装着した内容積300mlガラスフラスコに十
分に脱水、脱気処理したn−ヘプタン70mL、ジエチ
ルアルミニウムクロライド15ミリモル、固体触媒成分
として東ソーアクゾ社製:商品名YCT−41Sを7g
添加し、槽内温度を10〜40℃に保ちながらプロピレ
ン3.5gを15分かけて連続的に供給して予備活性化
を行った。
【0038】(2)プロピレン−エチレンランダム共重
合体樹脂Cの重合 SUS製の内容積200Lの重合槽において、重合温度
55℃、重合圧力0.6MPaの条件にて、n−ヘキサ
ン110L中にプロピレン、エチレンおよび水素を供給
しながら、ジエチルアルミニウムクロライド800ミリ
モル、ε−カプロラクタム2.6ミリモルおよび予備活
性化された固体触媒成分7gを供給し、プロピレン−エ
チレンランダム共重合を行うことにより30kgの共重
合体樹脂粉末が得られた。この共重合体樹脂の極限粘度
は2.3dl/gであった。
【0039】(3)プロピレン−エチレン共重合体樹脂
Cの諸物性測定結果 実施例1と同様に操作して得た共重合体樹脂Cのペレッ
トの230℃、21.2N荷重で測定したMFRは1.
4g/10分であり、赤外分光法により求めたエチレン
単位の含量は4.9重量%、またDSCから求めた融解
熱量は60.3J/gであった。この共重合体樹脂ペレ
ットを用いて、所定の測定条件にて耐熱剛性(85℃ヤ
ング率)、Izod衝撃強度(0℃)を測定したとこ
ろ、それぞれ103MPa、3.2kJ/m2であっ
た。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明のプロピレン重合体樹脂を用いる
ことにより、耐熱剛性に優れた容器を提供することがで
き、また容器を薄肉にしても従来の耐熱剛性が維持され
た容器を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永松 龍弘 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 Fターム(参考) 3E086 AD04 AD06 BA15 BB41 CA01 CA27 CA28 4F071 AA15X AA20 AA88 AH05 BC04 4J100 AA02Q AA03P CA04 DA22 DA43 JA58

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の式(1)を満足することを特徴とす
    るプロピレン重合体樹脂。 HF≧95−6.8×(C2)+2×log(MFR) (1) (上記式(1)において、HFは融解熱量(J/g)を
    表し、C2はエチレン単位の含量(重量%)を表し、M
    FRはJIS K7210に従い、230℃、21.2
    N荷重で測定したメルトフローレート(g/10分)を
    表す。)
  2. 【請求項2】プロピレン重合体樹脂がプロピレン−エチ
    レンランダム共重合体樹脂であることを特徴とする請求
    項1記載のプロピレン重合体樹脂。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のプロピレン重合体
    樹脂が中空成形用樹脂であることを特徴とするプロピレ
    ン重合体樹脂。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載のプロピレン重合体
    樹脂からなることを特徴とする容器。
  5. 【請求項5】容器が中空成形容器であることを特徴とす
    る請求項4記載の容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003077824A1 (fr) * 2002-03-18 2003-09-25 Santen Pharmaceutical Co., Ltd. Instillateur, sterilisable a haute temperature
JP2016525597A (ja) * 2013-07-22 2016-08-25 バーゼル・ポリオレフィン・イタリア・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ プロピレンコポリマーから作成した滅菌可能製品

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