JP2001278764A - 透明固形腋臭防止剤および製造方法 - Google Patents

透明固形腋臭防止剤および製造方法

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JP2001278764A
JP2001278764A JP2000088616A JP2000088616A JP2001278764A JP 2001278764 A JP2001278764 A JP 2001278764A JP 2000088616 A JP2000088616 A JP 2000088616A JP 2000088616 A JP2000088616 A JP 2000088616A JP 2001278764 A JP2001278764 A JP 2001278764A
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JP2000088616A
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Yasuhisa Noguchi
泰久 野口
Nobuo Fukuda
信雄 福田
Koichi Kobayashi
浩一 小林
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Toko Yakuhin Kogyo KK
NOF Corp
Original Assignee
Toko Yakuhin Kogyo KK
NOF Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薬剤を必要部分だけに塗布でき、液だれや薬剤
の飛沫をおこさず、必要部以外の常在菌に影響を与え
ず、塗りにくさを改善した、常在菌類を滅菌・減菌し
て、汗中の脂質等あるいは皮脂等の分解・酸化を抑制
し、腋臭や体臭の発生等を抑制することができる透明固
形腋臭防止剤を提供する。 【解決手段】A成分として殺菌消毒剤0.001〜5重
量%、B成分として低級アルコール10〜80重量%お
よびC成分として長鎖飽和脂肪酸金属塩0.1〜20重
量%含有することを特徴とする透明固形腋臭防止剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚表面の細菌類
を滅菌又は減菌して、さらには抗酸化剤を配合すること
により腋臭防止作用を示す透明固形腋臭防止剤およびそ
の製造方法に関する。更に詳細には、常在菌類によるア
ポクリン汗中の脂質等あるいは皮脂等の分解・酸化を滅
菌又は減菌することにより抑制し、さらには脂肪酸の酸
化を抗酸化剤で抑制することにより腋臭や体臭の発生を
防ぐ透明固形腋臭防止剤およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近は若者層を中心とした清潔志向が進
み、体臭、特に腋臭と言われる腋の下のアポクリン汗線
機能の活発化に伴って発せられる臭いが問題になってい
る。これらの体臭や腋臭は、夏、特に運動時や不潔状態
が続く場合に悪化する。それは発汗の亢進とともに腋の
下が湿潤化し、常在菌類が増殖するためであると言われ
ている。すなわち、アポクリン汗は分泌時無臭、無菌で
あるが、表皮の常在菌、特にブドウ球菌などの細菌によ
ってアポクリン汗中の脂質が短鎖の低級脂肪酸に分解さ
れ、その他の分泌物と合わさって悪臭のもととなる。同
様に常在菌類による皮脂の分解・酸化も悪臭のもととな
る。又、アポクリン汗線ではなく、エクリン汗線からの
発汗により足底の表皮が膨潤し、皮脂等が常在菌類によ
り分解し、短鎖の低級脂肪酸になり悪臭を発する足臭汗
症も知られている。すなわちこのような体臭や腋臭の悪
臭の発生は、腋の下や身体を清潔に保つことによって、
常在菌を抑制したり、発汗を抑制したりすることにより
防げるものである。そのため従来から腋臭防止剤には制
汗剤や殺菌剤などを主剤として消臭作用やマスキング作
用をもつ香料も配合されている。その他臭いのもととな
る低級脂肪酸を吸着する方法も知られている(特開平4
−257513号公報)。また、それらの腋臭防止剤の
剤型としては、液剤、粉末剤を用いたスプレータイプ、
エアゾールタイプ、液剤タイプが主流である。例えば特
開平6−279268号公報には、殺菌剤、低級モノア
ルコール、非イオン界面活性剤、水溶性高分子化合物、
保湿剤及び水からなるエアゾール型消毒殺菌剤が開示さ
れている。また、特開平10−324624号公報に
は、低級アルコール、カチオン型殺菌剤、両親媒性アミ
ド誘導体、水及び湿潤剤からなる液型殺菌消毒剤が開示
されている。しかし、これらは液剤であるため薬剤の飛
沫や液だれ、あるいは液をローラー塗布するために容器
を逆さまにしなければならないことによる塗りにくさな
どの問題があった。
【0003】さらに特開平1−143819号公報に
は、球状シリカと殺菌剤を配合した粉末状エアゾール剤
が開示されている。しかし、これも粉末の飛散や皮膚が
粉末で白くなるなどの問題があった。また、腋臭防止剤
としてグリチルリチン酸を主剤とするもの(特開平3−
193727号公報)あるいは石鹸を用いるもの(特開
昭60−152409号公報)なども知られている。し
かし、前者は殺菌消毒や抗酸化をその作用のポイントに
しておらず、効果は不十分なものと考えられる。後者は
石鹸をそのまま腋部に塗布するというものであり、安全
性や使い勝手に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、前記の問題点、すなわち薬剤を必要部分だけに塗布
でき、液だれや薬剤の飛沫をおこさず、塗りにくさを改
善し、患部の常在菌のみを滅菌・減菌し、常在菌による
汗中の脂質等あるいは皮脂等の分解・酸化を抑制するこ
とにより腋臭や体臭の発生等を抑制することができる透
明固形腋臭防止剤を提供することにある。さらに抗酸化
剤を配合することにより、汗中の脂質や皮脂そのものの
酸化を抑制することにより腋臭や体臭の発生をより抑制
することができる透明固形腋臭防止剤を提供することに
ある。また本発明の第2の目的は、前記の透明固形腋臭
防止剤の容易な製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点に鑑み、常在菌類に対して殺菌消毒効果のある薬剤
を効果的に発揮できる組み合わせを種々検討し、常在菌
類を滅菌・減菌して、さらには抗酸化剤を配合すること
により汗中の脂質あるいは皮脂等の分解・酸化を抑制
し、薬剤を必要部分だけに塗布でき、液だれや薬剤の飛
沫をおこさず、簡単に使用できる透明固形腋臭防止剤の
知見を得て、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、次の(1)〜(5)である。 (1)A成分として殺菌消毒剤0.001〜5重量%、
B成分として低級アルコール10〜80重量%およびC
成分として長鎖飽和脂肪酸金属塩0.1〜20重量%含
有することを特徴とする透明固形腋臭防止剤。
【0006】(2)A成分が、塩化ベンザルコニウム、
塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、グルコ
ン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジンおよびア
ルキルポリアミノエチルグリシンからなる群より選ばれ
る1種又は2種以上であり、B成分が、メタノール、エ
タノール、プロパノールおよびイソプロパノールからな
る群より選ばれる1種又は2種以上であり、C成分が、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチ
ン酸のナトリウム塩および前記脂肪酸のカリウム塩から
なる群より選ばれる1種又は2種以上の成分である前記
(1)の透明固形腋臭防止剤。
【0007】(3)前記のA、BおよびC成分にさらに
D成分として抗酸化剤を0.001〜5重量%含有する
ことを特徴とする前記の透明固形腋臭防止剤。
【0008】(4)D成分が、トコフェロール、ジブチ
ルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニゾール、
アスコルビン酸、アスコルビン酸のエステルおよびポリ
フェノールからなる群より選ばれる1種又は2種以上で
ある前記(3)の透明固形腋臭防止剤。 (5)A、BおよびC成分若しくはA、B、CおよびD
成分を70〜80℃で均一に加温溶解し、溶解物を5〜
10分間に1℃の速度で室温まで徐冷却し、その間10
℃ごとにその温度で15〜60分間熟成することを特徴
とする透明固形腋臭防止剤の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、A成分として殺菌消毒
剤0.001〜5重量%、B成分として低級アルコール
10〜80重量%およびC成分として長鎖飽和脂肪酸金
属塩を0.1〜20重量%含有する透明固形腋臭防止剤
である。またさらに前記のA、BおよびC成分に加えて
さらにD成分として抗酸化剤を0.001〜5重量%含
有する透明固形腋臭防止剤である。
【0010】本発明で用いるA成分は、殺菌消毒剤であ
り、具体的には、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化
ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、グルコン酸
クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジンおよびアルキ
ルポリアミノエチルグリシンが挙げられる。前記の殺菌
消毒剤の1種又は2種以上が用いられる。これらのA成
分は、市販品を使用することができる。
【0011】本発明で用いるB成分は、低級アルコール
であり、例えば、メタノール、エタノール、プロパノー
ルおよびイソプロパノールが挙げられる。これらの低級
アルコールの群より選ばれる1種又は2種以上が用いら
れる。これらのB成分は、市販品を使用することができ
る。より好ましくは、エタノールおよびイソプロパノー
ルが挙げられる。
【0012】本発明で用いるC成分は、長鎖飽和脂肪酸
金属塩であり、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、
リグノセリン酸、セロチン酸等の脂肪酸のナトリウムお
よび前記脂肪酸のカリウム塩が挙げられる。前記長鎖飽
和脂肪酸金属塩は、1種又は2種以上が使用される。こ
れらのC成分は、市販品を使用することができる。
【0013】本発明で用いるD成分は、抗酸化剤であ
り、例えば、トコフェロール、ジブチルヒドロキシトル
エン、ブチルヒドロキシアニゾール、アスコルビン酸、
アスコルビン酸のエステルおよびポリフェノールが挙げ
られる。これらの抗酸化剤は、1種又は2種以上が使用
される。これらのD成分は、市販品を使用することがで
きる。
【0014】本発明で用いるA成分、B成分およびC成
分の配合比率は、A成分が0.001〜5重量%、B成
分が10〜80重量%、C成分が0.1〜20重量%で
ある。またさらに、本発明で用いるA成分とB成分とC
成分とD成分の配合比率は、A成分が0.001〜5重
量%、B成分が10〜80重量%、C成分が0.1〜2
0重量%、D成分が0.001〜5重量%である。A成
分が0.001重量%未満、B成分が10重量%未満で
はAおよびB成分の相乗効果がでず、常在菌類に対する
殺菌消毒効果が不十分であり腋臭や体臭の防止効果が少
ない。また、B成分が10重量%未満では、相乗効果が
でないのみならず剤型的にも透明性が不足したものにな
る。また、A成分が5重量%より多いと安全性から好ま
しくなく、B成分が80重量%より多いと剤型的に不安
定であるのみならず刺激が多くなるなど安全性や使用感
の点からも好ましくない。C成分が0.1重量%未満で
は安定な固体とすることができず、20重量%より多い
と透明性に難があり、快適な使用感が得られない。D成
分が0.001重量%未満では汗中の脂質や皮脂等の酸
化を十分抑制することができないため、A、B成分の滅
菌・減菌による腋臭や体臭の発生抑制効果に加えての酸
化抑制効果による腋臭や体臭の発生抑制効果を発揮する
ことができ難いので好ましくない。また、前記のD成分
が5重量%より多いと安全性に問題があり、さらに、配
合に見合うだけの著しい抗酸化効果が認められないので
好ましくない。
【0015】なお、本発明においてはこれらA、B、C
およびD成分にさらに、抗炎症剤、例えば非ステロイド
剤のグリチルレチン酸やステロイド剤のヒドロコルチゾ
ンや抗ヒスタミン剤のマレイン酸クロルフェニラミンな
どを配合してもよい。さらに、基剤の他、必要に応じて
各種の添加剤を配合することができる。その添加剤とし
ては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、
1、3−ブチレングリコール、香料、着色料等を挙げる
ことができる。
【0016】本発明の透明固形腋臭防止剤の製造方法
は、具体的には、前記の殺菌消毒剤、低級アルコール、
長鎖飽和脂肪酸金属塩あるいはさらに抗酸化剤等とその
他の基剤や溶剤を均一に溶解後、徐冷・熟成して固化す
ることにより製造することができる。すなわち、A、B
およびC成分、若しくはA、B、CおよびD成分と添加
剤を所定量計りとり、密閉された溶解釜に入れてB成分
の低級アルコールが飛ばないように70〜80℃まで加
熱し、均一に溶解する。次いで成型用容器に分注、密栓
し、5〜10分間に1℃の速度で恒温槽中で徐冷し、1
0℃冷却するごとに各々15〜60分間その温度を保持
して熟成する。15〜25℃まで冷却後恒温槽からとり
だし、透明固形腋臭防止剤とする。冷却速度が遅すぎる
と時間がかかり、冷却速度が早すぎるときれいな透明性
が得られ難くなり、熟成時間が短すぎると、きれいな透
明性が得られ難くなる。
【0017】本発明の透明固形腋臭防止剤の用法・用量
としては、1日あたり0.1g〜5gの用量が標準であ
り、通常これを1日1回または数回に分けて腋の下等に
塗布する。また、本発明の透明固形腋臭防止剤は主とし
て細菌の作用により発生する臭いを抑制するものであ
り、同様の原因により体の他の部分、例えば汗をかきや
すい胸や足などに発生する臭いの抑制にも有効である。
【0018】
【発明の効果】本発明の透明固形腋臭防止剤は、常在菌
類に対して殺菌消毒効果のある殺菌消毒剤と低級アルコ
ールおよび長鎖不飽和脂肪酸とを組み合わせ、透明固体
状にしたため使い勝手がよく、見た目が美しく、殺菌消
毒効果が高く、腋臭・体臭防止効果に優れた明固形腋臭
防止剤である。またさらに、本発明の透明固形腋臭防止
剤は、常在菌類に対して殺菌消毒効果のある殺菌消毒剤
と低級アルコール、長鎖飽和脂肪酸金属塩および抗酸化
剤を組み合わせて、透明固体状にしたため使い勝手がよ
く、見た目が美しく、殺菌消毒効果が高く、腋臭・体臭
防止効果に優れた透明固形腋臭防止剤である。本発明の
透明固形腋臭防止剤の製造方法は、前記の成分を配合し
て、徐冷却する方法なので容易に透明固形腋臭防止剤を
製造することができる方法である。
【0019】
【実施例】本発明を具体例に基づき更に詳しく説明す
る。 製造例1;塩化ベンザルコニウム0.5g、エタノール
460g、ステアリン酸ナトリウム60g、グリセリン
150g、1,3−ブチレングリコール330g及び微
量の色素(青色1号)と香料(クールミント)を攪拌機
付密閉容器でアルコール分が揮発しないように70℃で
均一に溶解した。次いでプラスチック製50ml(直径
40mm)押し出し型容器に分注・密栓し、冷却器付ウ
ォーターバス中で70℃から5分間に1℃の速度で20
℃まで徐冷却した。その間60℃、50℃、40℃、3
0℃、20℃で各30分間保ち熟成した。製造された固
形腋臭防止剤は青色透明な軟質固体であった。
【0020】製造例2〜5;表1に示した成分を用い
て、製造例1に準じて同様に固形腋臭防止剤を製造し
た。
【0021】
【表1】
【0022】比較製造例1;塩化ベンザルコニウム1
g、イソプロパノール50g、ステアリン酸ナトリウム
60g、グリセリン150g、1,3−ブチレングリコ
ール740gおよび微量の色素(青色1号)と香料(ク
ールミント)をかき混ぜ機付密閉容器に仕込みアルコー
ルが揮発しないようにしながら、70℃で均一に溶解し
た。次いで、試験例1と同様にして製造した。製造され
た固形腋臭防止剤は青色半透明な軟質固体であった。
【0023】比較製造例2;塩化ベンザルコニウム0.
5g、エタノール850g、ステアリン酸ナトリウム6
0g、グリセリン90gをかき混ぜ機付密閉容器に仕込
みアルコールが揮発しないようにしながら、75℃で均
一に溶解した。次いで、試験例1と同様にして製造し
た。製造された固形腋臭防止剤は透明でかなり軟らかな
固体であった。
【0024】試験例1(殺菌消毒効果試験) 製造例1により製造した透明固形腋臭防止剤の殺菌消毒
効果を一般ボランティア5人の手のひらを用いて試験し
た。すなわち各ボランティアの左右の手のひらをそれぞ
れ無処置、製造例1の透明固形腋臭防止剤で塗布処置
し、5分後に栄研器材株式会社製消毒殺菌効果判定用ぺ
たんチェック(PT3000)を押しつけた。処置後の
各々のぺたんチェックを37℃のインキュベーターで培
養し、36時間後のコロニー数を計測した。結果を表2
および平均値を表3に示す。
【0025】試験例2〜5;(殺菌消毒効果試験) 製造例2〜5により製造した透明固形腋臭防止剤の殺菌
消毒効果を、試験例1と同様にして、製造例1つにつき
一般ボランティア5人の手のひらを用いて試験した。結
果を平均値で表3に示す。
【0026】
【表2】
【0027】注;左手:無処置、右手:塗布処置
【0028】
【表3】
【0029】注;左手:無処置、右手:塗布処置 以上の結果から、透明固形腋臭防止剤の殺菌消毒効果が
確認された。
【0030】試験例6;(腋臭防止効果試験1) 製造例1により製造した透明固形腋臭防止剤の腋臭防止
効果を自ら腋臭があると判断しているボランティア5人
(男4名、女1名、ボランテイアNo6〜10)により
試験した。すなわち各ボランティアの腋の下に試験例1
の透明固形腋臭防止剤を朝、昼2回塗布処置し、夕方に
各人自ら官能評価させ、これを3日間連続して行った。
入浴は毎晩1回のみ行った。評価結果を表4に示す。
【0031】
【表4】
【0032】なお、表中の評価基準は次のとおりであ
る。 4点:腋臭が感じなくなった。 3点:腋臭がかなり改善された感じがする。 2点:腋臭が少し改善された感じがする。 1点:腋臭がほとんど改善された感じがしない。
【0033】試験例7〜10;(腋臭防止効果試験1) 製造例2〜5により製造した透明固形腋臭防止剤の腋臭
防止効果を自ら腋臭があると判断しているボランティア
により試験例6と同様にして試験した。評価結果を平均
値で表5に示す。
【0034】
【表5】
【0035】本発明による透明固形腋臭防止剤の腋臭防
止効果が確認された。
【0036】製造例6;グルコン酸クロルヘキシジン1
g、イソプロパノール400g、パルミチン酸ナトリウ
ム100g、グリセリン150g、1,3−ブチレング
リコール348g、トコフェロール1g及び微量の色素
(青色1号)と香料(グレープフルーツフレーバー)を
攪拌機付密閉容器でアルコール分が揮発しないように7
5℃で均一に溶解した。次いでプラスチック製50ml
(直径40mm)押し出し型容器に分注・密栓し、冷却
器付ウォーターバス中で75℃から8分間に1℃の速度
で25℃まで徐冷却した。その間65℃、55℃、45
℃、35℃、25℃で各20分間保ち熟成した。製造さ
れた固形腋臭防止剤は青色透明な軟質固体であった。
【0037】製造例7〜10:表6に示した成分を用い
て、製造例6に準じて、同様にしてA、B、CおよびD
成分を配合して固形腋臭防止剤を製造した。
【0038】
【表6】
【0039】比較製造例3;グルコン酸クロルヘキシジ
ン1g、イソプロパノール400g、パルミチン酸ナト
リウム0.5g、グリセリン150g、1,3−ブチレ
ングリコール448g、トコフェロール1gおよび微量
の色素(青色1号)と香料(グレープフルーツフレーバ
ー)をかき混ぜ機付密閉容器に仕込みアルコールが揮発
しないようにしながら、75℃で均一に溶解した。次い
で、試験例1と同様にして製造した。製造された固形腋
臭防止剤は青色透明であったが、粘性のある液体であ
り、固体にはならなかった。
【0040】試験例11;(殺菌消毒効果試験) 製造例6により製造した透明固体腋臭防止剤を各々カッ
ターで厚さ約1mm、直径約20mmの大きさにカット
した。それを大腸菌約108個/mlを懸濁した殺菌水
約0.2mlを均一に塗布したSCD(ソイビーン、カ
ゼイン、ダイジェスト)寒天培地上におき、37℃で培
養した。24時間後透明固体腋臭防止剤円形切片のまわ
りの阻止円の幅を測定した。本発明による透明固形腋臭
防止剤の殺菌効果が確認された。結果を表7に示す。
【0041】
【表7】
【0042】試験例12〜15(腋臭防止効果試験2) 製造例7〜10により製造した透明固形腋臭防止剤の腋
臭防止効果を、自ら腋臭があると判断しているボランテ
ィア各5人(男4名、女1名)により試験した。すなわ
ち各ボランティアの腋の下に製造例7〜10の透明固形
腋臭防止剤を朝塗布処置し、長袖トレーニングウェアー
を着て約5Kmのランニングを行った。そのまま夕方ま
で過ごし、各人自ら官能評価させた。評価結果の平均点
を表8に示す。
【0043】
【表8】
【0044】なお、表中の評価基準は次のとおりであ
る。 4点;腋臭が感じなくなった。 3点:腋臭がかなり改善された感じがする。 2点:腋臭が少し改善された感じがする。 1点:腋臭がほとんど改善された感じがしない。
【0045】比較試験例1;(殺菌消毒効果試験) 比較製造例1により製造した半透明固形腋臭防止剤を用
いて試験例1と同様にして殺菌消毒効果を試験した。し
かし、36時間後、半透明固形腋臭防止剤円形切片の回
りには阻止円が形成されておらず、殺菌効果が確認でき
なかった。
【0046】比較試験例2;(腋臭防止効果試験2) 比較製造例2により製造した透明で軟らかい腋臭防止剤
を用いて、自ら腋臭があると判断しているボランテイア
3人(男性)に試験例12と同様にして試験することと
したが、軟らかすぎて形状が崩れてしまい、うまく腋の
下に塗れない、かつしみるとの評価であり、試験できな
かった。
【0047】以上のように、本発明の透明固形腋臭防止
剤は、優れた腋臭防止効果があることがわかる。
【0048】試験例16;(腋臭防止効果試験3) 製造例1、6で製造した透明固形腋臭防止剤の腋臭防止
効果を自ら腋臭があると判断しているボランティア男性
5人により試験した。すなわち各ボランティアの脇の下
に試験例1の透明固形腋臭防止剤を朝、昼2回塗布処置
し、夕方に各人自ら官能評価させ、これを3日間連続し
て行った。入浴は毎晩1回のみ行った。次いで3日間の
塗布休止期間をおき製造例6の透明腋臭防止剤を製造例
1の透明腋臭防止剤の場合と同様に3日間処置した。評
価結果を表9に示す。
【0049】
【表9】
【0050】なお、表中の評価基準は次のとおりであ
る。 4点:腋臭が感じなくなった。 3点:腋臭がかなり改善された感じがする。 2点:腋臭が少し改善された感じがする。 1点:腋臭がほとんど改善された感じがしない。
【0051】以上の表9の結果より、A、BおよびC成
分を配合した製造例2の透明腋臭防止剤に比べて、A、
B、CおよびD成分を配合した製造例6を使用した方が
腋臭防止効果が高いことが確認された。
【0052】以上の結果からA、B、CまたはA、B、
C、D成分を組み合せて製造された、透明固形腋臭防止
剤は腋臭防止に効果があり、A、B、C、D成分の組み
合せの方が効果が高いことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AC101 AC102 AC122 AC241 AC242 AC471 AC472 AC581 AC691 AC692 AC741 AC742 AC792 AD641 AD661 AD662 BB47 BB48 CC17 DD01 DD21 DD28 DD41 EE06 EE18 FF05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A成分として殺菌消毒剤0.001〜5重
    量%、B成分として低級アルコール10〜80重量%お
    よびC成分として長鎖飽和脂肪酸金属塩0.1〜20重
    量%含有することを特徴とする透明固形腋臭防止剤。
  2. 【請求項2】A成分が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベ
    ンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、グルコン酸ク
    ロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジンおよびアルキル
    ポリアミノエチルグリシンからなる群より選ばれる1種
    又は2種以上であり、B成分が、メタノール、エタノー
    ル、プロパノールおよびイソプロパノールからなる群よ
    り選ばれる1種又は2種以上であり、C成分が、ラウリ
    ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ア
    ラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸の
    ナトリウム塩および前記脂肪酸のカリウム塩からなる群
    より選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の透
    明固形腋臭防止剤。
  3. 【請求項3】さらに、D成分として抗酸化剤を0.00
    1〜5重量%含有する請求項1または2記載の透明固形
    腋臭防止剤。
  4. 【請求項4】D成分が、トコフェロール、ジブチルヒド
    ロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニゾール、アスコ
    ルビン酸、アスコルビン酸のエステルおよびポリフェノ
    ールからなる群より選ばれる1種又は2種以上である請
    求項3記載の透明固形腋臭防止剤。
  5. 【請求項5】前記のA、BおよびC成分若しくはA、
    B、CおよびD成分を70〜80℃で均一に加温溶解
    し、溶解物を5〜10分間に1℃の速度で室温まで徐冷
    却し、その間10℃ごとにその温度で15〜60分間熟
    成することを特徴とする透明固形腋臭防止剤の製造方
    法。
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