JP2001278587A - 軌道走行作業車の走行規制装置 - Google Patents

軌道走行作業車の走行規制装置

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JP2001278587A
JP2001278587A JP2000100182A JP2000100182A JP2001278587A JP 2001278587 A JP2001278587 A JP 2001278587A JP 2000100182 A JP2000100182 A JP 2000100182A JP 2000100182 A JP2000100182 A JP 2000100182A JP 2001278587 A JP2001278587 A JP 2001278587A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌道上を走行しながら作業可能なブーム式作
業車において安全性を確保しながら走行可能領域を最大
限活用して作業効率の高い走行規制装置を得る。 【解決手段】 軌道上を走行可能な軌道走行装置を有し
た車体2上に、旋回、起伏、伸長などが自在なブーム5
と、このブーム先端部に首振り自在な作業台8を有する
ブーム式軌道走行作業車において、コントロールユニッ
トはブーム位置検出器において検出されるブームの先端
位置(L,θ,ψ)に、首振り角度検出器において検出さ
れるブームに対する作業台の首振り角度αを加算して車
体2に対する最大突出位置Bを算出し、当該最大突出位
置Bが予め作業範囲メモリー31に記憶された走行可能
領域Tr,Tl内にあるか否かを判断する。そして走行可
能領域を超えているときには軌道走行用の鉄輪駆動モー
タの作動を規制し、車両の走行を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道用レール上を
走行可能な軌道走行装置を有した車体と、この車体上に
少なくとも旋回動自在なブーム及びブームの先端部に取
り付けられた作業台とを有し、軌道上において作業を行
う軌道走行作業車に関し、さらに詳細にはこのような軌
道走行作業車の走行規制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような軌道走行作業車は、鉄道用
レール(軌道)上を走行し、レールに沿って配設されたト
ロリー線や碍子、信号設備など各種設備の保守・点検等
を行う作業車として広く用いられている。軌道走行作業
車には、鉄道レール上においてのみ走行可能な軌道専用
の作業車と、一般の道路走行が可能なトラック型の作業
用車両に軌道走行用の軌道走行装置を設け、一般道と鉄
道軌道の双方を走行可能な軌陸両用の作業車(以下「軌
陸車」と称する)とがある。
【0003】軌陸車はタイヤ車輪を用いて作業現場近傍
まで一般道を走行して移動した後、例えば踏切の左右レ
ール間で転車台を張り出させて車体を持ち上げ支持し、
車体を軌道と平行に旋回させたのち軌道走行用の鉄輪を
張り出させて接輪し軌道上に侵入する。軌道上では軌道
走行装置を用いて鉄輪を回転駆動して軌道上を走行し目
的とする作業現場に到達する。
【0004】作業現場では車体上に配設されたブームを
旋回、起伏、伸縮等作動させ、さらにブーム先端部に取
り付けられた作業台をブームに対して水平旋回(首振り
とも称する)させて、車体に対して作業台を所望の高所
に移動させ、この作業台に搭乗する作業者が各種設備の
保守・点検作業等を行う。また、作業台をトロリー線近
傍まで上昇させた状態で軌道走行装置により軌道上を走
行し、トロリー線の保守・点検作業等ができるように構
成されている。
【0005】このような軌道走行可能な作業車には、作
業車を走行させたときに作業台が軌道周辺に配設された
架線支柱や信号機等の各種設備と当接するようなことが
ないように、ブーム先端部の車体側方への張出位置を検
出し、当該張出し位置が所定の側方限界領域内にないと
判断されるときに作業用車両の軌道上の走行移動を規制
する走行規制装置を備えるものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
軌道走行作業車における走行規制装置では、走行の可否
を判断する基準値としてブーム先端部の位置が用いられ
ており、ブーム先端部に対する作業台の旋回角度位置が
反映されていなかった。すなわち、従来の走行規制装置
では、ブーム位置検出器において検出されるブームの旋
回角度、起伏角度、伸長量から車両に対するブーム先端
部の側方位置(車幅方向位置)を算出し、この側方位置
が車両を走行させることができる限界領域として予め設
定記憶された側方限界領域を越えているか否かの比較判
断を行っていた。
【0007】設定記憶される側方限界領域は、車両走行
中に作業台が周辺構造物等に接触する危険を避けるた
め、ブームに対して作業台がどの旋回角度位置であるか
に拘わらず安全性を確保できるように設定されており、
ブーム先端部に対して作業台が最も側方外側に張り出し
た旋回角度位置を基準にして設定されていた。このこと
は、作業台が他の旋回角度位置にあるときに側方安全距
離を過剰に確保していることを意味し、逆説すればその
分だけ走行可能な作業領域が狭小化されていることを意
味する。
【0008】鉄道用レールの軌道幅すなわち左右レール
の敷設ピッチ(軌間とも称する)には複数の規格があ
り、例えば日本国内においては一般鉄道(在来線)線路の
狭軌と新幹線線路の標準軌とが良く知られている。狭軌
と標準軌とでは軌道幅のみならず軌道上を走行する車両
幅も異なるため、平行して敷設される上下線の線路間隔
や、側方の架線支柱や信号機などの各種施設の側方配設
位置も異なっている。軌陸車にはこれら両方の軌道に乗
り入れることができるように左右の軌道走行用車輪(鉄
輪)の幅方向位置を変更可能な軌間変更手段を有し、い
ずれの軌道上でも保守作業を行うことができる軌間変更
型の軌陸車が考案されている。
【0009】しかしながら、従来の軌道走行作業車にお
ける走行規制装置では軌間変更手段において作業車両の
鉄輪幅が設定変更されても、これに伴って側方限界領域
が切り替えられることがなく、一般的な狭軌の側方限界
領域のままであった。このことは狭軌より広い作業領域
を有する標準軌道上の作業において、本来的に走行可能
な作業領域が制限され狭小化されていることを意味す
る。
【0010】本発明は上記のような課題に鑑みて成され
たものであり、鉄道軌道上を走行しながら作業を行う軌
道走行作業車において安全性を確保したうえで、作業可
能な領域を最大限有効に活用して作業効率を向上させた
走行規制装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は鉄道用レール上を走行可能な軌道走行装置を有し
た車体と、この車体上に車体に対して少なくとも旋回動
自在に配設されたブーム及びブームの先端部にブームに
対して旋回動自在に取り付けられた作業台を有した作業
装置とを備え、鉄道用レールの軌道上において作業台を
移動させて作業を行う軌道走行作業車の走行規制装置で
ある。そのうえで本発明では、車体に対するブームの先
端部の位置を検出するブーム位置検出器と、ブームに対
する作業台の旋回角度を検出する作業台旋回角度検出器
(例えば実施形態における首振り角度検出器24)と、
ブーム位置検出器において検出されるブーム先端部の位
置と作業台旋回角度検出器において検出される作業台の
旋回角度とから車体に対する作業装置の最大突出位置を
算出するとともに、最大突出位置が走行可能な作業装置
の位置として予め設定記憶された走行可能領域内にある
か否かを判断する走行判断手段(例えば実施形態におけ
るコントロールユニット30)と、この走行判断手段に
おいて最大突出位置が走行可能領域を超えていると判断
されたときに、車両の走行を規制する走行規制手段(同
上)とを有して軌道走行作業車の走行規制装置を構成す
る。
【0012】上記構成によれば、走行判断手段はブーム
位置検出器において検出される車体に対するブーム先端
部の位置と、作業台旋回角度検出器において検出される
作業台の旋回角度とから、車体に対する作業装置の最大
突出位置を算出する。例えば、車両上方から見てブーム
先端部が進行方向右側に旋回し、かつ作業台がブームに
対して右側に首振り(旋回)した状態では、一般に車体に
対して作業台が最も右側方にある。走行判断手段はブー
ム位置検出手段において検出されるブーム先端部の位置
と、この先端部において首振りした作業台の形状寸法及
び首振り角度に応じた突出量とを演算処理して加え、車
体に対する作業装置の右側最大突出位置を算出する。
【0013】一方、上記と同じブームの旋回位置であっ
ても、作業台が進行方向左側に首振りしている状態にお
いては、走行判断手段はブーム先端部の右側側方位置
と、この位置に対して左側に首振りした作業台の首振り
角度とから、車体に対する作業装置の最大突出位置が車
体右側にあるブーム先端部若しくは作業台右側端部か、
または進行方向左側に向けて首振り状態にある作業台の
左側端部かを演算処理して算出し、いずれか突出量が大
きい方を最大突出位置と判断する。そして、このように
算出した最大突出位置と予め設定された走行可能領域と
を比較し、走行可能領域を超えたと判断されたときに走
行規制手段が車両の走行を規制する。
【0014】このように本発明では、ブーム先端部位置
のみならず、ブームに対する作業台の旋回角度(首振り
角度)をも加味して最大突出位置を算出し、当該最大突
出位置が走行可能領域を越えているか否かを判断する構
成のため、作業台の旋回角度位置に対応してその作業台
姿勢における走行可能領域を最大限活用することがで
き、安全性を確保したうえで作業領域を拡大させて作業
効率を向上させた走行規制装置を提供することができ
る。
【0015】なお、軌道走行装置には走行しようとする
鉄道用レールの軌道幅に対応して軌道走行用車輪の幅方
向位置を選択的に切り替える軌間変更手段と、軌間変更
手段において選択された鉄道用レールの軌道幅を検出す
る軌間検出手段とを有し、走行判断手段は上記のように
算出される最大突出位置が、軌間検出手段において検出
される軌道幅に対応してそれぞれ設定記憶された走行可
能領域内にあるか否かを判断するように軌道走行作業車
の走行規制装置を構成することができる。
【0016】このような構成によれば、軌道幅が異なる
線路に乗り入れて保守作業を行うことができる軌間変更
型の作業用車両において、軌間変更手段により軌道走行
用車輪(鉄輪)の配設位置を鉄道レールの軌道幅に合わせ
て設定したときに、軌間検出手段が選択された軌道幅を
検出し、走行判断手段はこのように検出された軌道幅に
対応して設定された走行可能領域と算出された最大突出
位置とを比較して、走行可能領域を超えたと判断される
ときに走行規制手段が車両の走行を規制する。従って、
作業車を走行させようとする軌道幅に対応して変化する
走行可能領域を自動的に選択して最適化させ、安全性を
確保したうえで作業効率を向上させた走行規制装置を提
供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。図4に本発明に係る
走行規制装置を有する軌道走行作業車の一例として軌道
走行可能な高所作業車を示している。この高所作業車1
は鉄道の軌道R上を走行する軌道走行装置50を有した
キャブオーバ型トラックの車体2上に高所作業を行うた
めの作業装置を備えた軌陸両用のブーム式高所作業車
(軌陸車)である。
【0018】軌陸車1の車体2上に配設される作業装置
(ブーム装置)は、旋回モータ11の作動により車体2に
対して水平旋回自在な旋回台4を有し、この旋回台4の
上部に起伏シリンダ12の伸縮作動により車体2に対し
て起伏動自在なブーム5が枢結されている。
【0019】ブーム5は旋回台4に枢結された基端ブー
ム5aと先端ブーム5bとからなり、テレスコープ状に
緩挿されるとともに、ブーム5内部に配設された伸縮シ
リンダ13の作動により伸縮動自在に構成されている。
先端ブーム5bの先端部には、図示しないレベリングシ
リンダの作動によりブーム5の起伏角度ψによらず常時
垂直を維持する垂直ポスト6が配設されており、この垂
直ポスト6に設けられた首振りモータ14の作動により
旋回動自在なアーム7を介して作業台8が水平旋回(首
振り動という)自在に取り付けられている。
【0020】作業台8にはブーム操作装置10が配設さ
れており、作業台8に搭乗する作業者がブーム操作装置
10を操作して旋回台4を旋回動、ブーム5を起伏動及
び伸縮動、作業台8を首振り動等させることにより、作
業台8を軌道近傍の任意の高所に移動させて所望の高所
作業を行うことができる。
【0021】軌道走行装置50は、張出シリンダ56の
作動により揺動軸53を中心に上下方向揺動自在に取り
付けられた鉄輪サポート52に、軌道走行モータ(17)
の作動により回転動自在な鉄輪51が取り付けられて構
成されている。一般道を走行するときには、張出シリン
ダ56を縮長させて鉄輪51を上方に格納し、タイヤ3
を接地させて車両エンジンを用いて走行する。鉄道軌道
に侵入するときには、作業現場近傍の踏切における左右
レール間で車体下部に配設された転車台の接地板15を
伸長させて車体2を持ち上げ支持し、車体2を軌道と平
行に旋回させたのちに張出シリンダ56を伸長させて鉄
輪51を下方に揺動させて接輪させ、接地板15を上方
に格納して軌道に侵入する。
【0022】この軌道走行装置50には、走行しようと
する鉄道線路の軌道幅(例えば、狭軌と標準軌)に合わ
せて左右鉄輪の車幅方向位置を選択的に変更する軌間変
更装置60と、この軌間変更装置において選択された軌
道幅を検出する軌間検出装置65とが取り付けられてい
る。図5は図4におけるV-V矢視図を示したものであ
り、この図を用いて上記二つの装置構成について簡単に
説明する。
【0023】軌間変更装置60は、車体2に固定された
ベースプレート55、ベースプレート55に対して車幅
方向に摺動移動自在に取り付けられたスライダプレート
54、ベースプレート55とスライダプレート54との
間に取り付られてベースプレート55に対してスライダ
プレート54を移動させる軌間変更シリンダ61、軌道
幅に対応した所定位置でベースプレート55にスライダ
プレート54をロックするロックピン62などから構成
されている。スライダプレート54には揺動軸53を介
して鉄輪サポート52が揺動自在に取り付けられてお
り、鉄輪サポート52には鉄輪51、鉄輪51を回転駆
動する鉄輪駆動モータ17、鉄輪51の回転を制動する
ディスクブレーキ18などの鉄輪駆動機構が取り付けら
れている。
【0024】この装置において軌間を変更するときに
は、まず作業者がロックピンブラケット62bに配設さ
れたスプリングの付勢力に抗して操作リング62aを下
方に引いてロックピン先端部62cと係合穴55aとの
係合ロックを解除する。次いで図示しない軌間変更スイ
ッチを、例えば狭軌→標準軌のように選択操作して軌間
変更シリンダ61を作動させ、車体2に対してスライダ
プレート以下の鉄輪駆動機構を狭軌位置から標準軌位置
に移動させる。ベースプレート55には標準軌位置にお
いてスライダ側のロックピン先端部62cが係合可能な
係合穴55bが穿設されており、ロックピン先端部62
cを係合穴55bに係合させることにより鉄輪駆動機構
の車幅方向位置を標準軌位置にロックする。
【0025】軌間検出装置65は、ベースプレート55
の係合穴55a,55bに対応して配設された狭軌検出
スイッチ65aと標準軌検出スイッチ65b等からな
り、両スイッチの接点の開閉からいずれの軌道が選択さ
れているかを検出する。図5に示す狭軌位置において
は、狭軌検出スイッチ65aの検出アームがロックピン
62の先端部62cにより図中上方に押圧されており、
鉄輪駆動機構が狭軌位置にあることが検出されている。
軌間変更装置により鉄輪駆動機構が標準軌に切り替えら
れたときには、標準軌検出スイッチ65bの検出アーム
がロックピン先端部62cに押圧される状態となり、鉄
輪駆動機構が標準軌位置にあることが検出される。
【0026】以上のように構成された軌陸車1は、狭軌
あるいは標準軌のいずれの軌道においても軌道走行装置
50を用いて目的とする作業現場まで走行移動でき、作
業現場では作業台8に搭乗する作業者がブーム操作装置
10を操作してブーム5を作動させることにより所望高
所で作業を行うことができる。また、軌陸車1はトロリ
ー線の交換作業や絶縁碍子の保守点検作業などのような
軌道上構造物の保線作業における作業効率を向上させる
ため、作業台8を所定の高所領域に移動させた状態で軌
道走行装置50を用いて軌道上を走行することができる
ように構成されている。
【0027】このため軌陸車1には、例えば旋回台4を
旋回させて作業台8が車両側方に突出した状態で軌道上
を走行したときに、作業台8が反対車線の保守車両や軌
道Rの側方に配設された架線支柱,信号機等の各種設備
と当接するようなことがないように、車両2に対する作
業装置の張出位置に応じて車両の走行を規制する走行規
制装置が設けられている。
【0028】図1は走行規制装置を含む軌陸車1の制御
装置の構成を示しており、以下この図を参照して説明す
る。制御装置は走行規制を含む走行作動やブーム作動等
を制御するコントロールユニット30を有する。コント
ロールユニット30には作業台に配設されたブーム操作
装置10から作業者の操作に応じた操作信号が入力され
ており、コントロールユニット30は操作信号に応じて
旋回モータ11による旋回台4の旋回作動、起伏シリン
ダ12によるブーム5の起伏作動、伸縮シリンダ13に
よるブーム5の伸縮作動、首振りモータによる作業台8
の首振り作動等を制御する。
【0029】コントロールユニット30には、運転キャ
ビン2aに設けられた走行操作装置70から運転者の操
作に応じた走行信号も入力されており、コントロールユ
ニット30は走行信号に応じて鉄輪駆動モータ17を作
動させ、軌道走行装置50による軌道上の走行を制御す
る。
【0030】なお、具体的には、各ブーム作動及び軌道
走行作動は油圧シリンダや油圧モータ等により行われ、
コントロールユニット30は車体上に設けられた油圧ユ
ニットに操作信号に基づいた作動制御信号を出力し、こ
のユニット内の電磁制御バルブの作動を制御して各油圧
シリンダや油圧モータ等の作動を制御する。なお、この
ようにコントロールユニット30により作動が制御され
る油圧シリンダ等を総称してアクチュエータと称する。
【0031】コントロールユニット30にはブーム位置
検出器20からのブーム位置信号や首振り角度検出器2
4からの作業台の首振り角度検出信号、軌間検出装置6
5からの軌道スイッチの接点信号も入力されている。ブ
ーム位置検出器20は、車体2に対する旋回台4の旋回
角θを検出する旋回角度検出器21、ブーム5の起伏角
度ψを検出する起伏角度検出器22、ブーム5の伸長量
Lを検出する伸長量検出器23からなり、各検出信号を
コントロールユニット30に出力する。首振り角度検出
器24はブーム5に対する作業台8の首振り角度αを検
出し、検出信号をコントロールユニット30に出力す
る。
【0032】コントロールユニット30は、このように
して入力される各信号から、車両2に対する作業装置の
最大突出位置を算出するとともに、この最大突出位置に
応じて鉄輪駆動モータ17の作動を規制して車両の走行
を規制する。以下、軌道上の車両を上方から見たときの
状況を示す図2及び図3を交えてコントローラ30の作
用について説明する。
【0033】コントロールユニット30は、まずブーム
位置検出器20から入力される旋回台4の旋回角度θ、
ブーム5の起伏角度ψ及び伸長量Lの各検出値から、ユ
ニット内部の演算処理回路31において車両の進行方向
中心軸Cに対する垂直ポスト6の側方位置を算出する。
次いで首振り角度検出器24から入力される垂直ポスト
6に対する作業台8の首振り角αと予め記憶された作業
台8の形状寸法、及び旋回台4の旋回角θとから、当該
垂直ポスト位置における作業台8の左右方向突出量r1,
2を算出し、既に算出した垂直ポスト位置にこの突出
量r1,r2を加算して車両中心軸Cからの最大突出位置
Bを求める。
【0034】次に、軌間検出装置65において検出され
る軌道幅(狭軌または標準軌)から、この軌道幅に対応し
て予め作業範囲メモリー32内に設定され記憶された左
右の走行可能領域Tr,Tlを呼び出し、上記算出した最
大突出位置Bと比較する。左右の走行可能領域Tr及び
Tlは、走行しようとする軌道において、作業台8やブ
ーム先端部が車体2から側方に張り出した状態で走行し
ても反対車線側Rvの保守車両や軌道側方に配設された
架線支柱,信号機等の各種設備と当接することがない限
界距離として軌道幅に対応して定められる走行可能限界
領域である。
【0035】そして、最大突出位置Bが走行可能領域の
範囲内にあると判断されるときには走行操作装置70に
よる鉄輪駆動モータ17の作動操作を許容して車両の走
行を許容する。逆に、最大突出位置Bが走行可能領域を
越えていると判断されるときには走行操作装置70の操
作に拘わらず鉄輪駆動モータ17の作動を規制して車両
の走行を規制する。
【0036】例えば、図2中に二点鎖線で示す作業台位
置は、作業台8のコーナー部が車両右側の走行可能領域
Trを超えた状態にあり、コントロールユニット30は
最大突出位置B’が走行可能領域Trを超えていると判
断して車両の走行を規制する。一方、同図中に実線で示
す作業台位置は、二点鎖線で示した旋回台4の旋回角度
θと同一であるが、最大突出位置Bが走行可能領域Tr
内にある(作業台8を含む作業装置全体が走行可能領域
内にある)ため、コントロールユニット30は車両の走
行を許容する。
【0037】図3は旋回台4の旋回角度θが図2に示す
ブーム姿勢よりも反対方向にさらに大きく、ブーム先端
部の位置がより走行可能領域の規制線に接近した状態を
示している。この状態において車体側方に最も張り出し
ているのはブーム先端部であり、算出される最大突出位
置Bはブーム先端部となる。しかしこの最大突出位置B
は車体左側の走行可能領域Tl内にある。このため、ブ
ーム先端部の位置の比較では図2に示した状態よりもさ
らに走行可能領域線に接近している状態であっても、作
業台8を含む作業装置全体として走行可能領域内にある
ためコントロールユニット30は車両の走行を許容す
る。
【0038】このようにブーム先端部の位置のみなら
ず、垂直ポスト6に対する作業台8の首振り角度αをも
加味して走行規制を行うことにより、必要な走行安全性
を確保したうえで作業領域を拡大し、作業効率を向上さ
せた走行規制装置を得ることができる。
【0039】なお、以上説明した実施例においては、軌
間変更装置60の選択する軌道幅として狭軌と標準軌の
二種類について側方規制を行う場合について説明した
が、他の軌道幅を選択自在に有するものや、軌道上方に
も規制領域を設けるものであっても良い。また、軌間検
出装置65として鉄輪駆動装置の車幅方向位置をロック
するロックピン62の係止位置を検出する方法を例示し
たが、軌間変更装置60において選択された軌道幅を検
出可能な手段であれば良く、例えば、鉄輪サポート(5
2)の車幅方向位置をドグとリミットスイッチで検出
し、あるいは軌間変更シリンダ(61)のピストン位置を
シリンダに取り付けた近接スイッチ等により検出するも
のであっても良い。
【0040】さらに、実施例において例示した軌道走行
作業車は、ブーム先端部に比較的小型の作業台(バケッ
ト)を有する軌陸両用のブーム式高所作業車であるが、
例えば、より大型の作業台(作業床)を垂直ポスト廻り
に水平揺動自在に有する軌陸両用のブーム式高所作業車
や、これら作業台を有する軌道専用のブーム式作業車で
あっても同様に構成することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は鉄道用レ
ール上を走行可能な軌道走行装置を有した車体と、この
車体上に車体に対して少なくとも旋回動自在に配設され
たブーム及びブームの先端部にブームに対して旋回動自
在に取り付けられた作業台を有した作業装置とを備え、
軌道上で作業台を移動させて作業を行う軌道走行作業車
において、ブーム位置検出器において検出されるブーム
先端部の位置と作業台旋回角度検出器において検出され
る作業台の旋回角度とから車体に対する作業装置の最大
突出位置を算出するとともに、算出された最大突出位置
が予め設定記憶された走行可能領域内にあるか否かを判
断する走行判断手段と、この走行判断手段において最大
突出位置が走行可能領域を超えていると判断されたとき
に、車両の走行を規制する走行規制手段とを有して軌道
走行作業車の走行規制装置を構成する。従って、ブーム
先端部における作業台の旋回角度位置に応じて走行可能
領域を最大限活用することができ、安全性を確保したう
えで作業領域を拡大させて作業効率を向上させた走行規
制装置を提供することができる。
【0042】なお、軌道走行装置には走行しようとする
鉄道用レールの軌道幅に対応して軌道走行用車輪の幅方
向位置を選択的に切り替える軌間変更手段と、軌間変更
手段において選択された鉄道用レールの軌道幅を検出す
る軌間検出手段とを有し、走行判断手段は上記のように
算出される最大突出位置が、軌間検出手段において検出
される軌道幅に対応してそれぞれ設定記憶された走行可
能領域内にあるか否かを判断するように軌道走行作業車
の走行規制装置を構成することにより、作業車を走行さ
せようとする軌道幅に対応して走行可能領域を自動的に
最適化させ、安全性を確保したうえで作業効率を向上さ
せた走行規制装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軌道走行作業車の走行規制装置に
おける走行規制装置を含む制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明に係る走行規制装置の作用を説明するた
めの説明図である。
【図3】本発明に係る走行規制装置の作用を説明するた
めの説明図である。
【図4】上記走行規制装置を有する軌陸両用の高所作業
車の構成を示す側面図である。
【図5】上記高所作業車における軌間変更装置及び軌間
検出装置を示す部分断面図である。
【符号の説明】
R 鉄道レール、軌道 1 軌陸車(軌道走行作業車) 2 車体 5 ブーム 8 作業台 20 ブーム位置検出器(21 旋回角度検出器、22
起伏角度検出器、23伸長量検出器) 24 首振り角度検出器(作業台旋回角度検出器) 30 コントロールユニット(走行判断手段、走行規制
手段) 50 軌道走行装置 60 軌間変更装置(軌間変更手段) 65 軌間検出装置(軌間検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B66F 9/24 B66F 9/24 S 11/04 11/04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道用レール上を走行可能な軌道走行装
    置を有した車体と、前記車体上に前記車体に対して少な
    くとも旋回動自在に配設されたブーム及び前記ブームの
    先端部に前記ブームに対して旋回動自在に取り付けられ
    た作業台を有した作業装置とを備え、前記鉄道用レール
    の軌道上において前記作業台を移動させて作業を行う軌
    道走行作業車の走行規制装置であって、 前記車体に対する前記ブームの先端部の位置を検出する
    ブーム位置検出器と、 前記ブームに対する前記作業台の旋回角度を検出する作
    業台旋回角度検出器と、 前記ブーム位置検出器において検出される前記ブーム先
    端部の位置と、前記作業台旋回角度検出器において検出
    される前記作業台の旋回角度とから、前記車体に対する
    前記作業装置の最大突出位置を算出するとともに、前記
    最大突出位置が走行可能な作業装置の位置として予め設
    定記憶された走行可能領域内にあるか否かを判断する走
    行判断手段と、 前記走行判断手段において前記最大突出位置が前記走行
    可能領域を超えていると判断されたときに、車両の走行
    を規制する走行規制手段とを有することを特徴とする軌
    道走行作業車の走行規制装置。
  2. 【請求項2】 前記軌道走行装置には、走行しようとす
    る前記鉄道用レールの軌道幅に対応して軌道走行用車輪
    の幅方向位置を選択的に切り替える軌間変更手段と、前
    記軌間変更手段において選択された前記鉄道用レールの
    軌道幅を検出する軌間検出手段とを有し、 前記走行判断手段は、前記最大突出位置が、前記軌間検
    出手段において検出される前記軌道幅に対応してそれぞ
    れ設定記憶された前記走行可能領域内にあるか否かを判
    断することを特徴とする請求項1に記載の軌道走行作業
    車の走行規制装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014151993A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Furukawa Unic Corp 車両搭載型クレーン用ブーム格納安全装置
JP2015048209A (ja) * 2013-09-02 2015-03-16 東日本旅客鉄道株式会社 クレーン装置、トラッククレーン及びクレーン装置の作業範囲制御方法
JP2015189534A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 株式会社アイチコーポレーション 高所作業車

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