JP2001277880A - 作業車 - Google Patents

作業車

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JP2001277880A
JP2001277880A JP2000093323A JP2000093323A JP2001277880A JP 2001277880 A JP2001277880 A JP 2001277880A JP 2000093323 A JP2000093323 A JP 2000093323A JP 2000093323 A JP2000093323 A JP 2000093323A JP 2001277880 A JP2001277880 A JP 2001277880A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2輪駆動状態で制動する際には静粛にクラッ
チを入り操作して4輪駆動状態に設定する作業車を合理
的に構成する。 【解決手段】 前車輪1に対する動力を遮断する中立位
置と、前車輪1に対して後車輪2の周速度と等しい駆動
力を伝える4輪駆動位置と、前車輪1に対して後車輪の
2の周速度より高速度の駆動力を伝える増速位置とに設
定自在な前輪変速装置Aを備えると共に、この前輪変速
装置Aを摩擦クラッチCe、Cfを備えて構成し、ブレ
ーキペダル10の操作による後車輪2の制動時には摩擦
クラッチCを入り操作して前車輪1も拘束状態に設定す
る強制制御手段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前車輪の周速度を
後車輪の周速度と等しい速度に設定する4輪駆動位置
と、前車輪の周速度を後車輪の周速度より増速させる増
速位置と、前車輪に対する動力を遮断する中立位置とに
切換え自在な前輪変速装置を備えると共に、前車輪の操
向操作と連動して前輪変速装置を4輪駆動位置から増速
位置に切換える前輪変速手段を備えている作業車に関
し、詳しくは、2輪駆動状態での走行時に後車輪を制動
する操作があった場合に前車輪も伝動状態に設定する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成された作業車として特
開平10‐217790号公報に示されるものが存在
し、この従来例では、2輪駆動状態での走行時に左右の
ブレーキペダルが踏み込み操作された場合には、標準の
4輪駆動状態に設定して制動性能の向上を図る点が記載
されている(段落番号〔0027〕)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】又、従来の技術に挙げ
た作業車では、前輪変速装置のシフト部材を増速側に操
作すると、摩擦式クラッチが伝動状態に達して前車輪に
後車輪より増速した動力を前車輪に伝え、シフト部材を
標準側に操作すると、咬合式のクラッチを介して後車輪
と等速の動力を前車輪に伝え(標準の4輪駆動状態)、
シフト部材を中立位置に設定した場合には前車輪への動
力を遮断するよう(2輪駆動状態)構成されている。し
かし、この従来の技術の作業車では、2輪駆動状態にお
いて後車輪を制動操作した場合に、この操作と連係して
咬合式のクラッチを入り操作して標準の4輪駆動状態に
設定する構造であるため、異音を発生するばかりでな
く、耐久性の面で改善の余地がある。
【0004】本発明の目的は、2輪駆動状態での制動時
に4輪駆動状態に設定して制動性能の向上させる有効性
を損なうことなく静粛で耐久性の高い作業車を合理的に
構成する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は、前車輪の周速度を後車輪の周速度と等しい
速度に設定する4輪駆動位置と、前車輪の周速度を後車
輪の周速度より増速させる増速位置と、前車輪に対する
動力を遮断する中立位置とに切換え自在な前輪変速装置
を備えると共に、前車輪の操向操作と連動して前輪変速
装置を4輪駆動位置から増速位置に切換える前輪変速手
段を備えている作業車において、前記前輪変速装置が、
前記増速位置、あるいは、4輪駆動位置で入り状態に達
して前車輪に動力を伝達する摩擦式のクラッチを備えて
構成され、この前輪変速装置が中立位置にある状態で後
車輪を制動する操作が行われた際には、前記クラッチを
入り操作する強制制御手段を備えている点にあり、その
作用、及び、効果は次の通りである。
【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項
1において、前記強制制御手段が、後車輪の制動操作に
連係した前記クラッチの入り操作を設定時間だけ行うよ
う操作形態が設定されている点にあり、その作用、及
び、効果は次の通りである。
【0007】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項
2において、前記設定時間が車体の走行速度が高速であ
るほど延長されるよう前記強制制御手段の操作形態が設
定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通
りである。
【0008】本発明の第4の特徴(請求項4)は請求項
1〜3項のいずれか1項において、前記強制制御手段
が、車体の走行速度が予め設定された速度を超えている
状態で、後車輪の制動操作に連係した前記クラッチの入
り操作を許すよう構成されている点にあり、その作用、
及び、効果は次の通りである。
【0009】本発明の第5の特徴(請求項5)は請求項
1〜4項のいずれか1項において、前記強制制御手段
が、前記前車輪の操向角度が予め設定された角度以下に
ある状態で、後車輪の制動操作に連係した前記クラッチ
の入り操作を許すよう構成されている点にあり、その作
用、及び、効果は次の通りである。
【0010】本発明の第6の特徴(請求項6)は請求項
1〜5項のいずれか1項において、前記クラッチを入り
操作する油圧式のシリンダ機構を備えると共に、前記強
制制御手段でクラッチを入り操作する際には、シリンダ
機構に供給する作動油の昇圧特性の調節で衝撃を低減す
る調節手段を備えている点にあり、その作用、及び、効
果は次の通りである。
【0011】本発明の第7の特徴(請求項7)は請求項
6において、前記調節手段が、車体の走行速度に基づい
て前記シリンダ機構に供給する作動油の昇圧特性を変更
するよう処理形態が設定されている点にあり、その作
用、及び、効果は次の通りである。
【0012】本発明の第8の特徴(請求項8)は請求項
1〜7項のいずれか1項において、前記後車輪が左右一
対備えられ、この左右の後車輪を独立して制動操作する
一対のブレーキペダルを備え、この左右のブレーキペダ
ルを一体作動させる連結部材を備えると共に、この連結
部材が連結状態にあることを判別した際に前記クラッチ
の入り操作を許すよう前記強制制御手段が構成されてい
る点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0013】本発明の第9の特徴(請求項9)は請求項
1〜8項のいずれか1項において、後車輪の制動操作に
連係した前記クラッチの入り操作時に走行速度を減ずる
減速手段を備えている点にあり、その作用、及び、効果
は次の通りである。
【0014】本発明の第10の特徴(請求項10)は請
求項1〜9項のいずれか1項において、前記強制制御手
段によるクラッチの入り作動を許す状態と、阻止する状
態との選択を行う選択機構を備えている点にあり、その
作用、及び、効果は次の通りである。
【0015】〔作用〕
【0016】上記第1の特徴によると、前輪変速装置を
4輪駆動位置に設定した状態で前車輪を操向操作した場
合には、前輪変速手段が前輪変速装置を増速位置に切換
えて小半径での旋回を可能にすると共に、前輪変速装置
が中立位置にある状態(2輪駆動状態)での走行時に後
車輪を制動する操作があった場合には、強制制御手段が
摩擦式のクラッチを入り操作して前車輪と後車輪とを伝
動状態に設定し、前後車輪を拘束状態に設定して制動性
能を向上させるものとなる。そして、このように前車輪
を伝動状態に設定する際には摩擦式のクラッチが入り操
作されるので伝動状態への切換わりが円滑となる。
【0017】上記第2の特徴によると、強い制動力が必
要な制動の初期だけに前後車輪を拘束状態にして強い制
動力を作用させ、しかも、長時間クラッチを入り状態に
維持するものと比較するとクラッチの耐久性を向上させ
るものとなる。
【0018】上記第3の特徴によると、強い制動力が必
要な制動の初期だけに前後車輪を拘束状態にして強い制
動力を作用させ、しかも、クラッチの耐久性を向上させ
ると共に、この拘束時間を車速が高速であるほど延長す
る結果、高速走行であっても良好に減速できるものとな
る。
【0019】上記第4の特徴によると、設定された速度
を越える状態で制動操作した場合には前後車輪を拘束し
て強い制動力で強く減速し、又、設定された速度を越え
ない状態で制動操作した場合には後車輪のみ拘束して弱
い制動力で滑らかに減速するものとなる。
【0020】上記第5の特徴によると、大きく操向操作
して車体の旋回を行っている場合等には強い制動力の作
用を避けて車体の姿勢を安定させるものとなる。
【0021】上記第6の特徴によると、制動操作と連係
してクラッチ機構を入り操作する際には調圧手段が作動
油の昇圧特性を調節することで、入り操作時の衝撃を低
減するものとなり、クラッチの入り操作時の衝撃を解消
できるものとなる。
【0022】上記第7の特徴によると、走行速度に基づ
いて調圧手段の昇圧特性を調節することにより、クラッ
チの入り操作時に衝撃を解消しながら高速走行時にも低
速走行時にも制動力不足に陥ることなく良好に制動力を
作用させ得るものとなる。
【0023】上記第8の特徴によると、連結部材が連結
されている状態で後車輪を制動する操作があった場合に
のみクラッチを入り操作することになるので、例えば、
連結部材の連結を解除した状態で小半径での旋回を行う
目的で旋回内側の後車輪を制動操作した場合には前車輪
に動力が伝えられる不都合を解消するものとなる。
【0024】上記第9の特徴によると、クラッチの入り
操作と連係して減速手段が走行速度を減ずるので、軽く
制動操作しただけでも、前後車輪による制動と減速とに
よって走行速度を減ずることになる。
【0025】上記第10の特徴によると、選択機構によ
ってクラッチの入り作動を許す状態を選択しておくと良
好な制動状態を現出し、クラッチの入り作動を阻止する
状態を選択しておくと後車輪だけの制動を行って軽く制
動力を作用させることも可能にするものとなる。
【0026】〔発明の効果〕従って、2輪駆動状態での
走行時での制動時に4輪駆動状態に設定して制動性能の
向上させる有効性を損なうことなく、クラッチの入り作
動時に静粛でクラッチの耐久性が向上する作業車が合理
的に構成されたのである(請求項1)。又、無駄な制動
を行うことなく必要なタイミングで強い制動力を作用さ
せ、かつ、耐久性を向上させ(請求項2)、走行速度に
拘わらず無駄な制動を行うことなく必要なタイミングで
強い制動力を作用させ、かつ、耐久性を向上させ(請求
項3)、走行速度に基づいて後車輪だけの制動と前後車
輪での制動との切換えを行い(請求項4)、車体の旋回
時など小半径での旋回時には強い制動力の作用を避けて
車体の姿勢を安定させ(請求項5)、制動時にクラッチ
を円滑に入り操作し(請求項6)、高速走行状態でも制
動力不足に陥ることなくクラッチを円滑に入り操作し
(請求項7)、旋回内側の後車輪を制動して小半径での
旋回を行う際には前車輪の制動を阻止して円滑な旋回を
可能にし(請求項8)、制動操作と連係した良好な減速
を可能にするものとなり(請求項9)、選択操作によっ
て必要な場合にのみ有効に良好な制動状態を現出するも
のとなった(請求項10)。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、前車輪1及び
後車輪2を備えた車体3の前部にエンジン4を搭載する
と共に、このエンジン4からの動力を主クラッチハウジ
ング5に内蔵した主クラッチを介して車体後部に配置し
たミッションケース6に伝える伝動系を備え、車体3の
中央部にステアリングハンドル7を配置し、左右の後車
輪2のフェンダーの中間位置に運転座席8を配置して作
業車としての農用トラクタを構成する。
【0028】図1、図3に示すように、ミッションケー
ス6の側面には左右の後車輪2を独立して制動するサイ
ドブレーキ9を備えており、運転座席8の前方のステッ
プの右側には踏み込み操作で左右のサイドブレーキ9を
制動操作する左右一対のブレーキペダル10を配置して
あり、この左右一対のブレーキペダル10は支軸11周
りで姿勢切換え自在に構成された連結部材としての連結
金具12で連結することで一体作動するよう構成されて
いる。尚、連結金具12を連結位置に設定したことを検
出する連結スイッチ13と、ブレーキペダル10を踏み
込み操作したことを検出するブレーキスイッチ14とを
備えている。又、ステップの左側には、踏み込み操作で
前記主クラッチを切り操作する主クラッチペダル15を
配置してある。更に、前車輪1の操向作動系には操向角
度を計測するポテンショメータ型のステアリングセンサ
16を備えている。
【0029】前記ミッションケース6は変速レバー17
の操作に基づいて、前記主クラッチを人為的に切り操作
することなく内蔵した油圧式の変速機構を作動させてギ
ヤ式の変速機構を変速作動させて複数段の変速を行える
よう構成され、このミッションケース6の下面には前車
輪1に動力を伝える前輪変速装置Aを備えており、この
前輪変速装置Aの構造を以下に説明する。
【0030】図4に示すようにミッションケース6で変
速された動力は伝動軸21を介して差動機構Dを介して
後車輪2に伝えられ、この伝動軸21からの動力を中間
軸22に遊転支承した中間ギヤ23を介してカウンター
軸24の第1ギヤ25に伝える伝動系を形成してある。
又、このカウンター軸24と平行姿勢で備えられた出力
軸26に遊転支承した標準伝動ギヤ27とカウンタ軸2
4の第1ギヤ25とを咬合させ、カウンター軸24の第
2ギヤ28と出力軸26に遊転支承した高速伝動ギヤ2
9とを咬合させてあり、標準伝動ギヤ27、高速伝動ギ
ヤ29夫々には摩擦式のクラッチCe、Cfが一体的に
形成され、これらの中間位置に対してクラッチCe、C
fを入り操作するシフト部材30が出力軸26に対して
スプラインを介してスライド移動自在に外嵌されてい
る。尚、クラッチCe、CfをクラッチCと総称する。
【0031】同図に示すように、出力軸26の前端には
前車輪1に動力を伝える中間伝動軸31が連結され、シ
フト部材30は中立位置Nに設定されることで出力軸2
6には動力を伝えず後車輪2にのみ駆動力が伝えられる
2輪駆動状態を現出し、このシフト部材を中立位置Nを
基準に標準伝動ギヤ27の側の標準位置Eに設定するこ
とでクラッチCeを入り状態にして前車輪1に対して後
車輪2の周速度と等しい周速度となる動力を伝える標準
の4輪駆動状態を現出し、このシフト部材30を中立位
置Nを基準にして高速伝動ギヤ29の側の増速位置Fに
設定することでクラッチCfを入り状態にして前車輪1
に対して後車輪2の周速度より高速度となる動力を伝え
る前輪1が増速された4輪駆動状態(前輪増速状態)を
現出するものとなっている。
【0032】又、前輪変速装置Aには、シフタ32を介
してシフト部材30をスライド操作する油圧シリンダB
を備えている。この油圧シリンダBは小内径部と大内径
部とを一体形成したシリンダチューブ35を備えると共
に、小内径部に内嵌するピストン36Pを有したピスト
ンロッド36を軸芯方向に貫通させてあり、このピスト
ンロッド36に対してスライド自在に外嵌し、大内径部
に内嵌するリング状の可動ピストン37を備え、更に、
シリンダチューブ35の両端部と中央部とにポートが形
成されている。尚、ピストンロッド36に対して前記シ
フタ32を連結してある。
【0033】夫々のポートに油圧ポンプPからの作動油
を供給する3つの油路に対して電磁弁Vを備えており、
これらの電磁弁Vを選択して駆動することでシフト部材
30を中立位置N、標準位置E、増速位置Fの何れか1
つに設定できるよう構成されている。具体的には両端位
置のポートに圧油を供給することで同図に示すように可
動ピストン37がシリンダチューブ35の段状部に接当
した状態でピストン部36Pと圧接するものとなり、こ
の結果、シフト部材30を中立位置Nに設定できるもの
となり、図5に示す如く、中央位置のポートにだけ圧油
を供給することでピストン部36Pが同図の右側の端部
まで移動することからシフト部材30を標準位置Eに設
定できるものとなり、図6に示す如く、右側のポートに
圧油を供給することでピストン部36Pが同図の左側の
端部まで移動することからシフト部材30を増速位置F
に設置できるものとなっている。
【0034】図3に示すように制御系が形成され、この
制御系ではマイクロプロセッサーを有した制御装置38
に対して後車輪2の2輪駆動での走行と、前後車輪の4
輪駆動(標準)での走行と、前後車輪の4輪駆動状態で
の旋回時に前車輪1を増速する走行との3種のモードの
うちの1つを選択するモードスイッチ40からの信号、
2輪駆動状態で後車輪1を制動操作した際に標準側のク
ラッチCeを入り操作して前車輪2にも制動力を作用さ
せる状態を選択する選択機構としての選択スイッチ39
からの信号、前記連結スイッチ13からの信号、前記ブ
レーキスイッチ14からの信号、ミッションケース6内
の伝動系の駆動速度から走行速度を計測する車速センサ
41からの信号、前記変速レバー17の設定位置を検出
する変速レバーセンサ42からの信号、前記ステアリン
グセンサ16からの信号が入力するよう信号系が形成さ
れると共に、前記3つの電磁弁Vと変速レバー17を強
制的に変速作動させる変速モータ43とに対する信号系
が形成されている。
【0035】そして、この制御装置38の制御プログラ
ムが図7のフローチャートのように構成されている。つ
まり、モードスイッチ40で4輪駆動「4駆」のモード
が選択されている場合には前記前輪変速装置Aを標準位
置Eに設定して4駆状態に設定維持する(#101、#
102ステップ)。又、モードスイッチ40で旋回時に
前車輪1を増速する「増速」が選択されている場合には
前記前輪変速装置Aを標準位置Eに設定すると共に、前
記変速レバーセンサ42での検出値に基づいて予め設定
された変速段未満(「低速」)であることを判別した状
態で、前記ステアリングセンサ16で予め設定された角
度を越える操向角度を計測した場合にのみ前輪変速装置
Aを増速位置Fに設定して前車輪1の増速を行い、この
増速状態をステアリングセンサ16で操向量が復元する
まで維持するものとなっている(#101、#103〜
#107ステップ)。尚、#106ステップで前輪変速
手段Jが構成されている。
【0036】又、モードスイッチ40で2輪駆動「2
駆」のモードが選択されている場合には前記前輪変速装
置Aを中立位置Nに設定して2駆状態に設定すると共
に、前記選択スイッチ39で制動時には前車輪1に制動
力を作用させる状態が選択されている状態で、前記連結
スイッチ13で連結金具12が連結状態にあることを検
出し、ステアリングセンサ16で計測される操向角度が
設定角度未満である場合にのみ4輪制動ルーチン(#1
12ステップ)の制御に移行するものとなっており、こ
れらの制御をリセットされるまで継続するものとなって
いる(#101、#108〜#113ステップ)。
【0037】前記4駆制動ルーチンは図8のフローチャ
ートに示すように、車速センサ41の計測結果に基づい
て昇圧パラメータとON時間パラメータとをセットする
と共に、ブレーキスイッチ14がON状態に達すると、
電磁弁Vの開度を制御することで昇圧パラメータに従っ
て油圧シリンダBに供給する作動油の圧力の上昇を図り
乍ら前記前輪変速装置Aが標準位置Eに向かう側に作動
させると共に、変速モータ43を駆動して変速段を1段
減速方向に作動させ、更に、このように前輪変速装置A
の標準側のクラッチCeの入り制御を開始したタイミン
グを基準にして前記ON時間パラメータで設定された設
定時間が経過するのと待ち、この設定時間が経過した時
点で、電磁弁Vを制御することで油圧シリンダBを中立
位置Nに作動させ、クラッチCeを切る処理を行うもの
となっている(#a〜fステップ)。具体的に、昇圧パ
ラメータは車体3の走行速度が高速であるほど最高圧に
達するまでの時間を短縮するよう、供給される作動油の
昇圧カーブを急角度に設定し、逆に走行速度が低速化す
るほと供給される作動油の昇圧カーブを滑らかにするよ
う特性が設定されている。又、ON時間パラメータは車
体3の走行速度が高速であるほどタイムアップまでの時
間を長くして制動力が長時間作用させるよう特性が設定
されている。尚、#cステップで制動操作時にクラッチ
Cを入り操作して前車輪1を拘束状態に設定する強制制
御手段Kが構成され、#aで車体3の走行速度に基づい
て油圧シリンダBの昇圧特性を設定する調節手段Lが構
成され、#dでクラッチCの入り操作時に走行速度を減
ずる減速手段Mが構成されている。特に、本発明では後
車輪2の制動時に、前輪変速装置Aで前車輪1にも制動
力を作用させる際には増速側のクラッチCeを入り作動
するよう処理形態を設定することも可能である。
【0038】このように構成したことから、モードスイ
ッチ40で4輪駆動「4駆」のモードが選択されている
状態では前後車輪1、2を駆動して強い牽引力での作業
を可能にするものとなり、又、モードスイッチ40で旋
回時に前車輪1を増速する「増速」が選択されている場
合には直線走行時には前後車輪1、2を駆動して強い牽
引力での作業を可能にすると共に、車体3を旋回させる
ために前車輪1を操向操作した場合には前車輪1を増速
駆動することで小半径での旋回を可能にするものとな
り、又、モードスイッチ40で2輪駆動「2駆」のモー
ドが選択され、選択スイッチ39で制動時に前車輪1に
制動力を作用させる状態が選択されている状態では、連
結金具12が連結状態にあり、ステアリングセンサ16
で計測される操向角度が設定角度未満である状態で、ブ
レーキペダル10で制動操作された場合にのみ標準側の
クラッチCeを入り操作することで、滑らかに前車輪1
にも制動力を作用させて、前車輪1と後車輪2との4輪
を制動状態に強い制動力で強力に制動を行うものとなっ
ている。又、連結金具12が連結状態にない場合には前
輪変速装置Aのクラッチの入り作動を阻止することで旋
回内側のサイドブレーキ9を制動状態に設定して小半径
での旋回を行っている際に前車輪1に動力を伝える不都
合を解消し、操向角度が大きい場合には強力な制動力の
作用を解消して車体3がアンバランスになる現象を回避
するものとなっており、前車輪1に制動力を作用させる
場合にはブレーキペダル10が踏み込まれたタイミング
から設定時間だけ制動力を作用させるので制動の初期だ
け良好に制動力を作用させると共に、この制動力が作用
する時間を走行速度が高速であるほど長く設定すること
で良好な減速を可能にし、走行速度が高速であるほと油
圧シリンダBの昇圧を急速で行うことで制動不足になる
ことなく良好な制動状態を現出するものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタの全体側面図
【図2】伝動系等の概略を示す平面図
【図3】制御系のブロック回路図
【図4】前輪変速装置の断面および油圧シリンダの断面
を示す図
【図5】シフタを標準位置に設定した状態の油圧シリン
ダの断面図
【図6】シフタを増速位置に設定した状態の油圧シリン
ダの断面図
【図7】制御動作を示すフローチャート
【図8】4輪制動ルーチンのフローチャート
【符号の説明】
1 前車輪 2 後車輪 3 車体 39 選択機構 A 前輪変速装置 C クラッチ E 4輪駆動位置 F 増速位置 N 中立位置 J 前輪変速手段 K 強制制御手段 L 調節手段 M 減速手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡土 光雄 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 杉原 陽一 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 3D039 AA02 AA04 AA05 AA07 AB11 AC03 AC22 AC32 AC37 AC40 AC77 AC79 AC89 AD23 AD43 AD44 AD54 3D043 AA01 AA07 AA08 AA10 AB11 AB17 EA02 EA18 EA33 EA35 EA38 EA42 EB02 EB03 EB06 EB07 EB09 EB12 EB14 EE03 EE06 EE09 EE11 EE18 EF02 EF06 EF09 EF12 EF16 3J057 AA05 BB04 GA02 GA26 GA48 GA64 GB27 GB30 GB36 GB40 GC10 HH05 JJ01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前車輪の周速度を後車輪の周速度と等し
    い速度に設定する4輪駆動位置と、前車輪の周速度を後
    車輪の周速度より増速させる増速位置と、前車輪に対す
    る動力を遮断する中立位置とに切換え自在な前輪変速装
    置を備えると共に、前車輪の操向操作と連動して前輪変
    速装置を4輪駆動位置から増速位置に切換える前輪変速
    手段を備えている作業車であって、 前記前輪変速装置が、前記増速位置、あるいは、4輪駆
    動位置で入り状態に達して前車輪に動力を伝達する摩擦
    式のクラッチを備えて構成され、この前輪変速装置が中
    立位置にある状態で後車輪を制動する操作が行われた際
    には、前記クラッチを入り操作する強制制御手段を備え
    ている作業車。
  2. 【請求項2】 前記強制制御手段が、後車輪の制動操作
    に連係した前記クラッチの入り操作を設定時間だけ行う
    よう操作形態が設定されている請求項1記載の作業車。
  3. 【請求項3】 前記設定時間が車体の走行速度が高速で
    あるほど延長されるよう前記強制制御手段の操作形態が
    設定されている請求項2記載の作業車。
  4. 【請求項4】 前記強制制御手段が、車体の走行速度が
    予め設定された速度を超えている状態で、後車輪の制動
    操作に連係した前記クラッチの入り操作を許すよう構成
    されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業
    車。
  5. 【請求項5】 前記強制制御手段が、前記前車輪の操向
    角度が予め設定された角度以下にある状態で、後車輪の
    制動操作に連係した前記クラッチの入り操作を許すよう
    構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の作
    業車。
  6. 【請求項6】 前記クラッチを入り操作する油圧式のシ
    リンダ機構を備えると共に、前記強制制御手段でクラッ
    チを入り操作する際には、シリンダ機構に供給する作動
    油の昇圧特性の調節で衝撃を低減する調節手段を備えて
    いる請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業車。
  7. 【請求項7】 前記調節手段が、車体の走行速度に基づ
    いて前記シリンダ機構に供給する作動油の昇圧特性を変
    更するよう処理形態が設定されている請求項6記載の作
    業車。
  8. 【請求項8】 前記後車輪が左右一対備えられ、この左
    右の後車輪を独立して制動操作する一対のブレーキペダ
    ルを備え、この左右のブレーキペダルを一体作動させる
    連結部材を備えると共に、この連結部材が連結状態にあ
    ることを判別した際に前記クラッチの入り操作を許すよ
    う前記強制制御手段が構成されている請求項1〜7のい
    ずれか1項に記載の作業車。
  9. 【請求項9】 後車輪の制動操作に連係した前記クラッ
    チの入り操作時に走行速度を減ずる減速手段を備えてい
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載の作業車。
  10. 【請求項10】 前記強制制御手段によるクラッチの入
    り作動を許す状態と、阻止する状態との選択を行う選択
    機構を備えている請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    作業車。
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