JP2001277874A - 小型車両の動力伝達装置 - Google Patents

小型車両の動力伝達装置

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JP2001277874A JP2000094159A JP2000094159A JP2001277874A JP 2001277874 A JP2001277874 A JP 2001277874A JP 2000094159 A JP2000094159 A JP 2000094159A JP 2000094159 A JP2000094159 A JP 2000094159A JP 2001277874 A JP2001277874 A JP 2001277874A
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Makoto Nabeya
眞 鍋谷
Michio Asumi
通雄 阿隅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト式無段変速機と併用される機械式自動
変速機を、多くのギヤを用いる遊星歯車式の自動変速機
や、油圧制御系を用いる自動変速機のように大型で重量
のかさむものではなく構成して、手軽に運転することが
できる低燃費で低排出ガス量の小型車両を実現する。 【解決手段】 機械式自動変速機44とエンジン41と
をベルト式無段変速機43で接続し、機械式自動変速機
の出力をディファレンシャル機構45へ伝達して左右の
駆動輪2をそれぞれ駆動回転する動力伝達装置であっ
て、機械式自動変速機44を、出力をディファレンシャ
ル機構45へ伝達する低速ギヤ65bおよび高速ギヤ6
5aと、ベルト式無段変速機の出力回転数が上昇すると
接続する遠心式変速クラッチ64とを有して、遠心式変
速クラッチの遮断と接続とにより低速ギヤと高速ギヤと
を選択する2速の自動変速機として、小型で軽量な構造
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンからの動
力を左右の駆動輪へ伝達する車両の動力伝達装置に関
し、特に、1人或いは2人程度が乗車する簡易な構造の
小型車両に用いて好適な動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、排気ガスの低減や消費エネルギー
の低減などの観点から、1人或いは2人程度が乗車して
移動することができる小型車両が開発され、実用にも供
されている。このような小型車両は4輪車や3輪車など
の自立し得る形式で構成され、例えば特開平9―286
348号公報に記載されるように、小排気量のエンジン
を動力源として、少人数が低燃費にして低排出ガス量で
手軽に移動することができる手段として利用される。
【0003】そして、このような小型車両では、特開昭
59―227523号公報、特開昭62―246648
号公報、特開昭63―145854号公報、特公平6―
56196号公報などに記載されるように、エンジンの
動力をベルト式無段変速機により駆動輪へ伝達して手軽
に運転することができるようにするとともに、油圧制御
系を用いる自動変速機に比べて簡易で安価且つ軽量な構
造の動力伝達装置を採用している。そして更に、このよ
うな小型車両では、ベルト式無段変速機と共に機械式の
変速機も併用しており、ベルト式無段変速機と機械式変
速機とによりエンジン動力を幅広い変速比で駆動輪に伝
達するとともに、ベルト式無段変速機が負担する変速比
を抑えてベルトが掛け回されるプーリーの大型化を抑え
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように小型車両
ではベルト式無段変速機と機械式速機を併用したものが
あるが、従来の機械式速機は、運転者がレバー操作でギ
ヤを切り替える手動変速機や、遊星歯車によりギヤを切
り替える自動変速機であり、大型で重量もかさむもので
あった。しかしながら、低燃費や低排出ガス量を実現す
るために小型車両のエンジンは比較的小排気量の低出力
なものとなるため、このような機械式速機を併用するこ
とによって、エンジン動力の負担が増大して低燃費など
の所期の目的を達成し得ないという問題があった。
【0005】更に、このような小型車両では、上記所期
の目的を達成するためにも車体や懸架系などといった車
両各部の構造を簡単且つ軽量化することが要求される。
このような要求を満たすための方策として、エンジン、
変速機、ディファレンシャル機構といった左右の駆動輪
へ至る動力伝達系の各機構を小型化して、これら各機器
を一体的に組み付けたパワーユニットに構成し、このパ
ワーユニットを車体に対して揺動自在に取り付けた構造
として、パワーユニットの車体へのマウンティングと駆
動輪の懸架とを一挙に行う車両構造が望まれる。しかし
ながら、従来の小型車両のように大型で重量もかさむ機
械式速機を用いるときには、懸架系のばね下重量が増大
して乗り心地が悪くなるばかりか、パワーユニットを揺
動させるための空間を大きく確保した車体構造としなけ
ればならず、小型で手軽と言う小型車両への要求に反し
たものとなっていた。
【0006】本発明は、上記従来の事情に鑑みなされた
もので、機械式速機を併用してベルト式無段変速機にか
かる変速比負担の軽減を達成しつつ、当該機械式速機を
構造簡単にして小型軽量な自動変速機として、小型車両
への要求を満足させることができる小型車両の動力伝達
装置を提供することを目的とする。また、本発明は、エ
ンジンからディファレンシャル機構へ至る動力伝達系を
パワーユニット化し、これを車体に揺動自在に取り付け
た構造の小型車両に特に好適な動力伝達装置を提供する
ことを目的とする。なお、本発明の更なる目的は、以下
の説明において明らかなところである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る小型車両の
動力伝達装置は、機械式変速機の入力軸とエンジンの出
力軸とをベルト式無段変速機で接続し、機械式変速機の
出力をディファレンシャル機構へ伝達して、ディファレ
ンシャル機構から突出した一対の出力軸により左右の駆
動輪をそれぞれ駆動回転する動力伝達装置であって、機
械式変速機は、出力をディファレンシャル機構へ伝達す
る低速ギヤおよび高速ギヤと、ベルト式無段変速機の出
力回転数が上昇すると接続する遠心式変速クラッチとを
有して、遠心式変速クラッチの遮断と接続とにより低速
ギヤと高速ギヤとを選択する少なくとも2速の自動変速
機である。したがって、機械式の自動変速機を、多くの
ギヤを用いる遊星歯車式の自動変速機や、油圧制御系を
用いる自動変速機のように大型で重量のかさむものでは
なく構成することができ、手軽に運転することができる
低燃費で低排出ガス量の小型車両を実現することができ
る。なお、本発明では低速ギヤと高速ギヤとの選択を遠
心式変速クラッチで行う機構を有した機械式変速機であ
ればよく、例えば、このような2速切替を行う組を複数
有した2速以上の自動変速機や、このような2速切替を
行う組を一部に有した2速以上の自動変速機であっても
よい。
【0008】特に、本発明に係る小型車両の動力伝達装
置では、回転自在な内軸上に管状の外軸を同軸に回転自
在に設けた二重構造により機械式変速機の入力軸を構成
し、内軸と外軸とのいずれか一方には低速ギヤを常時噛
み合わせるとともに他方には高速ギヤを常時噛み合わ
せ、高速ギヤを機械式変速機の出力軸に同軸に固定する
とともに、低速ギヤを高速ギヤの追い越し回転を許容す
るワンウエイクラッチを介して高速ギヤ上に同軸に設
け、高速ギヤ又は低速ギヤで伝達される出力をディファ
レンシャル機構へ入力し、更に、前記内軸と外軸との内
の低速ギヤと噛み合った一方をベルト式無段変速機の出
力に連結するとともに、当該低速ギヤと噛み合った一方
の軸と高速ギヤと噛み合った他方の軸との間に回転数が
上昇すると接続する遠心式変速クラッチを設けて、これ
により、機械式変速機を低速ギヤと高速ギヤとを遠心式
変速クラッチにより選択する2速の自動変速機に構成し
ている。したがって、低速ギヤと高速ギヤ、更には、遠
心式変速クラッチをも同軸上に配した構造として、機械
式自動変速機の小型化を実現している。
【0009】また、本発明に係る小型車両の動力伝達装
置は、上記のようにベルト式無段変速機と併用する機械
式自動変速機を小型軽量化することができるので、エン
ジンからディファレンシャル機構へ至る駆動系を一体的
なパワーユニットに構成して、当該パワーユニットを車
体に揺動自在に設けたスイングフレーム上に取り付ける
車両構造とするのが好適である。そして、このような車
両構造とする場合には、本発明に係る小型車両の動力伝
達装置では、エンジンのクランク軸、ベルト式無段変速
機の入力軸および出力軸、機械式変速機の入力軸および
出力軸、ディファレンシャル機構の出力軸を互いに平行
に配置し、エンジンクランク軸とベルト式無段変速機の
伝達ベルトと機械式変速機入力軸とにより略コ字型配置
として、左右の駆動輪の略中間に配置されるディファレ
ンシャル機構と略面一にエンジンを配置する。したがっ
て、共に比較的重量が大きいエンジンとディファレンシ
ャル機構とが左右の駆動輪の略中央に並んで配置される
ため、パワーユニットを支持するスイングフレームの揺
動バランスを良好にすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明を、図に示す一実施形態を
用いて具体的に説明する。図1〜図4に示すように、本
例の小型車両は前輪1と後輪2とにそれぞれ2つ車輪を
備えた四輪車であり、中央部に1人の乗員(運転者)が
着座する単座運転シート3が備えられている。この小型
車両の基本的な車体構造は、アルミニュームなどの金属
製パイプ材で構成した枠型の車体フレーム4に樹脂製ボ
ディーカバー5を被せたものであり、更に、このボディ
ーカバー5の上方に樹脂製のルーフパネル6を配して乗
員の着座シート3上方を覆ってキャビンを構成してい
る。
【0011】なお、図中の7はステアリングホイールで
あり、ステアリングホイール7からの操舵力を図外の操
舵機構を介して加えることにより、前輪1が向きを変え
て車両の走行方向が任意に変更できるようになってい
る。また、図1中の8はシート3の側部に設けられたセ
レクトレバーであり、後述するように、このセレクトレ
バー8により機械式2速自動変速機を先進または後退に
選択できるようになっている。
【0012】図3〜図6に示すように、車体フレーム4
の後部には枠型のスイングフレーム10がその先端をピ
ボットとして上下に揺動自在に取り付けられており、こ
のスイングフレーム10上にエンジン、ベルト式無段変
速機、遠心変速クラッチ式の2速自動変速機、ディファ
レンシャル機構などを一体化したパワーユニット40が
設けられている。そして、このパワーユニット40のデ
ィファレンシャル機構から張り出された一対のドライブ
シャフト80の先端にそれぞれ後輪2が取り付けられて
おり、パワーユニット40からの動力により左右の後輪
2を駆動するようになっている。
【0013】図5および図6に詳示するように、スイン
グフレーム10は略T字型のメインフレーム11と一対
のトレーリングアーム12とを組み合わせた構造であ
る。メインフレーム11は、車幅方向に延びたメインパ
イプ13の中央に車長方向に延びたセンターパイプ14
を溶接し、更に、メインパイプ13とセンターパイプ1
4との間にパワーユニット40を支持するためのサブパ
イプ15を掛け渡して溶接した構造である。
【0014】メインパイプ13は、その両端でブラケッ
ト17を介してドライブシャフト80を回転自在に支持
するアクスルブロック18に取り付けられており、これ
により、ドライブシャフト80に取り付けられた後輪2
を支持している。センターパイプ14は、その前端で車
体フレーム4の後端パネル4aに穿設された支持孔4b
に若干の余裕を持って挿入支持されており、これによ
り、メインパイプ13の揺動は許容しつつも平行なスラ
イド移動を規制している。なお、支持孔4bにはラバー
環ブシュ4cが設けられており、センターパイプ14と
支持孔4bとの間のこじりによる磨耗や騒音を抑えてい
る。
【0015】トレーリングアーム12は、その基端で車
体フレーム4に取り付けられているブラケット19にピ
ボットピン20を介して取り付けられており、ピボット
ピン20を中心として上下方向に揺動自在となってい
る。また、トレーリングアーム12は、その先端でブラ
ケット17に取付ピン21およびラバーブシュ22を介
して取り付けられており、アクスルブロック18(メイ
ンパイプ13)との間で、ピン21を中心とした揺動変
位およびラバーブシュ22の撓みによるねじり変位を許
容している。
【0016】各トレーリングアーム12と車体フレーム
4との間には、サスペンションスプリングとショックア
ブソーバとを組み付けたサスペンションユニット25が
設けられており、これらサスペンションユニット25は
車体フレーム4に取り付けたブラケット26とトレーリ
ングアーム12に取り付けたブラケット27とにそれぞ
れ枢着されている。すなわち、スイングフレーム10
は、車両の走行に伴って後輪2と共にピボットピン20
を中心として上下方向に揺動し、また、ラバーブシュ2
2の撓みとセンターパイプ14の軸線周りの若干の回転
とにより、左右の後輪2の間で高低差が生じ得るように
独立懸架的に動作する。
【0017】図7に詳示するように、スイングフレーム
10上にはパワーユニット40が3点でラバーマウント
されている。すなわち、センターパイプ14とサブパイ
プ15とにそれぞれブラケット29を取り付け、これら
ブラケット29にラバープラグ30を取り付け、これら
ラバープラグ30にパワーユニット40の前端部(エン
ジン部)を取り付けるとともに、メインパイプ13にブ
ラケット31を取り付け、このブラケット31にラバー
プラグ32を取り付け、このラバープラグ32にパワー
ユニット40の後端部(ディファレンシャル部)を取り
付けて、スイングフレーム10上にパワーユニット40
を3点で弾性支持している。
【0018】したがって、パワーユニット40はスイン
グフレーム10と共に揺動して後輪2の懸架を行い、ま
た、パワーユニット40はスイングフレーム10にラバ
ーマウントされていることからエンジン振動がスイング
フレーム10を介して車体に伝達されるのが防止され、
更には、スイングフレーム10自体もラバー環ブシュ4
cおよびラバーブシュ22を介して車体に支持されてい
ることから、より一層、エンジン振動の車体への伝達が
防止されている。
【0019】図8〜図10に詳示するように、パワーユ
ニット40は、エンジン41、ACジェネレータ42、
ベルト式無段変速機43、後退ギヤを有した機械式の2
速自動変速機44、ディファレンシャル機構45を一体
的に組み付けたものであり、エンジン41から出力され
た動力をベルト式無段変速機43および機械式2速自動
変速機44で変速し、この動力をディファレンシャル機
構45から左右の後輪2に接続されるドライブシャフト
80にそれぞれ伝達する。
【0020】エンジン41は小排気量の内燃機関(本例
では、500cc程度の単気筒)であり、燃焼爆発によ
るピストン47の運動をコネクションロッド48でクラ
ンク軸49に伝え、エンジン動力をクランク軸49の回
転により出力する。クランク軸49の一端にはACジェ
ネレータ42が連結されており、エンジンの回転動力に
よって車両の運転に必要な電力が発電される。
【0021】クランク軸49の他端にはベルト式無段変
速機43のドライブプーリー50が取り付けられてお
り、クランク軸49に平行に軸支されている第1トラン
スファ軸51には円筒状の第1サブトランスファ軸51
aが同軸に回転自在に設けられており、この第1サブト
ランスファ軸51aにはドリブンプーリー52取り付け
られ、このドライブプーリー50とドリブンプーリー5
1とは断面略V字型の環状ベルト53を掛け回して連結
されている。ドライブプーリー50は、クランク軸49
に固定された固定プレート50aと、クランク軸49に
軸方向溝で嵌合して連れ回りするが軸方向へ移動可能に
設けられた可動プレート50bとを有しており、更に、
可動プレート50bの背後にはクランク軸49に固定さ
れた抑えプレート50cが設けられ、可動プレート50
bと抑えプレート50cとの間には遠心ローラ50dが
設けられている。
【0022】一方、ドリブンプーリー52は、第1サブ
トランスファ軸51aに固定された固定プレート52a
と、第1サブトランスファ軸51に軸溝で嵌合して連れ
回りするが軸方向へ移動可能に設けられた可動プレート
52bとを有しており、更に、可動プレート52bはそ
の背面に設けたリターンスプリング52cによって固定
プレート52a側へ付勢されている。したがって、エン
ジン回転数(クランク軸回転数)が小さい状態では、リ
ターンスプリング52cによって可動プレート52bと
固定プレート52aとの間隔が狭まってドリブンプーリ
ー52のベルト掛け回し径が大きくなり、これによるベ
ルト53の引張で固定プレート50aと可動プレート5
0bとの間隔が広がってドライブプーリー50のベルト
掛け回し径が小さくなり、ドライブプーリー50からド
リブンプーリー51へのベルト伝達減速比が大きくな
る。
【0023】そして、エンジン回転数が上昇して行く
と、遠心ローラ50dが遠心力によって放射外方へ移動
して可動プレート50bを背後から押圧し、可動プレー
ト50bと固定プレート50aとの間隔が狭まってドラ
イブプーリー50のベルト掛け回し径が大きくなり、こ
れによるベルト53の引張でリターンスプリング52c
に抗して可動プレート52bと固定プレート52aとの
間隔が広がってドリブンプーリー52のベルト掛け回し
径が小さくなり、ドライブプーリー50からドリブンプ
ーリー51へのベルト伝達減速比が小さくなる。すなわ
ち、ベルト式無段変速機43によると、エンジン回転数
が上昇するに応じて減速比が徐々に小さくなり、第1サ
ブトランスファ軸51aの回転数が上昇する。
【0024】第1サブトランスファ軸51aの先端部に
はシュープレート54が固定され、第1トランスファ軸
51の先端部にはドラム55が固定されており、シュー
プレート54には遠心シュー56が外方へ移動可能に設
けられて、これらによって、第1トランスファ軸51と
第1サブトランスファ軸51aとの間に遠心式の発進ク
ラッチ57が構成されている。すなわち、エンジンアイ
ドリング時のように第1サブトランスファ軸51aの回
転数が小さい状態では、遠心シュー56はドラム55の
内周面に圧接しておらず、第1サブトランスファ軸51
aの回転動力は第1トランスファ軸51へ伝わらない一
方、エンジン回転数が上昇して行くと、遠心シュー56
が遠心力によって放射外方へ移動してドラム55の内周
面に圧接し、第1トランスファ軸51を第1サブトラン
スファ軸51aに接続して回転させ、第1トランスファ
軸51からエンジン動力を自動変速機44へ入力する。
【0025】ここで、パワーユニット40のケース構造
を説明すると、エンジンブロックにボルト58aにより
取り付けたメインケース58にベルト式無段変速機43
を収める空所と機械式自動変速機44およびディファレ
ンシャル機構45を収める空所とを互いに反対面に形成
し、ベルト式無段変速機43を収めた空所をボルト59
aで取り付けたカバーケース59で覆い、機械式自動変
速機44およびディファレンシャル機構45を収めた空
所をボルト60aで取り付けたカバーケース60で覆っ
て、エンジン41からディファレンシャル機構45へ至
るパワートレイン機構を一体的なケースに収めている。
【0026】ベルト式無段変速機43およびこれに付随
する遠心発進クラッチ57は潤滑油のないドライ環境な
ケース空間に収められる一方、以下に詳述する機械式自
動変速機44およびディファレンシャル機構45は潤滑
油と共にケース空間に収められてオイル潤滑がなされる
が、このケース構造では、ベルト式無段変速機43を収
めた空所と機械式自動変速機44およびディファレンシ
ャル機構45を収めた空所とはメインケース58の隔壁
部58bによって隔絶されており、ベルト式無段変速機
43およびこれに付随する遠心発進クラッチ57は潤滑
油のないドライ環境で動作することが保証され、機械式
自動変速機44およびディファレンシャル機構45は潤
滑油によるウエット環境で動作することが保証されてい
る。
【0027】上記の第1トランスファ軸51は隔壁部5
8bを貫通して軸受58cにより回転自在に支持されて
おり、更に、その先端でカバーケース60に軸受60b
により回転自在に支持されている。なお、軸受58cに
は上記のウエット環境空間からドライ環境空間への潤滑
油の浸入を防止するシール58dが付設されている。第
1トランスファ軸51の軸受60bに近い部分には歯車
部51が形成され、軸受58cに近い部分には円筒状の
第2サブトランスファ軸51cが同軸に固定され、この
歯車部51と第2サブトランスファ軸51cとの間には
円筒状の第3サブトランスファ軸51dが同軸に回転自
在に設けられている。すなわち、第1トランスファ軸5
1が回転すると、第2サブトランスファ軸51cは常に
一緒に回転するが、第3サブトランスファ軸51dはこ
のような連れ回りをせずに相対回転可能となっている。
【0028】そして、第2サブトランスファ軸51cに
はシュープレート61が固定され、第3サブトランスフ
ァ軸51dにはドラム62が固定されており、シュープ
レート61には遠心シュー63が外方へ移動可能に設け
られて、これらによって、第2サブトランスファ軸51
cと第3サブトランスファ軸51dとの間に遠心式の変
速クラッチ64が構成されている。すなわち、エンジン
回転数が比較的小さく第1トランスファ軸51の回転数
が小さい状態では、遠心シュー63はドラム62の内周
面に圧接しておらず、第1トランスファ軸51の回転動
力は第3サブトランスファ軸51dへ伝わらずに、第2
サブトランスファ軸51cか回転してエンジン動力を伝
達する。一方、エンジン回転数が更に上昇して第1トラ
ンスファ軸51(すなわち、第2サブトランスファ軸5
1c)の回転数が大きくなると、遠心シュー63が遠心
力によって放射外方へ移動してドラム62の内周面に圧
接し、第3サブトランスファ軸51dを第2サブトラン
スファ軸51cに接続して回転させ、第3サブトランス
ファ軸51dによってエンジン動力を伝達させる。
【0029】第3サブトランスファ軸51dには歯車部
51eが形成されており、変速用の高速ギヤ65aが常
時噛み合っている。また、上記第1トランスファ軸51
の歯車部51には変速用の低速ギヤ65bが常時噛み合
っており、高速ギヤ65aは低速ギヤ65bより減速比
が小さくなるように設定されている。ケースのウエット
環境空間には第1トランスファ軸51と平行に第2トラ
ンスファ軸66が設けられており、この第2トランスフ
ァ軸66はメインケース58とケースカバー60との間
に両端で軸受を介して回転自在に支持されている。高速
ギヤ65aはこの第2トランスファ軸66に同軸に固定
して設けられており、低速ギヤ65bはワンウエイクラ
ッチ軸受65cを介して高速ギヤ65a上に同軸に設け
られている。
【0030】このワンウエイクラッチ軸受65cは高速
ギヤ65aによる低速ギヤ65bの追い越し回転のみを
許容するものであり、低速ギヤ65bが回転すれば高速
ギヤ65aは連れ回りするが、低速ギヤ65bが回転せ
ずとも高速ギヤ65aは回転し得るようになっている。
したがって、エンジン回転数が比較的小さく遠心変速ク
ラッチ64が接続されていない状態では、エンジン動力
は第1トランスファ軸51の歯車部51bに噛み合った
低速ギヤ65bを回転させ、ワンウエイクラッチ軸受6
5cによって連れ回りする高速ギヤ65aを介して第2
トランスファ軸66を回転させる。
【0031】一方、エンジン回転数が更に上昇して遠心
変速クラッチ64が接続されると、エンジン動力は第3
サブトランスファ軸51dを回転させ、歯車部51eに
噛み合った高速ギヤ65aを回転させて第2トランスフ
ァ軸66を直接的に回転させる。なお、この場合にも上
記と同様に低速ギヤ65bも回転するが、ワンウエイク
ラッチ軸受65cにより高速ギヤ65aがこれを追い越
して高速回転する。すなわち、遠心変速クラッチ64が
接続していない状態では低速ギヤ65bによる減速比
で、遠心変速クラッチ64が接続した状態では高速ギヤ
65aによる減速比で、エンジン動力が伝達されて第2
トランスファ軸66を回転させ、このような自動変速が
簡易且つコンパクトな構成の遠心変速クラッチ64、更
には、ワンウエイクラッチ軸受65cを介して2つの変
速ギヤ65a、65bを同軸に配した簡易且つコンパク
トな構成で実現されている。
【0032】第2トランスファ軸66には外周に歯車が
形成された歯車軸67が回転自在且つ軸方向移動自在に
設けられており、また、この歯車軸67の端部には爪部
67aが設けられている。そして、第2トランスファ軸
66には爪部67aに対向して係合辺66が固定されて
おり、図9に実線で示す通常の前進時には、爪部67a
が係合片66に噛み合って、歯車軸67は第2トランス
ファ軸66と連れ回りする。また、第2トランスファ軸
66には歯車軸67と低速ギヤ65bとの間に後退ギヤ
68が設けられており、後退ギヤ68は第2トランスフ
ァ軸66上で軸受を介して回転自在となっている。な
お、図9に詳示するように、ケースカバー60に軸受を
介して回転自在に支持されたリバースアイドラギヤ68
aを介して後退ギヤ68は第1トランスファ軸の歯車部
51bに常時連結されており、第1トランスファ軸51
が回転すると、高速ギヤ65aや低速ギヤ65bとは反
対方向に回転している。
【0033】そして、歯車軸67には周溝67cが形成
されてシフトフォーク69が歯車軸67の回転を許容し
て係合しており、また、歯車軸67と後退ギヤ68との
互いに対向する面にはそれぞれ爪部67b、68bが設
けられている。また、メインケース58とケースカバー
60との間に両端を回転自在に支持されたシフトドラム
70が設けられており、このシフトドラム70はケース
外に突出した端部で図外のレバーを介して運転席側部の
セレクトレバー8に接続されている。
【0034】したがって、運転者がセレクトレバー8を
後退位置へ操作することによりシフトドラム70を回転
させ、シフトフォーク69により歯車軸67を後退ギヤ
68側へ移動させて、爪部67b、68bを噛み合わせ
るとともに爪部67aと係合片66との噛み合いを外
し、歯車軸67を後退ギヤ68によって第2トランスフ
ァ軸66とは反対方向へ回転させることができる。すな
わち、このような歯車軸67を前進用と後退用とに共用
した簡単でコンパクトなリバース機構により、第2トラ
ンスファ軸66からの前進方向の回転動力を遮断して、
後退ギヤ68からの後退方向への回転動力で歯車軸67
を回転させることができる。
【0035】このように歯車軸67は遠心変速クラッチ
64により選択されたいずれかの前進ギヤ65a、65
bによって前進回転され、また、運転者のセレクトレバ
ー操作により後退ギヤ68によって後退回転されるが、
この歯車軸67にはディファレンシャル機構45のリン
グギヤ45aが常時噛み合っている。ディファレンシャ
ル機構45は、リングギヤ45aが取付固定されたケー
ス45bをメインケース58とケースカバー60との間
に軸受45cにより回転自在に支持し、このケース45
b内に一対の傘型のピニオン45dと一対の傘型のサイ
ドギヤ45eとを互いに噛み合わせて回転自在に設けた
構造であり、サイドギヤ45eに取り付けられる一対の
出力軸45fをそれぞれ左右のドライブシャフト80に
連結したものである。したがって、リングギヤ45aを
介して伝えられる歯車軸67の前進方向或いは後退方向
への回転により、ケース45bが回転し、これによって
ピニオン45dを介して両サイドギヤ45eを差動回転
させて、ドライブシャフト80に連結された左右の後輪
2を駆動する。
【0036】ここで、上記のようにパワーユニット40
は、エンジンのクランク軸49、第1トランスファ軸5
1、第2トランスファ軸66、ディファレンシャル機構
の出力軸45fを互いに平行に配置し、クランク軸49
とベルト式無段変速機の伝達ベルト53と機械式変速機
のトランスファ軸51、66とにより略コ字型配置と
し、左右の後輪2の略中間に配置されるディファレンシ
ャル機構45と略面一にエンジン41を配置した構造で
ある。したがって、共に比較的重量が大きいエンジン4
1とディファレンシャル機構45とがスイングフレーム
10の略中心線上に並んで配置されるため、スイングフ
レーム10の揺動バランスが良好となっている。
【0037】また、ケースカバー60には機械式自動変
速機44の軸受部やオイル潤滑される遠心変速クラッチ
64に潤滑油を圧送するためのオイルポンプ71が取り
付けられており、このオイルポンプ71は第2トランス
ファ軸66に連結されて駆動される。スイングフレーム
10上においてパワーユニット40は、図10に示すよ
うに、ディファレンシャル機構45が機械式自動変速機
44より低い位置に配置され、これら機械式自動変速機
44およびディファレンシャル機構45と共にケース内
のウエット環境空間に収容した潤滑油の油面Hはリング
ギヤ45aの下部を浸した状態となる。
【0038】したがって、リングギヤ45aによる跳ね
上げによってディファレンシャル機構45や機械式自動
変速機44のギヤには潤滑油が供給されるとともに、オ
イルポンプ71がこのウエット環境空間の底部から潤滑
油を汲み上げて、ケースカバー60に形成された油通路
60c、第1トランスファ軸に形成された油通路51
f、第2トランスファ軸に形成された油通路66bなど
を通して機械式自動変速機44の各軸受部や遠心変速ク
ラッチ64に潤滑油を供給している。なお、ドライ環境
となるドリブンプーリー52や遠心発進クラッチ57は
油面Hに対して機械式自動変速機44より更に高い位置
に配置されているため、隔壁部58bによる遮蔽と相俟
ってウエット環境空間からドライ環境空間への潤滑油の
浸入が確実に防止される。
【0039】なお、パワーユニット40の上部で、メイ
ンケース58とカバーケース60との略鉛直面での接合
部にはそれそれ複数段の凹部72a、72bが形成され
ており、メインケース58とカバーケース60が接合さ
れることによりこれら凹部72a、72bによって複数
段の空所が形成されている。更に、凹部72a、72b
の縁部が互い違いに切り欠かれていることにより、この
複数段の空所はジグザグ路72cによって連通してい
る。更に、この複数段の空所の最下部は通孔72dによ
って機械式自動変速機44およびディファレンシャル機
構45を収めるウエット環境空間に連通し、この複数段
の空所の最上部は通孔72eによって外部に連通してい
る。すなわち、このような構造によって、パワーユニッ
ト40の上部にはラビリンス構造のオイルブリーザ通路
が形成されており、ウエット環境空間内で発生したオイ
ルミストガスからオイルブリーザ通路によりオイル成分
を分離してウエット環境空間内に還流させ、残余の清浄
な気体を外部に放出している。
【0040】上記構成の小型車両の動力伝達装置によれ
ば、エンジン41が始動されてアイドリング運転状態に
おいては遠心発進クラッチ57が遮断状態となって駆動
輪2にはエンジン動力が伝えられない。そして、エンジ
ン回転数が上昇すると遠心発進クラッチ57が接続状態
となり、ベルト53を介して対して伝えられたエンジン
動力は低速ギヤ65bで減速されてディファレンシャル
機構45に伝えられ、これによって後輪2が駆動回転さ
れる。
【0041】そして、エンジン回転数が更に上昇して第
1トランスファ軸51の回転数が上昇すると、遠心変速
クラッチ64が接続状態となって、エンジン動力は高速
ギヤ65aでディファレンシャル機構45に伝えられて
後輪2が駆動回転されるといった自動変速が行われる
が、低速ギヤ65bと高速ギヤ65aとの減速比のギャ
ップによる変速ショックはベルト式無段変速機43によ
る無段変速によって吸収される。すなわち、後輪2の同
じ回転数を維持するとすれば、このギヤの切り替わりに
よって第1トランスファ軸51の回転数は変化するが、
この変化分をドライブプーリー50とドリブンプーリー
52との間の減速比の無段変化によって吸収し、変速シ
ョックを低減させている。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
機械式自動変速機と併用してベルト式無段変速機の負担
を軽減させるとともに、機械式自動変速機を構造簡単に
して小型な遠心式変速クラッチを用いて構成したため、
更には、低速ギヤと高速ギヤを同軸上に配した構造とし
てこれによっても機械式自動変速機を小型化しているた
め、手軽に運転することができる低燃費で低排出ガス量
の小型車両を実現することができる。また、本発明によ
ると、エンジンクランク軸とベルト式無段変速機の伝達
ベルトと機械式変速機の回転軸とにより略コ字型配置と
して、左右の駆動輪の略中間に配置されるディファレン
シャル機構と略面一にエンジンを配置したため、比較的
重量が大きいエンジンとディファレンシャル機構とを左
右の駆動輪の略中央に並んで配置した構造とすることが
でき、パワーユニットを支持するスイングフレームの揺
動バランスを良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る小型車両の正面側
から見た斜視図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る小型車両の背面側
から見た斜視図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係る小型車両の平面視
した透視図である。
【図4】 本発明の一実施形態に係る小型車両の側面視
した透視図である。
【図5】 本発明の一実施形態に係る小型車両のスイン
グフレーム構造を示す平面図である。
【図6】 本発明の一実施形態に係る小型車両のスイン
グフレーム構造を示す側面図である。
【図7】 本発明の一実施形態に係る小型車両のパワー
ユニットのマウント部を示す側面図である。
【図8】 本発明の一実施形態に係る小型車両のパワー
ユニットの断面視した平面図である。
【図9】 本発明の一実施形態に係る小型車両のパワー
ユニットの一部を断面を違えて示す平面図である。
【図10】 本発明の一実施形態に係る小型車両のパワ
ーユニットの一部断面した側面図である。
【符号の説明】
2:後輪(駆動輪)、 10:スイングフレーム、4
1:エンジン、 42:ベルト式無段変速機、44:機
械式2速自動変速機、 45:ディファレンシャル機
構、45f:ディファレンシャル出力軸、 51:第1
トランスファ軸、64:遠心式変速クラッチ、 65
a:高速ギヤ、65b:低速ギヤ、 66:第2トラン
スファ軸、80:ドライブシャフト、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿隅 通雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 山口 聡 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D039 AA02 AA04 AA05 AB01 AC02 AC06 AC24 AC34 AC37 AC40 AC45 AC65 AC67 AC70 AC76 AC77 AC86 AD12 AD23 AD26 AD36 AD54 3J050 AA02 AB08 BA03 BB08 BB15 CA04 CB09 CE06 CE09 DA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械式変速機の入力軸とエンジンの出力
    軸とをベルト式無段変速機で接続し、機械式変速機の出
    力をディファレンシャル機構へ伝達して、ディファレン
    シャル機構から突出した一対の出力軸により左右の駆動
    輪をそれぞれ駆動回転する小型車両の動力伝達装置であ
    って、 機械式変速機は、出力をディファレンシャル機構へ伝達
    する低速ギヤおよび高速ギヤと、ベルト式無段変速機の
    出力回転数が上昇すると接続する遠心式変速クラッチと
    を有して、遠心式変速クラッチの遮断と接続とにより低
    速ギヤと高速ギヤとを選択する少なくとも2速の自動変
    速機であることを特徴とする小型車両の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の小型車両の動力伝達装
    置において、 回転自在な内軸上に管状の外軸を同軸に回転自在に設け
    た二重構造により機械式変速機の入力軸を構成し、内軸
    と外軸とのいずれか一方には低速ギヤを常時噛み合わせ
    るとともに他方には高速ギヤを常時噛み合わせ、高速ギ
    ヤを機械式変速機の出力軸に同軸に固定するとともに、
    低速ギヤを高速ギヤの追い越し回転を許容するワンウエ
    イクラッチを介して高速ギヤ上に同軸に設け、高速ギヤ
    又は低速ギヤで伝達される出力をディファレンシャル機
    構へ入力し、 更に、前記内軸と外軸との内の低速ギヤと噛み合った一
    方をベルト式無段変速機の出力に連結するとともに、当
    該低速ギヤと噛み合った一方の軸と高速ギヤと噛み合っ
    た他方の軸との間に回転数が上昇すると接続する遠心式
    変速クラッチを設け、 機械式変速機は低速ギヤと高速ギヤとを遠心式変速クラ
    ッチにより選択する2速の自動変速機であることを特徴
    とする小型車両の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 機械式変速機の入力軸とエンジンの出力
    軸とをベルト式無段変速機で接続し、機械式変速機の出
    力をディファレンシャル機構へ伝達して、ディファレン
    シャル機構から突出した一対の出力軸により左右の駆動
    輪をそれぞれ駆動回転する小型車両の動力伝達装置にお
    いて、 エンジンからディファレンシャル機構へ至る各機構を一
    体的に組み付けたパワーユニットに構成して、当該パワ
    ーユニットを車体に揺動自在に設けたスイングフレーム
    上に取り付け、 エンジンのクランク軸、ベルト式無段変速機の入力軸お
    よび出力軸、機械式変速機の入力軸および出力軸、ディ
    ファレンシャル機構の出力軸を互いに平行に配置し、 エンジンクランク軸とベルト式無段変速機の伝達ベルト
    と機械式変速機入力軸とにより略コ字型配置として、左
    右の駆動輪の略中間に配置されるディファレンシャル機
    構と略面一にエンジンを配置したことを特徴とする小型
    車両の動力伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005008100A1 (ja) * 2003-07-16 2005-01-27 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha 鞍乗型車両用エンジン及びそれを備えた鞍乗型車両
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