JP2001277460A - 化粧板の製造方法 - Google Patents

化粧板の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧板について特注製品や小ロット製品等の
顧客の多用なニーズに対応できるようにするとともに、
化粧板の基材1表面全体に精繊な画像を精細に直接形成
でき、化粧板として使用するに耐え得る性能が得られる
ようにする。 【解決手段】 基材1の表面に基材1の色を隠蔽する隠
蔽層3を設けて、その上に、微細孔を有するシリカ微粒
子やアルミナ微粒子を含みかつ溶媒吸収剤の含有率が5
0重量%〜90重量%のインク吸収層4を設け、そのイ
ンク吸収層4上にインクジェット方式でダイレクト印刷
した後に、透明又は半透明の仕上げ塗装を行って、イン
ク吸収層4に残った空隙を塗料で充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧板の製造方法
に関し、特に、合板等の基材上にインクジェット方式の
ダイレクト印刷による化粧加工を行う化粧板の製造方法
に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、合板等の基材の表面に化粧加
工をする手法としては、任意の柄を印刷した化粧紙やフ
ィルム等のシートを貼るシート貼り法や、木目を印刷し
た転写シートを用いて印刷柄を基材表面に転写させる転
写法等の他、基材表面に直接印刷するダイレクト印刷法
が知られている。
【0003】上記ダイレクト印刷法では、一般的にグラ
ビヤオフセット印刷機が用いられるが、このグラビヤオ
フセット印刷機を用いた場合、特注製品や小ロット製品
への対応が難しいという問題がある。しかも、印刷時に
グラビヤロールを用いるため、得られた印刷柄に必ず柄
の繰返しが生じることになり、意匠的に不自然感を与え
ることがある。そのため、長尺製品に対しては柄の制約
を受ける。
【0004】また、このようなダイレクト印刷法の1つ
として、特開平9―323434号や特開平10―12
8231号の各公報に示されるように、インクジェット
方式による印刷が提案されている。このインクジェット
方式では、被印刷物に接触せずに印刷できるので、凹凸
のある基材に対しても印刷できるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、その反面、水
平面に対して角度を持った形状の箇所に印刷するときに
は、着弾したインクが流れて画像が乱れることがある。
【0006】また、精細な画像を被印刷物上に形成する
には、インクを惨ませずに素早く吸収し、着色成分をで
きるだけ表層に残して発色性を高めてやる必要があり、
紙やフィルムでは、インクジェット用コート紙(フィル
ム)と称されるインク吸収層を表面に設けたものがあ
り、これに関する特許も非常に多く出願されている。
【0007】また、インクジェット方式で用いられるイ
ンクは水性インクが主流であるが、この水性インクを使
用する場合、インクの主たる溶媒である水を吸収させる
能力をインク吸収層に持たせてあるので、逆に耐水性が
悪くなるという問題がある。
【0008】その中で、インク吸収層の耐水性を向上さ
せる手法も種々検討されているが、これらのインク吸収
層をそのまま化粧板の用途に転用しただけでは、表面を
塗装したとしても建材として耐え得るだけの耐水性を有
していない。密着性等の諸物性についても同様である。
【0009】また、印刷物の耐水性を付与する観点か
ら、最近は油性インクも使われ始めているが、精細な画
像を形成させるためにはインク吸収層は必要であり、こ
れについても未だ密着性等の物性は不十分である。
【0010】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、上記ダイレクト印刷法により化粧
板を製造する方法に改良を加えることにより、化粧板に
ついて特注製品や小ロット製品等の顧客の多用なニーズ
に対応できるようにするとともに、化粧板の基材表面全
体に精繊な画像を精細に直接形成でき、化粧板として使
用するに耐え得る性能が得られるようにすることにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、基材の表面に、その基材の
色を隠蔽する隠蔽層を設けた後、その隠蔽層上に、シリ
カ微粒子もしくはアルミナ微粒子又はそれらの混合物か
らなる溶媒吸収剤とバインダーとを必須成分としかつ該
溶媒吸収剤の含有率が50重量%〜90重量%である、
空隙を持ったインク吸収層を設け、次いで、このインク
吸収層上にインクジェット方式でダイレクト印刷する。
【0012】上記インク吸収層中に含まれる溶媒吸収剤
の含有率は、50重量%未満であると、精細な画像が得
難くなる一方、90重量%を越えると、相対的にバイン
ダが少なくなり過ぎて、インク吸収層と基材との接着性
が悪くなるので、50重量%〜90重量%としている。
【0013】上記の構成によると、基材表面上に隠蔽層
を介してインク吸収層を設け、このインク吸収層上にイ
ンクジェット方式でダイレクト印刷するとき、上記イン
ク吸収層は空隙を持っているので、このインク吸収層に
インクが惨まずに瞬時に吸収されるようになり、化粧板
の表面に精緻な画像が精細に形成され、しかも塗装工程
等の後工程にスムーズに移行できる。また、インク吸収
層の空隙率を高めることにより、インクが吸収層の中に
入り込み、インクの吸収層への密着性が向上する。
【0014】また、印刷後もインク吸収層に空隙が残る
ので、この空隙に塗料を充填させれば、インク吸収層に
塗料がインクに妨げられることなく浸透するようにな
り、化粧板に耐水性や密着性等の建材に必要な性能を付
与することができる。
【0015】以上により、化粧板について特注製品や小
ロット製品等の顧客の多用なニーズへの対応が可能とな
るとともに、化粧板の表面全体に精繊な画像を精細に直
接形成でき、化粧板として使用するに耐え得る性能が得
られる。
【0016】また、インク吸収層の溶媒吸収剤として、
シリカ微粒子やアルミナ微粒子を用いることで、インク
吸収層として透明性のあるインク吸収成分が得られ、印
刷柄の彩度を高めて本物の質感を表現することができ
る。
【0017】請求項2の発明では、上記印刷前のインク
吸収層の空隙率を10%〜65%とする。この空隙率と
は、インク吸収層の乾燥膜厚から算出された全容量に対
し、その全容量からインク吸収層中の固形分(上記微粒
子、バインダー、その他の添加剤等)の容量を差し引い
た値の割合をいうもので、この空隙率が10%よりも小
さいと、インクの乾燥が遅くて後工程に支障が生じた
り、印刷後の塗装において塗料の浸透性が悪くなって化
粧板としての性能が発揮できなくなったりする一方、6
5%よりも大きいと、性能を発揮させるための塗料の充
填量が多くなって不経済となる。この発明の構成によれ
ば、インク吸収層の望ましい空隙率が得られる。
【0018】請求項3の発明では、上記ダイレクト印刷
後に透明又は半透明の仕上げ塗装を行って、インク吸収
層に残った空隙を塗料で充填する。このことで、印刷後
にインク吸収層に残った空隙に塗料が充填されるので、
インク吸収層に塗料が浸透して、化粧板の耐水性や密着
性等を向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る化
粧板の製造方法について説明する。この実施形態の方法
では、図1(尚、この図1は、製造された後の化粧板の
断面構造を示している)に示すように、基材1(ボー
ド)の表面上に目止め層2、隠蔽層3(着色下地層)及
びインク吸収層4をそれぞれ順に設けた後、そのインク
吸収層4上に、デジタル画像データをインクジェット方
式によって顔料インクで印刷し、その上に塗装を行う。
【0020】以上の方法の詳細を以下に説明すると、基
材1は合板、木質繊維板、無機質板等、化粧板基材とし
て一般的に使用されているボード類とする。
【0021】(目止め処理)次いで、この基材1の表面
上に目止め層2を形成して目止め処理を行う。すなわ
ち、基材1表面を隠蔽するに当たり、隠蔽剤の吸込みム
ラが生じると、隠蔽の程度にムラができるので、その防
止のために目止め剤を塗布する。
【0022】目止め剤としては、上記目止め効果の他に
耐水性や密着性等、化粧板としての性能を発揮できるも
の、例えばウレタン系、ポリエステル系、アクリル系、
エポキシ系等の塗料から適宜選んで使用する。
【0023】(隠蔽層の形成)次に、基材1の色のバラ
ツキをなくし、かつ再現性のある色表現を行うために、
上記基材1表面上に着色下地塗料を塗布して隠蔽層3を
設ける。
【0024】後述するインク吸収層4は、透明性のある
フィラーを使用していて、それ自体の隠蔽性が不十分で
あるので、隠蔽層3を設けることが不可欠である。
【0025】この隠蔽層3となる着色下地塗料について
も上記目止め塗料と同様のものを適宜選んで使用する。
また、添加する着色剤としてはタルク、クレー、シリ
カ、二酸化チタン、酸化亜鉛等の白色無機顔料の他、非
白色の無機又は有機顔料も用いることができる。
【0026】(インク吸収層の形成)そして、上記隠蔽
層3上に、インクの溶媒吸収剤として、微細孔を有する
シリカ微粒子及び/又はアルミナ微粒子を含みかつ空隙
を持ったインク吸収層4を形成する。つまり、化粧板に
ついて本物の質感を表現するには印刷品の彩度を高める
必要があり、そのためにはインク吸収層4は透明性のあ
るインク吸収成分を用いた方がよく、その点でシリカ微
粒子やアルミナ微粒子が好適である。
【0027】インク吸収層4中に含まれるシリカ微粒子
やアルミナ微粒子の量は全固形分のうち50重量%〜9
0重量%とする。これは、50重量%未満であると、精
細な画像が得られなくなる一方、90重量%を越える
と、バインダが少なくなり過ぎ、インク吸収層4と基材
1との接着性が悪くなるからである。
【0028】上記シリカ微粒子は気相法や湿式法で合成
された合成シリカが用いられるが、インクの吸収性の観
点から湿式法で合成されたものが望ましく、ゲル法や沈
殿法で合成されたものを適宜混合して用いる。また、イ
ンク吸収性や印刷適性の観点から、比表面積は250m
2/g以上、平均凝集粒子径は1〜20μmであること
が望ましい。一方、アルミナ微粒子についても、その平
均粒子径が1〜20μm以下のものが好ましい。
【0029】上記隠蔽層3上に形成されるインク吸収層
4の空隙率は10%〜65%とするのがよい。この空隙
率とは、前述の如く、インク吸収層4の乾燥膜厚から算
出された全容量に対し、その全容量からインク吸収層4
中の上記無機微粒子、バインダー、その他の添加剤等の
固形分容量を差し引いた値の割合をいう。空隙率が10
%未満であると、インクの乾燥が遅くて後工程に支障が
生じ、しかも、印刷後の塗装において塗料の浸透性が悪
くなって化粧板としての性能が発揮できないという難が
ある。一方、空隙率が65%を越えると、性能を発揮さ
せるための塗料の充填量を多く要して不経済となる。
【0030】また、インク吸収層4内の全固形分のうち
のバインダー成分は10%〜50%であることが望まし
い。バインダー量が10%よりも少ないと、工程におい
てインク吸収層4が剥落し易くなる等の不具合を生じ
る。また、バインダー量が50%よりも多いと、インク
及び塗料の浸透性が悪くなり、十分な性能が発揮できな
くなる。
【0031】上記バインダーは、化粧板として耐水性を
付与する必要があるので、水による膨潤性の低いウレタ
ン系、アクリル系、スチレンーブタジエン系等の樹脂が
好ましい。
【0032】インク吸収層4の必要膜厚は空隙率、イン
ク吐出容量、着弾したインクドットの横方向への広がり
に関係し、次式により概算される。但し、Vはインクの
吐出容量(pl)、Pはインク吸収層4の空隙率
(%)、rは着弾したインクドットの半径(μm)であ
る。
【0033】インク吸収層4の必要膜厚(μm)=V/
(P×π×r2)×105例えばV=60pl、P=50
%、r=30μmとすると、インク吸収層4の必要膜厚
は42μmとなる。尚、これはあくまでも目安であり、
インクの吸収速度を上げたい場合はインク吸収層4の膜
厚を適宜厚くすればよい。
【0034】インク吸収層4は染料又は顔料によって予
め着色しておくことができる。すなわち、印刷する画像
の中でベースとなる色がある場合に、インク吸収層4を
そのベース色に着色しかつ印刷機に送り込むデータから
その色だけを取り除いて印刷することができる。インク
ジェットにおいて淡色部分はドット密度が粗くなってド
ットが目立ち易くなる傾向にあるので、この方法によっ
て以上の問題を解決できる。
【0035】(印刷処理)この後、上記インク吸収層4
上にインクジェット方式でダイレクト印刷してインク層
5を形成する。このとき、上記インク吸収層4の空隙性
が高いので、インクの吸収性が速くて生産性も高くな
る。
【0036】また、1つのインクノズルから吐出される
インク容量は100pl以下とする。インクの吐出容量
がこれ以上多いと、精繊な画像が表現できなくなるから
である。
【0037】さらに、印刷の解像度は360dpi〜1
440dpiであるのが望ましい。これは、360dp
i未満の解像度では精繊な画像が表現できない一方、1
440dpiを越えた解像度では生産性が悪くなる理由
による。
【0038】また、上記印刷する画像データは、木や石
等の天然物又は繊維等の人工物から読み取った画像デー
タ、及び/又は人工的に作図した画像データをコンピュ
ータ上で任意の大きさや形状に切り取ったもの、又はそ
れらをさらに任意に繋ぎ合わせたものとする。
【0039】(塗装処理)上記ダイレクト印刷後にイン
ク吸収層4上に透明又は半透明の仕上げ塗装を行って塗
膜層6を形成し、インク吸収層4内の残りの空隙部分を
塗料により充填する。この塗料としては、粘度が500
mPa・S以下のウレタン系塗料、ポリエステル系塗
料、アルキッド系塗料、アミノアルキッド系塗料、アク
リル系塗料もしくはエポキシ系塗料を単独又は組み合わ
せて用いる。塗料の粘度が500mPa・Sよりも高い
と、インク吸収層4へ浸透し難くなり、化粧板としての
性能が得られない。
【0040】また、このとき、化粧板としての性能を付
与する目的で、インク吸収層4の空隙への充填率を80
%以上にする必要があり、そのためにインク吸収層4の
膜厚や空隙率に応じて塗料の粘度、塗布量を適宜調整す
る。
【0041】耐摩耗性を付与するために、従来用いられ
ている減摩剤を適宜添加することができる。また、仕上
がりの色調を調えるために塗料を着色してもよい。
【0042】以上により印刷柄がインクジェット方式で
ダイレクト印刷された化粧板が得られ、この化粧板は、
塗料も浸透し易くて建材としての性能が付与された化粧
板となる。
【0043】
【実施例】次に、具体的に実施した例について説明す
る。まず、オーク単板を用いた幅75mm、長さ450
mmの床材を30ピース用意してそれを原稿とし、それ
ら全てを200dpiの解像度でカラースキャナーによ
り読み取り、デジタル画像データを得た。次に、画像処
理ソフトを用いて、各ピース毎に色の調整、欠点等の不
要箇所の除去等の補正を行った後、各ピースの画像を任
意の長さにカットしてピースの並べ替えを行い、幅30
0mm、長さ1800mmの乱尺模様の床材用画像デー
タを作成した。
【0044】そして、実施例として以下の構成の化粧板
を作製した。すなわち、基材として厚さ5.5mm、幅
300mm、長さ1800mmのMDFを用い、表面を
ナチュラルリバースコーターを用いてアクリルウレタン
塗料による目止めを行った後、タルク、酸化チタンを添
加して白色に着色したウレタン塗料を隠蔽剤としてフロ
ータで塗布した。次に、インクの溶媒吸収剤として平均
粒径5.2μmのシリカを17%、バインダーとして水
性ウレタン樹脂を6%それぞれ含む水溶液をインク吸収
剤として100g/m2塗布した後、120℃で1分間
乾燥させた。このときのインク吸収層の空隙率は30%
であった。
【0045】そして、インクジェット印刷機を用いて、
上記基材の表面に上記画像データを水性顔料インクで1
ドット当たりの吐出量を40pl、解像度720dpi
で印刷した。
【0046】この印刷後、直ちに表面を、粘度100m
Pa・Sのウレタン塗料でナチュラルリバースコーター
を用いて30g/m2塗装し、さらに減摩剤としてアル
ミナ粒子を添加したアクリル系UV塗料をナチュラルコ
ーターにより塗装し、さらにアクリル系UV塗料で上塗
りして化粧板を得た。このようにして得られた化粧板
は、天然オークを忠実に再現したものであった。
【0047】また、比較例1として、平均粒子5.2μ
mのシリカを2%、バインダーとして水性ウレタン樹脂
を20%を含む水溶液をインク吸収層(このときの空隙
率は8%)とし、その他は上記実施例と同様にして化粧
板を得た。
【0048】さらに、比較例2として、ダイレクト印刷
後にインク吸収層を充填する塗料を600mPa・Sの
ウレタン塗料とし、その他は実施例と同様にして化粧板
を得た。
【0049】こうして得られた3種類の化粧板につい
て、JAS特殊合板の2類浸漬剥離試験(TypeII試
験)後の湿潤時の碁盤目試験(2mmクロスカット、1
00マスでセロテープを貼って衝撃的に剥離させる)に
より湿潤時の層間密着性を評価した。その試験結果を表
1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】この表1の試験結果によれば、本発明の実
施例は両比較例に比べ、優れた層間密着性を有してお
り、建材としての化粧板の性能を良好に満足しているこ
とが判る。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜3の発
明によると、基材表面に隠蔽層を介して、シリカ微粒子
やアルミナ微粒子又はそれらの混合物からなる溶媒吸収
剤とバインダーとを必須成分としかつ溶媒吸収剤の含有
率が50重量%〜90重量%のインク吸収層を設け、そ
の上にインクをインクジェット方式でダイレクト印刷す
るので、インク吸収層の高い空隙性により、インクの吸
収性が速くなって生産性も高く、その後の塗料も浸透し
易くなり、よって特注製品や小ロット製品等の顧客の多
用なニーズに対応できるとともに、表面全体に精繊な画
像が精細に直接形成でき、耐水性や密着性等を有し、建
材として耐え得る性能の化粧板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態により製造された化粧板の要
部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 基材 3 隠蔽層 4 インク吸収層 5 インク層 6 塗膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H086 BA05 BA12 BA15 BA20 BA33 BA41 4F100 AA19C AA20C AA20H AK51 AP01 AP10 AS00C AT00A BA04 BA07 BA10A BA10D CC02 DE01C EH46 EH462 GB07 HB31D JB05 JD14C JN02B YY00C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に該基材の色を隠蔽する隠蔽
    層を設けた後、 上記隠蔽層上に、シリカ微粒子もしくはアルミナ微粒子
    又はそれらの混合物からなる溶媒吸収剤とバインダーと
    を必須成分としかつ該溶媒吸収剤の含有率が50重量%
    〜90重量%である、空隙を持ったインク吸収層を設
    け、 次いで、上記インク吸収層上にインクジェット方式でダ
    イレクト印刷することを特徴とする化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の化粧板の製造方法において、 印刷前のインク吸収層の空隙率を10%〜65%とした
    ことを特徴とする化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の化粧板の製造方法にお
    いて、 ダイレクト印刷後に透明又は半透明の仕上げ塗装を行っ
    て、インク吸収層に残った空隙を塗料で充填することを
    特徴とする化粧板の製造方法。
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