JP2001277269A - 覆い蓋およびその製造方法 - Google Patents

覆い蓋およびその製造方法

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JP2001277269A
JP2001277269A JP2000090779A JP2000090779A JP2001277269A JP 2001277269 A JP2001277269 A JP 2001277269A JP 2000090779 A JP2000090779 A JP 2000090779A JP 2000090779 A JP2000090779 A JP 2000090779A JP 2001277269 A JP2001277269 A JP 2001277269A
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thermosetting resin
cover
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surface layer
reinforcing material
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Masataka Inoue
正隆 井上
Hiromitsu Takamoto
裕光 高本
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃水処理・下水処理設備用覆い蓋として、充
分な機械的強度を備え、比重が軽く、所望のサイズの覆
い蓋を裁断により得ることができる、サンドイッチ構造
の覆い蓋を提供する。 【解決手段】 繊維強化樹脂よりなる表層および中空粒
子と非球状粒子とを含有する樹脂よりなる芯層からなる
覆い蓋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業集落や都市の
排水処理・下水道設備に使用される覆い蓋に関し、詳し
くは、排水・下水道設備のコンクリート槽等の上部に設
置される覆い蓋およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】排水処理・下水道設備に使用される覆い
蓋は、万一覆い蓋が内部に落下した場合に、水面下に存
在する機器類に損傷を与えないこと、容易に取り出せる
ように水面下に沈まないことが要求され、鉄製のものに
代わってガラス繊維で強化した樹脂製のものが用いられ
るケースが増えている。
【0003】繊維強化樹脂は、比重が1.5〜1.9程
度あり、そのまま覆い蓋として用いたのでは水没するの
で、内部に軽量のフォーム材を包含せしめてサンドイッ
チ構造にして軽量化したものを用いたり、いわゆる合成
木材といわれる発泡させたポリウレタンなどの樹脂をガ
ラス繊維で強化したものを用いることが多い。これらの
場合には、覆い蓋としての比重を0.5〜0.9程度に
することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】覆い蓋としては水に浮
くこと以外に、(1)重量物が載っても撓みにくいこ
と、(2)表面に滑り止めの凹凸模様をつけることがで
きること、(3)周囲に調和し、かつ耐候性のある表面
色を有すること、(4)屋外での長期使用で変形等の支
障が生じないこと、(5)開口部の大きさは必ずしも規
格化されていないので多種のサイズに対応できること、
(6)取っ手やハンドホールの取付などに自由度がある
こと、という条件を満たすことが望ましい。
【0005】内部に軽量の発泡樹脂材を包含せしめたサ
ンドイッチ構造の繊維強化樹脂製の覆い蓋では、サイズ
合わせのための裁断面があると発泡樹脂が表面に現れ、
発泡樹脂面が外部からの力で損傷しやすく、蓋として取
り付け、取り外しを繰り返すと欠けなどが起こり耐久性
が問題になる。そのため、裁断面をできるだけ少なくす
るように端部を繊維強化樹脂の層で包み込んで覆い蓋を
成形する必要があり、多様なサイズに対応することは、
生産性の点で困難であり、納期への対応も難しい。
【0006】合成木材の覆い蓋では、押出し成形などで
規格品を作り、これを必要なサイズに裁断して覆い蓋と
することになるが、機械的強度が不足し、重量物が載っ
た場合の撓みに耐えるためには厚みを増すか、裏面に桁
をつけてリブ構造にする必要がある。通常はリブ構造に
して用いるが、このためにはサイズに合わせた桁の接着
加工が必要であり製造工程が複雑化し、生産性が低下す
る。本発明は、上述の従来技術の問題点を解決するため
のものである。
【0007】本発明は、廃水処理・下水処理設備用覆い
蓋として、充分な機械的強度を備え、比重が軽く、所望
のサイズの覆い蓋を裁断により得ることができる、サン
ドイッチ構造の覆い蓋を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、繊
維状強化材を含有する樹脂よりなる表層および中空粒子
と非球状粒子とを含有する樹脂よりなる芯層からなる覆
い蓋である。
【0009】本発明の覆い蓋は、好ましい態様として、
非球状粒子が破砕面を有する粒子である態様、非球状粒
子が、木材の破砕屑、熱可塑性樹脂成形品の破砕屑、熱
硬化性樹脂成形品の破砕屑からなる群より選ばれる少な
くとも1種の破砕屑である態様、表層と芯層の間に、固
形物を実質的に通過させない分離層を設けた態様をと
る。
【0010】本発明の覆い蓋は、表層と芯層からなるサ
ンドイッチ構造をとり、芯層として、樹脂自体が発泡し
たフォームでなく、中空粒子を含有する樹脂を用い、更
に、木材の破砕屑、熱可塑性樹脂成形品の破砕屑、熱硬
化性樹脂成形品の破砕屑、陶磁器屑、ガラス繊維強化プ
ラスチックの粉砕屑等を含有する樹脂を用いることを特
徴とする。なお本明細書において、「表層」は、成形品
の表面の層を意味し、成形品が積層体である場合には、
最の外側の層を意味する。すなわち、「表層」は、覆い
蓋の表面を構成する層と覆い蓋の裏面を構成する層とを
包含する概念である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】[表層]表層は、繊維状強化材を含有する
樹脂よりなる。樹脂としては熱硬化性樹脂、熱可塑性樹
脂を用いることができ、熱硬化性樹脂が好ましい。繊維
状強化材としてはガラス繊維、ビニロン、ポリオレフィ
ン、アラミドなどの有機繊維、炭素繊維など通常繊維状
強化材として知られるものを用いることができるが、価
格の点から通常はガラス繊維を用いる。
【0012】表層は、繊維状強化材を含有する樹脂から
なる成形品からなることもできるが、好ましくは、繊維
状強化材に熱硬化性樹脂を含浸せしめて硬化させて得ら
れる、繊維状強化材含有樹脂からなる。この場合、繊維
状強化材への熱硬化性樹脂の含浸は、覆い蓋の成形のと
きに、型の中で行われることが特に好ましい。
【0013】すなわち、本発明において、表層の熱硬化
性樹脂は、芯層の熱硬化性樹脂の未硬化物が成形時に表
層の繊維状強化材に含浸して硬化した熱硬化性樹脂であ
ることが好ましい。
【0014】[芯層]芯層には、中空粒子と非球状粒子
とを含有する樹脂を用いる。芯層の樹脂としては、熱硬
化樹脂を用いることが好ましい。
【0015】[熱硬化性樹脂]熱硬化性樹脂として、一
般に成形用樹脂として使用されるものを用いることがで
きる。熱硬化性樹脂は、成形時に流動性を示すものであ
ればよく、室温において固体であっても成形時の温度で
流動性を示すものであれば用いることができる。
【0016】使用することができる熱硬化性樹脂とし
て、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、ポリビニルエステル樹脂、ジシクロペンタジ
エン樹脂を例示することができる。熱硬化性樹脂は、通
常、樹脂またはその前駆体(例えば原料モノマー)中に
硬化剤および/または促進剤を組み合わせて用いる。
【0017】[中空粒子]中空粒子は、粒子の内部に中
空部分を有する粒子であり、典型的には独立した気泡を
内包する粒子である。中空粒子の材質は、例えばガラ
ス、樹脂である。
【0018】中空粒子には、(1)覆い蓋が水に浮く為
の軽量化材としての役割、(2)覆い蓋を成形する際
に、体積膨張の力を生じる役割および/または圧力に対
して反発する力を生じる役割がある。
【0019】表層と芯層をそれぞれ別々に作成して、芯
層の両面に表層を張りあわせて作る覆い蓋を作る場合に
は、中空粒子の役割は(1)のみでよいから体積変化の
起こらないガラスなど無機の中空粒子でよい。しかし表
層と芯層を同時に形成する場合には(1)と(2)の両
方の機能が必要である。そこで、本発明では、中空粒子
の全てまたは一部に、膨張性粒子および/または弾性粒
子を用いる。
【0020】膨張性粒子は、成形時の加熱により体積膨
張することができるものを使用することができる。膨張
性粒子は、加熱により体積が10%以上、さらには20
%以上増大するものが好ましい。
【0021】膨張性粒子は、市場で入手することがで
き、それらは通常、20%〜7000%(約70倍)程
度体積膨張するものである。体積膨張の程度は、膨張性
粒子を成形温度において常圧で膨張させたときの体積膨
張の程度である。
【0022】膨張性粒子は、平均粒径が5mm以下、さ
らには1mm以下のものが好適である。
【0023】膨張性粒子は、成形時の加熱により体積膨
張し、気泡を実質的に内包することになる重合体からな
る。そのような重合体として、ポリ塩化ビニリデン共重
合体、ポリアクリルまたはポリアクリル共重合体、ポリ
スチレンまたはポリスチレン共重合体、ポリオレフィ
ン、ポリフェニレンオキサイドを例示することができ
る。就中、膨張性ガスを内包しているものが好ましい。
【0024】膨張性粒子としては、加熱により基体とし
て体積膨張する低沸点炭化水素を内包しているポリアク
リル系ポリマーからなる膨張性粒子(これは大気中では
数倍〜数十倍程度に膨張する)が特に好ましい。このよ
うな膨張性粒子は、松本樹脂製薬社製商品名「マツモト
マイクロスフェア」、積水化成品社製商品名「エスレン
ビーズ」として市販されており、これらをそのまま使用
することができる。
【0025】また、膨張性粒子として、ポリオレフィ
ン、ポリスチレン等の膨張性ビーズの製造において、膨
張を途中で止め、加熱により更に膨張しうるようにした
ビーズ類(これらは後の加熱により10%〜数十%膨張
する)を使用しもよい。
【0026】弾性粒子としては、弾性のある重合体製の
中空粒子を用いることができる。膨張性粒子を加熱して
膨張させたものも、弾性をもてば弾性粒子に該当する。
【0027】表層と芯層を同時に形成するには、膨張性
粒子および/または弾性粒子は、これらの合計量とし
て、未硬化の熱硬化性樹脂100重量部に対して好まし
くは5〜25重量部用いる。
【0028】覆い蓋が水に浮くように、中空粒子はを覆
い蓋全体の比重が0.5〜0.99、さらに0.7〜
0.9になるように、計算した量を用いることが好まし
い。
【0029】[非球状粒子]非球状粒子は、破砕面を有
する粒子であることが好ましい。このような非球状粒子
として、木材の破砕屑、熱可塑性樹脂成形品の破砕屑お
よび熱硬化性樹脂成形品の破砕屑を例示することができ
る。これらの破砕屑とともに、またはこれらの破砕屑に
代えて陶磁器屑を用いてもよい。熱可塑性樹脂成形品の
破砕屑として、ガラス繊維強化樹脂(いわゆるFRP)の
粉砕屑を用いてもよい。非球状粒子は、比重が高すぎる
と覆い蓋が水に浮かなくなるので、比重3.0以下のも
のが好ましい。
【0030】非球状粒子は、素材にもよるが通常比重が
1よりも大きいため、水に浮くように、覆い蓋全体の比
重が0.5〜0.99、さらに0.7〜0.9になるよ
うに計算した量を用いることが好ましい。
【0031】このような非球状粒子を用いることによ
り、 (1)資源のリサイクル活用 これらの破砕屑は、これまでは産業廃棄物として扱わ
れ、再利用されることが少なかったが、本発明によれば
有効に再利用することができる。 (2)裁断面の耐摩耗性の改善 内部に軽量の発泡樹脂を含有せしめたサンドイッチ構造
の繊維強化樹脂製の覆い蓋で問題になる裁断面の耐久性
が改善され、裁断して芯部が表面に現れた状態での長期
使用に耐える。この結果、多様なサイズの覆い蓋が必要
な場合に規格サイズの物を作っておき、必要に応じて切
削加工することで対応することが可能となる。 (3)表層と芯層を同時に形成する場合の成形性の向上 下水処理設備等の覆い蓋は重量物が載っても撓みにくい
ことが要求されるために20〜70mmの厚みが要求さ
れる。このような厚みのあるものを表裏層と芯層を同時
に形成する場合、熱硬化性樹脂が硬化するときに発生す
る反応熱が芯部の内部に溜まり高温になりやすいが、非
球状粒子が存在すると発生熱の吸収材の役割を果たし過
度な温度上昇を防止し成形がしやすくなる。
【0032】[分離層]表層と芯層を同時に形成する場
合、表層と芯層の間に、中空粒子と非球状粒子とを実質
的に透過させず、熱硬化性樹脂の未硬化物を透過させる
ことのできる分離層を配置し、表層と芯層の間に、中空
粒子と非球状粒子とを実質的に透過させず、熱硬化性樹
脂の未硬化物を透過させることのできる分離層を有する
覆い蓋とすることが好ましい。
【0033】分離層を配置することで、表層の樹脂での
繊維状強化材の分布密度を上げ、覆い蓋としての剛性お
よび強度を高めることができる。分離層としては、織
物、編物、不織布、紙、金網または多孔質膜を好ましく
用いることができる。
【0034】[製造方法]覆い蓋は、表層と芯層をそれ
ぞれ別々に作成して、芯層の両面に表層を張合わせて製
造することもできるが、好ましくは下記の同時一体成形
により製造する。
【0035】すなわち、本発明の覆い蓋は、好ましく
は、(1) 実質的に密閉される成形用の雄型と雌型を
開いた状態で、下側の型に繊維状強化材を配置し、
(2)その上に、中空粒子と非球状粒子とを含有する未
硬化の熱硬化性樹脂を配置し、(3)さらにその上に、
繊維状強化材を配置し、(4)型を閉じ、熱硬化性樹脂
を硬化せしめて覆い蓋を成形し、(5)覆い蓋を型から
取り出す工程よりなる製造方法で製造される。
【0036】工程(2)では、繊維強化材の上に、中空
粒子と非球状粒子とを含有する未硬化の熱硬化性樹脂を
配置する。この際、中空粒子、非球状粒子および熱硬化
性粒子は、それぞれ個別に繊維強化材の上に配置する態
様をとってもよい。この態様でも、型の中で、中空粒子
と非球状粒子とを含有する未硬化の熱硬化性樹脂とな
る。そこで、本明細書において、工程(2)で中空粒子
と非球状粒子とを含有する未硬化の熱硬化性樹脂を配置
することは、中空粒子、非球状粒子および熱硬化性粒子
をそれぞれ個別に、またはいずれかを組み合わせて繊維
強化材の上に配置する態様を概念上含むものと解するべ
きである。
【0037】例えば、工程(2)において、非球状粒子
を先ず散布しておいてから、中空粒子と熱硬化性樹脂の
混合スラリーを添加する態様をとる場合がある。非球状
粒子は、粒子サイズが不揃いで、比較的大きな粒子を含
有することから、スラリーとしてポンプ等を使い散布す
ることが困難な場合には、固形物の状態で散布したほう
が扱いやすい。同様に非球状粒子と中空粒子を予めでき
るだけ均一に混合しておきこれを散布しておいてから熱
可塑性樹脂を添加する態様をとることもできる。 さら
に、本発明の覆い蓋は、好ましくは、次の態様で製造さ
れる。
【0038】(態様1)中空粒子として膨張性粒子を用
い、工程(4)において型を閉じた後に、膨張性粒子と
非球状粒子とを含有する未硬化の熱硬化性樹脂を加熱
し、膨張性粒子の体積膨張により生じる力により、未硬
化の熱硬化性樹脂を繊維状強化材に含浸せしめ、熱硬化
性樹脂を硬化せしめて、覆い蓋を表層と芯層よりなる一
体的な成形品として成形する態様。
【0039】(態様2)中空粒子として弾性粒子を用
い、工程(4)において型を閉じた後に、弾性粒子と非
球状粒子とを含有する未硬化の熱硬化性樹脂を加圧し、
弾性粒子の反発力により生じる力により、未硬化の熱硬
化性樹脂を繊維状強化材に含浸せしめ、熱硬化性樹脂を
硬化せしめて、覆い蓋を表層と芯層よりなる一体的な成
形品として成形する態様。
【0040】これらの態様の場合、体積膨張力および/
または反発力により、熱硬化性樹脂の流動性が高くな
り、繊維状強化材に未硬化の熱硬化性樹脂が含浸するこ
とにより、覆い蓋の表層が形成されると同時に表層と連
続した芯層を形成することができ、強固な一体成形を行
うことができる。
【0041】この製造方法をとることにより、表層と芯
層が連続した一体的な成形品として成形されることにな
り、表層と芯層の剥離を防止することができ、工程を簡
略化して製造コストを大幅に節減することができる。
【0042】成形に使用される型としては、例えば金
型、樹脂型、木型を用いることができるが、同じものを
多数生産する場合には、金属型が適している。
【0043】覆い蓋には、表面に滑り止めのチェッカー
模様等の凹凸模様をつけてもよく、取っ手やハンドホー
ルを取付てもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、廃水処理・下水処理設
備用覆い蓋として、充分な機械的強度を備え、比重が軽
く、所望のサイズの覆い蓋を裁断により得ることができ
る、サンドイッチ構造の覆い蓋を提供することができ
る。
【0045】本発明によれば、規格化したサイズで覆い
蓋を大量生産し、用途に合わせて必要なサイズに裁断し
て、排水処理・下水処理設備用覆い蓋として使用するこ
とができる。本発明の覆い蓋は、浮き桟橋の表面材など
軽量性や耐水性を要求される用途にも使用することがで
きる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。なお、例中の「部」は、特に断りのない限り
重量部を表す。
【0047】[実施例1]本例は、平板状覆い蓋を製造
する例である。4,500mmx1,500mmの温水加熱ができる定
盤を持つ600トン竪形プレス機の下部定盤に、凹部表面
に滑り止めのチェッカー凹凸模様のネガを彫った長手方
向2,000mm,幅1,450mm,深さ30mmの凹部を削り、長手方
向および幅に沿って15mm外周に樹脂貯まりとなる溝を彫
り込んである厚さ40mmの鋼板を固定し70℃に保った。
【0048】ここに離型剤を均一に噴霧し、さらに灰色
のゲルコートを噴霧し均一に塗布して10分後ゲルコート
がある程度固化した状態で、この上に凹部に嵌め込むよ
うにタテ2,000mm,ヨコ1,450mmに裁断した目付け600g/c
m2のガラスマット3枚と更にこれらより一回り大き目の
不織布(ユニセル社製ポリエステル不織布「ユニセ
ル」)を置いた。
【0049】ここに射出成形業で発生した熱可塑性樹脂
成形品をクラッシャーで粉砕した屑(目開き5mmの篩
通過)30kgを80℃に予熱乾燥した状態で散布して全体
が均一に分散するようにならした。
【0050】膨張性粒子(松本樹脂製薬社製「マツモト
マイクロスフェアー」)と中空ガラス粒子(住友3M社
製「グラスバブルス」)およびエポキシ樹脂(旭電化社
製「アデカ4300」100部と三菱瓦斯化学社製「1.
3BAC」18部の混合物)を重量比3:16:81で混
合したスラリー24.9kgを65℃に予熱しポンプで流し込ん
だ。
【0051】木のへらで全面が略均一になるようになら
し後、はみだしている不織布を膨張性粒子集合体の上に
折り返してから、タテ2,000mm,ヨコ1,450mmに裁断した
不織布1枚とガラスマット2枚を重ね、プレスの上の定
盤が蓋になるようにプレスを閉じ面圧8kg/cm2になるよ
うに保持した。直ちにプレスの上下定盤温度を100℃に
上げ、30分後に開き成形品を取り外した。
【0052】成形品は表面が滑り止めのチェッカー模様
がある平板であり、これからタテ960mm,ヨコ650mmの平
板2枚とタテ960mm,ヨコ750mmの平板2枚を切り出して覆
い蓋を得た。覆い蓋は比重が0.8、曲げ強度 53MPa、曲
げ弾性率 4.3GPaであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:16 B29K 105:16 B29L 31:00 B29L 31:00 Fターム(参考) 2D063 CB11 CB30 DA11 DA30 4F100 AJ04B AK01A AK01B AK01C BA03 BA06 BA10A BA10C CA23A CA23C DE04B DG01A DG01C EJ17 EJ42 GB90 JB13A JB13B JB13C JK07 JL02 JL03 JL16B 4F204 AA36 AB11 AB23 AB26 AB27 AD16 AD35 AG03 AH43 FA01 FB01 FB20 FN11 FN17

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維状強化材を含有する樹脂よりなる表
    層および中空粒子と非球状粒子とを含有する樹脂よりな
    る芯層からなる覆い蓋。
  2. 【請求項2】 非球状粒子が破砕面を有する粒子である
    請求項1記載の覆い蓋。
  3. 【請求項3】 非球状粒子が、木材の破砕屑、熱可塑性
    樹脂成形品の破砕屑および熱硬化性樹脂成形品の破砕屑
    からなる群より選ばれる少なくとも1種の破砕屑である
    請求項1記載の覆い蓋。
  4. 【請求項4】 芯層が中空粒子と非球状粒子とを含有す
    る熱硬化性樹脂よりなり、表層が繊維状強化材を含有す
    る熱硬化性樹脂よりなる、請求項1記載の覆い蓋。
  5. 【請求項5】 表層の熱硬化性樹脂が、芯層の熱硬化性
    樹脂の未硬化物が成形時に表層の繊維状強化材に含浸し
    て硬化した熱硬化性樹脂であることを特徴とする、請求
    項4記載の覆い蓋。
  6. 【請求項6】 表層と芯層の間に、中空粒子と非球状粒
    子とを実質的に透過させず、熱硬化性樹脂の未硬化物を
    透過させることのできる分離層を有する、請求項4記載
    の覆い蓋。
  7. 【請求項7】 表層と芯層がサンドイッチ構造をなす、
    請求項1記載の覆い蓋。
  8. 【請求項8】 (1) 実質的に密閉される成形用の雄
    型と雌型を開いた状態で、下側の型に繊維状強化材を配
    置し、(2)その上に、中空粒子と非球状粒子とを含有
    する未硬化の熱硬化性樹脂を配置し、(3)さらにその
    上に、繊維状強化材を配置し、(4)型を閉じ、熱硬化
    性樹脂を硬化せしめて覆い蓋を成形し、(5)覆い蓋を
    型から取り出す工程よりなる覆い蓋の製造方法。
  9. 【請求項9】 中空粒子として膨張性粒子を用い、工程
    (4)において型を閉じた後に、膨張性粒子と非球状粒
    子とを含有する未硬化の熱硬化性樹脂を加熱し、膨張性
    粒子の体積膨張により生じる力により、未硬化の熱硬化
    性樹脂を繊維状強化材に含浸せしめ、熱硬化性樹脂を硬
    化せしめて、覆い蓋を表層と芯層よりなる一体的な成形
    品として成形することを特徴とする、請求項8記載の覆
    い蓋の製造方法。
  10. 【請求項10】 中空粒子として弾性粒子を用い、工程
    (4)において型を閉じた後に、弾性粒子と非球状粒子
    とを含有する未硬化の熱硬化性樹脂を加圧し、弾性粒子
    の反発力により生じる力により、未硬化の熱硬化性樹脂
    を繊維状強化材に含浸せしめ、熱硬化性樹脂を硬化せし
    めて、覆い蓋を表層と芯層よりなる一体的な成形品とし
    て成形することを特徴とする、請求項8記載の覆い蓋の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 工程(4)のあとに覆い蓋を所望の寸
    法に裁断する工程を含む請求項8記載の覆い蓋の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 排水処理・下水道設備用の覆い蓋であ
    る請求項1記載の覆い蓋。
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