JP2001273865A - 走査型電子顕微鏡装置とその制御方法 - Google Patents

走査型電子顕微鏡装置とその制御方法

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JP2001273865A
JP2001273865A JP2000085325A JP2000085325A JP2001273865A JP 2001273865 A JP2001273865 A JP 2001273865A JP 2000085325 A JP2000085325 A JP 2000085325A JP 2000085325 A JP2000085325 A JP 2000085325A JP 2001273865 A JP2001273865 A JP 2001273865A
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/28Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes with scanning beams

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高倍率下においても測定(観察)対象物にダ
メージ等を与えず、常に高精度なSEMイメージと線幅
測定値とを得ることができる走査型電子顕微鏡装置と該
装置による測長方法を提供する。 【解決手段】 試料10へ電子線20を照射し、該照射
に起因して試料10から放出される2次電子を検出する
走査型電子顕微鏡装置であって、試料10を観察する倍
率に応じた頻度で2次電子を検出するためのスキャン・
ジェネレータ32,36を備えた走査型電子顕微鏡装置
を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査型電子顕微鏡
(SEM)装置に関し、さらに詳しくは、測長用SEM
(Scanning Electron Microscope)装置(以下CD-SEMと
略す)と、該CD-SEMにより実現される寸法測定(測長)
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、CD−SEMの線幅測長方法とし
ては、電子線走査範囲(Field Of View )内に入射電子
を走査させながら照射し、観察対象である試料上から発
生した2次電子の量をシンチレータで輝度変換し、ディ
スプレイ上に表示していた。そして、この輝度レベルを
用いて画像データ、線幅データを得るのが一般的なCD
−SEMである。
【0003】図1は、従来におけるCD−SEMの倍率
変更方法と測長方法の例を示すフローチャートを示し、
図2は図1に示された方法を説明する図である。
【0004】図1に示されるように、まずステップS1
では例えば倍率50K(Kは103を意味する。)を選
択する。このとき、電子線の走査領域は図2(a)に示
される領域1で示され、例えばこの領域1にはデバイス
チップ(試料)上に形成されたピッチラインパターン2
が含まれる。そして、ステップS2においては上記走査
範囲に電子線を照射し、ステップS3で上記試料から発
生した2次電子をシンチレータへ取り込む。
【0005】次にステップS4において、シンチレータ
で輝度変換されることにより生成された信号に基づい
て、倍率50Kにおける走査型電子顕微鏡装置により得
られた領域1を再現する画像(イメージ)がCRT上へ
出力される。また、ステップS5において、倍率50K
における走査型電子顕微鏡装置により測長されるピッチ
パターン2のライン幅(測長値)がCRTへ出力され
る。
【0006】この時、ステップS4においてCRTに出
力された画像から所望の情報が得られない場合等には、
さらに倍率が上げられることになるが、例えばステップ
S6において倍率100Kが選択される。なお、この時
の電子線走査範囲は図2(a)及び図2(b)に示され
るように、領域3とされる。そして、ステップS7にお
いて領域3からなる走査範囲に電子線を照射し、ステッ
プS8で上記ピッチラインパターン2から発生した2次
電子をシンチレータへ取り込む。
【0007】次にステップS9において、シンチレータ
で輝度変換されることにより生成された信号に基づい
て、倍率100Kにおける走査型電子顕微鏡装置により
得られた領域3を再現する画像(イメージ)がCRT上
へ出力される。また、ステップS10において、倍率1
00Kにおいて走査型電子顕微鏡装置により測長される
ピッチパターン2のライン幅(測長値)がCRTへ出力
される。
【0008】この時、ステップS9においてCRTに出
力された画像から所望の情報が得られない場合等には、
さらに倍率が上げられることになるが、例えばステップ
S11において倍率150Kが選択される。なお、この
時の電子線走査範囲は図2(b)及び図2(c)に示さ
れるように、領域5とされる。そして、ステップS12
において領域5からなる走査範囲に電子線を照射し、ス
テップS13で上記ピッチラインパターン2から発生し
た2次電子をシンチレータへ取り込む。次にステップS
14において、シンチレータで輝度変換されることによ
り生成された信号に基づいて、倍率150Kにおける走
査型電子顕微鏡装置により得られた領域5を再現する画
像(イメージ)がCRT上へ出力される。また、ステッ
プS15において、倍率150Kにおける走査型電子顕
微鏡装置により測長されるピッチパターン2のライン幅
(測長値)がCRTへ出力され動作を終了する。
【0009】以上のような動作において、シンチレータ
の2次電子取り込みタイミングは一定の間隔とされ、例
えば10-7(sec)のオーダーとされる。また、図2
(a)に示された倍率50Kの場合における領域1の単
位面積当りの電子照射量を1.0 とすると、図2(b)に
示された倍率100Kの場合における領域3の単位面積
当りの電子照射量は4.0 となり、図2(c)に示された
倍率150Kの場合における領域5の単位面積当りの電
子照射量は9.0 となる。
【0010】以上のように、近年においては半導体素子
の微細化が急速に進んだため、超微細パターンの線幅を
精度良く管理するためには、CD−SEMの測長倍率を
上げて観察する必要性が増してきている。そして、測長
倍率を上げることにより、1画素当りの分解能を高め、
高精度なSEMイメージ(画像)の取得や測長が可能に
なる。
【0011】しかしながら、上記のような手法を用いる
と、以下のような問題が発生してしまい高精度に線幅を
測長できないという問題がある。すなわち、CD−SE
Mは測長倍率を上げるために、電子線照射領域を(以下
においてFOVとも記す。)小さくするが、高倍率とな
りFOVが狭くなると、観察対象である試料の単位面積
当りの電子照射量が増加し、小さな領域に非常に多量の
電子が降り注いでしまう。その結果、高倍率下ではチャ
ージアップの影響やコンタミネーション(あるいはカー
ボナイゼーション)の影響を強く受けるため、コントラ
ストが変化して目的対象物(測長パターン)が黒ずんで
見えたり、再現される像における線幅が変わってしまう
という問題が生じる。
【0012】このチャージアップの影響は、高倍率下に
おいて電流密度を下げる等により回避可能だが、電流密
度を下げると走査電子ビームの焦点ずれや、得られる輝
度信号のS/N比の低下など他の問題が発生してしまう
ため、実際には電流密度を下げて使用することはできな
い。また、コンタミネーションに関しては、チャンバ−
中のアモルファスカーボンなどが入射粒子と重合し、そ
れが試料上で再蓄積するものだと考えられている。この
影響を低減させるために、チャンバ−中の真空度を向上
させ、アモルファスカーボン等を捕らえるコールドトラ
ップ等の技術が採用されているが、十分な効果が得られ
ていない。
【0013】つまり、現在の技術においては、測定精度
を上げるために走査型電子顕微鏡の倍率を上げても、高
倍率になるほどチャージアップ・コンタミネーションの
影響を強く受けてしまうため、高精度なSEMイメージ
の取得や高精度な線幅測長は困難であるという問題があ
る。
【0014】なお、特開平10−213427号公報に
は、ウェーハ上の回路パターンのダメージやチャージア
ップを軽減し、短時間で回路パターンの寸法を測定する
方法が開示されている。しかしながら、そこに開示され
る方法は、回路パターンのエッジ部分など測長のために
最小限度必要な箇所だけを電子ビームにより走査するも
のであるため、高倍率になるほど単位面積当りの電子照
射量が増加して測定精度が悪化することは依然として回
避されない。また上記方法では、走査する場所を決定す
るため全領域に渡って電子線照射を行うので、その際に
ハイドロカーボンやコンタミネーションが発生してしま
うという問題もある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解消するためになされたもので、高倍率下においても
測定(観察)対象物にダメージ等を与えず、常に高精度
なSEMイメージと線幅測定値とを得ることができる走
査型電子顕微鏡装置と該装置による測長方法を提供する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、対象物へ
電子線を照射し、上記照射に起因して対象物から放出さ
れる電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法で
あって、対象物を観察する倍率に応じた頻度で電子を検
出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法を提供すること
により達成される。このような手段によれば、対象物に
照射される単位面積当りの電子線量を増加させることな
く倍率を高めることができる。また、検出の結果得られ
る全データのうち、頻度の逆数の割合に当るデータを画
像データとして抽出し、上記画像データにより対象物の
上記倍率における像を表示するものとすることができ
る。このような手段によれば、観察する倍率によらず所
望の像を得ることができる。
【0017】また、上記走査型電子顕微鏡装置の制御方
法は、検出の結果得られる全データのうち、倍率に応じ
た所定の時間に得られたデータのみを保存して、保存さ
れたデータにより対象物の上記倍率における像を表示す
るものとすることができる。このような手段によれば、
不要なデータを保存することが回避される。また、倍率
が走査型電子顕微鏡装置に予め記憶された閾値倍率以上
のときにおいて、上記倍率に応じた頻度で電子を検出す
るものとすることができる。このような手段によれば、
閾値倍率に応じた電子の検出を迅速に行うことができ
る。
【0018】また、本発明の目的は、試料表面へ電子線
を照射し、上記照射に起因して試料表面から放出される
電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法であっ
て、試料表面における異なる二つの方向のうち、第一の
方向における第一走査範囲を試料表面の観察倍率に応じ
て選択すると共に、第二の方向における第二走査範囲を
一定とし、電子を検出する間隔Tが、第一走査範囲をF
OV1、第二走査範囲をFOV2とし、検出間隔の初期
値をt1とするとき、T=(FOV1/FOV2)×
(t1)で求められる値とされる走査型電子顕微鏡装置
の制御方法を提供することにより達成される。
【0019】また、本発明の目的は、対象物へ電子線を
照射し、上記照射に起因して対象物から放出される電子
を検出する走査型電子顕微鏡装置であって、対象物を観
察する倍率に応じた頻度で電子を検出する検出手段を備
えた走査型電子顕微鏡装置を提供することにより達成さ
れる。また、上記走査型電子顕微鏡装置は、検出の結果
得られる全データのうち、頻度の逆数の割合に当るデー
タを画像データとして抽出するデータ抽出手段と、画像
データにより対象物の倍率における像を表示する表示手
段とをさらに備えたものとすることができる。
【0020】また、上記走査型電子顕微鏡装置は、検出
の結果得られる全データのうち、倍率に応じた所定の時
間に得られたデータのみを保存するデータ保存手段と、
保存されたデータにより対象物の上記倍率における像を
表示する表示手段とをさらに備えたものとすることがで
きる。また、閾値倍率を予め記憶する記憶手段をさらに
備え、検出手段は倍率が記憶手段に記憶された閾値倍率
以上である場合に、倍率に応じた頻度で電子を検出する
ものとすることができる。
【0021】また、本発明の目的は、試料表面へ電子線
を照射し、照射に起因して試料表面から放出される電子
を検出する走査型電子顕微鏡装置であって、試料表面に
おける異なる二つの方向のうち、第一の方向における第
一走査範囲を試料表面の観察倍率に応じて選択すると共
に、第二の方向における第二走査範囲を一定とする走査
手段と、第一走査範囲をFOV1、前記第二走査範囲を
FOV2とし、検出間隔の初期値をt1とするとき、電
子を検出する間隔Tを、T=(FOV1/FOV2)×
(t1)で求められる値とする検出タイミング決定手段
とを備えた走査型電子顕微鏡装置を提供することにより
達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の実施の形
態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符
号は同一または相当部分を示す。
【0023】本発明の実施の形態においては、走査型電
子顕微鏡の倍率が高くなり電子線照射領域が狭くなって
も観察対象とする試料の単位面積当りの電子照射量を上
げない工夫がなされ、より具体的には電子線走査方法や
2次電子の取り込み領域、取り込みタイミングが各々以
下のように制御される。
【0024】なお、走査型電子顕微鏡を高倍率化する
と、観察対象としての試料の表面上を走査する電子走査
速度は遅くなって行く。すなわち、実際の電子走査速度
は変わらないにもかかわらず、試料上においては高倍率
になるほど走査速度が小さくなってしまう。これに対し
ては、高倍率化に伴って走査速度を向上させることも考
えられるが、通常、電子走査速度は最大走査速度で使用
されているため、実際に走査速度を変更することはでき
ない。そこで、本発明の実施の形態においては、高倍率
下においても一方向の走査範囲は変更すること無く、シ
ンチレータの取り込みタイミングと取り込み範囲を限定
する方法が示される。
【0025】なお以下においては、本発明を測長用走査
電子顕微鏡装置(CD−SEM)に適用した場合につい
て述べるが、本発明の適用範囲はそれのみに限られるも
のではなく、集束荷電粒子線装置全般に適用できる。 [実施の形態1]図3は、本発明の実施の形態1に係る
CD−SEMの全体構成を示す図である。図3に示され
るように、このCD−SEMは、電子銃7と、カラム9
と、試料10が置かれる試料室11と、イオンポンプ1
5,23,25と、倍率可変抵抗27と、走査電源29
と、2次電子検出器31,35と、スキャン・ジェネレ
ータ32,36と、増幅器33,37と、画像メモリ3
9と、画像メモリ編集部40と、CRT41とを備え
る。そして、電子銃7はアノード13を含み、カラム9
はコンデンサレンズ17と、偏向コイル19と、対物レ
ンズ21とを含む。なお、試料室11は排気ポンプ(ド
ライポンプ)により排気される。
【0026】また、図4には、図3に示される主要部4
2の拡大図が示される。ここで、含まれる偏向コイル1
9の数は装置によって異なり、電極が代わりに用いられ
る場合もある。
【0027】そして、図3及び図4に示されるように、
2次電子検出器31には増幅器33及びスキャン・ジェ
ネレータ32が接続され、同様に2次電子検出器35に
は増幅器37及びスキャン・ジェネレータ36が接続さ
れる。そして、増幅器33,37が画像メモリ39に接
続され、画像メモリ39は画像メモリ編集部40に接続
される。また、CRT41が画像メモリ編集部40に接
続される。なお、偏向コイル19には倍率可変抵抗27
を介して走査電源29が接続される。
【0028】上記のような構成を有するCD−SEMに
おいては、電子銃7から発生した1次電子20が偏向コ
イル19により任意の倍率に偏向される。そして、偏向
された1次電子20はそのまま試料10に衝突して、そ
の試料10からは2次電子22が発生する。この2次電
子22は1次電子20が入射した方向、すなわち試料1
0の上方へ上がり、2次電子検出器31,35で検出さ
れる。そして、2次電子検出器31,35に含まれたシ
ンチレータ44において、検出された電子数に比例する
信号が生成され、増幅器33,37で増幅されて映像信
号が生成される。
【0029】さらに、映像信号は画像メモリ39に記憶
され、画像メモリ編集部40で該映像信号が編集され
る。そして、画像メモリ編集部40で編集された結果得
られた画像がCRT41に表示される。
【0030】ここで、試料10から発生した2次電子2
2をシンチレータ21へ取り込むタイミングは、スキャ
ン・ジェネレータにより制御され、所定のタイミングで
2次電子22が取り込まれる。また、倍率については偏
向コイル19を構成するスキャンコイルに流れる電流の
大きさを調節することによって可変とされる。すなわ
ち、スキャンコイルに流れる電流の大きさを変えること
により、1次電子20の偏向距離が変えられる。ここで
一般的には、1次電子を偏向させる偏向器としては電磁
偏向式と静電偏向式の2つがあるが、本発明の実施の形
態においては電磁偏向式の場合で説明される。なお静電
偏向式の場合は、電極に印加する電圧のバランスを変化
させることにより、倍率偏向及び縦と横の倍率が異なる
縦横偏向が実現される。
【0031】以下においては、後に説明するように走査
領域を変更する閾値倍率が50Kとされる場合を例とし
て説明する。図5は、本実施の形態1に係るCD−SE
Mの倍率変更方法と測長方法の例を示すフローチャート
を示し、図6は図5に示された方法を説明する図であ
る。
【0032】図5に示されるように、まずステップS1
では例えば倍率50Kを選択する。このとき、選択され
た倍率50Kは上記閾値倍率以下であるため、ステップ
S2においては、電子線の走査領域として初期設定によ
る図6(a)の領域1が選択される。なお、この領域1
にはデバイスチップ(試料)上に形成されたピッチライ
ンパターン2が含まれる。
【0033】そして、ステップS3において上記走査範
囲に電子線を照射し、上記試料から発生した2次電子を
シンチレータへ取り込む。次にステップS4において、
シンチレータで輝度変換されることにより生成された信
号に基づいて、倍率50Kにおける走査型電子顕微鏡装
置により得られた領域1を再現する画像(イメージ)が
CRT41上へ出力される。また、ステップS5におい
て、倍率50Kにおける走査型電子顕微鏡装置により測
長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がCR
T41へ出力される。
【0034】この時、ステップS4においてCRT41
に出力された画像から所望の情報が得られない場合等に
は、さらに倍率が上げられることになるが、例えばステ
ップS6において倍率100Kが選択される。このと
き、選択された倍率100Kは上記閾値倍率(50K)
より大きいため、ステップS7においては、図6(a)
及び図6(b)に示されるように、横方向について倍率
50Kのときと同じ長さを有し縦方向のみ縮小された領
域45が、電子線走査範囲として選択される。ここで、
上記のように一方向(縦方向)だけについて走査領域を
変更するためには、各方向に対応する偏向コイル19へ
流す電流の比を変化させ、電磁レンズの磁界のバランス
を調整すればよい。なお、電子線走査における固定軸
は、縦横いずれの方向であってもよい。
【0035】次に、ステップS8において、領域45か
らなる走査範囲に電子線を照射することにより上記試料
から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む際の取
り込みタイミングが以下のように変更される。すなわ
ち、シンチレータの取り込み間隔Tは、被変更走査範囲
をFOV1、固定走査範囲をFOV2とし、シンチレー
タの取り込みタイミングの初期値をt1とすると、次の
式(1)のように示される。
【0036】 T=(FOV1/FOV2)×(t1) …(1) ここで、例えばFOV1は倍率100Kに対応して1.5
μmとされ、FOV2は倍率50Kに対応して3.0 μm
とされ、t1は1/8388608 (sec )とされるため、シン
チレータの取り込みタイミングTは(1/2 )× 1/83886
08(sec )とされる。
【0037】従って、上記の式(1)から倍率が高めら
れるほどFOV1が小さくなるため、取り込みタイミン
グTが小さくなり、電子の検出頻度が高められることが
わかる。
【0038】なおここで、スキャン・ジェネレータ3
2,36が、上記取り込みタイミングすなわち2次電子
22の検出タイミングを決定するため、上記の取り込み
タイミングの変更は、スキャン・ジェネレータ32,3
6において取り込み間隔を上記の時間に設定することに
より実現される。そして、このようにシンチレータ44
へ取り込まれた2次電子22は輝度変換されて輝度レベ
ルに応じた信号が生成される。
【0039】またこのとき、上記のように取り込み間隔
が短くなることによって、得られる上記信号が多くなる
ため、該信号による情報を画像出力すると、図6(b)
に示されるように、領域45に対する横長の画像が得ら
れる。従ってステップS9において、画像メモリ編集部
40により余分な情報が切り捨てられ、データが抽出さ
れる。すなわち上記例においては、固定走査範囲(横方
向)における走査領域が可変方向の走査範囲(縦方向)
における走査領域の二倍になっているため、半分の情報
が捨てられる。つまり、図6(b)に示されるように、
横方向において走査開始から1/4 までと、3/4 から走査
終了までの切捨て領域において得られる情報が除去され
ると共に、走査開始から1/4 より3/4 までの画像情報領
域47において得られるデータが抽出される。従ってこ
の例では、倍率100Kの場合には、倍率50Kの場合
に対して二倍の頻度で2次電子が検出され、該頻度の逆
数の割合に当る1/2のデータが画像データとして抽出
される。
【0040】そして、ステップS10において、倍率1
00Kにおける走査型電子顕微鏡装置により得られた領
域47を再現する従来と等価な画像(イメージ)がCR
T41上へ出力される。また、ステップS11におい
て、倍率100Kにおいて走査型電子顕微鏡装置により
測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がC
RT41へ出力される。
【0041】この時、ステップS10においてCRT4
1に出力された画像から所望の情報が得られない場合等
には、さらに倍率が上げられることになるが、例えばス
テップS12において倍率150Kが選択される。この
とき、ステップS13においては、図6(a)及び図6
(c)に示されるように、横方向について倍率50Kの
ときと同じ長さを有し縦方向のみ縮小された領域49
が、電子線走査範囲として選択される。ここで、上記の
ように一方向(縦方向)だけについて走査領域を変更す
るためには、上記と同様に各方向に対応する偏向コイル
19へ流す電流の比を変化させ、電磁レンズの磁界のバ
ランスを調整すればよい。なお、電子線走査における固
定軸は、縦横いずれの方向であってもよい。
【0042】次に、ステップS14において、領域49
からなる走査範囲に電子線を照射することにより上記試
料から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む際の
取込みタイミングが上記と同様に変更される。すなわ
ち、上記式(1)において例えばFOV1は倍率150
Kに対応して1.0 μmとされ、FOV2は倍率50Kに
対応して3.0 μmとされ、t1は1/8388608 (sec )と
されるため、シンチレータの取り込みタイミングTは
(1/3 )× 1/8388608(sec )とされる。なお、この取
り込みタイミングの変更は、スキャン・ジェネレータ3
2,36の取り込み間隔を上記の時間に設定することに
より実現される。
【0043】またこのとき、上記のように取り込み間隔
が短くなることにより得られる情報が多くなるため、該
情報を画像出力すると、図6(c)に示されるように、
領域49に対する横長の画像が得られる。従って、ステ
ップS15において、画像メモリ編集部40により余分
な情報が切り捨てられ、データが抽出される。すなわち
上記例においては、固定走査範囲(横方向)における走
査領域は、可変方向の走査範囲(縦方向)における走査
領域の三倍になっているため、2/3の情報が捨てられ
る。つまり、図6(c)に示されるように、横方向にお
いて走査開始から1/3 までと、2/3 から走査終了までの
切捨て領域において得られる情報が除去され、走査開始
から1/3 より2/3 までの画像情報領域51において得ら
れるデータが抽出される。
【0044】そして、このように抽出された信号に基づ
き、ステップS16において、倍率150Kにおける走
査型電子顕微鏡装置により得られた領域51を再現する
従来と等価な画像(イメージ)がCRT41上へ出力さ
れる。また、ステップS17において、倍率150Kに
おいて走査型電子顕微鏡装置により測長されるピッチパ
ターン2のライン幅(測長値)がCRT41へ出力され
動作を終了する。
【0045】また上記の方法によれば、図6(a)に示
された倍率50Kの場合における領域1の単位面積当り
の電子照射量を1.0 とすると、図6(b)に示された倍
率100Kの場合における領域45の単位面積当りの電
子照射量も1.0 であり、図6(c)に示された倍率15
0Kの場合における領域49の単位面積当りの電子照射
量も1.0 となる。
【0046】以上より本実施の形態1に係る測長用走査
型電子顕微鏡装置によれば、測長箇所の単位面積当りの
電子照射量は、観察する際の倍率が高倍率化したときに
おいても増大しないため、観察対象とされる試料にチャ
ージアップの影響やコンタミネーションの影響を与える
ことを回避し、これらの影響に基づくダメージ等から該
試料を保護することができる。また、上記試料がダメー
ジ等から保護されることにより、常に高精度な走査型電
子顕微鏡画像と線幅測定値とを得ることができる。ま
た、本実施の形態1に係る測長用走査型電子顕微鏡装置
によれば、1画素当りの分解能が倍率によらず一定とな
ることからも、測長の際の倍率によらず精度のよい測長
値を得ることができる。
【0047】なお、上記実施の形態に係る測長用走査型
電子顕微鏡装置においては、1次電子20による走査速
度を変えずにシンチレータ44による2次電子22の取
り込みタイミングを変える手法を採用しているために、
試料上から見れば実質的には走査速度が向上しているこ
とと等価になる。従って、このような点から電子の揺ら
ぎによる画像形成に対する影響なども改善されるため、
走査型電子顕微鏡により得られる画像の質の向上や、測
長再現精度の向上を図ることができる。 [実施の形態2]図7は、本発明の実施の形態2に係る
CD−SEMの全体構成を示す図である。図7に示され
るように、本実施の形態に係るCD−SEMは上記実施
の形態1に係るCD−SEMと同様な構成を有するが、
倍率可変抵抗27とスキャン・ジェネレータ32,36
及び画像メモリ編集部40に接続された制御部28と、
制御部28に接続された記憶部30とがさらに備えられ
る点で相違する。
【0048】また、図8は、本発明の実施の形態2に係
るCD−SEMの動作を示すフローチャートである。図
8に示されるように、本実施の形態2に係るCD−SE
Mは上記実施の形態1に係るCD−SEMと同様に動作
するが、走査範囲を変更する際の閾値とされる閾値倍率
が記憶部30に予め記憶され、供給される測定倍率(設
定倍率)が上記閾値倍率を超えると制御部28において
判断された場合にのみ、上記実施の形態1に説明される
ようCD−SEMが制御される点で相違するものであ
る。
【0049】以下において、上記図7及び図8を参照し
つつ本実施の形態に係るCD−SEMの動作を説明す
る。まず最初に、ステップS1においてCD−SEMへ
例えば50Kという値の閾値倍率が入力され、ステップ
S2において該閾値倍率が記憶部30に記憶される。そ
して、ステップS3において1次電子20による照射ス
ポットが測長点に移動される。その後ステップS4にお
いて、設定された測定倍率が上記閾値倍率以上か否かが
制御部28により判断され、測定倍率が上記閾値倍率以
上である場合にはステップS5へ進む。
【0050】そして、ステップS5においては制御部2
8により倍率100Kが選択される。このとき、ステッ
プS6においては、横方向について倍率50Kのときと
同じ長さを有し縦方向のみ縮小された領域が、電子線走
査範囲として選択される。ここで、上記のように一方向
(縦方向)だけについて走査領域を変更するためには、
各方向に対応する偏向コイル19へ流す電流の比を変化
させ、電磁レンズの磁界のバランスを調整すればよい。
なお、電子線走査における固定軸は、縦横いずれの方向
であってもよい。
【0051】次に、ステップS7において、電子線を照
射することにより上記試料から発生した2次電子をシン
チレータへ取り込む際の取り込みタイミングが変更され
る。すなわち、シンチレータの取り込み間隔Tは、上式
(1)で求められる時間とされる。なお、この取り込み
タイミングの変更は、制御部28によってスキャン・ジ
ェネレータ32,36の取り込み間隔を上記の時間に設
定することにより実現される。そして、このようにして
シンチレータ44へ取り込まれた2次電子22は輝度変
換されて輝度レベルに応じた信号が生成される。
【0052】またこのとき、上記のように取り込み間隔
が短くなることによって、得られる上記信号が多くなる
ため、該信号による情報を画像出力すると、横長の画像
が得られる。従ってステップS8において、制御部28
により制御される画像メモリ編集部40により余分な情
報が切り捨てられ、データが抽出される。そして、ステ
ップS9において、倍率100Kにおける走査型電子顕
微鏡装置により得られた従来と等価な画像(イメージ)
がCRT41上へ出力される。また、ステップS10で
は、倍率100Kにおいて走査型電子顕微鏡装置により
測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がC
RT41へ出力される。
【0053】一方、ステップS4において、制御部28
により測定倍率が上記閾値倍率以上でないと判断される
場合にはステップS20へ進む。そして、ステップS2
0では制御部28により倍率50Kが選択される。この
とき、ステップS21においては、電子線の走査領域と
して初期設定による領域が選択される。そして、ステッ
プS22において上記走査範囲に電子線を照射し、上記
試料から発生した2次電子をシンチレータ44へ取り込
む。次にステップS23において、シンチレータ44で
輝度変換されることにより生成された信号に基づいて、
CD−SEMにより得られた倍率50Kにおける画像
(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、ステ
ップS24において、CD−SEMにより倍率50Kで
測長された結果得られた測長値がCRT41へ出力され
る。
【0054】そしてステップS11においては、制御部
28により他の測長点があるか否かが判断され、ある場
合にはステップS3へ進み、ない場合には動作を終了す
る。
【0055】以上より、本実施の形態2に係るCD−S
EMによれば、走査範囲を変更する際の基準となる閾値
倍率が予め記憶部30に記憶されるため、CD−SEM
における走査範囲の変更が高速化される。 [実施の形態3]図9は、本発明の実施の形態3に係る
CD−SEMの全体構成を示す図である。図9に示され
るように、本実施の形態に係るCD−SEMは上記実施
の形態2に係るCD−SEMと同様な構成を有するが、
制御部58はさらに画像メモリ39に接続される点で相
違するものである。
【0056】図10は、本発明の実施の形態3に係るC
D−SEMの動作を示すフローチャートである。図10
に示されるように、本実施の形態3に係るCD−SEM
は上記実施の形態2に係るCD−SEMと同様に動作す
るが、シンチレータ44における輝度変換により生成さ
れた信号のうち不要な情報を取り除く方法が相違する。
【0057】すなわち、本実施の形態3に係るCD−S
EMにおいては、画像メモリ39のオン/オフが制御部
58によって切り替えられることにより、増幅器33,
37から供給される情報が予め選択的に削減される。以
下において、本実施の形態3に係るCD−SEMの動作
を、図10を参照しつつ説明する。
【0058】図10に示されるように、まずステップS
1では、例えば測定倍率として倍率50Kが設定され
る。そして、ステップS2においては、電子線の走査範
囲として初期設定により定められた領域が制御部58に
より選択される。また、ステップS3において上記走査
範囲に電子線を照射し、測定対象である試料から発生し
た2次電子をシンチレータ44へ取り込む。次にステッ
プS4において、シンチレータ44で輝度変換されるこ
とにより生成された信号に基づいて、倍率50Kにおい
て得られた画像(イメージ)がCRT41上へ出力され
る。また、ステップS5において、倍率50Kにおいて
測長された測長値がCRT41へ出力される。
【0059】この時、ステップS4においてCRT41
に出力された画像から所望の情報が得られない場合等に
は、さらに倍率が上げられることになるが、例えばステ
ップS6において、制御部58により倍率150Kが選
択される。このとき、選択された倍率150Kは閾値倍
率とされる50Kより大きいため、ステップS7におい
ては、横方向について倍率50Kのときと同じ長さを有
し縦方向のみ縮小された領域が、制御部58により電子
線走査範囲として選択される。ここで、上記のように一
方向(縦方向)だけについて走査領域を変更するために
は、各方向に対応する偏向コイル19へ流す電流の比を
変化させ、電磁レンズの磁界のバランスを調整すればよ
い。なお、電子線走査における固定軸は、縦横いずれの
方向であってもよい。
【0060】次に、ステップS8において、走査範囲に
電子線を照射することにより上記試料から発生した2次
電子をシンチレータへ取り込む際の取り込みタイミング
が、制御部58により上記式(1)に基づいて変更され
る。なお、この取り込みタイミングの変更は、スキャン
・ジェネレータ32,36の取り込み間隔を上記の時間
に設定することにより実現される。そして、このように
シンチレータ44へ取り込まれた2次電子22は輝度変
換されて輝度レベルに応じた信号が生成される。なおこ
のとき、上記のように取り込み間隔が短くなることによ
って、得られる上記信号が多くなるため、該信号による
情報を画像出力すると、横長の画像が得られる。
【0061】次にステップS9において、制御部58に
より切り替え時間Bが算出される。ここで切り替え時間
Bは、例えば1/16384 (sec )という値をとる一走査に
要する時間Sを用いて、以下の式(2)により求められ
る。
【0062】B=S/(FOV2/FOV1)…(2) なおこの場合、式(2)において例えばFOV2は3.0
μmであり、FOV1は1.0 μmとされる。そして、ス
テップS10においては、制御部58により走査開始か
ら切り替え時間Bまで画像メモリ39がオフとされ、こ
の期間中に得られる情報が除去される。なお、上記の走
査開始から切り替え時間Bまでに得られる情報は、図6
(c)に示された切り捨て領域の情報に対応する。
【0063】また、ステップS11においては、制御部
58により走査開始後時間Bから時間2Bまで画像メモ
リ39がオンとされ、この期間に得られた情報が有効情
報として画像メモリ39に保存される。なお、この有効
情報は図6(c)に示された領域51の情報に対応す
る。そして、ステップS12においては、制御部58に
より走査開始後時間2Bから走査終了まで画像メモリ3
9がオフとされ、この期間中に得られる情報が除去され
る。なお、上記の時間2Bから走査終了までに得られる
情報は、図6(c)に示された切り捨て領域の情報に対
応する。
【0064】そして、ステップS13において、倍率1
50Kで得られる画像(イメージ)が上記有効情報に基
づき形成され、CRT41上へ出力される。また、ステ
ップS14において、倍率150Kで測長される測長値
がCRT41へ出力される。
【0065】以上より、本実施の形態に係るCD−SE
Mによれば、シンチレータ44による2次電子22の取
り込みタイミングを変更することに伴って不要となる情
報を、画像メモリ39への保存段階で除去するため、画
像(イメージ)の形成が高速化できる。 [実施の形態4]図11は、本発明の実施の形態4に係
るCD−SEMの全体構成を示す図である。図11に示
されるように、本実施の形態に係るCD−SEMは上記
実施の形態3に係るCD−SEMと同様な構成を有する
が、制御部60の構成及び記憶部61に記憶されるデー
タが相違するものである。
【0066】図12は本発明の実施の形態4に係るCD
−SEMの動作を示すフローチャートであり、図13は
本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの動作を説明
するためのグラフである。本実施の形態4に係るCD−
SEMは上記実施の形態に係るCD−SEMと同様に動
作するが、閾値倍率を自己算出する点で相違するもので
ある。以下において、本実施の形態に係るCD−SEM
の動作を、図12を参照しつつ詳しく説明する。
【0067】まず、図12に示されるようにステップS
1では、試料表面に形成された閾値倍率取得のためのラ
インパターン(テストパターン)へ1次電子20による
ビームスポットが移動される。そして、ステップS2で
は上記ラインパターンの線幅を測長するための倍率範
囲、例えば50Kから200Kの範囲が設定される。こ
こで、ステップS3においては、制御部60により線幅
を測長する際に可能な最高倍率が初期倍率として設定さ
れ、ステップS4においては該倍率下で線幅が測長さ
れ、該測長値が画像メモリ39から制御部60を介して
記憶部61に格納される。
【0068】また、ステップS5では上記倍率範囲内で
設定し得る全ての倍率で測長したか否かが判断され、全
ての倍率における測長が完了していない場合には、ステ
ップS3に戻り先に設定された倍率より一段階低い倍率
が新たに設定される。ここで、例えば上記倍率は単調減
少するように順次設定される。なお、このときステップ
S4においては、新たに設定された倍率の下で、同じ箇
所の線幅が測長される。なお、上記ラインパターンは例
えば、デバイスチップのスクライブ領域・ダミー領域に
形成された任意のパターンを有するピッチラインとする
ことができ、より具体的には5本以上のラインからなる
ピッチパターンとすることができる。このようなピッチ
パターンは、測定条件を均一化するために有用である
が、スペースパターンやコンタクトホールパターンであ
ってもよい。
【0069】このようにして、線幅を測長する際に設定
し得る最低倍率における測長まで完了すると、ステップ
S6へ進む。ここで、上記動作により得られた設定倍率
と測長値との関係は、例えば図13に示される測長値曲
線52で表され、測長値の誤差分布が算出される。そし
て、図13に示されるように、得られた測長値の誤差が
CD−SEMの再現精度保証範囲、例えば3σ=2nm
を超える場合には、制御部60により閾値となる倍率が
あると判断される。このときステップS7においては、
制御部60により上記範囲を超えてしまう倍率Meより
一段階低い倍率Mcが閾値倍率と判断され、記憶部61
に該閾値倍率Mcが記憶される。なお、ステップS6に
おいて、測長値の誤差がCD−SEMの再現精度保証範
囲、例えば3σ=2nmを超えず閾値となる倍率がない
と制御部60により判断される場合には、ステップS3
0へ進む。
【0070】そして、ステップS30においては制御部
60により、倍率が50Kでシンチレータ44における
2次電子取り込みタイミングが初期値である通常モード
が設定され、該通常モードにおいて測長される。
【0071】またステップS8においては、1次電子2
0によるビームスポットを測定対象とする測長点へ移動
させる。そして、ステップS9においては設定される測
定倍率が記憶部61に記憶された閾値倍率Mc以上であ
るか否かが制御部60により判断され、測定倍率が閾値
倍率Mc以上である場合にはステップS10へ進む。ス
テップS10では該測定倍率が選択され、ステップS1
1においては、縦方向のみ縮小された領域が、電子線走
査範囲として選択される。ここで、一方向(縦方向)だ
けについて走査領域を変更するためには、上記のように
各方向に対応する偏向コイル19へ流す電流の比を変化
させ、電磁レンズにおける磁界のバランスを調整すれば
よい。なお、電子線走査における固定軸は、縦横いずれ
の方向であってもよい。
【0072】次に、ステップS12において、電子線を
照射することにより上記試料から発生した2次電子をシ
ンチレータへ取り込む際の取り込みタイミングが変更さ
れる。すなわち、シンチレータの取り込み間隔Tは、上
記式(1)で求められる時間とされる。なお、この取り
込みタイミングの変更は、制御部60によりスキャン・
ジェネレータ32,36の取り込み間隔を上記の時間に
設定することにより実現される。そして、このようにし
てシンチレータ44へ取り込まれた2次電子22は輝度
変換されて輝度レベルに応じた信号が生成される。
【0073】またこのとき、上記のように取り込み間隔
が短くなることによって、得られる上記信号が多くなる
ため、該信号による情報を画像出力すると、横長の画像
が得られる。従ってステップS13において、制御部6
0により制御される画像メモリ編集部40によって余分
な情報が切り捨てられ、データが抽出される。そして、
ステップS14において、設定された測定倍率における
従来と等価な画像(イメージ)がCRT41上へ出力さ
れる。また、ステップS15では、該測定倍率において
測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がC
RT41へ出力される。
【0074】一方、ステップS9において、設定された
測定倍率が上記閾値倍率以上でないと制御部60により
判断される場合にはステップS20へ進む。そして、ス
テップS20では閾値倍率Mcより低い該測定倍率が選
択される。このとき、ステップS21においては、電子
線の走査範囲として初期設定による領域が制御部60に
より選択される。そして、ステップS22において上記
走査範囲に電子線を照射し、上記試料から発生した2次
電子をシンチレータへ取り込む。
【0075】次にステップS23において、シンチレー
タで輝度変換されることにより生成された信号に基づい
て、CD−SEMにより得られた上記測定倍率における
画像(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、
ステップS24において、CD−SEMにより該測定倍
率で測長された結果得られた測長値がCRT41へ出力
される。そしてステップS16においては、制御部60
により他の測長点があるか否かが判断され、ある場合に
はステップS8へ戻り、ない場合には動作を終了する。
【0076】以上より、本実施の形態4に係るCD−S
EMによれば、電子線の走査範囲やシンチレータによる
2次電子の取り込みタイミングを変更する際に参照され
る閾値倍率Mcが、試料表面に形成された閾値倍率取得
のためのラインパターンを実際に測長した結果に応じて
自己的に算出されるため、測長のための制御を容易に最
適化することができる。すなわち、例えば、実デバイス
チップの層間構造(実際には表面構造)によっては、測
長値の誤差がCD−SEMの再現精度保証範囲を超える
倍率が変化するため、このような場合に試料に応じた最
適な閾値倍率を得ることは、特に有用である。 [実施の形態5]本発明の実施の形態5に係るCD−S
EMは、その構成及び動作において上記実施の形態4に
係るCD−SEMと同様なものであるが、上記閾値倍率
Mcが以下のように自己算出される点で相違するもので
ある。
【0077】すなわち、上記実施の形態4に係るCD−
SEMにおいては、ラインパターンの線幅を測長するた
めの倍率範囲、例えば50Kから200Kまでの範囲に
おける種々の倍率での測長結果に基づいて、制御部60
により閾値倍率が求められた。これに対し、本実施の形
態に係るCD−SEMにおいては、ある第一の倍率にお
ける測長値と該第一の倍率より一段階低い第二の倍率に
おける測長値とが制御部において比較され、両測長値の
差がCD−SEMの測定再現精度(たとえば3σ=2n
m)を超えた場合に、該制御部において上記第二の倍率
が閾値倍率Mcとして選択され記憶部に記憶される。
【0078】また、本実施の形態に係るCD−SEMに
おいては、図14に示されるように、例えば設定される
倍率が200Kのとき領域53が制御部により電子線走
査領域とされ、倍率150Kのとき領域54、倍率10
0Kのとき領域55、倍率75Kのとき領域56がそれ
ぞれ電子線走査領域とされる。このように、測長する倍
率に応じて電子線走査領域がずらされることにより、電
子線の照射対象である試料に与えるダメージが軽減され
るため、測長の精度を高めることができる。 [実施の形態6]本発明の実施の形態6に係るCD−S
EMは、その構成及び動作において上記実施の形態4に
係るCD−SEMと同様なものであるが、上記閾値倍率
Mcが以下のように自己算出される点で相違するもので
ある。
【0079】すなわち、上記実施の形態4に係るCD−
SEMにおいては、ラインパターンの線幅を測長するた
めの倍率範囲、例えば50Kから200Kまでの範囲に
おいて、倍率が上記のように高倍率から低倍率へ単調減
少するように順次設定され測長が行われた。これに対し
本実施の形態に係るCD−SEMにおいては、上記倍率
範囲においてラインパターンの線幅を測長するための最
低倍率から順に、該ラインパターンの線幅を測長するた
めの最高倍率まで単調増加するよう倍率が順次設定され
測長が行われる。
【0080】そして、上記のような動作により得られた
種々の設定倍率と該設定倍率における測長値とにより、
上記図13に示されるような測長値曲線が得られる。
【0081】以上のような本実施の形態6に係るCD−
SEMによっても、上記実施の形態4に係るCD−SE
Mと同様な効果を得ることができる。
【0082】以下において、本発明の課題を解決するた
めの手段について付記する。 (1)対象物へ電子線を照射し、照射に起因して対象物
から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の
制御方法であって、対象物を観察する倍率に応じた頻度
で電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法。 (2)倍率が高くなるほど上記頻度が高められる(1)
に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。 (3)上記倍率が、走査型電子顕微鏡装置に予め記憶さ
れた閾値倍率以上のときにおいて、上記倍率に応じた頻
度で電子を検出する(1)に記載の走査型電子顕微鏡装
置の制御方法。 (4)閾値倍率は、種々の倍率においてテストパターン
を測長することにより得られた測長値の誤差分布に応じ
て決定される(3)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制
御方法。このような手段によれば、対象物に応じて最適
な閾値倍率を自動的に得ることができる。 (5)テストパターンの測長においては、上記倍率が単
調増加または単調減少するように順次設定される(4)
に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。 (6)第一の倍率において得られた第一測長値と第一の
倍率より低い第二の倍率において得られた第二測長値と
の差が所定値を超える場合における第二の倍率が、閾値
倍率として選択される(3)に記載の走査型電子顕微鏡
装置の制御方法。このような手段によれば、各倍率毎の
測定誤差を考慮して閾値倍率を選択することができるた
め、走査型電子顕微鏡装置の測定環境に応じて最適な測
長を実現できる。 (7)試料表面へ電子線を照射し、照射に起因して試料
表面から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装
置の制御方法であって、試料表面における異なる二つの
方向のうち、第一の方向における第一走査範囲を試料表
面の観察倍率に応じて選択すると共に、第二の方向にお
ける第二走査範囲を一定とし、電子を検出する間隔T
が、第一走査範囲をFOV1、第二走査範囲をFOV2
とし、検出間隔の初期値をt1とするとき、T=(FO
V1/FOV2)×(t1)で求められる値とされる走
査型電子顕微鏡装置の制御方法。 (8)検出の結果得られる全データのうち、FOV1/
FOV2の割合に当るデータを画像データとして抽出
し、画像データにより試料表面の観察倍率における像を
表示する(7)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方
法。 (9)切り替え時間Bが、電子線の一走査時間をSとす
るとき、B=S/(FOV2/FOV1)で求められる
値とされ、電子線の走査開始後時間Bから時間2Bまで
の間だけ電子の検出により得られたデータを保存して、
上記データにより試料表面の倍率における像を表示する
(7)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。 (10)対象物へ電子線を照射し、上記照射に起因して
対象物から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡
装置であって、対象物を観察する倍率に応じた頻度で電
子を検出する検出手段を備えた走査型電子顕微鏡装置。 (11)上記倍率が高くなるほど頻度が高められる(1
0)に記載の走査型電子顕微鏡装置。 (12)閾値倍率を予め記憶する記憶手段をさらに備
え、検出手段は、倍率が記憶手段に記憶された閾値倍率
以上である場合に倍率に応じた頻度で電子を検出する
(10)に記載の走査型電子顕微鏡装置。 (13)種々の倍率においてテストパターンを測長する
ことにより得られた測長値の誤差分布を算出し、誤差分
布に応じて閾値倍率を決定する閾値倍率決定手段をさら
に備えた(12)に記載の走査型電子顕微鏡装置。 (14)閾値倍率決定手段は、テストパターンの測長に
おいて、倍率を単調増加または単調減少するように順次
設定する(13)に記載の走査型電子顕微鏡装置。 (15)第一の倍率において得られた第一測長値と第一
の倍率より低い第二の倍率において得られた第二測長値
との差が所定値を超える場合における第二の倍率を、閾
値倍率として記憶手段に記憶する(12)に記載の走査
型電子顕微鏡装置。 (16)試料表面へ電子線を照射し、照射に起因して試
料表面から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡
装置であって、試料表面における異なる二つの方向のう
ち、第一の方向における第一走査範囲を試料表面の観察
倍率に応じて選択すると共に、第二の方向における第二
走査範囲を一定とする走査手段と、第一走査範囲をFO
V1、第二走査範囲をFOV2とし、検出間隔の初期値
をt1とするとき、電子を検出する間隔Tを、T=(F
OV1/FOV2)×(t1)で求められる値とする検
出タイミング決定手段とを備えた走査型電子顕微鏡装
置。 (17)検出の結果得られる全データのうち、FOV1
/FOV2の割合に当るデータを画像データとして抽出
するデータ抽出手段と、画像データにより試料表面の観
察倍率における像を表示する表示手段とをさらに備えた
(16)に記載の走査型電子顕微鏡装置。 (18)電子線の一走査時間をSとするとき、切り替え
時間Bを、次式B=S/(FOV2/FOV1)により
求める切り替え時間算出手段と、電子線の走査開始後時
間Bから時間2Bまでの間だけ電子の検出により得られ
たデータを保存するデータ保存手段と、データ保存手段
に保存されたデータより試料表面の倍率における像を表
示する表示手段とをさらに備えた(16)に記載の走査
型電子顕微鏡装置。
【0083】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、走査型電
子顕微鏡装置において対象物を観察する倍率に応じた頻
度で電子を検出することにより、対象物に照射される単
位面積当りの電子線量を増加させることなく倍率を高め
ることができるため、対象物にチャージアップの影響や
コンタミネーションの影響を与えることを回避し、これ
らの影響に基づくダメージ等から保護することができ
る。また、上記対象物がダメージ等から保護されること
により、常に高精度な走査型電子顕微鏡画像と線幅測定
値とを得ることができる。
【0084】また、検出の結果得られる全データのう
ち、頻度の逆数の割合に当るデータを画像データとして
抽出して像を表示するものとすれば、観察する倍率によ
らず所望の像を得ることができる。ここで、倍率に応じ
た所定の時間に得られたデータのみを保存して、保存さ
れたデータにより像を表示すれば、不要なデータを保存
することが回避されるため、表示速度を高めることがで
きる。
【0085】また、倍率が予め記憶された閾値倍率以上
のときにおいて、上記倍率に応じた頻度で電子を検出す
れば、閾値倍率に応じた電子の検出を迅速に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来におけるCD−SEMの倍率変更方法と測
長方法を示すフローチャートである。
【図2】図1に示されたCD−SEMの倍率変更方法と
測長方法を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る測長用走査型電子
顕微鏡装置(CD−SEM)の全体構成を示す図であ
る。
【図4】図3に示された主要部を示す拡大図である。
【図5】本実施の形態1に係るCD−SEMの倍率変更
方法と測長方法を示すフローチャートである。
【図6】図5に示されたCD−SEMの倍率変更方法と
測長方法を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るCD−SEMの全
体構成を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係るCD−SEMの動
作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態3に係るCD−SEMの全
体構成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係るCD−SEMの
動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの
全体構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの
動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの
動作を説明するためのグラフである。
【図14】本発明の実施の形態5に係るCD−SEMの
動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1,3,5,45,47,49,51,53〜56 領
域 2 ピッチラインパターン 7 電子銃 9 カラム 10 試料 11 試料室 13 アノード 15,23,25 イオンポンプ 17 コンデンサレンズ 19 偏向コイル 20 1次電子(入射電子) 21 対物レンズ 22 2次電子 27 倍率可変抵抗 28,58,60 制御部 29 走査電源 30,61 記憶部 31,35 2次電子検出器 32,36 スキャン・ジェネレータ 33,37 増幅器 39 画像メモリ 40 画像メモリ編集部 41 CRT 42 主要部 43 光ファイバ 44 シンチレータ 52 測長値曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 隆洋 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2F067 AA26 AA54 BB04 CC17 EE16 HH06 JJ05 KK04 LL00 LL02 LL14 QQ12 RR04 RR24 RR29 SS13 5C033 UU04 UU05 UU06 UU08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物へ電子線を照射し、前記照射に起
    因して前記対象物から放出される電子を検出する走査型
    電子顕微鏡装置の制御方法であって、 前記対象物を観察する倍率に応じた頻度で前記電子を検
    出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記検出の結果得られる全データのう
    ち、前記頻度の逆数の割合に当るデータを画像データと
    して抽出し、前記画像データにより前記対象物の前記倍
    率における像を表示する請求項1に記載の走査型電子顕
    微鏡装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記検出の結果得られる全データのう
    ち、前記倍率に応じた所定の時間に得られたデータのみ
    を保存して、保存された前記データにより前記対象物の
    前記倍率における像を表示する請求項1に記載の走査型
    電子顕微鏡装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記倍率が、前記走査型電子顕微鏡装置
    に予め記憶された閾値倍率以上のときにおいて、前記倍
    率に応じた頻度で前記電子を検出する請求項1に記載の
    走査型電子顕微鏡装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 試料表面へ電子線を照射し、前記照射に
    起因して前記試料表面から放出される電子を検出する走
    査型電子顕微鏡装置の制御方法であって、 前記試料表面における異なる二つの方向のうち、第一の
    方向における第一走査範囲を前記試料表面の観察倍率に
    応じて選択すると共に、第二の方向における第二走査範
    囲を一定とし、 前記電子を検出する間隔Tが、前記第一走査範囲をFO
    V1、前記第二走査範囲をFOV2とし、検出間隔の初
    期値をt1とするとき、 T=(FOV1/FOV2)×(t1) で求められる値とされる走査型電子顕微鏡装置の制御方
    法。
  6. 【請求項6】 対象物へ電子線を照射し、前記照射に起
    因して前記対象物から放出される電子を検出する走査型
    電子顕微鏡装置であって、 前記対象物を観察する倍率に応じた頻度で前記電子を検
    出する検出手段を備えた走査型電子顕微鏡装置。
  7. 【請求項7】 前記検出の結果得られる全データのう
    ち、前記頻度の逆数の割合に当るデータを画像データと
    して抽出するデータ抽出手段と、 前記画像データにより前記対象物の前記倍率における像
    を表示する表示手段とをさらに備えた請求項6に記載の
    走査型電子顕微鏡装置。
  8. 【請求項8】 前記検出の結果得られる全データのう
    ち、前記倍率に応じた所定の時間に得られたデータのみ
    を保存するデータ保存手段と、 保存された前記データにより前記対象物の前記倍率にお
    ける像を表示する表示手段とをさらに備えた請求項6に
    記載の走査型電子顕微鏡装置。
  9. 【請求項9】 閾値倍率を予め記憶する記憶手段をさら
    に備え、 前記検出手段は、前記倍率が前記記憶手段に記憶された
    前記閾値倍率以上である場合に前記倍率に応じた頻度で
    前記電子を検出する請求項6に記載の走査型電子顕微鏡
    装置。
  10. 【請求項10】 試料表面へ電子線を照射し、前記照射
    に起因して前記試料表面から放出される電子を検出する
    走査型電子顕微鏡装置であって、 前記試料表面における異なる二つの方向のうち、第一の
    方向における第一走査範囲を前記試料表面の観察倍率に
    応じて選択すると共に、第二の方向における第二走査範
    囲を一定とする走査手段と、 前記第一走査範囲をFOV1、前記第二走査範囲をFO
    V2とし、検出間隔の初期値をt1とするとき、前記電
    子を検出する間隔Tを、 T=(FOV1/FOV2)×(t1) で求められる値とする検出タイミング決定手段とを備え
    た走査型電子顕微鏡装置。
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