JP4229783B2 - 半導体ウェハ試料の検査方法および装置 - Google Patents

半導体ウェハ試料の検査方法および装置 Download PDF

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本発明は、半導体デバイスの製造過程で形成されるコンタクトホールやビアホール等の開口ホールの開口の程度やその他ウェハ試料の状況を検査する電子ビームなどの荷電粒子ビームを用いた半導体ウェハ試料の検査方法および装置に関する。
近年半導体デバイスは、多層化が進んでおり、下部に形成される素子やシリコン基板と上部に形成される素子との間を導通させるため、下部と上部の素子との間にコンタクトホールを形成し、そのコンタクトホールに導電性材料を注入することが行われている。
このコンタクトホールの形成は、下部の素子やシリコン基板の上に絶縁物質であるアルミナ(Si2)のごとき酸化膜を蒸着し、その上にフォトレジストを塗布する。このレジストが塗布された材料を露光装置に装填し、形成すべきコンタクトホールの位置に光を選択的に照射し、その部分を感光させる。
この感光された材料は現像処理等が行われて感光された部分のレジストが取り除かれ、エッチング工程に材料は移される。エッチング工程では、レジストが取り除かれ、酸化膜が露出された部分がエッチングされ、酸化膜には多数のコンタクトホールが穿たれることになる。この後、デバイス材料の表面に残されたレジストは取り除かれ、形成されたコンタクトホール内には導電性材料が注入される。
ところで、このコンタクトホールは正確な位置に酸化膜を貫通して形成されなければならない。このホールが完全な孔として形成されていないと、最終的には製作されたデバイスが不良品となり、半導体デバイス製造の歩留まりを悪化させる要因となる。
このため、コンタクトホールを形成する過程では、コンタクトホールの開口度を検査し、その結果を開口度不良に至った製造過程にフィードバックし、不良原因の解消をする必要がある。このコンタクトホールの開口度を測定するために、測長機能を有した走査電子顕微鏡(CD―SEM)やボルテージコントラストによるコンタクトホール底面のチャージ状況判定法が用いられている。
CD―SEMでは、コンタクトホールが形成されている試料領域において電子ビームを照射し、試料から発生した2次電子を検出している。この検出信号に基づいてコンタクトホールの開口径を測定し、測定された開口径に基づいて、形成されたコンタクトホールの良否の判定を行なうようにしている。
ボルテージコントラスト法では、コンタクトホールが形成されている試料領域において電子ビームを走査し、試料から発生した2次電子を検出し、この検出信号を映像信号として走査2次電子像を表示させる。この結果、コンタクトホールが正確に形成されているコンタクトホール部分は、電荷のチャージアップが生じないため、画面上黒く表示される。その一方、その底部にレジストが残っているコンタクトホールでは、チャージアップが生じ、画面上ではこのホール部分が明るく表示され、このような現象によりコンタクトホールの良否の判定を行なうことができる。
このようなCD―SEMによる形状観察や、ボルテージコントラスト法によるコンタクトホールの開口度の良否判定は、コンタクトホールのアスペクトレシオ(ホールの深さ/ホールの開口径)が小さいとき(10/1程度)までは、用いることができる。
ところで、半導体デバイス生産ラインにおいて生産されるチップ内に形成されるコンタクトホール等は、生産技術の進歩により、ホールの開口径が縮小されている。また、その一方、コンタクトホールが形成される酸化膜層の厚さは従来の厚さに比べて数倍となっている。この結果、コンタクトホールにおけるアスペクトレシオの増加を招いている。
このアスペクトレシオが増大してくると、コンタクトホールの底面で発生する信号を検出し、形状判定するCD―SEMによる計測では、底面の計測が難しくなってきている。この理由は、試料表面を形成している物質は絶縁体であり、電子ビームのような荷電粒子ビームの照射により、試料表面がマイナスの電荷でチャージアップ現象が引き起こされることによる。
すなわち、ホール底面からのマイナスの2次電子が、マイナスにチャージアップされた試料表面に形成された電界により、ホールの外側に向かうことが抑制されることによる。その結果、コンタクトホール底面から発生した2次電子を充分検出できなくなることによる。
このため、CD―SEMによる計測では、ホール底面からの信号を検出する目的で、試料表面のチャージを防ぎ、ホール底面からの信号をホール外部に取り出すことが試みられている。しかしながら、アスペクトレシオが大きくなると、試料表面にかかる電界の影響は、ホール内部にまで影響を与えることができなくなる。したがって、ホール底部から発生する信号(例えば2次電子)を検出し、2次元画像としての計測を精度良く実施することが困難となってきた。
ボルテージコントラスト法によるコンタクトホールの検査では、ホールの底部で生じている事象のうち、開口と非開口を判断するために必要な信号のみを利用し、ホール開口度の判定を行なっている。これは、試料底面の不良、この場合は酸化膜の開口不良が発生した場合には、ホール底面に電荷が蓄積し、チャージ現象を引き起こす。
このような現象を観察することでホールの不良を判定することができるため、CD―SEMに比較してアスペクトレシオの大きな試料においても、ホールの開口/非開口の判断を行なうことは可能である。
しかしながら、このボルテージコントラスト法では、試料のコンタクトホールの底面でのチャージ現象を観察するため、チャージ現象が発生する前の段階で、ホールの開口/非開口の判断を行なうことは困難である。このことは、ボルテージコントラスト法による検査が、ホール開口の不良検出には向いているが、デバイス製作のプロセス管理(プロセスの揺らぎの検査)には向いていないことを意味する。
このような状況下で、コンタクトホールが形成されている層を透過しシリコンウエハに流れる電流、すなわち、吸収電流を測定することによってコンタクトホールの開口度の検査を行なうことが試みられている(例えば、特許文献1参照)。
この吸収電流値は、コンタクトホールの開口度に応じて変化する、すなわち、開口度が良好なコンタクトホールが形成されていれば、吸収電流の値が大きくなる。
その一方、コンタクトホールの開口度が悪い場合、たとえば、コンタクトホールの底部にエッチングで取り除かれなかったレジストが残っていたり、エッチング工程で充分な深さまでエッチングが行なわれなかった場合には、吸収電流の値が小さくなり、この吸収電流値によって、コンタクトホールの形成が不充分であることを判定することができる。
ここで、吸収電流値によってコンタクトホール開口度を検査する原理について簡単に説明する。試料物質に電子ビームが照射された場合、それらの相互作用により、2次電子および反射電子等が発生する。電子ビームの加速電圧または物質の材質に依存して、物質から入射電子数以上の電子が物質外へ放出または蓄積されるため、物質中では、放出または蓄積された2次電子等により、ポテンシャルが変化する。
ここで、試料物質を接地した場合、物質には相互作用により生じた2次電子等の放出量を相殺するように、電子が流れることになる。すなわち、入射電子流をIp、2次電子流をIse、反射電子流をIbe、吸収電流をIabとすると、これらの電流の関係は次式で表される。
p=Ise+Ibe+Iab
ab=Ise−(Ibe+Ip
上式に示したように、吸収電流Iabは、試料に照射される電子ビーム(荷電粒子ビーム)の総量Ipに対して、電子ビームが照射された試料面上の物質の原子番号に応じて発生する反射電子量Ibeと、試料原子番号と加速電圧に応じて発生する2次電子信号量Iseとの差分で表される。
特開2000―174077号公報
このような吸収電流を測定してコンタクトホールの開口度を測定する方式では、測定領域に連続して荷電粒子ビーム、例えば電子ビームを照射することで吸収電流を検出する方法、パルス状に荷電粒子ビームを照射することにより吸収電流を測定する方法等が提案されている。
これらの測定方式で、高感度の計測を実施しようとした場合、検出感度を向上させるためには、検出器系の感度を一定とした場合、照射する荷電粒子ビームの電流量を増加させる必要がある。しかしながら、照射電流を増加させることで、試料表面上でのチャージアップ現象が激しくなるため、検出感度を向上させることは困難となる。
一方、検出感度を向上させる目的で、検出器系感度を向上させようとした場合、試料内に吸収される電流を検出しているため、高感度のI−V変換増幅器が必要となる。I−V変換増幅器の感度を向上させるためには、一般的に増幅器に対する帰還抵抗値を大きくするが、これに伴い、検出器および構成回路周辺に存在する容量成分の影響が増加し、結果として、信号検出時間(応答周波数)が遅くなることや、帰還抵抗として用いる抵抗値が大きくなると、温度に対しての変動率が大きくなり、測定安定性を低下させるなどの問題が生じる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、その目的は、試料内で発生する電荷移動を検出することにより、ホールの底面状態の変化など半導体ウェハ試料の状況の検査を高感度、高精度で行なうことができる半導体ウェハ試料の検査方法および装置を実現するにある。
請求項1に記載の発明に基づく半導体ウェハ試料の検査方法は、半導体ウェハ試料の表面に荷電粒子ビームを照射し、この照射によって試料に吸収された電子電流を検出し、吸収電子電流に基づいてウェハ試料の検査を行なう半導体ウェハ試料の検査方法において、ウェハ試料の裏面、あるいは、ウェハ試料の周辺に所定の間隔を保って電極を配置し、ウェハ試料と容量結合された電極に流れる電流を検出すると共に、ウェハ試料に照射される荷電粒子ビームの電流量を測定する測定器を備え、該測定器で測定された電流量に対する前記検出電流の比率を求め、該求めた比率に基づいて、半導体ウェハの検査を行うようにしたことを特徴としている。
請求項に記載の発明に基づく半導体ウェハ試料の検査装置は、半導体ウェハ試料の表面に荷電粒子ビームを照射し、この照射によって試料に吸収された電子電流を検出し、吸収電子電流に基づいてウェハ試料の検査を行う半導体ウェハ試料の検査装置において、ウェハ試料の裏面、あるいは、ウェハ試料の周辺に所定の間隔を保って電極を配置し、ウェハ試料と容量結合された電極に流れる電流を検出する検出回路と、ウェハ試料に照射される荷電粒子ビームの電流量を測定する測定器を備え、該測定器で測定された電流量に対する前記検出回路からの検出信号の比率を求め、該求めた比率に基づいて、半導体ウェハの検査を行うようにしたことを特徴としている。
請求項に記載の発明に基づく半導体ウェハ試料の検査装置は、半導体ウェハ試料の表面に荷電粒子ビームを照射し、この照射によって試料に吸収された電子電流を検出し、吸収電子電流に基づいてウェハ試料の検査を行なう半導体ウェハ試料の検査装置において、ウェハ試料の周辺に所定の間隔を保って電極を配置し、ウェハ試料と電極との間の距離を調整するためのガイドピンを備え、ウェハ試料と容量結合された電極に流れる電流を検出する検出回路を有し、この検出回路からの検出信号に基づいて、半導体ウェハの検査を行なうようにしたことを特徴としている。
ウェハ試料の裏面、あるいはその側面に所定の間隔を保って配置された電極と、ウェハ試料の裏面と電極との間に生じた容量を検出する手段とを備えた。この結果、試料内を移動する電荷を試料裏面や試料側面に構成する容量成分で蓄積し、この容量成分を、ミラー積分回路で積分後計測する等の手段により測定するようにしたので、計測のイズを低減することができる。
また、荷電粒子ビームの走査タイミングと計測タイミングを一致させることにより、計測結果が各走査フィールドごとの結果として判定できる。更に、ミラー積分後計測することで、積分時間を長くすることにより、より小さな電荷変化も精度良く計測することができる。
更にまた、電荷の計測を試料面への荷電粒子ビーム照射が行われていないタイミング(ブランキング期間)に行なうことで、試料内での信号変化が一定の状況で計測可能となる。そして、計測したデータを照射電流で規格化し、かつ信号発生率データとして比較することで、照射電流量に依存しないデータ比較を実施することができる。
また、試料電荷検出器として動作する電極と、ガイドピンとの間に生じる静電容量を、試料と電極との間に生じる静電容量に比べて著しく小さくしたこと、あるいは、試料電荷検出器として動作する電極と、電極を保持する保持台との間に生じる静電容量を、試料と電極との間に生じる静電容量に比べて著しく小さくしたので、正確な吸収電流の計測が可能となリ、また、計測値のSN比が向上すると共に、再現性の良い吸収電流の計測が可能となった。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に用いられる走査電子顕微鏡の一例の要部を示したもの、図2は、図1の構成に基づく信号検出系や制御系を示した図である。図1において、1は試料室であり、試料室1の上部には電子光学系カラム2が配置されている。カラム2の上部には、図示していないが電子銃が設けられており、この電子銃から発生し加速された電子ビームは、図示していないコンデンサレンズと対物レンズとによって、試料室1内に配置されたウェハ試料3上に集束される。
電子ビームは試料3上に細く集束されると共に、電子光学カラム2内に設けられた走査コイルによってウェハ試料3上の所定領域を2次元的に走査する。この走査コイルへの走査信号は、コンピュータの如き制御装置によって制御される走査制御回路から供給される。
ウェハ試料3は、シリコンウェハ4上に絶縁物質である酸化膜5が均一な厚さに蒸着やイオンプレーティング等の成膜技術を用いて形成されている。酸化膜5には、多数のコンタクトホール6が形成されている。このコンタクトホール6は、例えば、次のような工程で形成される。
まず、酸化膜5の表面にレジストが塗布され、レジストが塗布されたウェハ試料3がステッパーのごとき露光装置にセットされる。この露光装置によってコンタクトホールを形成すべきウェハの所定箇所を露光する。露光が終了したウェハ試料3は、現像され、その後感光した所定箇所のレジストが除去され、感光されていないレジストは、酸化膜5上に残されている。
この所定箇所のレジストが除去されたウェハ試料3は、プラズマエッチング装置等により、エッチング処理がなされる。このエッチング処理により、露光された所定箇所のみがエッチング処理され、酸化膜5には、多数のコンタクトホール6が形成される。
上記した工程でコンタクトホール6が形成されたウェハ試料3は、試料室1内に配置される。詳細には図示していないが、ウェハ試料3は、水平、垂直移動、回転等が可能な試料ステージ上に置かれ、ウェハ試料3はウェハ試料を支持する部材とは絶縁される構造となっている。
ウェハ試料3の下部には、ウェハ試料3の裏面に平行に電極プレート7が配置されており、ウェハ試料3の裏面とプレート7との間には空間(この場合の空間は真空)を設けるようにしている。この構成により、ウェハ試料3の裏面が片側電極となり、材料ウェハ3の裏面に対向するプレート7が対極電極となるコンデンサ(静電容量)Cpが形成される。この材料ウェハ3の裏面と電極プレート7との間の空間の距離dは、誘電率が1(真空)の容量として積分回路構成に必要な容量が得られるように設定される。
ウェハ試料3の端部近傍には、材料に照射される荷電粒子ビーム、例えば電子ビームの電流量を測定するためのファラデーカップ8が設けられている。また、ウェハ試料3の裏面の一部には電極線9が接続されており、この電極線9の他端は後述する前置増幅器に接続される。電極線9は、電極プレート7を貫通して設けられており、電極プレート7と同一の電位を有するシールド10により保護され、試料裏面検出端子からの電極線9との静電容量を一定に保つ機能を有している。
このような構成により、ウェハ試料3の表面上で荷電粒子ビームを走査したとき(またはファラデーカップ8による荷電粒子ビームの電流量の測定時)には、試料裏面と電極プレート7との間に設定される容量に対して、電荷を蓄積する機能を提供する。
次に、図2に基づいて信号検出回路構成について説明する。20はブランキング電極21およびブランキングプレート22からなるブランカーで、ここを通過した荷電粒子ビームが、試料3に照射される荷電粒子ビームとして、走査コイル11に入射し、2次元走査される。11は試料3に照射される荷電粒子ビームを2次元走査するための走査コイルであり、走査コイル11には走査制御回路12から走査信号が供給される。走査コイル11による荷電粒子ビーム走査により、コンタクトホールの底部には、底部の状態に応じて容量(コンデンサ)Ccが形成される。
前置増幅器13は、試料3の裏面と、電極プレート7との間で構成された容量によるミラー積分回路を構成している。試料3の裏面からの電極線9とファラデーカップ8からの入射電流量信号は、前置増幅器(差動増幅器)13の+端子に接続され、電極プレート7と同一の電位を有するシールド10は前置増幅器13の出力側に接続される。なお、前置増幅器13の−端子はこの回路のグラウンドへ接地される。
更に、ミラー積分回路を構成する容量成分に対しては、積分回路をリセットする目的で、差動増幅器13の入力端子(+端子)と差動増幅器13の出力端子との間にスイッチ回路S2が設けられる。更にまた、ミラー積分回路を保護する目的で、差動増幅器13の入力端子を接地するためのスイッチ回路S1が設けられている。
上記した走査制御回路12からのブランキング信号は、前置増幅器制御回路14に供給される。また、前置増幅器制御回路14は、ミラー積分回路における積算の開始と停止の制御(スイッチ回路S2のタイミング制御)、データの読み取りのタイミング制御を行う。
上記した図1、図2の構成において、シリコンウェハ4上に構成される半導体回路は、回路を構成するウェハと直接的な電気接続は無く、高抵抗もしくは容量により接続されている。また、開口度の測定(ホール開口の良否の判定)を行なうコンタクトホール6を構成する素材は、導電性のない素材が多く用いられている。このことから、コンタクトホール6の検査を行なう場合、コンタクトホール6に荷電粒子ビームを照射するだけでは、荷電粒子ビームの走査に伴って連続的な吸収電流を得ることは難しく、試料表面の帯電を引き起こし、検査が困難となる。
図1、図2に示した本発明の一実施の形態では、被検査試料が容量結合している点に着目し、電荷の移動量を時間積分により測定することによって目的を達成するようにしている。
試料表面の帯電を防ぐためには、試料表面に対して照射する荷電粒子ビームの照射時間を短くする必要がある。これを実現するため、荷電粒子ビームは、試料表面上の所定領域を一定時間間隔で2次元走査する。荷電粒子ビームの走査制御系では、所定領域を荷電粒子ビームが2次元走査するごとに走査終了信号(ブランキング信号)を発生する。前置増幅器の制御では、ブランキング信号に基づいてデータの読み取り、リフレッシュタイミングを制御する。
図3はこのような制御のタイミング図である。図3の(a)では、ビーム走査のタイミングを示しており、信号がハイレベルの時に荷電粒子ビームによる試料上の2次元走査が行なわれる。また、信号がローレベルの時は荷電粒子ビームのブランキング期間となる。(b)は、荷電粒子ビームの2次元走査により得られる信号を示しており、荷電粒子ビームがコンタクトホール部を走査した際に、吸収電流が流れる。
図3(c)は、積算のタイミング、すなわち、スイッチ回路S2が開放されているタイミングを示している。図から明らかなように、ビーム走査と同期して積算が行なわれる。(d)はデータの読み取りのタイミングを示しており、ビーム走査がブランキングのタイミングでデータの読み取りが行なわれる。(e)は、出力データVoを示している。
前置増幅器13では、各コンタクトホールはウェハに対して荷電粒子ビームを照射すると、コンタクトホール部に電荷が蓄積され、この電荷変化は、ウェハ裏面と電極プレート7との間に構成される容量に電荷が蓄積される。荷電粒子ビームが2次元走査領域の全面を走査終了すると、荷電粒子ビームはブランキングされる。荷電粒子ビームがブランキングされることにより、コンタクトホールからの新たな電荷の供給がなくなるために、ウェハ裏面に構成される容量部の電荷変化は止まる。
荷電粒子ビームが2次元走査中、前置増幅器部13に設けられたスイッチS2は、前記したように、開の状態を保つ。このことにより、前置増幅器13は、ウェハ裏面の容量と差動増幅器とで構成されるミラー積分回路の動作を行う。荷電粒子ビームがブランキング状態に達した時、ミラー積分回路からの出力Voは安定する。ここで得られる出力電圧Voがコンタクトホール上を荷電粒子ビームが走査した際の電荷移動量となる。
前置増幅器制御回路14は、ブランキング信号を受け取った後、計測系(データ読み取り回路25)に対し、出力信号Voを計測するように指示を出す。出力信号Voの計測が終了した時点で、前置増幅器制御回路14は、積分器リセット信号を発生させ、リセットスイッチS2を閉の状態にすることで、試料裏面容量Cpをリフレッシュさせる。試料裏面容量Cpがリセットされた時点で、荷電粒子ビームの走査再開信号を走査制御回路12に対して指示する。
ここで、計測された出力値は、走査時間(計測時間Δt)と、試料裏面容量から以下の計算により電流量に変換できる。
Iin=―Vo(Cp/Δt)
信号検出量は、照射される荷電粒子ビームの電流量により変化するため、正しい計測結果を得るためには、計測前に照射電流量を計測し、照射電流量に対する計測値の比率で比較することが望ましい。また、コンタクトホールでの電荷移動量は、試料から発生する2次電子信号に依存することから、計測結果を得る際には、照射電流と計測値の差分で比較することが望ましい。
Ipr=―Vpr(Cp/Δt)
Iin=―Vo(Cp/Δt)
この2つの式から信号発生率δを求めると次のようになる。
δ=1―(Iin/Ipr)
以上をまとめると、計測結果は次式と等価となる。
δ=1―(Vin/Vpr)
以上の動作を繰り返すことで、荷電粒子ビームの走査領域に対する走査回数ごとの計測値を得ることができる。
図4は他の実施の形態を示している。この実施の形態では、積分器を構成する容量として、増幅器側に基準容量のコンデンサCsを設けるようにしている。また、基準容量のリセット手段として、スイッチS1,S2が設けられている。信号検出用増幅器は、試料室外に設ける必要はなく、試料裏面に配置される電極プレート付近に配置しても良い。
また、試料裏面に配置される電極プレートと試料ステージとの間に増幅器回路のグラウンドと同一のポテンシャルを有する配線を行ない、ステージグラウンドと隔離することで、SN比を向上させることができる。なお、試料裏面の容量をバッファとして、前置増幅器回路13の入力端子と出力端子の間に計測基準容量(Cs)を設けるようにしたが、この場合、S1,S2によるリフレッシュ、読み込みタイミングをブランキング動作にリンクさせることなく制御しても良い。この実施の形態における各信号のタイミング図を図5に示した。
以上説明した実施の形態においては、試料内を移動する電荷を試料裏面に構成する容量成分で蓄積し、この容量成分を、ミラー積分回路で積分後計測する等の手段により測定するようにしたので、計測ノイズを低減することができる。
また、荷電粒子ビームの走査タイミングと計測タイミングを一致させることにより、計測結果が各走査フィールドごとの結果として判定できる。更に、ミラー積分後計測することで、積分時間を長くすることにより、より小さな電荷変化も精度良く計測することができる。
更にまた、電荷の計測を試料面への荷電粒子ビーム照射が行われていないタイミング(ブランキング期間)に行なうことで、試料内での信号変化が一定の状況で計測可能となる。そして、計測したデータを照射電流で規格化し、かつ信号発生率データとして比較することで、照射電流量に依存しないデータ比較を実施することができる等の効果が得られる。
この結果、図1、図2を用いて説明した本発明の一実施の形態としてのホールの検査装置により、ホールの底面状態の変化を高感度で検出することができる。しかしながら、半導体デバイスのデザインルールが急速な進行を遂げ、例えば、コンタクトホールの小径化が進み、アスペクト比がよりおおきくなり続けていくことが予測され、そのような場合でも、ホールの開口度の検査を高い精度で行なう必要がある。
また、デバイス製造工程のエッチング、洗浄、打ち込み、研磨等の工程に起因するパラメータの変動や、面内の不均一性が半導体製品の歩留まり低下や経年変化による不良品増加を引き起こしている。原因となる問題点も、デザインルールと同様に微細化が進んでいる。例えば、ホールの接触抵抗値のばらつきにおいて、今まで問題視していなかったレベルのばらつきが今後の半導体製品では、重大な欠陥に発展する可能性を秘めていることが指摘されている。そのため、更に精度を向上させた検査装置を提供することが要求されている。以下、図1、図2で示した実施の形態に比べて、より高い精度の検査装置の実施の形態について説明する。
その前に、容量の検出系の構成と動作について少し詳しく説明する。図6は容量成分の検出系を示している。図中OLは対物レンズであり、Rwはウェハと接触する電極間の抵抗、Cwはウェハの容量、Chはウェハと裏面電極間の容量、Csは裏面電極とその構成母材間の容量である。この図6に示した吸収電流検出系では、ウェハの容量Cwとウェハと裏面電極間の容量Cwの変動に応じて2種の信号Ia,Ibが得られる。
吸収電流値としては、ウェハ3の容量Cwと、ウェハ3と裏面電極7間の容量Chとの間の第1の検出系Daから得られる信号Iaと、裏面電極とその構成母材間の容量Csとの間の第2の検出系Dbから得られる信号Ibとを、加算器29により加算した信号が用いられる。その関係式は、入射電子流をIp、2次電子流をIse、反射電子流をIbe、吸収電流をIabとすると、次のように表される。
ab=Ip−(Ise+Ibe)=Ia+Ib … (1)
しかしながら、現実的には、ウェハはステージ上に載置されるため、図に示すように、裏面電極とその構成母材間の容量Csを介して、ステージ(チャンバ等の周辺部材を含む)へのリーク電流Isが発生する。したがって、吸収電流値は、次のように表される。
ab=Ip−(Ise+Ibe+Is)=Ia+Ib−Is … (2)
ここで、図6の状態において、Ch≦Csであり、Rw=∞の場合、前記(2)式は次のように書き変えることができる。
ab=Ia+Ib−Is=0+小−大=負
この結果、Ia:Ibの検出比率が0:100となり、Isの影響度合いが大きくなる。このような状態で吸収電流を検出すると、Csが大きい場合、Isが大きくなり、計測電流の絶対値が少なくなり、増幅器をハイゲインにせざるを得ず、相対的にノイズ等に非常に敏感とならざるを得ない。よって、精度の高い吸収電流の計測が困難となる。
また、ウェハの種類や製作工程の相違により、ウェハと接触する電極間の抵抗Rwは変化する。高抵抗接触(Rw=∞)の場合は、電流の計測が不可能となるケースも生じた。更に、ウェハの接触圧により、Rwの値は変化し、計測の再現性が不安定となるなどの問題も生じていた。
このような問題を解決するためには、図6に示した等価回路構成で、裏面電極とその構成母材間の容量Csの値を無視できるレベルまで小さくすれば良い。すなわち、Ch≫Csの状態とすることにより、リーク電流値Isが小さくなり、逆に計測電流が大きくなり、ノイズの影響を受けにくくなるため、精度の高い吸収電流の計測を行うことが可能となる。
図7の構成は、図6の実施の形態の変形であり、Csの値は充分に小さくし、無視できるレベルとしている。そして、IaとIbとを同一の増幅器30によって混合して計測することができるように構成している。この結果、不安定パラメータであるRwの変動を無視する検出系を実現することができる。なお、Iaの信号線とIbの信号線のそれぞれにスイッチS1,S2を設けているので、Ia,Ib,Ia+Ibをそれぞれ選択して検出可能としている。
図8に示した実施の形態でも、図7に示した実施の形態と同様に、Csの値は充分に小さくし、無視できるレベルとしている。そして、IaとIbとを別々の増幅器31,32に供給しそれぞれの信号を増幅後に任意の信号処理が行なえるように構成した。例えば、IaとIbとを別々に計測し、比率を検証することによって、Rwを予測することが可能となる。
さて、図1.図2に示した実施の形態では、ウェハ試料3の裏面に所定の間隔を保って電極7を配置し、ウェハ試料表面の電荷の変化を、ウェハ試料3と容量結合された電極7に流れる電流を計測することによって検出するように構成している。ウェハ試料3の吸収電流量を検出する電極として、図9に示すように、ウェハ試料3の周辺にウェハ試料3を取り囲むように配置された電極35を用いても同様な効果が達成できる。
図9において、電極35とウェハ試料3との間の距離Lは、一定の値に維持される。ウェハ試料3に電子ビームを照射することによって生じた吸収電流、すなわち、試料に蓄積される電荷は、電極35と試料3との間の空間距離と真空による静電容量により、検出器として動作する電極35によって検出される。電極35によって検出された信号は、増幅器36に供給される。なお、電極の検出感度を決める結合容量は、試料自身の誘電率と試料3と検出器である電極35との間の距離に依存する。
図10の実施の形態では、試料3と電極35との間の距離を所定の値Lに維持するため、試料位置を微調整するための4本のガイドピンG1〜G4が設けられている。各ガイドピンの一方の先端は、ウェハ試料3の側部に当接しており、ガイドピンを図中矢印方向に微動させることにより、試料3と電極35との間の距離を微動させることができ、試料3と電極35との間の距離を所定の値Lに保つように構成されている。この結果、適正にステージにセットされた試料3と電極35との間の結合容量Chは、試料と電極との間の距離が変化することによって変動することが防止される。
また、各ガイドピンは導電性部材によって形成され、各ガイドピンの他端は、増幅器37に接続されている。この結果、試料3からの電荷は各ガイドピンを介して増幅器37供給される。増幅器37によって増幅された信号は、計測器38を介して、データ処理装置39、データ判定処理ユニット40に供給される。なお、電極35によって検出された信号は、増幅器36を介して計測器38に供給される。
この実施の形態では、ガイドピンG1〜G4を試料3に当接させるように構成したので、試料内の電荷を直接計測することができる。更に、ガイドピンからの信号と、電極35からの信号を別々に検出できるように構成したので、データ処理装置39,データ判定処理ユニット40によって、ウェハ試料3の帯電等の状況を判断する処理も行なうことができる。もちろん、電極35からの検出信号とガイドピンG1〜G4によって検出された信号を計測器38で加算し、加算された値を被検査試料3において計測された総電荷量として用いることができる。
また、試料電荷検出器として動作する電極35からの信号が0の時、試料の裏面が例えば、図1に示した電極プレート7に接触しているか、もしくは、試料周辺においてガイドピンが試料に接触していることを判断することができる。逆に、電極35からの信号が0以外の時、試料の裏面、もしくは試料周辺におけるガイドピン接触部分が接触抵抗を有していると判断することができる。
更に、検出信号の処理をデータ処理装置39で行い、その処理結果に基づいてデータ判定処理ユニット40で各種判断を行うように構成されているので、例えば、試料電荷検出器としての電極35からの検出信号が、荷電粒子ビーム照射直後に信号を検出し、その後検出値が0になったような場合、試料3が高誘電率の物質で形成されていると判定することができる。
図10に示した本発明の実施の形態では、更に次の検査を行なうことができる。すなわち、試料電荷検出器としての電極35からの信号が0の時、試料3の裏面もしくは試料3の周辺部において、ガイドピンG1〜G4が接触していると判断することができる。逆に、試料電荷検出器としての電極35からの信号が0以外の時、試料3の裏面もしくは試料3の周辺部において、ガイドピンG1〜G4の接触部分が接触抵抗を有していると判断することができる。
なお、これらの判断は、図10に示した信号処理系により、次のように行われる。すなわち、電極35で検出された信号と、ガイドピンG1〜G4によって検出された信号をそれぞれ増幅器36および37によって増幅した後,計測器38により、それぞれの信号の電流量が計測される。計測器38により計測された2種の信号の電流値は、データ処理装置39において記憶され、記憶されたデータは、データ判定処理ユニット40に供給される。データ処理判定処理ユニット40は、電極35で検出された信号と、ガイドピンG1〜G4によって検出された信号の2種の電流値データにより、例えば、試料3とガイドピンとが接触しているか、試料のガイドピン接触部分が接触抵抗を有しているか等の判断を行う。なお、判断結果については、図示していないがプリンターによって打ち出されるか、液晶ディスプレイなどの表示装置上に表示される。
さて、図10の構成においては、試料電荷検出器としての電極35からの信号を増幅器36を介して計測器38に供給し、試料電荷に応じた信号を検出している。この図10の構成において、試料3に電子ビームなどの荷電粒子ビームを照射した場合、そのビーム照射の直後に所定の値以上の電流信号を検出し、その後検出値が0になる場合がある。
図11はこのような検出信号波形を示しており、横軸は時間(t)、縦軸は電流値である。この検出信号波形図で、時刻T1において荷電粒子ビームを試料に照射しており、荷電粒子ビームの照射と同時に試料電荷検出信号が急激に立ち上がる。時刻T1から、検出信号の最大値が検出された時刻T2までが信号の立ち上がり時間t1である。検出信号は、最大値まで急激に立ち上がるが、最大値を過ぎると、比較的ゆっくりと減少し、時刻T3になると検出信号は0となる。この時刻T2から時刻T3までが信号の立下り時間t2である。
この図11に示した波形のように、荷電粒子ビームの照射と同時に信号が立ち上がり、その後検出信号が0になるような場合は、試料3が高誘電率の物質で形成されていると判断することができる。この判断は、データ判定処理ユニット40において行なう。
また、図12に示すように、被検査試料3の表面に誘電膜45が形成されていることが分かっている場合、図11のような信号が検出されると、試料表面の誘電膜45の厚さが厚いと判断することができる。この誘電膜の誘電率は、検出信号の最大値Smによって求めることも可能であり、また、各種の試料を測定し、各試料ごとの測定時の検出信号の最大値を比較することによって、各種試料の誘電率の大小の様子を知ることができる。
このような誘電率の試料ごとの比較は、検出信号の立ちあがり時間t1によって行なうことができる。すなわち、誘電率の高い試料ほど立ち上がり時間t1が短くなる。また、誘電率の試料ごとの比較は、検出信号の立ち下がり時間t2によって行なうことができる。すなわち、誘電率の高い試料ほど立ち下がり時間t2が短くなる。更に、誘電率の試料ごとの比較は、検出信号の半値幅Wによって行なうことができる。すなわち、誘電率の高い試料ほど検出信号の半値幅Wが小さくなる。
次に、試料3の裏面、もしくは、ガイドピンの試料接触面に絶縁膜が形成されているか、また、絶縁膜が形成されている場合の絶縁膜の厚さの判定を行なう方法について説明する。この判定を行う場合も、図10に示した構成が使用される。まず、試料電荷検出器としての電極35とガイドピンG1〜G4の両者で信号が検出された時、試料裏面、もしくは、ガイドピンの試料接触面に絶縁膜が形成されていると判定することができる。
また、試料表面に形成された絶縁膜の厚さを判定する場合には、電極35によって検出される信号強度とガイドピンで検出される信号強度の比率によってその判定を行なうことができる。すなわち、電極35によって検出される信号強度の割合が大きいほど絶縁膜の厚さが厚いと判定することができる。絶縁膜の厚さの絶対値を求める場合には、事前に信号強度の比率と絶縁膜の厚さとの関係をテーブルの形式で記憶しておき、実際の検査時には、2種の信号強度の比率を求め、記憶されているテーブルから、対応する絶縁膜の厚さを読み取れば良い。
ところで、電極35からの検出信号とガイドピンG1〜G4によって検出された信号を、それぞれ増幅器36、37によって増幅した後計測器38で加算し、加算された値を被検査試料3において計測された総電荷量として用いることができることを前に説明した。この総電荷量とその総電荷量を計測した際に試料に照射した荷電粒子ビームの電流の総量との比較を行うことにより、被検査試料3の表面における誘電膜の膜圧を比較推定することができる。
次に、試料3に荷電粒子ビームを照射し、前記総電荷量を一定時間計測し、計測時間内における総電荷量の変化率Rを求める。図13は総電荷量の変化率Rの時間変化を示しており、時刻T1で試料に荷電粒子ビームが照射される。この荷電粒子ビーム照射後の総電荷量の変化率が計測され、変化率Rが事前に定めたしきい値S以下になったとき(T4)、変化率の計測を終了させる。
この変化率Rが事前に定めたしきい値S以下になったとき(T4)の総電荷量を収集して記憶し、標準試料や各種異なった試料で、同様な方法により取得された総電荷量との比較を行なう。この比較処理はデータ判定処理ユニット40において行なわれ、被検査試料3の各種項目の検査を行なうことができる。
図14は本発明の他の実施の形態を示しており、電極35からの検出信号とガイドピンG1〜G4によって検出された信号を、それぞれ増幅器36、37によって増幅した後、画像化処理ユニット46に供給する。画像化処理ユニット46では、2種の信号について映像信号として用いることができるように、輝度やコントラスト調整が行なわれる。
画像化処理ユニット46において信号処理が行なわれた映像信号は、陰極線管や液晶ディスプレイ等の表示装置47に供給されることから、表示装置47には試料3の特定領域における荷電粒子ビームの2次元走査に基づいて、電極35によって検出された信号に基づく試料の表面像が得られる。また、映像信号として、ガイドピンG1〜G4によって検出された信号を用いても、同様に試料の表面像が得られる。もちろん、映像信号として、電極35によって検出された信号と、ガイドピンG1〜G4によって検出された信号とを加算した信号を用いても、同様に試料の表面像が得られる。このようにして得られた像は、試料内で発生する電荷移動を検出し、その検出信号に基づいたものであることから、ホールの底面状態の変化を高精度で映像化することができる。
本発明に基づく試料室内に配置されるウェハ試料とプレート電極を示す図である。 図1の構成における容量を計測する回路の一例を示す図である。 図2の計測回路のタイミング図である。 図1の構成における容量を計測する他の回路例を示す図である。 図4の計測回路のタイミング図である。 試料に吸収された電荷を計測する等価回路の一例を示す図である。 試料に吸収された電荷を計測する等価回路の他の例を示す図である。 試料に吸収された電荷を計測する等価回路の他の例を示す図である。 試料の周囲に試料電荷検出器として動作する電極を配置した、本発明の他の実施の形態を示す図である。 図9に示した構成において、試料位置の微調整を可能とする本発明の実施の形態を示す図である。 試料に荷電粒子ビームを照射した際の吸収電流値の時間変化を示す図である。 試料表面に誘電膜が形成されたときの信号処理を行なう実施の形態を示す図である。 試料に荷電粒子ビームを照射した際の総電荷量の変化率曲線を示す図である。 試料の吸収電流に基づいて試料像を表示する実施の形態を示す図である。
符号の説明
1 電子銃
2 ブランキング電極
3 偏向電極
4 アパーチャ
5 ナイフエッジ
6 検出器
7 装置コントロール部
8 データコントロール部
9 ブランキング増幅器
10 DA変換増幅器
11 前置増幅器
12 信号処理部
13 補正テーブル
14 加算器
15 位置補正回路

Claims (9)

  1. 半導体ウェハ試料の表面に荷電粒子ビームを照射し、この照射によって試料に吸収された電子電流を検出し、吸収電子電流に基づいてウェハ試料の検査を行なう半導体ウェハ試料の検査方法において、ウェハ試料の裏面、あるいは、ウェハ試料の周辺に所定の間隔を保って電極を配置し、ウェハ試料と容量結合された電極に流れる電流を検出すると共に、ウェハ試料に照射される荷電粒子ビームの電流量を測定する測定器を備え、該測定器で測定された電流量に対する前記検出電流の比率を求め、該求めた比率に基づいて、半導体ウェハの検査を行うようにした半導体ウェハ試料の検査方法。
  2. 半導体ウェハ試料の表面に荷電粒子ビームを照射し、この照射によって試料に吸収された電子電流を検出し、吸収電子電流に基づいてウェハ試料の検査を行う半導体ウェハ試料の検査装置において、ウェハ試料の裏面、あるいは、ウェハ試料の周辺に所定の間隔を保って電極を配置し、ウェハ試料と容量結合された電極に流れる電流を検出する検出回路と、ウェハ試料に照射される荷電粒子ビームの電流量を測定する測定器を備え、該測定器で測定された電流量に対する前記検出回路からの検出信号の比率を求め、該求めた比率に基づいて、半導体ウェハの検査を行うようにした半導体ウェハ試料の検査装置。
  3. 半導体ウェハ試料の表面に荷電粒子ビームを照射し、この照射によって試料に吸収された電子電流を検出し、吸収電子電流に基づいてウェハ試料の検査を行なう半導体ウェハ試料の検査装置において、ウェハ試料の周辺に所定の間隔を保って電極を配置し、ウェハ試料と電極との間の距離を調整するためのガイドピンを備え、ウェハ試料と容量結合された電極に流れる電流を検出する検出回路を有し、この検出回路からの検出信号に基づいて、半導体ウェハの検査を行なうようにした半導体ウェハ試料の検査装置。
  4. 前記ガイドピンは導電性材料で形成され、試料内の電荷量を直接計測できることを特徴とする請求項記載の半導体ウェハ試料の検査装置。
  5. 試料電荷検出器として動作する電極と、ガイドピンとの間に生じる静電容量は、試料と電極との間に生じる静電容量に比べて著しく小さくされていることを特徴とする請求項3又は4記載の半導体ウェハ試料の検査装置。
  6. 試料電荷検出器として動作する電極と、ガイドピンとの間に生じる静電容量は、試料と電極との間に生じる静電容量に比べて1/10以下に設定されていることを特徴とする請求項5記載の半導体ウェハ試料の検査装置。
  7. 試料電荷検出器として動作する電極と、電極を保持する保持台との間に生じる静電容量は、試料と電極との間に生じる静電容量に比べて著しく小さくされていることを特徴とする請求項3又は4記載の半導体ウェハ試料の検査装置。
  8. 試料電荷検出器として動作する電極と、電極を保持する保持台との間に生じる静電容量は、試料と電極との間に生じる静電容量に比べて1/10以下に設定されていることを特徴とする請求項記載の半導体ウェハ試料の検査装置。
  9. 試料電荷検出器として動作する電極と、ガイドピンからそれぞれ電流を検出し、2種の検出信号に基づいて、試料の状況を判断する装置を有していることを特徴とする請求項3乃至8の何れか一項に記載の半導体ウェハ試料の検査装置。
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