JP4331854B2 - 走査型電子顕微鏡装置とその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は走査型電子顕微鏡(SEM)装置に関し、さらに詳しくは、測長用SEM(Scanning Electron Microscope)装置(以下CD-SEMと略す)と、該CD-SEMにより実現される寸法測定(測長)方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、CD−SEMの線幅測長方法としては、電子線走査範囲(Field Of View )内に入射電子を走査させながら照射し、観察対象である試料上から発生した2次電子の量をシンチレータで輝度変換し、ディスプレイ上に表示していた。そして、この輝度レベルを用いて画像データ、線幅データを得るのが一般的なCD−SEMである。
【0003】
図1は、従来におけるCD−SEMの倍率変更方法と測長方法の例を示すフローチャートを示し、図2は図1に示された方法を説明する図である。
【0004】
図1に示されるように、まずステップS1では例えば倍率50K(Kは103 を意味する。)を選択する。このとき、電子線の走査領域は図2(a)に示される領域1で示され、例えばこの領域1にはデバイスチップ(試料)上に形成されたピッチラインパターン2が含まれる。そして、ステップS2においては上記走査範囲に電子線を照射し、ステップS3で上記試料から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む。
【0005】
次にステップS4において、シンチレータで輝度変換されることにより生成された信号に基づいて、倍率50Kにおける走査型電子顕微鏡装置により得られた領域1を再現する画像(イメージ)がCRT上へ出力される。また、ステップS5において、倍率50Kにおける走査型電子顕微鏡装置により測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がCRTへ出力される。
【0006】
この時、ステップS4においてCRTに出力された画像から所望の情報が得られない場合等には、さらに倍率が上げられることになるが、例えばステップS6において倍率100Kが選択される。なお、この時の電子線走査範囲は図2(a)及び図2(b)に示されるように、領域3とされる。そして、ステップS7において領域3からなる走査範囲に電子線を照射し、ステップS8で上記ピッチラインパターン2から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む。
【0007】
次にステップS9において、シンチレータで輝度変換されることにより生成された信号に基づいて、倍率100Kにおける走査型電子顕微鏡装置により得られた領域3を再現する画像(イメージ)がCRT上へ出力される。また、ステップS10において、倍率100Kにおいて走査型電子顕微鏡装置により測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がCRTへ出力される。
【0008】
この時、ステップS9においてCRTに出力された画像から所望の情報が得られない場合等には、さらに倍率が上げられることになるが、例えばステップS11において倍率150Kが選択される。なお、この時の電子線走査範囲は図2 (b)及び図2(c)に示されるように、領域5とされる。そして、ステップS12において領域5からなる走査範囲に電子線を照射し、ステップS13で上記ピッチラインパターン2から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む。次にステップS14において、シンチレータで輝度変換されることにより生成された信号に基づいて、倍率150Kにおける走査型電子顕微鏡装置により得られた領域5を再現する画像(イメージ)がCRT上へ出力される。また、ステップS15において、倍率150Kにおける走査型電子顕微鏡装置により測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がCRTへ出力され動作を終了する。
【0009】
以上のような動作において、シンチレータの2次電子取り込みタイミングは一定の間隔とされ、例えば10-7(sec)のオーダーとされる。また、図2(a)に示された倍率50Kの場合における領域1の単位面積当りの電子照射量を1.0 とすると、図2(b)に示された倍率100Kの場合における領域3の単位面積当りの電子照射量は4.0 となり、図2(c)に示された倍率150Kの場合における領域5の単位面積当りの電子照射量は9.0 となる。
【0010】
以上のように、近年においては半導体素子の微細化が急速に進んだため、超微細パターンの線幅を精度良く管理するためには、CD−SEMの測長倍率を上げて観察する必要性が増してきている。そして、測長倍率を上げることにより、1画素当りの分解能を高め、高精度なSEMイメージ(画像)の取得や測長が可能になる。
【0011】
しかしながら、上記のような手法を用いると、以下のような問題が発生してしまい高精度に線幅を測長できないという問題がある。すなわち、CD−SEMは測長倍率を上げるために、電子線照射領域を(以下においてFOVとも記す。)小さくするが、高倍率となりFOVが狭くなると、観察対象である試料の単位面積当りの電子照射量が増加し、小さな領域に非常に多量の電子が降り注いでしまう。その結果、高倍率下ではチャージアップの影響やコンタミネーション(あるいはカーボナイゼーション)の影響を強く受けるため、コントラストが変化して目的対象物(測長パターン)が黒ずんで見えたり、再現される像における線幅が変わってしまうという問題が生じる。
【0012】
このチャージアップの影響は、高倍率下において電流密度を下げる等により回避可能だが、電流密度を下げると走査電子ビームの焦点ずれや、得られる輝度信号のS/N比の低下など他の問題が発生してしまうため、実際には電流密度を下げて使用することはできない。また、コンタミネーションに関しては、チャンバ−中のアモルファスカーボンなどが入射粒子と重合し、それが試料上で再蓄積するものだと考えられている。この影響を低減させるために、チャンバ−中の真空度を向上させ、アモルファスカーボン等を捕らえるコールドトラップ等の技術が採用されているが、十分な効果が得られていない。
【0013】
つまり、現在の技術においては、測定精度を上げるために走査型電子顕微鏡の倍率を上げても、高倍率になるほどチャージアップ・コンタミネーションの影響を強く受けてしまうため、高精度なSEMイメージの取得や高精度な線幅測長は困難であるという問題がある。
【0014】
なお、特開平10−213427号公報には、ウェーハ上の回路パターンのダメージやチャージアップを軽減し、短時間で回路パターンの寸法を測定する方法が開示されている。しかしながら、そこに開示される方法は、回路パターンのエッジ部分など測長のために最小限度必要な箇所だけを電子ビームにより走査するものであるため、高倍率になるほど単位面積当りの電子照射量が増加して測定精度が悪化することは依然として回避されない。また上記方法では、走査する場所を決定するため全領域に渡って電子線照射を行うので、その際にハイドロカーボンやコンタミネーションが発生してしまうという問題もある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題を解消するためになされたもので、高倍率下においても測定(観察)対象物にダメージ等を与えず、常に高精度なSEMイメージと線幅測定値とを得ることができる走査型電子顕微鏡装置と該装置による測長方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、対象物へ電子線を照射し、上記照射に起因して対象物から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法であって、対象物を観察する倍率に応じた頻度で電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法を提供することにより達成される。このような手段によれば、対象物に照射される単位面積当りの電子線量を増加させることなく倍率を高めることができる。また、検出の結果得られる全データのうち、頻度の逆数の割合に当るデータを画像データとして抽出し、上記画像データにより対象物の上記倍率における像を表示するものとすることができる。このような手段によれば、観察する倍率によらず所望の像を得ることができる。
【0017】
また、上記走査型電子顕微鏡装置の制御方法は、検出の結果得られる全データのうち、倍率に応じた所定の時間に得られたデータのみを保存して、保存されたデータにより対象物の上記倍率における像を表示するものとすることができる。このような手段によれば、不要なデータを保存することが回避される。また、倍率が走査型電子顕微鏡装置に予め記憶された閾値倍率以上のときにおいて、上記倍率に応じた頻度で電子を検出するものとすることができる。このような手段によれば、閾値倍率に応じた電子の検出を迅速に行うことができる。
【0018】
また、本発明の目的は、試料表面へ電子線を照射し、上記照射に起因して試料表面から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法であって、試料表面における異なる二つの方向のうち、第一の方向における第一走査範囲を試料表面の観察倍率に応じて選択すると共に、第二の方向における第二走査範囲を一定とし、電子を検出する間隔Tが、第一走査範囲をFOV1、第二走査範囲をFOV2とし、検出間隔の初期値をt1とするとき、T=(FOV1/FOV2)×(t1)で求められる値とされる走査型電子顕微鏡装置の制御方法を提供することにより達成される。
【0019】
また、本発明の目的は、対象物へ電子線を照射し、上記照射に起因して対象物から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置であって、対象物を観察する倍率に応じた頻度で電子を検出する検出手段を備えた走査型電子顕微鏡装置を提供することにより達成される。また、上記走査型電子顕微鏡装置は、検出の結果得られる全データのうち、頻度の逆数の割合に当るデータを画像データとして抽出するデータ抽出手段と、画像データにより対象物の倍率における像を表示する表示手段とをさらに備えたものとすることができる。
【0020】
また、上記走査型電子顕微鏡装置は、検出の結果得られる全データのうち、倍率に応じた所定の時間に得られたデータのみを保存するデータ保存手段と、保存されたデータにより対象物の上記倍率における像を表示する表示手段とをさらに備えたものとすることができる。また、閾値倍率を予め記憶する記憶手段をさらに備え、検出手段は倍率が記憶手段に記憶された閾値倍率以上である場合に、倍率に応じた頻度で電子を検出するものとすることができる。
【0021】
また、本発明の目的は、試料表面へ電子線を照射し、照射に起因して試料表面から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置であって、試料表面における異なる二つの方向のうち、第一の方向における第一走査範囲を試料表面の観察倍率に応じて選択すると共に、第二の方向における第二走査範囲を一定とする走査手段と、第一走査範囲をFOV1、前記第二走査範囲をFOV2とし、検出間隔の初期値をt1とするとき、電子を検出する間隔Tを、T=(FOV1/FOV2)×(t1)で求められる値とする検出タイミング決定手段とを備えた走査型電子顕微鏡装置を提供することにより達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0023】
本発明の実施の形態においては、走査型電子顕微鏡の倍率が高くなり電子線照射領域が狭くなっても観察対象とする試料の単位面積当りの電子照射量を上げない工夫がなされ、より具体的には電子線走査方法や2次電子の取り込み領域、取り込みタイミングが各々以下のように制御される。
【0024】
なお、走査型電子顕微鏡を高倍率化すると、観察対象としての試料の表面上を走査する電子走査速度は遅くなって行く。すなわち、実際の電子走査速度は変わらないにもかかわらず、試料上においては高倍率になるほど走査速度が小さくなってしまう。これに対しては、高倍率化に伴って走査速度を向上させることも考えられるが、通常、電子走査速度は最大走査速度で使用されているため、実際に走査速度を変更することはできない。そこで、本発明の実施の形態においては、高倍率下においても一方向の走査範囲は変更すること無く、シンチレータの取り込みタイミングと取り込み範囲を限定する方法が示される。
【0025】
なお以下においては、本発明を測長用走査電子顕微鏡装置(CD−SEM)に適用した場合について述べるが、本発明の適用範囲はそれのみに限られるものではなく、集束荷電粒子線装置全般に適用できる。
[実施の形態1]
図3は、本発明の実施の形態1に係るCD−SEMの全体構成を示す図である。図3に示されるように、このCD−SEMは、電子銃7と、カラム9と、試料10が置かれる試料室11と、イオンポンプ15,23,25と、倍率可変抵抗27と、走査電源29と、2次電子検出器31,35と、スキャン・ジェネレータ32,36と、増幅器33,37と、画像メモリ39と、画像メモリ編集部40と、CRT41とを備える。そして、電子銃7はアノード13を含み、カラム9はコンデンサレンズ17と、偏向コイル19と、対物レンズ21とを含む。なお、試料室11は排気ポンプ(ドライポンプ)により排気される。
【0026】
また、図4には、図3に示される主要部42の拡大図が示される。ここで、含まれる偏向コイル19の数は装置によって異なり、電極が代わりに用いられる場合もある。
【0027】
そして、図3及び図4に示されるように、2次電子検出器31には増幅器33及びスキャン・ジェネレータ32が接続され、同様に2次電子検出器35には増幅器37及びスキャン・ジェネレータ36が接続される。そして、増幅器33,37が画像メモリ39に接続され、画像メモリ39は画像メモリ編集部40に接続される。また、CRT41が画像メモリ編集部40に接続される。なお、偏向コイル19には倍率可変抵抗27を介して走査電源29が接続される。
【0028】
上記のような構成を有するCD−SEMにおいては、電子銃7から発生した1次電子20が偏向コイル19により任意の倍率に偏向される。そして、偏向された1次電子20はそのまま試料10に衝突して、その試料10からは2次電子22が発生する。この2次電子22は1次電子20が入射した方向、すなわち試料10の上方へ上がり、2次電子検出器31,35で検出される。そして、2次電子検出器31,35に含まれたシンチレータ44において、検出された電子数に比例する信号が生成され、増幅器33,37で増幅されて映像信号が生成される。
【0029】
さらに、映像信号は画像メモリ39に記憶され、画像メモリ編集部40で該映像信号が編集される。そして、画像メモリ編集部40で編集された結果得られた画像がCRT41に表示される。
【0030】
ここで、試料10から発生した2次電子22をシンチレータ21へ取り込むタイミングは、スキャン・ジェネレータにより制御され、所定のタイミングで2次電子22が取り込まれる。また、倍率については偏向コイル19を構成するスキャンコイルに流れる電流の大きさを調節することによって可変とされる。すなわち、スキャンコイルに流れる電流の大きさを変えることにより、1次電子20の偏向距離が変えられる。ここで一般的には、1次電子を偏向させる偏向器としては電磁偏向式と静電偏向式の2つがあるが、本発明の実施の形態においては電磁偏向式の場合で説明される。なお静電偏向式の場合は、電極に印加する電圧のバランスを変化させることにより、倍率偏向及び縦と横の倍率が異なる縦横偏向が実現される。
【0031】
以下においては、後に説明するように走査領域を変更する閾値倍率が50Kとされる場合を例として説明する。図5は、本実施の形態1に係るCD−SEMの倍率変更方法と測長方法の例を示すフローチャートを示し、図6は図5に示された方法を説明する図である。
【0032】
図5に示されるように、まずステップS1では例えば倍率50Kを選択する。このとき、選択された倍率50Kは上記閾値倍率以下であるため、ステップS2においては、電子線の走査領域として初期設定による図6(a)の領域1が選択される。なお、この領域1にはデバイスチップ(試料)上に形成されたピッチラインパターン2が含まれる。
【0033】
そして、ステップS3において上記走査範囲に電子線を照射し、上記試料から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む。次にステップS4において、シンチレータで輝度変換されることにより生成された信号に基づいて、倍率50Kにおける走査型電子顕微鏡装置により得られた領域1を再現する画像(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、ステップS5において、倍率50Kにおける走査型電子顕微鏡装置により測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がCRT41へ出力される。
【0034】
この時、ステップS4においてCRT41に出力された画像から所望の情報が得られない場合等には、さらに倍率が上げられることになるが、例えばステップS6において倍率100Kが選択される。このとき、選択された倍率100Kは上記閾値倍率(50K)より大きいため、ステップS7においては、図6(a)及び図6(b)に示されるように、横方向について倍率50Kのときと同じ長さを有し縦方向のみ縮小された領域45が、電子線走査範囲として選択される。ここで、上記のように一方向(縦方向)だけについて走査領域を変更するためには、各方向に対応する偏向コイル19へ流す電流の比を変化させ、電磁レンズの磁界のバランスを調整すればよい。なお、電子線走査における固定軸は、縦横いずれの方向であってもよい。
【0035】
次に、ステップS8において、領域45からなる走査範囲に電子線を照射することにより上記試料から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む際の取り込みタイミングが以下のように変更される。すなわち、シンチレータの取り込み間隔Tは、被変更走査範囲をFOV1、固定走査範囲をFOV2とし、シンチレータの取り込みタイミングの初期値をt1とすると、次の式(1)のように示される。
【0036】
T=(FOV1/FOV2)×(t1) …(1)
ここで、例えばFOV1は倍率100Kに対応して1.5 μmとされ、FOV2は倍率50Kに対応して3.0 μmとされ、t1は1/8388608 (sec )とされるため、シンチレータの取り込みタイミングTは(1/2 )× 1/8388608(sec )とされる。
【0037】
従って、上記の式(1)から倍率が高められるほどFOV1が小さくなるため、取り込みタイミングTが小さくなり、電子の検出頻度が高められることがわかる。
【0038】
なおここで、スキャン・ジェネレータ32,36が、上記取り込みタイミングすなわち2次電子22の検出タイミングを決定するため、上記の取り込みタイミングの変更は、スキャン・ジェネレータ32,36において取り込み間隔を上記の時間に設定することにより実現される。そして、このようにシンチレータ44へ取り込まれた2次電子22は輝度変換されて輝度レベルに応じた信号が生成される。
【0039】
またこのとき、上記のように取り込み間隔が短くなることによって、得られる上記信号が多くなるため、該信号による情報を画像出力すると、図6(b)に示されるように、領域45に対する横長の画像が得られる。従ってステップS9において、画像メモリ編集部40により余分な情報が切り捨てられ、データが抽出される。すなわち上記例においては、固定走査範囲(横方向)における走査領域が可変方向の走査範囲(縦方向)における走査領域の二倍になっているため、半分の情報が捨てられる。つまり、図6(b)に示されるように、横方向において走査開始から1/4 までと、3/4 から走査終了までの切捨て領域において得られる情報が除去されると共に、走査開始から1/4 より3/4 までの画像情報領域47において得られるデータが抽出される。従ってこの例では、倍率100Kの場合には、倍率50Kの場合に対して二倍の頻度で2次電子が検出され、該頻度の逆数の割合に当る1/2のデータが画像データとして抽出される。
【0040】
そして、ステップS10において、倍率100Kにおける走査型電子顕微鏡装置により得られた領域47を再現する従来と等価な画像(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、ステップS11において、倍率100Kにおいて走査型電子顕微鏡装置により測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がCRT41へ出力される。
【0041】
この時、ステップS10においてCRT41に出力された画像から所望の情報が得られない場合等には、さらに倍率が上げられることになるが、例えばステップS12において倍率150Kが選択される。このとき、ステップS13においては、図6(a)及び図6(c)に示されるように、横方向について倍率50Kのときと同じ長さを有し縦方向のみ縮小された領域49が、電子線走査範囲として選択される。ここで、上記のように一方向(縦方向)だけについて走査領域を変更するためには、上記と同様に各方向に対応する偏向コイル19へ流す電流の比を変化させ、電磁レンズの磁界のバランスを調整すればよい。なお、電子線走査における固定軸は、縦横いずれの方向であってもよい。
【0042】
次に、ステップS14において、領域49からなる走査範囲に電子線を照射することにより上記試料から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む際の取込みタイミングが上記と同様に変更される。すなわち、上記式(1)において例えばFOV1は倍率150Kに対応して1.0 μmとされ、FOV2は倍率50Kに対応して3.0 μmとされ、t1は1/8388608 (sec )とされるため、シンチレータの取り込みタイミングTは(1/3 )× 1/8388608(sec )とされる。なお、この取り込みタイミングの変更は、スキャン・ジェネレータ32,36の取り込み間隔を上記の時間に設定することにより実現される。
【0043】
またこのとき、上記のように取り込み間隔が短くなることにより得られる情報が多くなるため、該情報を画像出力すると、図6(c)に示されるように、領域49に対する横長の画像が得られる。従って、ステップS15において、画像メモリ編集部40により余分な情報が切り捨てられ、データが抽出される。すなわち上記例においては、固定走査範囲(横方向)における走査領域は、可変方向の走査範囲(縦方向)における走査領域の三倍になっているため、2/3の情報が捨てられる。つまり、図6(c)に示されるように、横方向において走査開始から1/3 までと、2/3 から走査終了までの切捨て領域において得られる情報が除去され、走査開始から1/3 より2/3 までの画像情報領域51において得られるデータが抽出される。
【0044】
そして、このように抽出された信号に基づき、ステップS16において、倍率150Kにおける走査型電子顕微鏡装置により得られた領域51を再現する従来と等価な画像(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、ステップS17において、倍率150Kにおいて走査型電子顕微鏡装置により測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がCRT41へ出力され動作を終了する。
【0045】
また上記の方法によれば、図6(a)に示された倍率50Kの場合における領域1の単位面積当りの電子照射量を1.0 とすると、図6(b)に示された倍率100Kの場合における領域45の単位面積当りの電子照射量も1.0 であり、図6(c)に示された倍率150Kの場合における領域49の単位面積当りの電子照射量も1.0 となる。
【0046】
以上より本実施の形態1に係る測長用走査型電子顕微鏡装置によれば、測長箇所の単位面積当りの電子照射量は、観察する際の倍率が高倍率化したときにおいても増大しないため、観察対象とされる試料にチャージアップの影響やコンタミネーションの影響を与えることを回避し、これらの影響に基づくダメージ等から該試料を保護することができる。また、上記試料がダメージ等から保護されることにより、常に高精度な走査型電子顕微鏡画像と線幅測定値とを得ることができる。また、本実施の形態1に係る測長用走査型電子顕微鏡装置によれば、1画素当りの分解能が倍率によらず一定となることからも、測長の際の倍率によらず精度のよい測長値を得ることができる。
【0047】
なお、上記実施の形態に係る測長用走査型電子顕微鏡装置においては、1次電子20による走査速度を変えずにシンチレータ44による2次電子22の取り込みタイミングを変える手法を採用しているために、試料上から見れば実質的には走査速度が向上していることと等価になる。従って、このような点から電子の揺らぎによる画像形成に対する影響なども改善されるため、走査型電子顕微鏡により得られる画像の質の向上や、測長再現精度の向上を図ることができる。
[実施の形態2]
図7は、本発明の実施の形態2に係るCD−SEMの全体構成を示す図である。図7に示されるように、本実施の形態に係るCD−SEMは上記実施の形態1に係るCD−SEMと同様な構成を有するが、倍率可変抵抗27とスキャン・ジェネレータ32,36及び画像メモリ編集部40に接続された制御部28と、制御部28に接続された記憶部30とがさらに備えられる点で相違する。
【0048】
また、図8は、本発明の実施の形態2に係るCD−SEMの動作を示すフローチャートである。図8に示されるように、本実施の形態2に係るCD−SEMは上記実施の形態1に係るCD−SEMと同様に動作するが、走査範囲を変更する際の閾値とされる閾値倍率が記憶部30に予め記憶され、供給される測定倍率 (設定倍率)が上記閾値倍率を超えると制御部28において判断された場合にのみ、上記実施の形態1に説明されるようCD−SEMが制御される点で相違するものである。
【0049】
以下において、上記図7及び図8を参照しつつ本実施の形態に係るCD−SEMの動作を説明する。まず最初に、ステップS1においてCD−SEMへ例えば50Kという値の閾値倍率が入力され、ステップS2において該閾値倍率が記憶部30に記憶される。そして、ステップS3において1次電子20による照射スポットが測長点に移動される。その後ステップS4において、設定された測定倍率が上記閾値倍率以上か否かが制御部28により判断され、測定倍率が上記閾値倍率以上である場合にはステップS5へ進む。
【0050】
そして、ステップS5においては制御部28により倍率100Kが選択される。このとき、ステップS6においては、横方向について倍率50Kのときと同じ長さを有し縦方向のみ縮小された領域が、電子線走査範囲として選択される。ここで、上記のように一方向(縦方向)だけについて走査領域を変更するためには、各方向に対応する偏向コイル19へ流す電流の比を変化させ、電磁レンズの磁界のバランスを調整すればよい。なお、電子線走査における固定軸は、縦横いずれの方向であってもよい。
【0051】
次に、ステップS7において、電子線を照射することにより上記試料から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む際の取り込みタイミングが変更される。すなわち、シンチレータの取り込み間隔Tは、上式(1)で求められる時間とされる。なお、この取り込みタイミングの変更は、制御部28によってスキャン・ジェネレータ32,36の取り込み間隔を上記の時間に設定することにより実現される。そして、このようにしてシンチレータ44へ取り込まれた2次電子22は輝度変換されて輝度レベルに応じた信号が生成される。
【0052】
またこのとき、上記のように取り込み間隔が短くなることによって、得られる上記信号が多くなるため、該信号による情報を画像出力すると、横長の画像が得られる。従ってステップS8において、制御部28により制御される画像メモリ編集部40により余分な情報が切り捨てられ、データが抽出される。そして、ステップS9において、倍率100Kにおける走査型電子顕微鏡装置により得られた従来と等価な画像(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、ステップS10では、倍率100Kにおいて走査型電子顕微鏡装置により測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がCRT41へ出力される。
【0053】
一方、ステップS4において、制御部28により測定倍率が上記閾値倍率以上でないと判断される場合にはステップS20へ進む。そして、ステップS20では制御部28により倍率50Kが選択される。このとき、ステップS21においては、電子線の走査領域として初期設定による領域が選択される。そして、ステップS22において上記走査範囲に電子線を照射し、上記試料から発生した2次電子をシンチレータ44へ取り込む。次にステップS23において、シンチレータ44で輝度変換されることにより生成された信号に基づいて、CD−SEMにより得られた倍率50Kにおける画像(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、ステップS24において、CD−SEMにより倍率50Kで測長された結果得られた測長値がCRT41へ出力される。
【0054】
そしてステップS11においては、制御部28により他の測長点があるか否かが判断され、ある場合にはステップS3へ進み、ない場合には動作を終了する。
【0055】
以上より、本実施の形態2に係るCD−SEMによれば、走査範囲を変更する際の基準となる閾値倍率が予め記憶部30に記憶されるため、CD−SEMにおける走査範囲の変更が高速化される。
[実施の形態3]
図9は、本発明の実施の形態3に係るCD−SEMの全体構成を示す図である。図9に示されるように、本実施の形態に係るCD−SEMは上記実施の形態2に係るCD−SEMと同様な構成を有するが、制御部58はさらに画像メモリ39に接続される点で相違するものである。
【0056】
図10は、本発明の実施の形態3に係るCD−SEMの動作を示すフローチャートである。図10に示されるように、本実施の形態3に係るCD−SEMは上記実施の形態2に係るCD−SEMと同様に動作するが、シンチレータ44における輝度変換により生成された信号のうち不要な情報を取り除く方法が相違する。
【0057】
すなわち、本実施の形態3に係るCD−SEMにおいては、画像メモリ39のオン/オフが制御部58によって切り替えられることにより、増幅器33,37から供給される情報が予め選択的に削減される。以下において、本実施の形態3に係るCD−SEMの動作を、図10を参照しつつ説明する。
【0058】
図10に示されるように、まずステップS1では、例えば測定倍率として倍率50Kが設定される。そして、ステップS2においては、電子線の走査範囲として初期設定により定められた領域が制御部58により選択される。また、ステップS3において上記走査範囲に電子線を照射し、測定対象である試料から発生した2次電子をシンチレータ44へ取り込む。次にステップS4において、シンチレータ44で輝度変換されることにより生成された信号に基づいて、倍率50Kにおいて得られた画像(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、ステップS5において、倍率50Kにおいて測長された測長値がCRT41へ出力される。
【0059】
この時、ステップS4においてCRT41に出力された画像から所望の情報が得られない場合等には、さらに倍率が上げられることになるが、例えばステップS6において、制御部58により倍率150Kが選択される。このとき、選択された倍率150Kは閾値倍率とされる50Kより大きいため、ステップS7においては、横方向について倍率50Kのときと同じ長さを有し縦方向のみ縮小された領域が、制御部58により電子線走査範囲として選択される。ここで、上記のように一方向(縦方向)だけについて走査領域を変更するためには、各方向に対応する偏向コイル19へ流す電流の比を変化させ、電磁レンズの磁界のバランスを調整すればよい。なお、電子線走査における固定軸は、縦横いずれの方向であってもよい。
【0060】
次に、ステップS8において、走査範囲に電子線を照射することにより上記試料から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む際の取り込みタイミングが、制御部58により上記式(1)に基づいて変更される。なお、この取り込みタイミングの変更は、スキャン・ジェネレータ32,36の取り込み間隔を上記の時間に設定することにより実現される。そして、このようにシンチレータ44へ取り込まれた2次電子22は輝度変換されて輝度レベルに応じた信号が生成される。なおこのとき、上記のように取り込み間隔が短くなることによって、得られる上記信号が多くなるため、該信号による情報を画像出力すると、横長の画像が得られる。
【0061】
次にステップS9において、制御部58により切り替え時間Bが算出される。ここで切り替え時間Bは、例えば1/16384 (sec )という値をとる一走査に要する時間Sを用いて、以下の式(2)により求められる。
【0062】
B=S/(FOV2/FOV1)…(2)
なおこの場合、式(2)において例えばFOV2は3.0 μmであり、FOV1は1.0 μmとされる。そして、ステップS10においては、制御部58により走査開始から切り替え時間Bまで画像メモリ39がオフとされ、この期間中に得られる情報が除去される。なお、上記の走査開始から切り替え時間Bまでに得られる情報は、図6(c)に示された切り捨て領域の情報に対応する。
【0063】
また、ステップS11においては、制御部58により走査開始後時間Bから時間2Bまで画像メモリ39がオンとされ、この期間に得られた情報が有効情報として画像メモリ39に保存される。なお、この有効情報は図6(c)に示された領域51の情報に対応する。そして、ステップS12においては、制御部58により走査開始後時間2Bから走査終了まで画像メモリ39がオフとされ、この期間中に得られる情報が除去される。なお、上記の時間2Bから走査終了までに得られる情報は、図6(c)に示された切り捨て領域の情報に対応する。
【0064】
そして、ステップS13において、倍率150Kで得られる画像(イメージ)が上記有効情報に基づき形成され、CRT41上へ出力される。また、ステップS14において、倍率150Kで測長される測長値がCRT41へ出力される。
【0065】
以上より、本実施の形態に係るCD−SEMによれば、シンチレータ44による2次電子22の取り込みタイミングを変更することに伴って不要となる情報を、画像メモリ39への保存段階で除去するため、画像(イメージ)の形成が高速化できる。
[実施の形態4]
図11は、本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの全体構成を示す図である。図11に示されるように、本実施の形態に係るCD−SEMは上記実施の形態3に係るCD−SEMと同様な構成を有するが、制御部60の構成及び記憶部61に記憶されるデータが相違するものである。
【0066】
図12は本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの動作を示すフローチャートであり、図13は本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの動作を説明するためのグラフである。本実施の形態4に係るCD−SEMは上記実施の形態に係るCD−SEMと同様に動作するが、閾値倍率を自己算出する点で相違するものである。以下において、本実施の形態に係るCD−SEMの動作を、図12を参照しつつ詳しく説明する。
【0067】
まず、図12に示されるようにステップS1では、試料表面に形成された閾値倍率取得のためのラインパターン(テストパターン)へ1次電子20によるビームスポットが移動される。そして、ステップS2では上記ラインパターンの線幅を測長するための倍率範囲、例えば50Kから200Kの範囲が設定される。ここで、ステップS3においては、制御部60により線幅を測長する際に可能な最高倍率が初期倍率として設定され、ステップS4においては該倍率下で線幅が測長され、該測長値が画像メモリ39から制御部60を介して記憶部61に格納される。
【0068】
また、ステップS5では上記倍率範囲内で設定し得る全ての倍率で測長したか否かが判断され、全ての倍率における測長が完了していない場合には、ステップS3に戻り先に設定された倍率より一段階低い倍率が新たに設定される。ここで、例えば上記倍率は単調減少するように順次設定される。なお、このときステップS4においては、新たに設定された倍率の下で、同じ箇所の線幅が測長される。なお、上記ラインパターンは例えば、デバイスチップのスクライブ領域・ダミー領域に形成された任意のパターンを有するピッチラインとすることができ、より具体的には5本以上のラインからなるピッチパターンとすることができる。このようなピッチパターンは、測定条件を均一化するために有用であるが、スペースパターンやコンタクトホールパターンであってもよい。
【0069】
このようにして、線幅を測長する際に設定し得る最低倍率における測長まで完了すると、ステップS6へ進む。ここで、上記動作により得られた設定倍率と測長値との関係は、例えば図13に示される測長値曲線52で表され、測長値の誤差分布が算出される。そして、図13に示されるように、得られた測長値の誤差がCD−SEMの再現精度保証範囲、例えば3σ=2nmを超える場合には、制御部60により閾値となる倍率があると判断される。このときステップS7においては、制御部60により上記範囲を超えてしまう倍率Meより一段階低い倍率Mcが閾値倍率と判断され、記憶部61に該閾値倍率Mcが記憶される。なお、ステップS6において、測長値の誤差がCD−SEMの再現精度保証範囲、例えば3σ=2nmを超えず閾値となる倍率がないと制御部60により判断される場合には、ステップS30へ進む。
【0070】
そして、ステップS30においては制御部60により、倍率が50Kでシンチレータ44における2次電子取り込みタイミングが初期値である通常モードが設定され、該通常モードにおいて測長される。
【0071】
またステップS8においては、1次電子20によるビームスポットを測定対象とする測長点へ移動させる。そして、ステップS9においては設定される測定倍率が記憶部61に記憶された閾値倍率Mc以上であるか否かが制御部60により判断され、測定倍率が閾値倍率Mc以上である場合にはステップS10へ進む。ステップS10では該測定倍率が選択され、ステップS11においては、縦方向のみ縮小された領域が、電子線走査範囲として選択される。ここで、一方向(縦方向)だけについて走査領域を変更するためには、上記のように各方向に対応する偏向コイル19へ流す電流の比を変化させ、電磁レンズにおける磁界のバランスを調整すればよい。なお、電子線走査における固定軸は、縦横いずれの方向であってもよい。
【0072】
次に、ステップS12において、電子線を照射することにより上記試料から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む際の取り込みタイミングが変更される。すなわち、シンチレータの取り込み間隔Tは、上記式(1)で求められる時間とされる。なお、この取り込みタイミングの変更は、制御部60によりスキャン・ジェネレータ32,36の取り込み間隔を上記の時間に設定することにより実現される。そして、このようにしてシンチレータ44へ取り込まれた2次電子22は輝度変換されて輝度レベルに応じた信号が生成される。
【0073】
またこのとき、上記のように取り込み間隔が短くなることによって、得られる上記信号が多くなるため、該信号による情報を画像出力すると、横長の画像が得られる。従ってステップS13において、制御部60により制御される画像メモリ編集部40によって余分な情報が切り捨てられ、データが抽出される。そして、ステップS14において、設定された測定倍率における従来と等価な画像(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、ステップS15では、該測定倍率において測長されるピッチパターン2のライン幅(測長値)がCRT41へ出力される。
【0074】
一方、ステップS9において、設定された測定倍率が上記閾値倍率以上でないと制御部60により判断される場合にはステップS20へ進む。そして、ステップS20では閾値倍率Mcより低い該測定倍率が選択される。このとき、ステップS21においては、電子線の走査範囲として初期設定による領域が制御部60により選択される。そして、ステップS22において上記走査範囲に電子線を照射し、上記試料から発生した2次電子をシンチレータへ取り込む。
【0075】
次にステップS23において、シンチレータで輝度変換されることにより生成された信号に基づいて、CD−SEMにより得られた上記測定倍率における画像(イメージ)がCRT41上へ出力される。また、ステップS24において、CD−SEMにより該測定倍率で測長された結果得られた測長値がCRT41へ出力される。そしてステップS16においては、制御部60により他の測長点があるか否かが判断され、ある場合にはステップS8へ戻り、ない場合には動作を終了する。
【0076】
以上より、本実施の形態4に係るCD−SEMによれば、電子線の走査範囲やシンチレータによる2次電子の取り込みタイミングを変更する際に参照される閾値倍率Mcが、試料表面に形成された閾値倍率取得のためのラインパターンを実際に測長した結果に応じて自己的に算出されるため、測長のための制御を容易に最適化することができる。すなわち、例えば、実デバイスチップの層間構造(実際には表面構造)によっては、測長値の誤差がCD−SEMの再現精度保証範囲を超える倍率が変化するため、このような場合に試料に応じた最適な閾値倍率を得ることは、特に有用である。
[実施の形態5]
本発明の実施の形態5に係るCD−SEMは、その構成及び動作において上記実施の形態4に係るCD−SEMと同様なものであるが、上記閾値倍率Mcが以下のように自己算出される点で相違するものである。
【0077】
すなわち、上記実施の形態4に係るCD−SEMにおいては、ラインパターンの線幅を測長するための倍率範囲、例えば50Kから200Kまでの範囲における種々の倍率での測長結果に基づいて、制御部60により閾値倍率が求められた。これに対し、本実施の形態に係るCD−SEMにおいては、ある第一の倍率における測長値と該第一の倍率より一段階低い第二の倍率における測長値とが制御部において比較され、両測長値の差がCD−SEMの測定再現精度(たとえば3σ=2nm)を超えた場合に、該制御部において上記第二の倍率が閾値倍率Mcとして選択され記憶部に記憶される。
【0078】
また、本実施の形態に係るCD−SEMにおいては、図14に示されるように、例えば設定される倍率が200Kのとき領域53が制御部により電子線走査領域とされ、倍率150Kのとき領域54、倍率100Kのとき領域55、倍率75Kのとき領域56がそれぞれ電子線走査領域とされる。このように、測長する倍率に応じて電子線走査領域がずらされることにより、電子線の照射対象である試料に与えるダメージが軽減されるため、測長の精度を高めることができる。
[実施の形態6]
本発明の実施の形態6に係るCD−SEMは、その構成及び動作において上記実施の形態4に係るCD−SEMと同様なものであるが、上記閾値倍率Mcが以下のように自己算出される点で相違するものである。
【0079】
すなわち、上記実施の形態4に係るCD−SEMにおいては、ラインパターンの線幅を測長するための倍率範囲、例えば50Kから200Kまでの範囲において、倍率が上記のように高倍率から低倍率へ単調減少するように順次設定され測長が行われた。これに対し本実施の形態に係るCD−SEMにおいては、上記倍率範囲においてラインパターンの線幅を測長するための最低倍率から順に、該ラインパターンの線幅を測長するための最高倍率まで単調増加するよう倍率が順次設定され測長が行われる。
【0080】
そして、上記のような動作により得られた種々の設定倍率と該設定倍率における測長値とにより、上記図13に示されるような測長値曲線が得られる。
【0081】
以上のような本実施の形態6に係るCD−SEMによっても、上記実施の形態4に係るCD−SEMと同様な効果を得ることができる。
【0082】
以下において、本発明の課題を解決するための手段について付記する。
(1)対象物へ電子線を照射し、照射に起因して対象物から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法であって、対象物を観察する倍率に応じた頻度で電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法。
(2)倍率が高くなるほど上記頻度が高められる(1)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。
(3)上記倍率が、走査型電子顕微鏡装置に予め記憶された閾値倍率以上のときにおいて、上記倍率に応じた頻度で電子を検出する(1)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。
(4)閾値倍率は、種々の倍率においてテストパターンを測長することにより得られた測長値の誤差分布に応じて決定される(3)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。このような手段によれば、対象物に応じて最適な閾値倍率を自動的に得ることができる。
(5)テストパターンの測長においては、上記倍率が単調増加または単調減少するように順次設定される(4)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。
(6)第一の倍率において得られた第一測長値と第一の倍率より低い第二の倍率において得られた第二測長値との差が所定値を超える場合における第二の倍率が、閾値倍率として選択される(3)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。このような手段によれば、各倍率毎の測定誤差を考慮して閾値倍率を選択することができるため、走査型電子顕微鏡装置の測定環境に応じて最適な測長を実現できる。
(7)試料表面へ電子線を照射し、照射に起因して試料表面から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法であって、試料表面における異なる二つの方向のうち、第一の方向における第一走査範囲を試料表面の観察倍率に応じて選択すると共に、第二の方向における第二走査範囲を一定とし、電子を検出する間隔Tが、第一走査範囲をFOV1、第二走査範囲をFOV2とし、検出間隔の初期値をt1とするとき、T=(FOV1/FOV2)×(t1)で求められる値とされる走査型電子顕微鏡装置の制御方法。
(8)検出の結果得られる全データのうち、FOV1/FOV2の割合に当るデータを画像データとして抽出し、画像データにより試料表面の観察倍率における像を表示する(7)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。
(9)切り替え時間Bが、電子線の一走査時間をSとするとき、B=S/(FOV2/FOV1)で求められる値とされ、電子線の走査開始後時間Bから時間2Bまでの間だけ電子の検出により得られたデータを保存して、上記データにより試料表面の倍率における像を表示する(7)に記載の走査型電子顕微鏡装置の制御方法。
(10)対象物へ電子線を照射し、上記照射に起因して対象物から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置であって、対象物を観察する倍率に応じた頻度で電子を検出する検出手段を備えた走査型電子顕微鏡装置。
(11)上記倍率が高くなるほど頻度が高められる(10)に記載の走査型電子顕微鏡装置。
(12)閾値倍率を予め記憶する記憶手段をさらに備え、検出手段は、倍率が記憶手段に記憶された閾値倍率以上である場合に倍率に応じた頻度で電子を検出する(10)に記載の走査型電子顕微鏡装置。
(13)種々の倍率においてテストパターンを測長することにより得られた測長値の誤差分布を算出し、誤差分布に応じて閾値倍率を決定する閾値倍率決定手段をさらに備えた(12)に記載の走査型電子顕微鏡装置。
(14)閾値倍率決定手段は、テストパターンの測長において、倍率を単調増加または単調減少するように順次設定する(13)に記載の走査型電子顕微鏡装置。
(15)第一の倍率において得られた第一測長値と第一の倍率より低い第二の倍率において得られた第二測長値との差が所定値を超える場合における第二の倍率を、閾値倍率として記憶手段に記憶する(12)に記載の走査型電子顕微鏡装置。
(16)試料表面へ電子線を照射し、照射に起因して試料表面から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置であって、試料表面における異なる二つの方向のうち、第一の方向における第一走査範囲を試料表面の観察倍率に応じて選択すると共に、第二の方向における第二走査範囲を一定とする走査手段と、第一走査範囲をFOV1、第二走査範囲をFOV2とし、検出間隔の初期値をt1とするとき、電子を検出する間隔Tを、T=(FOV1/FOV2)×(t1)で求められる値とする検出タイミング決定手段とを備えた走査型電子顕微鏡装置。
(17)検出の結果得られる全データのうち、FOV1/FOV2の割合に当るデータを画像データとして抽出するデータ抽出手段と、画像データにより試料表面の観察倍率における像を表示する表示手段とをさらに備えた(16)に記載の走査型電子顕微鏡装置。
(18)電子線の一走査時間をSとするとき、切り替え時間Bを、次式B=S/(FOV2/FOV1)により求める切り替え時間算出手段と、電子線の走査開始後時間Bから時間2Bまでの間だけ電子の検出により得られたデータを保存するデータ保存手段と、データ保存手段に保存されたデータより試料表面の倍率における像を表示する表示手段とをさらに備えた(16)に記載の走査型電子顕微鏡装置。
【0083】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、走査型電子顕微鏡装置において対象物を観察する倍率に応じた頻度で電子を検出することにより、対象物に照射される単位面積当りの電子線量を増加させることなく倍率を高めることができるため、対象物にチャージアップの影響やコンタミネーションの影響を与えることを回避し、これらの影響に基づくダメージ等から保護することができる。また、上記対象物がダメージ等から保護されることにより、常に高精度な走査型電子顕微鏡画像と線幅測定値とを得ることができる。
【0084】
また、検出の結果得られる全データのうち、頻度の逆数の割合に当るデータを画像データとして抽出して像を表示するものとすれば、観察する倍率によらず所望の像を得ることができる。ここで、倍率に応じた所定の時間に得られたデータのみを保存して、保存されたデータにより像を表示すれば、不要なデータを保存することが回避されるため、表示速度を高めることができる。
【0085】
また、倍率が予め記憶された閾値倍率以上のときにおいて、上記倍率に応じた頻度で電子を検出すれば、閾値倍率に応じた電子の検出を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来におけるCD−SEMの倍率変更方法と測長方法を示すフローチャートである。
【図2】図1に示されたCD−SEMの倍率変更方法と測長方法を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る測長用走査型電子顕微鏡装置(CD−SEM)の全体構成を示す図である。
【図4】図3に示された主要部を示す拡大図である。
【図5】本実施の形態1に係るCD−SEMの倍率変更方法と測長方法を示すフローチャートである。
【図6】図5に示されたCD−SEMの倍率変更方法と測長方法を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るCD−SEMの全体構成を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係るCD−SEMの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態3に係るCD−SEMの全体構成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係るCD−SEMの動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの全体構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態4に係るCD−SEMの動作を説明するためのグラフである。
【図14】本発明の実施の形態5に係るCD−SEMの動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1,3,5,45,47,49,51,53〜56 領域
2 ピッチラインパターン
7 電子銃
9 カラム
10 試料
11 試料室
13 アノード
15,23,25 イオンポンプ
17 コンデンサレンズ
19 偏向コイル
20 1次電子(入射電子)
21 対物レンズ
22 2次電子
27 倍率可変抵抗
28,58,60 制御部
29 走査電源
30,61 記憶部
31,35 2次電子検出器
32,36 スキャン・ジェネレータ
33,37 増幅器
39 画像メモリ
40 画像メモリ編集部
41 CRT
42 主要部
43 光ファイバ
44 シンチレータ
52 測長値曲線
Claims (2)
- 試料表面へ電子線を照射し、前記照射に起因して前記試料表面から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置の制御方法であって、
前記試料表面における異なる二つの方向のうち、第一の方向における第一走査範囲を前記試料表面の観察倍率に応じて選択すると共に、第二の方向における第二走査範囲を一定とし、
前記電子を検出する間隔Tが、前記第一走査範囲をFOV1、前記第二走査範囲をFOV2とし、検出間隔の初期値をt1とするとき、
T=(FOV1/FOV2)×(t1)
で求められる値とされる走査型電子顕微鏡装置の制御方法。 - 試料表面へ電子線を照射し、前記照射に起因して前記試料表面から放出される電子を検出する走査型電子顕微鏡装置であって、
前記試料表面における異なる二つの方向のうち、第一の方向における第一走査範囲を前記試料表面の観察倍率に応じて選択すると共に、第二の方向における第二走査範囲を一定とする走査手段と、
前記第一走査範囲をFOV1、前記第二走査範囲をFOV2とし、検出間隔の初期値をt1とするとき、前記電子を検出する間隔Tを、
T=(FOV1/FOV2)×(t1)
で求められる値とする検出タイミング決定手段とを備えた走査型電子顕微鏡装置。
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