JP2001273039A - パイロット可変圧力制御弁 - Google Patents

パイロット可変圧力制御弁

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JP2001273039A
JP2001273039A JP2000090686A JP2000090686A JP2001273039A JP 2001273039 A JP2001273039 A JP 2001273039A JP 2000090686 A JP2000090686 A JP 2000090686A JP 2000090686 A JP2000090686 A JP 2000090686A JP 2001273039 A JP2001273039 A JP 2001273039A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出口に接続させる切換弁の流量調節機能を持
ち、切換弁のコストを低減させるパイロット可変圧力制
御弁を提供することを目的とする。 【解決手段】 ピストン18によって駆動される主弁1
4と、下流側がオリフィス23になっている止水弁21
と、オリフィス23を通った水圧をピストン室20へ伝
えるパイロット通路24と、パイロット通路24内の圧
力を調整するボール弁25と、止水弁21およびボール
弁25を駆動制御するソレノイドとで構成する。ソレノ
イドの通電でボール弁25が閉じ、同時に止水弁21が
開き、オリフィス23およびパイロット通路24を介し
て高圧の水がピストン室20へ入り、ピストン18が動
いて主弁14を開ける。その後、ソレノイド電流に応じ
て、ボール弁25がピストン室20の圧力を一定に制御
することで、流量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパイロット可変圧力
制御弁に関し、特に洗浄弁座にて局部洗浄用の水を放出
するノズルを持ったノズルユニットに流量の制御された
水を供給することができるパイロット可変圧力制御弁に
関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の洗浄弁座における流量制御
部の概略構成例を示す図である。洗浄弁座における流量
制御部は、たとえばフィルタ1と、逆止弁2と、止水弁
3と、電磁弁4と、定圧弁5と、切換弁6とから構成さ
れている。フィルタ1は、水道配管に接続される入水口
に配置される。その下流側にある逆止弁2は、手動で開
閉する止水弁3と一体に構成されている。電磁弁4は、
水の通路を開閉する弁であり、定圧弁5は、水道の水圧
に関係なくその下流側の圧力を一定にする機能を有し、
切換弁6は、ステッピングモータにより水を3つの出口
に分岐するとともにそれぞれの出水口の流量を調整する
機能を有している。3つの水出口は、この先に接続され
るノズルユニットの3つの吐水口、すなわち、勢いよく
吐水するおしり洗浄用の第1の口、ソフトに吐水するお
しり洗浄用の第2の口、およびビデ洗浄用の第3の口に
それぞれ通じる通路に接続される。この切換弁6は、ま
た、定圧力された水を3つの出水口へそれぞれ独立に出
すよう切り換える他に、3つの出水口から同時に出すよ
うに切り換えることもできる。
【0003】入水口に導入された水は、フィルタ1でろ
過され、逆止弁2および止水弁3を介して、電磁弁4で
オン/オフ制御される。電磁弁4でオン制御された水は
定圧弁5により一定の水圧に調整され、最後に、切換弁
6によって、ユーザの希望する出水口に切り換えられて
出水される。このとき、出水される水は、切換弁6をス
テッピングモータにより位置制御することでユーザの希
望する流量に調節される。この流量調節された水は、ノ
ズルに導かれ、第1〜第3の口のいずれか1つから放出
される。そして、使用後は、3つの出水口から同時に水
を出すよう切換弁6が制御され、ノズルの洗浄が行なわ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の洗浄
弁座における流量制御部では、ノズルに接続される切換
弁が水の各出水口への切り換え、各出水口における流量
の調節、3つの出水口への同時出水の機能をステッピン
グモータによる制御により行っているため、切換弁のコ
ストが高くなるという問題点があった。
【0005】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、流量調節部における切換弁が持つ流量調節機
能を備えて、切換弁のコストを低減させることができる
パイロット可変圧力制御弁を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、流体の流量制御を行うパイロット可変圧
力制御弁において、高圧の流体を受ける流路内に形成さ
れた弁座に上流側から着座するように配置され下流側に
は流量制御された流体の出口が連通されている主弁と、
前記主弁の下流側にて前記主弁と同軸のシリンダ内に嵌
挿配置されて前記主弁を下流側から駆動するピストン
と、前記主弁の上流側の流路に連通する場所に形成され
弁棒との間にオリフィスが形成される弁座に上流側から
着座するように配置された開閉弁と、前記主弁から見て
前記ピストンの裏側に位置するピストン室と前記開閉弁
の下流側とを連通するパイロット通路と、前記パイロッ
ト通路から流体をリークさせる量を制御する流量調整弁
と、前記開閉弁の開閉動作および前記流量調整弁の上流
側と下流側との差圧が一定になるような前記流量調整弁
の開度調整を行うソレノイドと、を備えていることを特
徴とするパイロット可変圧力制御弁が提供される。
【0007】このようなパイロット可変圧力制御弁によ
れば、ソレノイドが非通電のとき、主弁および開閉弁
は、上流側の高圧の流体によってそれぞれ閉じており、
主弁の下流側には流体は流れない。ここで、ソレノイド
を通電すると、開閉弁が開き、高圧の流体が開閉弁のオ
リフィスを介してパイロット通路に流入し、さらにこの
パイロット通路を通ってピストン室に流入する。ピスト
ン室の圧力が上昇することにより、ピストンは主弁の方
へ移動し、主弁を開弁方向へ駆動する。これにより、主
弁が開き、この主弁を介して流体出口へ高圧の流体が流
出する。このとき、流量調整弁は、ソレノイドの通電直
後にソレノイドによって全閉位置まで駆動されるが、そ
の後は、パイロット通路内の圧力によって流量調整弁が
開き、パイロット通路内の圧力とソレノイドによる駆動
力とがバランスする開度で整定し、それ以降は、パイロ
ット通路内の圧力と下流側の圧力との差圧が一定になる
ように制御する。このことは、ピストン室の圧力がある
値に一定に保たれることを意味し、これにより、主弁を
通って流れる流体の流量がある値に一定に保たれること
になる。この状態で、ソレノイドの駆動力を変えると、
ピストン室の圧力がそれに応じた圧力に制御されるた
め、主弁もそれに応じて変化し、主弁を通って流れる流
体の流量も変化するようになる。このように、流体流路
の開閉と流量調節との機能を備えたことにより、出口に
接続される弁として、流量調節機能を持たない構成の簡
単な切換弁を採用することが可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、洗
浄弁座の流量制御部に適用した場合を例に図面を参照し
て詳細に説明する。
【0009】図1および図2は本発明の第1の実施の形
態に係るパイロット可変圧力制御弁の構成を示す断面図
である。特に、この図1は、ソレノイドがオフ動作時に
おける弁配置状態を示し、図2はソレノイドがオン動作
時における弁配置状態を示している。
【0010】本発明によるパイロット可変圧力制御弁
は、図示しないフィルタおよび止水栓を介して水道配管
に接続される入水口11と、図示しない切換弁を介して
ノズルに接続される出水口12と、流量調整に使用した
水を便器内へ導くためのホースが接続されるドレン出口
13とを有している。
【0011】入水口11の下流には主弁14が設けら
れ、軸線方向に往復動自在に弁座15に嵌挿配置されて
いる。主弁14の下流側は出水口12に連通されてい
る。主弁14は、その上流側に弾性材料で作られたリン
グ状のパッキン16が嵌合されており、主弁14の上流
側に配置されたスプリング17による閉弁方向への付勢
によって、パッキン16が弁座15に押し付けられて全
閉状態になる。
【0012】主弁14の下流側にて、その軸線の延長線
上には、弁座15の内径より大きな内径を有するシリン
ダが形成されており、そのシリンダにはピストン18が
軸線方向に往復動自在に嵌挿配置されている。このピス
トン18は、主弁14と対向する端面に主弁14の下流
側の端面が当接し、外周にはシリンダの内壁面との間に
シールをなすVリング19が設けられ、主弁14から見
てピストン18の反対側の空間はピストン室20を構成
している。
【0013】また、入水口11に連通する空間より分岐
されて主弁14の軸線に対して直角方向に動くように配
置された止水弁21を有している。この止水弁21は、
その上流側に配置されたスプリング22によって閉弁方
向へ付勢されている。止水弁21の弁軸が嵌挿配置され
るよう弁座に設けられた貫通孔は、弁軸の外径よりも大
きな内径を有し、弁軸との間にオリフィス23が形成さ
れている。その止水弁21の下流側はパイロット通路2
4を介してピストン室20に連通されている。止水弁2
1の弁軸は、パイロット通路24を貫通し、さらにその
先に設けられたボール弁25の弁座に嵌挿配置されてい
る。また、止水弁21の弁軸は、この止水弁21が全閉
状態にあるとき、端面がボール弁25の弁座より突出し
た位置に来るような長さを有している。
【0014】ボール弁25のボールは、ソレノイド作動
のシャフト26に固定されている。ソレノイドは、電磁
コイル27、可動鉄芯28、固定鉄芯29およびスプリ
ング30から構成されている。電磁コイル27が非通電
時は、図1に示したように、スプリング30によりボー
ル弁25から離れる方向に可動鉄芯を付勢し、通電時
は、図2に示したように、可動鉄芯28が固定鉄芯29
に吸引され、ボール弁25に近付く方向に移動する。一
端にボールを固定したシャフト26は、固定鉄芯29に
嵌挿配置され、他端は可動鉄芯28に固定されている。
すなわち、ボール弁25は、その開度が可動鉄芯28に
よって制御される。ボール弁25の下流側では、固定鉄
芯29とシャフト26との間、および可動鉄芯28とこ
れを収納するシリンダとの間には、リーク路を形成する
隙間があいており、このリーク路はドレン出口13に連
通している。つまり、ボール弁25の下流側は、大気圧
となっている。
【0015】なお、止水弁21の弁座に設けられた貫通
孔の内径は、これが全開状態にあるときに弁体が弁座よ
り離間する距離の3倍以上にしている。これにより、止
水弁21の内側の圧力は、入水圧力とほぼ等しくなり、
弁軸の径に加わることになるため、入水圧力が止水弁2
1をソレノイド側へ付勢する力が小さくなり、ボール弁
25の制御への影響力を小さくすることができる。
【0016】このように、止水弁21およびボール弁2
5は、ソレノイドによって動作するが、次に、止水弁2
1と、ボール弁25と、ソレノイドとの関係について説
明する。なお、説明を簡単にするため、入水口11に供
給される水道水の圧力は変動しないで一定であるとす
る。
【0017】図3はソレノイド電流対止水弁の開度の関
係を示す図である。この図において、横軸は電磁コイル
27に流すソレノイド電流i、縦軸は止水弁21の開度
を表している。
【0018】まず、ソレノイド電流i=0のとき、可動
鉄芯28はスプリング30によってドレン出口13の側
へ付勢されているので、止水弁21は全閉状態になって
いる。このとき、ボール弁25は、図1に示したよう
に、全開状態にあり、止水弁21の下流側は大気圧にな
っている。
【0019】ここで、ソレノイド電流i=i1が流れる
と、可動鉄芯28は吸引されて固定鉄芯29の側へ移動
することにより、止水弁21は全開状態になる。なお、
ボール弁25は、ソレノイドの通電直後にその弁座にボ
ールが着座されるが、その後、ソレノイドの吸引力と止
水弁21のオリフィス23を介してピストン室20へ流
れ込む水の圧力とがバランスする位置の開度になる。
【0020】このように、このパイロット可変圧力制御
弁において、止水弁21はソレノイド電流のオン/オフ
で制御されるため、オン/オフ電磁弁を構成しているこ
とになる。
【0021】図4はソレノイド電流対ピストン室の圧力
の関係を示す図である。この図において、横軸は電磁コ
イル27に流すソレノイド電流i、縦軸はピストン室の
圧力を表している。
【0022】まず、ソレノイド電流i=0のとき、図1
に示したように、可動鉄芯28はスプリング30によっ
てドレン出口13の側へ付勢されているので、止水弁2
1はスプリング22および水道の水圧によって全閉さ
れ、水圧とは遮断されている。一方、ボール弁25は全
開状態であるため、ピストン室20の圧力は大気圧P0
に等しい状態になっている。
【0023】ここで、ソレノイド電流i=i1が流れる
と、図2に示したように、可動鉄芯28は吸引されて固
定鉄芯29の側へ移動し、止水弁21を全開状態にする
ことで、この止水弁21を介して水が流れ込み、ピスト
ン室20の圧力が上昇する。このときの圧力は、パイロ
ット通路24の圧力からボール弁25を介して水が漏れ
出ることによる減圧分を差し引いた圧力P1となる。し
たがって、ボール弁25はピストン室20と大気圧との
差をソレノイド電流で決まる圧力に一定に保つ差圧弁を
構成していることになる。ボール弁25を通過した微少
の水は、リーク路を介してドレン出口13より排水され
る。
【0024】ソレノイド電流iをさらに増加させると、
固定鉄芯29への可動鉄芯28の吸引力が増加し、ソレ
ノイドがシャフト26を介してボール弁25を閉じる方
向へ駆動していくため、ボール弁25の開度は徐々に小
さくなっていく。それに伴って、ボール弁25を介して
漏れ出る水量が減少し、それに応じてピストン室20の
圧力が上昇していく。
【0025】このように、ソレノイド電流i=i1でオ
ンされた後、ピストン室20の圧力は、ソレノイド電流
iに応じて制御される。その制御範囲の下限は、オンす
るときの電流i1より小さい電流i0であり、この電流
i0以下は、ソレノイドがオフする範囲である。
【0026】次に、このパイロット可変圧力制御弁の動
作について説明する。ソレノイドが非通電状態にあると
きは、図1に示したように、主弁14および止水弁21
は閉じており、したがって、入水口11の水は出水口1
2に流出することはない。
【0027】ソレノイドが電流iによって通電される
と、図2に示したように、止水弁21が全開状態、ボー
ル弁25が全閉状態になる。止水弁21が開くと、オリ
フィス23を介して止水弁21の下流側へ水が流れ込
む。この水は、パイロット通路24を通って、ピストン
室20へ入り、主弁14から見てピストン18の裏側へ
荷重をかける。それとともに、止水弁21の下流側へ流
れ込んできた水の圧力が大きくなって、パイロット通路
24内の圧力とボール弁25の下流側の圧力、すなわち
大気圧との差がある値になると、パイロット通路24内
の圧力がボール弁25のボールを弁座から押し上げ、そ
の差が一定となるように、パイロット通路24内の水が
ボール弁25を通って行く。ボール弁25を通過した水
は、ソレノイド内のリーク路を通ってドレン出口13よ
り排出される。これにより、ピストン室20の圧力が、
ソレノイドが電流iによって決まる圧力に一定に制御さ
れることになる。
【0028】一方、ピストン18は、出水口12に連通
する側の空間の圧力とピストン室20の圧力との差でそ
の軸線方向に動く。主弁14が閉じているときは、その
下流側の圧力はほぼ大気圧である。このため、止水弁2
1およびパイロット通路を介して供給される水によりピ
ストン室20の圧力が高くなると、ピストン18は主弁
14の方向へ移動する。ピストン18には主弁14の端
面が当接されているので、ピストン18が主弁14をそ
の開弁方向に押し出す。これにより、主弁14が開き、
入水口11の水はこの主弁14を通って出水口12へ流
れる。これにより、ピストン18の出水口12に連通す
る側の空間は、圧力が上昇し、ピストン18をピストン
室20の方へ押し戻す力が作用する。すると、ピストン
室20の圧力は高くなるが、この圧力を一定に保つよう
にボール弁25が働いて、ピストン室20に通じるパイ
ロット通路24内の水をドレン出口13へ流出させるた
め、ピストン18がピストン室20の方へ移動し、これ
に伴って主弁14がその閉弁方向へ移動する。主弁14
が閉弁していくことにより、この主弁14を通過する水
の量が絞られていく。これにより、ピストン18の出水
口12に連通する側の空間は、圧力が低下し、ピストン
18は主弁14の方へ移動するようになり、主弁14を
その開弁方向へ移動させる力が働く。このようにして、
ピストン室20の圧力と主弁14の下流側の圧力とがバ
ランスする位置に主弁14の開度、すなわち出水口12
の吐水量が制御されることになる。
【0029】このようにして、主弁14はピストン室2
0の圧力によって決まる弁開度に制御され、そのピスト
ン室20の圧力はボール弁25の開度によって制御され
ることから、入水口11の水は、ソレノイドの吸引力に
応じた流量に制御されて出水口12より出力されること
になる。
【0030】この状態でソレノイド電流iを増やすと、
ソレノイドの吸引力が増加し、ピストン室20の圧力が
より高い圧力に制御されるため、主弁14が開く方向に
移動され、出水口12より出力される流量を増やすよう
に制御されることになる。
【0031】ここで、主弁14の有効受圧面積をSA
ピストン18の有効受圧面積をSB(>SA)、入水口1
1の圧力をPIN、出水口12の圧力をPOUT、ピストン
室20の圧力をPX、そして、主弁14をその閉弁方向
へ付勢する力をFとすると、主弁14が開く方向と閉じ
る方向とで釣り合うときの力関係は、
【0032】
【数1】 (PX−POUT)SB=(PIN−POUT)SA+F ・・・(1) で表される。この式(1)において、左辺は主弁14が
開く方向に作用する力、右辺は主弁14が閉じる方向に
作用する力を表している。この式(1)から、出水口1
2の圧力は、
【0033】
【数2】 POUT=(F+SA・PIN−SB・PX)/(SA−SB) ・・・(2) となる。この式(2)において、SA,SB,Fは設計時
に決まる固定値であるのに対し、PINは水道が引かれて
いる場所によって変化する値、PXはソレノイドの吸引
力によって決まる値である。しかし、PXはユーザが希
望する水圧になるようにソレノイドの吸引力を調整する
ため、PINが変化したとしても、ユーザはそれに合わせ
てPXを調整するため、PINの変化は問題ではない。結
局、出水口12の圧力POUTは、ユーザによって調整さ
れるソレノイドの吸引力、つまりソレノイド電流によっ
て変化されるため、ソレノイド電流で吐水流量を変えて
いることになる。
【0034】このようにして流量調節された水は、最終
的に切換弁に供給され、この切換弁で、通路が切り換え
られて、ノズルユニットの勢いよく吐水するおしり洗浄
用の第1の口、ソフトに吐水するおしり洗浄用の第2の
口、またはビデ洗浄用の第3の口にそれぞれ導かれる。
このため、切換弁は既に流量調節された水を切り換える
だけの機能があればいいので、構造の簡単な切換弁を使
用することが可能になる。
【0035】図5および図6は本発明の第2の実施の形
態に係るパイロット可変圧力制御弁の構成を示す断面図
である。なお、図5は、ソレノイドがオフ動作時におけ
る弁配置状態を示し、図6はソレノイドがオン動作時に
おける弁配置状態を示している。これらの図5および図
6において、図1および図2に示した構成要素と同じ要
素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略す
る。
【0036】第1の実施の形態のパイロット可変圧力制
御弁との違いは、ピストン18のシール部分にある。す
なわち、第1の実施の形態のパイロット可変圧力制御弁
では、ピストン18とそれを収容しているシリンダとの
シールをVリング19で行っているのに対し、この第2
の実施の形態のパイロット可変圧力制御弁では、ピスト
ンリング31で行っている。
【0037】Vリング19は、出水口12に通じる空間
とピストン室20との間での水漏れを完全に防止するこ
とを目的としているが、摺動抵抗が大きいという性質が
ある。一方、ピストンリング31は、摺動抵抗が非常に
小さく、ピストン18をスムーズに動かすことができる
が、リングの一部が切れているため、そこから多少水が
漏れてしまうという性質がある。しかし、たとえ、ピス
トン室20から出水口12に通じる圧力の小さい空間へ
水が漏れたとしても、漏れた水は主弁14で流量制御さ
れた水ととも出水口12より出てしまうため、何ら問題
はない。
【0038】以上、本発明をその好適な実施の形態につ
いて詳述したが、本発明はこの特定の実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の精神の範囲内で各種変化
変形が可能である。たとえば入水口側にフィルタおよび
止水栓を一体に設けてもよく、出水口側にオーバフロー
した水をドレンとして排水するオーバフロー弁を一体に
設けてもよい。また、ボール弁の下流側に形成されてい
るリーク路を、ソレノイド内を通過せずに直接ドレン出
口に導くように形成してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、止水
弁によりこのパイロット可変圧力制御弁をオン/オフす
る機能を持たせ、ボール弁により流量調節機能を持た
せ、そのオン/オフする機能および流量調節機能をソレ
ノイドの吸引力、すなわちソレノイド電流で制御する構
成にした。これにより、このパイロット可変圧力制御弁
につながる洗浄弁座のノズルユニットにて、各ノズルへ
の水路を切り換える切換弁として高価なステッピングモ
ータによる流量制御および水路切り換えを行う必要がな
く、単純に水路を切り換えるだけの切換弁を採用するこ
とができるため、洗浄弁座のコストを下げることができ
る。
【0040】また、従来の止水弁、電磁弁および定圧弁
の機能に流量調節機能を併せ持つ1つの制御弁として構
成されるため、よりコンパクトなパイロット可変圧力制
御弁となり、洗浄弁座の水を制御する機構を小さくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るパイロット可
変圧力制御弁の非動作時の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るパイロット可
変圧力制御弁の動作時の構成を示す断面図である。
【図3】ソレノイド電流対止水弁の開度の関係を示す図
である。
【図4】ソレノイド電流対ピストン室の圧力の関係を示
す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るパイロット可
変圧力制御弁の非動作時の構成を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るパイロット可
変圧力制御弁の動作時の構成を示す断面図である。
【図7】従来の洗浄弁座における流量制御部の概略構成
例を示す図である。
【符号の説明】
11 入水口 12 出水口 13 ドレン出口 14 主弁 15 弁座 16 パッキン 17 スプリング 18 ピストン 19 Vリング 20 ピストン室 21 止水弁 22 スプリング 23 オリフィス 24 パイロット通路 25 ボール弁 26 シャフト 27 電磁コイル 28 可動鉄芯 29 固定鉄芯 30 スプリング 31 ピストンリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 31/42 F16K 31/42 A Fターム(参考) 3H056 AA02 BB07 BB10 BB32 CA02 CA14 CB03 CB07 CB08 CC03 CC07 CC12 CC18 CD01 CE01 DD02 EE06 GG05 3H059 AA06 AA15 BB05 BB22 CA12 CA15 CB12 CD04 CD11 CE04 DD01 DD07 DD13 DD14 EE13 FF02 3H106 DA02 DA05 DA22 DB02 DB22 DB32 DC04 DD05 EE34 FB08 FB11 FB12 HH05 HH06 KK09 5H316 AA20 BB08 DD11 DD15 EE02 EE04 EE10 EE12 GG03 JJ07 KK02 KK08 LL05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流量制御を行うパイロット可変圧
    力制御弁において、 高圧の流体を受ける流路内に形成された弁座に上流側か
    ら着座するように配置され下流側には流量制御された流
    体の出口が連通されている主弁と、 前記主弁の下流側にて前記主弁と同軸のシリンダ内に嵌
    挿配置されて前記主弁を下流側から駆動するピストン
    と、 前記主弁の上流側の流路に連通する場所に形成され弁棒
    との間にオリフィスが形成される弁座に上流側から着座
    するように配置された開閉弁と、 前記主弁から見て前記ピストンの裏側に位置するピスト
    ン室と前記開閉弁の下流側とを連通するパイロット通路
    と、 前記パイロット通路から流体をリークさせる量を制御す
    る流量調整弁と、 前記開閉弁の開閉動作および前記流量調整弁の上流側と
    下流側との差圧が一定になるような前記流量調整弁の開
    度調整を行うソレノイドと、 を備えていることを特徴とするパイロット可変圧力制御
    弁。
  2. 【請求項2】 前記ソレノイドは、所定値以上のソレノ
    イド電流で前記開閉弁を開弁し、所定値以上の任意のソ
    レノイド電流で前記流量調整弁の開度を調整することを
    特徴とする請求項1記載のパイロット可変圧力制御弁。
  3. 【請求項3】 前記流量調整弁は、下流側にボールが配
    置されたボール弁であることを特徴とする請求項2記載
    のパイロット可変圧力制御弁。
  4. 【請求項4】 前記開閉弁と前記流量調整弁と前記ソレ
    ノイドとを同一軸線上に配置し、前記開閉弁は、閉弁時
    に前記流量調整弁の弁座を貫通して延びる前記弁棒を有
    し、開弁時に前記ソレノイドから延びるシャフトおよび
    前記ボール弁のボールを介して前記弁棒が駆動されるこ
    とを特徴とする請求項3記載のパイロット可変圧力制御
    弁。
  5. 【請求項5】 前記主弁および前記開閉弁は、上流側か
    らそれぞれの弁対を閉弁方向に付勢するスプリングを備
    えていることを特徴とする請求項1記載のパイロット可
    変圧力制御弁。
  6. 【請求項6】 前記ピストンは、Vリングを周設して前
    記シリンダとのシールを行うことを特徴とする請求項1
    記載のパイロット可変圧力制御弁。
  7. 【請求項7】 前記前記ピストンは、ピストンリングを
    周設して前記シリンダとのシールを行うことを特徴とす
    る請求項1記載のパイロット可変圧力制御弁。
  8. 【請求項8】 前記流量調整弁によってリークされた流
    体を外部に排出するためのリーク路を前記ソレノイド内
    に形成したことを特徴とする請求項1記載のパイロット
    可変圧力制御弁。
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