JP2001272742A - 熱現像感光材料 - Google Patents
熱現像感光材料Info
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- JP2001272742A JP2001272742A JP2000084467A JP2000084467A JP2001272742A JP 2001272742 A JP2001272742 A JP 2001272742A JP 2000084467 A JP2000084467 A JP 2000084467A JP 2000084467 A JP2000084467 A JP 2000084467A JP 2001272742 A JP2001272742 A JP 2001272742A
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- Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 特に写真製版用、特にスキャナー、イメージ
セッター用熱現像感光材料において、高い画像濃度(D
max)を有し、高温高湿下の現像時の線幅の太りが小
さい熱現像感光材料を提供すること。 【解決手段】 支持体上に少なくとも非感光性銀塩、感
光性ハロゲン化銀、造核剤、バインダーからなる画像形
成層と該層の支持体よりも遠い側に少なくとも1層の保
護層を有する熱現像感光材料において、該保護層の少な
くとも1層が70質量%の塩化ビニリデン単量体の繰り
返し単位を含む塩化ビニリデン共重合体を含有すること
を特徴とする熱現像感光材料。
セッター用熱現像感光材料において、高い画像濃度(D
max)を有し、高温高湿下の現像時の線幅の太りが小
さい熱現像感光材料を提供すること。 【解決手段】 支持体上に少なくとも非感光性銀塩、感
光性ハロゲン化銀、造核剤、バインダーからなる画像形
成層と該層の支持体よりも遠い側に少なくとも1層の保
護層を有する熱現像感光材料において、該保護層の少な
くとも1層が70質量%の塩化ビニリデン単量体の繰り
返し単位を含む塩化ビニリデン共重合体を含有すること
を特徴とする熱現像感光材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱現像感光材料に関
するものであり、特に写真製版用に適したスキャナー、
イメージセッター用熱現像感光材料に関し、さらに詳し
くは、高い画像濃度(Dmax)を有し、文字線幅の現
像時の湿度依存性が小さい、特に高温高湿下の現像時の
線幅の太りが小さい熱現像感光材料に関するものであ
る。
するものであり、特に写真製版用に適したスキャナー、
イメージセッター用熱現像感光材料に関し、さらに詳し
くは、高い画像濃度(Dmax)を有し、文字線幅の現
像時の湿度依存性が小さい、特に高温高湿下の現像時の
線幅の太りが小さい熱現像感光材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】支持体上に感光性の画像形成層を有し、
画像露光することで画像形成を行う感光材料が、数多く
知られている。その中には、環境保全に寄与し画像形成
手段を簡易化できるシステムとして、熱現像により画像
を形成する技術がある。近年、写真製版分野においては
環境保全や省スペースの観点から処理廃液の減量が強く
望まれるようになっている。そこで、レーザー・スキャ
ナーまたはレーザー・イメージセッターにより効率的に
露光させることができ、かつ高解像度および鮮鋭さを有
する鮮明な黒色画像を形成することができる写真製版用
途の熱現像感光材料に関する技術開発が必要とされてい
る。このような熱現像感光材料によれば、溶液系処理化
学薬品を必要としない、より簡単で環境を損なわない熱
現像処理システムを顧客に対して供給することが可能に
なる。
画像露光することで画像形成を行う感光材料が、数多く
知られている。その中には、環境保全に寄与し画像形成
手段を簡易化できるシステムとして、熱現像により画像
を形成する技術がある。近年、写真製版分野においては
環境保全や省スペースの観点から処理廃液の減量が強く
望まれるようになっている。そこで、レーザー・スキャ
ナーまたはレーザー・イメージセッターにより効率的に
露光させることができ、かつ高解像度および鮮鋭さを有
する鮮明な黒色画像を形成することができる写真製版用
途の熱現像感光材料に関する技術開発が必要とされてい
る。このような熱現像感光材料によれば、溶液系処理化
学薬品を必要としない、より簡単で環境を損なわない熱
現像処理システムを顧客に対して供給することが可能に
なる。
【0003】熱現像により画像を形成する方法は、例え
ば米国特許第3,152,904号明細書、同第3,4
57,075号明細書、およびクロスタボーア(Kloste
rboer)による「熱によって処理される銀システム(The
rmally Processed Silver Systems)A」(イメージン
グ・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(ImagingP
rocesses and Materials)Neblette 第8版、J.スタ
ージ(Sturge)、V.ウォールワーズ(Walworth)、
A.シェップ(Shepp)編集、第9章、第279頁、1
989年)に記載されている。このような熱現像感光材
料は、還元可能な非感光性の銀源(例えば有機銀塩)、
触媒活性量の光触媒(例えばハロゲン化銀)、および銀
の還元剤を通常有機バインダーマトリックス中に分散し
た状態で含有する。感光材料は常温で安定であるが、露
光後に高温(例えば、80℃以上)に加熱したときに、
還元可能な銀源(酸化剤として機能する)と還元剤との
間の酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元
反応は露光により形成された潜像の触媒作用によって促
進される。露光領域中の還元可能な銀塩の反応によって
生成した銀は黒色になり、非露光領域と対照をなすこと
から画像の形成がなされる。従来から知られている熱現
像感光材料は、トルエン、メチルエチルケトン(ME
K)、メタノールなどの有機溶剤を溶媒とする塗布液を
塗布することにより画像形成層を形成しているものが多
い。有機溶剤を溶媒として用いることは、製造工程で人
体へ悪影響が及ぶだけでなく、溶剤の回収その他の工程
が必要になるためコスト上も不利である。
ば米国特許第3,152,904号明細書、同第3,4
57,075号明細書、およびクロスタボーア(Kloste
rboer)による「熱によって処理される銀システム(The
rmally Processed Silver Systems)A」(イメージン
グ・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(ImagingP
rocesses and Materials)Neblette 第8版、J.スタ
ージ(Sturge)、V.ウォールワーズ(Walworth)、
A.シェップ(Shepp)編集、第9章、第279頁、1
989年)に記載されている。このような熱現像感光材
料は、還元可能な非感光性の銀源(例えば有機銀塩)、
触媒活性量の光触媒(例えばハロゲン化銀)、および銀
の還元剤を通常有機バインダーマトリックス中に分散し
た状態で含有する。感光材料は常温で安定であるが、露
光後に高温(例えば、80℃以上)に加熱したときに、
還元可能な銀源(酸化剤として機能する)と還元剤との
間の酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元
反応は露光により形成された潜像の触媒作用によって促
進される。露光領域中の還元可能な銀塩の反応によって
生成した銀は黒色になり、非露光領域と対照をなすこと
から画像の形成がなされる。従来から知られている熱現
像感光材料は、トルエン、メチルエチルケトン(ME
K)、メタノールなどの有機溶剤を溶媒とする塗布液を
塗布することにより画像形成層を形成しているものが多
い。有機溶剤を溶媒として用いることは、製造工程で人
体へ悪影響が及ぶだけでなく、溶剤の回収その他の工程
が必要になるためコスト上も不利である。
【0004】そこで、水を溶媒とする塗布液を用いて画
像形成層を形成する方法が提案されている。例えば特開
昭49−52626号公報、特開昭53−116144
号公報などには、ゼラチンをバインダーとする画像形成
層が記載されている。また特開昭50−151138号
公報には、ポリビニルアルコールをバインダーとする画
像形成層が記載されている。さらに特開昭60−617
47号公報には、ゼラチンとポリビニルアルコールを併
用した画像形成層が記載されている。これ以外の例とし
て特開昭58−28737号公報には、水溶性ポリビニ
ルアセタールをバインダーとする画像形成層が記載され
ている。このようなバインダーを用いれば、水溶媒の塗
布液を用いて画像形成層を形成することができるため、
環境面およびコスト面のメリットは大きい。しかしなが
ら、ゼラチン、ポリビニルアルコール、水溶性ポリアセ
タールなどのポリマーをバインダーとして用いると、現
像部の銀色調が本来好ましいとされる黒色からかけ離れ
た茶色や黄色になるうえ、露光部の黒化濃度が低くて未
露光部の濃度が高い等の問題があり、商品価値が著しく
損なわれたものしか得られなかった。また、有機銀塩と
の相溶性が悪く、塗布面質上実用に耐える塗布物が得ら
れないという問題もあった。
像形成層を形成する方法が提案されている。例えば特開
昭49−52626号公報、特開昭53−116144
号公報などには、ゼラチンをバインダーとする画像形成
層が記載されている。また特開昭50−151138号
公報には、ポリビニルアルコールをバインダーとする画
像形成層が記載されている。さらに特開昭60−617
47号公報には、ゼラチンとポリビニルアルコールを併
用した画像形成層が記載されている。これ以外の例とし
て特開昭58−28737号公報には、水溶性ポリビニ
ルアセタールをバインダーとする画像形成層が記載され
ている。このようなバインダーを用いれば、水溶媒の塗
布液を用いて画像形成層を形成することができるため、
環境面およびコスト面のメリットは大きい。しかしなが
ら、ゼラチン、ポリビニルアルコール、水溶性ポリアセ
タールなどのポリマーをバインダーとして用いると、現
像部の銀色調が本来好ましいとされる黒色からかけ離れ
た茶色や黄色になるうえ、露光部の黒化濃度が低くて未
露光部の濃度が高い等の問題があり、商品価値が著しく
損なわれたものしか得られなかった。また、有機銀塩と
の相溶性が悪く、塗布面質上実用に耐える塗布物が得ら
れないという問題もあった。
【0005】欧州特許公開EP第762,196号公
報、特開平9−90550号公報等には、熱現像感光材
料に用いる感光性ハロゲン化銀粒子に第VII族またはVII
I族の金属イオンまたは金属錯体イオンを含有させるこ
と、および感光材料中にヒドラジン誘導体を含有せしめ
て高コントラストな写真特性を得ることができることが
開示されている。
報、特開平9−90550号公報等には、熱現像感光材
料に用いる感光性ハロゲン化銀粒子に第VII族またはVII
I族の金属イオンまたは金属錯体イオンを含有させるこ
と、および感光材料中にヒドラジン誘導体を含有せしめ
て高コントラストな写真特性を得ることができることが
開示されている。
【0006】一般に新聞印刷や商業印刷分野で写真製版
用フィルムを使用する場合、安定な画像がいつでも得ら
れるようなシステムが望まれていた。一方、写真製版用
フィルムに必要とされる、上記のような高い画像濃度
(Dmax)を有した高コントラストな写真特性の熱現
像感光材料の場合には、従来の化学処理フィルムに比
べ、文字線幅の現像時の湿度依存性が大きく、特に高温
高湿下での現像において線幅が太りやすいという問題が
あった。このため、熱現像感光材料において、文字線幅
の現像時の湿度依存性の小さい、特に高温高湿下の現像
時の線幅の太りが小さい写真製版用途に最適な熱現像感
光材料を提供することが望まれていた。
用フィルムを使用する場合、安定な画像がいつでも得ら
れるようなシステムが望まれていた。一方、写真製版用
フィルムに必要とされる、上記のような高い画像濃度
(Dmax)を有した高コントラストな写真特性の熱現
像感光材料の場合には、従来の化学処理フィルムに比
べ、文字線幅の現像時の湿度依存性が大きく、特に高温
高湿下での現像において線幅が太りやすいという問題が
あった。このため、熱現像感光材料において、文字線幅
の現像時の湿度依存性の小さい、特に高温高湿下の現像
時の線幅の太りが小さい写真製版用途に最適な熱現像感
光材料を提供することが望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の解決
しようとする第一の課題は、特に写真製版用、特にスキ
ャナー、イメージセッター用熱現像感光材料において、
高い画像濃度(Dmax)を有し、文字線幅の湿度依存
性が小さい、特に高温高湿下の現像時の線幅の太りが小
さい熱現像感光材料を提供することにある。さらに、本
発明の解決しようとする第二の課題は環境面、コスト面
で有利な水系塗布可能な熱現像感光材料を提供すること
にある。
しようとする第一の課題は、特に写真製版用、特にスキ
ャナー、イメージセッター用熱現像感光材料において、
高い画像濃度(Dmax)を有し、文字線幅の湿度依存
性が小さい、特に高温高湿下の現像時の線幅の太りが小
さい熱現像感光材料を提供することにある。さらに、本
発明の解決しようとする第二の課題は環境面、コスト面
で有利な水系塗布可能な熱現像感光材料を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意検討を重ねた結果、保護層に特定の化
合物を含有させることによって優れた効果を示す熱現像
感光材料を提供しうることを見出し、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、支持体上に少なくとも非感光性
銀塩、感光性ハロゲン化銀、造核剤、バインダーからな
る画像形成層と該層の支持体よりも遠い側に少なくとも
1層の保護層を有する熱現像感光材料において、該保護
層の少なくとも1層が70質量%の塩化ビニリデン単量
体の繰り返し単位を含む塩化ビニリデン共重合体を含有
することを特徴とする熱現像感光材料を提供する。本発
明の熱現像感光材料では、70質量%の塩化ビニリデン
単量体の繰り返し単位を含む塩化ビニリデン共重合体を
含有する保護層の膜厚が0.5μm以上であることが好
ましい。また、塩化ビニリデン共重合体が70〜99.
9質量%の塩化ビニリデン単量体の繰り返し単位と0.
1〜5質量%のカルボキシル基含有ビニル単量体の繰り
返し単位を含むことが好ましい。また、本発明の熱現像
感光材料を構成する画像形成層に含まれる全バインダー
の50質量%以上は−30℃〜40℃のポリマーのラテ
ックスであることが好ましい。さらに、画像形成層およ
び保護層は同時に重層塗布することにより形成されるこ
とが好ましい。なお、本明細書において「〜」はその前
後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値とし
て包含する範囲を表す。
決するために鋭意検討を重ねた結果、保護層に特定の化
合物を含有させることによって優れた効果を示す熱現像
感光材料を提供しうることを見出し、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、支持体上に少なくとも非感光性
銀塩、感光性ハロゲン化銀、造核剤、バインダーからな
る画像形成層と該層の支持体よりも遠い側に少なくとも
1層の保護層を有する熱現像感光材料において、該保護
層の少なくとも1層が70質量%の塩化ビニリデン単量
体の繰り返し単位を含む塩化ビニリデン共重合体を含有
することを特徴とする熱現像感光材料を提供する。本発
明の熱現像感光材料では、70質量%の塩化ビニリデン
単量体の繰り返し単位を含む塩化ビニリデン共重合体を
含有する保護層の膜厚が0.5μm以上であることが好
ましい。また、塩化ビニリデン共重合体が70〜99.
9質量%の塩化ビニリデン単量体の繰り返し単位と0.
1〜5質量%のカルボキシル基含有ビニル単量体の繰り
返し単位を含むことが好ましい。また、本発明の熱現像
感光材料を構成する画像形成層に含まれる全バインダー
の50質量%以上は−30℃〜40℃のポリマーのラテ
ックスであることが好ましい。さらに、画像形成層およ
び保護層は同時に重層塗布することにより形成されるこ
とが好ましい。なお、本明細書において「〜」はその前
後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値とし
て包含する範囲を表す。
【0009】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の熱現像感
光材料について詳細に説明する。本発明の熱現像感光材
料は、支持体上に少なくとも非感光性銀塩、感光性ハロ
ゲン化銀、造核剤、バインダーからなる画像形成層と該
層の支持体よりも遠い側に少なくとも1層の保護層を有
する。その特徴は、保護層の少なくとも1層が70質量
%の塩化ビニリデン単量体の繰り返し単位を含む塩化ビ
ニリデン共重合体を含有することにある。このような特
徴を有する本発明の熱現像感光材料によって、高い画像
濃度(Dmax)を有する画像を形成するとともに、文
字線幅の熱現像時の湿度依存性を小さくすることができ
る。本発明が問題としている現像時における文字線幅の
湿度依存性は、従来の湿式タイプの印刷用写真感光材料
では起こらない現象である。この問題は、熱現像を利用
する本発明の熱現像感光材料、更には造核剤を用いる熱
現像感光材料に特有の現象として認められるものであ
り、本発明はこの問題に実際的な解決法を提供するもの
である。
光材料について詳細に説明する。本発明の熱現像感光材
料は、支持体上に少なくとも非感光性銀塩、感光性ハロ
ゲン化銀、造核剤、バインダーからなる画像形成層と該
層の支持体よりも遠い側に少なくとも1層の保護層を有
する。その特徴は、保護層の少なくとも1層が70質量
%の塩化ビニリデン単量体の繰り返し単位を含む塩化ビ
ニリデン共重合体を含有することにある。このような特
徴を有する本発明の熱現像感光材料によって、高い画像
濃度(Dmax)を有する画像を形成するとともに、文
字線幅の熱現像時の湿度依存性を小さくすることができ
る。本発明が問題としている現像時における文字線幅の
湿度依存性は、従来の湿式タイプの印刷用写真感光材料
では起こらない現象である。この問題は、熱現像を利用
する本発明の熱現像感光材料、更には造核剤を用いる熱
現像感光材料に特有の現象として認められるものであ
り、本発明はこの問題に実際的な解決法を提供するもの
である。
【0010】本発明の熱現像感光材料では、保護層の少
なくとも1層が70質量%の塩化ビニリデン単量体の繰
り返し単位(以下「塩化ビニリデン単量体」ともい
う。)を含む塩化ビニリデン共重合体を含有する。塩化
ビニリデン単量体が70質量%未満の場合は、十分な効
果が得られず、高温高湿環境下で線幅変動が大きくなっ
てしまう。また、塩化ビニリデン共重合体は、塩化ビニ
リデン単量体のほかの構成繰り返し単位としてカルボキ
シル基含有ビニル単量体の繰り返し単位(以下「カルボ
キシル基含有ビニル単量体」ともいう。)を含むことが
好ましい。このような構成繰り返し単位を含ませるの
は、塩化ビニル単量体のみでは重合体(ポリマー)が結
晶化してしまい、均一な膜を作りにくくなる傾向がある
とともに、重合体(ポリマー)の安定化のためにはカル
ボキシル基含有ビニル単量体が有効だからである。塩化
ビニリデン共重合体に用いられるカルボキシル基含有ビ
ニル単量体とは分子内に1つ以上のカルボキシル基を有
するビニル単量体で、具体例としてはアクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、シトラコン酸などを挙げること
ができる。
なくとも1層が70質量%の塩化ビニリデン単量体の繰
り返し単位(以下「塩化ビニリデン単量体」ともい
う。)を含む塩化ビニリデン共重合体を含有する。塩化
ビニリデン単量体が70質量%未満の場合は、十分な効
果が得られず、高温高湿環境下で線幅変動が大きくなっ
てしまう。また、塩化ビニリデン共重合体は、塩化ビニ
リデン単量体のほかの構成繰り返し単位としてカルボキ
シル基含有ビニル単量体の繰り返し単位(以下「カルボ
キシル基含有ビニル単量体」ともいう。)を含むことが
好ましい。このような構成繰り返し単位を含ませるの
は、塩化ビニル単量体のみでは重合体(ポリマー)が結
晶化してしまい、均一な膜を作りにくくなる傾向がある
とともに、重合体(ポリマー)の安定化のためにはカル
ボキシル基含有ビニル単量体が有効だからである。塩化
ビニリデン共重合体に用いられるカルボキシル基含有ビ
ニル単量体とは分子内に1つ以上のカルボキシル基を有
するビニル単量体で、具体例としてはアクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、シトラコン酸などを挙げること
ができる。
【0011】本発明では、塩化ビニリデン共重合体に、
塩化ビニリデン単量体、カルボキシル基含有単量体以外
にこれらと共重合可能な単量体の繰り返し単位を含有さ
せてもよい。これらの単量体の具体例として、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、メチルメタクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ビニルアセテート、アクリルアミド、スチレンなど
を挙げることができる。これらの単量体は単独で用いて
も2種以上併用してもよい。
塩化ビニリデン単量体、カルボキシル基含有単量体以外
にこれらと共重合可能な単量体の繰り返し単位を含有さ
せてもよい。これらの単量体の具体例として、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、メチルメタクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ビニルアセテート、アクリルアミド、スチレンなど
を挙げることができる。これらの単量体は単独で用いて
も2種以上併用してもよい。
【0012】本発明で用いる塩化ビニリデン共重合体の
分子量は、質量平均分子量で45000以下、さらには
10000〜45000が好ましい。分子量が大きくな
ると塩化ビニリデン共重合体層と隣接層との接着性が悪
化してしまう。塩化ビニリデン共重合体は有機溶媒に溶
かした形態でも、ラテックスの水分散物の形態でもどち
らでもよいが、ラテックスの水分散物の形態の方が好ま
しい。ラテックスの場合、均一構造のポリマー粒子のラ
テックスであってもコア部とシェル部で組成の異なった
いわゆるコア−シェル構造のポリマー粒子のラテックス
でもよい。ラテックス中のポリマー粒子の粒径などにつ
いては、後述の画像形成層や保護層に用いる他のバイン
ダーと同様である。塩化ビニリデン共重合体の単量体単
位の配列については限定されず、周期、ランダム、ブロ
ックなどのいずれであってもよい。
分子量は、質量平均分子量で45000以下、さらには
10000〜45000が好ましい。分子量が大きくな
ると塩化ビニリデン共重合体層と隣接層との接着性が悪
化してしまう。塩化ビニリデン共重合体は有機溶媒に溶
かした形態でも、ラテックスの水分散物の形態でもどち
らでもよいが、ラテックスの水分散物の形態の方が好ま
しい。ラテックスの場合、均一構造のポリマー粒子のラ
テックスであってもコア部とシェル部で組成の異なった
いわゆるコア−シェル構造のポリマー粒子のラテックス
でもよい。ラテックス中のポリマー粒子の粒径などにつ
いては、後述の画像形成層や保護層に用いる他のバイン
ダーと同様である。塩化ビニリデン共重合体の単量体単
位の配列については限定されず、周期、ランダム、ブロ
ックなどのいずれであってもよい。
【0013】塩化ビニリデン共重合体の具体例として以
下のものを挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。( )内の数字は質量比を表す。また、
平均分子量は質量平均分子量を表す。 V−1 塩化ビニリデン:メチルアクリレート:アクリ
ル酸(90:9:1)のラテックス(平均分子量420
00) V−2 塩化ビニリデン:メチルアクリレート:メチル
メタクリレート:アクリロニトリル:メタクリル酸(8
7:4:4:4:1)のラテックス(平均分子量400
00) V−3 塩化ビニリデン:メチルメタクリレート:グリ
シジルメタクリレート:メタクリル酸(90:6:2:
2)のラテックス(平均分子量38000) V−4 塩化ビニリデン:エチルメタクリレート:2−
ヒドロキシエチルメタクリレート:アクリル酸(90:
8:1.5:0.5)のラテックス(平均分子量440
00) V−5 コア−シェルタイプのラテックス(コア部90
質量%、シェル部10質量%)でコア部 塩化ビニリデ
ン:メチルアクリレート:メチルメタクリレート:アク
リロニトリル:アクリル酸(93:3:3:0.9:
0.1)、シェル部 塩化ビニリデン:メチルアクリレ
ート:メチルメタクリレート:アクリロニトリル:アク
リル酸(88:3:3:3:3) (平均分子量38
000) V−6 コア−シェルタイプのラテックス(コア部70
質量%、シェル部30質量%)でコア部 塩化ビニリデ
ン:メチルアクリレート:メチルメタクリレート:アク
リロニトリル:メタクリル酸(92.5:3:3:1:
0.5)、シェル部 塩化ビニリデン:メチルアクリレ
ート:メチルメタクリレート:アクリロニトリル:メタ
クリル酸(90:3:3:1:3) (平均分子量2
0000)
下のものを挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。( )内の数字は質量比を表す。また、
平均分子量は質量平均分子量を表す。 V−1 塩化ビニリデン:メチルアクリレート:アクリ
ル酸(90:9:1)のラテックス(平均分子量420
00) V−2 塩化ビニリデン:メチルアクリレート:メチル
メタクリレート:アクリロニトリル:メタクリル酸(8
7:4:4:4:1)のラテックス(平均分子量400
00) V−3 塩化ビニリデン:メチルメタクリレート:グリ
シジルメタクリレート:メタクリル酸(90:6:2:
2)のラテックス(平均分子量38000) V−4 塩化ビニリデン:エチルメタクリレート:2−
ヒドロキシエチルメタクリレート:アクリル酸(90:
8:1.5:0.5)のラテックス(平均分子量440
00) V−5 コア−シェルタイプのラテックス(コア部90
質量%、シェル部10質量%)でコア部 塩化ビニリデ
ン:メチルアクリレート:メチルメタクリレート:アク
リロニトリル:アクリル酸(93:3:3:0.9:
0.1)、シェル部 塩化ビニリデン:メチルアクリレ
ート:メチルメタクリレート:アクリロニトリル:アク
リル酸(88:3:3:3:3) (平均分子量38
000) V−6 コア−シェルタイプのラテックス(コア部70
質量%、シェル部30質量%)でコア部 塩化ビニリデ
ン:メチルアクリレート:メチルメタクリレート:アク
リロニトリル:メタクリル酸(92.5:3:3:1:
0.5)、シェル部 塩化ビニリデン:メチルアクリレ
ート:メチルメタクリレート:アクリロニトリル:メタ
クリル酸(90:3:3:1:3) (平均分子量2
0000)
【0014】塩化ビニリデン共重合体は単独で用いても
2種以上併用してもよい。本発明に好ましく用いられる
塩化ビニリデン共重合体のラテックスのガラス転移温度
(Tg)は熱現像感光材料の最表面の保護層に用いられ
る場合には種々の機器と接触するために25℃〜70℃
であることが好ましい。保護層が2層以上ある場合の最
表面でない層(中間層)の場合には、ガラス転移温度は
−30℃〜70℃であることが好ましい。
2種以上併用してもよい。本発明に好ましく用いられる
塩化ビニリデン共重合体のラテックスのガラス転移温度
(Tg)は熱現像感光材料の最表面の保護層に用いられ
る場合には種々の機器と接触するために25℃〜70℃
であることが好ましい。保護層が2層以上ある場合の最
表面でない層(中間層)の場合には、ガラス転移温度は
−30℃〜70℃であることが好ましい。
【0015】保護層用のバインダーとしては塩化ビニリ
デン共重合体だけでなく、後述するバインダーを組み合
わせて用いることができる。さらに、特願平11−68
72号明細書の段落番号[0025]〜[0029]に
記載の有機概念図に基づく無機性値を有機性値で割った
I/O値の異なるポリマーラテックスの組み合わせを好
ましく用いることができる。保護層用の全バインダー量
は、0.5〜10.0g/m2、より好ましくは1〜
6.0g/m2の範囲が好ましく、これを満たす塩化ビ
ニリデン共重合体の量であればよい。塩化ビニリデン層
としての保護層の厚さは0.5μm以上である。なお、
本発明に好ましく用いられる保護層膜厚としては、0.
5μm以上であり、1μm以上が更に好ましい。保護層
膜厚の上限としては特に制限はないが、塗布乾燥のこと
を考慮し、10μ以下、更には8μm以下が好ましい。
デン共重合体だけでなく、後述するバインダーを組み合
わせて用いることができる。さらに、特願平11−68
72号明細書の段落番号[0025]〜[0029]に
記載の有機概念図に基づく無機性値を有機性値で割った
I/O値の異なるポリマーラテックスの組み合わせを好
ましく用いることができる。保護層用の全バインダー量
は、0.5〜10.0g/m2、より好ましくは1〜
6.0g/m2の範囲が好ましく、これを満たす塩化ビ
ニリデン共重合体の量であればよい。塩化ビニリデン層
としての保護層の厚さは0.5μm以上である。なお、
本発明に好ましく用いられる保護層膜厚としては、0.
5μm以上であり、1μm以上が更に好ましい。保護層
膜厚の上限としては特に制限はないが、塗布乾燥のこと
を考慮し、10μ以下、更には8μm以下が好ましい。
【0016】本発明の熱現像感光材料には、非感光性銀
塩を少なくとも画像形成層に用いる。本発明で用いる非
感光性銀塩は有機銀塩であることが好ましい。本発明に
用いることができる有機銀塩は、光に対して比較的安定
であるが、露光された光触媒(感光性ハロゲン化銀の潜
像など)および還元剤の存在下で、80℃或いはそれ以
上に加熱された場合に銀画像を形成する銀塩である。有
機銀塩は、還元可能な銀イオン源を含む任意の有機物質
であってよい。有機酸の銀塩、特に(炭素数が10〜3
0、好ましくは15〜28の)長鎖脂肪カルボン酸の銀
塩が好ましい。配位子が4.0〜10.0の範囲の錯体
安定度定数を有する有機または無機銀塩の錯体も好まし
い。銀供給物質は、好ましくは画像形成層の約5〜70
質量%を構成することができる。好ましい有機銀塩とし
て、カルボキシル基を有する有機化合物の銀塩を挙げる
ことができる。具体的には、脂肪族カルボン酸の銀塩お
よび芳香族カルボン酸の銀塩を挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。脂肪族カルボン酸の
銀塩の好ましい例としては、ベヘン酸銀、アラキジン酸
銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カ
プロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、マレイ
ン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、リノール酸銀、酪酸銀
および樟脳酸銀、これらの混合物などを挙げることがで
きる。
塩を少なくとも画像形成層に用いる。本発明で用いる非
感光性銀塩は有機銀塩であることが好ましい。本発明に
用いることができる有機銀塩は、光に対して比較的安定
であるが、露光された光触媒(感光性ハロゲン化銀の潜
像など)および還元剤の存在下で、80℃或いはそれ以
上に加熱された場合に銀画像を形成する銀塩である。有
機銀塩は、還元可能な銀イオン源を含む任意の有機物質
であってよい。有機酸の銀塩、特に(炭素数が10〜3
0、好ましくは15〜28の)長鎖脂肪カルボン酸の銀
塩が好ましい。配位子が4.0〜10.0の範囲の錯体
安定度定数を有する有機または無機銀塩の錯体も好まし
い。銀供給物質は、好ましくは画像形成層の約5〜70
質量%を構成することができる。好ましい有機銀塩とし
て、カルボキシル基を有する有機化合物の銀塩を挙げる
ことができる。具体的には、脂肪族カルボン酸の銀塩お
よび芳香族カルボン酸の銀塩を挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。脂肪族カルボン酸の
銀塩の好ましい例としては、ベヘン酸銀、アラキジン酸
銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カ
プロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、マレイ
ン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、リノール酸銀、酪酸銀
および樟脳酸銀、これらの混合物などを挙げることがで
きる。
【0017】本発明においては、上記の有機酸銀ないし
は有機酸銀の混合物の中でも、ベヘン酸銀含有率75モ
ル%以上の有機酸銀を用いることが好ましく、ベヘン酸
銀含有率85モル%以上の有機酸銀を用いることがさら
に好ましい。ここでベヘン酸銀含有率とは、使用する有
機酸銀に対するベヘン酸銀のモル分率を示す。本発明に
用いる有機酸銀中に含まれるベヘン酸銀以外の有機酸銀
としては、上記の例示有機酸銀を好ましく用いることが
できる。本発明に好ましく用いられる有機酸銀は、上記
の有機酸のアルカリ金属塩(Na塩、K塩、Li塩等が
挙げられる)溶液または懸濁液と硝酸銀を反応させるこ
とにより調製される。これらの調製方法については、特
願平11−104187号明細書の段落番号[001
9]〜[0021]に記載の方法を用いることができ
る。
は有機酸銀の混合物の中でも、ベヘン酸銀含有率75モ
ル%以上の有機酸銀を用いることが好ましく、ベヘン酸
銀含有率85モル%以上の有機酸銀を用いることがさら
に好ましい。ここでベヘン酸銀含有率とは、使用する有
機酸銀に対するベヘン酸銀のモル分率を示す。本発明に
用いる有機酸銀中に含まれるベヘン酸銀以外の有機酸銀
としては、上記の例示有機酸銀を好ましく用いることが
できる。本発明に好ましく用いられる有機酸銀は、上記
の有機酸のアルカリ金属塩(Na塩、K塩、Li塩等が
挙げられる)溶液または懸濁液と硝酸銀を反応させるこ
とにより調製される。これらの調製方法については、特
願平11−104187号明細書の段落番号[001
9]〜[0021]に記載の方法を用いることができ
る。
【0018】本発明においては、液体を混合するための
密閉手段の中に硝酸銀水溶液および有機酸アルカリ金属
塩溶液を添加することにより有機酸銀を調製する方法を
好ましく用いることができる。具体的には、特願平11
−203413号明細書に記載されている方法を用いる
ことができる。本発明においては有機酸銀の調製時に、
硝酸銀水溶液および有機酸アルカリ金属塩溶液、あるい
は反応液には水に可溶な分散剤を添加することができ
る。ここで用いる分散剤の種類および使用量について
は、特願平11−115457号明細書の段落番号[0
052]に具体例が記載されている。
密閉手段の中に硝酸銀水溶液および有機酸アルカリ金属
塩溶液を添加することにより有機酸銀を調製する方法を
好ましく用いることができる。具体的には、特願平11
−203413号明細書に記載されている方法を用いる
ことができる。本発明においては有機酸銀の調製時に、
硝酸銀水溶液および有機酸アルカリ金属塩溶液、あるい
は反応液には水に可溶な分散剤を添加することができ
る。ここで用いる分散剤の種類および使用量について
は、特願平11−115457号明細書の段落番号[0
052]に具体例が記載されている。
【0019】本発明に用いる有機酸銀は第3アルコール
の存在下で調製することが好ましい。第3アルコールと
しては、好ましくは総炭素数15以下の化合物が好まし
く、10以下の化合物が特に好ましい。好ましい第3ア
ルコールの例としては、tert−ブタノール等が挙げ
られるが、本発明で使用することができる第3アルコー
ルはこれに限定されない。本発明に用いる第3アルコー
ルの添加時期は有機酸銀調製時のいずれのタイミングで
もよいが、有機酸アルカリ金属塩の調製時に添加して、
有機酸アルカリ金属塩を溶解して用いることが好まし
い。また、本発明で用いる第3アルコールは、有機酸銀
調製時の溶媒としての水に対して質量比で0.01〜1
0の範囲で使用することができるが、0.03〜1の範
囲で使用することが好ましい。
の存在下で調製することが好ましい。第3アルコールと
しては、好ましくは総炭素数15以下の化合物が好まし
く、10以下の化合物が特に好ましい。好ましい第3ア
ルコールの例としては、tert−ブタノール等が挙げ
られるが、本発明で使用することができる第3アルコー
ルはこれに限定されない。本発明に用いる第3アルコー
ルの添加時期は有機酸銀調製時のいずれのタイミングで
もよいが、有機酸アルカリ金属塩の調製時に添加して、
有機酸アルカリ金属塩を溶解して用いることが好まし
い。また、本発明で用いる第3アルコールは、有機酸銀
調製時の溶媒としての水に対して質量比で0.01〜1
0の範囲で使用することができるが、0.03〜1の範
囲で使用することが好ましい。
【0020】本発明に用いることができる有機銀塩の形
状やサイズは特に制限されないが、特願平11−104
187号明細書の段落番号[0024]に記載のものを
用いることが好ましい。有機銀塩の形状は、有機銀塩分
散物の透過型電子顕微鏡像から求めることができる。単
分散性を測定する別の方法として、有機銀塩の体積加重
平均直径の標準偏差を求める方法があり、体積加重平均
直径で割った値の百分率(変動係数)は好ましくは80
%以下、より好ましくは50%以下、さらに好ましくは
30%以下である。測定方法としては、例えば液中に分
散した有機銀塩にレーザー光を照射し、その散乱光のゆ
らぎの時間変化に対する自己相関関数を求めることによ
り得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求める
ことができる。この測定法での平均粒子サイズとしては
0.05μm〜10.0μmの固体微粒子分散物が好ま
しい。より好ましい平均粒子サイズは0.1μm〜5.
0μm、さらに好ましい平均粒子サイズは0.1μm〜
2.0μmである。
状やサイズは特に制限されないが、特願平11−104
187号明細書の段落番号[0024]に記載のものを
用いることが好ましい。有機銀塩の形状は、有機銀塩分
散物の透過型電子顕微鏡像から求めることができる。単
分散性を測定する別の方法として、有機銀塩の体積加重
平均直径の標準偏差を求める方法があり、体積加重平均
直径で割った値の百分率(変動係数)は好ましくは80
%以下、より好ましくは50%以下、さらに好ましくは
30%以下である。測定方法としては、例えば液中に分
散した有機銀塩にレーザー光を照射し、その散乱光のゆ
らぎの時間変化に対する自己相関関数を求めることによ
り得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求める
ことができる。この測定法での平均粒子サイズとしては
0.05μm〜10.0μmの固体微粒子分散物が好ま
しい。より好ましい平均粒子サイズは0.1μm〜5.
0μm、さらに好ましい平均粒子サイズは0.1μm〜
2.0μmである。
【0021】本発明に用いる有機銀塩は、脱塩したもの
であることが好ましい。脱塩法は特に制限されず、公知
の方法を用いることができるが、遠心濾過、吸引濾過、
限外濾過、凝集法によるフロック形成水洗等の公知の濾
過方法を好ましく用いることができる。限外濾過の方法
については、特願平11−115457号明細書に記載
の方法を用いることができる。本発明では、高S/N
で、粒子サイズが小さく、凝集のない有機銀塩固体分散
物を得る目的で、画像形成媒体である有機銀塩を含み、
かつ感光性銀塩を実質的に含まない水分散液を高速流に
変換した後、圧力降下させる分散法を用いることが好ま
しい。これらの分散方法については特願平11−104
187号明細書の段落番号[0027]〜[0038]
に記載の方法を用いることができる。
であることが好ましい。脱塩法は特に制限されず、公知
の方法を用いることができるが、遠心濾過、吸引濾過、
限外濾過、凝集法によるフロック形成水洗等の公知の濾
過方法を好ましく用いることができる。限外濾過の方法
については、特願平11−115457号明細書に記載
の方法を用いることができる。本発明では、高S/N
で、粒子サイズが小さく、凝集のない有機銀塩固体分散
物を得る目的で、画像形成媒体である有機銀塩を含み、
かつ感光性銀塩を実質的に含まない水分散液を高速流に
変換した後、圧力降下させる分散法を用いることが好ま
しい。これらの分散方法については特願平11−104
187号明細書の段落番号[0027]〜[0038]
に記載の方法を用いることができる。
【0022】本発明で用いる有機銀塩固体微粒子分散物
の粒子サイズ分布は単分散であることが好ましい。具体
的には、体積荷重平均直径の標準偏差を体積荷重平均直
径で割った値の百分率(変動係数)が80%以下、より
好ましくは50%以下、さらに好ましくは30%以下で
ある。本発明に用いる有機銀塩固体微粒子分散物は、少
なくとも有機銀塩と水からなるものである。有機銀塩と
水との割合は特に限定されるものではないが、有機銀塩
の全体に占める割合は5〜50質量%であることが好ま
しく、特に10〜30質量%の範囲が好ましい。前述の
分散助剤を用いることは好ましいが、粒子サイズを最小
にするのに適した範囲で最少量使用するのが好ましく、
有機銀塩に対して0.5〜30質量%、特に1〜15質
量%の範囲が好ましい。本発明で用いる有機銀塩は所望
の量で使用できるが、銀量として0.1〜5g/m2が
好ましく、さらに好ましくは1〜3g/m2である。
の粒子サイズ分布は単分散であることが好ましい。具体
的には、体積荷重平均直径の標準偏差を体積荷重平均直
径で割った値の百分率(変動係数)が80%以下、より
好ましくは50%以下、さらに好ましくは30%以下で
ある。本発明に用いる有機銀塩固体微粒子分散物は、少
なくとも有機銀塩と水からなるものである。有機銀塩と
水との割合は特に限定されるものではないが、有機銀塩
の全体に占める割合は5〜50質量%であることが好ま
しく、特に10〜30質量%の範囲が好ましい。前述の
分散助剤を用いることは好ましいが、粒子サイズを最小
にするのに適した範囲で最少量使用するのが好ましく、
有機銀塩に対して0.5〜30質量%、特に1〜15質
量%の範囲が好ましい。本発明で用いる有機銀塩は所望
の量で使用できるが、銀量として0.1〜5g/m2が
好ましく、さらに好ましくは1〜3g/m2である。
【0023】本発明にはCa、Mg、ZnおよびAgか
ら選ばれる金属イオンを非感光性有機銀塩へ添加するこ
とが好ましい。Ca、Mg、ZnおよびAgから選ばれ
る金属イオンの非感光性有機銀塩への添加については、
ハロゲン化物でない、水溶性の金属塩の形で添加するこ
とが好ましく、具体的には硝酸塩や硫酸塩などの形で添
加することが好ましい。ハロゲン化物での添加は処理後
の感光材料の光(室内光や太陽光など)による画像保存
性、いわゆるプリントアウト性を悪化させるので好まし
くない。このため、本発明ではハロゲン化物でない、水
溶性の金属塩の形で添加することが好ましい。本発明に
好ましく用いるCa、Mg、ZnおよびAgから選ばれ
る金属イオンの添加時期としては、該非感光性有機銀塩
の粒子形成後であって、粒子形成直後、分散前、分散後
および塗布液調製前後など塗布直前までであればいずれ
の時期でもよく、好ましくは分散後、塗布液調製前後で
ある。本発明におけるCa、Mg、ZnおよびAgから
選ばれる金属イオンの添加量としては、非感光性有機銀
1モルあたり10-3〜10-1モルが好ましく、特に5×
10-3〜5×10-2モルが好ましい。
ら選ばれる金属イオンを非感光性有機銀塩へ添加するこ
とが好ましい。Ca、Mg、ZnおよびAgから選ばれ
る金属イオンの非感光性有機銀塩への添加については、
ハロゲン化物でない、水溶性の金属塩の形で添加するこ
とが好ましく、具体的には硝酸塩や硫酸塩などの形で添
加することが好ましい。ハロゲン化物での添加は処理後
の感光材料の光(室内光や太陽光など)による画像保存
性、いわゆるプリントアウト性を悪化させるので好まし
くない。このため、本発明ではハロゲン化物でない、水
溶性の金属塩の形で添加することが好ましい。本発明に
好ましく用いるCa、Mg、ZnおよびAgから選ばれ
る金属イオンの添加時期としては、該非感光性有機銀塩
の粒子形成後であって、粒子形成直後、分散前、分散後
および塗布液調製前後など塗布直前までであればいずれ
の時期でもよく、好ましくは分散後、塗布液調製前後で
ある。本発明におけるCa、Mg、ZnおよびAgから
選ばれる金属イオンの添加量としては、非感光性有機銀
1モルあたり10-3〜10-1モルが好ましく、特に5×
10-3〜5×10-2モルが好ましい。
【0024】本発明の熱現像感光材料には、感光性ハロ
ゲン化銀を少なくとも画像形成層に用いる。本発明に用
いる感光性ハロゲン化銀は、ハロゲン組成として特に制
限はなく、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨ
ウ塩臭化銀を用いることができる。感光性ハロゲン化銀
乳剤の粒子形成については、特開平11−119374
号公報の段落番号[0217]〜[0224]に記載さ
れている方法で粒子形成することができるが、特にこの
方法に限定されるものではない。ハロゲン化銀粒子の形
状としては立方体、八面体、十四面体、平板状、球状、
棒状、ジャガイモ状等を挙げることができるが、本発明
においては特に立方体状粒子あるいは平板状粒子が好ま
しい。粒子のアスペクト比、面指数など粒子形状の特徴
については、特開平11−119374号公報の段落番
号[0225]に記載されているものと同じである。ま
た、ハロゲン組成の分布はハロゲン化銀粒子の内部と表
面において均一であってもよく、ハロゲン組成がステッ
プ状に変化したものでもよく、或いは連続的に変化した
ものでもよい。また、コア/シェル構造を有するハロゲ
ン化銀粒子を好ましく用いることができる。構造として
は好ましくは2〜5重構造、より好ましくは2〜4重構
造のコア/シェル粒子を用いることができる。また塩化
銀または塩臭化銀粒子の表面に臭化銀を局在させる技術
も好ましく用いることができる。
ゲン化銀を少なくとも画像形成層に用いる。本発明に用
いる感光性ハロゲン化銀は、ハロゲン組成として特に制
限はなく、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨ
ウ塩臭化銀を用いることができる。感光性ハロゲン化銀
乳剤の粒子形成については、特開平11−119374
号公報の段落番号[0217]〜[0224]に記載さ
れている方法で粒子形成することができるが、特にこの
方法に限定されるものではない。ハロゲン化銀粒子の形
状としては立方体、八面体、十四面体、平板状、球状、
棒状、ジャガイモ状等を挙げることができるが、本発明
においては特に立方体状粒子あるいは平板状粒子が好ま
しい。粒子のアスペクト比、面指数など粒子形状の特徴
については、特開平11−119374号公報の段落番
号[0225]に記載されているものと同じである。ま
た、ハロゲン組成の分布はハロゲン化銀粒子の内部と表
面において均一であってもよく、ハロゲン組成がステッ
プ状に変化したものでもよく、或いは連続的に変化した
ものでもよい。また、コア/シェル構造を有するハロゲ
ン化銀粒子を好ましく用いることができる。構造として
は好ましくは2〜5重構造、より好ましくは2〜4重構
造のコア/シェル粒子を用いることができる。また塩化
銀または塩臭化銀粒子の表面に臭化銀を局在させる技術
も好ましく用いることができる。
【0025】本発明で用いるハロゲン化銀粒子の粒径分
布は、単分散度の値が30%以下であり、好ましくは1
〜20%であり、さらに5〜15%である。ここで単分
散度は、粒径の標準偏差を平均粒径で割った値の百分率
(%)(変動係数)として定義されるものである。なお
ハロゲン化銀粒子の粒径は、便宜上、立方体粒子の場合
は稜長で表し、その他の粒子(八面体、十四面体、平板
状など)は投影面積円相当直径で算出する。
布は、単分散度の値が30%以下であり、好ましくは1
〜20%であり、さらに5〜15%である。ここで単分
散度は、粒径の標準偏差を平均粒径で割った値の百分率
(%)(変動係数)として定義されるものである。なお
ハロゲン化銀粒子の粒径は、便宜上、立方体粒子の場合
は稜長で表し、その他の粒子(八面体、十四面体、平板
状など)は投影面積円相当直径で算出する。
【0026】本発明で用いる感光性ハロゲン化銀粒子
は、周期律表の第VII族あるいは第VIII族の金属または
金属錯体を含有する。周期律表の第VII族あるいは第VII
I族の金属または金属錯体の中心金属として好ましくは
ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスニウム、イリジ
ウムである。特に好ましい金属錯体は、(NH4)3Rh
(H2O)Cl5、K2Ru(NO)Cl5、K3IrC
l6、K4Fe(CN)6である。これら金属錯体は1種
類でもよいし、同種金属および異種金属の錯体を2種以
上併用してもよい。好ましい含有率は銀1モルに対し1
×10-9モル〜1×10 -3モルの範囲が好ましく、1×
10-8モル〜1×10-4モルの範囲がより好ましい。具
体的な金属錯体の構造としては特開平7−225449
号公報等に記載された構造の金属錯体を用いることがで
きる。これら重金属の種類、添加方法に関しては、特開
平11−119374号公報の段落番号[0227]〜
[0240]に記載されている。
は、周期律表の第VII族あるいは第VIII族の金属または
金属錯体を含有する。周期律表の第VII族あるいは第VII
I族の金属または金属錯体の中心金属として好ましくは
ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスニウム、イリジ
ウムである。特に好ましい金属錯体は、(NH4)3Rh
(H2O)Cl5、K2Ru(NO)Cl5、K3IrC
l6、K4Fe(CN)6である。これら金属錯体は1種
類でもよいし、同種金属および異種金属の錯体を2種以
上併用してもよい。好ましい含有率は銀1モルに対し1
×10-9モル〜1×10 -3モルの範囲が好ましく、1×
10-8モル〜1×10-4モルの範囲がより好ましい。具
体的な金属錯体の構造としては特開平7−225449
号公報等に記載された構造の金属錯体を用いることがで
きる。これら重金属の種類、添加方法に関しては、特開
平11−119374号公報の段落番号[0227]〜
[0240]に記載されている。
【0027】感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フ
ロキュレーション法等、当業界で知られている水洗法に
より脱塩することができるが、本発明においては脱塩し
てもしなくてもよい。本発明で用いる感光性ハロゲン化
銀乳剤は化学増感することが好ましい。化学増感につい
ては、特開平11−119374号公報の段落番号[0
242]〜[0250]に記載されている方法を用いる
ことが好ましい。本発明で用いるハロゲン化銀乳剤に
は、欧州特許公開EP第293,917号公報に示され
る方法により、チオスルホン酸化合物を添加してもよ
い。
ロキュレーション法等、当業界で知られている水洗法に
より脱塩することができるが、本発明においては脱塩し
てもしなくてもよい。本発明で用いる感光性ハロゲン化
銀乳剤は化学増感することが好ましい。化学増感につい
ては、特開平11−119374号公報の段落番号[0
242]〜[0250]に記載されている方法を用いる
ことが好ましい。本発明で用いるハロゲン化銀乳剤に
は、欧州特許公開EP第293,917号公報に示され
る方法により、チオスルホン酸化合物を添加してもよ
い。
【0028】本発明に用いる感光性ハロゲン化銀に含有
するゼラチンとしては、感光性ハロゲン化銀乳剤の有機
銀塩含有塗布液中での分散状態を良好に維持するため
に、低分子量ゼラチンを使用することが好ましい。低分
子量ゼラチンの分子量は、500〜60,000であ
り、好ましくは分子量1,000〜40,000であ
る。これらの低分子量ゼラチンは粒子形成時あるいは脱
塩処理後の分散時に使用してもよいが、脱塩処理後の分
散時に使用することが好ましい。また、粒子形成時は通
常のゼラチン(分子量100,000程度)を使用し、
脱塩処理後の分散時に低分子量ゼラチンを使用してもよ
い。分散媒の濃度は0.05〜20質量%にすることが
できるが、取り扱い上5〜15質量%の濃度域が好まし
い。ゼラチンの種類としては、通常アルカリ処理ゼラチ
ンが用いられるが、その他に酸処理ゼラチン、フタル化
ゼラチンの如き修飾ゼラチンも用いることができる。本
発明に用いる感光材料中のハロゲン化銀乳剤は、一種だ
けを用いてもよいし、二種以上(例えば、平均粒子サイ
ズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖の異
なるもの、化学増感の条件の異なるもの)を併用しても
よい。
するゼラチンとしては、感光性ハロゲン化銀乳剤の有機
銀塩含有塗布液中での分散状態を良好に維持するため
に、低分子量ゼラチンを使用することが好ましい。低分
子量ゼラチンの分子量は、500〜60,000であ
り、好ましくは分子量1,000〜40,000であ
る。これらの低分子量ゼラチンは粒子形成時あるいは脱
塩処理後の分散時に使用してもよいが、脱塩処理後の分
散時に使用することが好ましい。また、粒子形成時は通
常のゼラチン(分子量100,000程度)を使用し、
脱塩処理後の分散時に低分子量ゼラチンを使用してもよ
い。分散媒の濃度は0.05〜20質量%にすることが
できるが、取り扱い上5〜15質量%の濃度域が好まし
い。ゼラチンの種類としては、通常アルカリ処理ゼラチ
ンが用いられるが、その他に酸処理ゼラチン、フタル化
ゼラチンの如き修飾ゼラチンも用いることができる。本
発明に用いる感光材料中のハロゲン化銀乳剤は、一種だ
けを用いてもよいし、二種以上(例えば、平均粒子サイ
ズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖の異
なるもの、化学増感の条件の異なるもの)を併用しても
よい。
【0029】本発明で用いる感光性ハロゲン化銀の使用
量としては有機銀塩1モルに対して感光性ハロゲン化銀
0.01モル〜0.5モルが好ましく、0.02モル〜
0.3モルがより好ましく、0.03モル〜0.25モ
ルが特に好ましい。別々に調製した感光性ハロゲン化銀
と有機銀塩の混合方法および混合条件については、それ
ぞれ調製を終了したハロゲン化銀粒子と有機銀塩を高速
撹拌機やボールミル、サンドミル、コロイドミル、振動
ミル、ホモジナイザー等で混合する方法や、あるいは有
機銀塩の調製中のいずれかのタイミングで調製終了した
感光性ハロゲン化銀を混合して有機銀塩を調製する方法
等があるが、本発明の効果が十分に得られる限り特に制
限はない。また、混合する際に2種以上の有機銀塩水分
散液と2種以上の感光性銀塩水分散液を混合すること
は、写真特性の調節のために好ましい方法である。
量としては有機銀塩1モルに対して感光性ハロゲン化銀
0.01モル〜0.5モルが好ましく、0.02モル〜
0.3モルがより好ましく、0.03モル〜0.25モ
ルが特に好ましい。別々に調製した感光性ハロゲン化銀
と有機銀塩の混合方法および混合条件については、それ
ぞれ調製を終了したハロゲン化銀粒子と有機銀塩を高速
撹拌機やボールミル、サンドミル、コロイドミル、振動
ミル、ホモジナイザー等で混合する方法や、あるいは有
機銀塩の調製中のいずれかのタイミングで調製終了した
感光性ハロゲン化銀を混合して有機銀塩を調製する方法
等があるが、本発明の効果が十分に得られる限り特に制
限はない。また、混合する際に2種以上の有機銀塩水分
散液と2種以上の感光性銀塩水分散液を混合すること
は、写真特性の調節のために好ましい方法である。
【0030】本発明に用いることができる増感色素とし
ては、ハロゲン化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域
でハロゲン化銀粒子を分光増感できるもので、露光光源
の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に
選択することができる。例えば、550nm〜750n
mの波長領域を分光増感する色素としては、特開平10
−186572号公報の一般式(II)で表される色素が
挙げられ、具体的にはII−6、II−7、II−14、II−
15、II−18、II−23、II−25の色素を好ましい
色素として例示することができる。また、750〜14
00nmの波長領域を分光増感する色素としては、特開
平11−119374号公報の一般式(I)で表される
色素が挙げられ、具体的には(25)、(26)、(3
0)、(32)、(36)、(37)、(41)、(4
9)、(54)の色素を好ましい色素として例示するこ
とができる。さらに、J−bandを形成する色素とし
て、米国特許第5,510,236号明細書、同第3,
871,887号明細書の実施例5に記載の色素、特開
平2−96131号公報、特開昭59−48753号公
報に開示されている色素を好ましい色素として例示する
ことができる。これらの増感色素は単独で用いてもよ
く、2種以上組合せて用いてもよい。これら増感色素の
添加については、特開平11−119374号公報の段
落番号[0106]に記載されている方法で添加するこ
とができるが、特に、この方法に限定されるものではな
い。本発明における増感色素の添加量は、感度やカブリ
の性能に合わせて所望の量にすることができるが、感光
性層のハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルが好ま
しく、さらに好ましくは10-4〜10-1モルである。
ては、ハロゲン化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域
でハロゲン化銀粒子を分光増感できるもので、露光光源
の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に
選択することができる。例えば、550nm〜750n
mの波長領域を分光増感する色素としては、特開平10
−186572号公報の一般式(II)で表される色素が
挙げられ、具体的にはII−6、II−7、II−14、II−
15、II−18、II−23、II−25の色素を好ましい
色素として例示することができる。また、750〜14
00nmの波長領域を分光増感する色素としては、特開
平11−119374号公報の一般式(I)で表される
色素が挙げられ、具体的には(25)、(26)、(3
0)、(32)、(36)、(37)、(41)、(4
9)、(54)の色素を好ましい色素として例示するこ
とができる。さらに、J−bandを形成する色素とし
て、米国特許第5,510,236号明細書、同第3,
871,887号明細書の実施例5に記載の色素、特開
平2−96131号公報、特開昭59−48753号公
報に開示されている色素を好ましい色素として例示する
ことができる。これらの増感色素は単独で用いてもよ
く、2種以上組合せて用いてもよい。これら増感色素の
添加については、特開平11−119374号公報の段
落番号[0106]に記載されている方法で添加するこ
とができるが、特に、この方法に限定されるものではな
い。本発明における増感色素の添加量は、感度やカブリ
の性能に合わせて所望の量にすることができるが、感光
性層のハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルが好ま
しく、さらに好ましくは10-4〜10-1モルである。
【0031】本発明は分光増感効率を向上させるため、
強色増感剤を用いることができる。本発明に用いる強色
増感剤としては、欧州特許公開EP第587,338号
公報、米国特許第3,877,943号明細書、同第
4,873,184号明細書に開示されている化合物、
複素芳香族あるいは脂肪族メルカプト化合物、複素芳香
族ジスルフィド化合物、スチルベン、ヒドラジン、トリ
アジンから選択される化合物などが挙げられる。特に好
ましい強色増感剤は、特開平5−341432号公報に
開示されている複素芳香族メルカプト化合物、複素芳香
族ジスルフィド化合物、特開平4−182639号公報
の一般式(I)あるいは(II)で表される化合物、特開
平10−111543号公報の一般式(I)で表される
スチルベン化合物、特開平11−109547号公報の
一般式(I)で表わされる化合物である。具体的には特
開平5−341432号公報のM−1〜M−24の化合
物、特開平4−182639号公報のd−1)〜d−1
4)の化合物、特開平10−111543号公報のSS
−01〜SS−07の化合物、特開平11−10954
7号公報の31、32、37、38、41〜45、51
〜53の化合物である。これらの強色増感剤の添加量
は、乳剤層中にハロゲン化銀1モル当たり10-4〜1モ
ルの範囲が好ましく、ハロゲン化銀1モル当たり0.0
01〜0.3モルの範囲がより好ましい。
強色増感剤を用いることができる。本発明に用いる強色
増感剤としては、欧州特許公開EP第587,338号
公報、米国特許第3,877,943号明細書、同第
4,873,184号明細書に開示されている化合物、
複素芳香族あるいは脂肪族メルカプト化合物、複素芳香
族ジスルフィド化合物、スチルベン、ヒドラジン、トリ
アジンから選択される化合物などが挙げられる。特に好
ましい強色増感剤は、特開平5−341432号公報に
開示されている複素芳香族メルカプト化合物、複素芳香
族ジスルフィド化合物、特開平4−182639号公報
の一般式(I)あるいは(II)で表される化合物、特開
平10−111543号公報の一般式(I)で表される
スチルベン化合物、特開平11−109547号公報の
一般式(I)で表わされる化合物である。具体的には特
開平5−341432号公報のM−1〜M−24の化合
物、特開平4−182639号公報のd−1)〜d−1
4)の化合物、特開平10−111543号公報のSS
−01〜SS−07の化合物、特開平11−10954
7号公報の31、32、37、38、41〜45、51
〜53の化合物である。これらの強色増感剤の添加量
は、乳剤層中にハロゲン化銀1モル当たり10-4〜1モ
ルの範囲が好ましく、ハロゲン化銀1モル当たり0.0
01〜0.3モルの範囲がより好ましい。
【0032】次に本発明に用いる造核剤について説明す
る。本発明で用いる造核剤の種類は特に限定されない
が、よく知られている造核剤として、特願平11−87
297号明細書に記載の式(H)で表されるヒドラジン
誘導体(具体的には同明細書の表1〜表4に記載のヒド
ラジン誘導体)、特開平10−10672号公報、特開
平10−161270号公報、特開平10−62898
号公報、特開平9−304870号公報、特開平9−3
04872号公報、特開平9−304871号公報、特
開平10−31282号公報、米国特許第5,496,
695号明細書、欧州特許公開EP第741,320号
公報に記載のすべてのヒドラジン誘導体を挙げることが
できる。また、特に好ましく用いられる造核剤として
は、特願平11−87297号明細書に記載の式(1)
〜(3)で表される置換アルケン誘導体、置換イソオキ
サゾール誘導体および特定のアセタール化合物であり、
さらに好ましくは同明細書に記載の式(A)または式
(B)で表される環状化合物、具体的には同明細書の化
8〜化12に記載の化合物1〜72を用いることができ
る。さらに、これら造核剤を複数併用してもよい。
る。本発明で用いる造核剤の種類は特に限定されない
が、よく知られている造核剤として、特願平11−87
297号明細書に記載の式(H)で表されるヒドラジン
誘導体(具体的には同明細書の表1〜表4に記載のヒド
ラジン誘導体)、特開平10−10672号公報、特開
平10−161270号公報、特開平10−62898
号公報、特開平9−304870号公報、特開平9−3
04872号公報、特開平9−304871号公報、特
開平10−31282号公報、米国特許第5,496,
695号明細書、欧州特許公開EP第741,320号
公報に記載のすべてのヒドラジン誘導体を挙げることが
できる。また、特に好ましく用いられる造核剤として
は、特願平11−87297号明細書に記載の式(1)
〜(3)で表される置換アルケン誘導体、置換イソオキ
サゾール誘導体および特定のアセタール化合物であり、
さらに好ましくは同明細書に記載の式(A)または式
(B)で表される環状化合物、具体的には同明細書の化
8〜化12に記載の化合物1〜72を用いることができ
る。さらに、これら造核剤を複数併用してもよい。
【0033】上記造核剤は、水または適当な有機溶媒、
例えばアルコ−ル類(メタノ−ル、エタノ−ル、プロパ
ノ−ル、フッ素化アルコ−ル)、ケトン類(アセトン、
メチルエチルケトン)、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、メチルセルソルブなどに溶解して用い
ることができる。また、既によく知られている乳化分散
法によって、ジブチルフタレ−ト、トリクレジルフォス
フェ−ト、グリセリルトリアセテ−トあるいはジエチル
フタレ−トなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノ
ンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物
を作製して用いることができる。あるいは固体分散法と
して知られている方法によって、造核剤の粉末を水等の
適当な溶媒中にボ−ルミル、コロイドミル、あるいは超
音波によって分散して用いることもできる。造核剤は、
支持体に対して画像形成層側のいずれの層に添加しても
よいが、該画像形成層あるいはそれに隣接する層に添加
することが好ましい。造核剤の添加量は銀1モルに対し
1×10-6〜1モルが好ましく、1×10-5〜5×10
-1モルがより好ましく、2×10-5〜2×10-1モルが
最も好ましい。
例えばアルコ−ル類(メタノ−ル、エタノ−ル、プロパ
ノ−ル、フッ素化アルコ−ル)、ケトン類(アセトン、
メチルエチルケトン)、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、メチルセルソルブなどに溶解して用い
ることができる。また、既によく知られている乳化分散
法によって、ジブチルフタレ−ト、トリクレジルフォス
フェ−ト、グリセリルトリアセテ−トあるいはジエチル
フタレ−トなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノ
ンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物
を作製して用いることができる。あるいは固体分散法と
して知られている方法によって、造核剤の粉末を水等の
適当な溶媒中にボ−ルミル、コロイドミル、あるいは超
音波によって分散して用いることもできる。造核剤は、
支持体に対して画像形成層側のいずれの層に添加しても
よいが、該画像形成層あるいはそれに隣接する層に添加
することが好ましい。造核剤の添加量は銀1モルに対し
1×10-6〜1モルが好ましく、1×10-5〜5×10
-1モルがより好ましく、2×10-5〜2×10-1モルが
最も好ましい。
【0034】また上記の化合物の他に、米国特許第5,
545,515号明細書、同第5,635,339号明
細書、同第5,654,130号明細書、国際公開WO
97/34196号公報、米国特許第5,686,22
8号明細書に記載の化合物、或いはまた特開平11−1
19372号公報、特願平9−309813号明細書、
特開平11−119373号公報、特開平11−109
546号公報、特開平11−95365号公報、特開平
11−95366号公報、特開平11−149136号
公報に記載の化合物を用いてもよい。
545,515号明細書、同第5,635,339号明
細書、同第5,654,130号明細書、国際公開WO
97/34196号公報、米国特許第5,686,22
8号明細書に記載の化合物、或いはまた特開平11−1
19372号公報、特願平9−309813号明細書、
特開平11−119373号公報、特開平11−109
546号公報、特開平11−95365号公報、特開平
11−95366号公報、特開平11−149136号
公報に記載の化合物を用いてもよい。
【0035】本発明では超硬調画像形成のために、前記
の造核剤とともに硬調化促進剤を併用することができ
る。例えば、米国特許第5,545,505号明細書に
記載のアミン化合物、具体的にはAM−1〜AM−5、
米国特許第5,545,507号明細書に記載のヒドロ
キサム酸類、具体的にはHA−1〜HA−11、米国特
許第5,545,507号明細書に記載のアクリロニト
リル類、具体的にはCN−1〜CN−13、米国特許第
5,558,983号明細書に記載のヒドラジン化合
物、具体的にはCA−1〜CA−6、特開平9−297
368号公報に記載のオニュ−ム塩類、具体的にはA−
1〜A−42、B−1〜B−27、C−1〜C−14な
どを用いることができる。
の造核剤とともに硬調化促進剤を併用することができ
る。例えば、米国特許第5,545,505号明細書に
記載のアミン化合物、具体的にはAM−1〜AM−5、
米国特許第5,545,507号明細書に記載のヒドロ
キサム酸類、具体的にはHA−1〜HA−11、米国特
許第5,545,507号明細書に記載のアクリロニト
リル類、具体的にはCN−1〜CN−13、米国特許第
5,558,983号明細書に記載のヒドラジン化合
物、具体的にはCA−1〜CA−6、特開平9−297
368号公報に記載のオニュ−ム塩類、具体的にはA−
1〜A−42、B−1〜B−27、C−1〜C−14な
どを用いることができる。
【0036】非感光性銀塩、感光性ハロゲン化銀および
バインダーを有する熱現像感光材料において、蟻酸ある
いは蟻酸塩は強いかぶらせ物質となる。本発明では、熱
現像感光材料の感光性ハロゲン化銀を含有する画像形成
層を有する側の蟻酸あるいは蟻酸塩の含有量が銀1モル
当たり5ミリモル以下、さらには1ミリモル以下である
ことが好ましい。
バインダーを有する熱現像感光材料において、蟻酸ある
いは蟻酸塩は強いかぶらせ物質となる。本発明では、熱
現像感光材料の感光性ハロゲン化銀を含有する画像形成
層を有する側の蟻酸あるいは蟻酸塩の含有量が銀1モル
当たり5ミリモル以下、さらには1ミリモル以下である
ことが好ましい。
【0037】本発明の熱現像感光材料には五酸化二リン
が水和してできる酸またはその塩を造核剤と併用して用
いることが好ましい。五酸化二リンが水和してできる酸
またはその塩としては、メタリン酸(塩)、ピロリン酸
(塩)、オルトリン酸(塩)、三リン酸(塩)、四リン
酸(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)などを挙げることが
できる。特に好ましく用いられる五酸化二リンが水和し
てできる酸またはその塩としては、オルトリン酸
(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)を挙げることができ
る。具体的な塩としてはオルトリン酸ナトリウム、オル
トリン酸二水素ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウ
ム、ヘキサメタリン酸アンモニウムなどがある。本発明
において好ましく用いることができる五酸化二リンが水
和してできる酸またはその塩は、少量で所望の効果を発
現するという点から画像形成層あるいはそれに隣接する
バインダー層に添加する。五酸化二リンが水和してでき
る酸またはその塩の使用量(感光材料1m2あたりの塗
布量)は感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量で
よいが、0.1〜500mg/m2が好ましく、0.5
〜100mg/m2がより好ましい。
が水和してできる酸またはその塩を造核剤と併用して用
いることが好ましい。五酸化二リンが水和してできる酸
またはその塩としては、メタリン酸(塩)、ピロリン酸
(塩)、オルトリン酸(塩)、三リン酸(塩)、四リン
酸(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)などを挙げることが
できる。特に好ましく用いられる五酸化二リンが水和し
てできる酸またはその塩としては、オルトリン酸
(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)を挙げることができ
る。具体的な塩としてはオルトリン酸ナトリウム、オル
トリン酸二水素ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウ
ム、ヘキサメタリン酸アンモニウムなどがある。本発明
において好ましく用いることができる五酸化二リンが水
和してできる酸またはその塩は、少量で所望の効果を発
現するという点から画像形成層あるいはそれに隣接する
バインダー層に添加する。五酸化二リンが水和してでき
る酸またはその塩の使用量(感光材料1m2あたりの塗
布量)は感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量で
よいが、0.1〜500mg/m2が好ましく、0.5
〜100mg/m2がより好ましい。
【0038】本発明の熱現像感光材料は、好ましくは有
機銀塩のための還元剤を含む。有機銀塩のための還元剤
は、銀イオンを金属銀に還元する任意の物質、好ましく
は有機物質である。フェニドン、ハイドロキノンおよび
カテコールなどの従来の写真現像剤は有用であるが、ヒ
ンダードフェノール還元剤が好ましい。還元剤は、画像
形成層を有する面の銀1モルに対して5〜50モル%含
まれることが好ましく、10〜40モル%で含まれるこ
とがさらに好ましい。還元剤の添加層は支持体に対して
画像形成層側のいかなる層でもよい。画像形成層以外の
層に添加する場合は銀1モルに対して10〜50モル%
と多めに使用することが好ましい。また、還元剤は現像
時のみ有効に機能するように誘導化されたいわゆるプレ
カーサーであってもよい。
機銀塩のための還元剤を含む。有機銀塩のための還元剤
は、銀イオンを金属銀に還元する任意の物質、好ましく
は有機物質である。フェニドン、ハイドロキノンおよび
カテコールなどの従来の写真現像剤は有用であるが、ヒ
ンダードフェノール還元剤が好ましい。還元剤は、画像
形成層を有する面の銀1モルに対して5〜50モル%含
まれることが好ましく、10〜40モル%で含まれるこ
とがさらに好ましい。還元剤の添加層は支持体に対して
画像形成層側のいかなる層でもよい。画像形成層以外の
層に添加する場合は銀1モルに対して10〜50モル%
と多めに使用することが好ましい。また、還元剤は現像
時のみ有効に機能するように誘導化されたいわゆるプレ
カーサーであってもよい。
【0039】有機銀塩を利用した熱現像感光材料におい
ては広範囲の還元剤を使用することができる。例えば、
特開昭46−6074号公報、同47−1238号公
報、同47−33621号公報、同49−46427号
公報、同49−115540号公報、同50−1433
4号公報、同50−36110号公報、同50−147
711号公報、同51−32632号公報、同51−1
023721号公報、同51−32324号公報、同5
1−51933号公報、同52−84727号公報、同
55−108654号公報、同56−146133号公
報、同57−82828号公報、同57−82829号
公報、特開平6−3793号公報、米国特許第3,67
9,426号明細書、同第3,751,252号明細
書、同第3,751,255号明細書、同第3,76
1,270号明細書、同第3,782,949号明細
書、同第3,839,048号明細書、同第3,92
8,686号明細書、同第5,464,738号明細
書、独国特許第2,321,328号明細書、欧州特許
公開EP第692,732号公報などに開示されている
還元剤を用いることができる。例えば、フェニルアミド
オキシム、2−チエニルアミドオキシムおよびp−フェ
ノキシフェニルアミドオキシムなどのアミドオキシム;
例えば4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシベンズアル
デヒドアジンなどのアジン;2,2’−ビス(ヒドロキ
シメチル)プロピオニル−β−フェニルヒドラジンとア
スコルビン酸との組合せのような脂肪族カルボン酸アリ
ールヒドラジドとアスコルビン酸との組合せ;ポリヒド
ロキシベンゼンと、ヒドロキシルアミン、レダクトンお
よび/またはヒドラジンの組合せ(例えばハイドロキノ
ンと、ビス(エトキシエチル)ヒドロキシルアミン、ピ
ペリジノヘキソースレダクトンまたはホルミル−4−メ
チルフェニルヒドラジンの組合せなど);フェニルヒド
ロキサム酸、p−ヒドロキシフェニルヒドロキサム酸お
よびβ−アリニンヒドロキサム酸などのヒドロキサム
酸;アジンとスルホンアミドフェノールとの組合せ(例
えば、フェノチアジンと2,6−ジクロロ−4−ベンゼ
ンスルホンアミドフェノールなど);エチル−α−シア
ノ−2−メチルフェニルアセテート、エチル−α−シア
ノフェニルアセテートなどのα−シアノフェニル酢酸誘
導体;2,2’−ジヒドロキシ−1,1’−ビナフチ
ル、6,6’−ジブロモ−2,2’−ジヒドロキシ−
1,1’−ビナフチルおよびビス(2−ヒドロキシ−1
−ナフチル)メタンに例示されるようなビス−β−ナフ
トール;ビス−β−ナフトールと1,3−ジヒドロキシ
ベンゼン誘導体(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノンまたは2’,4’−ジヒドロキシアセトフェノ
ンなど)の組合せ;3−メチル−1−フェニル−5−ピ
ラゾロンなどの5−ピラゾロン;ジメチルアミノヘキソ
ースレダクトン、アンヒドロジヒドロアミノヘキソース
レダクトンおよびアンヒドロジヒドロピペリドンヘキソ
ースレダクトンに例示されるようなレダクトン;2,6
−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノールお
よびp−ベンゼンスルホンアミドフェノールなどのスル
ホンアミドフェノール還元剤;2−フェニルインダン−
1,3−ジオンなど;2,2−ジメチル−7−tert
−ブチル−6−ヒドロキシクロマンなどのクロマン;
2,6−ジメトキシ−3,5−ジカルボエトキシ−1,
4−ジヒドロピリジンなどの1,4−ジヒドロピリジ
ン;ビスフェノール(例えば、ビス(2−ヒドロキシ−
3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)メタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)
プロパン、4,4−エチリデン−ビス(2−tert−
ブチル−6−メチルフェノール)、1,1,−ビス(2
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,
5−トリメチルヘキサンおよび2,2−ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンなど);
アスコルビン酸誘導体(例えば、パルミチン酸1−アス
コルビル、ステアリン酸アスコルビルなど);ならびに
ベンジルおよびビアセチルなどのアルデヒドおよびケト
ン;3−ピラゾリドンおよびある種のインダン−1,3
−ジオン;クロマノール(トコフェロールなど)などが
ある。特に好ましい還元剤は、ビスフェノール、クロマ
ノールである。
ては広範囲の還元剤を使用することができる。例えば、
特開昭46−6074号公報、同47−1238号公
報、同47−33621号公報、同49−46427号
公報、同49−115540号公報、同50−1433
4号公報、同50−36110号公報、同50−147
711号公報、同51−32632号公報、同51−1
023721号公報、同51−32324号公報、同5
1−51933号公報、同52−84727号公報、同
55−108654号公報、同56−146133号公
報、同57−82828号公報、同57−82829号
公報、特開平6−3793号公報、米国特許第3,67
9,426号明細書、同第3,751,252号明細
書、同第3,751,255号明細書、同第3,76
1,270号明細書、同第3,782,949号明細
書、同第3,839,048号明細書、同第3,92
8,686号明細書、同第5,464,738号明細
書、独国特許第2,321,328号明細書、欧州特許
公開EP第692,732号公報などに開示されている
還元剤を用いることができる。例えば、フェニルアミド
オキシム、2−チエニルアミドオキシムおよびp−フェ
ノキシフェニルアミドオキシムなどのアミドオキシム;
例えば4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシベンズアル
デヒドアジンなどのアジン;2,2’−ビス(ヒドロキ
シメチル)プロピオニル−β−フェニルヒドラジンとア
スコルビン酸との組合せのような脂肪族カルボン酸アリ
ールヒドラジドとアスコルビン酸との組合せ;ポリヒド
ロキシベンゼンと、ヒドロキシルアミン、レダクトンお
よび/またはヒドラジンの組合せ(例えばハイドロキノ
ンと、ビス(エトキシエチル)ヒドロキシルアミン、ピ
ペリジノヘキソースレダクトンまたはホルミル−4−メ
チルフェニルヒドラジンの組合せなど);フェニルヒド
ロキサム酸、p−ヒドロキシフェニルヒドロキサム酸お
よびβ−アリニンヒドロキサム酸などのヒドロキサム
酸;アジンとスルホンアミドフェノールとの組合せ(例
えば、フェノチアジンと2,6−ジクロロ−4−ベンゼ
ンスルホンアミドフェノールなど);エチル−α−シア
ノ−2−メチルフェニルアセテート、エチル−α−シア
ノフェニルアセテートなどのα−シアノフェニル酢酸誘
導体;2,2’−ジヒドロキシ−1,1’−ビナフチ
ル、6,6’−ジブロモ−2,2’−ジヒドロキシ−
1,1’−ビナフチルおよびビス(2−ヒドロキシ−1
−ナフチル)メタンに例示されるようなビス−β−ナフ
トール;ビス−β−ナフトールと1,3−ジヒドロキシ
ベンゼン誘導体(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノンまたは2’,4’−ジヒドロキシアセトフェノ
ンなど)の組合せ;3−メチル−1−フェニル−5−ピ
ラゾロンなどの5−ピラゾロン;ジメチルアミノヘキソ
ースレダクトン、アンヒドロジヒドロアミノヘキソース
レダクトンおよびアンヒドロジヒドロピペリドンヘキソ
ースレダクトンに例示されるようなレダクトン;2,6
−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノールお
よびp−ベンゼンスルホンアミドフェノールなどのスル
ホンアミドフェノール還元剤;2−フェニルインダン−
1,3−ジオンなど;2,2−ジメチル−7−tert
−ブチル−6−ヒドロキシクロマンなどのクロマン;
2,6−ジメトキシ−3,5−ジカルボエトキシ−1,
4−ジヒドロピリジンなどの1,4−ジヒドロピリジ
ン;ビスフェノール(例えば、ビス(2−ヒドロキシ−
3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)メタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)
プロパン、4,4−エチリデン−ビス(2−tert−
ブチル−6−メチルフェノール)、1,1,−ビス(2
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,
5−トリメチルヘキサンおよび2,2−ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンなど);
アスコルビン酸誘導体(例えば、パルミチン酸1−アス
コルビル、ステアリン酸アスコルビルなど);ならびに
ベンジルおよびビアセチルなどのアルデヒドおよびケト
ン;3−ピラゾリドンおよびある種のインダン−1,3
−ジオン;クロマノール(トコフェロールなど)などが
ある。特に好ましい還元剤は、ビスフェノール、クロマ
ノールである。
【0040】本発明で還元剤を用いる場合、それは、水
溶液、有機溶媒溶液、粉末、固体微粒子分散物、乳化分
散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒子分
散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動ボー
ルミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル、ロ
ーラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子分散す
る際に分散助剤を用いてもよい。
溶液、有機溶媒溶液、粉末、固体微粒子分散物、乳化分
散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒子分
散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動ボー
ルミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル、ロ
ーラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子分散す
る際に分散助剤を用いてもよい。
【0041】画像を向上させる「色調剤」として知られ
る添加剤を含ませると光学濃度が高くなることがある。
また、色調剤は黒色銀画像を形成させるうえでも有利に
なることがある。色調剤は支持体に対して画像形成層側
の層に銀1モルあたりの0.1〜50%モルの量含ませ
ることが好ましく、0.5〜20%モル含ませることが
さらに好ましい。また、色調剤は現像時のみ有効に機能
するように誘導化されたいわゆるプレカーサーであって
もよい。有機銀塩を利用した熱現像感光材料においては
広範囲の色調剤を使用することができる。例えば、特開
昭46−6077号公報、同47−10282号公報、
同49−5019号公報、同49−5020号公報、同
49−91215号公報、同49−91215号公報、
同50−2524号公報、同50−32927号公報、
同50−67132号公報、同50−67641号公
報、同50−114217号公報、同51−3223号
公報、同51−27923号公報、同52−14788
号公報、同52−99813号公報、同53−1020
号公報、同53−76020号公報、同54−1565
24号公報、同54−156525号公報、同61−1
83642号公報、特開平4−56848号公報、特公
昭49−10727号公報、同54−20333号公
報、米国特許第3,080,254号明細書、同第3,
446,648号明細書、同第3,782,941号明
細書、同第4,123,282号明細書、同第4,51
0,236号明細書、英国特許第1,380,795号
明細書、ベルギー特許第841,910号明細書などに
開示される色調剤を用いることができる。色調剤の具体
例としては、フタルイミドおよびN−ヒドロキシフタル
イミド;スクシンイミド、ピラゾリン−5−オン、なら
びにキナゾリノン、3−フェニル−2−ピラゾリン−5
−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリンおよび
2,4−チアゾリジンジオンのような環状イミド;ナフ
タルイミド(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタ
ルイミド);コバルト錯体(例えば、コバルトヘキサミ
ントリフルオロアセテート);3−メルカプト−1,
2,4−トリアゾール、2,4−ジメルカプトピリミジ
ン、3−メルカプト−4,5−ジフェニル−1,2,4
−トリアゾールおよび2,5−ジメルカプト−1,3,
4−チアジアゾールに例示されるメルカプタン;N−
(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド、(例え
ば、(N,N−ジメチルアミノメチル)フタルイミドお
よびN,N−(ジメチルアミノメチル)−ナフタレン−
2,3−ジカルボキシイミド);ならびにブロック化ピ
ラゾール、イソチウロニウム誘導体およびある種の光退
色剤(例えば、N,N’−ヘキサメチレンビス(1−カ
ルバモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−
(3,6−ジアザオクタン)ビス(イソチウロニウムト
リフルオロアセテート)および2−(トリブロモメチル
スルホニル)−ベンゾチアゾール;ならびに3−エチル
−5−[(3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)
−1−メチルエチリデン]−2−チオ−2,4−オキサ
ゾリジンジオン;フタラジノン、フタラジノン誘導体も
しくは金属塩、または4−(1−ナフチル)フタラジノ
ン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメトキシフタ
ラジノンおよび2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジン
ジオンなどの誘導体;フタラジノンとフタル酸誘導体
(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロ
フタル酸およびテトラクロロ無水フタル酸など)との組
合せ;フタラジン、フタラジン誘導体(たとえば、4−
(1−ナフチル)フタラジン、6−クロロフタラジン、
5,7−ジメトキシフタラジン、6−イソブチルフタラ
ジン、6−tert−ブチルフタラジン、5,7−ジメ
チルフタラジン、および2,3−ジヒドロフタラジンな
どの誘導体)もしくは金属塩;フタラジンおよびその誘
導体とフタル酸誘導体(例えば、フタル酸、4−メチル
フタル酸、4−ニトロフタル酸およびテトラクロロ無水
フタル酸など)との組合せ;キナゾリンジオン、ベンズ
オキサジンまたはナフトオキサジン誘導体;色調調節剤
としてだけでなくその場でハロゲン化銀生成のためのハ
ライドイオンの源としても機能するロジウム錯体、例え
ばヘキサクロロロジウム(III)酸アンモニウム、臭化
ロジウム、硝酸ロジウムおよびヘキサクロロロジウム
(III)酸カリウムなど;無機過酸化物および過硫酸
塩、例えば、過酸化二硫化アンモニウムおよび過酸化水
素;1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン、8−
メチル−1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオンお
よび6−ニトロ−1,3−ベンズオキサジン−2,4−
ジオンなどのベンズオキサジン−2,4−ジオン;ピリ
ミジンおよび不斉−トリアジン(例えば、2,4−ジヒ
ドロキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4−アミノピリ
ミジンなど)、アザウラシル、およびテトラアザペンタ
レン誘導体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−
ジフェニル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラ
アザペンタレン、および1,4−ジ(o−クロロフェニ
ル)−3,6−ジメルカプト−1H,4H−2,3a,
5,6a−テトラアザペンタレン)などがある。
る添加剤を含ませると光学濃度が高くなることがある。
また、色調剤は黒色銀画像を形成させるうえでも有利に
なることがある。色調剤は支持体に対して画像形成層側
の層に銀1モルあたりの0.1〜50%モルの量含ませ
ることが好ましく、0.5〜20%モル含ませることが
さらに好ましい。また、色調剤は現像時のみ有効に機能
するように誘導化されたいわゆるプレカーサーであって
もよい。有機銀塩を利用した熱現像感光材料においては
広範囲の色調剤を使用することができる。例えば、特開
昭46−6077号公報、同47−10282号公報、
同49−5019号公報、同49−5020号公報、同
49−91215号公報、同49−91215号公報、
同50−2524号公報、同50−32927号公報、
同50−67132号公報、同50−67641号公
報、同50−114217号公報、同51−3223号
公報、同51−27923号公報、同52−14788
号公報、同52−99813号公報、同53−1020
号公報、同53−76020号公報、同54−1565
24号公報、同54−156525号公報、同61−1
83642号公報、特開平4−56848号公報、特公
昭49−10727号公報、同54−20333号公
報、米国特許第3,080,254号明細書、同第3,
446,648号明細書、同第3,782,941号明
細書、同第4,123,282号明細書、同第4,51
0,236号明細書、英国特許第1,380,795号
明細書、ベルギー特許第841,910号明細書などに
開示される色調剤を用いることができる。色調剤の具体
例としては、フタルイミドおよびN−ヒドロキシフタル
イミド;スクシンイミド、ピラゾリン−5−オン、なら
びにキナゾリノン、3−フェニル−2−ピラゾリン−5
−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリンおよび
2,4−チアゾリジンジオンのような環状イミド;ナフ
タルイミド(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタ
ルイミド);コバルト錯体(例えば、コバルトヘキサミ
ントリフルオロアセテート);3−メルカプト−1,
2,4−トリアゾール、2,4−ジメルカプトピリミジ
ン、3−メルカプト−4,5−ジフェニル−1,2,4
−トリアゾールおよび2,5−ジメルカプト−1,3,
4−チアジアゾールに例示されるメルカプタン;N−
(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド、(例え
ば、(N,N−ジメチルアミノメチル)フタルイミドお
よびN,N−(ジメチルアミノメチル)−ナフタレン−
2,3−ジカルボキシイミド);ならびにブロック化ピ
ラゾール、イソチウロニウム誘導体およびある種の光退
色剤(例えば、N,N’−ヘキサメチレンビス(1−カ
ルバモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−
(3,6−ジアザオクタン)ビス(イソチウロニウムト
リフルオロアセテート)および2−(トリブロモメチル
スルホニル)−ベンゾチアゾール;ならびに3−エチル
−5−[(3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)
−1−メチルエチリデン]−2−チオ−2,4−オキサ
ゾリジンジオン;フタラジノン、フタラジノン誘導体も
しくは金属塩、または4−(1−ナフチル)フタラジノ
ン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメトキシフタ
ラジノンおよび2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジン
ジオンなどの誘導体;フタラジノンとフタル酸誘導体
(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロ
フタル酸およびテトラクロロ無水フタル酸など)との組
合せ;フタラジン、フタラジン誘導体(たとえば、4−
(1−ナフチル)フタラジン、6−クロロフタラジン、
5,7−ジメトキシフタラジン、6−イソブチルフタラ
ジン、6−tert−ブチルフタラジン、5,7−ジメ
チルフタラジン、および2,3−ジヒドロフタラジンな
どの誘導体)もしくは金属塩;フタラジンおよびその誘
導体とフタル酸誘導体(例えば、フタル酸、4−メチル
フタル酸、4−ニトロフタル酸およびテトラクロロ無水
フタル酸など)との組合せ;キナゾリンジオン、ベンズ
オキサジンまたはナフトオキサジン誘導体;色調調節剤
としてだけでなくその場でハロゲン化銀生成のためのハ
ライドイオンの源としても機能するロジウム錯体、例え
ばヘキサクロロロジウム(III)酸アンモニウム、臭化
ロジウム、硝酸ロジウムおよびヘキサクロロロジウム
(III)酸カリウムなど;無機過酸化物および過硫酸
塩、例えば、過酸化二硫化アンモニウムおよび過酸化水
素;1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン、8−
メチル−1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオンお
よび6−ニトロ−1,3−ベンズオキサジン−2,4−
ジオンなどのベンズオキサジン−2,4−ジオン;ピリ
ミジンおよび不斉−トリアジン(例えば、2,4−ジヒ
ドロキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4−アミノピリ
ミジンなど)、アザウラシル、およびテトラアザペンタ
レン誘導体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−
ジフェニル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラ
アザペンタレン、および1,4−ジ(o−クロロフェニ
ル)−3,6−ジメルカプト−1H,4H−2,3a,
5,6a−テトラアザペンタレン)などがある。
【0042】本発明では色調剤として、特願平10−2
13487号明細書に記載の一般式(F)で表されるフ
タラジン誘導体が好ましく用いられる。具体的には同明
細書に記載のA−1〜A−10が好ましく用いられる色
調剤は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる方
法で添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化手
段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミ
ル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)
で行われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を
用いてもよい。
13487号明細書に記載の一般式(F)で表されるフ
タラジン誘導体が好ましく用いられる。具体的には同明
細書に記載のA−1〜A−10が好ましく用いられる色
調剤は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる方
法で添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化手
段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミ
ル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)
で行われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を
用いてもよい。
【0043】本発明の熱現像感光材料の熱現像処理前の
膜面pHは6.0以下であることが好ましく、さらに好
ましくは5.5以下である。その下限には特に制限はな
いが、3程度である。膜面pHの調節はフタル酸誘導体
などの有機酸や硫酸などの不揮発性の酸、アンモニアな
どの揮発性の塩基を用いることが、膜面pHを低減させ
るという観点から好ましい。特にアンモニアは揮発しや
すく、塗布する工程や熱現像される前に除去できること
から低膜面pHを達成する上で好ましい。なお、膜面p
Hの測定方法は、特願平11−87297号明細書の段
落番号[0123]に記載されている。
膜面pHは6.0以下であることが好ましく、さらに好
ましくは5.5以下である。その下限には特に制限はな
いが、3程度である。膜面pHの調節はフタル酸誘導体
などの有機酸や硫酸などの不揮発性の酸、アンモニアな
どの揮発性の塩基を用いることが、膜面pHを低減させ
るという観点から好ましい。特にアンモニアは揮発しや
すく、塗布する工程や熱現像される前に除去できること
から低膜面pHを達成する上で好ましい。なお、膜面p
Hの測定方法は、特願平11−87297号明細書の段
落番号[0123]に記載されている。
【0044】本発明の熱現像感光材料において、ハロゲ
ン化銀乳剤および/または有機銀塩は、かぶり防止剤、
安定剤および安定剤前駆体によって、付加的なかぶりの
生成に対してさらに保護され、在庫貯蔵中における感度
の低下に対して安定化することができる。単独または組
合せて使用することができる適当なかぶり防止剤、安定
剤および安定剤前駆体は、米国特許第2,131,03
8号明細書および同第2,694,716号明細書に記
載のチアゾニウム塩、米国特許第2,886,437号
明細書および同第2,444,605号明細書に記載の
アザインデン、米国特許第2,728,663号明細書
に記載の水銀塩、米国特許第3,287,135号明細
書に記載のウラゾール、米国特許第3,235,652
号明細書に記載のスルホカテコール、英国特許第62
3,448号明細書に記載のオキシム、ニトロン、ニト
ロインダゾール、米国特許第2,839,405号明細
書に記載の多価金属塩、米国特許第3,220,839
号明細書に記載のチウロニウム塩、ならびに米国特許第
2,566,263号明細書および同第2,597,9
15号明細書に記載のパラジウム、白金および金塩、米
国特許第4,108,665号明細書および同第4,4
42,202号明細書に記載のハロゲン置換有機化合
物、米国特許第4,128,557号明細書および同第
4,137,079号明細書、同第4,138,365
号明細書および同第4,459,350号明細書に記載
のトリアジンならびに米国特許第4,411,985号
明細書に記載のリン化合物などがある。
ン化銀乳剤および/または有機銀塩は、かぶり防止剤、
安定剤および安定剤前駆体によって、付加的なかぶりの
生成に対してさらに保護され、在庫貯蔵中における感度
の低下に対して安定化することができる。単独または組
合せて使用することができる適当なかぶり防止剤、安定
剤および安定剤前駆体は、米国特許第2,131,03
8号明細書および同第2,694,716号明細書に記
載のチアゾニウム塩、米国特許第2,886,437号
明細書および同第2,444,605号明細書に記載の
アザインデン、米国特許第2,728,663号明細書
に記載の水銀塩、米国特許第3,287,135号明細
書に記載のウラゾール、米国特許第3,235,652
号明細書に記載のスルホカテコール、英国特許第62
3,448号明細書に記載のオキシム、ニトロン、ニト
ロインダゾール、米国特許第2,839,405号明細
書に記載の多価金属塩、米国特許第3,220,839
号明細書に記載のチウロニウム塩、ならびに米国特許第
2,566,263号明細書および同第2,597,9
15号明細書に記載のパラジウム、白金および金塩、米
国特許第4,108,665号明細書および同第4,4
42,202号明細書に記載のハロゲン置換有機化合
物、米国特許第4,128,557号明細書および同第
4,137,079号明細書、同第4,138,365
号明細書および同第4,459,350号明細書に記載
のトリアジンならびに米国特許第4,411,985号
明細書に記載のリン化合物などがある。
【0045】本発明の熱現像感光材料は、高感度化やか
ぶり防止を目的として安息香酸類を含有してもよい。本
発明で用いる安息香酸類はいかなる安息香酸誘導体でも
よいが、好ましい例としては、米国特許第4,784,
939号明細書、同第4,152,160号明細書、特
開平9−329863号公報、同9−329864号公
報、同9−281637号公報などに記載の化合物が挙
げられる。安息香酸類は熱現像感光材料のいかなる層に
添加してもよいが、支持体に対して画像形成層側の層に
添加することが好ましく、有機銀塩含有層に添加するこ
とがさらに好ましい。安息香酸類の添加は塗布液調製の
いかなる工程で行ってもよく、有機銀塩含有層に添加す
る場合は有機銀塩調製時から塗布液調製時のいかなる工
程でもよいが有機銀塩調製後から塗布直前が好ましい。
安息香酸類の添加法としては粉末、溶液、微粒子分散物
などいかなる方法で行ってもよい。また、増感色素、還
元剤、色調剤など他の添加物と混合した溶液として添加
してもよい。安息香酸類の添加量としてはいかなる量で
もよいが、銀1モル当たり1×10-6モル〜2モルが好
ましく、1×10-3モル〜0.5モルがさらに好まし
い。
ぶり防止を目的として安息香酸類を含有してもよい。本
発明で用いる安息香酸類はいかなる安息香酸誘導体でも
よいが、好ましい例としては、米国特許第4,784,
939号明細書、同第4,152,160号明細書、特
開平9−329863号公報、同9−329864号公
報、同9−281637号公報などに記載の化合物が挙
げられる。安息香酸類は熱現像感光材料のいかなる層に
添加してもよいが、支持体に対して画像形成層側の層に
添加することが好ましく、有機銀塩含有層に添加するこ
とがさらに好ましい。安息香酸類の添加は塗布液調製の
いかなる工程で行ってもよく、有機銀塩含有層に添加す
る場合は有機銀塩調製時から塗布液調製時のいかなる工
程でもよいが有機銀塩調製後から塗布直前が好ましい。
安息香酸類の添加法としては粉末、溶液、微粒子分散物
などいかなる方法で行ってもよい。また、増感色素、還
元剤、色調剤など他の添加物と混合した溶液として添加
してもよい。安息香酸類の添加量としてはいかなる量で
もよいが、銀1モル当たり1×10-6モル〜2モルが好
ましく、1×10-3モル〜0.5モルがさらに好まし
い。
【0046】本発明を実施するために必須ではないが、
画像形成層にかぶり防止剤として水銀(II)塩を加える
ことが有利なことがある。この目的のために好ましい水
銀(II)塩は、酢酸水銀および臭化水銀である。本発明
に使用する水銀の添加量としては、塗布された銀1モル
当たり好ましくは1×10-9モル〜1×10-3モル、さ
らに好ましくは1×10-8モル〜1×10-4モルの範囲
である。
画像形成層にかぶり防止剤として水銀(II)塩を加える
ことが有利なことがある。この目的のために好ましい水
銀(II)塩は、酢酸水銀および臭化水銀である。本発明
に使用する水銀の添加量としては、塗布された銀1モル
当たり好ましくは1×10-9モル〜1×10-3モル、さ
らに好ましくは1×10-8モル〜1×10-4モルの範囲
である。
【0047】本発明で特に好ましく用いられるかぶり防
止剤は有機ハロゲン化物であり、例えば、特開昭50−
119624号公報、同50−120328号公報、同
51−121332号公報、同54−58022号公
報、同56−70543号公報、同56−99335号
公報、同59−90842号公報、同61−12964
2号公報、同62−129845号公報、特開平6−2
08191号公報、同7−5621号公報、同7−27
81号公報、同8−15809号公報、米国特許第5,
340,712号明細書、同第5,369,000号明
細書、同第5,464,737号明細書に開示されてい
るような化合物が挙げられる。特願平11−87297
号明細書に記載の式(P)で表される親水性有機ハロゲ
ン化物がかぶり防止剤として好ましく用いられる。具体
的には、同明細書に記載の(P−1)〜(P−118)
が好ましく用いられる。有機ハロゲン化物の添加量は、
Ag1molに対するmol量(mol/molAg)
で示して、好ましくは1×10-5〜2mol/molA
g、より好ましくは5×10-5〜1mol/molA
g、さらに好ましくは1×10-4〜5×10-1mol/
molAgである。これらは1種のみを用いても2種以
上を併用してもよい。
止剤は有機ハロゲン化物であり、例えば、特開昭50−
119624号公報、同50−120328号公報、同
51−121332号公報、同54−58022号公
報、同56−70543号公報、同56−99335号
公報、同59−90842号公報、同61−12964
2号公報、同62−129845号公報、特開平6−2
08191号公報、同7−5621号公報、同7−27
81号公報、同8−15809号公報、米国特許第5,
340,712号明細書、同第5,369,000号明
細書、同第5,464,737号明細書に開示されてい
るような化合物が挙げられる。特願平11−87297
号明細書に記載の式(P)で表される親水性有機ハロゲ
ン化物がかぶり防止剤として好ましく用いられる。具体
的には、同明細書に記載の(P−1)〜(P−118)
が好ましく用いられる。有機ハロゲン化物の添加量は、
Ag1molに対するmol量(mol/molAg)
で示して、好ましくは1×10-5〜2mol/molA
g、より好ましくは5×10-5〜1mol/molA
g、さらに好ましくは1×10-4〜5×10-1mol/
molAgである。これらは1種のみを用いても2種以
上を併用してもよい。
【0048】また、特願平11−87297号明細書に
記載の式(Z)で表されるサリチル酸誘導体がかぶり防
止剤として好ましく用いられる。具体的には、同明細書
に記載の(A−1)〜(A−60)が好ましく用いられ
る。式(Z)で表されるサリチル酸誘導体の添加量は、
Ag1molに対するmol量(mol/molAg)
で示して、好ましくは1×10-5〜5×10-1mol/
molAg、より好ましくは5×10-5〜1×10-1m
ol/molAg、さらに好ましくは1×10 -4〜5×
10-2mol/molAgである。これらは1種のみを
用いても2種以上を併用してもよい。
記載の式(Z)で表されるサリチル酸誘導体がかぶり防
止剤として好ましく用いられる。具体的には、同明細書
に記載の(A−1)〜(A−60)が好ましく用いられ
る。式(Z)で表されるサリチル酸誘導体の添加量は、
Ag1molに対するmol量(mol/molAg)
で示して、好ましくは1×10-5〜5×10-1mol/
molAg、より好ましくは5×10-5〜1×10-1m
ol/molAg、さらに好ましくは1×10 -4〜5×
10-2mol/molAgである。これらは1種のみを
用いても2種以上を併用してもよい。
【0049】本発明に好ましく用いられるかぶり防止剤
として、ホルマリンスカベンジャーが有効であり、例え
ば、特願平11−23995号明細書に記載の式(S)
で表される化合物およびその例示化合物(S−1)〜
(S−24)が挙げられる。本発明に用いるかぶり防止
剤は、水あるいは適当な有機溶媒、例えばアルコール類
(メタノール、エタノール、プロパノール、フッ素化ア
ルコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケト
ン)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
メチルセルソルブなどに溶解して用いることができる。
また、既によく知られている乳化分散法によって、ジブ
チルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセ
リルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなどの
オイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒
を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製して用いる
ことができる。あるいは固体分散法として知られている
方法によって、粉末を水の中にボールミル、コロイドミ
ル、サンドグラインダーミル、マントンゴーリン、マイ
クロフルイダイザーあるいは超音波によって分散し用い
ることもできる。本発明に用いるかぶり防止剤は、支持
体に対して画像形成層側の層、即ち画像形成層あるいは
この層側の他のどの層に添加してもよいが、画像形成層
あるいはそれに隣接する層に添加することが好ましい。
画像形成層は還元可能な銀塩(有機銀塩)を含有する層
であり、好ましくはさらに感光性ハロゲン化銀を含有す
る画像形成層であることが好ましい。
として、ホルマリンスカベンジャーが有効であり、例え
ば、特願平11−23995号明細書に記載の式(S)
で表される化合物およびその例示化合物(S−1)〜
(S−24)が挙げられる。本発明に用いるかぶり防止
剤は、水あるいは適当な有機溶媒、例えばアルコール類
(メタノール、エタノール、プロパノール、フッ素化ア
ルコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケト
ン)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
メチルセルソルブなどに溶解して用いることができる。
また、既によく知られている乳化分散法によって、ジブ
チルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセ
リルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなどの
オイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒
を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製して用いる
ことができる。あるいは固体分散法として知られている
方法によって、粉末を水の中にボールミル、コロイドミ
ル、サンドグラインダーミル、マントンゴーリン、マイ
クロフルイダイザーあるいは超音波によって分散し用い
ることもできる。本発明に用いるかぶり防止剤は、支持
体に対して画像形成層側の層、即ち画像形成層あるいは
この層側の他のどの層に添加してもよいが、画像形成層
あるいはそれに隣接する層に添加することが好ましい。
画像形成層は還元可能な銀塩(有機銀塩)を含有する層
であり、好ましくはさらに感光性ハロゲン化銀を含有す
る画像形成層であることが好ましい。
【0050】本発明の熱現像感光材料には現像を抑制あ
るいは促進させ現像を制御することや、現像前後の保存
性を向上させることなどを目的としてメルカプト化合
物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させるこ
とができる。本発明にメルカプト化合物を使用する場
合、いかなる構造のものでもよいが、Ar−SM、Ar
−S−S−Arで表されるものが好ましい。式中、Mは
水素原子またはアルカリ金属原子であり、Arは1個以
上の窒素、イオウ、酸素、セレニウムまたはテルリウム
原子を有する芳香環または縮合芳香環である。好ましく
は、複素芳香環はベンズイミダゾール、ナフスイミダゾ
ール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンズオ
キサゾール、ナフスオキサゾール、ベンゾセレナゾー
ル、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾー
ル、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テト
ラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラ
ジン、ピリジン、プリン、キノリンまたはキナゾリノン
である。この複素芳香環は、例えば、ハロゲン(例え
ば、BrおよびCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキ
シ、アルキル(例えば、1個以上の炭素原子、好ましく
は1〜4個の炭素原子を有するもの)、アルコキシ(例
えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素
原子を有するもの)およびアリール(置換基を有してい
てもよい)からなる置換基群から選択されるものを有し
てもよい。メルカプト置換複素芳香族化合物をとして
は、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプ
トベンズオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール、
6−エトキシ−2−メルカプトベンゾチアゾール、2,
2’−ジチオビス−(ベンゾチアゾール)、3−メルカ
プト−1,2,4−トリアゾール、4,5−ジフェニル
−2−イミダゾールチオール、2−メルカプトイミダゾ
ール、1−エチル−2−メルカプトベンズイミダゾー
ル、2−メルカプトキノリン、8−メルカプトプリン、
2−メルカプト−4(3H)−キナゾリノン、7−トリ
フルオロメチル−4−キノリンチオール、2,3,5,
6−テトラクロロ−4−ピリジンチオール、4−アミノ
−6−ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジンモノヒド
レート、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,
4−トリアゾール、4−ヒドキロシ−2−メルカプトピ
リミジン、2−メルカプトピリミジン、4,6−ジアミ
ノ−2−メルカプトピリミジン、2−メルカプト−4−
メチルピリミジンヒドロクロリド、3−メルカプト−5
−フェニル−1,2,4−トリアゾール、1−フェニル
−5−メルカプトテトラゾール、3−(5−メルカプト
テトラゾール)−ベンゼンスルホン酸ナトリウム、N−
メチル−N’−{3−(5−メルカプトテトラゾリル)
フェニル}ウレア、2−メルカプト−4−フェニルオキ
サゾールなどが挙げられるが、本発明はこれらに限定さ
れない。これらのメルカプト化合物の添加量としては画
像形成層中に銀1モル当たり0.0001〜1.0モル
の範囲が好ましく、さらに好ましくは、銀の1モル当た
り0.001〜0.3モルの量である。
るいは促進させ現像を制御することや、現像前後の保存
性を向上させることなどを目的としてメルカプト化合
物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させるこ
とができる。本発明にメルカプト化合物を使用する場
合、いかなる構造のものでもよいが、Ar−SM、Ar
−S−S−Arで表されるものが好ましい。式中、Mは
水素原子またはアルカリ金属原子であり、Arは1個以
上の窒素、イオウ、酸素、セレニウムまたはテルリウム
原子を有する芳香環または縮合芳香環である。好ましく
は、複素芳香環はベンズイミダゾール、ナフスイミダゾ
ール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンズオ
キサゾール、ナフスオキサゾール、ベンゾセレナゾー
ル、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾー
ル、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テト
ラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラ
ジン、ピリジン、プリン、キノリンまたはキナゾリノン
である。この複素芳香環は、例えば、ハロゲン(例え
ば、BrおよびCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキ
シ、アルキル(例えば、1個以上の炭素原子、好ましく
は1〜4個の炭素原子を有するもの)、アルコキシ(例
えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素
原子を有するもの)およびアリール(置換基を有してい
てもよい)からなる置換基群から選択されるものを有し
てもよい。メルカプト置換複素芳香族化合物をとして
は、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプ
トベンズオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール、
6−エトキシ−2−メルカプトベンゾチアゾール、2,
2’−ジチオビス−(ベンゾチアゾール)、3−メルカ
プト−1,2,4−トリアゾール、4,5−ジフェニル
−2−イミダゾールチオール、2−メルカプトイミダゾ
ール、1−エチル−2−メルカプトベンズイミダゾー
ル、2−メルカプトキノリン、8−メルカプトプリン、
2−メルカプト−4(3H)−キナゾリノン、7−トリ
フルオロメチル−4−キノリンチオール、2,3,5,
6−テトラクロロ−4−ピリジンチオール、4−アミノ
−6−ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジンモノヒド
レート、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,
4−トリアゾール、4−ヒドキロシ−2−メルカプトピ
リミジン、2−メルカプトピリミジン、4,6−ジアミ
ノ−2−メルカプトピリミジン、2−メルカプト−4−
メチルピリミジンヒドロクロリド、3−メルカプト−5
−フェニル−1,2,4−トリアゾール、1−フェニル
−5−メルカプトテトラゾール、3−(5−メルカプト
テトラゾール)−ベンゼンスルホン酸ナトリウム、N−
メチル−N’−{3−(5−メルカプトテトラゾリル)
フェニル}ウレア、2−メルカプト−4−フェニルオキ
サゾールなどが挙げられるが、本発明はこれらに限定さ
れない。これらのメルカプト化合物の添加量としては画
像形成層中に銀1モル当たり0.0001〜1.0モル
の範囲が好ましく、さらに好ましくは、銀の1モル当た
り0.001〜0.3モルの量である。
【0051】本発明の熱現像感光材料は、支持体上に、
有機銀塩、還元剤および感光性ハロゲン化銀を含む画像
形成層を有し、画像形成層上には少なくとも1層の保護
層が設けられていることが好ましい。また、本発明の熱
現像感光材料は支持体に対して画像形成層と反対側(バ
ック面)に少なくとも1層のバック層を有することが好
ましく、画像形成層、保護層、そしてバック層のバイン
ダーとしてポリマーラテックスが用いられる。これらの
層にポリマーラテックスを用いることによって、水を主
成分とする溶媒(分散媒)を用いた水系塗布が可能にな
り、環境面、コスト面で有利になるとともに、熱現像時
にシワの発生がない熱現像感光材料が得られるようにな
る。また、所定の熱処理をした支持体を使用することに
より、熱現像の前後で寸法変化の少ない熱現像感光材料
が得られる。
有機銀塩、還元剤および感光性ハロゲン化銀を含む画像
形成層を有し、画像形成層上には少なくとも1層の保護
層が設けられていることが好ましい。また、本発明の熱
現像感光材料は支持体に対して画像形成層と反対側(バ
ック面)に少なくとも1層のバック層を有することが好
ましく、画像形成層、保護層、そしてバック層のバイン
ダーとしてポリマーラテックスが用いられる。これらの
層にポリマーラテックスを用いることによって、水を主
成分とする溶媒(分散媒)を用いた水系塗布が可能にな
り、環境面、コスト面で有利になるとともに、熱現像時
にシワの発生がない熱現像感光材料が得られるようにな
る。また、所定の熱処理をした支持体を使用することに
より、熱現像の前後で寸法変化の少ない熱現像感光材料
が得られる。
【0052】本発明で用いるバインダーとして以下に述
べるポリマーラテックスを用いることが好ましい。本発
明の熱現像感光材料の感光性ハロゲン化銀を含有する画
像形成層のうち少なくとも1層は以下に述べるポリマー
ラテックスを全バインダーの50質量%以上用いた画像
形成層であることが好ましい。また、ポリマーラテック
スは画像形成層だけではなく、保護層やバック層に用い
てもよく、特に寸法変化が問題となる印刷用途に本発明
の熱現像感光材料を用いる場合には、保護層やバック層
にもポリマーラテックスを用いることが好ましい。ただ
しここで言う「ポリマーラテックス」とは水不溶な疎水
性ポリマーが微細な粒子として水溶性の分散媒中に分散
されたものである。分散状態としてはポリマーが分散媒
中に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル
分散されたもの、あるいはポリマー分子中に部分的に親
水的な構造を持ち分子鎖自身が分子状分散されたものな
どいずれでもよい。なお本発明で用いるポリマーラテッ
クスについては「合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣
寛編集、高分子刊行会発行(1978))」、「合成ラ
テックスの応用(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原
啓司編集、高分子刊行会発行(1993))」、「合成
ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1
970))」などに記載されている。分散粒子の平均粒
径は1〜50000nm、より好ましくは5〜1000
nm程度の範囲が好ましい。分散粒子の粒径分布に関し
ては特に制限は無く、広い粒径分布を持つものでも単分
散の粒径分布を持つものでもよい。本発明で用いるポリ
マーラテックスとしては、通常の均一構造のポリマーラ
テックス以外の、いわゆるコア/シェル型のラテックス
でもよい。この場合コアとシェルはガラス転移温度を変
えると好ましい場合がある。
べるポリマーラテックスを用いることが好ましい。本発
明の熱現像感光材料の感光性ハロゲン化銀を含有する画
像形成層のうち少なくとも1層は以下に述べるポリマー
ラテックスを全バインダーの50質量%以上用いた画像
形成層であることが好ましい。また、ポリマーラテック
スは画像形成層だけではなく、保護層やバック層に用い
てもよく、特に寸法変化が問題となる印刷用途に本発明
の熱現像感光材料を用いる場合には、保護層やバック層
にもポリマーラテックスを用いることが好ましい。ただ
しここで言う「ポリマーラテックス」とは水不溶な疎水
性ポリマーが微細な粒子として水溶性の分散媒中に分散
されたものである。分散状態としてはポリマーが分散媒
中に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル
分散されたもの、あるいはポリマー分子中に部分的に親
水的な構造を持ち分子鎖自身が分子状分散されたものな
どいずれでもよい。なお本発明で用いるポリマーラテッ
クスについては「合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣
寛編集、高分子刊行会発行(1978))」、「合成ラ
テックスの応用(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原
啓司編集、高分子刊行会発行(1993))」、「合成
ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1
970))」などに記載されている。分散粒子の平均粒
径は1〜50000nm、より好ましくは5〜1000
nm程度の範囲が好ましい。分散粒子の粒径分布に関し
ては特に制限は無く、広い粒径分布を持つものでも単分
散の粒径分布を持つものでもよい。本発明で用いるポリ
マーラテックスとしては、通常の均一構造のポリマーラ
テックス以外の、いわゆるコア/シェル型のラテックス
でもよい。この場合コアとシェルはガラス転移温度を変
えると好ましい場合がある。
【0053】本発明で用いるバインダーに好ましく用い
るポリマーラテックスのガラス転移温度(Tg)は保護
層、バック層と画像形成層とでは好ましい範囲が異な
る。画像形成層にあっては熱現像時に写真有用素材の拡
散を促すため、−30〜40℃であることが好ましい。
保護層、バック層に用いる場合には種々の機器と接触す
るために25〜70℃のガラス転移温度が好ましい。本
発明で用いるポリマーラテックスの最低造膜温度(MF
T)は−30℃〜90℃、より好ましくは0℃〜70℃
程度が好ましい。最低造膜温度をコントロールするため
に造膜助剤を添加してもよい。造膜助剤は可塑剤ともよ
ばれポリマーラテックスの最低造膜温度を低下させる有
機化合物(通常有機溶剤)で、例えば前述の「合成ラテ
ックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(197
0))」に記載されている。
るポリマーラテックスのガラス転移温度(Tg)は保護
層、バック層と画像形成層とでは好ましい範囲が異な
る。画像形成層にあっては熱現像時に写真有用素材の拡
散を促すため、−30〜40℃であることが好ましい。
保護層、バック層に用いる場合には種々の機器と接触す
るために25〜70℃のガラス転移温度が好ましい。本
発明で用いるポリマーラテックスの最低造膜温度(MF
T)は−30℃〜90℃、より好ましくは0℃〜70℃
程度が好ましい。最低造膜温度をコントロールするため
に造膜助剤を添加してもよい。造膜助剤は可塑剤ともよ
ばれポリマーラテックスの最低造膜温度を低下させる有
機化合物(通常有機溶剤)で、例えば前述の「合成ラテ
ックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(197
0))」に記載されている。
【0054】本発明で用いるポリマーラテックスに用い
られるポリマー種としてはアクリル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ゴム系樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、またはこれらの共重合体などが挙げられる。
ポリマーとしては直鎖のポリマーでも枝分かれしたポリ
マーでも、また架橋されたポリマーでもよい。またポリ
マーとしては単一のモノマーが重合したいわゆるホモポ
リマーでもよいし、2種以上のモノマーが重合したコポ
リマーでもよい。コポリマーの場合はランダムコポリマ
ーでもブロックコポリマーでもよい。ポリマーの分子量
は数平均分子量で5,000〜1,000,000、好
ましくは10,000〜100,000程度が好まし
い。分子量が小さすぎるものは画像形成層の力学強度が
不十分であり、大きすぎるものは成膜性が悪く、好まし
くない。
られるポリマー種としてはアクリル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ゴム系樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、またはこれらの共重合体などが挙げられる。
ポリマーとしては直鎖のポリマーでも枝分かれしたポリ
マーでも、また架橋されたポリマーでもよい。またポリ
マーとしては単一のモノマーが重合したいわゆるホモポ
リマーでもよいし、2種以上のモノマーが重合したコポ
リマーでもよい。コポリマーの場合はランダムコポリマ
ーでもブロックコポリマーでもよい。ポリマーの分子量
は数平均分子量で5,000〜1,000,000、好
ましくは10,000〜100,000程度が好まし
い。分子量が小さすぎるものは画像形成層の力学強度が
不十分であり、大きすぎるものは成膜性が悪く、好まし
くない。
【0055】本発明の熱現像感光材料の画像形成層のバ
インダーとして用いられるポリマーラテックスの具体例
としては、メチルメタクリレート/エチルアクリレート
/メタクリル酸コポリマーのラテックス、メチルメタク
リレート/ブタジエン/イタコン酸コポリマーのラテッ
クス、エチルアクリレート/メタクリル酸のコポリマー
のラテックス、メチルメタクリレート/2−エチルヘキ
シルアクリレート/スチレン/アクリル酸コポリマーの
ラテックス、スチレン/ブタジエン/アクリル酸コポリ
マーのラテックス、スチレン/ブタジエン/ジビニルベ
ンゼン/メタクリル酸コポリマーのラテックス、メチル
メタクリレート/塩化ビニル/アクリル酸コポリマーの
ラテックス、塩化ビニリデン/エチルアクリレート/ア
クリロニトリル/メタクリル酸コポリマーのラテックス
などが挙げられる。さらに具体的には、メチルメタクリ
レート/エチルアクリレート/メタクリル酸=33.5
/50/16.5(質量%)のコポリマーラテックス、
メチルメタクリレート/ブタジエン/イタコン酸=4
7.5/47.5/5(質量%)のコポリマーラテック
ス、エチルアクリレート/メタクリル酸=95/5(質
量%)のコポリマーラテックスなどが挙げられる。ま
た、このようなポリマーは市販もされていて、例えばア
クリル樹脂の例として、セビアンA−4635,465
83、4601(以上ダイセル化学工業(株)製)、N
ipol LX811、814、821、820、85
7(以上日本ゼオン(株)製)、VONCORT−R3
340、R3360、R3370、4280(以上大日
本インキ化学(株)製)など、ポリエステル樹脂として
は、FINETEX ES650、611、675、8
50(以上大日本インキ化学(株)製)、WD−siz
e、WMS(以上イーストマンケミカル製)など、ポリ
ウレタン樹脂としてはHYDRAN AP10、20、
30、40(以上大日本インキ化学(株)製)など、ゴ
ム系樹脂としてはLACSTAR 7310K、330
7B、4700H、7132C(以上大日本インキ化学
(株)製)、Nipol LX410、430,43
5、438C(以上日本ゼオン(株)製)など、塩化ビ
ニル樹脂としてはG351、G576(以上日本ゼオン
(株)製)など、塩化ビニリデン樹脂としてはL50
2、L513(以上旭化成工業(株)製)、アロンD7
020、D504、D5071(以上三井東圧(株)
製)など、オレフィン樹脂としてはケミパールS12
0、SA100(以上三井石油化学(株)製)などを挙
げることができる。これらのポリマーは単独で用いても
よいし、必要に応じて2種以上ブレンドして用いてもよ
い。
インダーとして用いられるポリマーラテックスの具体例
としては、メチルメタクリレート/エチルアクリレート
/メタクリル酸コポリマーのラテックス、メチルメタク
リレート/ブタジエン/イタコン酸コポリマーのラテッ
クス、エチルアクリレート/メタクリル酸のコポリマー
のラテックス、メチルメタクリレート/2−エチルヘキ
シルアクリレート/スチレン/アクリル酸コポリマーの
ラテックス、スチレン/ブタジエン/アクリル酸コポリ
マーのラテックス、スチレン/ブタジエン/ジビニルベ
ンゼン/メタクリル酸コポリマーのラテックス、メチル
メタクリレート/塩化ビニル/アクリル酸コポリマーの
ラテックス、塩化ビニリデン/エチルアクリレート/ア
クリロニトリル/メタクリル酸コポリマーのラテックス
などが挙げられる。さらに具体的には、メチルメタクリ
レート/エチルアクリレート/メタクリル酸=33.5
/50/16.5(質量%)のコポリマーラテックス、
メチルメタクリレート/ブタジエン/イタコン酸=4
7.5/47.5/5(質量%)のコポリマーラテック
ス、エチルアクリレート/メタクリル酸=95/5(質
量%)のコポリマーラテックスなどが挙げられる。ま
た、このようなポリマーは市販もされていて、例えばア
クリル樹脂の例として、セビアンA−4635,465
83、4601(以上ダイセル化学工業(株)製)、N
ipol LX811、814、821、820、85
7(以上日本ゼオン(株)製)、VONCORT−R3
340、R3360、R3370、4280(以上大日
本インキ化学(株)製)など、ポリエステル樹脂として
は、FINETEX ES650、611、675、8
50(以上大日本インキ化学(株)製)、WD−siz
e、WMS(以上イーストマンケミカル製)など、ポリ
ウレタン樹脂としてはHYDRAN AP10、20、
30、40(以上大日本インキ化学(株)製)など、ゴ
ム系樹脂としてはLACSTAR 7310K、330
7B、4700H、7132C(以上大日本インキ化学
(株)製)、Nipol LX410、430,43
5、438C(以上日本ゼオン(株)製)など、塩化ビ
ニル樹脂としてはG351、G576(以上日本ゼオン
(株)製)など、塩化ビニリデン樹脂としてはL50
2、L513(以上旭化成工業(株)製)、アロンD7
020、D504、D5071(以上三井東圧(株)
製)など、オレフィン樹脂としてはケミパールS12
0、SA100(以上三井石油化学(株)製)などを挙
げることができる。これらのポリマーは単独で用いても
よいし、必要に応じて2種以上ブレンドして用いてもよ
い。
【0056】画像形成層には全バインダーの50質量%
以上として上記ポリマーラテックスが好ましく用いられ
るが、70質量%以上として上記ポリマーラテックスが
用いられることがさらに好ましい。画像形成層には必要
に応じて画像形成層に含まれる全バインダーの50質量
%以下の範囲でゼラチン、ポリビニルアルコール、メチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースなどの親水性ポリマーを添加してもよい。これら
の親水性ポリマーの添加量は画像形成層の全バインダー
の30質量%以下、さらには15質量%以下が好まし
い。
以上として上記ポリマーラテックスが好ましく用いられ
るが、70質量%以上として上記ポリマーラテックスが
用いられることがさらに好ましい。画像形成層には必要
に応じて画像形成層に含まれる全バインダーの50質量
%以下の範囲でゼラチン、ポリビニルアルコール、メチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースなどの親水性ポリマーを添加してもよい。これら
の親水性ポリマーの添加量は画像形成層の全バインダー
の30質量%以下、さらには15質量%以下が好まし
い。
【0057】画像形成層は水系の塗布液を塗布後乾燥し
て調製することが好ましい。ただし、ここで言う「水
系」とは塗布液の溶媒(分散媒)の60質量%以上が水
であることをいう。塗布液の水以外の成分はメチルアル
コール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、
メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ジメチルホルム
アミド、酢酸エチルなどの水混和性の有機溶媒を用いる
ことができる。具体的な溶媒組成の例としては以下のよ
うなものがある。水/メタノール=90/10、水/メ
タノール=70/30、水/エタノール=90/10、
水/イソプロパノール=90/10、水/ジメチルホル
ムアミド=95/5、水/メタノール/ジメチルホルム
アミド=80/15/5、水/メタノール/ジメチルホ
ルムアミド=90/5/5。(ただし数字は質量%を表
す。)画像形成層の全バインダー量は0.2〜30g/
m2、より好ましくは1〜15g/m2の範囲が好まし
い。画像形成層には架橋のための架橋剤、塗布性改良の
ための界面活性剤などを添加してもよい。
て調製することが好ましい。ただし、ここで言う「水
系」とは塗布液の溶媒(分散媒)の60質量%以上が水
であることをいう。塗布液の水以外の成分はメチルアル
コール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、
メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ジメチルホルム
アミド、酢酸エチルなどの水混和性の有機溶媒を用いる
ことができる。具体的な溶媒組成の例としては以下のよ
うなものがある。水/メタノール=90/10、水/メ
タノール=70/30、水/エタノール=90/10、
水/イソプロパノール=90/10、水/ジメチルホル
ムアミド=95/5、水/メタノール/ジメチルホルム
アミド=80/15/5、水/メタノール/ジメチルホ
ルムアミド=90/5/5。(ただし数字は質量%を表
す。)画像形成層の全バインダー量は0.2〜30g/
m2、より好ましくは1〜15g/m2の範囲が好まし
い。画像形成層には架橋のための架橋剤、塗布性改良の
ための界面活性剤などを添加してもよい。
【0058】本発明においては必要に応じて、特願平1
1−143058号明細書の段落番号[0021]〜
[0025]に記載の可塑剤(例、ベンジルアルコー
ル、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3
−モノイソブチレートなど)を添加して、造膜温度をコ
ントロールすることが出来る。また、特願平11−68
72号明細書の段落番号[0027]〜[0028]に
記載の如くポリマーバインダー中に親水性ポリマーを、
塗布液中に水混和性の有機溶媒を添加してもよい。
1−143058号明細書の段落番号[0021]〜
[0025]に記載の可塑剤(例、ベンジルアルコー
ル、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3
−モノイソブチレートなど)を添加して、造膜温度をコ
ントロールすることが出来る。また、特願平11−68
72号明細書の段落番号[0027]〜[0028]に
記載の如くポリマーバインダー中に親水性ポリマーを、
塗布液中に水混和性の有機溶媒を添加してもよい。
【0059】それぞれの層には、特願平10−1996
26号明細書の段落番号[0023]〜[0041]に
記載の官能基を導入した第一のポリマーラテックスとこ
の第一のポリマーラテックスと反応しうる官能基を有す
る架橋剤および/または第二のポリマーラテックスを用
いることもできる。上記の官能基は、カルボキシル基、
ヒドロキシル基、イソシアネート基、エポキシ基、N−
メチロール基、オキサゾリニル基など、架橋剤として
は、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ブロック
イソシアネート化合物、メチロ−ル化合物、ヒドロキシ
化合物、カルボキシル化合物、アミノ化合物、エチレン
イミン化合物、アルデヒド化合物、ハロゲン化合物など
から選ばれる。架橋剤の具体例として、イソシアネート
化合物としてヘキサメチレンイソシアネート、デュラネ
ートWB40−80D、WX−1741(旭化成工業
(株)製)、バイヒジュール3100(住友バイエルウ
レタン(株)製)、タケネートWD725(武田薬品工
業(株)製)、アクアネート100、200(日本ポリ
ウレタン(株)製)、特開平9−160172号公報記
載の水分散型ポリイソシアネート;アミノ化合物として
スミテックスレジンM−3(住友化学工業(株)製);
エポキシ化合物としてデナコールEX−614B(ナガ
セ化成工業(株)製);ハロゲン化合物として2,4ジ
クロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナト
リウムなどが挙げられる。
26号明細書の段落番号[0023]〜[0041]に
記載の官能基を導入した第一のポリマーラテックスとこ
の第一のポリマーラテックスと反応しうる官能基を有す
る架橋剤および/または第二のポリマーラテックスを用
いることもできる。上記の官能基は、カルボキシル基、
ヒドロキシル基、イソシアネート基、エポキシ基、N−
メチロール基、オキサゾリニル基など、架橋剤として
は、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ブロック
イソシアネート化合物、メチロ−ル化合物、ヒドロキシ
化合物、カルボキシル化合物、アミノ化合物、エチレン
イミン化合物、アルデヒド化合物、ハロゲン化合物など
から選ばれる。架橋剤の具体例として、イソシアネート
化合物としてヘキサメチレンイソシアネート、デュラネ
ートWB40−80D、WX−1741(旭化成工業
(株)製)、バイヒジュール3100(住友バイエルウ
レタン(株)製)、タケネートWD725(武田薬品工
業(株)製)、アクアネート100、200(日本ポリ
ウレタン(株)製)、特開平9−160172号公報記
載の水分散型ポリイソシアネート;アミノ化合物として
スミテックスレジンM−3(住友化学工業(株)製);
エポキシ化合物としてデナコールEX−614B(ナガ
セ化成工業(株)製);ハロゲン化合物として2,4ジ
クロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナト
リウムなどが挙げられる。
【0060】画像形成層用の全バインダー量は0.2〜
30g/m2、より好ましくは1.0〜15g/m2の範
囲が好ましい。バック層用の全バインダー量は0.01
〜10.0g/m2、より好ましくは0.05〜5.0
g/m2の範囲が好ましい。これらの各層は、2層以上
設けられる場合がある。画像形成層が2層以上である場
合は、すべての層のバインダーとしてポリマーラテック
スを用いることが好ましい。また、バック層は支持体バ
ック面の下塗り層の上部に設けられる層であり2層以上
存在する場合もあるが、少なくとも1層、特に最外層の
バック層にポリマーラテックスを用いることが好まし
い。
30g/m2、より好ましくは1.0〜15g/m2の範
囲が好ましい。バック層用の全バインダー量は0.01
〜10.0g/m2、より好ましくは0.05〜5.0
g/m2の範囲が好ましい。これらの各層は、2層以上
設けられる場合がある。画像形成層が2層以上である場
合は、すべての層のバインダーとしてポリマーラテック
スを用いることが好ましい。また、バック層は支持体バ
ック面の下塗り層の上部に設けられる層であり2層以上
存在する場合もあるが、少なくとも1層、特に最外層の
バック層にポリマーラテックスを用いることが好まし
い。
【0061】本発明の熱現像感光材料には滑り剤を用い
ることができる。滑り剤とは、物体表面に存在させた時
に、存在させない場合に比べて物体表面の摩擦係数を減
少させる化合物を意味する。その種類は特に制限されな
い。本発明に用いる滑り剤としては、特開平11−84
573号公報の段落番号[0061]〜[0064]、
特願平11−106881号明細書の段落番号[004
9]〜[0062]に記載の化合物を挙げることができ
る。好ましい滑り剤の具体例としては、セロゾール52
4(主成分カルナバワックス)、ポリロンA,393,
H−481(主成分ポリエチレンワックス)、ハイミク
ロンG−110(主成分エチレンビスステアリン酸アマ
イド)、ハイミクロンG−270(主成分ステアリン酸
アマイド)(以上、中京油脂(株)製)、 W−1 C16H33−O−SO3Na W−2 C18H37−O−SO3Na などが挙げられる。滑り剤の使用量は添加層のバインダ
ー量の0.1〜50質量%であり、好ましくは0.5〜
30質量%である。
ることができる。滑り剤とは、物体表面に存在させた時
に、存在させない場合に比べて物体表面の摩擦係数を減
少させる化合物を意味する。その種類は特に制限されな
い。本発明に用いる滑り剤としては、特開平11−84
573号公報の段落番号[0061]〜[0064]、
特願平11−106881号明細書の段落番号[004
9]〜[0062]に記載の化合物を挙げることができ
る。好ましい滑り剤の具体例としては、セロゾール52
4(主成分カルナバワックス)、ポリロンA,393,
H−481(主成分ポリエチレンワックス)、ハイミク
ロンG−110(主成分エチレンビスステアリン酸アマ
イド)、ハイミクロンG−270(主成分ステアリン酸
アマイド)(以上、中京油脂(株)製)、 W−1 C16H33−O−SO3Na W−2 C18H37−O−SO3Na などが挙げられる。滑り剤の使用量は添加層のバインダ
ー量の0.1〜50質量%であり、好ましくは0.5〜
30質量%である。
【0062】本発明において、特願平10−34656
1号明細書、特願平11−106881号明細書に記載
のように予備加熱部を対向ローラーで搬送し、熱現像処
理部は画像形成層を有する側をローラーの駆動により、
その反対側のバック面を平滑面に滑らせて搬送する熱現
像処理装置を用いる場合、現像処理温度における熱現像
画像記録材料の画像形成層を有する側の最表面層とバッ
ク面の最表面層との摩擦係数の比は、1.5以上であ
り、その上限に特に制限はないが30程度である。ま
た、μbは1.0以下、好ましくは0.05〜0.8で
ある。この値は、下記の式によって求められる。 摩擦係数の比=熱現像機のローラー部材と画像形成層を
有する面との動摩擦係数(μe)/熱現像機の平滑面部
材とバック面との動摩擦係数(μb) 本発明において熱現像処理温度での熱現像処理機部材と
画像形成層を有する面および/またはその反対面の最表
面層の滑り性は、最表面層に滑り剤を含有させ、その添
加量を変えることにより調整することができる。
1号明細書、特願平11−106881号明細書に記載
のように予備加熱部を対向ローラーで搬送し、熱現像処
理部は画像形成層を有する側をローラーの駆動により、
その反対側のバック面を平滑面に滑らせて搬送する熱現
像処理装置を用いる場合、現像処理温度における熱現像
画像記録材料の画像形成層を有する側の最表面層とバッ
ク面の最表面層との摩擦係数の比は、1.5以上であ
り、その上限に特に制限はないが30程度である。ま
た、μbは1.0以下、好ましくは0.05〜0.8で
ある。この値は、下記の式によって求められる。 摩擦係数の比=熱現像機のローラー部材と画像形成層を
有する面との動摩擦係数(μe)/熱現像機の平滑面部
材とバック面との動摩擦係数(μb) 本発明において熱現像処理温度での熱現像処理機部材と
画像形成層を有する面および/またはその反対面の最表
面層の滑り性は、最表面層に滑り剤を含有させ、その添
加量を変えることにより調整することができる。
【0063】支持体の両面には、特開昭64−2054
4号公報、特開平1−180537号公報、特開平1−
209443号公報、特開平1−285939号公報、
特開平1−296243号公報、特開平2−24649
号公報、特開平2−24648号公報、特開平2−18
4844号公報、特開平3−109545号公報、特開
平3−137637号公報、特開平3−141346号
公報、特開平3−141347号公報、特開平4−96
055号公報、米国特許第4,645,731号明細
書、特開平4−68344号公報、特許第2,557,
641号公報の2頁右欄20行目〜3頁右欄30行目、
特願平10−221039号明細書の段落番号[002
0]〜[0037]、特願平11−106881号明細
書の段落番号[0063]〜[0080]に記載の塩化
ビニリデン単量体の繰り返し単位を70質量%以上含有
する塩化ビニリデン共重合体を含む下塗り層を設けるこ
とが好ましい。
4号公報、特開平1−180537号公報、特開平1−
209443号公報、特開平1−285939号公報、
特開平1−296243号公報、特開平2−24649
号公報、特開平2−24648号公報、特開平2−18
4844号公報、特開平3−109545号公報、特開
平3−137637号公報、特開平3−141346号
公報、特開平3−141347号公報、特開平4−96
055号公報、米国特許第4,645,731号明細
書、特開平4−68344号公報、特許第2,557,
641号公報の2頁右欄20行目〜3頁右欄30行目、
特願平10−221039号明細書の段落番号[002
0]〜[0037]、特願平11−106881号明細
書の段落番号[0063]〜[0080]に記載の塩化
ビニリデン単量体の繰り返し単位を70質量%以上含有
する塩化ビニリデン共重合体を含む下塗り層を設けるこ
とが好ましい。
【0064】塩化ビニリデン単量体が70質量%未満の
場合は、十分な防湿性が得られず、熱現像後の時間経過
における寸法変化が大きくなってしまう。また、塩化ビ
ニリデン共重合体は、塩化ビニリデン単量体のほかの構
成繰り返し単位としてカルボキシル基含有ビニル単量体
の繰り返し単位を含むことが好ましい。このような繰り
返し単位を含ませるのは、塩化ビニル単量体のみでは、
重合体(ポリマー)が結晶化してしまい、防湿層を塗設
する際に均一な膜を作り難くなり、また重合体(ポリマ
ー)の安定化のためにはカルボキシル基含有ビニル単量
体が不可欠であるからである。本発明で用いる塩化ビニ
リデン共重合体の分子量は、質量平均分子量で45,0
00以下、さらには10,000〜45,000が好ま
しい。分子量が大きくなると塩化ビニリデン共重合体層
とポリエステル等の支持体層との接着性が悪化してしま
う傾向がある。本発明で用いる塩化ビニリデン共重合体
の含有量は、塩化ビニリデン共重合体を含有する下塗り
層の片面当たりの合計膜厚として0.3μm以上であ
り、好ましくは0.3μm〜4μmの範囲である。
場合は、十分な防湿性が得られず、熱現像後の時間経過
における寸法変化が大きくなってしまう。また、塩化ビ
ニリデン共重合体は、塩化ビニリデン単量体のほかの構
成繰り返し単位としてカルボキシル基含有ビニル単量体
の繰り返し単位を含むことが好ましい。このような繰り
返し単位を含ませるのは、塩化ビニル単量体のみでは、
重合体(ポリマー)が結晶化してしまい、防湿層を塗設
する際に均一な膜を作り難くなり、また重合体(ポリマ
ー)の安定化のためにはカルボキシル基含有ビニル単量
体が不可欠であるからである。本発明で用いる塩化ビニ
リデン共重合体の分子量は、質量平均分子量で45,0
00以下、さらには10,000〜45,000が好ま
しい。分子量が大きくなると塩化ビニリデン共重合体層
とポリエステル等の支持体層との接着性が悪化してしま
う傾向がある。本発明で用いる塩化ビニリデン共重合体
の含有量は、塩化ビニリデン共重合体を含有する下塗り
層の片面当たりの合計膜厚として0.3μm以上であ
り、好ましくは0.3μm〜4μmの範囲である。
【0065】なお、下塗り層としての塩化ビニリデン共
重合体層は、支持体に直接設層される下塗り層第1層と
して設けることが好ましく、通常は片面ごとに1層ずつ
設けられるが、場合によっては2層以上設けてもよい。
2層以上の多層構成とするときは、塩化ビニリデン共重
合体量が合計で本発明の範囲となるようにすればよい。
このような層には塩化ビニリデン共重合体のほか、架橋
剤やマット剤などを含有させてもよい。支持体は必要に
応じて塩化ビニリデン共重合体層のほか、SBR、ポリ
エステル、ゼラチン等をバインダーとする下塗り層を塗
布してもよい。これらの下塗り層は多層構成としてもよ
く、また支持体に対して片面または両面に設けてもよ
い。下塗り層の厚み(1層当たり)は一般に0.01〜
5μm、より好ましくは0.05〜1μmである。
重合体層は、支持体に直接設層される下塗り層第1層と
して設けることが好ましく、通常は片面ごとに1層ずつ
設けられるが、場合によっては2層以上設けてもよい。
2層以上の多層構成とするときは、塩化ビニリデン共重
合体量が合計で本発明の範囲となるようにすればよい。
このような層には塩化ビニリデン共重合体のほか、架橋
剤やマット剤などを含有させてもよい。支持体は必要に
応じて塩化ビニリデン共重合体層のほか、SBR、ポリ
エステル、ゼラチン等をバインダーとする下塗り層を塗
布してもよい。これらの下塗り層は多層構成としてもよ
く、また支持体に対して片面または両面に設けてもよ
い。下塗り層の厚み(1層当たり)は一般に0.01〜
5μm、より好ましくは0.05〜1μmである。
【0066】本発明の熱現像感光材料には、種々の支持
体を用いることができる。典型的な支持体としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
などのポリエステル、硝酸セルロース、セルロースエス
テル、ポリビニルアセタール、シンジオタクチックポリ
スチレン、ポリカーボネート、両面がポリエチレンで被
覆された紙支持体などが挙げられる。このうち二軸延伸
したポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート
(PET)が強度、寸法安定性、耐薬品性などの点から
好ましい。支持体の厚みは下塗り層を除いたベース厚み
で90〜180μmであることが好ましい。本発明の熱
現像感光材料に用いる支持体としては、特開平10−4
8772号公報、特開平10−10676号公報、特開
平10−10677号公報、特開平11−65025号
公報、特開平11−138648号公報に記載の二軸延
伸時にフィルム中に残存する内部歪みを緩和させ、熱現
像処理中に発生する熱収縮歪みをなくすために、130
〜185℃の温度範囲で熱処理を施したポリエステル、
特にポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられ
る。このような熱処理後における支持体の120℃、3
0秒加熱による寸法変化率は縦方向(MD)が−0.0
3%〜+0.01%、横方向(TD)が0〜0.04%
であることが好ましい。
体を用いることができる。典型的な支持体としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
などのポリエステル、硝酸セルロース、セルロースエス
テル、ポリビニルアセタール、シンジオタクチックポリ
スチレン、ポリカーボネート、両面がポリエチレンで被
覆された紙支持体などが挙げられる。このうち二軸延伸
したポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート
(PET)が強度、寸法安定性、耐薬品性などの点から
好ましい。支持体の厚みは下塗り層を除いたベース厚み
で90〜180μmであることが好ましい。本発明の熱
現像感光材料に用いる支持体としては、特開平10−4
8772号公報、特開平10−10676号公報、特開
平10−10677号公報、特開平11−65025号
公報、特開平11−138648号公報に記載の二軸延
伸時にフィルム中に残存する内部歪みを緩和させ、熱現
像処理中に発生する熱収縮歪みをなくすために、130
〜185℃の温度範囲で熱処理を施したポリエステル、
特にポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられ
る。このような熱処理後における支持体の120℃、3
0秒加熱による寸法変化率は縦方向(MD)が−0.0
3%〜+0.01%、横方向(TD)が0〜0.04%
であることが好ましい。
【0067】本発明の熱現像感光材料には、ゴミ付着の
減少、スタチックマーク発生防止、自動搬送工程での搬
送不良防止などの目的で、特開平11−84573号公
報の段落番号[0040]〜[0051]に記載の導電
性金属酸化物および/またはフッ素系界面活性剤を用い
て帯電防止することができる。導電性金属酸化物として
は、米国特許第5,575,957号明細書、特願平1
0−041302号明細書の段落番号[0012]〜
[0020]に記載のアンチモンでドーピングされた針
状導電性酸化錫、特開平4−29134号公報に記載の
アンチモンでドーピングされた繊維状酸化錫が好ましく
用いられる。金属酸化物含有層の表面比抵抗(表面抵抗
率)は25℃、相対湿度20%の雰囲気下で1012Ω以
下、好ましくは1011Ω以下がよい。これにより良好な
帯電防止性が得られる。このときの表面抵抗率の下限は
特に制限されないが、通常107Ω程度である。
減少、スタチックマーク発生防止、自動搬送工程での搬
送不良防止などの目的で、特開平11−84573号公
報の段落番号[0040]〜[0051]に記載の導電
性金属酸化物および/またはフッ素系界面活性剤を用い
て帯電防止することができる。導電性金属酸化物として
は、米国特許第5,575,957号明細書、特願平1
0−041302号明細書の段落番号[0012]〜
[0020]に記載のアンチモンでドーピングされた針
状導電性酸化錫、特開平4−29134号公報に記載の
アンチモンでドーピングされた繊維状酸化錫が好ましく
用いられる。金属酸化物含有層の表面比抵抗(表面抵抗
率)は25℃、相対湿度20%の雰囲気下で1012Ω以
下、好ましくは1011Ω以下がよい。これにより良好な
帯電防止性が得られる。このときの表面抵抗率の下限は
特に制限されないが、通常107Ω程度である。
【0068】本発明の熱現像感光材料の画像形成層を有
する面およびその反対面の最外層表面の少なくとも一
方、好ましくは両方のベック平滑度は、2000秒以下
であり、より好ましくは10秒〜2000秒である。本
発明におけるベック平滑度は、日本工業規格(JIS)
P8119「紙および板紙のベック試験器による平滑度
試験方法」およびTAPPI標準法T479により容易
に求めることができる。熱現像感光材料の画像形成層を
有する面の最外層およびその反対面の最外層のベック平
滑度は、特開平11−84573号公報の段落番号[0
052]〜[0059]に記載の如く、前記両面の層に
含有させるマット剤の粒径および添加量を適宜変化させ
ることによってコントロールすることができる。
する面およびその反対面の最外層表面の少なくとも一
方、好ましくは両方のベック平滑度は、2000秒以下
であり、より好ましくは10秒〜2000秒である。本
発明におけるベック平滑度は、日本工業規格(JIS)
P8119「紙および板紙のベック試験器による平滑度
試験方法」およびTAPPI標準法T479により容易
に求めることができる。熱現像感光材料の画像形成層を
有する面の最外層およびその反対面の最外層のベック平
滑度は、特開平11−84573号公報の段落番号[0
052]〜[0059]に記載の如く、前記両面の層に
含有させるマット剤の粒径および添加量を適宜変化させ
ることによってコントロールすることができる。
【0069】本発明では水溶性ポリマーが塗布性付与の
ための増粘剤として好ましく利用され、天然物でも合成
ポリマーでもよく、その種類は特に限定されない。具体
的には、天然物としてはデンプン類(コーンスターチ、
デンプンなど)、海藻(寒天、アルギン酸ナトリウムな
ど)、植物性粘着物(アラビアゴムなど)、動物性タン
パク(にかわ、カゼイン、ゼラチン、卵白など)、発酵
粘着物(プルラン、デキストリンなど)などであり、半
合成ポリマーであるデンプン質(可溶性デンプン、カル
ボキシルデンプン、デキストランなど)、セルロース類
(ビスコース、メチルセルロース、エチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースなど)も挙げられ、さらに合成ポ
リマー(ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、
ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリエチ
レンイミン、ポリスチレンスルホン酸またはその共重合
体、ポリビニルスルファン酸またはその共重合体、ポリ
アクリル酸またはその共重合体、アクリル酸またはその
共重合体等、マレイン酸共重合体、マレイン酸モノエス
テル共重合体、アクリロイルメチルプロパンスルホン酸
またはその共重合体など)などである。
ための増粘剤として好ましく利用され、天然物でも合成
ポリマーでもよく、その種類は特に限定されない。具体
的には、天然物としてはデンプン類(コーンスターチ、
デンプンなど)、海藻(寒天、アルギン酸ナトリウムな
ど)、植物性粘着物(アラビアゴムなど)、動物性タン
パク(にかわ、カゼイン、ゼラチン、卵白など)、発酵
粘着物(プルラン、デキストリンなど)などであり、半
合成ポリマーであるデンプン質(可溶性デンプン、カル
ボキシルデンプン、デキストランなど)、セルロース類
(ビスコース、メチルセルロース、エチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースなど)も挙げられ、さらに合成ポ
リマー(ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、
ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリエチ
レンイミン、ポリスチレンスルホン酸またはその共重合
体、ポリビニルスルファン酸またはその共重合体、ポリ
アクリル酸またはその共重合体、アクリル酸またはその
共重合体等、マレイン酸共重合体、マレイン酸モノエス
テル共重合体、アクリロイルメチルプロパンスルホン酸
またはその共重合体など)などである。
【0070】これらの中でも好ましく用いられる水溶性
ポリマーは、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、デキス
トラン、デキストリン、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポ
リアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリスチレ
ンスルホン酸またはその共重合体、ポリアクリル酸また
はその共重合体、マレイン酸モノエステル共重合体、ア
クリロイルメチルプロパンスルホン酸またはその共重合
体などであり、特に増粘剤として好ましく利用される。
ポリマーは、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、デキス
トラン、デキストリン、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポ
リアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリスチレ
ンスルホン酸またはその共重合体、ポリアクリル酸また
はその共重合体、マレイン酸モノエステル共重合体、ア
クリロイルメチルプロパンスルホン酸またはその共重合
体などであり、特に増粘剤として好ましく利用される。
【0071】これらでも特に好ましい増粘剤としては、
ゼラチン、デキストラン、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニル
ピロリドン、ポリスチレンスルホン酸またはその共重合
体、ポリアクリル酸またはその共重合体、マレイン酸モ
ノエステル共重合体などである。これらの化合物は、
「新・水溶性ポリマーの応用と市場」(株式会社シーエ
ムシー発行、長友新治編集、1988年11月4日発
行)に詳細に記載されている。
ゼラチン、デキストラン、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニル
ピロリドン、ポリスチレンスルホン酸またはその共重合
体、ポリアクリル酸またはその共重合体、マレイン酸モ
ノエステル共重合体などである。これらの化合物は、
「新・水溶性ポリマーの応用と市場」(株式会社シーエ
ムシー発行、長友新治編集、1988年11月4日発
行)に詳細に記載されている。
【0072】増粘剤としての水溶性ポリマーの使用量
は、塗布液に添加した時に粘度が上昇すれば特に限定さ
れない。一般に液中の濃度は0.01〜30質量%、よ
り好ましくは0.05〜20質量%、特に好ましくは
0.1〜10質量%である。これらによって得られる粘
度は、初期の粘度からの上昇分として1〜200mPa
・sが好ましく、より好ましくは5〜100mPa・s
である。なお、粘度はB型回転粘度計で25℃で測定し
た値を示す。塗布液などへの添加に当たっては、一般に
増粘剤はできるだけ希薄溶液で添加することが望まし
い。また添加時は十分な攪拌を行なうことが好ましい。
は、塗布液に添加した時に粘度が上昇すれば特に限定さ
れない。一般に液中の濃度は0.01〜30質量%、よ
り好ましくは0.05〜20質量%、特に好ましくは
0.1〜10質量%である。これらによって得られる粘
度は、初期の粘度からの上昇分として1〜200mPa
・sが好ましく、より好ましくは5〜100mPa・s
である。なお、粘度はB型回転粘度計で25℃で測定し
た値を示す。塗布液などへの添加に当たっては、一般に
増粘剤はできるだけ希薄溶液で添加することが望まし
い。また添加時は十分な攪拌を行なうことが好ましい。
【0073】本発明で用いる界面活性剤について以下に
述べる。本発明で用いる界面活性剤はその使用目的によ
って、分散剤、塗布剤、濡れ剤、帯電防止剤、写真性コ
ントロール剤などに分類されるが、以下に述べる界面活
性剤を適宜選択して使用することによってそれらの目的
は達成することができる。本発明で用いる界面活性剤
は、ノニオン性、イオン性(アニオン、カチオン、ベタ
イン)のいずれも使用できる。さらにフッ素系界面活性
剤も好ましく用いられる。好ましいノニオン系界面活性
剤としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシブチレン、ポリグリシジルやソルビタン
をノニオン性親水性基とする界面活性剤を挙げることが
でき、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコー
ル、多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエ
チレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、脂肪酸ジエタノールアミド、トリエタノールアミン
脂肪酸部分エステルを挙げることができる。
述べる。本発明で用いる界面活性剤はその使用目的によ
って、分散剤、塗布剤、濡れ剤、帯電防止剤、写真性コ
ントロール剤などに分類されるが、以下に述べる界面活
性剤を適宜選択して使用することによってそれらの目的
は達成することができる。本発明で用いる界面活性剤
は、ノニオン性、イオン性(アニオン、カチオン、ベタ
イン)のいずれも使用できる。さらにフッ素系界面活性
剤も好ましく用いられる。好ましいノニオン系界面活性
剤としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシブチレン、ポリグリシジルやソルビタン
をノニオン性親水性基とする界面活性剤を挙げることが
でき、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコー
ル、多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエ
チレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、脂肪酸ジエタノールアミド、トリエタノールアミン
脂肪酸部分エステルを挙げることができる。
【0074】アニオン系界面活性剤としては、カルボン
酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩を挙げ
ることができ、代表的なものとしては脂肪酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン
酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂
肪酸塩、N−メチル−N−オレイルタウリン、石油スル
ホン酸塩、アルキル硫酸塩、硫酸化油脂、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン
スチレン化フェニールエーテル硫酸塩、アルキルリン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ナ
フタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物などを挙
げることができる。カチオン系界面活性剤としてはアミ
ン塩、4級アンモニウム塩、ピリジウム塩などを挙げる
ことができ、第1〜第3脂肪アミン塩、第4級アンモニ
ウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキル
ベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩、アル
キルイミダゾリウム塩など)を挙げることが出来る。
酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩を挙げ
ることができ、代表的なものとしては脂肪酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン
酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂
肪酸塩、N−メチル−N−オレイルタウリン、石油スル
ホン酸塩、アルキル硫酸塩、硫酸化油脂、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン
スチレン化フェニールエーテル硫酸塩、アルキルリン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ナ
フタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物などを挙
げることができる。カチオン系界面活性剤としてはアミ
ン塩、4級アンモニウム塩、ピリジウム塩などを挙げる
ことができ、第1〜第3脂肪アミン塩、第4級アンモニ
ウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキル
ベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩、アル
キルイミダゾリウム塩など)を挙げることが出来る。
【0075】ベタイン系界面活性剤としてはカルボキシ
ベタイン、スルホベタインなどを挙げることができ、N
−トリアルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベ
タイン、N−トリアルキル−N−スルホアルキレンアン
モニウムベタインなどを挙げることができる。これらの
界面活性剤は、「界面活性剤の応用」(幸書房、刈米孝
夫著、昭和55年9月1日発行)に記載されている。本
発明においては、好ましい界面活性剤はその使用量にお
いて特に限定されず、目的とする界面活性特性が得られ
る量であればよい。なお、フッ素含有界面活性剤の塗布
量は、1m2当り0.01mg〜250mgが好まし
い。
ベタイン、スルホベタインなどを挙げることができ、N
−トリアルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベ
タイン、N−トリアルキル−N−スルホアルキレンアン
モニウムベタインなどを挙げることができる。これらの
界面活性剤は、「界面活性剤の応用」(幸書房、刈米孝
夫著、昭和55年9月1日発行)に記載されている。本
発明においては、好ましい界面活性剤はその使用量にお
いて特に限定されず、目的とする界面活性特性が得られ
る量であればよい。なお、フッ素含有界面活性剤の塗布
量は、1m2当り0.01mg〜250mgが好まし
い。
【0076】以下に界面活性剤の具体例を記すが、これ
に限定されるものではない(ここで、‐C6H4‐はフェ
ニレン基を表わす)。 WA−1 : C16H33(OCH2CH2)10OH WA−2 : C9H19‐C6H4‐(OCH2CH2)12OH WA−3 :ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム WA−4 :トリ(イソプロピル)ナフタレンスルフォ
ン酸ナトリウム WA−5 :トリ(イソブチル)ナフタレンスルフォン
酸ナトリウム WA−6 :ドデシル硫酸ナトリウム WA−7 :α−スルファコハク酸ジ(2−エチルヘキ
シル)エステル ナトリウム塩 WA−8 : C8H17‐C6H4‐(CH2CH2O)3(CH2)2SO3K WA−10 :セチルトリメチルアンモニウム クロラ
イド WA−11 : C11H23CONHCH2CH2N(+)(CH3)2‐CH2COO
(-) WA−12 : C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)16H WA−13 : C8F17SO2N(C3H7)CH2COOK WA−14 : C8F17SO3K WA−15 : C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)4SO3N
a WA−16 : C8F17SO2N(C3H7)(CH2)3OCH2CH2N(+)(CH
3)3‐CH3‐C6H4‐SO3 (-) WA−17 : C8F17SO2N(C3H7)CH2CH2CH2N(+)(CH3)2
‐CH2COO(-)
に限定されるものではない(ここで、‐C6H4‐はフェ
ニレン基を表わす)。 WA−1 : C16H33(OCH2CH2)10OH WA−2 : C9H19‐C6H4‐(OCH2CH2)12OH WA−3 :ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム WA−4 :トリ(イソプロピル)ナフタレンスルフォ
ン酸ナトリウム WA−5 :トリ(イソブチル)ナフタレンスルフォン
酸ナトリウム WA−6 :ドデシル硫酸ナトリウム WA−7 :α−スルファコハク酸ジ(2−エチルヘキ
シル)エステル ナトリウム塩 WA−8 : C8H17‐C6H4‐(CH2CH2O)3(CH2)2SO3K WA−10 :セチルトリメチルアンモニウム クロラ
イド WA−11 : C11H23CONHCH2CH2N(+)(CH3)2‐CH2COO
(-) WA−12 : C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)16H WA−13 : C8F17SO2N(C3H7)CH2COOK WA−14 : C8F17SO3K WA−15 : C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)4SO3N
a WA−16 : C8F17SO2N(C3H7)(CH2)3OCH2CH2N(+)(CH
3)3‐CH3‐C6H4‐SO3 (-) WA−17 : C8F17SO2N(C3H7)CH2CH2CH2N(+)(CH3)2
‐CH2COO(-)
【0077】本発明の好ましい態様においては、画像形
成層および保護層に加えて、必要に応じて中間層を設け
てもよい。生産性の向上などを目的として、これらの複
数の層は水系において同時重層塗布することが好まし
い。塗布方式はエクストルージョン塗布、スライドビー
ド塗布、カーテン塗布などがあるが、特願平10−29
2849号明細書の図1に示されるスライドビード塗布
方式が特に好ましい。ゼラチンを主バインダーとして用
いるハロゲン化銀写真感光材料の場合は、コーティング
ダイの下流に設けられている第一乾燥ゾーンで急冷さ
れ、その結果、ゼラチンのゲル化が起こり、塗布膜は冷
却固化される。冷却固化されて流動の止まった塗布膜は
続く第二乾燥ゾーンに導かれ、これ以降の乾燥ゾーンで
塗布液中の溶媒が揮発され、成膜される。第二乾燥ゾー
ン以降の乾燥方式としては、U字型のダクトからローラ
ー支持された支持体に噴流を吹き付けるエアーループ方
式や円筒状のダクトに支持体をつるまき状に巻き付けて
搬送乾燥する、つるまき方式(エアーフローティング方
式)などが挙げられる。
成層および保護層に加えて、必要に応じて中間層を設け
てもよい。生産性の向上などを目的として、これらの複
数の層は水系において同時重層塗布することが好まし
い。塗布方式はエクストルージョン塗布、スライドビー
ド塗布、カーテン塗布などがあるが、特願平10−29
2849号明細書の図1に示されるスライドビード塗布
方式が特に好ましい。ゼラチンを主バインダーとして用
いるハロゲン化銀写真感光材料の場合は、コーティング
ダイの下流に設けられている第一乾燥ゾーンで急冷さ
れ、その結果、ゼラチンのゲル化が起こり、塗布膜は冷
却固化される。冷却固化されて流動の止まった塗布膜は
続く第二乾燥ゾーンに導かれ、これ以降の乾燥ゾーンで
塗布液中の溶媒が揮発され、成膜される。第二乾燥ゾー
ン以降の乾燥方式としては、U字型のダクトからローラ
ー支持された支持体に噴流を吹き付けるエアーループ方
式や円筒状のダクトに支持体をつるまき状に巻き付けて
搬送乾燥する、つるまき方式(エアーフローティング方
式)などが挙げられる。
【0078】バインダーの主成分がポリマーラテックス
である塗布液を用いて層形成を行うときには、急冷では
塗布液の流動を停止させることができないため、第一乾
燥ゾーンのみでは予備乾燥が不十分である場合もある。
この場合は、ハロゲン化銀写真感光材料で用いられてい
る様な乾燥方式では流れムラや乾燥ムラが生じ、塗布面
状に重大な欠陥を生じやすい。本発明における好ましい
乾燥方式は、特願平10−292849号明細書に記載
されているような第一乾燥ゾーン、第二乾燥ゾーンを問
わず、少なくとも恒率乾燥が終了するまでの間は水平乾
燥ゾーンで乾燥させる方式である。塗布直後から水平乾
燥ゾーンに導かれるまでの支持体の搬送は、水平搬送で
あってもなくてもどちらでもよく、塗布機の水平方向に
対する立ち上がり角度は0〜70°の間にあればよい。
また、本発明における水平乾燥ゾーンとは、支持体が塗
布機の水平方向に対して上下に±15°以内に搬送され
ればよく、水平搬送を意味するものではない。本発明に
おける恒率乾燥とは、液膜温度が一定で流入する熱量全
てが溶媒の蒸発に使用される乾燥過程を意味する。減率
乾燥とは、乾燥末期になると種々の要因(水分移動の材
料内部拡散が律速になる、蒸発表面の後退など)により
乾燥速度が低下し、与えられた熱が液膜温度上昇にも使
用される乾燥過程を意味する。恒率過程から減率過程に
移行する限界含水率は200〜300%である。恒率乾
燥が終了する時には、流動が停止するまで十分乾燥が進
むため、ハロゲン化銀写真感光材料の様な乾燥方式も採
用することができるが、本発明においては恒率乾燥後も
最終的な乾燥点まで水平乾燥ゾーンで乾燥させることが
好ましい。
である塗布液を用いて層形成を行うときには、急冷では
塗布液の流動を停止させることができないため、第一乾
燥ゾーンのみでは予備乾燥が不十分である場合もある。
この場合は、ハロゲン化銀写真感光材料で用いられてい
る様な乾燥方式では流れムラや乾燥ムラが生じ、塗布面
状に重大な欠陥を生じやすい。本発明における好ましい
乾燥方式は、特願平10−292849号明細書に記載
されているような第一乾燥ゾーン、第二乾燥ゾーンを問
わず、少なくとも恒率乾燥が終了するまでの間は水平乾
燥ゾーンで乾燥させる方式である。塗布直後から水平乾
燥ゾーンに導かれるまでの支持体の搬送は、水平搬送で
あってもなくてもどちらでもよく、塗布機の水平方向に
対する立ち上がり角度は0〜70°の間にあればよい。
また、本発明における水平乾燥ゾーンとは、支持体が塗
布機の水平方向に対して上下に±15°以内に搬送され
ればよく、水平搬送を意味するものではない。本発明に
おける恒率乾燥とは、液膜温度が一定で流入する熱量全
てが溶媒の蒸発に使用される乾燥過程を意味する。減率
乾燥とは、乾燥末期になると種々の要因(水分移動の材
料内部拡散が律速になる、蒸発表面の後退など)により
乾燥速度が低下し、与えられた熱が液膜温度上昇にも使
用される乾燥過程を意味する。恒率過程から減率過程に
移行する限界含水率は200〜300%である。恒率乾
燥が終了する時には、流動が停止するまで十分乾燥が進
むため、ハロゲン化銀写真感光材料の様な乾燥方式も採
用することができるが、本発明においては恒率乾燥後も
最終的な乾燥点まで水平乾燥ゾーンで乾燥させることが
好ましい。
【0079】画像形成層および/または保護層を形成す
る時の乾燥条件は、恒率乾燥時の液膜表面温度がポリマ
ーラテックスの最低造膜温度(MTF;通常ポリマーの
ガラス転移温度Tgより3〜5℃高い)以上にすること
が好ましい。通常は製造設備の制限より25℃〜40℃
にすることが多い。また、減率乾燥時の乾球温度は支持
体のTg未満の温度(PETの場合通常80℃以下)が
好ましい。本明細書における液膜表面温度とは、支持体
に塗布された塗布液膜の溶媒液膜表面温度を言い、乾球
温度とは乾燥ゾーンの乾燥風の温度を意味する。恒率乾
燥時の液膜表面温度が低くなる条件で乾燥した場合、乾
燥が不十分になりやすい。このため特に保護層の造膜性
が著しく低下し、膜表面に亀裂が生じやすくなる。ま
た、膜強度も弱くなり、露光機や熱現像機での搬送中に
傷がつきやすくなるなどの重大な問題が生じやすくな
る。一方、液膜表面温度が高くなる条件で乾燥した場合
は、主としてポリマーラテックスから構成される保護層
は速やかに皮膜を形成するが、その一方で画像形成層な
どの下層は流動性が停止していないので、表面に凹凸が
発生しやすくなる。また、支持体(ベース)にTgより
も高い過剰の熱がかかると、感光材料の寸度安定性、耐
巻き癖性も悪くなる傾向にある。
る時の乾燥条件は、恒率乾燥時の液膜表面温度がポリマ
ーラテックスの最低造膜温度(MTF;通常ポリマーの
ガラス転移温度Tgより3〜5℃高い)以上にすること
が好ましい。通常は製造設備の制限より25℃〜40℃
にすることが多い。また、減率乾燥時の乾球温度は支持
体のTg未満の温度(PETの場合通常80℃以下)が
好ましい。本明細書における液膜表面温度とは、支持体
に塗布された塗布液膜の溶媒液膜表面温度を言い、乾球
温度とは乾燥ゾーンの乾燥風の温度を意味する。恒率乾
燥時の液膜表面温度が低くなる条件で乾燥した場合、乾
燥が不十分になりやすい。このため特に保護層の造膜性
が著しく低下し、膜表面に亀裂が生じやすくなる。ま
た、膜強度も弱くなり、露光機や熱現像機での搬送中に
傷がつきやすくなるなどの重大な問題が生じやすくな
る。一方、液膜表面温度が高くなる条件で乾燥した場合
は、主としてポリマーラテックスから構成される保護層
は速やかに皮膜を形成するが、その一方で画像形成層な
どの下層は流動性が停止していないので、表面に凹凸が
発生しやすくなる。また、支持体(ベース)にTgより
も高い過剰の熱がかかると、感光材料の寸度安定性、耐
巻き癖性も悪くなる傾向にある。
【0080】下層を塗布乾燥してから上層を塗布する逐
次塗布においても同様であるが、特に、下層の乾燥前に
上層を塗布して、両層を同時に乾燥する同時重層塗布を
行うための塗布液物性としては、画像形成層の塗布液と
保護層の塗布液とのpH差が2.5以下であることが好
ましく、このpH差は小さい程好ましい。塗布液のpH
差が大きくなると塗布液界面でミクロな凝集が生じやす
くなり、長尺連続塗布時に塗布筋などの重大な面状故障
が発生しやすくなる。画像形成層の塗布液粘度は25℃
で15〜100mPa・sが好ましく、さらに好ましく
は30〜70mPa・sである。一方、保護層の塗布液
粘度は25℃で5〜75mPa・sが好ましく、さらに
好ましくは20〜50mPa・sである。これらの粘度
はB型粘度計によって測定される。乾燥後の巻取りは温
度20〜30℃、相対湿度45±20%の条件下で行う
ことが好ましく、巻き姿はその後の加工形態に合わせ画
像形成層側の面を外側にしてもよいし、内側にしてもよ
い。また、加工形態がロール品の場合は巻き姿で発生し
たカールを除去するために加工時に巻き姿とは反対側に
巻いたロール形態にすることも好ましい。なお、感光材
料の相対湿度は20〜55%(25℃測定)の範囲で制
御されることが好ましい。
次塗布においても同様であるが、特に、下層の乾燥前に
上層を塗布して、両層を同時に乾燥する同時重層塗布を
行うための塗布液物性としては、画像形成層の塗布液と
保護層の塗布液とのpH差が2.5以下であることが好
ましく、このpH差は小さい程好ましい。塗布液のpH
差が大きくなると塗布液界面でミクロな凝集が生じやす
くなり、長尺連続塗布時に塗布筋などの重大な面状故障
が発生しやすくなる。画像形成層の塗布液粘度は25℃
で15〜100mPa・sが好ましく、さらに好ましく
は30〜70mPa・sである。一方、保護層の塗布液
粘度は25℃で5〜75mPa・sが好ましく、さらに
好ましくは20〜50mPa・sである。これらの粘度
はB型粘度計によって測定される。乾燥後の巻取りは温
度20〜30℃、相対湿度45±20%の条件下で行う
ことが好ましく、巻き姿はその後の加工形態に合わせ画
像形成層側の面を外側にしてもよいし、内側にしてもよ
い。また、加工形態がロール品の場合は巻き姿で発生し
たカールを除去するために加工時に巻き姿とは反対側に
巻いたロール形態にすることも好ましい。なお、感光材
料の相対湿度は20〜55%(25℃測定)の範囲で制
御されることが好ましい。
【0081】ハロゲン化銀を含みゼラチンを基体とする
粘性液である従来の写真乳剤塗布液は、通常加圧送液す
るだけで気泡が液中に溶解、消滅してしまい、塗布時に
大気圧下に戻されても気泡が析出するようなことはほと
んどない。ところが、本発明で好ましく用いられる有機
銀塩分散物とポリマーラテックスなどを含む画像形成層
塗布液の場合は、加圧送液だけでは脱泡が不十分になり
やすいため、気液界面が生じないようにして送液しなが
ら超音波振動を与え脱泡することが好ましい。本発明に
おいて塗布液の脱泡は、塗布液を塗布される前に減圧脱
気し、さらに1.5kg/cm2以上の加圧状態に保
ち、かつ気液界面が生じないようにして連続的に送液し
ながら超音波振動を与える方式が好ましい。具体的に
は、特公昭55−6405号公報(4頁20行〜7頁1
1行)に記載されている方式が好ましい。このような脱
泡を行う装置として、特願平10−290003号明細
書の実施例と図3に示される装置を好ましく用いること
ができる。
粘性液である従来の写真乳剤塗布液は、通常加圧送液す
るだけで気泡が液中に溶解、消滅してしまい、塗布時に
大気圧下に戻されても気泡が析出するようなことはほと
んどない。ところが、本発明で好ましく用いられる有機
銀塩分散物とポリマーラテックスなどを含む画像形成層
塗布液の場合は、加圧送液だけでは脱泡が不十分になり
やすいため、気液界面が生じないようにして送液しなが
ら超音波振動を与え脱泡することが好ましい。本発明に
おいて塗布液の脱泡は、塗布液を塗布される前に減圧脱
気し、さらに1.5kg/cm2以上の加圧状態に保
ち、かつ気液界面が生じないようにして連続的に送液し
ながら超音波振動を与える方式が好ましい。具体的に
は、特公昭55−6405号公報(4頁20行〜7頁1
1行)に記載されている方式が好ましい。このような脱
泡を行う装置として、特願平10−290003号明細
書の実施例と図3に示される装置を好ましく用いること
ができる。
【0082】加圧条件としては、1.5kg/cm2以
上が好ましく、1.8kg/cm2以上がより好まし
い。その上限に特に制限はないが、通常5kg/cm2
程度である。与えられる超音波の音圧は0.2V以上、
好ましくは0.5V〜3.0Vであり、一般的に音圧は
高い方が好ましいが、音圧が高すぎるとキャピテーショ
ンにより部分的に高温状態になりカブリの発生原因とな
る。周波数は特に制約はないが、通常10kHz以上、
好ましくは20kHz〜200kHzである。なお、減
圧脱気は、タンク内(通常、調液タンクもしくは貯蔵タ
ンク)を密閉減圧し、塗布液中の気泡径を増大させ、浮
力をかせぎ脱気させることを指し、減圧脱気の際の減圧
条件は−200mmHgないしそれより低い圧力条件、
好ましくは−250mmHgないしそれより低い圧力条
件とし、その最も低い圧力条件は特に制限はないが通常
−800mmHg程度である。減圧時間は30分以上、
好ましくは45分以上であり、その上限は特に制限され
ない。
上が好ましく、1.8kg/cm2以上がより好まし
い。その上限に特に制限はないが、通常5kg/cm2
程度である。与えられる超音波の音圧は0.2V以上、
好ましくは0.5V〜3.0Vであり、一般的に音圧は
高い方が好ましいが、音圧が高すぎるとキャピテーショ
ンにより部分的に高温状態になりカブリの発生原因とな
る。周波数は特に制約はないが、通常10kHz以上、
好ましくは20kHz〜200kHzである。なお、減
圧脱気は、タンク内(通常、調液タンクもしくは貯蔵タ
ンク)を密閉減圧し、塗布液中の気泡径を増大させ、浮
力をかせぎ脱気させることを指し、減圧脱気の際の減圧
条件は−200mmHgないしそれより低い圧力条件、
好ましくは−250mmHgないしそれより低い圧力条
件とし、その最も低い圧力条件は特に制限はないが通常
−800mmHg程度である。減圧時間は30分以上、
好ましくは45分以上であり、その上限は特に制限され
ない。
【0083】本発明において、画像形成層、画像形成層
の保護層、下塗層およびバック層には特開平11−84
573号公報の段落番号[0204]〜[0208]、
特願平11−106881号明細書の段落番号[024
0]〜[0241]に記載の如くハレーション防止など
の目的で、染料を含有させることができる。画像形成層
には色調改良、イラジエーション防止の観点から各種染
料や顔料を用いることができる。画像形成層に用いる染
料および顔料はいかなるものでもよいが、例えば特開平
11−119374号公報の段落番号[0297]に記
載されている化合物を用いることができる。これらの染
料の添加法としては、溶液、乳化物、固体微粒子分散
物、高分子媒染剤に媒染された状態などいかなる方法で
もよい。これらの化合物の使用量は目的の吸収量によっ
て決められるが、一般的に1m2当たり1×10-6g〜
1gの範囲で用いることが好ましい。本発明でハレーシ
ョン防止染料を使用する場合、該染料は所望の範囲で目
的の吸収を有し、処理後に可視領域での吸収が充分少な
く、上記バック層の好ましい吸光度スペクトルの形状が
得られればいかなる化合物でもよい。例えば特開平11
−119374号公報の段落番号[0300]に記載さ
れている化合物を用いることができる。また、ベルギー
特許第733,706号明細書に記載されるように染料
による濃度を加熱による消色で低下させる方法、特開昭
54−17833号公報に記載されるように光照射によ
る消色で濃度を低下させる方法等を用いることもでき
る。
の保護層、下塗層およびバック層には特開平11−84
573号公報の段落番号[0204]〜[0208]、
特願平11−106881号明細書の段落番号[024
0]〜[0241]に記載の如くハレーション防止など
の目的で、染料を含有させることができる。画像形成層
には色調改良、イラジエーション防止の観点から各種染
料や顔料を用いることができる。画像形成層に用いる染
料および顔料はいかなるものでもよいが、例えば特開平
11−119374号公報の段落番号[0297]に記
載されている化合物を用いることができる。これらの染
料の添加法としては、溶液、乳化物、固体微粒子分散
物、高分子媒染剤に媒染された状態などいかなる方法で
もよい。これらの化合物の使用量は目的の吸収量によっ
て決められるが、一般的に1m2当たり1×10-6g〜
1gの範囲で用いることが好ましい。本発明でハレーシ
ョン防止染料を使用する場合、該染料は所望の範囲で目
的の吸収を有し、処理後に可視領域での吸収が充分少な
く、上記バック層の好ましい吸光度スペクトルの形状が
得られればいかなる化合物でもよい。例えば特開平11
−119374号公報の段落番号[0300]に記載さ
れている化合物を用いることができる。また、ベルギー
特許第733,706号明細書に記載されるように染料
による濃度を加熱による消色で低下させる方法、特開昭
54−17833号公報に記載されるように光照射によ
る消色で濃度を低下させる方法等を用いることもでき
る。
【0084】本発明の熱現像感光材料が熱現像後におい
て、PS版により刷版を作製する際にマスクとして用い
られる場合、熱現像後の熱現像感光材料は、製版機にお
いてPS版に対する露光条件を設定するための情報や、
マスク原稿およびPS版の搬送条件等の製版条件を設定
するための情報を画像情報として担持している。従っ
て、前記のイラジエーション染料、ハレーション染料、
フィルター染料の濃度(使用量)は、これらを読み取る
ために制限される。これら情報はLEDあるいはレーザ
ーによって読み取られるため、センサーの波長域のDm
in(最低濃度)が低い必要があり吸光度が0.3以下
である必要がある。例えば、富士写真フイルム(株)社
製、製版機S−FNRIIIはトンボ検出のための検出器
およびバーコードリーダーとして670nmの波長の光
源を使用している。また、清水製作社製、製版機APM
Lシリーズのバーコードリーダーとして670nmの光
源を使用している。すなわち670nm付近のDmin
(最低濃度)が高い場合にはフィルム上の情報が正確に
検出できず搬送不良、露光不良など製版機で作業エラー
が発生する。従って、670nmの光源で情報を読み取
るためには670nm付近のDminが低い必要があ
り、熱現像後の660〜680nmの吸光度が0.3以
下である必要がある。より好ましくは0.25以下であ
る。その下限に特に制限はないが、通常は0.10程度
である。
て、PS版により刷版を作製する際にマスクとして用い
られる場合、熱現像後の熱現像感光材料は、製版機にお
いてPS版に対する露光条件を設定するための情報や、
マスク原稿およびPS版の搬送条件等の製版条件を設定
するための情報を画像情報として担持している。従っ
て、前記のイラジエーション染料、ハレーション染料、
フィルター染料の濃度(使用量)は、これらを読み取る
ために制限される。これら情報はLEDあるいはレーザ
ーによって読み取られるため、センサーの波長域のDm
in(最低濃度)が低い必要があり吸光度が0.3以下
である必要がある。例えば、富士写真フイルム(株)社
製、製版機S−FNRIIIはトンボ検出のための検出器
およびバーコードリーダーとして670nmの波長の光
源を使用している。また、清水製作社製、製版機APM
Lシリーズのバーコードリーダーとして670nmの光
源を使用している。すなわち670nm付近のDmin
(最低濃度)が高い場合にはフィルム上の情報が正確に
検出できず搬送不良、露光不良など製版機で作業エラー
が発生する。従って、670nmの光源で情報を読み取
るためには670nm付近のDminが低い必要があ
り、熱現像後の660〜680nmの吸光度が0.3以
下である必要がある。より好ましくは0.25以下であ
る。その下限に特に制限はないが、通常は0.10程度
である。
【0085】本発明において、像様露光に用いられる露
光装置は露光時間が10-7秒以下の露光が可能な装置で
あればいずれでもよいが、一般的にはレーザダイオード
(LD)、発光ダイオード(LED)を光源に使用した
露光装置が好ましく用いられる。特に、LDは高出力、
高解像度の点でより好ましい。これらの光源は目的波長
範囲の電磁波スペクトルの光を発生することができるも
のであればいずれでもよい。例えばLDであれば、色素
レーザー、ガスレーザー、固体レーザー、半導体レーザ
ーなどを用いることができる。本発明における露光は光
源の光ビームをオーバーラップさせて露光する。オーバ
ーラップとは副走査ピッチ幅がビーム径より小さいこと
をいう。オーバーラップは、例えばビーム径をビーム強
度の半値幅(FWHM)で表わしたとき、FWHM/副
走査ピッチ幅(オーバーラップ係数)で定量的に表現す
ることができる。本発明ではこのオーバーラップ係数が
0.2以上であることが好ましい。熱現像感光材料面上
のレーザーエネルギー密度としては、数μJ/cm2〜
数100μJ/cm2が好ましく、更には数μJ/cm2
〜数10μJ/cm2が好ましい。本発明に使用する露
光装置の光源の走査方式は特に限定はなく、円筒外面走
査方式、円筒内面走査方式、平面走査方式などを用いる
ことができる。また、光源のチャンネルは単チャンネル
でもマルチチャンネルでもよいが、高出力が得られ、書
き込み時間が短くなるという点でレーザーヘッドを2機
以上搭載するマルチチャンネルが好ましい。特に、円筒
外面方式の場合にはレーザーヘッドを数機から数十機以
上搭載するマルチチャンネルが好ましく用いられる。
光装置は露光時間が10-7秒以下の露光が可能な装置で
あればいずれでもよいが、一般的にはレーザダイオード
(LD)、発光ダイオード(LED)を光源に使用した
露光装置が好ましく用いられる。特に、LDは高出力、
高解像度の点でより好ましい。これらの光源は目的波長
範囲の電磁波スペクトルの光を発生することができるも
のであればいずれでもよい。例えばLDであれば、色素
レーザー、ガスレーザー、固体レーザー、半導体レーザ
ーなどを用いることができる。本発明における露光は光
源の光ビームをオーバーラップさせて露光する。オーバ
ーラップとは副走査ピッチ幅がビーム径より小さいこと
をいう。オーバーラップは、例えばビーム径をビーム強
度の半値幅(FWHM)で表わしたとき、FWHM/副
走査ピッチ幅(オーバーラップ係数)で定量的に表現す
ることができる。本発明ではこのオーバーラップ係数が
0.2以上であることが好ましい。熱現像感光材料面上
のレーザーエネルギー密度としては、数μJ/cm2〜
数100μJ/cm2が好ましく、更には数μJ/cm2
〜数10μJ/cm2が好ましい。本発明に使用する露
光装置の光源の走査方式は特に限定はなく、円筒外面走
査方式、円筒内面走査方式、平面走査方式などを用いる
ことができる。また、光源のチャンネルは単チャンネル
でもマルチチャンネルでもよいが、高出力が得られ、書
き込み時間が短くなるという点でレーザーヘッドを2機
以上搭載するマルチチャンネルが好ましい。特に、円筒
外面方式の場合にはレーザーヘッドを数機から数十機以
上搭載するマルチチャンネルが好ましく用いられる。
【0086】本発明の熱現像感光材料は露光時のヘイズ
が低く、干渉縞が発生しやすい傾向にある。この干渉縞
の発生防止技術としては、特開平5−113548号公
報などに開示されているレーザー光を感光材料に対して
斜めに入光させる技術や、国際公開WO95/3175
4号公報などに開示されているマルチモードレーザーを
利用する方法が知られており、これらの技術を用いるこ
とが好ましい。本発明に用いる画像形成方法の加熱現像
工程はいかなる方法であってもよいが、通常イメージワ
イズに露光した熱現像感光材料を昇温して現像される。
用いられる熱現像機の好ましい態様としては、熱現像感
光材料をヒートローラーやヒートドラムなどの熱源に接
触させるタイプとして特公平5−56499号公報、特
開平9−292695号公報、特開平9−297385
号公報および国際公開WO95/30934号公報に記
載の熱現像機、非接触型のタイプとして特開平7−13
294号公報、国際公開WO97/28489号公報、
同97/28488号公報および同97/28487号
公報に記載の熱現像機がある。特に好ましい態様として
は非接触型の熱現像機である。好ましい現像温度として
は80〜250℃であり、さらに好ましくは100〜1
40℃である。現像時間としては1〜180秒が好まし
く、5〜90秒がさらに好ましい。ラインスピードは1
40cm/min以上、更には150cm/min以上
が好ましい。熱現像時における熱現像感光材料の寸法変
化による処理ムラを防止する方法として、80℃〜11
5℃未満の温度で画像が出ないようにして、5秒以上加
熱した後、110℃〜140℃で熱現像して画像形成さ
せる方法(いわゆる多段階加熱方法)を採用することが
有効である。
が低く、干渉縞が発生しやすい傾向にある。この干渉縞
の発生防止技術としては、特開平5−113548号公
報などに開示されているレーザー光を感光材料に対して
斜めに入光させる技術や、国際公開WO95/3175
4号公報などに開示されているマルチモードレーザーを
利用する方法が知られており、これらの技術を用いるこ
とが好ましい。本発明に用いる画像形成方法の加熱現像
工程はいかなる方法であってもよいが、通常イメージワ
イズに露光した熱現像感光材料を昇温して現像される。
用いられる熱現像機の好ましい態様としては、熱現像感
光材料をヒートローラーやヒートドラムなどの熱源に接
触させるタイプとして特公平5−56499号公報、特
開平9−292695号公報、特開平9−297385
号公報および国際公開WO95/30934号公報に記
載の熱現像機、非接触型のタイプとして特開平7−13
294号公報、国際公開WO97/28489号公報、
同97/28488号公報および同97/28487号
公報に記載の熱現像機がある。特に好ましい態様として
は非接触型の熱現像機である。好ましい現像温度として
は80〜250℃であり、さらに好ましくは100〜1
40℃である。現像時間としては1〜180秒が好まし
く、5〜90秒がさらに好ましい。ラインスピードは1
40cm/min以上、更には150cm/min以上
が好ましい。熱現像時における熱現像感光材料の寸法変
化による処理ムラを防止する方法として、80℃〜11
5℃未満の温度で画像が出ないようにして、5秒以上加
熱した後、110℃〜140℃で熱現像して画像形成さ
せる方法(いわゆる多段階加熱方法)を採用することが
有効である。
【0087】本発明の熱現像感光材料を熱現像処理する
とき、110℃以上の高温にさらされるため、該材料中
に含まれている成分の一部、あるいは熱現像による分解
成分の一部が揮発してくる。これらの揮発成分は現像ム
ラの原因になったり、熱現像機の構成部材を腐食させた
り、温度の低い場所で析出し異物として画面の変形を引
起こしたり、画面に付着して汚れとなる種々の悪い影響
があることが知られている。これらの影響を除くための
方法として、熱現像機にフィルターを設置し、また熱現
像機内の空気の流れを最適に調整することが知られてい
る。これらの方法は有効に組み合わせて利用することが
できる。国際公開WO95/30933号公報、同97
/21150号公報、特表平10−500496号公報
には、結合吸収粒子を有し揮発分を導入する第一の開口
部と排出する第二の開口部とを有するフィルターカート
リッジを、熱現像感光材料と接触して加熱する加熱装置
に用いることが記載されている。また、国際公開WO9
6/12213号公報、特表平10−507403号公
報には、熱伝導性の凝縮捕集器とガス吸収性微粒子フィ
ルターを組み合わせたフィルターを用いることが記載さ
れている。本発明ではこれらを好ましく用いることがで
きる。また、米国特許第4,518,845号明細書、
特公平3−54331号公報には、熱現像感光材料から
の蒸気を除去する装置と熱現像感光材料を伝熱部材へ押
圧する加圧装置と伝熱部材を加熱する装置とを有する構
成が記載されている。また、国際公開WO98/274
58号公報には、熱現像感光材料から揮発するかぶりを
増加させる成分を熱現像感光材料表面から取り除くこと
が記載されている。これらについても本発明では好まし
く用いることができる。
とき、110℃以上の高温にさらされるため、該材料中
に含まれている成分の一部、あるいは熱現像による分解
成分の一部が揮発してくる。これらの揮発成分は現像ム
ラの原因になったり、熱現像機の構成部材を腐食させた
り、温度の低い場所で析出し異物として画面の変形を引
起こしたり、画面に付着して汚れとなる種々の悪い影響
があることが知られている。これらの影響を除くための
方法として、熱現像機にフィルターを設置し、また熱現
像機内の空気の流れを最適に調整することが知られてい
る。これらの方法は有効に組み合わせて利用することが
できる。国際公開WO95/30933号公報、同97
/21150号公報、特表平10−500496号公報
には、結合吸収粒子を有し揮発分を導入する第一の開口
部と排出する第二の開口部とを有するフィルターカート
リッジを、熱現像感光材料と接触して加熱する加熱装置
に用いることが記載されている。また、国際公開WO9
6/12213号公報、特表平10−507403号公
報には、熱伝導性の凝縮捕集器とガス吸収性微粒子フィ
ルターを組み合わせたフィルターを用いることが記載さ
れている。本発明ではこれらを好ましく用いることがで
きる。また、米国特許第4,518,845号明細書、
特公平3−54331号公報には、熱現像感光材料から
の蒸気を除去する装置と熱現像感光材料を伝熱部材へ押
圧する加圧装置と伝熱部材を加熱する装置とを有する構
成が記載されている。また、国際公開WO98/274
58号公報には、熱現像感光材料から揮発するかぶりを
増加させる成分を熱現像感光材料表面から取り除くこと
が記載されている。これらについても本発明では好まし
く用いることができる。
【0088】本発明の熱現像感光材料の熱現像処理に用
いられる熱現像機の一構成例を図1に示す。図1は熱現
像機の側面図を示したものである。図1の熱現像機は熱
現像感光材料10を平面状に矯正および予備加熱しなが
ら加熱部に搬入する搬入ローラー対11(上部ローラー
はシリコンゴムローラーで、下部ローラーがアルミ製の
ヒートローラー)と熱現像後の熱現像感光材料10を平
面状に矯正しながら加熱部から搬出する搬出ローラー対
12を有する。熱現像感光材料10は搬入ローラー対1
1から搬出ローラー対12へと搬送される間に熱現像さ
れる。この熱現像中の熱現像感光材料10を搬送する搬
送手段は画像形成層を有する面が接触する側に複数のロ
ーラー13が設置され、その反対側のバック面が接触す
る側には不織布(例えば芳香族ポリアミドやテフロンか
ら成る)等が貼り合わされた平滑面14が設置される。
熱現像感光材料10は画像形成層を有する面に接触する
複数のローラー13の駆動により、バック面を平滑面1
4の上に滑らせながら搬送される。ローラー13の上部
および平滑面14の下部には、熱現像感光材料10の両
面から加熱されるように加熱ヒーター15が設置され
る。この場合の加熱手段としては板状ヒーター等が挙げ
られる。ローラー13と平滑面14とのクリアランスは
平滑面の部材により異なるが、熱現像感光材料10が搬
送できるクリアランスに適宜調整される。好ましくは0
〜1mmである。ローラー13の表面の材質および平滑
面14の部材は、高温耐久性があり、熱現像感光材料1
0の搬送に支障がなければ何でもよいが、ローラー表面
の材質はシリコンゴム、平滑面の部材は芳香族ポリアミ
ドまたはテフロン(PTFE)製の不織布が好ましい。
加熱手段としては複数のヒーターを用い、それぞれ加熱
温度を自由に設定することが好ましい。
いられる熱現像機の一構成例を図1に示す。図1は熱現
像機の側面図を示したものである。図1の熱現像機は熱
現像感光材料10を平面状に矯正および予備加熱しなが
ら加熱部に搬入する搬入ローラー対11(上部ローラー
はシリコンゴムローラーで、下部ローラーがアルミ製の
ヒートローラー)と熱現像後の熱現像感光材料10を平
面状に矯正しながら加熱部から搬出する搬出ローラー対
12を有する。熱現像感光材料10は搬入ローラー対1
1から搬出ローラー対12へと搬送される間に熱現像さ
れる。この熱現像中の熱現像感光材料10を搬送する搬
送手段は画像形成層を有する面が接触する側に複数のロ
ーラー13が設置され、その反対側のバック面が接触す
る側には不織布(例えば芳香族ポリアミドやテフロンか
ら成る)等が貼り合わされた平滑面14が設置される。
熱現像感光材料10は画像形成層を有する面に接触する
複数のローラー13の駆動により、バック面を平滑面1
4の上に滑らせながら搬送される。ローラー13の上部
および平滑面14の下部には、熱現像感光材料10の両
面から加熱されるように加熱ヒーター15が設置され
る。この場合の加熱手段としては板状ヒーター等が挙げ
られる。ローラー13と平滑面14とのクリアランスは
平滑面の部材により異なるが、熱現像感光材料10が搬
送できるクリアランスに適宜調整される。好ましくは0
〜1mmである。ローラー13の表面の材質および平滑
面14の部材は、高温耐久性があり、熱現像感光材料1
0の搬送に支障がなければ何でもよいが、ローラー表面
の材質はシリコンゴム、平滑面の部材は芳香族ポリアミ
ドまたはテフロン(PTFE)製の不織布が好ましい。
加熱手段としては複数のヒーターを用い、それぞれ加熱
温度を自由に設定することが好ましい。
【0089】なお、加熱部は、搬入ローラー対11を有
する予備加熱部Aと、加熱ヒーター15を備えた熱現像
加熱部Bとで構成されるが、熱現像処理部Bの上流の予
備加熱部Aは、熱現像温度よりも低く(例えば10〜3
0℃程度低く)、熱現像感光材料10中の水分量を蒸発
させるのに十分な温度および時間に設定することが望ま
しく、熱現像感光材料10の支持体のガラス転移温度
(Tg)よりも高い温度で、現像ムラが出ないように設
定することが好ましい。予備加熱部と熱現像処理部の温
度分布としては±1℃以下が好ましく、さらには±0.
5℃以下が好ましい。また、熱現像処理部Bの下流には
ガイド板16が設置され、搬出ローラー対12とガイド
板16とを有する徐冷部Cが設置される。ガイド板16
は熱伝導率の低い素材が好ましく、熱現像感光材料10
に変形が起こらないようにするために冷却は徐々に行う
のが好ましく、冷却速度としては、0.5〜10℃/秒
が好ましい。
する予備加熱部Aと、加熱ヒーター15を備えた熱現像
加熱部Bとで構成されるが、熱現像処理部Bの上流の予
備加熱部Aは、熱現像温度よりも低く(例えば10〜3
0℃程度低く)、熱現像感光材料10中の水分量を蒸発
させるのに十分な温度および時間に設定することが望ま
しく、熱現像感光材料10の支持体のガラス転移温度
(Tg)よりも高い温度で、現像ムラが出ないように設
定することが好ましい。予備加熱部と熱現像処理部の温
度分布としては±1℃以下が好ましく、さらには±0.
5℃以下が好ましい。また、熱現像処理部Bの下流には
ガイド板16が設置され、搬出ローラー対12とガイド
板16とを有する徐冷部Cが設置される。ガイド板16
は熱伝導率の低い素材が好ましく、熱現像感光材料10
に変形が起こらないようにするために冷却は徐々に行う
のが好ましく、冷却速度としては、0.5〜10℃/秒
が好ましい。
【0090】以上、図示例に従って説明したが、これに
限らず、例えば特開平7−13294号公報に記載のも
のなど、本発明に用いる熱現像機は種々の構成のもので
あってもよい。また、本発明において好ましく用いられ
る多段加熱方法の場合は、上述のような装置において、
加熱温度の異なる熱源を2個以上設置し、連続的に異な
る温度で加熱するようにすればよい。
限らず、例えば特開平7−13294号公報に記載のも
のなど、本発明に用いる熱現像機は種々の構成のもので
あってもよい。また、本発明において好ましく用いられ
る多段加熱方法の場合は、上述のような装置において、
加熱温度の異なる熱源を2個以上設置し、連続的に異な
る温度で加熱するようにすればよい。
【0091】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操
作等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更するこ
とができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具
体例に制限されるものではない。
に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操
作等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更するこ
とができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具
体例に制限されるものではない。
【0092】<実施例1> 《ハロゲン化銀乳剤Aの調製》水700mlにアルカリ
処理ゼラチン(カルシウム含有量として2700ppm
以下)11gおよび臭化カリウム30mg、4−メチル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム1.3gを溶解して温度
40℃にてpHを6.5に調整した後、硝酸銀18.6
gを含む水溶液159mlと臭化カリウムを1モル/リ
ットル(NH4)2RhCl5(H2O)を5×10-6モル
/リットル及びK3IrCl6を2×10-5モル/リット
ルで含む水溶液をpAg7.7に保ちながらコントロー
ルダブルジェット法で6分30秒間かけて添加した。つ
いで、硝酸銀55.5gを含む水溶液476mlと臭化
カリウムを1モル/リットル及びK3IrCl6を2×1
0-5モル/リットルで含むハロゲン塩水溶液をpAg
7.7に保ちながらコントロールダブルジェット法で2
8分30秒間かけて添加した。その後pHを下げて凝集
沈降させて脱塩処理をし、平均分子量15,000の低
分子量ゼラチン(カルシウム含有量として20ppm以
下)51.1g加え、pH5.9、pAg8.0に調整
した。得られた粒子は平均粒子サイズ0.08μm、投
影面積変動係数9%、(100)面比率90%の立方体
粒子であった。こうして得たハロゲン化銀粒子を60℃
に昇温して銀1モル当たりベンゼンチオスルホン酸ナト
リウム76μモルを添加し、3分後にトリエチルチオ尿
素71μモルを添加した後、100分間熟成し、4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイ
ンデンを5×10-4モル、化合物Aを0.17g加えた
後、40℃に降温させた。その後、40℃に温度を保
ち、ハロゲン化銀1モルに対して4.7×10-2モルの
臭化カリウム(水溶液として添加)、12.8×10-4
モルの増感色素A(エタノール溶液として添加)、6.
4×10-3モルの化合物B(メタノール溶液として添
加)を攪拌しながら添加し、20分後に30℃に急冷し
てハロゲン化銀乳剤Aの調製を終了した。
処理ゼラチン(カルシウム含有量として2700ppm
以下)11gおよび臭化カリウム30mg、4−メチル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム1.3gを溶解して温度
40℃にてpHを6.5に調整した後、硝酸銀18.6
gを含む水溶液159mlと臭化カリウムを1モル/リ
ットル(NH4)2RhCl5(H2O)を5×10-6モル
/リットル及びK3IrCl6を2×10-5モル/リット
ルで含む水溶液をpAg7.7に保ちながらコントロー
ルダブルジェット法で6分30秒間かけて添加した。つ
いで、硝酸銀55.5gを含む水溶液476mlと臭化
カリウムを1モル/リットル及びK3IrCl6を2×1
0-5モル/リットルで含むハロゲン塩水溶液をpAg
7.7に保ちながらコントロールダブルジェット法で2
8分30秒間かけて添加した。その後pHを下げて凝集
沈降させて脱塩処理をし、平均分子量15,000の低
分子量ゼラチン(カルシウム含有量として20ppm以
下)51.1g加え、pH5.9、pAg8.0に調整
した。得られた粒子は平均粒子サイズ0.08μm、投
影面積変動係数9%、(100)面比率90%の立方体
粒子であった。こうして得たハロゲン化銀粒子を60℃
に昇温して銀1モル当たりベンゼンチオスルホン酸ナト
リウム76μモルを添加し、3分後にトリエチルチオ尿
素71μモルを添加した後、100分間熟成し、4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイ
ンデンを5×10-4モル、化合物Aを0.17g加えた
後、40℃に降温させた。その後、40℃に温度を保
ち、ハロゲン化銀1モルに対して4.7×10-2モルの
臭化カリウム(水溶液として添加)、12.8×10-4
モルの増感色素A(エタノール溶液として添加)、6.
4×10-3モルの化合物B(メタノール溶液として添
加)を攪拌しながら添加し、20分後に30℃に急冷し
てハロゲン化銀乳剤Aの調製を終了した。
【0093】
【化1】
【0094】《ベヘン酸銀分散物Aの調製》ベヘン酸
(ヘンケル社製、製品名EdenorC22−85R)
87.6kg、蒸留水423リットル、5000mol
/m3のNaOH水溶液49.2リットル、tert−
ブチルアルコール120リットルを混合し、75℃にて
1時間攪拌し反応させ、ベヘン酸ナトリウム溶液を得
た。別に、硝酸銀40.4kgの水溶液206.2リッ
トルを用意し、10℃にて保温した。635リットルの
蒸留水と30リットルのtert−ブチルアルコールを
入れた反応容器を30℃に保温し、攪拌しながら先のベ
ヘン酸ナトリウム溶液の全量と硝酸銀水溶液の全量を流
量一定でそれぞれ62分10秒と60分かけて添加し
た。この時、硝酸銀水溶液添加開始後7分20秒間は硝
酸銀水溶液のみが添加されるようにし、そのあとベヘン
酸ナトリウム溶液を添加開始し、硝酸銀水溶液添加終了
後9分30秒間はベヘン酸ナトリウム溶液のみが添加さ
れるようにした。このとき、反応容器内の温度は30℃
とし、液温度が上がらないようにコントロールした。ま
た、ベヘン酸ナトリウム溶液の添加系の配管は、スチー
ムトレースにより保温し、添加ノズル先端の出口の液温
度が75℃になるようにスチーム量をコントロールし
た。また、硝酸銀水溶液の添加系の配管は、2重管の外
側に冷水を循環させることにより保温した。ベヘン酸ナ
トリウム溶液の添加位置と硝酸銀水溶液の添加位置は攪
拌軸を中心として対称的な配置とし、また反応液に接触
しないような高さに調節した。ベヘン酸ナトリウム溶液
を添加終了後、そのままの温度で20分間攪拌放置し、
25℃に降温した。その後、吸引濾過で固形分を濾別
し、固形分を濾水の伝導度が30μS/cmになるまで
水洗した。こうして得られた固形分は、乾燥させないで
ウエットケーキとして保管した。得られたベヘン酸銀の
粒子の形態を電子顕微鏡撮影により評価したところ、平
均投影面積径0.52μm、平均粒子厚み0.14μ
m、平均球相当径の変動係数15%の鱗片状の結晶であ
った。
(ヘンケル社製、製品名EdenorC22−85R)
87.6kg、蒸留水423リットル、5000mol
/m3のNaOH水溶液49.2リットル、tert−
ブチルアルコール120リットルを混合し、75℃にて
1時間攪拌し反応させ、ベヘン酸ナトリウム溶液を得
た。別に、硝酸銀40.4kgの水溶液206.2リッ
トルを用意し、10℃にて保温した。635リットルの
蒸留水と30リットルのtert−ブチルアルコールを
入れた反応容器を30℃に保温し、攪拌しながら先のベ
ヘン酸ナトリウム溶液の全量と硝酸銀水溶液の全量を流
量一定でそれぞれ62分10秒と60分かけて添加し
た。この時、硝酸銀水溶液添加開始後7分20秒間は硝
酸銀水溶液のみが添加されるようにし、そのあとベヘン
酸ナトリウム溶液を添加開始し、硝酸銀水溶液添加終了
後9分30秒間はベヘン酸ナトリウム溶液のみが添加さ
れるようにした。このとき、反応容器内の温度は30℃
とし、液温度が上がらないようにコントロールした。ま
た、ベヘン酸ナトリウム溶液の添加系の配管は、スチー
ムトレースにより保温し、添加ノズル先端の出口の液温
度が75℃になるようにスチーム量をコントロールし
た。また、硝酸銀水溶液の添加系の配管は、2重管の外
側に冷水を循環させることにより保温した。ベヘン酸ナ
トリウム溶液の添加位置と硝酸銀水溶液の添加位置は攪
拌軸を中心として対称的な配置とし、また反応液に接触
しないような高さに調節した。ベヘン酸ナトリウム溶液
を添加終了後、そのままの温度で20分間攪拌放置し、
25℃に降温した。その後、吸引濾過で固形分を濾別
し、固形分を濾水の伝導度が30μS/cmになるまで
水洗した。こうして得られた固形分は、乾燥させないで
ウエットケーキとして保管した。得られたベヘン酸銀の
粒子の形態を電子顕微鏡撮影により評価したところ、平
均投影面積径0.52μm、平均粒子厚み0.14μ
m、平均球相当径の変動係数15%の鱗片状の結晶であ
った。
【0095】つぎに、以下の方法でベヘン酸銀の分散物
を作製した。乾燥固形分100g相当のウエットケーキ
に対し、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−21
7,平均重合度:約1700)7.4gおよび水を添加
し、全体量を385gとしてからホモミキサーにて予備
分散した。次に予備分散済みの原液を分散機(商品名:
マイクロフルイダイザーM−110S−EH、マイクロ
フルイデックス・インターナショナル・コーポレーショ
ン製、G10Zインタラクションチャンバー使用)の圧
力を1750kg/cm2に調節して、三回処理し、ベ
ヘン酸銀分散物Aを得た。冷却操作は蛇管式熱交換器を
インタラクションチャンバーの前後に各々装着し、冷媒
の温度を調節することで所望の分散温度に設定した。こ
うして得たベヘン酸銀分散物Aに含まれるベヘン酸銀粒
子は体積加重平均直径0.52μm、変動係数15%の
粒子であった。粒子サイズの測定は、Malvern
Instruments Ltd.製MasterSi
zerXにて行った。また電子顕微鏡撮影により評価す
ると、長辺と短辺の比が1.5、粒子厚み0.14μ
m、平均アスペクト比(粒子の投影面積の円相当径と粒
子厚みの比)が5.1であった。
を作製した。乾燥固形分100g相当のウエットケーキ
に対し、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−21
7,平均重合度:約1700)7.4gおよび水を添加
し、全体量を385gとしてからホモミキサーにて予備
分散した。次に予備分散済みの原液を分散機(商品名:
マイクロフルイダイザーM−110S−EH、マイクロ
フルイデックス・インターナショナル・コーポレーショ
ン製、G10Zインタラクションチャンバー使用)の圧
力を1750kg/cm2に調節して、三回処理し、ベ
ヘン酸銀分散物Aを得た。冷却操作は蛇管式熱交換器を
インタラクションチャンバーの前後に各々装着し、冷媒
の温度を調節することで所望の分散温度に設定した。こ
うして得たベヘン酸銀分散物Aに含まれるベヘン酸銀粒
子は体積加重平均直径0.52μm、変動係数15%の
粒子であった。粒子サイズの測定は、Malvern
Instruments Ltd.製MasterSi
zerXにて行った。また電子顕微鏡撮影により評価す
ると、長辺と短辺の比が1.5、粒子厚み0.14μ
m、平均アスペクト比(粒子の投影面積の円相当径と粒
子厚みの比)が5.1であった。
【0096】《還元剤Aの固体微粒子分散物の調製》還
元剤A[1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン]1
0kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、
ポバールMP203)の20質量%水溶液10kgに、
サーフィノール104E(日信化学(株)製)400g
と、メタノール640g、水16kgを添加して、良く
混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラム
ポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビー
ズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメック
ス(株)製)にて3時間30分分散したのち、ベンゾイ
ソチアゾリノンナトリウム塩4gと水を加えて還元剤の
濃度が25質量%になるように調製し、還元剤の固体微
粒子分散物を得た。こうして得た分散物に含まれる還元
剤粒子はメジアン径0.44μm、最大粒子径2.0μ
m以下、平均粒子径の変動係数19%であった。得られ
た分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルタ
ーにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
元剤A[1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン]1
0kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、
ポバールMP203)の20質量%水溶液10kgに、
サーフィノール104E(日信化学(株)製)400g
と、メタノール640g、水16kgを添加して、良く
混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラム
ポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビー
ズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメック
ス(株)製)にて3時間30分分散したのち、ベンゾイ
ソチアゾリノンナトリウム塩4gと水を加えて還元剤の
濃度が25質量%になるように調製し、還元剤の固体微
粒子分散物を得た。こうして得た分散物に含まれる還元
剤粒子はメジアン径0.44μm、最大粒子径2.0μ
m以下、平均粒子径の変動係数19%であった。得られ
た分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルタ
ーにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0097】《有機ポリハロゲン化合物Aの固体微粒子
分散物の調製》有機ポリハロゲン化合物A[トリブロモ
メチル(4−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホ
ニル)フェニル)スルホン]10kgと、変性ポリビニ
ルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP203)の
20質量%水溶液10kgと、トリイソプロピルナフタ
レンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液639g
と、サーフィノール104E(日信化学(株)製)40
0gと、メタノール640gと水16kgを添加して、
良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフ
ラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニア
ビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメ
ックス(株)製)にて5時間分散したのち水を加えて有
機ポリハロゲン化合物Aの濃度が25質量%になるよう
に調製し、有機ポリハロゲン化合物Aの固体微粒子分散
物を得た。こうして得た分散物に含まれる有機ポリハロ
ゲン化合物粒子はメジアン径0.36μm、最大粒子径
2.0μm以下、平均粒子径の変動係数18%であっ
た。得られた分散物は、孔径3.0μmのポリプロピレ
ン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去し
て収納した。
分散物の調製》有機ポリハロゲン化合物A[トリブロモ
メチル(4−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホ
ニル)フェニル)スルホン]10kgと、変性ポリビニ
ルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP203)の
20質量%水溶液10kgと、トリイソプロピルナフタ
レンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液639g
と、サーフィノール104E(日信化学(株)製)40
0gと、メタノール640gと水16kgを添加して、
良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフ
ラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニア
ビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメ
ックス(株)製)にて5時間分散したのち水を加えて有
機ポリハロゲン化合物Aの濃度が25質量%になるよう
に調製し、有機ポリハロゲン化合物Aの固体微粒子分散
物を得た。こうして得た分散物に含まれる有機ポリハロ
ゲン化合物粒子はメジアン径0.36μm、最大粒子径
2.0μm以下、平均粒子径の変動係数18%であっ
た。得られた分散物は、孔径3.0μmのポリプロピレ
ン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去し
て収納した。
【0098】《有機ポリハロゲン化合物Bの固体微粒子
分散物の調製》有機ポリハロゲン化合物B[トリブロモ
メチルナフチルスルホン]5kgと変性ポリビニルアル
コール(クラレ(株)製ポバールMP203)の20質
量%水溶液2.5kgと、トリイソプロピルナフタレン
スルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液213gと、
水10kgを添加して、良く混合してスラリーとした。
このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径
0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミ
ル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて5時間分
散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩2.
5gと水を加えての有機ポリハロゲン化合物Bの濃度が
20質量%になるように調製し、有機ポリハロゲン化合
物Bの固体微粒子分散物を得た。こうして得た分散物に
含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子はメジアン径0.
38μm、最大粒子径2.0μm以下、平均粒子径の変
動係数20%であった。得られた分散物は孔径3.0μ
mのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ
等の異物を除去して収納した。
分散物の調製》有機ポリハロゲン化合物B[トリブロモ
メチルナフチルスルホン]5kgと変性ポリビニルアル
コール(クラレ(株)製ポバールMP203)の20質
量%水溶液2.5kgと、トリイソプロピルナフタレン
スルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液213gと、
水10kgを添加して、良く混合してスラリーとした。
このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径
0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミ
ル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて5時間分
散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩2.
5gと水を加えての有機ポリハロゲン化合物Bの濃度が
20質量%になるように調製し、有機ポリハロゲン化合
物Bの固体微粒子分散物を得た。こうして得た分散物に
含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子はメジアン径0.
38μm、最大粒子径2.0μm以下、平均粒子径の変
動係数20%であった。得られた分散物は孔径3.0μ
mのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ
等の異物を除去して収納した。
【0099】《有機ポリハロゲン化合物Cの水溶液の調
製》室温で攪拌しながら水75.0ml、トリプロピル
ナフタレンスルホン酸ナトリウムの20%水溶液8.6
ml、オルトりん酸二水素ナトリウム・2水和物の5%
水溶液6.8mlおよび水酸化カリウムの1mol/l
水溶液9.5mlを順次添加し、添加終了後5分間攪拌
混合した。さらに、攪拌しながら有機ポリハロゲン化合
物C[3−トリブロモメタンスルフォニルベンゾイルア
ミノ酢酸]4.0gの粉末を添加し、溶液が透明になる
まで均一に溶解させて水溶液100mlを得た。得られ
た水溶液は、200メッシュのポリエステル製スクリー
ンにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
製》室温で攪拌しながら水75.0ml、トリプロピル
ナフタレンスルホン酸ナトリウムの20%水溶液8.6
ml、オルトりん酸二水素ナトリウム・2水和物の5%
水溶液6.8mlおよび水酸化カリウムの1mol/l
水溶液9.5mlを順次添加し、添加終了後5分間攪拌
混合した。さらに、攪拌しながら有機ポリハロゲン化合
物C[3−トリブロモメタンスルフォニルベンゾイルア
ミノ酢酸]4.0gの粉末を添加し、溶液が透明になる
まで均一に溶解させて水溶液100mlを得た。得られ
た水溶液は、200メッシュのポリエステル製スクリー
ンにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0100】《化合物Zの乳化分散物の調製》化合物Z
を85質量%含有する三光(株)製R−054を10k
gとMIBK11.66kgを混合した後、窒素置換し
て80℃1時間溶解した。この液に水25.52kgと
クラレ(株)製MPポリマーのMP−203の20質量
%水溶液12.76kgとトリイソプロピルナフタレン
スルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液0.44kg
を添加して、20〜40℃、3600rpmで60分間
乳化分散した。さらに、この液にサーフィノール104
E(日信化学(株)製)0.08kgと水47.94k
gを添加して減圧蒸留しMIBKを除去したのち、化合
物Zの濃度が10質量%になるように調製した。こうし
て得た分散物に含まれる化合物Zの粒子はメジアン径
0.19μm、最大粒子径1.5μm以下、粒子径の変
動係数17%であった。得られた分散物は、孔径3.0
μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴ
ミ等の異物を除去して収納した。
を85質量%含有する三光(株)製R−054を10k
gとMIBK11.66kgを混合した後、窒素置換し
て80℃1時間溶解した。この液に水25.52kgと
クラレ(株)製MPポリマーのMP−203の20質量
%水溶液12.76kgとトリイソプロピルナフタレン
スルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液0.44kg
を添加して、20〜40℃、3600rpmで60分間
乳化分散した。さらに、この液にサーフィノール104
E(日信化学(株)製)0.08kgと水47.94k
gを添加して減圧蒸留しMIBKを除去したのち、化合
物Zの濃度が10質量%になるように調製した。こうし
て得た分散物に含まれる化合物Zの粒子はメジアン径
0.19μm、最大粒子径1.5μm以下、粒子径の変
動係数17%であった。得られた分散物は、孔径3.0
μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴ
ミ等の異物を除去して収納した。
【0101】《6−イソプロピルフタラジン化合物の分
散液の調製》室温で水86.15gを攪拌しながら、変
性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールM
P203)2.0gを塊状にならない様に添加し10分
間攪拌混合した。その後加熱して内温が50℃になるま
で昇温した後、90分間攪拌し均一に溶解させた。内温
を40℃以下に降温し、ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製、PVA−217)の10%水溶液17.0
g、トリプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの2
0%水溶液3.0g、6−イソプロピルフタラジン(7
0%水溶液)7.15gを添加し、30分攪拌し透明分
散液100gを得た。得られた分散物を、孔径3.0μ
mのポリプロピレン製フィルターにてろ過し、ゴミ等の
異物を除去して収納した。
散液の調製》室温で水86.15gを攪拌しながら、変
性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールM
P203)2.0gを塊状にならない様に添加し10分
間攪拌混合した。その後加熱して内温が50℃になるま
で昇温した後、90分間攪拌し均一に溶解させた。内温
を40℃以下に降温し、ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製、PVA−217)の10%水溶液17.0
g、トリプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの2
0%水溶液3.0g、6−イソプロピルフタラジン(7
0%水溶液)7.15gを添加し、30分攪拌し透明分
散液100gを得た。得られた分散物を、孔径3.0μ
mのポリプロピレン製フィルターにてろ過し、ゴミ等の
異物を除去して収納した。
【0102】《造核剤Yの固体微粒子分散物の調製》造
核剤Yの4kgに対してクラレ(株)製ポバールPVA
−217を1kgと水36kgとを添加して良く混合し
てスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプ
で送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充
填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス
(株)製)にて12時間分散したのち、ベンゾイソチア
ゾリノンナトリウム塩4gと水を加えて造核剤Yの濃度
が10質量%になるように調製し、造核剤Yの固体微粒
子分散物を得た。こうして得た分散物に含まれる造核剤
Yの粒子はメジアン径0.34μm、最大粒子径3.0
μm以下、粒子径の変動係数19%であった。得られた
分散物は、孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルタ
ーにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
核剤Yの4kgに対してクラレ(株)製ポバールPVA
−217を1kgと水36kgとを添加して良く混合し
てスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプ
で送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充
填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス
(株)製)にて12時間分散したのち、ベンゾイソチア
ゾリノンナトリウム塩4gと水を加えて造核剤Yの濃度
が10質量%になるように調製し、造核剤Yの固体微粒
子分散物を得た。こうして得た分散物に含まれる造核剤
Yの粒子はメジアン径0.34μm、最大粒子径3.0
μm以下、粒子径の変動係数19%であった。得られた
分散物は、孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルタ
ーにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0103】《現像促進剤Wの固体微粒子分散物の調
製》現像促進剤W10kgと、変性ポリビニルアルコー
ル(クラレ(株)製ポバールMP203)の20質量%
水溶液10kgと、水20kgを添加して、良く混合し
てスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプ
で送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充
填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス
(株)製)にて5時間分散したのち水を加えて現像促進
剤Wの濃度が20質量%になるように調製し、現像促進
剤Wの固体微粒子分散物を得た。こうして得た分散物に
含まれる現像促進剤Wの粒子はメジアン径0.5μm、
最大粒子径2.0μm以下、平均粒子径の変動係数18
%であった。得られた分散物は、孔径3.0μmのポリ
プロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物
を除去して収納した。
製》現像促進剤W10kgと、変性ポリビニルアルコー
ル(クラレ(株)製ポバールMP203)の20質量%
水溶液10kgと、水20kgを添加して、良く混合し
てスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプ
で送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充
填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス
(株)製)にて5時間分散したのち水を加えて現像促進
剤Wの濃度が20質量%になるように調製し、現像促進
剤Wの固体微粒子分散物を得た。こうして得た分散物に
含まれる現像促進剤Wの粒子はメジアン径0.5μm、
最大粒子径2.0μm以下、平均粒子径の変動係数18
%であった。得られた分散物は、孔径3.0μmのポリ
プロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物
を除去して収納した。
【0104】《画像形成層塗布液の調製》上記で作製し
たベヘン酸銀分散物Aの銀1モルに対して、以下のバイ
ンダー、素材、およびハロゲン化銀乳剤Aを添加して、
水を加えて、画像形成層塗布液とした。完成後、減圧脱
気を圧力0.54atmで45分間行った。塗布液のp
Hは7.3〜7.7、粘度は25℃で40〜50mPa
・sであった。 バインダー;ラックスター3307B 固形分として 397g (大日本インキ化学工業(株)製;SBRラテックスでガラス転移温度17℃) 還元剤Aの固体分散物 固形分として 149g 有機ポリハロゲン化合物Aの固体分散物 固形分として 43.6g 有機ポリハロゲン化合物Bの固体分散物 固形分として 13.8g 有機ポリハロゲン化合物Cの水溶液 固形分として 2.25g エチルチオスルホン酸ナトリウム 0.47g ベンゾトリアゾール 1.02g ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA−235) 10.8g 6−イソプロピルフタラジン 17g 化合物Zの乳化分散物 固形分として 9.7g 造核剤(表1に記載の種類) 固形分として 15.3g (造核剤Yは固体分散物、造核剤Zはメタノール溶液として添加) 染料A(平均分子量15,000の低分子量ゼラチンとの混合液として添加) 783nmの光学濃度が0.3になる塗布量 (目安として固形分0.37g) ハロゲン化銀乳剤A Ag量として0.06モル 防腐剤として化合物A 塗布液中に40ppm(塗布量として2.5mg/m2) メタノールの塗布液中総溶媒量として 2質量% エタノールの塗布液中総溶媒量として 1質量% (なお、塗布膜のガラス転移温度は17℃であった。)
たベヘン酸銀分散物Aの銀1モルに対して、以下のバイ
ンダー、素材、およびハロゲン化銀乳剤Aを添加して、
水を加えて、画像形成層塗布液とした。完成後、減圧脱
気を圧力0.54atmで45分間行った。塗布液のp
Hは7.3〜7.7、粘度は25℃で40〜50mPa
・sであった。 バインダー;ラックスター3307B 固形分として 397g (大日本インキ化学工業(株)製;SBRラテックスでガラス転移温度17℃) 還元剤Aの固体分散物 固形分として 149g 有機ポリハロゲン化合物Aの固体分散物 固形分として 43.6g 有機ポリハロゲン化合物Bの固体分散物 固形分として 13.8g 有機ポリハロゲン化合物Cの水溶液 固形分として 2.25g エチルチオスルホン酸ナトリウム 0.47g ベンゾトリアゾール 1.02g ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA−235) 10.8g 6−イソプロピルフタラジン 17g 化合物Zの乳化分散物 固形分として 9.7g 造核剤(表1に記載の種類) 固形分として 15.3g (造核剤Yは固体分散物、造核剤Zはメタノール溶液として添加) 染料A(平均分子量15,000の低分子量ゼラチンとの混合液として添加) 783nmの光学濃度が0.3になる塗布量 (目安として固形分0.37g) ハロゲン化銀乳剤A Ag量として0.06モル 防腐剤として化合物A 塗布液中に40ppm(塗布量として2.5mg/m2) メタノールの塗布液中総溶媒量として 2質量% エタノールの塗布液中総溶媒量として 1質量% (なお、塗布膜のガラス転移温度は17℃であった。)
【0105】
【化2】
【0106】《下層保護層塗布液Aの調製》メチルメタ
クリレート/スチレン/2−エチルヘキシルアクリレー
ト/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸
=58.9/8.6/25.4/5.1/2(質量%)
のポリマーラテックス溶液(共重合体でガラス転移温度
46℃(計算値)、固形分濃度として21.5質量%、
化合物Aを100ppm含有させ、さらに造膜助剤とし
て化合物Dをラテックスの固形分に対して15質量%含
有させ塗布液のガラス転移温度を24℃とした、平均粒
子径116nm)943gに水を加え、化合物E1.6
2g、現像促進剤Wを固形分として18.53gおよび
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製,PVA−23
5)29.4gを加え、さらに水を加えて塗布液(メタ
ノール溶媒を2質量%含有)を調製した。完成後、減圧
脱気を圧力0.47atmで60分間行った。塗布液の
pHは5.4、粘度は25℃で39mPa・sであっ
た。
クリレート/スチレン/2−エチルヘキシルアクリレー
ト/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸
=58.9/8.6/25.4/5.1/2(質量%)
のポリマーラテックス溶液(共重合体でガラス転移温度
46℃(計算値)、固形分濃度として21.5質量%、
化合物Aを100ppm含有させ、さらに造膜助剤とし
て化合物Dをラテックスの固形分に対して15質量%含
有させ塗布液のガラス転移温度を24℃とした、平均粒
子径116nm)943gに水を加え、化合物E1.6
2g、現像促進剤Wを固形分として18.53gおよび
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製,PVA−23
5)29.4gを加え、さらに水を加えて塗布液(メタ
ノール溶媒を2質量%含有)を調製した。完成後、減圧
脱気を圧力0.47atmで60分間行った。塗布液の
pHは5.4、粘度は25℃で39mPa・sであっ
た。
【0107】《下層保護層塗布液Bの調製》下層保護層
塗布液Aのポリマーラテックス溶液を塩化ビニリデン共
重合体ラテックスの例示化合物V−5(固形分濃度とし
て21.5質量%、化合物Aを100ppm含有させ、
さらに造膜助剤として化合物Dをラテックスの固形分に
対して15質量%含有させ、平均粒子径80nm)にし
た以外は上層保護層塗布液Aとまったく同様にして下層
保護層塗布液Bを作製した。
塗布液Aのポリマーラテックス溶液を塩化ビニリデン共
重合体ラテックスの例示化合物V−5(固形分濃度とし
て21.5質量%、化合物Aを100ppm含有させ、
さらに造膜助剤として化合物Dをラテックスの固形分に
対して15質量%含有させ、平均粒子径80nm)にし
た以外は上層保護層塗布液Aとまったく同様にして下層
保護層塗布液Bを作製した。
【0108】《下層保護層塗布液Cの調製》下層保護層
塗布液Aのポリマーラテックス溶液を塩化ビニリデン共
重合体ラテックスの例示化合物V−6(固形分濃度とし
て21.5質量%、化合物Aを100ppm含有させ、
さらに造膜助剤として化合物Dをラテックスの固形分に
対して15質量%含有させ、平均粒子径80nm)にし
た以外は上層保護層塗布液Aとまったく同様にして下層
保護層塗布液Cを作製した。
塗布液Aのポリマーラテックス溶液を塩化ビニリデン共
重合体ラテックスの例示化合物V−6(固形分濃度とし
て21.5質量%、化合物Aを100ppm含有させ、
さらに造膜助剤として化合物Dをラテックスの固形分に
対して15質量%含有させ、平均粒子径80nm)にし
た以外は上層保護層塗布液Aとまったく同様にして下層
保護層塗布液Cを作製した。
【0109】《上層保護層塗布液Aの調製》メチルメタ
クリレート/スチレン/2−エチルヘキシルアクリレー
ト/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸
=58.9/8.6/25.4/5.1/2(質量%)
のポリマーラテックス溶液(共重合体でガラス転移温度
46℃(計算値)、固形分濃度として21.5質量%、
化合物Aを100ppm含有させ、さらに造膜助剤とし
て化合物Dをラテックスの固形分に対して15質量%含
有させ、塗布液のガラス転移温度を24℃とした、平均
粒子径72nm)762gに水を加え、カルナヴァワッ
クス(中京油脂(株)製、セロゾール524:シリコー
ン含有量として5ppm未満)30質量%溶液7.40
g、化合物C0.24g、化合物E1.00g、化合物
F27.9g、化合物H6.35g、マット剤(ポリス
チレン粒子、平均粒径10μm、平均粒径の変動係数8
%)4.20gおよびポリビニルアルコール(クラレ
(株)製,PVA−235)14.2gを加え、さらに
水を加えて塗布液(メタノール溶媒を1.5質量%含
有)を調製した。完成後、減圧脱気を圧力0.47at
mで60分間行った。塗布液のpHは2.8、粘度は2
5℃で30mPa・sであった。
クリレート/スチレン/2−エチルヘキシルアクリレー
ト/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸
=58.9/8.6/25.4/5.1/2(質量%)
のポリマーラテックス溶液(共重合体でガラス転移温度
46℃(計算値)、固形分濃度として21.5質量%、
化合物Aを100ppm含有させ、さらに造膜助剤とし
て化合物Dをラテックスの固形分に対して15質量%含
有させ、塗布液のガラス転移温度を24℃とした、平均
粒子径72nm)762gに水を加え、カルナヴァワッ
クス(中京油脂(株)製、セロゾール524:シリコー
ン含有量として5ppm未満)30質量%溶液7.40
g、化合物C0.24g、化合物E1.00g、化合物
F27.9g、化合物H6.35g、マット剤(ポリス
チレン粒子、平均粒径10μm、平均粒径の変動係数8
%)4.20gおよびポリビニルアルコール(クラレ
(株)製,PVA−235)14.2gを加え、さらに
水を加えて塗布液(メタノール溶媒を1.5質量%含
有)を調製した。完成後、減圧脱気を圧力0.47at
mで60分間行った。塗布液のpHは2.8、粘度は2
5℃で30mPa・sであった。
【0110】《上層保護層塗布液Bの調製》上層保護層
塗布液Aのポリマーラテックス溶液を塩化ビニリデン共
重合体ラテックスの例示化合物V−5(固形分濃度とし
て21.5質量%、化合物Aを100ppm含有させ、
さらに造膜助剤として化合物Dをラテックスの固形分に
対して15質量%含有させ、平均粒子径72nm)にし
た以外は上層保護層塗布液Aとまったく同様にして上層
保護層塗布液Bを作製した。
塗布液Aのポリマーラテックス溶液を塩化ビニリデン共
重合体ラテックスの例示化合物V−5(固形分濃度とし
て21.5質量%、化合物Aを100ppm含有させ、
さらに造膜助剤として化合物Dをラテックスの固形分に
対して15質量%含有させ、平均粒子径72nm)にし
た以外は上層保護層塗布液Aとまったく同様にして上層
保護層塗布液Bを作製した。
【0111】《上層保護層塗布液Cの調製》上層保護層
塗布液Aのポリマーラテックス溶液を塩化ビニリデン共
重合体ラテックスの例示化合物V−6(固形分濃度とし
て21.5質量%、化合物Aを100ppm含有させ、
さらに造膜助剤として化合物Dをラテックスの固形分に
対して15質量%含有させ、平均粒子径72nm)にし
た以外は上層保護層塗布液Aとまったく同様にして上層
保護層塗布液Cを作製した。
塗布液Aのポリマーラテックス溶液を塩化ビニリデン共
重合体ラテックスの例示化合物V−6(固形分濃度とし
て21.5質量%、化合物Aを100ppm含有させ、
さらに造膜助剤として化合物Dをラテックスの固形分に
対して15質量%含有させ、平均粒子径72nm)にし
た以外は上層保護層塗布液Aとまったく同様にして上層
保護層塗布液Cを作製した。
【0112】
【化3】
【0113】《バック/下塗り層のついたポリエチレン
テレフタレート(PET)支持体の作製》 (1)PET支持体の作製 テレフタル酸とエチレングリコールを用い、常法に従
い、固有粘度IV=0.66(フェノール/テトラクロ
ルエタン=6/4(質量比)中25℃で測定)のポリエ
チレンテレフタレートを得た。これをペレット化した
後、130℃で4時間乾燥した後、300℃で溶融後T
型ダイから押し出した後急冷し、熱固定後の膜厚が12
0μmになるような厚みの未延伸フイルムを作製した。
これを周速の異なるロールを用い、3.3倍に縦延伸、
ついでテンターで4.5倍に横延伸を実施した。このと
きの温度はそれぞれ、110℃、130℃であった。こ
の後、240℃で20秒間熱固定後、これと同じ温度で
横方向に4%緩和した。この後、テンターのチャック部
をスリットした後、両端にナール加工を行い、4.8k
g/cm2で巻きとった。このようにして、幅2.4
m、長さ3500m、厚み120μmのロール状のPE
T支持体を得た。
テレフタレート(PET)支持体の作製》 (1)PET支持体の作製 テレフタル酸とエチレングリコールを用い、常法に従
い、固有粘度IV=0.66(フェノール/テトラクロ
ルエタン=6/4(質量比)中25℃で測定)のポリエ
チレンテレフタレートを得た。これをペレット化した
後、130℃で4時間乾燥した後、300℃で溶融後T
型ダイから押し出した後急冷し、熱固定後の膜厚が12
0μmになるような厚みの未延伸フイルムを作製した。
これを周速の異なるロールを用い、3.3倍に縦延伸、
ついでテンターで4.5倍に横延伸を実施した。このと
きの温度はそれぞれ、110℃、130℃であった。こ
の後、240℃で20秒間熱固定後、これと同じ温度で
横方向に4%緩和した。この後、テンターのチャック部
をスリットした後、両端にナール加工を行い、4.8k
g/cm2で巻きとった。このようにして、幅2.4
m、長さ3500m、厚み120μmのロール状のPE
T支持体を得た。
【0114】(2)下塗り層及びバック層の作成 (2−1)下塗り第一層 上記PET支持体に0.375kV・A・分/m2のコ
ロナ放電処理を施した後、以下に示す組成の塗布液を
6.2ml/m2となる様に支持体上に塗布し、125
℃で30秒、150℃で30秒、185℃で30秒乾燥
した。 ラテックス−A 280g KOH 0.5g ポリスチレン微粒子(平均粒径:2μm、平均粒径の変動係数7%) 0.03g 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 1.8g 化合物Bc−C 0.097g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
ロナ放電処理を施した後、以下に示す組成の塗布液を
6.2ml/m2となる様に支持体上に塗布し、125
℃で30秒、150℃で30秒、185℃で30秒乾燥
した。 ラテックス−A 280g KOH 0.5g ポリスチレン微粒子(平均粒径:2μm、平均粒径の変動係数7%) 0.03g 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 1.8g 化合物Bc−C 0.097g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
【0115】(2−2)下塗り第二層 以下に示す組成の塗布液を5.5ml/m2となる様に
下塗り第一層の上に塗布し、125℃で30秒、150
℃で30秒、170℃で30秒乾燥した。 脱イオン処理ゼラチン(Ca2+含量0.6ppm、ゼリー強度230g) 10g 酢酸(20%水溶液) 10g 化合物‐Bc−A 0.04g メチルセルロース(2%水溶液) 25g エマレックス710(日本エマルジョン(株)製) 0.3g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
下塗り第一層の上に塗布し、125℃で30秒、150
℃で30秒、170℃で30秒乾燥した。 脱イオン処理ゼラチン(Ca2+含量0.6ppm、ゼリー強度230g) 10g 酢酸(20%水溶液) 10g 化合物‐Bc−A 0.04g メチルセルロース(2%水溶液) 25g エマレックス710(日本エマルジョン(株)製) 0.3g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
【0116】(2−3)バック第一層 前記下塗り層塗布面とは反対側の面に0.375kV・
A・分/m2のコロナ放電処理を施し、その面に以下に
示す組成の塗布液を13.8ml/m2となる様に塗布
し、125℃で30秒、150℃で30秒、185℃で
30秒乾燥した。 ジュリマーET410(30%水分散物、日本純薬(株)製) 23g アルカリ処理ゼラチン(分子量約10000、Ca2+含量30ppm) 4.44g 脱イオン処理ゼラチン(Ca2+含量0.6ppm) 0.84g 化合物‐Bc−A 0.02g 染料−Bc−A(783nmの光学濃度として1.3〜1.4になるように調整) 目安として0.88g ポリオキシエチレンフェニルエーテル 1.7g スミテックスレジンM−3(8%水溶液) 15g (水溶性メラミン化合物、住友化学工業(株)製) FS−10D(SbドープSnO2の針状粒子の水分散物、 石原産業(株)製) 24g ポリスチレン微粒子(平均粒径:2μm,平均粒径の変動係数7%) 0.03g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
A・分/m2のコロナ放電処理を施し、その面に以下に
示す組成の塗布液を13.8ml/m2となる様に塗布
し、125℃で30秒、150℃で30秒、185℃で
30秒乾燥した。 ジュリマーET410(30%水分散物、日本純薬(株)製) 23g アルカリ処理ゼラチン(分子量約10000、Ca2+含量30ppm) 4.44g 脱イオン処理ゼラチン(Ca2+含量0.6ppm) 0.84g 化合物‐Bc−A 0.02g 染料−Bc−A(783nmの光学濃度として1.3〜1.4になるように調整) 目安として0.88g ポリオキシエチレンフェニルエーテル 1.7g スミテックスレジンM−3(8%水溶液) 15g (水溶性メラミン化合物、住友化学工業(株)製) FS−10D(SbドープSnO2の針状粒子の水分散物、 石原産業(株)製) 24g ポリスチレン微粒子(平均粒径:2μm,平均粒径の変動係数7%) 0.03g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
【0117】(2−4)バック第二層 以下に示す組成の塗布液を5.5ml/m2となる様に
バック第一層上に塗布し、125℃で30秒、150℃
で30秒、170℃で30秒乾燥した。 ジュリマーET410(30%水分散物、日本純薬(株)製) 57.5g ポリオキシエチレンフェニルエーテル 1.7g スミテックスレジンM−3(8%水溶液) 15g (水溶性メラミン化合物、住友化学工業(株)製) セロゾール524(30%水溶液、中京油脂(株)製) 6.6g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
バック第一層上に塗布し、125℃で30秒、150℃
で30秒、170℃で30秒乾燥した。 ジュリマーET410(30%水分散物、日本純薬(株)製) 57.5g ポリオキシエチレンフェニルエーテル 1.7g スミテックスレジンM−3(8%水溶液) 15g (水溶性メラミン化合物、住友化学工業(株)製) セロゾール524(30%水溶液、中京油脂(株)製) 6.6g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
【0118】(2−5)バック第三層 下塗り第一層と同じ塗布液を6.2ml/m2となる様
にバック第二層上に塗布し、125℃で30秒、150
℃で30秒、185℃で30秒乾燥した。
にバック第二層上に塗布し、125℃で30秒、150
℃で30秒、185℃で30秒乾燥した。
【0119】(2−6)バック第四層 以下に示す組成の塗布液を13.8ml/m2となる様
にバック第三層上に塗布し、125℃で30秒、150
℃で30秒、170℃で30秒乾燥した。 ラテックス−B 286g 化合物−Bc−B 2.7g 化合物−Bc−C 0.6g 化合物−Bc−D 0.5g 2,4ジクロロ−6−ヒドロキシーs−トリアジン 2.5g ポリメチルメタクリレート(10%水分散物、平均粒子径5μm、 平均粒子の変動係数7%) 7.7g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
にバック第三層上に塗布し、125℃で30秒、150
℃で30秒、170℃で30秒乾燥した。 ラテックス−B 286g 化合物−Bc−B 2.7g 化合物−Bc−C 0.6g 化合物−Bc−D 0.5g 2,4ジクロロ−6−ヒドロキシーs−トリアジン 2.5g ポリメチルメタクリレート(10%水分散物、平均粒子径5μm、 平均粒子の変動係数7%) 7.7g 蒸留水 合計量が1000gとなる量
【0120】
【化4】
【0121】ラテックス−A:コア部90質量%、シェ
ル部10質量%のコアシェルタイプのラテックスコア部
塩化ビニリデン/メチルアクリレート/メチルメタク
リレート/アクリロニトリル/アクリル酸=93/3/
3/0.9/0.1(質量%)シェル部 塩化ビニリデ
ン/メチルアクリレート/メチルメタクリレート/アク
リロニトリル/アクリル酸=88/3/3/3/3(質
量%)質量平均分子量38000 ラテックス−B:メチルメタクリレート/スチレン/2
−エチルヘキシルアクリレート/2−ヒドロキシエチル
メタクリレート/アクリル酸=59/9/26/5/1
(質量%の共重合体)
ル部10質量%のコアシェルタイプのラテックスコア部
塩化ビニリデン/メチルアクリレート/メチルメタク
リレート/アクリロニトリル/アクリル酸=93/3/
3/0.9/0.1(質量%)シェル部 塩化ビニリデ
ン/メチルアクリレート/メチルメタクリレート/アク
リロニトリル/アクリル酸=88/3/3/3/3(質
量%)質量平均分子量38000 ラテックス−B:メチルメタクリレート/スチレン/2
−エチルヘキシルアクリレート/2−ヒドロキシエチル
メタクリレート/アクリル酸=59/9/26/5/1
(質量%の共重合体)
【0122】(3)搬送熱処理 (3−1)熱処理 このようにして作製したバック/下塗り層のついたPE
T支持体を160℃設定した全長200m熱処理ゾーン
に入れ、張力2kg/cm2、搬送速度20m/分で搬
送した。 (3−2)後熱処理 上記熱処理に引き続き、40℃のゾーンに15秒間通し
て後熱処理を行い、巻き取った。この時の巻き取り張力
は10kg/cm2であった。
T支持体を160℃設定した全長200m熱処理ゾーン
に入れ、張力2kg/cm2、搬送速度20m/分で搬
送した。 (3−2)後熱処理 上記熱処理に引き続き、40℃のゾーンに15秒間通し
て後熱処理を行い、巻き取った。この時の巻き取り張力
は10kg/cm2であった。
【0123】《熱現像感光材料の作製》前記下塗り第一
層と下塗り第二層を塗布した側のPET支持体の下塗り
層の上に、特願平10−292849号の明細書中の図
1で開示されているスライドビート塗布方式を用いて、
前記の画像形成層塗布液を塗布銀量1.45g/m2に
なるように塗布した。さらにその上に、前記下層保護層
塗布液A〜Cのいずれか(表1記載の種類)をポリマー
ラテックスの固形分塗布量が0.77g/m2、および
前記上層保護層塗布液A〜Cのいずれか(表1記載の種
類)をポリマーラテックスの固形分塗布量が1.02g
/m2になるように画像形成層塗布液と共に3層を同時
に重層塗布し、熱現像感光材料を作製した。表1には、
製造した各熱現像感光材料について、塩化ビニリデンを
含有する層の合計膜厚を示す。塗布時の乾燥は、恒率過
程、減率過程とも乾球温度70〜75℃、露点8〜25
℃、液膜表面温度50〜55℃の範囲で、水平乾燥ゾー
ン(塗布機の水平方向に対し支持体が1.5°〜3°の
角度)で行った。乾燥後の巻取りは温度25±5℃、相
対湿度45±10%の条件下で行われ、巻き姿はその後
の加工形態(画像形成層面側外巻)に合わせ、画像形成
層面側を外にした。なお、感光材料の包袋内湿度は相対
湿度20〜40%(25℃測定)で、得られた熱現像感
光材料の画像形成側の膜面pHは5.0、ベック平滑度
は850秒であり、反対側の膜面pHは5.9、ベック
平滑度は560秒であった。また、得られた熱現像感光
材料を30℃、相対湿度40%の1日放置した後、熱現
像感光材料の画像形成層側に一定量の21℃の蒸留水を
滴下し、それによって膨潤値が一定になる時間を計測
し、飽和膨潤時間を求めたところ65秒であった。
層と下塗り第二層を塗布した側のPET支持体の下塗り
層の上に、特願平10−292849号の明細書中の図
1で開示されているスライドビート塗布方式を用いて、
前記の画像形成層塗布液を塗布銀量1.45g/m2に
なるように塗布した。さらにその上に、前記下層保護層
塗布液A〜Cのいずれか(表1記載の種類)をポリマー
ラテックスの固形分塗布量が0.77g/m2、および
前記上層保護層塗布液A〜Cのいずれか(表1記載の種
類)をポリマーラテックスの固形分塗布量が1.02g
/m2になるように画像形成層塗布液と共に3層を同時
に重層塗布し、熱現像感光材料を作製した。表1には、
製造した各熱現像感光材料について、塩化ビニリデンを
含有する層の合計膜厚を示す。塗布時の乾燥は、恒率過
程、減率過程とも乾球温度70〜75℃、露点8〜25
℃、液膜表面温度50〜55℃の範囲で、水平乾燥ゾー
ン(塗布機の水平方向に対し支持体が1.5°〜3°の
角度)で行った。乾燥後の巻取りは温度25±5℃、相
対湿度45±10%の条件下で行われ、巻き姿はその後
の加工形態(画像形成層面側外巻)に合わせ、画像形成
層面側を外にした。なお、感光材料の包袋内湿度は相対
湿度20〜40%(25℃測定)で、得られた熱現像感
光材料の画像形成側の膜面pHは5.0、ベック平滑度
は850秒であり、反対側の膜面pHは5.9、ベック
平滑度は560秒であった。また、得られた熱現像感光
材料を30℃、相対湿度40%の1日放置した後、熱現
像感光材料の画像形成層側に一定量の21℃の蒸留水を
滴下し、それによって膨潤値が一定になる時間を計測
し、飽和膨潤時間を求めたところ65秒であった。
【0124】《写真性能の評価》 (露光処理)得られた熱現像感光材料を、ビーム径(ビ
ーム強度の1/2のFWHM)12.56μm、レーザ
ー出力50mW、出力波長783nmの半導体レーザー
を搭載した単チャンネル円筒内面方式のレーザー露光装
置を使用し、ミラー回転数60000rpm、露光時間
1.2×10-8秒の露光を実施した。この時のオーバー
ラップ係数は0.449にし、熱現像感光材料面上のレ
ーザーエネルギー密度としては75μJ/cm2とし
た。 (熱現像処理)露光済みの熱現像感光材料を図1に示し
た熱現像機を用いて、熱現像処理を行った。熱現像処理
部のローラー表面材質はシリコンゴム、平滑面はテフロ
ン(登録商標)不織布にして、搬送のラインスピードは
150cm/minに設定した。予備加熱部12.2秒
(予備加熱部と熱現像処理部の駆動系は独立しており、
熱現像部との速度差は−0.5%〜−1%に設定、各予
熱部の金属ローラーの温度設定、時間は第1ローラー温
度67℃、2.0秒、第2ローラー温度82℃、2.0
秒、第3ローラー温度98℃、2.0秒、第4ローラー
温度107℃、2.0秒、第5ローラー温度115℃、
2.0秒、第6ローラー温度120℃、2.0秒にし
た)、熱現像処理部120℃(熱現像感光材料面温度)
で17.2秒、徐冷部 13.6秒で熱現像処理を行っ
た。なお、幅方向の温度精度は±0.5℃であった。各
ローラー温度の設定は熱現像感光材料の幅(例えば幅6
1cm)よりも両側それぞれ5cm長くして、その部分
にも温度をかけて、温度精度が出るようにした。なお、
各ローラーの両端部分は温度低下が激しいので、熱現像
感光材料の幅よりも5cm長くした部分はローラー中央
部よりも1〜3℃温度が高くなるように設定し、熱現像
感光材料(例えば幅61cmの中で)の画像濃度が均質
な仕上がりになるように留意した。 (写真性能の評価)高温高湿環境下での線幅変動評価に
ついては、25℃、相対湿度40%の環境で16時間放
置した熱現像感光材料にその環境下で上記露光で60μ
mの線幅露光を行って、熱現像処理した場合と、それと
同一露光条件で30℃、相対湿度75%環境下で16時
間放置した熱現像感光材料にその環境下で露光、熱現像
処理した場合の線幅の差で評価した。また、それぞれの
環境下での画像のDmin(カブリ)、Dmax(最高
濃度)についても評価し、濃度測定はマクベスTD90
4濃度計(可視濃度)により行った。各熱現像感光材料
について上記評価を実施した結果を表1に示す。
ーム強度の1/2のFWHM)12.56μm、レーザ
ー出力50mW、出力波長783nmの半導体レーザー
を搭載した単チャンネル円筒内面方式のレーザー露光装
置を使用し、ミラー回転数60000rpm、露光時間
1.2×10-8秒の露光を実施した。この時のオーバー
ラップ係数は0.449にし、熱現像感光材料面上のレ
ーザーエネルギー密度としては75μJ/cm2とし
た。 (熱現像処理)露光済みの熱現像感光材料を図1に示し
た熱現像機を用いて、熱現像処理を行った。熱現像処理
部のローラー表面材質はシリコンゴム、平滑面はテフロ
ン(登録商標)不織布にして、搬送のラインスピードは
150cm/minに設定した。予備加熱部12.2秒
(予備加熱部と熱現像処理部の駆動系は独立しており、
熱現像部との速度差は−0.5%〜−1%に設定、各予
熱部の金属ローラーの温度設定、時間は第1ローラー温
度67℃、2.0秒、第2ローラー温度82℃、2.0
秒、第3ローラー温度98℃、2.0秒、第4ローラー
温度107℃、2.0秒、第5ローラー温度115℃、
2.0秒、第6ローラー温度120℃、2.0秒にし
た)、熱現像処理部120℃(熱現像感光材料面温度)
で17.2秒、徐冷部 13.6秒で熱現像処理を行っ
た。なお、幅方向の温度精度は±0.5℃であった。各
ローラー温度の設定は熱現像感光材料の幅(例えば幅6
1cm)よりも両側それぞれ5cm長くして、その部分
にも温度をかけて、温度精度が出るようにした。なお、
各ローラーの両端部分は温度低下が激しいので、熱現像
感光材料の幅よりも5cm長くした部分はローラー中央
部よりも1〜3℃温度が高くなるように設定し、熱現像
感光材料(例えば幅61cmの中で)の画像濃度が均質
な仕上がりになるように留意した。 (写真性能の評価)高温高湿環境下での線幅変動評価に
ついては、25℃、相対湿度40%の環境で16時間放
置した熱現像感光材料にその環境下で上記露光で60μ
mの線幅露光を行って、熱現像処理した場合と、それと
同一露光条件で30℃、相対湿度75%環境下で16時
間放置した熱現像感光材料にその環境下で露光、熱現像
処理した場合の線幅の差で評価した。また、それぞれの
環境下での画像のDmin(カブリ)、Dmax(最高
濃度)についても評価し、濃度測定はマクベスTD90
4濃度計(可視濃度)により行った。各熱現像感光材料
について上記評価を実施した結果を表1に示す。
【0125】
【表1】
【0126】表1より、塩化ビニリデン共重合体を画像
形成層側の保護層に用いた熱現像感光材料は、十分な画
像濃度(Dmax)を確保しながら、高温高湿環境下で
の線幅変動が小さいことがわかる。特に造核剤を用いな
かった熱現像感光材料8の場合にはDmaxが著しく低
いが、線幅変動がないことから高温高湿環境下での線幅
変幅は造核剤を用いた熱現像感光材料に特有の現象であ
ることがわかる。また、熱現像感光材料6と10の比較
から造核剤としてはヒドラジン化合物よりもYのような
置換アルケン誘導体の方が有効であることがわかる。以
上より、本発明の効果は明らかである。
形成層側の保護層に用いた熱現像感光材料は、十分な画
像濃度(Dmax)を確保しながら、高温高湿環境下で
の線幅変動が小さいことがわかる。特に造核剤を用いな
かった熱現像感光材料8の場合にはDmaxが著しく低
いが、線幅変動がないことから高温高湿環境下での線幅
変幅は造核剤を用いた熱現像感光材料に特有の現象であ
ることがわかる。また、熱現像感光材料6と10の比較
から造核剤としてはヒドラジン化合物よりもYのような
置換アルケン誘導体の方が有効であることがわかる。以
上より、本発明の効果は明らかである。
【0127】<実施例2>実施例1の画像形成層塗布液
および下層保護層塗布液は実施例1の熱現像感光材料1
と同じにして、上層保護層塗布液を表2に示すラテック
ス固形分塗布量にした。ただし、実施例1の上層保護層
塗布液のラテックス以外の塗布量は実施例1と同じに
し、塩化ビニリデン共重合体の保護層の膜厚を変えた熱
現像感光材料を作製した。さらに、実施例1で使用した
サンプルの露光を円筒外面方式マルチチャンネル(78
5nmの50mW半導体レーザーヘッド30機搭載、熱
現像感光材料面上のレーザーエネルギー密度としては7
5μJ/cm2)で行い、それ以外は実施例1と同じに
評価した。各熱現像感光材料について上記評価を実施し
た結果を表2に示す。
および下層保護層塗布液は実施例1の熱現像感光材料1
と同じにして、上層保護層塗布液を表2に示すラテック
ス固形分塗布量にした。ただし、実施例1の上層保護層
塗布液のラテックス以外の塗布量は実施例1と同じに
し、塩化ビニリデン共重合体の保護層の膜厚を変えた熱
現像感光材料を作製した。さらに、実施例1で使用した
サンプルの露光を円筒外面方式マルチチャンネル(78
5nmの50mW半導体レーザーヘッド30機搭載、熱
現像感光材料面上のレーザーエネルギー密度としては7
5μJ/cm2)で行い、それ以外は実施例1と同じに
評価した。各熱現像感光材料について上記評価を実施し
た結果を表2に示す。
【0128】
【表2】
【0129】表2より、塩化ビニリデン共重合体を画像
形成層側の保護層に用いた熱現像感光材料は、十分な画
像濃度(Dmax)を確保しながら、高温高湿環境下で
の線幅変動が小さいことがわかる。さらに塩化ビニリデ
ン共重合体の保護層の膜厚としては、0.5μm以上必
要なことがわかる。以上より本発明の効果は明らかであ
る。
形成層側の保護層に用いた熱現像感光材料は、十分な画
像濃度(Dmax)を確保しながら、高温高湿環境下で
の線幅変動が小さいことがわかる。さらに塩化ビニリデ
ン共重合体の保護層の膜厚としては、0.5μm以上必
要なことがわかる。以上より本発明の効果は明らかであ
る。
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、十分な画像濃度(Dm
ax)を確保することが可能な、高温高湿環境下の現像
でも線幅変動が小さい写真製版用途に最適な写真特性を
得ることができる。また、環境面、コスト面で有利な水
系塗布が可能である。
ax)を確保することが可能な、高温高湿環境下の現像
でも線幅変動が小さい写真製版用途に最適な写真特性を
得ることができる。また、環境面、コスト面で有利な水
系塗布が可能である。
【図1】 本発明の熱現像感光材料の熱現像処理に用い
られる熱現像機の一構成例を示す側面図である。
られる熱現像機の一構成例を示す側面図である。
10 熱現像感光材料 11 搬入ローラー対 12 搬出ローラー対 13 ローラー 14 平滑面 15 加熱ヒーター 16 ガイド板 A 予備加熱部 B 熱現像処理部 C 徐冷部
Claims (5)
- 【請求項1】 支持体上に少なくとも非感光性銀塩、感
光性ハロゲン化銀、造核剤、バインダーからなる画像形
成層と該層の支持体よりも遠い側に少なくとも1層の保
護層を有する熱現像感光材料において、該保護層の少な
くとも1層が70質量%の塩化ビニリデン単量体の繰り
返し単位を含む塩化ビニリデン共重合体を含有すること
を特徴とする熱現像感光材料。 - 【請求項2】 70質量%の塩化ビニリデン単量体の繰
り返し単位を含む塩化ビニリデン共重合体を含有する保
護層の膜厚が0.5μm以上であることを特徴とする請
求項1に記載の熱現像感光材料。 - 【請求項3】 塩化ビニリデン共重合体が70〜99.
9質量%の塩化ビニリデン単量体の繰り返し単位と0.
1〜5質量%のカルボキシル基含有ビニル単量体の繰り
返し単位を含むことを特徴とする請求項1または2の熱
現像感光材料。 - 【請求項4】 前記画像形成層に含まれる全バインダー
の50質量%以上が、−30℃〜40℃のポリマーのラ
テックスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
かの熱現像感光材料。 - 【請求項5】 前記画像形成層および前記保護層が同時
に重層塗布することにより形成されることを特徴とする
請求項1〜4のいずれかの熱現像感光材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000084467A JP2001272742A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 熱現像感光材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000084467A JP2001272742A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 熱現像感光材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001272742A true JP2001272742A (ja) | 2001-10-05 |
Family
ID=18600941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000084467A Pending JP2001272742A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 熱現像感光材料 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001272742A (ja) |
-
2000
- 2000-03-24 JP JP2000084467A patent/JP2001272742A/ja active Pending
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