JP2001272646A - 液晶レンズおよび液晶レンズ装置および液晶レンズの駆動方法 - Google Patents

液晶レンズおよび液晶レンズ装置および液晶レンズの駆動方法

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JP2001272646A
JP2001272646A JP2000087502A JP2000087502A JP2001272646A JP 2001272646 A JP2001272646 A JP 2001272646A JP 2000087502 A JP2000087502 A JP 2000087502A JP 2000087502 A JP2000087502 A JP 2000087502A JP 2001272646 A JP2001272646 A JP 2001272646A
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transparent
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crystal lens
voltage
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Kazuhiro Kumei
一裕 粂井
Katsuji Horiuchi
勝司 堀内
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】立下り時間が短縮された液晶レンズを提供す
る。 【解決手段】液晶レンズ100は、誘電率異方性が正の
ネマティック液晶150と、これを凸形状に保持するセ
ル110を含んでいる。セル110は、シール剤140
を介して互いに接合された平板基板120と凹面基板1
30を有している。平板基板120は、平板状の板材1
22と、異なる大きさの二つの透明電極124a,12
4bと、これらを覆う平行配向層126とを備えてい
る。また、凹面基板130は、凹面を有する板材132
と、異なる大きさの二つの透明電極134a,134b
と、これらを覆う平行配向層136とを備えている。平
板基板120の二つの透明電極124a,124bの境
界と、凹面基板130の二つの透明電極134a,13
4bの境界は、液晶レンズ100の中心を通り配向処理
方向A126やA136に垂直な線に対して対称的に位置して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶光学素子、更
に詳しくは、液晶の光学的異方性を利用し、電場の強度
を変化させることで光学的性質を変えることが出来る液
晶レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば「焦点可変液晶レンズシステム(Va
riable Focus Liquid Crystal Lens System)」と題する
米国特許第4190330号は、電場の強度を変化させ
ることにより光学的性質を変えることができる液晶光学
素子を開示している。図13はポラライザを含む焦点可
変液晶レンズシステムの構成を示している。
【0003】図13に示されるように、この焦点可変液
晶レンズシステムは、ポラライザ11と、透明電極14
と配向膜15を備える一対の透明基板13と、対向する
一対の透明基板13の凹面の間の空間に保持される液晶
と、対向する二つの透明電極14の間に適宜電圧を印加
する駆動電源16とを有している。ポラライザ11は、
対向する配向膜15の間の空間に充填されている液晶材
料の分子が並んでるX方向に向けられている。
【0004】この液晶レンズは、電極間に電圧が印加さ
れていない状態では、ポラライザ11で偏光された入射
光に対して、液晶材料の異常光屈折率を持つ媒質として
く。
【0005】これに対して電極間に電圧が印加されてい
る状態では、ポラライザ11で偏光された入射光に対し
て、液晶材料の常光屈折率を持つ媒質として働く。
【0006】従って、この液晶レンズは、透明基板の凹
面の間の空間に充填された液晶材料に与える電場の強度
を変化させることで、屈折率が変えられ、機械的な動作
部分を持つことなく、焦点距離を変更することができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】液晶材料に電場が与え
られていない状態から液晶レンズの焦点距離を変更する
には、電極間に電圧を印加して、液晶材料に電場を与
え、その電場の強度に応じて、液晶分子を電極面に対し
垂直方向に整列させる。また、液晶材料に電場が与えら
れている状態から液晶材料に電場が与えられていない状
態に戻す際には、電極間に印加されていた電圧を切り、
両電極間を同電位とすることで、液晶材料に与えられて
いた電場を除去し、液晶の持つ配向力によって、液晶分
子を電極面と平行方向に整列させる。
【0008】液晶材料に電場を与えて、液晶分子を電場
の方向に、つまり電極面に垂直な方向に整列させる際に
おいては、液晶分子が電極面に垂直に整列するまでの時
間(以降、立上がり時間)は、強い電場を与えることで短
縮することができる。
【0009】しかしながら、液晶材料に与えていた電場
を切り、液晶分子を電極面に平行に整列させる際におい
ては、液晶分子が電極面に平行に整列するまでの応答時
間(以降、立下り時間)は、液晶材料の粘度や弾性定数等
の液晶材料固有の特性によって決まる。
【0010】一般的なネマティック液晶では、立上がり
時間は数〜数十ミリ秒であるのに対し、立下り時間は数
十〜数百ミリ秒であり、立上がり時間よりも立下り時間
の方が大きい。このため、これを用いた光学素子の応答
速度は、立下り時間によって決まる。応答速度の向上に
は、立下り時間の短縮が必要不可欠である。
【0011】さらに、可変焦点液晶レンズでは、液晶の
封入される空間が凸形状であるため、二枚の透明基板の
電極間の最大距離は、通常の平行平板セルすなわち二枚
の平板状の基板が貼り合わされたセルに比べて大きい。
例えば、一方の基板が凹面を持ち、他方の基板が平板状
である液晶レンズでは、凹形状の球欠深さが二枚の透明
基板の平面部の間隔と同じであるとすると、電極間の最
大距離は、通常の平行平板セルに比べて二倍となってし
まう。立上がり時間や立下り時間は、電極間の距離の二
乗に比例するため、平行平板セルの立下り時間が数百ミ
リ秒であるとすると、この液晶レンズの立下り時間は、
電極間距離の増加に伴い、数秒程度となる。
【0012】本発明の目的は、立下り時間が短縮された
液晶レンズを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、一面において
は、焦点距離を変更可能な液晶レンズであって、液晶
と、これを一定の形状に保持するセルとを備えており、
セルは、シール剤を介して互いに接合された光学的に透
明な二枚の基板を有し、透明基板の各々は、板材と、そ
の上に設けられた二つの透明電極と、これらを覆う配向
層とを有し、それぞれの透明基板の二つの透明電極は、
僅かな間隔を置いて並んでおり、それぞれの透明基板の
配向層は、それぞれの二つの透明電極の境界に対して特
定の方向に配向処理されている。
【0014】本発明は、別の一面においては、焦点距離
を変更可能な液晶レンズ装置であって、焦点距離を変更
可能な液晶レンズと、この液晶レンズを駆動する駆動回
路とを備えており、液晶レンズは、液晶と、これを一定
の形状に保持するセルとを有し、セルは、シール剤を介
して互いに接合された光学的に透明な二枚の基板を有
し、透明基板の各々は、板材と、その上に設けられた二
つの透明電極と、これらを覆う配向層とを有し、それぞ
れの透明基板の二つの透明電極は、僅かな間隔を置いて
並んでおり、それぞれの透明基板の配向層は、それぞれ
の二つの透明電極の境界に対して特定の方向に配向処理
されており、駆動回路は、液晶レンズの二枚の透明基板
のそれぞれの透明電極の間に電圧を印加することによ
り、電圧が印加されていない状態に比べて焦点距離を変
更し、電圧が印加されていない状態に戻す際には、その
初期段階において、電圧が印加されていない状態に戻る
方向に液晶分子を強制的に回転させる電場を与えるよう
に、適当な透明電極の間に選択的に電圧を印加する。
【0015】本発明は、さらに別の一面においては、液
晶レンズの駆動方法であって、液晶レンズは、液晶と、
これを一定の形状に保持するセルとを備えており、セル
は、シール剤を介して互いに接合された光学的に透明な
二枚の基板を有し、透明基板の各々は、板材と、その上
に設けられた二つの透明電極と、これらを覆う配向層と
を有し、それぞれの透明基板の二つの透明電極は、僅か
な間隔を置いて並んでおり、それぞれの透明基板の配向
層は、それぞれの二つの透明電極の境界に対して特定の
方向に配向処理されており、この駆動方法は、液晶レン
ズの二枚の透明基板のそれぞれの透明電極の間に電圧を
印加することにより、電圧が印加されていない状態に比
べて焦点距離を変更し、電圧が印加されていない状態に
戻す際には、その初期段階において、適当な透明電極の
間に選択的に電圧を印加して、電圧が印加されていない
状態に戻る方向に液晶分子を強制的に回転させる電場を
発生させる。
【0016】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]本実施の形
態の液晶レンズ装置は、図1と図2に示される液晶レン
ズ100と、これを駆動する駆動回路とを含んでいる。
【0017】液晶レンズ100は、図1と図2に示され
るように、誘電率異方性が正のネマティック液晶150
と、これを凸形状に保持するセル110を含んでいる。
セル110は、シール剤140を介して互いに接合され
た光学的に透明な二枚の基板120と130を有してお
り、これらによって形成される凸形状の空間に液晶15
0を保持する。一方の透明基板120は平板状であり、
他方の透明基板130は凹面を有している。
【0018】平板基板120は、平板状の板材122
と、その上に形成されたアンダーコート(図示せず)と、
その上に形成された二つの透明電極124a,124b
と、これらを覆う平行配向層126とを備えている。板
材122は、例えばバリウムクラウンガラスであるが、
クラウンガラスやフリントガラスであってもよい。アン
ダーコートは、例えば二酸化珪素膜であり、ガラス板よ
り溶出するアルカリイオンに対するバリア層として機能
する。
【0019】透明電極124a,124bは、光学的に
透明な導電性の膜であり、例えば酸化インジウム錫膜で
あるが、酸化インジウム錫膜やアンチモン添加酸化錫膜
や酸化亜鉛膜などであってもよい。二つの透明電極12
4a,124bは、異なる大きさの例えば矩形形状をし
ており、これらは僅かな間隔を置いて平行に並んでお
り、全体で正方形の輪郭を成している。これは、別の見
方をすれば、二つの透明電極124a,124bは、そ
の両者が形成する正方形に関して、その中心から外れた
非対称な位置で、正方形の中心を通る一方の対辺に平行
な二等分線に沿って分割されているとも言える。
【0020】平行配向層126は、液晶材料を特定の方
向に配向する有機配向膜であり、例えばポリイミド系配
向膜であるが、ポリイミド系配向膜やポリアミド系配向
膜などであってもよい。平行配向層126は、ガラス基
板の平面に対して平行で、矢印A126で示される方向
に、ラビング等の配向処理が施されている。つまり、小
さい透明電極124aから大きい透明電極124bに向
かう方向に配向処理されている。また、配向処理は、配
向処理方向A126の起点側から終点側に向けて、板材1
22の平面に対して1〜5度のプレチルト角をなすよう
行なわれている。
【0021】平板基板120は、更に、板材122の外
側の平面に貼り付けられた偏光板(図示せず)を有してお
り、その偏光方向は平板基板120に施された配向処理
方向に一致している。
【0022】また、凹面基板130は、凹面を有する板
材132と、その凹面を含む面に形成されたアンダーコ
ート(図示せず)と、その上に形成された二つの透明電極
134a,134bと、これらを覆う平行配向層136
とを備えている。板材132は、例えばバリウムクラウ
ンガラスであるが、クラウンガラスやフリントガラスで
あってもよい。アンダーコートは、例えば二酸化珪素膜
であり、ガラス板より溶出するアルカリイオンに対する
バリア層として機能する。
【0023】透明電極134a,134bは、光学的に
透明な導電性の膜であり、例えば酸化インジウム錫膜で
あるが、酸化インジウム錫膜やアンチモン添加酸化錫膜
や酸化亜鉛膜などであってもよい。二つの透明電極13
4a,134bは、異なる大きさの例えば矩形形状をし
ており、これらは僅かな間隔を置いて平行に並んでお
り、全体で正方形の輪郭を成している。これは、別の見
方をすれば、二つの透明電極134a,134bは、そ
の両者が形成する正方形に関して、その中心から外れた
非対称な位置で、正方形の中心を通る一方の対辺に平行
な二等分線に沿って分割されているとも言える。
【0024】平行配向層136は、液晶材料を特定の方
向に配向する有機配向膜であり、例えばポリイミド系配
向膜であるが、ポリイミド系配向膜やポリアミド系配向
膜などであってもよい。平行配向層136は、ガラス基
板の平面に対して平行で、矢印A136で示される方向
に、ラビング等の配向処理が施されている。つまり、小
さい透明電極134aから大きい透明電極134bに向
かう方向に配向処理されている。また、配向処理は、配
向処理方向A136の起点側から終点側に向けて、板材1
32の平面に対して1〜5度のプレチルト角をなすよう
行なわれている。
【0025】平板基板120と凹面基板130は、シー
ル剤140を介して互いに接合されており、セル110
を構成している。平板基板120と凹面基板130の接
合は、一方の基板に、プラスチックやガラス等のビーズ
を混合したシール剤140を用いてスクリーン印刷やデ
ィスペンサ等の手法でシールを形成し、他方の基板を貼
り合わせ、加圧しながら加熱や紫外線照射等の硬化手段
によって貼り合わせることにより行なわれる。シール剤
140は、例えばエポキシ系熱硬化型シール剤である
が、エポキシ系熱硬化型シール剤やエポキシ系紫外線硬
化型シール剤やアクリル系熱硬化型シール剤やアクリル
系紫外線硬化型シール剤などであってもよい。
【0026】シール剤140で形成されるシールには、
少なくとも一部分に液晶注入のための注入口(図示せず)
が設けられ、セル110を真空チャンバ内に設置し、真
空引きの後、注入口にネマティック液晶150を接触さ
せることにより、セル110内にネマティック液晶15
0が充填される。ネマティック液晶150の充填後、注
入口には封止剤(図示せず)が塗布され、これが硬化さ
れ、ネマティック液晶150が封止される。封止剤は、
例えばエポキシ系紫外線硬化型シール剤であるが、エポ
キシ系熱硬化型シール剤やエポキシ系紫外線硬化型シー
ル剤やアクリル系熱硬化型シール剤やアクリル系紫外線
硬化型シール剤であってもよい。
【0027】平板基板120と凹面基板130は、それ
らの平行配向膜126の配向処理方向A126と平行配向
膜136の配向処理方向A136とが180度異なるよう
に、すなわち逆向きになるように、接合されている。従
って、平板基板120の二つの透明電極124a,12
4bの境界と、凹面基板130の二つの透明電極134
a,134bの境界は、液晶レンズ100の中心を通り
配向処理方向A126やA136に垂直な線に対して対称的に
位置している。透明電極124a,124bの境界と透
明電極134a,134bの境界の間の距離は、透明電
極124a,124bと透明電極134a,134bの
間の最大の距離の二倍以下がよく、例えば1.4倍であ
る。
【0028】透明電極124a,124b,134a,
134bの各々には、電圧を印加するための配線電極
(図示せず)が接続されている。各配線電極は、異方性導
電接着剤やはんだ等で接続された配線部材(図示せず)を
介して、駆動回路(図示せず)に接続されている。配線電
極は、透明電極124a,124b,134a,134
bと同じ材料の膜で作られてもよいが、金や銀や銅やニ
ッケルやクロムやカーボンなど、より導電性の高い材料
の膜で作られると更に好ましい。
【0029】平板基板120の側から液晶レンズ100
に入射する光は、その表面に設けられた偏光板によって
偏光方向が整えられ、凸形状に保持されたネマティック
液晶150に入射する。
【0030】透明電極124a,124bと透明電極1
34a,134bの間に電圧が印加されていない状態で
は、液晶分子は、平行配向層の配向処理方向に沿って整
列する。このため、偏光板で偏光された入射光の偏光方
向は、ネマティック液晶150の配向方向に平行にな
り、入射光はネマティック液晶150の異常光屈折率の
影響を受ける。つまり、凸形状に保持されたネマティッ
ク液晶150は、平行配向層の配向処理方向に平行に偏
光された入射光に対して、異常光屈折率を持つ凸レンズ
として働く。
【0031】これに対して、図3に示されるように、透
明電極124a,124bと透明電極134a,134
bの間に電圧が印加されると、ネマティック液晶150
に電場がかかり、液晶分子は、電場の方向に回転し、平
板基板120と凹面基板130の平面に垂直に整列す
る。このため、偏光板で偏光された入射光の偏光方向
は、ネマティック液晶150の配向方向に垂直になり、
入射光はネマティック液晶150の常光屈折率の影響を
受ける。つまり、凸形状に保持されたネマティック液晶
150は、平行配向層の配向処理方向に平行に偏光され
た入射光に対して、常光屈折率を持つ凸レンズとして働
く。
【0032】従って、液晶レンズ100を異常光屈折率
を持つ凸レンズとして機能させる場合、駆動回路は、透
明電極124a,124bと透明電極134a,134
bとの間に電圧を印加しない。
【0033】液晶レンズ100を常光屈折率を持つ凸レ
ンズとして機能させる場合、駆動回路は、リレースイッ
チ等を用いて、図3に示されるように、平板基板120
の透明電極124a,124bを電気的に接続して同電
位にし、また凹面基板130の透明電極134a,13
4bを電気的に接続して同電位にするとともに、透明電
極124a,124bと透明電極134a,134bと
の間に数Vから数十Vの交番電圧を印加する。この交番
電圧の印加は、透明電極124a,124bと透明電極
134a,134bの間に、透明基板の平面にほぼ垂直
な電気力線Aを持つ電場を発生させる。ネマティック液
晶150の液晶分子は、この電場の影響を受けて回転
し、電気力線Aに対して平行に整列する。その際、液晶
分子は、前述のプレチルト角のために、すべて同じ方向
に回転する。
【0034】液晶レンズ100を、常光屈折率を持つ凸
レンズとして機能している状態から、異常光屈折率を持
つ凸レンズとして機能する状態へ切り替える場合、駆動
回路は、まず、数〜数十ミリ秒程度の間、図4に示され
るように、大きい方の二つの透明電極124aと134
aを電気的に接続するとともに、小さい方の二つの透明
電極124bと134bの間に、常光屈折率を持つ凸レ
ンズとして機能させる際に印加した交番電圧の二倍程度
の大きさの交番電圧を印加する。その後、駆動回路は、
透明電極124b,134bの間への電圧印加を停止
し、透明電極124b,134bを電気的に接続する。
【0035】図4に示されるような透明電極124a,
124b,134a,134bに印加される電圧の制御
は、透明電極124aと134aの間の電位差をなく
し、透明電極124bと134b間に、透明基板の平面
(例えば平板基板120や凹面基板130の平面)に対し
て配向処理方向に傾いた電気力線Bを持つ電場を発生さ
せる。この電場は、透明基板の平面に垂直に整列してい
るネマティック液晶150の液晶分子を、電気力線Bの
方向に回転させる。つまり、液晶分子に、電場が印加さ
れていない状態に戻る方向に回転させる力を与える。電
圧印加の停止後は、液晶分子は、液晶材料の固有の特性
に従って、平行配向層126、136の配向処理方向に
整列する状態に戻る。
【0036】以上の説明から分かるように、本実施の形
態の液晶レンズ100では、常光屈折率を持つ凸レンズ
から異常光屈折率を持つ凸レンズへ切り替えられる際
に、その初期段階においてネマティック液晶150の液
晶分子が強制的に回転されるので、液晶分子が透明基板
の平面に垂直に整列した状態から平行に整列した状態に
移るまでの立下り時間が短縮される。
【0037】透明電極124a,124bの境界と透明
電極134a,134bの境界は、液晶レンズ100の
中心を通り配向処理方向に垂直な線に対して対称的に位
置しているため、電場の強度は、透明電極124a,1
24bと透明電極134a,134bの間隔が最も大き
い液晶レンズ100の中央部分で最も大きくなるので、
立下り時間が効率良く改善される。
【0038】さらに、透明電極124a,124bの境
界と透明電極134a,134bの境界の間隔は、透明
電極124a,124bと透明電極134a,134b
の間隔の最大値の1.4倍〜2倍であるので、透明電極
124b,134bの間に印加する電圧は、常光屈折率
を持つ凸レンズとして機能させるための駆動電圧と比較
して、特に高い電圧を必要としない。
【0039】本発明の実施の形態の各構成は、様々な変
形や変更が可能である。
【0040】例えば、本実施の形態では、透明電極に印
加される電圧は、交番電圧であるが、直流電圧であって
もよい。
【0041】また、液晶レンズ100は、セル110が
二枚の透明基板が貼り合わされて作られており、これに
保持された一つの液晶の層を有しているが、セルが三枚
以上の透明基板が貼り合わされて作られ、セルに保持さ
れた二以上の液晶の層を有していてもよく、この場合は
偏光板を必要としない。
【0042】さらに、一方の透明基板が凹面を有し、他
方の透明基板が平板であるが、透明基板の形状はこれに
限定されない。さらに、二枚の透明基板の板材は、ガラ
ス板であるが、プラスチック等の材料の板材であっても
よい。
【0043】[第2の実施の形態]本実施の形態の液晶
レンズ装置は、図5と図6に示される液晶レンズ200
と、これを駆動する駆動回路とを含んでいる。
【0044】液晶レンズ200は、図5と図6に示され
るように、誘電率異方性が負のネマティック液晶250
と、これを凸形状に保持するセル210を含んでいる。
セル210は、シール剤240を介して互いに接合され
た光学的に透明な二枚の基板220と230を有してお
り、これらによって形成される凸形状の空間に液晶25
0を保持する。一方の透明基板220は平板状であり、
他方の透明基板230は凹面を有している。
【0045】平板基板220は、平板状の板材222
と、その上に形成されたアンダーコート(図示せず)と、
その上に形成された二つの透明電極224a,224b
と、これらを覆う垂直配向層226とを備えている。
【0046】二つの透明電極224a,224bは、異
なる大きさの例えば矩形形状をしており、これらは僅か
な間隔を置いて平行に並んでおり、全体で正方形の輪郭
を成している。これは、別の見方をすれば、二つの透明
電極224a,224bは、その両者が形成する正方形
に関して、その中心から外れた非対称な位置で、正方形
の中心を通る一方の対辺に平行な二等分線に沿って分割
されているとも言える。
【0047】垂直配向層226は、シランカップリング
剤やポリシロキサンやクロム錯体等で作られ、誘電率異
方性が負の液晶分子を板材122の平面に対して垂直に
配向させる機能を有する。垂直配向層226は、ガラス
基板の平面に対して、ラビング等の配向処理が施されて
おり、その配向処理方向は矢印A226で示される方向と
なっている。つまり、二枚の透明電極224a,224
bの境界に平行に配向処理されている。また、配向処理
は、配向処理方向A226の起点側から終点側に向けて、
板材222の平面に垂直な方向に対して1〜5度のプレ
チルト角をなすよう行なわれている。
【0048】平板基板220は、更に、板材222の外
側の平面に貼り付けられた偏光板(図示せず)を有してお
り、その偏光方向は平板基板220に施された配向処理
方向に直交している。
【0049】また、凹面基板230は、凹面を有する板
材232と、その凹面を含む面に形成されたアンダーコ
ート(図示せず)と、その上に形成された二つの透明電極
234a,234bと、これらを覆う垂直配向層236
とを備えている。
【0050】二つの透明電極234a,234bは、異
なる大きさの例えば矩形形状をしており、これらは僅か
な間隔を置いて平行に並んでおり、全体で正方形の輪郭
を成している。これは、別の見方をすれば、二つの透明
電極234a,234bは、その両者が形成する正方形
に関して、その中心から外れた非対称な位置で、正方形
の中心を通る一方の対辺に平行な二等分線に沿って分割
されているとも言える。
【0051】垂直配向層236は、シランカップリング
剤やポリシロキサンやクロム錯体等で作られ、誘電率異
方性が負の液晶分子を板材122の平面に対して垂直に
配向させる機能を有する。垂直配向層236は、ラビン
グ等の配向処理が施され、ガラス基板の平面に対して略
垂直で、矢印A236で示される方向が配向処理方向とな
っている。つまり、二枚の透明電極234a,234b
の境界に平行に配向処理されている。また、配向処理
は、配向処理方向A236の起点側から終点側に向けて、
板材232の平面に垂直な方向に対して1〜5度のプレ
チルト角をなすよう行なわれている。
【0052】平板基板220と凹面基板230は、シー
ル剤240を介して互いに接合されており、セル210
を構成している。平板基板220と凹面基板230の接
合は、一方の基板に、プラスチックやガラス等のビーズ
を混合したシール剤240を用いてスクリーン印刷やデ
ィスペンサ等の手法でシールを形成し、他方の基板を貼
り合わせ、加圧しながら加熱や紫外線照射等の硬化手段
によって貼り合わせることにより行なわれる。
【0053】シール剤240で形成されるシールには、
少なくとも一部分に液晶注入のための注入口(図示せず)
が設けられ、セル210を真空チャンバ内に設置し、真
空引きの後、注入口にネマティック液晶250を接触さ
せることにより、セル210内にネマティック液晶25
0が充填される。ネマティック液晶250の充填後、注
入口には封止剤(図示せず)が塗布され、これが硬化さ
れ、ネマティック液晶250が封止される。
【0054】平板基板220と凹面基板230は、それ
らの垂直配向膜226の配向処理方向A226と垂直配向
膜236の配向処理方向A236とが180度異なるよう
に、すなわち逆向きになるように、接合されている。従
って、平板基板220の二つの透明電極224a,22
4bの境界と、凹面基板230の二つの透明電極234
a,234bの境界は、液晶レンズ200の中心に対し
て対称的に位置している。透明電極224a,224b
の境界と透明電極234a,234bの境界の間の距離
は、透明電極224a,224bと透明電極234a,
234bの間の最大の距離の二倍以下がよく、例えば
1.4倍である。
【0055】透明電極224a,224b,234a,
234bの各々には、電圧を印加するための配線電極
(図示せず)が接続されている。各配線電極は、異方性導
電接着剤やはんだ等で接続された配線部材(図示せず)を
介して、駆動回路(図示せず)に接続されている。
【0056】平板基板220の側から液晶レンズ200
に入射する光は、その表面に設けられた偏光板によって
偏光方向が整えられ、凸形状に保持されたネマティック
液晶250に入射する。
【0057】透明電極224a,224bと透明電極2
34a,234bの間に電圧が印加されていない状態で
は、液晶分子は、垂直配向層226,236により、板
材222,232の平面に対して垂直に整列する。この
ため、偏光板で偏光された入射光の偏光方向は、ネマテ
ィック液晶250の配向方向に垂直になり、入射光はネ
マティック液晶250の常光屈折率の影響を受ける。つ
まり、凸形状に保持されたネマティック液晶250は、
垂直配向層の配向処理方向に垂直な方向に偏光された入
射光に対して、常光屈折率を持つ凸レンズとして働く。
【0058】これに対して、図7に示されるように、透
明電極224a,224bと透明電極234a,234
bの間に電圧が印加されると、ネマティック液晶250
に電場がかかり、液晶分子は、電場に垂直な方向に回転
し、平板基板220と凹面基板230の平面に平行に整
列する。このため、偏光板で偏光された入射光の偏光方
向は、ネマティック液晶250の配向方向に平行にな
り、入射光はネマティック液晶250の異常光屈折率の
影響を受ける。つまり、凸形状に保持されたネマティッ
ク液晶250は、垂直配向層の配向処理方向に垂直な方
向に偏光された入射光に対して、異常光屈折率を持つ凸
レンズとして働く。
【0059】従って、液晶レンズ200を常光屈折率を
持つ凸レンズとして機能させる場合、駆動回路は、透明
電極224a,224bと透明電極234a,234b
との間に電圧を印加しない。
【0060】液晶レンズ200を異常光屈折率を持つ凸
レンズとして機能させる場合、駆動回路は、リレースイ
ッチ等を用いて、図7に示されるように、平板基板22
0の透明電極224a,224bを電気的に接続して同
電位にし、また凹面基板230の透明電極234a,2
34bを電気的に接続して同電位にするとともに、透明
電極224a,224bと透明電極234a,234b
との間に数Vから数十Vの交番電圧を印加する。この交
番電圧の印加は、透明電極224a,224bと透明電
極234a,234bの間に、透明基板の平面にほぼ垂
直な電気力線Aを持つ電場を発生させる。ネマティック
液晶250の液晶分子は、この電場の影響を受けて回転
し、電気力線Aに対して垂直に整列する。その際、液晶
分子は、前述のプレチルト角のために、すべて同じ方向
に回転する。
【0061】液晶レンズ200を、異常光屈折率を持つ
凸レンズとして機能している状態から、常光屈折率を持
つ凸レンズとして機能する状態へ切り替える場合、駆動
回路は、まず、数〜数十ミリ秒程度の間、図8に示され
るように、大きい方の二つの透明電極224aと234
aを電気的に接続するとともに、小さい方の二つの透明
電極224bと234bの間に、異常光屈折率を持つ凸
レンズとして機能させる際に印加した交番電圧の二倍程
度の大きさの交番電圧を印加する。その後、駆動回路
は、透明電極224b,234bの間への電圧印加を停
止し、透明電極224b,234bを電気的に接続す
る。
【0062】このような電圧印加の制御は、透明電極2
24aと234aの間の電位差をなくし、透明電極22
4bと234b間に、透明基板の平面(例えば平板基板
220や凹面基板230の平面)に対して配向処理方向
に垂直な方向に傾いた電気力線Bを持つ電場を発生させ
る。この電場は、透明基板の平面に平行に整列している
ネマティック液晶250の液晶分子を、電気力線Bの方
向に垂直な方向に回転させる。つまり、液晶分子に、電
場が印加されていない状態に戻る方向に回転させる力を
与える。電圧印加の停止後は、液晶分子は、液晶材料の
固有の特性に従って、透明基板の平面に垂直に整列する
状態に戻る。
【0063】以上の説明から分かるように、本実施の形
態の液晶レンズ200では、異常光屈折率を持つ凸レン
ズから常光屈折率を持つ凸レンズへ切り替えられる際
に、その初期段階においてネマティック液晶250の液
晶分子が強制的に回転されるので、液晶分子が透明基板
の平面に平行に整列した状態から垂直に整列した状態に
移るまでの立下り時間が短縮される。
【0064】このように、本実施の形態では、第1の実
施の形態と同様の利点を持ちながら、電圧の印加に対し
て第1の実施の形態と全く逆の特性を持つ液晶レンズが
得られる。
【0065】本発明の実施の形態の各構成は、様々な変
形や変更が可能である。
【0066】液晶レンズ200は、一つの液晶の層を有
しているが、二以上の液晶の層を有していてもよい。ま
た、一方の透明基板が凹面を有し、他方の透明基板が平
板であるが、透明基板の形状はこれに限定されない。
【0067】[第3の実施の形態]本実施の形態の液晶
レンズ装置は、図9と図10に示される液晶レンズ10
0と、これを駆動する駆動回路とを含んでいる。
【0068】液晶レンズ300は、図9と図10に示さ
れるように、誘電率異方性が正のネマティック液晶35
0と、これを凸形状に保持するセル310を含んでい
る。セル310は、シール剤340を介して互いに接合
された光学的に透明な二枚の基板320と330を有し
ており、これらによって形成される凸形状の空間に液晶
350を保持する。一方の透明基板320は平板状であ
り、他方の透明基板330は凹面を有している。
【0069】平板基板320は、平板状の板材322
と、その上に形成されたアンダーコート(図示せず)と、
その上に形成された二つの透明電極324a,324b
と、これらを覆う平行配向層326とを備えている。
【0070】二つの透明電極324a,324bは、同
じ大きさの例えば矩形形状をしており、これらは僅かな
間隔を置いて平行に並んでおり、全体で正方形の輪郭を
成している。これは、別の見方をすれば、二つの透明電
極324a,324bは、その両者が形成する正方形に
関して、正方形の中心を通る一方の対辺に平行な二等分
線に沿って対称的に分割されているとも言える。
【0071】平行配向層326は、ガラス基板の平面に
対して平行で、矢印A326で示される方向に、ラビング
等の配向処理が施されている。また、配向処理は、配向
処理方向A326の起点側から終点側に向けて、板材32
2の平面に対して1〜5度のプレチルト角をなすよう行
なわれている。
【0072】平板基板320は、更に、板材322の外
側の平面に貼り付けられた偏光板(図示せず)を有してお
り、その偏光方向は平板基板320に施された配向処理
方向に一致している。
【0073】また、凹面基板330は、凹面を有する板
材332と、その凹面を含む面に形成されたアンダーコ
ート(図示せず)と、その上に形成された二つの透明電極
334a,334bと、これらを覆う平行配向層336
とを備えている。
【0074】二つの透明電極334a,334bは、同
じ大きさの例えば矩形形状をしており、これらは僅かな
間隔を置いて平行に並んでおり、全体で正方形の輪郭を
成している。これは、別の見方をすれば、二つの透明電
極334a,334bは、その両者が形成する正方形に
関して、正方形の中心を通る一方の対辺に平行な二等分
線に沿って対称的に分割されているとも言える。
【0075】平行配向層336は、ガラス基板の平面に
対して平行で、矢印A336で示される方向に、ラビング
等の配向処理が施されている。また、配向処理は、配向
処理方向A336の起点側から終点側に向けて、板材33
2の平面に対して1〜5度のプレチルト角をなすよう行
なわれている。
【0076】平板基板320と凹面基板330は、シー
ル剤340を介して互いに接合されており、セル310
を構成している。平板基板320と凹面基板330の接
合は、一方の基板に、プラスチックやガラス等のビーズ
を混合したシール剤340を用いてスクリーン印刷やデ
ィスペンサ等の手法でシールを形成し、他方の基板を貼
り合わせ、加圧しながら加熱や紫外線照射等の硬化手段
によって貼り合わせることにより行なわれる。
【0077】シール剤340で形成されるシールには、
少なくとも一部分に液晶注入のための注入口(図示せず)
が設けられ、セル310を真空チャンバ内に設置し、真
空引きの後、注入口にネマティック液晶350を接触さ
せることにより、セル310内にネマティック液晶35
0が充填される。ネマティック液晶350の充填後、注
入口には封止剤(図示せず)が塗布され、これが硬化さ
れ、ネマティック液晶350が封止される。
【0078】平板基板320と凹面基板330は、それ
らの平行配向膜326の配向処理方向A326と平行配向
膜336の配向処理方向A336とが180度異なるよう
に、すなわち逆向きになるように、接合されている。
【0079】透明電極324a,324b,334a,
334bの各々には、電圧を印加するための配線電極
(図示せず)が接続されている。各配線電極は、異方性導
電接着剤やはんだ等で接続された配線部材(図示せず)を
介して、駆動回路(図示せず)に接続されている。
【0080】平板基板320の側から液晶レンズ300
に入射する光は、その表面に設けられた偏光板によって
偏光方向が整えられ、凸形状に保持されたネマティック
液晶350に入射する。
【0081】透明電極324a,324bと透明電極3
34a,334bの間に電圧が印加されていない状態で
は、液晶分子は、平行配向層の配向処理方向に沿って整
列する。このため、偏光板で偏光された入射光の偏光方
向は、ネマティック液晶350の配向方向に平行にな
り、入射光はネマティック液晶350の異常光屈折率の
影響を受ける。つまり、凸形状に保持されたネマティッ
ク液晶350は、平行配向層の配向処理方向に平行に偏
光された入射光に対して、異常光屈折率を持つ凸レンズ
として働く。
【0082】これに対して、図11に示されるように、
透明電極324a,324bと透明電極334a,33
4bの間に電圧が印加されると、ネマティック液晶35
0に電場がかかり、液晶分子は、電場の方向に回転し、
平板基板320と凹面基板330の平面に垂直に整列す
る。このため、偏光板で偏光された入射光の偏光方向
は、ネマティック液晶350の配向方向に垂直になり、
入射光はネマティック液晶350の常光屈折率の影響を
受ける。つまり、凸形状に保持されたネマティック液晶
350は、平行配向層の配向処理方向に平行に偏光され
た入射光に対して、常光屈折率を持つ凸レンズとして働
く。
【0083】従って、液晶レンズ300を異常光屈折率
を持つ凸レンズとして機能させる場合、駆動回路は、透
明電極324a,324bと透明電極334a,334
bとの間に電圧を印加しない。
【0084】液晶レンズ300を常光屈折率を持つ凸レ
ンズとして機能させる場合、駆動回路は、リレースイッ
チ等を用いて、図11に示されるように、平板基板32
0の透明電極324a,324bを電気的に接続して同
電位にし、また凹面基板330の透明電極334a,3
34bを電気的に接続して同電位にするとともに、透明
電極324a,324bと透明電極334a,334b
との間に数Vから数十Vの交番電圧を印加する。この交
番電圧の印加は、透明電極324a,324bと透明電
極334a,334bの間に、透明基板の平面にほぼ垂
直な電気力線Aを持つ電場を発生させる。ネマティック
液晶350の液晶分子は、この電場の影響を受けて回転
し、電気力線Aに対して平行に整列する。その際、液晶
分子は、前述のプレチルト角のために、すべて同じ方向
に回転する。
【0085】液晶レンズ300を、常光屈折率を持つ凸
レンズとして機能している状態から、異常光屈折率を持
つ凸レンズとして機能する状態へ切り替える場合、駆動
回路は、まず、数〜数十ミリ秒程度の間、図12に示さ
れるように、一方の向き合った二つの透明電極324a
と334aを電気的に接続し、他方の向き合った二つの
透明電極324bと334bを電気的に接続するととも
に、透明電極324a,334aと透明電極324b,
334bの間に、常光屈折率を持つ凸レンズとして機能
させる際に印加した交番電圧の二倍程度の大きさの交番
電圧を印加する。その後、駆動回路は、透明電極324
a,334aと透明電極324b,334bの間への電
圧印加を停止する。
【0086】このような電圧印加の制御は、透明電極3
24aと334aの間の電位差をなくし、また透明電極
324bと334bの間の電位差をなくすとともに、透
明電極324a,334aと透明電極324b,334
bとの間に、透明基板の面にほぼ平行に延びる電気力線
Cを持つ電場を発生させる。この電場は、透明基板の平
面に垂直に整列しているネマティック液晶350の液晶
分子に、電場が印加されていない状態に戻る方向に回転
させる力を与える。電圧印加の停止後は、液晶分子は、
液晶材料の固有の特性に従って、透明基板の面に平行に
整列する状態に戻る。
【0087】以上の説明から分かるように、本実施の形
態の液晶レンズ300では、常光屈折率を持つ凸レンズ
から異常光屈折率を持つ凸レンズへ切り替えられる際
に、その初期段階においてネマティック液晶350の液
晶分子が強制的に回転されるので、液晶分子が透明基板
の平面に垂直に整列した状態から平行に整列した状態に
移るまでの立下り時間が短縮される。
【0088】本発明の実施の形態の各構成は、様々な変
形や変更が可能である。
【0089】例えば、本実施の形態では、液晶レンズ3
00は、一つの液晶の層を有しているが、二以上の液晶
の層を有していてもよい。また、一方の透明基板が凹面
を有し、他方の透明基板が平板であるが、透明基板の形
状はこれに限定されない。
【0090】これまで、いくつかの実施の形態について
図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上
述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0091】本明細書には、下記の各項に記す発明が含
まれる。
【0092】1.(構成) それぞれ透明電極及び透明電極面に対し平行に配向処理
がなされた配向層が設けられている2枚の透明基板を貼
り合せて形成したサンドイッチセルに、誘電率異方性が
正の液晶分子を注入し前記液晶分子を平行配向させてな
る液晶レンズにおいて、前記透明電極は、前記配向層の
配向処理方向と垂直な方向の分割線によって分割された
透明分割電極である事を特徴とする液晶レンズ。
【0093】なお、配向処理方向とは、配向膜に施され
た処理によって、液晶分子に電場を印加していない状態
で液晶分子が整列する方向を意味する。
【0094】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1と第3の実施の形態が対応する。透明基板は平板基
板120,320と凹面基板130,330が、誘電率
異方性が正の液晶分子はネマティック液晶分子150,
350が、透明分割電極は透明電極124a,124
b,134a,134b,324a,324b,334
a、334bがそれぞれ対応する。
【0095】(作用効果)2枚の透明基板間の電極に電圧
を印加して基板に垂直な方向の電場を形成するだけでな
く、前記透明分割電極に選択的に電圧を印加することで
垂直以外の方向の電場を形成することができる。特に、
電極が配向層の配向処理方向と垂直な方向の分割線によ
って分割されているので、配向膜に平行な方向にも電場
を形成することができ、この様にして電圧を印加するこ
とで、液晶分子を配向膜に規制される配向処理方向に整
列させる際の時間を短縮する事が出来る。
【0096】2.(構成) それぞれ透明電極及び透明電極面に対し垂直に配向処理
がなされた配向層が設けられている2枚の透明基板を貼
り合せて形成したサンドイッチセルに、誘電率異方性が
負の液晶分子を注入し前記液晶分子を垂直配向させてな
る液晶レンズにおいて、前記透明電極は、透明電極面と
垂直な電場を印加したときの前記液晶分子の配向方向と
垂直な方向の分割線によって分割された透明分割電極で
ある事を特徴とする液晶レンズ。
【0097】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第2の実施の形態が対応する。透明基板は平板基板22
0と凹面基板230が、誘電率異方性が負の液晶分子は
ネマティック液晶分子250が、透明分割電極は透明電
極224a,224b,234a,234bがそれぞれ
対応する。
【0098】(作用効果)2枚の透明基板間の電極に電圧
を印加して基板に垂直な方向の電場を形成するだけでな
く、前記透明分割電極に選択的に電圧を印加することで
垂直以外の方向の電場を形成することができる。特に、
電極が配向層の配向処理方向と垂直な方向の分割線によ
って分割されているので、配向膜に平行な方向にも電場
を形成することができ、この様にして電圧を印加するこ
とで、液晶分子を配向膜に規制される配向処理方向に整
列させる際の時間を短縮する事が出来る。
【0099】3.(構成) 異なる基板上の前記透明分割電極の分割位置の間の距離
が、前記液晶レンズの光軸上での前記基板間距離よりも
長く、該基板間距離の2倍よりも短い第1項または第2
項に記載の液晶レンズ。
【0100】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1と第2の実施の形態が対応する。
【0101】透明基板は平板基板120,220と凹面
基板130,230が、透明分割電極は透明電極124
a,124b,134a,134b,224a,224
b,234a、234bがそれぞれ対応する。
【0102】(作用効果)前記2枚の基板のぞれぞれの面
積の小さい方の透明分割電極間に電圧を印加すること
で、配向膜で規制される配向処理方向に平行な方向の電
場を形成することが出来る。よって、液晶分子を配向膜
に規制される配向処理方向に整列させる際の時間を短縮
することができる。
【0103】4.(構成) 前記透明分割電極は、前記液晶レンズの光軸中心を含む
位置で分割されている第1項または第2項に記載の液晶
レンズ。
【0104】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第3の実施の形態が対応する。透明分割電極は透明電極
324a,324b,334a、334bが対応する。
【0105】(作用効果)同一基板側の透明分割電極間に
電圧を印加することで、配向膜で規制される配向処理方
向に平行な方向の電場を形成することができ、液晶分子
を配向膜で規制される配向処理方向に整列させる際の時
間を短縮することが出来る。
【0106】5.(構成) 前記液晶分子はネマティック液晶分子である第1項〜第
4項のいずれかひとつに液晶レンズ。
【0107】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1〜第3の実施の形態が対応する。ネマティック液晶
分子は、誘電率異方性が正のネマティック液晶分子15
0,350、または誘電率異方性が負のネマティック液
晶分子250が対応する。
【0108】6.(構成) それぞれ透明電極及び透明電極面に対し平行に配向処理
がなされた配向層が設けられている2枚の透明基板を貼
り合せて形成したサンドイッチセルに、誘電率異方性が
正の液晶分子を注入し前記液晶分子を平行配向させてな
る液晶レンズと、前記透明電極に電圧を印加する為の電
源とを備えた液晶レンズ装置において、前記透明電極
は、前記配向膜の配向処理方向と垂直な方向に分割され
た透明分割電極であって、前記透明分割電極に前記電源
からの電圧を選択的に印加する為の制御手段を有する事
を特徴とする液晶レンズ装置。
【0109】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1と第3の実施の形態が対応する。透明基板は平板基
板120,320と凹面基板130,330が、誘電率
異方性が正の液晶分子はネマティック液晶分子150,
350が、透明分割電極は透明電極124a,124
b,134a,134b,324a,324b,334
a、334bがそれぞれ対応する。
【0110】(作用効果)前記制御手段により、2枚の透
明基板間の電極に電圧を印加して基板に垂直な方向の電
場を形成するだけでなく、前記透明分割電極に選択的に
電圧を印加することで任意の方向の電場を形成すること
ができる。
【0111】7.(構成) それぞれ透明電極及び前記透明電極面に対し垂直に配向
処理がなされた配向層が設けられている2枚の透明基板
を貼り合せて形成したサンドイッチセルに、誘電率異方
性が負の液晶分子を注入し前記液晶分子を垂直配向させ
てなる液晶レンズと、前記透明電極に電圧を印加する為
の電源とを備えた液晶レンズ装置において、前記透明電
極は、前記透明電極面と垂直な電場を印加したときの前
記液晶分子の配向方向と垂直な方向の分割線によって分
割された透明分割電極であって、前記透明分割電極に前
記電源からの電圧を選択的に印加する為の制御手段を有
する事を特徴とする液晶レンズ装置。
【0112】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第2の実施の形態が対応する。透明基板は平板基板22
0と凹面基板230が、誘電率異方性が負の液晶分子は
ネマティック液晶分子250が、透明分割電極は透明電
極224a,224b,234a,234bがそれぞれ
対応する。
【0113】(作用効果)前記制御手段により、2枚の透
明基板間の電極に電圧を印加して基板に垂直な方向の電
場を形成するだけでなく、前記透明分割電極に選択的に
電圧を印加することで任意の方向の電場を形成すること
ができる。
【0114】8.(構成) 前記制御手段は、前記液晶分子を配向層で規制される配
向処理方向に戻す方向の電場を形成するよう、前記透明
分割電極に選択的に電圧を印加するよう制御する第6項
または第7項に記載の液晶レンズ装置。
【0115】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1〜第3の実施の形態が対応する。透明基板は平板基
板120,220,320と凹面基板130,230,
330が、誘電率異方性が正または負の液晶分子はネマ
ティック液晶分子150,250,350が、透明分割
電極は透明電極124a,124b,134a,134
b,224a,224b,234a,234b,324
a,324b,334a、334bがそれぞれ対応す
る。
【0116】(作用効果)液晶分子が配向層、または電場
の印加に対し、透明基板と平行方向に配向したときの配
向方向と垂直の方向に、透明電極が分割されているの
で、制御手段により選択的に電圧を印加すれば、液晶分
子を配向処理方向に整列させる際の時間を短縮すること
ができる。
【0117】9.(構成) 第8項に記載の液晶レンズ装置であって、前記透明分割
電極は、異なる基板上の前記透明分割電極の分割位置間
の距離が、前記液晶レンズの光軸上での前記基板間距離
よりも長く、該基板間距離の2倍よりも短く構成され、
前記制御手段は、前記透明基板面と垂直な方向に電場を
印加して前記液晶分子が配向されている状態から、前記
配向層で規制される配向処理方向に配向した状態に戻す
際に、異なる基板上の面積の小さい透明分割電極間に電
圧を印加して、前記透明基板面に平行な方向の電場を形
成するよう制御する事を特徴とする液晶レンズ装置。
【0118】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1と第2の実施の形態が対応する。透明基板は平板基
板120,220と凹面基板130,230が、誘電率
異方性が正または負の液晶分子はネマティック液晶分子
150,250が、透明分割電極は透明電極124a,
124b,134a,134b,224a,224b,
234a,234bがそれぞれ対応する。
【0119】(作用効果)配向層に規制される配向方向に
整列させる方向の電場を形成する事により、強制的に液
晶分子を配向層に規制される配向処理方向に整列させる
事ができるので、焦点変更の際の時間を短縮する事がで
きる。
【0120】10.(構成) 第8項に記載の液晶レンズ装置であって、前記透明分割
電極は、前記液晶レンズの光軸中心を含む位置で分割さ
れるよう構成され、前記制御手段は、前記透明基板面と
垂直な方向に電場を印加して前記液晶分子が配向されて
いる状態から、前記配向層で規制される配向処理方向に
配向した状態に戻す際に、前記透明基板の同一基板側の
透明分割電極間に電圧を印加して、前記透明基板面に平
行な方向の電場を形成するよう制御する事を特徴とする
液晶レンズ装置。
【0121】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第3の実施の形態が対応する。透明基板は平板基板32
0と凹面基板330が、液晶分子は誘電率異方性が正の
ネマティック液晶分子350が、透明分割電極は透明電
極324a,324b,334a、334bがそれぞれ
対応する。
【0122】(作用効果)配向層に規制される配向処理方
向に整列させる方向の電場を形成する事により、強制的
に液晶分子を配向層に規制される配向方処理向に整列さ
せる事ができるので、焦点変更の際の時間を短縮する事
ができる。
【0123】11.(構成) 前記液晶分子はネマティック液晶分子である第6項〜第
10項のいずれかひとつに記載の液晶レンズ装置。
【0124】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1〜第3の実施の形態が対応する。液晶分子は誘電率
異方性が正または負のネマティック液晶分子150,2
50,350が対応する。
【0125】12.(構成) 光軸に垂直な方向に配向処理された配向層と、前記配向
処理方向と垂直な方向の分割線によって分割された透明
分割電極とが設けられている透明基板を2枚貼り合せて
形成したサンドイッチセルに、誘電率異方性が正の液晶
分子を注入し前記液晶分子を平行配向させてなる液晶レ
ンズの駆動方法であって、前記透明電極に選択的に電圧
を印加して駆動する液晶レンズの駆動方法。
【0126】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1と第3の実施の形態が対応する。透明基板は平板基
板120,320と凹面基板130,330が、液晶分
子は誘電率異方性が正のネマティック液晶分子150,
350が、透明分割電極は透明電極124a,124
b,134a,134b,324a,324b,334
a、334bがそれぞれ対応する。
【0127】(作用効果)2枚の透明基板間の電極に電圧
を印加して基板に垂直な方向の電場を形成するだけでな
く、前記透明分割電極に選択的に電圧を印加する事で任
意の方向の電場を形成する事ができる。特に、配向層で
規制される配向処理方向と垂直の方向に分割された透明
分割電極の任意の電極を選択して電圧を印加する事で、
配向層で規制される配向処理方向と平行な電場を形成す
る事ができ、液晶分子を配向層で規制される配向処理方
向に整列させる際の時間を短縮することができる。
【0128】13.(構成) 光軸に平行な方向に配向処理された配向層と、前記光軸
と平行な方向の電場を印加したときの前記液晶分子の配
向方向と垂直な方向の分割線によって分割された透明分
割電極とが設けられている透明基板を2枚貼り合せて形
成したサンドイッチセルに、誘電率異方性が負の液晶分
子を注入し前記液晶分子を垂直配向させてなる液晶レン
ズと、前記透明電極に電圧を印加する為の電源とを備え
た液晶レンズ装置において、前記透明電極に、選択的に
電圧を印加して駆動する液晶レンズの駆動方法。
【0129】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第2の実施の形態が対応する。透明基板は平板基板22
0と凹面基板230が、液晶分子は誘電率異方性が負の
ネマティック液晶分子250が、透明分割電極は透明電
極224a,224b,234a,234bがそれぞれ
対応する。
【0130】(作用効果)2枚の透明基板間の電極に電圧
を印加して基板に垂直な方向の電場を形成するだけでな
く、前記透明分割電極に選択的に電圧を印加する事で任
意の方向の電場を形成する事ができる。特に、前記液晶
分子に前記透明電極面と垂直な電場を印加したときの前
記液晶分子の配向方向と垂直な方向に分割された透明分
割電極の任意の電極を選択して電圧を印加する事で、液
晶分子を配向層で規制される配向処理方向に整列させる
際の時間を短縮することができる。
【0131】14.(構成) 前記液晶分子を配向層で規制される配向処理方向に戻す
方向の電場を形成するよう、前記透明分割電極に選択的
に電圧を印加する第12項または第13項に記載の液晶
レンズの駆動方法。
【0132】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1〜第3の実施の形態が対応する。液晶分子は誘電率
異方性が正または負のネマティック液晶分子150,2
50,350が、透明分割電極は透明電極124a,1
24b,134a,134b,224a,224b,2
34a,234b,324a,324b,334a、3
34bがそれぞれ対応する。
【0133】(作用効果)配向層に規制される配向処理方
向に戻す方向の電場を形成すれば、液晶分子を強制的に
配向処理方向に整列させることができ、配向処理方向に
整列させる際の時間を短縮する事ができる。
【0134】15.(構成) 前記透明基板と垂直な方向に液晶分子を整列させる際に
は、同一基板上の前記透明分割電極同士を同電位とし、
かつ異なる基板間の透明分割電極間に電圧を印加し、前
記配向層で規制される配向処理方向に液晶分子を整列さ
せる際には、同一基板上の前記透明分割電極間または異
なる基板上の面積の小さい透明分割電極間に電圧を印加
することを特徴とする第12項に記載の液晶レンズの駆
動装置。
【0135】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第1の実施の形態が対応する。透明基板は平板基板12
0と凹面基板130が、液晶分子は誘電率異方性が正の
ネマティック液晶分子150が、透明分割電極は透明電
極124a,124b,134a,134bがそれぞれ
対応する。
【0136】(作用効果)液晶分子を基板に垂直な方向に
整列させた状態から、配向層で規制される配向処理方向
に整列させる際にも、配向層で規制させる配向処理方向
と平行な電場の形成により強制的に整列させる事ができ
るので、焦点変更の時間を短縮する事ができる。
【0137】16.(構成) 前記透明基板と平行な方向に液晶分子を整列させる際に
は、同一基板上の前記透明分割電極同士を同電位とし、
かつ異なる基板間の透明分割電極間に電圧を印加し、前
記配向層で規制される配向処理方向に液晶分子を整列さ
せる際には、同一基板上の前記透明分割電極間または異
なる基板上の面積の小さい透明分割電極間に電圧を印加
することを特徴とする第13項に記載の液晶レンズの駆
動方法。
【0138】(対応する発明の実施の形態)この発明は、
第2の実施の形態が対応する。透明基板は平板基板22
0と凹面基板230が、液晶分子は誘電率異方性が負の
ネマティック液晶分子250が、透明分割電極は透明電
極224a,224b,234a,234bがそれぞれ
対応する。
【0139】(作用効果)液晶分子を基板に平行な方向に
整列させた状態から、配向層で規制される配向方処理向
に整列させる際にも、配向層で規制させる配向処理方向
と垂直な電場の形成により強制的に整列させる事ができ
るので、焦点変更の時間を短縮する事ができる。
【0140】
【発明の効果】本発明によれば、立下り時間が短縮され
た液晶レンズ装置、すなわち、立下り時間の短縮可能な
液晶レンズと、これを希望通りに駆動する駆動回路とが
提供される。また、その駆動方法が提供される。これに
より、応答時間が向上された液晶レンズシステムが実現
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態による液晶レンズの
平面図である。
【図2】図1のII-II線に沿って破断された液晶レンズ
の断面図である。
【図3】図1の液晶レンズの液晶材料に電場を加える際
の各電極への電圧印加方法を示す配線図である。
【図4】図1の液晶レンズの液晶材料に加えた電場を切
る際の各電極への電圧印加方法を示す配線図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態による液晶レンズの
平面図である。
【図6】図5のVI-VI線に沿って破断された液晶レンズ
の断面図である。
【図7】図5の液晶レンズの液晶材料に電場を加える際
の各電極への電圧印加方法を示す配線図である。
【図8】図5の液晶レンズの液晶材料に加えた電場を切
る際の各電極への電圧印加方法を示す配線図である。
【図9】本発明の第三の実施の形態による液晶レンズの
平面図である。
【図10】図9のII-II線に沿って破断された液晶レン
ズの断面図である。
【図11】図9の液晶レンズの液晶材料に電場を加える
際の各電極への電圧印加方法を示す配線図である。
【図12】図9の液晶レンズの液晶材料に加えた電場を
切る際の各電極への電圧印加方法を示す配線図である。
【図13】従来例による焦点可変液晶レンズシステムの
構成を示している。
【符号の説明】
100 液晶レンズ 150 ネマティック液晶 110 セル 140 シール剤 120,130 透明基板 122,132 板材 124a,124b,134a,134b 透明電極 126,136 平行配向層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月24日(2000.5.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】平行配向層126は、液晶材料を特定の方
向に配向する有機配向膜であり、例えばポリイミド系配
向膜であるが、ポリイミド系配向膜やポリアミド系配向
膜などであってもよい。平行配向層126は、ガラス基
板の平面に対して平行で、矢印A126で示される方向
に、ラビング等の配向処理が施されている。つまり、小
さい透明電極124bから大きい透明電極124aに向
かう方向に配向処理されている。また、配向処理は、配
向処理方向A126の起点側から終点側に向けて、板材1
22の平面に対して1〜5度のプレチルト角をなすよう
行なわれている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】平行配向層136は、液晶材料を特定の方
向に配向する有機配向膜であり、例えばポリイミド系配
向膜であるが、ポリイミド系配向膜やポリアミド系配向
膜などであってもよい。平行配向層136は、ガラス基
板の平面に対して平行で、矢印A136で示される方向
に、ラビング等の配向処理が施されている。つまり、小
さい透明電極134bから大きい透明電極134aに向
かう方向に配向処理されている。また、配向処理は、配
向処理方向A136の起点側から終点側に向けて、板材1
32の平面に対して1〜5度のプレチルト角をなすよう
行なわれている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】シール剤140で形成されるシールには、
少なくとも一部分に液晶注入のための注入口(図示せず)
が設けられ、セル110を真空チャンバ内に設置し、真
空引きの後、注入口にネマティック液晶150を接触さ
せることにより、セル110内にネマティック液晶15
0が充填される。ネマティック液晶150の充填後、注
入口には封止剤(図示せず)が塗布され、これが硬化さ
れ、ネマティック液晶150が封止される。封止剤は、
例えばエポキシ系紫外線硬化型封止剤であるが、エポキ
シ系熱硬化型封止剤やエポキシ系紫外線硬化型封止剤や
アクリル系熱硬化型封止剤やアクリル系紫外線硬化型封
止剤であってもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】垂直配向層226は、シランカップリング
剤やポリシロキサンやクロム錯体等で作られ、誘電率異
方性が負の液晶分子を板材122の平面に対して垂直に
配向させる機能を有する。垂直配向層226は、ガラス
基板の平面に対して、ラビング等の配向処理が施されて
おり、その配向処理方向は矢印A226で示される方向と
なっている。つまり、二枚の透明電極224a,224
bの境界に垂直に配向処理されている。また、配向処理
は、配向処理方向A226の起点側から終点側に向けて、
板材222の平面に垂直な方向に対して1〜5度のプレ
チルト角をなすよう行なわれている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】垂直配向層236は、シランカップリング
剤やポリシロキサンやクロム錯体等で作られ、誘電率異
方性が負の液晶分子を板材122の平面に対して垂直に
配向させる機能を有する。垂直配向層236は、ラビン
グ等の配向処理が施され、ガラス基板の平面に対して略
垂直で、矢印A236で示される方向が配向処理方向とな
っている。つまり、二枚の透明電極234a,234b
の境界に垂直に配向処理されている。また、配向処理
は、配向処理方向A236の起点側から終点側に向けて、
板材232の平面に垂直な方向に対して1〜5度のプレ
チルト角をなすよう行なわれている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】液晶レンズ200を、異常光屈折率を持つ
凸レンズとして機能している状態から、常光屈折率を持
つ凸レンズとして機能する状態へ切り替える場合、駆動
回路は、まず、数〜数十ミリ秒程度の間、図8に示され
るように、大きい方の二つの透明電極224bと234
aを電気的に接続するとともに、小さい方の二つの透明
電極224aと234bの間に、異常光屈折率を持つ凸
レンズとして機能させる際に印加した交番電圧の二倍程
度の大きさの交番電圧を印加する。その後、駆動回路
は、透明電極224a,234bの間への電圧印加を停
止し、透明電極224a,234bを電気的に接続す
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】このような電圧印加の制御は、透明電極2
24bと234aの間の電位差をなくし、透明電極22
4aと234b間に、透明基板の平面(例えば平板基板
220や凹面基板230の平面)に対して配向処理方向
に垂直な方向に傾いた電気力線Bを持つ電場を発生させ
る。この電場は、透明基板の平面に平行に整列している
ネマティック液晶250の液晶分子を、電気力線Bの方
向に垂直な方向に回転させる。つまり、液晶分子に、電
場が印加されていない状態に戻る方向に回転させる力を
与える。電圧印加の停止後は、液晶分子は、液晶材料の
固有の特性に従って、透明基板の平面に垂直に整列する
状態に戻る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA42 GA02 HA01 HA02 HA03 HA06 JA05 MA10 2H093 NA01 NC02 ND32 NE01 NE03 NE04 NF05 NG10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦点距離を変更可能な液晶レンズであっ
    て、 液晶と、 これを一定の形状に保持するセルとを備えており、 セルは、シール剤を介して互いに接合された光学的に透
    明な二枚の基板を有し、 透明基板の各々は、板材と、その上に設けられた二つの
    透明電極と、これらを覆う配向層とを有し、 それぞれの透明基板の二つの透明電極は、僅かな間隔を
    置いて並んでおり、 それぞれの透明基板の配向層は、それぞれの二つの透明
    電極の境界に対して特定の方向に配向処理されている、
    液晶レンズ。
  2. 【請求項2】 焦点距離を変更可能な液晶レンズ装置で
    あって、 焦点距離を変更可能な液晶レンズと、 この液晶レンズを駆動する駆動回路とを備えており、 液晶レンズは、液晶と、これを一定の形状に保持するセ
    ルとを有し、セルは、シール剤を介して互いに接合され
    た光学的に透明な二枚の基板を有し、透明基板の各々
    は、板材と、その上に設けられた二つの透明電極と、こ
    れらを覆う配向層とを有し、それぞれの透明基板の二つ
    の透明電極は、僅かな間隔を置いて並んでおり、それぞ
    れの透明基板の配向層は、それぞれの二つの透明電極の
    境界に対して特定の方向に配向処理されており、 駆動回路は、液晶レンズの二枚の透明基板のそれぞれの
    透明電極の間に電圧を印加することにより、電圧が印加
    されていない状態に比べて焦点距離を変更し、電圧が印
    加されていない状態に戻す際には、その初期段階におい
    て、電圧が印加されていない状態に戻る方向に液晶分子
    を強制的に回転させる電場を与えるように、適当な透明
    電極の間に選択的に電圧を印加する、液晶レンズ装置。
  3. 【請求項3】液晶レンズの駆動方法であって、液晶レン
    ズは、液晶と、これを一定の形状に保持するセルとを備
    えており、セルは、シール剤を介して互いに接合された
    光学的に透明な二枚の基板を有し、透明基板の各々は、
    板材と、その上に設けられた二つの透明電極と、これら
    を覆う配向層とを有し、それぞれの透明基板の二つの透
    明電極は、僅かな間隔を置いて並んでおり、それぞれの
    透明基板の配向層は、それぞれの二つの透明電極の境界
    に対して特定の方向に配向処理されており、 この駆動方法は、液晶レンズの二枚の透明基板のそれぞ
    れの透明電極の間に電圧を印加することにより、電圧が
    印加されていない状態に比べて焦点距離を変更し、電圧
    が印加されていない状態に戻す際には、その初期段階に
    おいて、適当な透明電極の間に選択的に電圧を印加し
    て、電圧が印加されていない状態に戻る方向に液晶分子
    を強制的に回転させる電場を発生させる、液晶レンズの
    駆動方法。
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