JP2001272146A - 自動製氷装置 - Google Patents

自動製氷装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の自動製氷装置においては、製氷皿に設
けたヒータの輻射熱によって貯氷部内の氷がとける恐れ
があった。 【解決手段】 本発明の自動製氷装置においては、貯氷
量検出機構として板状ストップアームを用い、これを製
氷皿と貯氷部間に移動出来るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は自動製氷装置、特
に、家庭用冷蔵庫に使用される自動製氷装置に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】図１６及び図１７は、例えば米国特許第
1,010,738 号公報に示されている自動製氷装置を示し、
１は製氷皿、２はこの製氷皿１の上面一側に固定した列
をなす複数の固定フィンガー、３はモータ（図示せず）
によって回転される、上記製氷皿１の上面中央部に延び
る回転軸、４はこの回転軸に固定した、夫々上記固定フ
ィンガー２の間を通して移動可能な列をなす複数の氷排
出用の可動爪、５は制御ボックス、６は給水ボックス、
７は貯氷量検出機構、８は貯氷庫、９は冷凍室、１０は
冷蔵庫である。
【０００３】この種従来の製氷皿１にはサーモスタット
とヒータが取付けられており、製氷皿１内の水が凍りサ
ーモスタットがＯＮになるとヒータとモータが通電され
製氷皿１と接する氷の面が溶けモータが回転して爪４に
より製氷皿１の中の氷を排出して貯氷庫に送り、製氷皿
１に対する給水を開始しモータの回転角度で決められた
量を給水し、再度製氷動作を開始し、貯氷量検出機構７
がＯＮとなるまで繰り返し動作する。
【０００４】また、爪４により排出された氷が、貯氷庫
８内に貯まり所定量が貯まると貯氷量検出機構７が動作
して製氷動作を一時停止させ氷の量が減少すると製氷動
作を再開する。上記貯氷量検出機構７は針金状のストッ
プアームより成り、このストップアーム７が貯氷庫８上
を円弧状にスイングし、貯氷庫８内に貯まった氷の上面
を検知するようになっている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記従来
の自動製氷装置においては、ストップアーム７が氷に接
したとき壊れる恐れがあり、また、ヒータが通電された
とき、製氷皿１からの輻射熱により製氷皿１の下面に位
置する貯氷庫８部分に貯えられている氷が溶けるように
なり好ましくない。
【０００６】本発明は上記のような欠点を除くようにし
たものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の自動製氷装置
は、注水機構，製氷皿，氷排出機構，氷剥離用ヒータ，
製氷皿の温度センサー，貯氷量検出機構と、これらを制
御する電子制御回路を有し、少なくとも注水機構以外の
構成要素が冷凍庫内に設置される家庭用冷蔵庫に使用さ
れる自動製氷装置において、上記貯氷量検出機構として
スイング可能な板状ストップアームを用い、上記氷剥離
用ヒータの作動に対応して上記ストップアームを上記製
氷皿と貯氷部間に位置せしめるようにしたことを特徴と
する。
【０００８】また、本発明の自動製氷装置は、上記スト
ップアームが上記製氷皿の下面に挿入可能であり、製氷
皿の側からその反対方向に向って次第に下降するよう傾
斜せしめた上面を有することを特徴とする。
【０００９】上記ストップアームがその駆動軸にばねを
介して回動自在に支持されていることを特徴とする。
【００１０】また、上記ストップアームが水平に移動す
ることを特徴とする。
【００１１】また、上記電子制御回路は互に離間して対
向せしめたホールＩＣとマグネットを有し、上記マグネ
ットがＮ極とＳ極を互に貼り合せて形成されていること
を特徴とする。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下図面によって本発明の実施例
を説明する。
【００１３】本発明においては、図１〜図３に示すよう
に、従来の針金状のストップアーム７に代えて板状の例
えば細長い三角板状のストップアーム１１を用い、その
基部を制御ボックス５の下面から突出した駆動軸１２に
ばね１３を介して回動自在に枢支し、ストップアーム１
１が障害物に突き当った際上記ばねに抗して回動自在と
なるようにすると共に、図４及び図５に示すように上記
駆動軸１２に半径方向外方に延びる棒状のカム従動子１
６を設け、このカム従動子１６をモータによって回転さ
れる出力軸１４に固定したカム１５のカム面に対接せし
め、このカム１５のカム面の形状は、上記ヒーターが通
電されたとき、これに応じて上記ストップアーム１１が
上記製氷皿１の下面に位置され、他の場合には、可動爪
４の回動に同期して貯氷庫８上を水平にスイングされる
ように定める。
【００１４】また、上記駆動軸１２から半径方向外方に
延びるアームの先端にマグネット１７を設け、このマグ
ネット１７に対向してこれから離間して制御ボックス５
の基板１８にアームホールＩＣ１９を設ける。
【００１５】また、上記出力軸１４の端面にマグネット
２０を設け、これから離して上記基板１８に原点ホール
ＩＣ２１を設ける。
【００１６】本発明の自動製氷装置は上記のような構成
であるから、製氷皿１内の水が凍り、ヒータが通電され
たとき、これに対応して、即ち、通電の直前、通電と同
時に、または、通電の直後に上記ストップアーム１１が
製氷皿１の下面に位置されるためヒータからの輻射熱に
よって貯氷庫８内の氷が溶けるのを未然に防止できるよ
うになる。
【００１７】図５は、製氷皿１内の水が凍りサーモスタ
ットがＯＮとなってヒータが通電されるが、爪４が回動
する前の状態におけるストップアーム１１の位置を示
す。
【００１８】ストップアーム１１は製氷皿１外の貯氷庫
８上に位置しており、また、上記アームホールＩＣ１９
はＯＦＦ、上記原点ホールＩＣ２１はＯＮとなってい
る。
【００１９】図６は、ヒータが通電された例えば９０秒
後爪４が回動し始めるがストップアーム１１は製氷皿１
の下面に向って移動する前の位置を示し、上記アームホ
ールＩＣ１９はＯＦＦ、上記原点ホールＩＣ２１もＯＦ
Ｆとなっている。
【００２０】図７は、爪４が１９５°回動し、ストップ
アーム１１が回動して製氷皿１の下面に移動した状態を
示し、アームホールＩＣがＯＮ、原点ホールＩＣがＯＦ
Ｆとなっている。
【００２１】この状態ではストップアーム１１が製氷皿
１の下面に位置されるためヒータからの輻射熱によって
貯氷庫８内の氷の溶けるのを未然に防止できる。
【００２２】図８は、爪４が２７０°回動し、ストップ
アーム１１が製氷皿１の下面から外側へ移動する前の状
態を示し、アームホールＩＣはＯＮ、原点ホールＩＣは
ＯＦＦとなっている。
【００２３】図９は、爪４が３００°回動し、ストップ
アーム１１が製氷皿１の下面から外側へ移動する前の状
態を示し、アームホールＩＣはＯＮ、原点ホールＩＣは
ＯＦＦとなっている。
【００２４】図１０は、爪４が３３０°回動し、ストッ
プアーム１１が回動して製氷皿１の下面から外側に移動
した状態を示し、アームホールＩＣがＯＦＦ、原点ホー
ルＩＣもＯＦＦとなっている。
【００２５】図１１は、爪４が元の位置に戻り、ヒータ
がＯＦＦとなりストップアーム１１が製氷皿１の下面か
ら外側に移動したままの状態を示し、アームホールＩＣ
がＯＦＦ、原点ホールＩＣがＯＮとなっている。
【００２６】図１２は上記ストップアーム１１の断面を
示し、ストップアーム１１はその上面を製氷皿１の側か
らその反対側に向って次第に下降するように傾斜せし
め、爪４による氷のかき出しの際に生じた氷片や水滴が
ストップアーム１１上に乗ったとき、これらが自動的に
下方に落下されるようにする。
【００２７】また、上記ホールＩＣ用マグネット１７及
び２０は従来単一のマグネットのＮ，Ｓ何れかの極を用
いている。
【００２８】この場合の原点ホールＩＣとの相対距離と
磁束密度の変化は図１３に示すように緩やかなカーブと
なり、原点ホールＩＣはこの磁束密度の変化が所定値と
なったときに作動するため、原点ホールＩＣはマグネッ
トとの距離が大きく変化して始めて作動するようになる
ため精度が悪くなる欠点があった。
【００２９】そのため本発明においては、マグネットと
して図１４に示すようＮ極とＳ極を重ね合せたものを使
用する。
【００３０】このようなマグネットを用いれば、原点ホ
ールＩＣとの相対距離と磁束密度の変化の関係は図１５
に示すようにその片側の傾斜が極めて大きいものとなる
ため、僅かな距離変化で原点ホールＩＣが作動するよう
になり、その検出精度を大きく改良できるようになる。
【００３１】
【発明の効果】上記のように本発明の自動製氷装置によ
れば、ストップアームが破損する恐れが少なく、且つこ
れを製氷皿の下面に配置できるので、ヒータの輻射熱に
よる氷の溶融を防ぎ得るようになる。
【００３２】また、原点ホールＩＣの感度を高めて可動
爪とストップアームの作動を正確に制御できるようにな
る等大きな利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の自動製氷装置の正面図である。
【図２】本発明の自動製氷装置の平面図である。
【図３】本発明の自動製氷装置の底面図である。
【図４】本発明の自動製氷装置におけるストップアーム
の駆動部分の説明図である。
【図５】本発明の自動製氷装置におけるストップアーム
の作動状態説明図である。
【図６】本発明の自動製氷装置におけるストップアーム
の作動状態説明図である。
【図７】本発明の自動製氷装置におけるストップアーム
の作動状態説明図である。
【図８】本発明の自動製氷装置におけるストップアーム
の作動状態説明図である。
【図９】本発明の自動製氷装置におけるストップアーム
の作動状態説明図である。
【図１０】本発明の自動製氷装置におけるストップアー
ムの作動状態説明図である。
【図１１】本発明の自動製氷装置におけるストップアー
ムの作動状態説明図である。
【図１２】図２のＡ−Ａ線断面図である。
【図１３】本発明の自動製氷装置におけるホールＩＣ用
マグネットの説明図である。
【図１４】本発明の自動製氷装置におけるホールＩＣ用
マグネットの説明図である。
【図１５】本発明の自動製氷装置におけるホールＩＣ用
マグネットの説明図である。
【図１６】従来の自動製氷装置の斜視図である。
【図１７】従来の自動製氷装置を設けた冷蔵庫の一部の
斜視図である。
【符号の説明】
１ 製氷皿 ２ 固定フィンガー ３ 回転軸 ４ 可動爪 ５ 制御ボックス ６ 給水ボックス ７ 貯氷量検出機構 ８ 貯氷庫 ９ 冷凍室 １０ 冷蔵庫 １１ ストップアーム １２ 駆動軸 １３ ばね １４ 出力軸 １５ カム １６ 従動子 １７ マグネット １８ 基板 １９ アームホールＩＣ ２０ マグネット ２１ 原点ホールＩＣ
【手続補正書】
【提出日】平成１３年３月２８日（２００１．３．２
８）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００２
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００２】
【従来の技術】図１６及び図１７は、例えば米国特許第
5,010,738 号公報に示されている自動製氷装置を示し、
１は製氷皿、２はこの製氷皿１の上面一側に固定した列
をなす複数の固定フィンガー、３はモータ（図示せず）
によって回転される、上記製氷皿１の上面中央部に延び
る回転軸、４はこの回転軸に固定した、夫々上記固定フ
ィンガー２の間を通して移動可能な列をなす複数の氷排
出用の可動爪、５は制御ボックス、６は給水ボックス、
７は貯氷量検出機構、８は貯氷庫、９は冷凍室、１０は
冷蔵庫である。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１１
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１１】また、上記電子制御回路は互に離間して対
向せしめた原点ホールＩＣとマグネットを有し、上記マ
グネットがＮ極とＳ極を互に貼り合せて形成されている
ことを特徴とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 栄治 群馬県桐生市相生町３−93番地 日本サー ボ株式会社桐生工場内 (72)発明者 山下 和文 群馬県桐生市相生町３−93番地 日本サー ボ株式会社桐生工場内 (72)発明者 安藤 仁 群馬県桐生市相生町３−93番地 日本サー ボ株式会社桐生工場内 (72)発明者 中山 厚男 群馬県桐生市相生町３−93番地 日本サー ボ株式会社桐生工場内 (72)発明者 筧田 直子 群馬県桐生市相生町３−93番地 日本サー ボ株式会社桐生工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 注水機構，製氷皿，氷排出機構，氷剥離
    用ヒータ，製氷皿の温度センサー，貯氷量検出機構と、
    これらを制御する電子制御回路を有し、少なくとも注水
    機構以外の構成要素が冷凍庫内に設置される家庭用冷蔵
    庫に使用される自動製氷装置において、上記貯氷量検出
    機構としてスイング可能な板状ストップアームを用い、
    上記氷剥離用ヒータの作動に対応して上記ストップアー
    ムを上記製氷皿と貯氷部間に位置せしめるようにしたこ
    とを特徴とする自動製氷装置。
  2. 【請求項２】 上記ストップアームが上記製氷皿の下面
    に挿入可能であり、製氷皿の側からその反対方向に向っ
    て次第に下降するよう傾斜せしめた上面を有することを
    特徴とする請求項１記載の自動製氷装置。
  3. 【請求項３】 上記ストップアームがその駆動軸にばね
    を介して回動自在に支持されていることを特徴とする請
    求項１または２記載の自動製氷装置。
  4. 【請求項４】 上記ストップアームが水平に移動するこ
    とを特徴とする請求項１、２または３記載の自動製氷装
    置。
  5. 【請求項５】 上記電子制御回路が互に離間して対向せ
    しめたホールＩＣとマグネットを有し、上記マグネット
    がＮ極とＳ極を互に貼り合せて形成されていることを特
    徴とする請求項１、２、３または４記載の自動製氷装
    置。
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