JP2001271013A - 良好な凍解安定性を有するインクジェットインク組成物 - Google Patents

良好な凍解安定性を有するインクジェットインク組成物

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 良好な凍解安定性を示す、インクジェットイ
ンク組成物を提供する。 【解決手段】 インク組成物中に凍結保護物質成分を添
加したインクジェットインク組成物凍結保護物質は単糖
類、多糖類、グリセリン、アラニン、グリシンベタイ
ン、ジメチルスルホキシド、ポリビニルピロリドン及び
それら組み合わせ、又はそれらの誘導体から選択され、
さらにもっと好ましい実施の態様では単糖類と多糖類が
グルコース、スクロース、マルトース、トレハロース、
ソルビトール又はマンニトールから選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク組成物中に
凍結保護物質成分を存在させる結果としての良好な凍解
安定性を示す、インクジェットインク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの水ベースの粒子系が、低温安定性
に欠けていること、即ち、凍結−融解サイクルに対して
不安定性を示すことは、よく知られている。多くの乳製
品、薬剤エマルジョン、及び水性ペイント類は、一回の
凍結−融解サイクルの後、2つの層に分離するか又は粒
子の凝集を呈する。このような不安定性の理由として
は、氷晶が形成されるためであると考えられ、氷晶はエ
マルジョンや懸濁粒子と一緒になって押し動く傾向があ
る。"硬い"懸濁粒子、例えば、ペイント中の顔料類な
ど、に関しては、結果的として不可逆性の凝集塊が形成
されるため、昇温しても再び懸濁しない。重力場では、
これらの凝集塊は、急速に沈殿する。エマルジョン及び
ベシクル類(リポソーム)などの、"柔らかい"粒子で
は、その液体膜の破損のためその系の不可逆的な粗化(c
oarsening)を引き起こす可能性がある。
【0003】水性ビヒクル中における、脂質二重層のベ
シクル又はリポソームの形態を有する粒子の懸濁、並び
に水中油型(oil-in-water)のエマルジョンは、薬学的及
び/又は生化学的背景において研究されてきた。凍結−
融解の実験では、グリセリン、ジメチルスルホキシド(D
MSO)、ある種の糖類及びある種のアミノ酸類が懸濁液中
の脂質層上に凍結保護効果を付与することが示されてい
る。McDonald & McDonald, Liposome Technology, Vol.
1,pp.209-227、1993年、CRC Press, Inc、;Strauss等
によるBiochimica et Biophysica Acta 858(1986年)、1
69-180、Elsevier Science Publishers;Higgins等によ
るJ.Pharm. Pharmacol、1986年、38:259-263;Saito等に
よる、Journal of Colloid and Interface Science 21
9:(1) 129-134、1999年11月1日を参照。
【0004】Spinelliは、ポリマーバインダー添加剤を
含む水性インクジェットインクにおける凍結−融解の不
安定性問題の取扱いを開示している。Adv.Mater、1998
年、vol.10、pp.1215-1218のSpinelliを参照。Spinelli
はまた、インクの凍結−融解の不安定性を改善する目的
で顔料インクに使用される種々のアクリル系ブロック共
重合体を開示している。Spinelliによって開示された添
加剤中で、低温安定性における限定的な改善以上の効果
をもたらすものは少しもない様である。
【0005】これまでに、グリセリンなどのポリオー
ル、並びに糖類及び/又はアミノ酸類が水性のインクジ
ェット用インクに使われてきたが、インク粒子の低温安
定性に作用させる目的では特に使用されていない。
【0006】上述のような理由から、BermelとBurger
(D.Bermel and D.E.Burger,"Particle size effects in
pigmented ink jet inks"、J.Imaging Sc.,Tech.,V.43
(1999年)320-324)は、インクビヒクルが7〜12%のグ
リセリンを含む幾つかのカラー顔料インクを開示してい
る。彼等は、特にインクの凍解安定性を研究し、幾つか
の分散に関して許容できる結果を見出した。そこでは、
グリセリンの役割についての議論はされていない(即
ち、その効果は、グリセリンの存在によるものとは見な
されなかった)。その主たる目的は、凍解安定性に及ぼ
す粒子サイズの影響を示すことであった。
【0007】Loomanは、塩基性官能基を有する酸がカラ
ー顔料インクジェットインクのブリード(bleed)を軽減
するのに有効であることを開示している(HPに譲渡され
た米国特許第5,679,143号)。特に、Loomanは、インク
が次のようなアミノ酸添加物を有する場合に、ブリード
抑制とpH調整が達成されることを示した:β−アラニ
ン、4-アミノ酪酸、DL−アラニン、グリシン、トレ
オニン、サルコシン、ジヨード−L−チロシン、L−グ
ルタミン酸、L−ヒスチジン、ヒドロキシ−L−プロリ
ン、DL−イソロイシン、DL−ロイシン、L−リシ
ン、DL−メチオニン、DL−フェニルアラニン、L−
プロリン、DL−セリン、L−トリプトファン、L−チ
ロシン、6−アミノカプロン酸、及びDL−バリン。凍
解安定性に与えるアミノ酸類の効果については、何ら言
及されていない。
【0008】Gundlach等は、インク添加剤としてベタイ
ン系両性イオンをベースとした組成物の使用を開示して
いる(Xeroxに譲渡された米国特許第5,540,765号)。こ
れに関連するものとして、Gundlach等は、ベタイン含有
のベシクルを含むインク組成物を開示している(Xerox
に譲渡された米国特許第5,772,743号)。これら何れの
開示も、上述の組成物と凍解安定性との間を関連付ける
ものではなかった。
【0009】Yatakeは、インクジェットインクにおける
添加剤として糖類を開示している(Seiko Epsonに譲渡
された米国特許第6,004,389号)。開示されたこれら添
加剤の利点と、凍解安定性とは何ら関係のないものであ
る。それよりはむしろ、糖類の添加によってインクジェ
ット記録ヘッドのノズルの目詰まりを効果的に防止し得
ることが教示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ットインク組成物に凍結保護物質を添加することを含
む、インクジェットインク組成物の凍解安定性を改善す
るために凍結保護物質を使用する方法に関する。
【0011】凍解安定性は、インクの大量出荷、及びユ
ーザによって時折凍結する可能性のある、充填済のペン
の安定性という両方の観点から、インクジェットインク
に関する潜在的な関心事である。この不安定性に関する
問題は、インクに対して−40℃と70℃の間で冷却・加熱
を繰り返して、トータル4回までの凍結−融解サイクル
を実施する、”T−サイクル試験”で扱われてきた。T
−サイクル不安定性の判断基準としては、T−サイクル
前後における試料の粘度と密度とが分析される。T−サ
イクル後、試料は上部と底部とに分離する。次いで、ビ
スコメトリー及びデンシトメトリーなどの、種々の技術
によって試料を特徴付ける。T−サイクル不安定性を特
徴付ける他の方法としては、T−サイクル前後の巨大粒
子の濃度を測定するものがある。
【0012】一般に、0.5μmを超える巨大粒子は、噴射
チャンバ内で沈殿する傾向があるため、インクジェット
において極めて望ましくない。さらに、5μmを超える極
めて巨大な凝集塊は、プリントヘッドのノズルを目詰ま
りさせる潜在的可能性を有する。それ故、T−サイクル
後も巨大粒子の濃度を低く維持することが重要である。
【0013】サーマルインクジェット印刷に使用される
多くの市販のブラックインクが、T−サイクルに対して
不安定であることが、複数の実験で示されている。例え
ば、HP2000cインクジェットプリンタに使用されるブラ
ックインクは、2.4mPas(2.4cP)(容器上部)から4.3m
Pas(4.3cP)(容器底部)の粘度幅を有しており、1.03
0g/ml(上部)から1.055g/ml(底部)の密度幅を有す
る。このことは、T−サイクル後のインク性能が、粘度
及び密度における全体的な変化により、以前とは異なっ
たものになるであろうことを示すものである。さらに重
大なことは、これがインクがペンの信頼性に関する重大
な問題となり得る大きなカーボンブラック塊を形成する
ことを示していることである。
【0014】この問題に対するこれまでの対処方法とし
ては、例えばSpinelliの論文に開示されたように、カラ
ー顔料インクにポリマーバインダーを添加することであ
った。幾つかのバインダーは、その他のものと比較し
て、分散に関するより良好なT−サイクル安定性の改善
に寄与することが知られていた。しかし、バインダーだ
けでは、インクに対して十分な安定性が提供されず、従
って、問題が解決されない。
【0015】
【課題を解決するための手段】凍結に対する水性系の不
安定性の問題は、生物学及び薬学において知られてお
り、これらの分野では、系に対して凍結保護物質を添加
することにより解決されている。凍結保護物質の役割は
あまりはっきりとはしていない。この物質の作用に対し
て説明し得るものの1つとして、低温におけるガラス化
効果がある。凍結に際するガラスの形成は、結晶とは対
照的に、水性系の安定性に与えるダメージの度合いがよ
り小さいことが知られており、一般に系の元来の構造を
保護する(上述のMcDonald & Mcdonaldの論文参照)。
【0016】生物学において使用される幾つかの凍結保
護物質の非限定的リストを以下に示す:グルコース、ス
クロース、マルトース、トレハロース、ソルビトール、
マンニトール、その他の単糖類及び多糖類及びそれらの
誘導体、グリセリン、アラニン、β-アラニン、ベタイ
ン、ジメチルスルホキシド、及びポリビニルピロリド
ン。
【0017】調合物において、凍結保護効果を達成する
ために要求されるこれら添加剤の濃度の典型的な範囲は
1〜30%である。グリセリン、アラニン、β-アラニン
及びある種の糖類がインクジェットにおける賦形剤とし
て用いられているとしても、それらは凍結保護作用のた
めに使用されてきたものではない。
【0018】本発明は、インクジェットインク組成物に
凍結保護物質を添加することを含む、インクジェットイ
ンク組成物の凍解安定性を改善するために凍結保護物質
を使用する方法に関する。好ましい実施の態様におい
て、少なくとも1つの凍結保護物質は、インクジェット
インク組成物に対して1〜30重量%である。さらに別の
好ましい実施の態様では、少なくとも1つの凍結保護物
質は、単糖類、多糖類、グリセリン、アラニン、グリシ
ンベタイン、ジメチルスルホキシド、ポリビニルピロリ
ドン及びそれら組み合わせ、及びそれらの誘導体から成
る群から選択され、そしてさらにもっと好ましい実施の
態様では、単糖類と多糖類が、グルコース、スクロー
ス、マルトース、トレハロース、ソルビトール及びマン
ニトールから成る群から選択される。さらに別の好まし
い実施の態様においては、インクジェットインク組成物
が、水性ビヒクル中に、着色剤粒子、エマルジョン液
滴、高分子ラテックス類及びベシクル類のうち、少なく
とも1つを含有するものである。
【0019】より好ましい実施の態様においては、イン
クジェットインク組成物に添加される凍結保護物質の量
は、組成物が最高で70℃までの高温に加熱されてから最
低で−40℃までの低温に冷却される、少なくとも1回の
凍結−融解サイクル後においても、実質的に可視沈殿物
のない状態を維持するのに十分な量である。最も好まし
い実施の態様では、多くて4回の凍結−融解サイクルが
組成物に実施される。
【0020】より好ましい別の実施の態様においては、
インクジェットインク組成物に添加される凍結保護物質
の量は、組成物が最高で70℃までの高温に加熱されてか
ら最低で−40℃までの低温に冷却される、少なくとも1
回の凍結−融解サイクル後においても、0.5μmを超える
粒子の濃度が実質的に増加しないのに十分な量である。
最も好ましい実施の態様では、多くて4回の凍結−融解
サイクルがインクジェットインク組成物サンプルに実施
される。
【0021】
【実施例】実施例1 以下の調合に従ってインクベシクル組成物1a、1b、
2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6
a、6bを作製した。これら組成物は、氷浴中でSonica
tion XL(West Systems)を用いて音波処理することによ
り調製した。得られた系は、視覚的に透明であった。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】実施例2 凍結−融解試験の結果 実施例1のインク組成物の凍結−融解サイクルに対する
不安定性を、36時間以内における−40℃と70℃の間での
4回の凍結−融解サイクルにより試験した。試験後、サ
ンプルを目視検査した。幾つかのサンプルについては、
780 A Accusizer(Particle Sizing Systems、カリフォ
ルニア州サンタバーバラ)を用いて(0.5μmを超える)
巨大粒子の総数(count)を測定した。この方法は、単
径粒子検知技術に基づくものである。サンプルを水で強
く希釈し、その後ポンプで各粒子からの光散乱信号が電
気インパルスとして検出される小チャンバを通過させ
る。測定セルは、信号が粒子の半径に比例するように設
定される。50μLのインクを測定セルに導入して所望の
レベルまで機器で自動的に希釈した。混合1分後、測定
を実行した。その結果を下表に示す。
【0029】
【表7】
【0030】上記の結果から、凍結保護物質を含んでい
るサンプル("a"サンプル)は、数回の凍結−融解サイ
クルに対して安定であるが、"b"と標識されたそれぞれ
の対照は安定でないことが分かる。試験後、"a"サンプ
ルでは、巨大粒子の数の僅かな変化が見られるだけであ
る。他方、凍結保護物質がない場合、大きい凝集塊であ
る目に見える沈殿が観察される。
【0031】実施例3 ベシクルインクの凍結−融解安定度 2つのベシクル含有のインク組成物の組成を以下に挙げ
る。インク調合は下記の段階を包含していた: (i) 共溶媒、染料、緩衝剤及び殺菌剤(Proxel GXL)
を含む、インク濃縮物を各カラーについて調製した。 (ii) インク濃縮物に15gの卵黄レシチンを添加し、2
5% Ultratorrax(Janke & Kunkel, IKA Labortechnik)を
用いて予混合を10分間行った。濃縮物をAPVRannie homo
genizerを使用して、パス数6に対して96,526.64kPa(1
4,000psi)にて高圧均一化し、次いで、水浴中のコイル
で冷却した。均一化後、インクはもはや混濁してはいな
かったが、若干乳光を呈した。 (iii) ポリマーバインダーと界面活性剤の溶液をイ
ンク組成物に添加し、最終混合した。バインダーとして
は、duPont de Nemours製のアクリル系ポリマーを使用
した。界面活性剤として、Fluorad FC-99 (3M)フッ素化
界面活性剤を添加した。その後インクを半時間ロールし
た後、使用の準備ができた。
【0032】インクセット0.0及びインクセット0.7の各
々の組成を以下に示す。染料に関しては、その濃度が1:
10,000希釈時の光学密度で示される。
【0033】
【表8】
【0034】
【表9】
【0035】実施例4 インクセット0.0及びインクセット0.7の凍解安定性につ
いての比較インクセット0.0には、その溶媒系にいかな
る凍結保護剤も含有していない。従って、凍解安定性に
乏しい。上述の熱サイクル後、インクからリン脂質が沈
殿して、インクは、ほぼ透明な黄色の混濁した外観を呈
するようになる。
【0036】図1A及び図1Bは、イエローインクにお
ける熱サイクル前後のインクサンプル中の沈殿物の有無
を顕微鏡検査によって示す比較写真である。
【0037】対照的に、凍結保護剤を含んだインクセッ
ト0.7は、熱サイクル後も実質的に安定性を維持してい
る。図2A及び図2Bは、熱サイクル後もインク中の巨
大粒子の数に増加が見られないことを顕微鏡検査によっ
て示す比較写真である。
【0038】実施例5 凍結−融解試験後のインクセット0.7の物理特性 インクセット0.7について熱サイクル前後両方のサンプ
ルに対して、粘度、密度、pH、表面張力及び粒子総数
のテストを行った。そのテストの結果を下表に示す。
【0039】
【表10】
【0040】
【表11】
【0041】
【表12】
【0042】
【表13】
【0043】
【表14】
【0044】上記表の結果から、凍結−融解サイクルが
インク特性にそれほど影響を及ぼさないことが分かる。
粒子サイズに関しては、シアン及びイエローには巨大粒
子数の増加は見られず、マゼンタで少数の増加が見られ
る。
【0045】実施例6 ヒューレット・パッカード顔料ブラックインクの凍解安
定性に対するグリセリンの効果 顔料ブラックインク(HP 51645A)プリントカートリッジ
を開け、ブラックインクを集めた。集めたインク30gに
グリセリン(3g)を加えて、その系を混合した。その
後、元のままのブラックインクとグリセリン添加剤を含
有するインクの両方に対して、上記の凍結−融解試験を
行った。試験後、インク中の巨大粒子の含量を測定し
た。顔料凝集塊の濃度が比較的高いと予想された容器の
底部からサンプルを収集した。その結果を下表に示す。
【0046】
【表15】
【0047】
【表16】
【0048】
【表17】
【0049】
【表18】
【0050】上記表の結果から、凍結−融解サイクル
が、巨大粒子凝集塊(5〜20μm)の数を1〜2桁の規模
で著しく増加させることが分かる。他方、グリセリン存
在下においては、増加は見られない。
【0051】前述の発明は、明確に理解する目的で幾分
詳細に説明されているが、本発明の範囲を逸脱すること
なく形態並びに詳細において様々な変更をなし得ること
は、熟練した当業者には本明細書を通じて明らかとなろ
う。
【0052】以下に本発明の実施の態様を要約して示
す。 1. インクジェットインクにおける凍解安定性を改善
するために凍結保護物質を使用する方法において、一定
量の凍結保護物質をインクジェットインク組成物に添加
することを包含する方法。 2. 添加される凍結保護物質の量がインクジェットイ
ンク組成物に対して1から30重量%である、上記1に記
載の方法。 3. 前記凍結保護物質が、単糖類、多糖類、グリセリ
ン、β-アラニン、DL-アラニン、ベタイン、ジメチル
スルホキシド、ポリビニルピロリドン及びそれらの化合
物、及びそれらの誘導体から成る群から選択される、上
記1に記載の方法。 4. 前記単糖類及び多糖類が、グルコース、スクロー
ス、マルトース、トレハロース、ソルビトール及びマン
ニトールから成る群から選択される、上記3に記載の方
法。 5. 前記インクジェットインク組成物が、水性ビヒク
ル中に着色剤粒子、エマルジョン液滴、高分子ラテック
ス及びベシクルのうち、少なくとも1つを含有する、上
記1に記載の方法。 6. 前記インクジェットインク組成物に添加される前
記凍結保護物質の量が、前記組成物が最高で70℃の高温
まで加熱され且つ最低で−40℃の低温まで冷却される、
少なくとも1回の凍結−融解サイクル後において、実質
的に可視沈殿物のない状態を維持するのに十分な量であ
る、上記1に記載の方法。 7. 前記インクジェットインク組成物のサンプルに対
して、多くて4回の凍結−融解サイクルが実施される、
上記6記載の方法。 8. 前記インクジェットインク組成物に添加される前
記凍結保護物質の量が、前記組成物が最高で70℃の高温
まで加熱され且つ最低で−40℃の低温まで冷却される、
少なくとも1回の凍結−融解サイクル後において、前記
組成物中の0.5μmを超える巨大粒子の濃度が実質的に増
えないような十分な量である、上記1に記載の方法。 9. 前記インクジェットインク組成物のサンプルに対
して、多くて4回の凍結−融解サイクルが実施される、
上記8に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは、熱サイクル前後のインクセット
0.0サンプル中の大きいベシクル沈殿物の有無を顕微鏡
検査によって示す比較写真である。
【図1B】 図1Bは、熱サイクル前後のインクセット
0.0サンプル中の大きいベシクル沈殿物の有無を顕微鏡
検査によって示す比較写真である。
【図2A】 図2Aは、熱サイクル後のインクセット0.
7サンプル中に大きいベシクル沈殿物の数に増加が見ら
れないことを顕微鏡検査によって示す比較写真である。
【図2B】 図2Bは、熱サイクル後のインクセット0.
7サンプル中に大きいベシクル沈殿物の数に増加が見ら
れないことを顕微鏡検査によって示す比較写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットインクにおける凍解安定
    性を改善するために凍結保護物質を使用する方法におい
    て、ある量の凍結保護物質をインクジェットインク組成
    物に添加することを包含する方法。
JP2001023180A 2000-01-31 2001-01-31 良好な凍解安定性を有するインクジェットインク組成物 Pending JP2001271013A (ja)

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US09/495424 2000-01-31
US09/495,424 US6372029B1 (en) 2000-01-31 2000-01-31 Ink jet ink compositions having good freeze-thaw stability

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