JP2001270929A - 熱硬化ポリウレタン樹脂及びその製造方法 - Google Patents

熱硬化ポリウレタン樹脂及びその製造方法

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JP2001270929A
JP2001270929A JP2000319511A JP2000319511A JP2001270929A JP 2001270929 A JP2001270929 A JP 2001270929A JP 2000319511 A JP2000319511 A JP 2000319511A JP 2000319511 A JP2000319511 A JP 2000319511A JP 2001270929 A JP2001270929 A JP 2001270929A
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polyurethane resin
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Ryuji Haseyama
龍 二 長谷山
Yoshio Yoshida
田 義 夫 吉
Hiroki Tsutsui
井 寛 喜 筒
Nobushi Koga
賀 信 史 古
Kunio Sasaoka
岡 邦 男 笹
Daisuke Nishiguchi
口 大 介 西
Naoto Ito
藤 尚 登 伊
Seijiro Sakai
誠二郎 境
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】i)ショアーA表面硬度が50〜85の範
囲にあり、 ii)曲げ弾性率が8〜80(MPa)の範囲にあり、 iii)伸び率が130〜600(%)の範囲にあり、か
つ iv)110℃雰囲気に1000時間暴露後、溶融痕が観
察されないことを特徴とする熱硬化ポリウレタン樹脂。 【効果】 耐スクラッチ性能、ポリウレタンフォームパ
ッドとの接着性能、ソフトタッチ性能を有し、廃棄焼却
時にダイオキシン等の有害物質の発生のないポリウレタ
ン樹脂が得られた。また、該ポリウレタン樹脂を簡便に
製造することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタン樹脂
及びその製造方法に関するものである。詳しく述べると
本発明は、例えば、車両、船舶、航空機等の輸送体の内
装装飾部品;店舗、オフィス、その他の建築内装部品;
一般および事務用家具など、特に、各種自動車内装装飾
部品、例えば自動車計器盤(インストルメントパネル)
等のスキン層形成に好適なポリウレタン樹脂に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車のダッシュボード、すなわち、イ
ンストルメントパネルなどに代表される自動車内装装飾
部品等としては、長期間の耐熱性、耐光性が必要され
る。このような耐熱性および耐候性が必要とされる内装
装飾部品等の分野において、その表皮材としては、従
来、ポリ塩化ビニルスキン(以下PVC表皮と略)が広
く用いられている。
【0003】しかしながら、このようなPVC表皮は、
再生利用することが難しく、廃棄の方法としては焼却処
分する手法が取られていたが、近年、このようなPVC
の焼却によって発生するダイオキシン類が大きな社会問
題となっている。ダイオキシン類は、いわゆる環境ホル
モンの1つとして位置付けられ、環境レベルの汚染で、
ヒトおよび動物に生殖障害や免疫抑制,ホルモン障害な
どの生体障害を及ぼす可能性があることが、指摘されて
いる。
【0004】このような観点から、上記したような内装
装飾部品等の材料としても、環境に与える影響が少ない
樹脂への代替が必要となってきている。代替樹脂として
は、熱可塑性ポリオレフィン(以下TPOと略)、熱可
塑ポリウレタン(以下TPUと略)等が挙げられ鋭意検
討されている。しかしながら、TPO表皮は、耐スクラ
ッチ性能(表面を爪で引っ掻いた時のキズの付きにく
さ)、ポリウレタンフォームパッドとの接着性能(後工
程で表皮とポリウレタンフォームパッドを一体成形す
る)、ソフトタッチ性能などのいずれか又は複数の性能
において、問題の残るものであった。一方、TPU表皮
は、その伸び、加工性に優れ、ポリウレタンフォームパ
ッドとの接着性についても良好なものが得られうるが、
耐熱性、耐光性の面からは問題が残るものであった。こ
れらの耐熱性、耐光性といった特性を改善するために、
ポリウレタン樹脂に、各種の酸化防止剤、紫外線吸収剤
などの安定剤を添加することも行なわれているが、未だ
上記したような用途に適合できるような性能を有するも
のが得られていないのが現状であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は新規
なポリウレタン樹脂及びその製造方法を提供することを
目的とする。本発明はまた、耐スクラッチ性能、ポリウ
レタンフォームパッドとの接着性能、ソフトタッチ性能
を有し、廃棄焼却時にダイオキシン等の有害物質の発生
のないポリウレタン樹脂およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。本発明はさらに、長期間にわたり高
い耐熱性、耐光性を有するポリウレタン樹脂およびその
製造方法を提供することを目的とする。本発明は、さら
に、例えば、車両、船舶、航空機等の輸送体の内装装飾
部品;店舗、オフィス、その他の建築内装部品;一般お
よび事務用家具など、特に、各種自動車内装装飾部品、
例えば自動車計器盤(インストルメントパネル)等のス
キン層形成に好適なポリウレタン樹脂およびその製造方
法を提供することを目的とする。さらに本発明は、耐熱
性および耐光性に優れたポリウレタン樹脂を製造するの
に好適なポリオール組成物およびプレポリマーを提供す
ることを目的とする。本発明はまた、耐スクラッチ性
能、ポリウレタンフォームパッドとの接着性能、ソフト
タッチ性能を有し、廃棄焼却時にダイオキシン等の有害
物質の発生がなく、かつ耐熱性および耐光性にも優れた
表皮材、この表皮材を用いた積層体を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記諸目
的を解決するために、ポリウレタン樹脂関し鋭意検討、
研究を行なった結果、以下に示すような、特定の物性を
満たす新規な熱硬化ポリウレタン樹脂を合成し、またそ
の製造方法をも確立し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、上記所目的を解決する本発明
は、 i)ショアーA表面硬度が50〜85の範囲にあり、 ii)曲げ弾性率が8〜80(MPa)の範囲にあり、 iii)伸び率が130〜600(%)の範囲にあり、か
つ iv)110℃雰囲気に1000時間暴露後、溶融痕が観
察されないことを特徴とする熱硬化ポリウレタン樹脂で
ある。
【0008】本発明の熱硬化ウレタン樹脂は、さらに、 v)110℃雰囲気に200時間暴露後の色の変化とし
て現される色差ΔE110値が1.5以下であり、 vi)ブラックパネル83℃のカーボンアークフェドメー
ターに200時間暴露後の色の変化として表される色差
ΔE83値が1.5以下であり、かつ vii)110℃雰囲気に1200時間暴露後の伸び率が
150〜600%の範囲である特性を有することが好ま
しい。
【0009】本発明の熱硬化ウレタン樹脂は、さらにま
た、 viii)110℃雰囲気に400時間暴露後の色の変化と
して現される色差ΔE11 0値が1.5以下であり、 ix)ブラックパネル83℃のカーボンアークフェドメー
ターに400時間暴露後の色の変化として表される色差
ΔE83値が1.5以下であり、かつ x)110℃雰囲気に2400時間暴露後の伸び率が1
50〜600%の範囲である条件を満たすものであるこ
とが望ましい。
【0010】本発明はまた、前記熱硬化ポリウレタン樹
脂が、ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート
成分(B)との反応によって得られうる2液型熱硬化ポ
リウレタン樹脂である実施態様を示すものである。さら
に本発明は、前記熱硬化ポリウレタン樹脂が、ポリオー
ル成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)との
反応によって得られうるものであって、前記ポリオール
成分(A)が、(a−1)活性水素化合物にアルキレン
オキシドを付加重合した平均官能基数2〜4、水酸基価
24〜120mgKOH/gのポリエーテルポリオー
ル、(a−2)水酸基価50〜120mgKOH/gの
ポリエステルジオール、および(a−3)水酸基価50
〜120mgKOH/gのポリカーボネートジオールか
らなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物またはそ
の混合物100重量部に対し、(a−4)平均官能基数
が1.5〜2.5、代表的には2で、水酸基価が100
0〜2000mgKOH/gの非アミン系グリコールを
8〜40重量部の割合で含有するものであり、かつ前記
有機ポリイソシアネート成分(B)が、多環式脂肪族ポ
リイソシアネート化合物から得られる、イソシアネート
基を3ヶ以上有する多官能体、代表的にはヌレ−ト体、
を、当該有機ポリイソシアネ−ト成分(B)全量の1〜
40重量%含有するものである、一実施態様を示すもの
である。
【0011】本発明のより好ましい実施態様において
は、前記ポリイソシアネート成分(B)が(b−1)下
記一般式(F2)であらわされる化合物と、
【0012】
【化9】
【0013】(式中、kは0〜2、mおよびnは1〜
5、hは0〜2の整数を示す。但しh=0且つk=0は除
く。) (b−2)一般式(F2)で表される化合物から得られ
るイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体、との混
合物であって、その混合重量比率(b−1)/(b−
2)が99/1〜60/40である熱硬化ポリウレタン
樹脂が示される。
【0014】さらに好ましい実施態様においては、前記
(b−1)及び(b−2)に用いられる一般式(F2)で表さ
れる化合物は、一般式(F2)においてh=0,k=1であ
る一般式(F4)で表される化合物
【0015】
【化10】
【0016】である。また、本発明において、前記ポリ
オール成分(A)は、前記(a−1)ポリエーテルポリ
オール100〜50重量部に対し、前記(a−2)ポリ
エステルジオールおよび前記(a−3)ポリカーボネー
トジオールのいずれかまたはその両方を1〜50重量部
の割合で配合した混合物100重量部と、前記(a−
4)非アミン系グリコール8〜40重量部の割合で含有
するものであることが望ましい。
【0017】前記ポリオール成分(A)はまた、前記
(a−1)ポリエーテルポリオール、前記(a−2)ポ
リエステルジオールおよび前記(a−3)ポリカーボネ
ートジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種の
化合物100重量部に対し、前記(a−4)非アミン系
グリコールを8〜40重量部、さらに(c−1)紫外線
吸収剤、(c−2)酸化防止剤、(c−3)耐熱安定剤
および(c−4)多機能安定剤からなる群から選ばれて
なる少なくとも1種の安定剤(C)0.01〜5.0重
量部、並びに、(d−1)ウレタン化触媒および(d−
2)ヌレート化触媒からなる群から選ばれてなる少なく
とも1種の触媒(D)0.5〜3.0重量部を含有する
ものであることが好ましい。本発明においては、これら
に加え、さらに(E)顔料0.1〜10重量部を含有す
るポリオール成分(A)も示される。
【0018】本発明のさらに別の好ましい態様において
は、下記一般式(F1)で表されるベンゾトリアゾリル
―アルキルビスフェノール化合物
【0019】
【化11】
【0020】(式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアルキ
ルアリール基のいずれかであり、R1はアルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリー
ルアルキル基のいずれかであり、R2は水素原子,アル
キル基又はアリール基のいずれかであり、R3、R4は、
それぞれ、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基
又はアルキルアリール基のいずれかであり、R3及びR4
は同一であっても異なっていてもよい。)を含有する熱
硬化ポリウレタン樹脂が示される。
【0021】本発明はさらに、前記ポリイソシアネート
成分(B)として、前記一般式(F2)で表される化合
物(b−1)と、前記一般式(F2)で表される化合物
から得られるイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能
体(b−2)との、混合重量比率(b−1)/(b−
2)が99/1〜60/40である混合物に、(a−
5)活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加重合し
た平均官能基数2〜3、水酸基価24〜120mgKO
H/gのポリエーテルポリオール、(a−6)水酸基価
55〜120mgKOH/gのポリエステルジオール、
および(a−7)水酸基価55〜120mgKOH/g
のポリカーボネートジオールからなる群から選ばれる少
なくとも1種の化合物またはその混合物を反応させて得
られる部分ウレタン変性したプレポリマーを用いて得ら
れる熱硬化ポリウレタン樹脂を示すものである。
【0022】本発明のさらに好ましい別の実施態様にお
いては、前記熱硬化ポリウレタン樹脂が、ポリオール成
分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)との反応
によって得られうるものであって、前記ポリオール成分
(A)は、(a−1−2)非アミン系多価アルコールに
アルキレンオキシドを付加重合した平均官能基数2〜
4、水酸基価24〜120mgKOH/gのポリエーテ
ルポリオール、(a−2)水酸基価50〜120mgK
OH/gのポリエステルジオール、および(a−3)水
酸基価50〜120mgKOH/gのポリカーボネート
ジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
物またはその混合物100重量部に対し、(a−4)平
均官能基数が1.5〜2.5、代表的には2で、水酸基
価が1000〜2000mgKOH/gの非アミン系グ
リコール8〜40重量部の割合で含有するものであり、
かつ前記有機ポリイソシアネート成分(B)は、多環式
脂肪族ポリイソシアネート化合物から得られる、イソシ
アネート基を3ヶ以上有する多官能体、代表的にはヌレ
−ト体、を、当該ポリイソシアネ−ト(B)全量の1〜
40重量%含有するものであることを特徴とするもので
ある、実施態様を示すものである。
【0023】このようなより好ましい実施態様において
も、上記したと同様に、ポリイソシアネート成分(B)
が(b−1)一般式(F2)であらわされる化合物と、
(b−2)一般式(F2)で表される化合物から得られ
るイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体、との混
合物であって、その混合重量比率(b−1)/(b−
2)が99/1〜60/40であることが好ましい。さ
らに、前記(b−1)及び(b−2)に用いられる一般式
(F2)で表される化合物が、一般式(F4)で表される
化合物であることが好ましい。また、前記ポリオール成
分(A)は、前記(a−1-2)ポリエーテルポリオー
ル100〜50重量部に対し、前記(a−2)ポリエス
テルジオールおよび前記(a−3)ポリカーボネートジ
オールのいずれかまたはその両方を1〜50重量部の割
合で配合した混合物100重量部と、前記(a−4)非
アミン系グリコール8〜40重量部の割合で含有するも
のであることが望ましい。さらに、前記ポリオール成分
(A)はまた、前記(a−1−2)ポリエーテルポリオ
ール、前記(a−2)ポリエステルジオールおよび前記
(a−3)ポリカーボネートジオールからなる群から選
ばれる少なくとも1種の化合物100重量部に対し、前
記(a−4)非アミン系グリコールを8〜40重量部、
さらに(c−1)紫外線吸収剤、(c−2)酸化防止
剤、(c−3)耐熱安定剤および(c−4)多機能安定
剤からなる群から選ばれてなる少なくとも1種の安定剤
(C)0.01〜5.0重量部、並びに、(d−1)ウ
レタン化触媒および(d−2)ヌレート化触媒からなる
群から選ばれてなる少なくとも1種の触媒(D)0.5
〜3.0重量部を含有するものであることが好ましい。
本発明においては、これらに加え、さらに(E)顔料
0.1〜10重量部を含有するポリオール成分(A)も
示される。また、上記一般式(F1)で表されるベンゾ
トリアゾリル―アルキルビスフェノール化合物を含有す
る熱硬化ポリウレタン樹脂が示される。
【0024】本発明はさらに、前記ポリイソシアネート
成分(B)として、前記一般式(F2)で表される化合
物(b−1)と、前記一般式(F2)で表される化合物
から得られるイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能
体(b−2)との、混合重量比率(b−1)/(b−
2)が99/1〜60/40である混合物に、(a−5
−2)非アミン系多価アルコールにアルキレンオキシド
を付加重合した平均官能基数2〜3、水酸基価24〜1
20mgKOH/gのポリエーテルポリオール、(a−
6)水酸基価55〜120mgKOH/gのポリエステ
ルジオール、および(a−7)水酸基価55〜120m
gKOH/gのポリカーボネートジオールからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物またはその混合物を
反応させて得られる部分ウレタン変性したプレポリマー
を用いて得られる熱硬化ポリウレタン樹脂を示すもので
ある。
【0025】本発明はまた、上記したポリオール成分
(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを反応さ
せることにより、上記所定の特性を有する熱硬化ポリウ
レタン樹脂を得る製造方法である。この製造方法として
は、特にスプレー成形工法またはRIM工法のいずれか
を用いることが望ましい。本発明はまた、上記した熱硬
化ポリウレタン樹脂からなるシートないしフィルムであ
る。本発明はさらに、上記熱硬化ポリウレタン樹脂から
なるシートないしフィルムとウレタンフォーム及び/ま
たは芯材からなる複合体である。
【0026】前記した諸目的を達成する本発明はまた、
ポリオール成分(Apre)と有機ポリイソシアネート
(B)とにより得られるプレポリマーにおいて、前記有
機ポリイソシネート成分(B)が、(b−1)下記一般
式(F2)であらわされる化合物と、
【0027】
【化12】
【0028】(式中、kは0〜2、mおよびnは1〜
5、hは0〜2の整数を示す。但しh=0且つk=0は除
く。) (b−2)一般式(F2)で表される化合物から得られ
るイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体、との混
合物であって、その混合重量比率(b−1)/(b−
2)が99/1〜60/40であるウレタンプレポリマ
ーである。
【0029】本発明に係るウレタンプレポリマーにおい
て、前記(b−1)及び(b−2)に用いられる一般式(F
2)で表される化合物が、一般式(F2)でh=0,k=1で
ある一般式(F4)で表される化合物であることが好ま
しく、また、好ましい一実施態様においては、前記(b
−2)が、ヌレート体である。本発明に係るウレタンプ
レポリマーの好ましい一実施態様においては、さらに前
記ポリオール成分(Apre)が、(a−5)活性水素化
合物にアルキレンオキシドを付加重合した平均官能基数
2〜3、水酸基価24〜120mgKOH/gのポリエ
ーテルポリオール、(a−6)水酸基価55〜120m
gKOH/gのポリエステルジオール、(a−7)水酸
基価55〜120mgKOH/gのポリカーボネートジ
オール、の群から選ばれる少なくとも1種の化合物又は
その混合物であるウレタンプレポリマーが示される。
【0030】さらに前記ポリオール成分(Apre)が、
(a−5−2)非アミン系多価アルコールにアルキレン
オキシドを付加重合した平均官能基数2〜3、水酸基価
24〜120mgKOH/gのポリエーテルポリオー
ル、(a−6)水酸基価55〜120mgKOH/gの
ポリエステルジオール、(a−7)水酸基価55〜12
0mgKOH/gのポリカーボネートジオール、の群か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物又はその混合物であ
るウレタンプレポリマーが示される。
【0031】本発明に係るプレポリマーは、別のポリオ
ール成分(A)と反応させることによって、熱硬化ポリ
ウレタン樹脂となり得るものである。前記した諸目的を
達成する本発明はまた、ポリオール成分(A)と下記一
般式(F1)で表されるベンゾトリアゾリル―アルキル
ビスフェノール化合物
【0032】
【化13】
【0033】(式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアルキ
ルアリール基のいずれかであり、R1はアルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリー
ルアルキル基のいずれかであり、R2は水素原子,アル
キル基又はアリール基のいずれかであり、R3、R4は、
それぞれ、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基
又はアルキルアリール基いずれかであり、R3及びR4
同一であっても異なっていてもよい。)とを含有するポ
リオール組成物である。
【0034】本発明のポリオール組成物において、前記
ベンゾトリアゾリル―アルキルビスフェノール化合物が
一般式(F1)においてR2が水素であり、R1,R3
びR4がそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基である(た
だしR1,R3及びR4は互いに同一であっても異なって
いてもよい)ことが好ましい。さらに、本発明のポリオ
ール組成物の好ましい実施態様においては、前記ベンゾ
トリアゾリル―アルキルビスフェノール化合物として6
−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−オクチル−
6′−t−ブチル−4′−メチル−2,2′−メチレン
ビスフェノールを含有すること、また前記ベンゾトリア
ゾリル―アルキルビスフェノール化合物を0.01〜
5.0重量%含有することが示される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、好ましい実施態
様に基づき詳細に説明する。1.熱硬化ポリウレタン樹脂 本発明の熱硬化ポリウレタン樹脂は、 i) ショアーA表面硬度が50〜85の範囲にあり、 ii) 曲げ弾性率が8〜80(MPa)の範囲にあり、 iii) 伸び率が130〜600%の範囲にあり、 iv) 110℃雰囲気に1000時間暴露後、溶融痕の
観察されない、という特徴を有するものである。
【0036】ショアーA表面硬度が50〜85の範囲に
あると、ソフトタッチ性能に優れ、更に樹脂強度も優れ
たものとなる。ショアーA表面硬度が50未満となる
と、樹脂強度が必要以上に低下する虞れがあり、一方、
85を超えるとソフトタッチ性能が損なわれてしまう虞
がある。ショアーA表面硬度としては、さらに、51〜
80の範囲にあることが望ましい。
【0037】また曲げ弾性率が8〜80(MPa)の範
囲にあると、ソフトタッチ性能、樹脂強度に優れたもの
となる。、曲げ弾性率が8(MPa)未満となると、樹
脂強度が必要以上に低下する虞れがあり、一方、80を
超えるとソフトタッチ性能が損なわれてしまう虞があ
る。曲げ弾性率としては、さらに、20〜70の範囲に
あることが望ましい。
【0038】さらに、伸び率が130%以上であるので
脱型時のポリウレタン樹脂の破け、使用時の破けを防止
できるので好ましく、600%以下であるのでリサイク
ル時に粉砕しやすい。伸び率としては、さらに、150
〜500%の範囲にあることが望ましい。さらに、11
0℃雰囲気に1000時間暴露後、溶融痕が観察されな
いという特性を有するので、例えば、長期間太陽光等に
さらされる自動車のインスツルメントパネル等にもちい
ても長期間意匠性を損なわないので好ましい。
【0039】なお、ここで「溶融痕」とは、試料表面
に、熱に曝されたことに起因して発生する、肉眼観察に
より識別し得る何らかの外形変化、例えば、流れ、クラ
ック、クレーター、収縮皺、ひずみ、光沢変化等を指
す。表皮シートや成形物のスキンを形成する等の場合
は、そのポリウレタン樹脂の厚みが0.3〜3.0m
m、より好ましくは0.5〜2.0mmであることが好
ましい。厚みが0.3mm以上であれば、脱型時のポリ
ウレタン樹脂の破け等を防止することができるので好ま
しい。
【0040】又、本願の2液型熱硬化ポリウレタンは速
硬化性を有しており好ましい。本発明に係る熱硬化ウレ
タン樹脂は、さらに、 v)110℃雰囲気に200時間暴露後の色の変化とし
て現される色差ΔE110値が1.5以下であり、 vi)ブラックパネル83℃のカーボンアークフェドメー
ターに200時間暴露後の色の変化として表される色差
ΔE83値が1.5以下であり、かつ vii)110℃雰囲気に1200時間暴露後の伸び率が
150〜600%の範囲であるという特性を満たすもの
であることが好ましい。
【0041】また、この熱硬化ポリウレタン樹脂はv),v
i),vii)のいずれの物性測定後も、上記したような溶融
痕の発生の無いことが長期間太陽光等にさらされる自動
車パネル等にもちいても長期間意匠性を損わないので好
ましい。110℃雰囲気あるいはブラックパネル83℃
のフェドオメーターに200時間暴露後のΔE値が1.
5以下であるので、太陽光等にさらされる自動車パネル
等に用いても長期間にわたって意匠性を維持することが
できるので好ましい。ΔE110値としてはさらに1.3
以下、またΔE83値が1.3以下であることが望まし
い。
【0042】さらに、110℃雰囲気に1200時間暴
露後の伸び率が150%以上と高いのでエアーバッグカ
バー仕様で使用された時の安全性がより一層高まり好ま
しく、600%以下であるのでリサイクル時に粉砕しや
すい。より好ましくは110℃雰囲気に1200時間暴
露後の伸び率が150〜450%である。より望ましく
は、本発明の熱硬化ウレタン樹脂は、 viii)110℃雰囲気に400時間暴露後の色の変化と
して現される色差ΔE11 0値が1.5以下であり、 ix)ブラックパネル83℃のカーボンアークフェドメー
ターに400時間暴露後の色の変化として表される色差
ΔE83値が1.5以下であり、かつ x)110℃雰囲気に2400時間暴露後の伸び率が1
50〜600%の範囲である条件を満たすものであるこ
とが望ましい。
【0043】また、この熱硬化ポリウレタン樹脂はvii
i),ix),x)のいずれの物性測定後も上記したような溶融
痕の発生の無いことが、より過酷な条件下で長期間太陽
光等にさらされる自動車パネル等にもちいても長期間意
匠性を損わないので好ましい。110℃雰囲気あるいは
ブラックパネル83℃のフェドオメーターに400時間
暴露後のΔE値が1.5以下であるので、より過酷な条
件下で長期間太陽光等にさらされる自動車パネル等に用
いても長期間にわたって意匠性を維持することができる
ので好ましい。ΔE110値としてはさらに1.3以下、
またΔE83値が1.3以下であることが望ましい。
【0044】さらに、110℃雰囲気に2400時間暴
露後の伸び率が150%以上と高いのでエアーバッグカ
バー仕様で使用された時の安全性がより一層高まり好ま
しく、600%以下であるのでリサイクル時に粉砕しや
すい。より好ましくは110℃雰囲気に2400時間暴
露後の伸び率が150〜450%である。なお、前記し
た本発明に係る熱硬化ポリウレタン樹脂の各物性値は、
後述するように、JIS K 6301-1969という規
格に準拠し、厚さ1.0mm±0.2mm、幅250m
m±10mm、長さ300mm±10mmの試験片につ
いて、23℃±3℃の測定温度条件下で測定されたもの
である。2.熱硬化ポリウレタン樹脂の製造方法 本願発明の熱硬化ポリウレタン樹脂は、物性i)〜iv)を
満たすように、より好ましくはさらに物性v)〜vii)
を、特に好ましくはさらにviii)〜x)を満たすように、
ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート成分
(B)とを、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、
耐熱安定剤、ウレタン化触媒、ヌレート化触媒、顔料、
可塑剤、難燃剤、その他添加剤等の成分共存下、反応さ
せることにより製造することができる。
【0045】ポリオール成分(A)と有機ポリイソシア
ネート成分(B)とを、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐
熱安定剤、多機能安定剤等の安定剤、ウレタン化触媒又
はヌレート化触媒等の触媒とを共存下反応させることが
好ましい。その反応に際して、ポリオール成分(A)、
有機ポリイソシアネート成分(B)の各々いずれか又は
双方にその他の添加剤を予め混合した液をそれぞれ調整
し、その2液を混合反応して熱硬化ポリウレタン樹脂を
製造することが更に好ましい。このような熱硬化ポリウ
レタン樹脂は通常2液型熱硬化ポリウレタンと呼称され
る(以下単に2液型熱硬化ポリウレタンと呼称する)。
【0046】これらの2液型熱硬化ポリウレタンの製造
に際してはスプレー成形工法又はRIM工法のいずれか
の方法を用いることが好ましい。その際のスプレー設
備、RIM設備としては、特に限定されるものではなく
種々のものを用いることが可能であるが、ポリオール成
分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)の反応時
に優れた混合性を示すものが好ましく用いられる。3.ポリオール成分(A) ポリオール成分(A)とは、ポリオールを、さらに、必
要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤等
の安定剤、ウレタン化触媒又はヌレート化触媒等の触
媒、その他添加剤を含有する成分である。
【0047】これらの各成分について以下に説明する。3.1 ポリオール 本発明においてポリイソシアネート成分と反応させるポ
リオールとは、例えば多価アルコール、ポリエーテルポ
リオール(ポリオキシアルキレンポリエーテルポリオー
ルと呼称されることもある)、ポリエステルポリオー
ル、ポリマーポリオール等が例示できる。ポリオキシア
ルキレンポリオール、ポリエステルポリオールを用いる
ことが好ましい。
【0048】本願発明のポリオール成分として複数のポ
リオール成分を組み合わせることが好ましく、以下の組
み合わせが好適に用いられる。 (a−1)活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加
重合した平均官能基数2〜4、水酸基価24〜120m
gKOH/gのポリエーテルポリオール、(a−2)水
酸基価50〜120mgKOH/gのポリエステルジオ
ール、および(a−3)水酸基価50〜120mgKO
H/gのポリカーボネートジオールからなる群から選ば
れる少なくとも1種の化合物またはその混合物と、(a
−4)平均官能基数が1.5〜2.5、代表的には2
で、水酸基価が1000〜2000mgKOH/gの非
アミン系グリコールとの混合物である。
【0049】これらのポリオールの量比は、本願発明の
熱硬化ポリウレタン樹脂の物性を満たすように適宜決定
することができるが、好ましくは(a−1)活性水素化
合物にアルキレンオキシドを付加重合した平均官能基数
2〜4、水酸基価24〜120mgKOH/gのポリエ
ーテルポリオール、(a−2)水酸基価50〜120m
gKOH/gのポリエステルジオール、および(a−
3)水酸基価50〜120mgKOH/gのポリカーボ
ネートジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種
の化合物またはその混合物 100重量部に対し、(a
−4)平均官能基数が1.5〜2.5、代表的には2
で、水酸基価が1000〜2000mgKOH/gの非
アミン系グリコール 8〜40重量部、より好ましくは
10〜35重量部である。
【0050】より好ましくは、前記(a−1)ポリエー
テルポリオール100〜50重量部に対し、前記(a−
2)ポリエステルジオールおよび前記(a−3)ポリカ
ーボネートジオールのいずれかまたはその両方を1〜5
0重量部の割合で配合した混合物100重量部と、前記
(a−4)非アミン系グリコール 8〜40重量部であ
る。
【0051】さらに、前記したようなより好ましい物性
を有する熱硬化ウレタン樹脂を得ようとする場合には、
以下の組み合わせによる複数のポリオール成分を用いる
ことが好ましい。すなわち、(a−1−2)非アミン系
多価アルコールにアルキレンオキシドを付加重合した平
均官能基数2〜4、水酸基価24〜120mgKOH/
gのポリエーテルポリオール、(a−2)水酸基価50
〜120mgKOH/gのポリエステルジオール、およ
び(a−3)水酸基価50〜120mgKOH/gのポ
リカーボネートジオールからなる群から選ばれる少なく
とも1種の化合物またはその混合物と、(a−4)平均
官能基数が1.5〜2.5、代表的には2で、水酸基価
が1000〜2000mgKOH/gの非アミン系グリ
コールとの混合物である。
【0052】これらのポリオールの量比は、本願発明の
熱硬化ポリウレタン樹脂の物性を満たすように適宜決定
することができるが、好ましくは(a−1−2)非アミ
ン系多価アルコールにアルキレンオキシドを付加重合し
た平均官能基数2〜4、水酸基価24〜120mgKO
H/gのポリエーテルポリオール、(a−2)水酸基価
50〜120mgKOH/gのポリエステルジオール、
および(a−3)水酸基価50〜120mgKOH/g
のポリカーボネートジオールからなる群から選ばれる少
なくとも1種の化合物またはその混合物 100重量部
に対し、(a−4)平均官能基数が1.5〜2.5、代
表的には2で、水酸基価が1000〜2000mgKO
H/gの非アミン系グリコール 8〜40重量部、より
好ましくは10〜35重量部である。
【0053】より好ましくは、前記(a−1−2)ポリ
エーテルポリオール100〜50重量部に対し、前記
(a−2)ポリエステルジオールおよび前記(a−3)
ポリカーボネートジオールのいずれかまたはその両方を
1〜50重量部の割合で配合した混合物100重量部
と、前記(a−4)非アミン系グリコール 8〜40重
量部である。
【0054】これらのポリオール混合物は更に、(c−
1)紫外線吸収剤、(c−2)酸化防止剤、(c−3)
耐熱安定剤および(c−4)多機能安定剤からなる群か
ら選ばれてなる少なくとも1種の安定剤(C)と、(d
−1)ウレタン化触媒および(d−2)ヌレート化触媒
からなる群から選ばれてなる少なくとも1種の触媒
(D)と、(E)顔料とを更に含有することが好ましい。
その量比は、特に限定されるものではないが、例えば、
前記(a−1)、(a−2)および(a−3)からなる
群から選ばれる少なくとも1種の化合物またはその混合
物100重量部、あるいは前記(a−1−2)、(a−
2)および(a−3)からなる群から選ばれる少なくと
も1種の化合物またはその混合物100重量部に対し
て、(c−1)紫外線吸収剤、(c−2)酸化防止剤、
(c−3)耐熱安定剤および(c−4)多機能安定剤か
らなる群から選ばれてなる少なくとも1種の安定剤
(C)0.01〜5.0重量部、より好ましくは0.0
5〜5.0重量部、(d−1)ウレタン化触媒および
(d−2)ヌレート化触媒からなる群から選ばれてなる
少なくとも1種の触媒(D)0.5〜3.0重量部、よ
り好ましくは0.6〜2.0重量部、(E)顔料0.1
〜10.0重量部、より好ましくは0.5〜8.0重量
部の割合とされることが望ましい。3.2.1 (a-1)のポリエーテルポリオール 本願発明に用いられる(a-1)とは活性水素化合物にア
ルキレンオキシドを付加重合した平均官能基数2〜4、
水酸基価24〜120mgKOH/gのポリエーテルポ
リオールであり、平均官能基数2〜4、24〜55mg
KOH/gとすることが更に好ましい。
【0055】水酸基価が24mgKOH/g以上とする
ことによりポリエーテルポリオールの粘度が低く、取り
扱いが簡便であり好ましく、120mgKOH/g以下
とすることにより、得られたポリウレタン樹脂の伸び率
高く好ましい。又、平均官能基数が2以上とすることに
より、ポリオール成分(A)とイソシアネート成分(B)
の反応硬化が向上し好ましく、4以下とすることにより
得られたポリウレタン樹脂の伸び率が高く好ましい。3.2.1.1 (a-1)製造用活性水素化合物 ポリオキシアルキレンポリオールの製造に際して開始剤
として用いられる活性水素化合物としては酸素原子上に
活性水素原子を有する活性水素化合物、窒素原子上に活
性水素原子を有する活性水素化合物等が挙げられる。
【0056】(1) 酸素原子上に活性水素原子を有す
る活性水素化合物 本発明の方法における活性水素化合物のうち、酸素原子
上に活性水素原子を有する活性水素化合物としては水、
炭素数1ないし20のカルボン酸、炭素数2ないし20の2な
いし6のカルボキシル基を有する多価カルボン酸、カル
バミン酸類、炭素数1ないし20のアルコール、炭素数2な
いし20の2ないし8の水酸基を有する多価アルコール、糖
類またはその誘導体、炭素数6ないし20の1ないし3の水
酸基を有する芳香族化合物等が挙げられる。
【0057】炭素数1ないし20のカルボン酸として
は、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、フェニル
酢酸、ジヒドロ桂皮酸またはシクロヘキサンカルボン
酸、安息香酸、パラメチル安息香酸または2-カルボキシ
ナフタレン等が挙げられる。炭素数2ないし20の2ないし
6のカルボキシル基を有する多価カルボン酸としては例
えば、蓚酸、マロン酸、こはく酸、マレイン酸、フマル
酸、アジピン酸、イタコン酸酸、ブタンテトラカルボン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリ
ット酸またはピロメリット酸等が挙げられる。
【0058】カルバミン酸としては例えば、N,N-ジエチ
ルカルバミン酸、N-カルボキシピロリドン等が挙げられ
る。炭素数1ないし20のアルコールとしては例えば、メ
タノール、エタノール、ノルマル-プロパノール、イソ
プロパノール、ノルマル-ブチルアルコール、sec-ブチ
ルアルコール、tert-ブチルアルコール、イソペンチル
アルコール、tert-ペンチルアルコール、ノルマル-オク
チルアルコール、ラウリルアルコール、セチルアルコー
ル、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、アリル
アルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビ
ノール、ベンジルアルコール、1-フェニルエチルアルコ
ール、トリフェニルカルビノールまたはシンナミルアル
コール等が挙げられる。
【0059】炭素数2ないし20の2ないし8の水酸基を有
する多価アルコールとしては例えばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブ
タンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオ
ール、1,4-シクロヘキサンジオール、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリト
ールまたはジペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0060】糖類またはその誘導体としては例えば、グ
ルコース、ソルビトール、デキストロース、フラクトー
スまたはシュクロース等が挙げられる。炭素数6ないし2
0の1ないし3の水酸基を有する芳香族化合物としては例
えば、フェノール、2-ナフトール、2,6-ジヒドロキシナ
フタレンまたはビスフェノールA等が挙げられる。
【0061】2ないし8の末端を有しその末端に1ないし8
の水酸基を有するポリアルキレンオキシドとしては例え
ばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドまた
はそれらのコポリマー等であって2ないし8の末端を有し
その末端に1ないし8の水酸基を有するポリアルキレンオ
キシドが挙げられる。 (2) 窒素原子上に活性水素原子を有する活性水素化合
物 又本発明の方法における活性水素化合物のうち、窒素原
子上に活性水素原子を有する活性水素化合物としては、
炭素数1ないし20の脂肪族または芳香族一級アミン、炭
素数2ないし20の脂肪族または芳香族二級アミン、炭素
数2ないし20の2ないし3の一級もしくは二級アミノ基を
有する多価アミン、炭素数4ないし20の飽和環状二級ア
ミン、炭素数4ないし20の不飽和環状二級アミン、炭素
数4ないし20の2ないし3の二級アミノ基を含む環状の多
価アミン、炭素数2ないし20の無置換またはN-一置換の
酸アミド、5ないし7員環の環状アミド類、炭素数4ない
し10のジカルボン酸のイミド等が挙げられる。
【0062】炭素数1ないし20の脂肪族または芳香族一
級アミンとしては例えば、メチルアミン、エチルアミ
ン、ノルマル-プロピルアミン、イソプロピルアミン、
ノルマル-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチ
ルアミン、tert-ブチルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ベンジルアミン、β-フェニルエチルアミン、アニ
リン、o-トルイジン、m-トルイジンまたはp-トルイジ
ン等が挙げられる。炭素数2ないし20の脂肪族または芳
香族二級アミンとしては例えば、ジメチルアミン、メチ
ルエチルアミン、ジエチルアミン、ジ-ノルマル-プロピ
ルアミン、エチル-ノルマル-ブチルアミン、メチル-sec
-ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロヘキシル
アミン、n-メチルアニリンまたはジフェニルアミン等が
挙げられる。
【0063】炭素数2ないし20の2ないし3の一級もしく
は二級アミノ基を有する多価アミンとしては例えば、エ
チレンジアミン、ジ(2-アミノエチル)アミン、ヘキサ
メチレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、
トリ(2-アミノエチル)アミン、N,N'-ジメチルエチレ
ンジアミン、N,N'-ジエチルエチレンジアミンまたはジ
(2-メチルアミノエチル)アミン等が挙げられる。
【0064】炭素数4ないし20の飽和環状二級アミンと
しては例えば、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンま
たは1,2,3,4-テトラヒドロキノリン等が挙げられる。炭
素数4ないし20の不飽和環状二級アミンとしては例え
ば、3-ピロリン、ピロール、インドール、カルバゾー
ル、イミダゾール、ピラゾールまたはプリン等が挙げら
れる。
【0065】炭素数4ないし20の2ないし3の二級アミノ
基を含む環状の多価アミンとしては例えば、ピペラジ
ン、ピラジンまたは1,4,7-トリアザシクロノナン等が挙
げられる。炭素数2ないし20の無置換またはN-一置換の
酸アミドとしては例えば、アセトアミド、プロピオンア
ミド、N-メチルプロピオンアミド、N-メチル安息香酸ア
ミドまたはN-エチルステアリン酸アミド等が挙げられ
る。
【0066】5ないし7員環の環状アミドとしては例え
ば、2-ピロリドンまたはε-カプロラクタム等が挙げら
れる。炭素数4ないし10のジカルボン酸のイミドとして
は例えば、こはく酸イミド、マレイン酸イミドまたはフ
タルイミド等が挙げられる。これらの活性水素化合物の
うち、炭素数2ないし20のアルコール、炭素数2ないし2
0の2ないし8の水酸基を有する多価アルコール、糖類ま
たはその誘導体、2ないし8の末端を有しその末端に2な
いし8の水酸基を有する分子量100ないし4500のポリアル
キレンオキシド、炭素数2ないし20の脂肪族または芳香
族二級アミン、炭素数2ないし20の2ないし3の一級もし
くは二級アミノ基を有する多価アミン、炭素数4ないし2
0の飽和環状二級アミン、炭素数4ないし20の2ないし3の
二級アミノ基を含む環状の多価アミンが好ましい。
【0067】更に、炭素数2ないし10の2ないし4の水酸
基を有する多価アルコール、ポリエチレンオキシド、ポ
リプロピレンオキシドもしくはそれらのコポリマー等で
あって2ないし6の末端を有しその末端に2ないし4の水酸
基を有する分子量100ないし4500のポリアルキレンオキ
シド、炭素数2ないし10の2ないし3の二級アミノ基を有
する多価アミン、炭素数4ないし10の飽和環状二級アミ
ン、炭素数4ないし10の2ないし3の二級アミノ基を含む
環状の多価アミン等が特に好ましい。3.2.1.2 (a-1)製造用アルキレンオキシド アルキレンオキシドとしては、例えばエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-
ブチレンオキシド、スチレンオキシド、シクロヘキセン
オキシド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、
メチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル
またはフェニルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物
が挙げられる。
【0068】これらのアルキレンオキシド化合物のう
ち、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチ
レンオキシドまたはスチレンオキシドが好ましく、エチ
レンオキシド、プロピレンオキシドが最も好ましい。非
アミン系開始剤を使用することにより、長期間高温下に
保持しても変色の恐れが著しく低減し好ましい。3.2.1.3 (a-1-2) ポリエーテルポリオール 本願発明に用いられる(a-1-2)とは、非アミン系多価ア
ルコールにアルキレンオキシドを付加重合した平均官能
基数2〜4、水酸基価24〜120mgKOH/gのポ
リエーテルポリオールであり、平均官能基数2〜4、2
4〜55mgKOH/gとすることが更に好ましい。
【0069】水酸基価が24mgKOH/g以上とする
ことによりポリエーテルポリオールの粘度が低く、取り
扱いが簡便であり好ましく、120mgKOH/g以下
とすることにより、得られたポリウレタン樹脂の伸び率
高く好ましい。又、平均官能基数が2以上とすることに
より、ポリオール成分(A)とイソシアネート成分
(B)の反応硬化が向上し好ましく、4以下とすること
により得られたポリウレタン樹脂の伸び率が高く好まし
い。
【0070】例えば炭素数1乃至16の多価アルコール
好ましくは炭素数1乃至10の多価アルコールを開始剤
にアルキレンオキシド類を1種又は2種以上を付加重合
したものである。多価アルコールの具体例としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオ
ール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエ
チレングリコール、ペンタンジオール、シクロヘキサン
ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリ
メチロールエタン、ペンタエリスリトール等の非アミン
系多価アルコールが挙げられ、この中でもエチレングリ
コール、トリプロピレングリコール、ジエチレングリコ
ール、あるいはグリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ジグリセリンが好ましい。
【0071】アルキレンオキシド類としては、例えばエ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオ
キシド、2,3-ブチレンオキシド、スチレンオキシド、シ
クロヘキセンオキシド、エピクロロヒドリン、エピブロ
モヒドリン、メチルグリシジルエーテル、アリルグリシ
ジルエーテルまたはフェニルグリシジルエーテル等のエ
ポキシ化合物が挙げられる。
【0072】これらのアルキレンオキシド化合物のう
ち、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチ
レンオキシドまたはスチレンオキシドが好ましく、エチ
レンオキシド、プロピレンオキシドが最も好ましい。非
アミン系開始剤を使用することにより、長期間高温下に
保持しても変色の恐れが著しく低減し好ましい。3.2.2 (a-2) ポリエステルジオール 本願発明に用いられる(a-2)とは水酸基価50〜12
0mgKOH/gのポリエステルジオールであり、非ア
ミン系グリコールとジカルボン酸の脱水縮合物である。
水酸基価が50mgKOH/g以上であると融点が取り
扱い容易な範囲となり好ましく、又120mgKOH/
g以下とすることによりポリウレタン樹脂の硬度がより
適切な範囲となるので好ましい。より好ましくは、水酸
基価が52〜100mgKOH/gのポリエステルジオ
ールである。
【0073】非アミン系グリコールとしては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレン
グリコール、ペンタンジオール、シクロヘキサンジオー
ル、等が挙げられ、この中でもエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール等が好ましい。
【0074】ジカルボン酸類としては、コハク酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、o-フタル酸、m-フタル酸、p-フタ
ル酸、アゼライン酸、スベリン酸、リシノール酸等が挙
げられ、この中でもアジピン酸、テレフタル酸が好まし
い。3.2.3 (a-3) ポリカーボネートジオール 本願発明に用いられる(a-3)としては水酸基価50〜
120mgKOH/gのポリカーボネートジオールであ
り、非アミン系グリコールとジメチルカーボネートのエ
ステル交換反応により得られる。
【0075】その水酸基価が50以上とすることにより
ポリカーボネートジオールの融点が適切な範囲となり、
又、120mgKOH/g以下が得られたポリウレタン
樹脂の硬度より適切な範囲となり好ましい。より好まし
くは、水酸基価が52〜100mgKOH/gのポリカ
ーボネートジオールである。用いられる非アミン系グリ
コールとしては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ペンタンジオール、シクロヘキサンジオー
ル、等が挙げられ、この中でもエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール等が好ましい。3.2.4 使用比率 3.2.4.1 (a-1),(a-2),(a-3)の使用比率 上記(a-1),(a-2),(a-3)は混合で用いることが好まし
く、特に(a-2)と(a-3)の混合物の総量と(a-1)の混合
比率を規定することにより一層好ましい熱硬化ポリウレ
タン樹脂が得られる。具体的には(a-1)/{(a-2)
+(a-3)}の混合重量比率が100/1〜50/50で
ある。(a-2),(a-3)の総量が(a-1)に対して重量比率
が50以上とすることによりポリオール成分の粘度を適
切にすることができ、取り扱いが容易になるので好まし
い。尚、物性を損なわない範囲内でカプロラクタムジオ
ール、ポリテトラメチレングリコール(PTMEG)、
ポリマーポリオール(POP)等使用することができ
る。3.2.4.2 (a-1-2),(a-2),(a-3)の使用比率 同様に、上記(a-1-2),(a-2),(a-3)は混合で用いるこ
とが好ましく、特に(a-2)と(a-3)の混合物の総量と
(a-1-2)の混合比率を規定することにより一層好ましい
熱硬化ポリウレタン樹脂が得られる。具体的には(a-1
-2)/{(a-2)+(a-3)}の混合重量比率が100/
1〜50/50である。(a-2),(a-3)の総量が(a-1-
2)に対して重量比率が50以上とすることによりポリオ
ール成分の粘度を適切にすることができ、取り扱いが容
易になるので好ましい。尚、物性を損なわない範囲内で
カプロラクタムジオール、ポリテトラメチレングリコー
ル(PTMEG)、ポリマーポリオール(POP)等使
用することができる。3.2.5 (a-4) 非アミン系グリコール 本願発明で用いられる(a-4)とは平均官能基数が1.
5〜2.5、水酸基価1000〜2000mgKOH/
gの非アミン系グリコールであり、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ト
リメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
5ペンタジオール等が挙げられ、好ましくはエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ールである。その水酸基価が1000mgKOH/g以
上、2000mgKOH/g以下とすることにより、ポ
リオール成分とイソシアネート成分の反応硬化、ポリウ
レタン樹脂の硬度を好ましい範囲に保つことができ、好
ましい。さらに好ましくは、平均官能基数が2の非アミ
ン系グリコールである。
【0076】(a-4)の使用部数は、(a-1)、(a-2)、
(a-3)の総和を100重量部としたとき、あるいは(a-
1-2),(a-2),(a-3)の総和を100重量部としたとき、
8〜40重量部が好ましく、さらに好ましくは10〜3
5重量部が好ましい。8重量部以上40重量部以下の範
囲とすることにより得られるポリウレタン樹脂の硬度が
好ましい範囲に保つことができる。3.2.6 架橋剤 3.2.6.1 ポリエーテルポリオール架橋剤 また、本願発明には平均官能基数3〜6、水酸基価30
0〜2000mgKOH/gの活性水素化合物又は前記
活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加重合したポ
リエーテルポリオールを架橋剤として使用できる。
【0077】活性水素化合物の具体例としては、酸素原
子上に活性水素原子を有する活性水素化合物、窒素原子
上に活性水素原子を有する活性水素化合物等が挙げられ
る。 (1) 酸素原子上に活性水素原子を有する活性水素化
合物 本発明の方法における活性水素化合物のうち、酸素原子
上に活性水素原子を有する活性水素化合物としては水、
炭素数1ないし20のカルボン酸、炭素数2ないし20の2な
いし6のカルボキシル基を有する多価カルボン酸、カル
バミン酸類、炭素数1ないし20のアルコール、炭素数2な
いし20の2ないし8の水酸基を有する多価アルコール、糖
類またはその誘導体、炭素数6ないし20の1ないし3の水
酸基を有する芳香族化合物、2ないし8の末端を有しその
末端に1ないし8の水酸基を有するポリアルキレンオキシ
ド等が挙げられる。
【0078】炭素数1ないし20のカルボン酸として
は、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、フェニル
酢酸、ジヒドロ桂皮酸またはシクロヘキサンカルボン
酸、安息香酸、パラメチル安息香酸または2-カルボキシ
ナフタレン等が挙げられる。炭素数2ないし20の2ないし
6のカルボキシル基を有する多価カルボン酸としては例
えば、蓚酸、マロン酸、こはく酸、マレイン酸、フマル
酸、アジピン酸、イタコン酸酸、ブタンテトラカルボン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリ
ット酸またはピロメリット酸等が挙げられる。
【0079】カルバミン酸としては例えば、N,N-ジエチ
ルカルバミン酸、N-カルボキシピロリドン、N-カルボキ
シアニリンまたはN,N'-ジカルボキシ-2,4-トルエンジア
ミン等が挙げられる。炭素数1ないし20のアルコールと
しては例えば、メタノール、エタノール、ノルマル-プ
ロパノール、イソプロパノール、ノルマル-ブチルアル
コール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコー
ル、イソペンチルアルコール、tert-ペンチルアルコー
ル、ノルマル-オクチルアルコール、ラウリルアルコー
ル、セチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘ
キサノール、アリルアルコール、クロチルアルコール、
メチルビニルカルビノール、ベンジルアルコール、1-フ
ェニルエチルアルコール、トリフェニルカルビノールま
たはシンナミルアルコール等が挙げられる。
【0080】炭素数2ないし20の2ないし8の水酸基を有
する多価アルコールとしては例えばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブ
タンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオ
ール、1,4-シクロヘキサンジオール、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリト
ールまたはジペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0081】糖類またはその誘導体としては例えば、グ
ルコース、ソルビトール、デキストロース、フラクトー
スまたはシュクロース等が挙げられる。炭素数6ないし2
0の1ないし3の水酸基を有する芳香族化合物としては例
えば、フェノール、2-ナフトール、2,6-ジヒドロキシナ
フタレンまたはビスフェノールA等が挙げられる。
【0082】2ないし8の末端を有しその末端に1ないし8
の水酸基を有するポリアルキレンオキシドとしては例え
ばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドまた
はそれらのコポリマー等であって2ないし8の末端を有し
その末端に1ないし8の水酸基を有するポリアルキレンオ
キシドが挙げられる。 (2) 窒素原子上に活性水素原子を有する活性水素化合
物 又本発明の方法における活性水素化合物のうち、窒素原
子上に活性水素原子を有する活性水素化合物としては、
炭素数1ないし20の脂肪族または芳香族一級アミン、炭
素数2ないし20の脂肪族または芳香族二級アミン、炭素
数2ないし20の2ないし3の一級もしくは二級アミノ基を
有する多価アミン、炭素数4ないし20の飽和環状二級ア
ミン、炭素数4ないし20の不飽和環状二級アミン、炭素
数4ないし20の2ないし3の二級アミノ基を含む環状の多
価アミン、炭素数2ないし20の無置換またはN-一置換の
酸アミド、5ないし7員環の環状アミド類、炭素数4ない
し10のジカルボン酸のイミド等が挙げられる。
【0083】炭素数1ないし20の脂肪族または芳香族一
級アミンとしては例えば、メチルアミン、エチルアミ
ン、ノルマル-プロピルアミン、イソプロピルアミン、
ノルマル-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチ
ルアミン、tert-ブチルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ベンジルアミン、β-フェニルエチルアミン、アニ
リン、o-トルイジン、m-トルイジンまたはp-トルイジ
ン等が挙げられる。炭素数2ないし20の脂肪族または芳
香族二級アミンとしては例えば、ジメチルアミン、メチ
ルエチルアミン、ジエチルアミン、ジ-ノルマル-プロピ
ルアミン、エチル-ノルマル-ブチルアミン、メチル-sec
-ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロヘキシル
アミン、n-メチルアニリンまたはジフェニルアミン等が
挙げられる。
【0084】炭素数2ないし20の2ないし3の一級もしく
は二級アミノ基を有する多価アミンとしては例えば、エ
チレンジアミン、ジ(2-アミノエチル)アミン、ヘキサ
メチレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、
トリ(2-アミノエチル)アミン、N,N'-ジメチルエチレ
ンジアミン、N,N'-ジエチルエチレンジアミンまたはジ
(2-メチルアミノエチル)アミン等が挙げられる。
【0085】炭素数4ないし20の飽和環状二級アミンと
しては例えば、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンま
たは1,2,3,4-テトラヒドロキノリン等が挙げられる。炭
素数4ないし20の不飽和環状二級アミンとしては例え
ば、3-ピロリン、ピロール、インドール、カルバゾー
ル、イミダゾール、ピラゾールまたはプリン等が挙げら
れる。
【0086】炭素数4ないし20の2ないし3の二級アミノ
基を含む環状の多価アミンとしては例えば、ピペラジ
ン、ピラジンまたは1,4,7-トリアザシクロノナン等が挙
げられる。炭素数2ないし20の無置換またはN-一置換の
酸アミドとしては例えば、アセトアミド、プロピオンア
ミド、N-メチルプロピオンアミド、N-メチル安息香酸ア
ミドまたはN-エチルステアリン酸アミド等が挙げられ
る。5ないし7員環の環状アミドとしては例えば、2-ピロ
リドンまたはε-カプロラクタム等が挙げられる。
【0087】炭素数4ないし10のジカルボン酸のイミド
としては例えば、こはく酸イミド、マレイン酸イミドま
たはフタルイミド等が挙げられる。これらの活性水素化
合物のうち、水、炭素数1ないし20のアルコール、炭素
数2ないし20の2ないし8の水酸基を有する多価アルコー
ル、糖類またはその誘導体、2ないし8の末端を有しその
末端に1ないし8の水酸基を有する分子量100ないし4500
のポリアルキレンオキシド、炭素数2ないし20の脂肪族
または芳香族二級アミン、炭素数2ないし20の2ないし3
の一級もしくは二級アミノ基を有する多価アミン、炭素
数4ないし20の飽和環状二級アミン、炭素数4ないし20の
2ないし3の二級アミノ基を含む環状の多価アミンが好ま
しい。
【0088】更に、炭素数2ないし10の3ないし6の水
酸基を有する多価アルコール、ポリエチレンオキシド、
ポリプロピレンオキシドもしくはそれらのコポリマー等
であって2ないし6の末端を有しその末端に3ないし6の
水酸基を有する分子量100ないし4500のポリアルキレン
オキシド、炭素数2ないし10の3ないし6の二級アミノ
基を有する多価アミン、炭素数4ないし10の飽和環状二
級アミン、炭素数4ないし10の3ないし6の二級アミノ
基を含む環状の多価アミン等が特に好ましい。
【0089】これら活性水素化合物に付加重合させるア
ルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピ
レンオキシドが好ましい。架橋剤はポリオール成分
(A)とイソシアネート成分(B)の反応硬化を早め、
又、得られたポリウレタン樹脂の硬度を高くし、さらに
耐熱,耐光物性を向上させる働きをするので添加するこ
とが好ましい。又ポリウレタン樹脂の架橋度を高める働
きをするので好ましい。
【0090】この効果は平均官能基数が6以下で顕著で
あり、特に得られたポリウレタン樹脂の架橋度を高め且
つ伸び率を高く維持することができ、好ましい。架橋剤
の使用部数は(a-1)、(a-2)、(a-3)の総和を100
重量部としたとき0.1〜5重量部が好ましい。0.1
重量部以上で前記耐熱性等の向上効果が顕著であり好ま
しい。又平均官能基数が6以下、あるいは添加部数が5
重量部以下とすることにより、得られたポリウレタン樹
脂の架橋度を高め且つ伸び率を高く維持することができ
るので好ましい。3.2.6.2 非アミン系ポリエーテルポリオール架
橋剤 また、ポリオール成分(A)として(a-1-2),(a-2),(a
-3)および(a-4)を組み合わせる本願発明の好ましい実
施態様においては、3.2.6.1に示す架橋剤に代え
て、平均官能基数3〜6、水酸基価300〜2000m
gKOH/gの非アミン系多価アルコール又は前記非ア
ミン系多価アルコールにアルキレンオキシドを付加重合
したポリエーテルポリオールを架橋剤として使用するこ
とが好ましい。
【0091】多価アルコールの具体例としては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチ
レングリコール、ペンタンジオール、シクロヘキサンジ
オール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメ
チロールエタン、ペンタエリスリトー、ソルビトール等
の非アミン系多価アルコールが挙げられ、その中でも、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ソルビトールが好ましい。
【0092】アルキレンオキシド類としては、例えばエ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオ
キシド、2,3-ブチレンオキシド、スチレンオキシド、シ
クロヘキセンオキシド、エピクロロヒドリン、エピブロ
モヒドリン、メチルグリシジルエーテル、アリルグリシ
ジルエーテルまたはフェニルグリシジルエーテル等のエ
ポキシ化合物が挙げられる。
【0093】これらのアルキレンオキシド化合物のう
ち、エチレンオキシド、プロピレンオキシドが好まし
い。架橋剤はポリオール成分(A)とイソシアネート成
分(B)の反応硬化を早め、又、得られたポリウレタン
樹脂の硬度を高くし、さらに耐熱,耐光物性を向上させ
る働きをするので添加することが好ましい。又ポリウレ
タン樹脂の架橋度を高める働きをするので好ましい。
【0094】この効果は平均官能基数が6以下で顕著で
あり、特に得られたポリウレタン樹脂の架橋度を高め且
つ伸び率を高く維持することができ、好ましい。架橋剤
の使用部数は(a-1-2)、(a-2)、(a-3)の総和を10
0重量部としたとき0.1〜5重量部が好ましい。0.
1重量部以上で前記耐熱性等の向上効果が顕著であり好
ましい。又平均官能基数が6以下、あるいは添加部数が
5重量部以下とすることにより、得られたポリウレタン
樹脂の架橋度を高め且つ伸び率を高く維持することがで
きるので好ましい。
【0095】3.3 (C)安定剤 本願発明で用いられる安定剤(C)とは(c-1)紫外線吸収
剤、(c-2)酸化防止剤、(c-3)耐熱安定剤、および(c-4)
多機能安定剤の群から選ばれる少なくとも1種であり、
(a-1),(a-2),(a-3)の総和を100重量部、あるいは
(a-1-2)、(a-2)、(a-3)の総和を100重量部とし
たとき、安定剤(C)が、0.01〜5.0重量部、より
好ましくは0.5〜5.0重量部であることが好まし
い。添加部数が0.01重量部以上とすることにより得
られたポリウレタン樹脂の耐熱,耐光物性が著しく向上
し好ましく、添加部数を5.0重量部以下とすることに
より、安定剤のポリウレタン樹脂の表面へのブリードア
ウトすることを防止でき、ポリウレタンフォームパッド
との接着性能を高く維持することができ、更にポリウレ
タン樹脂の表面の白化を予防することができ好ましい。
【0096】これら紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安
定剤、多機能安定剤は単独で使用しても良く、あるいは
併用して使用しても良い。3.3.1 (c−1)紫外線吸収剤 紫外線吸収剤とは紫外線吸収能をもった安定剤であり、
特に限定されるわけではないが、例えば、ベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤、サリチレート系
紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ア
クリロニトリル系紫外線吸収剤、およびニッケルないし
コバルト錯塩系紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0097】一般に使用できる紫外線吸収剤は、ベンゾ
フェノン系紫外線吸収剤および/またはベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤が特に好ましく、具体的には次に挙
げるようなものが有る。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
としては、特に限定されるわけではないが、例えば、2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n
−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、2,2′−
ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノ
ン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベ
ンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−
ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロ
ルベンゾフェノン、ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロ
キシ−5−ベンゾイルフェニル)メタンなどを例示でき
る。
【0098】また、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤とし
て、一般に市販されているものを用いることも可能であ
り、それらの具体例としては、例えば、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン(SEESORB 100(シブ
ロ化成)、バイオソーブ 100(共同)、KEMIS
ORB 10(ケミプロ化成)、ASL 23(湘南化学
工業)、UVINUL 400(BASF)、Inhi
bitor DHBP(Eastman Koda
k))、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
(Sumisorb 110(住友)、SEESORB
101(シブロ化成)、バイオソーブ 110(共
同)、KEMISORB 11(ケミプロ化成)、AS
L 24(湘南化学工業)、UVINUL M−40(B
ASF)、サイアソーブUV 9(ACC)、トミソー
ブ 300(吉富))、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン−5−スルホン酸(SEESORB 1
01 S(シブロ化成)、KEMISORB 11 S
(ケミプロ化成)、ASL 24 S,24 ST(湘南
化学工業)、UVINUL MS−40(BASF)、
サイアソーブ UV 284(ACC)、ハリソーブ 1
01S(吉富))、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキ
シベンゾフェノン(アデカスタブ 1413(旭電
化)、Sumisorb 130(住友)、SEESO
RB 102(シブロ化成)、KEMISORB 12
(ケミプロ化成)、バイオソーブ 530(共同)、サ
イアソーブUV 531(ACC)、トミソーブ 800
(吉富)、ハリソーブ 108(播磨))、2−ヒドロ
キシ−4−n−ドデシルオキベンゾフェノン(Inhi
bitorDHBP(Eastman Kodak)、
SEESORB 103(シブロ化成)、KEMISO
RB 13(ケミプロ化成)、UV−ehek Ald−
320(Fero))、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒ
ドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン(アデカスタ
ブ LA−51(旭電化))、2,2′−ジヒドロキシ
−4−メトキシ ベンゾフェノン(KEMISORB1
11(ケミプロ化成)、サイアソーブ UV 24(AC
C))、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキ
シ ベンゾフェノン(UVINUL D−49(BAS
F))が、例示できるが、もちろんこれらに何ら限定さ
れるものではない。
【0099】またベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と
しては、特に限定されるわけではないが、例えば、2−
(2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル
フェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェ
ニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5−エ
チルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジメチルフェニル)−5−メトキシベンゾ
トリアゾール、2−(2′−メチル−4′−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ステアリ
ルオキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)−5−メチ
ルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5−
カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾールエチルエステ
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′−メチル−5′−t
−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−
5′−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロ
キシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−5′−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−5′−シクロヘキシルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′,5′−ジ
メチルフェニル)−5−カルボン酸ベンゾトリアゾール
ブチルエステル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′
−ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′
−ヒドロキシ−4′,5′−ジクロルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−
ジメチルフェニル)−5−エチルスルホンベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−5′−メトキシフェニル)−5−メチルベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニ
ル)−5−カルボン酸エステルベンゾトリアゾール、2
−(2′−アセトキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾールなどを例示できる。また、市販のベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール(アデカスタブ LA−32(旭電化)、S
umisorb200(住友)、SEESORB 70
1(シブロ化成)、TINUVIN-P(チバ・ガイギ
ー)、KEMISORB 71(ケミプロ化成)、バイ
オソーブ 520(共同)、JF−77(城北))、2
−[2′−ヒドロキシ−3′,5′−ビス(α,α−ジ
メチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール(TI
NUVIN-234(チバ・ガイギー))、2−(2′
−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチル−フェニ
ル)ベンゾトリアゾール(アデカスタブ LA−38
(旭電化)、Sumisorb 320(住友)、SE
ESORB 705(シブロ化成)、TINUVIN-3
20(チバ・ガイギー)、バイオソーブ 582(共
同))、2−(2′−ヒドロキシ−3−t−ブチル−
5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリゾール
(アデカスタブ LA−36(旭電化)、Sumiso
rb 300(住友)、SEESORB 703(シブロ
化成)、TINUVIN-326(チバ・ガイギー)、
バイオソーブ(共同)、トミソーブ(吉富)、JF−6
00(城北))、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′
−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール(アデカスタブ LA−34(旭電化)、SEE
SORB702(シブロ化成)、TINUVIN-32
7(チバ・ガイギー)、KEMISORB 72(ケミ
プロ化成)、バイオソーブ580(共同))、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミル)−
ベンゾトリアゾール(Sumisorb 350(住
友)、SEESORB 704(シブロ化成)、TIN
UVIN-328(チバ・ガイギー)、バイオソーブ 5
91(共同))、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−
オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(Sumiso
rb 340(住友)、SEESORB 709(シブロ
化成)、バイオソーブ 583(共同)、JF−83
(城北)、Cyasorb UV5411(AC
C))、2,2′−メチレン ビス[4−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾト
リアゾール−2−イル)フェノール](アデカスタブ
LA−31(旭電化))が挙げられるが、もちろんこれ
らに限定されるわけではない。
【0100】サリチレート系紫外線吸収剤としては、特
に限定されるわけではないが、例えば、フェニルサリチ
レート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、
p−オクチルフェニルサリチレートが挙げられる。市販
のものとしては、例えば、フェニルサリシレート(SE
ESORB 201(シブロ化成)、サロールP(岩
城)、KEMISORB 21(ケミプロ化成))、4
−t−ブチルフェニルサリシレート(SEESORB
202(シブロ化成)、ブチサロール(岩城)、KEM
ISORB 28(ケミプロ化成)DICTBS(日
本))が挙げられるが、もちろんこれらに何ら限定され
るものではない。
【0101】また、シアノアクリレート系紫外線吸収剤
としては、エチル−2−シアノ−3,3'−ジフェニル
アクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−
(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−
シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)ア
クリレートが挙げられる。市販のものとしては、例え
ば、エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリ
レート(SEESORB501(シブロ化成)、バイオ
ソーブ 910(共同)、ユヒソレーター 300(第一
化成工業)、UVINUL N−589(BAS
F))、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3′−
ジフェニルアクリレート(UVINUL N−589
(BASF))が挙げられるが、もちろんこれらに何ら
限定されるものではない。
【0102】さらに、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤とし
ては、特に限定されるわけではないが、例えば、ニッケ
ルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2'−
チオビス(4−tert−オクチルフェノレート)−n
−ブチルアミンニッケル(II)、2−2'−チオビス
(4−tert−オクチルフェノレート)−2−エチル
ヘキシルアミンニッケル(II)、2−2'−チオビス
(4−tert−オクチルフェノレート)トリエタノー
ルアミンニッケル(II)が挙げられる。
【0103】また、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバケート、2−メチル−2−(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−
N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)プロピオンアミド、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマ
ロネート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル) 1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボキシレート、ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラ
メチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,
4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]]、ポリ[(6
−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル){(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメ
チルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合
物、N,N'−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジ
アミンと2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]
−6−クロロ−1,3,5−トリアジンとの重縮合物、
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノー
ルおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5.5]ウンデカンと1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボン酸との重縮合物、ビス(1−オクトキシ−2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケー
トなどが例示できるが、これらに限定されるものではな
い。また、市販のヒンダードアミン系紫外線吸収剤とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、ビス−
[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル]
セバケート(TINUVIN-770(チバ・ガイギ
ー)、Sanol LS−770(三共)、アデカスタ
ブ LA−77(旭電化))、ビス−[N−メチル−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル]セ
バケート(Tinuvin-765(チバ・ガイギ
ー)、SANOL LS 765(三共))、ビス−
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニ
ル)−2−(3,5−ジ−テトラ−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)−2−n−ブチルマロネート(TINU
VIN-144(チバ・ガイギー))、テトラキス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
1,2,3, 4−ブタン テトラ カルボキシレート
(アデカスタブ LA−57(旭電化))、テトラキス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)−1,2,3,4−ブタン テトラ カルボキシレー
ト(アデカスタブ LA−52(旭電化))、2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)
−1,2,3,4−ブタン テトラ カルボキシレート
(アデカスタブ LA−67(旭電化)1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)
−1,2,3,4−ブタン テトラ カルボキシレート
(アデカスタブ LA−62(旭電化))などが挙げら
れる。
【0104】さらに、紫外線吸収剤として、高分子量の
ものが市販されており、例えば旭電化製のMARK L
A−51、MARK LA−31、シプロ化成製のSE
ESORB 706、竹本油脂製のUVA 101等が利
用可能である。上記紫外線吸収剤(c−1)の配合量
は、ウレタン系樹脂100重量部に対し、0.01〜1
0重量部の範囲が好ましい。0.01重量部より少ない
ときは、ウレタン系樹脂の耐候性が、充分に優れたもの
とならず、他方、10重量部より多いときは、他の樹脂
添加物とともに樹脂表面に噴き出したりするという問題
がおこり、好ましくない。上記範囲のうち、0.1〜3
重量部の範囲が特に好ましい。3.3.2(c−2)酸化防止剤 酸化防止剤とは酸化防止能をもった安定剤であり、特に
限定されるわけではないが、例えば、ヒンダードフェノ
ール系安定剤、アミン系安定剤、リン系安定剤、イオウ
安定剤等の安定剤が挙げられる。
【0105】ヒンダードフェノール系酸化防止剤として
は、特に限定されるわけではないが例えば、例えば3,9-
ビス(2-(3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ)-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,1
0-テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、1,3,5-トリス
(4-t-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチル−ベンジル)イ
ソシアネート、テトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、n-オクタデシル3-
(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート、トリエチレングリコール ビス[2-[3-(3-t-ブチル
-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート]、2,
2'-エチリデンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェノール)、2,
2'-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、
4,4'-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,6
-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノールなどが挙げられる。
【0106】また、リン系安定剤としては、特に限定さ
れるわけではないが、ホスファイト類、例えばトリデシ
ルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、
トリス2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト、
テトラキス2,4−ジ−t−ブチルフェニル−4,4'
−ビフェニレン−ジ−ホスファイトなど)およびヒドラ
ジン類(N−サリチロイル−N'−アルデヒドヒドラジ
ンなど)などが例示できる。
【0107】イオウ系安定剤としては、特に限定される
わけではないが、例えば、ラウリルステアリルチオジプ
ロピオネート、ジラウリル−3,3´−チオジプロピオ
ネート、ジミリスチル−3,3´−チオジプロピオネー
ト、ジステアリル−3,3´−チオジプロピオネート、
ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプ
ロピオネート)などを例示できる。
【0108】また、酸化防止剤として市販されているも
のを用いることもでき、具体的には例えば、チバガイギ
ー製ヒンダードフェノールタイプのIRGANOX24
5、IRGANOX259、IRGANOX1010、
IRGANOX1035あるいは、城北化学工業製リン
系化合物JP310、JP333E等が挙げられるが、
もちろんこれらに何ら限定されるものではない。3.3.3 (c−3)耐熱安定剤 耐熱安定剤とは耐熱安定能をもった安定剤であり、具体
的には城北化学工業製リン化合物JPP100、JPP
2000等である。3.3.4 (c−4)多機能安定剤 多機能安定剤とは例えば、紫外線吸収機能と酸化防止機
能の両機能を併せ持った安定剤であり、具体的には、例
えば、一般式(F1)で表わされるベンゾトリアゾリル
−アルキルビスフェノール化合物を好ましく例示でき
る。
【0109】
【化14】
【0110】(式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアルキ
ルアリール基のいずれかであり、R1はアルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリー
ルアルキル基のいずれかであり、R2は水素原子,アル
キル基又はアリール基のいずれかであり、R3、R4は、
それぞれアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又
はアルキルアリール基いずれかであり、R3及びR4は同
一であっても異なっていてもよい。) X、R1、R2、R3、R4は互いに同じ置換基でも異なっ
ていてもよい。
【0111】一般式(F1)で表される化合物のうち、
Xがハロゲン原子であるベンゾトリアゾリル−アルキル
ビスフェノール化合物としては、例えば、2−(5−ク
ロロベンゾトリアゾリル)−4−t−ブチル−6′−t
−ブチル−4′−メチル−2,2′−メチレンビスフェ
ノール、2−(5−クロロベンゾトリアゾリル)−4−
t−ブチル−6′−t−ブチル−4′−t−ブチル−
2,2′−メチレンビスフェノール、2−(5−クロロ
ベンゾトリアゾリル)−4−t−ブチル−4′,6′−
ジ−t−アミル−2,2′−メチレンビスフェノール、
2−(5−クロロベンゾトリアゾリル)−4−t−ブチ
ル−4′,6′−ジ−t−オクチル−2,2′−メチレ
ンビスフェノール等が挙げられる。
【0112】この中でも一般式(F1)においてX及び
R2が水素であり、R1,R3及びR4がそれぞれ炭素数1
〜8のアルキル基である(ただしR1,R3及びR4は互
いに同一であっても異なっていてもよい)である化合物
を用いることが好ましい。即ち下記一般式(F3)を有
する化合物を用いることが好ましい。
【0113】
【化15】
【0114】(一般式(F3)中のR1,R3及びR4
それぞれ炭素数1〜8のアルキル基である。ただし
1,R3及びR4は互いに同一であっても異なっていて
もよい。) 具体例としては、下記の化合物があげられる。 (1) 6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−ブ
チル−6′−t−ブチル−4′−メチル−2,2′−メ
チレンビスフェノール、(2) 6−(2−ベンゾトリ
アゾリル)−4−t−ブチル−6′−t−ブチル−4′
−t−ブチル−2,2′−メチレンビスフェノール、
(3) 6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−ブ
チル−4′,6′−ジ−t−アミル−2,2′−メチレ
ンビスフェノール、(4) 6−(2−ベンゾトリアゾ
リル)−4−t−ブチル−4′,6′−ジ−t−オクチ
ル−2,2′−メチレンビスフェノール、(5) 6−
(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−オクチル−6′
−t−ブチル−4′−メチル−2,2′−メチレンビス
フェノール、(6) 6−(2−ベンゾトリアゾリル)
−4−t−オクチル−4′,6′−ジ−t−ブチル−
2,2′−メチレンビスフェノール (7) 6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−オ
クチル−4′,6′−ジ−t−アミル−2,2′−メチ
レンビスフェノール、(8) 6−(2−ベンゾトリア
ゾリル)−4−t−オクチル−4′,6′−ジ−t−オ
クチル−2,2′−メチレンビスフェノール、(9)
6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−オクチル−
4′,6′−ジ−t−オクチル−4′−メチル−2,
2′−メチレンビスフェノール、(10) 6−(2−
ベンゾトリアゾリル)−4−t−オクチル−4′,6′
−ジ−t−アミル−4′−メチル−2,2′−メチレン
ビスフェノール、(11) 6−(2−ベンゾトリアゾ
リル)−4−メチル−6′−t−ブチル−4′−メチル
−2,2′−メチレンビスフェノール、(12) 6−
(2−ベンゾトリアゾリル)−4−メチル−6′−t−
アミル−4′−メチル−2,2′−メチレンビスフェノ
ール、(13) 6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4
−メチル−6′−t−オクチル−4′−メチル−2,
2′−メチレンビスフェノール、(14) 6−(2−
ベンゾトリアゾリル)−4−メチル−4′,6′−ジ−
t−ブチル−2,2′−メチレンビスフェノール、(1
5) 6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−メチル−
4′,6′−ジ−t−アミル−2,2′−メチレンビス
フェノール、および(16) 6−(2−ベンゾトリア
ゾリル)−4−メチル−4′,6′−ジ−t−オクチル
−2,2′−メチレンビスフェノール。
【0115】これらの中で6−(2−ベンゾトリアゾリ
ル)−4−t−オクチル−6′−t−ブチル−4′−メ
チル−2,2′−メチレンビスフェノール;JAST5
00(城北化学工業製)等が特に好ましい。前記ベンゾ
トリアゾリル−アルキルビスフェノール化合物の含有量
に特に限定は無いが、ポリウレタン樹脂の製造に用いら
れるポリオール成分の総量又はポリウレタン樹脂に対し
て0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜5重量%
の量で用いられる。このようなポリオール組成物を用い
ることによって得られたポリウレタン樹脂は着色又熱劣
化が著しく抑制できる。
【0116】前記ベンゾトリアゾリル−アルキルビスフ
ェノール化合物は、前記ベンゾトリアゾリル−アルキル
ビスフェノール化合物は、単に所定温度において攪拌混
合する等任意の方法でポリオール成分と配合することが
できる。特に鉱油、パラフィン油又は植物油等で希釈し
た後、ポリオールに添加することにより、相溶性を一層
改善するので好ましい。
【0117】ベンゾトリアゾリル−アルキルビスフェノ
ール化合物を含有したポリオール組成物は親油性に富
み、耐揮散性が良好である。該ポリオール組成物及び該
ポリオール組成物により得られたポリウレタン樹脂は外
気および光の作用に長期間にわたり連続的に暴露された
場合にも効果的に保護される。3.4 (D)触媒 本願発明の熱硬化樹脂の製造に際しては触媒(D)を用い
ることが好ましく、この触媒としては(d-1)ウレタン化
触媒、(d-2)ヌレート化触媒が挙げられる。これらは単
独でも併用しても良いが、ポリオール成分(A)とイソ
シアネート成分(B)の反応硬化を著しく早めるために
は、併用することが好ましい。
【0118】これら(D)触媒使用量は(a-1),(a-2),(a
-3)の総和を100重量部、あるいは(a-1-2)、(a-
2)、(a-3)の総和を100重量部としたとき、0.5〜
3.0重量部である。0.5重量部以上とすることによ
りとポリオール成分とイソシアネート成分の反応硬化時
間を著しく短縮出来好ましく、3.0重量部以下とする
ことにより得られたポリウレタン樹脂の耐熱,耐光物性
向上し好ましい。3.4.1 (d−1)ウレタン化触媒 ウレタン化触媒としては、Sn系あるいはBi系金属触
媒の事である。Sn系触媒としては、酢酸錫、オクタン
酸錫、オレイン酸錫、ラウリル酸錫、スタナスオクトエ
ート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウ
レート、ジブチルチンジメルカプチド、ジブチルチンマ
レエート、ジメチルチンジラウレート、ジオクチルチン
ジメルカプチド等があり、Bi系触媒としては、ネオデ
カン酸ビスマス等が挙げられる。
【0119】これらの中で、ジメチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンジラウレートが、ポリオール成分とイ
ソシアネート成分の反応硬化を早めるので、特に好まし
い。3.4.2 (d−2) ヌレート化触媒 ヌレート化触媒としては、酢酸カリウム、オクチル酸カ
リウム、カリウムフェノラート、非アミン系グリコール
あるいは非アミン系ポリエーテルポリオールのKOH水
溶液による一部アルコラート化脱水した化合物等が挙げ
られる。
【0120】このなかでカリウムフェノラートがポリオ
ール成分とイソシアネート成分の反応硬化を著しく早
め、しかも得られたポリウレタン樹脂の耐熱,耐光物性
を良好に保つことから好ましい。3.5 (E)顔料 (E)顔料等とは、ポリウレタン樹脂を着色させる為の
添加剤である。顔料としては、公知の無機および有機の
顔料のいずれを用いることも可能である。例えば無機顔
料としては、カーボンブラック、酸化チタン、アルミ
ナ、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン
酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケ
イ砂、クレー、雲母、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セ
リウム、ベンガラ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウ
ム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、シ
リカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ホウ素、炭化タン
グステン、炭化チタンなどが、また、有機顔料として
は、例えば、、ネーブルスイエロー、ナフトールイエロ
ーS、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジRK、
パーマネントレッド4R、ブリリアントカーミンB、ファ
ストバイオレットB、メチルバイオレットレーキフタロ
シアニンブルー、ファストスカイブルー、ピグメントグ
リーンB、マラカアイトグリーンレーキなどを例示的に
示すことができるが、もちろんこれらに何ら限定される
ものではない。これらは粉体で取り扱いにくい為、ポリ
エーテルポリオール中に練り込んで使用する事が好まし
い。これら粉体の添加量は、(a-1),(a-2),(a-3)の総
和を100重量部、あるいは(a-1-2)、(a-2)、(a-
3)の総和を100重量部としたとき、0.1〜10.0
重量部である。10重量部以下とすることにより、ポリ
オール成分(A)の粘度を低くすることができ取り扱い
が容易になるので好ましい。3.6 その他の添加剤 また、他の添加剤として、可塑剤、金属不活性化剤、滑
剤、乳化剤、界面活性剤、脱泡剤、充填剤、発泡剤、蛍
光増感剤、難燃剤、帯電防止剤等を用いてもよい。
【0121】なお、前記においては、ポリオール成分
(A)中に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、
多機能安定剤等の安定剤、ウレタン化触媒又はヌレート
化触媒等の触媒、顔料、その他の添加剤を予め配合して
おく態様を示したが、本発明において、これらの添加剤
の添加形態としては、必ずしもこのような態様に限定さ
れるものではなく、ポリオール成分(A)と有機ポリイ
ソシアネート成分(B)との混合時に別途添加する、有
機ポリイソシアネート成分(B)に予め配合する、ある
いは、ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート
成分(B)との双方に予め配合しておく、といった態様
を取ることも可能である。4.有機ポリイソシアネート成分(B) 次に、本発明の熱硬化ポリウレタン樹脂を調製するにお
いて、前記したポリオールと反応させる有機ポリイソシ
アネート化合物に関して説明する。
【0122】本発明において用いられる有機ポリイソシ
アネート化合物としては、通常のポリウレタン樹脂組成
物に使用される分子内に2個以上のイソシアネート基を
有するポリイソシアネート化合物を用いることができ
る。例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、水添ト
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)、ポリメリックMDI(PMDI)、キシリレンジイ
ソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート(TMXDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート
(NDI)等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添XDI(H6XD
I)、水添MDI(H12MDI)、ノルボルナンジイソシアネート
メチル(NBDI)等の脂環族ポリイソシアネート、上記イソ
シアネートのカルボジイミド変性ポリイソシアネート、
イソシアヌレート変性体等があげられる。これらの中で
も反応性の比較的穏やかな、脂肪族ポリイソシアネー
ト、脂環族ポリイソシアネートの使用が反応性の点、お
よび得られる樹脂における耐熱、耐光性向上の点で、特
に好ましい。
【0123】これらは単独で用いてもよいが必要に応じ
て複数を併用してもよいが併用することが好ましい。併
用に際しては特に、多環式脂肪族ポリイソシアネート
と、この多環式脂肪族ポリイソシアネートから得られる
イソシアネート基を3ケ以上有する多官能体、より好ま
しくはヌレート体、との併用が好ましく、その混合比率
としては、有機ポリイソシアネート成分(B)全量の1
〜40重量%、より好ましくは10〜35重量%程度多
官能体を配合するものであることが好ましい。このなか
でもノルボルナン環を有する化合物をもちいるのが好ま
しい。
【0124】特に、以下に示すような、(b-1)一般式
(F2)であらわされる化合物と、(b-2)前記一般
式(F2)で表される化合物から得られるイソシアネー
ト基を3ヶ以上有する多官能体との混合物を用いること
が好ましく、その混合重量比率(b-1)/(b-2)が
99/1〜60/40、より好ましくは90/10〜6
5/35である。
【0125】
【化16】
【0126】(式中、kは0〜2、mおよびnは1〜
5、hは0〜2の整数を示す。但しh=0且つk=0は除
く。) なお、式中のmとnは互いに同じであっても異なってい
てもよい。4.1 (b-1)多環式脂肪族ジイソシアナート化合物 (b-1)一般式(F2)を有する化合物の具体例として
は、下記の化合物が挙げられる。
【0127】k=0、h=1のものとしては、3(4),7
(8)-ジ (イソシアナトメチル) ビシクロ〔4,3,01,6〕ノ
ナン、3(4)- イソシアナトメチル-7(8)-イソシアナトエ
チルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナト
エチル-7(8)-イソシアナトメチルビシクロ〔4,3,01,6
ノナン、3(4)- イソシアナトメチル-7(8)-イソシアナト
プロピルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシア
ナトプロピル-7(8)-イソシアナトメチルビシクロ〔4,3,
01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトメチル-7(8)-イソシ
アナトブチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソ
シアナトブチル-7(8)-イソシアナトメチルビシクロ〔4,
3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトメチル-7(8)-イソ
シアナトペンチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)-
イソシアナトペンチル-7(8)-イソシアナトメチルビシク
ロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4),7(8)-ジ (イソシアナトエ
チル) ビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナ
トエチル-7(8)-イソシアナトプロピルビシクロ〔4,3,0
1,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトプロピル-7(8)-イソ
シアナトエチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イ
ソシアナトエチル-7(8)-イソシアナトブチルビシクロ
〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトブチル-7(8)-
イソシアナトエチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)
- イソシアナトエチル-7(8)-イソシアナトペンチルビシ
クロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトペンチル
-7(8)-イソシアナトエチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン
等が挙げられる。
【0128】また、k=2、h=0のものとしては、2,
5(6)−ジ(イソシアナトメチル)ビシクロ〔2,2,2 〕オ
クタン、2−イソシアナトメチル−5(6)−イソシアナト
エチルビシクロ〔 2,2,2〕オクタン、2−イソシアナト
メチル−5(6)−イソシアナトプロピルビシクロ〔 2,2,
2〕オクタン、2−イソシアナトメチル−5(6)−イソシ
アナトブチルビシクロ〔 2,2,2〕オクタン、2−イソシ
アナトメチル−5(6)−イソシアナトペンチルビシクロ
〔2,2,2 〕オクタン、2,5(6)−ジ(イソシアナトエチ
ル)ビシクロ〔2,2,2 〕オクタン、2−イソシアナトエ
チル−5(6)−イソシアナトプロピルビシクロ〔2,2,2 〕
オクタン、2−イソシアナトエチル−5(6)−イソシアナ
トブチルビシクロ〔2,2,2 〕オクタン、2−イソシアナ
トエチル−5(6)−イソシアナトペンチルビシクロ〔2,2,
2 〕オクタンなどが挙げられる。
【0129】又、k=1、h=1のものとしては、3
(4),8(9) −ジ(イソシアナトメチル)トリシクロ〔5,
2,1,02,6〕デカン、3(4)−イソシアナトメチル−8(9)−
イソシアナトエチルトリシクロ〔5,2,1,02,6〕デカン、
3(4)−イソシアナトメチル−8(9)−イソシアナトプロピ
ルトリシクロ〔5,2,1,02 ,6〕デカン、3(4)−イソシアナ
トメチル−8(9)−イソシアナトブチルトリシクロ〔5,2,
1,02,6〕デカン、3(4)−イソシアナトメチル−8(9)−イ
ソシアナトペンチルトリシクロ〔5,2,1,02 ,6〕デカン、
3(4),8(9) −ジ(イソシアナトエチル)トリシクロ〔5,
2,1, 02,6〕デカン、3(4)−イソシアナトエチル−8(9)
−イソシアナトプロピルトリシクロ〔5,2,1,02 ,6〕デカ
ン、3(4)−イソシアナトエチル−8(9)−イソシアナトブ
チルトリシクロ〔5,2,1,02,6〕デカン、3(4)−イソシア
ナトエチル−8(9)−イソシアナトペンチルトリシクロ
〔5,2,1,02 ,6〕デカンなどが挙げられる。
【0130】特に一般式(F2)中k=1かつh=0の化
合物が好ましい。即ち、下記一般式(F4)で表される
ノルボルナン環を有するものが好ましい。
【0131】
【化17】
【0132】(式中、mおよびnは1〜5の整数を示
し、mとnは互いに同じであってもことなっていてもよ
い。) k=1、h=0の具体例としては、2,5(6)−ジ(イソシ
アナトメチル)ビシクロ〔2,2,1 〕ヘプタン、2−イソ
シアナトメチル−5(6)−イソシアナトエチルビシクロ
〔 2,2,1〕ヘプタン、2−イソシアナトメチル−5(6)−
イソシアナトプロピルビシクロ〔 2,2,1〕ヘプタン、2
−イソシアナトメチル−5(6)−イソシアナトブチルビシ
クロ〔 2,2,1〕ヘプタン、2−イソシアナトメチル−5
(6)−イソシアナトペンチルビシクロ〔2,2,1 〕ヘプタ
ン、2,5(6)−ジ(イソシアナトエチル)ビシクロ〔 2,
2,1〕ヘプタン、2−イソシアナトエチル−5(6)−イソ
シアナトプロピルビシクロ〔 2,2,1〕ヘプタン、2−イ
ソシアナトエチル−5(6)−イソシアナトブチルビシクロ
〔 2,2,1〕ヘプタン、2−イソシアナトエチル5(6)−ペ
ンチルビシクロ〔 2,2,1〕ヘプタンなどが挙げられる。
【0133】これらの多環式脂肪族ジイソシアナートの
中でも、特に好ましくは、2,5-ジイソシアナトメチルビ
シクロ〔 2,2,1〕ヘプタン、2,6-ジイソシアナトメチル
ビシクロ〔 2,2,1〕ヘプタン、またはこれらの混合物
(以下、NBDIと略す)または 3(4),8(9)−ジ(イソ
シアナトメチル)トリシクロ〔5,2,1,02,6〕デカン(以
下、TCDIと略す)である。
【0134】当該化合物の具体例としては、例えば、
2,5−ジイソシアネート−メチル−ビシクロ(2,
2,1)ヘプタン及び/又は2,6−ジイソシアネート
−メチル−ビシクロ(2,2,1)ヘプタン及びこれら
の混合物であり(以下NBDIと略する)、NCO含量
40.7%の多環式脂肪族ジイソシアネートを例示でき
る。
【0135】これら多環式脂肪族ジイソシアナート化合
物は単独で用いても複数を併用してもちいても良く、本
願発明の効果を阻害しない範囲であればその他のイソシ
アナート化合物の単独または複数と併用しても良いこと
は言うまでもない。4.1.1 多環式脂肪族ジイソシアナート化合物の製
造方法 多環式脂肪族ジイソシアナート化合物の製造方法は、特
に限定されないが例えば、DE P3,018,198.7 、DE
−OS 1,645,595および同2,819,980 号に一般式(F
2)において、h=1、m=1、k=1の化合物の合成
法として記載されており、二量化シクロペンタジエンか
らヒドロホルミル化、還元性アミノ化合物およびホスゲ
ン化の順次反応による方法で製造するか、また、USP
3,143,570号公報に一般式(F2) において、h=
0、m=1、k=1の化合物の合成法として記載されて
いるように、該当するジアミンのホスゲン化反応による
方法等に準じて製造することができる。4.2 (b−2)多官能体 (b-2)多官能体とは、前記一般式(F2)で表される
化合物から得られるイソシアネート基を3ヶ以上有する
多官能体であり、一般式(F2)で表される化合物を反
応させて得られる化合物であればいずれでもよいが、特
にノルボルナン環又はトリシクロ環を維持したものが好
ましく、さらにはヌレート体やアダクト体がより好まし
い。
【0136】ヌレート体とはポリイソシアヌレートの3
量体であり、イソシアヌレート環(トリアジン環と呼称
することもある)を有するものである。多官能体(b-
2)がヌレート体である場合、(b-1)/(b-2)の
好ましい混合重量比率は前記したように99/1〜60
/40である。前記一般式(F2)のヌレート体(b-
2)の重量比率が1%以上であることにより、反応が早
くなり、得られたポリウレタンの耐熱・耐光物性が向上
するため好ましい。40質量%(重量%)以下であると
ポリオール成分との相溶性が良好となり、その結果反応
硬化速度が向上する。又、得られたポリウレタン樹脂の
伸び率も優れたものとなる。さらに、得られたポリウレ
タン樹脂のソフトタッチ性も向上する。
【0137】アダクト体とは、有機ポリイソシアネート
の多価アルコールによる変性体で、通常NCO基/OH
基のモル比が2以上となるようにして反応して得られた
ものである。多価アルコールのOH基はNCO基と反応
しウレタン結合となり、該反応に用いられた有機ポリイ
ソシアネート分子のNCO基のうち少なくとも1ヶは未
反応で残留する変性物となることから通常、プレポリマ
ーやポリウレタン樹脂とは区分されている。
【0138】多価アルコールとしては、トリメチロール
プロパン、グリセリン、ソルビトール、シュガー、ペン
タエリスリトール等、ポリウレタン樹脂にもちいられる
ものであれば特に限定なくいずれでも用いることができ
る。このなかでも水酸基を3〜10有するものが好まし
い。多官能体(b-2)がアダクト体である場合も、
(b-1)/(b-2)の好ましい混合重量比率は前記し
たように99/1〜60/40である。前記一般式(F
2)のアダクト体(b-2)の重量比率が1%以上である
ことが反応早くなり、得られたポリウレタンの耐熱・耐
光物性が向上し好ましい。40質量%(重量%)以下で
あるとポリオール成分との相溶性が良好となり、その結
果反応硬化速度が早くなり好ましい。又、得られたポリ
ウレタン樹脂の伸び率が高く保つことができ好ましい。
さらに得られたポリウレタン樹脂のソフトタッチ性も向
上する。4.3 ウレタン変性プレポリマー 本発明において用いられる有機ポリイソシアネート成分
(B)として、さらに好ましいものとして、上記混合ポ
リイソシアネート((b-1)と(b-2)の混合物)をポリオー
ル成分(Apre)により一部ウレタン変性したプレポリ
マーを挙げることができる。
【0139】上記混合イソシアネートを一部ウレタン変
性したプレポリマーにすると、反応硬化速度が速くな
り、ソフトタッチ性能も大幅に向上する。4.3.1 ポリオール成分(Apre ウレタン変性に使用する変性剤であるポリオール成分
(Apre)としては、特に限定されるものではなく、通
常のポリウレタン樹脂に用いられるものであればいずれ
でもよい。例えば、多価アルコール、ポリエーテルポリ
オール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール
等が例示できるが、このうち、ポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオールを用いることが好ましい。
【0140】なかでも、特に好ましい態様においては、
前記ポリオール成分(Apre)が、(a−5)活性水素
化合物にアルキレンオキシドを付加重合した平均官能基
数2〜3、水酸基価24〜120mgKOH/gのポリ
エーテルポリオール、(a−6)水酸基価55〜120
mgKOH/gのポリエステルジオール、(a−7)水
酸基価55〜120mgKOH/gのポリカーボネート
ジオール、の群から選ばれる少なくとも1種の化合物又
はその混合物であり、さらに好ましい態様においては、
前記ポリオール成分(Apre)が、(a−5−2)非ア
ミン系多価アルコールにアルキレンオキシドを付加重合
した平均官能基数2〜3、水酸基価24〜120mgK
OH/gのポリエーテルポリオール、(a−6)水酸基
価55〜120mgKOH/gのポリエステルジオー
ル、(a−7)水酸基価55〜120mgKOH/gの
ポリカーボネートジオール、の群から選ばれる少なくと
も1種の化合物又はその混合物である。
【0141】上記のように変性剤として好ましく使用さ
れるポリエーテルポリオールは、その平均官能基数が2
〜3、水酸基価が24〜120mgKOH/gである。
平均官能基数が2より低い、あるいは、水酸基価が24
mgKOH/gより低くなると、反応硬化速度を速くす
る効果が無くなり、また得られたポリウレタン樹脂の硬
度が低くなり過ぎる。一方、平均官能基数が3より高
い、あるいは、水酸基価が120mgKOH/gより高
くなるとポリウレタン樹脂のソフトタッチ性能が向上し
ない。
【0142】さらに上記のように変性剤として好ましく
使用されるポリエステルジオール、ポリカーボネートジ
オールは、その水酸基価が、55〜120mgKOH/
gのものである。水酸基価が55mgKOH/g以上と
することにより反応速度が向上し、120mgKOH/
g以下とすることによりポリウレタン樹脂の硬度を所定
の範囲に制御しやすいので好ましい。4.3.1.1 (a-5)のポリエーテルポリオール 本発明に用いられる(a-5)のポリエーテルポリオール
は活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加重合した
平均官能基数2〜3、水酸基価24〜120mgKOH
/gのポリエーテルポリオールである。
【0143】(a-5)の製造に用いられる活性水素化合
物、アルキレンオキシド化合物は、前記第3.2.1.1節お
よび第3.2.1.2節で記載した(a-1)の製造に用いられる
化合物群から選択することができる。この時用いられる
活性水素化合物やアルキレンオキシド化合物は(a-1)の
製造に用いられる化合物と同じであっても異なっていて
もよい。4.3.1.2 (a-5-2)のポリエーテルポリオール 本発明により好ましく用いられる(a-5-2)のポリエー
テルポリオールは、非アミン系多価アルコールにアルキ
レンオキシドを付加重合した平均官能基数2〜3、水酸
基価24〜120mgKOH/gのポリエーテルポリオ
ールである。
【0144】(a-5-2)の製造に用いられる多価アルコー
ル類、アルキレンオキシド化合物は、前記第3.2.1.3節
で記載した(a-1-2)の製造に用いられる化合物群から選
択することができる。この時用いられる多価アルコール
類やアルキレンオキシド化合物は(a-1)の製造に用いら
れる化合物と同じであっても異なっていてもよい。4.3.1.3 (a-6)のポリエステルジオール 本発明に用いられる(a-6)のポリエーテルジオール
は、水酸基価55〜120mgKOH/gのポリエステ
ルジオールであり、非アミン系グリコールとジカルボン
酸の脱水縮合物である。
【0145】(a-6)の製造に用いられる非アミン系グリ
コールとジカルボン酸は、前記第3.2.2節で記載した(a
-2)の製造に用いられる化合物群から選択することがで
きる。この時用いられる非アミン系グリコールとジカル
ボン酸は(a-2)の製造に用いられる化合物と同じであっ
ても異なっていてもよい。4.3.1.4 (a-7)のポリカーボネートジオール 本発明に用いられる(a-7)のポリカーボネートジオー
ルとしては水酸基価55〜120mgKOH/gのポリ
カーボネートジオールであり、非アミン系グリコールと
ジメチルカーボネートのエステル交換反応により得られ
る。
【0146】(a-7)の製造に用いられる非アミン系グリ
コールは前記第3.2.3節で記載した(a-3)の製造に用い
られる化合物群から選択することができる。この時用い
られる非アミン系グリコールは(a-3)の製造に用いられ
る化合物と同じであっても異なっていてもよい。4.3.2 プレポリマーの調製 ウレタン変性に使用する変性剤は、ポリエーテルポリオ
ール単独でも良く、これにポリエステルジオールあるい
はポリカーボネートジオールを併用しても良く、あるい
はまた、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオ
ールをそれぞれ単独で用いても良い。
【0147】変性剤の最も好ましい使用形態は、ポリエ
ーテルポリオールとポリエステルジオールあるいはポリ
カーボネートジオールの重量比率を95/5〜50/5
0で併用使用した時であり、反応硬化速度、ソフトタッ
チ性能の向上と合わせてポリウレタン樹脂の伸び率が大
幅に向上する。上記したような混合ポリイソシアネート
((b-1)と(b-2)の混合物)をポリオール成分(Apre
により一部ウレタン変性したプレポリマーの好ましいN
CO含量は、20〜30質量%(重量%)である。20
質量%(重量%)以上とすることによりプレポリマーの
粘度低く操作性が向上し好ましく、また30質量%(重
量%)以下とすることにより反応硬化速度、ソフトタッ
チ性能の向上と合わせてポリウレタン樹脂の伸び率が向
上するので好ましい。
【0148】ウレタンプレポリマーの製造に際しては本
願発明の効果を阻害しない範囲で、その他の脂肪族、脂
環族ジイソシアネート例えば、ヘキサメチレンジイソシ
アネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(I
PDI)、水添キシリレンジイソシアネート、4,4'
−ジシクロヘキシル−メタン−ジイソシアネート、1,
8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオク
タン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネー
ト、ビシクロヘプタントリイソシアネート等を併用して
もよい。併用に際してはポリイソシアネートとして用い
てもよく、ヌレート体やアダクト体、ビュレット体、ア
ロファネート体、カルボジミド体等を用いても良い。5.ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート成
分(B)との配合 前記第2節において述べたように、本願発明の熱硬化ポ
リウレタン樹脂は、物性i)〜iv)を満たすように、より
好ましくはさらに物性v)〜vii)を、特に好ましくはさ
らにviii)〜x)を満たすように、ポリオール成分(A)
と有機ポリイソシアネート成分(B)とを、反応させる
ことにより製造することができるが、その反応の際の配
合割合としては、ポリオール成分(A)と有機ポリイソ
シアネート成分(B)のNCO/OHモル比が、0.8
0〜1.20となるように調整することが好ましい。N
CO/OHモル比が0.80より低くなると得られたポ
リウレタン樹脂の初期物性値が低下し好ましくなく、
又、1.20より高くなると得られたポリウレタン樹脂
の表面硬度が高くなり過ぎ好ましくない。最も好ましい
NCO/OHモル比は0.95〜1.05である。6.熱硬化ポリウレタン樹脂の用途および複合体 本発明に係る熱硬化ポリウレタン樹脂は、前記したよう
に、優れた外観品質を有し、耐熱性、耐光性、耐スクラ
ッチ性能、ソフトタッチ性能にも優れ、また従来表皮材
として汎用される塩化ビニル樹脂とは異なり、ポリウレ
タンフォームパッドとの接着性に優れ、廃棄焼却時にダ
イオキシン等の有害物質の発生のないものであるから、
例えば、車両、船舶、航空機等の輸送体の内装装飾部
品;店舗、オフィス、その他の建築内装部品;一般およ
び事務用家具など、特に、各種自動車内装装飾部品、例
えば自動車計器盤(インストルメントパネル)等のスキ
ン層形成に用いられる表皮材として、好適に用いられる
が、もちろん、その用途としても上記したものに特に限
定されるものではない。
【0149】このような表皮材として使用される態様に
おいては、熱硬化ポリウレタン樹脂のシートの肉厚は、
特に限定されるものではないが、例えば、0.3〜3.
0mm、より好ましくは0.5〜2.0mm程度のもの
とされる。また、本発明は、上記したような熱硬化ポリ
ウレタン樹脂のシートと、フォーム材及び/または芯材
とを有する複合体に関するものである。この複合体にお
いて、熱硬化性ポリウレタン樹脂のシートからなる層
は、その特性から表皮、すなわち、スキンとして最表面
に通常位置し、そのスキンより下層となるフォーム材及
び/または芯材により、複合体として必要とされる他の
特性を補っている。
【0150】このような複合体において、熱硬化ポリウ
レタン樹脂のシートとしては、例えば、厚みが0.3〜
3.0mm、より好ましくは0.5〜2.0mmのシー
トが好ましく、例えば、スプレー工法により得られるス
プレースキンである。またフォーム材としては、特に限
定されるものではないが、熱硬化性ポリウレタン樹脂か
らなるシートとの接着性が良好となり、また再生利用が
容易となるといった観点から、ポリウレタンフォームで
あることが望ましい。なお、このフォームとしては、複
合体として所望される特性に応じて、硬質フォーム、半
硬質フォーム、軟質フォーム等から適宜選択され得、そ
の肉厚としても適宜選択され得る。
【0151】また芯材としても、特に限定されるもので
はなく、例えば、複合体に必要とされる剛性、強度、弾
性等の特性を付与し得るものであれば、任意のものを用
いることができる。例えば、ABS樹脂、スチレン樹
脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂等の樹脂ないしエラ
ストマー、その他、、アルミニウム板、鋼板等の金属板
等を例示することができるが、もちろんこれらに何ら限
定されるものではなく、また、その肉厚等も複合体とし
て所望される特性に応じて適宜選択され得る。
【0152】このような複合体における各層の被着方法
としても、特に限定されるものではなく、例えば、各種
接着剤、ヒートシール等を用いて接合することも可能で
あるが、ウレタンフォームの成形時に、ポリウレタンス
キン、あるいはポリウレタンスキンおよび芯材を、型内
に配置しておき、一体発泡成形を行なうことが望まし
い。なお、このような一体発泡成形方法として、公知の
いずれの方法も用いることが可能である。7.ウレタンプレポリマー 本発明はまた、ポリオール成分(Apre)と有機ポリイ
ソシアネート(B)とにより得られるプレポリマーにお
いて、前記有機ポリイソシネート(B)が、(b−1)
下記一般式(F2)であらわされる化合物と、
【0153】
【化18】
【0154】(式中、kは0〜2、mおよびnは1〜
5、hは0〜2の整数を示す。但しh=0且つk=0は除
く。) (b−2)一般式(F2)で表される化合物から得られ
るイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体、との混
合物であって、その混合重量比率(b−1)/(b−
2)が99/1〜60/40であるウレタンプレポリマ
ーである。
【0155】前述した通り、本発明に係る熱硬化ポリウ
レタン樹脂の製造において、有機ポリイソシアネート成
分として好適に用いられるプレポリマーは、それ自体と
して優れた特性を有しており、長期にわたり優れた耐熱
性、耐光性を発揮するポリウレタン樹脂の製造に好適に
用いられる。本発明に係るウレタンプレポリマーにおい
て、前記(b−1)及び(b−2)に用いられる一般式(F
2)で表される化合物が、一般式(F2)でh=0,k=1で
ある一般式(F4)で表される化合物
【0156】
【化19】
【0157】であることが好ましく、また、好ましい一
実施態様においては、前記(b−2)が、ヌレート体で
ある。本発明に係るウレタンプレポリマーの好ましい一
実施態様においては、さらに前記ポリオール成分(A
pre)が、(a−5)活性水素化合物にアルキレンオキ
シドを付加重合した平均官能基数2〜3、水酸基価24
〜120mgKOH/gのポリエーテルポリオール、
(a−6)水酸基価55〜120mgKOH/gのポリ
エステルジオール、(a−7)水酸基価55〜120m
gKOH/gのポリカーボネートジオール、の群から選
ばれる少なくとも1種の化合物又はその混合物から構成
される。
【0158】さらに前記ポリオール成分(Apre)が、
(a−5−2)非アミン系多価アルコールにアルキレン
オキシドを付加重合した平均官能基数2〜3、水酸基価
24〜120mgKOH/gのポリエーテルポリオー
ル、(a−6)水酸基価55〜120mgKOH/gの
ポリエステルジオール、(a−7)水酸基価55〜12
0mgKOH/gのポリカーボネートジオール、の群か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物又はその混合物であ
ることが好ましい。
【0159】なお、本発明のプレポリマーを調製するに
おいて用いられる、(b-1)一般式(F2)で表される
化合物の詳細については、前記第4.1節およびその分
節である第4.1.1節に詳述したものと同様であり、
また(b-2)その多官能体についても、前記第4.2節
に詳述したものと同様であるため、説明を省略する。さ
らに、このような(b−1)と(b−2)の混合物に対す
る変性剤としてのポリオール成分(Apre)、およびこ
れにより一部ポリウレタン変性してプレポリマーとする
点の詳細についても、前記第4.3節およびその分節群
に詳述したものと同様であるので、説明を省略する。
【0160】本発明に係るプレポリマーは、別のポリオ
ール成分(A)と反応させることによって、伸び、硬度
等の基本的物性に優れ、かつ長期耐熱性および長期耐光
性に優れた熱硬化ポリウレタン樹脂となり得るものであ
る。本発明のプレポリマーによって得られるポリウレタ
ン樹脂は、塗料、接着剤、バインダー、エラストマー、
フォーム、シーラント等の用途に好適である。
【0161】なお、熱硬化ポリウレタン樹脂を得る上
で、本発明に係るプレポリマーと組み合わせられる当該
別のポリオール成分(A)としては特に限定されるもの
ではなく、任意のものを用いることができるが、好まし
いポリオール成分(A)としては、前記第3節およびそ
の分節群に詳述したものと同様のものを挙げることがで
きる。
【0162】また、このプレポリマーとポリオール成分
(A)との反応時に、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化
防止剤、耐熱安定剤、ウレタン化触媒、ヌレート化触
媒、顔料、可塑剤、難燃剤、その他添加剤等の成分を共
存させることができるが、これらの添加剤およびその添
加条件等についても前記第3節およびその分節群に詳述
したものと同様のものが、好ましい例として挙げられ
る。
【0163】なお、本発明のプレポリマーとポリオール
成分(A)との反応時においては、さらに別のイソシア
ネート成分を併用することができる。併用するイソシア
ネートとしては、通常のポリウレタン樹脂組成物に使用
される、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する
ポリイソシアネートを用いることができる。
【0164】例えば、トリレンジイソシアネート(TD
I)、水添トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI(PMDI)、キシ
リレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート(TMXDI)、1,5-ナフタレンジイソ
シアネート(NDI)等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添
XDI(H6XDI)、水添MDI(H12MDI)、等の脂環族ポリイソシ
アネート、上記イソシアネートのカルボジイミド変性ポ
リイソシアネート、イソシアヌレート変性体等があげら
れる。これらの中でも脂肪族ポリイソシアネート、脂環
族ポリイソシアネートの使用が長期間耐熱・耐光物性向
上の点で特に好ましくこれらは2種以上を混合使用して
も良い。この中でも脂環族有機ポリイソシアネートが好
ましく、特に多環式脂肪族ポリイソシアネートが好まし
い。さらに、多環式脂肪族ポリイソシアネートとして
は、2〜4の環を有し、7〜14の炭素からなる骨格を
有する化合物が好ましい。これらは単独で用いてもよい
が必要に応じて複数を併用してもよい。8.ポリオール組成物 本発明はまた、ポリオール成分(A)と下記一般式(F
1)で表されるベンゾトリアゾリル―アルキルビスフェ
ノール化合物
【0165】
【化20】
【0166】(式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアルキ
ルアリール基のいずれかであり、R1はアルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリー
ルアルキル基のいずれかであり、R2は水素原子,アル
キル基又はアリール基のいずれかであり、R3、R4は、
それぞれ、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基
又はアルキルアリール基いずれかであり、R3及びR4
同一であっても異なっていてもよい。)とを含有するポ
リオール組成物である。
【0167】このようなベンゾトリアゾリル―アルキル
ビスフェノール化合物をポリオール成分に配合してなる
本発明に係るポリオール組成物を用いることによって、
前記第3.3.4節においても述べたように、得られる
ポリウレタン樹脂は着色又熱劣化が著しく抑制されたも
のとなる。本発明に係るポリオール組成物において、前
記ベンゾトリアゾリル−アルキルビスフェノール化合物
の含有量に特に限定は無いが、ポリウレタン樹脂の製造
に用いられるポリオール成分の総量又はポリウレタン樹
脂に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜
5重量%の量で用いられる。
【0168】本発明のポリオール組成物において、前記
ベンゾトリアゾリル―アルキルビスフェノール化合物が
一般式(F1)においてR2が水素であり、R1,R3
びR4がそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基である(た
だしR1,R3及びR4は互いに同一であっても異なって
いてもよい)ことが好ましい。さらに、本発明のポリオ
ール組成物の好ましい実施態様においては、前記ベンゾ
トリアゾリル―アルキルビスフェノール化合物が、6−
(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−オクチル−6′
−t−ブチル−4′−メチル−2,2′−メチレンビス
フェノールである。
【0169】前記第3.3.4節においても述べたよう
に、ベンゾトリアゾリル−アルキルビスフェノール化合
物は、単に所定温度において攪拌混合する等任意の方法
でポリオール成分と配合することができる。特に鉱油、
パラフィン油又は植物油等で希釈した後、ポリオールに
添加することにより、相溶性を一層改善するので好まし
い。そして、ベンゾトリアゾリル−アルキルビスフェノ
ール化合物を含有したポリオール組成物は親油性に富
み、耐揮散性が良好である。該ポリオール組成物及び該
ポリオール組成物により得られたポリウレタン樹脂は外
気および光の作用に長期間にわたり連続的に暴露された
場合にも効果的に保護される。
【0170】なお、一般式(F1)で表されるベンゾト
リアゾリル―アルキルビスフェノール化合物の詳細に関
しては、前記第3.3.4節に詳述した通りである。ま
た本発明に係るポリオール組成物において用いられるポ
リオールとしては特に限定されず、任意のものを用いる
ことができるが、好ましいポリオールとしては、前記第
3.1節および第3.2節およびその分節群に詳述した
ものと同様のものを挙げることができる。
【0171】さらに本発明のポリオール組成物中には、
その他安定剤等の添加剤を併用していてもよい。特に、
酸化防止剤、光安定剤またはそれらの混合物を添加する
ことが好ましい。これらの併用可能な安定剤についての
詳細は、前記第3.3.1節〜第3.3.3節において
述べた通りである。また、安定剤の他の添加剤として、
可塑剤、金属不活性化剤、滑剤、乳化剤、界面活性剤、
脱泡剤、充填剤、発泡剤、着色剤、蛍光増感剤、難燃
剤、帯電防止剤等を用いてもよい。
【0172】本発明に係るポリオール組成物を用いてポ
リウレタン樹脂を得るには、当該ポリオール組成物と有
機ポリイソシアネート化合物、必要に応じて、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、ウレタン化触媒、ヌレ
ート化触媒、顔料、可塑剤、難燃剤、その他添加剤等の
成分共存下反応させることにより製造することができ
る。
【0173】ポリオール組成物と反応させる有機ポリイ
ソシアネート成分としては、特に限定されるものではな
く、通常のポリウレタン樹脂組成物に使用される、分子
内に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシア
ネートを用いることができる。なお、用いられる有機ポ
リイソシアネート成分の詳細については、前記第4節お
よびその分節群に詳述したものと同様のものを挙げるこ
とができる。その他、使用する触媒、その他の添加物、
あるいは配合成分の配合量比等の条件についても、前述
したものと同様のものを挙げることができる。
【0174】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、耐ス
クラッチ性能、ポリウレタンフォームパッドとの接着性
能、ソフトタッチ性能を有し、廃棄焼却時にダイオキシ
ン等の有害物質の発生のないポリウレタン樹脂およびそ
の製造方法が提供される。また、本発明のポリウレタン
樹脂は、長期間にわたり高い耐熱性、耐光性を有するも
のであって、例えば、車両、船舶、航空機等の輸送体の
内装装飾部品;店舗、オフィス、その他の建築内装部
品;一般および事務用家具など、特に、各種自動車内装
装飾部品、例えば自動車計器盤(インストルメントパネ
ル)等のスキン層形成に好適なものとなる。さらに本発
明によれば、このような優れた特性を有するポリウレタ
ン樹脂を製造するのに好適なポリオール組成物およびプ
レポリマーが提供できる。また、本発明によれば、耐ス
クラッチ性能、ポリウレタンフォームパッドとの接着性
能、ソフトタッチ性能を有し、廃棄焼却時にダイオキシ
ン等の有害物質の発生がなく、かつ耐熱性および耐光性
にも優れた表皮材およびこの表皮材を用いた積層体が提
供される。
【0175】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により何等制限さ
れるものではない。また本実施例の項に記載する「部」
および「%」は、特に記載がない限り、それぞれ「重量
部」、「質量%」を意味する。物性測定方法 以下に示す実施例および比較例において得られたポリウ
レタン樹脂の物性評価は次に示すような方法および基準
より行なった。・密度、ショアーA表面硬度、曲げ弾性率、伸び率 密度、ショアーA表面硬度、曲げ弾性率、伸び率の測定
方法は、加流ゴム試験方法JIS K 6301-1969
に準じた。・ソフトタッチ性能 ポリウレタンスキンを180°折り曲げ、即離して、ス
キンの復元時間を測定した。復元時間が10秒を超える
ものをソフトタッチ性能×、5〜10秒のものをソフト
タッチ性能△、5秒未満のものをソフトタッチ性能○、
1秒未満のものを◎と判定した。・スクラッチ性能 ポリウレタンスキン表面を爪で引っ掻き、爪跡が全然残
らないものをスクラッチ性能○と判定した。・ポリウレタンフォームパッドとの接着性能 ポリウレタンスキンとポリウレタンフォームパッドとの
一体成形を行い、ポリウレタンフォームパッドとの接着
性能を測定した。スキンにフォームパッドが90〜10
0面積%付着しているものを接着性能○と判定した。・耐熱物性 ポリウレタンスキンを110℃雰囲気に1000時間投
入した後、溶融状態を目視により観察した。溶融してい
るものを溶融有り、溶融していないものを溶融無しと判
定した。・耐久性評価1 ポリウレタンスキンを110℃雰囲気に200時間、カ
ーボンアークフェドメーター(FOM)BP83℃雰囲
気に200時間、それぞれ投入し、投入前後のスキンの
色の変化度合いΔE値を全自動色差計カラーエース モ
デルTC−1(Tokyo Denshoku製)にて測定した。さら
に、スキンを110℃雰囲気に1200時間投入した後
の伸び率をJIS K 6301-1969に準じて測定し
た。・耐久性評価2 ポリウレタンスキンを110℃雰囲気に400時間、カ
ーボンアークフェドメーター(FOM)BP83℃雰囲
気に400時間、それぞれ投入し、投入前後のスキンの
色の変化度合いΔE値を全自動色差計カラーエース モ
デルTC−1にて測定した。さらに、スキンを110℃
雰囲気に2400時間投入した後の伸び率をJIS K
6301-1969に準じて測定した。原料 また以下の比較例および実施例において用いた原料は、
以下の通りである。・実験に用いたポリエーテルポリオール a−1 TPG/2/28: トリプロピレングリコールにプロ
ピレンオキシド/エチレンオキシドを80/20重量比
率で付加重合した平均官能基数2、水酸基価28mgK
OH/gのポリエーテルポリオール。 GLy/3/24: グリセリンにプロピレンオキシド
/エチレンオキシドを85/15重量比率で付加重合し
た平均官能基数3、水酸基価24mgKOH/gのポリ
エーテルポリオール。 GLy/3/34: グリセリンにプロピレンオキシド
/エチレンオキシドを85/15の重量比率で付加重合
した平均官能基数3、水酸基価34mgKOH/gのポ
リエーテルポリオール。 GLy/3/55: グリセリンにプロピレンオキシド
/エチレンオキシドを85/15の重量比率で付加重合
した平均官能基数3、水酸基価55mgKOH/gのポ
リエーテルポリオール。 GLy/3/168: グリセリンにプロピレンオキシ
ド/エチレンオキシドを85/15の重量比率で付加重
合した平均官能基数3、水酸基価168mgKOH/g
のポリエーテルポリオール。 PE/4/34: ペンタエリスリトールにプロピレン
オキシド/エチレンオキシドを85/15の重量比率で
付加重合した平均官能基数4、水酸基価34mgKOH
/gのポリエーテルポリオール。 Sor/6/34: ソルビトールにプロピレンオキシ
ド/エチレンオキシト゛を85/15の重量比率で付加
重合した平均官能基数6、水酸基価34mgKOH/g
のポリエーテルポリオール。 TEA/3/34: トリエタノールアミンにプロピレ
ンオキシド/エチレンオキシドを85/15の重量比率
で付加重合した平均官能基数3、水酸基価34mgKO
H/gのポリエーテルポリオール。・実験に用いたポリエステルジオール a−2 1,4BD/AA/55: 1,4−ブタンジオールと
アジピン酸の脱水縮合重合により得られた水酸基価55
mgKOH/gのポリエステルジオール。 NPG/AA/55: ネオペンチルグリコールとアジ
ピン酸の脱水縮合重合により得られた水酸基価55mg
KOH/gのポリエステルジオール。 1,4BD/AA/112: 1,4−ブタンジオール
とアジピン酸の脱水縮合重合により得られた水酸基価1
12mgKOH/gのポリエステルジオール。 1,4BD/AA/160: 1,4−フ゛タンジオー
ルとアジピン酸の脱水縮合重合により得られた水酸基価
160mgKOH/gのポリエステルジオール。・実験に用いたポリカーボネートジオール a−3 1,6HD/DMC/55: 1,6−ヘキサンジオー
ルとジメチルカーボネートのエステル交換反応により得
られた水酸基価55mgKOH/gのポリカーボネート
ジオール。 1,4BD/DMC/112: 1,4−ブタンジオー
ルとジメチルカーボネートのエステル交換反応により得
られた水酸基価112mgKOH/gのポリカーボネー
トジオール。 1,4BD/DMC/160: 1,4−ブタンジオー
ルとジメチルカーボネートのエステル交換反応により得
られた水酸基価160mgKOH/gのポリカーボネー
トジオール。・実験に用いたグリコール a−4 EG(1810): 水酸基価1810mgKOH/g
のエチレングリコール。 1,4BD(1247): 水酸基価1247mgKO
H/gの1,4−ブタンジオール。 1,3BD(1247): 水酸基価1247mgKO
H/gの1,3−ブタンジオール。 1,6HD(951): 水酸基価951mgKOH/
gの1,6−ヘキサンジオール。・実験に用いた紫外線吸収剤 c−1 T−770:チバガイギー製TINUVIN770・実験に用いた酸化防止剤 c−2 I−1035:チバガイギー製IRGANOX1035・実験に用いた多機能安定剤 c−4 JAST−500:城北化学工業製・実験に用いたウレタン化触媒 d−1 DBTDL:ジブチルチンジラウレート DMTDL:ジメチルチンジラウレート・実験に用いたヌレート化触媒 d−2 K−ph:カリウムフェノラート・実験に用いた顔料 E CB:カーボンブラック TiO2:酸化チタン粉・実験に用いた有機ポリイソシアネート B N(100/0/40.7): NBDI NCO含量
40.7%。 N(70/30/33.8): NBDI/NBDIヌ
レート体の混合重量比率が70/30のイソシアネート
NCO含量33.8%。 N(99/1/40.4): NBDI/NBDIヌレ
ート体の混合重量比率が99/1のイソシアネート
NCO含量40.4%。 N(55/45/30.3): NBDI/NBDIヌ
レート体の混合重量比率が55/45のイソシアネート
NCO含量30.3% NP(3/34/26): NBDI/NBDIヌレー
ト体の混合重量比率が70/30のイソシアネートを平
均官能基数3、水酸基価34mgKOH/gのポリエー
テルポリオールで一部ウレタン変性したプレポリマー
NCO含量26%。なお、このプレポリマーは、NB
DI 700gとNBDIヌレート体 300gを3ツ
口の2Lフラスコに仕込み攪拌を開始し、平均官能基数
3、水酸基価34mgKOH/gのポリエーテルポリオ
ール 266gを添加し80℃で3時間反応させた後、
25℃に冷却して排出することで製造された。 NP(2/28/26): NBDI/NBDIヌレー
ト体の混合重量比率が70/30のイソシアネートを平
均官能基数2、水酸基価28mgKOH/gのポリエー
テルポリオールで一部ウレタン変性したプレポリマー
NCO含量26%。なお、このプレポリマーは、NB
DI 700gとNBDIヌレート体 300gを3ツ
口の2Lフラスコに仕込み攪拌を開始し、平均官能基数
2、水酸基価28mgKOH/gのポリエーテルポリオ
ール 270gを添加し80℃で3時間反応させた後、
25℃に冷却して排出することで製造された。 NPE(3、2/34、55/26): NBDI/N
BDIヌレート体の混合重量比率が70/30のイソシ
アネートを平均官能基数3、水酸基価34mgKOH/
gのポリエーテルポリオールと水酸基価55mgKOH
/gのポリエステルジオール(ポリエーテルポリオール
/ポリエステルジオールの混合重量比率50/50)で
一部ウレタン変性したプレポリマー NCO含量26
%。なお、このプレポリマーは、NBDI 700gと
NBDIヌレート体 300gを3ツ口の2Lフラスコ
に仕込み攪拌を開始し、平均官能基数3、水酸基価34
mgKOH/gのポリエーテルポリオール129.5g
と水酸基価55mgKOH/gのポリエステルジオール
129.5gを添加し80℃で3時間反応させた後、2
5℃に冷却して排出することで製造された。 NPC(3、2/34、55/26): NBDI/N
BDIヌレート体の混合重量比率が70/30のイソシ
アネートを平均官能基数3、水酸基価34mgKOH/
gのポリエーテルポリオールと水酸基価55mgKOH
/gのポリカーボネートジオール(ポリエーテルポリオ
ール/ポリカーボネートジオールの混合重量比率50/
50)で一部ウレタン変性したプレポリマー NCO含
量26%。なお、このプレポリマーは、NBDI 70
0gとNBDIヌレート体 300gを3ツ口の2Lフ
ラスコに仕込み攪拌を開始し、平均官能基数3、水酸基
価34mgKOH/gのポリエーテルポリオール12
9.5gと水酸基価55mgKOH/gのポリカーボネ
ートジオール129.5gを添加し80℃で3時間反応
させた後、25℃に冷却して排出することで製造され
た。 NPE(2/55/26): NBDI/NBDIヌ
レート体の混合重量比率が70/30のイソシアネート
を水酸基価55mgKOH/gのポリエステルジオール
で一部ウレタン変性したプレポリマー NCO含量2
6%。なお、このプレポリマーは、NBDI 700g
とNBDIヌレート体 300gを3ツ口の2Lフラス
コに仕込み攪拌を開始し、水酸基価55mgKOH/g
のポリエステルジオール 252gを添加し80℃で3
時間反応させた後、25℃に冷却して排出することで製
造された。 NPC(2/55/26): NBDI/NBDIヌ
レート体の混合重量比率が70/30のイソシアネート
を水酸基価55mgKOH/gのポリカーボネートジオ
ールで一部ウレタン変性したプレポリマー NCO含量
26%。なお、このプレポリマーは、NBDI 700
gとNBDIヌレート体 300gを3ツ口の2Lフラ
スコに仕込み攪拌を開始し、水酸基価55mgKOH/
gのポリカーボネートジオール 252gを添加し80
℃で3時間反応させた後、25℃に冷却して排出するこ
とで製造された。 NPC(2/112/26): NBDI/NBDIヌ
レート体の混合重量比率が70/30のイソシアネート
を水酸基価112mgOH/gのポリカーボネートジオ
ールで一部ウレタン変性したプレポリマー NCO含量
26%。なお、このプレポリマーは、NBDI 700
gとNBDIヌレート体 300gを3ツ口の2Lフラ
スコに仕込み攪拌を開始し、水酸基価112mgOH/
gのポリカーボネートジオール 221gを添加し80
℃で3時間反応させた後、25℃に冷却して排出するこ
とで製造された。 TP(3/34/26): TCDI/TCDIヌレー
ト体の混合重量比率が70/30のイソシアネートを平
均官能基数3、水酸基価34mgKOH/gのポリエー
テルポリオールで一部ウレタン変性したプレポリマー
NCO含量26%。なお、このプレポリマーは、TCD
I 700gとTCDIヌレート体 300gを3ツ口
の2Lフラスコに仕込み攪拌を開始し、平均官能基数
3、水酸基価34mgKOH/gのポリエーテルポリオ
ール 89gを添加し80℃で3時間反応させた後、2
5℃に冷却して排出することで製造された。 TPE(2/55/26): TCDI/TCDIヌレ
ート体の混合重量比率が70/30のイソシアネートを
水酸基価55mgKOH/gのポリエステルジオールで
一部ウレタン変性したプレポリマー NCO含量26%
なお、このプレポリマーは、TCDI 700gとTC
DIヌレート体 300gを3ツ口の2Lフラスコに仕
込み攪拌を開始し、水酸基価55mgKOH/gのポリ
エステルジオール 85gを添加し80℃で3時間反応
させた後、25℃に冷却して排出することで製造され
た。 TPC(2/112/26): TCDI/TCDIヌ
レート体の混合重量比率が70/30のイソシアネート
を水酸基価112mgOH/gのポリカーボネートジオ
ールで一部ウレタン変性したプレポリマー NCO含量
26%。なお、このプレポリマーは、TCDI 700
gとTCDIヌレート体 300gを3ツ口の2Lフラ
スコに仕込み攪拌を開始し、水酸基価112mgKOH
/gのポリカーボネートジオール 74gを添加し80
℃で3時間反応させた後、25℃に冷却して排出するこ
とで製造された。
【0176】
【比較例1】(1)ポリオール成分の調整 水分0.05質量%以下のポリエーテルポリオール a
−1としてSor/6/34を 100重量部、粉体状
の紫外線吸収剤 c−1としてT−770および酸化防
止剤 c−2としてI−1035をそれぞれ1重量部、
粉体状の顔料EとしてCBを1.5重量部、TiO2
1.5重量部、水分0.05質量%以下のグリコール
a−4として1,4BD(1247)を 30重量部、
水分0.05質量%以下のウレタン化触媒 d−1とし
てDMTDLを 1重量部、水分0.05質量%以下の
ヌレート化触媒 d−2として粉体状K−phを 0.
3重量部を、温度100℃、大気圧下にて2時間攪拌
し、均一な溶液とした。その後混合溶液の温度を40℃
まで下げて1時間真空脱気し、水分、気泡をほとんど含
有せず粉を完全に溶解したポリオール成分を調整した。 (2)ポリウレタン樹脂の成形及びポリウレタン樹脂の
物性測定 成形工法はスプレー工法で、その設備は、イソテルム
PSM70、スプレーガンはSP300を使用した。上
記にて調整したポリオール成分及びポリイソシアネート
BとしてのNP(3/34/26)をそれぞれポリオ
ールタンク、イソシアネートタンクに仕込んだ。スプレ
ー時のポリオール成分、イソシアネート成分の温度を5
0〜70℃に、両液の衝突時圧力を9〜15MPaに調
整した。そして、スプレーガンに対して垂直に配置した
型温60〜70℃のアルミニウム製テスト金型に、予め
中京油脂製離型剤B−308−10を塗布しておき、そ
の後ポリウレタンスキンの厚みが1mmになるようにス
プレーした。
【0177】金型から脱型したポリウレタンスキンを、
翌日サンプル調整し初期物性、耐久物性用に供した。得
られた結果を、表6に示す。
【0178】
【比較例2〜9】原料の配合を表1に示すものとした以
外は、比較例1と同様にして実施した。結果を表6に示
した。
【0179】
【実施例1〜39】原料の配合を表2〜5とした以外
は、比較例1と同様にして実施した。結果を表6〜10
に示した。
【0180】
【表1】
【0181】
【表2】
【0182】
【表3】
【0183】
【表4】
【0184】
【表5】
【0185】
【表6】
【0186】
【表7】
【0187】
【表8】
【0188】
【表9】
【0189】
【表10】
【0190】
【実施例40】実施例3のポリウレタンスキンを用いて
以下の方法によりポリウレタンフォーム、芯材との複合
体を成形した。型温30〜40℃に調節した300x4
00x15mm厚みのアルミニウム製テストモールドの
下型に実施例3で得られたポリウレタンスキンを装着
し、下記に示す半硬質ポリウレタンフォーム反応液を流
し込み、次いで、3mm厚みの市販ABS樹脂(三菱樹
脂製)を装着した上型を閉じて、室温で4分間半硬質ポ
リウレタンフォーム反応液を反応硬化させた後、ポリウ
レタンスキン/半硬質ポリウレタンフォーム/ABS芯
材の3層を一体化した複合体をモールドより脱型した。 (半硬質ポリウレタンフォーム反応液) 1)ポリオール成分 *1)ポリエーテルポリオール 100 部 水 3 部 トリエタノールアミン 2 部 ジエタノールアミン 1 部 トリエチルアミン 0.5部 トリエチレンジアミンの33% 0.5部 ジプロピレングリコール溶液 2)イソシアネート成分 *2)ポリメリックMDI 65.8部 *1):グリセリンにプロピレンオキシド:エチレンオ
キシドを85:15の比率で付加重合した水酸基価34
mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
【0191】*2):三井化学(株)製コスモネートM
−200 同複合体は、ポリウレタンスキンと半硬質ポリウレタン
フォーム及び半硬質ポリウレタンフォームとABS芯材
が相互に緊密に密着しており、優れた一体感を示した。
又、同複合体は優れたソフトタッチ性能を有しているた
め高級感があり、自動車の内装材として優れている。さ
らに、同複合体のABS樹脂を分離すると全てウレタン
樹脂となるため、リサイクルも容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/3475 C08K 5/3475 C08L 75/04 C08L 75/04 (31)優先権主張番号 特願2000−11114(P2000−11114) (32)優先日 平成12年1月20日(2000.1.20) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2000−11115(P2000−11115) (32)優先日 平成12年1月20日(2000.1.20) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 筒 井 寛 喜 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 古 賀 信 史 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 笹 岡 邦 男 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 西 口 大 介 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 伊 藤 尚 登 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 境 誠二郎 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA53 AB03 AC12 AC18 AE05 AE06 AE09 AF20 AF20Y AF21 AF21Y AF25 AF25Y AF34 AF34Y AF45 AF45Y AF57 AF57Y AH11 BA09 BB01 BB05 BB12 BC01 BC02 4J002 CK021 DA038 DA086 DB018 DE078 DE098 DE108 DE118 DE138 DE148 DE188 DE238 DG048 DJ008 DJ018 DJ038 DJ058 DK008 EE036 EG027 EG047 EJ026 EJ036 EJ046 EJ066 EJ077 EQ026 ET006 EU086 EU176 EU186 EV046 EV066 EW066 EZ047 EZ077 FD036 FD056 FD066 FD076 FD098 FD157 GN00 4J034 AA04 BA07 BA08 CA01 CA04 CC01 CC03 CC08 CD04 DA01 DB04 DB07 DF01 DF02 DF14 DG03 DG04 DG05 DG06 DG08 DG09 DG15 DG16 DG22 HA02 HA07 HA08 HA14 HC17 HC22 HC26 HC35 HC45 HC46 HC52 HC54 HC61 HC65 HC73 JA42 KA01 KB02 KB03 MA01 MA02 MA03 MA04 MA11 MA12 MA14 MA15 MA16 QA02 QB13 QB14 QB17 QC01 QC03 QC08 QD02 QD06 RA10 RA12

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】i)ショアーA表面硬度が50〜85の範
    囲にあり、 ii)曲げ弾性率が8〜80(MPa)の範囲にあり、 iii)伸び率が130〜600(%)の範囲にあり、か
    つ iv)110℃雰囲気に1000時間暴露後、溶融痕が観
    察されないことを特徴とする熱硬化ポリウレタン樹脂。
  2. 【請求項2】前記熱硬化ポリウレタン樹脂がさらに、 v)110℃雰囲気に200時間暴露後の色の変化とし
    て現される色差ΔE110値が1.5以下であり、 vi)ブラックパネル83℃のカーボンアークフェドメー
    ターに200時間暴露後の色の変化として表される色差
    ΔE83値が1.5以下であり、かつ vii)110℃雰囲気に1200時間暴露後の伸び率が
    150〜600%の範囲である特性を有するものである
    請求項1記載の熱硬化ポリウレタン樹脂。
  3. 【請求項3】前記熱硬化ポリウレタン樹脂がさらに、 viii)110℃雰囲気に400時間暴露後の色の変化と
    して現される色差ΔE11 0値が1.5以下であり、 ix)ブラックパネル83℃のカーボンアークフェドメー
    ターに400時間暴露後の色の変化として表される色差
    ΔE83値が1.5以下であり、かつ x)110℃雰囲気に2400時間暴露後の伸び率が1
    50〜600%の範囲である特性を有するものである請
    求項1または2記載の熱硬化ポリウレタン樹脂。
  4. 【請求項4】前記熱硬化ポリウレタン樹脂が、ポリオー
    ル成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)との
    反応によって得られうる2液型熱硬化ポリウレタン樹脂
    である請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱硬化
    ポリウレタン樹脂。
  5. 【請求項5】前記熱硬化ポリウレタン樹脂が、ポリオー
    ル成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)との
    反応によって得られうるものであって、前記ポリオール
    成分(A)が、(a−1)活性水素化合物にアルキレン
    オキシドを付加重合した平均官能基数2〜4、水酸基価
    24〜120mgKOH/gのポリエーテルポリオー
    ル、(a−2)水酸基価50〜120mgKOH/gの
    ポリエステルジオール、および(a−3)水酸基価50
    〜120mgKOH/gのポリカーボネートジオールか
    らなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物またはそ
    の混合物100重量部に対し、(a−4)平均官能基数
    が1.5〜2.5、水酸基価が1000〜2000mg
    KOH/gの非アミン系グリコールを8〜40重量部の
    割合で含有するものであり、かつ前記有機ポリイソシア
    ネート成分(B)が、多環式脂肪族ポリイソシアネート
    化合物から得られる、イソシアネート基を3ヶ以上有す
    る多官能体を、当該有機ポリイソシアネ−ト成分(B)
    全量の1〜40重量%含有するものである請求項1ない
    し4のいずれか1つ記載の熱硬化ポリウレタン樹脂。
  6. 【請求項6】前記ポリイソシアネート成分(B)が(b
    −1)下記一般式(F2)であらわされる化合物と、 【化1】 (式中、kは0〜2、mおよびnは1〜5、hは0〜2
    の整数を示す。但しh=0且つk=0は除く。) (b−2)一般式(F2)で表される化合物から得られ
    るイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体との混合
    物であって、その混合重量比率(b−1)/(b−2)
    が99/1〜60/40である請求項5記載の熱硬化ポ
    リウレタン樹脂。
  7. 【請求項7】前記(b−1)および(b−2)における
    一般式(F2)で表される化合物が、一般式(F2)におい
    てh=0,k=1である化合物である請求項6記載の熱硬化
    ポリウレタン樹脂。
  8. 【請求項8】前記ポリオール成分(A)が、前記(a−
    1)ポリエーテルポリオール100〜50重量部に、前
    記(a−2)ポリエステルジオールおよび前記(a−
    3)ポリカーボネートジオールのいずれかまたはその両
    方を1〜50重量部の割合で配合した混合物100重量
    部に対し、前記(a−4)非アミン系グリコール8〜4
    0重量部の割合で含有するものである請求項5ないし7
    のいずれか1つ記載の熱硬化ポリウレタン樹脂。
  9. 【請求項9】前記ポリオール成分(A)が、前記(a−
    1)ポリエーテルポリオール、前記(a−2)ポリエス
    テルジオールおよび前記(a−3)ポリカーボネートジ
    オールからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物
    100重量部に対し、前記(a−4)非アミン系グリコ
    ールを8〜40重量部、さらに(c−1)紫外線吸収
    剤、(c−2)酸化防止剤、(c−3)耐熱安定剤およ
    び(c−4)多機能安定剤からなる群から選ばれてなる
    少なくとも1種の安定剤(C)0.01〜5.0重量
    部、並びに、(d−1)ウレタン化触媒および(d−
    2)ヌレート化触媒からなる群から選ばれてなる少なく
    とも1種の触媒(D)0.5〜3.0重量部を含有する
    ものである請求項5ないし8のいずれか1つ記載の熱硬
    化ポリウレタン樹脂。
  10. 【請求項10】前記ポリオール成分(A)がさらに
    (E)顔料0.1〜10重量部を含有するものである請
    求項5ないし9のいずれか1つに記載の熱硬化ポリウレ
    タン樹脂。
  11. 【請求項11】前記安定剤(C)として、下記一般式
    (F1)で表されるベンゾトリアゾリル―アルキルビス
    フェノール化合物 【化2】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シ
    クロアルキル基、アルコキシ基又はアルキルアリール基
    のいずれかであり、R1はアルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基、アルコキシ基又はアリールアルキル基
    のいずれかであり、R2は水素原子,アルキル基又はア
    リール基のいずれかであり、R3、R4は、それぞれ、ア
    ルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアルキル
    アリール基いずれかであり、R3及びR4は同一であって
    も異なっていてもよい。)を含有する請求項9または1
    0記載の熱硬化ポリウレタン樹脂。
  12. 【請求項12】前記ポリイソシアネート成分(B)とし
    て、前記一般式(F2)で表される化合物(b−1)
    と、前記一般式(F2)で表される化合物から得られる
    イソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体(b−2)
    との、混合重量比率(b−1)/(b−2)が99/1
    〜60/40である混合物に、(a−5)活性水素化合
    物にアルキレンオキシドを付加重合した平均官能基数2
    〜3、水酸基価24〜120mgKOH/gのポリエー
    テルポリオール、(a−6)水酸基価55〜120mg
    KOH/gのポリエステルジオール、および(a−7)
    水酸基価55〜120mgKOH/gのポリカーボネー
    トジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種の化
    合物またはその混合物を反応させて得られる部分ウレタ
    ン変性したプレポリマーを用いて得られることを特徴と
    する請求項6ないし11のいずれか1つ記載の熱硬化ポ
    リウレタン樹脂。
  13. 【請求項13】前記熱硬化ポリウレタン樹脂が、ポリオ
    ール成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)と
    の反応によって得られうるものであって、前記ポリオー
    ル成分(A)は、(a−1−2)非アミン系多価アルコ
    ールにアルキレンオキシドを付加重合した平均官能基数
    2〜4、水酸基価24〜120mgKOH/gのポリエ
    ーテルポリオール、(a−2)水酸基価50〜120m
    gKOH/gのポリエステルジオール、および(a−
    3)水酸基価50〜120mgKOH/gのポリカーボ
    ネートジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種
    の化合物またはその混合物100重量部に対し、(a−
    4)平均官能基数が1.5〜2.5、水酸基価が100
    0〜2000mgKOH/gの非アミン系グリコール8
    〜40重量部の割合で含有するものであり、かつ前記有
    機ポリイソシアネート成分(B)は、多環式脂肪族ポリ
    イソシアネート化合物から得られる、イソシアネート基
    を3ヶ以上有する多官能体を、当該ポリイソシアネ−ト
    (B)全量の1〜40重量%含有するものであることを
    特徴とするものである請求項1ないし4のいずれか1つ
    記載の熱硬化ポリウレタン樹脂。
  14. 【請求項14】前記ポリイソシアネート成分(B)が
    (b−1)下記一般式(F2)であらわされる化合物
    と、 【化3】 (式中、kは0〜2、mおよびnは1〜5、hは0〜2
    の整数を示す。但しh=0且つk=0は除く。) (b−2)一般式(F2)で表される化合物から得られ
    るイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体との混合
    物であって、その混合重量比率(b−1)/(b−2)
    が99/1〜60/40である請求項13記載の熱硬化
    ポリウレタン樹脂。
  15. 【請求項15】前記(b−1)および(b−2)におけ
    る一般式(F2)で表される化合物が、一般式(F2)にお
    いてh=0,k=1である化合物である請求項14記載の熱
    硬化ポリウレタン樹脂。
  16. 【請求項16】前記ポリオール成分(A)が、前記(a
    −1−2)ポリエーテルポリオール100〜50重量部
    に、前記(a−2)ポリエステルジオールおよび前記
    (a−3)ポリカーボネートジオールのいずれかまたは
    その両方を1〜50重量部の割合で配合した混合物10
    0重量部に対し、前記(a−4)非アミン系グリコール
    8〜40重量部の割合で含有するものである請求項13
    ないし15のいずれか1つ記載の熱硬化ポリウレタン樹
    脂。
  17. 【請求項17】前記ポリオール成分(A)が、前記(a
    −1−2)ポリエーテルポリオール、前記(a−2)ポ
    リエステルジオールおよび前記(a−3)ポリカーボネ
    ートジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種の
    化合物100重量部に対し、前記(a−4)非アミン系
    グリコールを8〜40重量部、さらに(c−1)紫外線
    吸収剤、(c−2)酸化防止剤、(c−3)耐熱安定剤
    および(c−4)多機能安定剤からなる群から選ばれて
    なる少なくとも1種の安定剤(C)0.5〜5.0重量
    部、並びに、(d−1)ウレタン化触媒および(d−
    2)ヌレート化触媒からなる群から選ばれてなる少なく
    とも1種の触媒(D)0.5〜3.0重量部を含有する
    ものである請求項13ないし16のいずれか1つ記載の
    熱硬化ポリウレタン樹脂。
  18. 【請求項18】前記ポリオール成分(A)がさらに
    (E)顔料0.1〜10重量部を含有するものである請
    求項13ないし17のいずれか1つに記載の熱硬化ポリ
    ウレタン樹脂。
  19. 【請求項19】前記安定剤(C)として、下記一般式
    (F1)で表されるベンゾトリアゾリル―アルキルビス
    フェノール化合物 【化4】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シ
    クロアルキル基、アルコキシ基又はアルキルアリール基
    のいずれかであり、R1はアルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基、アルコキシ基又はアリールアルキル基
    のいずれかであり、R2は水素原子,アルキル基又はア
    リール基のいずれかであり、R3、R4は、それぞれ、ア
    ルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアルキル
    アリール基いずれかであり、R3及びR4は同一であって
    も異なっていてもよい。)を含有する請求項17または
    18記載の熱硬化ポリウレタン樹脂。
  20. 【請求項20】前記ポリイソシアネート成分(B)とし
    て、前記一般式(F2)で表される化合物(b−1)
    と、前記一般式(F2)で表される化合物から得られる
    イソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体(b−2)
    との、混合重量比率(b−1)/(b−2)が99/1
    〜60/40である混合物に、(a−5−2)非アミン
    系多価アルコールにアルキレンオキシドを付加重合した
    平均官能基数2〜3、水酸基価24〜120mgKOH
    /gのポリエーテルポリオール、(a−6)水酸基価5
    5〜120mgKOH/gのポリエステルジオール、お
    よび(a−7)水酸基価55〜120mgKOH/gの
    ポリカーボネートジオールからなる群から選ばれる少な
    くとも1種の化合物またはその混合物を反応させて得ら
    れる部分ウレタン変性したプレポリマーを用いて得られ
    ることを特徴とする請求項14ないし19のいずれか1
    つ記載の熱硬化ポリウレタン樹脂。
  21. 【請求項21】ポリオール成分(A)として、(a−
    1)活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加重合し
    た平均官能基数2〜4、水酸基価24〜120mgKO
    H/gのポリエーテルポリオール、(a−2)水酸基価
    50〜120mgKOH/gのポリエステルジオール、
    および(a−3)水酸基価50〜120mgKOH/g
    のポリカーボネートジオールからなる群から選ばれる少
    なくとも1種の化合物またはその混合物100重量部に
    対し、(a−4)平均官能基数が1.5〜2.5、水酸
    基価が1000〜2000mgKOH/gの非アミン系
    グリコールを8〜40重量部の割合で含有するポリオー
    ル成分を用い、また有機ポリイソシアネート成分(B)
    として、多環式脂肪族ポリイソシアネート化合物から得
    られる、イソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体
    を、当該有機ポリイソシアネ−ト成分(B)全量の1〜
    40重量%含有する有機ポリイソシアネート成分とを用
    い、スプレー成形工法またはRIM工法のいずれかによ
    り製造することを特徴とする熱硬化ウレタン樹脂の製造
    方法。
  22. 【請求項22】前記ポリイソシアネート成分(B)が
    (b−1)下記一般式(F2)であらわされる化合物
    と、 【化5】 (式中、kは0〜2、mおよびnは1〜5、hは0〜2
    の整数を示す。但しh=0且つk=0は除く。) (b−2)一般式(F2)で表される化合物から得られ
    るイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体との混合
    物であって、その混合重量比率(b−1)/(b−2)
    が99/1〜60/40である請求項21記載の熱硬化
    ポリウレタン樹脂の製造方法。
  23. 【請求項23】ポリオール成分(A)として、(a−1
    −2)非アミン系多価アルコールにアルキレンオキシド
    を付加重合した平均官能基数2〜4、水酸基価24〜1
    20mgKOH/gのポリエーテルポリオール、(a−
    2)水酸基価50〜120mgKOH/gのポリエステ
    ルジオール、および(a−3)水酸基価50〜120m
    gKOH/gのポリカーボネートジオールからなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の化合物またはその混合物1
    00重量部に対し、(a−4)平均官能基数が1.5〜
    2.5、水酸基価が1000〜2000mgKOH/g
    の非アミン系グリコール8〜40重量部の割合で含有す
    るポリオール成分を用い、また有機ポリイソシアネート
    成分(B)として、多環式脂肪族ポリイソシアネート化
    合物から得られる、イソシアネート基を3ヶ以上有する
    多官能体を、当該有機ポリイソシアネ−ト成分(B)全
    量の1〜40重量%含有する有機ポリイソシアネート成
    分とを用い、スプレー成形工法またはRIM工法のいず
    れかにより製造することを特徴とする熱硬化ウレタン樹
    脂の製造方法。
  24. 【請求項24】前記ポリイソシアネート成分(B)が
    (b−1)下記一般式(F2)であらわされる化合物
    と、 【化6】 (式中、kは0〜2、mおよびnは1〜5、hは0〜2
    の整数を示す。但しh=0且つk=0は除く。) (b−2)一般式(F2)で表される化合物から得られ
    るイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体との混合
    物であって、その混合重量比率(b−1)/(b−2)
    が99/1〜60/40である請求項23の熱硬化ポリ
    ウレタン樹脂の製造方法。
  25. 【請求項25】請求項1ないし20のいずれか1つに記
    載の熱硬化ポリウレタン樹脂または請求項21ないし2
    4のいずれか1つに記載の製法により得られる熱硬化ポ
    リウレタン樹脂からなるシートないしフィルム。
  26. 【請求項26】請求項25に記載の熱硬化ポリウレタン
    樹脂シートないしフィルムからなるスキン層と、フォー
    ム及び芯材の少なくともいずれかとを有してなる積層
    体。
  27. 【請求項27】フォームがポリウレタンフォームである
    請求項26記載の積層体。
  28. 【請求項28】請求項27に記載の積層体より形成され
    たことを特徴とする自動車用インストルメントパネル。
  29. 【請求項29】ポリオール成分(Apre)と有機ポリイ
    ソシアネート成分(B)とにより得られるプレポリマー
    であって、前記有機ポリイソシネート成分(B)が、
    (b−1)下記一般式(F2)であらわされる化合物
    と、 【化7】 (式中、kは0〜2、mおよびnは1〜5、hは0〜2
    の整数を示す。但しh=0且つk=0は除く。) (b−2)一般式(F2)で表される化合物から得られ
    るイソシアネート基を3ヶ以上有する多官能体、との混
    合物であって、その混合重量比率(b−1)/(b−
    2)が99/1〜60/40であるウレタンプレポリマ
    ー。
  30. 【請求項30】前記(b−1)および(b−2)におけ
    る一般式(F2)で表される化合物が、一般式(F2)にお
    いてh=0,k=1である化合物である請求項29記載のウ
    レタンプレポリマー。
  31. 【請求項31】前記(b−2)が、ヌレート体である請
    求項30記載のウレタンプレポリマー。
  32. 【請求項32】前記ポリオール成分(Apre)が、(a
    −5)活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加重合
    した平均官能基数2〜3、水酸基価24〜120mgK
    OH/gのポリエーテルポリオール、(a−6)水酸基
    価55〜120mgKOH/gのポリエステルジオー
    ル、(a−7)水酸基価55〜120mgKOH/gの
    ポリカーボネートジオール、の群から選ばれる少なくと
    も1種の化合物又はその混合物である請求項29ないし
    31のいずれか1つに記載のウレタンプレポリマー。
  33. 【請求項33】前記ポリオール成分(Apre)が、(a
    −5−2)非アミン系多価アルコールにアルキレンオキ
    シドを付加重合した平均官能基数2〜3、水酸基価24
    〜120mgKOH/gのポリエーテルポリオール、
    (a−6)水酸基価55〜120mgKOH/gのポリ
    エステルジオール、(a−7)水酸基価55〜120m
    gKOH/gのポリカーボネートジオール、の群から選
    ばれる少なくとも1種の化合物又はその混合物である請
    求項29ないし31のいずれか1つに記載のウレタンプ
    レポリマー。
  34. 【請求項34】請求項29ないし33のいずれか1つに
    記載のプレポリマーと、ポリオール成分(A)と反応さ
    せることによって得られることを特徴とする熱硬化ポリ
    ウレタン樹脂。
  35. 【請求項35】ポリオール成分(A)と下記一般式(F
    1)で表されるベンゾトリアゾリル―アルキルビスフェ
    ノール化合物 【化8】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シ
    クロアルキル基、アルコキシ基又はアルキルアリール基
    のいずれかであり、R1はアルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基、アルコキシ基又はアリールアルキル基
    のいずれかであり、R2は水素原子,アルキル基又はア
    リール基のいずれかであり、R3、R4は、それぞれ、ア
    ルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアルキル
    アリール基いずれかであり、R3及びR4は同一であって
    も異なっていてもよい。)とを含有することを特徴とす
    るポリオール組成物。
  36. 【請求項36】前記ベンゾトリアゾリル―アルキルビス
    フェノール化合物が一般式(F1)においてR2が水素
    であり、R1,R3及びR4がそれぞれ炭素数1〜8のア
    ルキル基である(ただしR1,R3及びR4は互いに同一
    であっても異なっていてもよい)ことを特徴とする請求
    項35記載のポリオール組成物。
  37. 【請求項37】前記ベンゾトリアゾリル―アルキルビス
    フェノール化合物が、6−(2−ベンゾトリアゾリル)
    −4−t−オクチル−6′−t−ブチル−4′−メチル
    −2,2′−メチレンビスフェノールである請求項35
    記載のポリオール組成物。
  38. 【請求項38】前記ベンゾトリアゾリル―アルキルビス
    フェノール化合物を0.01〜5.0重量%含有する請
    求項34ないし37のいずれか1つに記載のポリオール
    組成物。
  39. 【請求項39】前記ポリオール成分(A)が、(a−
    1)活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加重合し
    た平均官能基数2〜4、水酸基価24〜120mgKO
    H/gのポリエーテルポリオール、(a−2)水酸基価
    50〜120mgKOH/gのポリエステルジオール、
    および(a−3)水酸基価50〜120mgKOH/g
    のポリカーボネートジオールからなる群から選ばれる少
    なくとも1種の化合物またはその混合物100重量部に
    対し、(a−4)平均官能基数が1.5〜2.5、水酸
    基価が1000〜2000mgKOH/gの非アミン系
    グリコールを8〜40重量部の割合で含有するものであ
    る請求項34ないし38のいずれか1つ記載のポリオー
    ル組成物。
  40. 【請求項40】前記ポリオール成分(A)が、(a−1
    -2)非アミン系多価アルコールにアルキレンオキシド
    を付加重合した平均官能基数2〜4、水酸基価24〜1
    20mgKOH/gのポリエーテルポリオール、(a−
    2)水酸基価50〜120mgKOH/gのポリエステ
    ルジオール、および(a−3)水酸基価50〜120m
    gKOH/gのポリカーボネートジオールからなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の化合物またはその混合物1
    00重量部に対し、(a−4)平均官能基数が1.5〜
    2.5、水酸基価が1000〜2000mgKOH/g
    の非アミン系グリコールを8〜40重量部の割合で含有
    するものである請求項34ないし38のいずれか1つ記
    載のポリオール組成物。
  41. 【請求項41】請求項34ないし40のいずれか1つに
    記載のポリオール組成物を、有機ポリイソシアネート成
    分(B)と反応させることによって得られることを特徴
    とする熱硬化ポリウレタン樹脂。
  42. 【請求項42】有機ポリイソシアネート成分(B)とし
    て、請求項29ないし32のいずれか1つに記載のプレ
    ポリマーを用いることを特徴とする請求項40記載の熱
    硬化ポリウレタン樹脂。
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