JP2001270823A - 馬用冷却シート - Google Patents

馬用冷却シート

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JP2001270823A
JP2001270823A JP2000126645A JP2000126645A JP2001270823A JP 2001270823 A JP2001270823 A JP 2001270823A JP 2000126645 A JP2000126645 A JP 2000126645A JP 2000126645 A JP2000126645 A JP 2000126645A JP 2001270823 A JP2001270823 A JP 2001270823A
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horse
cooling sheet
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cooling
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JP2000126645A
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Akihiko Kusunoki
彰彦 楠
Motoaki Gotou
元彰 後藤
Yoshiki Sugizaki
良樹 杉崎
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Saitama Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】ポリアクリル酸類、多価アルコール、多価
金属類、及び60重量%以上の水を含有する組成物に、
油性成分を配合した馬用冷却シート。 【効果】 馬貼付時及び貼付中には剥がれ落ちること
がなく、剥離時には毛をむしり取ることなく容易に剥離
できる安全で優れた馬用冷却シートを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として競争馬の
走行訓練後及びレース後に、肢の下脚部に貼付し、中手
骨及び屈腱を長時間持続して冷却することにより、骨膜
炎、屈腱炎の予防及び治療を目的とした使用性に優れた
馬用冷却シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】極限のスピードに挑む競争馬が活躍でき
る年齢は、おおむね満3歳から6歳の間であり、いまだ
成長過程にある時期に生理的限界寸前の鍛錬とレースが
課せられる。全力疾走時には体重400〜500kgの
馬の1本の肢には数トンもの荷重がかかるとされ、その
際、蹄で受けた衝撃は上脚部よりも下脚部に加わり、骨
折、骨膜炎、屈腱炎などの障害が多発する。
【0003】馬の骨の成長は蹄を構成している末節骨か
ら始まり、上脚部に化骨が進み、満5歳の脊椎を最後に
ようやく骨が成熟するといわれる。管骨骨膜炎は未熟な
若馬である3歳馬が最初のレースに向けて調教を受けて
いる際にみうけられ、管骨背側面に過剰な力がかかるこ
とにより起こるものと考えられる。
【0004】屈腱炎は前肢及び後肢に発症するが、後肢
よりも前肢に多く発症し、不治の病といわれている。原
因は走行中の腱の過伸展により腱繊維が断裂することで
発症する。これらの障害はいづれも競走馬にとっては致
命傷であり、予防的に、又は初期の炎症を抑えることを
第一の目的として、流水、氷、冷却剤により患部を冷や
すことが行われている。しかしながら、流水を肢にかけ
る方法では、手間がかかるうえに夏場は冷却効果が小さ
いという欠点がある。氷、冷却剤による患部の冷却には
1回1時間を限度とし、1日3〜4回行う必要がある
が、長時間処置すると凍傷の危険性もあり、絶えず状況
を観察しながら処置しなければならない。さらに冷凍庫
がなければならないという欠点もあり、簡便に処置でき
安全で確実に冷却する方法は未だ無いのが現状である。
【0005】また、馬用冷却シートとして、ヒトにおい
て汎用されているパップ剤や冷却シートの応用が容易に
考えられるが、一般的に冷感刺激剤として配合されるエ
タノールや血行を促進するカンフルは、競争馬の場合、
競馬法の禁止薬物にあたり配合することはできないし、
冷感刺激剤としてメントールのような匂いのある薬物を
配合することは、ヒトの1000倍以上嗅覚の優れた馬
にとっては好ましくなく、氷、冷却剤、及び薬物を用い
ずに冷却することが要求される。
【0006】また、ヒト用パップ剤や冷却シートをその
まま馬に使用した場合、貼着力(粘着力)が強すぎるた
め、冷却処置終了後、剥す時に毛をむしりとってしまう
という問題がある。すなわち、馬の場合毛の影響があ
り、貼付するときは、剥がれ落ちないような適度な粘着
力がある反面、剥がすときには粘着力が弱まり、毛をむ
しり取ることなく容易に剥離できるような相反する粘着
特性が望まれる。さらには携帯が可能で、いつでもどこ
でも処置することができ、安全に確実に冷却できること
が望まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、馬貼
付時及び貼付中には剥がれ落ちることがなく、冷却作用
を示し、剥離時には毛をむしり取ることなく容易に剥離
できるような馬用冷却シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を進めた結果、ポリアクリル
酸類、多価アルコール、多価金属類、及び60重量%以
上の水を含有する組成物に、油性成分を配合した馬用冷
却シートを用いることにより、初期及び貼付中貼着力が
優れているため簡単に貼付でき、貼付中剥がれ落ちるこ
となく、しかも貼付中に粘着剤層(組成物層)中の水が
蒸発するにつれて粘着剤層がフィルム化し、粘着剤層の
表面に油性成分を浮き出て冷却処置終了後の剥離時に、
ひどく毛を抜くことなく簡単に剥離できる優れた馬用冷
却シートとなることを見出し本発明を完成した。
【0009】また、本冷却シートは、レース後及び訓練
後のすね部分とふくらはぎ部分に被覆フィルムを剥離し
て貼付すると、貼付中は冷却シート中の水分が蒸発し、
その気化熱により冷感刺激剤を配合しなくても貼付直後
から急激に皮膚温度が低下し、その後約6時間冷却効果
が持続する優れた冷却効果を示し、粘着性及び冷却効果
の両面で優れた馬用冷却シートとなる。
【0010】また、別の観点から、初期粘着力が、ボー
ルタック法粘着力でNo.7以上であり、かつ適用6時
間後の粘着力がボールタック法粘着力で6以下となるよ
うに調製した冷却シートが上記問題点を解決する優れた
馬用冷却シートとなることを見出した。
【0011】すなわち、本発明は、ポリアクリル酸類、
多価アルコール、多価金属類、及び60重量%以上の水
を含有する組成物に、油性成分を配合したことを特徴と
する馬用冷却シートを提供するものであり、より好まし
くは、(A)透湿性の支持体;(B)ポリアクリル酸
類、多価アルコール、多価金属類、60重量%以上の
水、及び油性成分を含有する組成物を含み、該支持体に
設けられた粘着剤層;を有する馬用冷却シートを提供す
るものであり、さらに好ましくは、油分を均一に分散さ
せるため、組成物又は粘着剤層中に更に軽質無水ケイ酸
を配合したものが提供される。また、別の観点から、初
期粘着力が、ボールタック法粘着力でNo.7以上であ
り、かつ適用6時間後の粘着力が、ボールタック法粘着
力でNo.6以下となるように調製した冷却シートを提
供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の冷却シートは、ポリアク
リル酸類、多価アルコール、多価金属類、及び60重量
%以上の水を含有する組成物に、油性成分を配合したこ
とを特徴とする馬用冷却シートを提供するものである
が、より好ましい形態としては、透湿性の支持体にこれ
ら組成物の層を積層した、すなわち、(A)透湿性の支
持体;(B)ポリアクリル酸類、多価アルコール、多価
金属類、60重量%以上の水、及び油性成分を含有する
組成物を含み、該支持体に設けられた粘着剤層;を有す
る馬用冷却シートが選ばれる。
【0013】また、本発明の冷却シートは、粘着剤層
(組成物層)中の水が蒸発した後に、粘着剤層の表面に
浮き出し剥離時の粘着力を弱める目的で油性成分を配合
し、好ましくは1〜5重量%の油性成分を配合する。油
性成分としては、高級炭化水素、一級アルコール脂肪酸
エステル、含ケイ素化合物、脂肪酸グリセリンエステ
ル、植物油等が好ましい。高級炭化水素としては軽質流
動パラフィン、スクワラン、流動ポリイソブチレン、ポ
リブテン等が挙げられ、一級アルコール脂肪酸エステル
としてはアジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソ
プロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オ
クチルドデシル等が、含ケイ素化合物としてはシリコー
ン油等、脂肪酸グリセリンエステルとしてはモノグレセ
リド、ジグリセリド、トリグリセリド等が挙げられ、ま
た、植物油としてはオリブ油、アボガド油、サフラワー
油、アーモンド油、ツバキ油、パーシック油、ごま油、
ダイズ油、ミンク油、綿実油、トウモロコシ油、サフラ
ワー油、ヤシ油、ヒマシ油等があげられる。、尚ハッカ
油やカンフルのような匂いの強いものや競馬法で禁止さ
れるものは不適である。尚、より好ましくは乳化しやす
く安価で皮膚刺激のない軽質流動パラフィンが好適であ
る。また、油性成分が1重量%未満では剥離時の粘着力
を弱める効果が少なく、5重量%を越えて配合すると経
時的に粘着剤層から分離しやすくなり、貼付時の粘着力
を低下させることがあり好ましくない場合がある。
【0014】本発明に用いられる組成物又は粘着剤層
は、水分の蒸発により奪われる気化熱を利用して患部を
冷却するため、配合される水の量が多いほど冷却効果は
大きくなる。粘着剤層中には60重量%以上、好ましく
は60〜85重量%の水を配合するが、60重量%未満
では十分に持続する冷却力が得にくいため好ましくな
い。
【0015】また、水分の蒸発速度調節し、乾燥時の使
用感悪化を防止する目的で1〜15重量%の多価アルコ
ール類を配合することができる。多価アルコール類とし
ては、特に限定されないが、グリセリン、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレン
グリコールが好ましく、粘着剤層の粘着力を増強し、か
つ強い保湿特性を示すグリセリンを1〜10重量%配合
することがより好ましい。1重量%未満では保湿効果が
十分に発揮できないため乾燥が速く長時間冷却を持続す
ることができず、さらに乾燥時に支持体の角が硬くなり
皮膚刺激の原因にもなり得る。10重量%を越えて配合
すると剥離時に粘着力が強すぎて大量の毛を抜くことに
なり毛嚢炎を引き起こす原因にもなりかねない。
【0016】組成物又は粘着剤層を調製する過程におい
て、水溶性高分子原料を水に溶かすとき、水溶性高分子
原料の分散性を改善して均一な溶液を得るために、水溶
性高分子原料を多価アルコール類にあらかじめ分散した
液を撹拌下、水中に添加し溶解するのが好ましい。この
とき、1〜10重量%のグリセリンでは水溶性高分子原
料を分散するには量が少なすぎて、あらかじめ分散する
ことができない場合がある。そのような場合には、2〜
5重量%のプロピレングリコール、1,3−ブチレング
リコール、ジプロピレングリコールからなる群から選ば
れる1種又は2種以上の多価アルコールを配合すること
が好ましい。これらはグリセリンに比較し粘度が低いた
め、少量で水溶性高分子原料を分散できるとともにグリ
セリンほど保湿力が強くないため、水分が蒸発した後の
粘着剤層の粘着力をグリセリンの場合ほど強めないとい
う特徴がある。2重量%未満では目的を達することは出
来ず、また5重量%を越えて配合すると経時的に組成物
又は粘着剤層から分離されることがあり好ましくない場
合がある。
【0017】ポリアクリル酸類としては、ポリアクリル
酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中
和物等が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウム及び/又
はポリアクリル酸部分中和物を3〜8重量%配合するの
がより好ましい。配合量が3重量%未満では保形性が悪
くなる場合があり、8重量%を越えると調製時に粘度が
高くなり均一に調製しにくくなる場合がある。
【0018】本発明では、ポリアクリル酸類の配合量に
応じて多価金属類を加え、ポリアクリル酸類と架橋させ
て水に不溶化したゲルを形成させる。本発明で多価金属
類とは、特に限定されず、多価金属塩又は多価金属化合
物等が用いられる。また、一種のみならず二種以上を組
合せて使用することもできる。多価金属類としては、ア
ルミニウム、カルシウム、鉄、亜鉛、スズ、銅、鉛等の
多価金属の塩又はそれらの化合物等から選択することが
できるが、粘着力、保水力が強く、経時的に安定なゲル
を調製できることから、アルミニウム塩又はアルミニウ
ム化合物が好ましい。具体的には乾燥水酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アル
ミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムグリシナー
ル、ミョウバンがあげられ、乾燥水酸化アルミニウムゲ
ルが特に好ましい。これらの多価金属類の配合量は0.
01〜10重量%、好ましくは0.03〜0.15重量
%配合する。
【0019】さらに本発明では、組成物又は粘着剤層の
ゲル強度を増強し、剥離時の粘着力を低減させる目的で
0.5〜4重量%、好ましくは2〜3重量%の軽質無水
ケイ酸を配合する。軽質無水ケイ酸を配合することによ
り、ポリアクリル酸塩水溶液に起因する糸引き性を少な
くし、展延性を改善すると同時にシート状に成形した
後、熟成するまでに支持体から粘着剤層がしみ出すのを
防止することができる。さらに軽質無水ケイ酸は多価ア
ルコール類、油性成分を保持し、粘着剤層表面にこれら
が浮き出して粘着力を低下させるのを防ぐ働きをする。
水分が蒸発した後は、可塑剤である多価アルコール類を
保持することにより、形成される水溶性高分子フィルム
を硬くして粘着力を低下させる。同時に表面に浮き出し
た油性成分により粘着力が低下し、剥離時に毛を抜くこ
ともなく容易に剥離できるようになる。軽質無水ケイ酸
の配合量が0.5重量%未満ではその効果は少なく、4
重量%を越えると作業性が悪くなり好ましくない場合が
ある。
【0020】本発明においては、必要に応じて組成物又
は粘着剤層に防腐剤を配合することも可能である。防腐
剤としてはパラオキシ安息香酸エステル、特にパラオキ
シ安息香酸メチルとパラオキシ安息香酸プロピルの組み
合わせが効果的で、溶解剤としてはパラオキシ安息香酸
エステルをよく溶かし、水と混和する溶媒であればよい
が、なかでもN−メチル−2−ピロリドンが特に好まし
い。
【0021】本発明においては、さらに必要に応じてカ
ルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース
ナトリウム、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウ
ム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メ
チルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体、ポリエ
チレンオキサイド等の増粘剤、カオリン、セラミック、
酸化チタン等の増量剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル等の界面活性剤、乳酸、酒石酸
等のオキシカルボン酸等を配合することができる。
【0022】またさらに、組成物又は粘着剤層のゲル強
度を増強し、ポリアクリル酸塩に起因する糸引き性を改
善し、大量の水を保持させる目的で高吸水性樹脂を配合
することができる。高吸水性樹脂としては特に限定され
ないが、デンプン・アクリル酸グラフト重合体部分ナト
リウム塩やアクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物等
を用いることができ、好ましくは0.5〜3重量%配合
される。
【0023】尚、上記組成物又は粘着剤層中組成物の配
合割合は、3〜8重量%のポリアクリル酸類、1〜15
重量%の多価アルコール、0.03〜0.15重量%の
多価金属類、60〜85重量%の水及び1〜5重量%の
油成分を含有したものが好ましい。
【0024】本発明冷却シートは、支持体と粘着剤層が
積層されたものがより好ましい形態である。本発明の冷
却シートに用いる支持体は水の気化を妨げない透湿性基
材が選ばれ、種々の織布、不織布及びフィルム等を使用
することができる。より好ましくは不織布が用いられ、
具体的には、綿、麻、羊毛などの天然繊維、レーヨン、
アセテート等のセルロース系繊維、ナイロン、ビニロ
ン、スチロール、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフ
タレート、アクリル等の合成繊維等が挙げられる。ま
た、伸縮性は特に限定はなく、伸縮性支持体や非伸縮性
支持体何れも用いることができる。
【0025】粘着剤層の表面を覆う水非透過性フィルム
はプラスチックフィルムであればよく、例えばポリエス
テル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド等の素
材からできたフィルム類が好ましい。また、これらのフ
ィルムにアルミニウム箔のラミネートをほどこしたり、
アルミニウムを蒸着させたり、このフィルムの表面にシ
リコン膜をラミネートしたフィルムを用いることも可能
である。
【0026】また、本冷却シートは、馬への貼付時は適
度な貼着力が必要とされ、膏体の初期粘着力が十分強い
ことが望ましく、ボールタック法で粘着力がNo.7以
上であるのが好ましく、ボールタック法で粘着力がN
o.8以上がより好ましい。また、冷却効果を示す貼付
中は粘着力を維持し、冷却効果が終了した適用6時間後
の剥離時には毛を毟り取ることのない弱い粘着力が望ま
しく、ボールタック法粘着力試験で、6時間後の粘着力
がでNo.6以下となるように製造した冷却シートが好
ましく、ボールタック法で粘着力でNo.4以下がより
好ましい。
【0027】
【実施例】以下に本発明を具体的な実施例に基づき説明
するが、本説明は実施例に限定されるものではない。
【0028】表1に示す成分配合割合(単位:重量%)
の馬用冷却シートを下記製法で製造した。
【0029】
【表1】
【0030】実施例1及び2の製法:精製水に軽質無水
ケイ酸(アエロジル200)を分散する。あらかじめ軽
質流動パラフィンにポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
(ニッコールHCO−60)とソルビタン脂肪酸エステ
ル(ニッコールSP−10)を溶解した後にカルボキシ
メチルセルロースナトリウム(サンローズF30HC)
を分散した液を加えて撹拌する。次に濃グリセリンとプ
ロピレングリコールに乾燥水酸化アルミニウムゲル、ポ
リアクリル酸ナトリウム(アロンビスM)、ポリアクリ
ル酸部分中和物(アロンビスAH105)、高吸水性樹
脂(サンウエットIM1000)を分散した液を加え練
合する。次にN−メチル−2−ピロリドンにパラオキシ
安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピルを溶解し
た液を加える。さらに酒石酸を精製水に溶解した液を加
えて充分練合する。得られた組成物(膏体)をポリエス
テル伸縮性不織布に展延し、ポリプロピレンフィルムの
被覆フィルムでカバーして20cm×28cmに裁断し
て冷却シートとした。このようにして製した冷却シート
を紙・アルミニウム箔・プラスチックフィルムからなる
複合ラミネート袋に入れ密封して使用するまで保存し
た。
【0031】実施例3、実施例4、比較例1、及び比較
例2は、表1に記載した成分を用いて、上記実施例1及
び実施例2の冷却シートと同様に製造した。
【0032】試験例1:ボール試験(ボールテスト) 得られた各冷却シートをフィルムを剥した状態で23
℃,湿度65%の恒温恒湿室中において紐にクリップで
吊るし放置した。経時的にボールテストを、1検体5回
繰り返し、これを3検体で行い、平均値を粘着力とし
た。 「粘着力」各シートから14cm×10cmの試料を切
り取った後、医薬品製造指針に記載の試験方法に準じて
試験した(医薬品製造指針1998年版,99頁〜10
0頁,(株)薬業時報社発行)。水平に対し30度の斜
面上にシートの粘着面を上に向けて置き、上部10c
m、下部15cmの部分を適当な紙で覆い、中央に5c
mの粘着面を残した。次に、スチールボールを斜面の上
端から転がして、中央の粘着面で1分間以上停止したス
チールボールのナンバーを測定し、この操作を5回繰り
返し、その平均値を求めた。
【0033】
【表2】
【0034】試験例2:剥離性試験 得られた各冷却シートを馬の前肢下脚部に貼付し、6時
間後に剥がして、粘着剤層に付着する毛の状態を観察し
た。その結果を表1に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明により競争馬の訓練後及びレース
後の肢下脚部に貼付するだけで下脚部の骨膜炎、屈腱炎
を予防及び治療する冷却シートを提供することが可能と
なった。特に、馬貼付時及び貼付中には剥がれ落ちるこ
とがなく、剥離時には毛をむしり取ることなく容易に剥
離できる安全で優れた馬用冷却シートを提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 133/02 C09J 133/02 191/00 191/00 Fターム(参考) 4C076 AA72 AA74 AA87 BB31 CC37 DD21 DD38 DD45 DD46 DD64 EE03 EE09 EE53 FF70 4C099 AA02 GA01 HA09 4J004 AA10 AA17 AA18 AB01 BA02 CA02 CA03 CA04 CA06 CB01 CC02 FA09 4J040 BA172 DA132 DA142 DF011 EK032 HA096 HA126 HA136 HA256 HA306 HB01 HB10 HB11 HB15 HB24 HB31 HB32 JA09 JB09 KA16 LA06 MA15 NA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアクリル酸類、多価アルコール、多価
    金属類、及び60重量%以上の水を含有する組成物に、
    油性成分を配合したことを特徴とする馬用冷却シート。
  2. 【請求項2】 (A)透湿性の支持体; (B)ポリアクリル酸類、多価アルコール、多価金属
    類、60重量%以上の水、及び油性成分を含有する組成
    物を含み、該支持体に設けられた粘着剤層;を有する馬
    用冷却シート。
  3. 【請求項3】油性成分が、高級炭化水素、一級アルコー
    ル脂肪酸エステル、含ケイ素化合物、脂肪酸グリセリン
    エステル、植物油からなる群から選ばれる1種又は2種
    以上のものであることを特徴とする請求項1又は2記載
    の馬用冷却シート。
  4. 【請求項4】組成物又は粘着剤層中に、更に、軽質無水
    ケイ酸を含有する請求項1乃至3のいずれかに記載の馬
    用冷却シート。
  5. 【請求項5】3〜8重量%のポリアクリル酸類、1〜1
    5重量%の多価アルコール、0.03〜0.15重量%
    の多価金属類、60〜85重量%の水及び1〜5重量%
    の油成分を含有したことを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の馬用冷却シート。
  6. 【請求項6】多価アルコール類が、グリセリン、プロピ
    レングリコール、1,3−ブチレングリコール及びジプ
    ロピレングリコールから選ばれる1種又は2種以上のも
    のであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに
    記載の馬用冷却シート。
  7. 【請求項7】初期粘着力が、ボールタック法粘着力試験
    でNo.7以上であり、かつ適用6時間後の粘着力がボ
    ールタック法粘着力試験でNo.6以下であることを特
    徴とする馬用冷却シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009292993A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Alcare Co Ltd 蓄熱用ゲル体及びこれを使用した保冷・保温材
JP2017008024A (ja) * 2015-06-18 2017-01-12 ライオン株式会社 貼付剤

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