JP2001270702A - 一酸化炭素濃度低減装置および一酸化炭素濃度低減方法 - Google Patents

一酸化炭素濃度低減装置および一酸化炭素濃度低減方法

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JP2001270702A
JP2001270702A JP2000087833A JP2000087833A JP2001270702A JP 2001270702 A JP2001270702 A JP 2001270702A JP 2000087833 A JP2000087833 A JP 2000087833A JP 2000087833 A JP2000087833 A JP 2000087833A JP 2001270702 A JP2001270702 A JP 2001270702A
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temperature
oxidation reaction
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hydrogen
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素リッチガス中の一酸化炭素濃度をより効
果的に低減すると共に装置の簡易化や小型化を図る。 【解決手段】 一酸化炭素濃度低減装置20の第1酸化
反応部32における熱交換器33の冷却流路の圧力を4
〜5気圧に調節すると共に第2酸化反応部42における
熱交換器43の冷却流路の圧力を2気圧前後に調節し、
両冷却流路に燃料改質装置12に供給する炭化水素系の
燃料としてのメタノールと水とからなる改質原料を流し
て改質原料の沸騰冷却により両酸化反応部32,42の
温度を調節する。第1酸化反応部32を第2酸化反応部
42に比して高温に調節するから、第1酸化反応部32
における一酸化炭素の優先酸化反応を促進することがで
き、水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を効率よく低減
すると共に装置の小型化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一酸化炭素濃度低
減装置および一酸化炭素濃度低減方法に関し、詳しく
は、水素を含有する水素リッチガス中の一酸化炭素濃度
を低減する一酸化炭素濃度低減装置および一酸化炭素濃
度低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の一酸化炭素濃度低減装置
としては、上流側に比較的低温で活性する触媒を担持し
た第1反応部と下流側に第1反応部より高温で活性する
触媒を担持した第2反応部とからなるものが提案されて
いる(例えば、特開平8−100184号公報など)。
この装置では、両反応部の温度が低い始動時には、比較
的低温で活性する触媒を担持する第1反応部に水素リッ
チガスを流してこの水素リッチガス中の一酸化炭素濃度
を低減し、装置の暖機が終了して第2反応部が定常運転
温度近傍に至ると、水素リッチガスを第1反応部をバイ
パスして直接第2反応部に流して水素リッチガス中の一
酸化炭素濃度を低減している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た一酸化炭素濃度低減装置では、始動時でも定常運転時
での水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を良好に低減で
きるものの、第1反応部をバイパスして第2反応部に水
素リッチガスを供給する配管が必要となると共に水素リ
ッチガスの切り換えの制御も必要となり、装置が複雑な
ものとなったり大型化すると共に制御も複雑なものとな
ってしまう。
【0004】本発明の一酸化炭素濃度低減装置は、水素
リッチガス中の一酸化炭素濃度をより効果的に低減する
ことを目的の一つとする。また、本発明の一酸化炭素濃
度低減装置は、装置の簡易化や小型化を図ることを目的
の一つとする。本発明の一酸化炭素濃度低減方法は、水
素リッチガス中の一酸化炭素濃度をより効果的に低減す
ることを目的の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の一酸化炭素濃度低減装置および一酸化炭素濃度低
減方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するため
に以下の手段を採った。
【0006】本発明の一酸化炭素濃度低減装置は、水素
を含有する水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減す
る一酸化炭素濃度低減装置であって、水素の存在下で水
素に優先して一酸化炭素を酸化する第1の優先酸化触媒
により前記水素リッチガス中の一酸化炭素を酸化する第
1酸化反応部と、該第1酸化反応部の後段に配置され、
水素の存在下で水素に優先して一酸化炭素を酸化する第
2の優先酸化触媒により該第1酸化反応部により一酸化
炭素濃度が低減された水素リッチガス中の一酸化炭素を
酸化する第2酸化反応部と、前記第1酸化反応部の温度
が前記第2酸化反応部の温度より高くなるよう該第1酸
化反応部の温度と該第2酸化反応部の温度とを調節する
温度調節手段とを備えることを要旨とする。
【0007】この本発明の一酸化炭素濃度低減装置で
は、温度調節手段により第2酸化反応部より高い温度に
調節された第1酸化反応部が、水素の存在下で水素に優
先して一酸化炭素を酸化する第1の優先酸化触媒により
前記水素リッチガス中の一酸化炭素を酸化し、第1酸化
反応部の後段に配置され温度調節手段により第1酸化反
応部より低い温度に調節された第2酸化反応部が、水素
の存在下で水素に優先して一酸化炭素を酸化する第2の
優先酸化触媒により第1酸化反応部により一酸化炭素濃
度が低減された水素リッチガス中の一酸化炭素を酸化す
る。こうした本発明の一酸化炭素濃度低減装置によれ
ば、第1酸化反応部の温度を高くすることにより、第1
酸化反応部における一酸化炭素の優先的な酸化反応を促
進することができる。この結果、水素リッチガス中の一
酸化炭素濃度をより効果的に低減することができると共
に装置の簡易化や小型化を図ることができる。
【0008】こうした本発明の一酸化炭素濃度低減装置
において、前記温度調節手段は、前記第1酸化反応部の
温度を調節する第1温度調節手段と、前記第2酸化反応
部の温度を調節する第2温度調節手段とを備えるものと
することもできる。こうすれば、第1酸化反応部と第2
酸化反応部の温度をより適切に調節することができる。
【0009】この温度調節手段が第1温度調節手段と第
2温度調節手段とを備える態様の本発明の一酸化炭素濃
度低減装置において、前記第1温度調節手段は第1の冷
媒を用いて温度を調節する手段であり、前記第2温度調
節手段は第2の冷媒を用いて温度を調節する手段である
ものとすることもできる。ここで、前記第1の冷媒とし
て油を用い、前記第2の冷媒として炭化水素系の燃料を
水蒸気改質して水素リッチガスとする燃料改質装置にお
ける前記炭化水素系の燃料と水とからなる改質原料を用
いることもできる。こうすれば、一酸化炭素低減装置と
燃料改質装置とを組み合わせた際に、全体としての熱効
率を向上させることができる。なお、炭化水素系の燃料
としてメタノールを用いることもできる。
【0010】また、第1温度調節手段と第2温度調節手
段がそれぞれ冷媒を用いて温度を調節する態様の本発明
の一酸化炭素濃度低減装置において、前記第1温度調節
手段は前記第1の冷媒の沸点が所定温度より高い温度と
なるよう該第1の冷媒の流路の圧力を調節する手段であ
り、前記第2温度調節手段は前記第2の冷媒の沸点が前
記所定温度より低い温度となるよう該第2の冷媒の流路
の圧力を調節する手段であるものとすることもできる。
こうすれば、第1の冷媒や第2の冷媒が沸騰する際に周
囲から奪う熱を用いて温度調節することができる。こう
した沸騰冷却による温度調節を用いることにより装置の
小型化を図ることができる。この態様の本発明の一酸化
炭素濃度低減装置において、前記第1の冷媒と前記第2
の冷媒は、共に炭化水素系の燃料を水蒸気改質して水素
リッチガスとする燃料改質装置における前記炭化水素系
の燃料と水とからなる改質原料であるものとすることも
できる。こうすれば、同一の冷媒を用いて第1酸化反応
部と第2酸化反応部を温度調節することができると共に
一酸化炭素低減装置と燃料改質装置とを組み合わせた際
に全体としての熱効率を向上させることができる。な
お、炭化水素系の燃料としてメタノールを用いることも
できる。
【0011】本発明の一酸化炭素濃度低減装置におい
て、前記温度調節手段は、前記第1酸化反応部と前記第
2酸化反応部との間で熱伝導が可能な熱伝導手段と、前
記第2酸化反応部を冷却する冷却手段とを備えるものと
することもできる。こうすれば、単一の冷却手段により
第2酸化反応部を直接冷却すると共に第1酸化反応部を
間接的に冷却することができるから、装置の簡易化と小
型化を図ることができる。
【0012】また、本発明の一酸化炭素濃度低減装置に
おいて、前記温度調節手段は、前記第1酸化反応部を1
30〜190℃の温度に調節し、前記第2酸化反応部を
80〜130℃の温度に調節する手段であるものとする
こともできる。
【0013】さらに、本発明の一酸化炭素濃度低減装置
において、前記第1の優先酸化触媒は白金系または白金
−ルテニウム系の触媒であり、前記第2の優先酸化触媒
は、ルテニウム系または白金−ルテニウム系の触媒であ
るものとすることもできる。
【0014】本発明の一酸化炭素濃度低減方法は、水素
を含有する水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減す
る一酸化炭素濃度低減方法であって、第1の温度を中心
とする第1の所定温度範囲で水素の存在下で水素に優先
して一酸化炭素を酸化する第1の優先酸化触媒を用いて
前記水素リッチガス中の一酸化炭素を酸化して該水素リ
ッチガス中の一酸化炭素濃度を低減する第1低減ステッ
プと、該一酸化炭素濃度が低下された水素リッチガスを
前記第1の温度より低い第2の温度を中心とする第2の
所定温度範囲で水素の存在下で水素に優先して一酸化炭
素を酸化する第2の優先酸化触媒を用いて酸化して更に
一酸化炭素濃度を低減する第2低減ステップとを備える
ことを要旨とする。
【0015】この本発明の一酸化炭素濃度低減方法によ
れば、第2低減ステップに比して高い温度で第1低減ス
テップによる一酸化炭素の酸化を行なうことができるか
ら、第1低減ステップにおける一酸化炭素の優先的な酸
化反応を促進することができる。この結果、水素リッチ
ガス中の一酸化炭素濃度をより効果的に低減することが
できる。
【0016】こうした本発明の一酸化炭素濃度低減方法
において、前記第1低減ステップを130〜190℃の
温度で行ない、前記第2低減ステップを80〜130℃
の温度で行なうものとすることもできる。
【0017】また、本発明の一酸化炭素濃度低減方法に
おいて、前記第1の優先酸化触媒として白金系または白
金−ルテニウム系の触媒を用い、前記第2の優先酸化触
媒としてルテニウム系または白金−ルテニウム系の触媒
を用いるものとすることもできる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である
一酸化炭素濃度低減装置20を備える燃料改質システム
10の構成の概略を示す構成図である。燃料改質システ
ム10は、図示するように、炭化水素系の燃料としての
メタノールと水とからなる改質原料の供給を受けて水素
リッチな改質ガスを生成する燃料改質装置12と、燃料
改質装置12からの改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減
する実施例の一酸化炭素濃度低減装置20とを備える。
【0019】燃料改質装置12は、例えば改質原料を蒸
気化する蒸発部と、蒸気化した改質原料に若干の空気を
混入させた原料ガス中のメタノールの一部を部分的に酸
化することにより生成する熱を用いてメタノールを水蒸
気改質する触媒(例えば、銅−亜鉛系の触媒)が充填さ
れた改質部とから構成される。
【0020】実施例の一酸化炭素濃度低減装置20は、
水素リッチガスとしての改質ガスに酸素を含有する酸素
含有ガスとしての空気を供給するブロア31と、水素の
存在下で水素に優先して一酸化炭素を酸化する第1酸化
触媒(例えば白金系または白金−ルテニウム合金系の触
媒)を担持し改質ガス中の一酸化炭素を酸化してその濃
度を低減する第1酸化反応部32と、第1酸化反応部3
2により一酸化炭素濃度が低下された水素リッチガスに
酸素を含有する酸素含有ガスとしての空気を供給するブ
ロア41と、水素の存在下で水素に優先して一酸化炭素
を酸化する第2酸化触媒(例えばルテニウム系または白
金ルテニウム合金系の触媒)を担持し一酸化炭素濃度の
低減された水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を更に低
減する第2酸化反応部42と、第1酸化反応部32およ
び第2酸化反応部42の温度制御を含め一酸化炭素濃度
低減装置20全体をコントロールする電子制御ユニット
60とを備える。
【0021】第1酸化反応部32および第2酸化反応部
42は、表面に第1酸化触媒または第2酸化触媒を担持
し水素リッチガスとしての改質ガスの流路をなす酸化反
応流路とこの酸化反応流路と熱交換可能な冷却流路とを
有する熱交換器33,43を備える。熱交換器33,4
4の冷却流路には、改質原料を貯蔵する改質原料タンク
50からポンプ52により改質原料が圧送されるように
なっている。なお、熱交換器33,43による熱交換で
加熱された改質原料は、燃料改質装置12に供給され
る。熱交換器33,43の冷却流路の入口部には流量調
節弁34,44が、出口部には減圧弁36,46が取り
付けられており、この流量調節弁34,44と減圧弁3
6,46の開度を調節することより、冷却流路内の圧力
を調節できるようになっている。実施例の一酸化炭素濃
度低減装置20では、第1酸化反応部32における熱交
換器33の冷却流路が4〜5気圧になるように、第2酸
化反応部42における熱交換器43の冷却流路が2気圧
前後になるように調節されている。このように圧力を調
節することにより、熱交換器33の冷却流路では改質原
料の沸点が130〜190℃に、熱交換器43の冷却流
路では改質原料の沸点が80〜130℃に調節されるこ
とになる。熱交換器33,43で改質原料を沸騰させる
沸騰冷却を行なうことにより、第1酸化反応部32を1
30〜190℃に第2酸化反応部42を80〜130℃
に調節することができる。
【0022】電子制御ユニット60は、CPU62を中
心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処
理プログラムを記憶したROM64と、一時的にデータ
を記憶するRAM66と、入出力ポート(図示せず)と
を備える。この電子制御ユニット60には、第1酸化反
応部32の熱交換器33に取り付けられた圧力センサ3
8からの熱交換器33の冷却流路の圧力や第2酸化反応
部42の熱交換器43に取り付けられた圧力センサ48
からの熱交換器43の冷却流路の圧力,第1酸化反応部
32に取り付けられた温度センサ39からの第1酸化反
応部32の温度,第2酸化反応部42に取り付けられた
温度センサ49からの第2酸化反応部42の温度などが
入力ポートを介して入力されている。また、電子制御ユ
ニット60からは、ブロア31やブロア41への駆動信
号や流量調節弁34,44や減圧弁36,46のアクチ
ュエータ35,45,37,47への駆動信号,ポンプ
52への駆動信号などが出力ポートを介して出力されて
いる。
【0023】電子制御ユニット60は、圧力センサ38
により検出される第1酸化反応部32における熱交換器
33の冷却流路の圧力が4〜5気圧になるよう流量調節
弁34や減圧弁36の開度を制御すると共に圧力センサ
48により検出される第2酸化反応部42における熱交
換器43の冷却流路の圧力が2気圧前後になるよう流量
調節弁44や減圧弁46の開度を制御している。そし
て、温度センサ39により第1酸化反応部32が130
〜190℃の温度で調節され、温度センサ49により第
2酸化反応部42が80〜130℃の温度で調節されて
いるかを監視している。
【0024】以上説明した実施例の一酸化炭素濃度低減
装置20によれば、熱交換器33,43の冷却流路の圧
力を調節することにより第1酸化反応部32を130〜
190℃の温度に調節すると共に第2酸化反応部42を
80〜130℃の温度に調節することができる。第1酸
化反応部32を第2酸化反応部42に比して高温で調節
して第1酸化反応部32における一酸化炭素の優先酸化
反応を促進するから、第1酸化反応部32を小型化する
ことができる。
【0025】実施例の一酸化炭素濃度低減装置20によ
れば、燃料改質システム10における燃料改質装置12
の改質原料を第1酸化反応部32や第2酸化反応部42
を冷却する冷媒として用いて改質原料を加温するから、
システム全体の熱効率を向上させることができる。
【0026】実施例の一酸化炭素濃度低減装置20で
は、第1酸化反応部32や第2酸化反応部42を冷却す
る冷媒として炭化水素系の燃料としてのメタノールと水
とからなる改質原料を用いたが、炭化水素系の燃料とし
てのメタノールを冷媒として用いたり、水を冷媒として
用いるものとしてもよい。この場合、第1酸化反応部3
2の冷媒として水を用いると共に第2酸化反応部42の
冷媒としてメタノールを用いるものとしたり、逆に、第
1酸化反応部32の冷媒としてメタノールを用いると共
に第2酸化反応部42の冷媒として水を用いるものとし
てもよい。
【0027】実施例の一酸化炭素濃度低減装置20で
は、燃料改質システム10に組み込むものとして説明し
たが、燃料改質システム10に組み込まないものとして
もよい。この場合、第1酸化反応部32や第2酸化反応
部42を冷却する冷媒は、炭化水素系の燃料としてのメ
タノールと水とからなる改質原料に限られず、如何なる
冷媒を用いてもよい。
【0028】実施例の一酸化炭素濃度低減装置20で
は、同一の冷媒を用いて熱交換器33,43の各冷却流
路の圧力を異なるものとして第1酸化反応部32と第2
酸化反応部42の温度を調節したが、異なる冷媒を用い
て第1酸化反応部32と第2酸化反応部42の温度を調
節するものとしてもよい。こうした変形例の一酸化炭素
濃度低減装置20Bを備える燃料改質システム10Bの
構成の概略を図2に示す。変形例の一酸化炭素濃度低減
装置20Bは、第1酸化反応部32Bが改質原料の沸騰
冷却機構に代えて異なる冷媒を用いて冷却する冷却装置
34Bを備える点を除いて実施例の一酸化炭素濃度低減
装置20と同一の構成をしている。重複する説明を避け
るため、変形例の一酸化炭素濃度低減装置20Bの構成
のうち実施例の一酸化炭素濃度低減装置20と同一の構
成には同一の符号を付し、その説明は省略する。変形例
の一酸化炭素濃度低減装置20Bが備える第1酸化反応
部32Bの冷却装置34Bは、冷媒として油を用い、油
を循環流路に循環させることにより第1酸化反応部32
Bを冷却する。電子制御ユニット60による第1酸化反
応部32の温度制御は、温度センサ39により検出され
る第1酸化反応部32Bの温度が130℃〜190℃と
なるよう冷却装置34Bにおける冷媒としての油の循環
流量を調節することにより行なわれる。こうした変形例
の一酸化炭素濃度低減装置20Bによれば、異なる冷媒
を用いて第1酸化反応部32Bと第2酸化反応部42の
温度を調節することができる。もとより、第1酸化反応
部32Bを第2酸化反応部42に比して高温で調節して
第1酸化反応部32Bにおける一酸化炭素の優先酸化反
応を促進するから、第1酸化反応部32Bを小型化する
ことができる。また、燃料改質システム10Bにおける
燃料改質装置12の改質原料を第2酸化反応部42を冷
却する冷媒として用いて改質原料を加温するから、シス
テム全体の熱効率を向上させることもできる。
【0029】次に、本発明の第2の実施例としての一酸
化炭素濃度低減装置20Cについて説明する。図3は、
第2実施例の一酸化炭素濃度低減装置20Cを備える燃
料改質システム10Cの構成の概略を示す構成図であ
る。第2実施例の一酸化炭素濃度低減装置20Cは、図
示するように、第1酸化反応部32Cが改質原料の沸騰
冷却機構を備えない点と第1酸化反応部32Cと第2酸
化反応部42Cとが熱伝導部材34Cにより接続されて
いる点とを除いて第1実施例の一酸化炭素濃度低減装置
20と同一の構成をしている。重複する説明を避けるた
め、第2実施例の一酸化炭素濃度低減装置20Cの構成
のうち第1実施例の一酸化炭素濃度低減装置20と同一
の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。第
2実施例の一酸化炭素濃度低減装置20Cの第1酸化反
応部32Cが備える熱伝導部材34Cは、熱伝導率の良
好な材料、例えば銅やアルミニウムなどの金属材料など
により形成された板材として構成されている。第2実施
例の一酸化炭素濃度低減装置20Cでは、第1酸化反応
部32Cにより生じる熱を熱伝導部材34Cを用いて第
2酸化反応部42Cに伝え、第2酸化反応部42Cにお
ける改質原料の沸騰冷却により冷却できるようになって
いる。即ち、第2酸化反応部42Cは、改質原料の沸騰
冷却で直接的に冷却され、第1酸化反応部32Cは第2
酸化反応部42Cの改質原料の沸騰冷却で間接的に冷却
されるのである。熱伝導部材34Cの熱伝導特性にもよ
るが、第2酸化反応部42Cを80〜130℃の温度に
調節すると共に第1酸化反応部32Cを130〜190
℃の温度に調節することができる。
【0030】以上説明した第2実施例の一酸化炭素濃度
低減装置20Cによれば、熱伝導部材34Cを備えるこ
とにより、第1酸化反応部32Cを130〜190℃の
温度に調節すると共に第2酸化反応部42Cを80〜1
30℃の温度に調節することができる。しかも、熱伝導
部材34Cにより第1酸化反応部32Cと第2酸化反応
部42Cを熱伝導可能に接続するだけでよいから、装置
を簡易なものにすることができると共に装置の小型化を
図ることができる。もとより、燃料改質システム10C
における燃料改質装置12の改質原料を第2酸化反応部
42Cを冷却する冷媒として用いて改質原料を加温する
から、システム全体の熱効率を向上させることができ
る。
【0031】第2実施例の一酸化炭素濃度低減装置20
Cでは、第2酸化反応部42Cを冷却する冷媒として炭
化水素系の燃料としてのメタノールと水とからなる改質
原料を用いたが、炭化水素系の燃料としてのメタノール
を冷媒として用いたり、水を冷媒として用いるものとし
てもよい。
【0032】また、第2実施例の一酸化炭素濃度低減装
置20Cでは、燃料改質システム10Cに組み込むもの
として説明したが、燃料改質システム10Cに組み込ま
ないものとしてもよい。この場合、第2酸化反応部42
Cを冷却する冷媒は、炭化水素系の燃料としてのメタノ
ールと水とからなる改質原料に限られず、如何なる冷媒
を用いてもよい。
【0033】以上、本発明の実施の形態について実施例
を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である一酸化炭素低減装置
20を備える燃料改質システム10の構成の概略を示す
構成図である。
【図2】 変形例の一酸化炭素濃度低減装置20Bを備
える燃料改質システム10Bの構成の概略を示す構成図
である。
【図3】 第2実施例の一酸化炭素濃度低減装置20C
を備える燃料改質システム10Cの構成の概略を示す構
成図である。
【符号の説明】
10,10B,10C 燃料改質システム、12 燃料
改質装置、20,20B,20C 一酸化炭素濃度低減
装置、32,32B,32C 第1酸化反応部、33,
43 熱交換器、34,44 流量調節弁、35,3
7,45,47アクチュエータ、36,46 減圧弁、
38,48 圧力センサ、39,49温度センサ、50
改質原料タンク、52 ポンプ、60 電子制御ユニ
ット、62 CPU、64 ROM、66 RAM。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素を含有する水素リッチガス中の一酸
    化炭素濃度を低減する一酸化炭素濃度低減装置であっ
    て、 水素の存在下で水素に優先して一酸化炭素を酸化する第
    1の優先酸化触媒により前記水素リッチガス中の一酸化
    炭素を酸化する第1酸化反応部と、 該第1酸化反応部の後段に配置され、水素の存在下で水
    素に優先して一酸化炭素を酸化する第2の優先酸化触媒
    により該第1酸化反応部により一酸化炭素濃度が低減さ
    れた水素リッチガス中の一酸化炭素を酸化する第2酸化
    反応部と、 前記第1酸化反応部の温度が前記第2酸化反応部の温度
    より高くなるよう該第1酸化反応部の温度と該第2酸化
    反応部の温度とを調節する温度調節手段とを備える一酸
    化炭素濃度低減装置。
  2. 【請求項2】 前記温度調節手段は、前記第1酸化反応
    部の温度を調節する第1温度調節手段と、前記第2酸化
    反応部の温度を調節する第2温度調節手段とを備える請
    求項1記載の一酸化炭素濃度低減装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の一酸化炭素濃度低減装置
    であって、 前記第1温度調節手段は、第1の冷媒を用いて温度を調
    節する手段であり、 前記第2温度調節手段は、第2の冷媒を用いて温度を調
    節する手段である一酸化炭素濃度低減装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の一酸化炭素濃度低減装置
    であって、 前記第1の冷媒は、油であり、 前記第2の冷媒は、炭化水素系の燃料を水蒸気改質して
    水素リッチガスとする燃料改質装置における前記炭化水
    素系の燃料と水とからなる改質原料である一酸化炭素濃
    度低減装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の一酸化炭素濃度低減装置
    であって、 前記第1温度調節手段は、前記第1の冷媒の沸点が所定
    温度より高い温度となるよう該第1の冷媒の流路の圧力
    を調節する手段であり、 前記第2温度調節手段は、前記第2の冷媒の沸点が前記
    所定温度より低い温度となるよう該第2の冷媒の流路の
    圧力を調節する手段である一酸化炭素濃度低減装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の冷媒と前記第2の冷媒は、共
    に炭化水素系の燃料を水蒸気改質して水素リッチガスと
    する燃料改質装置における前記炭化水素系の燃料と水と
    からなる改質原料である請求項5記載の一酸化炭素濃度
    低減装置。
  7. 【請求項7】 前記炭化水素系の燃料はメタノールであ
    る請求項4または6記載の一酸化炭素濃度低減装置。
  8. 【請求項8】 前記温度調節手段は、前記第1酸化反応
    部と前記第2酸化反応部との間で熱伝導が可能な熱伝導
    手段と、前記第2酸化反応部を冷却する冷却手段とを備
    える請求項1記載の一酸化炭素濃度低減装置。
  9. 【請求項9】 前記温度調節手段は、前記第1酸化反応
    部を130〜190℃の温度に調節し、前記第2酸化反
    応部を80〜130℃の温度に調節する手段である請求
    項1ないし8いずれか記載の一酸化炭素濃度低減装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9いずれか記載の一酸
    化炭素濃度低減装置であって、 前記第1の優先酸化触媒は、白金系または白金−ルテニ
    ウム系の触媒であり、 前記第2の優先酸化触媒は、ルテニウム系または白金−
    ルテニウム系の触媒である一酸化炭素濃度低減装置。
  11. 【請求項11】 水素を含有する水素リッチガス中の一
    酸化炭素濃度を低減する一酸化炭素濃度低減方法であっ
    て、 第1の温度を中心とする第1の所定温度範囲で水素の存
    在下で水素に優先して一酸化炭素を酸化する第1の優先
    酸化触媒を用いて前記水素リッチガス中の一酸化炭素を
    酸化して該水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減す
    る第1低減ステップと、 該一酸化炭素濃度が低下された水素リッチガスを前記第
    1の温度より低い第2の温度を中心とする第2の所定温
    度範囲で水素の存在下で水素に優先して一酸化炭素を酸
    化する第2の優先酸化触媒を用いて酸化して更に一酸化
    炭素濃度を低減する第2低減ステップとを備える一酸化
    炭素濃度低減方法。
  12. 【請求項12】 前記第1低減ステップを130〜19
    0℃の温度で行ない、前記第2低減ステップを80〜1
    30℃の温度で行なう請求項11記載の一酸化炭素濃度
    低減方法。
  13. 【請求項13】 前記第1の優先酸化触媒として白金系
    または白金−ルテニウム系の触媒を用い、前記第2の優
    先酸化触媒としてルテニウム系または白金−ルテニウム
    系の触媒を用いる請求項11または12記載の一酸化炭
    素濃度低減方法。
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