JP2000188122A - 一酸化炭素除去装置 - Google Patents

一酸化炭素除去装置

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JP2000188122A
JP2000188122A JP11032002A JP3200299A JP2000188122A JP 2000188122 A JP2000188122 A JP 2000188122A JP 11032002 A JP11032002 A JP 11032002A JP 3200299 A JP3200299 A JP 3200299A JP 2000188122 A JP2000188122 A JP 2000188122A
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JP
Japan
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carbon monoxide
unit
selective
oxygen
reformed gas
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Satoshi Aoyama
智 青山
Yasushi Araki
康 荒木
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CO低減効率を向上させることが可能な一酸
化炭素除去装置を提供する。 【解決手段】 一酸化炭素除去装置100aは、改質ガ
ス中に含まれる一酸化炭素を選択的に酸化することによ
り、二酸化炭素を生成するCO選択酸化部28と、CO
選択酸化部に酸素を供給する酸素供給部50と、CO選
択酸化部28に供給される改質ガスの量に応じて、CO
選択酸化部28に供給される酸素の量を制御する制御部
40aとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス中に含まれる
一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一酸化炭素選択酸化法(CO選択
酸化法)を用いて、改質器から出力される改質ガス中に
含まれる一酸化炭素(CO)の濃度を低減する一酸化炭
素選択酸化部(CO選択酸化部)を備えた燃料電池シス
テムが知られている。
【0003】CO選択酸化法では、(CO+1/2O2
→CO2)というCOの酸化反応が進行する一方で、そ
の副反応として(H2+CO2→CO+H2O)という逆
シフト反応も進行する。従って、CO選択酸化法を用い
て改質ガス中に含まれる一酸化炭素の濃度の低減を図る
場合には、この逆シフト反応の影響を抑えることが課題
となる。
【0004】逆シフト反応の影響を抑える方法として
は、従来からいくつかの方法が提案されてきた。以下に
代表的な3つの方法を示す。
【0005】1.CO選択酸化部を分割して多段に空気
を吹き込み、逆シフト反応によって生成されたCOを再
度酸化することにより、COの濃度を低減する方法。
【0006】2.改質ガス流量に応じて触媒温度を変化
させることにより、逆シフト反応の影響を回避する方法
(特開平8−106914号参照)。
【0007】3.改質ガス流量に応じて触媒量を変化さ
せることにより、逆シフト反応の影響を回避する方法
(特開平8−106914号参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】CO選択酸化部を分割
して多段に空気を吹き込み、逆シフト反応によって生成
されたCOを再度酸化する方法を採用する場合には、C
O選択酸化部内に設けられた複数の反応部を切り替える
必要があり、CO選択酸化部の構造が複雑になるととも
にCOの酸化反応を離散的にしか制御することができな
いという問題点がある。
【0009】また、改質ガス流量に応じて触媒温度を変
化させる方法を採用する場合には、触媒温度の最適条件
の上限温度と下限温度も改質ガス流量に応じて変化させ
る必要がある。しかし、触媒温度が常に最適条件の範囲
内となるようにCO選択酸化部の温度を可変に制御する
ことは容易ではないという問題点がある。
【0010】また、改質ガス流量に応じて触媒量を変化
させることにより、逆シフト反応の影響を回避する方法
を採用する場合には、触媒量を変化させる必要があるた
め、装置として大型化するという問題点がある。
【0011】本発明の目的は、COの酸化反応を連続的
に制御することができるCO選択酸化部を備えた一酸化
炭素除去装置を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、温度一定の状態で、
燃料電池への要求出力に応じた一酸化炭素の酸化反応を
行うことができるCO選択酸化部を備えた一酸化炭素除
去装置を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、CO選択酸化部に含
まれる複数の選択酸化ユニットに対して異なる制御を行
うことにより、CO低減効率の向上を可能にする一酸化
炭素除去装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の一酸化炭素除去
装置は、改質触媒によって燃料ガスを改質することによ
って得られる改質ガスに含まれる一酸化炭素を選択的に
酸化することにより、二酸化炭素を生成する一酸化炭素
選択酸化部と、前記改質ガスとともに酸素を前記一酸化
炭素選択酸化部に供給する酸素供給部と、前記一酸化炭
素選択酸化部に供給される前記改質ガスの量に応じて、
前記一酸化炭素選択酸化部への酸素供給状態を制御する
制御部とを備えており、これにより、上記目的が達成さ
れる。
【0015】前記一酸化炭素選択酸化部への前記酸素供
給状態は、前記一酸化炭素選択酸化部内の酸素の濃度と
一酸化炭素の濃度との比によって表されてもよい。
【0016】前記制御部は、前記一酸化炭素選択酸化部
に供給される前記改質ガスの量が増大するにつれて前記
一酸化炭素選択酸化部内の酸素の濃度と一酸化炭素の濃
度との比が大きくなるように、前記一酸化炭素選択酸化
部に供給される酸素の量を制御してもよい。
【0017】前記一酸化炭素選択酸化部への前記酸素供
給状態は、前記一酸化炭素選択酸化部内の圧力によって
表されてもよい。
【0018】前記制御部は、前記一酸化炭素選択酸化部
に供給される前記改質ガスの量が増大するにつれて前記
一酸化炭素選択酸化部内の圧力が大きくなるように、前
記一酸化炭素選択酸素部内の圧力を制御してもよい。
【0019】前記制御部は、前記一酸化炭素選択酸化部
に供給される前記改質ガスの量が所定の値より低い場合
には、前記一酸化炭素選択酸化部に供給される前記改質
ガスの量が増大するにつれて前記一酸化炭素選択酸化部
内の酸素の濃度と一酸化炭素の濃度との比が大きくなる
ように前記一酸化炭素選択酸化部に供給される酸素の量
を制御し、前記一酸化炭素選択酸化部に供給される前記
改質ガスの量が所定の値より高い場合には、前記一酸化
炭素選択酸化部に供給される前記改質ガスの量が増大す
るにつれて前記一酸化炭素選択酸化部内の圧力が大きく
なるように前記一酸化炭素選択酸素部内の圧力を制御し
てもよい。
【0020】前記一酸化炭素選択酸化部は、前記改質ガ
スが流れる方向に沿って設けられた複数の選択酸化ユニ
ットを含み、前記複数の選択酸化ユニットのそれぞれ
は、前記改質ガスに含まれる一酸化炭素を選択的に酸化
することにより二酸化炭素を生成し、前記酸素供給部
は、前記複数の選択酸化ユニットに対応するように設け
られた複数の酸素供給ユニットを含み、前記複数の酸素
供給ユニットは、前記改質ガスとともに前記複数の選択
酸化ユニットのそれぞれに酸素を供給し、前記制御部
は、前記複数の選択酸化ユニットのそれぞれに供給され
る前記改質ガスの量に応じて、前記複数の選択酸化ユニ
ットへの複数の酸素供給状態を制御してもよい。
【0021】前記制御部は、前記複数の選択酸化ユニッ
トのうちの少なくとも2つが、互いに異なる酸素の濃度
と一酸化炭素の濃度との比の特性を有するように、前記
複数の酸素供給状態を制御してもよい。
【0022】前記制御部は、前記複数の選択酸化ユニッ
トのそれぞれに供給される前記改質ガスの量に応じて、
前記複数の選択酸化ユニットのうち少なくとも1つの触
媒温度を制御してもよい。
【0023】前記複数の選択酸化ユニットは、直列に配
列されていてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0025】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1の燃料電池システム1aの構成を示す。燃料電池
システム1aは、固体高分子型燃料電池(以下、PEF
Cと略称する)10を備えている。
【0026】PEFC10には、酸素ガス供給管路12
を介して酸化剤ガスである空気が供給され、水素ガス供
給管路14を介して燃料ガスを水蒸気改質することによ
り得られた改質ガス(水素ガス)が供給される。水素ガ
ス供給管路14には、改質ガス中に含まれる一酸化炭素
(CO)の濃度を低減する一酸化炭素選択酸化部(CO
選択酸化部)28と、燃料ガスを水蒸気改質する改質器
26とが設けられている。燃料ガスとしては、例えば、
メタノールが使用される。
【0027】PEFC10は、固体高分子電解質膜を陽
極と陰極とで挟持した構造を有している。陽極には空気
が供給され、陰極には水素ガスが供給される。その結
果、陽極と陰極のそれぞれにおいて以下に示す電極反応
が進行する。 陰極(水素極): 2H2→4H++4e- 陽極(酸素極): 4H++4e-+O2→2H2O PEFC10は、上記電極反応によって得られる起電力
により、配線16、18を介してDC/DCコンバータ
32に電圧を供給する。
【0028】DC/DCコンバータ32は、PEFC1
0からの電圧を所望の電圧に変換し、変換された電圧を
インバータ36を介してモータ38に供給する。その結
果、モータ38が駆動される。DC/DCコンバータ3
2とインバータ36との間には、モータ38に補助電力
を供給するバッテリ34が接続されている。バッテリ3
4は、補助電池として機能する。
【0029】改質器26は、燃料タンク22から圧送ポ
ンプ22aにより燃料ガスの供給を受け、水タンク24
から圧送ポンプ24aにより水の供給を受ける。改質器
26は、燃料ガスと水との改質反応を所定の温度で進行
させる。これにより、水素ガスが水蒸気と混在した状態
で生成される。改質器26によって生成された水素ガス
は、CO選択酸化部28に送られる。
【0030】CO選択酸化部28は、改質器26から出
力される改質ガス中に含まれるCOを選択的に酸化する
ことにより、改質ガス中に含まれるCOの濃度を低減す
る。CO選択酸化部28におけるCOの酸化反応は以下
に示すとおりである。
【0031】CO+1/2O2→CO2 上記酸化反応により、改質ガス中に含まれるCOの濃度
を100ppm以下にすることができる。CO選択酸化
部28によってCOの濃度が低減された改質ガスがPE
FC10に供給される。
【0032】CO選択酸化部28には、空気ポンプ50
によって所定の量の酸素が供給される。CO選択酸化部
28に供給される酸素の量は、PEFC10への要求出
力に応じて決定される。
【0033】図2Aは、PEFC10への要求出力(す
なわち、CO選択酸化部28に供給される改質ガスの
量)と、CO選択酸化部28における酸素の濃度とCO
の濃度との比(すなわち、O/CO比)との関係を示
す。例えば、図2Aに示される関係は、マップの形式
で、電子制御装置40内のROMに格納され得る。
【0034】電子制御装置40は、PEFC10への要
求出力をインバータ36から受け取る。電子制御装置4
0は、インバータ36からの要求出力に応じて、CO選
択酸化部28におけるO/CO比を制御する。例えば、
図2Aに示されるように、要求出力が値aを有する場合
には、O/CO比は、値aに対応する値bを有するよう
に制御される。
【0035】O/CO比の制御は、CO選択酸化部28
におけるCOの濃度を検出し、検出されたCOの濃度に
基づいて、CO選択酸化部28に供給される酸素の量を
調整することによって達成される。COの濃度は、CO
センサ52によって検出される。COセンサ52は、例
えば、改質器26の出口付近に設けられている。CO選
択酸化部28に供給される酸素の量は、空気ポンプ50
によって調整される。空気ポンプ50は、電子制御装置
40によって制御される。
【0036】このように、電子制御装置40は、PEF
C10への要求出力(すなわち、CO選択酸化部28に
供給される改質ガスの量)に応じて、CO選択酸化部2
8に供給される酸素の量を制御する。これにより、CO
選択酸化部28への酸素供給量を連続的に制御すること
ができる。その結果、CO選択酸化部28におけるCO
の酸化反応を連続的に制御することが可能になる。
【0037】さらに、燃料電池システム1aでは、PE
FC10への要求出力が増大するにつれてCO選択酸化
部28におけるO/CO比が大きくなるように、CO選
択酸化部28に供給される酸素の量が制御される。CO
選択酸化部28におけるO/CO比は、PEFC10へ
の要求出力の大きさにかかわらず、常に1より大きくな
るように設定される。その結果、CO選択酸化部28の
温度一定という条件下でもPEFC10への要求出力が
増大するにつれてCOの酸化反応が進行する。O/CO
比が常時1より大きくかつ要求出力に応じて酸素過剰の
度合が大きくなるため、要求出力すなわち改質ガスのガ
ス量が増加しても一定温度下でCO酸化を十分に反応さ
せることが可能となる。このようにして、CO選択酸化
部28の温度を一定に保ちつつ、PEFC10への要求
出力に応じたCOの酸化反応を行うことが可能になる。
【0038】図2Bは、従来の方法によるCO選択酸化
部28の温度の最適条件の範囲を示す。図2Cは、本発
明の方法によるCO選択酸化部28の温度の最適条件の
範囲を示す。図2および図2Cにおいて、斜線で示され
る範囲が最適条件の範囲である。
【0039】図2Cに示される最適条件の範囲内に入る
ようにCO選択酸化部28の温度を制御することは、図
2Bに示される最適条件の範囲内に入るようにCO選択
酸化部28の温度を制御することに比べて格段に容易で
ある。PEFC10への要求出力にかかわらずCO選択
酸化部28の温度を一定に制御することは、例えば、C
O選択酸化部28内のCOの酸化反応(発熱反応)によ
る温度上昇を防ぐように冷却水を循環させる冷却系を設
けることによって容易に達成することができる。この制
御を図1の電子制御装置40からCO選択酸化部28へ
の点線の矢印で示す。このように、PEFC10への要
求出力にかかわらずCO選択酸化部28の温度を一定に
制御することは、PEFC10への要求出力に応じてC
O選択酸化部28の温度を可変に制御する場合に比べ
て、CO選択酸化部28の温度制御機構を簡略化するこ
とができるという利点を提供する。
【0040】なお、図1に示される構成のうち一点鎖線
によって囲まれた部分を一酸化炭素除去装置100aと
して把握することもできる。すなわち、一酸化炭素除去
装置100aは、改質触媒によって燃料ガスを改質する
ことによって得られる改質ガスに含まれるCOを選択的
に酸化することにより、二酸化炭素を生成するCO選択
酸化部28と、改質ガスとともに酸素をCO選択酸化部
28に供給する酸素供給部50と、CO選択酸化部28
に供給される改質ガスの量に応じて、CO選択酸化部2
8への酸素供給状態を制御する制御部40aとを含む。
制御部40aは、電子制御装置40の一部に組み込まれ
ている。CO選択酸化部28に供給される改質ガスの量
に応じて、CO選択酸化部28への酸素供給状態を制御
することにより、COの酸化反応の応答性を決定するC
O選択酸化部28の温度制御を簡素化し、かつ、その酸
化反応を連続的に制御することが可能になる。
【0041】本実施の形態では、CO選択酸化部28へ
の酸素供給状態は、CO選択酸化部28内のO/CO比
によって表される。この場合には、CO選択酸化部28
に供給される酸素の量を制御することにより、CO選択
酸化部28内のO/CO比を容易に制御することができ
る。その結果、CO選択酸化部28への酸素供給状態の
制御を容易に行うことができる。
【0042】(実施の形態2)図3は、本発明の実施の
形態2の燃料電池システム1bの構成を示す。燃料電池
システム1bは、CO選択酸化部28内の圧力を検出す
る圧力センサ54と、CO選択酸化部28内の圧力を調
整するための圧力調整弁56とを含む。
【0043】圧力センサ54は、CO選択酸化部28の
出口付近に設けられている。あるいは、圧力センサ54
は、CO選択酸化部28の内部に設けられていてもよ
い。圧力調整弁56の開度は、電子制御装置40によっ
て制御される。
【0044】CO選択酸化部28には、空気ポンプ50
によって所定の量の酸素が供給される。CO選択酸化部
28に供給される酸素の量は、PEFC10への要求出
力に応じて決定される。
【0045】図4Aは、PEFC10への要求出力(す
なわち、CO選択酸化部28に供給される改質ガスの
量)と、CO選択酸化部28内の圧力との関係を示す。
例えば、図4Aに示される関係は、マップの形式で、電
子制御装置40内のROMに格納され得る。
【0046】電子制御装置40は、PEFC10への要
求出力をインバータ36から受け取る。電子制御装置4
0は、インバータ36からの要求出力に応じて、CO選
択酸化部28内の圧力を制御する。例えば、図4Aに示
されるように、要求出力が値cを有する場合には、CO
選択酸化部28内の圧力は、値cに対応する値dを有す
るように制御される。ここで、CO選択酸化部28にお
けるO/CO比は一定に制御されていることが前提条件
である。
【0047】CO選択酸化部28内の圧力の制御は、C
O選択酸化部28内の圧力を検出し、検出された圧力に
基づいて、圧力調整弁56の開度を調整することによっ
て達成される。また、O/CO比を一定に制御するため
にCO選択酸化部28に供給される酸素の量が調整され
る。このようなO/CO比の制御は、実施の形態1と同
様の方法で行われる。
【0048】燃料電池システム1bでは、PEFC10
への要求圧力が増大するにつれてCO選択酸化部28内
の圧力が大きくなるように、圧力調整弁56の開度が制
御される。CO選択酸化部28内の圧力は、PEFC1
0への要求出力の大きさにかかわらず、常に大気圧より
大きくなるように設定される。CO選択酸化部28内の
圧力が大きくなると、COと触媒との接触時間が長くな
るのでCOの酸化反応が進行する。その結果、CO選択
酸化部28の温度一定という条件下でもPEFC10へ
の要求出力が増大するにつれてCOの酸化反応が進行す
る。このようにして、CO選択酸化部28の温度を一定
に保ちつつ、PEFC10への要求出力に応じたCOの
酸化反応を行うことが可能になる。
【0049】図4Bは、従来の方法によるCO選択酸化
部28の温度の最適条件の範囲を示す。図4Cは、本発
明の方法によるCO選択酸化部28の温度の最適条件の
範囲を示す。図4Bおよび図4Cにおいて、斜線で示さ
れる範囲が最適条件の範囲である。
【0050】図4Cに示される最適条件の範囲内に入る
ようにCO選択酸化部28の温度を制御することは、図
4Bに示される最適条件の範囲内に入るようにCO選択
酸化部28の温度を制御することに比べて格段に容易で
ある。PEFC10への要求出力にかかわらずCO選択
酸化部28の温度を一定に制御することは、例えば、C
O選択酸化部28内のCOの酸化反応(発熱反応)によ
る温度上昇を防ぐように冷却水を循環させる冷却系を設
けることによって容易に達成することができる。この制
御を図3の電子制御装置40からCO選択酸化部28へ
の点線の矢印で示す。このように、PEFC10への要
求出力にかかわらずCO選択酸化部28の温度を一定に
制御することは、PEFC10への要求出力に応じてC
O選択酸化部28の温度を可変に制御する場合に比べ
て、CO選択酸化部28の温度制御機構を簡略化するこ
とができるという利点を提供する。
【0051】さらに、O/CO比の制御とCO選択酸化
部28内の圧力の制御とを組み合わせてもよい。
【0052】O/CO比の制御によるメリットは、酸素
供給量を早く変化させることが可能であるため応答性が
高いことである。一方、O/CO比の制御によるデメリ
ットは、CO選択酸化部28に供給される酸素とCO選
択酸化部28内の水素とが反応して水が生成されるため
COの酸化反応の効率が悪いことである。
【0053】CO選択酸化部28内の圧力の制御による
メリットは、O/CO比が一定に保たれるためCOの酸
化反応の効率がよいことである。一方、CO選択酸化部
28内の圧力の制御によるデメリットは、圧力調整には
タイムラグがあるため応答性が低いことである。
【0054】PEFC10への要求出力が低出力である
場合には、COの酸化反応の効率よりも応答性を優先さ
せ、PEFC10への要求出力が高出力である場合に
は、応答性よりもCOの酸化反応の効率を優先させるこ
とにより、要求出力に対して最適化された燃料電池シス
テムを実現することができる。
【0055】好ましい実施形態では、PEFC10への
要求出力が所定の値より低い場合には、PEFC10へ
の要求出力が増大するにつれてO/CO比が大きくなる
ようにCO選択酸化部28に供給される酸素の量が制御
される。PEFC28への要求出力が所定の値より高い
場合には、PEFC10への要求出力が増大するにつれ
てCO選択酸化部28内の圧力が大きくなるようにCO
選択酸化部28内の圧力が制御される。これにより、P
EFC10への要求出力が低出力である場合には応答性
が高く、PEFC10への要求出力が高出力である場合
にはCOの反応効率が高いという最適化された燃料電池
システムを実現することができる。
【0056】なお、図3に示される構成のうち一点鎖線
によって囲まれた部分を一酸化炭素除去装置100bと
して把握することもできる。すなわち、一酸化炭素除去
装置100bは、改質触媒によって燃料ガスを改質する
ことによって得られる改質ガスに含まれるCOを選択的
に酸化することにより、二酸化炭素を生成するCO選択
酸化部28と、改質ガスとともに酸素をCO選択酸化部
28に供給する酸素供給部50と、CO選択酸化部28
に供給される改質ガスの量に応じて、CO選択酸化部2
8への酸素供給状態を制御する制御部40aとを含む。
制御部40aは、電子制御装置40の一部に組み込まれ
ている。CO選択酸化部28に供給される改質ガスの量
に応じて、CO選択酸化部28への酸素供給状態を制御
することにより、COの酸化反応の応答性を決定するC
O選択酸化部28の温度制御を簡素化し、かつ、その酸
化反応を連続的に制御することが可能になる。
【0057】(実施の形態3)図5は、本発明の実施の
形態3の一酸化炭素除去装置100cの構成を示す。
【0058】一酸化炭素除去装置100cは、改質触媒
によって燃料ガスを改質することによって得られる改質
ガス(水素リッチガス)に含まれる一酸化炭素(CO)
を選択的に酸化することにより、二酸化炭素を生成する
一酸化炭素選択酸化部(CO選択酸化部)128と、改
質ガスとともに酸素をCO選択酸化部128に供給する
酸素供給部150と、CO選択酸化部128に供給され
る改質ガスの量に応じて、CO選択酸化部128への酸
素供給状態を制御する制御部140とを備えている。
【0059】CO選択酸化部128は、改質ガスが流れ
る方向に沿って設けられたCO選択酸化ユニット128
aとCO選択酸化ユニット128bとを含む。CO選択
酸化ユニット128a、128bは、改質ガスがCO選
択酸化ユニット128aを通過した後にCO選択酸化ユ
ニット128bを通過するように直列に配列されてい
る。CO選択酸化ユニット128a、128bのそれぞ
れは、改質ガスに含まれるCOを選択的に酸化すること
により二酸化炭素を生成する選択酸化反応のための触媒
を有している。その触媒に、改質ガスと酸素とが供給さ
れることにより、COの選択酸化反応が進行する。
【0060】酸素供給部150は、CO選択酸化ユニッ
ト128a、128bにそれぞれ対応するように設けら
れた酸素供給ユニット150a、150bを含む。酸素
供給ユニット150aは、CO選択酸化ユニット128
aに酸素を供給する。酸素供給ユニット150bは、C
O選択酸化ユニット128bに酸素を供給する。酸素供
給ユニット150a、150bは、例えば、空気を送出
する空気ポンプである。
【0061】CO選択酸化ユニット128aに供給され
る酸素の量と、CO選択酸化ユニット128bに供給さ
れる酸素の量とは、改質ガスの流量に応じてそれぞれ独
立に制御される。なお、改質ガスの流量は、例えば、流
量計を用いて測定され得る。
【0062】図6Aおよび図6Bは、CO選択酸化ユニ
ット128aに供給される改質ガスの量とCO選択酸化
ユニット128aにおけるO/CO比との関係と、CO
選択酸化ユニット128bに供給される改質ガスの量と
CO選択酸化ユニット128bにおけるO/CO比との
関係とを示す。図6Aおよび図6Bにおいて、1段目の
CO選択酸化ユニット128aにおける関係は実線L1
によって表され、2段目のCO選択酸化ユニット128
bにおける関係は実線L2によって表される。
【0063】制御部140は、図6Aおよび図6Bに示
される関係を満たすように、CO選択酸化ユニット12
8a、128bにおけるO/CO比を制御する。
【0064】図6Aに示される関係を満たすようにCO
選択酸化ユニット128a、128bにおけるO/CO
比を制御することは、CO選択酸化部128に供給され
る改質ガス中のCO濃度が比較的高い場合に好適であ
る。例えば、CO選択酸化部128に供給される改質ガ
ス中のCO濃度が5%程度である場合(例えば、燃料ガ
スが天然ガスである場合)には、図6Aに示される関係
を満たすように、CO選択酸化ユニット128a、12
8bにおけるO/CO比が制御される。
【0065】図6Bに示される関係を満たすようにCO
選択酸化ユニット128a、128bにおけるO/CO
比を制御することは、CO選択酸化部128に供給され
る改質ガス中のCO濃度が比較的低い場合に好適であ
る。例えば、CO選択酸化部128に供給される改質ガ
ス中のCO濃度が1%程度である場合(例えば、燃料ガ
スがメタノールである場合)には、図6Bに示される関
係を満たすように、CO選択酸化ユニット128a、1
28bにおけるO/CO比が制御される。
【0066】CO選択酸化ユニット128aにおけるO
/CO比の制御は、CO選択酸化ユニット128aにお
けるCOの濃度を検出し、検出されたCOの濃度に基づ
いて、CO選択酸化ユニット128aに供給される酸素
の量を調整することによって達成される。COの濃度
は、COセンサ152aによって検出される。COセン
サ152aは、例えば、CO選択酸化ユニット128a
の入口付近に設けられている。
【0067】CO選択酸化ユニット128bにおけるO
/CO比の制御は、CO選択酸化ユニット128bにお
けるCOの濃度を検出し、検出されたCOの濃度に基づ
いて、CO選択酸化ユニット128bに供給される酸素
の量を調整することによって達成される。COの濃度
は、COセンサ152bによって検出される。COセン
サ152bは、例えば、CO選択酸化ユニット128b
の入口付近に設けられている。
【0068】このように、制御部140は、CO選択酸
化ユニット128a、128bが互いに異なるO/CO
比の特性を有するように、CO選択酸化ユニット128
a、128bに供給される酸素の量を制御する。特に、
2段目のCO選択酸化ユニット128bの入口における
CO濃度が低いほど、O/CO比を全体的に高く設定す
ることが好ましい。
【0069】図6Aおよび図6Bに示されるように、改
質ガスの流量が増大するにつれて、1段目のCO選択酸
化ユニット128aにおけるO/CO比が増大し、2段
目のCO選択酸化ユニット128bにおけるO/CO比
が減少するように、CO選択酸化ユニット128a、1
28bに供給される酸素の量が制御される。
【0070】このような制御により、1段目のCO選択
酸化ユニット128aでは、低負荷時ほど、CO酸化の
選択性が向上し余分な水素燃焼が減少する。その結果、
CO低減効率が向上する。これは、低負荷時はもともと
改質ガスの流量が少ないので酸素量が少なくてもCOを
低減することが可能だからである。2段目のCO選択酸
化ユニット128bでは、低負荷時ほど逆シフト反応に
よって発生しやすいCOの量を酸素供給量を増大させる
ことによって抑制することができる。その結果、逆シフ
ト反応による影響が低減されるのでCO低減効率が向上
する。
【0071】例えば、CO選択酸化部128に供給され
る改質ガス中のCO濃度が5%程度であると仮定する。
この場合、低負荷時には、1段目のCO選択酸化ユニッ
ト128aにおけるO/CO比が例えば1となり、2段
目のCO選択酸化ユニット128bにおけるO/CO比
が例えば4となるように制御される。これにより、1段
目のCO選択酸化ユニット128aの出口においてCO
濃度は2%程度に低減され、2段目のCO選択酸化ユニ
ット128bの出口においてCO濃度は100ppm程
度に低減される。一方、高負荷時には、1段目のCO選
択酸化ユニット128aにおけるO/CO比が例えば4
となり、2段目のCO選択酸化ユニット128bにおけ
るO/CO比が例えば3となるように制御される。これ
により、1段目のCO選択酸化ユニット128aの出口
においてCO濃度は1%程度に低減され、2段目のCO
選択酸化ユニット128bの出口においてCO濃度は1
00ppm程度に低減される。
【0072】図7は、CO選択酸化ユニット128aに
供給される改質ガスの量とCO選択酸化ユニット128
aの触媒温度との関係と、CO選択酸化ユニット128
bに供給される改質ガスの量とCO選択酸化ユニット1
28bの触媒温度との関係とを示す。図7において、1
段目のCO選択酸化ユニット128aにおける関係は実
線L1によって表され、2段目のCO選択酸化ユニット
128bにおける関係は実線L2によって表される。
【0073】制御部140は、図7に示される関係を満
たすように、CO選択酸化ユニット128a、128b
の触媒温度を制御する。
【0074】図7に示されるように、改質ガスの流量が
増大するにつれて、1段目のCO選択酸化ユニット12
8aの触媒温度が増大し、2段目のCO選択酸化ユニッ
ト128bの触媒温度が一定に保たれるように、CO選
択酸化ユニット128a、128bの触媒温度が制御さ
れる。図7に示される触媒温度の制御は、図6Aおよび
図6Bに示されるO/CO比の制御と組み合わせて、あ
るいは、独立して行うことができる。このような触媒温
度の制御は、例えば、CO選択酸化ユニット128a、
128bのそれぞれに独立した温度制御機構を設けるこ
とによって達成される。そのような温度制御機構は、例
えば、COの酸化反応(発熱反応)による温度上昇を調
整するために冷却水を循環させる冷却系を有していれば
よい。
【0075】このような制御により、1段目のCO選択
酸化ユニット128aでは、低負荷時ほど、CO酸化の
選択性が向上し余分な水素燃焼が減少する。その結果、
CO低減効率が向上する。さらに、1段目のCO選択酸
化ユニット128aでは、高負荷時ほど、触媒温度が高
くなることにより触媒活性が向上し少ない触媒量でCO
を低減することが可能になる。その結果、1段目のCO
選択酸化ユニット128aに必要とされる触媒量を少な
くすることができる。これにより、1段目のCO選択酸
化ユニット128aを小型化することができ、さらに、
CO選択酸化部128全体を小型化することができる。
また、2段目のCO選択酸化ユニット128bでは、触
媒温度は負荷によらず一定に保たれるため、逆シフト反
応が起こりにくい。その結果、逆シフト反応による影響
を低減することができる。なお、CO選択酸化ユニット
128bの触媒温度は必ずしも一定である必要はない。
CO選択酸化ユニット128bにおける逆シフト反応の
発生が抑制されるようにCO選択酸化ユニット128b
の触媒温度が制御されればよい。
【0076】図8は、CO選択酸化ユニット128aに
供給される改質ガスの量とCO選択酸化ユニット128
aの出口におけるCO濃度との関係と、CO選択酸化ユ
ニット128bに供給される改質ガスの量とCO選択酸
化ユニット128bの出口におけるCO濃度との関係と
を示す。図7において、1段目のCO選択酸化ユニット
128aにおける関係は実線L1によって表され、2段
目のCO選択酸化ユニット128bにおける関係は実線
L2によって表される。
【0077】図8に示されるように、改質ガスの流量が
増大するにつれて、1段目のCO選択酸化ユニット12
8aの出口におけるCO濃度は減少し、2段目のCO選
択酸化ユニット128bの出口におけるCO濃度は一定
に保たれる。このように、改質ガスの流量に応じてCO
の低減配分を可変にすることは、例えば、図6Aおよび
図6Bに示されるようにO/CO比を制御することによ
って達成される。あるいは、これは、図7に示されるよ
うに触媒温度を制御することによっても達成される。そ
の他の方法によっても図8に示されるような特性を有す
る制御が実現され得る。
【0078】このような制御により、1段目のCO選択
酸化ユニット128aでは、低負荷時ほどCOを緩やか
に酸化することができるので、CO酸化の選択性が向上
し余分な水素燃焼が減少する。その結果、CO低減効率
が向上する。
【0079】なお、CO選択酸化部128に含まれる選
択酸化ユニットの数は2に限定されない。CO選択酸化
部128は、3以上の選択酸化ユニットを含み得る。例
えば、CO選択酸化部128がN(N≧3)段の選択酸
化ユニットを含む場合には、最終段(N段)の選択酸化
ユニットを選択酸化ユニット128bと同様に制御し、
それ以外の段(1段から(N−1)段)の選択酸化ユニ
ットを選択酸化ユニット128aと同様に制御するよう
にすればよい。
【0080】なお、一酸化炭素除去装置100cを図1
に示される一酸化炭素除去装置100aの代わりに図1
に示される燃料電池システム1aに組み込んでもよい
し、一酸化炭素除去装置100cを図3に示される一酸
化炭素除去装置100bの代わりに図3に示される燃料
電池システム1bに組み込んでもよい。
【0081】
【発明の効果】本発明の一酸化炭素除去装置によれば、
一酸化炭素選択酸化部に供給される改質ガスの量に応じ
て、一酸化炭素選択酸化部への酸素供給状態を制御する
制御部が設けられている。これにより、一酸化炭素の酸
化反応の応答性を決定する一酸化炭素選択酸化部の温度
制御を簡素化し、かつ、その酸化反応を連続的に制御す
ることが可能になる。
【0082】一酸化炭素選択酸化部への酸素供給状態
は、一酸化炭素選択酸化部内の酸素の濃度と一酸化炭素
の濃度との比によって表され得る。この場合には、一酸
化炭素選択酸化部に供給される酸素の量を制御すること
により、一酸化炭素選択酸化部内の酸素の濃度と一酸化
炭素の濃度との比を容易に制御することができる。その
結果、一酸化炭素選択酸化部への酸素供給状態の制御を
容易に行うことができる。
【0083】本発明の1つの実施形態では、一酸化炭素
選択酸化部に供給される改質ガスの量が増大するにつれ
て一酸化炭素選択酸化部内の酸素の濃度と一酸化炭素の
濃度との比(すなわち、O/CO比)が大きくなるよう
に、一酸化炭素選択酸化部に供給される酸素の量が制御
される。その結果、一酸化炭素選択酸化部の温度一定と
いう条件下でも、一酸化炭素選択酸化部に供給される改
質ガスの量が増大するにつれて一酸化炭素の酸化反応が
進行する。O/CO比が常時1より大きくかつ改質ガス
の量に応じて酸素過剰の度合が大きくなるため、改質ガ
スの量が増加しても一定温度下でCO酸化を十分に反応
させることが可能となる。このようにして、一酸化炭素
選択酸化部の温度を一定に保ちつつ、改質ガスの量に応
じた一酸化炭素の酸化反応を行うことが可能になる。
【0084】本発明の他の1つの実施形態では、一酸化
炭素選択酸化部に供給される改質ガスの量が増大するに
つれて一酸化炭素選択酸化部の圧力が大きくなるよう
に、一酸化炭素選択酸化部の圧力が制御される。一酸化
炭素の選択酸化部内の圧力が大きくなると、一酸化炭素
と触媒との接触時間が長くなるので一酸化炭素の酸化反
応が進行する。その結果、一酸化炭素選択酸化部の温度
一定という条件下でも一酸化炭素選択酸化部に供給され
る改質ガスの量が増大するにつれて一酸化炭素の酸化反
応が進行する。このようにして、一酸化炭素選択酸化部
の温度を一定に保ちつつ、改質ガスの量に応じた一酸化
炭素の酸化反応を行うことが可能になる。
【0085】さらに、本発明の他の1つの実施形態で
は、一酸化炭素選択酸化部に供給される改質ガスの量が
所定の値より低い場合には、一酸化炭素選択酸化部に供
給される改質ガスの量が増大するにつれて一酸化炭素選
択酸化部内の酸素の濃度と一酸化炭素の濃度との比(す
なわち、O/CO比)が大きくなるように一酸化炭素選
択酸化部に供給される酸素の量が制御され、一酸化炭素
選択酸化部に供給される改質ガスの量が所定の値より高
い場合には、一酸化炭素選択酸化部に供給される改質ガ
スの量が増大するにつれて一酸化炭素選択酸化部内の圧
力が大きくなるように一酸化炭素選択酸化部の圧力が制
御される。これにより、低負荷時には応答性が高く、高
負荷時には一酸化炭素の酸化反応の効率が高いという最
適化された一酸化炭素除去装置を実現することができ
る。
【0086】一酸化炭素選択酸化部に供給される改質ガ
スの量に応じて、一酸化炭素選択酸化部に含まれる複数
の選択酸化ユニットへの複数の酸素供給状態を制御する
ことにより、低負荷時に一酸化炭素の酸化の選択性が向
上し余分な水素燃焼が減少する。
【0087】複数の選択酸化ユニットにおいてO/CO
比の特性が異なるように制御することにより、上流側の
選択酸化ユニットにおいてCOの酸化の選択性を高めて
COの酸化を十分に行った後、下流側の選択酸化ユニッ
トにおいて逆シフト反応による影響を低減することがで
きる。
【0088】さらに、選択酸化ユニットの触媒温度を制
御することにより、COの酸化反応を少ない触媒量で行
うことができる。これにより、選択酸化ユニットを小型
化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の燃料電池システム1a
の構成を示す図である。
【図2A】PEFC10への要求出力とCO選択酸化部
28におけるO/CO比との関係を示す図である。
【図2B】従来の方法によるCO選択酸化部28の温度
の最適条件の範囲を示す。
【図2C】本発明の方法によるCO選択酸化部28の温
度の最適条件の範囲を示す。
【図3】本発明の実施の形態2の燃料電池システム1b
の構成を示す図である。
【図4A】PEFC10への要求出力とCO選択酸化部
28内の圧力との関係を示す図である。
【図4B】従来の方法によるCO選択酸化部28の温度
の最適条件の範囲を示す。
【図4C】本発明の方法によるCO選択酸化部28の温
度の最適条件の範囲を示す。
【図5】本発明の実施の形態3の一酸化炭素除去装置1
00cの構成を示す図である。
【図6A】改質ガスの流量とO/CO比との関係を示す
図である。
【図6B】改質ガスの流量と各ユニットにおけるO/C
O比との関係を示す図である。
【図7】改質ガスの流量と各ユニットの触媒温度との関
係を示す図である。
【図8】改質ガスの流量と各ユニットの出口におけるC
O濃度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b 燃料電池システム 10 PEFC 12 酸素ガス供給管路 14 水素ガス供給管路 16、18 配線 22 燃料タンク 24 水タンク 22a、24a 圧送ポンプ 26 改質器 28 CO選択酸化部 32 DC/DCコンバータ 34 バッテリ 36 インバータ 38 モータ 40 電子制御装置 50 空気ポンプ 52 COセンサ 54 圧力センサ 56 圧力調整弁 100a、100b、100c 一酸化炭素除去装置 128 CO選択酸化部 128a、128b CO選択酸化ユニット 140 制御部 150 酸素供給部 150a、150b 酸素供給ユニット 152a、152b COセンサ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 改質触媒によって燃料ガスを改質するこ
    とによって得られる改質ガスに含まれる一酸化炭素を選
    択的に酸化することにより、二酸化炭素を生成する一酸
    化炭素選択酸化部と、 前記改質ガスとともに酸素を前記一酸化炭素選択酸化部
    に供給する酸素供給部と、 前記一酸化炭素選択酸化部に供給される前記改質ガスの
    量に応じて、前記一酸化炭素選択酸化部への酸素供給状
    態を制御する制御部とを備えた一酸化炭素除去装置。
  2. 【請求項2】 前記一酸化炭素選択酸化部への前記酸素
    供給状態は、前記一酸化炭素選択酸化部内の酸素の濃度
    と一酸化炭素の濃度との比によって表される、請求項1
    に記載の一酸化炭素除去装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、前記一酸化炭素選択酸化
    部に供給される前記改質ガスの量が増大するにつれて前
    記一酸化炭素選択酸化部内の酸素の濃度と一酸化炭素の
    濃度との比が大きくなるように、前記一酸化炭素選択酸
    化部に供給される酸素の量を制御する、請求項2に記載
    の一酸化炭素除去装置。
  4. 【請求項4】 前記一酸化炭素選択酸化部への前記酸素
    供給状態は、前記一酸化炭素選択酸化部内の圧力によっ
    て表される、請求項1に記載の一酸化炭素除去装置。
  5. 【請求項5】 前記制御部は、前記一酸化炭素選択酸化
    部に供給される前記改質ガスの量が増大するにつれて前
    記一酸化炭素選択酸化部内の圧力が大きくなるように、
    前記一酸化炭素選択酸素部内の圧力を制御する、請求項
    4に記載の一酸化炭素除去装置。
  6. 【請求項6】 前記制御部は、前記一酸化炭素選択酸化
    部に供給される前記改質ガスの量が所定の値より低い場
    合には、前記一酸化炭素選択酸化部に供給される前記改
    質ガスの量が増大するにつれて前記一酸化炭素選択酸化
    部内の酸素の濃度と一酸化炭素の濃度との比が大きくな
    るように前記一酸化炭素選択酸化部に供給される酸素の
    量を制御し、前記一酸化炭素選択酸化部に供給される前
    記改質ガスの量が所定の値より高い場合には、前記一酸
    化炭素選択酸化部に供給される前記改質ガスの量が増大
    するにつれて前記一酸化炭素選択酸化部内の圧力が大き
    くなるように前記一酸化炭素選択酸素部内の圧力を制御
    する、請求項1に記載の一酸化炭素除去装置。
  7. 【請求項7】 前記一酸化炭素選択酸化部は、前記改質
    ガスが流れる方向に沿って設けられた複数の選択酸化ユ
    ニットを含み、前記複数の選択酸化ユニットのそれぞれ
    は、前記改質ガスに含まれる一酸化炭素を選択的に酸化
    することにより二酸化炭素を生成し、 前記酸素供給部は、前記複数の選択酸化ユニットに対応
    するように設けられた複数の酸素供給ユニットを含み、
    前記複数の酸素供給ユニットは、前記改質ガスとともに
    前記複数の選択酸化ユニットのそれぞれに酸素を供給
    し、 前記制御部は、前記複数の選択酸化ユニットのそれぞれ
    に供給される前記改質ガスの量に応じて、前記複数の選
    択酸化ユニットへの複数の酸素供給状態を制御する、請
    求項1に記載の一酸化炭素除去装置。
  8. 【請求項8】 前記制御部は、前記複数の選択酸化ユニ
    ットのうちの少なくとも2つが、互いに異なる酸素の濃
    度と一酸化炭素の濃度との比の特性を有するように、前
    記複数の酸素供給状態を制御する、請求項7に記載の一
    酸化炭素除去装置。
  9. 【請求項9】 前記制御部は、前記複数の選択酸化ユニ
    ットのそれぞれに供給される前記改質ガスの量に応じ
    て、前記複数の選択酸化ユニットのうち少なくとも1つ
    の触媒温度を制御する、請求項7に記載の一酸化炭素除
    去装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の選択酸化ユニットは、直列
    に配列されている、請求項7に記載の一酸化炭素除去装
    置。
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