JP2005200246A - 燃料改質装置および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 水蒸気改質反応に供する水蒸気量を速やかに変動させて、水蒸気改質反応に供する水蒸気量を確保する。
【解決手段】 燃料電池システム20は、改質燃料と水蒸気とから水素を生成する水蒸気改質反応を進行させる改質触媒を備える改質器30を備えている。改質器30には、ポンプ34を介して改質燃料が供給される。また、改質器30には、水蒸気および酸素を含有するカソードオフガスが供給される。さらに、改質器30には、供給される改質燃料量が増加変動する際に、水素を含有するアノードオフガスが供給可能となっている。改質器30で水蒸気改質反応が進行する際に、改質器30にさらに水素が供給されると、水素が酸化されることにより水蒸気が生成される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、炭化水素系化合物を含む改質燃料から水素を生成する燃料改質装置および燃料改質装置を備える燃料電池システムに関する。
従来から、炭化水素系化合物を含む改質燃料から水素を生成する燃料改質装置として種々のものが提案されている。例えば、特許文献1には、比較的気化し易い改質燃料である軽質原料と、比較的気化しにくい改質燃料である重質原料とを、改質触媒を備える改質器に供給する燃料改質装置が開示されている。ここでは、改質器に供給する水蒸気量を調節することによって、改質器に供給される改質燃料の量に対する水蒸気量の割合を所定の値にして、水蒸気改質反応が良好に進行するように制御している。
特開2003−165706号公報
しかしながら、従来の燃料改質装置では、燃料改質装置が生成すべき水素量が変動するときに、改質器に供給される改質燃料の量に対する水蒸気量の割合を所定の値に維持することが困難となる場合があった。すなわち、燃料改質装置が生成すべき水素量が変動するときには、改質器に供給する改質燃料量および水蒸気量も変動させる必要があるが、供給する水蒸気量を素早く変動させることが困難であるために、上記割合を所定の値に維持することが困難であった。改質燃料量の変動(特に増加変動)に対して水蒸気量の追従が不十分であるために、改質燃料量に対する水蒸気量の割合を所定の値に維持できないと、改質効率の低下や煤形成などの不都合が生じる可能性がある。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、水蒸気改質反応に供する水蒸気量を速やかに変動させて、水蒸気改質反応に供する水蒸気量を確保する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の燃料改質装置は、改質燃料から水素を生成する燃料改質装置であって、
改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を促進する改質触媒を備える触媒部と、
該触媒部に前記改質燃料を供給する改質燃料供給部と、
前記触媒部に前記水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
前記改質燃料供給部から供給される前記改質燃料の量が増加変動する際に、前記触媒部に水素を供給する水素供給部と、
前記触媒部に酸素を供給する酸素供給部と
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第1の燃料改質装置によれば、水素供給部によって触媒部に水素を供給可能であるため、酸素供給部が供給する酸素を用いて水素を酸化して、触媒部内で水蒸気を生成することができる。したがって、改質燃料の量が増加変動するときに、水蒸気改質反応に供する水蒸気として、水素の酸化で生じた水蒸気をさらに用いることができ、水蒸気改質反応に供する水蒸気量を速やかに変動させ確保することが可能となる。
なお、本発明の燃料改質装置が備える触媒部において、改質燃料と水蒸気とから水素を生成する水蒸気改質反応と共に、酸素供給部が供給する酸素を用いて、水素を生成しつつ改質燃料を酸化する部分酸化反応を進行させることとしても良い。
本発明の第1の燃料改質装置は、さらに、
前記増加変動時に供給された前記改質燃料量に対する前記水蒸気量の割合が、所定値を下回るときには、前記割合を前記所定値に近づけるための水蒸気を生成可能となる水素量を前記触媒部に供給するように前記水素供給部を制御する制御部を備えることとしても良い。
このような構成とすれば、水素供給部が供給した水素を酸化させて水蒸気を生成することにより、触媒部において、改質燃料量に対する水蒸気量の割合を所定値に近づけることができる。特に、不足する水蒸気量が水素の酸化によって生成されるように水素供給部を制御すれば、触媒部における改質燃料量に対する水蒸気量の割合を常に所定値に維持することができる。ここで、改質燃料量に対する水蒸気量の割合の基準値である上記所定値として、水蒸気改質反応の効率が充分に高くなると共に改質触媒上での煤形成が充分に抑えられる値を設定しておけば、触媒部における水蒸気改質反応の状態を良好に維持することができる。
このような本発明の第1の燃料改質装置において、
前記制御部は、さらに、前記水素供給部が供給する水素量に応じた酸素量を前記触媒部に供給するように前記酸素供給部を制御することとしても良い。
このような構成とすれば、触媒部において、水蒸気改質反応および酸化反応の状態を望ましい状態とし、改質効率が高い状態を維持することが可能となる。
本発明の第1の燃料改質装置において、
前記水蒸気供給部は、水を気化させる蒸発器を備えることとしても良い。
蒸発器を用いて水を気化させる場合には、水の気化熱が比較的大きいため、気化すべき水の量が増大するのに応じて、気化のための加熱量を充分に増大させて効率よく気化量を増やすことが難しい。したがって、蒸発器で生成する水蒸気量を急激に増加させることは一般に困難である。上記構成とすれば、触媒部に供給される改質燃料量が急増するときには、蒸発器で生成可能な水蒸気に加えて、水素供給部が供給する水素を酸化して得られる水蒸気も水蒸気改質反応で利用することができ、水蒸気量が不足するのを防止できる。
あるいは、本発明の第1の燃料改質装置において、
前記触媒部は、さらに酸化触媒を備え、
前記水素供給部および前記酸素供給部は、それぞれ、前記酸化触媒を経由した後に前記改質触媒に到達するように、水素および酸素を前記触媒部に供給することとしても良い。
このような構成とすれば、水素供給部から供給した水素は予め酸化触媒上で酸化されて水蒸気を生成し、生じた水蒸気が改質触媒に供給されるため、水蒸気改質反応の際に、改質燃料量に対する水蒸気量の割合を、より確実に制御することが可能となる。
本発明の第1の燃料改質装置において、
前記水素供給部は、水素を貯蔵する水素タンクを備え、該水素タンクに貯蔵した水素を前記触媒部に供給することとしても良い。
このような場合には、純度の高い水素ガスを用いて水蒸気生成の制御を行なうことができると共に、水蒸気を生成するために用いる水素量の制御がより容易になる。
本発明の第1の燃料改質装置において、
前記水素供給部は、前記触媒部で生成された水素を前記触媒部に供給することとしても良い。
このような場合には、触媒部で進行する水蒸気改質反応において、水蒸気供給部が供給する水蒸気量が不足するときに、触媒部が生成した水素の一部を酸化して得られる水蒸気を用いることができる。触媒部で生成された水素を供給する際には、改質反応によって生成されて触媒部から排出される改質ガスをそのまま用いることとしても良いし、さらに水素の純度を高めて、あるいは改質ガス中の不純物を除去してから触媒部に供給することとしても良い。あるいは、触媒部で生成された改質ガスを、所定の水素消費装置に供給し、水素消費装置で消費されなかった残余の水素を、触媒部に供給することとしても良い。
本発明の第2の燃料改質装置は、改質燃料から水素を生成し、生成した水素を燃料電池のアノードに供給する燃料改質装置であって、
改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を促進する改質触媒を備える触媒部と、
該触媒部に前記改質燃料を供給する改質燃料供給部と、
水蒸気および酸素を含有すると共に前記燃料電池のカソードから排出されるカソードオフガスを、前記触媒部に供給するカソードオフガス供給部と、
前記触媒部に水素を供給する水素供給部と、
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第2の燃料改質装置によれば、水蒸気を供給するために、含有水蒸気量が発電量に依存するカソードオフガスを用いる場合に、触媒部で水素を酸化することでさらに水蒸気を生成できる。したがって、発電量の影響を受けることなく、水蒸気改質反応に供する水蒸気量を確保することが可能となる。また、触媒部で水素を酸化することによってカソードオフガス中の酸素を消費可能であるため、触媒部における改質反応の効率に制限されることなくカソードに供給する酸素量を増加させ、燃料電池における発電効率の向上を図ることが可能となる。
このような本発明の第2の燃料改質装置において、
前記水素供給部は、前記改質燃料供給部が供給する前記改質燃料の量が増加変動する際に、前記触媒部に水素を供給することとしても良い。
このような構成とすれば、燃料電池における発電量が急増して触媒部に供給される改質燃料量が急増する際に、カソードオフガス中の水蒸気量が不足しても、水蒸気改質反応に供する水蒸気量を確保することができる。
このような本発明の第2の燃料改質装置において、さらに、
前記触媒部に供給される前記改質燃料の量が、前記燃料電池に対する要求発電量に応じた量の水素を前記触媒部で生成するために要する改質燃料の量である必要改質燃料量となるように、前記改質燃料供給部を制御する改質燃料制御部と、
前記必要改質燃料量が増加変動する際に、前記必要改質燃料量に対する前記水蒸気供給部が供給する前記水蒸気量の割合が、所定値を下回るときには、前記割合を前記所定値に近づけるための水蒸気を生成可能となる水素量を前記触媒部に供給するように前記水素供給部を制御する水素制御部と
を備えることとしても良い。
このような構成とすれば、水素供給部が供給した水素を酸化させて水蒸気を生成することにより、触媒部において、改質燃料量に対する水蒸気量の割合を所定値に近づけることができる。したがって、触媒部において改質反応の効率を安定して維持し、所望量の水素を安定して燃料電池に供給することができる。
また、本発明の第2の燃料改質装置において、さらに、
前記燃料電池のカソードに、酸素を含有する酸化ガスを供給する酸化ガス供給部と、
前記燃料電池が発電すべき発電量と、前記燃料電池における発電効率とに基づいて、前記酸化ガス供給部が供給する前記酸化ガス量を制御する酸化ガス制御部と、
前記カソードオフガス供給部によって前記触媒部に前記水蒸気および前記酸素が供給されて、前記触媒部内で、前記水蒸気改質反応と共に、前記改質燃料を用いて水素の生成を伴う酸化反応である部分酸化反応が進行する際に、前記水素供給部を制御して前記触媒部に前記水素を供給させる水素制御部と
を備えることとしても良い。
このような構成とすれば、燃料電池における発電効率を向上させるためにカソードに供給する酸化ガス量をより多くしても、触媒部では水素を酸化するためにカソードオフガス中の酸素が消費される。したがって、水蒸気改質反応と共に部分酸化反応を進行する際に触媒部内で酸素量が過剰となるのを抑えることができ、水素生成の効率が低下するのを防止することができる。
本発明の第3の燃料改質装置は、改質燃料から水素を生成し、生成した水素を燃料電池のアノードに供給する燃料改質装置であって、
改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を促進する改質触媒を備える触媒部と、
該触媒部に前記改質燃料を供給する改質燃料供給部と、
前記触媒部に前記水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
前記改質燃料供給部から供給される前記改質燃料の量が増加変動する際に、前記触媒部に、水素を含有すると共に前記燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガスを供給する水素供給部と、
前記触媒部に酸素を供給する酸素供給部と
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第3の燃料改質装置によれば、改質反応の際に用いる水蒸気を補うためにアノードオフガス中の水素を用いるため、別途水素源を用意する必要がなく、水素を酸化して水蒸気を得るためにシステム全体のエネルギ効率が低下することがない。
本発明の第4の燃料改質装置は、改質燃料から水素を生成し、生成した水素を燃料電池のアノードに供給する燃料改質装置であって、
改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を促進する改質触媒と共に、酸化触媒を備える触媒部と、
前記改質燃料の一部を、前記酸化触媒を経由した後に前記改質触媒に到達するように前記触媒部に供給し、前記改質燃料の残りを、前記改質触媒に供給する改質燃料供給部と、
前記触媒部に前記水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
水素を含有すると共に前記燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガスを、前記酸化触媒を経由した後に前記改質触媒に到達するように前記触媒部に供給する水素供給部と、
前記酸化触媒を経由した後に前記改質触媒に到達するように前記触媒部に酸素を供給する酸素供給部と
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第4の燃料改質装置によれば、改質触媒で水蒸気改質反応を進行する際には、水蒸気供給部が供給する水蒸気と、アノードオフガス中の水素を酸化触媒上で酸化させて得られる水蒸気に加えて、改質燃料の一部を酸化触媒上で酸化させて得られる水蒸気をも利用可能となる。したがって、水蒸気供給部が供給する水蒸気に、アノードオフガス中の水素を酸化して得られる水蒸気を加えても、水蒸気量を充分に確保できない場合であっても、改質燃料量に対する水蒸気量の割合を維持しつつ水蒸気改質反応を行なうことができる。
本発明の燃料電池システムは、
燃料電池と、請求項1ないし13いずれか記載の燃料改質装置と
を備え、
前記燃料改質装置が生成した水素を、前記燃料電池のアノードに供給して発電を行なうことを要旨とする。
以上のように構成された本発明の燃料電池システムによれば、燃料改質装置における水蒸気改質反応の状態を良好に維持することができるため、燃料電池に安定して水素を供給することができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料改質装置の運転方法や、燃料電池システムの運転方法などの形態で実現することが可能である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例の燃料改質装置の全体構成:
B.改質反応のための制御:
C.第2実施例
D.第3実施例:
E.第4実施例:
F.変形例:
A.第1実施例の燃料改質装置の全体構成:
図1は、第1実施例の燃料電池システム20の構成の概略を表わすブロック図である。燃料電池システム20は、改質器30を備えており、改質器30で生成した水素を用いて、燃料電池40において発電を行なう。
改質器30には、改質反応により水素を生成するために、改質燃料、酸素および水蒸気が供給される。改質器30は混合器32を併設しており、改質燃料、酸素および水蒸気は、改質器30に供給されるのに先立って混合器32で混合される。
改質燃料は、ポンプ34によって流量を調節されつつ、混合器32に供給される。改質反応に供する改質燃料としては、例えば、ガソリンや天然ガスなどの炭化水素や、メタノールなどのアルコール、あるいはアルデヒド等、種々の炭化水素系化合物を用いることができる。また、酸素および水蒸気は、酸素および水蒸気を含有するガスであって燃料電池40のカソードから排出されるカソードオフガスを混合器32に供給することによって、改質器30に供給される。燃料電池システム20では、燃料電池40におけるカソードオフガスの出口部分と混合器32とを接続するカソードオフガス供給路60が設けられており、このカソードオフガス供給路60を介して、混合器32にカソードオフガスが供給される。
本実施例では、改質燃料は、ポンプ34によって流量を調節されつつ混合器32に供給されることとしたが、改質器30に改質燃料を供給する改質燃料供給部を異なる構成としても良い。例えば改質燃料として気体燃料を用いる場合には、ポンプ34に代えて流量調節弁を設けることとすればよい。なお、改質燃料として液体燃料を用いる場合には、液体燃料を気化するための加熱装置を混合器32にさらに設け、混合器32において、改質装置とカソードオフガスとの混合の動作に加えて、改質燃料の気化をも行なうこととすればよい。あるいは、所定の気化装置を用いて、混合器32に供給するのに先立って液体燃料を気化させることとしても良い。
また、本実施例では、改質器30に対して、さらに水素を供給可能となっている。具体的には、混合器32に対して、水素を含有するガスであって燃料電池40のアノードから排出されるアノードオフガスを供給可能となっている。燃料電池システム20では、燃料電池40から排出されるアノードオフガスの流路と混合器32とを接続するアノードオフガス供給路64が設けられており、このアノードオフガス供給路64を介して、混合器32にアノードオフガスが供給される。アノードオフガスおよび上記カソードオフガスを改質器30に供給する構成については、後にさらに説明する。
改質器30は、改質触媒を備える触媒部として構成されており、混合器32で生成された改質燃料、酸素および水蒸気を含む混合気体が改質器30に供給されると、改質反応が進行して水素リッチな改質ガスが生成される。すなわち、改質器30では、カソードオフガス中の水蒸気を利用して水蒸気改質反応が進行すると共に、カソードオフガス中の酸素を利用して、水素の生成を伴う酸化反応である部分酸化反応が進行して、これらの反応によって改質燃料から水素が生成される。改質器30では、部分酸化反応で生じる熱を利用して水蒸気改質反応を進行させることとしても良いし、改質器30にさらに外部加熱装置を設けて、水蒸気改質反応で要する熱を外部からの加熱により補うこととしても良い。改質反応を促進する改質触媒としては、例えば、銅−亜鉛系の卑金属触媒や白金などの貴金属系触媒などが知られており、用いる改質燃料に応じて適宜選択すればよい。改質触媒は、例えば、金属やセラミックス製のハニカム担体上に、触媒金属を担持させることによって構成することができる。あるいは、ペレット状の担体上に触媒金属を担持させることとしても良いし、改質触媒をペレット状に成形することとしても良い。なお、既述したように、改質器30には水素を含有するアノードオフガスも供給可能となっている。改質器30に酸素が供給される状態でさらに水素が供給されると、上記改質触媒上で水素は速やかに酸化されて水蒸気を生じる。本実施例では、改質反応に供される水蒸気量を調節するために水素の酸化反応を利用しているが、水素酸化に関わる詳しい動作については後に詳述する。また、このようにアノードオフガスを改質器30に供給することで、アノードオフガス中の水蒸気も改質反応で利用することができる。すなわち、アノードオフガスは、燃料電池のカソードで生じてバックディフュージョンした(電解質層内をカソード側からアノード側に移動した)生成水が水蒸気として含まれるが、このような水蒸気もまた改質反応で利用される。
改質器30で生成された水素リッチな改質ガスは、燃料電池40のアノードに導かれて、燃料ガスとして電気化学反応に供される。また、燃料電池システム20はブロワ44を備えており、ブロワ44は、燃料電池40のカソードに対して、酸化ガスとして空気を供給する。ここで、燃料電池40には、燃料電池40の熱が伝えられる熱交換器42が設けられており、ブロワ44から供給された空気は、熱交換器42を経由することで燃料電池40を冷却した後にカソードに供給される。なお、燃料電池40と熱交換させるために用いる冷媒としては、上記ブロワ44から供給される空気に代えて、あるいはブロワ44から供給される空気に加えて、水や油等の液体冷媒を用いることとしても良い。
本実施例の燃料電池40は、プロトン伝導性を有する電解質層を有しており、例えばリン酸型燃料電池、あるいは固体高分子型燃料電池によって構成される。図1では、燃料電池40がアノードとカソードとを備える様子を模式的に表わしているが、実際の燃料電池40は、単セルを積層したスタック構造を有している。このような燃料電池のカソードでは、電気化学反応によって水が生じるため、カソードで電気化学反応に供された後に排出される空気(カソードオフガス)は、電気化学反応で消費されずに残った残余の酸素と共に、所定量の水蒸気を含んでいる。このカソードオフガスは、既述したカソードオフガス供給路60に導かれ、混合器32を介して改質器30に供給される。
アノードに供給された燃料ガスは、発電に利用された後、アノードオフガスとして配管62によって外部に導かれる。この配管62から分岐して、さらに、混合器32に接続する既述したアノードオフガス供給路64が設けられている。配管62がアノードオフガス供給路64に分岐する分岐部には切り替え弁38が設けられており、切り替え弁38を制御することによって、混合器32を介して改質器30に供給するアノードオフガス量と、外部に排気するアノードオフガス量とを調節することができる。
配管62において切り替え弁38よりも下流には、浄化器46が設けられている。アノードオフガスは、発電で使用されなかった残留水素や、CO、CH4 等の可燃成分などを含有するため、浄化器46では、アノードオフガスを外部に排気するのに先立って水素濃度や可燃成分濃度を低減して、アノードオフガスの浄化を行なう。浄化器46は、酸化触媒を備えており、浄化器46を通過することでアノードオフガス中の残留水素や可燃成分などが燃焼除去される。燃焼に使用される空気は、配管63を介してブロワ45から供給される。配管63は、熱交換器42を経由するように配設されており、切り替え弁38よりも下流で配管62と合流する。これによってアノードオフガスと空気とが混合されて、浄化器46において燃料反応が行なわれる。
燃料電池システム20は、さらに、燃料電池システム20の各部の運転状態を制御するための制御部50を備えている。制御部50には、燃料電池40や改質器30など、燃料電池システム20の各部の運転状態に関わる情報が入力されると共に、制御部50からは、ポンプ34,ブロワ44,45、切り替え弁38等の各部に対して駆動信号が出力される。
なお、図1では記載を省略したが、改質器30と燃料電池40との間にさらに一酸化炭素低減装置を配設し、改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減させた後に改質ガスを燃料電池40に供給することとしても良い。一酸化炭素低減装置としては、例えば、一酸化炭素と水蒸気とから、二酸化炭素と水素とを生じるシフト反応を進行させるシフト触媒を備えるシフト部とすることができる。あるいは、過剰に存在する水素に優先して一酸化炭素を酸化する一酸化炭素選択酸化反応を進行させる選択酸化触媒を備える一酸化炭素選択酸化部とすることができる。
燃料電池システム20は、例えば、電気自動車などの移動体に搭載し、移動体の駆動用電源として用いることができる。あるいは、燃料電池システム20を、定置型の発電装置として用いることとしても良い。
B.改質反応のための制御:
以下、改質器30で進行する改質反応のために燃料電池システム20で行なわれる制御の概要について説明する。図2は、制御部50で実行される改質器制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池システム20が起動され、改質器30で生成された燃料ガスを用いて燃料電池40で発電が行なわれる間、制御部50によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本ルーチンが実行されると、制御部50は、まず、燃料電池40が発電すべき目標発電量と、現在の発電量と、改質器30に供給した改質燃料量とを取得する(ステップS100)。目標発電量は、例えば燃料電池システム20が車両の駆動用電源として用いられる場合には、車両のアクセル開度および車速に基づいて設定される。燃料電池40の現在の発電量は、燃料電池40が接続される回路に電流計を設けることにより、この電流計の検出値から求めることができる。改質器30に供給した改質燃料量は、制御部50からポンプ34に出力された駆動信号に基づき求めることとしても良いし、改質燃料の流路に流量計を設け、改質燃料量を実際に検出することとしても良い。
次に制御部50は、ステップS100で取得した現在の発電量および改質燃料量に基づいて、カソードオフガス中の水蒸気量と、アノードオフガス中の水素量とを算出する(ステップS110)。本実施例では、カソードオフガス中の水蒸気量は、電気化学反応で生じた水の量として取り扱っており、発電量から理論的に算出することができる。以下に、燃料電池で進行する電気化学反応を表わす式を示す。式(1)はアノードで進行する反応を表わし、式(2)はカソードで進行する反応を表わし、電池全体では式(3)に示す反応が進行する。
2 → 2H++2e- …(1)
2H++2e-+(1/2)O2 → H2O …(2)
2+(1/2)O2 → H2O …(3)
制御部50は、ステップS100で取得した現在の発電量と、上記式(1)〜式(3)とに基づいて、電気化学反応で生じた水の量を算出する。アノードオフガス中の水素量は、改質器30で生成された水素量から、電気化学反応で消費された水素量を減じることによって求められる。改質器30で生成された水素量は、ステップS100で取得した改質燃料量と、改質器30における転化率(改質器30に供給された改質燃料の内、改質反応により実際に水素を生成する改質燃料の割合)とに基づいて算出することができる。改質器30における転化率は、予め実験的に求めておけばよい。電気化学反応で消費された水素量は、ステップS100で取得した現在の発電量と、上記式(1)〜式(3)とに基づいて算出することができる。
次に制御部50は、ステップS100で取得した目標発電量に基づいて、改質器30に供給すべき改質燃料量を算出する(ステップS120)。改質器30に供給すべき改質燃料量を算出するには、まず、目標発電量と既述した式(1)〜式(3)とに基づいて、目標発電量を得るために必要な水素量を算出すればよい。その後、この必要な水素量と、既述した改質器30における転化率とに基づいて、改質器30に供給すべき改質燃料量を算出することができる。
供給すべき改質燃料量を算出した後に、制御部50は、算出した改質燃料量とS/C比とに基づいて、改質器30に供給すべき水蒸気量を算出する(ステップS130)。ここで、「S/C比」とは、「改質器30に供給される改質燃料中に含まれる炭素原子のモル数」に対する「改質器30に供給される水蒸気を構成する水分子のモル数」の比の値である。本実施例では、改質器30における改質効率を充分に確保し、改質器30内での煤形成を充分に抑制可能となるように、S/C比を所定の値に定めている。このようなS/C比の値は、例えば、1.5〜2に設定することができる。ステップS130では、このように予め定めたS/C比と、ステップS120で算出した改質燃料量とに基づいて、改質器30に供給すべき水蒸気量を算出する。
供給すべき水蒸気量を算出すると、次に制御部50は、この供給すべき水蒸気量に対して、ステップS110で算出したカソードオフガス中の水蒸気量が充分であるか否かを判断する(ステップS140)。カソードオフガス中の水蒸気量が充分である、すなわち、カソードオフガス中の水蒸気量が、上記供給すべき水蒸気量以上であるときには、制御部50は、ブロワ44の駆動量とポンプ34の駆動量とを設定する(ステップS150)。ブロワ44の駆動量、すなわちカソードに供給する空気量を設定するには、まず、ステップS100で取得した目標発電量と、既述した式(1)〜式(3)とに基づいて、目標発電量を発電するために必要な酸素量を理論的に求める。その後、この理論的に求められた酸素量に対して供給空気量が所定の過剰率(空気過剰率)となるように、カソードに供給する空気量を設定する。空気過剰率は、燃料電池40における発電効率が充分に高くなる値として予め設定された値である。ポンプ34の駆動量は、ステップS120で算出した供給すべき改質燃料量を実際に改質器30に供給するための制御値である。
その後制御部50は、ステップS150の結果に基づいてブロワ44およびポンプ34に駆動信号を出力すると共に、アノードオフガスはすべて排気されるように切り替え弁38を切り替えて(ステップS160)、本ルーチンを終了する。ここでは、ステップS140においてカソードオフガス中の水蒸気量が充分であると判断されており、改質器30においてアノードオフガス中の水素を酸化してさらに水蒸気を生成する必要はないため、アノードオフガスはすべて外部に排気している。これによって改質器30では、カソードオフガス中の水蒸気および酸素を用いて、充分に高いS/C比の下で水蒸気改質反応が進行すると共に部分酸化反応も進行し、目標発電量を得るのに必要な量の水素が生成される。
ステップS140において、カソードオフガス中の水蒸気量が不十分である、すなわち、カソードオフガス中の水蒸気をすべて用いても、改質器30において所望のS/C比を達成することができない場合には、不足する水蒸気を酸化反応により生成するために要するアノードオフガス量を算出する(ステップS170)。不足する水蒸気の量は、ステップS130で算出した供給すべき水蒸気量と、ステップS110で算出したカソードオフガス中の水蒸気量との差として求められる。この不足する水蒸気を、水素の酸化反応により生成するために必要な水素量は、理論的に算出することができる。したがって、ステップS170では、上記理論的に算出した必要な量の水素を得るために、ステップS110で算出した量の水素を含有しているアノードオフガスがどれほど必要かを求める。
また、これとは別に制御部50は、燃料電池40のカソードに供給する空気量、すなわち、カソードに空気を供給するブロワ44の駆動量と、ポンプ34の駆動量と、切り替え弁38の駆動量とを設定する(ステップS180)。カソードに供給する空気量は、既述したステップS150と同様に、理論的に求められた必要な酸素量と、予め定めておいた空気過剰率とに基づいて設定され、理論的に必要な量よりも過剰な量の酸素がカソードに供給される。ここで、ステップS180は、カソードオフガス中の水蒸気量では不足する場合に行なわれる工程である。したがって、改質器30に供給されるカソードオフガスは、部分酸化反応で要する酸素に加えて、水素の酸化に要する酸素をも含む必要がある。上記のようにカソードには発電のために理論的に必要な量よりも過剰な酸素が供給されるため、通常は、部分酸化反応と水素の酸化反応の両方を充分に賄うことのできる量の酸素がカソードオフガスに含まれることになる。しかしながら改質器30内で水素の酸化を行なって酸素を消費することで、部分酸化反応のための酸素が不足する場合には、カソードに供給する空気量をさらに増やす制御を行なえばよい。すなわち、ステップS180において、水素の酸化で消費する酸素量を考慮して供給酸化ガス量をさらに補正してブロワ44の駆動量を設定し、カソードオフガス中の酸素量を確保すればよい。なお、ステップS180で設定されるポンプ34の駆動量は、ステップS120で算出した供給すべき改質燃料量を実際に改質器30に供給するためのポンプ34の駆動量である。また、ステップS180で設定される切り替え弁38の駆動量は、ステップS170で算出した量のアノードオフガスを、アノードオフガス供給路64を介して混合器32に供給するための切り替え弁38の駆動量である。
その後、制御部50は、ステップS180の結果に基づいてブロワ44およびポンプ34に駆動信号を出力すると共に、ステップS170で算出した量のアノードオフガスが改質器30に供給されるように切り替え弁38を切り替えて(ステップS190)、本ルーチンを終了する。これによって改質器30では、カソードオフガス中の水蒸気と共にアノードオフガス中の水素を酸化して生じた水蒸気を用いて、所望のS/C比の下で水蒸気改質反応が進行すると共に部分酸化反応も進行し、目標発電量を得るのに必要な量の水素が生成される。なお、既述したように、アノードオフガス中には、燃料電池のバックディフュージョンによりアノード側に移動した生成水の一部が水蒸気として含まれており、この水蒸気も改質反応で利用可能である。そのため、ステップS170において、不足する水蒸気量を生成するために要するアノードオフガス量を算出する際には、アノードオフガス中の水蒸気量をさらに考慮することとしても良い。
以上のように構成された本実施例の燃料電池システム20によれば、アノードオフガス中の水素を改質器30内で酸化して生じた水蒸気を利用して水蒸気改質反応を行なうことができるため、改質器30に供給可能な水蒸気量が不十分となる場合にも、改質反応で利用可能な水蒸気量を速やかに増大させ、所望のS/C比を実現して改質反応を行なうことができる。したがって、燃料電池40に接続する負荷が急激に増大するとき等、改質器30で供給すべき水素量が急激に増大する場合にも、水蒸気改質反応を行なう際に所望のS/C比を維持し、水蒸気改質反応の状態を良好に保つことができる。特に、カソードオフガス中の水蒸気を用いて改質反応を行なう場合には、水蒸気量は発電量に依存するため、発電量が少ない状態から急激に増大するときには、カソードオフガス中の水蒸気量が不足する可能性が高い。本実施例のように改質器30内で水素を酸化させて水蒸気を生成することで、発電量の影響を受けることなくS/C比を維持することができる。なお、改質器30で生成すべき水素量が急激に減少した場合に、アノードオフガスを改質器30に供給しているときには、供給量を減少あるいは供給を停止させれば、改質反応に供される水蒸気量を速やかに減少させることができる。
また、本実施例の燃料電池システム20によれば、アノードオフガス中の水素を酸化するためにカソードオフガス中の酸素を消費することにより、酸化反応を進行する際のO/C比の適正化が可能となる。「O/C比」とは、「改質器30に供給される改質燃料中に含まれる炭素原子のモル数」に対する「改質器30に供給される酸素原子のモル数」の比の値である。燃料電池では発電効率を確保するために空気過剰率を大きく設定することが望ましいが、本実施例では、空気過剰率を大きく設定することにより、カソードオフガス中に残留する酸素量が部分酸化反応のための最適値よりも多くなる場合にも、改質器内で水蒸気を生成するために水素が消費される。したがって、改質器30におけるO/C比をより小さくして最適値に近づけることができ、改質器30内で水蒸気改質反応と共に部分酸化反応を行なう際に、煤の生成を抑えつつ改質反応の効率を高く維持することができる。
なお、本実施例では、カソードオフガスをすべて改質器30に供給しているため、目標発電量が減少するときには、S/C比の値が、予め定めた所定値よりも高くなる。S/C比をより高く設定しても、通常は改質効率の低下の程度が小さいので差し支えないが、カソードオフガス中の水蒸気量が充分のときにはカソードオフガスを一部を外部に排気して、S/C比を所望の値に維持する制御を行なうこととしても良い。このようにS/C比が上昇しすぎるのを抑えるならば、燃料電池40内の燃料ガスの流路において水蒸気量が過剰となって凝縮水が生じるのを抑えることができる。
また、本実施例では、カソードオフガス中の水蒸気を利用して水蒸気改質反応を行なっており、さらに改質器30内では酸化反応により水蒸気が生成されるため、水を気化させるために特別にエネルギを消費する必要がなく、水蒸気を得るためにシステム全体のエネルギ効率が低下することがない。さらに、本実施例では、不要なときには外部に排出されるアノードオフガス中の水素を用いて水蒸気の生成を行なうため、不足する水蒸気を得るためにシステム効率が低下することがない。
C.第2実施例:
改質器30が備える改質触媒は酸化反応を促進する活性を有するため、第1実施例では、改質触媒を利用してアノードオフガス中の水素を酸化したが、改質器において、水素を酸化するための酸化触媒をさらに設けることとしても良い。このような構成を第2実施例として以下に説明する。
図3は、第2実施例の改質器130の構成の概略を表わす説明図である。第2実施例の改質器130は、第1実施例の燃料電池システム20における混合器32および改質器30に代えて用いられる。また、各部の制御は第1実施例で説明した図2の処理に従って行なわれる。以下の説明では、第1実施例と共通する部分には同じ参照番号を付すこととし、第1実施例とは異なる構成を中心に説明する。
第2実施例の改質器130は、第1実施例の改質器30が備える改質触媒と同様の改質触媒138と共に、改質触媒138の上流側にさらに酸化触媒137を備えている。酸化触媒としては、白金(Pt)等の貴金属触媒を用いることができる。酸化触媒137および改質触媒138は、第1実施例の改質触媒と同様に、ハニカム状やペレット状の担体上に触媒金属を担持させることによって構成することができる。
改質器130は、第1実施例の改質器30と同様に、カソードオフガス供給路60を介してカソードオフガスが供給されると共に、アノードオフガス供給路64を介してアノードオフガスが供給される。これらカソードオフガスおよびアノードオフガスは、まず酸化触媒137を通過し、この酸化触媒137において、アノードオフガス中の水素が酸化されて水蒸気が生成される。
改質器130には、酸化触媒137と改質触媒138との間に、所定の大きさの空間である混合部139が形成されている。混合部139に対しては、第1実施例の混合器32と同様に改質燃料が供給される。混合部139に供給された改質燃料は、酸化触媒137で生成された水蒸気と、酸化触媒137を通過したカソードオフガス中の水蒸気および残余の酸素(水素の酸化に用いられなかった酸素)と混合されて、改質触媒138に流入する。改質触媒138では、改質燃料が改質されて水素が生じる。すなわち、酸化触媒137で生成された水蒸気と、カソードオフガス中の水蒸気とを用いて水蒸気改質反応が行なわれ、カソードオフガス中の残余の酸素を用いて部分酸化反応が行なわれる。なお、改質器130にアノードオフガスが供給されて水蒸気改質反応が行なわれる際には、アノードオフガス中に含まれる水蒸気(燃料電池でのバックディフュージョンによりアノード側に移動した生成水)も利用可能となる。したがって、改質器130に供給するアノードオフガス量は、第1実施例と同様にアノードオフガス中の水蒸気量を考慮して設定しても良い。
以上のように構成された第2実施例の改質器130によれば、第1実施例と同様の効果に加えて、さらに、改質反応におけるS/C比をより確実に制御できるという効果を奏する。すなわち、不足する水蒸気を補うために改質器130に供給されるアノードオフガス中の水素は、改質触媒138に供給されるのに先立って酸化触媒137で酸化されて水蒸気を生じるため、所望量の水蒸気を確実に改質反応に供することができる。また、改質燃料は酸化触媒137の下流の混合部139に供給されるため、改質燃料が酸化触媒137で完全酸化されてしまうことがなく、改質器130に供給した改質燃料を確実に改質反応に供することができる。なお、水素は改質燃料に比べてはるかに酸化され易いため、改質燃料を酸化触媒137の上流から供給することとしても、酸化触媒137で酸化される改質燃料量を許容できる範囲に抑えることは可能である。
D.第3実施例:
以下に、第3実施例として、アノードオフガス中の水素を酸化させて水蒸気を生成する構成に加えて、改質燃料を酸化させて水蒸気を生成する構成を有する燃料電池システムについて説明する。
図4は、第3実施例の燃料電池システム220の構成の概略を表わすブロック図である。燃料電池システム220において、第1実施例の燃料電池システム20と共通する部分には同じ参照番号を付しており、ここでは、燃料電池システム20とは異なる点を中心に説明する。燃料電池システム220は、混合器32および改質器30に代えて、第2実施例と同様の改質器130を備えている。第2実施例と同様に、カソードオフガス供給路60から供給されるカソードオフガスおよびアノードオフガス供給路64から供給されるアノードオフガスは、改質器130が備える酸化触媒137の上流側から供給される。ポンプ34によって供給される改質燃料の流路は、切り替え弁235において2つの流路に分岐している。一方の流路である第1改質燃料路265は、混合部139において改質器130に接続しており、他方の流路である第2改質燃料路266は、酸化触媒137の上流側で改質器130に接続している。切り替え弁235を切り替えることにより、酸化触媒137の上流側に供給する改質燃料量と、酸化触媒の下流側に供給する改質燃料量とを調節することができる。
図5は、第3実施例の燃料電池システム220が備える制御部50で実行される改質器制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池システム220が起動され、改質器130で生成された燃料ガスを用いて燃料電池40で発電が行なわれる間、制御部50によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本ルーチンが起動されると、制御部50は、図2の改質器制御処理ルーチンにおけるステップS100〜S130と同様の処理を実行し、ステップS140と同様に、カソードオフガス中の水蒸気量が充分であるか否かを判断する(ステップS200)。ステップS200でカソードオフガス中の水蒸気量が充分であると判断されたときには、制御部50は、ステップS150と同様に、燃料電池40に酸化ガスを供給するブロワ44と、改質器130に改質燃料を供給するポンプ34の駆動量を設定する。さらに、制御部50は、ポンプ34を介して供給される改質燃料すべてを、第1改質燃料路265を介して混合部139に流入させるように、切り替え弁235の駆動量を設定する(ステップS210)。その後、制御部50は、ステップS210の結果に基づいて、ブロワ44、ポンプ34、切り替え弁38を駆動して(ステップS220)、本ルーチンを終了する。これにより、改質器130の改質触媒138では良好に改質反応が進行して所望量の水素が生成される。このとき、第2改質燃料路266を介した改質燃料の供給は行なわれない。
また、ステップS200においてカソードオフガス中の水蒸気量では不十分と判断されるときには、制御部50は、不足する水蒸気を生成するために要する水素量を算出する(ステップS230)。その後制御部50は、ステップS110で算出したアノードオフガス中の水素量に基づいて、アノードオフガス中の水素量が、上記不足する水蒸気を生成するために要する水素量を賄うことができるか否かを判断する(ステップS240)。
ステップS240で、アノードオフガス中の水素量が充分であると判断されると、制御部50は、図2のステップS180と同様にブロワ44,ポンプ34、切り替え弁38の駆動量を設定すると共に、改質燃料がすべて混合部139に流入するように切り替え弁235の駆動量を設定する(ステップS250)。その後、制御部50は、ステップS250の結果に基づいて、ブロワ44、ポンプ34、切り替え弁235,38を駆動して(ステップS260)、本ルーチンを終了する。これによって、不足する水蒸気はアノードオフガス中の水素を酸化して得ると共に、改質燃料は改質反応にのみ用いる制御が行なわれる。なお、改質器130で改質反応が進行する際には、既述したように、バックディフュージョンによりアノードオフガス中に含まれる水蒸気も利用可能である。従って、本ルーチンを実行する際には、このアノードオフガス中の水蒸気量をさらに考慮しても良い。
ステップS240で、アノードオフガス中の水素量が不十分であると判断されると、制御部50は、ステップS180と同様にブロワ44の駆動量を設定する。また、アノードオフガスがすべて改質器130に供給されるように切り替え弁38の駆動量を設定する。さらに制御部50は、不足する量の水蒸気が改質燃料の酸化によって得られるように、ポンプ34および切り替え弁235の駆動量を設定する(ステップS270)。すなわち、制御部50は、改質反応で要する改質燃料と、所望量の水蒸気を生成するために要する改質燃料の合計量が供給されるようにポンプ34の駆動量を設定する。さらに制御部50は、改質反応で要する改質燃料は第1改質燃料路265から供給され、水蒸気生成のために要する改質燃料は第2改質燃料路266を介して酸化触媒137の上流側に供給されるように、切り替え弁235の駆動量を設定する。なお、改質燃料を酸化して水蒸気を生成するために要する酸素が不足する場合には、ブロワ44の駆動量を補正してカソードに供給する空気量を増大させ、カソードオフガス中の酸素量を確保すればよい。その後、制御部50は、ステップS270の結果に基づいて、ブロワ44、ポンプ34、切り替え弁235,38を駆動して(ステップS280)、本ルーチンを終了する。これによって、不足する水蒸気は、アノードオフガス中の水素の酸化と、改質燃料の酸化との両方によって生成される。
第3実施例の燃料電池システム220によれば、カソードオフガス中の水蒸気に加えて、アノードオフガス中の水蒸気と、アノードオフガス中の水素を酸化させて得られる水蒸気とを用いても、改質器において所望のS/C比を達成できない場合であっても、改質燃料を酸化させて得られる水蒸気を用いることによって、所望のS/C比を達成することが可能となる。すなわち、燃料電池における発電量が急増して、アノードオフガス中の水蒸気量と共にアノードオフガス中の水素量が不足する場合にも、改質燃料を酸化させて得られる水蒸気を用いることによって、改質器において確実に必要量の水蒸気を確保することができる。
E.第4実施例:
第1ないし第3実施例では、水蒸気改質反応で用いる水蒸気としてカソードオフガス中の水蒸気を利用しているが、水蒸気改質反応で用いる水蒸気を得るために、別途蒸発器を設けることとしても良い。このような構成を第4実施例として以下に説明する。
図6は、第4実施例の燃料電池システム320の構成の概略を表わすブロック図である。燃料電池システム320において、第1および第2実施例と共通する部分には同じ参照番号を付している。第4実施例の燃料電池システム320は、第2実施例と同様の改質器130と共に、蒸発器333を備えている。蒸発器333にはポンプ349を介して水が供給され、蒸発器333において水の気化が行なわれる。蒸発器333は、水を気化するための熱源として、バーナやヒータ、あるいは酸化触媒を備えた燃焼器を備えている(図示せず)。蒸発器333で気化された水蒸気と、ポンプ34を介して供給される改質燃料とは、改質器130の混合部139内に導かれ、改質触媒138で進行する改質反応に供される。なお、図6では改質燃料は蒸発器333に供給されることとしたが、改質燃料が気体燃料の場合には、蒸発器333の下流で改質燃料を水蒸気に混合することとしても良い。
また、燃料電池システム320は、外部から空気を取り込むブロワ347を備えている。ブロワ347に取り込まれた空気の流路は、改質器130の酸化触媒137の上流側に連通している。さらに、改質器130には、第1実施例と同様にアノードオフガス供給路64が接続され、アノードオフガスは酸化触媒137の上流側に供給可能となっている。そのため、ブロワ347から改質器130に供給された空気中の酸素は、酸化触媒137にアノードオフガスが供給される場合には、酸化触媒137において水素の酸化に用いられ、改質触媒138では改質燃料の部分酸化反応に用いられる。なお、燃料電池システム320では、カソードオフガスはカソードオフガス排出路61に導かれて外部に排気される。
図7は、燃料電池システム320の制御部50において実行される改質器制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池システム320が起動され、改質器130で生成された燃料ガスを用いて燃料電池40で発電が行なわれる間、制御部50によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本ルーチンが起動されると、制御部50は、まず、図2のステップS100と同様にして、燃料電池40が発電すべき目標発電量と、現在の発電量と、改質器130に供給した改質燃料量とを取得する(ステップS300)。次に制御部50は、図2のステップS110と同様にして、ステップS300で取得した現在の発電量および改質燃料量に基づいて、アノードオフガス中の水素量を算出する(ステップS310)。その後さらに制御部50は、図2のステップS120と同様にして、ステップS300で取得した目標発電量に基づいて、改質器130に供給すべき改質燃料量を算出する(ステップS320)。
供給すべき改質燃料量を算出した後に、制御部50は、算出した改質燃料量と、S/C比およびO/C比とに基づいて、改質器130に供給すべき水蒸気量および酸素量を算出する(ステップS330)。供給水蒸気量の算出は、図2のステップS130と同様に行なう。本実施例では、O/C比の目標値も予め設定されており、ステップS330では、予め定めたO/C比と、ステップS320で算出した改質燃料量とに基づいて、改質器130に供給すべき酸素量の算出も行なう。O/C比が大きいほど改質器内の煤形成は抑制されるが、O/C比が大きいほど改質効率(改質燃料の利用率)が低下するため、煤形成を抑えつつ改質効率を確保するために、O/C比を所定の範囲に維持する必要がある。このようなO/C比の値は、例えば0.1〜0.3に設定することができる。
ステップS330で供給すべき水蒸気量を算出すると、次に制御部50は、蒸発器333が、上記供給すべき水蒸気量を供給可能であるか否かを判断する(ステップS340)。蒸発器333では、現在の発電量に応じた量の水が供給されて水の気化が行なわれているが、蒸発器333に供給する水の量を急激に増加させると、水の量の増加に加熱が追いつかず、蒸発器333の温度が低下して、所望量の水蒸気を得ることができなくなる。蒸発器333が生成することができる水蒸気の量は、蒸発器333における加熱の能力や熱容量等、蒸発器333の性質に依存するものであり、蒸発器333における現在の処理量、すなわち現在の発電量に応じて定まる。本実施例では、蒸発器333について、発電量と生成可能な水蒸気量との関係を予め調べて制御部50に記憶している。ステップS340では、この発電量と生成可能な水蒸気量との関係を参照して、現在の発電量がステップS300で取得した値であるときに、上記供給すべき水蒸気量を供給可能であるか否かの判断を行なう。なお、ステップS340で参照する蒸発器333が生成可能な水蒸気量は、実際に蒸発器333が生成した水蒸気量を測定して、測定値をフィードバックして補正することとしても良い。
供給すべき水蒸気量を供給可能である、すなわち、蒸発器333で水を気化させて供給すべき量の水蒸気を得られると判断したときには、制御部50は、ポンプ34,349の駆動量およびブロワ347の駆動量を設定する(ステップS350)。ポンプ34の駆動量は、ステップS320で算出した供給すべき改質燃料量を実際に改質器130に供給するための駆動量である。ポンプ349の駆動量は、ステップS330で算出した供給すべき水蒸気量を得るために必要な量の水を、蒸発器333に供給するための駆動量である。ブロワ347の駆動量は、ステップS330で算出した供給すべき量の酸素を混合部139に供給するための駆動量である。
その後制御部50は、ステップS350の結果に基づいてポンプ34,349、ブロワ347に駆動信号を出力すると共に、アノードオフガスはすべて排気されるように切り替え弁38を切り替えて(ステップS360)、本ルーチンを終了する。これによって改質器130では、蒸発器333で生成される水蒸気と、ブロワ347によって供給される酸素とを用いて、所望のS/C比およびO/C比の下で水蒸気改質反応および部分酸化反応が進行し、目標発電量を得るのに必要な量の水素が生成される。
ステップS340において、供給すべき水蒸気量を蒸発器333が生成できないと判断された場合には、制御部50は、蒸発器333から得られる水蒸気では不足する水蒸気を酸化反応により生成するために要するアノードオフガス量を算出する(ステップS370)。不足する水蒸気の量は、ステップS330で算出した供給すべき水蒸気量と、ステップS340で参照した現在の発電量の下で蒸発器333が生成可能な水蒸気量との差として求められる。この不足する水蒸気を、水素の酸化反応により生成するために必要な水素量は、理論的に算出することができる。したがって、ステップS370では、上記理論的に算出した必要な量の水素を得るために、ステップS310で算出した量の水素を含有しているアノードオフガスがどれほど必要かを求める。
また、これとは別に制御部50は、ブロワ347の駆動量と共に、ポンプ34,349の駆動量および切り替え弁38の駆動量を設定する(ステップS380)。ブロワ347の駆動量とは、ステップS330で算出した供給酸素量と共に、ステップS370で算出したアノードオフガス中の水素を酸化するために要する酸素量との合計量を、改質器130に供給するためのブロワ347の駆動量である。ポンプ34の駆動量とは、ステップS320で算出した供給すべき改質燃料量を実際に改質器30に供給するためのポンプ34の駆動量である。また、ポンプ349の駆動量とは、現在の発電量の下で、蒸発器333が最大量の水蒸気を生成するのに要する量の水を蒸発器333に供給するための駆動量である。また、切り替え弁38の駆動量とは、ステップS370で算出した量のアノードオフガスを、アノードオフガス供給路64を介して改質器130に供給するための切り替え弁38の駆動量である。
その後、制御部50は、ステップS380の結果に基づいて、ブロワ347、ポンプ34,349および切り替え弁38を駆動して(ステップS390)、本ルーチンを終了する。これによって改質器130では、蒸発器333から供給される水蒸気と共にアノードオフガス中の水素を酸化して生じた水蒸気を用いて、所望のS/C比の下で水蒸気改質反応が進行すると共に、所望のO/C比の下で部分酸化反応も進行し、目標発電量を得るのに必要な量の水素が生成される。
以上のように構成された第4実施例の燃料電池システム320によれば、アノードオフガス中の水素を改質器130内で酸化して生じた水蒸気を利用して水蒸気改質反応を行なうことができるため、蒸発器333から改質器130に供給可能な水蒸気量が不十分となる場合にも、改質反応で利用可能な水蒸気量を速やかに増大させ、所望のS/C比を実現して改質反応を行なうことができる。
また、第4実施例の燃料電池システム320では、改質器130内で進行する部分酸化反応で要する酸素はブロワ347によって供給しており、カソードオフガスを用いる場合のように発電量に影響されないため、改質器でのO/C比を、より容易に最適化することができる。また、ブロワ44を用いて燃料電池40に酸化ガスを供給する際の空気過剰率も、改質反応の効率を考慮することなく改質反応とは独立して、燃料電池40の効率を優先して最適値に設定することができる。なお、第4実施例の燃料電池システム320は、改質器130に水蒸気を供給するためにカソードオフガスを用いないため、カソード側で水を生じない燃料電池(例えば、酸化物イオン伝導性を有する電解質層を備える固体電解質型燃料電池など)にも良好に適用することができる。さらに、改質器130にカソードオフガスを供給しないことにより、燃料電池から排出される不純物による改質触媒の被毒などを抑制できる。また、第4実施例の燃料電池システム320においても、第3実施例と同様に、改質器内で水蒸気を生成するために、さらに改質燃料を酸化させることとしても良い。
F.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形が可能である。
F1.変形例1:
既述した第1ないし第4実施例では、改質器内で水蒸気を生成するための水素源としてアノードオフガスを用いたが、異なる水素源を用いることとしても良い。例えば、燃料電池システムにおいて別途水素タンクを設け、この水素タンクから必要量の水素を改質器に供給することとしても良い。この場合には、アノードオフガスを用いる場合のように、発電量によって供給可能な水素量が制約を受けることがない。
あるいは、アノードオフガスに代えて、改質器で生成された水素を含むガスであってアノードオフガスよりも上流のガス、例えば改質器から排出された改質ガスを用いることとしても良い。このように燃料電池に供給される前の改質ガスを用いる場合には、改質器で生成すべき水素量を設定する際に、水蒸気生成のために用いる水素量および循環される水蒸気量をさらに考慮して補正を行なえばよい。
F2.変形例2:
第1ないし第4実施例では、不足する水蒸気のすべてを、改質器で水素を酸化することにより生成しているが、不足する水蒸気の一部を水素の酸化により生成することとしても良い。不足する水蒸気の一部だけを酸化反応で生成する場合にも、改質反応時のS/C比を最適値により近づけることによる効果を得ることができる。あるいは、所望のS/C比を実現するために不足する水蒸気の一部を水素の酸化により生成する場合に、改質器における水素生成量の目標値をより低く設定し直して、S/Cを所望の値に維持することとしても良い。
F3.変形例3:
また、改質器では部分酸化反応を行なわず、改質器には外部加熱装置を設けて、水蒸気改質反応のみにより水素を生成することとしても良い。この場合には、通常は改質器には酸素は供給せず、改質器で水蒸気生成のために水素の酸化を行なう場合のみ、改質器に酸素を供給すればよい。このような構成としても、本発明を適用し、必要に応じて改質器内で水素の酸化反応を進行させることで、改質反応時の水蒸気不足を防止し、S/C比を所望の値に維持することが可能となる。なお、このような場合には、改質器内で水蒸気が充分量確保されている間は、酸素源である空気やカソードオフガスを改質器に供給しないため、これらの酸素源中の反応に寄与しない成分(窒素など)が、燃料電池に供給される燃料ガス中に混合されることがない。従って、燃料電池において、燃料ガス中の水素分圧を高く維持することができ、発電効率を向上させることができる。
F4.変形例4:
第1ないし第3実施例では、カソードオフガスを改質器に供給して、カソードオフガス中の水蒸気および酸素を改質反応で利用しており、改質器内で水蒸気が不足する場合のみ、改質器に対して水素を供給している。このようにカソードオフガスを改質器に供給する燃料電池システムでは、通常運転時(カソードオフガス中の水蒸気量が不足しないとき)にも改質器に水素を供給する運転制御を行なうことで、改質効率および発電効率を向上させることが可能となる。
燃料電池での発電効率を向上させるには、燃料電池に酸化ガスを供給する際の空気過剰率をより高くすることが望ましい。しかしながら、カソードオフガスを改質器に供給するシステムでは、空気過剰率を高くすると改質器に供給される酸素量が増加するため、改質器においてO/C比が高くなりすぎて、改質効率が低下する可能性がある。したがって、改質器にカソードオフガスを供給する場合には、改質効率が充分に確保できる範囲内で、発電効率がより高くなるように、燃料電池に供給する酸化ガス量を設定する必要がある。このようにして燃料電池に供給する酸化ガス量を設定すると、通常は、改質器におけるO/C比は最適値よりも高い値となる。ここで、通常運転時にもアノードオフガス等を用いて水素を改質器に供給することとすれば、水素を酸化するために改質器内で水素が消費されるため、結果としてO/C比が低下して、O/C比を最適値により近づけることが可能となる。また、このように改質器内で酸素を消費することとすれば、改質効率に制約されることなく燃料電池に供給する酸化ガス量を設定することが可能となり、発電効率がより高くなるように空気過剰率をより高く設定することが可能となる。
燃料電池システム20の構成の概略を表わすブロック図である。 改質器制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。 改質器130の構成の概略を表わす説明図である。 燃料電池システム220の構成の概略を表わすブロック図である。 改質器制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。 燃料電池システム320の構成の概略を表わすブロック図である。 改質器制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。
符号の説明
20,220,320…燃料電池システム
30,130…改質器
32…混合器
34,349…ポンプ
38…切り替え弁
40…燃料電池
42…熱交換器
44,45…ブロワ
46…浄化器
50…制御部
61…カソードオフガス排出路
62,63…配管
60…カソードオフガス供給路
64…アノードオフガス供給路
137…酸化触媒
138…改質触媒
139…混合部
235…切り替え弁
265…第1改質燃料路
266…第2改質燃料路
333…蒸発器
347…ブロワ
349…ポンプ

Claims (19)

  1. 改質燃料から水素を生成する燃料改質装置であって、
    改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を促進する改質触媒を備える触媒部と、
    該触媒部に前記改質燃料を供給する改質燃料供給部と、
    前記触媒部に前記水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
    前記改質燃料供給部から供給される前記改質燃料の量が増加変動する際に、前記触媒部に水素を供給する水素供給部と、
    前記触媒部に酸素を供給する酸素供給部と
    を備える燃料改質装置。
  2. 請求項1記載の燃料改質装置であって、さらに、
    前記増加変動時に供給された前記改質燃料量に対する前記水蒸気量の割合が、所定値を下回るときには、前記割合を前記所定値に近づけるための水蒸気を生成可能となる水素量を前記触媒部に供給するように前記水素供給部を制御する制御部を備える
    燃料改質装置。
  3. 請求項2記載の燃料改質装置であって、
    前記制御部は、さらに、前記水素供給部が供給する水素量に応じた酸素量を前記触媒部に供給するように前記酸素供給部を制御する
    燃料改質装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の燃料改質装置であって、
    前記水蒸気供給部は、水を気化させる蒸発器を備える燃料改質装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の燃料改質装置であって、
    前記触媒部は、さらに酸化触媒を備え、
    前記水素供給部および前記酸素供給部は、それぞれ、前記酸化触媒を経由した後に前記改質触媒に到達するように、水素および酸素を前記触媒部に供給する
    燃料改質装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の燃料改質装置であって、
    前記水素供給部は、水素を貯蔵する水素タンクを備え、該水素タンクに貯蔵した水素を前記触媒部に供給する
    燃料改質装置。
  7. 請求項1ないし5いずれか記載の燃料改質装置であって、
    前記水素供給部は、前記触媒部で生成された水素を前記触媒部に供給する
    燃料改質装置。
  8. 改質燃料から水素を生成し、生成した水素を燃料電池のアノードに供給する燃料改質装置であって、
    改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を促進する改質触媒を備える触媒部と、
    該触媒部に前記改質燃料を供給する改質燃料供給部と、
    水蒸気および酸素を含有すると共に前記燃料電池のカソードから排出されるカソードオフガスを、前記触媒部に供給するカソードオフガス供給部と、
    前記触媒部に水素を供給する水素供給部と、
    を備える
    燃料改質装置。
  9. 請求項8記載の燃料改質装置であって、
    前記水素供給部は、前記改質燃料供給部が供給する前記改質燃料の量が増加変動する際に、前記触媒部に水素を供給する
    燃料改質装置。
  10. 請求項9記載の燃料改質装置であって、さらに、
    前記触媒部に供給される前記改質燃料の量が、前記燃料電池に対する要求発電量に応じた量の水素を前記触媒部で生成するために要する改質燃料の量である必要改質燃料量となるように、前記改質燃料供給部を制御する改質燃料制御部と、
    前記必要改質燃料量が増加変動する際に、前記必要改質燃料量に対する前記水蒸気供給部が供給する前記水蒸気量の割合が、所定値を下回るときには、前記割合を前記所定値に近づけるための水蒸気を生成可能となる水素量を前記触媒部に供給するように前記水素供給部を制御する水素制御部と
    を備える燃料改質装置。
  11. 請求項8記載の燃料改質装置であって、さらに、
    前記燃料電池のカソードに、酸素を含有する酸化ガスを供給する酸化ガス供給部と、
    前記燃料電池が発電すべき発電量と、前記燃料電池における発電効率とに基づいて、前記酸化ガス供給部が供給する前記酸化ガス量を制御する酸化ガス制御部と、
    前記カソードオフガス供給部によって前記触媒部に前記水蒸気および前記酸素が供給されて、前記触媒部内で、前記水蒸気改質反応と共に、前記改質燃料を用いて水素の生成を伴う酸化反応である部分酸化反応が進行する際に、前記水素供給部を制御して前記触媒部に前記水素を供給させる水素制御部と
    を備える燃料改質装置。
  12. 改質燃料から水素を生成し、生成した水素を燃料電池のアノードに供給する燃料改質装置であって、
    改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を促進する改質触媒を備える触媒部と、
    該触媒部に前記改質燃料を供給する改質燃料供給部と、
    前記触媒部に前記水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
    前記改質燃料供給部から供給される前記改質燃料の量が増加変動する際に、前記触媒部に、水素を含有すると共に前記燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガスを供給する水素供給部と、
    前記触媒部に酸素を供給する酸素供給部と
    を備える燃料改質装置。
  13. 改質燃料から水素を生成し、生成した水素を燃料電池のアノードに供給する燃料改質装置であって、
    改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を促進する改質触媒と共に、酸化触媒を備える触媒部と、
    前記改質燃料の一部を、前記酸化触媒を経由した後に前記改質触媒に到達するように前記触媒部に供給し、前記改質燃料の残りを、前記改質触媒に供給する改質燃料供給部と、
    前記触媒部に前記水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
    水素を含有すると共に前記燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガスを、前記酸化触媒を経由した後に前記改質触媒に到達するように前記触媒部に供給する水素供給部と、
    前記酸化触媒を経由した後に前記改質触媒に到達するように前記触媒部に酸素を供給する酸素供給部と
    を備える燃料改質装置。
  14. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、請求項1ないし13いずれか記載の燃料改質装置と
    を備え、
    前記燃料改質装置が生成した水素を、前記燃料電池のアノードに供給して発電を行なう
    燃料電池システム。
  15. 改質燃料から水素を生成する燃料改質方法であって、
    (a)前記改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を促進する改質触媒を備える触媒部に対して、前記改質燃料および前記水蒸気と共に水素を供給する工程と、
    (b)前記(a)工程で供給する前記改質燃料の量が増加変動する際に、前記触媒部に供給した前記水蒸気に加えて、前記触媒部において前記水素の酸化によって生じた水蒸気を用いて、前記水蒸気改質反応を進行させる工程と
    を備える燃料改質方法。
  16. 請求項15記載の燃料改質方法であって、
    前記(a)工程は、前記改質燃料量に対する前記水蒸気量の割合が所定値を下回るときには、前記割合を前記所定値に近づけるための水蒸気を生成可能となる水素量を前記触媒部に供給する
    燃料改質方法。
  17. 請求項15または16記載の燃料改質方法であって、
    前記(b)工程は、
    (b−1)前記(a)工程で供給された前記水素量に応じた酸素量を前記触媒部に供給して前記水素を酸化させる工程を備える
    燃料改質方法。
  18. 燃料電池のアノードに供給するための水素を改質燃料から生成する燃料改質方法であって、
    (a)前記燃料電池のカソードから排出されるカソードオフガス中の酸素を用いて水素を酸化し、水蒸気を生成させる工程と、
    (b)改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を進行させる際に、前記カソードオフガス中の水蒸気と共に、前記(a)工程で生成した水蒸気を用いて水素を生成させる工程と、
    を備える燃料改質方法。
  19. 燃料電池のアノードに供給するための水素を改質燃料から生成する燃料改質方法であって、
    (a)前記燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガス中の水素を酸化させて水蒸気を生成させる工程と、
    (b)改質燃料を酸化させて水蒸気を生成させる工程と、
    (c)改質燃料と水蒸気とを用いて水素を生成する水蒸気改質反応を進行させる際に、該水蒸気改質反応に用いる水蒸気の一部として、前記(a)工程で生成させた水蒸気に加えて前記(b)工程で生成させた水蒸気を用いる工程と、
    を備える燃料改質方法。
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