JP2005268190A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 水素センサによって検出された水素濃度に基づいて演算された追い炊き熱量に相当する量の燃焼用燃料を燃焼部に供給することにより、燃焼部を安定燃焼させ改質ガス中の水素濃度をほぼ一定に維持し安定供給する。
【解決手段】 燃料電池システムは、改質ガス中またはアノードオフガス中の水素濃度を検出する水素センサを備えている。制御装置は、水素センサによって検出された水素濃度に基づいてアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算し(ステップ102〜118)、アノードオフガス中の可燃ガス残量および必要熱量に基づいて追い炊き熱量を演算し(ステップ120)、追い炊き熱量に相当する燃焼用燃料の供給量を演算し(ステップ122)、この演算された追い炊き燃料量をバーナに供給するように燃焼用燃料ポンプを制御する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、改質部により生成された改質ガスと空気を燃焼電池に供給して発電させる燃料電池システムに関する。
燃料電池システムの一形式として、特許文献1の図1に示されているように、燃料改質器10の触媒改質層12に、原料ガス、水蒸気を供給する原料ガス導入路14と、両ガスの流量を調整する流量調整器24,26と、改質触媒層12内を加熱するバーナ16に燃料ガスを供給する燃料ガス導入路18と、燃料ガスの流量を制御する燃料ガス流量調整器20とが設けられると共に、改質触媒層12のガス出口近傍にプロトン導電性セラミックスからなる水素センサ30が設けられ、水素センサ30により検知された水素濃度に基づいて改質触媒層12内の温度を演算器22によって算出し、算出された温度からバーナ16の加熱インプット量(燃料ガス供給量)を制御するものが知られている(特許文献1)。
また、燃料電池システムの他の一形式として、特許文献2の図1に示されているように、改質装置6と燃料電池本体12との間に水素センサを内蔵した水素濃度監視装置22が設けられ、水素濃度監視装置22で改質ガス中の水素濃度を測定することによって改質触媒の状態監視が可能であり、水素濃度、水素濃度の減少速度等から改質触媒の取替時期を予測することができるものが知られている(特許文献2)。このシステムにおいては、燃料電池本体12の燃料極13から流出する排ガスFは、熱交換器21で昇温された補助燃料Bとともに加熱燃料Cとして改質装置6のバーナ5に供給され、改質反応に必要な燃焼熱を得るのに使用されている。
特開2002−179404号公報(第3−6頁、第1図) 特開平02−56864号公報(第2,3頁、第1図)
上述した特許文献1に記載の燃料電池システムにおいては、水素センサ30により検知された水素濃度に基づいて改質触媒層12内の温度を演算器22によって算出し、算出された温度からバーナ16の加熱インプット量を制御するようにしているが、バーナ16には燃焼原料として燃料ガスしか供給されておらず、燃料電池の燃料極から導出されるアノードオフガスをバーナ16の燃焼原料として再利用していないので、燃焼原料の使用量を低減できずシステム効率が低下するという問題があった。
また、上述した特許文献2に記載の燃料電池システムにおいては、燃料電池本体12の燃料極13から導出されるアノードオフガス(排ガスF)をバーナ5の燃焼原料として再利用し、燃料電池システムの必要熱量に対する不足分を追い炊き燃焼用燃料を投入して補充することにより上記問題を解決できるようになっている。なお、必要熱量とは、改質装置6にて燃料を改質して水素とする吸熱反応である改質反応を進行させて原料である燃料から規定量の水素を生成するのに必要な熱量のことをいい、燃料電池の出力電力、燃料電池システムを構成する補機(ポンプ、電磁弁など)の駆動電力、および放熱などによるロス熱量を合わせた燃料電池システムに必要なエネルギー総量および改質反応における吸熱量を考慮して設定されている。しかし、上述した特許文献1と同様に水素濃度監視装置22により検知された水素濃度に基づいて改質装置6の反応部4(特許文献1にて改質触媒層12)内の温度を算出し、算出された温度からバーナ5(特許文献1にてバーナ16)の加熱インプット量を制御するようにした場合、改質ガス中の水素濃度は検出されてもアノードオフガス中の他の可燃ガスすなわち改質されなかった燃料の量は未知であるため、アノードオフガス中の可燃ガス総量(未使用水素と未使用燃料の総量)を正確に把握することができなかった。このように不足熱量を正確に把握することができないなかで追い炊き燃焼用燃料が所定量(不足熱量に応じて決定されていない)だけ投入されていた。このとき、アノードオフガス中の可燃ガス総量が多ければバーナの燃焼熱量は過多になり、これにより、改質ガス中の一酸化炭素濃度が増大し、もしくは、水素濃度が減少するおそれがあった。
本発明は、上述した各問題を解消するためになされたもので、水素センサによって検出された水素濃度に基づいて演算された追い炊き熱量に相当する量の燃焼用燃料を燃焼部に供給することにより、燃焼部を安定燃焼させ改質ガス中の水素濃度をほぼ一定に維持し安定供給することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、燃料供給源から供給される燃料および改質水供給源から供給される改質水から改質ガスを生成して導出する改質部と、この改質部から導出される改質ガス中の一酸化炭素を酸化剤ガス供給源から供給される酸化剤ガスによって酸化し低減した改質ガスを導出する一酸化炭素選択酸化部と、この一酸化炭素選択酸化部からの改質ガスが燃料極に供給されるとともに酸化剤ガス供給源からの酸化剤ガスが空気極に供給されて発電する燃料電池と、燃焼用燃料供給源から供給される燃焼用燃料および/または燃料電池の燃料極から導出されるアノードオフガス中の可燃ガスを燃焼用酸化剤ガス供給源から供給される燃焼用酸化剤ガスにて燃焼させその燃焼ガスによって改質部を加熱する燃焼部と、燃焼用燃料供給源からの燃焼用燃料を燃焼部に供給する燃焼用燃料供給手段と、改質ガス中またはアノードオフガス中の水素濃度を検出する水素センサと、この水素センサによって検出された水素濃度に基づいてアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する可燃ガス残量演算手段と、この可燃ガス残量演算手段によって演算されたアノードオフガス中の可燃ガス残量および必要熱量に基づいて追い炊き熱量を演算する追い炊き熱量演算手段と、この追い炊き熱量演算手段によって演算された追い炊き熱量に相当する燃焼用燃料の供給量を演算する追い炊き燃料量演算手段と、この追い炊き燃料量演算手段によって演算された追い炊き燃料の供給量を燃焼部に供給するように燃焼用燃料供給手段を制御する燃焼用燃料供給制御手段とを備えたことである。
また、請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、水素センサは燃料電池の燃料極の入力ポートより上流に配置されて改質ガス中の水素濃度を検出し、可燃ガス残量演算手段は、燃料極に導入される改質ガス中の改質部にて生成された水素量である生成水素量を水素センサによって検出された水素濃度に基づいて演算する生成水素量演算手段と、燃料電池の発電に消費した水素量である消費水素量を演算する消費水素量演算手段と、生成水素量演算手段および消費水素量演算手段によってそれぞれ演算された生成水素量および消費水素量から燃料電池の発電に使用されなかった水素量である未使用水素量を演算する第1未使用水素量演算手段と、改質部の改質ガスの生成に使用されなかった燃料量である未使用燃料量を演算する第1未使用燃料量演算手段と、第1未使用水素量演算手段および第1未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された未使用水素量および未使用燃料量を加算することによりアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する第1未使用ガス量加算手段とを備えたことである。
また、請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、生成水素量演算手段は、水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が飽和状態である場合には、燃料供給源から改質部へ供給される燃料供給量、酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、水素センサによって検出された水素濃度および改質ガス中の飽和水蒸気量に基づいて改質ガス中の生成水素量を演算し、水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が不飽和状態である場合には、燃料供給源から改質部へ供給される燃料供給量、改質水供給源から改質部へ供給される改質水供給量、酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、および水素センサにて検出された水素濃度に基づいて改質ガス中の生成水素量を演算することである。
また、請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、消費水素量演算手段は、燃料電池の掃引電流に基づいて消費水素量を演算することである。
また、請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、第1未使用燃料量演算手段は、水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が飽和状態である場合には、燃料供給源から改質部へ供給される燃料供給量、酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、水素センサによって検出された水素濃度および改質ガス中の飽和水蒸気量に基づいて改質ガス中の未使用燃料量を演算し、水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が不飽和状態である場合には、燃料供給源から改質部へ供給される燃料供給量、改質水供給源から改質部へ供給される改質水供給量、酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、および水素センサにて検出された水素濃度に基づいて改質ガス中の未使用燃料量を演算することである。
また、請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項2から請求項5の何れか一項において、燃焼用酸化剤ガス供給源からの燃焼用酸化剤ガスを燃焼部に供給する燃焼用酸化剤ガス供給手段と、追い炊き燃料量演算手段、第1未使用水素量演算手段および第1未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された追い炊き燃料の供給量、未使用水素量および未使用燃料量、ならびに各ガス種に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用酸化剤ガスの供給量を演算する第1燃焼用酸化剤ガス量演算手段と、この第1燃焼用酸化剤ガス量演算手段によって演算された燃焼用酸化剤ガス量を燃焼部に供給するように燃焼用酸化剤ガス供給手段を制御する燃焼用酸化剤ガス供給制御手段とをさらに備えたことである。
また、請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、水素センサは燃料電池の燃料極の出力ポートより下流に配置されてアノードオフガス中の水素濃度を検出し、可燃ガス残量演算手段は、燃料電池の発電に使用されなかった水素量である未使用水素量を水素センサによって検出された水素濃度に基づいて演算する第2未使用水素量演算手段と、改質部の改質ガスの生成に使用されなかった燃料量である未使用燃料量を演算する第2未使用燃料量演算手段と、第2未使用水素量演算手段および第2未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された未使用水素量および未使用燃料量を加算することによりアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する第2未使用ガス量加算手段とを備えたことである。
また、請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請求項7において、第2未使用水素量演算手段は、燃料供給源から改質部へ供給される燃料供給量、酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、水素センサによって検出された水素濃度およびアノードオフガス中の飽和水蒸気量に基づいてアノードオフガス中の未使用水素量を演算することである。
また、請求項9に係る発明の構成上の特徴は、請求項7において、第2未使用燃料量演算手段は、燃料供給源から改質部へ供給される燃料供給量、酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、水素センサによって検出された水素濃度およびアノードオフガス中の飽和水蒸気量に基づいてアノードオフガス中の未使用燃料量を演算することである。
また、請求項10に係る発明の構成上の特徴は、請求項7から請求項9の何れか一項において、燃焼用酸化剤ガス供給源からの燃焼用酸化剤ガスを燃焼部に供給する燃焼用酸化剤ガス供給手段と、追い炊き燃料量演算手段、第2未使用水素量演算手段および第2未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された追い炊き燃料の供給量、未使用水素量および未使用燃料量、ならびに各ガス種に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用酸化剤ガスの供給量を演算する第2燃焼用酸化剤ガス量演算手段と、この第2燃焼用酸化剤ガス量演算手段によって演算された燃焼用酸化剤ガス量を燃焼部に供給するように燃焼用酸化剤ガス供給手段を制御する燃焼用酸化剤ガス供給制御手段とをさらに備えたことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、可燃ガス残量演算手段が水素センサによって検出された水素濃度に基づいてアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算し、追い炊き熱量演算手段が可燃ガス残量演算手段によって演算されたアノードオフガス中の可燃ガス残量および必要熱量に基づいて追い炊き熱量を演算し、追い炊き燃料量演算手段が追い炊き熱量演算手段によって演算された追い炊き熱量に相当する燃焼用燃料の供給量を演算し、燃焼用燃料供給制御手段が追い炊き燃料量演算手段によって演算された追い炊き燃料の供給量を燃焼部に供給するように燃焼用燃料供給手段を制御する。したがって、アノードオフガス中の可燃ガス総量が増減する場合、可燃ガス総量を正確に把握することができるので、必要熱量に対するアノードオフガス中の可燃ガスの熱量の不足分を追い炊き熱量として正確に把握することができ、その追い炊き熱量に相当する量の燃焼用燃料を燃焼部に供給することにより、燃焼部を安定燃焼させ改質ガス中の水素濃度をほぼ一定に維持し安定供給することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、水素センサを改質部と燃料電池との間に設けた場合、生成水素量演算手段が改質部にて生成された水素量である生成水素量を水素センサによって検出された水素濃度に基づいて演算し、消費水素量演算手段が燃料電池の発電に消費した水素量である消費水素量を演算し、第1未使用水素量演算手段が生成水素量演算手段および消費水素量演算手段によってそれぞれ演算された生成水素量および消費水素量から燃料電池の発電に使用されなかった水素量である未使用水素量を演算し、第1未使用燃料量演算手段が改質部の改質ガスの生成に使用されなかった燃料量である未使用燃料量を演算し、第1未使用ガス量加算手段が第1未使用水素量演算手段および第1未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された未使用水素量および未使用燃料量を加算することによりアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する。したがって、水素センサを改質部と燃料電池との間に設けた場合にも、アノードオフガス中の可燃ガス総量が増減してもその総量を正確に把握することができる。
また、生成水素量演算手段が改質部にて生成された水素量である生成水素量を水素センサによって検出された水素濃度に基づいて演算するので、生成された水素量を正確かつ早期に検出することができ、フィードフォワード的な制御をすることができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、水素センサを改質部と燃料電池との間に設けた場合において、生成水素量演算手段は、水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が飽和状態である場合にも不飽和状態である場合にも確実かつ正確に改質ガス中の生成水素量を演算することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、消費水素量演算手段は燃料電池の掃引電流に基づいて消費水素量を演算するので、確実かつ正確に消費水素量を演算することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、水素センサを改質部と燃料電池との間に設けた場合において、第1未使用燃料量演算手段は、水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が飽和状態である場合にも不飽和状態である場合にも確実かつ正確に改質ガス中の未使用燃料量を演算することができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、第1燃焼用酸化剤ガス量演算手段が追い炊き燃料量演算手段、第1未使用水素量演算手段および第1未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された追い炊き燃料の供給量、未使用水素量および未使用燃料量、ならびに各ガス種に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用酸化剤ガスの供給量を演算し、燃焼用酸化剤ガス供給制御手段が第1燃焼用酸化剤ガス量演算手段によって演算された燃焼用酸化剤ガス量を燃焼部に供給するように燃焼用酸化剤ガス供給手段を制御するので、燃焼部において最適な燃焼を達成することができる。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、水素センサを燃料電池と燃焼部との間に設けた場合において、第2未使用水素量演算手段が燃料電池の発電に使用されなかった水素量である未使用水素量を水素センサによって検出された水素濃度に基づいて演算し、第2未使用燃料量演算手段が改質部の改質ガスの生成に使用されなかった燃料量である未使用燃料量を演算し、第2未使用ガス量加算手段が第2未使用水素量演算手段および第2未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された未使用水素量および未使用燃料量を加算することによりアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する。したがって、水素センサを燃料電池と燃焼部との間に設けた場合にも、アノードオフガス中の可燃ガス総量が増減してもその総量を直接かつ正確に把握することができる。
上記のように構成した請求項8に係る発明においては、水素センサを燃料電池と燃焼部との間に設けた場合において、第2未使用水素量演算手段は、確実かつ正確にアノードオフガス中の未使用水素量を演算することができる。
上記のように構成した請求項9に係る発明においては、水素センサを燃料電池と燃焼部との間に設けた場合において、第2未使用燃料量演算手段は、確実かつ正確にアノードオフガス中の未使用燃料量を演算することができる。
上記のように構成した請求項10に係る発明においては、第2燃焼用酸化剤ガス量演算手段が追い炊き燃料量演算手段、第2未使用水素量演算手段および第2未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された追い炊き燃料の供給量、未使用水素量および未使用燃料量、ならびに各ガス種に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用酸化剤ガスの供給量を演算し、燃焼用酸化剤ガス供給制御手段が第2燃焼用酸化剤ガス量演算手段によって演算された燃焼用酸化剤ガス量を燃焼部に供給するように燃焼用酸化剤ガス供給手段を制御するので、燃焼部において最適な燃焼を達成することができる。
以下、本発明による燃料電池システムの一実施の形態について説明する。図1はこの燃料電池システムの概要を示す概要図である。この燃料電池システムは、図1に示すように、燃料電池10と燃料電池10に必要な水素ガスを生成する改質装置20を備えている。燃料電池10は、燃料極11と空気極12を備えており、燃料極11に供給された改質ガスおよび空気極12に供給された空気(カソードエア)を用いて発電するものである。
改質装置20は、天然ガス、LPG、灯油、アルコールなどの燃料を改質する改質部21と、改質部21から導出された改質ガスに含まれる一酸化炭素を除去する一酸化炭素シフト反応部(以下、COシフト部という)22と、COシフト部22から導出された改質ガスに含まれる一酸化炭素をさらに除去する一酸化炭素選択酸化部23(以下、CO選択酸化部という)から構成されている。
改質部21は、触媒21aが充填された反応室21bと、この反応室21bに密接して設けられて反応室21bを加熱する加熱室21cと、加熱室21cに高温の燃焼ガスを供給する燃焼部であるバーナ21dから構成されている。
反応室21bには燃料供給源Sf(例えば都市ガス管)に接続された燃料供給管41が接続されており、燃料供給源Sfから燃料が供給されている。燃料供給管41には、上流から順番に第1燃料バルブ42、燃料ポンプ43、脱硫器44、第2燃料バルブ45および熱交換部46が設けられている。第1および第2燃料バルブ42,45は制御装置30の指令によって燃料供給管41を開閉するものである。燃料ポンプ43は燃料供給源Sfから供給される燃料を吸い込み改質部21の反応室21bに吐出するものであり、制御装置30の指令に応じて燃料供給量を調整するものである。脱硫器44は燃料中のイオウ分を除去するものである。熱交換部46は改質部21からCOシフト部22へ供給される高温の改質ガスとの間で熱交換が行われて、COシフト部22での最適温度(触媒が劣化しない温度)まで改質ガスを冷却すると共にその熱で燃料および改質水を予熱、熱回収し、予熱された燃料(および改質水)を改質部21の反応室21bに供給するものである。これにより、燃料はイオウ分が除去され予熱されて反応室21bに供給される。
また、燃料供給管41の第2燃料バルブ45と熱交換部46との間には蒸発器55に接続された水蒸気供給管52が接続され、蒸発器55から供給された水蒸気が燃料に混合されて改質部21の反応室21bに供給されている。蒸発器55には改質水供給源である水タンクSwに接続された給水管51が接続されている。給水管51には、上流から順番に水ポンプ53および水バルブ54が設けられている。水ポンプ53は水タンクSwから供給される改質水を吸い込み蒸発器55に吐出するものであり、制御装置30の指令に応じて改質水供給量を調整するものである。水バルブ54は制御装置30の指令によって給水管51を開閉するものである。給水管51は加熱室21cの外周に巻きつけられており、給水管51内の流水が加熱室21cの高熱によって予熱される。蒸発器55には一端が加熱室21cに接続され他端が外部に開放されている排気管81が貫設されており、蒸発器55は供給される予熱された改質水を排気管81を流れる加熱室21cから外部へ排出される燃焼ガス(排気ガス)によって加熱して水蒸気にし、反応室21bに供給するものである。これにより、改質水は予熱されて蒸発器55に供給され、水蒸気となって反応室21bに供給される。なお、本実施の形態においては、給水管51であって加熱室21cに巻きつけられた部分と蒸発器55とから蒸発部56が構成されている。
反応室21bは、後述するようにバーナ21dの燃焼ガスによって加熱されており、反応室21b内に供給された燃料と水蒸気は、触媒21a(例えば、Ru、Ni系の触媒)により反応し改質されて水素ガスと一酸化炭素ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に反応室21b内では、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素が水蒸気と反応して水素ガスと二酸化炭素とに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。水蒸気改質反応は吸熱反応であり、一酸化炭素シフト反応は発熱反応である。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は熱交換部46を通って降温されてCOシフト部22に導出される。なお、反応室21b内には触媒21aの温度を検出する温度センサ21a1が設けられている。
COシフト部22においては、供給された改質ガスに含まれる一酸化炭素が、COシフト部22内に充填された触媒22a(例えば、Cu、Zn系の触媒)により水蒸気と反応して水素ガスと二酸化炭素ガスとに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。これにより、改質ガスは前述した一酸化炭素シフト反応によって一酸化炭素濃度が低減されて導出される。
COシフト部22から導出された一酸化炭素濃度が低減された改質ガスは、CO選択酸化部23に供給される。一方、CO選択酸化部23には、酸化剤ガス供給源である空気供給源Sa(例えば大気)に接続された酸化用空気供給管61が接続されており、空気供給源Saから酸化剤ガスである酸素を含む空気が供給されている。酸化用空気供給管61には、上流から順番にフィルタ62、空気ポンプ63および空気バルブ64が設けられている。フィルタ62は空気を濾過するものである。酸化剤ガス供給手段である空気ポンプ63は空気供給源Saから供給される空気を吸い込みCO選択酸化部23に吐出するものであり、制御装置30の指令に応じて空気供給量を調整するものである。空気バルブ64は制御装置30の指令によって酸化用空気供給管61を開閉するものである。これにより、空気がCO選択酸化部23に供給される。なお、酸化剤ガスとして、酸素以外の酸化剤ガスを採用するようにしてもよい。
CO選択酸化部23に供給された改質ガスに残留している一酸化炭素は、CO選択酸化部23に充填された触媒23a(例えば、Ru系またはPt系の触媒)により上述のように供給された空気中の酸素と反応して二酸化炭素になる。これにより、改質ガスは酸化反応によって一酸化炭素濃度がさらに低減されて(10ppm以下)導出されて、燃料電池10の燃料極11に供給されるようになっている。なお、改質ガス中の水素も酸化されて水となる。
燃料電池10の燃料極11の導入口には改質ガス供給管71を介してCO選択酸化部23が接続されており、燃料極11に改質ガスが供給されるようになっている。燃料極11の導出口にはオフガス供給管72を介してバーナ21dが接続されており、燃料電池10から排出されるアノードオフガスをバーナ21dに供給するようになっている。バイパス管73は燃料電池10をバイパスして改質ガス供給管71およびオフガス供給管72を直結するものである。改質ガス供給管71にはバイパス管73との分岐点と燃料電池10との間に第1改質ガスバルブ74が設けられている。オフガス供給管72にはバイパス管73との合流点と燃料電池10との間にオフガスバルブ75が設けられている。バイパス管73には第2改質ガスバルブ76が設けられている。第1および第2改質ガスバルブ74,76およびオフガスバルブ75はそれぞれの管を開閉するものであり、制御装置30により制御されている。
また、燃料電池10の空気極12の導入口には、空気ポンプ63の上流にて酸化用空気供給管61から分岐したカソード用空気供給管67の先端が接続されており、空気極12内に酸化剤ガスである空気が供給されるようになっている。カソード用空気供給管67には上流から順にカソード用空気ポンプ68およびカソード用空気バルブ69が設けられている。カソード用空気ポンプ68は空気供給源Saから供給される空気を吸い込み燃料電池の空気極12に吐出するものであり、制御装置30の指令に応じてカソード用空気供給量を調整するものである。カソード用空気バルブ69は制御装置30の指令によってカソード用空気供給管67を開閉するものである。さらに、燃料電池10の空気極12の導出口には、他端が外部に開放されている排気管82の一端が接続されている。
また、バーナ21dには、燃料ポンプ43の上流にて燃料供給管41から分岐した燃焼用燃料供給管47が接続されており、燃焼用燃料が供給されるようになっている。燃焼用燃料供給管47には燃焼用燃料供給手段である燃焼用燃料ポンプ48が設けられており、燃焼用燃料ポンプ48は燃料供給源Sfから供給される燃料を吸い込みバーナ21dに吐出するものであり、制御装置30の指令に応じて燃焼用燃料供給量を調整するものである。さらにバーナ21dには空気ポンプ63の上流にて酸化用空気供給管61から分岐した燃焼用空気供給管65が接続されており、燃焼用燃料、改質ガスまたはオフガスを燃焼させるための酸化剤ガスである燃焼用空気が供給されるようになっている。燃焼用空気供給管65には燃焼用酸化剤ガス供給手段である燃焼用空気ポンプ66が設けられており、燃焼用空気ポンプ66は空気供給源Sa(燃焼用酸化剤ガス供給源も兼ねている。)から供給される空気を吸い込みバーナ21dに吐出するものであり、制御装置30の指令に応じて燃焼用空気供給量を調整するものである。バーナ21dが制御装置30の指令によって着火されると、バーナ21dに供給された燃焼用燃料、改質ガスまたはアノードオフガスは燃焼されて高温の燃焼ガスが発生し、この燃焼ガスが加熱室21cに供給されて反応室21bが加熱されることにより触媒21aが加熱される。加熱室21cを通過した燃焼ガスは排気管81および蒸発器55を通って排気ガスとして外部に排気される。
また、改質ガス供給管71、オフガス供給管72および排気管82の途中には、それぞれ改質ガス用凝縮器77、アノードオフガス用凝縮器78およびカソードオフガス用凝縮器79が設けられている。改質ガス用凝縮器77は配管71中を流れる燃料電池10の燃料極11に供給される改質ガス中の水蒸気を凝縮する。アノードオフガス用凝縮器78は配管72中を流れる燃料電池10の燃料極11から排出されるアノードオフガス中の水蒸気を凝縮する。カソードオフガス用凝縮器79は排出管82中を流れる燃料電池10の空気極12から排出されるカソードオフガス中の水蒸気を凝縮する。なお、各凝縮器77〜79には、図示しない貯湯槽の低温液体またはラジエータおよび冷却ファンによって冷却された液体が供給される冷媒管83が貫設されており、この液体との熱交換によって各ガス中の水蒸気を凝縮している。
これら凝縮器77,78,79は配管84を介して純水器95に連通しており、各凝縮器77,78,79にて凝縮された凝縮水は、純水器95に導出され回収されるようになっている。純水器95は、各凝縮器77,78,79から供給された凝縮水すなわち回収水を内蔵のイオン交換樹脂によって純水にするものであり、純水化した回収水を水タンクSwに導出するものである。なお、純水器95には水道水供給源(例えば水道管)から供給される補給水(水道水)を導入する配管が接続されており、純水器95内の貯水量が下限水位を下回ると水道水が供給されるようになっている。
また、燃料電池システムは水素センサ91を備えている。水素センサ91は、燃料電池10の燃料極11の入力ポートより上流の改質ガス供給管71に配置されており、改質装置20にて生成されて改質ガス供給管71を流れる改質ガス中の水素の濃度を検出し、検出結果を制御装置30に送出している。また、燃料電池システムはインバータ92を備えている。インバータ92は、制御装置30の指令によって燃料電池10が出力した直流電圧を交流電圧に変換して出力するものであり、燃料電池10の掃引電流を検出してその検出結果を制御装置30に送出している。
また、上述した水素センサ91、インバータ92、温度センサ21a1、各ポンプ43,48,53,63,68は制御装置30に接続されている(図2参照)。なお、上述した各バルブ42,45,54,64,69,74,75,76、バーナ21dも制御装置30に接続されているが、図2において省略している。制御装置30は記憶部31に接続されており、記憶部31はプログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶したり、プログラムの実行に必要な数式を記憶したりするものである。制御装置30はマイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示省略)を備えている。CPUは、図3のフローチャートに対応したプログラムを実行して、水素センサ91によって検出された水素濃度に基づいてアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算し、そのアノードオフガス中の可燃ガス残量および必要熱量に基づいて追い炊き熱量を演算し、その追い炊き熱量に相当する燃焼用燃料の供給量を演算し、その追い炊き燃料量(追い炊き燃料の供給量)をバーナ21dに供給するように燃焼用燃料ポンプ48を制御している。RAMは同プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものであり、ROMは前記プログラムを記憶するものである。
上述のように構成された燃料電池システムの作動について説明する。起動運転時には、第1燃料バルブ42が開状態とされ燃焼用燃料ポンプ48が作動されるとともに、燃焼用空気ポンプ66が作動されて、燃焼用燃料および燃焼用空気がバーナ21dに供給されて燃焼される。燃焼ガスの加熱によって改質部21が所定温度になると、第1および第2燃料バルブ42,45および水バルブ54が開状態とされ、燃料ポンプ43および水ポンプ53が作動されて、燃料および改質水が改質部21に供給される。このとき、第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75,76が閉状態とされ、第2改質ガスバルブ76が開状態とされており、CO選択酸化部23から導出される一酸化炭素の含有率の高い改質ガスは、燃料電池10に供給されないでバイパス管73を通ってバーナ21dに供給される。この改質ガスはバーナ21dで燃焼される。CO選択酸化部23が所定温度になると、空気バルブ64が開状態とされ空気ポンプ63が作動されて、酸化用空気がCO選択酸化部23に供給されて改質ガスの酸化反応が促進される。
そして、改質ガス中の一酸化炭素が所定量以下となると、燃料電池システムは定常運転を開始する。第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75が開状態とされ、第2改質ガスバルブ76が閉状態とされ、CO選択酸化部23から導出される一酸化炭素の含有率の低い改質ガスは燃料電池10に供給される。燃料電池10から排出されるアノードオフガスはバーナ21dに供給されて燃焼される。
このようにバーナ21dには、燃料電池システムの運転状態によって燃焼用燃料、改質ガスおよびアノードオフガスの少なくともいずれか一つが供給されるようになっている。燃料電池システムが起動運転当初である場合には、バーナ21dには燃料として燃焼用燃料のみ供給され、その後改質ガスが供給されるとともに、必要熱量に対する改質ガス中の熱量不足分に相当する量だけ燃焼用燃料を供給するように制御されている。定常運転である場合には、バーナ21dにアノードオフガスが供給されるとともに、必要熱量に対するアノードオフガス中の熱量不足分に相当する量だけ燃焼用燃料を供給するように制御されている。なお、必要熱量とは、改質部21の反応室21bにて燃料を改質して水素とする吸熱反応である改質反応を進行させて原料である燃料から規定量の水素を生成するのに必要な熱量のことをいい、燃料電池の出力電力、燃料電池システムを構成する補機(ポンプ、電磁弁など)の駆動電力、および放熱などによるロス熱量を合わせた燃料電池システムに必要なエネルギー総量および改質反応における吸熱量を考慮して設定されている。
次に、燃料電池システムの定常運転中にアノードオフガスをバーナ21dの燃焼用原料として再利用し、燃料電池システムの必要熱量に対する不足分を追い炊き燃焼用燃料を投入して補充する場合の制御について図3を参照して説明する。制御装置30は図示しない起動スイッチがオンされると、図3に示すプログラムを所定の短時間毎に実行する。制御装置30は、このプログラムが開始される毎に、燃料ポンプ43の燃料供給量、水ポンプ53の改質水供給量および空気ポンプ63の酸化空気供給量をそれらが記憶されている記憶部31から読み出す(ステップ102〜106)。燃料供給量は燃料電池システムに必要なエネルギー総量および/または燃料電池に対する負荷によって設定され、改質水供給量は燃料供給量およびスチーム・カーボン比によって設定され、空気供給量は燃料供給量および改質水供給量によって設定されるものである。これら各供給量が予め記憶部31に記憶され、また変更された供給量が更新記憶されている。
制御装置30は、改質装置20にて生成されて燃料極11に導入される改質ガス中の水素濃度を水素センサ91によって検出し(ステップ108)、先に読み出された燃料供給量、改質水供給量、酸化空気供給量、検出された水素濃度および燃料電池10の燃料極11の入力ポートの飽和水蒸気量のなかから必要な要素を使用して改質装置20にて生成された水素量である生成水素量を演算する(ステップ110;生成水素量演算手段)。なお、飽和水蒸気量h'およびj'は記憶部31に温度と関連付けて記憶されている。
具体的には、水素センサ91によって検出される改質ガス中の水蒸気が飽和状態および不飽和状態である場合について説明する。まず、不飽和状態である場合(燃料電池10の燃料極11の入力ポートで水が凝縮しない場合、例えば、凝縮器77がなく改質ガスをそのまま燃料電池10へ投入する場合)における生成水素量の演算方法について説明すると、生成水素量dは下記数1から演算される。
Figure 2005268190
ここで、xは水素センサ91によって検出される水素濃度(%)であり、aは燃料の供給量であり、bは改質水の供給量であり、cは酸化空気の供給量である。
生成水素量を導出する上記数1は次のように算出される。図4に示すように、改質装置20に、燃料(CH)、改質水(HO)および酸化空気(0.79×N+0.21×O)がそれぞれa(mol/min)、b(mol/min)、c(mol/min)供給されると、改質装置20から、水素(H)、メタン(CH)、二酸化炭素(CO)、窒素(N)、水または水蒸気(HO)がそれぞれd(mol/min)、e(mol/min)、f(mol/min)、g(mol/min)、h(mol/min)導出される。
各原子(C,H,O,N)においては供給量と導出量は同一であり、また、水素濃度xは水素、メタン、二酸化炭素、窒素、水(または水蒸気)の導出量から求めることができるので、下記数2の連立方程式が成立する。
Figure 2005268190
上記数2を解くと、各ガスの導出量d,e,f,g,hは下記数3に示すように算出される。
Figure 2005268190
したがって、各ガスの導出量d,e,f,g,hは、水素センサ91によって検出される水素濃度x、燃料の供給量a、改質水の供給量b、および酸化空気の供給量cから導出することができる。
次に、飽和状態である場合(燃料電池10の燃料極11の入力ポートで水が凝縮する場合、例えば、凝縮器77で改質ガス中の水蒸気分圧に対して凝縮レベルまで冷却するような場合)における生成水素量の演算方法について説明すると、生成水素量dは下記数4から演算される。
Figure 2005268190
ここで、xは水素センサ91によって検出される水素濃度(%)であり、aは燃料の供給量であり、cは酸化空気の供給量であり、h'は改質ガスのその温度における飽和水蒸気量である。この場合燃料電池10の燃料極11の入力ポートの温度(ガス温度;Tin)とすればよい。
生成水素量を導出する上記数4は次のように算出される。図4に示すように、改質装置20に、燃料(CH)、改質水(HO)および酸化空気(0.79×N+0.21×O)がそれぞれa(mol/min)、b(mol/min)、c(mol/min)供給されると、改質装置20から、水素(H)、メタン(CH)、二酸化炭素(CO)、窒素(N)、水または水蒸気(HO)がそれぞれd(mol/min)、e(mol/min)、f(mol/min)、g(mol/min)、h(mol/min)導出される。
各原子(C,H,O,N)においては供給量と導出量は同一であり、また、水素濃度xは水素、メタン、二酸化炭素、窒素の導出量、およびガス温度Tinでの飽和水蒸気量h'から求めることができるので、下記数5の連立方程式が成立する。
Figure 2005268190
上記数5を解くと、各ガスの導出量d,e,f,gは下記数6に示すように算出される。
Figure 2005268190
したがって、各ガスの導出量d,e,f,gは、水素センサ91によって検出される水素濃度x、燃料の供給量a、酸化空気の供給量cおよび飽和水蒸気量h'から導出することができる。
再び図3のフローチャートに説明を戻すと、制御装置30はステップ112において、掃引電流I(A)に基づいて燃料電池10にて消費された水素量である消費水素量i(mol/min)を下記数7から演算する(消費水素量演算手段)。掃引電流Iはインバータ92によって検出されたものである。
(数7)
i=(I×n×60)/(2×ファラデー定数)
消費水素量iを導出する上記数7は次のように算出される。燃料電池10は、図1においては燃料電池10の燃料極11と空気極12を模式的に示しているが、実際には燃料極11と空気極12が電解質を挟んだ構造体であるセル(単セル)がn個(セル総数がn個)電気的に直列に接続されて積層されたものである。燃料電池10が全体としてi(mol/min)の水素を消費すると、単セル毎ではi/n(mol/min)ずつの水素が消費されることになり、これにより、電子eが2i/n(mol/min)生じる。すなわち燃料電池10の両極11,12間を流れる電気量Qは(2i・ファラデー定数)/n(C)となる。また、この電気量Q(C)は電流すなわち上記掃引電流I(A)と時間t(s)の積で表されるので、下記数8が導出される。
(数8)
(2i・ファラデー定数)/n=I・t
ここで、t=1秒(s)であるとして、iを求めて単位を分(min)に合わせると、上記数7が導出される。
制御装置30は、ステップ114において、ステップ110にて演算された生成水素量dからステップ112にて演算された消費水素量iを減算して燃料電池10の発電に使用(消費)されなかった水素量である未使用水素量を演算する(第1未使用水素量演算手段)。
次に制御装置30は、ステップ116において、改質部21の反応室21bの改質ガスの生成に使用されなかった燃料量(メタン量)である未使用燃料量を演算する(第1未使用燃料量演算手段)。改質ガスの生成に使用されなかった燃料は改質装置20から導出されるメタンのことであるので、未使用燃料量はメタンの導出量eと同量となる。したがって、未使用燃料量は、不飽和状態および飽和状態のいずれの場合にも、下記数9から演算される。
(数9)
未使用燃料量=a−0.105c−0.25d
不飽和状態である場合には、生成水素量dは水素センサ91によって検出される水素濃度x、燃料の供給量a、改質水の供給量b、および酸化空気の供給量cから導出されるので、上記数9から演算される未使用燃料量も水素濃度x、燃料の供給量a、改質水の供給量b、および酸化空気の供給量cから導出される。また、飽和状態である場合には、生成水素量dは水素センサ91によって検出される水素濃度x、燃料の供給量a、酸化空気の供給量cおよび飽和水蒸気量h'から導出されるので、未使用燃料量も水素濃度x、燃料の供給量a、酸化空気の供給量cおよび飽和水蒸気量h'から導出される。
制御装置30は、ステップ118において、ステップ114にて演算された未使用水素量とステップ116にて演算された未使用燃料量を加算してアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する(第1未使用ガス量加算手段)。ステップ120において、ステップ118にて演算された可燃ガス残量および必要熱量に基づいて追い炊き熱量を演算する(追い炊き熱量演算手段)。具体的には、必要熱量に対する可燃ガス残量の持つ熱量の不足分を算出し、すなわち必要熱量から可燃ガス残量の熱量を減算して追い炊き熱量を演算する。
制御装置30は、ステップ122において、ステップ120にて演算した追い炊き熱量に相当する燃焼用燃料の供給量(すなわち追い炊き燃料量)を演算する(追い炊き燃料量演算手段)。そして、ステップ124において、ステップ122にて演算された追い炊き燃料量をバーナ21dに供給するように燃焼用燃料ポンプ48を制御する(燃焼用燃料供給制御手段)。
さらに、制御装置30は、ステップ126において、ステップ114にて演算された未使用水素量、ステップ116にて演算された未使用燃料量、およびステップ122にて演算された追い炊き燃料量、ならびにこれら可燃ガス(水素、メタン)の種類に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用空気の供給量を演算する(第1燃焼用酸化剤ガス量演算手段)。ステップ128において、ステップ126にて演算された燃焼用空気量をバーナ21dに供給するように燃焼用空気ポンプ66を制御する(燃焼用酸化剤ガス供給制御手段)。その後、プログラムをステップ130に進めてプログラムを一端終了する。
上述した説明から理解できるように、この実施の形態においては、可燃ガス残量演算手段が水素センサ91によって検出された水素濃度に基づいてアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算し、追い炊き熱量演算手段が可燃ガス残量演算手段によって演算されたアノードオフガス中の可燃ガス残量および必要熱量に基づいて追い炊き熱量を演算し、追い炊き燃料量演算手段が追い炊き熱量演算手段によって演算された追い炊き熱量に相当する燃焼用燃料の供給量を演算し、燃焼用燃料供給制御手段が追い炊き燃料量演算手段によって演算された追い炊き燃料量を燃焼部に供給するように燃焼用燃料ポンプを制御する。したがって、アノードオフガス中の可燃ガス総量が増減する場合、可燃ガス総量を正確に把握することができるので、必要熱量に対するアノードオフガス中の可燃ガスの熱量の不足分を追い炊き熱量として正確に把握することができ、その追い炊き熱量に相当する量の燃焼用燃料をバーナ21dに供給することにより、バーナ21dを安定燃焼させ改質ガス中の水素濃度をほぼ一定に維持し安定供給することができる。
また、水素センサ91を改質装置20と燃料電池10との間に設けた場合、生成水素量演算手段が改質部21の反応室21bにて生成された水素量である生成水素量を水素センサ91によって検出された水素濃度に基づいて演算し、消費水素量演算手段が燃料電池10の発電に消費した水素量である消費水素量を演算し、第1未使用水素量演算手段が生成水素量演算手段および消費水素量演算手段によってそれぞれ演算された生成水素量および消費水素量から燃料電池10の発電に使用されなかった水素量である未使用水素量を演算し、第1未使用燃料量演算手段が改質部21の改質ガスの生成に使用されなかった燃料量である未使用燃料量を演算し、第1未使用ガス量加算手段が第1未使用水素量演算手段および第1未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された未使用水素量および未使用燃料量を加算することによりアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する。したがって、水素センサ91を改質装置20と燃料電池10との間に設けた場合にも、アノードオフガス中の可燃ガス総量が増減してもその総量を正確に把握することができる。
また、生成水素量演算手段が改質部にて生成された水素量である生成水素量を水素センサ91によって検出された水素濃度に基づいて演算するので、生成された水素量を正確かつ早期に検出することができ、フィードフォワード的な制御をすることができる。
また、水素センサ91を改質装置20と燃料電池10との間に設けた場合において、生成水素量演算手段は、水素センサ91によって検出される改質ガス中の水蒸気が飽和状態である場合にも不飽和状態である場合にも確実かつ正確に改質ガス中の生成水素量を演算することができる。
また、消費水素量演算手段は燃料電池10の掃引電流に基づいて消費水素量を演算するので、確実かつ正確に消費水素量を演算することができる。
また、水素センサ91を改質装置20と燃料電池10との間に設けた場合において、第1未使用燃料量演算手段は、水素センサ91によって検出される改質ガス中の水蒸気が飽和状態である場合にも不飽和状態である場合にも確実かつ正確に改質ガス中の未使用燃料量を演算することができる。
また、第1燃焼用酸化剤ガス量演算手段が追い炊き燃料量演算手段、第1未使用水素量演算手段および第1未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された追い炊き燃料量、未使用水素量および未使用燃料量、ならびに各ガス種に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用空気の供給量を演算し、燃焼用酸化剤ガス供給制御手段が第1燃焼用酸化剤ガス量演算手段によって演算された燃焼用空気量をバーナ21dに供給するように燃焼用空気ポンプ66を制御するので、バーナ21dにおいて最適な燃焼を達成することができる。
なお、上述した実施の形態においては、水素センサ91を燃料電池10の燃料極11の入力ポートより上流に配置して改質ガス中の水素濃度を検出するようにしたが、燃料極11の出力ポートより下流に配置してアノードオフガス中の水素濃度を検出するようにしてもよい。なお、水素センサ91は図1にて2点破線で示す。この場合、制御装置30は、図3に示すフローチャートのステップ108からステップ118の処理に代えて図5に示すステップ202からステップ208の処理を実行する。
制御装置30は、ステップ202において、燃料電池10の燃料極11から導出されるアノードオフガス中の水素濃度を水素センサ91によって検出する。ステップ204において、燃料電池10の発電に使用されなかった水素量である未使用水素量をステップ202にて検出された水素濃度から演算する(第2未使用水素量演算手段)。具体的には、水素センサ91によって検出されるアノードオフガス中の水蒸気が飽和状態(燃料電池10の燃料極11の出力ポートで水が凝縮する状態)であるとして説明する。この場合、未使用水素量は下記数10から演算される。
Figure 2005268190
ここで、yは水素センサ91によって検出される水素濃度(%)であり、aは燃料の供給量であり、cは酸化空気の供給量であり、j'はアノードオフガスのその温度における飽和水蒸気量である。この場合燃料電池10の燃料極11の出ポートの温度(ガス温度;Tout)とすればよい。
生成水素量を導出する上記数10は次のように算出される。図4に示すように、改質装置20に、燃料(CH)、改質水(HO)および酸化空気(0.79×N+0.21×O)がそれぞれa(mol/min)、b(mol/min)、c(mol/min)供給されると、改質装置20から、水素(H)、メタン(CH)、二酸化炭素(CO)、窒素(N)、水または水蒸気(HO)がそれぞれd(mol/min)、e(mol/min)、f(mol/min)、g(mol/min)、h(mol/min)導出される。これらガスが燃料電池10に供給された後に導出されるアノードオフガス中においては、水素は燃料電池10にて消費された分だけ減少し、水蒸気または水はその温度における飽和水蒸気量で表され、他のガス(メタン、二酸化炭素、窒素)は燃料電池10にて反応に関与しないのでそれらの量は変化しない。
各原子(C,H,O,N)においては供給量と導出量は同一であり、また、水素濃度yは未使用水素量、メタン、二酸化炭素、窒素の導出量、およびガス温度Toutでの飽和水蒸気量j'から求めることができるので、下記数11の連立方程式が成立する。
Figure 2005268190
上記11を解くと、各ガスの導出量d',e,f,gは下記数12に示すように算出される。
Figure 2005268190
したがって、各ガスの導出量d',e,f,gは、水素センサ91によって検出される水素濃度y、燃料の供給量a、酸化空気の供給量cおよび飽和水蒸気量j'から導出することができる。
制御装置30は、ステップ206において、改質部21の反応室21bの改質ガスの生成に使用されなかった燃料量(メタン量)である未使用燃料量を演算する(第2未使用燃料量演算手段)。改質ガスの生成に使用されなかった燃料は改質装置20から導出されるメタンのことであるので、未使用燃料量はメタンの導出量eと同量となる。したがって、未使用燃料量は、先に導出した下記数13から演算される。
(数13)
未使用燃料量=a−0.105c−0.25d'
未使用水素量d'は水素センサ91によって検出される水素濃度y、燃料の供給量a、酸化空気の供給量cおよび飽和水蒸気量j'から導出されるので、未使用燃料量も水素濃度y、燃料の供給量a、酸化空気の供給量cおよび飽和水蒸気量j'から導出される。
制御装置30は、ステップ208において、ステップ204にて演算された未使用水素量とステップ206にて演算された未使用燃料量を加算してアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する(第2未使用ガス量加算手段)。そして、ステップ120において、ステップ208にて演算された可燃ガス残量および必要熱量に基づいて追い炊き熱量を演算する(追い炊き熱量演算手段)。
また、制御装置30は、ステップ126において、ステップ204にて演算された未使用水素量、ステップ206にて演算された未使用メタン量、およびステップ122にて演算された追い炊き燃料量、ならびにこれら可燃ガス(水素、メタン)の種類に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用空気の供給量を演算する(第2燃焼用酸化剤ガス量演算手段)。
前述した実施の形態によれば、水素センサ91を燃料電池10とバーナ21dとの間に設けた場合において、第2未使用水素量演算手段が燃料電池10の発電に使用されなかった水素量である未使用水素量を水素センサ91によって検出された水素濃度に基づいて演算し、第2未使用燃料量演算手段が改質部21の改質ガスの生成に使用されなかった燃料量である未使用燃料量を演算し、第2未使用ガス量加算手段が第2未使用水素量演算手段および第2未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された未使用水素量および未使用燃料量を加算することによりアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する。したがって、水素センサ91を燃料電池10とバーナ21dとの間に設けた場合にも、アノードオフガス中の可燃ガス総量が増減してもその総量を直接かつ正確に把握することができる。
また、水素センサ91を燃料電池10とバーナ21dとの間に設けた場合において、第2未使用水素量演算手段は確実かつ正確にアノードオフガス中の未使用水素量を演算することができ、また、第2未使用燃料量演算手段は確実かつ正確にアノードオフガス中の未使用燃料量を演算することができる。
また、第2燃焼用酸化剤ガス量演算手段が追い炊き燃料量演算手段、第2未使用水素量演算手段および第2未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された追い炊き燃料量、未使用水素量および未使用燃料量、ならびに各ガス種に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用空気の供給量を演算し、燃焼用酸化剤ガス供給制御手段が第2燃焼用酸化剤ガス量演算手段によって演算された燃焼用空気量をバーナ21dに供給するように燃焼用空気ポンプ66を制御するので、バーナ21dにおいて最適な燃焼を達成することができる。
なお、上記実施の形態においては、本発明を燃料電池システムの定常運転時におけるバーナ21dに供給されたアノードオフガスを燃焼用燃料で追い炊きする場合に適用したが、燃料電池システムの起動運転時におけるバーナ21dに供給された改質ガスを燃焼用燃料で追い炊きする場合に適用するようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、熱量的には必要熱量に対して過不足が生じないように追い炊き燃料がバーナ21dに補給されるが、必要熱量の燃料(アノードオフガスと追い炊き燃料の総量)が21dに供給されてその燃料が燃焼されても燃焼用空気の供給量に応じて燃焼ガス温度(燃焼にて生じるガス温度)が異なる。燃焼ガス温度が低いと改質部21の反応室21bの温度が低くなり吸熱反応である改質反応の速度が遅くなって、反応室21bにて生成される水素が減少する。また、燃焼ガス温度が高いと改質部の温度が高くなり改質反応速度が速くなって、反応室21bにて生成される水素は増加する。そこで、燃焼用酸化剤ガス供給制御手段が、温度センサ21a1によって検出された反応室21b内の温度が所定温度となるように燃焼用空気をバーナ21dに供給する燃焼用空気ポンプ66を制御するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、燃焼用燃料供給手段として燃焼用燃料ポンプ48を採用し、燃焼用燃料供給制御手段が追い炊き燃料量をバーナ21dに供給するように燃焼用燃料ポンプ48を制御するようにしたが、燃焼用燃料供給手段として開閉または流量を制御できる電磁弁を採用し、燃焼用燃料供給制御手段が追い炊き燃料量をバーナ21dに供給するようにその電磁弁を制御するようにしてもよい。また、燃焼用燃料供給手段としてポンプと電磁弁を採用し、燃焼用燃料供給制御手段が追い炊き燃料量をバーナ21dに供給するようにそれらポンプおよび電磁弁を制御するようにしてもよい。また、燃焼用酸化剤ガス供給手段も燃焼用燃料供給手段と同様な構成を取ることができ、燃焼用酸化剤ガス供給制御手段も燃焼用酸化剤ガス供給制御手段と同様な構成を取ることができる。
本発明による燃料電池システムの一実施の形態の概要を示す概要図である。 図1に示す燃料電池システムを示すブロック図である。 図2に示した制御装置にて実行される制御プログラムのフローチャートである。 図1に示す燃料電池システムの投入原料、生成された改質ガス、および燃料電池から導出されるアノードオフガスの種類および量の関係を示す図である。 図2に示した制御装置にて実行される制御プログラムのフローチャートである。
符号の説明
10…燃料電池、11…燃料極、12…空気極、20…改質装置、21…改質部、21b…反応部、21d…バーナ、22…COシフト部、23…CO選択酸化部、30…制御装置、41…燃料供給管、42…第1燃料バルブ、43…燃料ポンプ、44…脱硫器、45…第2燃料バルブ、46…熱交換部、47…燃焼用燃料供給管、48…燃焼用燃料ポンプ、51…給水管、52…水蒸気供給管、53…水ポンプ、54…水バルブ、55…蒸発器、61…酸化用空気供給管、62…フィルタ、63…空気ポンプ、64…空気バルブ、65…燃焼用空気供給管、66…燃焼用空気ポンプ、67…カソード用空気供給管、68…カソード用空気ポンプ、69…カソード用空気バルブ、71…改質ガス供給管、72…オフガス供給管、73…バイパス管、74…第1改質ガスバルブ、75…オフガスバルブ、76…第2改質ガスバルブ、77,78,79…凝縮器、81,82…排気管、84…回収水導出管、91…水素センサ、92…インバータ、Sa…空気供給源、Sf…燃料供給源、Sw…改質水供給源。

Claims (10)

  1. 燃料供給源から供給される燃料および改質水供給源から供給される改質水から改質ガスを生成して導出する改質部と、
    該改質部から導出される改質ガス中の一酸化炭素を酸化剤ガス供給源から供給される酸化剤ガスによって酸化し低減した改質ガスを導出する一酸化炭素選択酸化部と、
    該一酸化炭素選択酸化部からの改質ガスが燃料極に供給されるとともに前記酸化剤ガス供給源からの酸化剤ガスが空気極に供給されて発電する燃料電池と、
    燃焼用燃料供給源から供給される燃焼用燃料および/または前記燃料電池の燃料極から導出されるアノードオフガス中の可燃ガスを燃焼用酸化剤ガス供給源から供給される燃焼用酸化剤ガスにて燃焼させその燃焼ガスによって前記改質部を加熱する燃焼部と、
    前記燃焼用燃料供給源からの燃焼用燃料を前記燃焼部に供給する燃焼用燃料供給手段と、
    前記改質ガス中または前記アノードオフガス中の水素濃度を検出する水素センサと、
    該水素センサによって検出された水素濃度に基づいて前記アノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する可燃ガス残量演算手段と、
    該可燃ガス残量演算手段によって演算されたアノードオフガス中の可燃ガス残量および必要熱量に基づいて追い炊き熱量を演算する追い炊き熱量演算手段と、
    該追い炊き熱量演算手段によって演算された追い炊き熱量に相当する燃焼用燃料の供給量を演算する追い炊き燃料量演算手段と、
    該追い炊き燃料量演算手段によって演算された追い炊き燃料の供給量を前記燃焼部に供給するように前記燃焼用燃料供給手段を制御する燃焼用燃料供給制御手段とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1において、前記水素センサは前記燃料電池の燃料極の入力ポートより上流に配置されて前記改質ガス中の水素濃度を検出し、
    前記可燃ガス残量演算手段は、
    前記燃料極に導入される改質ガス中の前記改質部にて生成された水素量である生成水素量を前記水素センサによって検出された水素濃度に基づいて演算する生成水素量演算手段と、
    前記燃料電池の発電に消費した水素量である消費水素量を演算する消費水素量演算手段と、
    前記生成水素量演算手段および消費水素量演算手段によってそれぞれ演算された生成水素量および消費水素量から前記燃料電池の発電に使用されなかった水素量である未使用水素量を演算する第1未使用水素量演算手段と、
    前記改質部の改質ガスの生成に使用されなかった燃料量である未使用燃料量を演算する第1未使用燃料量演算手段と、
    前記第1未使用水素量演算手段および第1未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された未使用水素量および未使用燃料量を加算することによりアノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する第1未使用ガス量加算手段とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2において、前記生成水素量演算手段は、前記水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が飽和状態である場合には、前記燃料供給源から前記改質部へ供給される燃料供給量、前記酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、前記水素センサによって検出された水素濃度および前記改質ガス中の飽和水蒸気量に基づいて前記改質ガス中の生成水素量を演算し、
    前記水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が不飽和状態である場合には、前記燃料供給源から前記改質部へ供給される燃料供給量、前記改質水供給源から前記改質部へ供給される改質水供給量、前記酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、および前記水素センサにて検出された水素濃度に基づいて前記改質ガス中の生成水素量を演算することを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項2において、前記消費水素量演算手段は、前記燃料電池の掃引電流に基づいて前記消費水素量を演算することを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項2において、前記第1未使用燃料量演算手段は、前記水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が飽和状態である場合には、前記燃料供給源から前記改質部へ供給される燃料供給量、前記酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、前記水素センサによって検出された水素濃度および前記改質ガス中の飽和水蒸気量に基づいて前記改質ガス中の未使用燃料量を演算し、
    前記水素センサによって検出される改質ガス中の水蒸気が不飽和状態である場合には、前記燃料供給源から前記改質部へ供給される燃料供給量、前記改質水供給源から前記改質部へ供給される改質水供給量、前記酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、および前記水素センサにて検出された水素濃度に基づいて前記改質ガス中の未使用燃料量を演算することを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項2から請求項5の何れか一項において、前記燃焼用酸化剤ガス供給源からの燃焼用酸化剤ガスを前記燃焼部に供給する燃焼用酸化剤ガス供給手段と、
    前記追い炊き燃料量演算手段、第1未使用水素量演算手段および第1未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された追い炊き燃料の供給量、未使用水素量および未使用燃料量、ならびに各ガス種に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用酸化剤ガスの供給量を演算する第1燃焼用酸化剤ガス量演算手段と、
    該第1燃焼用酸化剤ガス量演算手段によって演算された燃焼用酸化剤ガス量を前記燃焼部に供給するように前記燃焼用酸化剤ガス供給手段を制御する燃焼用酸化剤ガス供給制御手段とをさらに備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項1において、前記水素センサは前記燃料電池の燃料極の出力ポートより下流に配置されて前記アノードオフガス中の水素濃度を検出し、
    前記可燃ガス残量演算手段は、
    前記燃料電池の発電に使用されなかった水素量である未使用水素量を前記水素センサによって検出された水素濃度に基づいて演算する第2未使用水素量演算手段と、
    前記改質部の改質ガスの生成に使用されなかった燃料量である未使用燃料量を演算する第2未使用燃料量演算手段と、
    前記第2未使用水素量演算手段および第2未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された未使用水素量および未使用燃料量を加算することにより前記アノードオフガス中の可燃ガス残量を演算する第2未使用ガス量加算手段とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  8. 請求項7において、前記第2未使用水素量演算手段は、前記燃料供給源から前記改質部へ供給される燃料供給量、前記酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、前記水素センサによって検出された水素濃度および前記アノードオフガス中の飽和水蒸気量に基づいて前記アノードオフガス中の未使用水素量を演算することを特徴とする燃料電池システム。
  9. 請求項7において、前記第2未使用燃料量演算手段は、前記燃料供給源から前記改質部へ供給される燃料供給量、前記酸化剤ガス供給源から一酸化炭素選択酸化部へ供給される酸化剤ガス供給量、前記水素センサによって検出された水素濃度および前記アノードオフガス中の飽和水蒸気量に基づいて前記アノードオフガス中の未使用燃料量を演算することを特徴とする燃料電池システム。
  10. 請求項7から請求項9の何れか一項において、前記燃焼用酸化剤ガス供給源からの燃焼用酸化剤ガスを前記燃焼部に供給する燃焼用酸化剤ガス供給手段と、
    前記追い炊き燃料量演算手段、第2未使用水素量演算手段および第2未使用燃料量演算手段によってそれぞれ演算された追い炊き燃料の供給量、未使用水素量および未使用燃料量、ならびに各ガス種に応じた理論空燃比に基づいて燃焼用酸化剤ガスの供給量を演算する第2燃焼用酸化剤ガス量演算手段と、
    該第2燃焼用酸化剤ガス量演算手段によって演算された燃焼用酸化剤ガス量を前記燃焼部に供給するように前記燃焼用酸化剤ガス供給手段を制御する燃焼用酸化剤ガス供給制御手段とをさらに備えたことを特徴とする燃料電池システム。
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