JP2001270227A - 被記録材及びインクジェット記録用耐水化剤 - Google Patents

被記録材及びインクジェット記録用耐水化剤

Info

Publication number
JP2001270227A
JP2001270227A JP2000084744A JP2000084744A JP2001270227A JP 2001270227 A JP2001270227 A JP 2001270227A JP 2000084744 A JP2000084744 A JP 2000084744A JP 2000084744 A JP2000084744 A JP 2000084744A JP 2001270227 A JP2001270227 A JP 2001270227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording material
salt compound
carbon atoms
group
quaternary ammonium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000084744A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3552986B2 (ja
Inventor
Hidekazu Miyamoto
英和 宮本
Kimihiro Makino
公博 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nicca Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nicca Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nicca Chemical Co Ltd filed Critical Nicca Chemical Co Ltd
Priority to JP2000084744A priority Critical patent/JP3552986B2/ja
Publication of JP2001270227A publication Critical patent/JP2001270227A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3552986B2 publication Critical patent/JP3552986B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字の際及び印字後の耐水性を向上させた被
記録材及びインクジェット記録用耐水化剤を提供する。 【解決手段】 【化1】 (上式中、R1 はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキ
ルもしくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のア
ルケニル基、Yは炭素数2〜10のアルキレン基を表
し、Zは炭素数2〜10のヘテロ原子含有のアルキレン
基、A- はアニオン、nは3〜500の整数)で表され
る第四級アンモニウム塩化合物を含有する被記録材及び
インクジェット記録用耐水化剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第四級アンモニウ
ム塩化合物を含有する被記録材、特にインクジェット記
録の際に用いられる被記録材並びにインクジェット記録
用耐水化剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、企業のみならず、一般家庭におい
ても、パーソナルコンピューターが普及し、それに伴っ
て情報をプリンターで印刷することが増えてきた。特
に、最近は、パーソナルコンピューターの性能が向上し
ており、大量の情報からなる画像情報も簡単に取り扱う
ことが可能になり、画像をフルカラーで印刷することも
増えている。
【0003】この印刷の記録方式としては、インクジェ
ット記録、溶融熱転写記録、昇華転写記録、直接感熱記
録などが挙げられるが、いずれの記録方式においても、
被記録材には、印字濃度が高く、発色性に優れているこ
と、印字の際に滲まないこと、印字したものが水で流れ
出したり滲んだりしないことなどの特性が要求される。
なかでも、インクの微小液滴を紙などの被記録材に付着
させて記録を行うインクジェット記録においては、被記
録材に印字した時にインクが滲まないこと、印字後に被
記録材が水で濡れた場合においてもインクの流れ出しや
滲みが生じないことが特に重要である。
【0004】上記の種々の要求を満足させるために、様
々な化合物を被記録材に含有させることが試みられてお
り、例えば、ポリエチレンイミンや、特開昭56−84
992号公報に開示されているポリビニルピリジンの四
級化物、特開昭60−49990号公報に開示されてい
るポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮
合物、特開平6−92012号に開示されている二級ア
ミンとエピハロヒドリンとの反応物などの化合物を利用
することが検討されている。
【0005】しかしながら、上記の各種の印刷記録方式
において、それぞれの要求を全て満たしている被記録材
は無く、特にインクジェット記録の場合には、上記の化
合物では、印字時のインクの滲みの問題、印字後の被記
録材から水によるインクの流れ出しや滲みの問題を解決
するまでには至っていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、印字の際及
び印字後の耐水性を向上させた被記録材、特にインクジ
ェット記録方式の印字時にインクの滲みがなく、印字後
も水に対してインクの流れ出しや滲みが生じない被記録
材及びインクジェット記録用耐水化剤を提供することを
目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題について鋭意研究を重ねた結果、ヘテロ原子含有のア
ルキレン基をもつ第四級アンモニウム塩化合物を含有さ
せた被記録材が、印字の際に滲まず、印字したものが水
で流れ出したり滲んだりしない被記録材を与え、特にイ
ンクジェット記録用の被記録材として有用であることを
見出し、この知見に基づき本発明を完成させたものであ
る。
【0008】すなわち、本発明は、下記一般式(1)で
表される第四級アンモニウム塩化合物を含有する被記録
材を提供する。
【0009】
【化3】
【0010】(上式中、R1 はそれぞれ独立に炭素数1
〜4のアルキルもしくはヒドロキシアルキル基又は炭素
数2〜4のアルケニル基を表し、Yは炭素数2〜10の
アルキレン基を表し、Zは炭素数2〜10のヘテロ原子
含有のアルキレン基を表し、A - はアニオンを表し、n
は3〜500の整数を表す) 本発明は、また、上記一般式(1)で表される第四級ア
ンモニウム塩化合物を含有するインクジェット記録用耐
水化剤を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる一般式(1)
で表される第四級アンモニウム塩化合物は、例えば、下
記一般式(2)
【0012】
【化4】
【0013】(上式中、R1 はそれぞれ独立に炭素数1
〜4のアルキルもしくはヒドロキシアルキル基又は炭素
数2〜4のアルケニル基を表し、Yは炭素数2〜10の
アルキレン基を表す)で表されるアルキレンジアミン化
合物と、下記一般式(3)
【0014】
【化5】
【0015】(上式中、Zは炭素数2〜10のヘテロ原
子含有のアルキレン基を表し、Xはハロゲン原子を表
す)で表されるジハロアルキレン化合物とを、60〜1
50℃で数時間〜数十時間重合させることによって得ら
れる。ここで、上記一般式(2)で表されるアルキレン
ジアミン化合物としては、例えば、N,N,N’,N’
−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルブチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラメチルデカメチレンジアミン、N,
N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,
N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ジメチ
ルエチレンジアミン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチ
ル)−N’,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N
−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ジメチル
プロピレンジアミン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチ
ル)−N’,N’−ジエチルプロピレンジアミン、N,
N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ジブチ
ルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキ
ス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,
N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)
プロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラアリ
ルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラアリ
ルブチレンジアミンなどが挙げられる。また、一般式
(3)で表されるジハロアルキレン化合物としては、例
えば、ジ(クロロメチル)エーテル、ビス(2−クロロ
エチル)エーテル、ビス(3−クロロプロピル)エーテ
ル、ジ(クロロジメチル)ホルマール、ビス(2−クロ
ロエチル)ホルマール、ビス(2−クロロエトキシ)エ
タン、ビス(4−クロロブチル)エーテル、ビス(2−
クロロエチル)スルフィド及びこれらの化合物のの塩素
原子が臭素原子やヨウ素原子に置き換わった化合物など
が挙げられる。
【0016】本発明に有用な上記一般式(1)で表され
る第四級アンモニウム塩化合物において、Yは炭素数2
〜10のアルキレン基であり、その具体例としてはエチ
レン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン
基、デカメチレン基などが挙げられる。また、Zは炭素
数2〜10のヘテロ原子含有のアルキレン基であり、そ
の具体例としては2−オキサプロピレン基、3−オキサ
ペンチレン基、4−オキサヘプチレン基、2,4−ジオ
キサペンチレン基、3,5−ジオキサヘプチレン基、3
−チオペンチレン基、3,6−ジオキサオクチレン基、
5−オキサノニレン基などが挙げられる。
【0017】さらに、A- としては、第四級アンモニウ
ム塩を形成するアニオンであれば特に制限はなく、例え
ば、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、もしくは
これらのハロゲンイオンとのイオン交換によって得られ
る、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、炭酸イオ
ン、又はギ酸、酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、乳
酸、フマル酸、アジピン酸などの酸から派生する一価又
は多価のカルボン酸イオンなどが挙げられる。これらの
アニオンのうちでは、塩素イオンが好ましい。
【0018】よって、一般式(1)で表される第四級ア
ンモニウム塩化合物としては、例えば、ポリ[オキシエ
チレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニ
オ)エチレンジクロライド]、ポリ[オキシエチレン
(ジメチルイミニオ)プロピレン(ジメチルイミニオ)
エチレンジクロライド]、ポリ[オキシメチレンオキシ
エチレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミ
ニオ)エチレンジクロライド]、ポリ[オキシメチレン
オキシエチレン(ジメチルイミニオ)プロピレン(ジメ
チルイミニオ)エチレンジクロライド]などを挙げるこ
とができる。
【0019】一般式(1)において、nはこの単位の繰
り返し数を意味するが、本発明においてはnは3〜50
0の範囲である。この繰り返し数が3未満の場合は、イ
ンクの滲みの防止性や水に対する流れ出しの防止が十分
でなくなる。また、nが500を超えると、この第四級
アンモニウム塩化合物のポリマー度が大きくなり、取り
扱いが難しくなる。さらに詳しく述べると、一般式
(1)で表される第四級アンモニウム塩化合物の重量平
均分子量は、700〜200000であるのが好まし
く、2000〜50000であるのが特に好ましい。
【0020】本発明の被記録材の原材料としては、紙
材、繊維材及び樹脂フィルムが挙げられ、紙材として
は、パルプからなる紙、パルプにポリエステル、ナイロ
ン、アクリルなどの合成繊維が配合された紙、及びポリ
エステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビ
ニルなどのベースフィルムの上に多数の微細孔を有する
ポリマーを積層した構造の合成紙などが挙げられる。こ
れらの紙材は、インクジェット記録用被記録材として好
適に用いられる。また、繊維材としては、ポリエステ
ル、ナイロン、アクリル、ポリウレタンなどの合成繊
維、ウール、絹、綿、麻などの天然繊維、アセテート、
スフ、レーヨンなどの半合成繊維、これらの繊維を複合
した繊維などからなる織物及び不織布などが挙げられ
る。また、熱可塑性樹脂などからなる不織布であっても
よい。さらに、樹脂フィルムとしては、ポリエステルフ
ィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリオレフィンフィ
ルムなどが挙げられる。これらのフィルムには必要に応
じて表面処理がされていてもよい。
【0021】本発明の被記録材を製造する方法として
は、特に制限はなく、従来より行われている製造方法が
好ましく使用できる。被記録材原材料がパルプからなる
紙、又はパルプに合成繊維が配合されている紙である場
合の製造方法としては、例えば、パルプ繊維、又はパル
プ繊維と合成繊維との配合物の抄紙工程で、パルプスラ
リー中に一般式(1)で表される第四級アンモニウム塩
化合物又はその溶液を添加する方法、もしくはこれらの
紙材を抄紙した後に、一般式(1)で表される第四級ア
ンモニウム塩化合物の溶液をコーティング又はスプレー
処理する方法が挙げられる。被記録材原材料が合成紙、
繊維材又は樹脂フィルムである場合の製造方法として、
例えば、一般式(1)で表される第四級アンモニウム塩
化合物の溶液をコーティング又はスプレー処理する方法
が挙げられる。
【0022】被記録材原材料に対する一般式(1)の第
四級アンモニウム塩化合物の付与量は、被記録材原材料
100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲で
あるのが好ましい。このとき、第四級アンモニウム塩化
合物を被記録材原材料の表面に付着させてもよいし、内
部にしみ込ませて被記録材全体に一様に分布させてもよ
い。第四級アンモニウム塩化合物の含有量が被記録材原
材料100重量部に対して0.01重量部未満の場合に
は、水に対するインクの流れ出しや滲みを抑えるのに十
分でないことがあり、10重量部を超える場合には、被
記録材の風合いが、第四級アンモニウム塩を含有しない
時に比べて大きく変化してしまうことがある。
【0023】本発明においては、印字の際にインクが滲
まず、印字したものが水で流れ出ないようにするために
は、被記録材原材料の表面に上記の第四級アンモニウム
塩化合物を含有させることが特に好ましい。このとき、
被記録材の表面1m2 当たり第四級アンモニウム塩化合
物を0.01〜10g含有させるのが好ましく、0.0
1g未満の場合には、水に対するインクの流れ出し防止
や滲みを抑えるのに十分でないことがあり、10gを超
える場合には、被記録材の風合いが、第四級アンモニウ
ム塩化合物を含有しない時に比べて大きく変化してしま
うことがある。上記第四級アンモニウム塩化合物を被記
録材原材料の表面に含有させる方法としては、コーティ
ング法やスプレー法が好ましい。
【0024】本発明の被記録材には、必要に応じて、本
発明の効果を損なわない限り、さらに他の成分を含有さ
せてもよい。そのような成分としては、例えば、従来よ
り使用されているバインダー、無機顔料や有機顔料が挙
げられる。バインダーとしては、酸化デンプン、ポリビ
ニルアルコールなどが挙げられ、無機顔料としては、軟
質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン( 白
土) 、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チ
タン、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、合成シリカ、水酸化
アルミニウム、アルミナなどが挙げられ、有機顔料とし
ては、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系
プラスチックピグメント、マイクロカプセル化顔料、炭
素樹脂顔料などが挙げられる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるも
のではない。第四級アンモニウム塩化合物の重量平均分
子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
(GPC)[HLC−8120GPC:東ソー(株)
製]を用い、ポリオキシエチレングリコールに換算した
重量平均分子量を測定した。なお、測定の溶離液には、
酢酸緩衝液(pH4.7)を用いた。
【0026】実施例1 水50g、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレ
ンジアミン25g及びビス(2−クロロエチル)エーテ
ル28gを反応容器に仕込み、60℃で72時間反応さ
せた後、水28gを加えて、第四級アンモニウム塩化合
物の濃度を40重量%に調整した。得られたポリ[オキ
シエチレン(ジメチルイミニオ)プロピレン(ジメチル
イミニオ)エチレンジクロライド]の重量平均分子量は
7500であり、一般式(1)におけるnの値は27で
あった。
【0027】実施例2 水50g、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレ
ンジアミン25g及びビス(2−クロロエチル)エーテ
ル28gを反応容器に仕込み、95℃で30時間反応さ
せた後、水28gを加えて、第四級アンモニウム塩化合
物の濃度を40重量%に調整した。得られたポリ[オキ
シエチレン(ジメチルイミニオ)プロピレン(ジメチル
イミニオ)エチレンジクロライド]の重量平均分子量は
32000であり、一般式(1)におけるnの値は11
7であった。
【0028】実施例3 水50g、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメ
チレンジアミン25g及びビス(2−クロロエチル)エ
ーテル21gを反応容器に仕込み、100℃で48時間
反応させた後、水19gを加えて、第四級アンモニウム
塩化合物の濃度を40重量%に調整した。得られたポリ
[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)ヘキサメチレン
(ジメチルイミニオ)エチレンジクロライド]の重量平
均分子量は35000であり、一般式(1)におけるn
の値は111であった。
【0029】実施例4 水50g、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレ
ンジアミン23g及び83重量%のビス(2−クロロエ
チル)ホルマール37gを反応容器に仕込み、105℃
で20時間反応させた後、未反応のビス(2−クロロエ
チル)ホルマールを分層除去し、水を22g加えて、第
四級アンモニウム塩化合物の濃度を40重量%に調整し
た。得られたポリ[オキシメチレンオキシエチレン(ジ
メチルイミニオ)プロピレン(ジメチルイミニオ)エチ
レンジクロライド]の重量平均分子量は13000であ
り、一般式(1)におけるnの値は43であった。
【0030】比較例1 ポリエチレンイミン(重量平均分子量1,200)の4
0重量%溶液。評価方法 被記録材としての紙、繊維又はポリエステルフィルムに
ついて、以下の方法で評価した。
【0031】1.耐水性 エプソン製(MJ−700V2C)インクジェットプリ
ンターで、黒色(BLACK)、シアン(CYAN)、
マゼンタ(MAGENTA)、黄色(YELLOW)の
各単色をベタ印刷したインクジェット記録材を1時間放
置した後、流水に5分間浸漬し、印字部の変化を目視観
察し、以下の基準で評価した。
【0032】 ○:印字部分が水で流されたり、滲んだりしない △:印字部分がやや滲む ×:印字部分が、明らかに水で流され、滲む 2.インク滲み性 エプソン製(MJ−700V2C)インクジェットプリ
ンターで黒色単色をドット印字したインクジェット記録
材について、ルーペ(倍率50倍)でドット部分を目視
観察し、以下の基準で評価した。
【0033】 ○:滲み無し △:やや滲み有り ×:滲み有り 被記録紙 実施例1で得られた第四級アンモニウム塩化合物の2重
量%(固形分)水溶液を、バーコーターにて上質紙に塗
工し、乾燥後の塗工量が0.5g/m2 である被記録材
を作成した。得られた被記録材を用い、耐水性及びイン
ク滲み性の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0034】上記と同様の方法により、実施例2〜4及
び比較例1の化合物を用いて得られた被記録材について
も、耐水性及びインク滲み性の評価を行った。結果を表
1に併せて示す。
【0035】
【表1】
【0036】被記録繊維 ポリエステルポンジ布を実施例1の第四級アンモニウム
塩化合物の3重量%(固形分)水溶液の処理液でパディ
ング処理(ピックアップ80%)した後、105℃で3
分間乾燥して被記録材を作成した。得られた被記録材を
用い、耐水性及びインク滲み性の評価を行った。結果を
表2に示す。
【0037】上記と同様にして、実施例2〜4及び比較
例1の化合物についても評価を行った。結果を併せて表
2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】被記録フィルム 実施例1の第四級アンモニウム塩化合物の2重量%(固
形分)水溶液とフィルム用アンカー剤のネオステッカー
700(日華化学(株)製)2重量%との混合液を、バ
ーコーターにてポリエステルフィルムに塗工した。これ
により乾燥後の塗工量が第四級アンモニウム塩化合物で
0.5g/m2 である被記録材が得られた。得られた被
記録材を用い、耐水性及びインク滲み性の評価を行っ
た。結果を表3に示す。
【0040】上記と同様にして、実施例2〜4及び比較
例1の化合物についても評価を行った。結果を併せて表
3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、被記録材にインクが付
着したとき(印字したとき)にインクの滲みがなく、ま
たインク付着後(印字後)も水によるインクの流れ出し
や滲みのない被記録材を提供することが可能となる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される第四級アン
    モニウム塩化合物を含有する被記録材。 【化1】 (上式中、R1 はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキ
    ルもしくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のア
    ルケニル基を表し、Yは炭素数2〜10のアルキレン基
    を表し、Zは炭素数2〜10のヘテロ原子含有のアルキ
    レン基を表し、A - はアニオンを表し、nは3〜500
    の整数を表す)
  2. 【請求項2】 被記録材原材料100重量部に対して、
    前記第四級アンモニウム塩化合物を0.01〜10重量
    部含有する請求項1記載の被記録材。
  3. 【請求項3】 前記第四級アンモニウム塩化合物を、被
    記録材の表面に0.01〜10g/m2 含有する請求項
    1又は2記載の被記録材。
  4. 【請求項4】 被記録材原材料が、紙材、繊維材又は樹
    脂フィルムである請求項1〜3のいずれかに記載の被記
    録材。
  5. 【請求項5】 インクジェット記録用被記録材である請
    求項1〜4のいずれかに記載の被記録材。
  6. 【請求項6】 下記一般式(1)で表される第四級アン
    モニウム塩化合物を含有するインクジェット記録用耐水
    化剤。 【化2】 (上式中、R1 はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキ
    ルもしくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のア
    ルケニル基を表し、Yは炭素数2〜10のアルキレン基
    を表し、Zは炭素数2〜10のヘテロ原子含有のアルキ
    レン基を表し、A - はアニオンを表し、nは3〜500
    の整数を表す)
JP2000084744A 2000-03-22 2000-03-22 インクジェット記録用被記録材及びインクジェット記録用耐水化剤 Expired - Fee Related JP3552986B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000084744A JP3552986B2 (ja) 2000-03-22 2000-03-22 インクジェット記録用被記録材及びインクジェット記録用耐水化剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000084744A JP3552986B2 (ja) 2000-03-22 2000-03-22 インクジェット記録用被記録材及びインクジェット記録用耐水化剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001270227A true JP2001270227A (ja) 2001-10-02
JP3552986B2 JP3552986B2 (ja) 2004-08-11

Family

ID=18601186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000084744A Expired - Fee Related JP3552986B2 (ja) 2000-03-22 2000-03-22 インクジェット記録用被記録材及びインクジェット記録用耐水化剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3552986B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7399508B2 (en) 2003-05-26 2008-07-15 Fujifilm Corporation Recording medium
WO2012023629A1 (en) * 2010-08-19 2012-02-23 Ricoh Company, Ltd. Liquid composition, recording method, and recorded matter
US11952502B2 (en) 2019-09-30 2024-04-09 Fujifilm Corporation Textile printing ink set and textile printing method

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7399508B2 (en) 2003-05-26 2008-07-15 Fujifilm Corporation Recording medium
WO2012023629A1 (en) * 2010-08-19 2012-02-23 Ricoh Company, Ltd. Liquid composition, recording method, and recorded matter
US8980408B2 (en) 2010-08-19 2015-03-17 Ricoh Company, Ltd. Liquid composition, recording method, and recorded matter
US11952502B2 (en) 2019-09-30 2024-04-09 Fujifilm Corporation Textile printing ink set and textile printing method

Also Published As

Publication number Publication date
JP3552986B2 (ja) 2004-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3703131B2 (ja) ポリビニルアルコール−アルキル化ポリアミンブレンドを含むインクジェット紙コーティング
ZA200507811B (en) Aqueous white pigment compositions
JP3636426B2 (ja) インクジェット記録用被記録材
AU2002355743B2 (en) Water resistant ink jet printable sheet
JP3552986B2 (ja) インクジェット記録用被記録材及びインクジェット記録用耐水化剤
US6046299A (en) Ink-jet printing dye-fixing agent, and recording paper employing the same
JP3650086B2 (ja) インクジェット記録用被記録材及びインクジェット記録用耐水化剤
JPH0692012A (ja) インクジェット記録用紙
JP4582432B2 (ja) インクジェット記録媒体用耐水性向上剤及びそれを用いて製造されるインクジェット記録媒体
WO1999046130A1 (fr) Agent ameliorant l'impermeabilite a l'eau pour papier d'impression par jets d'encre et papier d'impression par jets d'encre
JPH10147057A (ja) インクジェット記録紙用添加剤
JP2004074440A (ja) インクジェット記録媒体用耐水性向上剤、インクジェット記録媒体およびその製造方法
JP2864738B2 (ja) 紙用塗工組成物
JP2003175668A (ja) インクジェット記録媒体
JPH04100997A (ja) 紙用塗工組成物
JPH05124329A (ja) インクジエツト用被記録材およびその製造方法
JPH0890901A (ja) 被記録材
JP2005238613A (ja) インクジェット記録用紙用塗料組成物の製造方法
JPH11245508A (ja) インクジェット用被記録材

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090514

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110514

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees