JP2001268785A - 車両用パワーディストリビュータ及びその製造方法 - Google Patents

車両用パワーディストリビュータ及びその製造方法

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JP2001268785A
JP2001268785A JP2000077550A JP2000077550A JP2001268785A JP 2001268785 A JP2001268785 A JP 2001268785A JP 2000077550 A JP2000077550 A JP 2000077550A JP 2000077550 A JP2000077550 A JP 2000077550A JP 2001268785 A JP2001268785 A JP 2001268785A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素かつ薄型の構造で車載電源から各電子ユ
ニットへの良好な配電を行うことができるパワーディス
トリビュータと、これを簡単な工程で製造できる方法を
提供する。 【解決手段】 半導体スイッチング素子を用いるパワー
ディストリビュータにおいて、当該素子に接続される入
力端子10I,10Lや出力端子12A〜12J、さら
に好ましくは基板用端子30,32が金属板で構成さ
れ、かつ、その板厚方向と直交する同一平面上に配され
たもの。前記金属板は、樹脂モールドにより一体化する
ことが可能であり、これにより構造が大幅に簡素化され
る。このパワーディストリビュータは、前記金属板の打
ち抜き及び樹脂モールドの成形の後に当該金属板の所定
部分を切断して半導体スイッチング素子を実装する方法
により簡単に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載された
バッテリー等の電源からセンタークラスタ用ユニット、
エアコン用ユニット、ドア用ユニットといった複数の電
子ユニットに配電を行うための車両用パワーディストリ
ビュータ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、共通の車載電源から各電子ユニッ
トに電力を分配する手段として、複数枚のバスバー基板
を積層することにより配電用回路を構成し、これにヒュ
ーズやリレースイッチを組み込んだ電気接続箱が一般に
知られている。
【0003】さらに近年は、かかる電気接続箱の小型化
や高速スイッチング制御を実現すべく、前記リレーに代
えてFET等の半導体スイッチング素子を入力端子と出
力端子との間に介在させたパワーディストリビュータの
開発が進められている。例えば特開平10−12696
3号公報には、電源入力端子につながる金属板に複数の
半導体スイッチング素子のドレイン端子が接続されると
ともに、これら半導体スイッチング素子のソース端子が
それぞれ別個の電源出力端子に接続され、各半導体スイ
ッチング素子のゲート端子が制御回路基板に接続された
ものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に示される装
置では、半導体スイッチング素子の導入によって従来の
電気接続箱よりも小型化が進められているものの、大電
流を導入するための入力端子や各電子ユニットに電力を
分配するための多数の出力端子、さらには前記半導体ス
イッチング素子を制御するための制御回路基板を最低限
具備しなければならないので、大幅なコンパクト化は難
しく、特に厚み寸法の削減が大きな課題となっている。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、簡素か
つ薄型の構造で車載電源から各電子ユニットへの良好な
配電を行うことができる車両用パワーディストリビュー
タ及び当該パワーディストリビュータを簡単な工程で製
造することができる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、本発明は、車両に搭載された共通の電源
から複数の電子ユニットに配電を行うための車両用パワ
ーディストリビュータであって、前記電源に接続される
入力端子と、前記各電子ユニットに接続される複数の出
力端子と、前記入力端子と各出力端子との間に介設され
る複数の半導体スイッチング素子とを備えるとともに、
前記入力端子及び出力端子が金属板で構成され、かつ、
その金属板の板厚方向と直交する同一平面上に前記入力
端子及び出力端子が配列されているものである。
【0007】この構成において、入力端子に入力された
電源電力は、各半導体スイッチング素子を介して各出力
端子に分配され、これらの出力端子から所定の電子ユニ
ットに供給される。しかも、前記入力端子及び出力端子
は金属板で構成され、かつ、その板厚方向と直交する同
一平面上に配列されているため、パワーディストリビュ
ータ全体の厚みはきわめて小さくなり、大幅なコンパク
ト化、薄型化が実現される。
【0008】ここで、「同一平面上に配列されている」
とは、必ずしも全端子の全部分が同一平面上に並んでい
るもの、すなわち全端子が平板状のものに限定する趣旨
ではなく、入力端子または出力端子が一部前記「同一平
面」から逸脱する形状を有するものも含む趣旨である。
例えば、基本的に同一平面に並んでいる入力端子または
出力端子の一部が折り曲げられて後述のようなタブを形
成したり、端子の端部が複数列にわたって突出する形状
であったりするものでもよい。
【0009】本発明では、さらに、前記入力端子及び出
力端子を樹脂モールドにより簡単な構造で一体化するこ
とが可能であり、このような樹脂モールドによって一体
化した場合には、この樹脂モールドの外側に前記各端子
の端部を突出させることによって、各入力端子及び出力
端子への外部配線を難なく行うことが可能になる。
【0010】そして、このパワーディストリビュータ
は、単一の金属板を所定形状に打ち抜くことにより前記
入力端子及び出力端子が一体につながった原板を製造す
る打ち抜き工程と、この原板の外側に、当該原板におけ
る端子同士のつなぎ部分を外部に露出させる切断用窓及
び前記半導体スイッチング素子が実装される領域部分を
外部に露出させる素子用窓をもつ樹脂モールドを成形す
るモールド工程と、前記切断用窓を通じて前記つなぎ部
分を切断する切断工程と、前記素子用窓内に前記半導体
スイッチング素子を配設する素子配設工程とを含む方法
によって、簡単に製造することができる。
【0011】前記パワーディストリビュータでは、前記
各半導体スイッチング素子を覆うように前記樹脂モール
ドに装着されるカバーを備え、このカバーと前記樹脂モ
ールドとにより前記半導体スイッチング素子を収納する
ケースを構成することも可能である。このように、各端
子を一体化するための樹脂モールドをケース本体として
利用すれば、構造をさらに簡素化できる。
【0012】前記入力端子は単一でもよいが、共通の電
源に互いに異なる経路を介して接続される複数の入力端
子を備えるようにすれば、互いに給電経路の異なる配電
をそれぞれ相互独立して適正に行うことが可能である。
【0013】さらに、各入力端子が同じ向きに突出する
状態で配列されるようにすれば、これら入力端子への電
源線への接続操作を一括して行うことが可能になる。
【0014】一方、出力端子についても、その全出力端
子が同じ向きに突出する状態で配列されたものとするこ
とにより、これら出力端子への配電線の接続を一括して
行うことが可能になる。
【0015】さらに、全入力端子及び出力端子が同じ向
きに突出する状態で配列されている構成にすれば、電源
の入出力に関する全ての接続操作をパワーディストリビ
ュータの同じ側から行うことが可能になり、操作性がさ
らに高まる。
【0016】また、前記のように各出力端子が同じ向き
に突出する状態で配列されるものにおいて、前記各出力
端子の並び方向と平行に延び、かつ、前記入力端子と電
気的につながる素子接続部が各出力端子の奥端に隣接す
る位置に配せられるとともに、前記各出力端子の配列に
合わせてこれらの出力端子に対応する半導体スイッチン
グ素子が配列され、各半導体スイッチング素子の一方の
通電端子が各出力端子に電気的に接続され、他方の通電
端子が前記素子接続部に接続されている構成とすれば、
共通の素子接続部に半導体スイッチング素子の一方の通
電端子を接続し、これに隣接する出力端子に各半導体ス
イッチング素子の他方の通電端子をそのまま接続するだ
けの簡素な構成で、また薄型構造を維持したまま、各半
導体スイッチング素子を入力端子と出力端子との間に簡
単に介在させることができる。
【0017】さらに、前記素子接続部上には各半導体ス
イッチング素子を直接実装することも可能であり、これ
により構造はさらに簡素化される。
【0018】前記素子接続部は、前記入力端子と電気的
につながるものであればよく、両者を別部材で構成して
例えば溶接などで機械的かつ電気的に接続するようにし
てもよいが、この素子接続部及びこれと電気的につなが
る入力端子を単一の金属板により一体に形成することに
より、入力部の部品点数を減らしてその構造をさらに簡
素化及び薄型化できる。
【0019】また、前記各出力端子を、前記各半導体ス
イッチング素子の配列ピッチよりも小さなピッチで配列
することにより、当該出力端子と外部回路とを接続する
ためのコネクタをより小型化することが可能になる。こ
の場合、各出力端子は、その突出端から各半導体スイッ
チング素子の通電端子に向かうに従って互いに広がる形
状の中継部を有する構造とし、その中継部に前記各半導
体スイッチング素子の通電端子が直接接続される構成と
すればよい。しかも、この構成において各出力端子を入
力端子とともに前記樹脂モールドで一体化した場合に
は、前記中継部の存在によって各出力端子の形状が複数
の方向成分を有する形状となっているために、前記樹脂
モールドから出力端子が抜けてしまうことが確実に防が
れる利点も得られる。
【0020】前記出力端子の形状は、すべて同一でなく
てもよく、これに流れる電流の大小などを考慮して適宜
設定すればよい。例えば、大電流用出力端子と、この大
電流用出力端子よりも小幅の小電流用出力端子とを備え
るようにしてもよい。この場合、前記大電流用出力端子
の両外側に前記小電流用出力端子を配し、前記大電流用
出力端子の中継部の経路が前記小電流用出力端子の中継
部の経路よりも短くなるようにすれば、幅広の大電流用
出力端子の中継部の経路を長くする場合に比べ、両出力
端子を構成する金属板の総面積が小さくなり、その分パ
ワーディストリビュータ全体が軽量化される。
【0021】本発明にかかるパワーディストリビュータ
では、前記各出力端子の途中部分に過電流発生時に溶断
するヒューズ部が設けられることが、より好ましい。こ
のヒューズ部の溶断によって、その下流側の電線などを
過電流からより確実に保護することができる。このよう
にヒューズ部を備えたパワーディストリビュータについ
ては、前述の製造方法におけるモールド工程で前記ヒュ
ーズ部が設けられる領域部分を外部に露出させるヒュー
ズ用窓をもつ樹脂モールドを成形しておき、その後、こ
のヒューズ用窓を通じて前記出力端子の途中部分を切断
し、この切断により形成された端部同士の間にヒューズ
部を介在させるという方法によって簡単に製造すること
ができる。
【0022】本発明にかかるパワーディストリビュータ
では、各半導体スイッチング素子のスイッチング動作の
制御等を行うための制御回路を組み込むことが好ましい
が、この場合において、制御回路基板と、この制御回路
基板と電気的に接続される複数の基板用端子とを備える
とともに、これらの基板用端子が金属板で構成され、か
つ、前記入力端子及び出力端子と同一平面上に配列され
ている構成にすれば、上述のコンパクトで薄型の構造を
保ちながら、制御回路基板及び当該基板に接続される基
板用端子も付加することができる。
【0023】さらに、前記基板用端子を前記入力端子及
び出力端子とともに樹脂モールドにより簡単な構造で一
体化することが可能であり、しかも、この樹脂モールド
の外側に前記各端子の端部が突出した構成とすることに
より、各端子への外部配線の接続を難なく行うことがで
きる。
【0024】そして、このパワーディストリビュータ
は、単一の金属板を所定形状に打ち抜くことにより前記
入力端子、出力端子、及び基板用端子が一体につながっ
た原板を製造する打ち抜き工程と、この原板の外側に、
当該原板における端子同士のつなぎ部分を外部に露出さ
せる切断用窓及び前記半導体スイッチング素子が実装さ
れる領域部分を外部に露出させる素子用窓をもつ樹脂モ
ールドを成形するモールド工程と、前記切断用窓を通じ
て前記つなぎ部分を切断する切断工程と、前記素子用窓
内に前記半導体スイッチング素子を配設する素子配設工
程とを含む方法によって、簡単な工程で製造することが
できる。
【0025】このパワーディストリビュータにおいて、
前記各半導体スイッチング素子及び回路基板を覆うよう
に前記樹脂モールドに装着されるカバーを備え、このカ
バーと前記樹脂モールドとにより前記半導体スイッチン
グ素子及び回路基板を収納するケースが構成されるよう
にすれば、パワーディストリビュータ全体の構造をより
簡素化することができる。
【0026】さらに、前記制御回路基板が、前記入力端
子、出力端子、及び基板用端子が配される平面から外れ
た位置に当該平面と略平行な状態で配置されるととも
に、前記基板用端子の一方の端部が前記制御回路基板に
向けて折り起こされ、その折り起こされた端部が前記制
御回路基板に接続されているものにおいては、各基板用
端子を一方向に折り起こすだけの簡素な構成で、当該基
板用端子と制御回路基板との接続を行うことができる。
そして、この接続は、前記モールド工程で前記基板用端
子の一方の端部を露出させる端子用窓をもつ樹脂モール
ドを成形し、かつ、このモールド工程後に前記端子用窓
から基板用端子の端部を制御回路基板に向けて折り起こ
す折り起こし工程と、前記樹脂モールドの外側に制御回
路基板を配し、かつ、折り起こした端子の端部に接続す
る基板接続工程とを行う方法により、簡単に実現でき
る。
【0027】前記基板用端子としては、各半導体スイッ
チング素子の通電制御端子と制御回路基板とを接続する
ための制御用端子や、前記制御回路基板に対して外部か
ら信号を入出力するための信号用端子が挙げられる。
【0028】このうち、前記制御用端子については、当
該制御用端子が前記出力端子と交互に配列されるととも
に、当該制御用端子の一方の端部が前記半導体スイッチ
ング素子の通電制御端子に直接接続され、他方の端部が
前記制御回路基板に向けて折り起こされている構成とす
ることにより、これらの制御用端子を出力端子とともに
コンパクトなレイアウトで整然と配置することができ
る。
【0029】一方、前記信号用端子については、この信
号用端子の一方の端部が同じ向きに突出する状態でこれ
ら信号用端子が配列され、他方の端部が前記回路基板に
向けて折り起こされるとともに、前記出力端子が前記半
導体スイッチング素子を挟んで前記信号用端子と反対側
の向きに突出する状態で配列されている構成とすること
により、前記信号用端子への外部配線(信号線)の接続
を一括して行うことが可能となる。しかも、信号用端子
の向きと出力端子の向きとを反対にすることにより、こ
れら端子の配列方向のパワーディストリビュータの寸法
を小さく抑えることができる。
【0030】また、前記制御用端子と信号用端子の双方
を含む場合において、前記制御用端子が前記出力端子と
交互に配列されるとともに、当該制御用端子の一方の端
部が前記半導体スイッチング素子の通電制御端子に直接
接続され、他方の端部が前記制御回路基板に向けて折り
起こされる構成とし、この制御用端子と前記信号用端子
との間で前記半導体スイッチング素子を跨ぐ位置に前記
制御回路基板を配するようにすれば、前記制御用端子と
信号用端子の双方を整然と配置しながら、これらの端子
を共通の制御回路基板にコンパクトなレイアウトで接続
することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0032】まず、この実施の形態にかかるパワーディ
ストリビュータの回路構成を図1を参照しながら説明す
る。
【0033】このパワーディストリビュータは、第1の
入力端子10I及び第2の入力端子10Lと、複数(図
例では11個)の出力端子12A,12B,12C,1
2D,12E,12F,12G,12H,12I,12
I′,12Jと、複数(図例では10個)の半導体スイ
ッチング素子(図例ではパワーMOSFET14。以
下、単に「FET」と称する。)と、制御回路基板18
とを有している。
【0034】前記両入力端子10I,10Lは、共通の
車載電源(例えばバッテリー)に接続されるものである
が、このうち、第1の入力端子10Iは図略のイグニッ
ションスイッチを介して前記車載電源に接続され、第2
の入力端子10Lは図略のランプスイッチを介して前記
車載電源に接続される。
【0035】前記出力端子12A〜12Jのうち、出力
端子12A〜12Hは前記イグニッションスイッチの操
作により給電を受けるべき電子ユニット(例えばセンタ
ークラスタユニットやエアコンユニット、ドアユニット
など)にそれぞれ接続され、残りの出力端子12I,1
2I′,12Jは前記ランプスイッチの操作により給電
を受けるべき電子ユニット、すなわちランプユニットに
接続されている。
【0036】各出力端子12A,12B,12C,12
D,12E,12F,12G,12H,12I,12
I′,12Jの途中部分には、過電流発生時に溶断する
ヒューズ部16が設けられている。
【0037】各FET14のソース端子(通電端子)
は、それぞれ前記出力端子12A,12B,12C,1
2D,12E,12F,12G,12H,12I,12
Jに接続されており、出力端子12Iに接続されるFE
T14のソース端子は同時に出力端子12I′にも接続
されている。すなわち、両出力端子12I,12I′に
は共通のFET14が接続されている。
【0038】これらFET14のうち、前記出力端子1
2A〜12Hに接続されているFET14のドレイン端
子(通電端子)は、全て前記第1の入力端子10Iに接
続されている。これに対し、前記出力端子12I,12
I′,12Jに接続されるFET14のドレイン端子
は、全て前記第2の入力端子10Iに接続されている。
従って、第1の入力端子10Iに入力された電源電力
は、各FET14を通じて各出力端子12A〜12Hに
つながる電子ユニットに分配される一方、第2の入力端
子10Lに入力された電源電力は、各FET14を通じ
て各出力端子12I,12I′12Jにつながる電子ユ
ニットに分配されるようになっている。
【0039】各FET14のゲート端子(通電制御端
子)は、すべて制御回路基板18の制御回路に接続され
ている。この制御回路には、第2の入力端子10Lに印
加される電源電圧と、各FET14のソース電圧とが入
力されるようになっている。この制御回路は、外部から
入力される操作信号(スイッチ信号など)に基づいて各
FET14の通電制御を行うとともに、前記電源電圧と
各FET14のソース電圧との電位差から当該FET1
4を流れる電流を検出し、この電流が許容範囲を超える
場合にFET14をオフにして図略の表示装置に警告信
号を出力するように構成されている。
【0040】一方、各ヒューズ部16は、各FET14
が強制オフされる電流の閾値よりも高い電流であって、
各電線の安全性を確保できる最大電流よりも低い電流が
所定時間流れたときに溶断するようにその溶断特性が設
定されており、仮にFET14が故障して作動不能にな
っても、その下流側のヒューズ部16が溶断することに
より、過電流が流れ続けることが阻止されるようになっ
ている。
【0041】ただし、このヒューズ部16は仕様に応じ
て適宜省略が可能である。
【0042】次に、前記配電回路を実現するパワーディ
ストリビュータの具体的な構造を、図2〜図7を参照し
ながら説明する。
【0043】このパワーディストリビュータでは、前記
配電回路を構成する導体がすべて金属板から構成され、
これらの金属板がその板厚方向と直交する同一平面上に
配されるとともに、樹脂モールドによって一体化されて
いる。図2は、当該樹脂モールドを透かして前記金属板
で構成された部分のみを示した平面図である。
【0044】図示のように、第1の入力端子10I及び
第2の入力端子10Lは、それぞれ金属板20,23の
端部にこれと一体に形成されている。図例では、両入力
端子10I,10Lは、板厚確保のために、前記各金属
板20,23の端部をそれぞれ2枚折りにすることによ
り形成され、互いに横方向(図2では上下方向)に隣接
する状態で配列され、かつ、同じ向き(図2では左向
き)に突出している。
【0045】金属板20は、前記第1の入力端子から奥
側(図2では右側)に延びる中継部21と、この中継部
21の奥端から当該中継部21と直交する方向に延びる
ドレイン接続部22とを一体に有している。
【0046】金属板23は、前記第2の入力端子10L
から前記金属板20の中継部21の外側(図2では上
側)を通って当該中継部21と平行に延びる第1中継部
24と、この第1中継部24の奥端から前記ドレイン接
続部22の外側(図2では右側)を通って当該ドレイン
接続部22と平行に延びる第2中継部25と、この第2
中継部25の端から前方に延びるドレイン接続部26と
を一体に有し、このドレイン接続部26と前記ドレイン
接続部22とが当該ドレイン接続部22の長手方向(図
2の上下方向)に沿って一列に並んだ状態となってい
る。
【0047】全出力端子12A〜12Jは、前記両入力
端子10I,10Lとともに横一列に並べて配され、こ
れらの入力端子10I,10Lと同じ向きに突出してい
る。出力端子12A〜12Jのうち、並び方向両外側の
出力端子12A〜12C及び出力端子12H〜12Jは
小幅の小電流用出力端子とされ、並び方向中央の出力端
子12D〜12Gは前記小電流用出力端子よりも幅広の
大電流用出力端子とされている。すなわち、大電流用出
力端子12D〜12Gの両外側に小電流用出力端子12
A〜12D及び12H〜12Jが配列されている。
【0048】各出力端子12A,12B,12C,12
D,12E,12F,12G,12H,12I,12J
の後部は、前記ドレイン接続部22,26と隣接する位
置まで延びる中継部28A,28B,28C,28D,
28E,28F,28G,28H,28I,28Jとさ
れている。これらの中継部28A〜28Jは、後方に向
かうに従って(ドレイン接続部22,26に近づくに従
って)互いにピッチの広がる形状となっている。また、
出力端子12I′は、出力端子12Iの中継部28Iか
ら分岐している。すなわち、両出力端子12I,12
I′は中継部28Iを共有している。
【0049】従って、前記出力端子12A〜12Jの後
端(すなわち中継部28A〜28Jの後端)は、これら
出力端子12A〜12Hの先端側ピッチよりも大きなピ
ッチで配列されている。そして、前記中継部28A〜2
8Jのうち、中継部28A〜28Hの奥端に隣接する位
置に前記ドレイン接続部22が配置され、中継部28
I,28Jの奥端に隣接する位置に前記ドレイン接続部
26が配置されている。また、大電流用出力端子12D
〜12Gが並び方向中央に配されているため、その中継
部28D〜28Gの経路が、両外側に配された小電流用
出力端子12A〜12C,12H〜12Jの中継部28
A〜28C,28H〜28Jの経路よりも短くなってい
る。
【0050】さらに、各中継部28A〜28Jと隣接す
る位置には、略短冊状の金属板からなる制御用端子30
が配設されている。すなわち、制御用端子30、中継部
28A、制御用端子30、中継部28B、制御用端子3
0、…という具合に、中継部と制御用端子とが横一列に
交互に配列されている。
【0051】各出力端子12A〜12Jにおいては、そ
の中継部28A〜28Jとこれよりも前方の端子本体部
分とが分断され、この分断された部分に前記ヒューズ部
16が配設されている。
【0052】具体的には、図5(a)(b)に示すよう
に、前記分断により形成された端部同士をつなぐように
ヒューズ部材16aが配設されている。このヒューズ部
材16aの中間部は小幅でかつ上に凸の向きで略U字状
に曲げられており、さらにその両端部16bが水平方向
を向くまで折り返されている。そして、これら両端部1
6bが前記分断により形成された端部にそれぞれ重ね合
わされ、かつ、溶接(例えば抵抗溶接やレーザ溶接な
ど)の手段により接合されている。このヒューズ部材1
6aの溶断特性は上述のとおりである。
【0053】各FET14の端子のうち、ドレイン端子
(図示せず)はチップ本体の裏面に形成され、ソース端
子14s及びゲート端子14gは前記チップ本体から同
じ向きに突出している。そして、前記中継部28A〜2
8Jの配列及びそのピッチに合わせてドレイン接続部2
2,26上に各FET14が配列され、これらFET1
4のドレイン端子が前記ドレイン接続部22,26に直
接接触する状態で当該ドレイン接続部22,26上にF
ET14が溶接等(例えば半田付け)によって実装され
るとともに、各FET14のソース端子14sが各中継
部28A〜28Jの後端に、ゲート端子14gが各制御
用端子30の後端に、それぞれ半田付けなどの手段で電
気的に接続されている。
【0054】前記中継部28A〜28Jの後部からは爪
部が分岐しており、これらの爪部が上向きに折り起こさ
れることにより、タブ28tが形成されている。同様
に、各制御用端子30の前部にも爪部が形成され、これ
が上向きに折り起こされることにより、タブ30tが形
成されている。
【0055】一方、前記金属板23の第2中継部25に
はドレイン接続部22と平行に延びる矩形状の切欠25
bが形成されており、この切欠25bの空間に複数の信
号用端子32が配設されている。各信号用端子32は、
小幅の短冊状をなし、前記ドレイン接続部22の長手方
向と平行な方向に横一列に配列されるとともに、前記入
力端子10I,10L及び出力端子12A〜12Jと反
対側の向き(図2では右向き)に突出している。これら
信号用端子32の後部も爪部とされ、この爪部が上向き
に折り起こされてタブ32tが形成されている。
【0056】また、前記第2中継部25においても、前
記信号用端子32と隣接する部分に爪部が形成され、こ
れが折り起こされてタブ25tが形成されている。そし
て、このタブ25t及び前述のタブ28t,30t,3
2tがすべて共通の制御回路基板18に接続されてい
る。
【0057】制御回路基板18は、図4に示すように、
前記各端子が配列されている平面と略平行な状態(図で
は略水平な状態)で、前記FET14のすぐ上方の位置
に配設されている。そして、この制御回路基板18に設
けられた図略の貫通孔に前記各タブ28t,30t,3
2t,25tが挿通された状態で例えば半田付けされる
ことにより、これらタブと制御回路基板18とが機械的
に連結されるとともに、制御回路基板18に組み込まれ
た制御回路に各出力端子12A〜12J、各制御用端子
30、各信号用端子32、及び第2の入力端子10Lが
電気的に接続されている。すなわち、この制御回路基板
18は、制御用端子30と前記信号用端子32との間で
前記FET14を跨ぐ位置に配されている。
【0058】次に、前記各端子を一体化する樹脂モール
ドについて説明する。
【0059】この樹脂モールドは、パワーディストリビ
ュータのケース本体34を構成しており、後述のカバー
60とともに、前記各FET14及び制御回路基板18
を収納するケースを構成している。
【0060】ケース本体34の適所には、これを厚み方
向に貫通する複数の窓が形成されている。具体的には、
各出力端子12A〜12Jの分断部分を上下両側に露出
させる矩形状のヒューズ用窓38や、各ドレイン接続部
22,26をそれぞれ上下両側に露出させる素子用窓4
4等が形成されている。そして、前記ヒューズ用窓38
内に各ヒューズ部16が配列されるともに、素子用窓4
4内で各FET14のドレイン接続部22,26への実
装が行われている(その他の窓については後述す
る。)。
【0061】ケース本体34の一方の側面には、コネク
タハウジング部50,52が一体に形成されており、反
対側の側面にはコネクタハウジング部54が形成されて
いる。これらのコネクタハウジング部50,52,54
は、外方に向かって開口するフード状をなしている。そ
して、前記コネクタハウジング部50内に前記両入力端
子10I,10Lが互いに横方向に隣接する状態で突出
し、コネクタハウジング部52内に全出力端子12A〜
12Jが横一列に並ぶ状態で突出し、コネクタハウジン
グ部54内に全信号用端子32が横一列に並ぶ状態で突
出するように、ケース本体34の成形が行われている。
すなわち、ケース本体34の外側に突出する各端子10
I,10L,12A〜12J,32は、ケース本体34
と一体に形成されたコネクタの雄端子を構成している。
【0062】前記コネクタハウジング部50は、図略の
電源入力用ワイヤハーネスの端末に設けられたコネクタ
と嵌合可能な形状を有し、その嵌合によってコネクタハ
ウジング部50内の各入力端子10I,10Lが前記電
源入力用ワイヤハーネスを通じて車載電源に電気的に接
続されるようになっている。
【0063】同様に、コネクタハウジング部52は、図
略の電源分配用ワイヤハーネスの端末に設けられたコネ
クタと嵌合可能な形状を有し、その嵌合によって、コネ
クタハウジング部52内の各出力端子12A〜12Jが
前記電源分配用ワイヤハーネスを通じて適当な電子ユニ
ットにそれぞれ電気的に接続されるようになっている。
【0064】また、コネクタハウジング部54は、図略
の信号用ワイヤハーネスの端末に設けられたコネクタと
嵌合可能な形状を有し、その嵌合によって、コネクタハ
ウジング部54内の信号用端子32の一部が操作信号を
発信する電子ユニット(例えばセンタークラスタユニッ
ト)に接続されるとともに、残りの信号用端子32の一
部が警告表示動作を行う電子ユニット(例えばディスプ
レイ機能をもったセンタークラスタユニットあるいはメ
ータユニットなど)に接続されるようになっている。
【0065】前記ケース本体34の裏面(FET14な
どが実装されている面と反対側の面;図4では下面)に
は、その略全域(図例では周縁部を除く領域)にわたっ
て放熱部材56が配設されている。
【0066】この放熱部材56は、例えばアルミニウム
合金のように熱伝導性の高い(もしくは比熱の大きい)
材料で全体が一体に形成されており、図例では全体が押
し出し成形によって一体形成されたものが用いられてい
る。この放熱部材56が外側に露出する面(図4(a)
(b)では下面)には、前記FET14の配列方向と平
行な方向(図4(a)(b)では奥行き方向)に延びる
多数枚のフィン56fが形成される一方、ケース本体3
4の周縁部には、図6に示されるように前記各フィン5
6fと連続する形状のフィンカバー34fが形成され、
これらのフィンカバー34fによって各フィン56fの
両端部が側方から覆われている。
【0067】一方、前記放熱部材56の内側面(図4で
は上面)には、前記FET14の配列方向と平行な方向
に延びる台部56hが上向きに突設されている。これに
対し、前記ケース本体34の下面には、前記素子用窓4
4を含んでFET配列方向に延びる窓43が形成され、
この窓43内に前記台部56hが前記ケース本体34の
素子用窓44内に下方から挿入されるとともに、この台
部56fの表面に前記ドレイン接続部22,26の裏面
がシリコーン等からなる絶縁シート58(図4(b))
を介して熱的に接続されている。従って、この台部56
hの高さ寸法hは、この台部56hと熱的に接続される
ドレイン接続部22,26上に実装された各FET14
のソース端子14s及びゲート端子14gがちょうど出
力端子12A〜12J及び制御用端子30と接続可能な
高さに位置するような寸法に設定されている。
【0068】前記カバー60は、その周縁部が前記ケー
ス本体34の表側面(図4では上面)に装着可能とさ
れ、その装着状態で前記FET14及び制御回路基板1
8を外側から覆う形状を有している。さらに、このカバ
ー60の内側面の適所には、前記ヒューズ部16の両端
に向かって延びる一対の縦仕切り壁62と、両縦仕切り
壁62の間の空間をヒューズ部16の個数と同数に仕切
る横仕切り壁64とが形成されている。そして、図4に
示すようにカバー60がケース本体34に装着された状
態で、図5(a)に示すように前記縦仕切り壁62が各
ヒューズ部16をその両外側の空間から隔離し、同図
(b)に示すように各横仕切り壁64が各ヒューズ部1
6同士を隔離するように、両仕切り壁62,64の位置
及び形状が設定されている。すなわち、両仕切り壁6
2,64によって、各ヒューズ部16を個別に隔離する
隔離部が構成されている。
【0069】以上示したパワーディストリビュータの構
造によれば、次のような効果が得られる。
【0070】・入力端子10I,10L、出力端子12
A〜12J、制御用端子30、及び信号用端子32がす
べて金属板で構成され、かつ、その板厚方向と直交する
同一平面上(図例では水平面上)に配列されているた
め、パワーディストリビュータ全体の厚みはきわめて小
さくなり、大幅なコンパクト化、薄型化が実現される。
【0071】・前記各端子は、すべて樹脂モールドによ
り簡単な構造で一体化されている。しかも、樹脂モール
ドはケース本体34を構成しており、構造はきわめて簡
素である。また、ケース本体34の外側に前記各端子の
端部を突出させているので、各入力端子10I,10L
や出力端子12A〜12J、信号用端子32へのワイヤ
ハーネスの接続も簡単に行うことができる。
【0072】・入力端子として、車載電源にイグニッシ
ョンスイッチを介して接続される第1の入力端子10I
と、前記車載電源にランプ用スイッチを介して接続され
る第2の入力端子10Lとを併設しているので、イグニ
ッションスイッチの操作により給電を行うべき電子ユニ
ットへの配電と、ランプスイッチの操作により給電を行
うべき電子ユニット(ランプユニット)への配電とをそ
れぞれ相互独立して適正に行うことができる。しかも、
両入力端子10I,10Lを相互隣接する位置に配列し
て共通のコネクタに同時接続されるようにしているの
で、両入力端子10I,10Lへのワイヤハーネスの接
続操作を一括して行うことができる。この効果は、出力
端子12A〜12Jや信号用端子32についても同様で
ある。
【0073】さらに、前記入力端子10I,10L及び
出力端子12A〜12Fを同じ向きに突出する状態で横
一列に配し、これと反対側の向きに信号用端子32を突
出させるようにしているので、これらの端子への電源用
ワイヤハーネス及び信号用ワイヤハーネスのとり回しが
簡単であり、パワーディストリビュータ周囲の配線も簡
素化することが可能である。また、電源の入出力に関す
る全ての接続操作をパワーディストリビュータの同じ側
から行うことができ、操作性がさらに高まる。しかも、
信号用端子32は入出力端子と逆の向きに突出させてい
るので、全端子を同じ向きに配するものに比べ、端子配
列方向の寸法(図2及び図3では上下方向の寸法)を小
さく抑えることができる。
【0074】・入力端子10I,10Lにそれぞれつな
がるドレイン接続部22,26を各出力端子12A〜1
2Jの中継部28A〜28Jに隣接させ、このドレイン
接続部22,26に各FET14のドレイン端子を共通
接続し、各FET14のソース端子を各中継部28A〜
28Jに接続するようにしているので、前記薄型構造を
維持したまま、各FET14を入力端子と出力端子との
間に簡単に介在させることができる。また、各FET1
4を各ドレイン接続部22,26上に直接実装している
ので、構造はより簡素化され、また薄型化にもつなが
る。特に、図例のパワーディストリビュータでは、前記
ドレイン接続部22と入力端子10I、ドレイン接続部
26と入力端子10Lとが、それぞれ単一の金属板から
形成されているので、入力部の部品点数が少なく、その
構造がさらに簡素化及び薄型化される。
【0075】・出力端子12A〜12Jの突出端側のピ
ッチをFET14の配列ピッチよりも小さくしているの
で、これら出力端子12A〜12Jに接続されるコネク
タが小型化される。また、前記突出端とFET14とを
結ぶ各出力端子の中継部28A〜28Jは複数の方向成
分を有する形状(すなわち前後に一直線状に延びる形状
以外の形状)となっているために、前記樹脂モールド
(ケース本体34)から出力端子が抜けてしまうことが
確実に防がれる。さらに、幅広の大電流用出力端子12
D〜12Gの両外側に小電流用出力端子12A〜12
C,12H〜12Jを配し、前者の中継部28D〜28
Gの経路が後者の中継部28A〜28C,28H〜28
Jの経路よりも短くなるようにしているので、全出力端
子を構成する金属板の総面積が小さくなり、その分パワ
ーディストリビュータ全体が軽量化される。
【0076】・前記各出力端子12A〜12Jの途中部
分に過電流発生時に溶断するヒューズ部16を設けてい
るので、その下流側の電線などを過電流から確実に保護
できる。また、FET14に過電流制御機能を付与する
場合であっても、当該FET14が故障して作動不良が
生じたときにも確実に過電流を防止できるという効果が
得られる。
【0077】・各端子から同じ向きにタブ28t,30
t,32t,25tを折り起こすことにより、きわめて
簡単な構造で各端子を共通の制御回路基板18に接続す
ることができる。
【0078】・制御用端子30を各中継部28A〜28
Jと交互に一列に並べるようにしているので、これらの
端子をコンパクトなレイアウトで整然と配列できるのに
加え、FET14の実装もきわめて簡単に行うことがで
きる。
【0079】・制御用端子30と信号用端子32との間
で各FET14を跨ぐ位置に制御回路基板18を配して
いるので、各端子30,32を整然と配置しながら、こ
れらの端子を共通の制御回路基板18にコンパクトなレ
イアウトで接続することができる。
【0080】さらに、このパワーディストリビュータ
は、例えば次の工程を含む方法により、簡単な工程で容
易に製造することが可能となっている。
【0081】1)打ち抜き工程 単一の金属板を例えばプレスにより所定形状に打ち抜く
ことにより、前記入力端子10I,10Lを含む金属板
20,23と、出力端子12A〜12J及びその中継部
28A〜28Jと、制御用端子30と、信号用端子32
とがすべて一体につながった原板を製造する。
【0082】具体的には、図8に示すような原板を製造
する。この原板では、金属板20,23同士をつなぐ小
幅のつなぎ部分27と、金属板20と出力端子12Aと
の間及び出力端子同士をつなぐ小幅のつなぎ部分11
と、各出力端子12A〜12Jの先端側の端子本体部分
と中継部28A〜28Jとの間をつなぐ小幅のつなぎ部
分13と、金属板20と1本の制御用端子30との間及
び制御用端子30とこれに隣接する中継部との間をつな
ぐ小幅のつなぎ部分29と、金属板23と1本の信号用
端子32との間及び信号用端子32同士をつなぐ小幅の
つなぎ部分31と、金属板23と出力端子12Jの中継
部28Jとをつなぐ小幅のつなぎ部分33とが形成さ
れ、これらのつなぎ部分によって全体が一体化されてい
る。また、中継部28A〜28J、制御用端子30、信
号用端子32、及び金属板23の第2中継部25には、
前記タブ28t,30t,32t,25tに相当する爪
部が予め形成されている。
【0083】2)モールド工程 前記原板の外側にケース本体34を構成する樹脂モール
ドを成形する。この樹脂モールドには、図9に示すよう
に、前記各つなぎ部分27,11,29,31,33を
それぞれ上下に露出させる切断用窓35,36,42,
48,49と、ドレイン接続部22,26を上下に露出
させる素子用窓44と、前記タブ28t,30tに相当
する爪部を上下に露出させる端子用窓40と、前記タブ
25t,32tに相当する爪部を上下に露出させる端子
用窓46と、前記つなぎ部分13を上下に露出させるヒ
ューズ用窓38とを形成しておく。
【0084】3)切断工程 前記切断用窓35,36,42,48,49を通じて前
記つなぎ部分27,11,29,31,33を例えばプ
レスにより切断する。なお、この切断工程では、後述の
ヒューズ配設工程に含まれる切断作業、すなわち、ヒュ
ーズ用窓38を通じての各つなぎ部分13の切断も同時
に行っておく方が効率的である。
【0085】また、これらの窓35,36,42,4
8,49,38を図示のように表裏両側に開放させるよ
うにしておけば、その両側からプレス用治具等を挿入す
ることが可能になり、より簡単に各つなぎ部分の切断を
行うことができる。
【0086】4)素子配設工程 前記素子用窓44内で各FET14の実装を行う。すな
わち、各FET14の裏面のドレイン端子をドレイン接
続部22,26に接触させた状態で、半田付け等の溶接
によって当該ドレイン接続部22,26上にFET14
を固定するとともに、各FET14のソース端子14s
を対応する中継部28A〜28Jの後端に、ゲート端子
14gを対応する制御用端子30の後端に、それぞれ半
田付け等で接続する。
【0087】5)折り起こし工程 端子用窓40内で中継部28A〜28J及び制御用端子
30の爪部を折り起こすことによりタブ28t,30t
を形成し、同様に端子用窓46内で金属板20及び信号
用端子32の爪部を折り起こすことによりタブ25t,
32tを形成する。
【0088】6)基板接続工程 FET14の直上方に制御回路基板18を配し、その制
御回路基板18に設けられた貫通孔に各タブ28t,3
0t,25t,32tを挿通して半田付け等により固定
する。これにより、各端子と制御回路基板18の制御回
路とが電気的に接続される。
【0089】7)ヒューズ部配設工程 前記ヒューズ用窓38を通じてつなぎ部分13を切断し
た後、この切断により形成された端部同士の間にヒュー
ズ部材16aを介在させる。具体的には、図5(a)
(b)に示すようにヒューズ部材16の両端部16bを
前記切断により形成された端部にそれぞれ溶接等により
接合する。
【0090】その後、ケース本体34にカバー60を装
着することにより、前記FET14及び制御回路基板1
8をカバー60で覆うことができるとともに、縦仕切り
壁62,64によって各ヒューズ部16を個別に隔離で
きる。従って、ヒューズ部16の溶断時にその破片等が
他の導体部分に接触して短絡することを防止できる。
【0091】なお、本発明の実施形態は以上のものに限
られず、例として次のような形態をとることも可能であ
る。
【0092】・本発明において、使用する半導体スイッ
チング素子は前記パワーMOSFETに限らず、その他
のトランジスタ(例えばIGBTや通常のバイポーラト
ランジスタ)やGTOをはじめとする各種サイリスタな
ど、スイッチング機能をもつ各種半導体素子を仕様に応
じて適用することが可能である。また、かかる半導体ス
イッチング素子はパッケージ素子に限らず、例えば半導
体チップを直接実装したものであってもよい。半導体ス
イッチング素子と各端子との接続形態も特に問わず、例
えば適所にワイヤボンディングを用いるようにしてもよ
い。
【0093】・本発明において、樹脂モールドの具体的
な形状は問わず、少なくともその樹脂モールドから各端
子を外側に突出させることにより、外部回路との電気的
接続が可能である。また、樹脂モールド以外の手段で各
端子を一体化するようにしてもよい。
【0094】・本発明において、入力端子の数は問わ
ず、場合に応じて前記入力端子10I,10Lのいずれ
かを省略してもよいし、逆に、また別の経路を介して電
源に接続される別の入力端子を付加してもよい(例えば
ホーン用入力端子など)。また、周囲のワイヤハーネス
の取り回しによっては、入力端子の向きと出力端子の向
きとを異ならせてもよいし、入力端子同士の間、あるい
は出力端子同士の間で一部向きを異ならせてもよい。
【0095】・図2には、素子接続部であるドレイン接
続部22,26をそれぞれ入力端子10I,10Lと一
体に形成する(単一の金属板20,23から形成する)
ようにしたものを示したが、例えば金属板20,23と
ドレイン接続部22,26とを別部材とすることも可能
である。その一例を図11〜図13に示す。
【0096】図において、ドレイン接続部22,26
は、それぞれ略矩形状の金属板で構成され、ドレイン接
続部22と金属板20の中継部21とが相互に隣接する
部分がそれぞれ折り起こされて接合片22a,21aを
形成し、また、ドレイン接続部26と金属板23の第2
中継部25とが相互に隣接する部分もそれぞれ折り起こ
されて接合片26a,25aを形成している。そして、
接合片22a,21a同士及び接合片26a,25a同
士が図13のように突き合わされて例えば溶接により接
続されている。
【0097】このような構造においても、入力端子10
I(10L)に入力される電源電力を金属板20(2
3)及びドレイン接続部22(26)をそれぞれ介して
各FET14のドレイン端子に入力することが可能であ
る。
【0098】・前記実施形態では、各端子からタブ28
t,30t,32t,25tを折り起こして制御回路基
板18に接続するようにしたものを示したが、各端子と
制御回路基板18とを別の端子部材で接続することも可
能である。
【0099】
【発明の効果】以上のように本発明は、半導体スイッチ
ング素子に接続される入力端子や出力端子、さらに好ま
しくは基板用端子を金属板で構成し、これらの端子をそ
の板厚方向と直交する同一平面上に配したものであるの
で、簡素かつ薄型の構造で車載電源から各電子ユニット
への良好な配電を行うことができる。また、前記金属板
は、樹脂モールドにより一体化することが可能であり、
これにより構造を大幅に簡素化することができる。そし
て、このパワーディストリビュータは、前記金属板の打
ち抜き及び樹脂モールドの成形の後に当該金属板の所定
部分を切断して半導体スイッチング素子を実装するとい
うきわめて簡単な方法で製造することが可能であり、低
コスト化にも寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるパワーディストリ
ビュータの回路図である。
【図2】前記パワーディストリビュータの導体部分を示
す平面図である。
【図3】前記パワーディストリビュータの全体平面図で
ある。
【図4】(a)は前記パワーディストリビュータの断面
正面図、(b)はFET実装部分の拡大断面図である。
【図5】(a)は前記パワーディストリビュータにおけ
るヒューズ部を示す断面正面図、(b)は(a)のA−
A線断面図である。
【図6】前記パワーディストリビュータを下から見た斜
視図である。
【図7】(a)は前記パワーディストリビュータのカバ
ーを示す断面正面図、(b)は同カバーの底面図であ
る。
【図8】前記パワーディストリビュータの製造方法にお
ける打ち抜き工程により打ち抜かれた原板の形状を示す
平面図である。
【図9】前記原板の外側に樹脂モールドを成形したもの
を示す平面図である。
【図10】前記樹脂モールドに形成された窓を通じて前
記原板の各つなぎ部分を切断しかつタブを折り起こした
ものを示す平面図である。
【図11】前記パワーディストリビュータのドレイン接
続部を入力端子と別部材にした例を示す平面図である。
【図12】図11に示したドレイン接続部に各FETが
実装されている状態を示す斜視図である。
【図13】前記ドレイン接続部と入力端子が形成された
金属板との接合構造例を示す図である。
【符号の説明】
10I 第1の入力端子 10L 第2の入力端子 12A〜12C,12H〜12J 小電流用入力端子 12D〜12G 大電流用入力端子 14 FET(半導体スイッチング素子) 14s ソース端子(通電端子) 14g ゲート端子(通電制御端子) 16 ヒューズ部 16a ヒューズ部材 18 制御回路基板 20,23 金属板 22,26 ドレイン接続部(素子接続部) 28A〜28J 中継部 30 制御用端子 32 信号用端子 25t,28t,30t,32t タブ 11,27,29,31,33 つなぎ部分 34 ケース本体 35,36,42,48,49 切断用窓 38 ヒューズ用窓 40,46 端子用窓 44 素子用窓 60 カバー 62,64 仕切り壁(隔離部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼塚 孝浩 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者 一色 功雄 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 Fターム(参考) 5G003 BA01 DA02 DA17 FA01 FA06 GA01 5G065 AA08 EA02 FA01 GA09 MA10 PA04 5G361 BA01 BA03 BB01 BB03 BC02

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載された共通の電源から複数の
    電子ユニットに配電を行うための車両用パワーディスト
    リビュータであって、前記電源に接続される入力端子
    と、前記各電子ユニットに接続される複数の出力端子
    と、前記入力端子と各出力端子との間に介設される複数
    の半導体スイッチング素子とを備えるとともに、前記入
    力端子及び出力端子が金属板で構成され、かつ、その金
    属板の板厚方向と直交する同一平面上に前記入力端子及
    び出力端子が配列されていることを特徴とする車両用パ
    ワーディストリビュータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用パワーディストリ
    ビュータにおいて、前記入力端子及び出力端子が樹脂モ
    ールドにより一体化され、この樹脂モールドの外側に前
    記各端子の端部が突出していることを特徴とする車両用
    パワーディストリビュータ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両用パワーディストリ
    ビュータにおいて、前記各半導体スイッチング素子を覆
    うように前記樹脂モールドに装着されるカバーを備え、
    このカバーと前記樹脂モールドとにより前記半導体スイ
    ッチング素子を収納するケースが構成されていることを
    特徴とする車両用パワーディストリビュータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の車両用
    パワーディストリビュータにおいて、共通の電源に互い
    に異なる経路を介して接続される複数の入力端子を備え
    ていることを特徴とする車両用パワーディストリビュー
    タ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の車両用パワーディストリ
    ビュータにおいて、各入力端子が同じ向きに突出する状
    態で配列されていることを特徴とする車両用パワーディ
    ストリビュータ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の車両用
    パワーディストリビュータにおいて、全出力端子が同じ
    向きに突出する状態で配列されていることを特徴とする
    車両用パワーディストリビュータ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の車両用パワーディストリ
    ビュータにおいて、全入力端子及び出力端子が同じ向き
    に突出する状態で配列されていることを特徴とする車両
    用パワーディストリビュータ。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の車両用パワーデ
    ィストリビュータにおいて、前記各出力端子の並び方向
    と平行に延び、かつ、前記入力端子と電気的につながる
    素子接続部が各出力端子の奥端に隣接する位置に配せら
    れるとともに、前記各出力端子の配列に合わせてこれら
    の出力端子に対応する半導体スイッチング素子が配列さ
    れ、各半導体スイッチング素子の一方の通電端子が各出
    力端子に電気的に接続され、他方の通電端子が前記素子
    接続部に接続されていることを特徴とする車両用パワー
    ディストリビュータ。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の車両用パワーディストリ
    ビュータにおいて、前記素子接続部上に各半導体スイッ
    チング素子が直接実装されていることを特徴とする車両
    用パワーディストリビュータ。
  10. 【請求項10】 請求項8または9記載の車両用パワー
    ディストリビュータにおいて、前記素子接続部及びこれ
    と電気的につながる入力端子は単一の金属板により一体
    に形成されたものであることを特徴とする車両用パワー
    ディストリビュータ。
  11. 【請求項11】 請求項6〜10のいずれかに記載の車
    両用パワーディストリビュータにおいて、前記各出力端
    子が前記各半導体スイッチング素子の配列ピッチよりも
    小さなピッチで配列されるとともに、各出力端子は、そ
    の突出端から各半導体スイッチング素子の通電端子に向
    かうに従って互いに広がる形状の中継部を有し、その中
    継部に前記各半導体スイッチング素子の通電端子が直接
    接続されていることを特徴とする車両用パワーディスト
    リビュータ。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の車両用パワーディス
    トリビュータにおいて、前記出力端子として、大電流用
    出力端子と、この大電流用出力端子よりも小幅で、か
    つ、当該大電流用出力端子の両外側に配設される複数の
    小電流用出力端子とを備えるとともに、前記大電流用出
    力端子の中継部の経路が前記小電流用出力端子の中継部
    の経路よりも短くなっていることを特徴とする車両用パ
    ワーディストリビュータ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の車
    両用パワーディストリビュータにおいて、前記各出力端
    子の途中部分に過電流発生時に溶断するヒューズ部が設
    けられていることを特徴とする車両用パワーディストリ
    ビュータ。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の車
    両用パワーディストリビュータにおいて、制御回路基板
    と、この制御回路基板と電気的に接続される複数の基板
    用端子とを備えるとともに、これらの基板用端子が金属
    板で構成され、かつ、前記入力端子及び出力端子と同一
    平面上に配列されていることを特徴とする車両用パワー
    ディストリビュータ。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の車両用パワーディス
    トリビュータにおいて、前記基板用端子が前記入力端子
    及び出力端子とともに樹脂モールドにより一体化され、
    この樹脂モールドの外側に前記各端子の端部が突出して
    いることを特徴とする車両用パワーディストリビュー
    タ。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の車両用パワーディス
    トリビュータにおいて、前記各半導体スイッチング素子
    及び回路基板を覆うように前記樹脂モールドに装着され
    るカバーを備え、このカバーと前記樹脂モールドとによ
    り前記半導体スイッチング素子及び回路基板を収納する
    ケースが構成されていることを特徴とする車両用パワー
    ディストリビュータ。
  17. 【請求項17】 請求項14〜16のいずれかに記載の
    車両用パワーディストリビュータにおいて、前記制御回
    路基板が、前記入力端子、出力端子、及び基板用端子が
    配される平面から外れた位置に当該平面と略平行な状態
    で配置されるとともに、前記基板用端子の一方の端部が
    前記制御回路基板に向けて折り起こされ、その折り起こ
    された端部が前記制御回路基板に接続されていることを
    特徴とする車両用パワーディストリビュータ。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の車両用パワーディス
    トリビュータにおいて、前記基板用端子は各半導体スイ
    ッチング素子の通電制御端子と制御回路基板とを接続す
    るための制御用端子を含んでおり、この制御用端子が前
    記出力端子と交互に配列されるとともに、当該制御用端
    子の一方の端部が前記半導体スイッチング素子の通電制
    御端子に直接接続され、他方の端部が前記制御回路基板
    に向けて折り起こされていることを特徴とする車両用パ
    ワーディストリビュータ。
  19. 【請求項19】 請求項17記載の車両用パワーディス
    トリビュータにおいて、前記基板用端子は前記制御回路
    基板に対して外部から信号を入出力するための信号用端
    子を含んでおり、この信号用端子の一方の端部が同じ向
    きに突出する状態でこれら信号用端子が配列され、他方
    の端部が前記回路基板に向けて折り起こされるととも
    に、前記出力端子が前記半導体スイッチング素子を挟ん
    で前記信号用端子と反対側の向きに突出する状態で配列
    されていることを特徴とする車両用パワーディストリビ
    ュータ。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の車両用パワーディス
    トリビュータにおいて、前記基板用端子は各半導体スイ
    ッチング素子の通電制御端子と制御回路基板とを接続す
    るための制御用端子を含んでおり、この制御用端子が前
    記出力端子と交互に配列されるとともに、当該制御用端
    子の一方の端部が前記半導体スイッチング素子の通電制
    御端子に直接接続され、他方の端部が前記制御回路基板
    に向けて折り起こされ、この制御用端子と前記信号用端
    子との間で前記半導体スイッチング素子を跨ぐ位置に前
    記制御回路基板が配されていることを特徴とする車両用
    パワーディストリビュータ。
  21. 【請求項21】 請求項2記載の車両用パワーディスト
    リビュータを製造するための方法であって、単一の金属
    板を所定形状に打ち抜くことにより前記入力端子及び出
    力端子が一体につながった原板を製造する打ち抜き工程
    と、この原板の外側に、当該原板における端子同士のつ
    なぎ部分を外部に露出させる切断用窓及び前記半導体ス
    イッチング素子が実装される領域部分を外部に露出させ
    る素子用窓をもつ樹脂モールドを成形するモールド工程
    と、前記切断用窓を通じて前記つなぎ部分を切断する切
    断工程と、前記素子用窓内に前記半導体スイッチング素
    子を配設する素子配設工程とを含むことを特徴とする車
    両用パワーディストリビュータの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項13記載の車両用パワーディス
    トリビュータを製造するための方法であって、単一の金
    属板を所定形状に打ち抜くことにより前記入力端子及び
    出力端子が一体につながった原板を製造する打ち抜き工
    程と、この原板の外側に、当該原板における端子同士の
    つなぎ部分を外部に露出させる切断用窓と前記半導体ス
    イッチング素子が実装される領域部分を外部に露出させ
    る素子用窓と前記ヒューズ部が設けられる領域部分とを
    外部に露出させるヒューズ用窓とをもつ樹脂モールドを
    成形するモールド工程と、前記切断用窓を通じて前記つ
    なぎ部分を切断する切断工程と、前記素子用窓内に前記
    半導体スイッチング素子を配設する素子配設工程と、前
    記ヒューズ用窓を通じて前記出力端子の途中部分を切断
    し、この切断により形成された端部同士の間にヒューズ
    部を介在させるヒューズ部配設工程とを含むことを特徴
    とする車両用パワーディストリビュータの製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項14記載の車両用パワーディス
    トリビュータを製造するための方法であって、単一の金
    属板を所定形状に打ち抜くことにより前記入力端子、出
    力端子、及び基板用端子が一体につながった原板を製造
    する打ち抜き工程と、この原板の外側に、当該原板にお
    ける端子同士のつなぎ部分を外部に露出させる切断用窓
    及び前記半導体スイッチング素子が実装される領域部分
    を外部に露出させる素子用窓をもつ樹脂モールドを成形
    するモールド工程と、前記切断用窓を通じて前記つなぎ
    部分を切断する切断工程と、前記素子用窓内に前記半導
    体スイッチング素子を配設する素子配設工程とを含むこ
    とを特徴とする車両用パワーディストリビュータの製造
    方法。
  24. 【請求項24】 請求項23記載の車両用パワーディス
    トリビュータの製造方法において、前記モールド工程で
    前記基板用端子の一方の端部を露出させる端子用窓をも
    つ樹脂モールドを成形し、かつ、このモールド工程後
    に、前記端子用窓から基板用端子の端部を制御回路基板
    に向けて折り起こす折り起こし工程と、前記樹脂モール
    ドの外側に制御回路基板を配し、かつ、折り起こした端
    子の端部に接続する基板接続工程とを行うことを特徴と
    する車両用パワーディストリビュータの製造方法。
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