JP2001266287A - 車両交通システム及び車両の走行支援装置 - Google Patents

車両交通システム及び車両の走行支援装置

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JP2001266287A
JP2001266287A JP2000077190A JP2000077190A JP2001266287A JP 2001266287 A JP2001266287 A JP 2001266287A JP 2000077190 A JP2000077190 A JP 2000077190A JP 2000077190 A JP2000077190 A JP 2000077190A JP 2001266287 A JP2001266287 A JP 2001266287A
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vehicles
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JP2000077190A
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English (en)
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Yasuo Uehara
康生 上原
Yutaka Onuma
豊 大沼
Kunihito Sato
国仁 佐藤
Keiichi Nishiyama
景一 西山
Katsuhiko Iwasaki
克彦 岩▲崎▼
Koichi Sawada
耕一 澤田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、車両交通システム及び車両の走行
支援装置に関し、車両を複数台機械的に連結した車両群
内の車両を、軌条によることなく目標軌跡に沿って走行
させること、および、車両群の走行安定性の向上を図る
ことを目的とする。 【解決手段】 車両を複数台機械的に連結した車両隊列
を構成する。車両隊列内の先頭車両100に後続する中
間車両110および最後尾車両は、先頭車両100の走
行位置に応じた信号を信号線48を介して受信し、先頭
車両100の位置と自己の車両の位置との車幅方向の位
置ずれ量ΔYを算出する。そして、その位置ずれ量ΔY
が“0”になるように車両重心回りに回転モーメントM
を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両交通システム
及び車両の走行支援装置に係り、特に、軌条を有しない
路上において、車両を複数台機械的に連結した車両群を
走行させる車両交通システム、及び、軌条を有しない路
上において、車両を複数台機械的に連結した車両群内の
車両として走行する車両に搭載される走行支援装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、陸上を走行する手段としては、
各人が運転する自家用車や、多数の乗客を一度に輸送で
きるバス・電車等が知られている。自家用車は、乗員が
自己の意思で運転操作できるため、移動手段として機動
性に優れている。また、バスや電車は、多数の乗客が一
度に移動できるため、高いエネルギ効率を確保すること
ができる。
【0003】しかしながら、電車やバス等の交通機関で
は、その乗降位置が予め定められているため、移動手段
として各人が不便さを感じざるを得ない場合があり、優
れた機動性を確保することができない。また、自家用車
では、同一方向に移動する車両が多数存在する場合にも
各人が単独で走行させる必要があるため、全体として運
転者の負担が過大になると共に、優れたエネルギ効率を
確保することができないという問題がある。
【0004】そこで、上記の不都合を解決するために、
単独で走行できる車両を複数台機械的に連結した車両群
を構成することが考えられる。かかる構成によれば、車
両群内の車両のうち少なくとも1台の車両が駆動走行す
ることにより、車両群内の各車両を牽引走行させること
ができる。この場合は、バスや電車と同様に、多数の人
が自己の車両を運転することなく一度に移動することが
できる。また、かかる構成において、各車両が運転者の
意思によりその車両群から離脱できるものとすると、単
独で走行できる車両と同様に優れた機動性が確保され
る。従って、かかる車両群によれば、高いエネルギ効率
と高い機動性とを共に実現することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な車両群が、電車のレールの如き予め路面に設置される
軌条に沿うことなく走行するシステムでは、後続車両の
走行軌跡が先行車両の走行軌跡に一致しない等、車両が
目標軌跡から逸脱する事態が生じ得る。かかる事態が生
ずると、車両群内において内輪差や外輪差が生じる等、
車両群を走行させるうえで不都合を招くおそれがある。
【0006】また、上記の如く車両を複数台機械的に連
結した車両群において、先行車両または後続車両が不安
定な挙動を示した場合は、自車両においても不安定な挙
動が現れるおそれがある。このため、車両を複数台機械
的に連結した車両群が軌条に沿うことなく路上を走行で
きるシステムでは、車両の走行安定性が悪化する事態が
生じ得る。
【0007】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、車両を複数台機械的に連結した車両群内の車両
を、軌条によることなく目標軌跡に沿って走行させるこ
とが可能な車両交通システム及び車両の走行支援装置を
提供することを第1の目的とし、また、車両群の走行安
定性の向上を図ることが可能な車両交通システム及び車
両の走行支援装置を提供することを第2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、請求
項1に記載する如く、軌条を有しない路上において、車
両を複数台機械的に連結した車両群を走行させる車両交
通システムであって、前記車両群内の車両の走行する軌
跡が走行すべき目標軌跡に一致するように各車両の走行
を制御することを特徴とする車両交通システムにより達
成される。
【0009】請求項1記載の発明において、車両を複数
台機械的に連結した車両群は、軌条を有しない路上を走
行する。この場合、車両群が走行すべき目標軌跡から逸
脱する事態が生じ得る。これに対して、本発明におい
て、車両群内の車両は、走行する軌跡が目標軌跡に一致
するように走行制御される。従って、本発明によれば、
車両を複数台機械的に連結した車両群内の車両を、軌条
によることなく目標軌跡に沿って走行させることができ
る。
【0010】上記第2の目的は、請求項2に記載する如
く、軌条を有しない路上において、車両を複数台機械的
に連結した車両群を走行させる車両交通システムであっ
て、前記車両群内の一の車両は、走行状態が不安定にな
った場合に、該走行状態に関する情報を該車両群内の他
の車両に送信すると共に、前記一の車両に後続する車両
または先行する車両は、前記一の車両から不安定な走行
状態に関する情報を受信した場合に、該一の車両の走行
状態が安定するように前記後続する車両または前記先行
する車両の挙動を制御することを特徴とする車両交通シ
ステムにより達成される。
【0011】請求項2記載の発明において、車両を複数
台機械的に連結した車両群は、軌条を有しない路上を走
行する。車両群内の車両は、走行状態が不安定になった
場合に、該走行状態に関する情報を該車両群内の他の車
両に送信すると共に、該車両に後続する後続車両または
先行する先行車両は、前記車両から不安定な走行状態に
関する情報を受信した場合に、該車両の走行状態が安定
するように該後続車両または該先行車両の挙動を制御す
る。このため、本発明によれば、車両群内の車両が不安
定な走行状態に陥った場合にも、その前後に存在する車
両においてその是正を図ることができ、車両群の走行安
定性の向上を図ることができる。
【0012】尚、本発明において、「走行状態」とは、
車両が現実に走行する際の車体前後方向、車幅方向、ま
たは上下方向等への車両の挙動、車両前方の状況、車両
の走行する路面状態等をいう。
【0013】上記第1の目的は、請求項3に記載する如
く、軌条を有しない路上において、車両を複数台機械的
に連結した車両群内の車両として走行する車両の走行支
援装置であって、自車両の走行する軌跡と該自車両の走
行すべき目標軌跡との車幅方向の位置ずれ量を検出する
位置ずれ検出手段と、前記位置ずれ検出手段により検出
された位置ずれ量に基づいて、自車両の走行する軌跡が
前記目標軌跡置に一致するように自車両の走行を制御す
る走行制御手段と、を備えることを特徴とする車両の走
行支援装置により達成される。
【0014】請求項3記載の発明において、車両は、軌
条を有しない路上を、車両を複数台機械的に連結した車
両群内の車両として走行する。自車両の走行する軌跡と
自車両の走行すべき目標軌跡との車幅方向の位置ずれ量
が検出される。検出された位置ずれ量が“0”になるよ
うに、すなわち、自車両の走行する軌跡が目標軌跡に一
致するように自車両の走行が制御される。このため、本
発明によれば、自車両の走行する軌跡を目標軌跡に一致
させることができる。従って、本発明によれば、車両を
複数台機械的に連結した車両群内の車両を、軌条による
ことなく目標軌跡に沿って走行させることができる。
【0015】上記第1の目的は、請求項4に記載する如
く、請求項3記載の車両の走行支援装置において、前記
目標軌跡が、前記車両群内の該自車両に先行する車両の
走行した軌跡であることを特徴とする車両の走行支援装
置により達成される。
【0016】請求項4記載の発明において、自車両の走
行する軌跡が先行車両の走行した軌跡に一致するよう
に、自車両の走行が制御される。このため、本発明によ
れば、自車両の走行する軌跡を先行車両の走行した軌跡
に一致させることができる。従って、本発明によれば、
車両群内の車両において、先行する車両に対して内輪差
や外輪差が生じるのを回避させることができる。
【0017】上記第1の目的は、請求項5に記載する如
く、請求項3または4記載の車両の走行支援装置におい
て、車体前部または車体後部の、前記車両群内の他の車
両と連結する部位に作用する荷重を検出する力覚検出手
段を備え、前記走行制御手段は、更に、前記力覚検出手
段により検出された荷重に基づいて走行制御を実行する
ことを特徴とする車両の走行支援装置により達成され
る。
【0018】請求項5記載の発明において、車体前部ま
たは車体後部の他の車両と連結する部位には、該他の車
両と自車両との位置関係に応じた荷重が作用する。車両
が直進走行する状況下では、上記部位に作用する荷重に
応じた車両の挙動が実現される。従って、この場合は、
車両の挙動に応じて、すなわち、上記部位の荷重に応じ
て車両の走行制御を変化させることが適切である。そこ
で、本発明において、他の車両と連結する部位の荷重が
検出され、その検出された荷重と上記の位置ずれ量とに
基づいて自車両の走行が制御される。このため、本発明
によれば、自車両の走行する軌跡を容易に目標軌跡に一
致させることができる。
【0019】上記第1の目的は、請求項6に記載する如
く、軌条を有しない路上において、車両を複数台機械的
に連結した車両群内の車両として走行する車両の走行支
援装置であって、車体前部の、前記車両群内の自車両に
先行する車両と連結する部位に作用する荷重を検出する
力覚検出手段と、前記力覚検出手段により検出された荷
重に基づいて、自車両の走行する軌跡が前記先行する車
両の走行した軌跡に一致するように自車両の走行を制御
する走行制御手段と、を備えることを特徴とする車両の
走行支援装置により達成される。
【0020】請求項6記載の発明において、車体前部の
先行車両と連結する部位には、該先行車両と自車両との
位置関係に応じた荷重が作用する。車両が直進走行する
状況下では、上記部位に作用する荷重に応じた車両の挙
動が実現される。このため、上記部位に作用する荷重が
検出されれば、車両の挙動を把握することができる。自
車両が先行車両に対して車幅方向に位置ずれを起こして
いる場合は、その位置ずれが修正されるように、上記部
位に作用する荷重に基づいて自車両の走行が制御され
る。従って、本発明によれば、自車両の走行する軌跡を
先行車両の走行した軌跡に一致させることができ、先行
する車両に対して内輪差や外輪差が生ずるのを回避させ
ることができる。
【0021】上記第2の目的は、請求項7に記載する如
く、軌条を有しない路上において、車両を複数台機械的
に連結した車両群内の車両として走行する車両の走行支
援装置であって、前記車両群内の車両の走行状態に関す
る情報を取得する他車情報取得手段と、前記他車情報取
得手段により取得された走行状態に関する情報に基づい
て自車両の挙動を制御する挙動制御手段と、を備えるこ
とを特徴とする車両の走行支援装置により達成される。
【0022】請求項7記載の発明において、車両は、軌
条を有しない路上を、車両を複数台機械的に連結した車
両群内の車両として走行する。かかる車両において、車
両群内の他の車両から通信される該他の車両の走行状態
に関する情報が取得される。自車両は、該他の車両の走
行状態に基づいて挙動制御される。このため、本発明に
よれば、他の車両の走行状態に合わせて自車両の走行を
適切に制御することができる。
【0023】上記第2の目的は、請求項8に記載する如
く、請求項7記載の車両の走行支援装置において、前記
挙動制御手段は、自車両の走行状態が該自車両に先行す
る車両の走行状態に比して安定するように挙動制御を実
行することを特徴とする車両の走行支援装置により達成
される。
【0024】請求項8記載の発明において、自車両は、
走行状態が先行車両の走行状態に比して安定するように
挙動制御される。このため、本発明によれば、車両群内
の先行車両が不安定な状態に陥った場合にも、自車両が
不安定な走行状態に陥るのを回避することができる。
【0025】また、上記第2の目的は、請求項9に記載
する如く、請求項7記載の車両の走行支援装置におい
て、前記挙動制御手段は、該自車両に後続する車両また
は先行する車両の走行状態が安定するように挙動制御を
実行することを特徴とする車両の走行支援装置により達
成される。
【0026】請求項9記載の発明において、自車両は、
後続車両または先行車両の走行状態が安定するように挙
動制御される。このため、本発明によれば、車両群内の
後続車両または先行車両が不安定な走行状態に陥った際
に自車両においてその是正を図ることができ、車両群全
体として走行安定性の向上を図ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明の一実
施例である車両交通システムに適用される車両の車載装
置のシステム構成図を示す。本実施例において、車両
は、車体前部または車体後部において他の車両と機械的
に連結された状態で走行する。以下、車両を複数台機械
的に連結した隊列を車両隊列と称し、また、自車両の車
体前部に連結する車両を前部連結車両と、車体後部に連
結する車両を後部連結車両と、それぞれ称す。本実施例
において、車両隊列は、予め路面に設置されるレール等
に沿うことなく、該車両隊列内の先頭車両の走行に従っ
て、すなわち、先頭車両の乗員の運転操作に従って走行
する。
【0028】図1に示す如く、車載装置は、電子制御ユ
ニット(以下、ECUと称す)10を備えており、EC
U10により制御される。車両は、左前輪FLと右前輪
FRとを連結する車軸12に設けられた前輪駆動用モー
タ14、および、左後輪RLと右後輪RRとを連結する
車軸16に設けられた後輪駆動用モータ18を備えてい
る。以下、前輪駆動用モータ14および後輪駆動用モー
タ18を総称する場合は、単に駆動用モータ14,18
と称す。前輪駆動用モータ14には切替スイッチ20
が、後輪駆動用モータ18には切替スイッチ22が接続
されている。切替スイッチ20,22には、インバータ
24,26を介してバッテリ28が接続されていると共
に、電力線30が接続されている。
【0029】電力線30は、車体前部および車体後部に
おいて連結された前部連結車両および後部連結車両へ向
けて電力を伝送するための、また、前部連結車両および
後部連結車両からの電力を伝送させるための電線であ
り、車体前部および車体後部に向けて延在している。切
替スイッチ20,22は、それぞれECU10に接続さ
れている。切替スイッチ20は、ECU10からの指令
信号に従って、前輪駆動用モータ14、インバータ2
4、および電力線30の導通状態を切り替える。また、
切替スイッチ22は、ECU10からの指令信号に従っ
て、後輪駆動用モータ18、インバータ26、および電
力線30の導通状態を切り替える。
【0030】駆動用モータ14,18は、それぞれ、イ
ンバータ24,26を介してバッテリ28から電力が供
給されることにより前輪FL,FRまたは後輪RL,R
Rを駆動させる駆動トルクを発生する。また、駆動用モ
ータ14,18は、それぞれ、車軸12,16側からト
ルクが入力された場合にそのトルクを電気エネルギに変
換して電力を発生する可変容量の発電機として機能す
る。駆動用モータ14,18が発電機として機能する際
には、車軸12,16の回転を制動する回生制動トルク
が発生する。この際、駆動用モータ14,18は、回生
制動トルクと車軸12,16の回転速度とに応じた回生
電力を発生する。
【0031】駆動用モータ14,18は、それぞれ、E
CU10により制御される。ECU10は、車両におい
て制動トルクが要求される場合は、要求される制動トル
クに応じた回生制動トルクが生ずるように駆動用モータ
14,18を制御する。駆動用モータ14,18は、そ
れぞれ、ECU10からの指令信号に応じた回生制動ト
ルクおよび回生電力を発生する。前輪駆動用モータ14
で発生した回生電力は切替スイッチ20に、後輪駆動用
モータ18で発生した回生電力は切替スイッチ22に、
それぞれ供給される。
【0032】切替スイッチ20が前輪駆動用モータ14
と電力線30とを導通されている場合、又は、切替スイ
ッチ22が後輪駆動用モータ18と電力線30とを導通
させている場合は、前輪駆動用モータ14または後輪駆
動用モータ18で発生した回生電力を電力線30を介し
て前部連結車両および後部連結車両に伝送することがで
きると共に、前部連結車両および後部連結車両から伝送
された電力を前輪駆動用モータ14または後輪駆動用モ
ータ18へ供給することができる。
【0033】また、切替スイッチ20が前輪駆動用モー
タ14とインバータ24とを導通させている場合、又
は、切替スイッチ22が後輪駆動用モータ18とインバ
ータ26とを導通させている場合は、バッテリ28から
前輪駆動用モータ14または後輪駆動用モータ18へ電
力を供給することができると共に、前輪駆動用モータ1
4または後輪駆動用モータ18で発生した回生電力をバ
ッテリ28に回収することができる。
【0034】更に、切替スイッチ20が電力線30とイ
ンバータ24とを導通させている場合、又は、切替スイ
ッチ22が電力線30とインバータ26とを導通させて
いる場合は、バッテリ28から電力線30を介して前部
連結車両および後部連結車両へ電力を供給することがで
きると共に、前部連結車両および後部連結車両から伝送
された電力をバッテリ28に回収することができる。
【0035】ECU10には、アクセルペダル(図示せ
ず)の近傍に配設されたアクセル開度センサ32が接続
されている。アクセル開度センサ32は、アクセルペダ
ルの開度(以下、アクセル開度と称す)に応じた信号を
出力する。ECU10は、アクセル開度センサ32の出
力信号に基づいてアクセル開度ACCPを検出し、車両
に要求されている駆動トルク(以下、要求駆動トルクと
称す)を算出する。
【0036】インバータ24,26は、それぞれ、EC
U10により制御される。ECU10は、車両において
駆動トルクが要求されている場合は、要求駆動トルクに
応じた電力が前輪駆動用モータ14および後輪駆動用モ
ータ18に供給されるようにインバータ24,26を制
御する。この際、前輪駆動用モータ14への電力と後輪
駆動用モータ18への電力との比は、後述の如く車両の
走行状態に応じて可変される。駆動用モータ14,18
は、それぞれ、バッテリ28からインバータ24,26
を介して電力が供給された場合、その電力に応じた駆動
トルクを発生する。
【0037】また、ECU10には、ブレーキペダル
(図示せず)の近傍に配設されたブレーキストロークセ
ンサ34が接続されている。ブレーキストロークセンサ
34は、ブレーキペダルの操作量(以下,ブレーキ操作
量と称す)に応じた電気信号を出力する。ECU10
は、ブレーキストロークセンサ34の出力信号に基づい
てブレーキ操作量BRKを検出する。
【0038】各車輪FL,FR,RL,RRには、車輪
と共に回転するディスクロータ40 FL,40FR,4
RL,40RRが配設されている。以下、ディスクロ
ータ40FL,40FR,40RL,40RRを総称す
る場合は、単にディスクロータ40と称す。ディスクロ
ータ40の外周部には、キャリパ42が配設されてい
る。キャリパ42は、ブレーキモータ44およびブレー
キパッド(図示せず)を有しており、ブレーキモータ4
4が回転駆動されることによりブレーキパッドをディス
クロータ40の表面に押圧する。ブレーキパッドがディ
スクロータ40に押圧されると、その押圧力に応じた制
動力が、すなわち、ブレーキモータ44の作動状態に応
じた制動力が発生する。この際、制動力は、車輪FL,
FR,RL,RRの回転を制動させる。
【0039】ブレーキモータ44は、ECU10に接続
されている。ブレーキモータ44は、ECU10からモ
ータ電流が供給されていない場合は回転が禁止された状
態に維持されている一方、ECU10からモータ電流が
供給された場合にそのモータ電流に応じた回転トルクを
発生する。各ブレーキモータ44へのモータ電流の比
は、後述の如く車両の走行状態に応じて可変される。
【0040】ディスクロータ40の外周部には、また、
車輪速センサ46が配設されている。車輪速センサ46
は、ディスクロータ40の回転速度、すなわち、車輪F
L,FR,RL,RRの回転速度に応じた周期でパルス
信号を出力する。車輪速センサ46の出力信号は、EC
U10に供給されている。ECU10は、車輪速センサ
46の出力信号に基づいて各車輪FL,FR,RL,R
Rの車輪速VFL,V FR,VRL,VRRを検出し、
車体速度SPDを検出する。
【0041】ECU10には、信号線48が接続されて
いる。信号線48は、車体前部および車体後部において
連結された前部連結車両および後部連結車両へ向けて情
報を通信するための、また、前部連結車両および後部連
結車両からの情報を通信させるための電線であり、電力
線30と同様に車体前部および車体後部に向けて延在し
ている。
【0042】車体の前部中央には、該車両が前部連結車
両と連結するための前部連結部50が、車体の後部中央
には、該車両が後部連結車両と連結するための後部連結
部52が、それぞれ配設されている。以下、前部連結部
50および後部連結部52を総称する場合は、単に連結
部50,52と称す。上記の信号線48および電力線3
0は、共に前部連結部50および後部連結部52に連通
しており、それぞれ前部連結部50および後部連結部5
2の所定位置に開放されている。
【0043】自車両が前部連結車両と連結する際は、自
車両の前部連結部50が前部連結車両の後部連結部52
と連結する。また、自車両が後部連結車両と連結する際
は、自車両の後部連結部52が後部連結車両の前部連結
部50と連結する。車両間で前部連結部50と後部連結
部52とが連結した場合は、両者の電力線30が互いに
接続されると共に、両者の信号線48が互いに接続され
る。
【0044】後部連結部52は、略球状に形成された部
材で構成されている。また、前部連結部50は、後部連
結部52の球状部を包含できるように中空部材で構成さ
れている。かかる構成において、自車両は、前部連結部
50が前部連結車両の後部連結部52に対して所定範囲
内で摺動可能となるように、また、後部連結部52が後
部連結車両の前部連結部50に対して所定範囲内で摺動
可能となるように構成される。
【0045】前部連結部50の内面近傍、および、後部
連結部52の外面近傍には、力覚センサ54,56が配
設されている。力覚センサ54,56は、前部連結部5
0または後部連結部52の表面に3次元的に作用する荷
重に応じた電気信号を出力する。力覚センサ54,56
の出力信号は、それぞれECU10に供給されている。
ECU10は、力覚センサ54,56の出力信号に基づ
いて前部連結部50または後部連結部52の表面に3次
元的に作用する荷重を検出する。
【0046】上記の構成において、前部連結部50の前
部に大きな荷重が作用する場合は、自車両が前部連結車
両に引っ張られていると判断でき、一方、前部連結部5
0の後部に大きな荷重が作用する場合は、自車両が前部
連結車両を押圧していると判断できる。また、後部連結
部52の前部に大きな荷重が作用する場合は、自車両が
後部連結車両を引っ張っていると判断でき、一方、後部
連結部52の後部に大きな荷重が作用する場合は、自車
両が後部連結車両に押圧されていると判断できる。
【0047】また、上記の構成において、前部連結部5
0または後部連結部52の車幅方向のいずれかの部位に
大きな荷重が作用する場合は、自車両が前部連結車両ま
たは後部連結車両に対して進行方向の異なる方向に向け
て走行している、すなわち、自車両の車体が向く方向と
前部連結車両または後部連結車両の車体が向く方向とが
一致していないと判断できる。
【0048】図2に示す如く、車両は、前輪操舵装置6
0および後輪操舵装置62を備えている。前輪操舵装置
60は、左前輪FLと右前輪FRとをナックルアーム6
4を介して互いに連結させるラックバー66を備えてい
る。ラックバー66には、前輪操舵用モータ68が係合
されている。前輪操舵用モータ68は、ECU10に接
続されており、ECU10から指令信号が供給されるこ
とにより、その指令信号に応じた駆動力をラックバー6
6に付与する。すなわち、前輪操舵装置60は、前輪操
舵用モータ68を動力源にして前輪FL,FRを転舵さ
せる。
【0049】また、後輪操舵装置62は、左後輪RLと
右後輪RRとをナックルアーム70を介して互いに連結
させるラックバー72を備えている。ラックバー72に
は、後輪操舵用モータ74が係合されている。後輪操舵
用モータ74は、ECU10に接続されており、ECU
10から指令信号が供給されることにより、その指令信
号に応じた駆動力をラックバー72に付与する。すなわ
ち、後輪操舵装置62は、後輪操舵用モータ74を動力
源にして後輪RL,RRを転舵させる。
【0050】ECU10には、操舵角センサ76が接続
されている。操舵角センサ76は、乗員の操作するステ
アリングホイール78に固定されるステアリングシャフ
ト80の外周に配設されている。操舵角センサ76は、
ステアリングホイール78の操舵角(以下、ステア角と
称す)に応じた信号を出力する。ECU10は、操舵角
センサ76の出力信号に基づいてステア角θを検出す
る。そして、ステア角θおよび車体速度SPDに応じた
舵角が確保されるように前輪操舵用モータ68および後
輪操舵用モータ74に指令信号を供給する。
【0051】ECU10には、前輪FL,FRのラック
バー66に配設された前輪舵角センサ82、および、後
輪RL,RRのラックバー72に配設された後輪舵角セ
ンサ84が接続されている。前輪舵角センサ82は、前
輪FL,FRの舵角(以下、前輪舵角と称す)に応じた
信号を出力する。また、後輪舵角センサ84は、後輪R
L,RRの舵角(以下、後輪舵角と称す)に応じた信号
を出力する。ECU10は、前輪舵角センサ82の出力
信号に基づいて前輪舵角δを検出すると共に、後輪舵
角センサ84の出力信号に基づいて後輪舵角δを検出
する。
【0052】ECU10には、ヨーレートセンサ86が
接続されている。ヨーレートセンサ86は、車両の重心
回りに生じる回転角速度(以下、ヨーレートと称す)に
応じた信号を出力する。ECU10は、ヨーレートセン
サ86の出力信号に基づいて車両に生じるヨーレートγ
を検出する。
【0053】ECU10には、横加速度センサ88、上
下加速度センサ89、および前後加速度センサ90が接
続されている。横加速度センサ88は、車両の重心付近
に車幅方向に作用する加速度(以下、横加速度と称す)
に応じた信号を出力する。上下加速度センサ89は、車
両の重心付近に上下方向に作用する加速度(以下、上下
加速度と称す)に応じた信号を出力する。また、前後加
速度センサ90は、車両の重心付近に車体前後方向に作
用する加速度(以下、前後加速度と称す)に応じた信号
を出力する。ECU10は、横加速度センサの出力信号
に基づいて横加速度Gを検出し、上下加速度センサ8
9の出力信号に基づいて上下加速度Gを検出すると共
に、前後加速度センサ90の出力信号に基づいて前後加
速度Gを検出する。
【0054】ECU10には、レーザレーダセンサ92
が接続されている。レーザレーダセンサ92は、例えば
車体前部のフロントグリル付近に配設されており、車両
前方の所定領域内に向けてレーザ光を照射する発光部
と、車両前方に照射されたレーザ光の反射光を受光する
受光部と、を備えている。レーザレーダセンサ92は、
車両前方が所定周期で2次元的にスキャニングされるよ
うに構成されている。レーザレーダセンサ92は、発光
部からレーザ光が照射された後に該レーザ光が受光部で
受光されるまでの時間、および、反射光の入射角度に応
じた信号を出力する。ECU10は、レーザレーダセン
サ92の出力信号に基づいて、自車両の前方の所定領域
内に存在する物体の有無と、その物体と自車両との距離
を検出する。
【0055】ECU10には、また、GPS等を利用し
て自車両の位置を検出するナビゲーション装置94が接
続されている。ナビゲーション装置94は、予め記憶さ
れている地図情報と自車両の位置とに基づいて、現時点
における自車両の地図上の位置を検出する。
【0056】次に、図3を参照して、本実施例の車両交
通システムの動作について説明する。図3は、本実施例
の車両交通システムにおける車両隊列を模式的に表した
図を示す。尚、以下では、車両隊列が3台の車両により
構成されている場合について説明する。この際、車両隊
列内の車両を、先頭の車両から順に、先頭車両100、
中間車両110、および最後尾車両120とする。
【0057】車両隊列が実現される場合、車両隊列内に
おいて、各車両のECU10が信号線48を介して互い
に接続されると共に、各車両のバッテリ28、前輪駆動
用モータ14、および後輪駆動用モータ18が電力線3
0を介して互いに並列に接続される。この場合、車両隊
列内において、車両間で指令信号の授受が可能になると
共に、バッテリ28や駆動用モータ14,18による回
生電力の授受が可能になる。各車両のECU10間で信
号の授受が行われれば、自己の車両における情報を速や
かに他の車両に伝達することができると共に、他の車両
における情報を自己の車両に速やかに取り入れることが
できる。また、各車両間で電力の授受が行われれば、自
己の車両が保有する電力を他の車両に供給することがで
きると共に、他の車両が保有する電力を自己の車両に供
給されることができる。
【0058】本実施例において、車両隊列は、上述の如
く、レール等に沿うことなく、該車両隊列内の先頭車両
100の乗員の運転操作に従って走行する。この場合、
先頭車両100以外の中間車両110および最後尾車両
120は、乗員が運転操作を行うことなく走行すること
ができる。
【0059】まず、先頭車両100の乗員がアクセル操
作を行った場合の動作について説明する。
【0060】先頭車両100においてアクセル操作が行
われている状況下、発進時、急加速時や登坂時等の負荷
が大きい場合には、車両隊列に大きな駆動力を発生させ
る必要がある。そこで、かかる場合は、車両隊列内の各
車両において自己のバッテリ28が保有する電力を用い
て駆動用モータ14,18が駆動される。
【0061】具体的には、先頭車両100のECU10
は、アクセル開度ACCPおよび車体速度SPDに基づ
いて検出される要求駆動トルクが所定のしきい値に比し
て大きい場合は、要求駆動トルクに応じた電力が駆動用
モータ14,18に供給されるようにインバータ24,
26および切替スイッチ20,22を制御すると共に、
中間車両110および最後尾車両120のECU10に
対して駆動用モータ14,18を駆動させるための信号
(以下、駆動要求信号と称す)および要求駆動トルクに
応じた信号を信号線48を介して出力する。また、中間
車両110および最後尾車両120のECU10は、駆
動要求信号と要求駆動トルクに応じた信号とが共に供給
された場合は、駆動要求トルクに応じた電力が自己の駆
動用モータ14,18に供給されるように自己のインバ
ータ24,26および切替スイッチ20,22を制御す
る。従って、かかる手法によれば、先頭車両100にお
いて要求駆動トルクが大きい場合にも、車両隊列内の各
車両の駆動用モータ14,18が駆動されることで、車
両隊列に大きな駆動力が確保される。
【0062】先頭車両100においてアクセル操作が行
われている状況下、定常走行時や緩加速時等の負荷が小
さい場合には、車両隊列にあまり大きな駆動力を発生さ
せる必要はない。そこで、かかる場合は、車両隊列の先
頭車両100のみにおいて自己のバッテリ28を用いて
駆動用モータ14,18が駆動される。従って、かかる
手法によれば、先頭車両100において要求駆動トルク
が小さい場合は、中間車両110および最後尾車両12
0に駆動力を発生させなくても、車両隊列を適正に走行
させることができる。
【0063】また、先頭車両100においてアクセル操
作が行われた際に先頭車両100のバッテリ28に要求
駆動トルクに対応するだけの電力が残存していない場合
には、そのバッテリ28を用いて先頭車両100を駆動
走行させることができない。そこで、かかる場合は、先
頭車両100以外の中間車両110または最後尾車両1
20が自己のバッテリ28を用いて駆動走行することに
より車両隊列が走行する。
【0064】具体的には、先頭車両100のECU10
は、アクセル操作が行われた際にバッテリ28の残存容
量が所定のしきい値に比して小さい場合は、先頭車両1
00のバッテリ28の残存容量が低下したことを表示す
る信号(以下、バッテリ容量低下信号と称す)、およ
び、要求駆動トルクに応じた信号を信号線48を介して
中間車両110および最後尾車両120のECU10へ
向けて出力する。
【0065】中間車両110のECU10は、バッテリ
容量低下信号が供給された際に自己のバッテリ28の残
存容量が所定のしきい値に比して大きい場合は、自己の
インバータ24,26と駆動用モータ14,18とが導
通するように切替スイッチ20,22を制御すると共
に、要求駆動トルクに応じた電力が自己の駆動用モータ
14,18に供給されるように自己のインバータ24,
26を制御する。
【0066】一方、中間車両110のECU10は、バ
ッテリ容量低下信号が供給された際に自己のバッテリ2
8の残存容量が所定のしきい値を超えていない場合は、
中間車両110のバッテリ28の残存容量が低下したこ
とを表示するバッテリ容量低下信号を信号線48を介し
て最後尾車両120のECU10へ向けて出力する。こ
の場合、最後尾車両120のECU10は、要求駆動ト
ルクに応じた電力が自己のバッテリ28から自己の駆動
用モータ14,18に供給されるようにインバータ2
4,26および切替スイッチ20,22を制御する。従
って、かかる手法によれば、先頭車両100を駆動走行
させることができなくなった場合にも、他の車両を駆動
走行させることができるため、車両隊列の走行を継続さ
せることができる。
【0067】次に、先頭車両100の乗員がアクセル操
作を解除した場合またはブレーキ操作を行った場合の動
作について説明する。
【0068】先頭車両100においてアクセル操作が解
除された場合、または、ブレーキ操作が行われた場合に
は、先頭車両100の乗員が車両の減速を意図している
と判断できる。そこで、かかる場合は、車両隊列内の各
車両において駆動用モータ14,18に回生制動トルク
を発生させると共に、ブレーキモータ44に制動トルク
を発生させる。
【0069】具体的には、先頭車両100のECU10
は、アクセル操作の解除やブレーキ操作により減速要求
がなされた場合は、その要求減速度に応じた制動トルク
が生ずるように駆動用モータ14,18およびブレーキ
モータ44を制御すると共に、中間車両110および最
後尾車両120のECU10に対して駆動用モータ1
4,18およびブレーキモータ44を駆動させるための
信号(以下、制動要求信号と称す)および要求減速度に
応じた信号を信号線48を介して出力する。また、中間
車両110および最後尾車両120のECU10は、制
動要求信号と要求減速度に応じた信号が共に供給された
場合は、要求減速度に応じた制動トルクが生ずるように
駆動用モータ14,18およびブレーキモータ44を制
御する。従って、かかる手法によれば、先頭車両100
において減速要求がなされた場合にも、車両隊列内の各
車両の駆動用モータ14,18およびブレーキモータ4
4が駆動されることで、車両隊列に大きな制動力が発生
する。
【0070】車両隊列内の各車両において駆動用モータ
14,18に回生制動トルクが発生した場合、回生電力
が発生する。先頭車両100のECU10は、減速要求
がなされた際にバッテリ28に残存する容量が小さい場
合は、駆動用モータ14,18とインバータ24,26
とが導通するように切替スイッチ20,22を制御す
る。また、減速要求がなされた際にバッテリ28に残存
する容量が大きい場合は、駆動用モータ14,18と電
力線30とが導通するように切替スイッチ20,22を
制御する。
【0071】このため、各車両の駆動用モータ14,1
8に生じた回生電力は、バッテリ28の残存容量が小さ
い場合は自己のバッテリ28に回収され、残存容量が大
きい場合は他の車両のバッテリ28に回収される。すな
わち、各車両に生じた回生電力は、自己の車両のバッテ
リ28に回収されるだけでなく、他の車両のバッテリ2
8に回収される場合がある。従って、本実施例によれ
ば、自己の車両のバッテリ28がフル充電されている際
に回生電力が外部に捨てられることが抑制されるので、
各車両の回生電力を効果的に回収することができる。
【0072】次に、先頭車両100の乗員がステアリン
グ操作を行った場合の動作について説明する。
【0073】ところで、本実施例のシステムは、3台の
車両が機械的に連結された車両隊列に適用される。ま
た、この車両隊列は、予め路面に設置されるレール等に
沿うことなく路上を走行できる。このため、先頭車両1
00においてステアリング操作が行われた際に先頭車両
100の車輪のみが転舵されるものとすると、先頭車両
100に後続する中間車両110や最後尾車両120
が、先頭車両100の走行軌跡に沿って走行することが
できなくなり、車両隊列内において内輪差や外輪差等が
生じる等の不都合が生じてしまう。
【0074】そこで、本実施例のシステムにおいては、
先頭車両100の走行軌跡に沿って中間車両110およ
び最後尾車両120が走行できるように中間車両110
および最後尾車両120の走行が制御される。本実施例
のシステムは、先頭車両100の走行軌跡と一致するよ
うに中間車両110および最後尾車両120の走行を制
御する点に第1の特徴を有している。
【0075】また、車両走行中には、車両に対する横加
速度が大きくなることで車体に大きなローリングが生じ
ることにより、あるいは、車両が路面にある凹凸を乗り
越えることで車体に大きなピッチングが生じることによ
り、車両が不安定な挙動を示す場合がある。車両隊列内
の車両が不安定な挙動を示した場合は、車両隊列の走行
安定性の悪化を防止すべく、その車両の挙動を安定させ
る必要があると共に、その車両の挙動に伴って他の車両
の挙動が不安定になるのを確実に防止する必要がある。
【0076】そこで、本実施例のシステムにおいては、
車両隊列内の車両が不安定な挙動を示した場合には、そ
の車両の挙動が安定するように、また、その車両の挙動
に伴って他の車両の挙動が不安定にならないように他の
車両の走行が制御される。本実施例のシステムは、車両
隊列内の車両が不安定な挙動を示した場合に、先行する
車両または後続の車両においてかかる制御を実行する点
に第2の特徴を有している。
【0077】図4は、本実施例において、直進走行中に
車両隊列内の各車両の、先頭車両100との車幅方向の
位置ずれを補正する際の動作を説明するための図を示
す。また、図5は、本実施例において、旋回中に車両隊
列内の各車両の、先頭車両100との車幅方向の位置ず
れを補正する際の動作を説明するための図を示す。尚、
以下では、先頭車両100に連結する中間車両110で
行われる動作について説明する。
【0078】直進走行中に、中間車両110が先頭車両
100に対して位置ずれを起こすことなく先頭車両10
0に牽引されている場合には、中間車両110の前部連
結部50の前部に、荷重が均等に作用する。一方、直進
走行中に、中間車両110が図4に示す如く先頭車両1
00に対して車幅方向に位置ずれを引き起こした場合に
は、中間車両110の前部連結部50の前部の、先頭車
両100の進行方向に対する中間車両110の進行方向
に応じた部位に大きな荷重が作用する。
【0079】このため、直進走行中においては、力覚セ
ンサ54,56を用いて連結部50,52に作用する荷
重の分布状況を検出することとすれば、中間車両110
の進行方向と先頭車両100の進行方向とのずれ角を検
出することができ、そのずれ角に基づいて中間車両11
0と先頭車両100との車幅方向の位置ずれ量を検出す
ることが可能となる。
【0080】本実施例の如き車両隊列においては、車両
の前部連結部50が旋回外側へ向けて押圧されると、あ
るいは、旋回外側から引っ張られると、該車両が旋回外
側に回頭する。一方、前部連結部50が旋回内側へ向け
て押圧されると、あるいは、旋回内側から引っ張られる
と、該車両が旋回内側に回頭する。また、車両の後部連
結部52が旋回外側へ向けて押圧されると、あるいは、
旋回外側から引っ張られると、該車両が旋回内側に回頭
する。一方、後部連結部52が旋回内側へ向けて押圧さ
れると、あるいは、旋回内側から引っ張られると、該車
両が旋回外側に回頭する。
【0081】従って、中間車両110が図4に示す如く
直進走行中に先頭車両100の走行軌跡の左側を走行す
る状況下、および、中間車両110が図5に示す如く旋
回中に先頭車両100の走行軌跡の内側を走行する状況
下において、中間車両110の走行軌跡と先頭車両10
0の走行軌跡とを一致させるためには、すなわち、中間
車両110および最後尾車両120の走行する位置を先
頭車両100の走行した位置まで補正するためには、中
間車両110が旋回外側を向くように車両重心回りに回
転モーメントを発生させることが適切である。一方、中
間車両110が直進走行中に先頭車両100の走行軌跡
の右側を走行する状況下、および、中間車両110が旋
回中に先頭車両100の走行軌跡の外側を走行する状況
下において、車両の走行軌跡を速やかに一致させるため
には、中間車両110が旋回内側を向くように車両重心
回りに回転モーメントを発生させることが適切である。
【0082】また、車両隊列内の車両に現れた車幅方向
の不安定な挙動を安定させるためには、また、車両の不
安定な挙動に伴って他の車両の車幅方向の挙動が不安定
になるのを回避するためには、不安定な挙動を示した車
両とは別に、その不安定な挙動の発生が抑制されるよう
に他の車両において車両重心回りに回転モーメントを発
生させることが考えられる。
【0083】本実施例の如く車両を機械的に連結した車
両隊列においては、車両に車両重心回りに回転モーメン
トが発生すると、その車両の前部連結部50および後部
連結部52に車幅方向へ向かう力が作用する。この場
合、この力は、車両に連結する前部連結車両及び後部連
結車両の連結部50,52に伝達され、前部連結車両及
び後部連結車両を転舵させる力として作用する。このた
め、前部連結車両または後部連結車両が車幅方向に不安
定な挙動を示した場合に、自己の車両に回転モーメント
を発生させることによれば、その不安定な挙動を安定化
させることが可能となる。
【0084】車両重心回りに回転モーメントを発生させ
る手法としては、前輪FL,FRを転舵すること、
後輪RL,RRを転舵すること、各車輪の制動力の配
分比を変更すること、各車輪の駆動力の配分比を変更
すること、および、駆動力と制動力との差を変更する
ことが考えられる。かかる手法によれば、車両重心回り
に回転モーメントが発生することで、各車両の走行軌跡
を速やかに一致させることが可能となると共に、車両に
生じた不安定な挙動を安定させることが可能となる。
【0085】また、車両隊列内の車両に生じたピッチン
グを抑制するためには、その車両の前部連結部50およ
び後部連結部52に前後方向の大きな張力を発生させる
ことが考えられる。連結部50,52に前後方向の大き
な張力を発生させるためには、連結部50,52におけ
る一方の車両の駆動力・制動力と他方の車両の駆動力・
制動力との差を大きくすることが考えられる。一方の車
両の駆動力・制動力と他方の車両の駆動力・制動力との
差が大きくなると、連結部50,52における摩擦力が
増大することで、ピッチングが生じ難くなる。このた
め、かかる手法によれば、車両に生じるピッチングを抑
制することが可能となる。
【0086】以下、上述した特徴的機能を実現するため
の処理の内容について説明する。
【0087】本実施例において、先頭車両100のEC
U10は、自己の位置を検出した場合、その位置に応じ
た信号を信号線48を介して中間車両110および最後
尾車両120に送信する。中間車両110および最後尾
車両120のECU10は、先頭車両100の走行した
位置に応じた信号を受信した場合、その位置と自己の車
両の走行する位置とが一致するように自車両の挙動を変
更する。
【0088】図6は、上記第1の特徴点を実現すべく、
本実施例の各車両のECU10が実行する制御ルーチン
の一例のフローチャートを示す。図6に示すルーチン
は、所定時間ごとに繰り返し実行されるルーチンであ
る。図6に示すルーチンが起動されると、まずステップ
200の処理が実行される。
【0089】ステップ200では、信号線48を介して
受信された先頭車両100の位置情報を記憶する処理が
実行される。
【0090】ステップ202では、車輪速センサ46の
出力信号に基づいて検出される自車両の車体速度SP
D、および、車両隊列内における自車両の車輪と先頭車
両100の車輪との距離Xに基づいて、自車両が上記ス
テップ200で受信された先頭車両100の位置に到達
すべき到達目標時刻Tが算出される。
【0091】ステップ204では、到達目標時刻Tが経
過した時点での、ナビゲーション装置94の出力信号に
基づいて検出される自車両の位置と、上記ステップ20
0で記憶された先頭車両100の位置との車幅方向の位
置ずれ量ΔYが算出される。
【0092】ステップ206では、自車両を滑らかに走
行させつつ上記の位置ずれ量ΔYを速やかに“0”にす
るのに必要な、自己の連結部50,52に作用させるべ
き車幅方向の力Fが算出される。この力Fは、車両
重心回りの回転モーメント、および、車両重心と連結部
50,52との距離に基づいて得られる。すなわち、本
ステップ206の処理が実行されると、車両重心回りに
発生させるべき回転モーメントMが算出される。
【0093】ところで、図4に示す状態で中間車両11
0の連結部50に力Fが作用すると、その力Fの先
行車両100の前後方向成分によって先頭車両100に
制動力が作用してしまう。そこで、上記ステップ206
においては、その力Fの前後方向成分と同等の力を車
両前方に向けて作用させる力Fが算出される。この力
は、車両の駆動力として把握することができる。
【0094】ステップ208では、連結部50,52
に、上記ステップ206で算出された力Fと力F
の合力Fを発生させる処理が実行される。すなわち、上
述した〜の処理、具体的には、前輪操舵用モータ
68へのモータ電流を変更し、後輪操舵用モータ74
へのモータ電流を変更し、各車輪のブレーキモータ4
4へのモータ電流の配分比を変更し、駆動用モータ1
4,18へのモータ電流の配分比を変更し、あるいは、
ブレーキモータ44へのモータ電流と駆動用モータ1
4,18へのモータ電流との比を変更する処理が実行さ
れる。本ステップ208の処理が終了すると、今回のル
ーチンが終了される。
【0095】上記の処理によれば、車両において走行軌
跡が先頭車両100の走行軌跡と一致しない場合にも、
車両重心回りに回転モーメントを発生させることで、そ
の走行軌跡を速やかに一致させることができる。すなわ
ち、本実施例によれば、車両を機械的に連結した車両隊
列内の車両を、予め路面に設置されるレールによること
なく、先頭車両100の走行軌跡に沿って走行させるこ
とができる。従って、本実施例によれば、車両隊列内の
各車両において先頭車両100に対して内輪差や外輪差
が生じるのを回避することができ、その結果、走行上の
安全性を確保することができる。
【0096】また、車両において、車体速度SPD、前
輪舵角δ、後輪舵角δ、およびヨーレートγに基づ
いて所定の車両運動モデルを参照することにより推定さ
れる車体スリップ角が過大である場合には、車体が大き
く横滑りしていると判断できる。また、車体の横加速度
が過大である場合には、車体に大きなローリングが
生じていると判断できる。更に、車体の上下加速度G
が過大である場合には、車体に大きなピッチングが生じ
ていると判断できる。
【0097】本実施例において、車両隊列内の各車両の
ECU10は、推定車体スリップ角、車体の横加速度G
、または、上下加速度Gが一定値以上に大きい場
合、その車両の前部連結車両および後部連結車両に対し
て、その値に応じた信号を信号線48を介して送信す
る。そして、その車両の前部連結車両および後部連結車
両は、上記の信号を信号線48を介して受信した場合、
上記車両の挙動が安定するように自車両の挙動を変更す
ると共に、上記車両の挙動に伴って自車両の挙動が不安
定にならないように自車両の挙動を制御する。
【0098】図7は、上記第2の特徴点を実現すべく、
本実施例の各車両のECU10が実行する制御ルーチン
の一例のフローチャートを示す。図7に示すルーチン
は、所定時間ごとに繰り返し実行されるルーチンであ
る。図7に示すルーチンが起動されると、まずステップ
220の処理が実行される。
【0099】ステップ220では、前部連結車両または
後部連結車両から、推定車体スリップ角、車体の横加速
度G、または、上下加速度Gが一定値以上に大きい
場合に送信された信号を信号線48を介して受信したか
否かが判別される。その結果、上記の条件が成立しない
と判別された場合は、今回のルーチンが終了される。一
方、上記の条件が成立すると判別された場合は、次にス
テップ222の処理が実行される。
【0100】ステップ222では、前部連結車両または
後部連結車両の走行状態を速やかに安定させるのに必要
な、前部連結車両または後部連結車両の連結部50,5
2に作用させるべき力Fが算出される。そして、この力
Fを前部連結車両または後部連結車両の連結部50,5
2に伝達するのに自車両の連結部50,52において発
生させるべき前後方向の力Fおよび車幅方向の力F
が算出される。
【0101】ステップ224では、連結部50,52
に、上記ステップ222で算出された前後方向の力F
と車幅方向の力Fとの合力を発生させる処理が実行さ
れる。本ステップ224の処理が終了すると、今回のル
ーチンが終了される。
【0102】上記の処理によれば、前部連結車両または
後部連結車両が不安定な挙動を示した場合に、車両重心
回りに回転モーメントを発生させ、又は、連結部50,
52に大きな摩擦力を発生させることで、前部連結車両
または後部連結車両の挙動を安定化することができる。
このため、本実施例によれば、車両隊列内の車両が不安
定な状態に陥った際に、その車両において挙動を安定さ
せる制御を実行することなく、その車両の前後の車両に
おいてその是正を図ることができる。従って、本実施例
のシステムによれば、車両隊列全体として走行安定性を
確保することができ、乗員の乗り心地を向上させること
ができる。このように、本実施例のシステムによれば、
他の車両の走行状態に合わせて自車両の走行を、車両隊
列全体として走行安定性が確保されるように適切に制御
することができる。
【0103】尚、上記の実施例においては、ECU10
が、上記ステップ204の処理を実行することにより特
許請求の範囲に記載された「位置ずれ検出手段」が、上
記ステップ208の処理を実行することにより特許請求
の範囲に記載された「走行制御手段」が、力覚センサ5
4,56の出力信号に基づいて前部連結部50および後
部連結部52に作用する荷重を検出することにより特許
請求の範囲に記載された「力覚検出手段」が、それぞれ
実現されている。
【0104】また、上記の実施例においては、ECU1
0が、他の車両から送信される該他の車両の位置に応じ
た信号、車体スリップ角が過大であることを表す信号、
横加速度、前後加速度、上下加速度が過大であることを
表す信号を信号線48を介して受信することにより特許
請求の範囲に記載された「他車情報取得手段」が、上記
ステップ224の処理を実行することにより特許請求の
範囲に記載された「挙動制御手段」が、それぞれ実現さ
れている。
【0105】ところで、上記の実施例においては、中間
車両110および最後尾車両120が車両隊列の先頭車
両100の軌跡に沿って走行するように走行制御が行わ
れているが、本発明はこれに限定されるものではなく、
予め定められている走行路の形状等に従った目標軌跡に
沿って走行するように走行制御を実行することとしても
よい。
【0106】また、上記の実施例においては、車両隊列
内の各車両がナビゲーション装置94を用いて自車両の
位置を検出し、その位置を先頭車両100から通信され
た該先頭車両100の位置と比較して両者が一致するよ
うに自車両の挙動を制御することとしているが、直進走
行時には力覚センサ54,56により検出された連結部
50,52に作用する荷重分布に基づいて、連結部5
0,52の荷重分布が前部または後部で均等になるよう
に自車両の挙動を制御することとしてもよい。
【0107】更に、上記の実施例においては、車両重心
回りに回転モーメントを発生させる手法として、上記
〜の処理を実行することとしているが、車両に、車体
の左半分に生じる空力と右半分に生じる空力との差を変
化させる機構を設け、この機構を用いて車両の空力特性
を変化させることで車両重心回りに回転モーメントを発
生させることとしてもよい。
【0108】上記の実施例においては、各車両のECU
10が、推定車体スリップ角、車体の横加速度G、ま
たは、上下加速度Gが一定値以上に大きいと判別した
場合に所定の信号を信号線48を介して他の車両に送信
することとしているが、常時、推定車体スリップ角、車
体の横加速度G、または、上下加速度G等の値に応
じた信号を信号線48を介して他の車両に送信すること
としてもよい。この場合は、他の車両において、受信さ
れた値に基づいて、車両の挙動が安定するように、ある
いは、車両の不安定な挙動に伴って自車両の挙動が不安
定にならないように挙動が制御される。従って、かかる
手法によれば、車両隊列内の車両が不安定な挙動を示し
た場合にも、自車両が不安定な挙動を示すのを回避する
ことができる。
【0109】また、上記の実施例においては、上下加速
度Gが一定値以上に大きくなる場合に、前部連結車両
または後部連結車両の駆動力または制動力を変化させる
制御を実行することで自車両の連結部50,52に大き
な張力を発生させ、車両の挙動を安定化させることとし
ているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前
部連結車両または後部連結車両に搭載されるサスペンシ
ョンの剛性を変化させる制御を実行することで自車両の
連結部50,52に大きな反力を発生させ、車両の挙動
を安定化させることとしてもよい。
【0110】更に、上記の実施例においては、車両隊列
内の車両に生じた挙動が不安定である場合に、その車両
の前後に存在する前部連結車両および後部連結車両の挙
動を制御することで車両隊列の走行安定性を確保するこ
ととしているが、先頭車両100において検出された先
頭車両100と物体との距離と車体速度SPDとの関係
から車両隊列がその物体に衝突する可能性があると判断
された場合に、その情報を後続の車両に通信し、後続の
車両において予め所定のフィードフォワード制御するこ
とにより車両隊列の走行安定性を確保することとしても
よい。
【0111】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、車両を複数台機械的に連結した車両群内の車両を、
軌条によることなく目標軌跡に沿って走行させることが
できる。
【0112】請求項2記載の発明によれば、車両群内の
車両が不安定な走行状態に陥った場合にも、その前後に
存在する車両においてその是正を図ることができ、車両
群の走行安定性の向上を図ることができる。
【0113】請求項3および5記載の発明によれば、車
両を複数台機械的に連結した車両群内の車両を、軌条に
よることなく目標軌跡に沿って走行させることができ
る。
【0114】請求項4および6記載の発明によれば、車
両群内の車両において、先行する車両に対して内輪差や
外輪差が生じるのを回避することができる。
【0115】請求項7記載の発明によれば、他の車両の
走行状態に合わせて自車両の走行を適切に制御すること
ができる。
【0116】請求項8記載の発明によれば、先行する車
両が不安定な走行状態に陥った場合にも、自車両が不安
定な走行状態に陥ることを回避することができる。
【0117】また、請求項9記載の発明によれば、他の
車両が不安定な走行状態に陥った際に自車両においてそ
の是正を図ることで、車両群全体として走行安定性の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車両交通システムに適
用される車両の車載装置のシステム構成図である。
【図2】本発明の一実施例である車両交通システムに適
用される車両の車載装置のシステム構成図である。
【図3】本実施例の車両交通システムにおける車両隊列
を模式的に表した図である。
【図4】本実施例において、直進走行中に車両隊列内の
各車両の位置ずれを補正する際の動作を説明するための
図である。
【図5】本実施例において、旋回中に車両隊列内の各車
両の位置ずれを補正する際の動作を説明するための図で
ある。
【図6】本実施例において、車両隊列内の車両に車幅方
向に位置ずれが生ずるのを防止すべく実行される制御ル
ーチンの一例のフローチャートである。
【図7】本実施例において、車両隊列内の前部連結車両
または後部連結車両に生じた不安定な挙動を安定させる
べく実行される制御ルーチンの一例のフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10 電子制御ユニット(ECU) 14 前輪駆動用モータ 18 後輪駆動用モータ 44 ブレーキモータ 48 信号線 60 前輪操舵装置 62 後輪操舵装置 54,56 力覚センサ 94 ナビゲーション装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 53/00 B62D 53/00 B 5J084 D G01S 5/14 G01S 5/14 17/93 B62D 137:00 B62D 137:00 G01S 17/88 A (72)発明者 佐藤 国仁 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 西山 景一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岩▲崎▼ 克彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 澤田 耕一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC12 DA03 DA06 DA22 DA29 DA33 DD18 EA05 EA06 EB04 GG01 3D034 CA02 CB06 CC01 CC03 CC09 CC18 CD02 CD06 CD07 CD09 CD10 CD12 CD13 CE02 CE03 CE13 3D044 AA21 AA24 AA35 AB01 AC03 AC24 AC31 AD01 AD04 AD21 AE04 5H180 AA01 CC03 CC12 CC14 FF05 FF13 FF21 5J062 AA05 BB01 CC07 5J084 AA02 AA05 AB01 AC02 AD01 BA03 BA11 CA03 EA22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌条を有しない路上において、車両を複
    数台機械的に連結した車両群を走行させる車両交通シス
    テムであって、 前記車両群内の車両の走行する軌跡が走行すべき目標軌
    跡に一致するように各車両の走行を制御することを特徴
    とする車両交通システム。
  2. 【請求項2】 軌条を有しない路上において、車両を複
    数台機械的に連結した車両群を走行させる車両交通シス
    テムであって、 前記車両群内の一の車両は、走行状態が不安定になった
    場合に、該走行状態に関する情報を該車両群内の他の車
    両に送信すると共に、 前記一の車両に後続する車両または先行する車両は、前
    記一の車両から不安定な走行状態に関する情報を受信し
    た場合に、該一の車両の走行状態が安定するように前記
    後続する車両または前記先行する車両の挙動を制御する
    ことを特徴とする車両交通システム。
  3. 【請求項3】 軌条を有しない路上において、車両を複
    数台機械的に連結した車両群内の車両として走行する車
    両の走行支援装置であって、 自車両の走行する軌跡と該自車両の走行すべき目標軌跡
    との車幅方向の位置ずれ量を検出する位置ずれ検出手段
    と、 前記位置ずれ検出手段により検出された位置ずれ量に基
    づいて、自車両の走行する軌跡が前記目標軌跡置に一致
    するように自車両の走行を制御する走行制御手段と、 を備えることを特徴とする車両の走行支援装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の車両の走行支援装置にお
    いて、 前記目標軌跡が、前記車両群内の該自車両に先行する車
    両の走行した軌跡であることを特徴とする車両の走行支
    援装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の車両の走行支援
    装置において、 車体前部または車体後部の、前記車両群内の他の車両と
    連結する部位に作用する荷重を検出する力覚検出手段を
    備え、 前記走行制御手段は、更に、前記力覚検出手段により検
    出された荷重に基づいて走行制御を実行することを特徴
    とする車両の走行支援装置。
  6. 【請求項6】 軌条を有しない路上において、車両を複
    数台機械的に連結した車両群内の車両として走行する車
    両の走行支援装置であって、 車体前部の、前記車両群内の自車両に先行する車両と連
    結する部位に作用する荷重を検出する力覚検出手段と、 前記力覚検出手段により検出された荷重に基づいて、自
    車両の走行する軌跡が前記先行する車両の走行した軌跡
    に一致するように自車両の走行を制御する走行制御手段
    と、 を備えることを特徴とする車両の走行支援装置。
  7. 【請求項7】 軌条を有しない路上において、車両を複
    数台機械的に連結した車両群内の車両として走行する車
    両の走行支援装置であって、 前記車両群内の車両の走行状態に関する情報を取得する
    他車情報取得手段と、前記他車情報取得手段により取得
    された走行状態に関する情報に基づいて自車両の挙動を
    制御する挙動制御手段と、 を備えることを特徴とする車両の走行支援装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の車両の走行支援装置にお
    いて、 前記挙動制御手段は、自車両の走行状態が該自車両に先
    行する車両の走行状態に比して安定するように挙動制御
    を実行することを特徴とする車両の走行支援装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の車両の走行支援装置にお
    いて、 前記挙動制御手段は、該自車両に後続する車両または先
    行する車両の走行状態が安定するように挙動制御を実行
    することを特徴とする車両の走行支援装置。
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