JP2001266211A

JP2001266211A - 金銭処理装置

Info

Publication number: JP2001266211A
Application number: JP2000165556A
Authority: JP
Inventors: Toshiki Henmi; 敏紀邊見; Tetsuji Kawasaki; 川崎　　哲治
Original assignee: Fuji Electric Co Ltd
Current assignee: Fuji Electric Co Ltd
Priority date: 2000-01-11
Filing date: 2000-06-02
Publication date: 2001-09-28

Abstract

(57)【要約】【課題】複数枚一括投入する紙幣および硬貨をあらか
じめ判別して、金額を確定しておくことができる金銭処
理装置を提供することを目的とする。【解決手段】貨幣入出金機１に着脱可能な貨幣一時預
り装置４１を装着する。貨幣一時預り装置４１は上面に
紙幣一括投入口４２、硬貨一括投入口４３からなり、紙
幣一括投入口４２は投入された紙幣を一枚ずつに分離す
る入庫紙幣分離搬送部、紙幣の金種および真贋を判別す
る入庫紙幣判別部、判別した紙幣を紙幣入金口２の直前
で保留する紙幣一時保留部を備え、硬貨一括投入口４３
は投入された硬貨を一枚ずつに分離する入庫硬貨分離搬
送部、硬貨の金種および真贋を判別する入庫硬貨判別
部、判別した硬貨を硬貨入金口５の直前で保留する硬貨
一時保留部を備えて、貨幣一時預り装置４１内で、投入
された紙幣、硬貨の金額を確定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は金銭処理装置に関
し、特に、スーパーマーケット、コンビニエンス・スト
アなどの店舗会計場やガソリン・スタンドにおける電子
式金銭登録機、ＰＯＳ（Point Of Sales）用レジスタな
どに接続して使用され、紙幣および硬貨をそれぞれ入出
金処理する紙幣処理部および硬貨処理部を一体に構成し
た小型の金銭処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】店舗レジなどに使用されている金銭処理
装置において、客との現金受け渡し業務の合理化が進ん
でおり、ＰＯＳ端末と接続されたキャッシュレジスタが
普及している。

【０００３】また、最近では、ＰＯＳ端末の入力情報に
応じて、自動的に硬貨・紙幣を入出金処理する貨幣入出
金機が開発されている。このような貨幣入出金機は、入
金処理した紙幣を釣紙幣などの支払いに再使用する循環
式紙幣入出金処理部と、入金した硬貨を釣硬貨などの支
払いに再使用する循環式硬貨入出金処理部とを備え、特
に、これらを左右に並列配置して一体構造とすることに
より、コンパクト・サイズで机上設置を可能としたもの
が開発されている。

【０００４】このような従来の貨幣入出金機の構成およ
び動作を図１４〜１６を参照して説明する。図１４は従
来の貨幣入出金機の概観を示す斜視図である。貨幣入出
金機１は、その前方位置に、紙幣を入金する紙幣入金口
２と、紙幣を出金する紙幣出金口３と、紙幣を回収する
紙幣回収庫４と、硬貨を入金する硬貨入金口５と、硬貨
を出金する硬貨出金口６とが設けられている。紙幣入金
口２、紙幣出金口３および紙幣回収庫４は、紙幣入出金
処理部を構成し、硬貨入金口５および硬貨出金口６は、
硬貨入出金処理部を構成している。

【０００５】ここで、紙幣入出金処理部および硬貨入出
金処理部のそれぞれの内部構成および動作について説明
する。まず、紙幣入出金処理部の構成および動作を図１
５を用いて説明する。

【０００６】図１５は紙幣入出金処理部の内部構成を示
す側面図である。紙幣入出金処理部は、紙幣入金口２よ
り入金された紙幣を判別する入庫紙幣判別部１１と、判
別された紙幣を収納する紙幣収納庫１２と、紙幣入金口
２より入金された紙幣を紙幣収納庫１２まで搬送する引
き込みローラ１３と、収納された紙幣を紙幣収納庫１２
から一枚ずつ分離して繰り出す紙幣分離繰り出し部１４
と、繰り出された紙幣を判別する出庫紙幣判別部１５
と、判別された出庫紙幣を紙幣出金口３まで搬送する出
庫紙幣搬送部１６と、判別された出庫紙幣を紙幣出金口
３または紙幣収納庫１２の方へ案内する第１紙幣切換ゲ
ート１７と、判別された出庫紙幣を紙幣収納庫１２へ戻
す紙幣帰還搬送部１８と、帰還される紙幣を紙幣回収庫
４または紙幣収納庫１２の方へ案内する第２紙幣切換ゲ
ート１９と、この第２紙幣切換ゲート１９によって切り
換えられた紙幣を紙幣回収庫４まで搬送する紙幣回収搬
送部２０と、紙幣回収庫４内に収納された紙幣を回収す
るときに開放することができる紙幣回収庫扉２１とを備
えている。

【０００７】以上の構成を有する紙幣入出金処理部にお
いて、まず、紙幣の入金動作では、紙幣入金口２に一枚
ずつ投入された紙幣は、入庫紙幣判別部１１によって金
種判別が行われる。金種判別が行われた紙幣は、引き込
みローラ１３によって装置内に搬入され、紙幣収納庫１
２まで搬送される。この紙幣収納庫１２では、搬送され
てきた紙幣は、金種混合で整列収納される。

【０００８】次に、紙幣の出金動作では、紙幣収納庫１
２に整列収納された紙幣は、紙幣分離繰り出し部１４に
よって、集積紙幣の最下紙幣より一枚ずつに分離されて
繰り出される。繰り出された紙幣は、出庫紙幣判別部１
５により金種判別が行われる。出庫紙幣判別部１５によ
る判別の結果、釣銭として出金される紙幣は、出庫紙幣
搬送部１６により搬送され、紙幣出金口３に放出され
る。

【０００９】また、出庫紙幣判別部１５により、釣銭と
して出金すべきでないと判別された紙幣は、第１紙幣切
換ゲート１７により搬送方向が切り換えられ、紙幣帰還
搬送部１８により搬送されて、紙幣収納庫１２へ再度整
列収納される。

【００１０】ここで、出庫紙幣が、一万円札のように、
釣銭として使用されることのない紙幣の場合、その紙幣
は、紙幣帰還搬送部１８の途中で、第２紙幣切換ゲート
１９により搬送方向が切り換えられ、紙幣回収搬送部２
０により搬送されて、紙幣回収庫４に整列収納される。
紙幣回収庫４に整列収納された紙幣は、紙幣回収庫扉２
１を開放することにより、装置前面より取り出すことが
可能となる。

【００１１】次に、硬貨入出金処理部の構成および動作
を図１６を用いて説明する。図１６は硬貨入出金処理部
の内部構成を示す平面図である。硬貨入出金処理部は、
硬貨入金口５に一括で投入された複数枚の硬貨を一枚ず
つに分離する入庫硬貨分離部３１と、分離された硬貨を
搬送する硬貨搬送ベルト３２と、この硬貨搬送ベルト３
２により搬送される硬貨を外径の違いで金種別に選別す
る硬貨金種選別部３３と、この硬貨金種選別部３３の硬
貨金種選別穴３４を通過することによって選別された硬
貨を金種別に起立状態で積み重ね整列収納する回転式の
硬貨収納筒３５と、硬貨収納筒３５に収納された硬貨を
金種別に一枚ずつ繰り出す硬貨繰り出し部３６と、繰り
出された硬貨を装置前方の硬貨出金口６まで搬送する出
庫硬貨搬送部３７とを備えている。

【００１２】以上の構成を有する硬貨入出金処理部にお
ける硬貨の入金動作では、まず、硬貨入金口５に一括で
複数枚投入された硬貨は、入庫硬貨分離部３１により一
枚ずつに分離される。分離された硬貨は硬貨搬送ベルト
３２により硬貨金種選別部３３上を搬送され、硬貨金種
選別部３３に設けた硬貨金種選別穴３４によって金種が
振り分けられる。硬貨金種選別穴３４によって振り分け
られた硬貨は、収納および出金時に回転している硬貨収
納筒３５に起立状態で収納される。

【００１３】次に、硬貨の出金動作は、回転している硬
貨収納筒３５の硬貨金種選別部３３とは反対端に設けた
硬貨繰り出し部３６により必要な金種を一枚ずつ、必要
な枚数だけ繰り出して、出庫硬貨搬送部３７上に放出す
る。放出された硬貨は、出庫硬貨搬送部３７により搬送
され、硬貨出金口６に投出される。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来の貨幣入
出金機では、入金された紙幣の金種判別は一枚ずつしか
できないため、紙幣入金口２に複数枚一括で投入された
場合は、判別不能として引き込みローラ１３を逆転させ
て紙幣入金口２に返却するか、判別不能のまま紙幣収納
庫１２に整列収納する。しかし、返却の場合は、入金処
理にリジェクトおよび再投入のための無駄時間がかか
り、判別不能のまま収納する場合は、紙幣収納庫１２内
の在高が不明となってしまうという問題点があった。

【００１５】また、入金された硬貨は、金種別に選別さ
れて収納されるが、金種の選別は、直接金種を確認して
振り分けている訳ではなく、硬貨の外径によって行われ
るため、同一外径の偽硬貨も振り分けられて収納されて
しまい、釣銭などの出金時に、出金されて始めて偽硬貨
であることが分かるという問題点があった。

【００１６】また、紙幣、硬貨ともに判別されて収納庫
に収納された後、「金額が違う」などの理由から、リジ
ェクトしたくても収納庫からのリジェクト機能がないた
め、現物リジェクトができないという問題点があった。

【００１７】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、複数枚一括投入した紙幣および硬貨をあらか
じめ判別して、金種および枚数を確定しておくことがで
きる金銭処理装置を提供することを目的とする。

【００１８】

【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、紙幣入金口に挿入された紙幣を取り込ん
で金種混合で収納し、収納された紙幣を一枚ずつ繰り出
し、繰り出された紙幣が出金すべき金種の場合は紙幣出
金口に投出され、出金すべきでない金種の場合は再度収
納するようにした循環式紙幣入出金処理部と、硬貨入金
口に一括で投入された硬貨を一枚ずつ取り込み、取り込
まれた硬貨を外径により振り分けて金種別に収納し、収
納された硬貨を金種別に必要枚数繰り出して硬貨出金口
へ投出するようにした循環式硬貨入出金処理部とを左右
横並び配置で一体に構成してなる金銭処理装置におい
て、紙幣一括投入口に一括で投入された紙幣を一枚ずつ
に分離して前記紙幣入金口に搬送する入庫紙幣分離搬送
部と、前記入庫紙幣分離搬送部にて搬送される紙幣の金
種および真贋を判別する入庫紙幣判別部と、を備えた入
金紙幣判別ユニットを設けたことを特徴とする金銭処理
装置が提供される。

【００１９】このような金銭処理装置によれば、入金紙
幣判別ユニットに複数枚の紙幣が一括して投入される
と、入庫紙幣分離搬送部が一括投入紙幣を一枚ずつに分
離して搬送し、入庫紙幣判別部が搬送される紙幣の金種
を確定する。これにより、紙幣を複数枚一括投入したこ
とによる判別不能がなくなり、在高が不明となることも
ない。判別不能の紙幣が判別された場合は、入金紙幣判
別ユニットが当該紙幣を循環式紙幣入出金処理部の紙幣
入金口に渡す前にそのまま返却が可能になる。

【００２０】また、本発明によれば、硬貨一括投入口に
一括で投入された硬貨を一枚ずつに分離して前記硬貨入
金口に搬送する入庫硬貨分離搬送部と、前記入庫硬貨分
離搬送部にて搬送される硬貨の金種および真贋を判別す
る入庫硬貨判別部と、を備えた入金硬貨判別ユニットを
設けたことを特徴とする。

【００２１】これにより、入金硬貨判別ユニットに複数
枚の硬貨が一括して投入されると、入庫硬貨分離搬送部
が一括投入硬貨を一枚ずつに分離して搬送し、入庫硬貨
判別部が搬送される硬貨の金種を確定する。これによ
り、循環式硬貨入出金処理部内にて外径による金種振り
分けを行う前に金種が確定されているため、偽硬貨など
判別不可の硬貨が循環式硬貨入出金処理部に渡される前
に判別され、かつ判別不可の硬貨そのものを返却するこ
とが可能になる。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、貨
幣入出金機に対して着脱可能に装着される貨幣一時預り
装置に適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明す
る。

【００２３】図１は貨幣入出金機および貨幣一時預り装
置の概観を示す斜視図であって、（Ａ）は貨幣一時預り
装置を貨幣入出金機に装着する前の状態を示し、（Ｂ）
は貨幣一時預り装置を貨幣入出金機に装着した後の状態
を示している。また、図２は貨幣一時預り装置の内部構
成例を示す正面図である。

【００２４】貨幣入出金機１は、その前方の右側位置
に、紙幣を入金する紙幣入金口２と、紙幣を出金する紙
幣出金口３と、紙幣を回収する紙幣回収庫４とが設けら
れていて、循環式紙幣入出金処理部を構成している。ま
た、貨幣入出金機１の前方の左側位置には、硬貨を入金
する硬貨入金口５と、硬貨を出金する硬貨出金口６とが
設けられ、循環式硬貨入出金処理部を構成している。

【００２５】貨幣入出金機１の前方の上部には、貨幣一
時預り装置４１が貨幣入出金機１に対して着脱可能に装
着されている。この貨幣一時預り装置４１は、金属また
は色付きの樹脂からなる筐体４１ａを有し、その上面
に、紙幣一括投入口４２および硬貨一括投入口４３が設
けられている。

【００２６】貨幣一時預り装置４１は、図２に示すよう
に、紙幣処理部４４および硬貨処理部４５が左右横並び
配置で一体に構成されている。貨幣一時預り装置４１の
下面にある紙幣処理部４４の出口および硬貨処理部４５
の出口は、貨幣入出金機１の循環式紙幣入出金処理部の
紙幣入金口２および循環式硬貨入出金処理部の硬貨入金
口５にそれぞれ連絡するように配置されている。また、
紙幣入金口２と貨幣一時預り装置４１との間に形成され
る隙間は、紙幣リジェクト口５１を構成し、硬貨処理部
４５の出口側の上面には、硬貨リジェクト蓋６５が開閉
可能に設けられている。

【００２７】次に、貨幣一時預り装置４１における紙幣
処理部４４の構成および動作を、図３〜図８を参照して
詳細に説明する。図３は紙幣処理部の複数紙幣投入状態
を示す動作説明図、図４は紙幣処理部の紙幣分離・判別
状態を示す動作説明図、図５は紙幣処理部の紙幣一時保
留状態を示す動作説明図、図６は紙幣処理部の紙幣搬送
開始状態を示す動作説明図、図７は紙幣処理部の紙幣収
納搬送状態を示す動作説明図、図８は紙幣処理部の紙幣
リジェクト状態を示す動作説明図である。

【００２８】これらの図において、紙幣処理部４４の上
面には前述したように紙幣一括投入口４２が設けられて
いる。この紙幣一括投入口４２の下方には、紙幣繰り出
しローラ４６、複数のローラで構成した紙幣分離ローラ
４７、および複数のローラで構成した紙幣搬送ローラ４
８による入庫紙幣分離搬送部が構成されている。紙幣搬
送ローラ４８と貨幣入出金機１の紙幣入金口２の奥に配
置された引き込みローラ１３との間には、紙幣判別部４
９が配置されている。紙幣処理部４４と紙幣入金口２と
の間の空間は、紙幣一時保留部を構成し、その紙幣一時
保留部の上部には、複数の羽根を放射状に植設した複数
のローラからなる紙幣集積羽根車５０が設けられてい
る。また、紙幣処理部４４と紙幣入金口２との間にて装
置正面側に開口する部分は、紙幣リジェクト口５１を構
成する。

【００２９】まず、紙幣一括投入口４２に複数の紙幣が
一括投入されると、図３に示したように、それらの紙幣
は、紙幣繰り出しローラ４６により装置内に引き込ま
れ、複数のローラで構成した紙幣分離ローラ４７により
一枚ずつに分離される。

【００３０】分離された紙幣は、図４に示したように、
複数のローラで構成した紙幣搬送ローラ４８によって搬
送される。紙幣搬送ローラ４８による搬送途中で紙幣判
別部４９により紙幣の金種および真贋が判別される。こ
の紙幣判別部４９は、具体的には、たとえば光センサお
よび磁気センサを備え、ここで紙幣の金種および真贋の
判別を行う。

【００３１】判別が行われた紙幣は、図５に示したよう
に、その先端部が貨幣入出金機１の紙幣入金口２を介し
て引き込みローラ１３まで侵入し、後端部が紙幣集積羽
根車５０により叩き落とされて、紙幣一時保留部に集積
される。

【００３２】このようにして、すべての紙幣が一枚ずつ
判別されて紙幣一時保留部に集積された後、紙幣判別部
４９による判別結果がすべて正常ならば、図６に示した
ように、引込みローラ１３を駆動させる。これにより、
紙幣一時保留部に集積された紙幣は、図７に示したよう
に、引込みローラ１３により装置内に引き込まれ、さら
に紙幣収納庫１２まで束搬送されて、紙幣収納庫１２に
整列収納される。

【００３３】この場合、紙幣は重なった状態で貨幣入出
金機１内の入庫紙幣判別部１１を通過するため、金種を
判別することは不可能であるが、これら紙幣の金種は、
貨幣一時預り装置４１の紙幣判別部４９にて既に判別さ
れていて、一括投入紙幣の金額が確定されているので、
紙幣収納庫１２内の紙幣の在高が不明になるということ
はない。

【００３４】また、紙幣判別部４９による判別におい
て、判別不能の紙幣があった場合、図８に示したよう
に、引き込みローラ１３を反転駆動させて、紙幣一時保
留部に集積された紙幣を紙幣リジェクト口５１へ搬送
し、装置前面より取り出し可能にしている。

【００３５】次に、貨幣一時預り装置４１における硬貨
処理部４５の構成および動作を、図９〜図１３を参照し
て詳細に説明する。図９は硬貨処理部の平面図、図１０
は硬貨処理部の硬貨投入状態を示す動作説明図、図１１
は硬貨処理部の硬貨判別一時保留状態を示す動作説明
図、図１２は貨幣入出金機の硬貨入金口への放出状態を
示す硬貨処理部の動作説明図、図１３は硬貨リジェクト
の場合を示す硬貨処理部の動作説明図である。

【００３６】貨幣一時預り装置４１の硬貨処理部４５
は、図９に示したように、貨幣入出金機１における循環
式硬貨入出金処理部の上部に配置されており、硬貨一括
投入口４３、投入硬貨分離部６１、投入硬貨搬送部６
２、硬貨判別部６３、および硬貨一時保留部６４を備え
ている。硬貨一時保留部６４は、循環式硬貨入出金処理
部の硬貨入金口５の直上に配置され、硬貨一時保留部６
４の上部は、硬貨リジェクト蓋６５によって開放可能に
覆われている。また、硬貨一時保留部６４は、その底部
６６が、図１２に示したように、図示しないモータなど
のアクチュエータにより開放可能に構成され、一時保留
された硬貨を硬貨入金口５に一括投入できるようになっ
ている。

【００３７】ここで、図１０に示したように、硬貨処理
部４５の上面に設けられた硬貨一括投入口４３に複数の
硬貨が一括投入されると、それらの硬貨は、投入硬貨分
離部６１により一枚ずつに分離され、投入硬貨搬送部６
２により搬送される。

【００３８】投入硬貨搬送部６２には、硬貨判別部６３
が設けられており、ここで投入された硬貨の金種の判別
および真贋判別を行う。具体的には、硬貨判別部６３は
複数のセンサを備え、硬貨の外径、厚み、材質を検知す
ることにより、投入硬貨搬送部６２による搬送途中で硬
貨の金種および真贋の判別を行う。

【００３９】硬貨判別部６３による判別が行われた硬貨
は、図１１に示したように、硬貨一時保留部６４に集積
される。このようにして、すべての硬貨が一枚ずつ判別
されて硬貨一時保留部に集積された後、硬貨判別部６３
による判別結果がすべて正常ならば、図１２に示したよ
うに、硬貨一時保留部６４の底部６６が図示しないアク
チュエータにより開放される。これにより、硬貨一時保
留部６４に集積していた硬貨は、直下にある貨幣入出金
機１の硬貨入金口５に落下し、循環式硬貨入出金処理部
による硬貨搬送、金種振り分けおよび金種別の収納動作
が開始される。

【００４０】一方、硬貨判別部６３による判別におい
て、判別不能の硬貨があった場合、図１３に示したよう
に、貨幣一時預り装置４１に設けた硬貨リジェクト蓋６
５を開放することにより、硬貨一時保留部６４に集積し
ていた硬貨を装置前面より直接取り出すことができる。

【００４１】また、本発明の別な実施の形態として、貨
幣入出金機１に着脱可能な貨幣一時預り装置４１の筐体
４１ａを透明または半透明のたとえばポリカーボネート
で構成した。あるいは、紙幣繰り出しローラ４６、紙幣
分離ローラ４７、および紙幣搬送ローラ４８により構成
される入庫紙幣分離搬送部と、紙幣入金口２と、投入硬
貨分離部６１および投入硬貨搬送部６２により構成され
る入庫硬貨分離搬送部と、硬貨入金口５とをカバーして
いる部分の筐体４１ａに透明または半透明の覗き窓を形
成する。

【００４２】これにより、投入紙幣は、紙幣一括投入口
４２から紙幣処理部４４と紙幣入金口２との間に形成さ
れる紙幣一時保留部までの紙幣搬送状態および紙幣保留
状態を外部より目視することが可能となる。同様に、投
入硬貨は、硬貨一括投入口４３から硬貨一時保留部６４
までの硬貨搬送状態および硬貨保留状態を外部より目視
することが可能となる。

【００４３】外部より搬送状態および保留状態の紙幣お
よび硬貨を目視することができるため、客が渡したと思
い込んでいる金額と装置にて判別した結果とに相違が発
生したとしても、客およびオペレータの双方がその場で
確認することができる。

【００４４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明では、複数
枚一括で投入可能な紙幣一括投入口および硬貨一括投入
口と、投入された紙幣および硬貨を一枚ずつに分離する
入庫紙幣分離搬送部および入庫硬貨分離搬送部と、紙幣
および硬貨の金種および真贋を判別する入庫紙幣判別部
および入庫硬貨判別部と、判別した紙幣および硬貨を紙
幣入金口および硬貨入金口の直前で保留する紙幣一時保
留部および硬貨一時保留部とを設ける構成にした。これ
により、客からの預かり金を装置内に収納する前に、預
かり金の金額を確定し、一時保留しておくことが可能に
なる。

【００４５】その結果、金額が確定された貨幣を装置内
に収納することになるため、収納庫内の在高管理が可能
となる。また、入金貨幣の判別結果をあらかじめ確認す
ることができるため、受け取り金額の間違いが防止する
ことができる。

【００４６】受け取り金額の認識に間違いがあった場合
あるいは判別不能の貨幣が存在する場合には、客から預
かった貨幣そのものを返却することができるため、客と
のトラブルを防止することができる。

【００４７】また、貨幣一時預り装置を着脱可能にする
ことで、ユーザーのニーズによってフレキシブルな対応
が可能となる。さらに、貨幣一時預り装置を入金紙幣お
よび入金硬貨が紙幣一括投入口および硬貨一括投入口か
ら金種判別後の紙幣一時保留部および硬貨一時保留部ま
で外部より目視可能となる構成にしたことにより、客が
渡したと思い込んでいる金額と判別結果とに相違が発生
しても、入金確定するまでの紙幣および硬貨を目視でき
ているため、不必要なトラブルを防止することができ、
また、客およびオペレータは、紙幣および硬貨の状態を
確認できることにより、装置への安心感を得ることが可
能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】貨幣入出金機および貨幣一時預り装置の概観を
示す斜視図であって、（Ａ）は貨幣一時預り装置を貨幣
入出金機に装着する前の状態を示し、（Ｂ）は貨幣一時
預り装置を貨幣入出金機に装着した後の状態を示してい
る。

【図２】貨幣一時預り装置の内部構成例を示す正面図で
ある。

【図３】紙幣処理部の複数紙幣投入状態を示す動作説明
図である。

【図４】紙幣処理部の紙幣分離・判別状態を示す動作説
明図である。

【図５】紙幣処理部の紙幣一時保留状態を示す動作説明
図である。

【図６】紙幣処理部の紙幣搬送開始状態を示す動作説明
図である。

【図７】紙幣処理部の紙幣収納搬送状態を示す動作説明
図である。

【図８】紙幣処理部の紙幣リジェクト状態を示す動作説
明図である。

【図９】硬貨処理部の平面図である。

【図１０】硬貨処理部の硬貨投入状態を示す動作説明図
である。

【図１１】硬貨処理部の硬貨判別一時保留状態を示す動
作説明図である。

【図１２】貨幣入出金機の硬貨入金口への放出状態を示
す硬貨処理部の動作説明図である。

【図１３】硬貨リジェクトの場合を示す硬貨処理部の動
作説明図である。

【図１４】従来の貨幣入出金機の概観を示す斜視図であ
る。

【図１５】紙幣入出金処理部の内部構成を示す側面図で
ある。

【図１６】硬貨入出金処理部の内部構成を示す平面図で
ある。

【符号の説明】

１貨幣入出金機２紙幣入金口３紙幣出金口４紙幣回収庫５硬貨入金口６硬貨出金口１１入庫紙幣判別部１２紙幣収納庫１３引き込みローラ１４紙幣分離繰り出し部１５出庫紙幣判別部１６出庫紙幣搬送部１７第１紙幣切換ゲート１８紙幣帰還搬送部１９第２紙幣切換ゲート２０紙幣回収搬送部２１紙幣回収庫扉３１入庫硬貨分離部３２硬貨搬送ベルト３３硬貨金種選別部３４硬貨金種選別穴３５硬貨収納筒３６硬貨繰り出し部３７出庫硬貨搬送部４１貨幣一時預り装置４２紙幣一括投入口４３硬貨一括投入口４４紙幣処理部４５硬貨処理部４６紙幣繰り出しローラ４７紙幣分離ローラ４８紙幣搬送ローラ４９紙幣判別部５０紙幣集積羽根車５１紙幣リジェクト口６１投入硬貨分離部６２投入硬貨搬送部６３硬貨判別部６４硬貨一時保留部６５硬貨リジェクト蓋６６底部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｇ０７Ｆ 19/00 Ｆターム(参考） 3E001 AA01 AB03 BA01 BA02 CA05 CA06 CA09 EB14 FA01 FA06 FA07 FA11 FA23 FA43 3E040 AA01 BA06 FA03 FA06 FA08 FB02 FB08 FB11 FB17 FC05 FC15 FC16 FD08 FG05 FG06 FG09

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】紙幣入金口に挿入された紙幣を取り込ん
で金種混合で収納し、収納された紙幣を一枚ずつ繰り出
し、繰り出された紙幣が出金すべき金種の場合は紙幣出
金口に投出され、出金すべきでない金種の場合は再度収
納するようにした循環式紙幣入出金処理部と、硬貨入金
口に一括で投入された硬貨を一枚ずつ取り込み、取り込
まれた硬貨を外径により振り分けて金種別に収納し、収
納された硬貨を金種別に必要枚数繰り出して硬貨出金口
へ投出するようにした循環式硬貨入出金処理部とを左右
横並び配置で一体に構成してなる金銭処理装置におい
て、紙幣一括投入口に一括で投入された紙幣を一枚ずつに分
離して前記紙幣入金口に搬送する入庫紙幣分離搬送部
と、前記入庫紙幣分離搬送部にて搬送される紙幣の金種およ
び真贋を判別する入庫紙幣判別部と、を備えた入金紙幣判別ユニットを設けたことを特徴とす
る金銭処理装置。
【請求項２】前記入金紙幣判別ユニットは、前記入庫
紙幣判別部にて判別された紙幣を整列集積し、前記入庫
紙幣判別部による判別結果に応じて整列集積された紙幣
を装置前面に放出または前記紙幣入金口に投入するよう
にした紙幣一時保留部を備えていることを特徴とする請
求項１記載の金銭処理装置。
【請求項３】前記入金紙幣判別ユニットは、前記紙幣
入金口に対して着脱可能に構成されていることを特徴と
する請求項２記載の金銭処理装置。
【請求項４】前記入金紙幣判別ユニットは、その入庫
紙幣分離搬送部および前記紙幣入金口をカバーしている
部分の筐体に透明または半透明な窓を設けたことを特徴
とする請求項３記載の金銭処理装置。
【請求項５】前記入金紙幣判別ユニットは、その筐体
を透明または半透明部材により構成したことを特徴とす
る請求項３記載の金銭処理装置。
【請求項６】硬貨一括投入口に一括で投入された硬貨
を一枚ずつに分離して前記硬貨入金口に搬送する入庫硬
貨分離搬送部と、前記入庫硬貨分離搬送部にて搬送され
る硬貨の金種および真贋を判別する入庫硬貨判別部と、を備えた入金硬貨判別ユニットを設けたことを特徴とす
る請求項１記載の金銭処理装置。
【請求項７】前記入金硬貨判別ユニットは、前記入庫
硬貨判別部にて判別された硬貨を一時保留し、前記入庫
硬貨判別部による判別結果に応じて保留した硬貨を前記
硬貨入金口に放出または取り出し可能にした硬貨一時保
留部を備えていることを特徴とする請求項６記載の金銭
処理装置。
【請求項８】前記入金硬貨判別ユニットは、前記硬貨
入金口に対して着脱可能に構成されていることを特徴と
する請求項７記載の金銭処理装置。
【請求項９】前記入金硬貨判別ユニットは、その入庫
硬貨分離搬送部および前記硬貨入金口をカバーしている
部分の筐体に透明または半透明な窓を設けたことを特徴
とする請求項８記載の金銭処理装置。
【請求項１０】前記入金硬貨判別ユニットは、その筐
体を透明または半透明部材により構成したことを特徴と
する請求項８記載の金銭処理装置。
【請求項１１】前記入金硬貨判別ユニットは、前記入
金紙幣判別ユニットと左右横並び配置で一体に構成して
入金貨幣判別ユニットとしたことを特徴とする請求項１
０記載の金銭処理装置。
【請求項１２】前記循環式紙幣入出金処理部は、装置
前方位置にある前記紙幣入金口に挿入された紙幣を搬入
する入庫紙幣搬送部と、前記入庫紙幣搬送部の途中で搬
送される紙幣の金種を識別する入庫紙幣識別部と、前記
入庫紙幣搬送部により搬入された紙幣を順次積み重ねて
金種無差別で整列収納する紙幣収納庫と、前記紙幣収納
庫から紙幣を一枚ずつ分離して繰り出す出庫紙幣分離繰
り出し部と、繰り出された紙幣を搬出する出庫紙幣搬送
部と、前記出庫紙幣搬送部の途中で搬送される紙幣の金
種を識別する出庫紙幣識別部と、前記出庫紙幣識別部の
識別結果により当該紙幣を装置前方位置にある前記紙幣
出金口に導くようにした出金紙幣搬送部と、搬送紙幣を
前記紙幣出金口に導く出金紙幣搬送部と前記入庫紙幣搬
送部に合流させる紙幣帰還搬送部とのいずれかに振り分
ける切換ゲートとを備えていることを特徴とする請求項
１記載の金銭処理装置。
【請求項１３】前記循環式硬貨入出金処理部は、装置
前方位置にある前記硬貨入金口に一括で投入された複数
枚の硬貨を一枚ずつに分離して搬送する入庫硬貨搬送部
と、前記入庫硬貨搬送部により搬送される硬貨を外径に
より金種毎に選別する入庫硬貨選別部と、前記入庫硬貨
選別部により選別された硬貨を金種別に起立状態で積み
重ね整列収納する回転式硬貨収納筒と、前記回転式硬貨
収納筒から起立硬貨を一枚ずつ筒外へ繰り出す硬貨繰り
出し部と、前記硬貨繰り出し部で繰り出された硬貨を装
置前方にある前記硬貨出金口まで搬送する出金硬貨搬送
部とを備えていることを特徴とする請求項１記載の金銭
処理装置。