JP2001265377A - 音声処理装置 - Google Patents

音声処理装置

Info

Publication number
JP2001265377A
JP2001265377A JP2000077869A JP2000077869A JP2001265377A JP 2001265377 A JP2001265377 A JP 2001265377A JP 2000077869 A JP2000077869 A JP 2000077869A JP 2000077869 A JP2000077869 A JP 2000077869A JP 2001265377 A JP2001265377 A JP 2001265377A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voice
stored
predetermined
sound
recognized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000077869A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3613389B2 (ja
Inventor
Junji Kuwabara
淳司 桑原
Manabu Hoshino
学 星野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rhythm Watch Co Ltd
Original Assignee
Rhythm Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rhythm Watch Co Ltd filed Critical Rhythm Watch Co Ltd
Priority to JP2000077869A priority Critical patent/JP3613389B2/ja
Publication of JP2001265377A publication Critical patent/JP2001265377A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3613389B2 publication Critical patent/JP3613389B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Toys (AREA)
  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本来の生き物が備えている気分などの傾向を
模擬し、仮想生物としての趣向性を高める。 【解決手段】 マイク4から音声の認識された回数と、
音声が認識されない期間が第1の時間を経過する度に計
数される回数との差に応じた第1のパラメータ、ならび
に上記第1のパラメータが所定の期間内に所定のしきい
値を超える度に計数される回数と、第1の時間より長い
第2の時間を経過する度に計数される回数との差に応じ
た第2のパラメータに応じて、上記音声の認識、上記音
声の記憶および上記音声の出力に係る少なくとも1つの
動作を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、認識した音声と記
憶し音声を照合して記憶し、記憶された音声を出力する
音声処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、たとえば電子玩具または
パーソナルコンピュータ上のキャラクタに応用でき、入
力した音声を音声で返しながら登録する音声処理装置
(音声認識および音声発生装置)を既に出願した(特願
平09−262557号)。この音声処理装置は、出力
させる音声や記憶させる音声の選択、言葉の学習の容易
性の制御を乱数に応じてランダムに変化させているの
で、機械的な操作を繰り返す単調さを免れ、より生き物
らしい振る舞いをさせている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の音
声処理装置では、こうしてランダムに装置の動作や応答
が変化する傾向になんらの意味付けがないため、依然と
して単調な偶然性を扱っているに過ぎず、本来の生き物
の振る舞いが備えている気分などの傾向を表現できなか
った。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、より生き物を相手している感覚が得られ
やすい音声処理装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の問題
点を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る
音声処理装置は、入力された音声を認識し、認識された
音声と記憶された音声の照合の結果に基づいて音声を記
憶し、記憶された音声を出力する音声処理装置として、
所定期間内に認識した音声の数に応じて、上記音声の認
識、上記音声の記憶および上記音声の出力に係る少なく
とも1つの動作を制御する制御手段を有している。
【0006】本発明では、上記制御手段は、所定期間内
に認識した音声の数、および音声が認識されない期間が
所定の時間を経過する度に計数される回数に応じて、上
記音声の認識、上記音声の記憶および上記音声の出力に
係る動作を制御している。
【0007】本発明では、上記制御手段は、音声の認識
された回数と、音声が認識されない期間が第1の時間を
経過する度に計数される回数との差に応じた第1のパラ
メータ、ならびに上記第1のパラメータが所定の期間内
に所定のしきい値を超える度に計数される回数と、第1
の時間より長い第2の時間を経過する度に計数される回
数との差に応じた第2のパラメータに応じて、上記音声
の認識、上記音声の記憶および上記音声の出力に係る少
なくとも1つの動作を制御している。
【0008】本発明では、上記制御手段は、上記第1の
パラメータが所定のしきい値を超えた場合、記憶された
所定の音声を出力させている。
【0009】本発明では、上記制御手段は、上記第2の
パラメータが所定のしきい値を超えた場合、上記音声の
認識、上記音声の記憶および上記音声の出力に係る動作
の一部を停止させている。
【0010】本発明の上記の構成によれば、上記第1の
パラメータは音声の認識された回数と、音声が認識され
ない期間が第1の時間を経過する度に計数される回数と
の差に応じた値を有している。また、上記第2のパラメ
ータは、上記第1のパラメータが所定の期間内に所定の
しきい値を超える度に計数される回数と、第1の時間よ
り長い第2の時間を経過する度に計数される回数との差
に応じた値を有している。そして、上記音声の認識、上
記音声の記憶および上記音声の出力に係る少なくとも1
つの動作は、上記第1のパラメータおよび上記第2のパ
ラメータに応じて制御される。
【0011】本発明では、音声出力手段と、音声を記憶
する記憶手段と、第1の動作状態において、上記記憶手
段に記憶された音声のうちの少なくとも1つの音声をラ
ンダムに生成された信号に基づいて選択し、上記音声出
力手段に出力させる制御手段とを有している。
【0012】本発明では、乱数生成手段を含み、上記第
1の動作状態において、上記記憶手段に記憶された音声
のうちの少なくとも1つの音声を上記乱数生成手段に生
成された信号に基づいて選択し、上記音声出力手段に出
力させている。
【0013】本発明では、乱数生成手段と、上記第1の
動作状態において、上記記憶手段に記憶された音声のう
ちの所定数の音声を上記乱数生成手段の生成する乱数に
基づいてランダムに選択し、所定の順序で上記音声出力
手段に出力させる少なくとも1つの音声選択手段とを含
み、上記第1の動作状態において、上記音声選択手段の
1つを上記乱数に基づいてランダムに選択している。
【0014】本発明では、上記記憶手段に記憶された2
つの音声の関連付け設定し、当該関連付けを上記記憶手
段に記憶し、上記音声選択手段は、上記記憶手段に記憶
されている関連付けのうちの所定数を上記乱数に基づい
てランダムに選択し、選択された当該関連付けにおいて
設定された音声を、所定の順序で上記音声出力手段に出
力させる音声選択手段を含んでいる。
【0015】本発明では上記音声選択手段は、上記記憶
手段に名称として記憶された音声のうちの1つと、上記
記憶手段に記憶された他の音声のうちの所定数の音声を
上記乱数に基づいてランダムに選択し、上記名称として
記憶された音声を第1番目とする所定の順序で上記音声
出力手段に出力させる音声選択手段を含んでいる。
【0016】本発明では、上記制御手段は、第2の動作
状態において、上記音入力手段から入力された音を所定
の時間上記記憶手段に記憶させ、上記音声選択手段は、
上記第2の動作状態において記憶された音のうちの所定
数の音を上記乱数に基づいてランダムに選択し、所定の
順序で上記音声出力手段に出力させる音声選択手段とを
含んでいる。
【0017】本発明では、上記制御手段は、第2の動作
状態において、上記音入力手段から入力された音を所定
の時間上記記憶手段に記憶させる処理を、所定の時間間
隔で、上記乱数に基づいたランダムな回数実行してい
る。
【0018】本発明では、上記制御手段は、上記音声選
択手段で選択した音声を上記音声出力手段に出力させる
回数を、上記乱数に基づいてランダムに設定している。
【0019】本発明では、音入力手段を有し、上記制御
手段は、第3の動作状態において、上記音入力手段から
入力された音に基づいて音声を認識し、当該音声と上記
記憶手段に記憶された音声を照合し、当該照合の結果に
基づいて、当該認識された音声を上記記憶手段に記憶さ
せ、上記記憶手段に記憶された音声を上記音声出力手段
に出力させている。
【0020】本発明では、上記制御手段は、複数の動作
状態を上記乱数に基づいてランダムに選択している。
【0021】本発明の上記の構成によれば、本発明の音
声処理装置は第1の動作状態、第2の動作状態および第
3の動作状態を有し、当該動作状態を含む複数の動作状
態が上記乱数に基づいてランダムに選択される。上記第
1の動作状態において、上記音声選択手段の1つが上記
乱数に基づいてランダムに選択される。そして、選択さ
れた上記音声選択手段によって、上記記憶手段に記憶さ
れた音声のうちの所定数の音声が上記乱数生成手段の生
成する乱数に基づいてランダムに選択され、所定の順序
で上記音声出力手段に出力される。上記音声選択手段
は、好適には、上記記憶手段に記憶されている関連付け
のうちの所定数を上記乱数に基づいてランダムに選択さ
せ、選択させた当該関連付けにおいて設定された音声
を、所定の順序で上記音声出力手段に出力させている。
また、上記音声選択手段は、上記記憶手段に名称として
記憶された音声のうちの1つと、上記記憶手段に記憶さ
れた他の音声のうちの所定数の音声を上記乱数に基づい
てランダムに選択させ、上記名称として記憶された音声
を第1番目とする所定の順序で上記音声出力手段に出力
させている。上記第2の動作状態において、上記音入力
手段から入力された音は所定の時間上記記憶手段に記憶
されている。当該音は、上記第1の動作状態において、
上記音声選択手段により所定数を上記乱数に基づいてラ
ンダムに選択され、所定の順序で上記音声出力手段に出
力される。上記第3の動作状態において、上記音入力手
段から入力された音に基づいて音声が認識され、当該音
声と上記記憶手段に記憶された音声が照合される。当該
照合の結果に基づいて、当該認識された音声が上記記憶
手段に記憶される。そして、上記記憶手段に記憶された
音声が上記音声出力手段に出力されれる。
【0022】本発明では、認識された音声と記憶された
音声の所定の特徴を照合する音声処理装置として、音声
を記憶する記憶手段と、前後に行われた上記照合におい
て上記認識された音声と上記記憶された音声とが上記所
定の特徴を共有し、かつ上記記憶された音声が前後で異
なる場合、前後の当該記憶された音声と上記所定の特徴
を共有している音声をさらに交互に所定時間内に所定時
間内にm回(m:所定の自然数)認識することを条件と
して、2つの当該記憶された音声の関連付けを上記記憶
手段に記憶させる制御手段とを有している。
【0023】本発明では、音声を出力する音声出力手段
を有し、上記制御手段は、上記照合において上記認識さ
れた音声に対し上記所定の特徴を共有する上記記憶され
た音声が有する関連付けの1つを選択して、当該関連付
けに示された音声を上記出力手段に出力させた場合、当
該記憶された音声と当該関連付けに示された音声との関
連付けの度合いを示すパラメータであって、当該記憶さ
れた音声と当該関連付けに示された音声にそれぞれ付属
する対語関連度パラメータをそれぞれ増加させて上記記
憶手段に記憶させている。
【0024】本発明では、上記制御手段は、所定の時間
を経過する毎に上記対語関連度パラメータを所定量だけ
減少させている。
【0025】本発明の上記の構成によれば、前後に行わ
れた上記照合において、上記認識された音声と上記記憶
された音声とが上記所定の特徴を共有し、かつ上記記憶
された音声が前後で異なる場合に、前後の当該記憶され
た音声と上記所定の特徴を共有している音声をさらに交
互に所定時間内に所定時間内にm回(m:所定の自然
数)認識させることによって、前後の当該記憶された音
声が関連付けられる。対語関連度パラメータは、上記照
合において、上記認識された音声と所定の特徴を共有す
る上記記憶された音声が有する関連付けの1つを選択さ
れ、当該関連付けに示された音声を上記出力手段に出力
された場合に増加される。このとき、当該記憶された音
声および当該出力された音声の対語関連度パラメータが
それぞれ増加される。好適には、上記対語関連度パラメ
ータは、所定の時間を経過する毎に所定量だけ減少され
る。
【0026】本発明では、認識された音声と記憶された
音声の所定の特徴を照合する音声処理装置として、音声
を記憶する記憶手段と、上記認識された音声と上記記憶
された音声とが上記所定の特徴を共有している場合に、
当該記憶された音声の記憶保持に関する記憶度パラメー
タを増加させ、当該記憶されている音声と当該認識され
た音声を、上記記憶度パラメータの大きさに応じて置き
換えて上記記憶手段に記憶させる制御手段とを有してい
る。
【0027】本発明では、上記制御手段は、上記記憶さ
れた音声の数が所定数に達している場合に、上記記憶手
段に記憶されている音声と上記認識された音声を上記記
憶度パラメータの大きさに応じて置き換えて上記記憶手
段に記憶させている。
【0028】本発明では、上記制御手段は、上記記憶手
段に記憶された音声の数が上記所定数に達している場合
に、上記記憶手段に記憶された音声のうち上記記憶度パ
ラメータが最小の音声と上記認識された音声を置き換え
て上記記憶手段に記憶させている。
【0029】本発明では、上記制御手段は、乱数を生成
する乱数生成手段を含み、上記の記憶度パラメータの増
加量を上記乱数生成手段の生成する乱数に基づいてラン
ダムに変化させている。
【0030】本発明では、上記制御手段は、所定の時間
を経過する毎に上記記憶度パラメータを所定量だけ減少
させている。
【0031】本発明の上記の構成によれば、音声を認識
させた場合に、記憶された音声と認識させた当該音声が
照合され、上記認識された音声と上記記憶された音声が
所定の特徴を共有している場合、上記記憶度パラメータ
が増加される。そして、上記記憶された音声が所定数に
達している場合に上記記憶された音声のうち上記記憶度
パラメータが最小の音声と上記認識された音声を置き換
えて、上記記憶手段に記憶させる。好適には、上記記憶
度パラメータの増加量は、上記乱数生成手段の生成する
乱数に基づいてランダムに変化さる。また、上記記憶度
パラメータは所定の時間を経過する毎に所定量だけ減少
される。
【0032】本発明では、上記制御手段は、上記第3の
動作状態において、上記音入力手段から入力された音に
基づいて認識された音声と上記記憶手段に記憶された音
声の所定の特徴を照合し、当該照合の結果に基づいて当
該音声を上記記憶手段に記憶または登録させ、当該記憶
された音声のうちの登録された音声を上記音声登録手段
に出力させている。
【0033】本発明の上記の構成によれば、上記音入力
手段から入力された音に基づいて音声が認識され、当該
認識された音声と上記記憶手段に記憶された音声の所定
の特徴が照合される。そして、当該照合結果に基づい
て、当該音声を上記記憶手段に記憶または登録させる。
音入力手段から入力され、上記記憶手段に記憶された音
声のうちの登録された音声は、上記音声出力手段から出
力される。
【0034】本発明では、上記制御手段は、上記認識さ
れた音声と上記記憶手段に記憶され、かつ登録された音
声とが所定の特徴を共有していないことを条件に、当該
認識された音声を上記記憶手段に記憶させている。
【0035】本発明では、上記制御手段は、上記認識さ
れた音声と上記記憶手段に記憶され、かつ登録された音
声とが所定の特徴を共有していない場合に、音声の上記
認識を所定の回数行うことを条件に、当該認識された音
声を上記記憶手段に記憶させている。
【0036】本発明では、上記制御手段は、上記認識さ
れた音声と上記記憶手段に記憶され、かつ登録された音
声とが所定の特徴を共有していない場合に、上記認識さ
れた音声と上記登録された音声の所定の特徴を所定の回
数照合し、かつ、当該照合において上記認識された音声
と上記登録された音声とが所定の特徴を共有していない
ことを条件に、当該認識された音声を上記記憶手段に記
憶させている。
【0037】本発明では、上記制御手段は、上記認識さ
れた音声と上記記憶手段に記憶され、かつ登録された音
声とが所定の特徴を共有していない場合に、所定時間内
に連続して認識された2つの音声の所定の特徴を所定の
回数照合し、かつ、当該照合において上記認識された音
声が互いに所定の特徴を共有していることを条件に、当
該認識された音声を上記記憶手段に記憶させている。
【0038】本発明の上記の構成によれば、所定の条件
のもとで上記認識された音声を上記記憶手段に記憶させ
る。1つの条件として、上記認識された音声と上記登録
された音声とが所定の特徴を共有していないことがあ
る。また、他の条件として、音声の上記認識を所定の回
数行うことがある。また、他の条件として、上記認識さ
れた音声と上記登録された音声の所定の特徴を所定の回
数照合し、かつ、当該照合において上記認識された音声
と上記登録された音声とが所定の特徴を共有していない
ことがある。また、他の条件として、所定時間内に連続
して認識された2つの音声の所定の特徴を所定の回数照
合し、かつ、当該照合において上記認識された音声が互
いに所定の特徴を共有していることがある。
【0039】本発明では、上記制御手段は、上記認識さ
れた音声と上記記憶手段に記憶され、かつ登録されてい
ない音声とが所定の特徴を共有している場合に、当該登
録されていない音声を上記記憶手段に登録させている。
【0040】本発明では、上記制御手段は、自然数の乱
数nを生成する乱数生成手段を含み、上記認識された音
声と上記記憶手段に記憶され、かつ登録されていない音
声とが所定の特徴を共有している場合に、音声の上記認
識をn回行うことを条件に、当該登録されていない音声
を上記記憶手段に登録させている。
【0041】本発明では、上記制御手段は、自然数の乱
数nを生成する乱数生成手段を含み、上記認識された音
声と上記記憶手段に記憶され、かつ登録されていない音
声とが所定の特徴を共有している場合に、上記認識され
た音声と上記登録されていない音声の所定の特徴をn回
照合し、かつ、当該照合において上記認識された音声と
上記登録されていない音声とが所定の特徴を共有してい
ることを条件に、当該登録されていない音声を上記記憶
手段に登録している。
【0042】本発明では、上記制御手段は、自然数の乱
数nを生成する乱数生成手段を含み、上記認識された音
声と上記記憶手段に記憶され、かつ登録されていない音
声とが所定の特徴を共有している場合に、所定時間内に
連続して認識された音声の所定の特徴を所定の回数照合
し、かつ、当該照合において上記認識された音声が互い
に所定の特徴を共有していることを条件に、当該登録さ
れていない音声を上記記憶手段に登録している。
【0043】本発明の上記の構成によれば、所定の条件
のもとで上記登録さていない音声を上記記憶手段に登録
させる。1つの条件として、上記認識された音声と上記
登録されていない音声とが所定の特徴を共有しているこ
とがある。また、他の条件として、音声の上記認識を所
定の回数行うことがある。また、他の条件として、上記
認識された音声と上記登録されていない音声の所定の特
徴を所定の回数照合し、かつ、当該照合において上記認
識された音声と上記登録されていない音声とが所定の特
徴を共有していることがある。また、他の条件として、
所定時間内に連続して認識された2つの音声の所定の特
徴を所定の回数照合し、かつ、当該照合において上記認
識された音声が互いに所定の特徴を共有していることが
ある。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の音声処理装置の実
施形態を、本発明を電子ペット玩具に適用した場合を例
に説明する。
【0045】図1は、本発明の音声処理装置の実施形態
に係る玩具の外観を示す図である。図1においてM1〜
M8は擬似生物をかたどった玩具の体の各部を示してお
り、M1は頭部ボタンを、M2およびM3は耳を、M4
は右手を、M5は左手を、M6は右足を、M7は左足
を、M8は本体をそれぞれ示している。
【0046】頭部ボタンM1は本発明における起動およ
び就寝を制御するボタンであり、内部に後述する頭部ス
イッチを内蔵させている。使用者が頭部ボタンM1を押
し下げることによって、後述する頭部スイッチをONに
させることができる。耳M2およびM3は、内部に後述
するマイク(音入力手段)を内蔵させており、玩具に認
識される音声はここにから玩具に取り込まれる。右手M
4は、内部に後述する磁石を内蔵させており、左手M5
は、内部に後述するリードスイッチを内蔵させている。
左手に磁石が接近してリードスイッチが導通すると、後
述するコミュニケーションスイッチがONにされる。ま
た右手M4および左手M5は矢印aおよび矢印bの方向
へ上下に動かすことができ、右手M4および左手M5の
上げ下ろし動作に応じて後述するアラームスイッチがO
Nにされる。右足M6および左足M7は本体M8の側面
に配設されて玩具が水平面上に直立できるように本体M
8を支持している。本体M8は玩具を動作させるための
電池や、後述する時計動作機構、スピーカ、制御回路等
を含む基板を内蔵している。
【0047】図2は、本発明の音声処理装置の実施形態
に係る玩具の構成を示す図である。図2において、1は
制御回路(登録手段)を、2はROMを(通知音記憶手
段)、3はFLASH ROM(記憶手段および一時記
憶手段)を、4はマイク(音入力手段)を、5は音程変
換回路を、6は音声増幅回路を、7はスピーカ(音声出
力手段)を、8は頭部スイッチを、9はコミュニケーシ
ョンスイッチを、10はアラームスイッチを、11はリ
セットスイッチを、12は時計動作機構をそれぞれ示し
ている。
【0048】制御回路1は、マイク4から出力されたア
ナログの音声信号をデジタルの音声データに変換してF
LASH ROM3に記録させるとともに、ROM2お
よびFLASH ROM3に記録された音声データをア
ナログの音声信号S3に変換して音程変換回路5に出力
する。また、制御信号S4によって音程変換回路の出力
する音声信号の音程を制御する。また、時計動作機構1
2による制御信号S1によって後述するアラームモード
の警報動作が開始され、パルス信号S2によって時間の
計測が行われる。さらに、頭部スイッチ8、コミュニケ
ーションスイッチ9、アラームスイッチ10、リセット
スイッチ11による各制御信号に応じて音声の記録や音
声の出力を行う。制御回路1の動作は、ROM2から読
み出されるプログラムに基づいて実行される。
【0049】ROM2は、玩具に発声させる各音声デー
タおよび制御回路1のプログラムがデータとして記録さ
れており、制御回路1によって指定されたアドレスのデ
ータを制御回路1に出力する。FLASH ROM3
は、制御回路1から出力された音声データを含む各種の
データを制御回路の指定する所定のアドレスに記録する
とともに、制御回路1の指定する所定のアドレスのデー
タを制御回路1に出力する。マイク4は音声信号を制御
回路1に出力する。音程変換回路5は、制御回路1の出
力する音声信号S3の音程を制御信号S3に基づいて変
換した信号を音声増幅回路6に出力する。音声増幅回路
6は、音程変換回路5の出力する信号を増幅して、スピ
ーカ7に出力する。スピーカ7は、音声増幅回路6の出
力する音声信号を音声に変換して出力する。頭部スイッ
チ8、コミュニケーションスイッチ9、アラームスイッ
チ10は、いずれも後述する玩具の動作モードを制御す
る信号を制御回路1に出力する。リセットスイッチ11
は、玩具に記憶させた音声や玩具の動作を制御する各パ
ラメータの値をすべてリセットし、玩具の動作モードを
初期状態に設定する。時計動作機構は、アラーム動作の
開始と停止を制御する信号S1を制御回路1に出力する
とともに、一定の周期のパルス信号S2を時間計測用の
パルス信号として制御回路1に出力している。
【0050】次に、上述した構成を有する玩具の動作を
説明する。
【0051】図3は、本発明の実施形態に係る玩具の初
回起動時の動作に係る動作モードを示す図である。図3
において、M0は初起動モードをMは通常モードをそれ
ぞれ示している。また、I0〜I2は各モードにおける
モードの遷移をそれぞれ示している。
【0052】初起動モードM0は、初めて電池が挿入さ
れた状態もしくはリセットスイッチ11がONされた状
態における動作モードである。この初起動モードでは、
玩具自身の名前(以下、ペット名という)および玩具の
使用者の名前(以下、飼い主名という)を、玩具に登録
させる動作が実行される。通常モードMは、後述する玩
具の通常の動作が行なわれるモードである。
【0053】玩具に初めて電池が挿入されたとき、玩具
の動作状態は初起動モードM0になる。本モードの初期
では、後述するパラメータは全て初期状態になってお
り、また、後述する登録ワードも全て消去されている。
本モードにおいて上述したペット名および飼い主名を玩
具に登録させる処理が行なわれ、この登録が完了したと
き、動作モードは遷移I2により通常モードMに移行さ
れる。モードが通常モードに移行すると、後述する通常
モードMの動作が実行される。通常モードMにおいてリ
セットスイッチ11の状態は常に監視されており、この
リセットスイッチ11がONされると、動作モードは遷
移I1によって直ちに初起動モードM0に移行される。
このとき、後述する各パラメータや登録ワードは全て失
われる。なお、遷移I0は電池の交換等による内部回路
への電源供給の一時的な停止によるモードの遷移を表し
ている。通常モードMにおいて電池の交換等により電源
供給が停止されても、再び電源の供給が開始された場
合、動作モードは通常モードMのままで変わらない。す
なわち、後述するパラメータや登録ワードはFLASH
ROM3に保持される。初起動モードM0において
も、遷移I0によるモードの移行は発生しない。
【0054】図4は、通常モードMにおける動作モード
の詳細を示した図である。図4において、M11は起床
モードを、M12は就寝モードを、M13はアラームモ
ードを、M14はコミュニケーションモードをそれぞれ
示している。
【0055】起床モードM11は、会話や言葉の学習を
行なう音声認識処理や、記憶した言葉をランダムに発言
するランダム発言処理、マイク4に入力された音を自動
的に記憶する自動音声登録処理などの後述する処理を行
なうモードである。
【0056】就寝モードM12は、起床モードM11に
おける会話など動作処理を全て停止させたモードであ
る。
【0057】アラームモードM13は、使用者があらか
じめ設定した所定の時刻になったときに、登録されてい
る言葉等をアラームとして発声することにより、使用者
に設定時刻がきたことを知らせる音声アラームの動作を
行なうモードである。使用者は、玩具がアラームの音声
を発した後、玩具の記憶している言葉を玩具のマイク4
に向かって話し掛けて言葉を認識させることにより、玩
具に触れることなく時報のアラームを一時的停止させる
ことができる。
【0058】コミュニケーションモードM14は、本玩
具同士を近接させた状態で本玩具が記憶している言葉を
互いに発声させるとともに、発声されている音を記憶さ
せるモードである。このような動作によって、玩具同士
があたかも自律的にコミュニケーションを図っているよ
うな印象を使用者に与える。図5は、コミニュケーショ
ンモードM14における玩具の配置を示す俯瞰図であ
る。玩具の左手M5および右手M4の先端には、それぞ
れリードスイッチ91および磁石92が内蔵されてい
る。一方の玩具のリードスイッチ91に他方の玩具の磁
石92が近接してリードスイッチ91が導通しコミニュ
ケーションスイッチ9がONされると、動作モードがコ
ミュニケーションモードM14に移行する。
【0059】次に、上述した通常モードMにおける各モ
ード間の遷移について説明する。
【0060】初起動モードM0における上述した動作が
完了すると、動作モードは遷移I2で起床モードM11
に移行する。起床モードM0への移行とともに計時が開
始し、動作モードが起床モードにある経過時間が計時さ
れ、経過時間が例えば10分を超えると、遷移I3で動
作モードは就寝モードM12に移行する。
【0061】就寝モードM12において、玩具の頭部ボ
タンM1が押されて頭部ボタンM1に内蔵されている頭
部スイッチ8がONされると、動作モードは遷移I4で
起床モードM11に移行する。起床モードM11におい
て、頭部スイッチ8がONされた場合、玩具が何らかの
発声を行っていない状態であれば、動作モードは変化し
ない。この場合、上述した起床モードM11の経過時間
がリセットされて、起床モードM11から就寝モードM
12に移行するまでの時間が10分間延長される。一
方、起床モードM11において、玩具が何らかの発声を
行っている状態で頭部スイッチ8がONされた場合に
は、動作モードは強制的に就寝モードM12へ移行され
る。
【0062】左手M5が図1の矢印aの方向に回転され
てアラームスイッチ10がONされると、起床モードM
11、就寝モードM12およびコミュニケーションモー
ドM14から遷移I5でアラームモードM13に移行す
る。アラームモードM13は、通常モードMにおける他
の3つのモードの中で最も優先されるモードである。右
手M4または左手M5が矢印aと反対の方向に回転され
てアラームスイッチ10がOFFされると、遷移I6で
動作モードは就寝モードM12に移行する。
【0063】リードスイッチ91が導通しコミニュケー
ションスイッチ9がONされると、起床モードM11お
よび就寝モードM12は遷移I7でコミュニケーション
モードM14に移行する。アラームスイッチ10とコミ
ュニケーションスイッチ9が同時にONされている場合
は、アラームスイッチ10によるアラームモードM13
が優先されるため、コミュニケーションモードM14に
は移行しない。
【0064】以上説明した初起動モードM0および通常
モードMに係る動作モードとは独立に、後述する信頼パ
ラメータに係る3つの動作モードがある。図6は、信頼
パラメータに係る動作モードを示す図である。図6にお
いて、M21は健康モードを、M22は病気モードを、
M23は仮死モードをそれぞれ示している。
【0065】初回の電池挿入後およびリセットスイッチ
11がONされた後、信頼パラメータに係るモードは健
康モードM21になっている。後に述べる条件によって
信頼パラメータの値が変動し健康モードM21と病気モ
ードM22の境界を定めるしきい値を超えると、遷移I
9で健康モードM21から病気モードM22に移行す
る。病気モードM21においては、健康モードM21で
処理されていた一部の動作が行なわれなくなったり、玩
具が病気になっているような声を発するなどして、使用
者にあたかも玩具が病気になっているような印象を起こ
させる。玩具に言葉を認識させる等の行為を続けること
によって、玩具の使用者が信頼パラメータを所定のしき
い値内に回復させれば、遷移I11で病気モードM22
から健康モードM21に移行させることができる。逆
に、信頼パラメータが変動して病気モードM22と仮死
モードM23の境界を定めるしきい値を超えると、遷移
I10で病気モードM22から仮死モードM23に移行
する。仮死モードM23においては健康モードM22で
なされていたほとんどの処理が行なわれなくなり、記憶
されていた言葉も全て消去されるほか、後述するパラメ
ータが更新されなくなる。リセットスイッチ11をON
させると、信頼パラメータに係るモードは病気モードM
22および仮死モードM23から遷移I1で健康モード
M21に移行する。
【0066】次に、上述した各動作モードにおける具体
的な動作を説明する。
【0067】図7および図8は、初起動モードM0にお
ける処理を説明するフローチャート図である。図7およ
び図8において、Pa1〜Pa54、PbおよびPcは
ステップを示している。また、図7のと図8のはス
テップの接続関係を示している。
【0068】初起動モードM0における処理では、まず
マイク4から入力された音声データがペット名として登
録される。その場合、誤った音声が登録されてしまわな
いように、使用者に2回おなじ音声を入力させることに
よって登録させたい音声を確認させ、2回の音声データ
の特徴が一致した場合にこれをペット名として登録させ
ている。ペット名の登録に続けて、飼い主名の登録も行
なわれる。この登録手順も、ペット名の登録と同様であ
り、使用者に2回おなじ音声を入力させて、2回の音声
データの特徴が一致した場合にこれを飼い主名として登
録させている。
【0069】ステップPa1において、初起動モードM
0の処理が開始される。ステップPa2において、初期
起動モードの最初に玩具が音声を発する処理が実行され
る。このステップにおいてはまだ音声データが記録され
ていないので、ROM2にあらかじめ記録されている音
声データから音声が生成される。具体的には、ROM2
に記録されている音声、例えば「ヒヒャハハ」といった
音声のデジタル化されたデータが制御回路1の要求に応
じてROM2の所定のアドレスから制御回路1に出力さ
れる。制御回路1に出力された音声データはD/A変換
を施されてアナログの音声信号に変換され、信号S3と
して音程変換回路5に出力される。音程変換回路5に出
力された音声信号は、制御回路1の出力する信号S4に
応じて音程を変換され、音声増幅回路6により増幅され
てスピーカ7で音波に変換される。ステップPa2にお
いて玩具から所定の音声が発せられることにより、使用
者は玩具が動作状態にあることを認識できる。
【0070】ステップPa3において、次に説明する待
ち時間パラメータがリセットされ、ステップPa4にお
いて、時計動作機構12から所定の時間間隔、例えば2
秒ごとに入力されるパルス信号S2に応じて、待ち時間
パラメータをインクリメントする割り込み処理が開始さ
れる。待ち時間パラメータの値はステップPa3におい
てリセットされているため、この値を参照することによ
り、ステップPa4からの経過時間を計ることができ
る。
【0071】ステップPa5においては、後述するステ
ップPa10において使用される整数kの値がリセット
されて0になる。
【0072】ステップPa6において、マイク4から入
力される音声の有無が制御回路1によって判断される。
具体的には、マイク4から入力された音声信号のレベル
が所定のしきい値より小さいとき音声信号が入力されて
いないと判断され、所定のしきい値より大きいとき音声
信号が入力されていると判断される。制御回路1におい
て音声信号が入力されていないと判断された場合、ステ
ップPa7に処理が移行される。ステップPa7では、
上述した待ち時間パラメータの値によって示されるステ
ップPa4からの経過時間と所定の時間、例えば10秒
間とが比較されて、経過時間が10秒間より短い場合、
ステップPa6に再び処理が戻されて、マイク4から入
力される音声の有無が検出される。10秒以内にステッ
プPa6において音声が検出された場合は、前記した待
ち時間パラメータをインクリメントする割り込み処理が
停止されてステップPa6からステップPa8に処理が
移行される。また、10秒以内にステップPa6におい
て音声が検出されなかった場合は、同様に待ち時間パラ
メータをインクリメントする割り込み処理が停止された
後、ステップPa7から後述するステップPa25に処
理が移行される。
【0073】ステップPa8では、ステップPa6で検
出されたアナログの音声信号が、制御回路1でA/D変
換を施されてデジタル化された音声データに変換され
る。この際、例えば、音声の大きさが制御回路1におい
て定められている上限のしきい値より大きい場合や、下
限のしきい値より小さい場合、さらには音声の長さが定
められた上限のしきい値より長い場合には、ステップP
a9に処理が移行されて、入力された音声のレベルが不
適当であることを知らせる音声が発せられる。具体的に
は、例えば「ブ〜」という音のデータがROM2から読
み出されてD/A変換され、音程変換回路5、音声増幅
回路6を経てスピーカ7より音声として発せられる。
【0074】次いで、ステップPa10において上述し
た整数kの値が1だけインクリメントされ、ステップP
a11でこの整数kと整数1の大小関係が判断される。
整数kが所定の整数、例えば1と等しいか、または1よ
り小さい場合は、ステップPa6に戻って再び音声の入
力を待つ処理が実行され、整数kが1より大きい場合
は、後述するステップPa25に処理が移行される。こ
のように、ステップPa8で変換された音声のレベルが
不適当であった場合に、所定の回数だけ音声を再入力さ
せる機会を設けているので、使用者が誤った音声を入力
したときに同一の手順を繰り返す不便を軽減させてい
る。
【0075】ステップPa12では、ステップPa8で
取得された音声データを変数Vdに代入させている。こ
の音声データは後の処理で参照される。
【0076】ステップPa13では、音声データが認識
されたことを使用者に通知する音声、例えば「ウン?」
という音声データがROM2から読み出されてD/A変
換され、音程変換回路5、音声増幅回路6を経てスピー
カ7より音声として発せられる。このように、入力され
た音声が玩具に認識された結果に応じて異なる音声(上
記の例では「ブ〜」および「ウン?」)が出力されるた
め、使用者は玩具と対話するような感覚で玩具に音声を
登録させることができる。
【0077】ステップPa14において、上述した待ち
時間パラメータが再びリセットされ、ステップPa15
において、時計動作機構12から所定の時間間隔ごとに
入力されるパルス信号S2に応じて、待ち時間パラメー
タをインクリメントする割り込み処理が開始される。ス
テップPa16においては、ステップPa21において
使用する整数kの値がリセットされて0になる。
【0078】ステップPa17において、マイク4から
入力される音声の有無が再び制御回路1によって判断さ
れ、音声信号が入力されていないと判断された場合、ス
テップPa18に処理が移行される。ステップPa18
では、上述した待ち時間パラメータの値によって示され
るステップPa15からの経過時間と所定の時間、例え
ば10秒間とが比較されて、経過時間が10秒間より短
い場合、ステップPa17に再び処理が戻されて、マイ
ク4から入力される音声の有無が検出される。10秒以
内にステップPa17において音声が検出された場合
は、前記した待ち時間パラメータをインクリメントする
割り込み処理が停止されてステップPa17からステッ
プPa19に処理が移行される。また、10秒以内にス
テップPa17において音声が検出されなかった場合
は、同様に待ち時間パラメータをインクリメントする割
り込み処理が停止された後、ステップPa18から後述
するステップPa25に処理が移行される。
【0079】ステップPa19では、ステップPa17
で検出されたアナログの音声信号が、制御回路1でA/
D変換を施されてデジタル化された音声データに変換さ
れる。上述したステップPa8と同様の条件で入力され
た音声が不適当と判断された場合は、ステップPa20
に処理が移行されて、入力された音声のレベルが不適当
であることを知らせる音声、例えば「ブ〜」という音声
データがROM2から読み出されてD/A変換され、音
程変換回路5、音声増幅回路6を経てスピーカ7より音
声として発せられる。次いで、ステップPa21におい
て上述した整数kの値が1だけインクリメントされ、ス
テップPa22でこの整数kと所定の整数の大小関係が
判断される。整数kが所定の整数、例えば1と等しい
か、または1より小さい場合は、ステップPa17に戻
って再び音声の入力を待つ処理が実行され、整数kが1
より大きい場合は、後述するステップPa25に処理が
移行される。ステップPa9〜Pa11と同様にして、
音声のレベルが不適当であった場合に所定の回数だけ音
声を再入力させる機会を設けているので、使用者の不便
が軽減させる。
【0080】ステップPa23では、ステップPa12
で変数Vdに代入され音声データと、ステップPa19
で取得された音声データの特徴が制御回路1において比
較される。音声データの特徴は、例えば音声データをフ
ーリエ変換して得られた周波数スペクトルの振幅などを
用いて抽出され、所定の比較手順で比較される。変数V
dの音声データとステップPa19で取得された音声デ
ータの特徴が一致していると判断された場合は、ステッ
プPa24に処理が移行され、ステップPa19で取得
された音声データがペット名としてFLASH ROM
3の所定のアドレスに書き込まれる。逆に互いの音声デ
ータの特徴が一致しないと判断された場合は、上述した
ステップPa20に処理が移行され、ステップPa17
で再び音声を入力させる機会が使用者に与えられる。
【0081】ステップPa24でペット名が登録される
とステップPa28に処理が移行されて、使用者にペッ
ト名が登録されたことを通知する音声、例えばペット名
として登録された音声が発せられる。これにより、使用
者がペット名の登録に成功したことを知ることができる
他、登録させた音声を確認することができる。
【0082】この場合、FLASH ROM3に書き込
んだ音声データは使用者自身の発した音声のデータであ
るが、音程変換回路5の出力する音声信号は制御回路1
による信号S4によって音程を制御させることができる
ので、例えばインコのような愛らしい音声に変換させて
スピーカ7より音声を出力させることができる。これに
より、使用者自身の音声を聞かされる味気なさを免れる
ことができ、あたかも玩具が自らの音声を発しているよ
うな印象を使用者に与えることができるため、玩具を擬
似生物として扱う趣向性が高まる。
【0083】ステップPa25〜Pa27は、音声の入
力待ち時間が10秒を超えてしまった場合や、音が大き
すぎる等により音声データが不適当だった場合に他の処
理へランダムに移行させるためのステップである。ラン
ダムに移行させる手順は、上述したステップPa2〜P
a24によるペット名の登録手順および後述するランダ
ム発言処理Pb、自動音声登録処理Pcの3つである。
【0084】ステップPa25では、0から2の整数が
ランダムに生成されて、変数mに代入される。ステップ
Pa26では、変数mに代入された数値と整数0との一
致を判断し、一致している場合、ステップPa2に処理
を戻して、再びペット名を登録させる処理が初めから実
行される。また、変数mと整数0が一致していない場合
はステップPa27に処理を移行させて、変数mと整数
1との一致が判断され、一致している場合には後述する
ランダム発言処理Pbに処理を移行させ、一致していな
い場合は後述する自動音声登録処理Pcに処理を移行さ
せる。このように、初起動モードにおいてペット名が登
録されないまま放置されている状態であっても、後述す
るランダム発言処理Pbや自動音声登録処理Pcなどの
処理がランダムに実行されるので、上述したような処理
によれば、ペット名が登録されないときにいつまでも登
録を催促し続けるような処理に比べて使用者が玩具に抱
く機械的な印象を低減させることができる。
【0085】ここで、ランダム発言処理Pbおよび自動
音声登録処理Pcについて説明する。
【0086】ランダム発言処理Pbにおいては、玩具の
ROM2に記録されているあらかじめ用意された音声デ
ータや、FLASH ROM3に記録されている使用者
に登録された音声データが制御回路1によってランダム
に読み出されて、音程変換回路5、音声増幅回路6を経
てスピーカ7より音声として発せられる。動作モードが
初起動モードにある場合は、まだ使用者の登録操作によ
ってFLASH ROM3に音声データが登録されてい
ないので、後述する自動音声登録処理Pcによって自動
的に登録された音声データや、ROM2に記録されてい
るあらかじめ用意された音声データが専ら出力される。
ランダム発言処理Pbによってランダムに選択される音
声データは、後述する気分パラメータや信頼パラメータ
によって種類が変化する。
【0087】図17は、ランダム発言処理Pbにおける
処理を説明するフローチャート図である。図17におい
て、Pb1〜Pb22は処理の各ステップを示してい
る。ランダム発言処理PbはステップPb1で処理を開
始し、ステップPb2で1〜10の範囲でランダムに生
成された整数を変数mに代入し、ステップPb3〜Pb
11において変数mと整数1〜9の一致が判断され、一
致した整数に応じてステップPb12〜Pb21に処理
を移行させる。そして各ステップで定められた処理に応
じて(発言処理1〜10)、記憶されている音声をスピ
ーカ7から出力させる。各発言処理においては、例えば
ROM2にあらかじめ記憶させてある種々の合成音や、
使用者が後に述べる操作によってFLASH ROM3
に記憶させた種々の登録ワードをランダムに選択させ、
ランダムな回数で発言させることができる。また、後に
述べる各音声の対語をランダムに発声させることができ
る。さらに、次に述べる自動音声登録モードで登録させ
た音声をランダムに選択して発言させることもできる。
あるいは、初期起動モードで玩具に記憶させた飼い主名
とペット名を一番最初に発言させ、その後他の音声を続
けて発声させることができる、玩具が飼い主名とペット
名を主語にして何か言葉をしゃべっているような発声を
させることもできる。このように、玩具がROM2やF
LASH ROM3に記憶させている音声に対し、さま
ざまな発声の処理手順を設け、それらをランダムに選択
して音声を出力させているので、使用者に意外性をもた
らし、玩具を飽きのこないものにできる。
【0088】自動音声登録処理Pcにおいては、マイク
4に入力された所定の長さの以内の音声が制御回路1に
おいて自動的に音声データに変換されて、FLASH
ROM3へ記録される。登録される音声データの数は所
定の最大数、例えば3つ以下に定められており、これを
超えて登録される場合は、自動音声登録処理Pcにおい
て音声データが記録される何れかの記録エリアに上書き
して記録される。自動音声登録処理Pcにおいて登録さ
れた音声データは、上記のランダム発言処理Pbのほ
か、後述する会話処理などで発声されるため、玩具が発
声する音声の内容の意外性が増し、これにより玩具の機
械的な印象が低減して、擬似生物としての趣向性を高め
ることができる。
【0089】ペット名登録処理の過程で上述したランダ
ム発言処理Pbや自動音声登録処理Pcに移行するほ
か、他の異なる処理をいくつも設けてランダムに移行さ
せることができる。これにより、単一な処理を使用者に
強いることによって玩具を飽きさせるデメリットを低減
させることができる。
【0090】次に、初起動モードM0においてペット名
登録が完了した後の処理について説明する。
【0091】ペット名を登録した後は、同様のステップ
によって今度は飼い主名を登録させる。具体的には、ス
テップPa29〜Pa49とステップPa3〜Pa23
ではそれぞれ同じ処理が行われる。
【0092】ステップPa52では、0から2の整数が
ランダムに生成されて、変数mに代入される。ステップ
Pa53では、変数mに代入された数値と整数0との一
致を判断し、一致している場合、ステップPa28に処
理を戻して、ペット名を発声させた後再び飼い主名を登
録させる処理が初めから実行される。また、変数mと整
数0が一致していない場合はステップPa54に処理を
移行させて、変数mと整数1との一致が判断され、一致
している場合には上述したランダム発言処理Pbに処理
を移行させ、一致していない場合は上述した自動音声登
録処理Pcに処理を移行させる。ペット名の登録におけ
るステップPa25〜Pa27と同様の手順を経て、ラ
ンダム発言処理Pbや自動音声登録処理Pcなどの処理
がランダムに実行されるので、使用者が玩具に抱く機械
的な印象を低減させることができる。
【0093】ステップPa49において、ステップPa
45で取得された音声データと変数Vdの音声データの
特徴が一致していると判断されると、ステップPa50
においていステップPa45で取得された音声データが
飼い主名としてFLASHROM3の所定のアドレスに
書き込まれる。その後、飼い主名が登録されたことを示
す音声、例えば登録された飼い主名が出力される。ペッ
ト名の登録における処理と同様に、FLASH ROM
3に飼い主名として登録された音声データを音声に変換
させる場合にも、音程変換回路5により音程を変化され
るので、あたかも玩具が自らの音声を発しているような
印象を使用者に与えることができる。
【0094】ペット名および飼い主名の登録が完了する
ことによって初起動モードM0の動作は完了し、動作モ
ードは遷移I2で起床モードM11に移行される。
【0095】次に、起床モードM11の動作を説明す
る。図9は、起床モードM11における処理を説明する
フローチャート図である。図4と図9の同一符号は同一
内容を示す。その他、Pd1〜Pd17はステップを示
している。
【0096】起床モードM11では、上述したランダム
発言処理Pbや自動音声登録処理Pcのほか、後述する
音声認識処理Peが生成された乱数によってランダムに
選択されて実行される。このとき、信頼パラメータによ
るモードが上述した病気モードM21にある場合はラン
ダム発言処理Pbや自動音声登録処理Pcが実行され
ず、時折病気を暗示するような音声が発せられる。仮死
モードM23にある場合は、ランダム発言処理Pb、自
動音声登録処理Pcおよび後述する音声認識処理Peが
全て実行されなくなり、仮死モードを通知する音声が発
せられる。また、頭部スイッチ8、コミュニケーション
スイッチ9、アラームスイッチ10の状態が監視され、
スイッチの状態に応じて各動作モードに処理を移行させ
る。さらに、起床モードM11に処理が移行してからの
時間が計測され、所定の時間を経過した場合は就寝モー
ドM12に処理を移行させる。
【0097】起床モードM11のステップPd1におい
て処理が開始されると、ステップPd2において、次に
述べる起床時間パラメータがリセットされてゼロにな
る。ステップPd3において、時計動作機構12から所
定の時間間隔、例えば2秒ごとに入力されるパルス信号
S2に応じて、起床時間パラメータをインクリメントす
る割り込み処理が開始される。起床時間パラメータの値
はステップPd2においてリセットされているため、こ
の値を参照することにより、ステップPd3からの経過
時間を計ることができる。
【0098】ステップPd4において、信頼パラメータ
に係るモードが仮死モードM23になっているかどうか
確認される。仮死モードM23になっている場合は、ス
テップPd5において仮死モードにあることを使用者に
通知する音声を発する。具体的には、ROM2の所定の
アドレスに記録されている仮死状態を表現する音声デー
タが読み出されてD/A変換され、音程変換回路5で音
程を変換されて音声増幅回路6を経てスピーカ7から音
声として出力される。その後、後述するステップPd1
1に処理が移行される。
【0099】ステップPd4において仮死モードM23
でないことが確認された場合、次にステップPd6にお
いて病気モードM22になってるかどうか確認される。
病気モードM22になっている場合は、ステップPd7
において病気モードM22にあることを使用者に通知す
る音声を発する。具体的には、ROM2の所定のアドレ
スに記録されている病気状態を表現する音声データが読
み出されてD/A変換され、音程変換回路5で音程を変
換されて音声増幅回路6を経てスピーカ7から音声とし
て出力される。その後、後述する音声認識処理Peに処
理が移行される。
【0100】ステップPd4およびステップPd6にお
いて信頼パラメータに係るモードが仮死モードM23お
よび病気モードM22でない、すなわち健康モードM2
1になっていることが確認された後、ステップPd8〜
Pd10において音声認識処理Pe、ランダム発言処理
Pbおよび自動音声登録処理Pcがランダムに選択され
て実行される。具体的には、ステップPd8において0
〜2の整数がランダムに生成されて、変数mに代入され
る。次いでステップPd9において整数0と変数mの一
致が判断され、一致した場合は後述する音声認識処理P
eに処理が移行され、一致しない場合はステップPd1
0に処理が移行される。ステップPd10においては整
数1と変数mの一致が判断されて、一致した場合は上述
したランダム発言処理Pbに処理が移行され、一致しな
い場合は上述した自動音声登録処理Pcに処理が移行さ
れる。したがって、音声認識処理Pe、ランダム発言処
理Pbおよび自動音声登録処理Pcのいずれか選択され
て実行される。
【0101】音声認識処理Pe、ランダム発言処理Pb
および自動音声登録処理Pcが終了したところで、ステ
ップPd11に処理が移行される。ステップPd11に
おいてはアラームスイッチ10の状態が確認され、アラ
ームスイッチ10がONになっている場合は上述した遷
移I5によってアラームモードM13に処理が移行され
る。アラームスイッチ10がOFFになっていることが
確認された場合は、ステップPd12に処理が移行され
る。
【0102】ステップPd12では、コミュニケーショ
ンスイッチ9の状態が確認される。コミュニケーション
スイッチ9がONになっている場合は、ステップPd1
3において信頼パラメータに係るモードの状態が確認さ
れ、モードが仮死モードにない場合に、上述した遷移I
7によってコミュニケーションモードM14に処理が移
行される。信頼パラメータに係るモードが仮死モードに
なっている場合は、コミュニケーションモードM14に
処理は移行されず、次のステップPd14へ処理が移行
される。また、ステップPd12においてコミュニケー
ションスイッチ9がONになっていないことが確認され
た場合にも、ステップPd14へ処理が移行される。
【0103】ステップPd14において、就寝モードが
選択されているか否かが確認される。就寝モードが選択
されている場合は上述した遷移I3によって就寝モード
M12に処理が移行され、選択されていない場合は後述
するステップPd15に処理が移行される。
【0104】就寝モードが選択されたか否かの判別は、
就寝モード選択フラグの状態を確認することによってな
される。頭部スイッチ8がONされると割り込み処理が
発生し、その処理において就寝モード選択フラグがセッ
トされる。具体的には、ランダム発言処理Pbや音声認
識処理Pe、コミュニケーションモードM14において
制御回路1から音声信号が出力されているときに頭部ス
イッチ8がONされて上記の割り込み処理が発生する
と、この割り込み処理において就寝モード選択フラグが
セットされる。そして、ステップPd14において就寝
モード選択フラグの状態が判定され、就寝モード選択フ
ラグがセットされていることが確認された場合は、遷移
I3で就寝モードM12に処理が移行され、就寝モード
選択フラグがセットされていないことが確認された場合
は、ステップPd15に処理が移行される。すなわち、
ランダム発言処理Pbや音声認識処理Pe、コミュニケ
ーションモードM14において玩具が音声を発している
ときに玩具の頭部をたたいて頭部スイッチ8をONさせ
ると、玩具の動作モードは就寝モードに移行される。ス
テップPd14において就寝モード選択フラグの状態が
確認されて次の処理に移行する際に、就寝モード選択フ
ラグはリセットされる。以上の処理によって、使用者は
玩具の発生する音声が耳障りになった場合に、玩具の頭
をたたくことによって玩具の発声を停止させることがで
きる。
【0105】ステップPd15において、起床時間の延
長が選択されているか否かが確認される。起床時間の延
長が選択されている場合はステップPd16に処理が移
行され、上記の起床時間パラメータがリセットされた後
ステップPd17に処理が移行される。また、起床時間
の延長が選択されていない場合は、ステップPd17へ
そのまま処理が移行される。後述するステップPd17
によって起床時間パラメータの計測する時間が所定の時
間を超えたときに起床モードM11から就寝モードM1
2へ処理が移行されるが、ステップPd16により起床
時間パラメータがリセットされると、計測した時間がゼ
ロに戻されるため、動作モードが起床モードM11から
就寝モードM12へ処理が移行されるまでの時間が延長
される。
【0106】起床時間の延長が選択されているか否かの
判別は、起床時間延長フラグの状態を確認することによ
ってなされる。頭部スイッチ8がONされると、就寝モ
ード選択フラグの場合と同様に割り込み処理が発生し、
その処理において起床時間延長フラグがセットされる。
具体的には、就寝モード選択フラグをセットさせる上述
の条件(ランダム発言処理Pbや音声認識処理Peにお
いて制御回路1から音声信号が出力されているとき)以
外の期間における起床モードM11において、頭部スイ
ッチ8がONされて上記の割り込み処理が発生すると、
この割り込み処理において起床時間延長フラグがセット
される。そして、ステップPd15において就寝モード
選択フラグの状態が判定され、起床時間延長フラグがセ
ットされていることが確認された場合は、ステップPd
16において起床時間パラメータがリセットされ、起床
時間延長フラグがセットされていないことが確認された
場合は、ステップPd17に処理が移行される。すなわ
ち、ランダム発言処理Pbや音声認識処理Pe、コミュ
ニケーションモードM14において玩具が音声を発して
いるとき以外の期間における起床モードM11において
玩具の頭部をたたいて頭部スイッチ8をONさせると、
動作モードが就寝モードM12に移行されるまでの時間
を延長させることができる。ステップPd15において
起床時間延長フラグの状態が確認されて次の処理に移行
する際に、起床時間延長フラグはリセットされる。以上
の処理によって、使用者は好きなだけ起床モードM11
を延長させて玩具の動作を楽しむことができる。
【0107】なお、頭部スイッチ8がONされたとき
に、所定の音声データを玩具に発声させる処理を設ける
ことができる。これにより、使用者が玩具の頭部に触れ
たことによって生ずる玩具の反応を楽しむことができ
る。また、頭部スイッチがONされている時間に応じて
異なる音声を発生させることもできる。例えば制御回路
1に適切な周期を有するパルスを設け、このパルスの数
を頭部スイッチがONされたときからOFFされたとき
までの期間制御回路1に計数させることにより、頭部ス
イッチがONされている時間を計測させ、このような方
法で計数したパルス数に応じて、玩具に発声させる音声
を変化させることができる。例えば頭部スイッチのON
時間が0.03秒以上0.4秒未満の間にあるときは頭
を叩かれたと見なして、怒りを表現した音声を玩具に発
声させ、頭部スイッチが0.4秒より長くONにされた
場合は頭をなでられたとみなして快楽を表現した音声を
玩具に発声させる処理を、頭部スイッチ8がONされ発
生する割り込み処理または分岐処理において実行させ
る。頭部スイッチに圧力を検出させるセンサーを内蔵さ
せて、圧力の大小に応じて音声を変化させることもでき
る。さらに、音声データの種類を後で述べる気分パラメ
ータによって変化させて、快や不快の気分を音声によっ
て表現させることもできる。以上のような処理により、
使用者の操作に対し玩具は多様な音声を発してこれに応
じることができるので、玩具の機械的な印象が薄らぎ、
擬似生物としての趣向性を高めることができる。
【0108】次に、上述した音声認識処理Peの動作を
説明する。図10は、音声認識処理Peにおける処理を
説明するフローチャート図である。図10においてPe
1〜Pe16およびPf、Pg、Phはステップを示し
ている。
【0109】まず、音声認識処理Peの概要を説明す
る。音声認識処理Peでは、マイク4から入力された音
声データとFLASH ROM3に記録されている音声
データの特徴が比較され、特徴の一致する音声データが
FLASH ROM3に記録されている場合は会話処理
Phを実行させる。会話処理Phでは、マイク4から入
力された音声に対し、ROM2およびFLASH RO
M3に記録されている音声データがさまざまな組み合わ
せで音声に変換されて発声される。このため、使用者は
マイクに入力した音声に対して玩具の発する意外な音声
の応答を楽しむことができる。一方、マイク4から入力
された音声データと特徴の一致する音声データがFLA
SH ROM3に記録されていない場合は、後述する仮
登録処理Pfおよび登録延長処理Pgが実行される。こ
れにより、マイク4から入力された音声は制御回路1で
音声データに変換されてFLASH ROM3に記録さ
れる。仮登録処理Pfおよび登録延長処理Pgには、音
声データをFLASH ROM3に記録させるまでの過
程をランダムに変化させる処理が含まれており、玩具に
音声を覚えさせる行為に対して使用者に面白味を持たせ
ている。
【0110】また、音声認識処理Peにおいてマイク4
に入力された音声が制御回路1によって音声データに変
換される度に、気分パラメータがインクリメントされ
る。気分パラメータは上述したランダム発言処理Pbに
おいて発声させる音声や、頭部スイッチ8をONさせた
時に発声させる音声の種類を変化させるパラメータであ
る。
【0111】図18は、気分パラメータの値によって変
化する発言の例を示す図である。この図において、各気
分パラメータの値の範囲における玩具の発言内容が示さ
れている。ペットが発言していないときに頭部スイッチ
8をONさせた場合は、ONさせた時間によって使用者
が叩いたのか、なでたのかを判定し、それに応じて発言
内容を変え、さらに気分パラメータに応じて発言内容を
変化させている。また、上述したランダム発言処理Pb
においては、同じ気分パラメータでも確率に応じて2種
類の音声を出力できる。このようにして、常に移ろう生
き物の気分を、発言内容を変化させることによって表現
することができる。
【0112】気分パラメータは上述した信頼パラメータ
と関係しており、気分パラメータが所定の最大値まで高
められた場合に、信頼パラメータがインクリメントされ
る。すなわち、音声認識処理Peで音声を認識させる毎
に気分パラメータが大きくなり、気分パラメータに応じ
て信頼パラメータも大きくなる。一方、気分パラメータ
および信頼パラメータは時計動作機構12の出力する所
定周期のパルス信号S2の計数によって所定時間ごとに
発生される割り込み処理において、所定時間ごとにデク
リメントされるため、音声認識処理Peにおいて玩具に
音声を認識させる操作を使用者が怠ると、気分パラメー
タの低下によって玩具の発生する音声の種類が変化する
のみならず、信頼パラメータの低下によって一定期間の
後玩具の動作モードは自動的に病気モードM22や仮死
モードM23に移行して、通常の処理の一部が動作不能
になってしまう。以上のように、玩具に音声を認識させ
る処理と玩具の他の挙動を関連付けているため、玩具に
対して継続的に音声を与えて世話をする行為に対し、使
用者に面白味を持たせている。
【0113】以下に、音声認識処理Peの詳細な動作を
説明する。
【0114】音声認識処理Peは、ステップPe1より
開始される。まず、ステップPe2において音声認識時
間パラメータがリセットされ、その後ステップPe3に
おいて、時計動作機構12から所定の時間間隔、例えば
2秒ごとに入力されるパルス信号S2に応じて音声認識
時間パラメータをインクリメントする割り込み処理が開
始される。音声認識時間パラメータの値はステップPe
2においてリセットされているため、この値を参照する
ことにより、ステップPe3からの経過時間を計測する
ことができる。
【0115】音声認識時間の計測が開始された後、ステ
ップPe4においてマイク4から入力される音声の有無
が制御回路1によって判断される。具体的には、マイク
4から入力された音声信号のレベルが所定のしきい値よ
り小さいとき音声信号が入力されていないと判断され、
所定のしきい値より大きいとき音声信号が入力されてい
ると判断される。制御回路1において音声信号が入力さ
れていないと判断された場合、ステップPe5に処理が
移行される。ステップPe5では、上述した音声認識時
間パラメータの値によって示されるステップPe3から
の経過時間と所定の時間、例えば30秒間とが比較され
て、経過時間が30秒間より短い場合、ステップPe4
に再び処理が戻されて、マイク4から入力される音声の
有無が検出される。30秒以内にステップPe4におい
て音声が検出された場合は、前記した音声認識時間パラ
メータをインクリメントする割り込み処理が停止されて
ステップPe4からステップPe6に処理が移行され
る。また、30秒以内にステップPe4において音声が
検出されなかった場合は、同様に音声認識時間パラメー
タをインクリメントする割り込み処理が停止された後、
ステップPe5からステップPe16に処理が移行さ
れ、音声認識処理が終了する。
【0116】ステップPe6では、ステップPe4で検
出されたアナログの音声信号が、制御回路1でA/D変
換を施されてデジタル化された音声データに変換され
る。この際、例えば、音声の大きさが制御回路1におい
て定められている上限のしきい値より大きい場合や、下
限のしきい値より小さい場合、さらには音声の長さが定
められた上限のしきい値より長い場合には、ステップP
e7に処理が移行されて、入力された音声のレベルが不
適当であることを知らせる音声が発せられる。具体的に
は、例えば「ブ〜」という音のデータがROM2から読
み出されてD/A変換され、音程変換回路5、音声増幅
回路6を経てスピーカ7より音声として発せられる。そ
の後、ステップPe7に処理を戻して、再び音声の入力
を待つ処理が実行される。ステップPe6において、マ
イク4による音声信号が音声データへ正常に変換された
場合、取得された音声データは変数Vdに代入される。
【0117】音声データが変数Vdに代入された後、ス
テップPe9において上記した気分パラメータが例えば
1だけインクリメントされ、ステップPe10に処理が
移行される。その後、ステップPe10において玩具の
動作モードが病気モードM22になっているか否かが確
認され、病気モードM22になっている場合は、ステッ
プPe11で病気モードにあることを示す音声データが
ROM2から読み出されて音声信号に変換され、音程変
換回路5、音声増幅回路6を経てスピーカ7より音声と
して出力される。そして、ステップPe12で音声認識
回数をインクリメントした後、ステップPe4に処理が
戻されて、再び音声の入力を待つ処理が実行される。こ
のように、玩具が病気モードM22になっている場合
は、後述する音声の登録処理が実行されない。
【0118】ステップPe10において玩具が病気モー
ドM22になっていないことが確認された場合、ステッ
プPe13に処理が移行される。ステップPe13にお
いて、ステップPe8で変数Vdに代入されている音声
データと、FLASH ROM3に既に登録されている
音声データ(以下、登録ワードと呼ぶ)の特徴が比較さ
れる。そして、所定の判断手法により互いの音声データ
の特徴が一致していると判定される登録ワードが見つか
ると、その登録ワードの記憶場所を示す番号が登録ワー
ド番号として変数Jに代入される(ステップPe1
4)。次いで、取得された登録ワードが後述する仮登録
ワードであるか否かが判定され(ステップPe15)、
仮登録ワードでない場合は上述した会話処理Phが実行
された後、再びステップPe2に戻って、音声の入力を
待つ処理が実行される。
【0119】ステップPe13における検索において、
変数Vdに代入されている音声データに特徴が一致して
いる音声データがFLASH ROM3に見つからなか
った場合、入力された言葉を再度使用者に入力させて、
登録ワードとして玩具に記憶させるための仮登録処理P
fおよび登録延長処理Pgが実行される。これらの処理
の詳細については後で説明する。登録延長処理Pgが終
了すると、会話処理Phと同様に、ステップPe2へ処
理が戻されて再び音声の入力を待つ処理が実行される。
また、ステップPe14で検索された登録ワードが仮登
録された登録ワードであることがステップPe15にお
いて確認されたときは、会話処理Phが実行されるかわ
りに登録延長処理Pgが実行される。
【0120】続いて、上述した仮登録処理Pfの動作を
説明する。図11および図12は、仮登録処理Pfにお
ける処理を説明するフローチャート図である。図11お
よび図12においてPf1〜Pf33はステップを示し
ている。また、図11のと図12のはステップの接
続関係を示している。
【0121】仮登録処理Pfにおいては、マイク4から
入力された音声を、登録ワードとしてFLASH RO
M3に記録する処理が行なわれる。そのとき、使用者が
ステップPf5で入力させた音声を登録ワードとして玩
具に記憶させる意志を有しているか否かを確認するため
に、同一の音声を複数回入力させる処理を行い、これら
の処理で入力された音声データの特徴が一致していると
判断されたときに、その音声データを登録ワードとして
FLASH ROM3に記録させる。前記の処理を行な
うことによって、例えば誤った音声を玩具に入力してし
まった場合のように、登録させる意志がない音声が玩具
に登録される不都合が防止されるので、新規な音声を登
録させる場合に例えばボタンを押すなどの面倒な操作が
不要になる。
【0122】ステップPf1において、仮登録処理Pf
1の処理が開始される。ステップPf2において、仮登
録処理Pf1の最初に玩具が音声を発する処理が実行さ
れる。具体的には、ROM2に記録されている音声、例
えば「ウン?」といった音声データがROM2から読み
出されてD/A変換、音程変換回路5で音程を変換され
た後に音声増幅回路6により増幅されてスピーカ7より
音声として出力される。このように、ステップPf2に
おいて玩具から所定の音声が発せられることにより、使
用者は入力した音声が玩具に登録されていない音声であ
ることを確認できる。
【0123】ステップPf3において、待ち時間パラメ
ータがリセットされ、ステップPa4において、時計動
作機構12から所定の時間間隔、例えば2秒ごとに入力
されるパルス信号S2に応じて、待ち時間パラメータを
インクリメントする割り込み処理が開始される。待ち時
間パラメータの値はステップPf3においてリセットさ
れているため、この値を参照することにより、ステップ
Pf4からの経過時間を計ることができる。
【0124】ステップPf5において、マイク4から入
力される音声の有無が制御回路1によって判断される。
具体的には、マイク4から入力された音声信号のレベル
が所定のしきい値より小さいとき音声信号が入力されて
いないと判断され、所定のしきい値より大きいとき音声
信号が入力されていると判断される。制御回路1におい
て音声信号が入力されていないと判断された場合、ステ
ップPf6に処理が移行される。ステップPf6では、
上述した待ち時間パラメータの値によって示されるステ
ップPf4からの経過時間と所定の時間、例えば10秒
間とが比較されて、経過時間が10秒間より短い場合、
ステップPf5に再び処理が戻されて、マイク4から入
力される音声の有無が検出される。10秒以内にステッ
プPf5において音声が検出された場合は、前記した待
ち時間パラメータをインクリメントする割り込み処理が
停止されてステップPf5からステップPf7に処理が
移行される。また、10秒以内にステップPf5におい
て音声が検出されなかった場合は、同様に待ち時間パラ
メータをインクリメントする割り込み処理が停止された
後、ステップPf6から上述した音声認識処理Peの冒
頭のステップに処理が移行される。
【0125】ステップPf7では、ステップPf5で検
出されたアナログの音声信号が、制御回路1でA/D変
換を施されてデジタル化された音声データに変換され
る。この際、例えば、音声の大きさが制御回路1におい
て定められている上限のしきい値より大きい場合や、下
限のしきい値より小さい場合、さらには音声の長さが定
められた上限のしきい値より長い場合には、ステップP
f8に処理が移行されて、入力された音声のレベルが不
適当であることを知らせる音声が発せられる。具体的に
は、例えば「ブ〜」という音のデータがROM2から読
み出されてD/A変換され、音程変換回路5、音声増幅
回路6を経てスピーカ7より音声として発せられる。こ
の後、上述した音声認識処理Peの冒頭のステップに処
理が戻される。ステップPf7において音声データが正
常に取得された場合は、次のステップPf9において、
音声データが認識されたことを使用者に通知する音声、
例えば「ウン?」という音声データがROM2から読み
出されてD/A変換され、音程変換回路5、音声増幅回
路6を経てスピーカ7より音声として発せられる。
【0126】ステップPf10において、上述した待ち
時間パラメータが再びリセットされ、ステップPf11
において、時計動作機構12から所定の時間間隔ごとに
入力されるパルス信号S2に応じて、待ち時間パラメー
タをインクリメントする割り込み処理が開始される。ス
テップPf12においては、後述するステップPf17
において使用される整数kの値がゼロにリセットされ
る。
【0127】ステップPf13において、マイク4から
入力される音声の有無が再び制御回路1によって判断さ
れ、音声信号が入力されていないと判断された場合、ス
テップPf14に処理が移行される。ステップPf14
では、上述した待ち時間パラメータの値によって示され
るステップPf11からの経過時間と所定の時間、例え
ば10秒間とが比較されて、経過時間が10秒間より短
い場合、ステップPf13に再び処理が戻されて、マイ
ク4から入力される音声の有無が検出される。10秒以
内にステップPf13において音声が検出された場合
は、前記した待ち時間パラメータをインクリメントする
割り込み処理が停止されてステップPf13からステッ
プPf15に処理が移行される。また、10秒以内にス
テップPf13において音声が検出されなかった場合
は、同様に待ち時間パラメータをインクリメントする割
り込み処理が停止された後、音声認識処理Peの冒頭の
ステップに処理が戻される。
【0128】ステップPf15では、ステップPf13
で検出されたアナログの音声信号が、制御回路1でA/
D変換を施されてデジタル化された音声データに変換さ
れる。上述したステップPf7と同様の条件で入力され
た音声が不適当と判断された場合は、ステップPf16
に処理が移行されて、入力された音声のレベルが不適当
であることを知らせる音声、例えば「ブ〜」といった音
声データがROM2から読み出されてD/A変換され、
音程変換回路5、音声増幅回路6を経てスピーカ7より
音声として発せられる。次いで、ステップPf17にお
いて上述した整数kの値が1だけインクリメントされ、
ステップPf18でこの整数kと整数1の大小関係が判
断される。整数kが所定の整数、例えば1と等しいか、
または1より小さい場合は、ステップPf13に戻って
再び音声の入力を待つ処理が実行され、整数kが1より
大きい場合は、音声認識処理Peの冒頭のステップに処
理が戻される。このように、音声のレベルが不適当であ
った場合に所定の回数(上記の例では1回)だけ音声を
再入力させる機会を設けているので、誤った音声を入力
してしまったとき直ちに音声認識処理Peの冒頭のステ
ップに戻って初めから入力をやり直さなくても済み、同
じ操作を反復させられる不便さが軽減される。
【0129】ステップPf15において音声データが正
常に取得された場合は、ステップPf19において取得
された音声データが変数Vdに代入される。変数Vd
は、後述する処理で入力される音声データとの一致を確
認するために使用される。
【0130】次いで、ステップPf20において、音声
データが認識されたことを通知する音声、例えば「ウー
ンモ」といった音声データがROM2から読み出されて
D/A変換され、音程変換回路5、音声増幅回路6を経
てスピーカ7より音声として発せられる。玩具が音声の
認識に応じて発する音声が変化(上記の例では「ウン
?」から「ウーンモ」に変化)するため、使用者は、玩
具が音声を認識していること、および音声の登録中の段
階を知ることができる。
【0131】ステップPf21において、上述した待ち
時間パラメータが再びリセットされ、ステップPf22
において、時計動作機構12から所定の時間間隔ごとに
入力されるパルス信号S2に応じて、待ち時間パラメー
タをインクリメントする割り込み処理が開始される。ス
テップPf23においては、後述するステップPf28
において使用される整数kの値がゼロにリセットされ
る。
【0132】ステップPf24において、マイク4から
入力される音声の有無が再び制御回路1によって判断さ
れ、音声信号が入力されていないと判断された場合、ス
テップはステップPf25に移行される。ステップPf
25では、上述した待ち時間パラメータの値によって示
されるステップPf22からの経過時間と所定の時間、
例えば10秒間とが比較されて、経過時間が10秒間よ
り短い場合、ステップPf24に再び処理が戻されて、
マイク4から入力される音声の有無が検出される。10
秒以内にステップPf24において音声が検出された場
合は、前記した待ち時間パラメータをインクリメントす
る割り込み処理が停止されてステップPf24からステ
ップPf26に処理が移行される。また、10秒以内に
ステップPf24において音声が検出されなかった場合
は、同様に待ち時間パラメータをインクリメントする割
り込み処理が停止された後、音声認識処理Peの冒頭の
ステップに処理が戻される。
【0133】ステップPf26では、ステップPf24
で検出されたアナログの音声信号が、制御回路1でA/
D変換を施されてデジタル化された音声データに変換さ
れる。上述したステップPf7と同様の条件で入力され
た音声が不適当と判断された場合は、ステップPf27
に処理が移行されて、入力された音声のレベルが不適当
であることを知らせる音声、例えば「ブ〜」といった音
声データがROM2から読み出されてD/A変換され、
音程変換回路5、音声増幅回路6を経てスピーカ7より
音声として発せられる。次いで、ステップPf28にお
いて上述した整数kの値が1だけインクリメントされ、
ステップPf29でこの整数kと整数1の大小関係が判
断される。整数kが所定の整数、例えば1と等しいか、
または1より小さい場合は、ステップPf24に戻って
再び音声の入力を待つ処理が実行され、整数kが1より
大きい場合は、音声認識処理Peの冒頭のステップに処
理が戻される。ステップPf12〜Pf18と同様に、
音声のレベルが不適当であった場合に所定の回数だけ音
声を再入力させる機会を設けているので、同じ操作を反
復させられる不便が軽減される。
【0134】ステップPf30では、ステップPf19
で変数Vdに代入され音声データと、ステップPf26
で取得された音声データの特徴が制御回路1において比
較される。音声データの特徴は、例えば音声データをフ
ーリエ変換して得られた周波数スペクトルの振幅などを
用いて抽出され、所定の比較手順で比較される。互いの
音声データの特徴が一致しないと判断された場合は、上
述したステップPf27に処理が移行されて、入力され
た音声のレベルが不適当であることを知らせる音声が発
せられ、ステップPf27を通過した回数に応じ、音声
の再入力を許可されるか、あるいは音声認識処理Peの
冒頭のステップに処理が戻される。
【0135】変数Vdの音声データとステップPf26
で取得された音声データの特徴が一致していると判断さ
れた場合は、ステップPf26で取得された音声データ
をFLASH ROM3に記録する処理が行なわれる。
まず、ステップPf31において、FLASH ROM
3にデータを格納させる場所に係る登録ワード番号が取
得されて変数Jにその番号が代入され、次いでステップ
Pf32において登録ワード番号がJ番であるFLAS
H ROM3の格納エリアにステップPf26で取得さ
れた音声データが格納される。このとき、この音声デー
タの情報とともに、仮登録状態にセットされている仮登
録フラグも記録される。仮登録フラグは図10のステッ
プPe15において参照されるフラグである。仮登録フ
ラグがセットされている登録ワードは、このステップに
おいて仮登録ワードであると判断されて会話処理Phの
実行が許可されず、登録延長処理Pgが実行される。登
録延長処理において仮登録フラグがリセットされて正式
に登録された登録ワードだけが、会話処理Phの実行を
許可される仕組みになっている。
【0136】引き続いて、登録延長処理Pgの動作を説
明する。図13および図14は、登録延長処理Pgにお
ける処理を説明するフローチャート図である。図13お
よび図14においてPg1〜Pg23はステップを示し
ている。また、図13のと図14のはステップの接
続関係を示している。
【0137】上述したように、仮登録フラグがセットさ
れている登録ワードが認識された場合は、会話処理Ph
が実行されずに登録延長処理Pgが実行される。登録延
長処理Pgにおいては、仮登録フラグをリセットして登
録ワードを正式に登録させるまでに、音声を認識させる
処理を複数回反復させて、正式登録を延長させる処理が
行なわれる。音声を認識させる処理を反復させる回数
は、上述した信頼パラメータを加味した範囲でランダム
に決定される。
【0138】会話処理Phは、使用者がマイク4に入力
した音声に応じて登録ワードや上述した自動音声登録処
理Pcをさまざまに組み合わせてランダムに発声させる
処理であり、使用者が玩具と音声のやり取りを交わす行
為を楽しむ上で欠かすことができない処理である。した
がって、登録延長処理Pgで会話処理Phの楽しみを先
延ばしさせることにより、玩具と会話することに対する
使用者の興味と期待感を掻き立てる効果を生み出すこと
ができる。また、規定の回数で言葉の登録が完了してし
まうと玩具が機械的に音声を記録している印象を使用者
に抱かせてしまい玩具の擬似生物としての趣向性を損な
ってしまうが、このように言葉の登録をランダムに延長
させる処理を設けることで生物が言葉を記憶する際の不
確定性を表現できるので、あたかも生物に言葉を覚えさ
せているような感覚を使用者に喚起させることができ
る。
【0139】登録延長処理PgはステップPg1から処
理が開始される。まず、ステップPg2において上述し
た信頼パラメータの大きさが所定の整数値例えば整数4
5と大小関係を比較され、信頼パラメータが整数45よ
り小さい場合はステップPg3に処理が移行される。ス
テップPg3では例えば2〜4の整数がランダムに生成
されて変数mに代入される。また、信頼パラメータが整
数45より大きい場合はステップPg4に処理が移行さ
れる。ステップPg4でもステップPg2と同様に信頼
パラメータの大きさが所定の整数値例えば整数55と大
小関係を比較され、信頼パラメータが整数55より小さ
い場合はステップPg5に処理が移行される。ステップ
Pg5では、例えば1〜3の整数がランダムに生成され
て変数mに代入される。また、信頼パラメータが整数5
5より大きい場合はステップPg6に処理が移行され、
例えば0〜2の整数がランダムに生成されて変数mに代
入される。以上の処理によって、変数mには信頼パラメ
ータの大きさに応じた0から4の整数が代入される。
【0140】変数mに整数が代入された後、ステップP
g7において整数mと整数0の一致が確認される。整数
mが整数0に等しい場合はステップPg21に処理が移
行され、登録ワード番号がJ番の登録ワードの仮登録フ
ラグがリセットされて正式登録される。また、整数mが
整数0に等しくない場合は、ステップPg8〜Pg18
の処理が実行される。このステップにより、作業者が正
式登録を完了させるためには、登録させたい音声を玩具
に認識させる作業を変数mに応じた回数だけ反復させな
くてはならない。
【0141】ステップPg8において、後の処理で参照
する整数の変数kおよびiがゼロにリセットされる。次
いで、ステップPg9において待ち時間パラメータがリ
セットされ、ステップPg10において、時計動作機構
12から所定の時間間隔ごとに入力されるパルス信号S
2に応じて、待ち時間パラメータをインクリメントする
割り込み処理が開始される。待ち時間パラメータの値は
ステップPg9においてリセットされているため、この
値を参照することにより、ステップPg10からの経過
時間を計ることができる。
【0142】ステップPg11において、マイク4から
入力される音声の有無が制御回路1によって判断され
る。具体的には、マイク4から入力された音声信号のレ
ベルが所定のしきい値より小さいとき音声信号が入力さ
れていないと判断され、所定のしきい値より大きいとき
音声信号が入力されていると判断される。制御回路1に
おいて音声信号が入力されていないと判断された場合、
ステップPg12に処理が移行される。ステップPg1
2では、上述した待ち時間パラメータの値によって示さ
れるステップPg10からの経過時間と所定の時間、例
えば10秒間とが比較されて、経過時間が10秒間より
短い場合、ステップPg11に再び処理が戻されて、マ
イク4から入力される音声の有無が検出される。10秒
以内にステップPg11において音声が検出された場合
は、前記した待ち時間パラメータをインクリメントする
割り込み処理が停止されてステップPg11からステッ
プPg13に処理が移行される。また、10秒以内にス
テップPg11において音声が検出されなかった場合
は、同様に待ち時間パラメータをインクリメントする割
り込み処理が停止された後、ステップPg12から後述
するステップPg19に処理が移行される。
【0143】ステップPg13では、ステップPg11
で検出されたアナログの音声信号が、制御回路1でA/
D変換を施されてデジタル化された音声データに変換さ
れる。この際、例えば、音声の大きさが制御回路1にお
いて定められている上限のしきい値より大きい場合や、
下限のしきい値より小さい場合、さらには音声の長さが
定められた上限のしきい値より長い場合には、ステップ
Pg14に処理が移行されて、入力された音声のレベル
が不適当であることを知らせる音声が発せられる。具体
的には、例えば「ブ〜」という音のデータがROM2か
ら読み出されてD/A変換され、音程変換回路5、音声
増幅回路6を経てスピーカ7より音声として発せられ
る。このあと、後述するステップPg19に処理が移行
される。
【0144】ステップPg13において音声データが正
常に取得された場合は、次のステップPg15におい
て、音声データが認識されたことを使用者に通知する音
声、例えば「ウーンニャ」という音声データがROM2
から読み出されてD/A変換され、音程変換回路5、音
声増幅回路6を経てスピーカ7より音声として発せられ
る。上述の例によれば、ステップPf2およびステップ
Pf9の「ウン?」からステップPf20の「ウーン
モ」、さらにステップPg15の「ウーンニャ」といっ
たように、音声を玩具に登録させる諸段階に玩具が発す
る音声が変化するので、使用者は玩具に対する音声の登
録段階を大まかに把握することができる。
【0145】次に、ステップPg16において上述した
変数iに整数1が加算され、ステップPg17において
変数mと変数iの一致が確認される。変数mと変数iが
一致していない場合はステップPg11に処理が戻され
て、再び音声の入力を待って音声データに変換する処理
が実行される。したがって、ステップPg2〜Pg6で
信頼パラメータを加味しながらランダムに決定された変
数mにより、ステップPg11からステップPg17の
処理を反復する回数が決定される。
【0146】ステップPg17において変数mと変数i
が一致していることが確認された場合は、ステップPg
18において、登録ワード番号がJ番の音声データとス
テップPg13で取得された音声データの特徴が一致し
ているか否か判定される。一致している場合はステップ
Pg21に処理が移行され、登録ワード番号がJ番の登
録ワードの仮登録フラグがリセットされてFLASH
ROM3の所定のアドレスに格納される。これにより、
登録ワードJ番の音声データは正式登録される。登録ワ
ード番号Jの音声データとステップPg13で取得され
た音声データの特徴が一致していない場合は、後述する
ステップPg19に処理が移行される。
【0147】ステップPg19およびPg20では、音
声入力の待ち時間が所定時間をオーバーしてしまったエ
ラー(ステップPg12)や、入力された音声にレベル
が大きすぎる等の不具合があるエラー(ステップPg1
3)、あるいは登録させたい音声データと仮登録されて
いる音声データの特徴が一致しないエラー(ステップP
g18)が発生した場合において、変数kの値に整数1
が加えられる。そしてステップPg20において変数k
と所定の整数たとえば整数3の大小関係が判断されて、
変数kが整数3と同じか小さい場合はステップPg11
に処理が戻されて、音声データを取得する処理が反復さ
れる。また、変数kが整数3より大きい場合は、音声認
識処理Peの冒頭に処理が戻される。このように、上記
のようなエラーが発生した場合に音声認識処理Peの冒
頭までいきなり処理を戻してしまうのではなく、前述の
エラーが発生した回数が3回以内である場合はステップ
Pg11からの音声を取得する処理に戻される。したが
って、例えば間違ったイントネーションで音声を入力し
てしまった場合などであっても再び音声を入力させる機
会が設けられているので初めから音声の入力をやり直さ
なくても済み、同じ操作を反復させられる不便さが軽減
される。
【0148】ステップPg21で仮登録フラグがリセッ
トされてFLASH ROM3に記録された後、ステッ
プPg22において音声が玩具に記憶されたことを表現
する音声が発せられる。たとえばステップP21で正式
登録させた音声データがD/A変換され、音程変換回路
5、音声増幅回路6を経てスピーカ7より音声として発
せられる。これにより、玩具が音声を記憶したことを使
用者に通知させることができる。
【0149】以上説明した音声認識処理Peによれば、
仮登録処理が完了するまでに音声の入力を最低4回行わ
なくてはならない。このうち、ステップPf5による音
声の入力操作は、誤って音声が仮登録されてしまいFL
ASH ROM3の記憶領域を圧迫してしまう確率を減
らすための処理手順であり、この処理を省略させても仮
登録の動作は可能である。また、ステップPf13によ
る音声の入力は、ステップPf30で音声データの一致
を確認するための音声を入力させるための処理手順であ
るが、例えば前に述べたようにステップPf5の処理を
省略した場合において、もしステップPe8で変数Vd
に代入した音声データをステップPf30で参照できる
のであれば、ステップPf13による音声の入力操作も
省略できる。すなわち、図11および図12におけるス
テップPf1からステップPf20までの処理を省略さ
せること可能である。
【0150】また、仮登録処理の変形として、例えばス
テップPf9の処理の後にステップPf3からステップ
Pf8の処理を繰り返し、最後にステップPf31、P
f32を行うことも可能である。すなわち、使用者が繰
り返し同じ音声を入力させることによって使用者が音声
を登録しようとしている意志を確認し、音声を登録させ
る処理である。これによれば、各音声入力における音声
の一致が確認されないので、異なる音声を連続して入力
された場合、最後に入力された音声を登録してしまう可
能性もあるが、処理を単純にできるのでメモリの容量を
節約できる。
【0151】また、ステップPf19からステップPf
30までを複数回繰り返し、最後にステップPf31、
Pf32を行うことも可能である。すなわち、音声入力
を行なう前に前回の音声データを変数Vdに保存させて
から次の音声データを取得し、その後変数Vdと取得し
た音声データの一致を検出して、一致しない場合に処理
を初期のステップに元に戻す処理である。前回入力した
音声と今回入力した音声が異なっている場合を調べるこ
とができるので、この処理によっても、使用者が玩具に
音声を登録させる意志を確認することができる。
【0152】また、ステップPf19からステップPf
30までを複数回繰り返す前述した変形例において、ス
テップPf30を、取得した音声データとFLASH
ROM3の登録ワードの一致を検索するステップに変更
させることもできる。この場合、取得した音声データと
一致するデータがFLASH ROM3に記憶されてい
る場合にステップPf27に処理を移行させる。この処
理によれば既に登録されている音声を使用者が入力した
ことが分かるので、これによっても使用者の意志を確認
することができる。
【0153】登録延長処理における処理も使用者に同じ
言葉を入力させて玩具に言葉を覚えさせることを目的と
している処理として仮登録処理と同じなので、以上説明
した仮登録処理の変形は、登録延長処理にも応用可能で
ある。また、これらを任意に組み合わせた処理も可能で
ある。
【0154】次に、会話処理Phの動作について説明す
る。
【0155】会話処理Phにおいては、使用者の入力さ
せた音声に対して種々のパターンの音声を発する処理が
行われる。また、交互に連続して入力された登録済みの
音声を関連付けて対語として記憶させる処理も行われ
る。
【0156】この会話処理Phにおいて処理される音声
は仮登録を経て正式に登録された音声に限ることは既に
述べたが、正式に登録された各音声には記憶度パラメー
タと対語関連度パラメータという2つのパラメータが付
加される。記憶度パラメータは、正式登録されてFLA
SH ROM3に記憶された音声の記憶を保持させる度
合いに関するパラメータであり、対語関連度パラメータ
は上述した対語関係の情報の記憶を保持させる度合いに
関するパラメータである。
【0157】FLASH ROM3に記憶できる音声
は、メモリの容量によって制限される。したがって、記
憶された音声が増えて、定められた上限の個数に達した
場合、記憶されている音声の何れかを消去しなければ新
規の音声を記憶できない。記憶度パラメータは、このよ
うな場合に消去させる音声を決定するためのパラメータ
であり、このパラメータが最も小さいデータから順に消
去される。この記憶度パラメータは、この音声を入力し
て認識させる毎に呼び出した時点における信頼値に応じ
た値を加算される。また、例えば1日といった一定期間
毎に僅かに減少させる。これにより、あまり入力されな
い音声データは時間と共に自動的に減少し、新規の音声
データと置き換えられて消去される。また、記憶度パラ
メータに所定の下限値を設け、これを下回ったら、新規
の言葉と置き換えられるまでもなく自動的に音声データ
を消去させることもできる。このように、玩具が言葉を
忘却するさまは生き物を連想させるので、使用者が玩具
に抱く疑似生物としての趣向性を高めることができる。
【0158】一つの音声データに記憶させることができ
る対語の数も所定数、例えば3つまでに制限されてお
り、例えば現在3つの対語を有している音声データに4
つ目の異なる音声データを対語として認識させる場合、
この対語を新規に設定するためには、3つのうちの何れ
かの対語の記憶を消去しなくてはならない。対語関連度
パラメータは、このような場合に消去させる対語を決定
するためのパラメータであり、このパラメータが最も小
さいデータから順に消去される。また、対語関連度パラ
メータは後に述べる対語の連続発声機能においても参照
され、対語関連度パラメータの値が大きい対語が選択さ
れて発声される。
【0159】この対語関連度パラメータは、対語を発声
させる度に信頼値に応じた値を加算される。例えば、 音声データ:「こんにちは」 対語1:「こんばんは」 対語関連度パラメータ=20 という音声データと 音声データ:「こんばんは」 対語1:「こんにちは」 対語関連度パラメータ=15 という音声データが登録されている状態で、「こんにち
は」という音声を入力してこれが認識され、この対語で
ある「こんばんは」という音声が玩具から発声された場
合、それぞれの対語関連度パラメータ20および15に
信頼パラメータに応じたランダムな数値が加算される。
【0160】対語関連度パラメータも、記憶度パラメー
タと同様に、例えば1日といった一定期間毎に僅かに減
少させる。これにより、あまり認識されない対語関連度
パラメータは時間と共に自動的に減少し、新規の対語が
学習された場合にこれと置き換えられて消去される。
【0161】図15は、会話処理Phにおける処理を説
明するフローチャート図である。図15においてPh1
〜Ph13は処理の各ステップを示している。
【0162】ステップPh1から、会話処理が開始す
る。ステップPh2において、登録ワード番号Jの音声
データの記憶度パラメータに、信頼パラメータに応じた
所定の値が加算され、ステップPh3において、登録ワ
ード番号Jが対語を有するか否かが判別される。まず対
語を有しない場合について説明すると、この場合はステ
ップPh12に処理を移行させて登録ワード番号Jの音
声を出力させる。すなわち、対語となる音声がない場合
は、使用者が入力した音声と一致する登録ワードをその
ままオウム返しに出力させる処理を行う。次いで、後述
する対語処理Piに移行してこれを実行し、その後会話
処理を終了する。
【0163】ステップPh3において、登録ワード番号
Jが対語を有することが判別された場合は、ステップP
h4において複数のステップのうちの1つを所定の確率
でランダムに選択し、選択したステップへ処理を移行さ
せる。例えば、ステップPh5へ60%、ステップPh
9へ10%、ステップPh10へ20%、ステップPh
11へ10%の確率で処理を移行させる。
【0164】ステップPh5へ処理を移行させた場合
は、登録ワードJの有する対語を発声させる3つのステ
ップPh6〜Ph8のうちの1つを所定の確率でランダ
ムに選択し、選択したステップへ処理を移行させる処理
が行われる。この場合、移行する確率は例えば各対語の
有する上述の対語関連度パラメータに応じた大きさにな
る。すなわち対語1、対語2、対語3に対して対語関連
度パラメータをそれぞれr1、r2、r3とし、各対語
を発声させるステップへ処理を移行させる確率をそれぞ
れQ1、Q2、Q3とした場合、これらの比には以下の
関係がある。 Q1:Q2:Q3 = r1:r2:r3 したがって、例えば対語1、対語2、対語3に対して対
語関連度パラメータをそれぞれ25、10、15とした
場合、ステップPh4からステップステップPh6、ス
テップPh7、ステップPh8へ移行する確率はそれぞ
れ30%、12%、18%となる。なお選択されて発声
された対語の対語関連度パラメータは、発声させた時点
の信頼パラメータに応じたランダムな数値が加算され
る。また、選択されて発声された各対語の対語関連度パ
ラメータおよび記憶度パラメータには、それぞれ信頼パ
ラメータに応じたランダムな数値が加算される。このよ
うに、一つの入力音声に対して複数の対語を発声させる
ことができるのみならず、その対語を発声させる確率
を、対語の認識頻度に応じて重み付けを与えて変えてい
るので、使用者が所定の対語を反復して玩具に認識させ
る行為に意味付けがなされ、玩具を飽きのこないものに
することができる。
【0165】ステップPh4においてステップPh9が
選択されて処理が移行すると、登録されている全ての音
声データのうちの1つがランダムに選択されて発声され
る。入力された音声と無縁の音声が発せられるため、使
用者に意外性を与え、玩具と会話することに興味を抱か
せる。
【0166】ステップPh4においてステップPh10
が選択されて処理が移行すると、登録ワード番号Jの音
声データが発声されると共に、登録ワード番号Jの有す
る対語のうちの対語関連度が最も大きい音声データが発
声される。さらにその音声データが有する対語関連度パ
ラメータの最も大きい対語が発声され、この繰り返しに
より最大で例えば10語までの対語が連続的に発声され
る(対語の連続発声機能)。ただし、同一の音声が繰り
返されないよう処理される。また、連続的に発声された
各対語の対語関連度パラメータおよび記憶度パラメータ
には、それぞれ信頼パラメータに応じたランダムな数値
が加算される。このように対語が連続的に発声されるこ
とによって、あたかも玩具が歌を歌うような印象を与
え、使用者に面白味を与える。対語の連続発声処理が終
了した後は、後述する処理Piに移行してこれを実行
し、その後会話処理を終了する。
【0167】ステップPh4においてステップPh10
が選択されて処理が移行すると、自動音声登録処理Pc
で登録された音声が選択されて発声される。自動音声登
録処理Pcで登録された音声は、使用者の全く意図しな
い音声なので、他の発声処理にはない意外感を使用者に
与え、玩具を飽きのこないものにさせる。
【0168】引き続いて、対語処理Piの動作を説明す
る。対語処理Piの目的は、2つの音声が交互に連続し
て入力される回数を検出し、その回数が信頼パラメータ
に応じてランダムに選択された数に達したとき、その2
つの音声を対語として関連付けることにある。図16
は、対語処理Piにおける処理を説明するフローチャー
ト図である。図16においてPi1〜Pi22は処理の
各ステップを示している。
【0169】対語処理PiはステップPi1において開
始する。次いでステップPi2およびステップPi3に
おいて、マイク4より入力されて認識された登録ワード
番号Jと、変数BOX1および変数BOX2に記憶され
た登録ワード番号の一致が判断される。ここで先に述べ
ておくと、この対語処理Piで用いられる各変数(BO
X1、BOX2、CNT1、CNT2、i、p)は、す
べて音声認識処理Peの初期においてリセットされてお
り、音声認識処理Peを終了するか、後に述べるステッ
プPi8、ステップPi18においてリセットされるま
で保持される。
【0170】ここで、変数BOX1および変数BOX2
には、交互に連続して入力された場合に2つの音声の登
録ワード番号が保持される。変数BOX1および変数B
OX2に保持された登録ワード番号が登録ワード番号J
と一致していないことが判断されると、ステップPi4
およびステップPi5において、変数BOX1および変
数BOX2とゼロの一致が検出されている。なおこの説
明では、登録ワード番号がゼロの音声記憶エリアが存在
しないこととしている。ステップPi4およびステップ
Pi5において、交互に連続して入力された音声が、対
語のとして認識される途中にあるか否かが検出される。
もし対語として認識させている途中なら、変数BOX1
および変数BOX2のいずれか一方のがゼロになる。
【0171】変数BOX1および変数BOX2の何れも
ゼロでない場合はステップPi6に移行する。この場
合、前々回、前回、および今回入力した音声が何れも異
なっているので使用者は対語を認識させていないと考え
られるが、音声の入力を誤ってしまったケースも考えら
れるので、さらにもう一回猶予を与えるためにステップ
Pi6およびステップPi7でステップPi8による変
数のリセットを回避させている。ステップPi6を通過
する際に変数iがインクリメントされるので、次回もう
一度ステップPi6を通過して変数iがインクリメント
されて1より大きくなると、ステップPi7を経てステ
ップPi8で変数がリセットされる。ステップPi8で
は上記した各変数がリセットされてすべてゼロになる。
【0172】ステップPi4およびステップPi5にお
いて、変数BOX1および変数BOX2の何れかがゼロ
になっていると、ゼロになっている変数に現在入力した
音声の登録ワード番号Jが代入され、さらに、対語とな
る音声が入力された数を計数する変数CNT1または変
数CNT2がインクリメントされる。次にステップPi
11において変数BOX1および変数BOX2の何れの
変数も一回づつ入力されているか否かが判断される。つ
まり2つの音声が交互に1回づつ対語として入力された
ことを確認する。変数CNT1または変数CNT2の何
れかがゼロの場合は対語処理を終了する。
【0173】ステップPi11において対語の第1回目
の入力が確認されると、次にステップPi12におい
て、入力された2つの音声が既に対語として登録されて
いるか否かが判別される。対語として登録されている場
合は、ステップPi14において変数BOX1および変
数BOX2で登録ワード番号が示された2つの音声デー
タの各対語関連度パラメータに信頼パラメータに応じた
ランダムの数値を加算する。2つの音声データが対語で
なかった場合は変数pに信頼パラメータに応じたランダ
ムの数値を与える。変数pは、対語を登録させるまでに
使用者が繰り返さなければならない対語の入力回数を示
す。すなわち2つの音声を交互に1回ずつ入力させる操
作を繰り返す回数を示す。
【0174】ステップPi2およびステップPi3にお
いて、マイク4から入力された音声が変数BOX1また
は変数BOX2の何れかに入力された音声と一致してい
ることが確認された場合は、一致している変数BOX1
または変数BOX2に対応する変数CNT1または変数
CNT2がインクリメントされる(ステップPi15ま
たはステップPi16)。そして、ステップPi17に
おいて変数CNT1と変数CNT2の差が検出され、両
者の値の差が所定数、例えば3以上になっている場合は
Pi18で変数をリセットして対語処理を終了させる。
すなわち、一方の音声のみが続けて入力される状態を検
出し、それが3回以上の場合には、使用者が対語を学習
させていないと認識して、対語の学習に関する変数をリ
セットさせている。
【0175】変数CNT1と変数CNT2の差が3未満
である場合は、ステップPi19において、上述した変
数pがセットされているか否かが判定される。セットさ
れていない場合は、まだ第1回目の対語の認識が成され
ていないと判断して、対語処理を終了させる。変数pが
セットされている場合は、ステップPi20において変
数CNT1または変数CNT2の何れか一方が変数pよ
り大きいか否かが判断され、小さい場合はさらに対語の
認識を反復させるためにそのまま対語処理を終了させ、
大きい場合は対語を認識させた回数が所定数に達したと
判断し、ステップPi21において、変数BOX1およ
び変数BOX2で登録ワード番号が示された2つの音声
データを対語として登録する。
【0176】以上説明したように、会話処理Phにおい
ては様々なバリエーションで記憶されている音声を出力
させるので、その度に意外性を与え、使用者の楽しみを
持続させる。また、まるでインコに言葉を覚えさせると
きのように同じ音声を繰り返し語りかけることによって
対語を認識させることができるので、玩具の機械的な印
象が薄らぎ、本物の生き物を相手にしているような感覚
を使用者に起こさせる。さらに、対語を認識させるため
の回数がランダムに生成されるため、こうした面でも本
物らしさを損なうことがない。このようにして、疑似生
物としての趣向性の高い玩具を提供することができる。
【0177】なお本発明の実施形態は、図1の外観図に
示したような電子ペット玩具に限定されるものではな
く、たとえば音声出力装置を備えたコンピュータやゲー
ム機などにも広く適用することができる。また、本発明
の本実施形態の説明で使用した各図におけるフローチャ
ートをプログラムとして表現することにより、本願発明
を、プログラムを記録した記録媒体に適用することも可
能である。
【0178】
【発明の効果】本発明によれば、音声の認識回数によっ
て変動する気分パラメータと、気分パラメータの連動し
てさらに気分パラメータより長い周期で変動する信頼パ
ラメータにより、音声の認識、記憶、出力に係るさまざ
まな動作を制御するので、音声処理装置があたかも生物
の気分等を表現しているかのような感覚を使用者に与
え、疑似生物と会話を楽しむ趣向性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の音声処理装置の実施形態に係
る玩具の外観を示す図である。
【図2】図2は、本発明の音声処理装置の実施形態に係
る玩具の構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に係る玩具の初回起
動時の動作に係る動作モードを示す図である。
【図4】図4は、通常モードにおける動作モードの詳細
を示した図である。
【図5】図5は、コミニュケーションモードにおける玩
具の配置を示す俯瞰図である。
【図6】図6は、信頼パラメータに係る動作モードを示
す図である。
【図7】図7は、初起動モードにおける処理を説明する
第1のフローチャート図である。
【図8】図8は、初起動モードにおける処理を説明する
第2のフローチャート図である。
【図9】図9は、起床モードにおける処理を説明するフ
ローチャート図である。
【図10】図10は、音声認識処理における処理を説明
するフローチャート図である。
【図11】図11は、仮登録処理における処理を説明す
る第1のフローチャート図である。
【図12】図12は、仮登録処理における処理を説明す
る第2のフローチャート図である。
【図13】図13は、登録延長処理における処理を説明
する第1のフローチャート図である。
【図14】図14は、登録延長処理における処理を説明
する第2のフローチャート図である。
【図15】図15は、会話処理Phにおける処理を説明
するフローチャート図である。
【図16】図16は、対語処理Piにおける処理を説明
するフローチャート図である。
【図17】図17は、ランダム発言処理Pbにおける処
理を説明するフローチャート図である。
【図18】図18は、気分パラメータの値によって変化
する発言の例を示す図である。
【符号の説明】
1…制御回路(制御手段)、2…ROM、3…FLAS
H ROM(記憶手段)、4…マイク(音入力手段)、
5…音程変換回路、6…音声増幅回路、7…スピーカ
(音声出力手段)、8…頭部スイッチ、9…コミュニケ
ーションスイッチ、10…アラームスイッチ、11…リ
セットスイッチ、12…時計動作機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G10L 3/00 561H (72)発明者 星野 学 東京都墨田区錦糸1丁目2番1号 リズム 時計工業株式会社内 Fターム(参考) 2C150 BA11 CA01 CA02 DF02 DF04 DF06 DF33 ED42 ED52 EF16 EF23 EF29 FA42 5D015 AA05 GG01 KK02 KK04 LL10 5D045 AA07 AB11 9A001 GG22 HH15 HH17 KK62

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された音声を認識し、認識された音
    声と記憶された音声の照合の結果に基づいて音声を記憶
    し、記憶された音声を出力する音声処理装置であって、 所定期間内に認識した音声の数に応じて、上記音声の認
    識、上記音声の記憶および上記音声の出力に係る少なく
    とも1つの動作を制御する制御手段を有する音声処理装
    置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、所定期間内に認識した
    音声の数、および音声が認識されない期間が所定の時間
    を経過する度に計数される回数に応じて、上記音声の認
    識、上記音声の記憶および上記音声の出力に係る動作を
    制御する請求項1に記載の音声処理装置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、音声の認識された回数
    と、音声が認識されない期間が第1の時間を経過する度
    に計数される回数との差に応じた第1のパラメータ、な
    らびに上記第1のパラメータが所定の期間内に所定のし
    きい値を超える度に計数される回数と、第1の時間より
    長い第2の時間を経過する度に計数される回数との差に
    応じた第2のパラメータに応じて、上記音声の認識、上
    記音声の記憶および上記音声の出力に係る少なくとも1
    つの動作を制御する請求項2に記載の音声処理装置。
  4. 【請求項4】 上記制御手段は、上記第1のパラメータ
    が所定のしきい値を超えた場合、記憶された所定の音声
    を出力させる請求項3に記載の音声処理装置。
  5. 【請求項5】 上記制御手段は、上記第2のパラメータ
    が所定のしきい値を超えた場合、上記音声の認識、上記
    音声の記憶および上記音声の出力に係る動作の一部を停
    止させる請求項3または4に記載の音声処理装置。
  6. 【請求項6】 音声出力手段と、 音声を記憶する記憶手段と、 第1の動作状態において、上記記憶手段に記憶された音
    声のうちの少なくとも1つの音声をランダムに生成され
    た信号に基づいて選択し、上記音声出力手段に出力させ
    る制御手段とを有する請求項3から5の何れかに記載の
    音声処理装置。
  7. 【請求項7】 上記制御手段は、乱数生成手段を含み、
    上記第1の動作状態において、上記記憶手段に記憶され
    た音声のうちの少なくとも1つの音声を上記乱数生成手
    段に生成された信号に基づいて選択し、上記音声出力手
    段に出力させる請求項6に記載の音声処理装置。
  8. 【請求項8】 上記制御手段は、 乱数生成手段と、 上記第1の動作状態において、上記記憶手段に記憶され
    た音声のうちの所定数の音声を上記乱数生成手段の生成
    する乱数に基づいてランダムに選択し、所定の順序で上
    記音声出力手段に出力させる少なくとも1つの音声選択
    手段とを含み、 上記第1の動作状態において、上記音声選択手段の1つ
    を上記乱数に基づいてランダムに選択する請求項6に記
    載の音声処理装置。
  9. 【請求項9】 上記制御手段は、上記記憶手段に記憶さ
    れた2つの音声の関連付け設定し、当該関連付けを上記
    記憶手段に記憶し、 上記音声選択手段は、上記記憶手段に記憶されている関
    連付けのうちの所定数を上記乱数に基づいてランダムに
    選択し、選択された当該関連付けにおいて設定された音
    声を、所定の順序で上記音声出力手段に出力させる音声
    選択手段を含む請求項8に記載の音声処理装置。
  10. 【請求項10】 上記音声選択手段は、上記記憶手段に
    名称として記憶された音声のうちの1つと、上記記憶手
    段に記憶された他の音声のうちの所定数の音声を上記乱
    数に基づいてランダムに選択し、上記名称として記憶さ
    れた音声を第1番目とする所定の順序で上記音声出力手
    段に出力させる音声選択手段を含む請求項8または9に
    記載の音声処理装置。
  11. 【請求項11】 音入力手段を有し、 上記制御手段は、第2の動作状態において、上記音入力
    手段から入力された音を所定の時間上記記憶手段に記憶
    させ、 上記音声選択手段は、上記第2の動作状態において記憶
    された音のうちの所定数の音を上記乱数に基づいてラン
    ダムに選択し、所定の順序で上記音声出力手段に出力さ
    せる音声選択手段とを含む請求項8から10の何れかに
    記載の音声処理装置。
  12. 【請求項12】 上記制御手段は、第2の動作状態にお
    いて、上記音入力手段から入力された音を所定の時間上
    記記憶手段に記憶させる処理を、所定の時間間隔で、上
    記乱数に基づいたランダムな回数実行する請求項11に
    記載の音声処理装置。
  13. 【請求項13】 上記制御手段は、上記音声選択手段で
    選択した音声を上記音声出力手段に出力させる回数を、
    上記乱数に基づいてランダムに設定する請求項8から1
    2の何れかに記載の音声処理装置。
  14. 【請求項14】 音入力手段を有し、 上記制御手段は、第3の動作状態において、上記音入力
    手段から入力された音に基づいて音声を認識し、当該音
    声と上記記憶手段に記憶された音声を照合し、当該照合
    の結果に基づいて、当該認識された音声を上記記憶手段
    に記憶させ、上記記憶手段に記憶された音声を上記音声
    出力手段に出力させる請求項5から13の何れかに記載
    の音声処理装置。
  15. 【請求項15】 上記制御手段は、複数の動作状態を上
    記乱数に基づいてランダムに選択する請求項11から1
    4の何れかに記載の音声処理装置。
  16. 【請求項16】 上記制御手段は、上記第2のパラメー
    タの値に応じて、一部の動作状態への移行を停止させる
    請求項15に記載の音声処理装置。
  17. 【請求項17】 上記制御手段は、上記第3の動作状態
    において、前後に行われた上記照合において上記認識さ
    れた音声と上記記憶された音声とが上記所定の特徴を共
    有し、かつ上記記憶された音声が前後で異なる場合、前
    後の当該記憶された音声と上記所定の特徴を共有してい
    る音声をさらに交互に所定時間内にm回(m:所定の自
    然数)認識することを条件として、前後の当該記憶され
    た音声の関連付けを上記記憶手段に記憶させる請求項1
    5または16に記載の音声処理装置。
  18. 【請求項18】 音声を出力する音声出力手段を有し、 上記制御手段は、上記照合において上記認識された音声
    に対し上記所定の特徴を共有する上記記憶された音声が
    有する関連付けの1つを選択して、当該関連付けに示さ
    れた音声を上記出力手段に出力させた場合、当該記憶さ
    れた音声と当該関連付けに示された音声との関連付けの
    度合いを示すパラメータであって、当該記憶された音声
    と当該関連付けに示された音声にそれぞれ付属する対語
    関連度パラメータをそれぞれ増加させて上記記憶手段に
    記憶させる請求項17に記載の音声処理装置。
  19. 【請求項19】 上記制御手段は、上記制御手段は、所
    定の時間を経過する毎に上記対語関連度パラメータを所
    定量だけ減少させる請求項18に記載の音声処理装置。
  20. 【請求項20】 上記制御手段は、対語関連度パラメー
    タの増加量および上記自然数mを上記乱数生成手段の生
    成する乱数に基づいてランダムに変化させる請求項19
    に記載の音声処理装置。
  21. 【請求項21】 上記制御手段は、対語関連度パラメー
    タの増加量および上記自然数mを変化させる上記乱数の
    変域を上記第2のパラメータに応じて可変する請求項2
    0に記載の音声処理装置。
  22. 【請求項22】 上記制御手段は、上記照合において上
    記認識された音声と上記記憶された音声が上記所定の特
    徴を共有し、かつ当該記憶された音声と他の記憶された
    音声の関連付けが上記記憶手段に記憶されている場合、
    当該他の記憶された音声を上記音声出力手段に出力させ
    る請求項18から21の何れかに記載の音声処理装置。
  23. 【請求項23】 上記制御手段は、上記照合において上
    記認識された音声と上記記憶された音声が上記所定の特
    徴を共有し、かつ当該記憶された音声と他の記憶された
    音声の関連付けが上記記憶手段に記憶されている場合、
    当該記憶された音声および当該他の記憶された音声のう
    ちの少なくとも1つを所定の確率でランダムに選択し、
    選択した当該音声を所定の順序で上記音声出力手段に出
    力させる請求項18から21の何れかに記載の音声処理
    装置。
  24. 【請求項24】 上記制御手段は、上記所定の確率を上
    記対語関連度パラメータの大きさに応じて設定する請求
    項23に記載の音声処理装置。
  25. 【請求項25】 上記制御手段は、上記音声出力手段に
    出力させた音声の関連付けが上記記憶手段に記憶されて
    いる場合、当該音声に関連付けられた音声のうちの1つ
    を選択して、上記音声出力手段に出力させる請求項23
    または24に記載の音声処理装置。
  26. 【請求項26】 上記制御手段は、上記音声出力手段に
    出力させた音声の関連付けが上記記憶手段に記憶されて
    いる場合、当該音声に関連付けられた音声のうち上記対
    語関連度パラメータの最も大きい音声の1つを選択し
    て、上記音声出力手段に出力させる請求項23から25
    の何れかに記載の音声処理装置。
  27. 【請求項27】 上記制御手段は、上記音声出力手段に
    連続して出力させた音声の数が所定数に達したとき、上
    記音声出力手段の音声の出力を停止させる請求項23か
    ら26の何れかに記載の音声処理装置。
  28. 【請求項28】 上記制御手段は、上記所定の確率に
    は、上記記憶手段に記憶された全ての音声から少なくと
    も1つの音声をランダムに選択する場合を含む請求項2
    3から27の何れかに記載の音声処理装置。
  29. 【請求項29】 上記制御手段は、上記照合において上
    記認識された音声と上記記憶された音声とが上記所定の
    特徴を共有している場合に、当該記憶された音声の記憶
    保持に関する記憶度パラメータを増加させ、当該記憶さ
    れている音声と当該認識された音声を、上記記憶度パラ
    メータの大きさに応じて置き換えて上記記憶手段に記憶
    させる請求項18から28の何れかに記載の音声処理装
    置。
  30. 【請求項30】 上記制御手段は、所定の時間を経過す
    る毎に上記記憶度パラメータを所定量だけ減少させる請
    求項29に記載の音声処理装置。
  31. 【請求項31】 上記制御手段は、上記記憶手段に記憶
    された音声の数が所定数に達している場合に、上記記憶
    手段に記憶された音声のうち上記記憶度パラメータが最
    小の音声と上記認識された音声を置き換えて上記記憶手
    段に記憶させる請求項30に記載の音声処理装置。
  32. 【請求項32】 上記制御手段は、上記の記憶度パラメ
    ータの増加量を上記乱数生成手段の生成する乱数に基づ
    いてランダムに変化させる請求項29から31の何れか
    に記載の音声処理装置。
  33. 【請求項33】 上記制御手段は、上記の記憶度パラメ
    ータの増加量を変化させる上記乱数の変域を上記第2の
    パラメータに応じて可変する請求項32に記載の音声処
    理装置。
  34. 【請求項34】 上記制御手段は、上記第3の状態にお
    いて、上記音入力手段から入力された音に基づいて認識
    された音声と上記記憶手段に記憶された音声の所定の特
    徴を照合し、当該照合の結果に基づいて当該音声を上記
    記憶手段に記憶または登録させ、当該記憶された音声の
    うちの登録された音声を上記音声出力手段に出力させる
    請求項14から33の何れかに記載の音声処理装置。
  35. 【請求項35】 上記制御手段は、上記認識された音声
    と上記記憶手段に記憶され、かつ登録された音声とが上
    記所定の特徴を共有していないことを条件に、当該認識
    された音声を上記記憶手段に記憶させる請求項34に記
    載の音声処理装置。
  36. 【請求項36】 上記制御手段は、上記認識された音声
    と上記記憶手段に記憶され、かつ登録された音声とが所
    定の特徴を共有していない場合に、音声の上記認識を所
    定の回数行うことを条件に、当該認識された音声を上記
    記憶手段に記憶させる請求項34または35の何れかに
    記載の音声処理装置。
  37. 【請求項37】 上記制御手段は、上記認識された音声
    と上記記憶手段に記憶され、かつ登録された音声とが所
    定の特徴を共有していない場合に、上記認識された音声
    と上記登録された音声の所定の特徴を所定の回数照合
    し、かつ、当該照合において上記認識された音声と上記
    登録された音声とが所定の特徴を共有していないことを
    条件に、当該認識された音声を上記記憶手段に記憶させ
    る請求項34から36の何れかに記載の音声処理装置。
  38. 【請求項38】 上記制御手段は、上記認識された音声
    と上記記憶手段に記憶され、かつ登録された音声とが所
    定の特徴を共有していない場合に、所定時間内に連続し
    て認識された2つの音声の所定の特徴を所定の回数照合
    し、かつ、当該照合において上記認識された音声が互い
    に所定の特徴を共有していることを条件に、当該認識さ
    れた音声を上記記憶手段に記憶させる請求項34から3
    7の何れかに記載の音声処理装置。
  39. 【請求項39】 上記制御手段は、上記認識された音声
    と上記記憶手段に記憶され、かつ登録されていない音声
    とが所定の特徴を共有している場合に、当該登録されて
    いない音声を上記記憶手段に登録させる請求項34から
    38の何れかに記載の音声処理装置。
  40. 【請求項40】 上記制御手段は、自然数の乱数nを生
    成する乱数生成手段を含み、上記認識された音声と上記
    記憶手段に記憶され、かつ登録されていない音声とが所
    定の特徴を共有している場合に、音声の上記認識をn回
    行うことを条件に、当該登録されていない音声を上記記
    憶手段に登録させる請求項34から39の何れかに記載
    の音声処理装置。
  41. 【請求項41】 上記制御手段は、自然数の乱数nを生
    成する乱数生成手段を含み、上記認識された音声と上記
    記憶手段に記憶され、かつ登録されていない音声とが所
    定の特徴を共有している場合に、上記認識された音声と
    上記登録されていない音声の所定の特徴をn回照合し、
    かつ、当該照合において上記認識された音声と上記登録
    されていない音声とが所定の特徴を共有していることを
    条件に、当該登録されていない音声を上記記憶手段に登
    録する請求項34から40の何れかに記載の音声処理装
    置。
  42. 【請求項42】 上記制御手段は、自然数の乱数nを生
    成する乱数生成手段を含み、上記認識された音声と上記
    記憶手段に記憶され、かつ登録されていない音声とが所
    定の特徴を共有している場合に、所定時間内に連続して
    認識された音声の所定の特徴を所定の回数照合し、か
    つ、当該照合において上記認識された音声が互いに所定
    の特徴を共有していることを条件に、当該登録されてい
    ない音声を上記記憶手段に登録する請求項34から41
    の何れかに記載の音声処理装置。
  43. 【請求項43】 上記制御手段は、乱数nの変域を上記
    第2のパラメータに応じて可変する請求項34から42
    の何れかに記載の音声処理装置。
  44. 【請求項44】 上記制御手段は、上記認識された音声
    の上記記憶手段への登録を報知するために、当該認識さ
    れた音声または当該認識された音声に所定の処理を施し
    た音声を上記音声出力手段から出力させる請求項34か
    ら43の何れかに記載の音声処理装置。
  45. 【請求項45】 所定の音声を記憶する通知音記憶手段
    とを有し、上記照合の結果に応じて上記通知音記憶手段
    に記憶された音声を上記音声出力手段から出力させる請
    求項34から44の何れかに記載の音声処理装置。
  46. 【請求項46】 上記制御手段は、上記第3の動作状態
    において、上記音入力手段から入力された音のレベルが
    所定範囲にあることを条件に、当該音を音声として認識
    する請求項34から45の何れかに記載の音声処理装
    置。
  47. 【請求項47】 上記制御手段は、上記第3の動作状態
    において、上記音入力手段から入力された音のレベルが
    所定範囲にあり、かつ当該所定範囲のレベルを所定時間
    持続することを条件に、当該音を音声として認識する請
    求項34から46の何れかに記載の音声処理装置。
  48. 【請求項48】 上記制御手段は、所定時間内に音声が
    認識されない場合、動作状態を上記音声認識状態を含む
    他の動作状態へ移行させる請求項34から47の何れか
    に記載の音声処理装置。
JP2000077869A 2000-03-15 2000-03-15 音声処理装置 Expired - Fee Related JP3613389B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000077869A JP3613389B2 (ja) 2000-03-15 2000-03-15 音声処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000077869A JP3613389B2 (ja) 2000-03-15 2000-03-15 音声処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001265377A true JP2001265377A (ja) 2001-09-28
JP3613389B2 JP3613389B2 (ja) 2005-01-26

Family

ID=18595357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000077869A Expired - Fee Related JP3613389B2 (ja) 2000-03-15 2000-03-15 音声処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3613389B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020060589A (ja) * 2019-12-24 2020-04-16 株式会社ユピテル 装置及びプログラム

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5920000A (ja) * 1982-07-26 1984-02-01 トヨタ自動車株式会社 車両用音声認識装置
JPS6361300A (ja) * 1986-09-01 1988-03-17 富士通株式会社 音声認識方式
JPH08115386A (ja) * 1994-10-19 1996-05-07 Hitachi Ltd パターン認識装置
JPH08187368A (ja) * 1994-05-13 1996-07-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd ゲーム装置、入力装置、音声選択装置、音声認識装置及び音声反応装置
JPH08266747A (ja) * 1995-03-31 1996-10-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 音声認識装置、反応装置、反応選択装置及びこれらを用いた反応玩具
JPH08335094A (ja) * 1995-06-08 1996-12-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 音声入力方法およびこの方法を実施する装置
JPH09160587A (ja) * 1995-12-05 1997-06-20 Fujitsu Ltd 入力データ認識システム
JPH10179941A (ja) * 1996-10-21 1998-07-07 Junji Kuwabara 音声認識および音声発生装置、および、該音声認識および音声発生装置を備えた玩具、ならびに、音声認識および音声発生制御プログラムを記録した記録媒体
JPH11164966A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Enix Corp 携帯用電子機器装置
JPH11347253A (ja) * 1999-05-06 1999-12-21 Snk:Kk 健康機器
JP2000070552A (ja) * 1998-06-19 2000-03-07 Snk:Kk ゲ―ム装置および外部記憶手段

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5920000A (ja) * 1982-07-26 1984-02-01 トヨタ自動車株式会社 車両用音声認識装置
JPS6361300A (ja) * 1986-09-01 1988-03-17 富士通株式会社 音声認識方式
JPH08187368A (ja) * 1994-05-13 1996-07-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd ゲーム装置、入力装置、音声選択装置、音声認識装置及び音声反応装置
JPH08115386A (ja) * 1994-10-19 1996-05-07 Hitachi Ltd パターン認識装置
JPH08266747A (ja) * 1995-03-31 1996-10-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 音声認識装置、反応装置、反応選択装置及びこれらを用いた反応玩具
JPH08335094A (ja) * 1995-06-08 1996-12-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 音声入力方法およびこの方法を実施する装置
JPH09160587A (ja) * 1995-12-05 1997-06-20 Fujitsu Ltd 入力データ認識システム
JPH10179941A (ja) * 1996-10-21 1998-07-07 Junji Kuwabara 音声認識および音声発生装置、および、該音声認識および音声発生装置を備えた玩具、ならびに、音声認識および音声発生制御プログラムを記録した記録媒体
JPH11164966A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Enix Corp 携帯用電子機器装置
JP2000070552A (ja) * 1998-06-19 2000-03-07 Snk:Kk ゲ―ム装置および外部記憶手段
JPH11347253A (ja) * 1999-05-06 1999-12-21 Snk:Kk 健康機器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020060589A (ja) * 2019-12-24 2020-04-16 株式会社ユピテル 装置及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3613389B2 (ja) 2005-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6375535B1 (en) Interactive talking dolls
JP3273550B2 (ja) 自動応答玩具
CN107077840B (zh) 语音合成装置和方法
JP2003255991A (ja) 対話制御システム、対話制御方法及びロボット装置
JP2004101901A (ja) 音声対話装置及び音声対話プログラム
JP2002169804A (ja) 模擬会話システム、模擬会話方法、および情報記憶媒体
WO1999032203A1 (en) A standalone interactive toy
JP2001265377A (ja) 音声処理装置
JP2001265381A (ja) 音声処理装置
JP2001265364A (ja) 音声処理装置
JP2001265380A (ja) 音声処理装置
JP3485517B2 (ja) 擬似生物玩具
JP2001264466A (ja) 音声処理装置
JP3485516B2 (ja) 音声出力玩具
JP4395493B2 (ja) カラオケ装置
TWI392983B (zh) 利用音調的自動控制方法及其裝置
JP2015231456A (ja) しりとり玩具
JP4155572B2 (ja) 入力装置、ゲームシステム、プログラムおよび情報記憶媒体
JPH0356000Y2 (ja)
JP2001216326A (ja) 情報処理装置及び方法並びに記録媒体
McGrath Music: Like a diamond
JP2001187276A (ja) 対話型玩具
JP2000350870A (ja) 多質音声発生玩具
JP2020148921A (ja) 演奏装置
JPH0582485U (ja) 動作玩具

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040727

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041019

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees