JP2001263356A - 複列転がり軸受ユニット - Google Patents

複列転がり軸受ユニット

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JP2001263356A
JP2001263356A JP2000074364A JP2000074364A JP2001263356A JP 2001263356 A JP2001263356 A JP 2001263356A JP 2000074364 A JP2000074364 A JP 2000074364A JP 2000074364 A JP2000074364 A JP 2000074364A JP 2001263356 A JP2001263356 A JP 2001263356A
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surface portion
ring
double
bearing unit
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JP2000074364A
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Atsushi Fujita
敦 藤田
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NSK Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/38Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers
    • F16C19/383Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone
    • F16C19/385Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with two rows, i.e. double-row tapered roller bearings
    • F16C19/386Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with two rows, i.e. double-row tapered roller bearings in O-arrangement

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外輪6の端部に設けた円筒面部19aの基端
部の応力集中を緩和すると共に、この円筒面部19aに
トーンホイール14aを、適切な締め代(嵌合強度)で
外嵌する。 【解決手段】 上記円筒面部19aの基端部に、この基
端に向かうに従って外径が小さくなる方向に僅かに傾斜
したテーパ面部24を設ける。この結果、上記円筒面部
19aの基端に形成した逃げ溝の応力集中を緩和でき
る。更には、外輪6を補強する為の抑えリング20aに
よって、上記円筒面部19aの先端部が直径が縮まる方
向に微小に弾性変形する為、上記円筒面部19aと上記
トーンホイール14aとの締め代が、軸方向に亙り均一
になる。この為、上記円筒面部19aとトーンホイール
14aとの締め代を適切な値に規制し易くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る複列転がり軸
受ユニットは、例えば自動車の車輪を、懸架装置に対し
て回転自在に支持する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車輪を懸架装置に対して回転自
在に支持する為、複列転がり軸受ユニットを使用してい
る。例えば、大型自動車の車輪を懸架装置に対して回転
自在に支持する為には、上記複列転がり軸受ユニットの
一種であり、大きな負荷容量を有する、複列円すいころ
軸受ユニットを使用している。図4は、従来から広く知
られている複列円すいころ軸受のうち、特開平6−30
0035号公報に記載されたものを示している。この図
4に示した構造は、懸架装置を構成する車軸1の端部周
囲に図示しない車輪を、複列円すいころ軸受ユニット3
により、回転自在に支持する為のものである。尚、上記
図4のうちの上半部は、ディスクブレーキを構成する為
のディスクロータ4を結合固定した状態を、同じく下半
部は、ドラムブレーキを構成する為のドラム5を結合固
定した状態を、それぞれ示している。
【0003】上記複列円すいころ軸受ユニット3は、互
いに同心に配置された外輪6及び内輪組立体7と、それ
ぞれが転動体である複数個の円すいころ8、8とから成
る。このうちの外輪6は、炭素鋼製の素材に鍛造加工を
施す事により全体を円筒状に造られ、一端部(図4の左
端部)外周面にフランジ部9を、内周面に複列の外輪軌
道10、10を、それぞれ有する。これら各外輪軌道1
0、10は、それぞれが円すい凹面状で、上記外輪6の
軸方向端部に向かう程内径が大きくなる方向に傾斜して
いる。又、上記外輪6の外周面18は、上記フランジ部
9から離れるに従って外径が小さくなる方向に傾斜した
テーパ面として、上記外輪6を鍛造加工する際に、型か
らの抜き取りを容易に行なえる様にしている。
【0004】又、上記内輪組立体7は、1対の内輪素子
11、11の軸方向端面同士を突き合わせる事により、
全体を円筒状に構成している。これら各内輪素子11、
11の外周面には、それぞれが円すい凸面状の内輪軌道
12を形成している。上記内輪組立体7は、この様な1
対の内輪素子11、11を、これら各内輪素子11、1
1の内輪軌道12の小径側端面同士を突き合わせた状態
で組み合わせている。従って、上記内輪組立体7の外周
面には、それぞれが軸方向端部に向かう程外径が大きく
なる方向に傾斜した、複列の内輪軌道12、12が存在
する。更に、上記各円すいころ8、8は、上記各外輪軌
道10、10と上記各内輪軌道12、12との間に、そ
れぞれ複数個ずつ、保持器13、13により保持した状
態で転動自在に設けている。
【0005】上述の様な構造により、懸架装置を構成す
る車軸1の周囲に図示しない車輪を、回転自在に支持で
きる。尚、図4に示した構造には、車輪の回転速度を検
出する為の回転速度検出装置を組み込んでいる。この為
に、上記外輪6の他端部(図4の右端部)或は上記フラ
ンジ部9の肩部にトーンホイール14を外嵌固定すると
共に、懸架装置等の固定の部分に支持したセンサ15
を、このトーンホイール14の被検出部に対向させてい
る。
【0006】ところで、図4に示した複列円すいころ軸
受ユニット3を含め、従来の複列転がり軸受ユニットの
場合には、軽量化と耐久性の確保とを両立させる事が難
しかった。この理由は、次の通りである。即ち、例えば
図4に示した複列円すいころ軸受ユニット3を構成する
外輪6の外周面18は、フランジ部9を設けた一端部か
ら他端部に向かう程外径が小さくなる方向に傾斜したテ
ーパ面としている。この理由は、炭素鋼等の金属製の素
材に鍛造加工を施して上記外輪6を形成する際に、加工
後の外輪6を型から抜き取り易くすべく、抜き勾配を設
ける為である。そして、この様な抜き勾配を設ける事に
伴って、上記外輪6の他端部の肉厚は、一端部の肉厚に
比べて小さくなる。
【0007】この為、上記複列円すいころ軸受ユニット
3等の複列転がり軸受ユニットの軽量化を図るべく、上
記外輪6の肉厚を小さくすると、この外輪6の他端部の
肉厚が相当に小さくなってしまう。この他端部には、車
輪と車軸1との間に加わるラジアル荷重が、複数個の円
すいころ8、8を介して加わる為、肉厚が小さ過ぎた場
合には、上記他端部の弾性変形量が無視できない程度に
大きくなる可能性がある。そして、この弾性変形量が大
きくなった場合には、長期間に亙る使用に伴って、上記
他端部に亀裂等の損傷が発生したり、或は、この他端部
の内径側に設けたシールリング16によるシール性が悪
化したりする可能性がある。
【0008】この為に従来は、上記外輪6の肉厚を、最
も肉厚が小さくなる他端部でも十分に確保できる程度に
して、上述の様な損傷の発生防止とシール性の悪化防止
とを図っていた。この為、上記複列円すいころ軸受ユニ
ット3等の複列転がり軸受ユニットの重量が嵩む事が避
けられなかった。
【0009】尚、図4の上半部に示した構造の場合、上
記外輪6の他端部にトーンホイール14を外嵌固定して
いるが、このトーンホイール14によりこの他端部を補
強する事を意図しているものではない。即ち、このトー
ンホイール14の軸方向端面には、回転速度検出の為
に、歯車状の凹凸を形成している為、このトーンホイー
ル14に大きな引っ張り応力が加わると、この凹凸部分
から亀裂が発生し易い。従って、このトーンホイール1
4により上記外輪6の他端部の補強を図る事は困難であ
る。この為、上記複列円すいころ軸受ユニット3等の複
列転がり軸受ユニットの軽量化に寄与できない。
【0010】しかも、上記トーンホイール14を、外輪
軌道10から他端部側(図4の右側)に外れた部分に設
けている。この為、仮にトーンホイール14の引っ張り
強度が十分であったとしても、円すいころ8、8から外
輪軌道10に加わるラジアル荷重を上記トーンホイール
14が支承しないだけでなく、上記外輪6の他端寄り部
分に、上記トーンホイール14と上記各円すいころ8、
8とにより剪断方向の力が加わる。そして、この剪断方
向の力に基づき、上記トーンホイール14を設ける為に
上記外輪6の他端部に形成した段部17の基端部(図4
の左端部)に、かえって亀裂等の損傷が発生し易くな
る。
【0011】
【先発明の説明】図5〜6は、上述の様な事情に鑑み
て、軽量化と耐久性の確保とを両立できる構造を実現す
べく発明された、複列転がり軸受ユニットの1例を示し
ている(特願平10−305613)。この先発明に係
る複列転がり軸受ユニットの実施の形態の1例である、
複列円すいころ軸受ユニット3aは、前述した従来の複
列円すいころ軸受ユニットと同様に、互いに同心に配置
された外輪6及び内輪組立体7と、それぞれが転動体で
ある複数個の円すいころ8、8とから成る。このうちの
外輪6の他端部(図5〜6の右端部)に円筒面部19
を、この外輪6を鍛造により加工した後、旋盤等を使用
した機械加工等により、上記外輪6と同心に形成してい
る。この円筒面部19は、この外輪6の他端部寄り(図
5〜6の右端部寄り)に設けた外輪軌道10のうちの他
端寄り部分の周囲に位置する部分にまで形成している。
即ち、この外輪軌道10の他端寄り部分の周囲に、上記
円筒面部19の基端部(図5〜6の左端部)、更に好ま
しくは基端側半部(図5〜6の左半部)が存在する様に
している。
【0012】尚、上記円筒面部19の外径D19は、この
円筒面部19の基端部から先端部(図5〜6の右端部)
に至るまで、軸方向に亙り変化しない様にできる範囲
で、極力大きくしている。即ち、上記外輪6の外周面1
8は、前述の図4に示した従来構造と同様に、一端部
(図5の左端部)から他端部に向かう程外径が小さくな
るテーパ面としている。従って、上記円筒面部19を形
成する為には、上記外輪6の他端部を、図6に鎖線で示
す状態から実線に示す状態にまで削り取る必要がある。
この削り取りの際、削り取り以前に於ける上記外輪6の
他端縁部の外径D6に比べて上記円筒面部19の外径D
19があまり小さくならない様にする。
【0013】そして、上述の様な円筒面部19に、円筒
状の抑えリング20を外嵌する。この抑えリング20
は、焼嵌め或は圧入等により上記円筒面部19に、締り
嵌めにより外嵌している。そして、この円筒面部19に
外嵌した状態で、少なくとも上記抑えリング20の一部
が、上記他端部寄りに設けた外輪軌道10のうちの他端
寄り部分の周囲に位置する様にしている。即ち、この外
輪軌道10の他端寄り部分の周囲に、上記抑えリング2
0の一部、更に好ましくは片半部(図6の左半部)が存
在する様にしている。尚、上記抑えリング20の材質
は、膨張率、ヤング率等の性状が、上記外輪6を構成す
る素材と同じか若しくは近いものを使用する。従って、
例えばこの外輪6を炭素鋼製とした場合には、上記抑え
リング20も、炭素鋼により造る事が好ましい。
【0014】上述の様に構成する先発明の複列円すいこ
ろ軸受ユニット3aの場合には、上記外輪6の肉厚を小
さくしても、この外輪6の他端部の強度を十分に確保で
きる。この為、軽量化と耐久性の確保とを両立できる構
造を実現できる。即ち、使用時に加わるラジアル荷重に
基づいて弾性変形し易い上記外輪6の他端部が、上記抑
えリング20により補強されているので、この他端部の
弾性変形量を、無視できる程度に抑える事ができる。こ
の為、この他端部に亀裂等の損傷が発生する事を防止す
ると共に、この他端部の内径側に設けた組み合わせシー
ルリング28の嵌合部に隙間が発生する事を防止して、
この組み合わせシールリング28によるシール性能が劣
化する事を防止できる。これらにより、上記複列円すい
ころ軸受ユニット3aの耐久性を確保できる。
【0015】しかも、先発明の複列円すいころ軸受ユニ
ット3aの場合には、外輪軌道10の他端寄り部分の周
囲に、上記抑えリング20の一部、更に好ましくは片半
部が存在する。この為、前記各円すいころ8、8から外
輪6の他端寄り部分に加わるラジアル荷重に基づき、こ
の他端寄り部分に剪断方向の力が加わる事を防止でき
る。この結果、やはり上記外輪6に亀裂等の損傷が発生
する事を有効に防止できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図5〜6に示した先発
明に係る複列転がり軸受ユニットの場合、軽量化と耐久
性の確保とを両立させる事ができるが、外輪6の端部に
形成した円筒面部19に、前述した様な回転速度検出装
置を構成するトーンホイール14(図4参照)を、この
外輪6を補強する為の抑えリング20と共に外嵌固定す
る事に就いては考慮していない。この為、この円筒面部
19の基端に存在する段差面21と上記抑えリング20
との間に存在する隙間22の軸方向寸法を大きくし、こ
の円筒面部19の基端側部分に上記トーンホイール14
を外嵌固定した場合、次の様な不都合が生じる可能性が
ある。即ち、このトーンホイール14を上記円筒面部1
9に適切な締め代(嵌合強度)で外嵌する為に、通常
は、このトーンホイール14の内径寸法を、上記円筒面
部19で最も弾性変形しにくい部分、即ち、この円筒面
部19で最も肉厚の大きい基端部の外径寸法を基準にし
て決める。ところが、上記円筒面部19の先端部に上記
抑えリング20を締まり嵌めにより外嵌固定すると、こ
の円筒面部19の先端部が直径が縮まる方向に微小量と
は言え、弾性変形する事が避けられない。この為、上記
トーンホイール14と上記円筒面部19との締め代が、
この円筒面部19の基端部から軸方向に離れるに従って
漸次小さくなる傾向になる。この結果、使用時(走行
時)に上記外輪6に加わる大きなモーメント荷重によっ
て、上記円筒面部19が直径が縮まる方向に更に弾性変
形した場合、上記トーンホイール14が軸方向或は円周
方向に変位する(ずれ動く)可能性ある。
【0017】又、上記円筒面部19の先端部に抑えリン
グ20を締まり嵌めにより外嵌固定すると、この円筒面
部19の基端部に曲げ応力が生じる。特に、この円筒面
部19の基端には、この円筒面部19の形成作業の容易
化を図る為の逃げ溝23を形成する必要があり、この逃
げ溝23の近傍で、上記応力が増大する事(応力集中)
が避けられない。しかも、上記円筒面部19の先端部
は、上記抑えリング20によって補強されている分、こ
の円筒面部19の基端部に比べて剛性が高く、弾性変形
しにくい。この為、使用時に上記外輪6に加わるモーメ
ント荷重が、上記円筒面部19の先端部に逃げられず、
この円筒面部19の基端部に集中する傾向となる。この
結果、上記逃げ溝23の近傍で更に応力が増大し、この
逃げ溝23に亀裂等の損傷が発生する可能性がある。本
発明の複列転がり軸受ユニットは、この様な事情に鑑み
て、円筒面部の基端部の応力集中を緩和すると共に、こ
の円筒面部に外嵌したトーンホイールが軸方向並びに円
周方向に変位するのを防止すべく発明したものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の複列転がり軸受
ユニットは、前述した先発明の複列転がり軸受ユニット
と同様に、外輪と、内輪組立体と、複数個の転動体とを
備える。このうちの外輪は、全体を円筒状に造られ、一
部外周面にフランジ部を、内周面に複列の外輪軌道を、
それぞれ有する。又、上記外輪の外周面は、上記フラン
ジ部から離れるに従って外径が小さくなる方向に傾斜し
たテーパ面である。又、上記内輪組立体は、外周面に複
列の内輪軌道を有する。更に、上記複数個の転動体は、
上記各外輪軌道と上記各内輪軌道との間に、それぞれ必
要に応じ保持器により保持した状態で、複数個ずつ転動
自在に設けている。そして、先発明の複列転がり軸受ユ
ニットと同様に、上記外輪の端部で上記テーパ面の小径
側部分に円筒面部を、この端部寄りに設けた外輪軌道の
うちの端寄り部分の周囲に位置する部分にまで形成する
と共に、この円筒面部に円筒状の抑えリングを締り嵌め
により外嵌している。更に、本発明の複列転がり軸受ユ
ニットに於いては、上記円筒面部の基端部に、この円筒
面部の基端に向かうに従って外径が小さくなる方向に
(僅かに)傾斜したテーパ面部を設けている。
【0019】
【作用】上述の様に構成する本発明の複列転がり軸受ユ
ニットの場合には、円筒面部の基端部にテーパ面部を設
ける為、この基端部の応力集中を緩和できる。即ち、こ
の円筒面部の基端に、この円筒面部の形成作業の容易化
を図る為の逃げ溝を形成しても、この逃げ溝近傍で応力
が増大しにくくなり、この逃げ溝に亀裂等の損傷が発生
するのを防止できる。又、回転速度検出装置を構成する
トーンホイールを、上記円筒面部の基端部に締まり嵌め
により外嵌固定した場合、この円筒面部とトーンホイー
ルとの締め代(嵌合強度)を軸方向に亙り均一に規制す
る事ができる。即ち、この円筒面部に締まり嵌めで外嵌
した抑えリングによって、この円筒面部が直径が縮まる
方向に微小量だけ弾性変形し、上記トーンホイールと円
筒面部との締め代が、軸方向に亙りほぼ均一になる。こ
の為、上記締め代を適切な値に規制し易くなり、使用時
に加わるモーメント荷重に拘らず、このトーンホイール
が軸方向並びに円周方向に変位するのを防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1〜3は、本発明の実施の形態
の1例を示している。尚、本発明の特徴は、外輪6の他
端部(図1〜3の右端部)に形成した円筒面部19aの
基端部(図1〜3の左端部)の応力集中を緩和すると共
に、この円筒面部19aに外嵌した、回転速度検出装置
を構成するトーンホイール14aが軸方向並びに円周方
向に変位するのを防止する点にある。その他の部分の構
成及び作用は、前述した先発明に係る複列転がり軸受ユ
ニットと同様であるから、同等部分に関する説明は省略
し、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0021】本発明の複列転がり軸受ユニットの実施の
形態の1例である、複列円すいころ軸受ユニット3bを
構成する外輪6の他端部に、円筒面部19aを、この外
輪6を鍛造により加工した後、旋盤等を使用した機械加
工等により、上記外輪6と同心に形成している。この円
筒面部19aは、この外輪6の他端部寄り(図1〜3の
右端部寄り)に設けた外輪軌道10のうちの他端寄り部
分の周囲に位置する部分にまで形成している。即ち、こ
の外輪軌道10の他端寄り部分の周囲に、上記円筒面部
19aの基端部、更に好ましくは基端側半部(図1〜3
の左半部)が存在する様にしている。そして、この円筒
面部19aの基端部に、この基端に向かうに従って外径
が小さくなる方向に、僅かに傾斜したテーパ面部24を
設けている。図示の例の場合は、上記円筒面部19aの
基端部で、この円筒面部19aの基端に形成した逃げ溝
23から、上記外輪軌道10の他端部の周囲に位置する
部分までを、上記テーパ面部24としている。
【0022】即ち、トラック等の大型自動車用の複列転
がり軸受ユニットを対象としている図示の例では、上記
円筒面部19a並びにテーパ面部24の寸法を、次の様
に規制している。先ず、上記円筒面部19aの本体部分
(この円筒面部19aで上記テーパ面部24から外れた
部分)の軸方向寸法L1 と、上記外輪6の他端部内周面
でこの他端部寄りに設けた外輪軌道10から外れた部分
の軸方向寸法L2 とを、ほぼ同じにしている(L1 =L
2 ±0.5mm)。又、上記テーパ面部24の最大外径D
max と最小外径Dmin との差D24を、0.15mm以下
(D24≦0.15mm)にしている。この様に規制する理
由は、上記円筒面部19aの肉厚を確保しつつ、この円
筒面部19aと次述するトーンホイール14aとの締め
代(嵌合強度)を、軸方向に亙り均一に規制する為であ
る。
【0023】そして、この様な円筒面部19aに、回転
速度検出装置を構成するトーンホイール14aと、上記
外輪6を補強する為の抑えリング20aとを、この円筒
面部19aの基端部側(図1〜2の左側)から順に、そ
れぞれ外嵌固定している。このうちのトーンホイール1
4aは、鋼板等の磁性金属板にプレス加工等を施す事に
より、断面略L字形で全体を円環状に形成して成り、そ
の側面の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等間隔
に変化させている。本例の場合は、この側面に、それぞ
れが径方向に長いスリット状である多数の透孔25を、
円周方向に関して等間隔に設ける事により、上記磁気特
性を変化させている。そして、この様なトーンホイール
14aを上記円筒面部19aの基端部側に、この円筒面
部19aの本体部分と上記テーパ面部24とを掛け渡し
た状態で、締まり嵌めにより外嵌固定している。又、上
記抑えリング20aは、その一端面(図1〜2の左端
面)を上記トーンホイール14aの側面に突き当た状態
で、即ち、このトーンホイール14aの軸方向変位を阻
止した状態で、焼嵌め或は圧入等により上記円筒面部1
9aの先端部(図1〜3の右端部)に、締り嵌めにより
外嵌している。この抑えリング20aの材質は、膨張
率、ヤング率等の性状が、上記外輪6を構成する素材と
同じか若しくは近いものを使用する。従って、例えばこ
の外輪6を炭素鋼製とした場合には、上記抑えリング2
0aも、炭素鋼により造る事が好ましい。
【0024】又、図示の例では、内輪組立体7を構成す
る1対の内輪素子11、11の軸方向端面同士を突き合
わせた状態で、これら両内輪素子11、11同士の間に
結合リング26を掛け渡し、これら両内輪素子11、1
1同士が不用意に分離しない様にしている。又、上記外
輪6の両端部内周面と、上記各内輪素子11、11の大
径側端部に設けた肩部の外周面との間には、それぞれシ
ールリング27a、27bを設けている。これら各シー
ルリング27a、27bのうちの一端側(図1の左側)
のシールリング27aは単体のものを使用し、他端側
(図1の右側)のシールリング27bは組み合わせシー
ルリングを使用している。
【0025】上述の様に構成する本発明の複列転がり軸
受ユニットの場合には、上記円筒面部19aの基端部に
テーパ面部24を設けてる為、この基端部の応力集中を
緩和できる。即ち、この円筒面部19aの基端に形成し
た、この円筒面部19aの形成作業の容易化を図る為の
逃げ溝23の近傍では、上記テーパ面部24の外径が小
さい分、前記トーンホイール14aの締め代が小さくな
って、応力が増大しにくくなる。この為、上記逃げ溝2
3に亀裂等の損傷が発生するのを防止できる。又、回転
速度検出装置を構成する上記トーンホイール14aと上
記円筒面部19aとの締め代(嵌合強度)を、軸方向に
亙り均一に規制する事ができる。即ち、この円筒面部1
9aに締まり嵌めで外嵌する上記抑えリング20aによ
って、この円筒面部19aが直径が縮まる方向に微小量
だけ弾性変形する。そして、上記テーパ面部24が真円
筒面に近くなり、上記トーンホイール14aとこのテー
パ面部24を含む上記円筒面部19aとの締め代が軸方
向に亙りほぼ均一になる。この為、上記締め代を適切な
値に規制し易くなり、使用時に加わるモーメント荷重に
拘らずこのトーンホイール14aが軸方向並びに円周方
向に変位するのを防止できる。更には、このトーンホイ
ール14aの締め代を軸方向に亙り均一に、しかも適切
な値に規制し易くなる為、上記抑えリング20aと上記
円筒面部19aとの締め代を徒に大きくする必要もなく
なる。
【0026】尚、本例は、転動体が円すいころ8、8で
ある、複列円すいころ軸受ユニット3bの例を示した
が、本発明はこの様な円すいころ軸受に限定されず、例
えば、複列の外輪軌道及び内輪軌道が、それぞれが断面
円弧状のものであり、転動体が玉である、複列玉軸受ユ
ニット等、各種形状の転がり軸受ユニットに適用でき
る。
【0027】
【発明の効果】本発明の複列転がり軸受ユニットは、以
上に述べた通り構成され作用するので、軽量化と耐久性
の確保とを両立できて、自動車の軽量化による動力性能
及び燃費性能の向上に寄与できる。更には、この複列転
がり軸受ユニットを含んで構成する、回転速度検出装置
の信頼性の向上にも寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】外輪のみを取り出して示す、図2のB部拡大
図。
【図4】従来の複列転がり軸受ユニットを組み込んだ車
輪支持部の断面図。
【図5】先発明の実施の形態の1例を示す断面図。
【図6】外輪のみを取り出して示す、図5のC部拡大
図。
【符号の説明】
1 車軸 3、3a、3b 複列円すいころ軸受ユニット 4 ディスクロータ 5 ドラム 6 外輪 7 内輪組立体 8 円すいころ 9 フランジ部 10 外輪軌道 11 内輪素子 12 内輪軌道 13 保持器 14、14a トーンホイール 15 センサ 16 シールリング 17 段部 18 外周面 19、19a 円筒面部 20、20a 抑えリング 21 段差面 22 隙間 23 逃げ溝 24 テーパ面部 25 透孔 26 結合リング 27a、27b シールリング 28 組み合わせリールリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体を円筒状に造られ、一部外周面にフ
    ランジ部を、内周面に複列の外輪軌道を、それぞれ有
    し、外周面が、このフランジ部から離れるに従って外径
    が小さくなる方向に傾斜したテーパ面である外輪と、外
    周面に複列の内輪軌道を有する内輪組立体と、上記各外
    輪軌道と上記各内輪軌道との間に、それぞれ複数個ずつ
    転動自在に設けられた転動体とを備えた複列転がり軸受
    ユニットに於いて、上記外輪の端部で上記テーパ面の小
    径側部分に円筒面部を、この端部寄りに設けた外輪軌道
    のうちの端寄り部分の周囲に位置する部分にまで形成す
    ると共に、この円筒面部に円筒状の抑えリングを締り嵌
    めにより外嵌しており、更に、上記円筒面部の基端部
    に、この円筒面部の基端に向かうに従って外径が小さく
    なる方向に傾斜したテーパ面部を設けている事を特徴と
    する複列転がり軸受ユニット。
  2. 【請求項2】 複列の外輪軌道が、それぞれが円すい凹
    面状で軸方向端部に向かう程内径が大きくなる方向に傾
    斜したものであり、複列の内輪軌道が、それぞれが円す
    い凸面状で軸方向端部に向かう程外径が大きくなる方向
    に傾斜したものであり、転動体が円すいころであり、テ
    ーパ面部にトーンホイールを外嵌している、請求項1に
    記載した複列転がり軸受ユニット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004018901B3 (de) * 2004-04-15 2005-07-28 Ab Skf Innenring einer Wälzlagerbaugruppe und Radlager mit der Wälzlagerbaugruppe
CN112313419A (zh) * 2018-07-19 2021-02-02 铁姆肯公司 分离式锥形滚子轴承

Cited By (3)

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CN112313419A (zh) * 2018-07-19 2021-02-02 铁姆肯公司 分离式锥形滚子轴承
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