JP2001262488A - 成紙の汚れを防止する方法 - Google Patents
成紙の汚れを防止する方法Info
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Abstract
する成紙のピッチトラブルを防止する方法を提供する。 【解決手段】 シ−ト形成に先だって、コ−トブロ−ク
を主体とする製紙原料中に、ジアリルアミン系単量体の
(共)重合体及び/または(メタ)アクリル系四級アン
モニウム塩基を含有する単量体の(共)重合体、好まし
くは塩水溶液中で該塩水溶液に可溶なイオン性高分子か
らなる分散剤共存下で、分散重合法により製造された粒
系100mμ以下の高分子微粒子の分散液からなる
(共)重合体を添加し、処理した後、抄紙することによ
り目的を達成できる。
Description
る方法に関し、詳しくはコ−トブロ−クを主体とする製
紙原料に由来するピッチトラブルを特定の高分子を用い
ることにより防止する方法に関する。
不溶性でしかも粘着性を有する物質である。このピッチ
には、木材由来と製紙加工工程で用いられるラテックス
その他由来のものがある。木材由来は、油脂、脂肪酸、
テルペン類、ステロイド類、天然樹脂やガム類などが含
まれており、パルプ化された後もこれらが残留してい
る。後の製紙工程においてこれら粘着性物質が遊離し、
コロイド状になって分散しているが、強いせん断力、急
激なpH変化、硫酸バンドの添加等により、このコロイ
ド状態が破壊されて、凝集、粗大化し、いわゆるピッチ
となる。一方、紙加工物質由来のピッチは、コ−ト紙製
造工程におけるコ−トブロ−クなどのラテックスがウェ
ットエンドでリサイクルされるうちにコロイド状態がや
はり破壊されて、同じコ−トブロ−ク中の炭酸カルシウ
ムといっしょに凝集し、粗大化し、抄紙後成紙上に白色
のピッチデポジットを形成しトラブルの発生となる。コ
−ト原紙を生産する工場では、コ−トブロ−ク中の炭酸
カルシウムが成紙中灰分の大部分を構成する場合やコ−
トブロ−クが填料の唯一の供給源となるところもある。
コ−トブロ−ク中の灰分は、通常の内添填料よりもその
適用が難しい。まり填料歩留率が低くなる。というのは
一般にコ−ト用グレ−ドの顔料粒子径は、内添用粒子径
よりも小さいからである。そのために原料歩留率が低下
すると、抄紙系内を循環する白水の濃度を上昇させ填料
汚れを引き起こす。また、定着しないサイズ剤は、抄紙
工程において加水分解し、汚れ(ピッチトラブル)の原
因となる。
ピッチトラブル抑制のためジメチルジアリルアンモニウ
ム塩化物/アクリル酸/(場合によっては、アクリル酸
アルキルエステル類)共重合物を抄紙系のウェットエン
ドに添加する方法が開示されている。また、パルプ製造
の漂白工程アルカリ抽出において、原料木材に由来する
パルプ中のピッチを除去する方法として、水溶性の不飽
和カルボン酸と疎水性単量体との共重合体を、漂白後の
パルプスラリ−が次ぎのアルカリ抽出塔に入る前に添加
することを開示している(特開平11−256490号
公報)。さらに木材あるいは古紙由来の種々のピッチに
起因するトラブル防止方法として、ポリスチレンスルホ
ン酸(塩)やポリイソプレンスルホン酸(塩)を、ピッ
チが付着し易い個所へのシャワ−水中に溶解し、専用の
シャワ−や噴射ノズル、あるいは水ドクタ−などで供給
することが記載されている(特開平11−189987
号公報)。そしてカチオン性高分子を使用する例として
は,ピッチ物質一般のトラブル防止法として、ビニルイ
ミダゾリン系高分子を製紙機械洗浄水中に溶解して添加
する方法が特開平11−930911号公報に記載され
ている。
ブロ−クを主体とする製紙原料に由来する汚れ防止法に
関しては、まだ決定的に効果ある対策は提案されていな
い。本発明の課題は、コ−トブロ−ク由来のピッチに起
因する汚れを防止するための処理法を開発することであ
る。
詳細な検討を行った結果、特定のカチオン性水溶性高分
子により原料パルプを処理することにより成紙の汚れを
防止できることがわかり本発明に到達した。すなわち本
発明の請求項1の発明は、シ−ト形成に先だって、コ−
トブロ−クを主体とする製紙原料中に下記一般式(1)
及び/または一般式(2)で表わされるカチオン性水溶
性高分子を添加、処理した後、抄紙することを特徴とす
る成紙の汚れを防止する方法である。
基、エチル基、ベンジル基、Xは陰イオン
基、エチル基、ベンジル基、Aは酸素原子又はNH、B
はC2〜C3のアルキレン基又はアルコキシレン基、Y
は陰イオン
高分子が、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶なイオン性高
分子からなる分散剤共存下で、分散重合法により製造さ
れた高分子微粒子の分散液からなることを特徴とする請
求項1に記載の紙の汚れを防止する方法である。
高分子が、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物の
(共)重合体及び/または(メタ)アクリロイルオキシ
エチルトリメチルアンモニウム塩化物の(共)重合体で
あることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の成紙
の汚れを防止する方法である。
高分子が、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物210
〜100モル%、アクリルアミド0〜90モル%含有す
る共重合体及び/または(メタ)アクリロイルオキシエ
チルトリメチルアンモニウム塩化物10〜100モル
%、アクリルアミド0〜90モル%含有する共重合体で
あることを特徴とする請求項1〜3に記載の成紙の汚れ
を防止する方法である。
子の分子量が10万以上、1000万以下であることを
特徴とする請求項1〜4に記載の成紙の汚れを防止する
方法。
イオン当量が、1.5〜15meq/gであることを特
徴とする請求項1に記載の紙の汚れを防止する方法であ
る。
る無機塩類が、多価アニオン塩であることを特徴とする
請求項1に記載の紙の汚れを防止する方法である。
とする製紙原料の乾燥重量に対し、一般式(1)及び/
または一般式(2)で表わされる繰り返し単位を含むカ
チオン性水溶性高分子を0.02〜0.5重量%添加す
ることを特徴とする請求項1〜7に記載の成紙の汚れを
防止する方法である。
よび/または(2)で表わされる繰り返し単位を有する
カチオン性水溶性高分子は、以下のようなものである。
一般式(1)で表わされる繰り返し単位を有するカチオ
ン性水溶性高分子は、単量体としてジアリルジメチルア
ンモニウム塩化物あるいはジアリルメチルベンジルアン
モニウム塩化物などを(共)重合して合成する。また、
一般式(2)で表わされ繰り返し単位を有するカチオン
性水溶性高分子は、単量体として(メタ)アクリロイル
オキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)
アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチル
アンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロ
ピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロ
イルアミノ[2−(ジメチル)エチル]トリメチルアン
モニウム塩化物などを(共)重合して合成することがで
きる。また共重合対を合成する場合の非イオン性単量体
として、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルア
ミド、アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリド
ン、アクリロニトリル、N−ビニルホルムアミド、N−
ビニルアセトアミド、酢酸ビニルなどがあげられるが、
最も好ましい非イオン性単量体はアクリルアミドであ
る。
体を(共)重合する際は、公知の重合法が適用できる。
例えば、水溶液重合法、油中水型エマルジョン重合法、
油中水型分散重合法、塩水溶液中分散重合法などによっ
て得た種々の製品形態である水溶液、油中水型エマルジ
ョン、粉末あるいは塩水溶液中分散液である。また、最
も好ましい製品形態としては、塩水溶液中分散重合品で
ある。
からなる水溶性重合体は、特開昭62−15251号公
報などによって製造することができる。この方法は、カ
チオン性単量体あるいはカチオン性単量体と非イオン性
単量体を、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶なイオン性高
分子からなる分散剤共存下で、攪拌しながら製造された
粒系100mμ以下の高分子微粒子の分散液からなるも
である。イオン性高分子からなる分散剤は、ジメチルジ
アリルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキ
シエチルトリメチルアンモニウム塩化物の単独重合体や
非イオン性単量体との共重合体を使用する。塩水溶液を
構成する無機塩類は、多価アニオン塩類が、より好まし
く、硫酸塩又は燐酸塩が適当であり、具体的には、硫酸
アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫
酸アルミニウム、燐酸水素アンモニウム、燐酸水素ナト
リウム、燐酸水素カリウム等を例示することができ、こ
れらの塩を濃度15%以上の水溶液として用いることが
好ましい。
を重合する場合は、重合方法にかかわらず、単量体水溶
液をpH2〜7に調整後、窒素気流中で溶液の脱酸素を
行った後、ラジカル重合開始剤を加え重合を開始させ
る。開始剤はペルオクソニ硫酸アンモニウムと亜硫酸水
素ナトリウムの組み合わせのようなレドックス系、過酸
化水素やラウリルペルオキサイドのような過酸化物、溶
剤可溶なアゾビスイソブチロニトリル、水溶性の2、2
−アゾビスアミジノプロパンニ塩化水素化物や2、2−
アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダジリン−2−
イル)プロパン]ニ塩化水素化物のようなアゾ化合物な
ど単量体と重合方法、ある緒は重合条件によって適宜使
いわける。
有するカチオン性水溶性高分子を合成する場合、普通、
単量体としてジアリルジメチルアンモニウム塩化物を用
いるが、ジアリルジメチルアンモニウム塩化物は重合速
度が非常に遅く、非イオン性アクリル系単量体と共重合
する際には注意を要する。たとえば、アクリルアミドと
共重合する場合、使用するジアリルジメチルアンモニウ
ム塩化物を重合系に仕込んでおき、重合速度の速いアク
リルアミドは連続的あるいは分割して供給していき、高
分子鎖中になるべく均一に分布するような重合操作を行
うことが重要である。
単位を有するカチオン性水溶性高分子を合成する場合
は、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒド
ロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メ
タ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウ
ム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノ(2−メチル)
プロピルトリメチルアンモニウム塩化物などを(共)重
合して合成することができる。これらの単量体は重合性
に優れていて、アクリルアミドなどとも良好な共重合性
を有しているので、一般的な共重合操作を行うことで合
成することができる。
で表わされる繰り返し単位の構成比率としては、10モ
ル%〜100モル%、好ましくは20モル%〜100モ
ル%である。10モル%未満では、ピッチトラブルの原
因となる水不溶性成分への吸着が弱く、水不溶性成分の
凝集を防ぎ、水中へ分散させる機能が低下する。またカ
チオン性水溶性高分子中の一般式(2)で表わされる繰
り返し単位の構成比率としては、10モル%〜100モ
ル%であり、好ましくは20モル%〜100モル%であ
る。10モル%未満では、前記と同様な理由で効果が低
下する。またこれらカチオン性水溶性高分子の分子量と
しては、5万〜500万であり、好ましくは10万〜5
00万である。
の製紙原料への添加量としては、製紙原料のカチオン要
求量により異なるが、対乾燥製紙原料当たり高分子純分
として、凡そ200〜5000ppmであり、好ましく
は300〜2000ppm、最も好ましくは300〜1
000ppmである。カチオン性水溶性重合体の添加量
は、ミュ−テック社製のPCD−03型などを使用して
製紙原料のカチオン要求量を測定し決定していく。例え
ば使用製紙原料中に本発明の高分子を添加、攪拌処理し
た後、ワットマン製濾紙NO.41によって原料を濾過
し、濾液のカチオン要求量と濁度を測定していく。濁度
が最も低下したところが適性添加量の目安とと推定され
るが、製紙現場へ適用してみなければ正確には判定でき
ない。
れる混合チェストよりも、最も汚れの原因となる原料パ
ルプに直接添加したほうが顕著な効果を発現する。従っ
て、本発明で定義する「製紙原料」とは、最終的に抄紙
する前の配合された紙料ではなく、配合前の個別製紙原
料を意味する。そのため添加場所の例としては、処理を
目的とする原料パルプチェストに直接あるいは原料パル
プチェスト配管出口などが上げられる。
上の歩留率も動じに向上する。すなわち、主原料パルプ
であるコ−トブロ−ク中には塗工用炭酸カルシウムが含
有している。コ−ト用炭酸カルシウムは2μm以下の粒
子が70〜80重量%含有していて、内添用(すなわち
シ−ト内部への填量用)グレ−ドの2μm以下の粒子含
有量が25〜60重量%であるより、全体的に細かい粒
子が多い。これらの粒子は塗工液の分散性を高めるため
ゼ−タ電位が高い。そのためワイヤ−上での歩留が低い
のが従来の状況であった。しかし、本発明の処理により
粒子表面のゼ−タ電位が一定程度中和され、また原料中
のアニオン成分も中和されているので、歩留率が改善さ
れる方向へと処理されている。
さらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に制約されるものではない。
管、ペリスタポンプ(SMP−21型、東京理化器械
製)に接続した単量体供給管およびコンデンサ−を備え
た500mLの4ツ口フラスコ内にジメチルジアリルア
ンモニウム塩化物(商品名DADMAC、65重量%
品,ダイソ−製、以下DDと略記)18.6g、アクリ
ルアミド(商品名、アクリルアマイド、50重量%品、
日東化学製)30重量%を20g、イオン交換水107
g、連鎖移動剤として2−プロパノ−ルを0.18g
(対全単量体当たり0.3%)、重合開始剤として2、
2−アゾビスアミジノプロパンニ塩化水素化物の0.7
%水溶液を5g(対全単量体当たり0.25%)をそれ
ぞれ仕込んだ。原料混合物を攪拌しながら、温度を42
℃に保ち窒素を流入させ30分間重合を進行させた後、
アクリルアミドの30重量%水溶液140gを毎分0.
58gで4時間かけフラスコ内に供給した。供給終了後
のDDとアクリルアミドのモル比は10:90である。
供給終了後、8時間で重合開始剤溶液を5g追加した。
重合開始から12時間後、保温を中止し重合を停止し
た。その後、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電
子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定
し、コロイド滴定法によって重合物のカチオン当量値
(meq/g)を測定した。この重合体を試作1とす
る。また同様な操作でDD20、30、80の各モル%
の重合物を合成した(それぞれ試作2〜4とする。)ま
たDD100モル%品については30重量%水溶液を2
85g調整し、前記と同量の2−プロパノ−ルを添加
し、開始剤は重合開始時および8時間後に添加した。ま
た重合温度、重合時間は同様の条件を用いて合成した。
この重合体を試作5とする。各重合物の物性は表1に示
す。
クリロイルオキエチルトリメチルアンモニウム塩化物/
アクリルアミド共重合体およびメタクロイルオキエチル
トリメチルアンモニウム塩化物/アクリルアミド共重合
体を合成した。各単量体の20重量%水溶液300gを
調製し、pHを硫酸により5.0に調節後、42℃で3
0分間窒素置換の後、開始剤として2、2−アゾビスア
ミジノプロパンニ塩化水素化物の2%水溶液を3g(対
単量体当たり0.1重量%)添加し重合を開始させた。
15時間42℃に保温した後、加熱を停止し重合を終了
させた。以上の重合体を試作6〜8と試作9〜11とす
る。合成例−1と同様に分子量とカチオン当量値を測定
した。結果は表1に示す。
管、ペリスタポンプ(SMP−21型、東京理化器械
製)に接続した単量体供給管およびコンデンサ−を備え
た500mLの4ツ口フラスコ内にジメチルジアリルア
ンモニウム塩化物(以下DDと略記)(商品名DADM
AC、65重量%品,ダイソ−製)31.1g、アクリ
ルアミド17.8g(商品名:アクリルアマイド、日東
化学製、50%品)、イオン交換水107.2g、硫酸
アンモニウム64.0g、硫酸ナトリウム5.8g、分
散剤としてアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモ
ニウム塩化物単独重合体7.3g(20重量%液、粘度
8530mPa・s)をそれぞれしこみ反応器内の温度
を42℃に保ち、30分間窒素置換をした後、開始剤と
して2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミ
ダゾリン−2−イル)プロパン〕ニ塩化水素化物の10
%水溶液0.35g(対単量体0.116%)を添加し
重合を開始させた。別に前記アクリルアミド142.1
g、イオン交換水27.5g、硫酸アンモニウム73.
3g、硫酸ナトリウム6.7g、分散剤17.8gを混
合した溶液267.2gを調製した。開始後、1.5時
間この溶液53.4gを添加した。その後1.5時間間
隔でそれぞれ106.8g、80.1gおよび26.7
gを添加していった。全単量体供給後のDDとアクリル
アミドとのモル比は10:90である。また開始後4.
5時間で開始剤溶液0.35gを追加した。開始後20
時間で反応を停止させた。重合後、コロイド滴定法によ
りカチオン当量を、分散液の粘度と重量平均分子量を測
定した。この重合体を試作12とする。同様の方法によ
りDDとアクリルアミドとのモル比30:70を合成し
た(試作13)。結果を表1に示す。
器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、
アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド(以下DMQと略記)単独重合物の15%水溶液
を16.7g、イオン交換水139g、硫酸アンモニウ
ム112.5g、50%水溶液アクリルアミド(以下A
AMと略記)175.1g、及び80%水溶液アクリロ
イルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド3
3.1gを仕込み、窒素置換後、2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)塩酸塩の1%水溶液1.9g
を加え、内温35℃にて10時間重合を行った。得られ
た分散液中のポリマー粒径は10μm以下であり、分散
液の粘度は500cpであった。また、しこみ単量体モ
ル組成はDMQ:AAM=10:90である(試作1
4)。結果を表1に示す。
よって、アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルア
ンモニウムクロライド:DMQ:AA=10:20:7
0(モル%)を合成した(試作15)。結果を表1に示
す。
−2と同様な方法で、比較品としてジメチルジアリルア
ンモニウム塩化物/アクリルアミド重合物=5/95
(比較−1)を合成した。合成後、同様に分子量とカチ
オン当量値を測定した。結果は表2に示す。
でアクリロイルオキエチルトリメチルアンモニウム塩化
物/アクリルアミド共重合体5/95(モル比)(比較
−2)およびメタクロイルオキエチルトリメチルアンモ
ニウム塩化物/アクリルアミド共重合体5/95(モル
比)(比較−3)、三級アミンのアクリル系単量体であ
るジメチルアミノエチルアクリレ−ト単独重合物(比較
−4)、及び前記単量体/アクリルアミド共重合物=3
0/70(比較−5)、ジメチルアミノエチルメタクリ
レ−ト単独重合物(比較−6)、及び前記単量体/アク
リルアミド共重合物=30/70(比較−7)をそれぞ
れ合成した。結果は表2に示す。
(pH6.38、濁度1730FAU、全ss2.82
%、灰分0.77%、カチオン要求量0.045meq
/L、ゼ−タポテンシャル−6mV)100mL採取
し、攪拌機にセットし表1の試作−1〜試作−15をそ
れぞれ対ss分、800ppm添加し500回転/分で
60秒間攪拌する。その後、ワットマン製NO.41
(90mm)のろ紙にて全量濾過し、濾液のカチオン要
求量をミュ−テック社製、PCD−03型により、また
濁度をHACH、DR2000P型濁度計にて測定し
た。結果を表3に示す。
較−7を用い、実施例1〜15と同様に試験を行った。
結果を表3に示す。
ン性水溶性高分子を製紙工場の現場へ適用した試験を行
った。実施した製紙現場は、中性抄紙による中質紙の製
造であり原料パルプとしてはコ−トブロ−クの他に化学
パルプ(BKP)、機械パルプ(MP)、雑誌古紙が混
合チェストにおいて一定割合で配合され、マシンチェス
トに移送され後、両性ポリアクリルアミド系紙力増強
剤、対乾燥パルプ当たり0.2重量%(以下同様)、硫
酸バンド0.6重量%、填料として炭酸カルシウム25
重量%、中性ロジンサイズ剤0.4重量%、又サイズ剤
の定着剤としてアクリルカチオン系高分子が配合後の製
紙原料に対し0.02重量%添加されている。この後、
白水により製紙原料が希釈され、スクリ−ン出口におい
て歩留向上剤としてカチオン性高分子0.015重量%
が添加され、マシンにより抄紙される。今回、汚れ防止
剤の添加場所としてコ−トブロ−クの原料チェスト出口
配管を選択し、対乾燥コ−トブロ−ク当たり800pp
m添加した。本発明の重合系水溶性カチオン性高分子添
加前には、10万メ−トル当たり600〜700個あっ
た欠点(汚れ)が、添加後には20個以下になったこと
がわかった。
Claims (8)
- 【請求項1】 シ−ト形成に先だって、コ−トブロ−ク
を主体とする製紙原料中に下記一般式(1)及び/また
は一般式(2)で表わされる繰り返し単位を含むカチオ
ン性水溶性高分子を添加、処理した後、抄紙することを
特徴とする成紙の汚れを防止する方法。 【化1】 繰り返し単位(1) R1、R2は水素またはメチル基、R3、R4はメチル
基、エチル基、ベンジル基、Yは陰イオン 【化2】 繰り返し単位(2) Aは酸素原子又はNH、BはC2〜C3のアルキレン基
又はアルコキシレン基、R5は水素またはメチル基、R
6、R7、R8はメチル基、エチル基、ベンジル基、Y
は陰イオン - 【請求項2】 前記カチオン性水溶性高分子が、塩水溶
液中で該塩水溶液に可溶なイオン性高分子からなる分散
剤共存下で、分散重合法により製造された粒系100m
μ以下の高分子微粒子の分散液からなることを特徴とす
る請求項1に記載の紙の汚れを防止する方法。 - 【請求項3】 前記カチオン性水溶性高分子が、ジメチ
ルジアリルアンモニウム塩化物の(共)重合体及び/ま
たは(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウム塩化物の(共)重合体であることを特徴とする
請求項1あるいは2に記載の成紙の汚れを防止する方
法。 - 【請求項4】 前記カチオン性水溶性高分子が、ジメチ
ルジアリルアンモニウム塩化物10〜100モル%、ア
クリルアミド0〜90モル%含有する共重合体及び/ま
たは(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウム塩化物10〜100モル%、アクリルアミド0
〜90モル%含有する共重合体であることを特徴とする
請求項1〜3に記載の成紙の汚れを防止する方法。 - 【請求項5】 カチオン性水溶性高分子の分子量が10
万以上、1000万以下であることを特徴とする請求項
1〜4に記載の成紙の汚れを防止する方法。 - 【請求項6】 前記イオン性高分子のイオン当量が、
1.5〜15meq/gであることを特徴とする請求項
1に記載の紙の汚れを防止する方法。 - 【請求項7】 前記塩水溶液を構成する無機塩類が、多
価アニオン塩であることを特徴とする請求項1に記載の
紙の汚れを防止する方法。 - 【請求項8】 コ−トブロ−クを主体とする製紙原料の
乾燥重量に対し、一般式(1)及び/または一般式
(2)で表わされる繰り返し単位を含むカチオン性水溶
性高分子を0.02〜0.5重量%添加することを特徴
とする請求項1〜7に記載の成紙の汚れを防止する方
法。
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---|---|---|---|
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