JP2001261775A - 新規なオリゴマー体含有ポリグリシジルエーテル化合物、およびそれを用いた硬化性樹脂組成物 - Google Patents

新規なオリゴマー体含有ポリグリシジルエーテル化合物、およびそれを用いた硬化性樹脂組成物

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JP2001261775A
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oligomer
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group
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Toshio Oda
敏男 小田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】塗料、接着剤などの分野において、硬化促進、
耐水性、耐熱性、強靱性、密着性、耐薬品性などの性能
向上を達成するのに必要な改質剤を提供することを目的
とする。 【構成】まず、一般式(1)で表されるポリヒドロキシ
化合物中の水酸基1当量に対し、一般式(2)で表され
るポリグリシジルエーテル化合物中のエポキシ基が0.
03〜1.0当量となる範囲で反応させてオリゴマー体
含有反応生成物を合成する。さらに、この反応生成物中
の水酸基をエピクロルヒドリンを用いてグリジジルエー
テル化することによって得られる、オリゴマー体含有ポ
リグリシジルエーテル化合物。及び塗料、接着剤などの
分野で使用される上記のオリゴマー体含有ポリグリシジ
ルエーテル化合物が配合された硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なポリグリシジルエ
ーテル化合物、及びそれが配合された硬化性樹脂組成物
に関するものである。さらに詳しくは、塗料、接着剤な
どの用途で有用な、従来よりも硬化速度が速くなること
で初期強度の発現の速さや、乾燥時間の短縮効果が得ら
れるという新規なポリグリシジルエーテル化合物、及び
それが配合された耐水性、耐熱性、強靱性、密着性、耐
薬品性などに優れた性能を示す硬化性樹脂組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】塗料、接着剤などの分野で用いられる樹
脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン
樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、アミノ樹脂などが挙げられる。これらの樹脂
の様々な性能を向上させるため、各種の添加剤が用いら
れている。それらの中で、ポリヒドロキシ化合物をグリ
シジルエーテル化した化合物は、一般にこれら樹脂との
相溶性が良好であり、改質剤としてよく用いられてい
る。例えば、一般的なビスフェノールA型のエポキシ樹
脂にこれらのグリシジルエーテル化合物を添加した場合
は、その硬化物の強靭性、密着性などの性能が向上す
る。具体的には、1,6−ヘキサンジオール・ジグリシ
ジルエーテル、ネオペンチルグリコール・ジグリシジル
エーテル、トリメチロールプロパン・ポリグリシジルエ
ーテルなどが用いられている。
【0003】また、フェノール樹脂、アクリル樹脂エマ
ルジョン、アミノ樹脂などの水系の樹脂に添加した場合
は、これらの樹脂の中に含まれるアミノ基、カルボキシ
ル基、水酸基等の活性水素とエポキシ基が反応すること
により、架橋密度が向上し、耐水性、耐熱性、密着性、
耐薬品性などの性能がアップする。具体的には、グリセ
リン・ポリグリシジルエーテル、ポリグリセリン・ポリ
グリシジルエーテル、エチレングリコール・ジグリシジ
ルエーテル、ポリエチレングリコール・ジグリシジルエ
ーテルなどが用いられている。
【0004】これらのグリシジルエーテル化合物の製造
法としては、ポリヒドロキシ化合物の水酸基をエピクロ
ルヒドリンを用いてグリシジルエーテル化する方法によ
り合成されている。しかし、このような従来の製造法に
よってえられる化合物は、水酸基が単にグリシジエーテ
ル化されたものが主成分であり、一旦生成したエポキシ
基が再度反応することにより生成するオリゴマー成分は
ほとんど含まれていなかった。
【0005】塗料、接着剤などの分野では、性能要求は
ますます高度化している。即ち、架橋密度が不充分で、
耐水性、耐熱性、強靱性、密着性、耐薬品性などの性能
が充分には出なかったり、硬化の立ち上がりが遅いと問
題のある用途、例えば初期の接着強度が必要な場合や塗
料の乾燥時間が短いことが必要な場合に、従来の単純な
多価アルコールより誘導されるグリシジルエーテル化合
物だけでは充分な対応ができていなかった。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、オリゴマー
体含有のポリグリシジルエーテル化合物をこれらの用途
に用いることにより、架橋密度の向上、及び硬化速度の
促進という両方の効果が得られることを見出した。
【0007】オリゴマー体含有のポリグリシジルエーテ
ル化合物の合成手段としては次のようである。まず、一
般式(1)
【化1】 (ただし、R1は2価以上の多価アルコールからOH基
を除いた残基を表す。R2はメチル基または水素を表
す。mは0〜20の整数、nは2〜6の整数を表す。)
で表されるポリヒドロキシ化合物中の水酸基1当量に対
し、一般式(2)
【化2】 (ただし、R3は2価以上の多価アルコ−ルからOH基
を除いた残基を表す。R4はメチル基または水素を表
す。G1は部分的に水素原子であってもよいグリシジル
基を表す。pは0〜20の整数、qは2〜6の整数を表
す。)で表されるポリグリシジルエーテル化合物中のエ
ポキシ基が0.03〜1.0当量となる範囲で反応させ
てオリゴマー体含有反応生成物を合成する。さらに、公
知の方法により、この反応生成物中の水酸基をエピクロ
ルヒドリンを用いてグリシジルエーテル化することによ
り、オリゴマー体含有ポリグリシジルエーテル化合物が
得られる。
【0008】
【発明の細部構成と作用】本発明の合成方法をさらに詳
しく説明すると、まず第一段階の反応として多価アルコ
ールとグリシジルエーテル化合物を反応させる。これら
を反応させる条件としては、トルエン、キシレン等の不
活性溶媒下、または無溶媒下、三フッ化ホウ素エーテル
錯塩等のルイス酸触媒、水酸化ナトリウムなどのアルカ
リ金属水酸化物触媒、トリエチルアミン等のアミン系触
媒、テトラメチルアンモニウムクロライドなど第四級ア
ンモニウム塩触媒、トリフェニルホスフィンやテトラブ
チルホスホニウムブロマイド等のリン系触媒などを用い
て、それぞれの触媒の活性に応じて、反応温度、時間を
設定する。反応後、必要に応じて、触媒の除去、脱溶媒
などを行ってもよいが、好ましくはそのまま混合物の形
で次のグリシジルエーテル化を行うのが合理的である。
【0009】次に、上記の反応の結果得られる反応生成
物中の水酸基をグリシジルエーテル化するのは、一般的
な公知の方法で行なえばよい。例えば、トルエンなどの
不活性溶媒に上記の反応生成物を溶解し、三フッ化ホウ
素エーテル錯塩などの触媒を用いてエピクロルヒドリン
と反応させる。その後、水酸化ナトリウムなどを用いて
生成しているクロルヒドリン基をエポキシ基に転換す
る。さらに生成したNaClを水洗あるいは濾別して除
去し、脱溶媒することにより目的とするオリゴマー含有
のポリグリシジルエーテル化合物が得られる。
【0010】本発明における一般式(1)
【化1】 で表されるポリヒドロキシ化合物としては、ネオペンチ
ルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロ
パン、ソルビトール、ペンタエリスリトール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ポリグリセリン、単糖類及びこれら
ポリヒドロキシ化合物にエチレンオキシドやプロピレン
オキシドなどのアルキレンオキシドを付加した付加反応
物などが使用できる。
【0011】本発明における一般式(2)
【化2】 で表されるポリグリシジルエーテル化合物としては、上
記の一般式(1)で示されたポリヒドロキシ化合物の水
酸基をグリシジルエーテル化したもの、例えば阪本薬品
工業の特殊エポキシ樹脂であるSR−NPG(ネオペン
チルグリコール・ジグリシジルエーテル)、SR−16
H(1,6−ヘキサンジオール・ジグリシジルエーテ
ル)、SR−2EG(ジエチレングリコール・ジグリシ
ジルエーテル)、SR−8EG(ポリエチレングリコー
ル・ジグリシジルエーテル)、SR−TPG(トリプロ
ピレングリコール・ジグリシジルエーテル)、SR−4
PG(ポリプロピレングリコール・ジグリシジルエーテ
ル)、SR−TMP(トリメチロールプロパン・ポリグ
リシジルエーテル)、SR−GLG(グリセリン・ポリ
グリシジルエーテル)、SR−4GL(ポリグリセリン
・ポリグリシジルエーテル)などが使用できる。なお、
これらの市販商品は元のポリヒドロキシ化合物の水酸基
が完全にグリシジルエーテル化されているわけではな
い。また、エピクロルヒドリンとの副反応による理論構
造式以外の成分も含まれているが、一般的にはこれらの
副生成物については、構造式上省略して表記されること
が多い。本発明のポリグリシジルエーテル化合物を表す
一般式(2)においては、反応に関与する水酸基のみ表
示し、その他の副反応由来の構造については慣例に従っ
て省略している。
【0012】本発明における水酸基に対するエポキシ基
の反応当量比は、目的とする性能が得られるよう任意の
割合で選ぶことができるが、好ましくは0.03〜1.
0が適当である。0.03以下ではオリゴマー体の生成
量が少なすぎて、充分な効果が得られず、また1.0以
上では高重合体が生成し、著しく粘度が高くなったり、
場合によってはゲル化したりするため、合成が困難であ
る。
【0013】かくして得られた本発明の化合物は、塗
料、接着剤などに使われる熱硬化性樹脂、例えばエポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂エマルジョン、
ユリア樹脂やメラミン樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、アルキッド樹脂などの改質剤として用い
ると以下のような効果が得られる。まず、あらかじめ部
分的に架橋されたオリゴマー成分を含んでいることによ
り、架橋速度を速める効果が得られる。即ち、塗料では
表面の乾きが早く、強度の発現も早くなる。接着剤では
初期の接着強度の立ち上がりが早められ、加熱硬化を必
要とする場合でも、より低温・短時間で済むようにな
る。また、架橋効果により、耐水性、耐熱性、強靱性、
密着性、耐薬品性などの性能もアップする。その他、繊
維処理剤として用いた場合は、炭素繊維、ガラス繊維な
どの補強効果の向上や、綿、絹等の繊維の強度アップ、
染色性の向上などが図れる。
【0014】本発明における塗料、接着剤とは、一般的
ないわゆる塗料、接着剤としての用途はもちろん、その
他各種材料を保護するためのコーティング剤、あるいは
各種材料を結合させるためのバインダーなどの用途も含
まれる。
【0015】以下、本発明の詳細を合成例及び実施例に
より具体的に説明する。ただし、本発明はその要旨を越
えない限りにおいて、以下の合成例、実施例に制約され
るものではない。
【0016】
【合成例1】撹拌機、水冷コンデンサー、滴下ロート、
温度計を取り付けた2リットルの四口フラスコに多価ア
ルコールとしてトリメチロールプロパン134g、及び
同重量のトルエンを仕込む。また、滴下ロートにはグリ
シジルエーテル化合物として阪本薬品工業製のSR−T
MP(トリメチロールプロパン・ポリグリシジルエーテ
ル;エポキシ当量=138g/eq)70gを、同重量
のトルエンに溶かした溶液を入れる。四口フラスコに触
媒として三フッ化ホウ素・エチルエーテル錯体2gを加
える。撹拌下、60℃まで昇温した後、滴下ロートより
SR−TMPのトルエン溶液を徐々に1時間かけて滴下
し、この温度でさらに30分間熟成を行なう。この反応
ではSR−TMP中のエポキシ基は主としてトリメチロ
ールプロパンの水酸基と反応するが、一部はエポキシ基
と水酸基が反応して新たに生成した水酸基とも反応す
る。反応液は、トリメチロールプロパンと反応によって
生成したオリゴマー体とを含む混合物となる。なお、こ
の反応における水酸基とエポキシ基の反応当量比は1:
0.17である。この後、ECH(エピクロルヒドリ
ン)333gを滴下ロートに入れ、60℃で1時間かけ
て滴下し、同温度で更に1時間熟成を行い、未反応EC
Hが消失することをガスクロマトグラフィー分析にて確
認する。この反応により、ECHが水酸基と反応して
1,2−クロルヒドリン基が生成する。つづいて、60
℃で滴下ロートより、20%−NaOH水溶液600g
を1時間かけて滴下し、同温度で更に2時間反応させ
る。この反応により、クロルヒドリン基がエポキシ基に
転換する。この後、反応液を分液ロートに移し、水層を
分離・除去する。さらに、分液ロートに、水200gを
添加し、抽出・分離操作を行い、pHが中性になるまで
数回この操作を繰り返す。その後、油層側をナス型フラ
スコに移し、トルエンをロータリーエバポレーターにて
留去すると415gの粘稠な透明液体が得られた。この
もののエポキシ当量は172g/eq、25℃における
粘度は1350mPa・sであった。また、ゲルパーミ
エイションクロマトグラフィー(GPC)分析法によ
り、オリゴマー成分の含有量を求めると52%であっ
た。
【0017】
【合成例2】SR−TMPの量を124gとする以外は
合成例1と同様に合成すると、460gの粘稠な透明液
体が得られた。このもののエポキシ当量は183g/e
q、25℃粘度は3500mPa・sであった。GPC
分析でのオリゴマー含有量は66%であった。なお、こ
の合成例における水酸基とエポキシ基の反応当量比は
1:0.30である。
【0018】
【合成例3】多価アルコールとしてネオペンチルグリコ
ールを104g、グリシジルエーテル化合物として、阪
本薬品工業製のSR−NPG(ネオペンチルグリコール
・ジグリシジルエーテル;エポキシ当量=145)26
1g、ECHの量を185g、20%NaOHの量を4
00gとする以外は合成例1と同様に合成すると、47
0gの粘稠な透明液体が得られた。このもののエポキシ
当量は276g/eq、25℃粘度は8100mPa・
sであった。また、GPC分析法により、オリゴマー成
分の含有量を求めると70%であった。なお、この合成
例における水酸基とエポキシ基の反応当量比は1:0.
9である。
【0019】
【合成例4】多価アルコールとしてグリセリン92g
を、グリシジルエーテル化合物として阪本薬品工業製の
SR−GLG(グリセリン・ポリグリシジルエーテル;
エポキシ当量143g/eq)86gを使用する以外は
実施例1と同様に合成すると、382gの粘稠な透明液
体が得られた。このもののエポキシ当量は175g/e
q、25℃における粘度は1750mPa・sであっ
た。また、GPC分析法により、オリゴマー成分の含有
量を求めると55%であった。この合成例における水酸
基とエポキシ基の反応当量比は1:0.20である。
【0020】
【比較合成例1】多価アルコールとして、トリメチロー
ルプロパンを134g、グリシジルエーテル化合物とし
てSR−TMPを522gを用いて合成例1と同様に反
応させたが、途中でゲル化が起き、合成物は得られなか
った。この合成例における水酸基とエポキシ基の反応当
量比は1:1.2である。
【0021】
【比較合成例2】多価アルコールとして、トリメチロー
ルプロパンを134g、グリシジルエーテル化合物とし
てSR−TMPを10gを用いて合成例1と同様に合成
すると340gの透明液体が得られた。このもののエポ
キシ当量は144g/eq、25℃における粘度は25
0mPa・sであった。GPC分析でのオリゴマー含有
量は12%であった。この合成例における水酸基とエポ
キシ基の反応当量比は1:0.025である。
【0022】
【実施例1〜4】表1のような比率で、液状ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、及び合成例1〜4で得られた化
合物を配合し、さらに硬化剤として大都産業製のダイト
クラールSK−900FB(メタキシリレンジアミンの
マンニッヒ反応変性物)を添加したのち、充分に混合
し、アルミニウム板(25×150×0.3mm)に7
0ミクロンの厚みで塗布し、25℃で7日間養生したの
ち、塗膜性能を測定した。また、脱脂処理した冷間圧延
鋼板(100×25×1.6mm)を用いて接着性能を
測定した。ただし、初期接着強度も評価するために、2
5℃で1日後と7日後それぞれについて接着強度の測定
を実施した。
【0023】評価方法は以下の通りである。 碁盤目試験・・・塗膜に1mm×1mmの碁盤目を10
0個切り、セロテープ(登録商標)剥離で、その剥離割
合を測定した。(JIS K5400参照) 鉛筆硬度、指触乾燥時間、硬化乾燥時間・・・JIS
K5400に準じて行った。 接着剪断強度・・・JIS K6850に準じて行っ
た。
【0024】
【比較例1〜4】表1のような比率で比較合成例2の化
合物およびSR−TMP、SR−NPG、SR−GLG
を配合した樹脂組成物を配合し、実施例1〜4のと同様
の評価を行った。
【0025】
【実施例5〜8】次のような方法で、レゾール型フェノ
ール樹脂(レゾール樹脂)を合成した。撹拌機、水冷コ
ンデンサー、温度計を取り付けた1リットルの四口フラ
スコに、フェノール94g、37%ホルマリン203
g、イオン交換水100g、トリエチルアミン5gを仕
込み、60℃で2時間、80℃で8時間反応させた。こ
のレゾール樹脂に対し、合成例1〜4で得られた化合物
を表2のような割合で配合し、JIS K6802に基
づき接着性能を評価した。木材として南洋材ロータリー
単板を用い、60℃、10kgf/cm2の条件で、5
時間及び24時間、加熱プレスし、2日放冷後、引張り
剪断強度試験(常態における接着強度)を行った。また
耐水、耐熱性試験として、この試験片を沸騰水中に72
時間浸漬したのち放冷し、引張り剪断強度試験を行った
(煮沸後の接着強度)。
【0026】
【比較例5〜8】実施例5〜8で用いたレゾール樹脂に
対し、表2のような割合で比較合成例2の化合物および
SR−TMP、SR−NPG、SR−GLGを配合して
樹脂組成物を作成し、実施例5〜8のと同様の評価を行
った。
【0027】
【発明の効果】本発明によるオリゴマー体含有ポリグリ
シジルエーテルが配合された硬化性樹脂組成物を、塗
料、接着剤などの用途に用いると、硬化速度が速くなる
ことで、接着剤では初期強度の発現が早くなり、また塗
料では乾燥時間が短縮するなどの効果が得られる。ま
た、その硬化物は耐水性、耐熱性、強靱性、密着性、耐
薬品性などに優れた性能を有する。
【表1】
【表2】
フロントページの続き Fターム(参考) 4J036 AB01 AB02 AB09 AB10 AE07 CA30 DC05 DC09 JA01 JA06 KA01 4J038 DB031 NA04 NA11 NA12 NA14 4J040 EC031 LA05 LA06 LA07 LA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 まず、一般式(1) 【化1】 (ただし、R1は2価以上の多価アルコールからOH基
    を除いた残基を表す。R2はメチル基または水素を表
    す。mは0〜20の整数、nは2〜6の整数を表す。)
    で表されるポリヒドロキシ化合物中の水酸基1当量に対
    し、一般式(2) 【化2】 (ただし、R3は2価以上の多価アルコールからOH基
    を除いた残基を表す。R4はメチル基または水素を表
    す。G1は部分的に水素原子であってもよいグリシジル
    基を表す。pは0〜20の整数、qは2〜6の整数を表
    す。)で表されるポリグリシジルエーテル化合物中のエ
    ポキシ基が0.03〜1.0当量となる範囲で反応させ
    てオリゴマー体含有反応生成物を合成する。さらに、こ
    の反応生成物中の水酸基とエピクロルヒドリンとを反応
    させてグリシジルエーテル化することにより得られるオ
    リゴマー体含有ポリグリシジルエーテル化合物。
  2. 【請求項2】 塗料、接着剤の用途で使用される請求項
    1に記載されたオリゴマー体含有ポリグリシジルエーテ
    ル化合物が配合された硬化性樹脂組成物。
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