JPH09151303A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JPH09151303A
JPH09151303A JP21722196A JP21722196A JPH09151303A JP H09151303 A JPH09151303 A JP H09151303A JP 21722196 A JP21722196 A JP 21722196A JP 21722196 A JP21722196 A JP 21722196A JP H09151303 A JPH09151303 A JP H09151303A
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JP
Japan
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group
epoxy resin
formula
resin composition
component
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JP21722196A
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English (en)
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Satoshi Miyake
智 三宅
Hisao Ikeda
久男 池田
Toshinari Kouda
年成 好田
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Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 βメチルグリシジル基を有するエーテル化合
物を反応性希釈剤として使用することで、主剤のエポキ
シ樹脂が硬化した際に有する本来の性能を低下させる事
なく粘度を低下させてハンドリング性を向上し、且つ皮
膚に対する刺激性が少ない作業環境上良好なエポキシ樹
脂組成物を提供する。 【解決手段】 本願発明のエポキシ樹脂組成物は、下記
(A)成分、(B)成分及び(C)成分; (A)分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するエ
ポキシ樹脂、(B)式(1): 【化1】 で表されるβメチルグリシジル基を有するエーテル化合
物、及び(C)硬化剤、から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、電気、電子部品
の埋込、注型、接着、塗装、積層などに好適なエポキシ
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂組成物を接着、注型、含浸
等の方法で使用する場合は、エポキシ樹脂組成物の粘度
を下げ、脱泡性(未硬化のエポキシ樹脂中に含まれる泡
の消え安さ)や含浸性(隙間への流れ込み易さ)を高め
作業性を向上させる為や、無機充填剤を多量に配合させ
る組成では、種々の希釈剤が使用される。希釈剤には非
反応性希釈剤と反応性希釈剤が有るが、非反応性希釈剤
は主剤(エポキシ樹脂)との間の反応が起こらない為に
得られる硬化物の性能低下が大きくなるので、一般には
反応性希釈剤が広く用いられる。
【0003】反応性希釈剤は、例えばブチルグリシジル
エーテル、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテ
ル等のグリシジル基を含有するエーテル類、オクチレン
オキシド、ドデセンオキシド等のオレフィンオキシド
類、ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン類、ダ
イマー酸ジグリシジル等のカルボン酸グリシジルエステ
ル類等が有り、これらの反応性希釈剤は目的に応じて使
用されている。反応性希釈剤は主剤のエポキシ樹脂と同
程度の反応性を有するものを選択する必要があり、主剤
のエポキシ樹脂より反応性がかなり低い場合は硬化後も
反応性希釈剤の一部が残り物性上好ましくない。
【0004】上記の反応性希釈剤の中で希釈効果(エポ
キシ樹脂組成物の粘度を下げ、含浸性を向上させる効
果)が最も高いものは脂肪族グリシジルエーテル類であ
り、例えばブチルアルコールとエピクロルヒドリンとの
反応で得られるブチルグリシジルエーテルが挙げられ
る。また、耐水性、耐熱性、硬さに優れる硬化物を与え
る反応性希釈剤として芳香族グリシジルエーテル類で有
り、例えばフェノールとエピクロルヒドリンとの反応で
得られるフェニルグリシジルエーテルが挙げられる。
【0005】特開昭59−159819号公報には、エ
ポキシ樹脂と、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリ
シジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、オレイ
ン酸グリシジルエステル、第三級カルボン酸グリシジル
エステル等の反応性希釈剤を含有するエポキシ樹脂組成
物が例示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開昭59−1598
19号公報に記載されているブチルグリシジルエーテル
は、分子量が小さいので少量の添加によりエポキシ樹脂
組成物の物性を変えずに、エポキシ樹脂組成物の粘度を
下げる効果の点で最も優れたものの1つであるが、ブチ
ルグリシジルエーテルに代表される低分子量のグリシジ
ルエーテル類は、揮発性が高いために脱泡の際に、この
エーテル化合物が蒸気として皮膚に接触する機会が多
い。一般的にグリシジル基を有するエーテル化合物を反
応性希釈剤に使用しようとする場合、皮膚に対して強い
刺激性を有するために、これらエポキシ樹脂組成物を取
り扱う上で作業上大きな問題となっている。これはグリ
シジル基を有するエーテル化合物の分子量の大きさや揮
発し易さだけではなく、本来グリシジル基が有する皮膚
に対する刺激性の大きさと考えられる。
【0007】主剤のエポキシ樹脂の本来の硬化性能が低
下することなく、エポキシ樹脂組成物の粘度を低下させ
る効果が高く、且つ皮膚刺激性の少ない反応性希釈剤を
探索した。その結果、フェノール類又はアルコール類と
βメチルエピハロゲノヒドリンを反応させて得られるβ
メチルグリシジル基を含有するエーテル化合物を用いる
反応性希釈剤は、同様のフェノール類又はアルコール類
とエピハロゲノヒドリンを反応させて得られるグリシジ
ル基を含有するエーテル化合物を用いる反応性希釈剤に
比べて、皮膚に対する刺激性が少なく、且つ同様の粘度
低下効果や反応性或いは硬化物の物性を有していること
を見いだした。
【0008】本願発明は、このβメチルグリシジル基を
有するエーテル化合物を反応性希釈剤として使用するこ
とで、主剤のエポキシ樹脂が硬化した際に有する本来の
性能を低下させることなく粘度を低下させてハンドリン
グ性を向上し、且つ、皮膚に対する刺激性が少ない作業
環境上良好なエポキシ樹脂組成物を提供する事を目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、下記(A)
成分、(B)成分及び(C)成分; (A)分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するエ
ポキシ樹脂、(B)式(1):
【0010】
【化3】
【0011】で表されるβメチルグリシジル基を有する
エーテル化合物、及び(C)硬化剤、から成るエポキシ
樹脂組成物である。本願発明に用いる(A)成分は、分
子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹
脂である。このエポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフ
ェノールとエピハロゲノヒドリンを重合反応して得られ
るビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂が挙
げられ、更に4,4’ジヒドロキシビフェニル、ジヒド
ロキシナフタレン等とエピハロゲノヒドリンを重合反応
して得られるエポキシ樹脂や、ノボラック樹脂重合物に
エピハロゲノヒドリンを反応して得られるノボラック・
エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は
単独で又は2種以上の混合物として使用することが出来
る。
【0012】本願発明に用いる(B)成分は、式(1)
で表されるβメチルグリシジル基を有するエーテル化合
物である。このエーテル化合物は、下記式(2)、式
(3)、式(4)又は式(5); 式(2):Ar−OH (ただし、Arはアリール基を
示す)、 式(3):R1−OH (ただし、R1は炭素数1〜20
の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す)、 式(4):HO−R2−OH (ただし、R2は炭素数1
〜20の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す)、又は 式(5):HO−〔CH(R3)−CH2O〕n−H
(ただし、R3は水素原子、メチル基又はエチル基を、
nは1又は2の自然数を示す)で示される水酸基含有有
機化合物と、式(6):
【0013】
【化4】
【0014】で表されるβメチルエピハロゲノヒドリン
(ただし、Xはハロゲン原子を表す)とを反応して得ら
れるエーテル化合物より成る群の中から選ばれた少なく
とも1種のものである事が好ましい。(B)成分の合成
に使用される式(2)の水酸基含有有機化合物のアリー
ル基は、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基並びに
炭素数1〜20の飽和又は不飽和の炭化水素基を有する
フェニル基、ナフチル基、及びビフェニル基より成る群
の中から選ばれた1種の有機基である事が好ましい。そ
して、これらの水酸基含有有機化合物とβメチルエピハ
ロゲノヒドリンを反応させてアリールβメチルグリシジ
ルエーテルが得られる。特に、(B)成分の合成に使用
される式(2)の水酸基含有有機化合物は、フェノー
ル、クレゾール、又はブチルフェノールが好ましい。そ
して、フェノール、クレゾール、又はブチルフェノール
とβメチルエピハロゲノヒドリンを反応させて、フェニ
ル−βメチルグリシジルエーテル、クレゾール−βメチ
ルグリシジルエーテル、又はブチルフェニル−βメチル
グリシジルエーテルが得られる。
【0015】上記式(2)で示される水酸基含有有機化
合物と、上記式(6)で示されるβメチルエピハロゲノ
ヒドリン(ただし、Xはハロゲン原子を表す)との反応
によって得られる式(7)のアリールβメチルグリシジ
ルエーテルを下記に示す。
【0016】
【化5】
【0017】上記の反応は、Ar−OHとβメチルエピ
ハロゲノヒドリンに水酸化ナトリウム水溶液等のアルカ
リ性水溶液を添加して達成される。先ず、Ar−OHと
βメチルエピハロゲノヒドリンの付加物が生成し、その
後に脱ハロゲン化水素が起こり、式(7)のアリールβ
メチルグリシジルエーテルが生成するものである。得ら
れた生成物は水洗し、蒸留等により単離される。上記の
反応では、Ar−OHに対して過剰のβメチルエピハロ
ゲノヒドリンを存在させることが好ましい。例えば、A
r−OHの(OH基)の1モルに対して、βメチルエピ
ハロゲノヒドリンを2〜10モル添加することが好まし
い。Ar−OHに対してβメチルエピハロゲノヒドリン
の過剰度が低いと、即ち上記モル比が1に近いと反応速
度や反応選択性が低いので好ましくない。上記の反応
は、100〜150℃の温度で、5〜20時間で行われ
る。
【0018】(B)成分の合成に使用される式(3)の
水酸基含有有機化合物と、式(6)で表されるβメチル
エピハロゲノヒドリンを反応させてアルキルβメチルグ
リシジルエーテルが得られる。特に、(B)成分の合成
に使用される式(3)の水酸基含有有機化合物は、ブタ
ノール、又はアリルアルコールが好ましい。そして、ブ
タノール、又はアリルアルコールと、βメチルエピハロ
ゲノヒドリンを反応させて、ブチル−βメチルグリシジ
ルエーテル、又はアリル−βメチルグリシジルエーテル
が得られる。
【0019】上記式(3)で示される水酸基含有有機化
合物と、上記式(6)で示されるβメチルエピハロゲノ
ヒドリン(ただし、Xはハロゲン原子を表す)との反応
によって得られる式(8)のアルキルβメチルグリシジ
ルエーテルを下記に示す。
【0020】
【化6】
【0021】上記の反応は、R1−OHとβメチルエピ
ハロゲノヒドリンに3フッ化ホウ素エーテラート(例え
ば、3フッ化ホウ素ジエチルエーテル;BF3・(C2
52O)を添加して、R1−OHとβメチルエピハロゲ
ノヒドリンの付加物が生成し、その後に水酸化ナトリウ
ム水溶液等のアルカリ性水溶液を添加して脱ハロゲン化
水素が起こり、式(8)のアルキルβメチルグリシジル
エーテルが生成するものである。得られた生成物は水洗
し、蒸留等により単離される。上記の反応では、βメチ
ルエピハロゲノヒドリンに対して過剰のR1−OHを存
在させることが好ましい。例えば、βメチルエピハロゲ
ノヒドリンの1モルに対して、R1−OHの(OH基)
を4〜20モル添加することが好ましい。βメチルエピ
ハロゲノヒドリンに対してR1−OHの(OH基)の過
剰度が低いと、即ち上記モル比が1に近いと反応は更に
進行し重合物(樹脂)が得られるので好ましくない。上
記の反応は、10〜50℃の温度で、6〜20時間で行
われる。
【0022】(B)成分の合成に使用される式(4)の
水酸基含有有機化合物と、式(6)で示されるβメチル
エピハロゲノヒドリンを反応させてアルキレングリコー
ルジ(βメチルグリシジル)エーテルが得られる。特
に、(B)成分の合成に使用される式(4)の水酸基含
有有機化合物は、エチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、又はヘキサメチレングリコールが好まし
い。そして、エチレングリコール、テトラメチレングリ
コール、又はヘキサメチレングリコールとβメチルエピ
ハロゲノヒドリンを反応させて、エチレングリコール−
ジβメチルグリシジルエーテル、テトラメチレングリコ
ール−ジβメチルグリシジルエーテル、又はヘキサメチ
レングリコール−ジβメチルグリシジルエーテルが得ら
れる。
【0023】上記式(4)で示される水酸基含有有機化
合物と、上記式(6)で示されるβメチルエピハロゲノ
ヒドリン(ただし、Xはハロゲン原子を表す)との反応
によって得られる式(9)のアルキレングリコールジ
(βメチルグリシジル)エーテルを下記に示す。
【0024】
【化7】
【0025】なお、式(9)のエーテル化合物は、式
(8)のエーテル化合物と同様の方法で得られる。
(B)成分の合成に使用される式(5)の水酸基含有有
機化合物と、式(6)で示されるβメチルエピハロゲノ
ヒドリンとの反応によって式(10)のエーテル化合物
が得られる。特に、(B)成分の合成に使用される式
(5)の水酸基含有有機化合物は、ジエチレングリコー
ル、又はプロピレングリコールが好ましい。そして、ジ
エチレングリコール、又はプロピレングリコールとβメ
チルエピハロゲノヒドリンとの反応によって、ジエチレ
ングリコール−ジβメチルグリシジルエーテル、又はプ
ロピレングリコール−ジβメチルグリシジルエーテルが
得られる。
【0026】上記式(5)で示される水酸基含有有機化
合物と、上記式(6)で示されるβメチルエピハロゲノ
ヒドリン(ただし、Xはハロゲン原子を表す)との反応
によって得られる式(10)のエーテル化合物を下記に
示す。
【0027】
【化8】
【0028】なお、式(10)のエーテル化合物は、式
(8)のエーテル化合物と同様の方法で得られる。本願
発明に用いる(C)成分は硬化剤であり、(A)成分と
(B)成分のエポキシ基と反応するものであれば、如何
なる物質も使用することが出来るが、特に酸無水物又は
アミンを使用する事が好ましい。
【0029】上記の酸無水物は、例えばヘキサヒドロフ
タル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、フタル酸
無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルテ
トラヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物、
トリメリット酸無水物等が挙げられ、これらを単独で又
は2種以上の混合物として使用する事が出来る。アミン
は、第1級、第2級のアミンを使用する事ができ、それ
らは鎖状又は環状の構造を有する事が出来る。
【0030】これらのアミンとしては、例えばイソホロ
ンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、メタフェニレンジアミ
ン、メタキシリレンジアミン、ジシアンジアミド等が挙
げられる。
【0031】
【発明の実施の形態】本願発明のエポキシ樹脂組成物に
おいて、(A)成分と(B)成分は重量比で、(A):
(B)が60:40〜95:5の配合比率とする事が好
ましい。(A)成分が上記割合より多い場合は粘度の低
下が十分に起こらず、また(A)成分が上記割合より少
ない場合は、架橋密度が低下するため硬化物の耐熱性や
機械的物性が低下して好ましくない。
【0032】また、本願発明のエポキシ樹脂組成物にお
いて、(C)成分は(A)成分と(B)成分を合計した
エポキシ基の1当量に対して、0.5〜1.2当量の配
合比率で混合する事が好ましい。上記(C)成分におい
て、第1級アミノ基は2当量、第2級アミノ基は1当
量、また酸無水物基は1当量、カルボキシル基は1当量
として作用する。
【0033】本願発明のエポキシ樹脂組成物は、(C)
成分が反応性希釈剤として作用するために無機フィラー
を充填剤として加えることによっても、当該組成物の粘
度が極端に上昇せずに良好な作業性を保ち、また得られ
る硬化物の物性に悪影響を及ぼさない。これら無機フィ
ラーを添加する事により硬化物の硬度や耐水性を高めた
り、線膨張率や内部応力を下げることが出来る。この充
填剤としては、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム等
が挙げられる。この充填剤は、上記の組成物中で10〜
90重量%、好ましくは30〜80重量%になるように
添加することが出来る。
【0034】本願発明のエポキシ樹脂組成物は、イミダ
ゾール、イミダゾール誘導体(例えば2−エチル−4−
メチルイミダゾール)、トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、ベンジルジメチルアミン等の硬化促進
剤を添加する事により効率的に硬化させる事が出来る。
また、着色剤等を含有することが出来る。本願発明のエ
ポキシ樹脂組成物において、(A)成分、(B)成分、
(C)成分は如何なる順序で混合し調整することも可能
である。これらの成分の混合は、撹拌羽根付き混合槽等
の装置を用いて行うことが出来る。得られた組成物は、
23℃の温度で1ヶ月以上安定に保存することが出来
る。
【0035】本願発明で得られたエポキシ樹脂組成物
は、脱気した後、基材に塗布又は型に充填した後、例え
ば100℃で2時間、更に150℃で3時間加熱するこ
とによって硬化物を得ることが出来る。この加熱は例え
ばオーブン炉等の加熱装置を用いて行うことが出来る。
【0036】
【実施例】
(フェニル−βメチルグリシジルエーテルの合成)フェ
ノール94g(1モル)、βメチルエピクロルヒドリン
583.5g(5モル)及びテトラメチルアンモニウム
クロライド5gを、125〜130℃で10時間加熱
後、60℃に冷却後、70torrの減圧下で、60℃に維
持しつつ、50%濃度の苛性ソーダ水溶液の89g
(1.1モル)を2時間かけて連続添加した。水洗後、
蒸留してフェニル−βメチルグリシジルエーテルを得
た。エポキシ当量は164であり、理論値と一致した。 (クレゾール−βメチルグリシジルエーテルの合成)ク
レゾール108g(1モル)、βメチルエピクロルヒド
リン583.5g(5モル)及びテトラメチルアンモニ
ウムクロライド5gを、125〜130℃で10時間加
熱後、60℃に冷却後、70torrの減圧下で、60℃に
維持しつつ、50%濃度の苛性ソーダ水溶液の89g
(1.1モル)を2時間かけて連続添加した。水洗後、
蒸留してクレゾール−βメチルグリシジルエーテルを得
た。エポキシ当量は178であり、理論値と一致した。 (nブチル−βメチルグリシジルエーテルの合成)nブ
タノール296g(4モル)、βメチルエピクロルヒド
リン53.3g(0.5モル)及び三フッ化ホウ素エチ
ルエーテル〔BF3・(C252O〕1.6gを、25
〜30℃で10時間撹拌後、50℃に冷却後、70torr
の減圧下で、50℃に維持しつつ、50%濃度の苛性ソ
ーダ水溶液の120g(1.5モル)を2時間かけて連
続添加した。水洗後、蒸留してnブチル−βメチルグリ
シジルエーテルを得た。エポキシ当量は144であり、
理論値と一致した。 (アリル−βメチルグリシジルエーテルの合成)アリル
アルコール232.4g(4モル)、βメチルエピクロ
ルヒドリン53.3g(0.5モル)及び三フッ化ホウ
素エチルエーテル〔BF3・(C252O〕1.6g
を、25〜30℃で10時間撹拌後、50℃に冷却後、
70torrの減圧下で、50℃に維持しつつ、50%濃度
の苛性ソーダ水溶液の120g(1.5モル)を2時間
かけて連続添加した。水洗後、蒸留してアリル−βメチ
ルグリシジルエーテルを得た。エポキシ当量は128で
あり、理論値と一致した。 (エチレングリコール−ジβメチルグリシジルエーテル
の合成)エチレングリコール31g(0.5モル)、β
メチルエピクロルヒドリン106.5g(1.0モル)
及び三フッ化ホウ素エチルエーテル〔BF3・(C
252O〕0.4gを65℃で4時間撹拌後、50℃
に冷却後、70torrの減圧下で、50℃に維持しつつ、
50%濃度の苛性ソーダ水溶液の120g(1.5モ
ル)を2時間かけて連続添加した。トルエン50gで希
釈して水洗後、トルエンを留去してエチレングリコール
−ジβメチルグリシジルエーテルを得た。エポキシ当量
は126であった。 (ヘキサメチレングリコール−ジβメチルグリシジルエ
ーテルの合成)ヘキサメチレングリコール59g(0.
5モル)、βメチルエピクロルヒドリン106.5g
(1.0モル)及び三フッ化ホウ素エチルエーテル〔B
3・(C252O〕0.4gを65℃で4時間撹拌
後、50℃に冷却後、70torrの減圧下で、50℃に維
持しつつ、50%濃度の苛性ソーダ水溶液の120g
(1.5モル)を2時間かけて連続添加した。トルエン
50gで希釈して水洗後、トルエンを留去してヘキサメ
チレングリコール−ジβメチルグリシジルエーテルを得
た。エポキシ当量は164であった。
【0037】下記原料を準備した。 A1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエ
ポキシ(株)製、商品名エピコート828、分子量約3
55、エポキシ当量189、25℃の粘度13000 mPa
・s) B1:フェニル−βメチルグリシジルエーテル(エポキ
シ当量は164) B2:クレゾール−βメチルグリシジルエーテル(エポ
キシ当量は178) B3:nブチル−βメチルグリシジルエーテル(エポキ
シ当量は144) B4:アリル−βメチルグリシジルエーテル(エポキシ
当量は128) B5:エチレングリコール−ジβメチルグリシジルエー
テル(エポキシ当量は126) B6:ヘキサメチレングリコール−ジβメチルグリシジ
ルエーテル(エポキシ当量は164) B7:フェニル−グリシジルエーテル(試薬、エポキシ
当量は150) B8:nブチル−グリシジルエーテル(試薬、エポキシ
当量は130) C1:ヘキサハイドロフタル酸無水物(新日本理化
(株)製、当量154) C2:メチルヘキサハイドロフタル酸無水物(新日本理
化(株)製、当量168) C3:イソホロンジアミン(ヒュルス社製、活性水素当
量42.5) D1:溶融シリカGR−90(東芝ケミカル(株)製、
平均粒子径は約10μm) E1:2−エチル−4−メチルイミダゾール(試薬) 実施例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、フェニル−βメチ
ルグリシジルエーテルを表1に示す重量割合で室温で撹
拌混合し、溶解させエポキシ樹脂混合液を得た。得られ
たエポキシ樹脂混合物の粘度及び皮膚刺激性評価の結果
を表3に示した。なお、表1中で(−)はその成分を含
有していない事を意味する。
【0038】実施例2〜6 表1に記載の成分と重量割合で実施例1と同様の方法で
調整し、得られたエポキシ樹脂混合液を実施例1と同様
に評価し、その結果を表3に示した。 比較例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、フェニル−グリシ
ジルエーテルを表2に示す重量割合で室温で撹拌混合
し、溶解させエポキシ樹脂混合液を得た。得られたエポ
キシ樹脂混合物の粘度及び皮膚刺激性評価の結果を表4
に示した。なお、表2中で(−)はその成分を含有して
いないことを意味する。
【0039】比較例2〜3 表2に記載の成分と重量割合で比較例1と同様の方法で
調整し、得られたエポキシ樹脂組成液を比較例1と同様
に評価し、その結果を表4に示した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】(試験1:粘度測定)25℃の温度でB型
粘度計を用いて測定した。得られた粘度の値は、mPa
・s(ミリパスカル秒)で表した。 (試験2:皮膚一次刺激性の評価)ドレイツ法(Draize
法)により評価した。ウサギの剃毛部に、上記実施例1
〜6及び比較例1〜3のエポキシ樹脂混合物の0.5g
を塗布して閉鎖貼布する。貼布片の除去直後及び除去か
ら24時間、72時間後の皮膚の変化を観察し、発赤と
かさぶたの形成及び浮腫の程度を判定して、mild(発赤
とかさぶたがほとんど形成されない)、moderate(発赤
とかさぶたが形成される)、severe(発赤とかさぶたが
かなり形成される)の3群に安全性を区分した。 (試験3:皮膚累積刺激性の評価)ブタ(guiea pigs)
の剃毛部に、上記実施例1〜6及び比較例1〜3のエポ
キシ樹脂混合物の試験物質溶液を、週3回隔日、合計で
8回皮内注射を行った。更に、3週間後に同様に週3回
隔日、合計で8回皮内注射を行った。注射回数は計16
回であった。9回目以後の注射において、注射を行った
後24時間、48時間の時点の皮膚の変化を観察し、紅
斑と痂皮の形成、浮腫、損傷の程度を判定する。判定結
果は1〜3に数値化した。1は初期状態と比べてほとん
ど変化がないもの、2は初期状態から変化があるもの、
3は初期状態から変化が高いものとした。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】実施例7 ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、フェニル−βメチ
ルグリシジルエーテルからなるエポキシ樹脂混合液に、
硬化剤としてヘキサハイドロフタル酸無水物、充填剤と
して溶融シリカGR−90を表5に記載された重量割合
で加え、室温で1時間激しく撹拌してエポキシ樹脂組成
物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて粘度測
定、及び含浸性の試験を行った。更に硬化促進剤として
2−エチル−4−メチルイミダゾールを表5に記載され
た重量割合で加え、脱気後、注型して100℃で2時
間、その後更に150℃で3時間の加熱を行い硬化させ
た。更に、エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られた硬
化物の耐熱性試験、曲げ強度試験、吸水率測定、鉛筆硬
度、耐薬品性を試験した。そして、エポキシ樹脂組成物
中のエポキシ基と、硬化剤との反応性を調べるために、
エポキシ樹脂組成物の硬化物中のエポキシ基と酸無水物
を定量した。なお、表5中で(−)はその成分を含有し
ていないことを意味する。
【0046】実施例8〜21 表5に記載の成分と重量割合で実施例7と同様の方法で
エポキシ樹脂組成物を調製し、得られたエポキシ樹脂組
成物を脱気後、注型して100℃で2時間、その後更に
150℃で3時間の加熱を行い硬化させた。得られたエ
ポキシ樹脂組成物及びその硬化物は実施例7と同様の評
価試験を行った。
【0047】比較例4 ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、フェニル−グリシ
ジルエーテルからなるエポキシ樹脂混合液に、硬化剤と
してヘキサハイドロフタル酸無水物、充填剤として溶融
シリカGR−90を表6に記載された重量割合で加え、
室温で1時間激しく撹拌してエポキシ樹脂組成物を得
た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて粘度測定、及
び含浸性の試験を行った。更に、硬化促進剤として2−
エチル−4−メチルイミダゾールを表6に記載された重
量割合で加え、脱気後、注型して100℃で2時間、そ
の後更に150℃で3時間の加熱を行い硬化させた。更
に、エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られた硬化物の
耐熱性試験、曲げ強度試験、吸水率測定、鉛筆硬度、耐
薬品性を試験した。そして、エポキシ樹脂組成物中のエ
ポキシ基と、硬化剤との反応性を調べるために、エポキ
シ樹脂組成物の硬化物中のエポキシ基と酸無水物を定量
した。なお、表6中で(−)はその成分を含有していな
い事を意味する。
【0048】比較例5〜12 表6に記載の成分と重量割合で比較例4と同様の方法で
エポキシ樹脂組成物を調製し、得られたエポキシ樹脂組
成物を脱気後、注型して100℃で2時間、その後更に
150℃で3時間の加熱を行い硬化させた。得られたエ
ポキシ樹脂組成物及びその硬化物は比較例4と同様の評
価試験を行った。
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】(試験4:含浸性試験その1)酸無水物を
硬化剤に用いた上記エポキシ樹脂組成物において、チッ
プを搭載した基盤上に上記エポキシ樹脂組成物をドロッ
プコートし、100℃で1時間更に150℃で2時間の
加熱を行い硬化させた。塗膜表面と、硬化物を切断して
内部のボイド(空隙)を目視により観察することにより
含浸性や塗膜平滑性を評価した。表面や内部にボイドが
なければ(○)、ボイドが僅かでも存在していれば
(△)、ボイドがかなり存在していれば(×)で示し
た。 (試験5:含浸性試験その2)アミンを硬化剤に用いた
上記エポキシ樹脂組成物において、脱脂、研磨した2枚
の鋼板の間にエポキシ樹脂組成物を塗り、圧着したま
ま、100℃で1時間更に150℃で2時間硬化した。
硬化物を切断して内部のボイド、接着状態を観察して含
浸性、濡れ性を目視により観察した。内部にボイドがな
く基材と十分に密着していれば(○)、内部にボイドが
僅かに存在しそのボイドによって基材と接着面積が減少
しているものは(△)、内部にかなりボイドが存在しそ
のボイドによって基材との接着が十分でなかったものは
(×)で示した。 (試験6:耐熱性試験)ガラス転移温度(Tg)を測定
することにより耐熱性を評価した。
【0054】上記エポキシ樹脂組成物を注型して100
℃で2時間、その後更に150℃で3時間の加熱を行い
硬化して得られた硬化物から50mm×4mm×3mm
のサンプルをダイヤモンドカッターで切削し、セイコー
電子工業(株)製の粘弾性スペクトロメーターにより室
温から200℃までの粘弾性スペクトルを曲げモードで
測定し、各エポキシ樹脂組成物の硬化物のガラス転移温
度(Tg)℃を求めた。 (試験7:曲げ強度測定)JIS−K6911に基づき
曲げ強度測定を行った。上記エポキシ樹脂組成物を注型
して100℃で2時間、その後更に150℃で3時間の
加熱を行い硬化して得られた硬化物から試験片を作成し
た。試験片の高さ及び幅をマイクロメーターで測定し、
試験片の両端を支点で支え、中央に荷重を加え、試験片
が折れたときの荷重を測定し、曲げ強度を測定した。曲
げ強度σfB(kgf/mm2)は、σfB=3PLV/2W
2 によって計算する事が出来る。ただし、Pは試験片
が折れたときの荷重(kgf)、LVは支点間距離(m
m)、Wは試験片の幅(mm)、hは試験片の高さ(m
m)である。 (試験8:曲げ弾性率測定)JIS−K6911に基づ
き曲げ弾性率測定を行った。上記エポキシ樹脂組成物を
注型して100℃で2時間、その後更に150℃で3時
間の加熱を行い硬化して得られた硬化物から試験片を作
成した。試験片の高さ及び幅をマイクロメーターで測定
し、試験片の両端を支点で支え、中央に荷重を加え、荷
重とたわみを読みとり曲げ弾性率を測定した。曲げ弾性
率Ef(kgf/mm2)は、Ef=LV 3/4Wh3・F/
Y によって計算することが出来る。ただし、LVは支点
間距離(mm)、Wは試験片の幅(mm)、hは試験片
の高さ(mm)、F/Yは荷重−たわみ曲線の直線部分
のこう配(kgf/mm)である。 (試験9:吸水率測定)JIS−K6911に基づき吸
水率測定を行った。上記エポキシ樹脂組成物を注型して
100℃で2時間、その後更に150℃で3時間の加熱
を行い硬化して得られた硬化物から試験片を作成した。
50mm角の試験片を、50℃に保った恒温槽中で24
時間乾燥させた。この乾燥処理後の試験片をデシケータ
ー中で20℃まで冷却し、正確に重量を測定した。次に
23℃の蒸留水を入れた吸水用容器中に24時間浸せき
してから取り出し、乾燥したガーゼでふき、1分以内に
吸水後の重量を測定した。吸水率A(%)は、A=(W
2−W1)/W1・100 によって計算することが出来
る。ただし、W1は吸水前の試験片の重量(g)、W2
吸水後の試験片の重量(g)である。 (試験10:エポキシ基の定量)上記エポキシ樹脂組成
物を注型して100℃で2時間、その後更に150℃で
3時間の加熱を行い硬化して得られた硬化物から試験片
を作成した。得られた硬化物を約10μmに粉砕後、
(臭化テトラエチルアンモニウム):(アセトン):
(酢酸)=7:50:50の重量比の滴定溶液に採り、
20分間超音波洗浄装置にかけて試験片を滴定溶液に膨
潤させた。その後0.1N−HClO4/CH3COOH
溶液にて電位差滴定を行い、硬化時のエポキシ樹脂組成
物中のエポキシ基の反応率(%)を測定した。使用した
アミン触媒量は補正した。 (試験11:酸無水物の定量)上記エポキシ樹脂組成物
で酸無水物を硬化剤として使用したものについて、その
硬化剤の反応率を定量した。上記エポキシ樹脂組成物を
注型して100℃で2時間、その後更に150℃で3時
間の加熱を行い硬化して得られた硬化物から試験片を作
成した。得られた硬化物を約10μmに粉砕後、(アセ
トン):(純水)=1:1の滴定溶液に採り、0.1N
−NaOH水溶液にて電位差滴定を行い、硬化時のエポ
キシ樹脂組成物中の酸無水物(硬化剤)の反応率(%)
を測定した。分析値は酸として定量されるので、この値
を1/2にして酸無水物の残量とした。
【0055】なお、下記表7及び表8中で(−)は未測
定である事を意味する。
【0056】
【表9】
【0057】
【表10】
【0058】
【表11】
【0059】
【表12】
【0060】上記の結果から判るように、主剤のビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂は粘度が高く含浸性は十分で
はないが、反応性希釈剤を使用することにより硬化物の
物性を損なわずに含浸性を向上させることが出来る。低
分子量の反応性希釈剤は少量の添加により、硬化物の物
性を損なわずに粘度を低下させ含浸性を向上させる。し
かし、これらの低分子量の反応性希釈剤は揮発性が高い
ために、これらを含有するエポキシ樹脂組成物を取り扱
う時に、低分子量の反応性希釈剤が蒸気となり発生す
る。これらの低分子量の反応性希釈剤の中でも、グリシ
ジル基を有するエーテル化合物は皮膚に対して強い刺激
性を有するために好ましくないが、βメチルグリシジル
基を有するエーテル化合物は皮膚に対する刺激性は低い
ことが判った。
【0061】
【発明の効果】本願発明は、主剤のエポキシ樹脂の硬化
性や硬化物の物性を低下させることなく、エポキシ樹脂
組成物の粘度を低下させ流動性を向上させる事により良
好な含浸性を有すると共に、取り扱い時に皮膚刺激性等
が低い反応性希釈剤を配合したエポキシ樹脂組成物を得
る事が出来た。
【0062】本願発明のエポキシ樹脂組成物は、脱泡
性、含浸性、耐皮膚刺激性に優れ、またその硬化物は耐
熱性、高い曲げ強度値、耐水性、耐薬品性、高い硬度値
を有する為に、電気、電子部品の埋込、注型、接着、塗
装、積層などに用いることが出来る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)成分、(B)成分及び(C)
    成分; (A)分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するエ
    ポキシ樹脂、(B)式(1): 【化1】 で表されるβメチルグリシジル基を有するエーテル化合
    物、及び(C)硬化剤、から成るエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分のβメチルグリシジル基を有
    するエーテル化合物が、下記式(2)、式(3)、式
    (4)又は式(5); 式(2):Ar−OH (ただし、Arはアリール基を
    示す)、 式(3):R1−OH (ただし、R1は炭素数1〜20
    の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す)、 式(4):HO−R2−OH (ただし、R2は炭素数1
    〜20の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す)、又は 式(5):HO−〔CH(R3)−CH2O〕n−H
    (ただし、R3は水素原子、メチル基又はエチル基を、
    nは1又は2の自然数を示す)で示される水酸基含有有
    機化合物と、式(6): 【化2】 で表されるβメチルエピハロゲノヒドリン(ただし、X
    はハロゲン原子を表す)とを反応して得られるエーテル
    化合物より成る群の中から選ばれた少なくとも1種のも
    のである請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分の合成に使用される式(2)
    の水酸基含有有機化合物のアリール基が、フェニル基、
    ナフチル基、ビフェニル基並びに炭素数1〜20の飽和
    又は不飽和の炭化水素基を有するフェニル基、ナフチル
    基、及びビフェニル基より成る群の中から選ばれた1種
    の有機基である請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分の合成に使用される式(2)
    の水酸基含有有機化合物が、フェノール、クレゾール、
    又はブチルフェノールである請求項2に記載のエポキシ
    樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分の合成に使用される式(3)
    の水酸基含有有機化合物が、ブタノール、又はアリルア
    ルコールである請求項2乃至請求項4のいずれか1項に
    記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (B)成分の合成に使用される式(4)
    の水酸基含有有機化合物が、エチレングリコール、テト
    ラメチレングリコール、又はヘキサメチレングリコール
    である請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (B)成分の合成に使用される式(5)
    の水酸基含有有機化合物が、ジエチレングリコール、又
    はプロピレングリコールである請求項2乃至請求項6の
    いずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
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