JP2001261538A - 脱毛促進剤 - Google Patents

脱毛促進剤

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JP2001261538A JP2000080573A JP2000080573A JP2001261538A JP 2001261538 A JP2001261538 A JP 2001261538A JP 2000080573 A JP2000080573 A JP 2000080573A JP 2000080573 A JP2000080573 A JP 2000080573A JP 2001261538 A JP2001261538 A JP 2001261538A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 細胞間接着抑制剤からなる脱毛促進剤。 【効果】本発明の脱毛促進剤は、優れた脱毛促進効果
し、ワックス塗布やテープによる体毛除時の痛みを軽減
する等、苦痛を伴わない体毛の除去を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞間接着抑制剤
からなる脱毛促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
特に手足等における体毛は美的外観上はない方が好まし
いとする傾向が高まり、このため各種の体毛除去方法が
開発され、利用されている。
【0003】ワックス塗布やテープによる引き抜きによ
る除毛は、安全であり毛除去効果の持続性も高いが、通
常痛みや不快感を伴い、また短い毛が除去しづらい等の
問題があった。
【0004】本発明の目的は、ワックス塗布やテープに
よる体毛除去を容易にし、除去時の痛みを軽減させるこ
とのできる脱毛促進剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、表皮細胞
及び角質細胞に直接作用し、当該細胞間の接着を抑制す
る物質を直接皮膚に塗布した場合に、体毛の脱毛が促進
され、体毛除去に有用であることを見出した。
【0006】すなわち、本発明は、細胞間接着抑制剤か
らなる脱毛促進剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における細胞間接着抑制剤
とは、一般に表皮細胞及び角質細胞に直接作用し、当該
細胞におけるデスモゾームタンパク質の形成を阻害する
ことにより、該細胞の細胞間の接着を有効に抑制する物
質をいう。具体的には、デスモゾームの構成タンパク質
であるデスモグレインの細胞中の存在量を減少させ、且
つ細胞間隙を増加させる作用を有する物質をいう。
【0008】斯かる作用を有する物質として、例えば次
に示される、特開平11−116493号公報記載の
(A)天然物エキス、特開平10−330259号公報
記載の(B)フラボノイド類、特開平10−16795
7号公報記載の(C)テルペンアルコール類及び一般式
(2)で示される(D)アミン誘導体等が挙げられる。
【0009】(A)カンゾウエキス、ムラサキエキス、
トコンエキス、オウレンエキス、オウバクエキス、チョ
ウジエキス、ツボクサエキス、ボダイジュエキス、プロ
ポリスエキス及びセッケンボクエキスから選ばれる天然
物エキス。ここで示される天然物エキスは、例えば特開
平11−116493号公報に記載の方法に準じて対応
する植物から抽出することができる。
【0010】(B)下記の一般式(1)
【0011】
【化3】
【0012】〔式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ
水素原子、水酸基、低級アルコキシ基又はアルケニル基
を示し、R5は水素原子又は水酸基を示し、破線と実線
とからなる二重線はこの結合部が単結合又は二重結合で
あることを示す〕で表されるフラボノイド類。
【0013】上記一般式(1)中、破線と実線とからな
る二重線で示される結合が単結合の場合、母核はフラバ
ノン骨格を示し、二重結合の場合はフラボン骨格を示
す。また、それぞれ複数の立体異性体及び光学異性体が
存在するが、本発明においては、そのいずれをも用いる
ことができ、これらを単独又は複数組み合わせて用いる
ことができる。
【0014】上記一般式(1)中、R1、R2、R3及び
4は同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原
子、水酸基、低級アルコキシ基又はアルケニル基を示す
が、ここで低級アルコキシ基としては、炭素数1〜6の
直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基が挙げられ、具体的に
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、1−ブト
キシ基、2−ブトキシ基等が挙げられる。また、アルケ
ニル基としては炭素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルケ
ニル基が挙げられ、具体的にはビニル基、アリル基、3
−メチル−2−ブテニル基等が挙げられる。これらのう
ちR1、R2、R3及びR4としては、水素原子、水酸基、
メトキシ基、3−メチル−2−ブテニル基が好ましい。
【0015】また、R1、R2、R3及びR4の結合位置
は、特に制限はなく、母核であるフラボン骨格又はフラ
バノン骨格に対し、R1及びR2は5位、6位、7位、8
位、R 3及びR4は2’位、3’位、4’位、5’位、
6’位の位置に結合し得るが、R 1及びR2がそれぞれ7
位及び8位、R3及びR4がそれぞれ3’位及び4’位に
結合したものが好ましい。
【0016】斯かる一般式(1)で表されるフラボノイ
ド類の好ましい具体例としては、以下に示すものが挙げ
られる。
【0017】
【化4】
【0018】これらのフラボノイド類(1)は、植物等
の天然物より抽出したもの又は抽出したものを常法に従
い化学修飾したものを用いてもよく、また、公知の方法
に従い合成したものを用いてもよい。ここで、天然物よ
り抽出したものを用いる場合は、フラボノイド類(1)
が配糖体等の形態で存在する場合は、加水分解等の公知
の手段で糖部等を除去すれば得られる。また、抽出後又
は糖部等を除去後、精製したもののみならず、抽出した
もの又は糖部等を除去したものをそのまま用いてもよ
い。
【0019】(C)テルペンアルコール類。 ここで、テルペンアルコール類としては、例えば以下の
一般式(a)〜(d)で示される化合物が挙げられる。
【0020】
【化5】
【0021】〔式中、破線と実線とからなる二重線はこ
の結合部が単結合又は二重結合であることを示し、mは
2、3又は4を示す〕
【0022】
【化6】
【0023】〔式中、破線と実線とからなる二重線はこ
の結合部が単結合又は二重結合であることを示す〕
【0024】
【化7】
【0025】〔式中、破線と実線とからなる二重線はこ
の結合部が単結合又は二重結合であることを示し、nは
3又は4を示す〕
【0026】
【化8】
【0027】〔式中、破線と実線とからなる二重線はこ
の結合部が単結合又は二重結合であることを示し、nは
3又は4を示す〕
【0028】上記一般式(a)で表される化合物の例と
しては、ファルネソール、フィトール、ゲラニルサイト
ロネロール、ゲラニルゲラニオール、ゲラニルファルネ
ソール等が挙げられる。また、一般式(b)で表される
化合物としては、ゲラニルゲラニルイソプロパノール等
が、一般式(c)で表される化合物としては、フィタン
トリオール等が、そして一般式(d)で表される化合物
としては、イソフィトール、ゲラニルリナロール等が挙
げられる。
【0029】これらのテルペンアルコール類は、それら
を含有する天然物からの抽出、或いは公知の方法により
合成することができる。
【0030】(D)下記の一般式(2)で表されるアミ
ン誘導体。
【0031】
【化9】
【0032】〔式中、R6はエーテル結合で中断されて
いてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(ただし、フェ
ニル基及びベンジル基を除く)を示し;A及びBは一方
が−N(O)n78を示し、他方が−OR9を示し;R7
びR8は同一又は異なって水素原子、アミジノ基、アル
カノイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基及びカルボキ
シ基から選ばれる1〜3個の置換基を有していてもよい
炭素数1〜20の炭化水素基を示すか、R7とR8が隣接
する窒素原子と一緒になって5〜6員の含窒素複素環を
形成してもよく、R8とR9又はR8とR10とがカルボニ
ル基を介して結合してオキサゾリドン環を形成してもよ
く;R9及びR10は同一又は異なって水素原子又はホス
ホリル基を示すか、R8と一緒になって前記のオキサゾ
リドン環を形成してもよく;nは0又は1の数を示す〕
で表されるアミン誘導体、その4級アンモニウム塩又は
その酸付加塩。
【0033】上記アミン誘導体(2)は、新規物質であ
り、後記試験例に示すように、前記(A)〜(C)群に
示される成分又は化合物と同様に、表皮細胞及び角質細
胞におけるデスモゾームの細胞間接着を抑制する作用を
有するものである。
【0034】ここで、一般式(2)中、R6で示される
エーテル結合で中断されていてもよい炭素数1〜30の
炭化水素基としては、エーテル結合で中断されていても
よい炭素数8〜30の炭化水素基が好ましく、エーテル
結合で中断されていてもよい炭素数8〜30のアルキル
基又はアルケニル基がより好ましく、炭素数8〜30の
アルキル基、炭素数8〜30のアルコキシアルキル基が
特に好ましい。また、当該炭化水素基は、直鎖、分岐鎖
及び環状を含むが、直鎖又は分岐鎖がより好ましい。
【0035】R6の特に好ましい例としては、n−オク
チル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−トリデシ
ル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−
オクタデシル基、12−メチルヘキサデシル基、メチル
ヘプタデシル基等のイソステアリル基、12−メトキシ
オクタデシル基、9−(2−メチルヘキシルオキシ)ノ
ニル基、9−(2−エチルヘキシルオキシ)ノニル基、
9−(3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ)ノニル
基等が挙げられる。
【0036】A及びBは、一方が−N(O)n78であ
り、他方が−OR9である。従って、上記一般式(2)
の化合物は、次の式(2a)と(2b)に分けられる。
【0037】
【化10】
【0038】〔式中、R6〜R10及びnは前記と同じ〕
【0039】R7及びR8で示される炭素数1〜20の炭
化水素基としては、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖又は
環状の炭化水素基が好ましく、特に炭素数1〜8のアル
キル基又は炭素数7〜12のアラルキル基が好ましい。
当該炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
n−ヘキシル基、ベンジル基等が挙げられる。また、こ
れらの炭化水素基には、ヒドロキシ基、アルコキシ基及
びカルボキシル基から選ばれる1〜3個(好ましくは1
又は2個)が置換されていてもよい。ここでこれらの置
換基のうちアルコキシ基としては炭素数1〜8のアルコ
キシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基等が特に好
ましい。
【0040】R7及びR8で示されるアルカノイル基とし
ては炭素数1〜8のアルカノイル基が好ましく、特にア
セチル基が好ましい。
【0041】R7とR8が隣接する窒素原子と一緒になっ
て形成する5〜6員の複素環としては、ピロリジン及び
ピペラジンが挙げられ、ピロリジンが特に好ましい。
【0042】また、R8とR9又はR9とR10がカルボニ
ル基を介して結合して形成するオキサゾリドン環は、2
−オキサゾリドン環である。
【0043】また、R9及びR10は水素原子が好まし
く、nは0又は1の数を示すが、0がより好ましい。
【0044】アミン誘導体(2)の代表例を下記の表1
〜6に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】アミン誘導体(2)の第4級アンモニウム
塩としては、アミン誘導体(2)にアルキルハライドを
反応させて得られる第4級アンモニウム塩が好ましい。
ここでアルキルハライドとしては、炭素数1〜4のアル
キルハライド、特にメチルクロリド、メチルブロミド等
が好ましい。
【0052】本発明のアミン誘導体(2)の立体配置
は、D−トレオ体、L−トレオ体、D−エリスロ体、L
−エリスロ体のいずれでもよく、皮膚外用剤として用い
る場合には、これらを単独で用いても、混合して用いて
も良い。アミン誘導体(2)の酸付加塩としては例え
ば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の鉱酸塩、又はコハク
酸塩、乳酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、クエン酸
塩、ヘキサデカン酸塩、オクタデカン酸塩、酒石酸塩、
安息香酸塩等の有機酸塩等が挙げられる。このうち、塩
酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、グリコール酸塩が好まし
い。
【0053】本発明のアミン誘導体(2)は、例えば、
下記製法1又は製法2に従って、製造することができ
る。
【0054】
【化11】
【0055】
【化12】
【0056】〔式中、Xはハロゲン原子、メタンスルホ
ニル基等の脱離基を示し、R6及びR7は前記と同じ。〕
【0057】以下、前記反応式中の工程毎に説明する。 <工程1>ブテンジオール(4)と水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の塩基とを混合
し、これに化合物(3)を加えて、反応させることによ
り化合物(5)が得られる。反応は、無溶媒又はトルエ
ン、キシレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、t−ブチルアルコール等の溶媒存在下の
いずれで行ってもよい。
【0058】<工程2>化合物(5)にm−クロロ過安
息香酸、過酢酸、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオ
キシド等の酸化剤を反応させることにより、オキシラン
誘導体(6)が得られる。触媒として、オクトチタン酸
テトライソプロピル、タングステン酸、タングステン酸
ナトリウム、モリブテン酸などの触媒を用いてもよい。
相間移動触媒として、臭化テトラブチルアンモニウム、
硫酸水素テトラブチルアンモニウム、塩化トリオクチル
メチルアンモニウム、硫酸水素トリオクチルメチルアン
モニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウムなどの
4級アンモニウム塩を用いても良い。pH調整剤として、
水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸二水素ナト
リウム、リン酸水素二ナトリウムなどを用いても良い。
反応は、無溶媒又は塩化メチレン、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、水、アルコール等の溶媒の存在下のいず
れで行ってもよい。
【0059】<工程3>オキシラン誘導体(6)とアミ
ン(7)とを反応させることによりアミン誘導体(2a
−H)及び(2b−H)が得られる。触媒として、オル
トチタン酸テトライソプロピルなどを用いてもよい。反
応は、無溶媒又は塩化メチレン、テトラヒドロフラン、
水、アルコールなど溶媒存在下のいずれで行っても良
い。得られた混合物は分離してもしなくともよいが、分
離する場合は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
常法にしたがって行い得る。
【0060】<工程4>アミン誘導体(2a−H)又は
(2b−H)に、ピロリン酸、リン酸、五酸化二リン、
オキシ塩化リンなどのリン酸エステル化剤とを反応させ
ることにより、リン酸エステル誘導体(2a−P)又は
(2b−P)が得られる。またアミン誘導体(2a−
H)と(2b−H)との混合物を反応させてもよい。塩
基は、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチル
アミン等が挙げられる。
【0061】<工程5>アミン誘導体(2a−H)又は
(2b−H)にm−クロロ過安息香酸、過酢酸、過酸化
水素、t−ブチルヒドロペルオキシド等の酸化剤を反応
させることにより、N−オキシド誘導体(2a−O)及
び(2b−O)が得られる。触媒として、タングステン
酸、モリブテン酸などの触媒を用いてもよい。また、反
応は、無溶媒又は水、アルコール等の溶媒の存在下のい
ずれで行ってもよい。
【0062】<工程6>アミン誘導体(2a−H)又は
(2b−H)に炭酸ジメチルを水素化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム等の塩基存在下、反応さ
せることにより、カルバメート誘導体(2a−OX)及
び(2b−OX)が得られる。
【0063】<工程7>オキシラン誘導体(6)にメチ
ルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、オクタデ
シルイソシアネートなどのイソシアネート誘導体(8)
をトリエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の塩基存在下、反応させることにより、
化合物(9)が得られる。反応は無溶媒又は塩化メチレ
ン、テトラヒドロフラン、トルエン等の溶媒存在下のい
ずれで行ってもよい。
【0064】<工程8>化合物(9)に水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムなどの塩基を作
用させることにより、カルバメート誘導体(2a−O
X)を合成できる。溶媒は、テトラヒドロフラン、トル
エン等の反応に不活性なものを用い得る。
【0065】<工程9>化合物(2a−OX)を水酸化
ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等の塩基
存在化、加水分解することにより、アミン誘導体(2a
−H)が得られる。
【0066】かくして得られる細胞間接着抑制剤は、優
れた脱毛促進効果を有し、安全性も高いことから、脱毛
促進剤として化粧料等に配合することができる。
【0067】また、本発明の脱毛促進剤には、角質溶解
剤やチオグリコール酸又はその塩等の制毛・脱毛作用を
有する成分を適宜加えることができる。当該角質溶解剤
としては、例えば乳酸、ビオプラーゼ、サリチル酸、グ
リコール酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられ、チオグ
リコール酸の塩としては、例えばナトリウム塩、カリウ
ム塩、アンモニウム塩の他、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノ
ールアミン塩が挙げられる。これらの角質溶解剤、チオ
グリコール酸又はその塩の配合量は、0.01〜10重
量%、特に0.05〜5%が好ましい。
【0068】本発明の脱毛促進剤の剤形は特に限定され
るものではないが、皮膚外用剤の形態、特に除毛、脱毛
又は髭剃り関連化粧料とすることが好ましい。このよう
な化粧料として具体的には、ペースト状、クリーム状、
エアゾール状等の除毛剤、ワックス状、ジェル状、シー
ト状等の脱毛剤、除毛又は脱毛の後処理に用いるローシ
ョン、クリーム等の後処理料、デオドラントローショ
ン、デオドラントパウダー、デオドラントスプレー、デ
オドラントスティック等の制汗・防臭化粧料、プレシェ
ーブローション等の髭剃り前処理料、シェービングクリ
ーム等の髭剃り料、アフターシェーブローション等の髭
剃り後処理料などが挙げられる。
【0069】本発明の脱毛促進剤における細胞間接着抑
制剤の配合量は、脱毛促進効果、経済性等の観点から、
通常乾燥固形分として0.0001〜50重量%とする
ことが好ましく、0.001〜10重量%が特に好まし
い。
【0070】また、本発明の脱毛促進剤を配合した化粧
料には本発明の効果を損なわない範囲において通常化粧
品、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種任意成分を
必要に応じて適宜配合することができる。このような任
意成分としては、例えば精製水、エタノール、油性物
質、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、薬効成分、粉
体、紫外線吸収剤、色素、香料、乳化安定剤等を挙げる
ことができる。
【0071】油性成分としては、例えば硫酸パラフィ
ン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン、ミツ
ロウ、カルナバロウ、オリーブ油、ラノリン、高級アル
コール、脂肪酸、高級アルコールと脂肪酸の合成エステ
ル油、シリコーン油等が挙げられる。保湿剤としては、
例えばソルビトール、キシリトール、グリセリン、マル
チトール、プロピレングリコール、1,3−ブチレング
リコール、1,4−ブチレングリコール、ピロリドンカ
ルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、ポリオキ
シプロピレン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール
等が挙げられる。増粘剤としては、例えばカルボキシビ
ニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、カラギーナン、ゼラチン等の水溶性高分
子、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の電解質が挙げら
れる。防腐剤としては、例えば尿素、メチルパラベン、
エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、
安息香酸ナトリウム等が挙げられる。乳化剤としては、
例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等
の非イオン性界面活性剤が挙げられる。粉体としては、
例えばタルク、セリサイト、マイカ、カオリン、シリ
カ、ベントナイト、バーミキュライト、亜鉛華、雲母、
雲母チタン、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジル
コニウム、硫酸バリウム、ベンガラ、酸化鉄、群青等が
挙げられる。
【0072】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0073】試験例1 アミン誘導体(2)の細胞間接
着抑制作用 <デスモグレインの定量>表皮細胞を1.7×105 ce
lls/wellとなるよう6wellプレートに播種し,添加剤K
−1(極東製薬工業株式会社製)を含む表皮細胞用培養
液K100 Type−II(極東製薬工業株式会社製)にて
37℃、40時間埴培養した。培養液を吸引除去した
後、アミン誘導体2a−1及び2a−14を一定濃度合
むK100Type−II(添加剤K−1不含)にて、37
℃、30時間培養した。培養液を吸引除去し、1% SDS
/PBSにて細胞を回収し、加熱・超音波処理により細胞を
可溶化した。得られた試料について蛋白定量をした後、
一定量を7.5%SDS−ポリアクリルアミドアミドゲ
ルにて電気泳動し、抗デスモグレイン抗体を用いてウエ
スタンブロッティングを行った。デスモグレインの検出
は化学発光を利用して行い、コントロールに対するシグ
ナル強度比を算出して比較した。結果を表7に示す。
【0074】
【表7】
【0075】これより、アミン誘導体は、細胞間のデス
モグレイン量を有意に減少させ、細胞間隙も明らかに認
められることから、細胞間接着抑制作用を有することが
示された。
【0076】試験例2 マウス背部毛の抜毛抵抗性評価
試験 (1)試料の調製 天然物エキス:カンゾウエキスを、溶媒(65%エタ
ノール)に乾燥固形分としてそれぞれ5重量%10重量
%の濃度となるように溶解又は懸濁させ、被験試料とし
た。 フラボノイド類:4重量%グラブロール溶液(溶媒:
65%エタノール溶液)を被験試料とした。 アミン誘導体:化合物2a−1及び2a−14を、溶
媒(65%エタノール)にそれぞれ0.05重量%の濃
度となるように溶解懸濁させ、被験試料とした。 (2)試験方法 生後49日齢のC3H/HeNCrjマウス1群20頭
の背部毛を、電気バリカン及び電気シェーバーを用い、
皮膚を傷つけないように2×4cm2にわたり剃毛した。
次いで、翌日より上記試料を剃毛部位に1日1回20μ
lずつ6週間にわたり塗布した。尚、溶媒のみを塗布し
た群を対照群とした。8週間後に屠殺し、背部にセロテ
ープ(ニチバン、2.5cm幅)を密着させ尾部から一定
の力でテープを剥がした。テープを径8mmのパンチで4
枚くり貫き、くり貫いた4枚テープ重量から抜毛重量を
式Aにて算出し、これを元に式Bにてコントロール群を
100%とした抜け毛重量比を求めた。結果を表8に示
す。
【0077】
【数1】
【0078】
【表8】
【0079】カンゾウエキス塗布群は濃度依存的にテー
プ一定面積あたりの抜け毛重量が有意に増加しているこ
とが観察され、また、グラブロール、アミン誘導体にも
抜け毛重量の有意な増加が認められ、細胞間接着抑制効
果を有する物質には、脱毛促進効果があることが判明し
た。
【0080】
【発明の効果】本発明の脱毛促進剤は、ワックス塗布や
テープによる体毛除去を目的とした化粧料等に配合する
ことにより、優れた脱毛促進効果を発揮し、体毛除去時
の痛みを軽減する等、苦痛を伴わない体毛の除去を可能
とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 紀子 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 石川 准子 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 藤森 健敏 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA071 AA111 AA112 AC211 AC471 AC472 AC541 AC542 AD531 BB60 CC18 EE11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞間接着抑制剤からなる脱毛促進剤。
  2. 【請求項2】 細胞間接着抑制剤が、下記の(A)〜
    (D)群から選ばれるものである請求項1記載の脱毛促
    進剤; (A)カンゾウエキス、ムラサキエキス、トコンエキ
    ス、オウレンエキス、オウバクエキス、チョウジエキ
    ス、ツボクサエキス、ボダイジュエキス、プロポリスエ
    キス及びセッケンボクエキスから選ばれる天然物エキス
    の1種以上、 (B)下記の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ水素原子、水
    酸基、低級アルコキシ基又はアルケニル基を示し、R5
    は水素原子又は水酸基を示し、破線と実線とからなる二
    重線はこの結合部が単結合又は二重結合であることを示
    す〕で表されるフラボノイド類、 (C)テルペンアルコール類、 (D)下記の一般式(2) 【化2】 〔式中、R6はエーテル結合で中断されていてもよい炭
    素数1〜30の炭化水素基(ただし、フェニル基及びベ
    ンジル基を除く)を示し;A及びBは一方が−N(O)n
    78を示し、他方が−OR9を示し;R7びR8は同一
    又は異なって水素原子、アミジノ基、アルカノイル基、
    ヒドロキシ基、アルコキシ基及びカルボキシ基から選ば
    れる1〜3個の置換基を有していてもよい炭素数1〜2
    0の炭化水素基を示すか、R7とR8が隣接する窒素原子
    と一緒になって5〜6員の含窒素複素環を形成してもよ
    く、R8とR9又はR8とR10とがカルボニル基を介して
    結合してオキサゾリドン環を形成してもよく;R9及び
    10は同一又は異なって水素原子又はホスホリル基を示
    すか、R8と一緒になって前記のオキサゾリドン環を形
    成してもよく;nは0又は1の数を示す〕で表されるア
    ミン誘導体、その4級アンモニウム塩又はその酸付加
    塩。
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