JP2001260364A - インクジェットプリンタヘッド及びその製造方法 - Google Patents

インクジェットプリンタヘッド及びその製造方法

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JP2001260364A
JP2001260364A JP2000077014A JP2000077014A JP2001260364A JP 2001260364 A JP2001260364 A JP 2001260364A JP 2000077014 A JP2000077014 A JP 2000077014A JP 2000077014 A JP2000077014 A JP 2000077014A JP 2001260364 A JP2001260364 A JP 2001260364A
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protective film
substrate
opening
supply groove
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JP2000077014A
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Minoru Kumagai
稔 熊谷
Hideki Kamata
英樹 鎌田
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Casio Computer Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】保護膜に損傷の無い信頼性に優れたインクジェ
ットプリンタとその製造方法を提供する。 【解決手段】予めインク供給溝45が形成される部分の
保護膜35に幅Dの開口部を形成し、次に隔壁37を形
成した後、インク供給溝45を形成するためのサンドブ
ラスト加工用のレジストマスク38をパターン化する。
レジストマスク38のパターン孔38−1は保護膜35
の幅Dの開口部の端面35aよりも更に内側に幅Fで設
定される。このパターン孔38−1に従ってサンドブラ
ストによりインク供給溝45を穿設する。加工条件は例
えば粒経20〜23μmのアルミナ砥粒、噴射量100
g/min、噴射圧0.25MPa、噴射距離100m
mである。レジストマスク38の端面から保護膜35の
端面35aまで、砥粒の粒径よりも大きい幅Gの余白が
あるため砥粒の投射衝撃はレジストマスク38によって
吸収され、保護膜35に基板からの剥離やひび割れなど
の不具合を発生させることは無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保護膜に損傷が無
く信頼性に優れたインクジェットプリンタヘッド及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、印字ヘッドからインクを用紙
面に吐出して印字を行うインクジェットプリンタがあ
る。このインクジェットプリンタによる印字方法は、印
字ヘッドのインク吐出面に多数配列されている微細な孔
(吐出ノズル)からインクの液滴を吐出させ、このイン
ク滴(印字ドット)を紙、布などの被記録材に着弾させ
て吸収させ、これにより文字や画像等の印字を行なうも
のであり、騒音の発生が少なく、特別な定着処理を要す
ることもなく且つフルカラー記録も比較的容易な記録方
法である。
【0003】インクの液滴を吐出させる方法としては、
ピエゾ抵抗素子(圧電素子)などの電気機械変換素子を
用いてインクチャンバーに機械的変形による圧力を生じ
させ、これにより微小な吐出ノズルからインク滴を吐出
させるピエゾジェット方式や、微細なインク室に発熱部
を配して、これに電気パルスを与え高速でインクと発熱
部の界面に気泡を発生させ、その気泡の成長力を利用し
て上記同様に微小な吐出ノズルからインク滴を吐出させ
るサーマルジェット方式などがある。
【0004】また、上記のサーマルジェット方式には、
インク滴の吐出方向により、二通りの構成があり、一つ
は発熱部の発熱面に平行な方向へインクを吐出する構成
のものであり、他の一つは発熱部の発熱面に垂直な方向
にインクを吐出する構成のものである。中でも発熱部の
発熱面に垂直な方向にインク滴を吐出する構成のもの
は、ルーフシュータ型インクジェットプリンタヘッドと
呼称されており、発熱部の発熱面に平行な方向へインク
を吐出するサイドシュータ型の構成のものに比較して、
消費電力が極めて小さくて済むことが知られている。
【0005】このルーフシュータ型のサーマル式インク
ジェットプリンタヘッドの製法としては、例えば6×2
5.4mm以上の直径の一枚のシリコンウエハ上に例え
ば90個以上に区画された10mm×15mm程度の大
きさの多数のチップ基板の上に、シリコンLSI形成技
術と薄膜形成技術を利用して、設計上の方針にもよる
が、例えば64個、128個、又は256個等の多数の
発熱部と、これらを個々に駆動する駆動回路とインク流
路と吐出ノズルとを一括してモノリシックに形成する方
法がある。
【0006】図5(a),(b),(c) は、そのようにして作成
されるルーフシュータ型のインクジェットプリンタヘッ
ド(以下、単に印字ヘッドという)の従来の製造方法を
工程順に示す図であり、それぞれ一連の工程においてシ
リコンチップの基板上に形成されていく状態の概略の平
面図と断面図を模式的に示している。尚、同図(c) の平
面図には、図示する上での都合上、36個のインク吐出
ノズルを示しているが、実際にはインク吐出ノズルは、
設計上の方針にもよるが64個、128個、256個
等、多数形成されるものである。
【0007】図6は、上記図5(c) の断面図に示す構成
を詳細に示す拡大図である。これらの図5(a),(b),(c)
及び図6を用いて従来の印字ヘッドの製造方法を説明す
ると、先ず、工程1として、4×25.4mm以上の不
図示のシリコンウエハ上に多数形成されているチップ基
板2の表層部に、LSI形成技術により駆動回路3とそ
の接続端子(図5では後述する電極端子の陰になってい
て見えない、また図6では図示を省略している)を形成
すると共に、その上を含むチップ基板2の上一面(但し
電極接続端子の部分を除いて)及び下一面に絶縁層とし
て厚さ1〜2μmの酸化膜4(図6参照)を形成する。
【0008】次に、工程2として、薄膜形成技術を用い
て、Ta(タンタル)−Si(シリコン)−O(酸素)
からなる発熱抵抗体膜5と、Ti−W等の下地配線膜6
を介在させてAuなどによる電極膜を順次積層形成し、
フォトリソグラフィー技術によって微細な線条パターン
を形成する。そして、この線条パターンの抵抗発熱部7
となる部分の電極膜を除去することにより、その両側か
らそれぞれ残りの線条パターンの上に重なる共通電極8
及び個別配線電極9が形成される。
【0009】これと同時に共通電極8には外部の電源と
接続するための給電用電極端子8′が形成され、また、
駆動回路3の上記の接続端子上には、外部の制御部の信
号線との接続用電極端子11及び接地用電極端子12が
形成される。
【0010】上記の共通電極8は中央部がチップ基板2
の長手方向に沿って細長く切り欠かれた形状の開口部
8″を有して形成され、個別配線電極9は、64個、1
28個、又は256個等の抵抗発熱部7が形成している
抵抗発熱部列7−1に対応する個別配線電極列9−1を
形成して駆動回路3の一方の接続端子にそれぞれ接続さ
れている。
【0011】駆動回路3の他方の接続端子は、それぞれ
チップ基板2の長手方向の一方の端部(図では上端部)
に集中して適宜の数毎にグループ化され、グループ毎に
上述した接続用電極端子11又は接地用電極端子12に
接続されている。
【0012】続いて、工程3として、上記下地配線膜6
と上部層電極から成る二層構造の共通電極8及び同じく
下地配線膜6と上部層電極から成る二層構造の個別配線
電極9の側壁の段差を除去すべく、上一面にSiO2
の塗布液を用い回転式塗布装置により平坦化層13−1
を成膜し、更にその上に、スパッタ、真空蒸着等による
SiO2 、TaSiO等の酸化物の薄膜、又は化学的気
相成長法によるSiO 2 、SiN等の薄膜からなる絶縁
保護膜13−2を成膜する。これらの平坦化層13−1
と絶縁保護膜13−2は、共に絶縁体であり、一体にな
って保護膜13を形成している。この保護膜13は、電
解質であるインクの電気分解を防止するために極めて重
要な要素である。
【0013】そして、その上に、インクを外部から封止
すると共に個々の抵抗発熱部7に対応するインク流路1
5を形成すべく、感光性ポリイミドなどの有機材料をコ
ーティングにより高さ20μm程度に形成し、これをパ
ターン化した後に、300℃〜400℃の熱を30分〜
60分加えるキュア(乾燥硬化、焼成)を行って高さ1
0μmの上記感光性ポリイミドによる隔壁16を形成す
る。
【0014】この隔壁16は、図5(b) に示すように、
上記共通電極8、抵抗発熱部7及び個別配線電極9の配
設領域の周囲を取り巻いて且つ抵抗発熱部7をコの字形
に三方から取り囲む形で形成される。
【0015】更に、工程4として、ウエットエッチング
又はサンドブラスト法により上記インク流路15がコの
字形に開口する側のチップ基板2の表面において、長手
方向に延在し且つ共通電極8の開口部8″内に細長いイ
ンク供給溝17を形成する。更に、このインク供給溝1
7に連通し、チップ基板2の裏面に開口するインク給送
孔18を形成する。
【0016】この後、工程5として、図5(c) に示すよ
うに、ポリイミドからなる厚さ10〜30μmのフィル
ムでその片面(図では下面)に接着剤としての熱可塑性
ポリイミド(不図示)を極薄に例えば厚さ2〜5μmに
コーテングしてなるオリフィス板19を上記積層構造の
最上層すなわち隔壁16上に張り付けて、170〜30
0℃で加熱しながら加圧してオリフィス板19を隔壁1
6上に固着させる。
【0017】続いて、工程6として、オリフィス板19
の表面にNi、Cu又はAlなどの厚さ0.5〜1μm
程度の金属膜21を蒸着またはスパッタリング等で形成
し、この金属膜21をパターン化して、ポリイミドのオ
リフィス板19を選択的にエッチングするマスクパター
ンをオリフィス板19表面に形成する。このマスクパタ
ーンには、エッチング位置として抵抗発熱部7の上方に
位置する部分に、およそ17μmφ〜20μmφのパタ
ーン孔が形成される。
【0018】続いて、オリフィス板19をヘリコン波な
どの異方性の強いドライエッチングにより、上記のマス
クパターンのパターン孔に従って孔空けをして多数の吐
出ノズル22を一括形成する。尚、この孔空け加工で
は、エキシマレーザを用いることも可能である。
【0019】最後に、工程7として、チップ基板2毎に
個々にシリコンウエハから切り離し、実装基板にダイボ
ンディングし、給電用電極端子8′、接続用電極端子1
1及び接地用電極端子12をワイヤボンディングし、樹
脂封止して、実用単位の印字ヘッド1が完成する。
【0020】尚、上記の印字ヘッド1は、吐出ノズル列
が1列だけのモノクロ用印字ヘッドであるが、この印字
ヘッド1を大きめのチップ基板上に4列に並べてモノリ
シックに形成し、4列の吐出ヘッド列を有するフルカラ
ー用の印字ヘッドを作成することも容易にできる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の工程
4でインク供給溝17とインク給送孔18を穿設するに
は、ウエットエッチング加工又はサンドブラスト加工が
よく用いられているが、加工レートの点では、サンドブ
ラスト加工の方が優れており、現状では最も適した加工
方法といえる。
【0022】ところが、本来サンドブラスト加工は、硬
脆性材料に微細加工を行うものであり、圧縮空気等のキ
ャリアガスにより加速されてノズルから噴射された数μ
mから数十μmの極微の砥粒を、硬脆性材料に高速かつ
高密度で衝突させるものであるため、この高速かつ高密
度で衝突する砥粒によって、前段の工程3で形成されて
いる保護膜13の開口縁部を破損する場合が多い。
【0023】図7(a),(b) は、上記のサンドブラスト加
工によりこれから形成されるべきインク供給溝17のチ
ップ基板2の端部側近傍の拡大図であり、同図(a) はサ
ンドブラスト加工のためのマスクを形成した状態を示す
図、同図(b) は、そのマスクに従ってサンドブラスト加
工を行っている状態を示す図である。尚、オリフィス板
19はこの段階では未だ積層されておらず、また隔壁1
6はこの部分には形成されないので、いずれも同図(a),
(b) には図示していない。
【0024】また、図7(a),(b) には、図6に示した構
成と同一構成部分には図6と同一の番号を付与して示し
ている。また、平坦化層13−1と絶縁保護膜13−2
の二層構造の保護膜13を破損の状態を分かり易く示す
ため一層構造で示している。先ず、同図(a) に示すよう
に、矢印Aに示す範囲内の保護膜13a、酸化膜4a、
及びチップ基板2aを切削してインック供給溝17を穿
設すべく、サンドブラスト加工用のレジストマスク24
をフォトリソグラフィー技術により形成する。
【0025】続いて、同図(b) に示すように、無数の砥
粒25を不図示の噴射ノズルから射出して矢印Bで示す
ように高速かつ高密度で基板面に吹き付ける。これによ
り、砥粒25は吹き付け面に衝突してレジストマスク2
4で覆われていない同図(a)に示したA範囲内の保護膜
13a、酸化膜4a及びチップ基板2a部分を切削して
いく。
【0026】ところが、このとき、レジストマスク24
は柔軟な材質であるため砥粒25の投射衝撃を吸収する
が、保護膜13は例えばTa−Si−O等のセラミック
系の材質であるため脆く、砥粒25の投射衝撃により、
ひび26が入ったり、基板面から剥がれるという不具合
がしばしば発生する。
【0027】保護膜13にひび26が入ったり基板面か
ら剥がれる等の損傷が発生すると、その部分からインク
が浸入して発熱抵抗体膜5、下地配線膜6及び共通電極
8からなる三層構造の電極に接触する。
【0028】このようにインクが電極に接触すると、イ
ンクは電解質であるため電極とチップ基板2との間に電
気導通路を形成し、電気分解が起こって気泡が発生す
る。インク内に気泡が発生すると、吐出ノズル22から
のインク吐出特性に悪影響をおよぼして良好な画像を印
字形成することができないという問題が発生する。
【0029】また、そればかりでなく、インクの接触に
よって、異種金属積層構造である電極配線部に、トンネ
ル効果と呼ばれる電子の移動によって生ずるアノード溶
解反応が生じ、これが平衝反応に到達すること無く連続
的に生じて、積層構造の接合部から電極の腐蝕が進行す
る。この腐蝕によって早期に電極が機能しなくなり、印
字ヘッドの寿命を縮めるという問題も発生する。
【0030】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
製造工程上で生じがちな保護膜の損傷やインクによる電
極配線接合部の腐蝕を防止することのできる信頼性に優
れたインクジェットプリンタの製造方法及びそのインク
ジェットプリンタヘッドを提供することである。
【0031】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1記載の発
明のインクジェットプリンタヘッドの製造方法は、イン
クに圧力を作用させ該インクを吐出ノズルから所定方向
に噴射させて記録を行うインクジェットプリンタヘッド
の製造方法であって、基板上にインクに作用させる圧力
を発生させるエネルギー発生素子を設ける工程と、上記
エネルギー発生素子を覆って上記基板上に保護膜を被着
する工程と、上記保護膜に開口部を設ける工程と、上記
基板の開口部の端面よりも内側となる領域にインク供給
溝を形成する工程と、を有して構成される。
【0032】そして、例えば請求項2記載のように、上
記インク供給溝はサンドブラスト法により形成されるよ
うに構成されるのがよい。次に、請求項3記載の発明の
インクジェットプリンタヘッドは、インクに圧力を作用
させ該インクを吐出ノズルから所定方向に吐出させて記
録を行うインクジェットプリンタヘッドであって、基板
上に設けられた上記圧力を発生させる為の複数のエネル
ギー発生素子と、該エネルギー発生素子を覆って上記基
板上に被覆された保護膜と、上記基板上に設けられ、夫
々の上記エネルギー発生素子の配設領域にインクを供給
するインク流路を区画する隔壁と、上記基板に形成され
た前記インク流路に連通するインク供給溝と、を有し、
上記保護膜は、上記インク供給溝の上記インク流路に連
通する開口を所定幅隔てて包囲した端面を形成されて成
るように構成される。
【0033】また、請求項4記載の発明のインクジェッ
トプリンタヘッドの製造方法は、インクに圧力を作用さ
せ該インクを吐出ノズルから所定方向に噴射させて記録
を行うインクジェットプリンタヘッドの製造方法であっ
て、基板上にインクに作用させる圧力を発生させるエネ
ルギー発生素子を設ける工程と、上記エネルギー発生素
子を覆って上記基板上に保護膜を被着する工程と、所定
の開口部パターンを備えたマスクを介してサンドブラス
ト法により上記保護膜に開口を形成する工程と、上記マ
スクを介してサンドブラスト法により上記基板に上記開
口に連通するインク供給溝を形成する工程と、を有し、
上記保護膜に上記開口をサンドブラスト加工する際の加
工強度を上記基板にインク供給溝をサンドブラスト加工
するときの加工強度より弱くするように構成される。
【0034】更に、請求項5記載の発明のインクジェッ
トプリンタヘッドの製造方法は、インクに圧力を作用さ
せ該インクを吐出ノズルから所定方向に噴射させて記録
を行うインクジェットプリンタヘッドの製造方法であっ
て、基板上にインクに作用させる圧力を発生させるエネ
ルギー発生素子を設ける工程と、上記エネルギー発生素
子を覆って上記基板上に保護膜を被着する工程と、所定
の開口部パターンを備えたマスクを介してドライエッチ
ング法により上記保護膜に開口を形成する工程と、上記
マスクを介してサンドブラスト法により上記基板に上記
保護膜の開口に連通するインク供給溝を形成するように
構成される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a) 〜(g) は、第1の実
施の形態における印字ヘッドのインク供給溝とその近傍
の構造を工程順に模式的且つ簡略に示す図であり、同図
(a) に示す発熱抵抗体及び電極配線のパターン形成後か
ら同図(g) に示すインク供給溝及びインク供給孔の穿設
完了までの工程を示している。
【0036】図2(a) は、図1(f) の丸Cで囲んで示す
部分の拡大図であり、図2(b) は、図1(g) に示すイン
ク供給溝及びインク供給孔の穿設終了後に引き続いて隔
壁とオリフィス板を積層し、吐出ノズルを形成して完成
した印字ヘッド30の拡大断面図である。
【0037】本例における印字ヘッド30は、先ず、図
2(b) に示すように駆動回路29を形成済みのチップ基
板31の上に、図1(a) に示すように、抵抗発熱部32
a、共通電極33及び個別配線電極34が形成される。
そして、これらの上全面に、同図(b) に示すように保護
膜35が被着される。ここまでは、図5及び図6で説明
した従来の工程1から工程3までを終了して保護膜13
を被着した状態の印字ヘッド1の場合と同様である。
【0038】この後、本例の特徴として、先ず図1(c)
に示すように保護膜35の上にレジストマスク36を積
層しパターン化する。本来、このレジストマスク36に
よる保護膜35のエッチングは、端子部分(図5(a) の
給電用電極端子8′、接続用電極端子11及び接地用電
極端子12参照、図1(a) 〜(g) では断面図であるため
見えない)の保護膜に端子接続用の孔(開口部)を形成
するためのものであったが、本例では、この同じエッチ
ング工程で、端子部分の保護膜に開口部を形成すると共
にインク供給溝が形成される部分の保護膜にも同時に開
口部を形成する。
【0039】すなわち図1(c) に示すレジストマスク3
6のパターン孔36−1は、同図(g) 又は図2(b) に示
すインク供給溝45の穿設部分に対応しており、インク
供給溝の幅よりも広い幅Dで細長い溝孔として図1(c)
の紙面垂直方向に形成されている。この幅Dは例えば3
00μm±15μmである。
【0040】上記に続いて、同図(d) に示すように、保
護膜35を上記レジストマスク36のパターン孔36−
1に従ってドライエッチングもしくはウェットエッチン
グで切削・削除した後、レジストマスク36を溶解・除
去して、同図(d) に示すように、幅Dの開口35−1を
形成された保護膜35が出来上がる。
【0041】この後、同図(e) に示すように、所定の形
状の隔壁37を積層する。この隔壁37の形成も、図5
(b) で説明した従来の工程3の後段で形成される隔壁1
6の場合と同様である。この隔壁37の上に、同図(f)
及び図2(a) に示すように、インク供給溝45を形成す
るためのサンドブラスト加工用のレジストマスク38を
パターン化する。
【0042】図2(a) に示すように、チップ基板31上
面の酸化膜39の上には、既にパター化された発熱抵抗
体膜32、密着バリア層としての下地配線膜41と導電
膜42からなる共通電極33、及びこれらの上を覆って
いる平坦化層43と絶縁保護膜44からなる保護膜35
があり、更にこれらの上をレジストマスク38が覆って
いる。レジストマスク38の材料には、ドライフィルム
又は感光性液状レジストなどを用い、フォトリソグラフ
ィー技術によりインク供給溝45の開口部の形状を形成
する。
【0043】保護膜35の幅Dの開口を形成している開
口部端面35aは、共通電極33の端面よりも距離Eだ
け延び出して形成され、共通電極33の端面を完全に覆
っている。上記の距離Eは、50μm±5μmで形成さ
れている。
【0044】上記のレジストマスク38のパターン孔3
8−1は、保護膜35の幅Dの開口部端面35aよりも
更に内側に、幅Fで設定される。このパターン孔38−
1の幅Fは、200μm±10μmで形成される。これ
により、保護膜35の開口部端面35aに対して、切削
位置であるパターン孔38−1の開口部まで長さGの余
白部が形成されている。この余白部の長さGは、50μ
m±5μmである。
【0045】このレジストマスク38のパターン孔38
−1に従ってサンドブラスト加工を開始する。通常、砥
粒にはアルミナが用いられ、粒径は20〜23μmであ
る。パターン孔38−1の壁面の切削位置から、このレ
ジストマスク38に覆われている保護膜35の開口部端
面35aまでの余白部の長さG(50μm±5μm)
は、砥粒の粒径(20〜23μm)よりも充分大きいの
で、砥粒の投射衝撃はレジストマスク38によって吸収
され、保護膜35に基板からの剥離やひび割れなどの悪
影響を与えることは無い。
【0046】そして、図1(g) 及び図2(b) に示すよう
に、インク供給溝45の穿設が終了する。このようにし
て形成されたインク供給溝45の開口部端面45aは、
図2(b) に示すように、保護膜35の開口部端面35a
よりも、その開口部内側に形成されている。
【0047】この後、チップ基板31裏面にもレジスト
マスク38が形成され、インク給送孔46が同様にサン
ドブラスト加工によって基板裏面から穿設される。この
工程では、5×25.4mmのシリコンウエハを用いる
場合は、ウエハの厚さが標準的には600μm程度であ
るので、一方のインク供給溝の加工深さは200〜30
0μmとし、他方のインク給送孔の加工深さを450〜
350μmとして、50μm程度は確実に連通部が形成
されるように加工する。尚、インク供給溝45の形成と
インク給送孔46の形成はどちらから先に行っても良
い。
【0048】この後、オリフィス板47を隔壁上に積層
して固着し、その抵抗発熱部32aに対向する位置に、
インクを吐出するための吐出ノズル48を例えばヘリコ
ン波エッチング装置等を用いたドライエッチングで穿設
する。
【0049】以上によって、従来の製造工程上では生じ
がちであった保護膜の損傷を防止し、これによって保護
膜に損傷が無く信頼性に優れたインクジェットプリンタ
ヘッドの製造方法が実現し、また、これによって、保護
膜に損傷が無い信頼性に優れたインクジェットプリンタ
を広く提供することが可能となる。
【0050】尚、上記保護膜35の開口加工時の加工方
法としては、上述したようにウエットエッチンでもドラ
イエッチングでも良く、ドライエッチングの場合は、反
応性ドライエッチングである例えばヘリコン波ドライエ
ッチングで行ってもよく、あるいは、平行平板式反応性
ドライエッチングのような他のエッチグで行ってもよ
い。
【0051】尚、近年、上記の抵抗発熱部32aの発熱
による気泡の圧力エネルギーをより有効に作用させるた
めに隔壁を二層構造にすることが提案されている。すな
わち、先ず、抵抗発熱部32aを四方から取り囲むイン
ク加圧穴を第1層すなわち下部層の隔壁によって形成し
て抵抗発熱部32aの発熱による気泡の圧力エネルギー
が吐出ノズル48方向に垂直に作用するようにし、その
下部層の隔壁で形成されたインク加圧穴を三方からコの
字型に取り囲むように、通常の形状の第2層すなわち上
部層となる隔壁37を積層するものである。
【0052】図3は、そのような二層構造の隔壁を有す
る印字ヘッドの場合にも本発明を適用して有効である例
を示す上記第1の実施の形態の変形例を示す図である。
尚、同図には、図2(a),(b) と同一の構成部分には図2
(a),(b) と同一の番号を付与して示している。同図に示
すように、この場合も保護膜35の開口部端面35aよ
りもその開口部の内側に、インク供給溝45が穿設され
ている。
【0053】このインク供給溝45の穿設に先立って、
保護膜35の上一面に下部層の隔壁49が形成されてい
る。下部層の隔壁49は、抵抗発熱部32aに当る部分
をほぼ抵抗発熱部32aの形状に合わせてエッチングさ
れており、更にインク供給溝45に対応する部分をイン
ク供給溝45の開口部の形状に合わせてエッチングされ
ている。下部層の隔壁49の開口部端面49aは、イン
ク供給溝45の端面とほぼ一致するように形成されてお
り、保護膜35の開口部端面35aを覆っている。
【0054】これらの上から、図の二点鎖線で示すよう
に図1(f) の場合と同様にレジストマスク51をパター
ン化して、インク供給溝45が穿設される。尚、このと
き下部層の隔壁49の開口部端面49aは、ドライエッ
チングの砥粒の投射を受けるが隔壁はポリイミド樹脂等
の衝撃には強い抵抗力を備えた材料で形成されているの
でひび割れ等の損傷は生じない。また、この下部層の隔
壁49の開口部端面49aに多少の損傷が発生しても、
その開口部端面49aは、レジストマスク51の開口部
端面51aと同様にインク供給溝45の開口部端面45
aに一致させて、保護膜35の開口部端面35aよりも
内側に形成されているので、保護膜35の開口部端面3
5aに剥離やひび割れ等の悪影響を及ぼすことは無い。
【0055】上述した第1の実施の形態及びその変形例
では、インク供給溝45の穿設に先立って予め保護膜3
5に開口部を設け、その開口部端面35aの内側にイン
ク供給溝45を形成することにより、サンドブラスト加
工時の砥粒による衝撃が、直接保護膜35へ加わらない
ようにして、インク供給溝45の縁近傍での保護膜35
の剥離やひび割れを防止しているが、次に、上記のよう
に保護膜に予め開口部を設けることなく、インク供給溝
穿設時の保護膜への悪影響を防止する第2の実施の形態
を以下に説明する。
【0056】図4(a),(b),(c) は、第2の実施の形態に
おける印字ヘッドの製造方法を示す図であり、印字ヘッ
ドの、この実施の形態に係わる主要部の構成と、この実
施の形態に係わる製造方法の主要部のみを示す図であ
る。また、同図(a),(b),(c) には、図2(a),(b) と同一
構成の部分には図2(a),(b) と同一の番号を付与して示
していいる。また、図4(a),(b),(c) では、簡単に図示
するために、図2で示した発熱抵抗体膜32の図示を省
略し、図2では二層構造で示した共通電極33を一層構
造で示し、同じく図2では二層構造で示した保護膜35
を一層構造で示している。
【0057】第2の実施の形態では、先ず、図4(a) に
示すように、保護膜35に開口を形成せずに、穿設すべ
きインク供給溝45の開口に一致して対応するパターン
孔38−1を有するレジストマスク38を形成する。次
に、サンドブラスト加工により、この後にインク供給溝
45をサンドブラスト加工するときの加工条件よりも加
工条件を弱くして、同図(b) に示すように、レジストマ
スク38に従って保護膜35のみを切削・除去して開口
を形成する。そして、サンドブラスト加工の加工条件
を、基板にインク供給溝を形成する時の通常の加工条件
に設定して、同図(c) に示すように、インク供給溝45
を形成する。この後、インク給送孔46が同様にサンド
ブラスト加工によって基板裏面から穿設される。
【0058】このように、先ずサンドブラスト加工の加
工条件を弱く設定して保護膜35のみを除去することに
より保護膜35の開口部端面35aに対するひび割れ等
の損傷の発生が防止され、次に行うインク供給溝45の
加工時においては、砥粒はインク供給溝を形成する領域
の基板材に衝突する前に保護膜35の開口部端面35a
に当接するだけであるから、その当接による保護膜35
の応力は緩和されて、保護膜35は強度を保つことがで
き、そのため、インク供給溝45の開口の縁部分から保
護膜35が剥離したり開口部端面35aにひびが発生す
るような不都合が防止できる。
【0059】このサンドブラストの加工条件の強弱は、
微細砥粒の例えば噴射量、噴射圧等を加減することによ
って行われる。一例を上げると次のようである。先ず、
保護膜35の開口加工時には、 噴射材 アルミナ(#600、粒経20〜23μm) 噴射量 100g/min 噴射圧 0.01〜0.1MPa 噴射距離 100mm で行う。
【0060】次に、インク供給溝45の穿設加工時に
は、 噴射材 アルミナ(#600、粒経20〜23μm) 噴射量 100g/min 噴射圧 0.25MPa 噴射距離 100mm で行う。
【0061】すなわち、上記の例では、インク供給溝穿
設加工時の通常の噴射圧に対して、保護膜開口加工時の
噴射圧は、最小で1/25、最大でも1/2.5の弱さ
で加工するようにする。これによって、保護膜35の開
口部端面を損なうこと無く開口を形成することができ、
この予め形成した開口によって、その後の砥粒の強い噴
射圧の衝撃に対しても応力が緩和されて保護膜の破損が
防止される。
【0062】次に、第2の実施形態の変形例として、保
護膜に開口を設けるときと基板にインク溝を形成すると
きとで、加工条件ではなく加工方法自体を異ならせる製
造方法について述べる。即ち、先ず保護膜上にドライフ
ィルムを積層し、このドライフィルムをパターニング
し、これをマスクとしてドライエッチングを施して保護
膜に開口を形成し、この後、上記マスクを用いてサンド
ブラスト法で基板にインク供給溝を形成する。上記ドラ
イエッチング方法としては、ヘリコン波ドライエッチン
グや平行平板式反応性ドライエッチングが好適である。
【0063】この方法によっても、上述したサンドブラ
ストの加工条件を変える製造方法と同様に、インク供給
溝形成時に砥粒が保護膜の開口部端面に当接するときの
衝撃は保護膜自体をサンドブラスト加工する際に衝突す
る衝撃より相当小さくなるので、保護膜が剥離したり開
口部端面にひびが生じるような不都合を防止できる。
【0064】尚、上述した実施の形態では、基板はシリ
コン基板を用いているが、本発明は、基板がガラスやセ
ラミック等の絶縁性基板を用いた場合にも、好適に適用
できることは勿論である。
【0065】また、上記実施形態では保護層を平坦化層
と絶縁保護膜の二層構造にしているが、絶縁保護膜のみ
の一層構造の保護膜の場合にも適用可能であることは当
然である。
【0066】更にまた、特には説明しなかったが、上述
した実施の形態のいずれにおいても、印字ヘッドはモノ
クロ用印字ヘッドつまり吐出ノズルが1列のみの印字ヘ
ッドの場合でも、またフルカラー用の印字ヘッドつまり
吐出ノズルが3列乃至6列に並んで構成される印字ヘッ
ドの場合でも、いずれも適用可能である。
【0067】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のイ
ンクジェットプリンタヘッドとその製造方法によれば、
インク供給溝のサンドブラスト加工に先立って、保護膜
にエッチングを行って所定の開口部を形成した後、この
開口部の端面よりも内側の領域にインク供給溝を穿設す
るので、砥粒の強い投射衝撃が保護膜に直接加わること
が無く、したがって、保護膜がインク供給溝の縁部分か
ら剥がれたり保護膜にひびが入ることが無く、これによ
り、インクが電極と接触してインク中に電流が流れて起
こる電気化学反応による発泡や電極の腐蝕等の不具合の
発生を防止でき、長期に亙り正常なインク吐出を維持す
ることが可能となる。
【0068】また、本発明の他の製造方法によれば、保
護膜とインク供給溝にサンドブラスト加工にて開口とそ
れに連通するインク溝を形成する際に先に弱い加工条件
で保護膜の開口を穿設した後に強い加工条件で基板にイ
ンク供給溝を形成するので、この場合も保護膜がインク
供給溝の縁部分から剥がれたり保護膜の開口部端面にひ
びが入る等の不具合の発生を防止して、正常なインク吐
出を長期に維持するインクジェットプリンタヘッドを提
供することが可能となる。
【0069】更に、本発明の更に他の製造方法によれ
ば、保護膜にドライエッチングにより開口を穿設しこの
開口に連通するインク供給溝をサンドブラスト法により
基板に形成するので、この場合も保護膜がインク供給溝
の縁部分から剥がれたり保護膜の開口部端面にひびが入
る等の不具合の発生を防止して、正常なインク吐出を長
期に維持するインクジェットプリンタヘッドを提供する
ことが可能となる。
【0070】また、上述した加工状件を変える方法と加
工方法を変える方法のいずれの製造方法の場合も、同一
マスクを用いて保護膜の開口と基板のインク供給溝を形
成することができ、従来の工程数を増やすこと無く保護
膜の基板からの剥離やひび割れを防止することができ、
これにより、作業能率を低下させること無く正常なイン
ク吐出を長期に維持するインクジェットプリンタヘッド
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 〜(f) は、第1の実施の形態における印字
ヘッドのインク供給溝とその近傍の構造を工程順に模式
的且つ簡略に示す図である。
【図2】(a) は図1(e) の丸C部分の拡大図、(b) は図
1(f) の工程終了に引き続いて隔壁とオリフィス板を積
層し吐出ノズルを穿設して完成した印字ヘッドの拡大断
面図である。
【図3】第1の実施の形態の変形例であり二層構造の隔
壁を有する印字ヘッドの場合にも本発明を適用して有効
である例を示す図である。
【図4】(a),(b),(c) は第2の実施の形態における印字
ヘッドの製造方法を示す図である。
【図5】(a),(b),(c) は従来の印字ヘッドの製造方法を
工程順に模式的に示す概略の平面図と断面図である。
【図6】図5(c) の断面図に示す構成を詳細に示す拡大
図である。
【図7】(a),(b) はサンドブラスト加工によりこれから
形成されるべきインク供給溝のチップ基板の端部側近傍
の拡大図である。
【符号の説明】
1 印字ヘッド 2 チップ基板 3 駆動回路 4 酸化膜 5 発熱抵抗体膜 6 下地配線膜 7 抵抗発熱部 7−1 抵抗発熱部列 8 共通電極 8′ 給電用電極端子 8″ 開口部 9 個別配線電極 9−1 個別配線電極列 11 接続用電極端子 12 接地用電極端子 13 保護膜 13−1 平坦化層 13−2 絶縁保護膜 15 インク流路 16 隔壁 17 インク供給溝 18 インク給送孔 19 オリフィス板 21 金属膜 22 吐出ノズル 25 砥粒 26 ひび 29 駆動回路 30 印字ヘッド 31 チップ基板 32 発熱抵抗体膜 32a 抵抗発熱部 33 共通電極 34 個別配線電極 35 保護膜 35a 開口部端面 35−1 開口 36 レジストマスク 36−1 パターン孔 37 隔壁 38 レジストマスク 38−1 パターン孔 39 酸化膜 41 下地配線膜 42 導電膜 43 平坦化層 44 絶縁保護膜 45 インク供給溝 45a 開口部端面 46 インク給送孔 47 オリフィス板 48 吐出ノズル 49 下部層の隔壁 49a 開口部端面 51 レジストマスク 51a 開口部端面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクに圧力を作用させ該インクを吐出
    ノズルから所定方向に噴射させて記録を行うインクジェ
    ットプリンタヘッドの製造方法であって、 基板上にインクに作用させる圧力を発生させるエネルギ
    ー発生素子を設ける工程と、 前記エネルギー発生素子を覆って前記基板上に保護膜を
    被着する工程と、 前記保護膜に開口部を設ける工程と、 前記基板の前記開口部の端面よりも内側となる領域にイ
    ンク供給溝を形成する工程と、 を有することを特徴とするインクジェットプリンタヘッ
    ドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記インク供給溝はサンドブラスト法に
    より形成されることを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェットプリンタヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 インクに圧力を作用させ該インクを吐出
    ノズルから所定方向に吐出させて記録を行うインクジェ
    ットプリンタヘッドであって、 基板上に設けられた前記圧力を発生させる為の複数のエ
    ネルギー発生素子と、 該エネルギー発生素子を覆って前記基板上に被覆された
    保護膜と、 前記基板上に設けられ、夫々の前記エネルギー発生素子
    の配設領域にインクを供給するインク流路を区画する隔
    壁と、 前記基板に形成された前記インク流路に連通するインク
    供給溝と、 を有し、 前記保護膜は、前記インク供給溝の前記インク流路に連
    通する開口を所定幅隔てて包囲した端面を形成されて成
    ることを特徴とするインクジェットプリンタヘツド。
  4. 【請求項4】 インクに圧力を作用させ該インクを吐出
    ノズルから所定方向に噴射させて記録を行うインクジェ
    ットプリンタヘッドの製造方法であって、 基板上にインクに作用させる圧力を発生させるエネルギ
    ー発生素子を設ける工程と、 前記エネルギー発生素子を覆って前記基板上に保護膜を
    被着する工程と、 所定の開口部パターンを備えたマスクを介してサンドブ
    ラスト法により前記保護膜に開口を形成する工程と、 前記マスクを介してサンドブラスト法により前記基板に
    前記開口に連通するインク供給溝を形成する工程と、 を有し、 前記保護膜に前記開口をサンドブラスト加工する際の加
    工強度を前記基板にインク供給溝をサンドブラスト加工
    するときの加工強度より弱くすることを特徴とするイン
    クジェットプリンタヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 インクに圧力を作用させ該インクを吐出
    ノズルから所定方向に噴射させて記録を行うインクジェ
    ットプリンタヘッドの製造方法であって、 基板上にインクに作用させる圧力を発生させるエネルギ
    ー発生素子を設ける工程と、 前記エネルギー発生素子を覆って前記基板上に保護膜を
    被着する工程と、 所定の開口部パターンを備えたマスクを介してドライエ
    ッチング法により前記保護膜に開口を形成する工程と、 前記マスクを介してサンドブラスト法により前記基板に
    前記保護膜の開口に連通するインク供給溝を形成するこ
    とを特徴とするインクジェットプリンタヘッドの製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003170603A (ja) * 2001-09-26 2003-06-17 Fuji Photo Film Co Ltd 液滴吐出ヘッドの製造方法および装置
KR20040005155A (ko) * 2002-07-08 2004-01-16 삼성전자주식회사 잉크젯 헤드의 잉크 공급유로 형성방법

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