JP2001260274A - 銅張板作成用両面処理銅箔付きbステージ樹脂シート及びそのプリント配線板。 - Google Patents

銅張板作成用両面処理銅箔付きbステージ樹脂シート及びそのプリント配線板。

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JP2001260274A
JP2001260274A JP2000075431A JP2000075431A JP2001260274A JP 2001260274 A JP2001260274 A JP 2001260274A JP 2000075431 A JP2000075431 A JP 2000075431A JP 2000075431 A JP2000075431 A JP 2000075431A JP 2001260274 A JP2001260274 A JP 2001260274A
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sheet
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copper
sided
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Morio Take
杜夫 岳
Nobuyuki Ikeguchi
信之 池口
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 打痕、樹脂付着のない銅張板を作
成し、この銅張板を用いて高速に小径の孔をあけ、且つ
信頼性の優れた高密度のプリント配線板を作成するため
の樹脂付き銅箔を得る。 【解決手段】 両面処理銅箔の片面に少なくとも
一部を銅箔と接着した保護シートを付着し、該銅箔の他
の面にBステージの樹脂層を付着させた銅張板作成用両
面処理銅箔付きBステージ樹脂シート、及び該両面処理
銅箔付きBステージ樹脂シートを、内層板の少なくとも
片面に配置し、加熱、加圧下に積層成形して銅張板を形
成し、保護シートを剥離後、剥離面の上から銅箔を加工
するに十分なエネルギーの炭酸ガスレーザーを直接照射
して貫通孔及び/又はブラインドビア孔を形成して作成
されるプリント配線板。 【効果】 打痕、樹脂付着がなく、直接炭酸
ガスレーザーを照射して貫通孔及び/又はビア孔をあけ
ることができる樹脂付き銅箔を得ることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅張板作成用保護
シート付着両面処理銅箔付きBステージ樹脂シート及び
それを用いて作成された銅張板に、好適には炭酸ガスレ
ーザーで小径の孔をあけた高密度プリント配線板に関す
る。得られたプリント配線板は、小型、軽量の半導体プ
ラスチックパッケージ、マザーボードプリント配線板な
どへの使用に適している。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体プラスチックパッケージ等
に用いられる高密度のプリント配線板の表層に使用され
る銅箔としては、一般の防錆処理を施した電解銅箔が使
用されており、ニッケル等の表面処理を施したものは使
用されなかった。又、一般の銅箔は保護シートが付いて
いないために、積層成形した場合に打痕、樹脂残が銅箔
表面に見られた。これらを使用して細密パターンを形成
する場合、表面の打痕、樹脂付着などのためにパターン
切れ、ショート等が発生して不良の発生率が高くなる。
更に孔加工において、貫通孔はメカニカルドリルであけ
ていた。近年、ますますドリルの径は小径となり、孔径
が0.15mmφ以下となってきており、このような小径の孔
をあける場合、ドリル径が細いため、孔あけ時にドリル
が曲がる、折れる、加工速度が遅い等の欠点があり、生
産性、信頼性等に問題を生じていた。
【0003】ブラインドビア孔は、事前に孔あけする位
置の銅箔をエッチング除去してから、低エネルギーの炭
酸ガスレーザーで絶縁層を加工して孔を形成していた。
この工程は、エッチングフィルムラミネート接着、露
光、現像、エッチング、フィルム剥離工程などが入るた
めに時間を要し、作業性等に問題があった。また、表裏
の銅箔にあらかじめネガフィルムを使用して所定の方法
で同じ大きさの孔をあけておき、更には内層の銅箔にも
同様の孔を予めエッチングで形成したものを配置してお
き、炭酸ガスレーザーで表裏を貫通する孔を形成しよう
とすると、内層銅箔の位置ズレ、上下の孔のランドと孔
壁との間に隙間を生じ、接続不良、及び表裏のランドが
形成できない等の欠点があった。更に近年ますます高密
度化するプリント配線板において、耐熱性、耐マイグレ
ーション性、吸湿後の絶縁性等が問題になってきてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
点を解決した銅張板作成用及びプリント配線板を得るも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、銅張板作成用
両面処理銅箔の片面に、少なくとも一部、好適には周囲
の一部を保護シートに接着し、他の面にBステージの樹
脂層を形成して得られるBステージ樹脂シート及びそれ
を用いたプリント配線板を提供する。保護シート付き両
面処理銅張付きBステージ樹脂シートを用いて積層成形
するか連続的に張り合わせることにより、銅箔上の打
痕、樹脂付着が殆ど無い銅張板が得られる。更にそれを
用いてプリント配線板とすることにより、打痕、樹脂付
着等による細密パターンでのショート、断線等が無く、
高密度のプリント配線板を作成することができる。又、
プリント配線板を作成する場合の孔あけにおいて、炭酸
ガスレーザーを、好適にはニッケル処理或いはニッケル
合金処理した銅箔面に直接照射することにより、貫通孔
及び/又はブラインドビア孔を容易にあけることが可能
である。これにより、事前に銅箔をエッチング除去する
などの時間を節約できるとともに、高速で小径の孔が効
率的に作成できる。好ましくは10〜60mJから選ばれたエ
ネルギーの出力を有する炭酸ガスレーザーを直接銅箔の
上から照射してスルーホール用貫通孔及び/又はブライ
ンドビア孔を形成する。加工後、孔部には銅箔のバリが
発生する。機械的研磨でバリをとることもできるが、寸
法変化等の点から、薬液によるエッチングが好適であ
る。孔あけ後に薬液を吹き付けて表層の銅箔の一部をエ
ッチング除去すると同時に銅箔バリをもエッチング除去
する。
【0006】これを銅メッキでメッキアップして得られ
る両面銅張板を用い、表裏に回路形成を行い、定法にて
プリント配線板とする。表裏の回路を細密にするために
は、表裏層の銅箔を2〜7μmとすることが好ましく、こ
の場合にはショートやパターン切れ等の不良の発生もな
く、高密度のプリント配線板を作成することができる。
更には、炭酸ガスレーザーによる孔あけ加工の速度は、
ドリルであける場合に比べて格段に速く、生産性も良好
で、経済性にも優れているものが得られた。
【0007】又、多官能性シアン酸エステル、該シアン
酸エステルプレポリマーを必須成分とする熱硬化性樹脂
組成物を銅張板の樹絶縁層として使用するのが好まし
く、耐熱性、耐マイグレーション性、吸湿後の耐熱性等
に優れたものが得られた。更には、熱硬化性樹脂組成物
中に絶縁性無機充填剤を配合することにより、炭酸ガス
レーザーによる孔あけを実施した際に、未添加に比べて
孔壁を均質にあけることができ、より孔の信頼性に優れ
たプリント配線板を作成することができる
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、銅張板又は多層板の少
なくとも表層銅箔に保護シートを付着させた両面処理銅
箔を使用したものである。保護シートとしては金属箔又
は熱可塑性フィルム等が使用される。保護シート付き両
面処理銅箔を用いて、積層成形するか、連続的に加熱、
加圧下に張り合わせ、硬化して銅張板又は多層板を作成
する。その後、保護シートを剥離してプリント配線板を
作成する。
【0009】又、このようにして得られた銅張板は、保
護シートが付着しており、保護シートを剥離後、その上
からメカニカルドリルでドリリングして孔あけを行う。
或いは、保護シートをそのままにして、この上からメカ
ニカルドリルで孔あけすることも可能である。メカニカ
ルドリリングで孔あけ困難な孔径180μm以下の孔は、保
護シートを剥離するか、保護シートの付いたまま、レー
ザーで孔あけする。孔径80〜180μmの孔は、炭酸ガスレ
ーザーを用いて、直接銅箔の上にエネルギーをパルス発
振で照射し、貫通孔及び/又はブラインドビア孔をあけ
る。孔あけされて加工されたプリント配線板は、主に半
導体チップの搭載用として使用される。孔あけ後、表裏
及び内層の銅箔のバリが発生するが、この場合、高圧で
エッチング液を吹き付けるか、吸引して孔内を通し、内
外層の銅箔のバリを溶解除去する。その後、定法にて全
体を銅メッキし、回路形成等を行ってプリント配線板を
作成する。
【0010】本発明で使用する銅張板作成用両面処理銅
箔としては、一般に公知の処理銅箔が使用できる。処理
材料としては、亜鉛、コバルト、鉄、クロム等が挙げら
れる。しかし、炭酸ガスレーザーでの孔あけを容易にす
るためには、少なくとも片面にニッケル処理或いはニッ
ケル合金処理を施した両面処理銅箔が使用される。この
銅箔は、ニッケル処理或いはニッケル合金処理面が銅張
板の外側に向くように保護シート側に配置し、少なくと
も一部を接着させて使用する。接着は、好適には保護シ
ートの周囲を接着剤或いは熱溶融して行う。もちろん両
面処理銅箔をプリプレグの上に置き、その外側に保護シ
ートを配置しても良い。しかし、セットアップの際にゴ
ミなどが混入することから、好適には保護シートの少な
くとも一部を接着して一体化させた銅箔をセットアップ
するのが好ましい。ニッケル処理或いはニッケル合金処
理を施した面とは反対側の、銅箔の樹脂と接着する面
は、一般に公知の銅箔用処理を施したものを使用する。
もちろん、ニッケル処理、ニッケル合金処理も含まれ
る。この樹脂側の銅箔面には数μmの凹凸がある。又、
この両面処理銅箔の保護シート側の、好適にはニッケル
処理或いはニッケル合金処理を施した面は、凹凸があっ
ても無くても良い。両面処理銅箔の銅箔は、好適には厚
さ3〜12μmの電解銅箔の両面を処理したものが使用され
る。又この銅箔を接着する保護シートである金属箔又は
熱可塑性フィルムは特に限定しないが、積層成形時に銅
箔と接着して剥離しないものは使用しないようにする。
【0011】本発明Bステージ樹脂シートを加熱、加圧
下に積層成形して得られる銅張板は、少なくとも1層以
上の銅箔層が存在する銅張板、多層板である。本発明の
両面処理銅箔に付着させる樹脂層は、基材補強されたも
の、フィルム基材のもの、補強基材の無い樹脂単独のも
の等が使用可能である。又、高密度の回路を作成する場
合、表層の銅箔は、最初から薄いものを使用できるが、
好適には、9〜12μmの厚い銅箔を積層成形しておいて、
炭酸ガスレーザーなどで孔加工後、表層の銅箔をエッチ
ング液で2〜7μm、好適には3〜5μmまで薄くしたものを
使用する。
【0012】本発明の保護シート付着両面処理箔付きB
ステージ樹脂シートは、積層成形時にBステージ樹脂側
に離型フィルム又は銅箔を配置し、その外側にステンレ
ス板を使用して、加熱、加圧、好ましくは真空下に積層
成形し、片面銅張板、両面銅張板とする。又、内層板を
使用し、必要により銅箔表面に化学処理を施し、その外
側に保護シート付着両面処理銅箔付き樹脂シートを配置
し、積層成形する。積層成形後に加工方法によっては保
護シートを剥離して孔あけする。もちろん、連続的に内
層板に加熱、加圧下に貼り付け、その後、硬化する方法
等も使用できる。
【0013】本発明の両面処理銅箔付き樹脂シートの樹
脂層に使用する基材及び内層板に使用する銅張板の基材
としては、一般に公知の、有機、無機の織布、不織布が
使用できる。具体的には、無機の繊維としては、E、
S、D、Mガラス等の繊維等が挙げられる。又、有機繊
維としては、全芳香族ポリアミド、液晶ポリエステル、
ポリベンザゾールの繊維等が挙げられる。これらは、混
抄でも良い。ポリイミドフィルム等のフィルム類も使用
可能である。
【0014】本発明で使用される両面処理銅箔付き樹脂
シートの樹脂としては、一般に公知の熱硬化性樹脂が使
用される。具体的には、エポキシ樹脂、多官能性シアン
酸エステル樹脂、多官能性マレイミドーシアン酸エステ
ル樹脂、多官能性マレイミド樹脂、不飽和基含有ポリフ
ェニレンエーテル樹脂等が挙げられ、1種或いは2種類以
上が組み合わせて使用される。出力の高い炭酸ガスレー
ザー照射による加工でのスルーホール形状の点からは、
ガラス転移温度が150℃以上の熱硬化性樹脂組成物が好
ましく、耐湿性、耐マイグレーション性、吸湿後の電気
的特性等の点から多官能性シアン酸エステル樹脂組成物
が好適である。内層板に使用する樹脂も同様である。
【0015】本発明の好適な熱硬化性樹脂分である多官
能性シアン酸エステル化合物とは、分子内に2個以上の
シアナト基を有する化合物である。具体的に例示する
と、1,3-又は1,4-ジシアナトベンゼン、1,3,5-トリシア
ナトベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-
ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナトナフタレ
ン、4,4-ジシアナトビフェニル、ビス(4-ジシアナトフ
ェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパ
ン、2,2-ビス(3,5-ジブロモー4-シアナトフェニル)プロ
パン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテル、ビス(4-シ
アナトフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアナトフェニ
ル)スルホン、トリス(4-シアナトフェニル)ホスファイ
ト、トリス(4-シアナトフェニル)ホスフェート、および
ノボラックとハロゲン化シアンとの反応により得られる
シアネート類などである。
【0016】これらのほかに特公昭41-1928、同43-1846
8、同44-4791、同45-11712、同46-41112、同47-26853及
び特開昭51-63149号公報等に記載の多官能性シアン酸エ
ステル化合物類も用いら得る。また、これら多官能性シ
アン酸エステル化合物のシアナト基の三量化によって形
成されるトリアジン環を有する分子量400〜6,000 のプ
レポリマーが使用される。このプレポリマーは、上記の
多官能性シアン酸エステルモノマーを、例えば鉱酸、ル
イス酸等の酸類;ナトリウムアルコラート等、第三級ア
ミン類等の塩基;炭酸ナトリウム等の塩類等を触媒とし
て重合させることにより得られる。このプレポリマー中
には一部未反応のモノマーも含まれており、モノマーと
プレポリマーとの混合物の形態をしており、このような
原料は本発明の用途に好適に使用される。一般には可溶
な有機溶剤に溶解させて使用する。
【0017】エポキシ樹脂としては、一般に公知のもの
が使用できる。具体的には、液状或いは固形のビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ブタ
ジエン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、ジシク
ロペンチルエーテル等の二重結合をエポキシ化したポリ
エポキシ化合物類;ポリオール、水酸基含有シリコン樹
脂類とエポハロヒドリンとの反応によって得られるポリ
グリシジル化合物類等が挙げられる。これらは1種或い
は2種類以上が組み合わせて使用され得る。
【0018】ポリイミド樹脂としては、一般に公知のも
のが使用され得る。具体的には、多官能性マレイミド類
とポリアミン類との反応物、特公昭57-005406 に記載の
末端三重結合のポリイミド類が挙げられる。これらの熱
硬化性樹脂は、単独でも使用されるが、特性のバランス
を考え、適宜組み合わせて使用するのが良い。
【0019】本発明の熱硬化性樹脂組成物には、組成物
本来の特性が損なわれない範囲で、所望に応じて種々の
添加物を配合することができる。これらの添加物として
は、不飽和ポリエステル等の重合性二重結合含有モノマ
ー類及びそのプレポリマー類;ポリブタジエン、エポキ
シ化ブタジエン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン-
アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ブタジ
エン-スチレン共重合体、ポリイソプレン、ブチルゴ
ム、フッ素ゴム、天然ゴム等の低分子量液状〜高分子量
のelasticなゴム類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン、ポリ-4-メチルペンテン、ポリスチレン、AS
樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、スチレン-イソプレンゴム、
ポリエチレン-プロピレン共重合体、4-フッ化エチレン-
6-フッ化エチレン共重合体類;ポリカーボネート、ポリ
フェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエステル、ポ
リフェニレンサルファイド等の高分子量プレポリマー若
しくはオリゴマー;ポリウレタン等が例示され、適宜使
用される。また、その他、公知の有機、無機の充填剤、
染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリン
グ剤、光増感剤、難燃剤、光沢剤、重合禁止剤、チキソ
性付与剤等の各種添加剤が、所望に応じて適宜組み合わ
せて用いられる。必要により、反応基を有する化合物は
硬化剤、触媒が適宜配合される。
【0020】本発明に使用する熱硬化性樹脂組成物の中
に、絶縁性無機充填剤を添加できる。特に炭酸ガスレー
ザー孔あけ用としては、孔の形状を均質にするために10
〜80重量%、好ましくは、20〜70重量%添加する。絶縁性
無機充填剤の種類は特に限定はない。具体的には、タル
ク、焼成タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、カオリン、アルミナ、ウオラストナイト、合成雲
母等が挙げられ、1種或いは2種以上を配合して使用す
る。
【0021】熱硬化性樹脂組成物は、それ自体は加熱に
より硬化するが硬化速度が遅く、作業性、経済性等に劣
る場合には、使用した熱硬化性樹脂に対して公知の熱硬
化触媒を用い得る。使用量は、熱硬化性樹脂100重量部
に対して0.005〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部で
ある。
【0022】本発明で使用する銅箔は、両面を処理した
銅箔が使用される。保護シート側の銅箔側に処理する表
面処理については、特に限定しないが、炭酸ガスレーザ
ーで孔あけする場合、好適には、ニッケル処理或いはニ
ッケルとの合金処理を施す。ニッケル処理は、ニッケル
蒸着、ニッケルメッキ等、一般に公知のものが使用でき
る。ニッケル合金処理は、一般に公知のものが使用でき
る。例えば、ニッケルとコバルトの合金、ニッケル-ク
ロム-鉄の合金処理等が挙げられる。反対側の樹脂と接
着させる銅箔側の処理としては、一般に公知の銅張板用
処理が使用される。この処理は、もちろんニッケル処
理、ニッケル合金処理であっても良い。
【0023】この両面処理をした銅箔を貼り合わせる保
護シートとしては、金属箔又は耐熱性フィルムが挙げら
れる。保護フィルムについては、特に限定はないが、好
適には厚さ20〜200μmの熱可塑性フィルムが使用され
る。フィルムについては特に限定はなく、積層成形時に
銅箔と接着して剥離しなくなるようなものは使用しな
い。具体的には、ポリエステルフィルム、テフロン(登
録商標)フィルム、三酢フィルム、4-メチルペンテン-1
フィルムなど、公知の耐熱フィルムが使用できる。この
フィルムは、積層成形する際に、銅箔表面の打痕、樹脂
付着を防ぐ役目をし、ステンレス板をその外側に配置し
て加熱、加圧、好ましくは真空下に積層成形した銅張板
は、その後にフィルムを剥離して、メカニカルドリリン
グ、炭酸ガスレーザードリリングを行う。保護フィルム
と両面処理銅箔の少なくとも一部、好適には端部を接着
させて使用する。接着方法は、一般に公知の方法が使用
できる。例えば、接着剤で接着する方法、加熱溶融して
接着させる方法などが使用される。金属箔としては、特
に限定はしないが、例えばアルミニウム、鉄、銅等が使
用される。厚さは特に制限はないが、連続シートとする
場合、好適には厚さ20〜200μmを使用する。積層成形用
では、好適には厚さ200〜500μmとすることにより、ス
テンレス板を使用せずにアルミニウム等の金属板をステ
ンレス板の代わりに使用して積層成形でき、一度に多く
の銅張板を積層成形できる。
【0024】炭酸ガスレーザーで貫通孔及び/又はブラ
インドビア孔をあける場合、表面の金属箔は剥離する。
保護フィルムの場合、剥離するか、或いは付着したまま
ニッケル処理或いはニッケル合金処理を施した銅張板の
銅箔の上に直接炭酸ガスレーザービームを照射して孔あ
けを行う。銅箔汚染防止の点からは、表面のフィルムを
そのままにして孔あけを行うことにより、孔あけ時に飛
散した残さはフィルムの上に落ち、銅箔汚染防止に有効
である。炭酸ガスレーザーの波長は、9.3〜10.6μmが使
用される。エネルギーは、好適には10〜60mJで、所定パ
ルス照射して孔あけする。貫通孔及び/又はブラインド
ビア孔をあける場合、最初から最後まで同一エネルギー
を照射して孔あけする方法、エネルギーを途中で高くす
るか、低くして孔あけする方法、いずれの方法でも良
い。
【0025】本発明の炭酸ガスレーザーでの孔あけにお
いて、孔周囲に銅箔のバリが発生する。孔部に発生した
銅のバリをエッチング除去する方法としては、特に限定
しないが、例えば、特開平02-22887、同02-22896、同02
-25089、同02-25090、同02-59337、同02-60189、同02-1
66789、同03-25995、同03-60183、同03-94491、同04-19
9592、同04-263488号公報で開示された、薬品で金属表
面を溶解除去する方法(SUEP法と呼ぶ)による。エ
ッチング速度は、一般には0.02〜1.0μm/秒 で行う。ま
た、銅箔バリをエッチング除去する場合、同時に銅箔の
表面の一部をもエッチング除去し、厚さ2〜7μm、好
適には厚さ3〜5μmとすることにより、その後の銅メ
ッキされた銅箔に細密なパターンを形成でき、高密度の
プリント配線板とすることができる。
【0026】銅張板の裏面には、孔が貫通した場合のレ
ーザーによるレーザーマシーンのテーブルの損傷を防ぐ
ために、単に金属板を配置することも可能であるが、好
ましくは、金属板の表面の少なくとも一部を接着させた
樹脂層を銅張板の裏面銅箔と接着させて配置し、貫通孔
あけ後に金属板を剥離する。
【0027】加工された孔内部の表層、内層銅箔の樹脂
が接着していた面には1μm程度の樹脂層が銅箔表面に残
存する場合が殆どである。この樹脂層を、エッチング前
にデスミア処理等の一般に公知の処理で事前に除去が可
能であるが、液が小径の孔内部に到達しない場合、内層
の銅箔表面に残存する樹脂層の除去残が発生し、銅メッ
キとの接続不良になる場合がある。従って、より好適に
は、まず気相で孔内部を処理して樹脂の残存層を完全に
除去し、次いで孔内部及び表裏の銅箔バリをエッチング
除去する。
【0028】気相処理としては一般に公知の処理が使用
可能であるが、例えばプラズマ処理、低圧紫外線処理等
が挙げられる。プラズマは、高周波電源により分子を部
分的に励起し、電離させた低温プラズマを用いる。これ
は、イオンの衝撃を利用した高速の処理、ラジカル種に
よる穏やかな処理が一般には使用され、処理ガスとし
て、反応性ガス、不活性ガスが使用される。反応性ガス
としては、主に酸素が使用され、化学的に表面処理をす
る。不活性ガスとしては、主にアルゴンガスを使用す
る。このアルゴンガス等を使用し、物理的な表面処理を
行う。物理的な処理は、イオンの衝撃を利用して表面を
クリーニングする。低紫外線は、波長が短い領域の紫外
線であり、波長として、184.9nm、253.7nm がピークの
短波長域の波長を照射し、樹脂層を分解除去する。孔内
部は、通常の銅メッキを施すことも可能であるが、また
銅メッキで孔内部を一部、好適には80容積%以上充填す
ることもできる。孔あけにおいては、もちろんエキシマ
レーザー、YAGレーザー等も使用できる。又、各レーザ
ーの併用も可能である。
【0029】
【実施例】以下に実施例、比較例で本発明を具体的に説
明する。尚、特に断らない限り、『部』は重量部を表
す。
【0030】実施例1 2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン900部、ビス(4-
マレイミドフェニル)メタン100部を150℃に溶融させ、
撹拌しながら4時間反応させ、プレポリマーを得た。こ
れをメチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合
溶剤に溶解した。これにビスフェノールA型エポキシ樹
脂(商品名:エピコート1001、油化シェルエポキシ<株>
製)400部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品
名:ESCN-220F、住友化学工業<株>製)600部、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂(商品名:DEN439、ダウケ
ミカル<株>製)500部を加え、均一に溶解混合した。更
に触媒としてオクチル酸亜鉛0.4部を加え、溶解混合
し、これに無機充填剤(商品名:焼成タルク、日本タルク
<株>、平均粒子径4μm)2000部、及び黒色顔料8部を加
え、均一撹拌混合してワニスAを得た。このワニスを厚
さ100μmのガラス織布に含浸し150℃で乾燥して、ゲル
化時間(at170℃)102秒、ガラス布の含有量が50重量%の
プリプレグ(プリプレグB)を作成した。
【0031】一方、長さ1000m、幅530mm、厚さ9μmの両
面処理銅箔のシャイニー面にニッケル合金処理(ジャパ
ンエナージー<株>Y処理、LD箔とも言う)を3μm施した
電解銅箔を、厚さ300μmのアルミニウム板にニッケル合
金処理面がアルミニウム板側を向くように配置して530m
m幅の両端の端部5mmを50mm間隔で接着剤にて貼りつ
け、アルミニウム板の片面に両面処理銅箔を貼りつけた
アルミニウム板付着両面処理銅箔Cを作成した。
【0032】このアルミニウム板付着両面処理銅箔の、
アルミニウム板付着側の反対の銅箔面上に、上記ワニス
Aを厚さ60μm、ゲル化時間45秒(at170℃)になるよ
うに連続的に塗布、乾燥し、アルミニウム板付着片面B
ステージ樹脂付きシートD(図1(1))を作成した。
又、両面処理銅箔のマット面(ニッケル合金処理面の反
対面)に連続的にワニスAを塗布、乾燥して、厚さ60μ
m、ゲル化時間45秒のBステージの樹脂付き銅箔シートE
を作成した。このシートEを、上記シートDのアルミニウ
ム板に、両端の端部5mmを50mm間隔で接着剤にて連続し
て接着し、アルミニウム板の両面にBステージ樹脂付き
銅箔を貼り付けたアルミニウム板付着両面処理銅箔付き
Bステージ樹脂シートF(図1(2))を作成した。
【0033】ここで、上記プリプレグBを用い、12μmの
一般銅箔をプリプレグB2枚の両側に配置し、200℃、20k
gf/cm2、30mmHg以下の条件で積層成形して両面銅張積層
板を得た。この両面銅張積層板の両面に回路を形成し、
黒色酸化銅処理を施して内層板Gを作成した。内層板Gの
片面にアルミニウム板付着銅箔付き樹脂シートDを置
き、反対面にはアルミニウム板付着両面銅箔付き樹脂シ
ートFを置き、次に内層板Gを配置し、アルミニウム板付
着銅箔付きBステージ樹脂シートFを配置し、これを繰り
返して、熱盤間に20セット入れ、最後に銅箔付きBステ
ージ樹脂シートDを置いて(図2)、200℃、20kgf/c
m2、30mmHg以下の真空下で2時間積層成形し、両面銅張
多層板Hを20枚得た。
【0034】一方、ポリビニルアルコールを水に溶解し
た樹脂を厚み50μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、1
10℃で20分乾燥して、厚さ20μmの塗膜を有するバック
アップシートIを作成した。積層成形した保護フィルム
付き銅張板の下側のアルミニウム板を剥離し、その外側
にバックアップシートIを置き、上側のアルミニウムも
剥離し、この上側から径100μmの孔を50mm角内に900個
直接炭酸ガスレーザーで、パルス発振で出力15mJ で3シ
ョット、20mJで3ショット照射して、70ブロックの貫通
孔をあけた。下側のバックアップシートを除去し、プラ
ズマ装置の中に入れて処理した後、SUEP液を高速で
吹き付けて、表裏のバリを溶解除去すると同時に、表層
の銅箔を4μmまで溶解した。デスミア処理後、銅メッキ
を15μm付着させた後、既存の方法にて回路(ライン/ス
ペース=50/50μm)、ハンダボールパッド等を形成し、
少なくとも半導体チップ部、ボンディング用パッド部、
ハンダボールパッド部を除いてメッキレジストで被覆
し、ニッケル、金メッキを施し、プリント配線板を作成
した。このプリント配線板の評価結果を表1に示す。
【0035】実施例2 エポキシ樹脂(商品名:エピコート1001、油化シェルエ
ポキシ<株>製> 300部、及びエポキシ樹脂(商品名:ESC
N220F、住友化学工業<株>製)700部、ジシアンジアミド
35部、2-エチル-4-メチルイミダゾール1部をメチルエチ
ルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解し、
均一に攪拌混合してワニスJとした。これを厚さ100μm
のガラス織布に含浸、乾燥して、ゲル化時間150秒、ガ
ラス布の含有量48重量%のプリプレグKを作成した。
【0036】一方、幅600mm、厚み9μmの両面処理銅箔
のシャイニー面にニッケル処理を3μm施した銅箔の反
対側のマット面にワニスJを厚さ50μmとなるように連続
的に塗布、乾燥して、ゲル化時間90秒のBステージ樹
脂付きシートLを得た。このニッケル処理を施した面
に、連続的に厚さ50μmの4-メチルペンテン-1フィルム
を、端部5mm接着剤で連続的に接着させ、フィルム付着
両面処理銅箔Bステージ樹脂シートMを得た。
【0037】530x530mmのプリプレグKを1枚使用し、上
下に12μmの一般の電解銅箔を置き、190℃、20kgf/c
m2、30mmHgで積層成形し、両面銅張積層板Nを得た。こ
の板の表裏に回路を形成後、黒色酸化銅処理を施した
後、上下に上記フィルム付きBステージ樹脂シートMを54
0x540mmに切断したものをフィルムの付いたまま各1枚
置き、その外側に1.5μmの厚みのステンレス板を各
1枚置き、これを熱盤間に10セット入れ、加熱、加圧
下に同様に積層成形して4層板とした後、上面の保護フ
ィルムをそのままし、下側の保護フィルムは剥離し、下
側にバックアップシートIを配置し(図3(1))、銅
箔の上から炭酸ガスレーザーの出力15mJで2ショット、
20mJで2ショット照射して直径120μmの貫通孔をあ
けた。
【0038】更に炭酸ガスレーザーの出力15mJにて3シ
ョット照射して直径40μmのブラインドビア孔をあけ
た(図3(2))。保護フィルムを除去後、全体をSUEP
処理を施して、孔部の銅箔を溶解除去すると同時に表層
銅箔を厚さ3μmまで溶解除去した後(図3(3))、過
マンガン酸カリウム水溶液にてデスミア処理を行なっ
て、実施例1と同様に銅メッキを行い(図3(4))、
同様にプリント配線板とした。評価結果を表1に示す。
【0039】比較例1 実施例1において、銅箔として両面処理銅箔(LD箔)の
代わりに一般の厚さ12μmの電解銅箔(ジャパンエナ
ジー<株>JTC-LP箔)を使用し、実施例1と同様にBス
テージ樹脂シートを作成し、実施例1と同様に積層成形
して4層板を作成した。この4層板に炭酸ガスレーザー
を直接照射してで同様に孔あけを行なったが、レーザー
ビームが反射し、孔はあかなかった。
【0040】比較例2 比較例1の4層銅張多層板の表面に黒マジック(登録商
標)を塗って同様に炭酸ガスレーザーで孔あけを行った
が、孔はあかなかった。
【0041】比較例3 エポキシ樹脂(商品名:エピコート5045)2,000部、ジシ
アンジアミド70部、2ーエチルイミダゾール2部をメチル
エチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解
し、更に実施例1の絶縁性無機充填剤を800部加え、攪
拌混合して均一分散してワニスOを得た。これを厚さ100
μmのガラス織布に含浸、乾燥して、ゲル化時間140秒
(at170℃),ガラス含有量52重量%のプリプレグP、厚
さ50μmのガラスクロスを使用し、ゲル化時間180秒ガラ
ス含有量35重量%のプリプレグQを得た。このプリプレグ
Pを2枚使用し、両面に厚さ12μmの一般の電解銅箔を置
き、180℃、20kgf/cm2、30mmHg以下の真空下で2時間積
層成形して両面銅張積層板Rを得た。この積層板Rの両面
に回路を形成し、黒色酸化銅処理後、その両面にプリプ
レグQを各1枚置き、その外側に12μm銅箔を配置し、同
様に積層成形した。これを用い、メカニカルドリルで同
様に孔あけして直径150μmの貫通孔を形成した。炭
酸ガスレーザーを直接照射してもビア孔はあかなかっ
た。SUEP処理を行わず銅メッキを施し、同様にプリント
配線板とした。評価結果を表1に示す。
【0042】比較例4 実施例2の両面銅張積層板Nを用い、内層のスルーホー
ルとなる箇所の銅箔を孔径100μmとなるように上下銅箔
をエッチング除去し、回路を形成した後、銅箔表面を黒
色酸化銅処理して、その外側にプリプレグQを各1枚置
き、その外側に12μmの一般の電解銅箔を配置し、同様
に積層成形して4層板を作成した。この多層板を用い、
貫通孔を形成する表面の位置に孔径100μmの孔を900
個、銅箔をエッチングしてあけた。同様に裏面にも同じ
位置に孔径100μmの孔を900個あけた(図4(1))。
1パターン900個を70ブロック、合計63,000の孔を、表
面から炭酸ガスレーザーで、出力13mJにて3ショット
かけ、スルーホール用貫通孔をあけた(図4(2))。
後は比較例3と同様にして、SUEP処理を行わずに、デス
ミア処理を1回施し、銅メッキを15μm施し(図4
(3))、表裏に回路を形成し、同様にプリント配線板
を作成した。評価結果を表1に示す。
【0043】 表1 項 目 実 施 例 比 較 例 1 2 3 4 表裏面ランド銅箔 との隙間(μm) 0 0 0 20 内層との孔位置のズレ(μm) ー 0 0 35 パターン切れ及び 0/200 0/200 55/200 53/200 ショート (個) ガラス転移温度(℃) 235 160 139 139 スルーホール・ヒー トサイクル試験(%) 100 サイクル 1.2 1.4 1.6 4.5 300 サイクル 1.5 1.6 1.8 7.9 500 サイクル 1.7 1.9 2.6 35.5 貫通孔あけ加工時間(分) 19 14 630 ー 耐マイグレーション性(HAST)(Ω) 常態 6x1011 ー 1x1011 ー 200hrs. 8x108 < 108 500hrs. 7x108 ー 700hrs. 5x108 1000hrs. 4x108
【0044】<測定方法> 1)表裏孔位置の隙間 孔径100又は150μm(メカニカルドリル)の孔を900孔/
ブロック として70ブロック(孔計63,000孔)作成し
た。炭酸ガスレーザー及びメカニカルドリルで孔あけを
行ない、1枚の銅張板に63,000孔をあけるに要した時
間、及び表裏ランド用銅箔と孔との隙間、及び内層銅箔
のズレの最大値を示した。 2)回路パターン切れ、及びショート 実施例、比較例で、孔のあいていない板を同様に作成
し、ライン/スペース=50/50μm の櫛形パターンを作成
した後、拡大鏡でエッチング後の200パターンを目視に
て観察し、パターン切れ、及びショートしているパター
ンの合計を分子に示した。 3)ガラス転移温度 DMA法にて測定した。 4)スルーホール・ヒートサイクル試験 各スルーホールにランド径250μmを作成し、900孔を表
裏交互につなぎ、1サイクルが、260℃・ハンダ・浸せき
30秒→室温・5分 で、500サイクルまで実施し、抵抗値
の変化率の最大値を示した。 5)耐マイグレーション性(HAST) 孔径100μm又は150μm(メカニカルドリリング)の銅メ
ッキされた貫通孔をそれぞれ表裏交互に1個ずつ計50個
つなぎ、このつないだもの2組が孔壁間150μmで平行に
なるようにして、合計100セット作成し、130℃、85%R
H、1.8VDC にて所定時間処理後に、取り出し、平行に配
列した貫通孔間の絶縁抵抗値を測定した。
【0045】
【発明の効果】本発明の保護シート付き両面処理箔にお
いて、好適には、少なくとも片面にニッケル処理或いは
ニッケル合金処理を施した銅箔の、ニッケル処理或いは
ニッケル合金処理を施した面に、保護シートを配置し、
その少なくとも一部を接着したキャリア付き銅箔を用い
て、その反対面にBステージの熱硬化性樹脂層を形成
し、これを用いて積層成形した銅張積層板は、打痕、樹
脂付着が極めて少なく、その後のパターン形成におい
て、それに起因するショート、パターン切れがなく、高
密度のプリント配線板を得ることができる。
【0046】更に孔径80〜180μmの貫通孔及び/又はブ
ラインドビア孔を形成する場合、得られた銅張板の銅箔
上或いは保護フィルム上に直接炭酸ガスレーザーエネル
ギーを照射して孔あけを行うことにより、メカニカルド
リリングに比べて格段に加工速度が速く、生産性につい
て大幅に改善でき、又、その後、孔部に発生した銅箔バ
リを溶解除去すると同時に、銅箔の表面の一部を溶解
し、厚さ2〜7μm、好適には35μmとすることにより、
その後の銅メッキによるメッキアップにおいても、細密
パターンを形成することができ、高密度のプリント配線
板を作成することができる。加えて、絶縁性無機充填剤
を添加することにより、孔形状が良好となり、更にラン
ド銅箔との隙間もなく、加えて熱硬化性樹脂組成物とし
て多官能性シアン酸エステル化合物、該シアン酸エステ
ルプレポリマーを必須成分とする樹脂組成物を使用する
ことにより得られたプリント配線板は、耐熱性、耐マイ
グレーション性等に優れたものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】保護金属板の片面(1)又は両面(2)に両面
処理銅箔付きBステージ樹脂シートが付た本発明の説明
図である。
【図2】保護金属板付着処理銅箔付きBステージ樹脂シ
ートの間に内層板を複数枚配置した説明図である。
【図3】実施例2の積層された銅張多層板の下側にバッ
クアップシートを配置し(1)、炭酸ガスレーザーによ
る貫通孔及びブラインドビア孔あけ(2)、SUEPに
よるバリ除去及び表層の銅箔のエッチング(3)、銅メ
ッキ(4)の工程図である。
【図4】比較例4の両面銅張多層板の炭酸ガスレーザー
による孔あけ及び銅メッキの工程図である(SUEP無
し)。
【符号の説明】
A 保護金属板の片面に両面処理銅箔付着Bステージ
樹脂シートの銅箔の一部を付着させたもの B 保護金属板の両面に両面処理銅箔付着Bステージ
樹脂シートの銅箔の一部を付着させたもの a 保護金属板 b 銅箔 c 炭酸ガスレーザーで孔あけ可能な銅箔表面処理 d 銅箔の一般的な表面処理 e 内層板のガラス布基材銅張積層板 f バックアップシート用アルミニウム箔 g ポリビニルアルコール樹脂層 h 内層板銅箔回路 i 炭酸ガスレーザーで貫通孔あけした時にレーザー
ビームがアルミニウム箔で止まった箇所 j 発生した貫通孔部外層銅箔バリ k 発生した貫通孔部内層銅箔バリ l 炭酸ガスレーザーで孔あけされた貫通孔部分 m 発生したブラインドビア孔部外層銅箔バリ n 貫通孔をあけるために銅箔をエッチング除去した
表層部分 o 貫通孔をあけるために銅箔をエッチング除去した
内層部分 p 低エネルギーの炭酸ガスレーザーで孔あけされた
貫通孔部 q ズレを生じた内層銅箔部 r ズレを生じた外層銅箔部 s 銅メッキされた孔あけの良くない貫通孔 t 銅箔表面に附着させたBステージ樹脂層 u 炭酸ガスレーザーで孔あけされたブラインドビア
孔部 v SUEP処理された貫通孔部 w SUEP処理されたブラインドビア孔部 x 銅メッキされた貫通孔部 y 銅メッキされたブラインドビア孔部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/00 H05K 3/00 N 3/26 3/26 B Fターム(参考) 4E351 AA02 BB01 BB23 BB24 BB29 BB30 BB35 DD04 DD19 DD21 DD54 DD56 GG20 4F100 AA01B AA01H AB01C AB10 AB16A AB17 AB17A AB31A AB33 AB33A AB33C AG00 AK01B AK01C AK33 AK34 AK41B AK49 AK53 AK80B AT00C BA03 BA05 BA07 BA10A BA10C CA15 CA23 CA23B CB00 DG11 DH01 EH46 EJ08 EJ17 EJ33 EJ36 EJ42 EJ52 EJ64A GB43 JB13B JG04B JG04H JJ03 JL01 JL02 YY00B 5E343 AA02 AA07 AA12 AA16 BB24 BB67 CC48 DD76 EE02 EE13 EE52 5F072 AA05 YY06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面処理銅箔の片面に少なくとも一部を
    銅箔と接着した保護シートを付着し、該銅箔の他の面に
    Bステージの樹脂層を付着させたことを特徴とする銅張
    板作成用両面処理銅箔付きBステージ樹脂シート。
  2. 【請求項2】 保護シートが、金属箔又は樹脂フィルム
    であることを特徴とする請求項1記載の両面処理銅箔付
    きBステージ樹脂シート。
  3. 【請求項3】 保護シート付着側の両面処理銅箔の銅箔
    面が、ニッケル処理又はニッケル合金処理されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の両面処理銅箔付き
    Bステージ樹脂シート。
  4. 【請求項4】 両面処理銅箔付きBステージシートが、
    連続シートである請求項1、2又は3記載の両面処理銅
    箔付きBステージ樹脂シート。
  5. 【請求項5】 Bステージ樹脂シートの樹脂が、多官能
    性シアン酸エステルモノマー、該シアン酸エステルプレ
    ポリマーを必須成分とする熱硬化性樹脂組成物であるこ
    とを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の両面処理
    銅箔付きBステージ樹脂シート。
  6. 【請求項6】 熱硬化性樹脂組成物に絶縁性無機充填剤
    を10〜80重量%配合することを特徴とする請求項1,
    2,3,4又は5記載の両面処理銅箔付きBステージ樹
    脂シート。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の両面処理銅箔付きBステ
    ージシートを、内層板の少なくとも片面に配置し、加
    熱、加圧下に積層成形して銅張板を形成し、保護シート
    を剥離後、剥離面の上から銅箔を加工するに十分なエネ
    ルギーの炭酸ガスレーザーを直接照射して貫通孔及び/
    又はブラインドビア孔を形成して作成されることを特徴
    とするプリント配線板。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の連続両面処理銅箔付きB
    ステージ樹脂シートを、内層板の少なくとも片面に配置
    し、連続的に加熱、加圧して接着させ、硬化して銅張板
    を作成し、保護シートを剥離後、剥離面の上から炭酸ガ
    スレーザーを直接照射して貫通孔及び/又はブラインド
    ビア孔を形成して作成されることを特徴とするプリント
    配線板。
  9. 【請求項9】 炭酸ガスレーザーで孔あけ後、孔周辺に
    発生した銅箔バリを薬液で溶解除去すると同時に表層の
    銅箔を厚さ方向に一部を溶解除去して作成されることを
    特徴とする請求項7又は8記載のプリント配線板。
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WO2017026501A1 (ja) * 2015-08-11 2017-02-16 日立化成株式会社 多層プリント配線板の製造方法、接着層付き金属箔、金属張積層板、多層プリント配線板

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