JP2001260234A - 貼合方法と熱融着性シート - Google Patents

貼合方法と熱融着性シート

Info

Publication number
JP2001260234A
JP2001260234A JP2000074873A JP2000074873A JP2001260234A JP 2001260234 A JP2001260234 A JP 2001260234A JP 2000074873 A JP2000074873 A JP 2000074873A JP 2000074873 A JP2000074873 A JP 2000074873A JP 2001260234 A JP2001260234 A JP 2001260234A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
resin
water
fusible
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000074873A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3569841B2 (ja
Inventor
Shigeo Kishi
重夫 岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
REITEC KK
Original Assignee
REITEC KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by REITEC KK filed Critical REITEC KK
Priority to JP2000074873A priority Critical patent/JP3569841B2/ja
Publication of JP2001260234A publication Critical patent/JP2001260234A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3569841B2 publication Critical patent/JP3569841B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 資材がポリオレフイン系樹脂や繊維の如く低
融点の熱可塑性高分子物質を素材とするものでも、非水
溶性熱融着性樹脂を使用して綺麗に貼り合わせられるよ
うにする。 【解決手段】 非熱可塑性物質で構成された可撓性シー
ト11の表裏に加熱して熱溶融状態にした非水溶性熱融
着性樹脂12を担持させ、平面形状を有する2枚の資材
13・14の間に挟み込んで貼り合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーペット、クッ
ションフロアー、リノリウム、壁紙等の内外装材や、吸
音材、制振材、断熱材、クッション材等の内外装下地材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内外装材の多くは、装飾性を有する表面
材と、それを支える裏面の基材との積層構造になってい
る。表面材には、温かく柔らかい感触を与える合成繊維
や合成樹脂等の熱可塑性高分子物質が使用されている。
基材には、内外装材に吸音性、防音性、保温性、弾力性
等の機能を付与するために、合成繊維フェルトや合成樹
脂発泡シート等の熱可塑性高分子物質で構成された厚く
嵩高な多孔質シートが使用されている。内外装下地材
は、内外装材の機能を補完するために使用されるもので
あり、それには基材と同様に熱可塑性高分子物質で構成
された厚く嵩高な多孔質シートが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニル樹脂は、安
価で加工し易いことからして、内外装下地材や内外装材
の表面材や基材(以下、これらを資材と言う。)に汎用
されている。しかし近時、それが人体に有害とされる可
塑剤を多量必要とし、火災時や焼却時には有害なハロゲ
ンガスを発生する等の問題点が指摘され、それに代わる
素材としてポリオレフイン系の樹脂と繊維、及び、ポリ
エステル系の樹脂と繊維が注目を集めている。これらの
素材に成る資材を貼り合わせるには、接着剤を使用すれ
ばよいのであるが、これらの樹脂や繊維、特にポリオレ
フイン系の樹脂と繊維は接着性を欠き、吸音性、防音
性、保温性、弾力性等の機能を有する資材は一般に厚く
嵩高になっているので資材間に挟み込まれた接着剤の乾
燥を妨げ、叉、加熱して接着剤を乾燥させようとすると
きは資材が熱変形し易い。それで、熱融着性樹脂による
貼り合わせが望まれる。
【0004】一般に2枚の資材を熱融着性樹脂によって
貼り合わせる場合、熱融着性樹脂を加熱溶融し、Tダイ
押出機からフイルム状に押し出して2枚の資材間に挟み
込む方法が採られる。しかしその押し出される熱融着性
樹脂の熱溶融フイルムを薄くすれば破れて綺麗に貼り合
わせることが出来ず、それを厚くするときはコスト高に
なるだけではなく、その熱溶融フイルムの余熱によって
資材が破れたり熱変形し易くなる。その貼合時の破れや
変形を防ぐには、資材を冷却しておくか、熱溶融フイル
ムを挟み込むと同時に資材を冷却すればよいと言うこと
になる。しかしそうすると熱融着性樹脂の資材への密着
性が損なわれて剥離し易くなる。このような不都合は、
Tダイ押出機によらず、熱融着性樹脂を加熱溶融し、ロ
ールコーターやドクターナイフによって資材に塗布する
場合にも同様に指摘される。
【0005】勿論、不織布の表裏に熱融着性機能を点状
に塗着した両面熱融着性シートは衣料品用の接着芯地と
して公知であり、それを2枚の資材の間に挟み込んでア
イロン掛け(加熱圧着)することが考えられる。しかし
吸音材や制振材、断熱材、クッション材等としての資材
は、嵩高で厚く断熱性に優れ、その素材としてのポリオ
レフイン系の樹脂や繊維は熱変形し易いので、厚みが1
mm以下の衣料生地の場合と同じ様に、それらの資材を
両面熱融着性シートを使用して貼り合わせることは出来
ない。
【0006】特開平10−292270号(特許第28
43561号)には、これらの不都合を解決する手段が
開示されている。即ち、特開平10−292270号で
は、貼り合わせる2枚の資材の少なくとも一方の貼合面
に熱融着性樹脂(熱接着性繊維)を予め積層しておき、
それを火炎か電熱ヒーターで直接加熱溶融させ、直ちに
(1〜2秒程のうちに)2枚の資材を重ね合わせて加圧
することとしている。しかし、この方法によってもポリ
オレフイン系の樹脂や繊維の如く低融点の熱可塑性高分
子物質を素材とする資材の貼り合わせは困難である。
【0007】
【発明の目的】そこで本発明は、資材がポリオレフイン
系の樹脂や繊維の如く低融点の熱可塑性高分子物質を素
材とするものでも、熱融着性樹脂を使用して綺麗に貼り
合わせることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱融着貼合
方法は、非熱可塑性物質で構成された可撓性シート11
の表裏全面に加熱して粘着性を帯びた状態にした非水溶
性熱融着性樹脂12を担持させて、平面形状を有する2
枚の資材13・14の間に挟み込むことを特徴とする。
【0009】本発明に係る両面熱融着性シート16は、
非熱可塑性物質で構成された可撓性シート11の表裏の
全面が、JIS−K−7210に規定されるメルトフロ
ーレートが1g/10min以上でJIS−K−712
1に規定される融解温度が40〜120℃の非水溶性熱
融着性樹脂12・12で被覆されており、その可撓性シ
ート11と表裏の非水溶性熱融着性樹脂12・12を合
わせた厚み(t)が1.5mm以下であり、JIS−Z
−1528に規定される180°引きはがし法に従って
常温(25℃)においてステンレス鋼板(SUS40C
P)に圧着した後の剥離強度が1kgf/25mm以下
であることを第1の特徴とする。
【0010】本発明に係る両面熱融着性シート16の第
2の特徴は、上記の第1の特徴に加えて、可撓性シート
11にガラス繊維不織布を使用することにある。
【0011】本発明に係る両面熱融着性シート16の第
3の特徴は、上記の第1の特徴に加えて、可撓性シート
11がガラス繊維不織布であり、非水溶性熱融着性樹脂
12としてポリオレフィン系樹脂が主材として使用され
ていることにある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、貼り合わせる2枚の資
材13・14の中の少なくとも一方の資材の厚みが1m
m以上であり、その2枚の資材13・14の中の少なく
とも一方の資材が熱可塑性高分子物質を有し、その熱可
塑性高分子の融点(A℃)が可撓性シート11の表裏の
非水溶性熱融着性樹脂12の融点(B℃)よりも高く、
その差(D=A−B)が50℃以下であり、その2枚の
資材13・14の中の少なくとも一方が内部空隙15を
有し、その資材13・14に占める内部空隙15の容積
比率が50容積%以上であるとき特に有効である。
【0013】非水溶性熱融着性樹脂には、ポリオレフイ
ン系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合系樹脂、スチレ
ン・イソプレン・ブロック共重合系樹脂、スチレン・ブ
タジエン・ブロック共重合系樹脂、エチレン・プロピレ
ン・ジエン三元共重合系樹脂、スチレン・ブタジエン・
スチレン・ブロック三元共重合系樹脂、スチレン・イソ
プレン・スチレン・ブロック三元共重合系樹脂、その
他、ナイロン樹脂系やポリエステル樹脂系等、ホットメ
ルト接着剤として公知の熱融着性樹脂が、適宜、ワック
ス、クマロン・インデン樹脂、テルペン樹脂、石油樹
脂、水素添加ロジン等の粘着付与剤を配合して使用され
る。これらの非水溶性熱融着性樹脂12は、資材13・
14や可撓性シート11との相容性を考慮して選択し使
用される。
【0014】貼り合わせる2枚の資材13・14の一方
または双方が熱可塑性高分子物質を有する場合、非水溶
性熱融着性樹脂12には、その資材13・14の熱可塑
性高分子物質よりも融点が少なくとも10℃以上、好ま
しくは50℃以上低いものを使用するとよい。非水溶性
熱融着性樹脂12は、それを加熱して熱溶融状態にして
可撓性シート11に担持させて2枚の資材の間に挟み込
んでもよいし、それを可撓性シート11の表裏に予め積
層しておき、その可撓性シート11の上で加熱し熱融着
状態にして2枚の資材の間に挟み込んでもよい。
【0015】非水溶性熱融着性樹脂12によって貼り合
わされた複合貼合資材18は、更に、他の資材(複合貼
合資材)に貼り合わせて多重複合貼合資材に仕上げるこ
とも出来る。
【0016】可撓性シート11は非熱可塑性物質を主材
とするものであればよく、それにはガラス繊維布帛(不
織布)、セルロース繊維布帛(不織布)、炭素繊維布帛
(不織布)、パルプ繊維不織布(紙)、和紙、アルミニ
ウム箔その他の金属箔シートが使用される。特に、目付
けが50g/m2 以下、概して25g/m2 前後でガラ
ス繊維間に隙間があってポーラスなガラス繊維不織布を
可撓性シート11に用いるときは、そのガラス繊維間に
隙間を透過して表裏の非水溶性熱融着性樹脂が可撓性シ
ート(ガラス繊維不織布)11に融着して完全に一体化
し、それを介して2枚の資材13・14を貼り合わせる
とき、可撓性シート11と非水溶性熱融着性樹脂12の
間の層間剥離が全く起きない複合貼合資材18が得られ
る。
【0017】複合貼合資材18は、その片面から順に、
表面資材13と非水溶性熱融着性樹脂層(12)と可撓
性シート(ガラス繊維不織布)11と非水溶性熱融着性
樹脂層(12)と裏面資材14との少なくとも五層の積
層構造物になるが、表面側の非水溶性熱融着性樹脂層
(12)と可撓性シート(ガラス繊維不織布)11と裏
面側の非水溶性熱融着性樹脂層(12)との三層は表裏
の資材13・14を貼り合わせる接着層17であり、そ
の可撓性シート11を概して25g/m2 前後となる目
付け50g/m2 以下のポーラスなガラス繊維不織布と
し、その接着層17の厚みを1.5mm以下にするとき
は、ガラス繊維が接着層17の表裏にわたって介在し、
その接着層17の内部での層内剥離は起きず、表裏の資
材13・14は恰もガラス繊維に縫合されたかの如く一
体化して剥離強度の強い複合貼合資材18が得られる。
【0018】非水溶性熱融着性樹脂12は資材13・1
4に密着する程度に接着層17の表裏に介在すれば充分
である。従って、両面熱融着性シート16(接着層1
7)は、加熱して2枚の資材13・14に挟み込む際に
破れない程度に薄いものであってもよく、叉、その厚み
(t)が薄ければ加熱した際に非水溶性熱融着性樹脂1
2が瞬時に粘着性を帯びた状態になって貼り合わせ易
く、加熱エネルギーも少なくて済む。この点でも、無機
質で熱伝導率の高いガラス繊維によって構成され、目付
けが50g/m2 以下、概して25g/m2 前後でガラ
ス繊維間に隙間があってポーラスなガラス繊維不織布を
可撓性シート11に用い、両面熱融着性シート16(接
着層17)の厚み(t)を1.5mm以下、好ましくは
1mm以下で概して0.5mm前後にすることが推奨さ
れる。
【0019】本発明において、資材13・14の貼り合
わせに非水溶性熱融着性樹脂12を使用するのは、縫製
後に加湿したり水中に浸漬して衣料生地から剥離させる
衣料品用の接着芯地の熱融着性樹脂のように水溶性のも
のでは、資材13・14の貼り合わせ時に、その熱融着
性樹脂を加湿して粘着性を帯びた状態にすることも出
来、加熱して粘着性を帯びた状態にすることは必ずしも
必要でなく、加熱による資材の破れや変形と言った技術
的課題を解決すべき手段を必要とせず、叉、水溶性の熱
融着性樹脂を使用したのでは内外装材や内外装下地材に
適した耐水性のある複合貼合資材18が得られないため
である。
【0020】非水溶性熱融着性樹脂に、JIS−Z−1
528・180°引きはがし法による剥離強度が1kg
f/25mm以下のものを使用するのは、慣用される粘
着テープ等の粘着剤も一種の非水溶性熱融着性樹脂では
あるが、その粘着テープ等の剥離強度(JIS−Z−1
528)が2kgf/25mm以上であり、その粘着テ
ープ等は使用時に加熱する必要はなく、従って加熱によ
る資材の破れや変形と言った技術的課題を解決すべき手
段を必要とせず、叉、そのように常温で接着して使用さ
れるものでは強い剥離強度を有せず、それを使用して貼
り合わせても常温で容易に剥離し、剥離強度の強い複合
貼合資材は得難くなるためである。
【0021】従って、常温における複合貼合資材18の
接着層17の内外での剥離強度を高めたい場合には、融
解温度(JIS−K−7121)が70℃以上、好まし
くは90〜120℃の非水溶性熱融着性樹脂12を用
い、両面熱融着性シート16の剥離強度(JIS−Z−
1528・180°引きはがし法)が0.5kgf/2
5mm以下になるようにするとよい。そうすると、ガラ
ス繊維に補強されて全体が伸縮し難く、引張強度や寸法
・形状安定性にも優れ、使用中に頻繁に擦られるダスト
コントロールマット(出入口用マット)やタイルカーペ
ットその他の床材、或いは、吸音材、制振材、断熱材、
クッション材等の床下地材に適した複合貼合資材18が
得られる。
【0022】
【具体例】図1は、貼合装置を図示し、非水溶性熱融着
性樹脂12は、ヒーター20に加熱されて溶融し、溶液
状になって加熱パッド19に貯えられる。可撓性シート
11は、その溶液状の非水溶性熱融着性樹脂12を潜っ
て引き上げられ、その表裏に塗着した非水溶性熱融着性
樹脂12は、ニップロール21・21で積層の厚みが整
えられ、そのまま2枚の資材13・14の間に挟み込ま
れ、加圧ロール23・23で圧着されて複合貼合資材1
8に接着層17を形成する。22は、ニップロール21
に付着した余剰の非水溶性熱融着性樹脂12を掻き取る
ドクターナイフである。
【0023】図1に図示する貼合装置では、資材13・
14の貼合面だけが熱溶融した薄い非水溶性熱融着性樹
脂12に触れて加熱されるだけなので、ポリオレフイン
繊維製一次基布25にパイル24をタフテイングしたタ
フテッドパイル布帛(13)とポリエチレン樹脂発泡シ
ート(14)のように、貼合面が低融点の熱可塑性高分
子物質で構成された資材の貼り合わせに好都合である。
図2は、このようにしてタフテッドパイル布帛(13)
とポリエチレン樹脂発泡シート(14)を貼り合わせて
仕上げられたタフテッドカーペット(18)の断面図で
あり、15はポリエチレン樹脂発泡シートの内部空隙で
ある。
【0024】図3は、両面熱融着性シート16を使用す
る場合の貼合装置を図示し、26は加熱ゾーンである。
非水溶性熱融着性樹脂12は、そこで熱溶融状態にな
り、可撓性シート11に担持されて2枚の資材13・1
4の間に挟み込まれ、加圧ロール23・23で圧着され
て接着層17となり、複合貼合資材18が仕上げられ
る。この具体例では、2枚の資材13・14の貼合面
は、加熱ゾーン26の余熱によって予備加熱されるよう
になっている。従って、図3に図示する貼合装置は、エ
マルジョン樹脂接着剤によって裏打されたパイル布帛や
ニードルパンチングフェルト(13)に、エマルジョン
樹脂接着剤を含浸させた厚手の不織布(所謂、樹脂綿1
4)を貼り合わせる場合のように、貼合面が比較的熱変
形し難い資材の貼り合わせに好都合である。27は、貼
り合わされた複合貼合資材18を、非水溶性熱融着性樹
脂12が冷却して固化するまで挟持するエンドレスベル
トである。図3において、28はガイドロールである。
【0025】両面熱融着性シート16は、非水溶性熱融
着性樹脂12を加熱溶融させてTダイ押出機からフイル
ム状に押し出して可撓性シート11の表裏に塗着して製
造することも出来る。しかし、本発明において使用する
非水溶性熱融着性樹脂12は、そのメルトフローレート
(JIS−K−7210)が1g/10min以上で融
解温度(JIS−K−7121)が40〜120℃であ
り、比較的低温で高い流動性性を帯びて可撓性シート1
1に融着し易くなるので、格別高価なTダイ押出機を使
用しなくても両面熱融着性シート16を製造することが
出来る。
【0026】図4は、両面熱融着性シート16の製造装
置を図示し、非水溶性熱融着性樹脂12は、傾斜した堰
止め板29と堰止めロール30によって溝状に構成され
た加熱パッドに投入され、堰止め板29の底面のヒータ
ー37で加熱されて熱溶融状態にされて貯えられ、堰止
めロール30が回転するとき、ドクターナイフ33に擦
られて堰止めロール30の周面に塗膜を形成し、転写ロ
ール31を介して可撓性シート11に転写され、可撓性
シート11に担持されて水槽35へと導かれ、そこで冷
却されて固化するようになっている。32は、堰止めロ
ール30や転写ロール31を加熱するヒーターであり、
それらのロールの周面に塗着した非水溶性熱融着性樹脂
12は、可撓性シート11に転写されるまで熱溶融状態
に維持される。34は、生産停止時に残存する非水溶性
熱融着性樹脂12を掻き落として清掃するドクターナイ
フであり、加熱パッドに残存する非水溶性熱融着性樹脂
12も転写ロール31に転送され、水槽35へと掻き落
とされて冷却され、そこで固化して再使用される。
【0027】
【発明の効果】本発明(請求項1)によると、非水溶性
熱融着性樹脂12は、加熱して熱溶融状態にされ、可撓
性シート11に担持されて資材間13・14に挟み込ま
れ、複合貼合資材18に接着層17を形成する。このた
め、厚みに無関係に2枚の資材を貼り合わせることが出
来、合成繊維フェルトや合成樹脂発泡シート等の熱可塑
性高分子物質で構成されていて内部空隙15を有し、容
積比率が50容積%以上で厚く嵩高な吸音材、制振材、
断熱材、クッション材等の多孔質シートでも、その内部
空隙15を押し潰すことなく効率的に貼り合わせること
が出来る。
【0028】その可撓性シート11が、非熱可塑性物質
で構成されているので、非水溶性熱融着性樹脂12と一
緒に加熱されても、又、熱溶融状態にある非水溶性熱融
着性樹脂12に触れて加熱されても破れたり熱変形する
ことがなく、その担持する非水溶性熱融着性樹脂12の
塗膜を限りなく薄くすることが出来、それによって2枚
の資材13・14を貼り合わせて複合貼合資材18を柔
軟可撓に仕上げることが出来、それらの資材13・14
の吸音性、防音性、保温性、弾力性等の機能が非水溶性
熱融着性樹脂12に損なわれることがなく、それらの資
材13・14が熱可塑性高分子物質を素材とするもので
あっても、又、それが内部空隙15の容積比率が50容
積%以上となる多孔質シートであっても貼合過程で破れ
たり熱変形することがなく、そして、それが内部空隙1
5の容積比率が50容積%以上となる多孔質シートであ
れば、それに接した非水溶性熱融着性樹脂12が瞬時に
冷却固化することなく融着して剥離し難く、吸音性、防
音性、保温性、弾力性等の機能性に優れた複合貼合資材
18を得ることが出来る。
【0029】そして本発明では、加熱して熱溶融状態に
された非水溶性熱融着性樹脂12を、非熱可塑性物質で
構成された可撓性シート11が担持して資材間13・1
4へと挟み込むので、貼合装置の設計や据付けの都合
上、非水溶性熱融着性樹脂12を熱溶融状態に加熱する
加熱ゾーン(19・26)から挟み込むまでの距離を長
くせざるを得ない場合でも、その間に予備加熱ゾーン3
6を設けることきが出来、非水溶性熱融着性樹脂による
貼合装置の設計や据付けが楽になる。
【0030】本発明(請求項2)によると、資材間13
・14へと挟み込むために両面熱融着性シート16を加
熱するとき、非水溶性熱融着性樹脂12を担持する可撓
性シート11が非熱可塑性物質で構成されていて熱変形
することがなく、その非水溶性熱融着性樹脂12のメル
トフローレート(JIS−K−7210)が1g/10
min以上で融解温度(JIS−K−7121)が12
0℃以下であるため、それを加熱して可撓性シート11
の表裏に薄く強固に接着することが出来、全体の厚み
(t)が1.5mm以下になっているので瞬時に加熱溶
融させることが出来、従って資材13・14の貼合工程
を高速化される。その非水溶性熱融着性樹脂12は、常
温(25℃)での剥離強度(JIS−Z−1528)が
1kgf/25mm以下であって殆ど粘着性を示さず、
従って表裏を離形紙で保護する必要はなく安価に得ら
れ、叉、使用時に表裏から離形紙を取り外す手間も省け
て取扱い易い点でも本発明は実用的である。尚、常温に
おける両面熱融着性シート16の粘着性を抑えるには、
その表裏に凹凸(エンボス)を施すとよく、そのように
凹凸(エンボス)を施すときは表裏の表面積が増して加
熱溶融し易くなるので好都合である。その場合、その表
側の凸部の先端から裏側の凸部の先端までの距離ではな
く、その表側の凹部の底面から裏側の凹部の底面までの
距離が両面熱融着性シート16の厚み(t)となる。即
ち、凸部の先端から凹部の底面までの距離分は、両面熱
融着性シート16の厚み(t)から除外される。
【0031】本発明(請求項3)によると、無機質で熱
伝導率の高いガラス繊維が可撓性シート11として使用
されており、全体の厚み(t)を1.5mm以下にした
ので、加熱して瞬時に粘着性を帯びた状態にすることが
出来、2枚の資材13・14の間に挟み込んで効率的に
貼り合わせることの出来る両面熱融着性シート16が得
られる。その非水溶性熱融着性樹脂12の積層の厚みが
500μmであれば資材との接着に充分であり、それを
200μm以下にし、ガラス繊維不織布(11)の目付
けが50g/m2 以下、概して25g/m2 前後で全体
の厚み(t)を1mm以下で概して0.5mm前後にす
ると本発明の実用性が一層高まる。
【0032】本発明(請求項4)によると、接着性を欠
くポリオレフイン系樹脂や繊維に成る資材と同質のポリ
オレフイン系樹脂によって表裏が構成されているので、
従来貼り合わせが困難とされていたポリオレフイン系樹
脂や繊維に成る厚手の資材を簡便に強固に貼り合わせる
ことが出来、而も、ガラス繊維のみならずポリオレフイ
ン系樹脂も有害な燃焼ガスを発生せず、焼却時に無公害
の両面熱融着性シート16が得られる。
【0033】叉、接着層17がメルトフローレート(J
IS−K−7210)が1g/10min以上で融解温
度(JIS−K−7121)が120℃以下の非水溶性
熱融着性樹脂12で構成されているので、その接着層1
7(両面熱融着性シート16)を加熱溶融させるとき
は、貼り合わせる資材に融着し易く、それを2枚の資材
13・14の間に挟み込んで効率的に複合貼合資材18
を得ることが出来る。
【0034】そして非水溶性熱融着性樹脂12は、融解
温度(JIS−K−7121)が40〜120℃であ
り、常温(25℃)においてステンレス鋼板(SUS4
0CP)に圧着した後の剥離強度(JIS−Z−152
8・180°引きはがし法)が1kgf/25mm以下
であって格別粘着性を有せず、而も、接着層17(両面
熱融着性シート16)の厚み(t)が1.5mm以下と
薄くなっているので、使用中に資材13・14の間にズ
レが生じ難く、特に、接着層17に介在する可撓性シー
ト11に概して25g/m2 前後となる目付け50g/
2 以下のポーラスなガラス繊維不織布を用いるとき
は、ガラス繊維が接着層17の表裏にわたって介在し、
その接着層17の内部での層内剥離は起きず、表裏の資
材13・14はガラス繊維に縫合されるような恰好で一
体化されることになる。
【0035】このように本発明(請求項1〜4)は、内
部空隙15の容積比率が50容積%以上となるパイル布
帛やニードルパンチングフェルト、吸音材、制振材、断
熱材、クッション材等の厚く嵩高で断熱性、吸音性、防
音性、保温性、弾力性等の機能性に富む資材、ポリオレ
フイン樹脂、ポリオレフイン繊維、ポリエステル樹脂、
ポリエステル繊維等の熱可塑性物質で構成されていて加
熱されて変形し易い資材の貼り合わせに好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る貼合装置の側面図である。
【図2】本発明に係る複合貼合資材の断面図であり、一
部を円で囲んで拡大して図示している。
【図3】本発明に係る貼合装置の側面図である。
【図4】本発明に係る両面熱融着性シートの製造装置の
側面図である。
【符号の説明】
11 可撓性シート 12 非水溶性熱融着性樹脂 13・14 資材 15 内部空隙 16 両面熱融着性シート 17 接着層 18 複合貼合資材 19 加熱パット 20 ヒーター 21 ニップロール 22 ドクターナイフ 23 加圧ロール 24 パイル 25 一次基布 26 加熱ゾーン 27 エンドレスベルト 28 ガイドロール 29 堰止め板 30 堰止めロール 31 転写ロール 32 ヒーター 33・34 ドクターナイフ 35 水槽 36 予備加熱ゾーン 37 ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AG00A AK01A AK01B AK01C AK03B AK03C AK41 AK48 AK62B AK62C AK66B AK66C AK68 AK80 AT00D AT00E BA03 BA05 BA06 BA10B BA10C BA10D BA10E BA13 CB03 DG01 DG01A DG15 DG15A EC032 EC182 EH012 GB08 JA04B JA04C JA06B JA06C JA20 JB07 JB09B JB09C JB16A JH01 JJ02 JK06 JK06B JK06C JK07 JK11 JK13A JK17A JL12B JL12C YY00 YY00B YY00C 4F211 AD04 AD05 AD06 AD16 AH26 AH48 TA04 TC02 TD11 TN02 TN43 TN56 TN60 TQ03 4J040 DA001 DA051 DA121 DE031 DM011 ED001 EG001 JA01 JB09 LA01 LA06 LA08 MA10 MB02 MB03 MB09 NA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非熱可塑性物質で構成された可撓性シー
    ト(11)の表裏全面に加熱して粘着性を帯びた状態に
    した非水溶性熱融着性樹脂(12)を担持させて、平面
    形状を有する2枚の資材(13・14)の間に挟み込む
    ことを特徴とする熱融着貼合方法。
  2. 【請求項2】 非熱可塑性物質で構成された可撓性シー
    ト(11)の表裏の全面が、メルトフローレート(JI
    S−K−7210)が1g/10min以上で融解温度
    (JIS−K−7121)が40〜120℃の非水溶性
    熱融着性樹脂(12・12)で被覆されており、その可
    撓性シート(11)と表裏の非水溶性熱融着性樹脂(1
    2・12)を合わせた厚み(t)が1.5mm以下であ
    り、常温(25℃)においてステンレス鋼板(SUS4
    0CP)に圧着した後の剥離強度(JIS−Z−152
    8・180°引きはがし法)が1kgf/25mm以下
    であることを特徴とする両面熱融着性シート。
  3. 【請求項3】 前掲請求項2に記載の可撓性シート(1
    1)が、ガラス繊維によって構成された不織布であるこ
    とを特徴とする前掲請求項2に記載の両面熱融着性シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前掲請求項2に記載の可撓性シート(1
    1)がガラス繊維で構成された不織布であり、非水溶性
    熱融着性樹脂(12・12)がポリオレフィン系樹脂で
    あることを特徴とする前掲請求項2に記載の両面熱融着
    性シート。
JP2000074873A 2000-03-16 2000-03-16 貼合方法と熱融着性シート Expired - Fee Related JP3569841B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000074873A JP3569841B2 (ja) 2000-03-16 2000-03-16 貼合方法と熱融着性シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000074873A JP3569841B2 (ja) 2000-03-16 2000-03-16 貼合方法と熱融着性シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001260234A true JP2001260234A (ja) 2001-09-25
JP3569841B2 JP3569841B2 (ja) 2004-09-29

Family

ID=18592845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000074873A Expired - Fee Related JP3569841B2 (ja) 2000-03-16 2000-03-16 貼合方法と熱融着性シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3569841B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116408981A (zh) * 2023-02-21 2023-07-11 浙江金石包装有限公司 一种封口铝箔复合材料及其生产设备

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116408981A (zh) * 2023-02-21 2023-07-11 浙江金石包装有限公司 一种封口铝箔复合材料及其生产设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP3569841B2 (ja) 2004-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970064571A (ko) 복합 시트, 흡수성 물품 및 이들의 제조 방법
JP2008146001A (ja) 吸音材およびその製造方法
JP4540148B2 (ja) 表皮材付きクッションの製造方法
JP3446349B2 (ja) 積層不織布、その積層不織布を用いた電気カーペット、及びその積層不織布の製造方法
JPH0623889A (ja) 断熱材とその製造法および金属折版屋根板
JP3569841B2 (ja) 貼合方法と熱融着性シート
JPH08276446A (ja) 成形複合体の製造方法
JP3841313B2 (ja) 粘着テープ
JPH107993A (ja) 熱接着シート及び熱接着シートの製造方法
JPH0985825A (ja) ラミネート装置と敷物裏加工法
JP2002036969A (ja) 車両内装用構成部材および車両用内装材
JP4756933B2 (ja) 接着性に優れた厚物接着品及びその製造法
JP2003334881A (ja) 複合内装材
JP3849220B2 (ja) 電気採暖具
JP2977803B1 (ja) 壁紙の製造方法
JPH058125Y2 (ja)
KR19990068844A (ko) 통기성및비통기성아기기저귀용방수막과부직포의부분합지방법
JP2655240B2 (ja) 不織布複合材及びその製造法
JPH0782645A (ja) 熱接着性不織布、天井成形用芯材及び天井材
JPH11151785A (ja) 積層シート及びその製造方法、該積層シートを用いた使い捨ておむつのバックシート
JP4596504B2 (ja) 壁紙
JPS58106784A (ja) 面状採暖具
JP2003191781A (ja) 自動車用フロアカーペット
JPH09180869A (ja) 不織布使いの電気毛布およびその製造法
JP3543136B2 (ja) カーペット

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040609

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees