JPH0985825A - ラミネート装置と敷物裏加工法 - Google Patents

ラミネート装置と敷物裏加工法

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JPH0985825A
JPH0985825A JP7273634A JP27363495A JPH0985825A JP H0985825 A JPH0985825 A JP H0985825A JP 7273634 A JP7273634 A JP 7273634A JP 27363495 A JP27363495 A JP 27363495A JP H0985825 A JPH0985825 A JP H0985825A
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fusible resin
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長大な据え付けスペースを要せず安価なラミ
ネート装置によって、小サイズの敷物裏面に防滑性熱融
着性樹脂を熱融着させて手軽に裏加工する。 【構成】 非熱可塑性材料を主材とするエンドレスベル
ト11と、当該エンドレスベルトの巡回経路の内側にお
いて当該エンドレスベルトに面接触する加熱盤12と、
当該エンドレスベルトの巡回経路を間に挟んで当該加熱
盤に向き合うバックアップ材13によって構成したラミ
ネート装置において、エンドレスベルト11と熱融着性
樹脂14と被加工敷物17の順に重なった積層物を、加
熱盤12とバックアップ材13の間に通し、当該熱融着
性樹脂14を当該被加工敷物17の裏面に融着させ、そ
の後、熱融着性樹脂14からエンドレスベルト11を剥
離し、熱融着性樹脂14を被加工敷物17に転写裏打す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、玄関敷マットや水廻り
マット等のマットやカーペット(以下、これらを敷物と
総称する。)の裏加工法に関するものである。更に詳し
く言えば、本発明は、摩擦係数が大きく滑り難い熱可塑
性樹脂(以下、防滑樹脂と言う。)を敷物裏面に塗工し
て滑り難い敷物(以下、防滑敷物と言う。)を得る敷物
裏加工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】防滑敷物を得るには、敷物裏面にラテッ
クス等の液状防滑樹脂組成物を塗布積層したり、防滑樹
脂シート敷物の裏面に接着剤を用いて貼り合わせる方法
が採られている。しかし、これらの方法では、長大な装
置を要し、又、塗布した樹脂組成物や接着剤の乾燥に手
間取り、特に玄関マットのように小サイズの敷物では、
取扱いが煩雑になって簡便には実施し得ない。一方、防
滑樹脂組成物を乾燥する手間が省け、スピーデイに裏加
工する方法として、軟質塩化ビニル、酢酸ビニル、エチ
レン酢酸ビニル等の熱可塑性を有する防滑性熱可塑性樹
脂のフイルムを敷物裏面に重ね合わせて加熱融着する重
合融着法(特公昭48−1034)や、Tダイ押出機か
ら熱溶融してフイルム状に押し出される防滑性熱可塑性
樹脂を敷物裏面に圧着するTダイ押出法(特公昭61−
55965・特開昭54−38978)が公知であり、
これらの方法を防滑敷物の裏加工に採り入れる試みがな
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの熱可塑性樹脂
を加熱溶融させて敷物裏面に積層する重合融着法やTダ
イ押出法は、従来広く行われているラテックス等の常温
で流動性を示す液状樹脂組成物や接着剤を塗布する裏加
工法に準じ、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等
の低融点の熱可塑性樹脂(以下、熱融着性樹脂と言
う。)が高温で溶融してラテックスと同様に流動性を示
すことに着目して開発された方法であり、その開発当初
よりラテックスと同様に敷物裏面に熱溶融した熱融着性
樹脂を深く浸透させるために敷物全体を加熱し、熱溶融
した熱融着性樹脂が敷物裏面に融着してから深く浸透す
るまで、敷物によって冷却されずに流動性のある熱溶融
状態のままにしておくことが考えられた。即ち、重合融
着法においては、敷物裏面に積層した熱融着性樹脂のフ
イルムや粉末を、赤外線ヒーターを熱源とする加熱炉に
通して敷物と一緒に加熱し、Tダイ押出法においては、
赤外線ヒーターを熱源とする加熱炉に通して敷物を予熱
し、その高熱を帯びた敷物裏面にTダイ押出機から押し
出した熱融着性樹脂を積層すると言う考えである。
【0004】成る程、敷物が熱融着性樹脂の融点と同程
度に高熱を帯びていれば、積層した熱融着性樹脂は熱溶
融したまま敷物内部に浸透するであろうことは容易に想
像されることであるが、近時敷物に使用される繊維の多
くはポリプロピレン繊維やポリエステル繊維等の熱可塑
性樹脂を原料とする合成繊維であり、特に、敷物の大半
を占めるタフテッドパイル布帛の一次基布の殆どがポリ
プロピレン繊維によって構成されているので、敷物全体
を熱融着性樹脂の融点と同程度に高温加熱すれば、敷物
自体が溶融して敷物として体を成さないものとなり、又
仮に、熱融着性樹脂の融点よりも若干低い温度で加熱す
るとしても、合成繊維は延伸工程を経て熱収縮し易くな
っているので、熱溶融した熱融着性樹脂が浸透し易くな
る程に敷物全体を加熱すれば、一次基布が熱収縮して敷
物に反りが生じる。
【0005】この点を考慮し、敷物全体を低温加熱する
一方、熱融着性樹脂の積層を厚くして熱容量を増やし、
熱融着性樹脂の有する熱が敷物に吸収されて瞬時にして
冷却固化することがないようにしているが、それでは得
られる敷物が可撓性を欠くものとなり、又、コスト高に
なる。特に、ポリプロピレン繊維製一次基布を使用した
タフテッドパイル布帛では、バックステッチ間に一次基
布が露出しているので、積層が厚く熱量が多い熱融着性
樹脂に接して一次基布が熱収縮すると言う問題が生じ
る。尚、この点につき、重合融着法やTダイ押出法で
は、敷物裏面に熱融着性樹脂が融着するや否や直ちに冷
却ニップロールに通し、熱融着性樹脂を敷物裏面に瞬時
に浸透させると同時に冷却することとしている。
【0006】しかし、冷却ニップロールは、熱融着性樹
脂を敷物裏面に浸透させてから敷物裏面に暫く密着して
冷却するものであるから、その直径も50cm以上と大
きく、而も、重合融着法やTダイ押出法では、敷物全体
を徐々に加熱するために赤外線ヒーターを使用してお
り、その加熱ゾーンは5m以上と長いので、裏加工装置
全体が長大且つ高価なものとなる。そして、長い加熱ゾ
ーンや大型冷却ニップロールを具えた裏加工装置は、そ
れが長大なことからしても明らかな如く、長尺敷物を連
続加工するために開発されたものであり、植毛ミシンや
手動フックガンによってパイルを植設した敷物や手織・
緞通等の小サイズの敷物の裏加工には適用し得ない。
【0007】
【発明の目的】そこで本発明は、長大な据え付けスペー
スを要せず、手軽に操作出来、小サイズの敷物裏面に防
滑性熱融着性樹脂を熱融着させて裏加工することも出来
る安価なラミネート装置を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の要旨は、
非熱可塑性材料を主材とするエンドレスベルトと、その
エンドレスベルトの巡回経路の内側においてエンドレス
ベルトに面接触する加熱盤と、そのエンドレスベルトの
巡回経路を間に挟んで加熱盤に向き合うバックアップ材
を具備することを特徴とするラミネート装置にある。本
発明の第2の要旨は、上記第1の要旨に加え、エンドレ
スベルトの循環方向の逆方向となる加熱盤の後方に、熱
融着性樹脂を落下するホッパーを設置し、加熱盤の前方
にニップロールを設置したことにある。本発明の第3の
要旨は、上記第1と第2の何れかの要旨に加え、エンド
レスベルトの厚みを1mm以下とし、そのエンドレスベ
ルトの外側表面に弗素系樹脂皮膜を形成したことにあ
る。本発明の第4の要旨は、上記第1と第2と第3の何
れかの要旨に加え、エンドレスベルトをガラス繊維布帛
によって構成したことにある。本発明の第5の要旨で
は、上記のラミネート装置において、エンドレスベルト
と熱融着性樹脂と被加工敷物の順に重なった積層物を、
加熱盤とバックアップ材の間に通し、熱融着性樹脂を被
加工敷物の裏面に融着させ、その後、熱融着性樹脂から
エンドレスベルトを剥離することを特徴とする敷物裏加
工法にある。
【0009】
【発明の具体的説明】従来技術に比して明らかな如く、
本発明の最も特徴とする点は、被加工敷物裏面に融着積
層する熱融着性樹脂を熱溶融させる手段として、従来、
赤外線ヒーターを使用し、その輻射熱によって熱融着性
樹脂のみならず被加工敷物の表裏にわたる全体をも加熱
していたのを、本発明では、赤外線ヒーターに代えて加
熱盤を使用し、加熱盤からの伝導熱によって熱融着性樹
脂を直接加熱することとしたことにある。このように本
発明の第1の特徴は、一般家庭で使用されているアイロ
ンに代表される加熱盤を、赤外線ヒーターに代えて使用
したことにある。
【0010】思うに、従来重合融着法やTダイ押出法に
おいて加熱盤を使用せず赤外線ヒーターを使用していた
理由は、(1) 敷物の裏加工に使用される大半の樹脂
組成物が水を分散媒体とするエマルジョン・ラテックス
であり、それに加熱盤を当てれば急激な加熱によってブ
リスター(突沸)やマイグレーション(敷物裏面から加
熱盤への樹脂の乗り移り)が生じるので加熱盤を使用す
ることは出来ず、その加熱は分散媒体を徐々に蒸発させ
てエマルジョン・ラテックス全体を徐々に加熱する輻射
熱によらざるを得なかったこと、(2) また、近時特
にタイルカーペットの裏加工用の樹脂組成物として多用
される塩化ビニル・ゾルも液状のものであるから輻射熱
によって加熱せざるを得なかったこと、(3) そして
前記の如く、重合融着法やTダイ押出法では、敷物全体
を予熱することが常法として余りにも周知になっていた
こと、(4) 加えるに、アイロンに代表される加熱盤
が古来周知で構造が単純なのに比べて、赤外線ヒーター
が複雑高価で取扱に格別な技術を要し、一般家庭では使
用されず、いかにも工場設備としての外観を呈してお
り、それが優れた加熱手段であるかの如く思われがちで
あったこと、(5)それ故に、赤外線ヒーターに代えて
加熱盤によって敷物裏面に積層した非液状の即ち固形の
熱融着性樹脂を加熱すると言うことは全く予期し得なか
ったこと、等々の理由によるものと思われる。
【0011】本発明の第2の特徴は、加熱盤による熱融
着性樹脂の加熱を、格別な熱収縮性を示さず、熱伝導率
が大きく、不燃性であるガラス繊維布帛や金属繊維織物
(細メッシュ金網)、金属箔シート等の被熱可塑性材料
を主材とするエンドレスベルトと熱融着性樹脂を重ね合
わせ、その熱融着性樹脂に被加工敷物を重ね合わせた状
態において、それらの積層物を、加熱盤とバックアップ
材の間に挟み込んで行うこととした点にある。
【0012】
【作用】以下、図面を参照しつつ説明するに、図1〜4
は、本発明に係るラミネート装置の側面であり、図中、
21は、仕上がった敷物20を引き出す取出ロールであ
る。図4において、裏加工前と裏加工中と裏加工後の各
被加工敷物の断面側面は、丸く囲んで拡大して図示して
いる。
【0013】本発明に係るラミネート装置は、非熱可塑
性材料を主材とするエンドレスベルト11と、エンドレ
スベルト11の巡回経路の内側においてエンドレスベル
ト11に面接触する加熱盤12と、エンドレスベルト1
1の巡回経路を間に挟んで加熱盤12に向き合うバック
アップ材13を具備し、エンドレスベルト11に熱融着
性樹脂14と被加工敷物17の順に重ねて加熱盤12と
バックアップ材13の間に通すと、エンドレスベルト1
1を介して伝わる加熱盤12の熱によって熱可塑性樹脂
14が溶融して被加工敷物17裏面に融着し、その後、
被加工敷物17とエンドレスベルト11を剥離すれば、
熱可塑性樹脂14が被加工敷物17に転写されて裏打層
を形成することになる。勿論そのためには、エンドレス
ベルト11の表面には離形処理を施して弗素系樹脂や珪
素系樹脂等の離形剤の皮膜を形成しておき、それがガラ
ス繊維や金属繊維等の無機質繊維によって織成された織
物であれば、その織密度を緻密にする等して、被加工敷
物裏面17よりも熱融着性樹脂(14)がエンドレスベ
ルト11に融着し難いようにしておく。
【0014】エンドレスベルト11を構成する非熱可塑
性材料としては、ガラス繊維や金属繊維等の無機質繊維
の他に綿、レーヨン、パルプ等のセルロース系繊維やア
ラミド繊維の如く、前記重合融着法やTダイ押出法にお
いて熱融着性樹脂として使用可能な軟質塩化ビニル、塩
化ビニリデン、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合
体、エチレン酢酸ビニル塩化ビニル共重合体、スチレン
ブロック共重合体等の防滑性熱可塑性樹脂やポリエチレ
ンやポリプロピレン等の一般熱可塑性樹脂に比して熱変
形(伸縮)し難い材料が使用される。非熱可塑性材料
が、無機質繊維やセルロース系繊維等の繊維であれば、
編物、不織布(紙を含む)等の布帛としてエンドレスベ
ルトを構成することも出来る。
【0015】本発明において「エンドレスベルトが非熱
可塑性材料を主材とする」とは、エンドレスベルトを構
成する織物、編物、不織布、紙等が上記例示するガラス
繊維やパルプ繊維等の非熱可塑性繊維の他に製造過程で
必要とするポリエステル繊維やポリプロピレン繊維等の
熱可塑性合成繊維を含んでいてもよく、エンドレスベル
トが不織布や紙によって構成されるものでは、不織布や
紙を構成するガラス繊維やパルプ繊維等の非熱可塑性繊
維を結合するラテックス、アクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂等の熱可塑性樹脂を含んでいてもよく、又、エンドレ
スベルトが金属箔やガラス繊維布帛等を貼り合わせて構
成されるものでは、それらを熱可塑性樹脂接着剤で貼り
合わせてもよいと言うことを意味する。
【0016】このようにエンドレスベルトを非熱可塑性
材料によって構成する理由は、被加工敷物、特に、その
基布ないし地組織を構成する繊維が熱によって伸縮し易
い熱可塑性合成繊維であっても、積層する熱融着性樹脂
が熱溶融するとき、被加工敷物が、熱溶融してフイルム
状になった熱融着性樹脂を介してエンドレスベルトと一
体化し、エンドレスベルトに支えられて熱変形しないよ
うにするためである。本発明では、エンドレスベルトを
介して加熱盤から伝わる伝導熱で熱融着性樹脂を熱溶融
させるので、エンドレスベルト11には熱伝導率の大き
いガラスや金属等の無機質材料を用い、又、エンドレス
ベルト11の厚みは1mm以下と出来るだけ薄く、好ま
しくは0.5mm以下にするとよい。
【0017】被加工敷物17は、敷物としてのクッショ
ン性、即ち、高い圧縮弾性回復率を有するものであるか
ら、加熱盤12とバックアップ材13の間の隙間(間
隔)を、積層された熱融着性樹脂14と被加工敷物17
とエンドレスベルト11との合計厚みよりも狭くしてお
けば、それらの積層物(11・14・17)が加熱盤1
2とバックアップ材13の間の隙間を通過するとき、熱
溶融した熱融着性樹脂14は、被加工敷物17に生じる
圧縮弾性回復力に対抗して加熱盤12から加わる反力に
よって、被加工敷物裏面(17)へと圧入されて熱融着
し、加熱盤12とバックアップ材13の間を通過した時
点では、被加工敷物裏面(17)に熱融着性樹脂14の
裏打層が形成されていることになる。本発明を効果的に
実施するには、加熱盤12の前方にニップロール16を
設け、熱融着性樹脂14を被加工敷物裏面(17)に押
圧して確実に熱融着するようにするとよい。又、加熱盤
12とバックアップ材13の一方又は双方をバネ24に
よって被加工敷物17へと弾性付勢し、或いは、通過す
る被加工敷物17の上側に設けられる加熱盤12又はバ
ックアップ材13を自重によって上下動可能に支持して
加熱盤12又はバックアップ材13の荷重が被加工敷物
17に作用するようにすると、薄手でクッション性が比
較的少ない被加工敷物17の裏加工に好都合である。
【0018】熱融着性樹脂14は、布帛やフイルムのよ
うにシート状を成すもの(14A)であってもよく、
又、粉粒状になったもの14Bでもよい。熱融着性樹脂
14に粉粒状のものを使用する場合には、エンドレスベ
ルト11の循環方向となる加熱盤12の後方に、熱融着
性樹脂14を落下するホッパー15を設置しておく。シ
ート状になった熱融着性樹脂14Aが熱融着力の弱いも
のであれば、積層するシート状熱融着性樹脂14Aと被
加工敷物裏面17の間に熱融着力の強い粉粒状熱融着性
樹脂14Bを介在させればよい(図4)。熱融着性樹脂
14が布帛やフイルムのようにシート状を成すもので
は、そのシート(14)は被加工敷物17よりも小幅の
ものであってもよく、その場合は、その小幅のシート
(14)を繋ぎ合わせるように端々を重ね合わせ、被加
工敷物の裏面全体を覆うように被加工敷物17に積層し
て、加熱盤12とバックアップ材13の間に通すことに
なる。又、熱融着性樹脂14が布帛やフイルムのように
シート状を成すものでは、そのシート状をなす熱融着性
樹脂14に予め図柄や商標をプリントしておき、或い
は、熱溶融性を有する布帛やフイルムに図柄や商標をプ
リントしたラベルやテープを熱融着性樹脂14が形成す
る裏打層(14)の表裏何れか一方又は双方に介在させ
て、加熱盤12とバックアップ材13の間に通すと、裏
面に図柄や商標を有する敷物20を得ることが出来る。
【0019】バックアップ材13は、被加工敷物の表面
に面接触する平板13Bであってもよいし、又、被加工
敷物の表面に線接触するロール13Bであってもよい。
被加工敷物の表面が熱収縮し易い熱可塑性合成繊維によ
って構成されている場合には、バックアップ材13やニ
ップロール16にファンや水冷管等の冷却装置を付設す
ることも出来る。
【0020】加熱盤12とバックアップ材13は、垂直
に向かい合わせに並んでいても、水平に向かい合わせに
並んでいてもよい。しかし、加熱盤12を上にしバック
アップ材13を下にして水平に向かい合わせて並べる場
合には、加熱盤12とバックアップ材13の間へと被加
工敷物17を載せて搬送するエンドレス搬送用ベルト1
8を付設すると、小サイズ敷物17Aの裏加工に好都合
である。
【0021】この搬送用ベルト18は、エンドレスにな
った数本の線条(針金)を並べたものやエンドレスに繋
いだ隙間の大きいネット(金網)であってもよい。特
に、表面を下向きにした小サイズ敷物裏面(17A)に
粉粒状熱融着性樹脂14Bを散布する場合、搬送用ベル
ト18を、隙間の大きいネット(金網)や数本の線条
(針金)を並べたもので構成するとよく、そうすると順
次搬送する被加工敷物(17A)と被加工敷物(17
A)の間に散布された粉粒状熱融着性樹脂14Bは、搬
送用ベルト18の隙間を通過し、その下に設けた受皿1
9へと落下して回収されるのでロスにはならない(図
3)。
【0022】移動する被加工敷物17がバックアップ材
13から受ける抵抗を無くすには、加熱盤12とバック
アップ材13の間へと搬送用ベルト18を延長し、エン
ドレスベルト11と搬送用ベルト18の間で熱融着性樹
脂14が被加工敷物17に融着するようにすればよい
(図4)。その場合、搬送用ベルト18を、加熱盤12
とバックアップ材13の間に至るまでのものと、加熱盤
12とバックアップ材13の間を通るものとに2つに分
け、ホッパー15の下を通るベルトからバックアップ材
13の上を通るベルトへと被加工敷物17が引き渡され
るようにすることも出来、このようにすると小サイズ敷
物17Aの裏加工がしやすくなる。
【0023】防滑敷物20を得る場合には、防滑性を有
する軟質塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、エ
チレン酢酸ビニル共重合体、エチレン酢酸ビニル塩化ビ
ニル共重合体、スチレンブロック共重合体等の熱融着性
樹脂を使用することになるが、その防滑性熱融着性樹脂
は、ポリエチレンやポリプロピレン等の比較的滑り易い
易滑性熱融着性樹脂と併用することも出来る。具体的に
言えば、被加工敷物の裏面全体を覆うように積層した易
滑性熱融着性樹脂の上に防滑性熱融着性樹脂のパウダー
やテープや糸条を部分的に積層し、或いは、被加工敷物
の裏面全体を覆うように積層した防滑性熱融着性樹脂の
上に図柄や商標をプリントした防滑性熱融着性樹脂のテ
ープ部分的に積層して、加熱盤12とバックアップ材1
3の間に通す。
【0024】
【発明の効果】熱融着性樹脂は、それを熱分解する程に
加熱し溶融させても、裏加工に慣用されるエマルジョン
・ラテックス程に流動性を帯びて敷物裏面に浸透するも
のではなく、従来技術において熱溶融した熱融着性樹脂
を浸透させるために敷物全体を高温加熱することは、必
ずしも当を得た方法とは言えず、却って、敷物の部分的
収縮や反り上がり等の熱変形をまねきかねない。一方、
近時家庭で使用される小サイズの敷物(マット)の中に
は、裏加工を施さずにパイルを基布に差し込んだだけの
ものが散見され、そのことからしても明らかな如く、裏
加工の有無は敷物に必須とは言い得ないと言うことが分
かる。かかる技術的背景のもとでは、エンドレスベルト
11と熱融着性樹脂14と被加工敷物17の順に重ねた
積層物を、加熱盤12とバックアップ材13の間に通
し、熱融着性樹脂14を被加工敷物17の裏面に融着さ
せ、その後、熱融着性樹脂14からエンドレスベルト1
1を剥離すると、基布が熱可塑性合成繊維によって形成
されていても熱変形を伴わずに防滑敷物を簡便且つ安価
に得ることが出来ることになる。
【0025】即ち、熱融着性樹脂14が粉粒物であり、
それがエンドレスベルト11または被加工敷物裏面17
に散布されて薄い層状に介在する場合であっても、ま
た、熱融着性樹脂14が厚みが50μm前後の極薄シー
トであり、それがエンドレスベルト11と被加工敷物裏
面17の間に介在する場合であっても、加熱盤12とバ
ックアップ材13の間に挟まれて熱溶融すると、エンド
レスベルト11に融着してフイルム状(14)になり、
そのまま被加工敷物裏面17に融着する。その間におい
て、エンドレスベルト11が熱伸縮を伴わない被熱可塑
性材料を主材とするので、熱融着性樹脂14が厚み50
μm前後の極薄フイルムをなすものでも破れることなく
被加工敷物裏面(17)に転写されることになる。
【0026】その場合の加熱が、赤外線ヒーターからの
輻射熱ではなく、熱可塑性樹脂14と被加工敷物裏面
(17)に熱が直接伝わる加熱盤12からの伝導熱によ
るものであるから、熱可塑性樹脂14は瞬時に熱溶融し
て被加工敷物裏面(17)に融着する。そして、その間
において、被加工敷物17の表面材であるパイルのバッ
クステッチ22に阻まれて熱融着性樹脂14に直接触れ
ない被加工敷物17の基布23までが、加熱盤12から
の伝導熱によって高温加熱されることはないので、基布
23が熱収縮性合成繊維に成る被加工敷物17でも、熱
変形を伴わずに裏加工することが出来る。
【0027】そして、エンドレスベルト11が熱伸縮を
伴わない熱可塑性材料に成るものであるから、その厚み
を1mm以下と極薄にすることが出来、その結果、エン
ドレスベルト11を介した加熱盤12から熱融着性樹脂
14へと熱伝導し易くなり、熱可塑性樹脂14を瞬時に
して熱溶融させ、スピーディに裏加工することが出来、
又、加熱盤12も短いもので済むのでラミネート装置を
コンパクトで取扱い易いものとすることが出来るように
なる。
【0028】熱融着性樹脂14に厚みが50μm前後の
極薄シートを使用する場合には、その極薄シート(1
4)が被加工敷物17よりも小幅のものであり、その小
幅のシート(14)を繋ぎ合わせるように端々を重ね合
わせて被加工敷物の裏面全体を覆うように積層する場合
でも、その融着して重なり合う部分の厚みも100μm
前後と比較的薄く、その重なり合う部分が他の部分より
50μm前後厚くなるとしても格別目立つようにはなら
ない。このため、被加工敷物17が広幅であっても、そ
の被加工敷物17の幅に応じた広幅の熱融着性樹脂シー
ト(14)を必ずしも必要としない。そして、小幅の熱
融着性樹脂シートは、広幅の熱融着性樹脂シートよりも
製造し易く、従って安価に入手し易く、而も、被加工敷
物17に積層する場合にテンション管理がし易いので、
その小幅の熱融着性樹脂シート(14)を使用して簡便
且つ経済的に本発明を実施することが出来る。
【0029】そして本発明によると、シート状をなす熱
融着性樹脂14に予め図柄や商標をプリントしておき、
或いは、熱溶融性を有する布帛やフイルムに図柄や商標
をプリントしたラベルやテープを熱融着性樹脂14が形
成する裏打層(14)の表裏何れか一方又は双方に介在
させて、裏面に図柄や商標を有する敷物20を得ること
も出来る。
【0030】更に、本発明における加熱手段が、赤外線
ヒーターに比して構造が遙に単純で価格も極安であり、
而も、熱を直接熱融着性樹脂14に伝える加熱盤12で
あるから、本発明に係るラミネート装置を手軽に製造し
得、防滑敷物20を効率的に且つ経済的に得ることが出
来る等、本発明の利とするところ多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラミネート装置の側面図である。
【図2】本発明に係るラミネート装置の側面図である。
【図3】本発明に係るラミネート装置の側面図である。
【図4】本発明に係るラミネート装置の側面図であり、
被加工敷物の裏加工前と裏加工中と裏加工後の各断面側
面が丸く囲んで拡大して図示されている。
【符号の説明】
11 エンドレスベルト 12 加熱盤 13 バックアップ材 14 熱融着性樹脂 15 ホッパー 16 ニップロール 17 被加工敷物 18 搬送用ベルト 19 受け皿 20 敷物 21 取出ロール 22 バックステッチ 23 基布 24 バネ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 31:58

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非熱可塑性材料を主材とするエンドレス
    ベルト(11)と、当該エンドレスベルトの巡回経路の
    内側において当該エンドレスベルトに面接触する加熱盤
    (12)と、当該エンドレスベルトの巡回経路を間に挟
    んで当該加熱盤に向き合うバックアップ材(13)を具
    備することを特徴とするラミネート装置。
  2. 【請求項2】 前掲請求項1に記載のエンドレスベルト
    (11)の循環方向の逆方向となる加熱盤(12)の後
    方に、熱融着性樹脂(14)を落下するホッパー(1
    5)が設置されており、加熱盤(12)の前方にニップ
    ロール(16)が設置されていることを特徴とする前掲
    請求項1に記載のラミネート装置。
  3. 【請求項3】 前掲請求項1に記載のエンドレスベルト
    (11)の厚みが1mm以下であり、当該エンドレスベ
    ルトの外側表面に弗素系樹脂皮膜が形成されていること
    を特徴とする前掲請求項1に記載のラミネート装置。
  4. 【請求項4】 前掲請求項1に記載のエンドレスベルト
    (11)がガラス繊維布帛であることを特徴とする前掲
    請求項1に記載のラミネート装置。
  5. 【請求項5】 前掲請求項1に記載のラミネート装置に
    おいて、エンドレスベルト(11)と熱融着性樹脂(1
    4)と被加工敷物(17)の順に重なった積層物を、加
    熱盤(12)とバックアップ材(13)の間に通し、当
    該熱融着性樹脂(14)を当該被加工敷物(17)の裏
    面に融着させ、当該熱融着性樹脂(14)からエンドレ
    スベルト(11)を剥離することを特徴とする敷物裏加
    工法。
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