JP2001259852A - スポット溶接ガンの加圧力可変装置 - Google Patents
スポット溶接ガンの加圧力可変装置Info
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- JP2001259852A JP2001259852A JP2000080374A JP2000080374A JP2001259852A JP 2001259852 A JP2001259852 A JP 2001259852A JP 2000080374 A JP2000080374 A JP 2000080374A JP 2000080374 A JP2000080374 A JP 2000080374A JP 2001259852 A JP2001259852 A JP 2001259852A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スポット溶接ガンにおいて電極間での加圧力
を可変とする場合、サーボガンでは高価であり、シリン
ダを駆動源とするものでは、実質的に2段階しか設定で
きず且つ加圧力の差が小さいという問題があった。 【解決手段】 直列配置の第1・第2の副シリンダS
1,S2と、第1・第2のピストンP1,P2と、共通
のピストンロッドLを備えた加圧用シリンダSを採用
し、アーム1,2の電極3,4が接近する方向に加圧用
シリンダSを駆動するべく作動流体を供給する第1流体
供給系(22,V1,C1)および第2流体供給系(2
4,21,C2)と、両電極3,4を離間させる戻し手
段(22,V1,C1,23)を備え、第1・第2の流
体供給系の少なくとも一方に、作動流体の供給圧力を選
択的に切替える圧力切替え手段21を備えたスポット溶
接ガンGの加圧力可変装置としたことにより、設備費の
低減を実現すると共に、少なくとも3段階で且つ充分な
差を有する加圧力を設定可能にした。
を可変とする場合、サーボガンでは高価であり、シリン
ダを駆動源とするものでは、実質的に2段階しか設定で
きず且つ加圧力の差が小さいという問題があった。 【解決手段】 直列配置の第1・第2の副シリンダS
1,S2と、第1・第2のピストンP1,P2と、共通
のピストンロッドLを備えた加圧用シリンダSを採用
し、アーム1,2の電極3,4が接近する方向に加圧用
シリンダSを駆動するべく作動流体を供給する第1流体
供給系(22,V1,C1)および第2流体供給系(2
4,21,C2)と、両電極3,4を離間させる戻し手
段(22,V1,C1,23)を備え、第1・第2の流
体供給系の少なくとも一方に、作動流体の供給圧力を選
択的に切替える圧力切替え手段21を備えたスポット溶
接ガンGの加圧力可変装置としたことにより、設備費の
低減を実現すると共に、少なくとも3段階で且つ充分な
差を有する加圧力を設定可能にした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対のアームに設
けた電極により被溶接物を挟んで抵抗溶接を行うスポッ
ト溶接ガンにおいて、溶接条件等に応じて両電極間での
加圧力を可変制御するのに用いられる加圧力可変装置に
関するものである。
けた電極により被溶接物を挟んで抵抗溶接を行うスポッ
ト溶接ガンにおいて、溶接条件等に応じて両電極間での
加圧力を可変制御するのに用いられる加圧力可変装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一対のアームに設けた電極により被溶接
物を挟んで抵抗溶接を行うスポット溶接ガンは周知であ
る。このようなスポット溶接ガンでは、材質や厚さなど
が異なる被溶接物を溶接する場合、その溶接条件に応じ
て両電極間での加圧力を変化させるようにしている。
物を挟んで抵抗溶接を行うスポット溶接ガンは周知であ
る。このようなスポット溶接ガンでは、材質や厚さなど
が異なる被溶接物を溶接する場合、その溶接条件に応じ
て両電極間での加圧力を変化させるようにしている。
【0003】従来、スポット溶接ガンの加圧力可変装置
としては、サーボガンを使用し、駆動源であるモータの
トルクを変化させることで両電極間での加圧力を可変と
したものや、アームを駆動源にエアシリンダを使用し、
供給する空気圧を変化させることで両電極間での加圧力
を可変としたものがあった。
としては、サーボガンを使用し、駆動源であるモータの
トルクを変化させることで両電極間での加圧力を可変と
したものや、アームを駆動源にエアシリンダを使用し、
供給する空気圧を変化させることで両電極間での加圧力
を可変としたものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来のスポット溶接ガンの加圧力可変装置にお
いて、サーボガンを使用した装置にあっては、専用のガ
ン本体に加えて駆動軸のコントローラやアンプ等を用い
ることから一般的に高価であり、例えば溶接ロボットと
ともに使用する場合には、ロボットの大幅な改造あるい
はサーボガン専用のロボットを用いる必要があるので、
設備費や維持費が高くつくという問題点があった。他
方、エアシリンダを使用した装置にあっては、サーボガ
ンを使用した装置に比べて設備費や維持費の低減が可能
となるが、加圧力の切替えが実質的に2段であるほか、
低加圧時の応答性が低くなると共に、2つの加圧力の差
が小さい(低加圧は高加圧の約6割)という問題点があ
り、このような問題点を解決することが課題であった。
たような従来のスポット溶接ガンの加圧力可変装置にお
いて、サーボガンを使用した装置にあっては、専用のガ
ン本体に加えて駆動軸のコントローラやアンプ等を用い
ることから一般的に高価であり、例えば溶接ロボットと
ともに使用する場合には、ロボットの大幅な改造あるい
はサーボガン専用のロボットを用いる必要があるので、
設備費や維持費が高くつくという問題点があった。他
方、エアシリンダを使用した装置にあっては、サーボガ
ンを使用した装置に比べて設備費や維持費の低減が可能
となるが、加圧力の切替えが実質的に2段であるほか、
低加圧時の応答性が低くなると共に、2つの加圧力の差
が小さい(低加圧は高加圧の約6割)という問題点があ
り、このような問題点を解決することが課題であった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記従来の課題に着目して成
されたもので、設備費や維持費を低く抑えることが可能
であって、加圧力を広い範囲で大きく切替えることがで
きると共に、低加圧時の応答性も良好であるスポット溶
接ガンの加圧力可変装置を提供することを目的としてい
る。
されたもので、設備費や維持費を低く抑えることが可能
であって、加圧力を広い範囲で大きく切替えることがで
きると共に、低加圧時の応答性も良好であるスポット溶
接ガンの加圧力可変装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるスポット
溶接ガンの加圧力可変装置は、請求項1として、電極を
設けた一対のアームとアームの駆動源である加圧用シリ
ンダを備えたスポット溶接ガンにおいて両電極間での加
圧力を可変制御する装置であって、加圧用シリンダは、
直列に設けた第1および第2の副シリンダと、第1およ
び第2の副シリンダ内で往復動する第1および第2のピ
ストンと、両ピストンを連結し且つアーム側に連結した
ピストンロッドを備えており、両電極が接近する方向に
加圧用シリンダを駆動するべく第1および第2の副シリ
ンダに作動流体を供給する第1および第2の流体供給系
と、両電極が離間する方向に加圧用シリンダを駆動する
戻し手段を備えると共に、第1および第2の流体供給系
のうちの少なくとも一方に、作動流体の供給圧力を選択
的に切替える圧力切替え手段を備えた構成とし、請求項
2として、第1および第2のピストンにおける作動流体
の受圧面積が異なる構成とし、請求項3として、第1お
よび第2のピストンのうちの受圧面積が小さいピストン
を収納した副シリンダに対する流体供給系を低加圧用と
し、受圧面積が大きいピストンを収納した副シリンダに
対する流体供給系を中加圧ないし高加圧用として圧力切
替え手段を備えた構成とし、請求項4として、戻し手段
が、両電極が離間する方向に加圧用シリンダを駆動する
べく第1および第2の副シリンダのうちの少なくとも一
方に作動流体を供給する手段である構成としており、上
記構成をもって従来の課題を解決するための手段として
いる。
溶接ガンの加圧力可変装置は、請求項1として、電極を
設けた一対のアームとアームの駆動源である加圧用シリ
ンダを備えたスポット溶接ガンにおいて両電極間での加
圧力を可変制御する装置であって、加圧用シリンダは、
直列に設けた第1および第2の副シリンダと、第1およ
び第2の副シリンダ内で往復動する第1および第2のピ
ストンと、両ピストンを連結し且つアーム側に連結した
ピストンロッドを備えており、両電極が接近する方向に
加圧用シリンダを駆動するべく第1および第2の副シリ
ンダに作動流体を供給する第1および第2の流体供給系
と、両電極が離間する方向に加圧用シリンダを駆動する
戻し手段を備えると共に、第1および第2の流体供給系
のうちの少なくとも一方に、作動流体の供給圧力を選択
的に切替える圧力切替え手段を備えた構成とし、請求項
2として、第1および第2のピストンにおける作動流体
の受圧面積が異なる構成とし、請求項3として、第1お
よび第2のピストンのうちの受圧面積が小さいピストン
を収納した副シリンダに対する流体供給系を低加圧用と
し、受圧面積が大きいピストンを収納した副シリンダに
対する流体供給系を中加圧ないし高加圧用として圧力切
替え手段を備えた構成とし、請求項4として、戻し手段
が、両電極が離間する方向に加圧用シリンダを駆動する
べく第1および第2の副シリンダのうちの少なくとも一
方に作動流体を供給する手段である構成としており、上
記構成をもって従来の課題を解決するための手段として
いる。
【0007】なお、上記請求項1における戻し手段は、
請求項4のように作動流体により加圧用シリンダを直接
的に駆動する手段とするほか、アームを介して加圧用シ
リンダを間接的に駆動する手段とすることもでき、この
場合、両電極が離間する方向にアームを付勢するスプリ
ングなどを用いることができる。
請求項4のように作動流体により加圧用シリンダを直接
的に駆動する手段とするほか、アームを介して加圧用シ
リンダを間接的に駆動する手段とすることもでき、この
場合、両電極が離間する方向にアームを付勢するスプリ
ングなどを用いることができる。
【0008】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるスポット溶接
ガンの加圧力可変装置では、加圧用シリンダの第1およ
び第2の副シリンダに対して、第1および第2の流体供
給系から空気あるいは油等の作動流体を供給し、第1お
よび第2のピストンとともに共通のピストンロッドを移
動させて少なくとも一方のアームを駆動し、両アームに
設けた電極間で被溶接物に抵抗溶接を行う。溶接後に
は、戻し手段により、両電極が離間する方向に加圧用シ
リンダを直接的あるいは間接的に駆動する。すなわち、
両電極が接近する方向に加圧用シリンダを駆動する手段
は、作動流体の回路構成のみである。また、両電極が離
間する方向に加圧用シリンダを駆動する手段は、作動流
体の回路構成にし得るほか、アームを付勢するスプリン
グといった簡単な装置も使用し得る。
ガンの加圧力可変装置では、加圧用シリンダの第1およ
び第2の副シリンダに対して、第1および第2の流体供
給系から空気あるいは油等の作動流体を供給し、第1お
よび第2のピストンとともに共通のピストンロッドを移
動させて少なくとも一方のアームを駆動し、両アームに
設けた電極間で被溶接物に抵抗溶接を行う。溶接後に
は、戻し手段により、両電極が離間する方向に加圧用シ
リンダを直接的あるいは間接的に駆動する。すなわち、
両電極が接近する方向に加圧用シリンダを駆動する手段
は、作動流体の回路構成のみである。また、両電極が離
間する方向に加圧用シリンダを駆動する手段は、作動流
体の回路構成にし得るほか、アームを付勢するスプリン
グといった簡単な装置も使用し得る。
【0009】ここで、当該加圧力可変装置では、第1お
よび第2の流体供給系のうちの少なくとも一方に、作動
流体の供給圧力を選択的に切替える圧力切替え手段を備
えており、例えば、第1流体供給系に圧力切替え手段が
無く、第2流体供給系に圧力切替え手段を備えたとする
と、第1流体供給系により第1副シリンダに作動流体を
供給した場合と、これに加えて第2流体供給系により第
2副シリンダに作動流体を供給した場合とで加圧用シリ
ンダの出力が異なり、さらに、第2流体供給系の圧力切
替え手段で作動流体の供給圧力を選択的に切替えること
によっても加圧用シリンダの出力が異なるので、電極間
での加圧力が少なくとも低加圧、中加圧および高加圧の
3段階となる。
よび第2の流体供給系のうちの少なくとも一方に、作動
流体の供給圧力を選択的に切替える圧力切替え手段を備
えており、例えば、第1流体供給系に圧力切替え手段が
無く、第2流体供給系に圧力切替え手段を備えたとする
と、第1流体供給系により第1副シリンダに作動流体を
供給した場合と、これに加えて第2流体供給系により第
2副シリンダに作動流体を供給した場合とで加圧用シリ
ンダの出力が異なり、さらに、第2流体供給系の圧力切
替え手段で作動流体の供給圧力を選択的に切替えること
によっても加圧用シリンダの出力が異なるので、電極間
での加圧力が少なくとも低加圧、中加圧および高加圧の
3段階となる。
【0010】しかも、直列に設けた第1および第2の副
シリンダに第1および第2のピストンを収納し、共通の
ピストンロッドにより出力を得るので、第1流体供給系
を作動させた場合と、これに加えて第2流体供給系を作
動させた場合とでは加圧用シリンダの大きな出力差すな
わち大きな加圧力の差が得られ、さらに、第2流体供給
系の圧力切替え手段の切替えによっても大きな加圧力の
差を得ることが可能となるほか、低加圧、中加圧および
高加圧いずれの加圧時にも作動の応答性が良いものとな
る。
シリンダに第1および第2のピストンを収納し、共通の
ピストンロッドにより出力を得るので、第1流体供給系
を作動させた場合と、これに加えて第2流体供給系を作
動させた場合とでは加圧用シリンダの大きな出力差すな
わち大きな加圧力の差が得られ、さらに、第2流体供給
系の圧力切替え手段の切替えによっても大きな加圧力の
差を得ることが可能となるほか、低加圧、中加圧および
高加圧いずれの加圧時にも作動の応答性が良いものとな
る。
【0011】本発明の請求項2に係わるスポット溶接ガ
ンの加圧力可変装置では、第1および第2のピストンに
おける作動流体の受圧面積を異なるものとしているの
で、これらのピストンを収納した第1および第2の副シ
リンダと、第1および第2の流体供給系ならびに圧力切
替え手段との組合わせにより、加圧用シリンダの出力す
なわち電極間での加圧力の設定をより多段階にし得るこ
ととなる。
ンの加圧力可変装置では、第1および第2のピストンに
おける作動流体の受圧面積を異なるものとしているの
で、これらのピストンを収納した第1および第2の副シ
リンダと、第1および第2の流体供給系ならびに圧力切
替え手段との組合わせにより、加圧用シリンダの出力す
なわち電極間での加圧力の設定をより多段階にし得るこ
ととなる。
【0012】本発明の請求項3に係わるスポット溶接ガ
ンの加圧力可変装置では、第1および第2のピストンの
うちの受圧面積が小さいピストンを収納した副シリンダ
に対する流体供給系を低加圧用としたので、低加圧時に
は、ピストンの抵抗が小さいことから応答性がより高い
ものとなる。また、受圧面積が大きいピストンを収納し
た副シリンダに対する流体供給系を中加圧ないし高加圧
用として圧力切替え手段を備えたので、低加圧、中加圧
および高加圧の各々の差を充分な大きさにし得ることと
なる。
ンの加圧力可変装置では、第1および第2のピストンの
うちの受圧面積が小さいピストンを収納した副シリンダ
に対する流体供給系を低加圧用としたので、低加圧時に
は、ピストンの抵抗が小さいことから応答性がより高い
ものとなる。また、受圧面積が大きいピストンを収納し
た副シリンダに対する流体供給系を中加圧ないし高加圧
用として圧力切替え手段を備えたので、低加圧、中加圧
および高加圧の各々の差を充分な大きさにし得ることと
なる。
【0013】本発明の請求項4に係わるスポット溶接ガ
ンの加圧力可変装置では、戻し手段により、第1および
第2の副シリンダのうちの少なくとも一方に作動流体を
供給して両電極が離間する方向に加圧用シリンダを駆動
する。したがって、両電極を接近および離間させる加圧
用シリンダの駆動が作動流体の回路構成のみで行われる
こととなる。また、戻し手段は、例えば切替え弁を用い
ることで流体供給系の一部を兼用することが可能であ
り、これにより構成が簡単なものとなる。
ンの加圧力可変装置では、戻し手段により、第1および
第2の副シリンダのうちの少なくとも一方に作動流体を
供給して両電極が離間する方向に加圧用シリンダを駆動
する。したがって、両電極を接近および離間させる加圧
用シリンダの駆動が作動流体の回路構成のみで行われる
こととなる。また、戻し手段は、例えば切替え弁を用い
ることで流体供給系の一部を兼用することが可能であ
り、これにより構成が簡単なものとなる。
【0014】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるスポット溶接
ガンの加圧力可変装置によれば、電極を設けた一対のア
ームとアームの駆動源である加圧用シリンダを備えたス
ポット溶接ガンにおいて両電極間での加圧力を可変制御
する装置として、第1および第2の副シリンダと、第1
および第2のピストンと、共通のピストンロッドを備え
た加圧用シリンダを採用すると共に、第1および第2の
流体供給系ならびに圧力切替え手段を採用したことか
ら、加圧用シリンダを駆動する手段が主として作動流体
の回路構成のみであって、比較的安価であり、設備費や
維持費を低く押えることができるうえに、簡単な構成で
あるにもかかわらず電極間での加圧力を少なくとも3段
階に設定することができ、また、加圧力の差を大きい範
囲で設定することができ、しかも、いずれの設定圧力で
作動させる場合にも良好な応答性を得ることができる。
これにより、異なる加圧力を要する溶接条件に広く対応
することができるほか、1回の溶接に要するサイクルタ
イムの短縮化等も可能となり、スポット溶接ガンの性能
を大幅に高めることができる。
ガンの加圧力可変装置によれば、電極を設けた一対のア
ームとアームの駆動源である加圧用シリンダを備えたス
ポット溶接ガンにおいて両電極間での加圧力を可変制御
する装置として、第1および第2の副シリンダと、第1
および第2のピストンと、共通のピストンロッドを備え
た加圧用シリンダを採用すると共に、第1および第2の
流体供給系ならびに圧力切替え手段を採用したことか
ら、加圧用シリンダを駆動する手段が主として作動流体
の回路構成のみであって、比較的安価であり、設備費や
維持費を低く押えることができるうえに、簡単な構成で
あるにもかかわらず電極間での加圧力を少なくとも3段
階に設定することができ、また、加圧力の差を大きい範
囲で設定することができ、しかも、いずれの設定圧力で
作動させる場合にも良好な応答性を得ることができる。
これにより、異なる加圧力を要する溶接条件に広く対応
することができるほか、1回の溶接に要するサイクルタ
イムの短縮化等も可能となり、スポット溶接ガンの性能
を大幅に高めることができる。
【0015】さらに、当該加圧力可変装置は、上記した
ように加圧用シリンダと主として回路構成から成るの
で、既存の溶接ロボットやスポット溶接ガンに対してわ
ずかな改造で適用することが可能であると共に、例えば
2段ストローク式のシリンダを駆動源とする溶接ガンに
も適用することが容易であり、これによっても設備費の
低減などに貢献することができ、また、圧力切替え手段
において加圧力の設定数を増減させることも容易にでき
る。
ように加圧用シリンダと主として回路構成から成るの
で、既存の溶接ロボットやスポット溶接ガンに対してわ
ずかな改造で適用することが可能であると共に、例えば
2段ストローク式のシリンダを駆動源とする溶接ガンに
も適用することが容易であり、これによっても設備費の
低減などに貢献することができ、また、圧力切替え手段
において加圧力の設定数を増減させることも容易にでき
る。
【0016】本発明の請求項2に係わるスポット溶接ガ
ンの加圧力可変装置によれば、請求項1と同様の効果を
得ることができるうえに、第1および第2のピストンに
おける作動流体の受圧面積を異なるものとしたから、こ
れらのピストンを収納した第1および第2の副シリンダ
と、第1および第2の流体供給系ならびに圧力切替え手
段との組合わせによって、電極間での加圧力をより多段
階に設定することができ、異なる加圧力を要する多くの
溶接条件により広く対応することができる。
ンの加圧力可変装置によれば、請求項1と同様の効果を
得ることができるうえに、第1および第2のピストンに
おける作動流体の受圧面積を異なるものとしたから、こ
れらのピストンを収納した第1および第2の副シリンダ
と、第1および第2の流体供給系ならびに圧力切替え手
段との組合わせによって、電極間での加圧力をより多段
階に設定することができ、異なる加圧力を要する多くの
溶接条件により広く対応することができる。
【0017】本発明の請求項3に係わるスポット溶接ガ
ンの加圧力可変装置によれば、請求項2と同様の効果を
得ることができるうえに、受圧面積が小さいピストンを
駆動する流体供給系を低加圧用としたことにより、低加
圧時における応答性をより高めることができ、また、受
圧面積が大きいピストンを駆動する流体供給系に圧力切
替え手段を加えて中加圧ないし高加圧用としたことによ
り、低加圧、中加圧および高加圧の各々の差を充分な範
囲で充分な大きさに設定することができる。
ンの加圧力可変装置によれば、請求項2と同様の効果を
得ることができるうえに、受圧面積が小さいピストンを
駆動する流体供給系を低加圧用としたことにより、低加
圧時における応答性をより高めることができ、また、受
圧面積が大きいピストンを駆動する流体供給系に圧力切
替え手段を加えて中加圧ないし高加圧用としたことによ
り、低加圧、中加圧および高加圧の各々の差を充分な範
囲で充分な大きさに設定することができる。
【0018】本発明の請求項4に係わるスポット溶接ガ
ンの加圧力可変装置によれば、請求項1〜3と同様の効
果を得ることができるうえに、作動流体を供給する戻し
手段の採用により、両電極を接近および離間させる加圧
用シリンダの駆動手段が作動流体の回路構成のみとな
り、設備費や維持費のさらなる低減を実現することがで
きると共に、両電極が離間する方向に加圧用シリンダを
駆動する際の応答性も高めることができ、さらに、戻し
手段は流体供給系の一部を兼用することが可能であっ
て、構成のさらなる簡略化も実現することができる。
ンの加圧力可変装置によれば、請求項1〜3と同様の効
果を得ることができるうえに、作動流体を供給する戻し
手段の採用により、両電極を接近および離間させる加圧
用シリンダの駆動手段が作動流体の回路構成のみとな
り、設備費や維持費のさらなる低減を実現することがで
きると共に、両電極が離間する方向に加圧用シリンダを
駆動する際の応答性も高めることができ、さらに、戻し
手段は流体供給系の一部を兼用することが可能であっ
て、構成のさらなる簡略化も実現することができる。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明に係わるスポ
ット溶接ガンの加圧力可変装置の一実施例を説明する。
ット溶接ガンの加圧力可変装置の一実施例を説明する。
【0020】図3に示すスポット溶接ガンGは、Xタイ
プと呼ばれるもので、一対のアーム1,2の同一側(図
中左側)の一端部に、対向する電極3,4を備えると共
に、両アーム1,2の中間部に、相手側に突出するブラ
ケット5,6を備え、両ブラケット5,6の先端部分に
おいて回動軸7により回動自在に連結してある。そし
て、図3中上側の一方のアーム1は、他端部に、駆動源
である加圧用シリンダSを備えている。図示の加圧用シ
リンダSの内部構造については、後述する他の実施例で
説明する。
プと呼ばれるもので、一対のアーム1,2の同一側(図
中左側)の一端部に、対向する電極3,4を備えると共
に、両アーム1,2の中間部に、相手側に突出するブラ
ケット5,6を備え、両ブラケット5,6の先端部分に
おいて回動軸7により回動自在に連結してある。そし
て、図3中上側の一方のアーム1は、他端部に、駆動源
である加圧用シリンダSを備えている。図示の加圧用シ
リンダSの内部構造については、後述する他の実施例で
説明する。
【0021】加圧用シリンダSは、一方のアーム1にお
いて、ピストンロッドLを図3中下側の他方のアーム2
側に向けた状態で設けてあって、ピストンロッドLの先
端には、リンク8の一端部が軸9を介して回動自在に連
結してある。また、リンク8の他端部は、別の軸10を
介して他方のアーム2に回動自在に連結してある。さら
に、他方のアーム2のブラケット6の先端には、両アー
ム1,2の他端側(図中右側)に突出した延出部11が
設けてあり、この延出部11と一方のアーム1の他端部
との間には、両電極3,4が離間する方向に力を付与す
るスプリング12が装着してある。
いて、ピストンロッドLを図3中下側の他方のアーム2
側に向けた状態で設けてあって、ピストンロッドLの先
端には、リンク8の一端部が軸9を介して回動自在に連
結してある。また、リンク8の他端部は、別の軸10を
介して他方のアーム2に回動自在に連結してある。さら
に、他方のアーム2のブラケット6の先端には、両アー
ム1,2の他端側(図中右側)に突出した延出部11が
設けてあり、この延出部11と一方のアーム1の他端部
との間には、両電極3,4が離間する方向に力を付与す
るスプリング12が装着してある。
【0022】上記のスポット溶接ガンGは、ピストンロ
ッドLが伸長する状態に加圧用シリンダSを駆動するこ
とにより、他方のアーム2を図中仮想線で示す状態から
実線で示す状態に至るまで回動させて両電極3,4を接
近させ、最終的に両電極3,4の間で図示しない被溶接
物を挟んで抵抗溶接する。その後は、ピストンロッドL
が収縮する状態に加圧用シリンダSを駆動することによ
り、他方のアーム2を逆に回動させて両電極3,4を離
間させる。このようなスポット溶接ガンGにおいて、両
電極3,4間での加圧力を可変制御するには、図1に示
す加圧力可変制御装置が用いられる。
ッドLが伸長する状態に加圧用シリンダSを駆動するこ
とにより、他方のアーム2を図中仮想線で示す状態から
実線で示す状態に至るまで回動させて両電極3,4を接
近させ、最終的に両電極3,4の間で図示しない被溶接
物を挟んで抵抗溶接する。その後は、ピストンロッドL
が収縮する状態に加圧用シリンダSを駆動することによ
り、他方のアーム2を逆に回動させて両電極3,4を離
間させる。このようなスポット溶接ガンGにおいて、両
電極3,4間での加圧力を可変制御するには、図1に示
す加圧力可変制御装置が用いられる。
【0023】すなわち、図1に示す加圧力可変制御装置
において、加圧用シリンダSは、いわゆるデュアルシリ
ンダと呼ばれるものであって、この実施例では作動流体
として空気を用いている。この加圧用シリンダSは、直
列に設けた第1および第2の副シリンダS1,S2と、
第1および第2の副シリンダS1,S2内で往復動する
第1および第2のピストンP1,P2と、両ピストンP
1,P2を連結するピストンロッドLを備えており、ピ
ストンロッドLは先述の如くリンク8を介して他方のア
ーム2に連結されている。
において、加圧用シリンダSは、いわゆるデュアルシリ
ンダと呼ばれるものであって、この実施例では作動流体
として空気を用いている。この加圧用シリンダSは、直
列に設けた第1および第2の副シリンダS1,S2と、
第1および第2の副シリンダS1,S2内で往復動する
第1および第2のピストンP1,P2と、両ピストンP
1,P2を連結するピストンロッドLを備えており、ピ
ストンロッドLは先述の如くリンク8を介して他方のア
ーム2に連結されている。
【0024】ここで、加圧用シリンダSにおいて、ピス
トンロッドLが突出する側(図1の右側)を先端とし、
その反対側を基端とすると、先端側である第1副シリン
ダS1内における第1ピストンP1の受圧面積A1は、
第2副シリンダS2内における第2ピストンP2の受圧
面積A2よりも小さいものとなっている。例えば、第1
ピストンP1の受圧面積A1は70cm2であり、第2
ピストンP2の受圧面積A2は78cm2である。
トンロッドLが突出する側(図1の右側)を先端とし、
その反対側を基端とすると、先端側である第1副シリン
ダS1内における第1ピストンP1の受圧面積A1は、
第2副シリンダS2内における第2ピストンP2の受圧
面積A2よりも小さいものとなっている。例えば、第1
ピストンP1の受圧面積A1は70cm2であり、第2
ピストンP2の受圧面積A2は78cm2である。
【0025】また、第1副シリンダS1において、第1
ピストンP1の先端側の圧力室aは、大気に開放されて
おり、第1ピストンP1の基端側の圧力室bは、後述す
る第1流体供給系に接続してある。さらに、第2ピスト
ンP2の先端側の圧力室cは、後述する戻し手段に接続
してあり、第2ピストンP2の基端側の圧力室dは、後
述する第2流体供給系に接続してある。
ピストンP1の先端側の圧力室aは、大気に開放されて
おり、第1ピストンP1の基端側の圧力室bは、後述す
る第1流体供給系に接続してある。さらに、第2ピスト
ンP2の先端側の圧力室cは、後述する戻し手段に接続
してあり、第2ピストンP2の基端側の圧力室dは、後
述する第2流体供給系に接続してある。
【0026】そして、加圧力可変制御装置は、加圧用シ
リンダSと空気の供給源20との間に、第1副シリンダ
S1の圧力室bに作動流体を供給する第1流体供給系
と、第2副シリンダS2の圧力室dに作動流体を供給す
る第2流体供給系と、第2副シリンダS2の圧力室cに
作動流体を供給する戻し手段を備えると共に、第2流体
供給系に、作動流体の供給圧力を選択的に切替える圧力
切替え手段21を備えている。
リンダSと空気の供給源20との間に、第1副シリンダ
S1の圧力室bに作動流体を供給する第1流体供給系
と、第2副シリンダS2の圧力室dに作動流体を供給す
る第2流体供給系と、第2副シリンダS2の圧力室cに
作動流体を供給する戻し手段を備えると共に、第2流体
供給系に、作動流体の供給圧力を選択的に切替える圧力
切替え手段21を備えている。
【0027】第1流体供給系は、供給源20から第1副
シリンダS1の圧力室bに通じる配管22を備えると共
に、供給源20からの作動流体の圧力を調整する第1減
圧弁V1と、当該第1流体供給系の配管22と第2副シ
リンダS2の圧力室cに接続した戻し手段の配管23と
を切替える第1切替え弁C1を備えている。したがっ
て、戻し手段は、第1流体供給系の配管22の一部、第
1減圧弁V1および第1切替え弁C1を兼用しており、
これにより構成が簡単なものとなっている。
シリンダS1の圧力室bに通じる配管22を備えると共
に、供給源20からの作動流体の圧力を調整する第1減
圧弁V1と、当該第1流体供給系の配管22と第2副シ
リンダS2の圧力室cに接続した戻し手段の配管23と
を切替える第1切替え弁C1を備えている。したがっ
て、戻し手段は、第1流体供給系の配管22の一部、第
1減圧弁V1および第1切替え弁C1を兼用しており、
これにより構成が簡単なものとなっている。
【0028】第2流体供給系は、供給源20から圧力切
替え手段21を介して第2副シリンダS2の圧力室dに
通じる配管24を備えると共に、圧力切替え手段21と
第2副シリンダS2との間に、配管24と大気側との間
を切替える第2切替え弁C2を備えている。また、圧力
切替え手段21は、供給源20からの配管を2つに分け
る分岐管25を備えると共に、分岐管25の両流路25
a,25bに、第2および第3の減圧弁V2,V3を備
え、さらに、第2副シリンダS2に至る配管24に対し
て両流路25a,25bを切替える第3切替え弁C3を
備えている。
替え手段21を介して第2副シリンダS2の圧力室dに
通じる配管24を備えると共に、圧力切替え手段21と
第2副シリンダS2との間に、配管24と大気側との間
を切替える第2切替え弁C2を備えている。また、圧力
切替え手段21は、供給源20からの配管を2つに分け
る分岐管25を備えると共に、分岐管25の両流路25
a,25bに、第2および第3の減圧弁V2,V3を備
え、さらに、第2副シリンダS2に至る配管24に対し
て両流路25a,25bを切替える第3切替え弁C3を
備えている。
【0029】ここで、加圧力可変装置では、小さい受圧
面積A1を有する第1ピストンP1を収納した第1副シ
リンダS1に対して、作動流体を供給する第1流体供給
系を低加圧用としており、大きい受圧面積A2を有する
第2ピストンP2を収納した第2副シリンダS2に対し
て、作動流体を供給する第2流体供給系を中加圧ないし
高加圧用としている。より具体的には、第1減圧弁V1
を低加圧用として設定圧力を例えば274KPaとし、
第2減圧弁V1を中加圧用として設定圧力を例えば24
5KPaとし、第3減圧弁V3を高加圧用として設定圧
力を例えば490KPaとしている。
面積A1を有する第1ピストンP1を収納した第1副シ
リンダS1に対して、作動流体を供給する第1流体供給
系を低加圧用としており、大きい受圧面積A2を有する
第2ピストンP2を収納した第2副シリンダS2に対し
て、作動流体を供給する第2流体供給系を中加圧ないし
高加圧用としている。より具体的には、第1減圧弁V1
を低加圧用として設定圧力を例えば274KPaとし、
第2減圧弁V1を中加圧用として設定圧力を例えば24
5KPaとし、第3減圧弁V3を高加圧用として設定圧
力を例えば490KPaとしている。
【0030】上記構成を備えたスポット溶接ガンGの加
圧力可変装置は、図1の状態では一対のアーム1,2の
電極3,4が互いに離間している。そして、溶接を行う
に際して、低加圧で作動させる場合には、第1切替え弁
C1を切替えて、戻し手段の配管23を大気開放にする
と共に、供給源20と第1副シリンダS1の圧力室bに
至る配管22とを連通させる。これにより、第1副シリ
ンダS1の圧力室bに第1減圧弁V1で圧力調整された
作動流体が供給され、その圧力により第1ピストンP1
が第2ピストンP2およびピストンロッドLを伴ってシ
リンダ先端側に移動し、他方のアーム2を回動させて両
電極3,4を接近させる。このとき、第1ピストンP1
の受圧面積A1が70cm2で、第1減圧弁V1の設定
圧力が274KPaである場合、両電極3,4間での加
圧力は1960N程度となる。
圧力可変装置は、図1の状態では一対のアーム1,2の
電極3,4が互いに離間している。そして、溶接を行う
に際して、低加圧で作動させる場合には、第1切替え弁
C1を切替えて、戻し手段の配管23を大気開放にする
と共に、供給源20と第1副シリンダS1の圧力室bに
至る配管22とを連通させる。これにより、第1副シリ
ンダS1の圧力室bに第1減圧弁V1で圧力調整された
作動流体が供給され、その圧力により第1ピストンP1
が第2ピストンP2およびピストンロッドLを伴ってシ
リンダ先端側に移動し、他方のアーム2を回動させて両
電極3,4を接近させる。このとき、第1ピストンP1
の受圧面積A1が70cm2で、第1減圧弁V1の設定
圧力が274KPaである場合、両電極3,4間での加
圧力は1960N程度となる。
【0031】このように、低加圧時に、小さい受圧面積
A1を有する第1ピストンP1を作動させれば、ピスト
ンの抵抗が小さいことから作動の応答性がより高いもの
となる。そして、溶接後には、第1切替え弁C1を図1
に示す元の状態に切替えることにより、第1副シリンダ
S1の圧力室bを大気開放にすると共に、戻し手段の配
管23を通して第2副シリンダS2の圧力室cに作動流
体を供給する。これにより、第2ピストンP2が第1ピ
ストンP1およびピストンロッドLを伴ってシリンダ基
端側に移動し、他方のアーム2を逆に回動させて両電極
3,4を速やかに離間させる。
A1を有する第1ピストンP1を作動させれば、ピスト
ンの抵抗が小さいことから作動の応答性がより高いもの
となる。そして、溶接後には、第1切替え弁C1を図1
に示す元の状態に切替えることにより、第1副シリンダ
S1の圧力室bを大気開放にすると共に、戻し手段の配
管23を通して第2副シリンダS2の圧力室cに作動流
体を供給する。これにより、第2ピストンP2が第1ピ
ストンP1およびピストンロッドLを伴ってシリンダ基
端側に移動し、他方のアーム2を逆に回動させて両電極
3,4を速やかに離間させる。
【0032】次に、中加圧で作動させる場合には、第1
流体供給系における第1切替え弁C1を切替えるのに加
えて、第2流体供給系の第2切替え弁C2も切替える。
これにより、圧力切替え手段21における第2減圧弁V
2で圧力調整された作動流体が、第3切替え弁C3およ
び第2切替え弁C2を介して第2副シリンダS2の圧力
室dに供給され、その圧力により第1および第2のピス
トンP1,P2がピストンロッドLを伴ってシリンダ先
端側に移動し、他方のアーム2を回動させて両電極3,
4を接近させる。このとき、第2ピストンP2の受圧面
積A1が78cm2で、第2減圧弁V2の設定圧力が2
45Paである場合、両電極3,4間での加圧力は、第
1および第2の流体供給系による加圧の合計で3920
N程度となる。なお、溶接後に戻し手段を作動させる際
には、第1切替え弁C1の切替えと共に、第2切替え弁
C2を大気開放に切替える。
流体供給系における第1切替え弁C1を切替えるのに加
えて、第2流体供給系の第2切替え弁C2も切替える。
これにより、圧力切替え手段21における第2減圧弁V
2で圧力調整された作動流体が、第3切替え弁C3およ
び第2切替え弁C2を介して第2副シリンダS2の圧力
室dに供給され、その圧力により第1および第2のピス
トンP1,P2がピストンロッドLを伴ってシリンダ先
端側に移動し、他方のアーム2を回動させて両電極3,
4を接近させる。このとき、第2ピストンP2の受圧面
積A1が78cm2で、第2減圧弁V2の設定圧力が2
45Paである場合、両電極3,4間での加圧力は、第
1および第2の流体供給系による加圧の合計で3920
N程度となる。なお、溶接後に戻し手段を作動させる際
には、第1切替え弁C1の切替えと共に、第2切替え弁
C2を大気開放に切替える。
【0033】次に、高加圧で作動させる場合には、第1
流体供給系の第1切替え弁C1と第2流体供給系の第2
切替え弁C2を切替えるのに加えて、第2流体供給系の
圧力切替え手段21の第3切替え弁C3も切替える。こ
れにより、圧力切替え手段21の第3減圧弁V3で圧力
調整された作動流体が、第3切替え弁C3および第2切
替え弁C2を介して第2副シリンダS2の圧力室dに供
給され、その圧力により第1および第2のピストンP
1,P2がピストンロッドLを伴ってシリンダ先端側に
移動し、他方のアーム2を回動させて両電極3,4を接
近させる。このとき、第2ピストンP2の受圧面積A1
が78cm2で、第3減圧弁V3の設定圧力が490P
aである場合、両電極3,4間での加圧力は、第1およ
び第2の流体供給系による加圧の合計で5880N程度
となる。なお、溶接後に戻し手段を作動させる際には、
第1切替え弁C1の切替えと共に、第2切替え弁C2を
大気開放に切替え、第3切替え弁C1を適宜切替える。
流体供給系の第1切替え弁C1と第2流体供給系の第2
切替え弁C2を切替えるのに加えて、第2流体供給系の
圧力切替え手段21の第3切替え弁C3も切替える。こ
れにより、圧力切替え手段21の第3減圧弁V3で圧力
調整された作動流体が、第3切替え弁C3および第2切
替え弁C2を介して第2副シリンダS2の圧力室dに供
給され、その圧力により第1および第2のピストンP
1,P2がピストンロッドLを伴ってシリンダ先端側に
移動し、他方のアーム2を回動させて両電極3,4を接
近させる。このとき、第2ピストンP2の受圧面積A1
が78cm2で、第3減圧弁V3の設定圧力が490P
aである場合、両電極3,4間での加圧力は、第1およ
び第2の流体供給系による加圧の合計で5880N程度
となる。なお、溶接後に戻し手段を作動させる際には、
第1切替え弁C1の切替えと共に、第2切替え弁C2を
大気開放に切替え、第3切替え弁C1を適宜切替える。
【0034】このように、上記の実施例で説明したスポ
ット溶接ガンGの加圧力可変装置では、両電極3,4が
接近離間するように加圧用シリンダSを駆動する手段
が、作動流体の回路構成のみとなっているので、例えば
高価なサーボガンを使用する場合に比べて設備費を大幅
に低減し得ると共に、既存のスポット溶接ガンや溶接ロ
ボットに適用することも容易であり、両電極3,4間で
の加圧力を低加圧(1960N)、中加圧(3920
N)および高加圧(5880N)の3段階にすることが
できるうえに、加圧力の差を充分に得ることができる。
また、圧力切替え手段21における分岐数を増加した
り、第1流体供給系にも圧力切替え手段21を備えたり
すれば、加圧力の設定をより多段階にすることが容易で
ある。
ット溶接ガンGの加圧力可変装置では、両電極3,4が
接近離間するように加圧用シリンダSを駆動する手段
が、作動流体の回路構成のみとなっているので、例えば
高価なサーボガンを使用する場合に比べて設備費を大幅
に低減し得ると共に、既存のスポット溶接ガンや溶接ロ
ボットに適用することも容易であり、両電極3,4間で
の加圧力を低加圧(1960N)、中加圧(3920
N)および高加圧(5880N)の3段階にすることが
できるうえに、加圧力の差を充分に得ることができる。
また、圧力切替え手段21における分岐数を増加した
り、第1流体供給系にも圧力切替え手段21を備えたり
すれば、加圧力の設定をより多段階にすることが容易で
ある。
【0035】図2は、本発明に係わるスポット溶接ガン
の加圧力可変装置の他の実施例を説明する図である。こ
の実施例では、2段ストローク式の加圧用シリンダに適
用した場合を例示している。なお、先の実施例と同一の
構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
の加圧力可変装置の他の実施例を説明する図である。こ
の実施例では、2段ストローク式の加圧用シリンダに適
用した場合を例示している。なお、先の実施例と同一の
構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0036】2段ストローク式の加圧用シリンダSは、
図4に示すように、第2副シリンダS2内に、有底円筒
状の第3ピストンP3を備え、第3ピストンP3の内側
に第2ピストンP2を摺動自在に収容した構成になって
いる。したがって、図2に示すように、第2副シリンダ
S2においては、第2ピストンP2のシリンダ基端側の
圧力室dが第3ピストンP3内に形成されていて、第2
流体供給系からの作動流体が第3ピストンP3内の圧力
室dに供給されるようになっており、第3ピストンP3
のシリンダ基端側には新たな圧力室eが形成されてい
る。そして、第3ピストンP3のシリンダ基端側の圧力
室eには、供給源20との間に初期切替え弁CFを設け
た配管26が接続してある。なお、この実施例では、第
1ピストンP1よりも第2ピストンP2の直径が小さい
ものとなっている。
図4に示すように、第2副シリンダS2内に、有底円筒
状の第3ピストンP3を備え、第3ピストンP3の内側
に第2ピストンP2を摺動自在に収容した構成になって
いる。したがって、図2に示すように、第2副シリンダ
S2においては、第2ピストンP2のシリンダ基端側の
圧力室dが第3ピストンP3内に形成されていて、第2
流体供給系からの作動流体が第3ピストンP3内の圧力
室dに供給されるようになっており、第3ピストンP3
のシリンダ基端側には新たな圧力室eが形成されてい
る。そして、第3ピストンP3のシリンダ基端側の圧力
室eには、供給源20との間に初期切替え弁CFを設け
た配管26が接続してある。なお、この実施例では、第
1ピストンP1よりも第2ピストンP2の直径が小さい
ものとなっている。
【0037】上記の加圧用シリンダSは、溶接を行うに
際して、まず初期切替え弁CFを大気開放から切替える
ことにより、作動流体を第2副シリンダS2の圧力室e
に供給し、その圧力により第3ピストンP3が移動する
のに伴って、第1および第2のピストンP1,P2なら
びにピストンロッドLが第1段階まで移動する。このと
き、第3ピストンP3は、図3に示す如く開口端部が第
1および第2の副シリンダS1,S2の隔壁Dに当接す
るまで移動し、両電極3,4は、所定間隔となる位置ま
で接近する。
際して、まず初期切替え弁CFを大気開放から切替える
ことにより、作動流体を第2副シリンダS2の圧力室e
に供給し、その圧力により第3ピストンP3が移動する
のに伴って、第1および第2のピストンP1,P2なら
びにピストンロッドLが第1段階まで移動する。このと
き、第3ピストンP3は、図3に示す如く開口端部が第
1および第2の副シリンダS1,S2の隔壁Dに当接す
るまで移動し、両電極3,4は、所定間隔となる位置ま
で接近する。
【0038】そして、シリンダロッドLが所定量移動し
たことを図2に示すリミットスイッチ27で検出する
と、当該加圧力可変装置における第1切替え弁C1の切
替えが行われ、また、要求される加圧力に応じて第2さ
らには第3の切替え弁C2,C3の切替えが行われ、第
1および第2のピストンP1,P2ならびにピストンロ
ッドLが第2段階まで移動する。これにより、両電極
3,4が接近し且つその間で所定の加圧力が得られる。
たことを図2に示すリミットスイッチ27で検出する
と、当該加圧力可変装置における第1切替え弁C1の切
替えが行われ、また、要求される加圧力に応じて第2さ
らには第3の切替え弁C2,C3の切替えが行われ、第
1および第2のピストンP1,P2ならびにピストンロ
ッドLが第2段階まで移動する。これにより、両電極
3,4が接近し且つその間で所定の加圧力が得られる。
【0039】このように、本発明に係わるスポット溶接
ガンの加圧力可変装置は、2段ストローク式の加圧用シ
リンダSにも簡単に適用することができ、この場合にお
いても先の実施例と同様の作用および効果を得ることが
できる。
ガンの加圧力可変装置は、2段ストローク式の加圧用シ
リンダSにも簡単に適用することができ、この場合にお
いても先の実施例と同様の作用および効果を得ることが
できる。
【0040】なお、上記各実施例においては、いずれも
加圧力を低加圧、中加圧および高加圧の3段階に設定し
た場合を説明したが、第1および第2のピストンP1,
P2における作動流体の受圧面積を異なるものとし、第
1および第2の副シリンダS1,S2と各流体供給系な
らびに圧力切替え手段21との組合わせや、圧力切替え
手段21における設定数を適宜変更すれば、電極3,4
間での加圧力をより多段階に設定することが可能であ
る。また、上記各実施例では、Xタイプのスポット溶接
ガンを例示したが、Cタイプ等の他の形式のスポット溶
接ガンにも当然適用することができる。
加圧力を低加圧、中加圧および高加圧の3段階に設定し
た場合を説明したが、第1および第2のピストンP1,
P2における作動流体の受圧面積を異なるものとし、第
1および第2の副シリンダS1,S2と各流体供給系な
らびに圧力切替え手段21との組合わせや、圧力切替え
手段21における設定数を適宜変更すれば、電極3,4
間での加圧力をより多段階に設定することが可能であ
る。また、上記各実施例では、Xタイプのスポット溶接
ガンを例示したが、Cタイプ等の他の形式のスポット溶
接ガンにも当然適用することができる。
【図1】本発明に係わるスポット溶接ガンの加圧力可変
装置の一実施例を示す説明図である。
装置の一実施例を示す説明図である。
【図2】本発明に係わるスポット溶接ガンの加圧力可変
装置の他の実施例を示す説明図である。
装置の他の実施例を示す説明図である。
【図3】スポット溶接ガンを説明する側面図である。
【図4】2段ストローク式の加圧用シリンダを示す断面
図(a)、および反ピストンロッド側の正面図(b)で
ある。
図(a)、および反ピストンロッド側の正面図(b)で
ある。
C1〜C3 第1〜第3の切替え弁 G スポット溶接ガン L ピストンロッド P1 P2 第1および第2のピストン S 加圧用シリンダ S1 S2 第1および第2の副シリンダ V1〜V3 第1〜第3の減圧弁 1 2 アーム 3 4 電極 21 圧力切替え手段 22〜24 配管 25 分岐管 (22,V1,C1…第1流体供給系) (24,21,C2…第2流体供給系) (22,V1,C1,23…戻し手段)
Claims (4)
- 【請求項1】 電極を設けた一対のアームとアームの駆
動源である加圧用シリンダを備えたスポット溶接ガンに
おいて両電極間での加圧力を可変制御する装置であっ
て、加圧用シリンダは、直列に設けた第1および第2の
副シリンダと、第1および第2の副シリンダ内で往復動
する第1および第2のピストンと、両ピストンを連結し
且つアーム側に連結したピストンロッドを備えており、
両電極が接近する方向に加圧用シリンダを駆動するべく
第1および第2の副シリンダに作動流体を供給する第1
および第2の流体供給系と、両電極が離間する方向に加
圧用シリンダを駆動する戻し手段を備えると共に、第1
および第2の流体供給系のうちの少なくとも一方に、作
動流体の供給圧力を選択的に切替える圧力切替え手段を
備えたことをを特徴とするスポット溶接ガンの加圧力可
変装置。 - 【請求項2】 第1および第2のピストンにおける作動
流体の受圧面積が異なることを特徴とする請求項1に記
載のスポット溶接ガンの加圧力可変装置。 - 【請求項3】 第1および第2のピストンのうちの受圧
面積が小さいピストンを収納した副シリンダに対する流
体供給系を低加圧用とし、受圧面積が大きいピストンを
収納した副シリンダに対する流体供給系を中加圧ないし
高加圧用として圧力切替え手段を備えたことを特徴とす
る請求項2に記載のスポット溶接ガンの加圧力可変装
置。 - 【請求項4】 戻し手段が、両電極が離間する方向に加
圧用シリンダを駆動するべく第1および第2の副シリン
ダのうちの少なくとも一方に作動流体を供給する手段で
あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
スポット溶接ガンの加圧力可変装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000080374A JP2001259852A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | スポット溶接ガンの加圧力可変装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000080374A JP2001259852A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | スポット溶接ガンの加圧力可変装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001259852A true JP2001259852A (ja) | 2001-09-25 |
Family
ID=18597484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000080374A Pending JP2001259852A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | スポット溶接ガンの加圧力可変装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001259852A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100471213B1 (ko) * | 2001-12-18 | 2005-03-08 | 현대자동차주식회사 | 스폿 용접용 로봇 시스템의 용접팁 구동장치 |
CN100534694C (zh) * | 2007-09-24 | 2009-09-02 | 浙江巨力电机成套设备有限公司 | 单气缸双作用式点焊机焊机头 |
CN115945838A (zh) * | 2023-03-09 | 2023-04-11 | 河北化工医药职业技术学院 | 罐型化工设备的焊接设备 |
-
2000
- 2000-03-22 JP JP2000080374A patent/JP2001259852A/ja active Pending
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KR100471213B1 (ko) * | 2001-12-18 | 2005-03-08 | 현대자동차주식회사 | 스폿 용접용 로봇 시스템의 용접팁 구동장치 |
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