JP2001259347A - 被覆剥離型除湿剤 - Google Patents

被覆剥離型除湿剤

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JP2001259347A
JP2001259347A JP2000078645A JP2000078645A JP2001259347A JP 2001259347 A JP2001259347 A JP 2001259347A JP 2000078645 A JP2000078645 A JP 2000078645A JP 2000078645 A JP2000078645 A JP 2000078645A JP 2001259347 A JP2001259347 A JP 2001259347A
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permeable film
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Yuichi Tanaka
雄一 田中
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ST Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿剤をより経済性高く提供するために、透
湿性の高い包装を簡便に行う方法を提供すること。 【解決手段】 潮解性塩類を、難透湿性フィルムと透湿
性フィルムの二重構造を有するシートの、透湿性フィル
ム面を内側にして形成した袋体に充填してなり、使用時
に難透湿性フィルムを剥離することを特徴とする被覆剥
離型除湿剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆剥離型除湿剤
に関し、更に詳細には吸湿性物質である潮解性塩類を、
表側が難透湿性フィルム、内側が透湿性フィルムである
二重構造の袋体に充填し、使用時に表側の難透湿性フィ
ルムを剥離して使用する被覆剥離型除湿剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、吸湿性物質を透湿性フィルム
の袋体に充填した除湿剤が提供されているが、このよう
な除湿剤においては、包装に十分な注意を払う必要があ
った。すなわち、流通段階で吸湿剤が吸湿してしまえば
その商品価値は全くなくなってしまうので、難透湿性材
料で包装する必要があった。
【0003】このような難透湿性材料での包装は、除湿
剤の製造とは別工程で行われ、かつ、完全なものである
ことが要求されるため、まず、難透湿性包材で袋を作成
し、この袋内に吸湿剤を入れ、次いで口を塞ぐという行
程が必要となり、コストが高くなるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、除湿剤をより
経済性高く提供するために、難透湿性包装を簡便に行う
方法の提供が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく除湿剤の製造の各工程を検討していたとこ
ろ、従来、除湿剤の透湿性フィルムとして検討されてい
た厚さ20μm〜50μmの熱可塑性透湿性のポリウレ
タンフィルムや、これにポリアミドもしくはポリアミノ
酸を加えて得たフィルム、または熱可塑性透湿性のポリ
エステルにポリアルキレングリコールを加えて得たフィ
ルムは、伸び率が300%以上であり、従ってこれらの
フィルム単独ではフィルムロールからの引き出し時にフ
ィルムが伸びてしまい加工速度や加工方法が制限され、
シール部にシワを発生させることなく通常に充填や製袋
を行うことはきわめて困難であることが判明した。その
ため一般に、上記のような熱可塑性透湿性フィルムはフ
ィルムの成形時の成形フィルム兼袋体成形時の加工用フ
ィルム(以下、成形−加工用フィルムという)と併せる
ことにより、加工性を向上している。そこでこの成形−
加工用フィルムとして難透湿性フィルムを用い、これを
使用時に剥離するようにすれば難透湿性包装とすること
ができることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明は、潮解性塩類を、難透湿
性フィルムと透湿性フィルムの二重構造を有するシート
の、透湿性フィルム面を内側にして形成した袋体に充填
してなり、使用時に難透湿性フィルムを剥離することを
特徴とする被覆剥離型除湿剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の被覆剥離型除湿剤におい
て使用される、難透湿性フィルムと透湿性フィルムの二
重構造を有するシート(以下、「二重構造シート」とい
う)は、前記したように透湿性フィルムの成形時の成形
−加工用フィルムとして難透湿性フィルムを用いること
により得られるが、必ずしもこの方法によるものに限ら
れず、難透湿性ではないフィルムを用いて成形後このフ
ィルムを剥離し、後処理により別の難透湿性フィルムを
貼り合わせたものや、難透湿性ではないフィルムを用い
て成形後、成形−加工用フィルム上面に難透湿性フィル
ムを貼り合わせたもの等でも良い。
【0008】この二重構造シートを形成するフィルムの
うち、透湿性フィルムとしては、その透湿度が、300
g/m2・日以上のものであり、特に500〜5000
g/m2・日程度が望ましい。また、その引張強度は、
200kg・f/cm以上であることが好ましい。こ
のような透湿度を有するフィルムとしては、微多孔性フ
ィルムや無孔透湿性フィルムが挙げられるが、微多孔フ
ィルムは外部から界面活性成分が付着した場合、表面張
力が減少し、しみ出しを誘発する可能性があることか
ら、無孔透湿性フィルムがより好ましい。
【0009】この無孔透湿性フィルムの例としては、熱
可塑性ポリエーテルウレタンフィルム、熱可塑性ポリエ
ステルウレタンフィルムや、熱可塑性ポリウレタンにポ
リアミド、ポリアミノ酸を混合したフィルム等が挙げら
れる。また、別の例として、ポリエステルとポリアルキ
レンオキサイドグリコールからなるフィルム等を挙げる
こともできる。更に、これらのポリウレタンや、ポリエ
ステルを紙、不織布、ワリフ、有孔ポリフィルムと貼り
合わせたものや、これらのポリウレタンや、ポリエステ
ルを紙、不織布等に塗布して皮膜化したものを利用する
こともできる。
【0010】一方、二重構造シートを形成するフィルム
のうち、難透湿性フィルムとしては水蒸気透過度10g
/m2 ・日以下のものであり、特に5g/m2 ・日以下
が望ましい。この難透湿性フィルムの透湿性フィルムに
接する面に使用する素材は、透湿性フィルムの熱溶着温
度において、同フィルムと実質的に溶着性を示さないこ
とが必要であり、難透湿性である成形−加工用フィルム
は、フィルム加工時に張力がかかることから、300%
以下の伸び率を示すものであることが望ましい。
【0011】上記のような性質を有する難透湿性フィル
ムの例としては、延伸ポリプロピレン(OPP)/未延
伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリ塩化ビニリデンコート(K−)P
ET、PET/ポリエチレン(PE)、K−PET/P
E、K−OPP、K−OPP/CPP、PET/CP
P、K−PET/CPP、シリカ蒸着(GL−)PE
T、GL−PET/PE、アルミナ蒸着(VM−)PE
T、VM−PET/PE、GL−PET/CPP、VM
−PET/CPP、延伸ナイロン(ONY)/PE、K
−ONY/PE、等を挙げることができ、この中から熱
溶着温度において無孔透湿性フィルムと溶着性を示さな
い材料を選択すればよい。また、難透湿性ではないフィ
ルムを成形−加工用フィルムとして用いて無孔透湿性フ
ィルムを成形後、後処理により成形−加工用フィルム側
に別の難透湿性フィルムを貼り合わせる場合では、OP
P、K−OPP、PET、K−PET、GL−PET、
VM−PET、ONY、K−ONY等を用い、これをラ
ミネートすればよい。
【0012】本発明の二重構造シートの調製は、透湿性
フィルムを成形するときの成形−加工用フィルムとして
難透湿性フィルムを用ることにより容易に行うことがで
きる。すなわち、例えば熱可塑性ウレタンフィルムは、
物理的な孔はないけれども水蒸気を透過する無孔透湿性
フィルムであるが、このものは伸び率が高いため、一般
には、ポリオレフィンをコーティングした紙の様な成形
−加工用フィルム上にエクストルーダーするか、成形−
加工用フィルムを形成するポリマーと共にインフレーシ
ョンを行うことにより、一体に加工される。また、別の
方法としては、ポリオレフィンをコーティングした紙製
の成形−加工用フィルム上にポリウレタン樹脂溶液を数
回うす引きコーティングしフィルムを作成する方法を採
用することもできる。そして、従来技術においてこれら
のフィルムを除湿剤用途の使用に試みる場合には、この
成形−加工用フィルムと一体のままで製袋、薬剤充填、
閉口され、成形−加工用フィルムを剥離したのち、難透
湿性フィルムで包装され製品化されるが、本発明の成形
−加工用フィルムとして前記の難透湿性フィルムを選択
した二重構造を有するシートを用いることにより、その
まま難透湿性能を備えた二重構造シートを得ることがで
き、製品化できるのである。
【0013】斯くして得られる二重構造シートを用いて
袋体を形成するには、このシートの透湿性フィルムを内
面とし、潮解性塩類を充填後、通常の手段、例えば熱シ
ール等によって所望の袋体の形に接合すればよい。この
袋体は、全体を二重構造により形成しても良いが、部分
的、例えば一面のみ二重構造シートとし、他面を難透湿
性シートで形成しても良い。難透湿性シートとしては、
前述フィルムの内、無孔透湿性フィルムと熱溶着性を示
すものを選択すれば良い。また、無孔透湿性フィルムに
ウレタンを選択した場合では、上記フィルムのPET、
ONY層、あるいはUTXシリーズ(ユニチカ株式会社
製)等の低吸水ナイロン樹脂フィルムに、サンプレンI
Bシリーズ(三洋化成社製)、LPファイン(東洋イン
キ社製)等のウレタン系インキ用樹脂をグラビア印刷に
よりコーティングしたり、レイファンNOシリーズ(東
レ合成フィルム製)、プラチロンH5、HU2(バイエ
ル社製)等の熱接着用ナイロンフィルムを加熱溶融して
コーティングするか、またはこれらの溶液をコーティン
グして処理すれば熱溶着性を改善できる。ウレタン系イ
ンキ用樹脂については表刷り用、硬化剤入りの樹脂がよ
り好ましい。
【0014】なお、無孔透湿性フィルムを用いる場合、
袋内の潮解性塩類は吸湿により体積が増加するという現
象が生じる。そして、無孔透湿性フィルムは通気性がな
いため、潮解性塩類充填時に混入した空気は外に抜けな
い。従って、前記の吸湿現象と、袋内に残存する空気に
より、体積が大幅に増加する。この体積増加による袋の
膨れや、破袋を防ぐために、潮解性塩類を袋体に充填す
るに当たっては、バキュームシールもしくは空気の押し
出しにより、袋体内の空気をある程度排除した後でシー
ルすることが好ましい。
【0015】この袋体に充填される潮解性塩類は、吸湿
性物質であり、その具体例としては、塩化カルシウム無
水塩、二水塩等の塩化カルシウム塩、塩化マグネシウム
無水塩、二水塩等の塩化マグネシウム塩等を挙げること
ができ、粒状、フレーク状および粉末状のものを利用で
きる。
【0016】これらの潮解性塩類には、さらに潮解した
後の溶液に粘性を持たせ、ゲル化する目的で適当なゲル
化剤を配合してもよい。このような目的に使用されるゲ
ル化剤としてはアルファ化澱粉、ポリアクリルアミド、
ポリアクリルアミドカチオンコポリマー、ポリアクリル
アミドアニオンコポリマー、ポリ−N−ビニルアセトア
ミドを例示することができる。
【0017】以上のようにして得られた、本発明の被覆
剥離型除湿剤は、流通段階では外側の難透湿性フィルム
を剥がさない状態、すなわち難透湿性フィルムと透湿性
フィルムが密着した状態とし、使用に当たって難透湿性
フィルムを剥がし、使用するものである。この難透湿性
フィルムを剥離しやすくするためには、剥離用の摘持片
(いわゆるミミ)を付けることが便利であり、摘持片の
作成方法としては、難透湿性の成形−加工用フィルムの
外側面、周囲部に小片の紙の一端を接着したり、または
フィルム小片の一端を熱溶着する方法が挙げられる。ま
た、帯を熱溶着か、接着しても良い。また、成形−加工
用フィルム上に熱可塑性無孔透湿性フィルムの樹脂をエ
クストルーダー、または熱可塑性無孔透湿性フィルムの
樹脂溶液をコーティングし製膜する場合では、熱可塑性
無孔透湿性フィルム樹脂のブランク帯を設けたフィルム
を作成すれば、このブランク帯が摘持片となる。
【0018】更に、インフレーション法では、次のよう
にして摘持片を設けることができる。まず難透湿性では
ないフィルム樹脂と熱可塑性無孔透湿性フィルム樹脂を
インフレーションし二重構造シートを作成する。この難
透湿性でない成形−加工用フィルムと透湿フィルムの二
重構造シートロールを適宜の幅に裁断した後、裁断幅よ
り摘持片分増幅した別の難透湿性フィルムを二重構造シ
ートの成形−加工用フィルム側にラミネートすれば熱可
塑性無孔透湿性フィルムのブランク帯ができ、摘持片と
なる。
【0019】以上のようにして得られた摘持片を有する
二重構造シートを袋体の片面に使用する場合の、他面の
難透湿性フィルムは、二重構造シートの熱可塑性無孔透
湿性フィルムより難透湿性フィルムの摘持片を成形しよ
うとする分だけ幅が広く、熱可塑性無孔透湿性フィルム
と熱溶着性を示すフィルムを少なくとも難透湿性フィル
ムの熱溶着面に使用していることが好ましい。両フィル
ムを重ねて熱可塑性無孔透湿性フィルムの周囲の三方を
熱溶着し、潮解性塩類を充填、口を熱溶着して閉じれば
摘持片を有する袋体が得られる。この二重構造シートの
摘持片と、熱可塑性無孔透湿性フィルムが熱溶着してい
る難透湿性フィルムの摘持片を同じ側に設定し、両片を
引き離して成形−加工用フィルムを剥離させれば吸湿を
開始させることができる。
【0020】また摘持片を有する二重構造シートを袋体
の全部として使用する場合では、両側の二枚の難透湿性
フィルムと、中央の潮解性塩類を内包する熱可塑性無孔
透湿性袋の3体に分離しなければならず、摘持片も3片
必要になる。まず、二重構造シートの熱可塑性無孔透湿
性フィルムを内側とし、摘持片は、好ましくは重なるよ
うに配置する。熱可塑性無孔透湿性フィルムの周囲の三
方を熱溶着し、潮解性塩類を充填、口を熱溶着して袋を
作れば二片の摘持片を有する袋体が得られるが、中央層
の熱可塑性無孔透湿性フィルムの袋部上端にも摘持片を
設けた方が両側の成形−加工用フィルムを剥離しやす
い。そのような場合では片方の二重構造シートの、熱可
塑性無孔透湿性フィルム面の摘持片が位置する一辺側
に、予め熱可塑性無孔透湿性フィルムと熱溶着性を示す
素材の一片、または帯を貼付して、摘持片を形成させて
から製袋、充填すれば、両面の摘持片と中央層の熱可塑
性無孔透湿性フィルムに合計3片の摘持片を設けること
ができる。
【0021】本発明の被覆剥離型除湿剤は、そのまま、
あるいはこれを更に適当な袋に詰めて商品とすることも
できるが、通気性のある容器と組合せ、この容器型除湿
剤の詰替薬剤として使用することもできる。
【0022】使用される容器の形状としては長方体、立
方体、三角柱、角を丸めた長方体、立方体、三角柱、円
柱、楕円柱等、使用場所にじゃまにならない形、狭い隙
間に挿入できる形等、用途に合わせて設定できる。また
容器の素材としては、各種金属、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエステル等のプラスチック、クラフト
紙、マニラボール、白ボール、チップボール、一般段ボ
ール等の紙などを使用することができる。更に、当該容
器には、各種不織布、ワリフ、有孔ポリエチレンフィル
ム、有孔ポリプロピレンフィルム、微多孔ポリエチレン
フィルム、微多孔ポリプロピレンフィルム等の通気性シ
ート部材を使用することもできる。
【0023】
【発明の効果】本発明の被覆剥離型除湿剤は、一工程で
得られる難透湿性フィルムと透湿性フィルムが密着した
状態の二重構造シートにより構成されているものである
ため、経済性が高いと共に、流通段階における水蒸気の
バリアー性も優れたものである。
【0024】
【実施例】次に実施例および参考例を挙げ、本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等により何
ら制約されるものではない。
【0025】参 考 例 1 二重構造シートの調製(1):株式会社トッパンコスモ
製GL−AEフィルム(GL−PET、幅500mm、
厚さ30μm)上に、大日精化工業株式会社製 一液型
ポリウレタン樹脂溶液、ハイムレンY−210Bを二回
コーティングし厚さ30μmのフィルムを作成した。こ
のときコーティング位置を調整し、両端に50mmのブ
ランクを設けた。これを2等分に裁断し、250mm幅
のGL−PETと、200mm幅の熱可塑性ポリウレタ
ンフィルム(一端に摘持片となる50mm幅の熱可塑性
ポリウレタンフィルムのブランク帯を有する)の二重構
造シートを得た。ポリウレタンフィルムの透湿度は28
00g/m2 ・日であった。
【0026】参 考 例 2 二重構造シートの調製(2):株式会社トッパンコスモ
製GL−AEフィルム(GL−PET、厚さ12μm)
に、厚さ30μmの低密度ポリエチレン(LDPE)フ
ィルムをドライラミネートして、GL−PET/PE
(幅1000mm、厚さ50μm)を得た。このものの
水蒸気透過度は約1g/m2 ・日であった。同フィルム
のPE面を上面とし、この上に日清紡製、モビロン(熱
可塑性ポリウレタンフィルム、ポリアミド配合)をTダ
イより押し出し、厚さ30μmのフィルムを作成した。
このときTダイ位置を調整し、両端に摘持片となる50
mmのブランク帯を設けた。これを4等分に裁断し、2
50mm幅のGL−PET/PEと、熱可塑性ポリウレ
タンフィルムの二重構造シートを得た。ポリウレタンフ
ィルムの透湿度は2500g/m2 ・日であった。
【0027】参 考 例 3 二重構造シートの調製(3):熱可塑性ポリウレタンフ
ィルムとポリエチレンを隣り合ったノズルより吹き出
し、インフレーション法により作成された二重構造シー
トであるバイエル社製プラチロンU073(厚さ30μ
m)を入手した。この成形−加工用フィルムが、難透湿
性フィルムではない二重構造フィルムを300mm幅に
切断したのち、ブラチロンU073が中央に位置するよ
うに、厚さ12μm、400mm幅のVM−PET10
11(東洋メタライジング社製)とドライラミネートし
た。これを2分割に裁断し200mm幅のVM−PET
/PEと、150mm幅の熱可塑性ポリウレタンフィル
ム(一端に摘持片となる50mm幅の熱可塑性ポリウレ
タンフィルムのブランク帯を有する)の二重構造シート
を得た。ポリウレタンフィルムの透湿度は900g/m
2 ・日であった。
【0028】実 施 例 1 被覆剥離型除湿剤の製造(1):片面のフィルムとし
て、上記参考例1で調製した二重構造シートを、その熱
可塑性ポリウレタンフィルムが熱溶着面となるように製
袋充填機のフィルムロールに装着した。また、もう片面
のフィルムとして、ウレタン系インキ樹脂(サンプレン
IB−465、三洋化成社製)コート面が熱溶着面とな
るように同じ幅のPET/GL−PETフィルムロール
を装着した。製袋充填機では両フィルムが送られ、ま
ず、下方と両側が熱溶着されるが、二重構造シートの摘
持片を有する側のシール位置は、熱可塑性ポリウレタン
フィルム端となり、熱可塑性ポリウレタンフィルムの存
在しないブランク帯にはかからない様に調整した。これ
に上方よりマスで計量した塩化カルシウム二水塩150
gを落下させて充填し、袋内に多量の空気が残存しない
よう、袋を押しつけるためのクッションを設けて空気を
押し出した後、上部を熱溶着、裁断して200mm×2
00mmの袋を作成した。これを幅80mm、奥行き6
0mm、高さ130mmの網状のポリプロピレン容器に
入れてフタをして、ポリプロピレン製シュリンクフィル
ムで包装して本発明の被覆剥離型除湿剤1を得た(以
下、実施品1という)。この実施品1を使用するには、
容器内から袋を取り出し、二重構造シートの難透湿性フ
ィルムである成形−加工用フィルムの摘持片と、PET
/GL−PETフィルムの端の摘持片を持って引き裂
き、成形−加工用フィルムを剥離すればよい。
【0029】実 施 例 2 被覆剥離型除湿剤の製造(2):製袋充填機に上記参考
例2で調製した250mm幅の二重構造シートを、その
熱可塑性ポリウレタンフィルムが熱溶着面となるように
製袋充填機のフィルムロールに装着した。また、もう片
面フィルムとして、O−NY面がシール面となるように
270mm幅のO−NY/GL−PETフィルムロール
を装着した。製袋充填機では両フィルムが送られ、ま
ず、二重構造シートの20mm幅、短い側のGL−PE
T面にフィルム小片が接着剤で接着された後、下方と両
側がインパルスシーラーで溶着されるが、二重構造シー
トの摘持片を有する側のシール位置は、熱可塑性ポリウ
レタンフィルム端となり、熱可塑性ポリウレタンフィル
ムの存在しない摘持片にはかからない様に調整した。こ
れに上方よりマスで計量した塩化カルシウム二水塩10
0gを落下させて充填し、袋内に多量の空気が残存しな
いよう、袋を押しつけるためのクッションを設けて空気
を押し出した後上部を熱溶着、裁断して100mm×2
70mmの袋を作成した。これを長さ200mm、幅4
0mm、深さ50mmの網状のフタ付きポリエチレン容
器に入れ、ポリプロピレン製シュリンクフィルムで包装
して本発明の被覆剥離型除湿剤2を得た(以下、実施品
2という)。この実施品2を使用するには、容器内から
袋を取り出し、二重構造シートの難透湿性フィルムであ
る成形−加工用フィルムの摘持片と、O−NY/GL−
PETフィルムの端の摘持片を持って引き裂き、成形−
加工用フィルムを剥離すればよい。
【0030】実 施 例 3 被覆剥離型除湿剤の製造(3):上記参考例3で調製し
た二重構造シートのロール2本と、幅50mmのナイロ
ン製不織布のロールを用意した。製袋充填の前行程とし
て、まず、一方の二重構造シートのロールの、摘持片を
有する側の熱可塑性ポリウレタンフィルム端に、幅50
mmのナイロン製不織布を、20mm巾で重なるように
熱溶着した。この、片面にナイロン製不織布帯を張り付
けた、摘持片を有する二重構造シートを、別の熱可塑性
ポリウレタンフィルム二重構造シートと、摘持片が同じ
側になり、熱可塑性ポリウレタンフィルム面が内側にな
るように製袋充填機に装着し、製袋充填工程を行なっ
た。製袋充填機では両シートが送られ、まず、下方と両
側が熱溶着されるが、片側の摘持片を有する側の熱溶着
位置は、幅50mmのナイロン不織布の内端を中心とし
て少なくとも10mm幅づつの部分を熱溶着し、前述の
ナイロン製不織布と二重構造シートとの熱溶着部より外
側にはかからないように調整した。これに上方よりマス
で計量した塩化カルシウム二水塩70gを落下させて充
填し、袋内に多量の空気が残存しないよう、袋を押しつ
けるためのクッションを設け空気を押し出したのち上部
を熱溶着し、裁断して235mm×150mmの袋を作
成した。これを幅150mm、奥行き23mm、高さ1
00mmの全面が網状の一体型フタ付き平坦なポリウレ
タンフィルム製容器に入れ、網状のフタを閉じて、ポリ
プロピレン製シュリンクフィルムで包装して本発明の被
覆剥離型除湿剤3を得た(以下、実施品3という)。こ
の実施品3を使用するには、容器内から袋を取り出し、
中央のナイロン不織布の摘持片を持って両側の二重構造
シートの難透湿性フィルムである成形−加工用フィルム
を引き裂き、難透湿性フィルムを剥離すれば良い。
【0031】実 施 例 4 被覆剥離型除湿剤の製造(4):上記参考例3で調製し
た二重構造シート(ポリウレタンフィルムの透湿度は9
00g/m2 ・日)を用い、実施例3と同様の方法で塩
化カルシウム二水塩150gを内包する摘持片付き20
0mm×200mmの袋を作成し、紙箱に入れて本発明
の被覆剥離型除湿剤4を得た(以下、実施品4とい
う)。この実施品4を使用するには、紙箱から袋を取り
出し、中央のナイロン不織布の摘持片を持って両側の二
重構造シートの難透湿性フィルムである成形−加工用フ
ィルムを引っぱり、難透湿性フィルムを剥離すればよ
い。
【0032】試 験 例 1 吸湿量の測定:上記実施例1から4で製造した実施品1
から4を各々使用できる状態にした後、実施品1および
3は、袋を容器内に戻しフタをした。実施品2は袋を熱
可塑性ポリウレタンフィルム側を上にして容器内に戻し
フタをした。実施品4は、袋をそのままにした。各実施
品は25℃、RH80%の条件に2〜3ヶ月間放置し
た。各実施例で得られた実施品の吸湿量と経過日数の関
係を図1から図4に示す。
【0033】( 結 果 )本発明の実施品1から4の吸
湿量はそれぞれ265ml、170ml、125および
257mlであった。この結果より各実施品の標準除湿
量をそれぞれ250ml、150ml、120mlおよ
び250mlとした。
【0034】試 験 例 2 防湿性評価:各実施品の防湿性評価として、使用前の実
施品を40℃、RH90%の恒温層内に4ケ月間放置し
増加重量を測定した。
【0035】( 結 果 )本発明の実施品1から4の増
加重量はそれぞれ5.8g、3.5g、3.8gおよび5.
3gであった。各実施品の増加重量は流通在庫期間3年
に該当し、当該期間内に実施品の性能が損なわれないこ
とが確認された。また、いずれの実施品も吸湿期間中に
塩化カルシウム潮解液を内包した袋からの水漏れは観察
されなかった。さらに、吸湿終了後に高さ1mからの落
下試験を行ったが、破袋、破損等は認められなかった。
【0036】
【発明の効果】以上のごとく、本発明の被覆剥離型除湿
剤は二重構造シートにより包装を簡便に行うことができ
る。また、本発明の被覆剥離型除湿剤はその包装により
長期保存にも耐えることができるものである。従って、
本発明の被覆剥離型除湿剤は除湿剤をより経済性高く提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で製造した除湿剤の吸湿量と経過日
数の関係を示す図面である。
【図2】 実施例2で製造した除湿剤の吸湿量と経過日
数の関係を示す図面である。
【図3】 実施例3で製造した除湿剤の吸湿量と経過日
数の関係を示す図面である。
【図4】 実施例4で製造した除湿剤の吸湿量と経過日
数の関係を示す図面である。 以 上

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潮解性塩類を、難透湿性フィルムと透湿
    性フィルムの二重構造を有するシートの、透湿性フィル
    ム面を内側にして形成した袋体に充填してなり、使用時
    に難透湿性フィルムを剥離することを特徴とする被覆剥
    離型除湿剤。
  2. 【請求項2】 袋体の一部が難透湿性フィルムと透湿性
    フィルムの二重構造を有するシートであり、他の部分は
    不透湿性材料で形成されたものである被覆剥離型除湿
    剤。
  3. 【請求項3】 透湿性フィルムが無孔透湿性フィルムで
    ある請求項第1項記載の被覆剥離型除湿剤。
  4. 【請求項4】 透湿性フィルムが熱可塑性ポリウレタン
    フィルムまたは熱可塑性ポリウレタンにポリアミドもし
    くはポリアミノ酸を加えて得たフィルムである請求項第
    1項記載の被覆剥離型除湿剤。
  5. 【請求項5】 透湿性フィルムがポリエステルにポリア
    ルキレングリコールを加えて得たフィルムである請求項
    第1項記載の被覆剥離型除湿剤。
  6. 【請求項6】 透湿性フィルムが熱可塑性透湿性フィル
    ムであり、難透湿性フィルムが当該熱可塑性透湿性フィ
    ルム成形時の成形用兼袋体作成時の加工用フィルムであ
    る請求項第1項記載の被覆剥離型除湿剤。
  7. 【請求項7】 難透湿性フィルムに摘持片が設けられて
    いる請求項第1項から第6項記載の被覆剥離型除湿剤。
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