JP2001259210A - パチンコ玉の貯蔵移送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 １台の還元機（揚送装置）が故障しても、揚
送不可パチンコ島にパチンコ玉を迅速に融通すると共
に、全ての正常なパチンコ島の貯玉量を均等化する。 【解決手段】 複数のパチンコ島に亘ってパチンコ玉Ｍ
を移送する様に設けられた移送装置は、逆方向に移送す
る２列の搬送装置を水平配置すると共に、分配タンクＳ
ＴＱと移送装置の間でパチンコ玉Ｍを受渡受入自在と成
し、移送装置から移送されるパチンコ玉Ｍは、非常時に
は貯玉空間23を介してパチンコ台へ供給される様に流通
経路を非常シャッター48で選択自在と成すことによっ
て、水平な移送装置で迅速均等に揚送不可パチンコ島へ
パチンコ玉Ｍを融通移送し、且つ、分配タンクＳＴＱで
異常時にもパチンコ台にパチンコ玉Ｍを流通供給する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ島内およ
びパチンコ島相互間でパチンコ玉を島内流通および島間
移送融通するパチンコ玉の貯蔵移送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、パチンコホールには複数のパチン
コ島および付属設備、各種装置が設置され、パチンコ島
には多数のパチンコ台の他、貯玉タンク、パチンコ島内
におけるパチンコ玉の分配補給流通機構が設置され、又
隣接するパチンコ島相互間および他設備間でパチンコ玉
を移送、循環させる移送装置が設置されている。

【０００３】そして、パチンコ島内では、パチンコ台か
ら回収され、環流したパチンコ玉を、或いは、貯玉タン
クに貯蔵されているパチンコ玉を揚送し、パチンコ島内
のパチンコ台へ傾斜補給樋等を介して分配補給し、基本
的にパチンコ島内で所定量のパチンコ玉を流通させてい
る。又、パチンコ島内でのパチンコ玉の流通量の増減に
応じて、流通過多のパチンコ玉を貯玉タンクに貯蔵した
り、貯玉タンクから必要量（流通量不足）のパチンコ玉
を取り出しており、且つ、パチンコホールの運営上、貯
玉タンクでの貯蔵量を必要所定量に常時、維持してい
る。

【０００４】そして、パチンコ島内の貯玉タンクにおけ
る貯蔵量が所定量から増減すると、隣接する、或いは、
他のパチンコ島相互間でパチンコ玉を融通しあい、パチ
ンコ玉を融通する移送装置は、パチンコ島内での揚送装
置およびパチンコ島間に設置された傾斜移送樋で構成さ
れていた。ところが、パチンコ島の揚送装置（還元機）
が１基でも故障すると、パチンコ台から環流したパチン
コ玉、或いは、貯玉タンクのパチンコ玉を揚送し、パチ
ンコ島内で流通させることが不可能となる。その場合に
は、隣接する正常なパチンコ島から融通されたパチンコ
玉を、揚送装置故障の揚送不可パチンコ島内のパチンコ
台に分配補給していた。その融通状態継続により、隣接
する正常なパチンコ島では貯蔵量が減少するため、この
貯蔵減少パチンコ島に隣接する第３の正常なパチンコ島
から、更に、融通していた。この貯蔵減少状態、融通状
態は、揚送不可パチンコ島、隣接パチンコ島（貯蔵減少
パチンコ島）、第３のパチンコ島から順次、離隔した他
のパチンコ島に連鎖伝播する。

【０００５】ところが、隣接するパチンコ島相互間の融
通移送装置である移送樋は傾斜配置されているため、且
つ、揚送不可パチンコ島への融通状態が維持されると共
に隣接パチンコ島も貯蔵減少で融通必要状態が発生する
ため、各種不具合が発生する。例えば、パチンコ島相互
間の移送方式は、パチンコ玉が傾斜させた移送樋を自然
転動降下で移動するために、融通パチンコ玉の移送量に
は限界が有って、融通量が不足したり、各パチンコ島で
の貯蔵量均等化にタイムラグが発生していた。又、移送
樋は傾斜樋であるために、供給側と受入側のパチンコ島
への接続位置に高低差、落差が有り、供給側で落差分の
揚送、貯蔵が必要で、両者のパチンコ島における貯蔵量
の不均等が発生すると共に、均等化のタイムラグも発生
していた。

【０００６】又、複数のパチンコ島相互間に設置する傾
斜移送樋の設置方式は２種類あり、図８に示す様に、中
間に複数のパチンコ島ｓ２〜ｓ４を介在する両端のパチ
ンコ島ｓ１、ｓ５間に、一対の一直線状の移送樋ａ１、
ａ２を逆方向傾斜配置し、該移送樋ａ１、ａ２の中間に
複数の中間のパチンコ島ｓ２〜ｓ４を接続し、移送樋ａ
１、ａ２の接続個所に供給口及び受領口（図示せず）を
設けた設置方式があった。又、他の設置方式としては、
図９に示す様に、隣接するパチンコ島間（ｓ１とｓ２）
に一対の移送樋ａ１、ａ２を逆方向傾斜配置して１セッ
トの移送方式を設定し、隣接関係にある一対のパチンコ
島（ｓ２とｓ３、ｓ３とｓ４…）の全てに、上記移送方
式を夫々設定する設置方式があった。上記２種類の設置
方式中、前者（図８）のものでは、移送樋ａ１、ａ２の
上流側のパチンコ島ｓ１、ｓ５では揚送量が大きく（高
く）て、前記欠点が増大する。又、後者（図９）のもの
では、揚送不可パチンコ島（例えばｓ２）への隣接する
第２のパチンコ島（ｓ１、ｓ３）からの融通は直接可能
であるとしても、所定量の融通後には第３のパチンコ島
（ｓ４、ｓ５）から融通することになるが、第３のパチ
ンコ島（ｓ４、ｓ５）からは第２のパチンコ島（ｓ２）
での供給、落下（部分流通）、揚送の経由が必要であ
り、タイムラグが発生する。尚、この後者のものにおけ
るタイムラグは、前者の設置方式のものでも、発生する
ものである。

【０００７】従って、従来の設置方式である移送樋が傾
斜配置されたものでは、傾斜配置（自然転動）である
点、揚送が必要である点、高低差がある点、第２のパチ
ンコ島を経由せねばならない点などから、還元機故障の
揚送不可パチンコ島へ大量、迅速にパチンコ玉を移送融
通し、且つ、各パチンコ島での貯蔵量の均等化を図るこ
とが困難であった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、１台の還元
機（揚送装置）が故障しても、揚送不可パチンコ島にパ
チンコ玉を迅速に融通すると共に、全ての正常なパチン
コ島の貯玉量を均等化する様にしたパチンコ玉の貯蔵移
送装置を提供する。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に基づく、１台の還元機が故障した時に、揚送不可パチ
ンコ島に円滑にパチンコ玉を融通出来ない課題、及びパ
チンコホール内の全パチンコ島の貯玉量の均等化が困難
な課題に鑑み、複数のパチンコ島に亘ってパチンコ玉を
移送する様に設けられた移送装置は、逆方向に移送する
２列の搬送装置を水平配置すると共に、分配タンクと移
送装置の間でパチンコ玉を受渡受入自在と成し、分配タ
ンクは、貯蔵されるパチンコ玉をパチンコ台へ補給する
と共に、所定量以上では主貯玉タンクへ流入させる様に
成し、移送装置から移送されるパチンコ玉は、正常時に
は主貯玉タンクへ流入され、非常時にはパチンコ台へ補
給される様に流通経路を選択自在と成すことによって、
水平な移送装置で迅速均等に揚送不可パチンコ島へパチ
ンコ玉を融通移送し、且つ、分配タンクで異常時にもパ
チンコ台にパチンコ玉を流通補給する様にして、上記課
題を解決する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。図１乃至図７に示す本例において、
図１はパチンコホールにおけるパチンコ島の概略的な設
置状態並びにパチンコ玉の融通状態を示すパチンコホー
ルの平面図、図２は図１の側面図、図３はパチンコ台、
貯玉タンク、分配流通機構を備えたパチンコ島の正面図
であり、パチンコホールに設置された複数のパチンコ島
Ｓ１、Ｓ２…の下部には、夫々一対の主貯玉タンクＭＴ
Ｑ、ＭＴＱを設置すると共に、パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…
からのアウト玉（パチンコ玉Ｍ）を貯留、流通する様に
している。

【００１１】そして、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…に設置さ
れた主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱのパチンコ玉Ｍの貯蔵
量は、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…に設置されたパチンコ台
Ｇ１、Ｇ２…の台数に応じて設定され、例えば、パチン
コ台Ｇ１、Ｇ２…１台当り１万個、１万５０００個とし
て設定し、主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱの貯蔵量を所定
量（所定範囲）になる様に制御管理している。上記の制
御方式（制御装置）により、通常の営業状態では、パチ
ンコ島Ｓ１、Ｓ２…に設置された主貯玉タンクＭＴＱ、
ＭＴＱの貯蔵量は略同一量と成る様に、各パチンコ島Ｓ
１、Ｓ２…でパチンコ玉Ｍが移送されている。そして、
本発明が解決する異常発生時には、故障発生の揚送不可
パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…に正常作動のパチンコ島Ｓ１、
Ｓ２…からパチンコ玉Ｍを融通する時に、正常作動の複
数のパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…では、貯蔵量が所定量（制
御管理目標量）より減少しても、同一貯蔵量（台数×設
定量×減少比率）になる様に制御設定している。

【００１２】尚、図中、ＪＣＴＱは、パチンコ島Ｓ１、
Ｓ２…の端部に備えた景品交換用計数機（図示せず）か
らのパチンコ玉Ｍを貯蔵する計数機タンクである。この
計数機タンクＪＣＴＱに貯蔵されたパチンコ玉Ｍは、主
貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱへ移送自在と成している。

【００１３】又、図３に示す様に、各パチンコ島Ｓ１、
Ｓ２…の中央には、パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…からの環流
パチンコ玉Ｍ（アウト玉）又は主貯玉タンクＭＴＱ、Ｍ
ＴＱからのパチンコ玉Ｍを、研磨しながら揚送する還元
機Ｒが上下方向に配置され、更に、各パチンコ島Ｓ１、
Ｓ２…の中央上部には、主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱに
比して少量のパチンコ玉Ｍを一時的に貯蔵し、通常は各
パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…へ、必要に応じて主貯玉タンク
ＭＴＱ、ＭＴＱへ、又は他の各パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…
へパチンコ玉Ｍを移送する分配タンクＳＴＱが配置され
ている。かかる構成により、通常は、各パチンコ台Ｇ
１、Ｇ２…からのアウト球（パチンコ玉Ｍ）を還元機Ｒ
で揚送して分配タンクＳＴＱへ導入し、該分配タンクＳ
ＴＱから分配路Ｙ（ＹＧ、ＹＭ、ＹＳ、ＹＳＳ、ＹＲ）
を介して各パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…へ移送補給し、パチ
ンコ島Ｓ１、Ｓ２…内でパチンコ玉Ｍを流通循環させて
いる。

【００１４】以下、実施例の詳細を説明する。図３に示
す様に、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…のフレーム10の中央上
下方向にパチンコ玉Ｍを研磨しながら揚送する還元機Ｒ
を立設すると共に、該還元機Ｒの上端に接続させてフレ
ーム10の中央上部に分配タンクＳＴＱを設置している。
そして、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…のフレーム10前面に横
一列に多数設置したパチンコ台Ｇ１、Ｇ２…のアウトタ
ンク11、11a …の下部に連結状態で、還元機Ｒの下端側
に向かって下方傾斜するアウト通路12、12a を設け、還
元機Ｒの下端に設置した玉受箱13とアウト通路12、12a
を傾斜配置したシュート14、14a で接続し、更に、該シ
ュート14、14a に電磁開閉弁15、15a を介して主貯玉タ
ンクＭＴＱ、ＭＴＱの出口を接続している。

【００１５】又、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…の上部に設置
され、還元機Ｒで揚送されたパチンコ玉Ｍを受け入れる
分配タンクＳＴＱには、各パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…への
分配路ＹＧとなる補給樋16、16a …が接続されると共
に、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…内の流通量が所定量を超過
した時に主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱへの分配路ＹＭと
なる余剰玉還流路17、17a を接続している。又、分配タ
ンクＳＴＱの上方部には、他のパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…
との移送装置Ａに連結する上下流側（受渡側と受入側）
の分配路ＹＳ、ＹＳＳが夫々接続されている。尚、分配
タンクＳＴＱには、パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…、主貯玉タ
ンクＭＴＱ、ＭＴＱを経由せずに還元機Ｒへ直接、パチ
ンコ玉Ｍを導入する分配路ＹＲを接続している。

【００１６】次に、一時的にパチンコ玉Ｍを貯蔵し、各
種の分配路Ｙ（ＹＧ、ＹＭ、ＹＳ、ＹＳＳ、ＹＲ）及び
移送装置Ａへパチンコ玉Ｍを振り分ける分配タンクＳＴ
Ｑについて説明する。図６に示す様に、分配タンクＳＴ
Ｑの上部には、還元機Ｒで揚送されたパチンコ玉Ｍの導
入口20を設けると共に、内部中間にパチンコ玉Ｍの落下
緩衝体21を適宜設け、更に、下部に設けた樋用底板22の
上方空間を貯玉空間23と成している。そして、樋用底板
22の側方部に分配タンクＳＴＱの側壁24、24a を貫通状
態で、パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…に連結される補給樋16、
16a …の基端との連結部25、25a を設けている。

【００１７】又、分配タンクＳＴＱ内部に、適宜位置に
多数の緩衝板を突設した落下筒30を立設し、該落下筒30
の上端を分配タンクＳＴＱ上方部で落下緩衝体21の上方
位置に開口すると共に、落下筒30の下方は貯玉空間23を
形成する樋用底板22を貫通させている。又、分配タンク
ＳＴＱの最下部で樋用底板22の下方にタンク用底板31を
設けて両底板間を流通空間32と成し、上方の樋用底板22
を貫通させた落下筒30の下端を流通空間32で開口させて
いる。そして、タンク用底板31の側方部に分配タンクＳ
ＴＱの側壁24、24a を貫通状態で、主貯玉タンクＭＴ
Ｑ、ＭＴＱに連結される余剰玉還流路17、17a の基端と
の連結部33、33a を設けている。更に、流通空間32を形
成するタンク用底板31を貫通して退避筒34、34a を開口
立設し、該退避筒34、34a の下端開口に分配路ＹＲとな
るオーバーフローホース35、35a を連結すると共に、該
オーバーフローホース35、35a の下端を還元機Ｒに連結
するシュート14、14a に開口させている。

【００１８】又、図４、５、６に示す様に、分配タンク
ＳＴＱの上方部で側壁24、24a の外側に融通移送用パチ
ンコ玉Ｍの移送装置Ａを設けると共に、移送装置Ａと分
配タンクＳＴＱの間で、分配路ＹＳ、ＹＳＳを介してパ
チンコ玉Ｍを移動させる様にしている。詳細には、側壁
24、24a に外方突出させた支持器40に、パチンコ玉Ｍを
逆方向に移送する搬送装置41、41a を水平に２列配置
し、該搬送装置41、41a を全てのパチンコ島Ｓ１、Ｓ２
…間に架設している（図１、２参照）。そして、支持器
40の上方部に傾斜配置した融通移送用パチンコ玉Ｍの誘
導板42の基端を、側壁24、24a を貫通させて分配タンク
ＳＴＱ内の上部に配置し、誘導板42の先端で搬送装置4
1、41a の上方に受渡口43、43a を設けている。

【００１９】支持器40に設けたパチンコ玉Ｍの移送装置
Ａの供給側の構成は各種形態のものを適用可能である
が、図示例のものを簡単に説明する。図４、５に示す様
に、９０度の円弧状樋である供給ガイド50の上部に誘導
板42に連結する玉受タンク51を設けると共に、供給ガイ
ド50の先端に搬送装置41、41a の搬送路52を接続してい
る。又、モーター53の作動により回転する送りローラ54
の外周送り面を供給ガイド50の内周面と略一致させる様
に、送りローラ54を配置している。かかる構成により、
分配タンクＳＴＱの最上方部に貯蔵されたパチンコ玉Ｍ
は、誘導板42、玉受タンク51、供給ガイド50を介して、
送りローラ54の外周送り面がパチンコ玉Ｍと接触して、
パチンコ玉Ｍを搬送路52へ送り出す様にしている。

【００２０】又、図５、６に示す様に、搬送装置41、41
a の下方部に設けた玉受領板44を傾斜配置し、該玉受領
板44の先端を分配タンクＳＴＱ内の貯玉空間23又は落下
筒30の適宜個所に開口させている。そして、図７に示す
様に、玉受領板44の貯玉空間23又は落下筒30への連結口
45にあっては、分配タンクＳＴＱの側壁24、24a の開口
部46、46a を貯玉空間23及び落下筒30（の開口部47）の
両者に開口させると共に、開口部46、46a の約半分を選
択的に閉鎖する非常シャッター48を連結口45にスライド
移動自在に取付けている。上記の非常シャッター48には
連通開口部49を開口し、把手付の非常シャッター48のス
ライド位置により、移送装置Ａからの連結口45は貯玉空
間23又は落下筒30の一方に連通する様に成している。即
ち、通常は、図７(a) に示す様に、玉受領板44に受入れ
たパチンコ玉Ｍは非常シャッター48の連通開口部49、側
壁24、24a の開口部46a （図中、左側）、落下筒30の開
口部47を通過して、分配タンクＳＴＱ内部の落下筒30を
落下し、図６及び図３に示す様に、流通空間32、分配路
ＹＭである余剰玉還流路17、17a を介して主貯玉タンク
ＭＴＱ、ＭＴＱに貯蔵される。他方、本発明の主題に係
る非常時は、図７(b) に示す様に、非常シャッター48を
手動で、図中、右側に移動させ、玉受領板44に受入れた
パチンコ玉Ｍは非常シャッター48の連通開口部49、側壁
24、24a の開口部46（図中、右側）を通過して、分配タ
ンクＳＴＱ内の貯玉空間23に導入され、即ち、移送装置
Ａで融通されるパチンコ玉Ｍを通常流通一時貯蔵の貯玉
空間23に導入し、パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…へ補給する様
にしている。

【００２１】尚、分配タンクＳＴＱ等における各種の連
通経路は、パチンコ玉Ｍの流れが干渉しない様に配置し
ている。例えば、図６に示した、分配タンクＳＴＱに設
けた落下筒30と誘導板42は、分配タンクＳＴＱの上部に
パチンコ玉Ｍが貯蔵された時に、両者にパチンコ玉Ｍが
流入可能に配置している。又、落下筒30の流通空間32に
おける下端開口位置と、退避筒34、34a の上端開口位置
は位置相違させて、落下筒30から落下するパチンコ玉Ｍ
は退避筒34、34aに直接流入せず、タンク用底板31上に
落下して連結部33、33a に流入する様にしている。

【００２２】又、水平２列配置の搬送装置41、41a は、
夫々逆方向にパチンコ玉Ｍを強制的に移送するもので、
その構成は適宜選択する。例えば、モーターで駆動され
る搬送コンベヤを設けたり、図示例の様に多数列の移送
溝を設けて移送溝内にパチンコ玉Ｍを収納し、基端側の
パチンコ玉Ｍに移送力を付与して順次押圧移送と成した
り、或いは移送力に磁力を利用してパチンコ玉Ｍを移送
する様にしても良い。又、分配タンクＳＴＱの上部に内
方突出させた誘導板42から搬送装置41、41aへのパチン
コ玉Ｍの導入に際しては、受渡口43、43a に開閉器具を
設けても良く、搬送装置41、41a におけるパチンコ玉Ｍ
の移動に応じて導入される様にしている。又、搬送装置
41、41a から玉受領板44へは全量の自然落下方式が考え
られるが、その他の方式でも良く、全パチンコ島Ｓ１、
Ｓ２…に亘って一本の搬送装置41、41a を架設して、選
択的に搬送装置41、41a から玉受領板44へパチンコ玉Ｍ
を受渡す様にしても良く、これらの機構も選択自在であ
る。又、主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱ、分配タンクＳＴ
Ｑ等には、パチンコ玉Ｍの有無、貯蔵量を検知するセン
サーを各所に取付けている。

【００２３】又、本発明の制御方式としては、正常時に
は、各パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…における貯蔵量が所定量
（パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…当りのパチンコ玉Ｍの個数を
設定、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…におけるパチンコ台Ｇ
１、Ｇ２…が同一数の時は全パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…が
同一設定量）となる様に、貯蔵量の多いパチンコ島Ｓ
１、Ｓ２…から少ないパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…へパチン
コ玉Ｍを移送する様にしている。又、異常時には、正常
なパチンコ島Ｓ１での貯蔵量が同一となる様に制御して
いる。

【００２４】次に本発明に係るパチンコ玉の貯蔵移送装
置の作用について説明するが、先ず、正常な作動状態を
説明する。主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱの電磁開閉弁1
5、15a を開放して、主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱに貯
蔵されているパチンコ玉Ｍを電磁開閉弁15、15a 、シュ
ート14、14a 及び玉受箱13を介して還元機Ｒで研磨しな
がら揚送し、導入口20から分配タンクＳＴＱの上部にパ
チンコ玉Ｍを供給する。分配タンクＳＴＱに導入された
パチンコ玉Ｍは落下緩衝体21で落下緩衝されて貯玉空間
23内に導入され、分配タンクＳＴＱの側壁24、24a に設
けた連結部25、25a から補給樋16、16a …を介してパチ
ンコ台Ｇ１、Ｇ２…に補給される。来店客の遊戯により
パチンコ台Ｇ１、Ｇ２…のアウト球（パチンコ玉Ｍ）は
アウト通路12、12a から還元機Ｒに戻入し、パチンコ島
Ｓ１、Ｓ２…内で循環流通される。尚、パチンコ玉Ｍの
パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…における流通状態において、分
配タンクＳＴＱには通常、満杯のパチンコ玉Ｍを貯蔵
し、移送装置Ａに連結する誘導板42にパチンコ玉Ｍを供
給可能状態と成している。

【００２５】又、分配タンクＳＴＱに貯蔵されたパチン
コ玉Ｍが所定量を超過して、更に還元機Ｒでパチンコ玉
Ｍが分配タンクＳＴＱに導入された時には、落下筒30の
上端開口からオーバーフローでパチンコ玉Ｍが流入し、
落下筒30内を落下して流通空間32に流入し、分配タンク
ＳＴＱの側壁24、24a に設けた連結部33、33a 、余剰玉
還流路17、17a を介して、主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱ
に流入し貯蔵される。尚、余剰玉還流路17、17a その他
の移送経路に詰まり等の異常が発生した時には、分配タ
ンクＳＴＱの流通空間32に更に流入したパチンコ玉Ｍは
退避筒34、34a 、オーバーフローホース35、35a を介し
てシュート14、14a 、還元機Ｒに戻され、パチンコ台Ｇ
１、Ｇ２…への補給、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…での流通
状態を確保している。

【００２６】又、１つのパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…で出玉
増加が発生して主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱでの貯蔵量
が所定量以下に減少した時には、パチンコホール全体の
パチンコ玉Ｍの管理制御が作動し、他のパチンコ島Ｓ
１、Ｓ２…から貯蔵減少パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…へパチ
ンコ玉Ｍが融通される。その時には、他のパチンコ島Ｓ
１、Ｓ２…の分配タンクＳＴＱにおいて満杯のパチンコ
玉Ｍが誘導板42から移送装置Ａへ導入され、搬送装置4
1、41a で搬送されたパチンコ玉Ｍが、減少パチンコ島
Ｓ１、Ｓ２…の玉受領板44に落下供給され、非常シャッ
ター48は図７(a) に示す位置で、玉受領板44の流下口の
連結口45から分配タンクＳＴＱの貯玉空間23へ導入さ
れ、減少パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…で流通される。

【００２７】尚、減少パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…へパチン
コ玉Ｍを融通するパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…は、貯蔵量の
１番多いパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…から融通するのであ
り、減少パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…と最多パチンコ島Ｓ
１、Ｓ２…が隣接していれば直接融通し、離隔している
場合には、他の第３のパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…を経由し
て融通する。この場合に、第３の経由パチンコ島Ｓ１、
Ｓ２…では、最多パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…からの融通パ
チンコ玉Ｍを、経由パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…内で流通路
に投入すると共に、流通揚送されたパチンコ玉Ｍを分配
タンクＳＴＱから誘導板42等を介して移送装置Ａへ投入
し、経由パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…では受入、供給を同時
に行うことにより、貯蔵量の変化は発生しない。

【００２８】次に、一部の還元機Ｒが故障した時の、本
発明に係るパチンコ玉の貯蔵移送装置によるパチンコ玉
の貯蔵量維持、パチンコ島間における移送状態について
説明する。１つのパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…における還元
機Ｒが故障した時は、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…上部の分
配タンクＳＴＱにパチンコ玉Ｍを揚送出来ず、パチンコ
島Ｓ１、Ｓ２…内で流通が不可能となるので、正常なパ
チンコ島Ｓ１、Ｓ２…から故障揚送不可パチンコ島Ｓ
１、Ｓ２…へパチンコ玉Ｍを融通移送する。

【００２９】その時には、他の島に連結する移送装置Ａ
に設けた玉受領板44からの分配タンクＳＴＱへの流入経
路を、非常シャッター48の手動操作により、図７(a) の
通常時の落下筒30から図７(b) の非常時の貯玉空間23へ
切替える。同時に、全パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…の貯蔵量
を均等化させている正常制御方式を非常制御に切替え、
故障パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…への融通を行うと共に、正
常パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…における貯蔵量を所定量より
減少しつつも均等化させる様に制御する。この非常設
定、制御により、正常パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…にあって
は、主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱから分配タンクＳＴＱ
に、電磁開閉弁15、15a の操作、還元機Ｒ等を介して、
パチンコ玉Ｍを揚送し、満杯の分配タンクＳＴＱから誘
導板42、搬送装置41、41a 等を介して、故障パチンコ島
Ｓ１、Ｓ２…にパチンコ玉Ｍを移送する。故障パチンコ
島Ｓ１、Ｓ２…にあっては、搬送装置41、41a で融通移
送されたパチンコ玉Ｍを、図７(b) に示す様に、玉受領
板44、連結口45（非常シャッター48の連通開口部49、分
配タンクＳＴＱの開口部46）から分配タンクＳＴＱの貯
玉空間23に導入し、側壁24、24a に設けた連結部25、25
a 、補給樋16、16a …を介してパチンコ台Ｇ１、Ｇ２…
へ補給し、故障パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…におけるパチン
コ玉Ｍの補給を行う。尚、故障パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…
におけるパチンコ台Ｇ１、Ｇ２…でのアウト球は主貯玉
タンクＭＴＱ、ＭＴＱに貯蔵する。

【００３０】そして、パチンコ玉Ｍを融通する正常パチ
ンコ島Ｓ１、Ｓ２…では、主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱ
の貯蔵量が徐々に減少するため、複数の正常パチンコ島
Ｓ１、Ｓ２…間で、貯蔵量が減少しつつも均等化する制
御を行っている。その結果、故障パチンコ島Ｓ１、Ｓ２
…に隣接する正常パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…の貯蔵量の減
少が先ず発生するが、融通減少した隣接正常パチンコ島
Ｓ１、Ｓ２…には、それに隣接する第３の正常パチンコ
島Ｓ１、Ｓ２…から融通され、貯蔵量減少は回復され、
緩和され、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…内での正常な流通が
確保される。又、パチンコ玉Ｍの融通は、故障パチンコ
島Ｓ１、Ｓ２…と隣接パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…、隣接パ
チンコ島Ｓ１、Ｓ２…とその隣接第３パチンコ島Ｓ１、
Ｓ２…で先ず行われ、その融通は、故障パチンコ島Ｓ
１、Ｓ２…、隣接パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…等から離隔し
た正常パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…でも行うことにより、故
障パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…以外の全てのパチンコ島Ｓ
１、Ｓ２…でパチンコ玉Ｍの融通が行われ、パチンコホ
ールの全てのパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…の貯蔵量は減少し
つつも均等化される。

【００３１】又、隣接パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…相互間で
のパチンコ玉Ｍを移送する搬送装置41、41a は水平配置
していることにより、搬送装置41、41a の両端で高低差
が無く、故障パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…から離隔した融通
供給側と、故障パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…に近い受入側の
パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…とでは、融通のための分配タン
クＳＴＱでの貯蔵量、揚送量は同一である。従って、融
通のための余剰な揚送、貯蔵が必要でなく、従来の傾斜
樋のものより、融通準備の時間及び貯蔵量を減少させ、
且つ、分配タンクＳＴＱ内の貯蔵量の均等化が行われ
る。又、搬送装置41、41a は水平で、パチンコ玉Ｍの移
送に強制力を付与して、移送量の増大、迅速化を図った
り、搬送装置41、41a におけるパチンコ玉Ｍの移送量を
調節する。

【００３２】この様に、故障パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…に
パチンコ玉Ｍを他のパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…から融通し
て、故障パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…でのパチンコ玉Ｍの流
通、パチンコホールの正常営業を確保し、還元機Ｒの修
理を行ったり、主貯玉タンクＭＴＱ、ＭＴＱが大容量で
閉店時まで正常営業を継続する。

【００３３】

【発明の効果】要するに本発明は、複数のパチンコ島Ｓ
１、Ｓ２…に亘ってパチンコ玉Ｍを移送する様に設けら
れた移送装置Ａは、逆方向に移送する２列の搬送装置4
1、41aを水平配置すると共に、分配タンクＳＴＱと移送
装置Ａの間でパチンコ玉Ｍを受渡受入自在と成したの
で、パチンコ島Ｓ１、Ｓ２…上方に設けた分配タンクＳ
ＴＱ及び移送装置Ａを介して、故障して揚送不可のパチ
ンコ島Ｓ１、Ｓ２…にパチンコ玉Ｍを融通して正常営業
状態を確保することが出来、その融通も水平な搬送装置
41、41a で迅速に実行することが出来ると共に、水平な
搬送装置41、41a で多数のパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…を連
結しているために、供給側のパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…の
貯蔵量を均等化出来、全てのパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…で
正常状態を長時間に亘って、確保することが出来る。
又、分配タンクＳＴＱは、貯蔵されるパチンコ玉Ｍをパ
チンコ台Ｇ１、Ｇ２…へ補給すると共に、所定量以上で
は主貯玉タンクＭＴＱへ流入させる様に成したので、パ
チンコ島Ｓ１、Ｓ２…内での流通、パチンコ島Ｓ１、Ｓ
２…間での通常の均等化移送、異常時の融通を分配タン
クＳＴＱで行うことが出来、又移送装置Ａから移送され
るパチンコ玉Ｍは、正常時には主貯玉タンクＭＴＱへ流
入され、非常時にはパチンコ台Ｇ１、Ｇ２…へ補給され
る様に流通経路を選択自在と成したので、分配タンクＳ
ＴＱに移送されたパチンコ玉Ｍを正常時又は異常時の流
通経路に簡単に導入することが出来る。

【００３４】又、分配タンクＳＴＱにおける流通経路の
選択自在な構成は、分配タンクＳＴＱ内に貯玉空間23及
び流通空間32を夫々設ける様にしたので、パチンコ台Ｇ
１、Ｇ２…への流通経路及び主貯玉タンクＭＴＱへの貯
蔵経路の両方を分配タンクＳＴＱに設けてコンパクト化
することが出来、又落下筒30を立設し、該落下筒30の上
端を開口すると共に落下筒30の下端を流通空間32内に開
口し、又移送装置Ａからの連結口45を貯玉空間23及び落
下筒30に連通する様にしたので、正常移送又は融通移送
されたパチンコ玉Ｍを、分配タンクＳＴＱ内で目的に応
じた経路で流通移送することが出来、又連結口45におけ
る貯玉空間23又は落下筒30への連通開口の一方を選択的
に閉鎖する様にしたので、目的に応じた経路にパチンコ
玉Ｍを導入することが出来る。

【００３５】又、連結口45の貯玉空間23又は落下筒30へ
の連通開口の一方を閉鎖する非常シャッター48をスライ
ド移動自在に設けたので、非常シャッター48の操作だけ
で極めて簡単に正常時又は異常時の経路を選択すること
が出来る。

【００３６】又、分配タンクＳＴＱの側壁24、24a に貯
玉空間23に連通する開口部46を設けると共に落下筒30に
開口部47を設け、非常シャッター48に設けた連通開口部
49が貯玉空間23又は落下筒30の連通自在と成る様に、非
常シャッター48をスライド移動自在に設けたので、正常
異常経路は各構成部材に開口部を設けることだけで簡単
に構成することが出来ると共に、非常シャッター48の移
動だけで確実に経路を選択確保することが出来る。

【００３７】又、通常時は全てのパチンコ島Ｓ１、Ｓ２
…における主貯玉タンクＭＴＱの貯蔵量を所定量に維持
し、非常時に正常なパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…から異常発
生のパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…にパチンコ玉Ｍを融通する
と共に、正常なパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…の貯蔵量を均等
化する様に、貯蔵移送装置を制御する制御装置を設けた
ので、還元機Ｒの異常発生時に、パチンコホール内の全
てのパチンコ島Ｓ１、Ｓ２…における貯蔵量の均等化を
効率的に自動的に実施することが出来る等その実用的効
果甚だ大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコホール内のパチンコ島及び貯蔵移送装
置を示す概略平面図である。

【図２】図１の部分拡大側面図である。

【図３】パチンコ島の概略正面図である。

【図４】パチンコ島上方におけるパチンコ玉の貯蔵移送
装置である。

【図５】パチンコ島間でのパチンコ玉の融通移送状態を
示す図である。

【図６】パチンコ島上部に設置した分配タンクの断面図
である。

【図７】非常シャッターの動作を説明する図６のＡーＡ
断面の部分端面図である。

【図８】従来のパチンコ島間に架設した傾斜移送樋を示
す図である。

【図９】従来の他の傾斜移送樋の設置方式を示す図であ
る。

【符号の説明】

Ｓ１、Ｓ２… パチンコ島 ＭＴＱ、ＭＴＱ 主貯玉タンク ＳＴＱ 分配タンク Ｇ１、Ｇ２… パチンコ台 Ｍ パチンコ玉 Ｒ 還元機 Ａ 移送装置 23 貯玉空間 30 落下筒 32 流通空間 41、41a 搬送装置 45 連結口 46 開口部 47 開口部 48 非常シャッター 49 連結開口部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 夫々のパチンコ島の下部に主貯玉タンク
   を、上部に分配タンクを夫々配置し、主貯玉タンクに貯
   蔵のパチンコ玉又はパチンコ台のアウト球を還元機で分
   配タンクに揚送し、分配タンクからパチンコ台及び主貯
   玉タンクにパチンコ玉を補給流入させるパチンコ玉の循
   環流通装置を有するものにおいて、 複数のパチンコ島に亘ってパチンコ玉を移送する様に設
   けられた移送装置は、逆方向に移送する２列の搬送装置
   を水平配置すると共に、分配タンクと移送装置の間でパ
   チンコ玉を受渡受入自在と成し、 分配タンクは、貯蔵されるパチンコ玉をパチンコ台へ補
   給すると共に、所定量以上では主貯玉タンクへ流入させ
   る様に成し、移送装置から移送されるパチンコ玉は、正
   常時には主貯玉タンクへ流入され、非常時にはパチンコ
   台へ補給される様に流通経路を選択自在と成したことを
   特徴とするパチンコ玉の貯蔵移送装置。
2. 【請求項２】 分配タンクにおける流通経路の選択自在
   な構成は、分配タンク内に貯玉空間及び流通空間を夫々
   設けると共に落下筒を立設し、該落下筒の上端を開口す
   ると共に落下筒の下端を流通空間内に開口し、又移送装
   置からの連結口を貯玉空間及び落下筒に連通すると共
   に、連結口における貯玉空間又は落下筒への連通開口の
   一方を選択的に閉鎖する様にしたことを特徴とする請求
   項１記載のパチンコ玉の貯蔵移送装置。
3. 【請求項３】 連結口の貯玉空間又は落下筒への連通開
   口の一方を閉鎖する非常シャッターをスライド移動自在
   に設けたことを特徴とする請求項２記載のパチンコ玉の
   貯蔵移送装置。
4. 【請求項４】 分配タンクの側壁に貯玉空間に連通する
   開口部を設けると共に落下筒に開口部を設け、非常シャ
   ッターに設けた連通開口部が貯玉空間又は落下筒に連通
   自在と成る様に、非常シャッターをスライド移動自在に
   設けたことを特徴とする請求項３記載のパチンコ玉の貯
   蔵移送装置。
5. 【請求項５】 通常時に全てのパチンコ島における主貯
   玉タンクの貯蔵量を所定量に維持し、非常時に正常なパ
   チンコ島から異常発生のパチンコ島にパチンコ玉を融通
   すると共に、正常なパチンコ島の貯蔵量を均等化する様
   に、貯蔵移送装置を制御する制御装置を設けたことを特
   徴とする請求項１、２、３又は４記載のパチンコ玉の貯
   蔵移送装置。