JP2001258927A - 固定具付き貼付剤 - Google Patents
固定具付き貼付剤Info
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Abstract
位(腕、手、脚、足、首等)においても長時間しっかり
と固定できると同時に、肌に対する刺激、荒れ等のトラ
ブルを最小限に抑えることが可能な貼付剤を提供するこ
と。 【解決手段】 本発明に係る固定具付き貼付剤は、所定
の薬効成分を含む膏体層と;膏体層を支持する支持層
と;支持層から延出する少なくとも2つの端部を有する
伸縮性の固定用シートと;固定用シートの2つの端部を
互いに連結する連結具とを備える。そして、固定用シー
トの2つの端部を連結具によって連結することにより、
膏体層を使用者の患部に固定するように構成されてい
る。
Description
関し、特に、関節部分などの身体の変位の比較的大きな
箇所に適した固定具付き貼付剤に関する。
布剤や保湿剤等、様々な種類が市販されている。従来の
貼付剤は、布、不織布等の支持体シートの片面ほぼ全域
に膏体層を塗工することによって製造され、その膏体層
を使用者の肌に貼り付けて使用される。このような貼付
剤においては、一般的には、膏体層の持つ弱い粘着力で
肌に貼り付けて固定する様に設計されている。しかし、
膏体の粘着力による固定では、長時間使用した場合に徐
々に剥がれてきてしまう。特に、肘、膝、足首、足甲,
足裏等の身体の変位量、変形が大きく且つフラットでは
ない部位においては事実上使用できない。そこで、間接
部付近など、膏体層の粘着力だけでは剥がれてしまう様
な身体部位へ適用する場合には、別途作成された粘着テ
ープで肌に固定するのが一般的である。また、膏体自体
の粘着力を強くすることも考えられる。
体の粘着力を強くした場合には、強粘着剤による肌の荒
れが生じるという問題点がある。また、強粘着力とした
貼布剤は剥ぎとり時に苦痛をともなうという不都合もあ
る。このため、現在では、大きなサイズの貼付剤の場合
には粘着力を比較的弱くするのが一般的である。一方、
貼付剤を患部に固定するために、別途作成された固定用
テープ等を使用するのは、使用者にとってのわずらわし
い。また、固定用テープに代えてチューブ状固定用伸縮
ネットを使用することも可能であるが、わずらわしさに
おいては固定用テープと同様である。
たものであり、身体の変位が大きく、且つ、曲率の大き
な部位(腕、手、脚、足、首等)においても長時間しっ
かりと固定できると同時に、肌に対する刺激、荒れ等の
トラブルを最小限に抑えることが可能な貼付剤を提供す
ることを目的とする。ここで、「曲率」は曲率半径の逆
数を意味し、従って、曲率の大きな箇所(曲率半径の小
さな箇所)とは、曲がり方の急な箇所となる。
するために、本発明に係る固定具付き貼付剤は、所定の
薬効成分を含む膏体層と;膏体層を支持する支持層と;
支持層から延出する少なくとも2つの端部を有する伸縮
性の固定用シートと;固定用シートの2つの端部を互い
に連結する連結具とを備える。そして、固定用シートの
2つの端部を連結具によって連結することにより、膏体
層を使用者の患部に固定するように構成されている。
(基本構成)を示す。図1に示す固定具付き貼付剤10
は、所定の薬効成分を含む膏体層12と、膏体層12の
表面に配置される剥離シート14と、膏体層12を支持
する支持体シート16と、使用部位に固定するための固
定用シート18と、係止テープ20a,20bとを備え
ている。膏体層12と、剥離シート14と、支持体シー
ト16によって、貼付剤本体部が構成される。なお、こ
の例においては、膏体層12は矩形に成形されている
が、必ずしも矩形である必要ななく、使用する部位に応
じた形状にすることができる。
効成分を配合した高分子物質を主体とする。剥離シート
14は、膏体を保護することを主目的として使用される
ため、膏体層12から剥離し易い素材を選択する。支持
体シート16としては、編織布、不織布、プラスチック
フィルム等の素材及びそれらの伸縮、非伸縮性について
も特に制限はないが、経済性、機能面から考え、伸縮性
不織布を使用するのが望ましい。固定用シート18は、
身体部位(腕や脚)を巻く様に締め付け、且つ、長時間
ゆるむことなく固定することが要求されるため、伸縮性
を有する構成となっている。また、むれ防止効果及び経
済性の面から考えると、伸縮性を有する不織布シートが
好ましい。係止テープ20a,20bは、貼布剤本体
(12,14,16)の一側辺から延出する固定用シー
ト18の端部に取り付けられ、対向する側辺から延出す
る固定用シート18の背面に係止される様になってい
る。
図2に示す固定具付き貼付剤30は、所定の薬効成分を
含む膏体層32と、膏体層32の表面に配置される剥離
シート34と、膏体層32を支持するとともに使用者の
患部に固定するための支持・固定用シート42と、係止
テープ40a,40bとを備えている。
図1に示す貼付剤10の支持体シート16と固定用シー
ト18とを一体に成形している。このような構成にする
ことにより、貼付剤30全体の構造を簡素化でき、製造
コストの低減を図ることができる他、貼付剤30の厚さ
を薄くできるというメリットがある。その他の構成につ
いては、上述の貼付剤10と同一であるため、重複した
説明は省略する。
図3に示す固定具付き貼付剤50は、所定の薬効成分を
含む膏体層52と、膏体層52の表面に配置される剥離
シート54と、膏体層52を支持する支持体シート62
と、使用者の患部に固定するための2枚の固定用シート
58a,58bと、固定用シート58bの端部に設けら
れた係止テープ60a,60bとを備えている。図1に
示す第1の実施形態と同様に、膏体層52と、剥離シー
ト54と、支持体シート62によって、貼付剤本体部が
構成される。
図1に示す貼付剤10の固定用シート18を左右2つ
(58a,58b)に分割している。すなわち、固定用
シート58a,58bの一端が支持体シート62の裏面
に接着されており、多端が自由端となっている。その他
の構成については、上述の第1及び第2の実施形態と同
一であるため、重複した説明は省略する。
図4に示す固定具付き貼付剤70は、所定の薬効成分を
含む膏体層72と、膏体層72の表面に配置される剥離
シート74と、膏体層72を支持する支持体シート82
と、使用者の患部に固定するための2枚の固定用シート
78a,78bと、固定用シート78a,78bの端部
に設けられた係止テープ80a,80bとを備えてい
る。図1及び図3に示す実施形態と同様に、膏体層72
と、剥離シート74と、支持体シート82によって、貼
付剤本体部が構成される。
図3に示す第3の態様に係る貼付剤50の固定用シート
58a,58bの形状を改良している。すなわち、固定
用シート78a,78bの自由端に各々V字型の切欠き
84a,84bが形成されている。これらの切欠き84
a,84bにより、踝など種々の形状の部位(フラット
でない部位)に対して、貼付剤本体部72,74,82
を確実に固定することが可能となる。その他の構成につ
いては、上述した他の実施形態と同一であるため、重複
した説明は省略する。
図5に示す固定具付き貼付剤90は、所定の薬効成分を
含む膏体層92と、膏体層92の表面に配置される剥離
シート94と、膏体層92を支持する支持体シート10
2と、使用者の患部に固定するための2枚の固定用シー
ト98a,98bと、係止テープ100a,100bと
を備えている。図1、図3及び図4に示す実施形態と同
様に、膏体層92と、剥離シート94と、支持体シート
102によって、貼付剤本体部が構成される。
2本の帯状の固定用シート98a,98bが、支持体シ
ート102の裏面において、所定の間隔を空けて平行に
配置されている。このように所定の間隔を空けて配置さ
れた2枚の固定用シート98a,98bにより、図4に
示す第4の実施形態と同様に、くるぶし等種々の形状の
部位に対して、貼付剤本体部92,94,96を確実に
固定することが可能となる。その他の構成については、
上述した他の実施形態と同一であるため、重複した説明
は省略する。
更に詳細な実施例について説明する。図6に示す固定具
付き貼付剤110は、所定の薬効成分を含む膏体層11
2と、膏体層112の表面に配置される剥離シート11
4と、膏体層112を支持する支持体シート122と、
使用者の患部に固定するための4枚の固定用シート11
8a,118b,118c,118dと、係止テープ1
20a,120bとを備えている。上述した、第1,第
3及び第4の実施形態と同様に、膏体層112と、剥離
シート114と、支持体シート122によって、貼付剤
本体部が構成される。
薬効成分を配合した高分子物質を主体とする。膏体に含
まれる薬効成分、高分子物質、添加助剤等は、肩こり、
腰痛、打ち身、捻挫、吸熱、温熱、肌荒れパック等の様
々な用途、使用身体部位に応じて最適なものを使用する
ことができる。
を主目的として使用されるため、膏体層12から剥離し
易い素材を選択する。例えば、プラスチックフィルム、
紙等を使用することができる。
織布、プラスチックフィルム等の素材及びそれらの伸
縮、非伸縮性についても特に制限はないが、経済性、機
能面から考え、伸縮性不織布を使用するのが望ましい。
c,118dは、身体部位(腕や脚)を巻く様に締め付
け、且つ、長時間ゆるむことなく固定することが要求さ
れるため、伸縮性を有する構成となっている。また、む
れ防止効果及び経済性の面から考えると、伸縮性を有す
る不織布シートが好ましい。ただし、編織布を使用する
ことも可能である。
2の伸縮性スパンレース不織布であり、潜在捲縮性PE
T繊維1.7dtex×51mmのカードウェブをウォ
ータージェット処理により繊維交絡させた後、乾燥、熱
収縮処理を行なうことによって得られる。このスパンレ
ース不織布は、マシン流れ方向(MD)における最大伸
度が140%の時の引張破断応力が58.5N/25m
m巾、同50%伸張率における引張応力が13.1N/
25mm巾のものを使用する。これに対し、固定用シー
ト118a,118b,118c,118dについて
も、支持体シー122と同様のものを使用した。支持体
シート122上に膏体112を塗工することにより、貼
付剤本体部(112,114,122)の伸縮応力が固
定用シート118a,118b,118c,118dよ
り大きくなる。
造する際には、最初に支持体シート122上に所定の薬
効成分及び助剤を含む膏体を450g/m2塗工して膏
体層112を形成する。次に、膏体層122上面にエン
ボス加工した40g/m2の剥離性フィルム114を重
ね。貼布剤本体部は、例えば、65mm×100mmと
する。
部には、支持体シート122と同じ不織布からなる固定
用シート118a,118b,118c,118dが各
々連結される。一方の固定用シート118a,118b
の先端には、粘着剤が塗布されて係止テープ120a,
120を構成する。なお、本実施例では、4枚の固定用
シート118a,118b,118c,118dを使用
しているが、図4に示す実施形態のように、2枚の固定
用シートの先端部のみを分割するような構成を採ること
もできる。
本体(112,114,122)の一方から延出する固
定用シート118a,118bの端部に取り付けられ、
他方から延出する固定用シート118c,118dの背
面に係止される様になっている。その係止機構は特に限
定されるものではないが、粘着剤方式、面ファスナー
(フック・アンド・ループ)方式であれば、ワンタッチ
で操作できるため好適である。更に、面ファスナー方式
の場合、係止テープ120a,120bにはフック側を
使用し、少なくとも固定用シート118c,118dの
裏側の素材をループ材質とする。
(112,114,122)の伸縮応力が、固定用シー
ト118a,118b,118c,118dの伸縮応力
より大きく設定することが好ましい。すなわち、貼付剤
本体部(112,114,122)よりも固定用シート
(118a,118b,118c,118d)の方が伸
縮し易くする。これにより、適用身体部位の動きに対し
て、固定用シート118a,118b,118c,11
8dの伸縮変形によって追従するかたちとなり、身体皮
膚に密着した貼付剤本体部(112,114,122)
が変形によって皮膚から剥がれるのを抑制できる。
0を実際に使用者のかかとに装着した様子を示す。この
ケースでは、保湿成分等を含む膏体層112がそれ自体
の比較的弱い粘着力で使用者のかかとに密着し、更に、
支持体シート122に連結された固定用シート118
a,118b,118c,118dによって、足首から
甲にかけて貼付剤本体部を固定する。なお、固定用シー
ト118a,118b,118c,118d自体は、粘
着性を持たず、係止テープ120a,120bによって
締め付ける構成であるため、粘着剤に比べて使用者の肌
への刺激が少ない。
すように、踵のひび割れに潤いを与え、滑らかな皮膚と
する為に作られた貼布剤を就寝中に使えば、朝めざめる
までズレたり剥がれたりせず至極快適に使えるものとな
る。なお、踵用は一例であり、肘、手首、膝、首筋、
掌、足首、足甲、土踏まず、太腿、ふくらはぎ、上腕
部、二の腕部、頭部等比較的直径が小さく、曲げたり捻
ったり等の変形が大きい部分に対して特に有効である。
されるものではなく、肩こり、打ち身、腰痛、筋肉痛等
に適用する消炎剤を始めとする治療薬や温熱剤、吸熱冷
却剤、肌ケア用のパック剤、更には鎮痛、解熱剤、心臓
薬等の経皮吸収薬等、あらゆるタイプに適用可能であ
る。
が、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものでは
なく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇にお
いて変更可能なものである。
具付き貼付剤によれば、身体の変位が大きく、且つ、曲
率の大きな部位(腕、手、脚、足、首等)においても長
時間しっかりと固定できると同時に、肌に対する刺激、
荒れ等のトラブルを最小限に抑えることが可能となる。
特に、就寝時の様に長時間意識のない状態で使用される
ケースに最適である。
付き貼付剤の構成を示す斜視図である。
付き貼付剤の構成を示す斜視図である。
付き貼付剤の構成を示す斜視図である。
付き貼付剤の構成を示す斜視図である。
付き貼付剤の構成を示す斜視図である。
剤の構成を示す斜視図である。
明図である。
き貼付剤 12 膏体層 14 剥離シート 16 支持層 18 固定用シート 20a,20b 係止テープ
Claims (9)
- 【請求項1】所定の薬効成分を含む膏体層と;前記膏体
層を支持する支持層と;前記支持層から延出する少なく
とも2つの端部を有する伸縮性の固定用シートと;前記
固定用シートの2つの端部を互いに連結する連結具とを
備え;前記固定用シートの2つの端部を前記連結具によ
って連結することにより、前記膏体層を使用部位に固定
することを特徴とする固定具付き貼付剤。 - 【請求項2】前記連結具が前記固定用シートの端部に設
けられたフック・アンド・ループタイプの面ファスナー
であることを特徴とする請求項1に記載の固定具付き貼
付剤。 - 【請求項3】前記支持層が伸縮性材料によって構成さ
れ、当該支持層と前記膏体層とによって構成される貼付
剤本体部の伸縮応力が、前記固定用シートの伸縮応力よ
り大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の固定
具付き貼付剤。 - 【請求項4】前記固定シート自体は粘着性を持たないこ
とを特徴とする請求項1,2又は3に記載の固定具付き
貼付剤。 - 【請求項5】前記固定用シートは、前記支持層に固着さ
れた1枚のシートで構成されることを特徴とする請求項
1,2,3又は4に記載の固定具付き貼付剤。 - 【請求項6】前記支持層と前記固定シートとが1枚のシ
ートとして成形されていることを特徴とする請求項5に
記載の固定具付き貼付剤。 - 【請求項7】前記固定用シートは、前記支持層の対向位
置から各々延出する2枚のシートから構成されることを
特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の固定具付き
貼付剤。 - 【請求項8】前記支持層から延出する前記固定用シート
の端部の各々は、所定の間隔を持って2分割されている
ことを特徴とする請求項7に記載の固定具付き貼付剤。 - 【請求項9】前記固定用シートは、前記支持層の2側部
から互いに交差することなく延出する2枚のシートから
構成されることを特徴とする請求項1,2,3又は4に
記載の固定具付き貼付剤。
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