JP2001258888A - 超音波診断の装置及びその方法、画像診断のシステム及びその方法、並びに課金方法 - Google Patents

超音波診断の装置及びその方法、画像診断のシステム及びその方法、並びに課金方法

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JP2001258888A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操作者は処理場所、診断アプリケーションの有
無、記憶容量などの条件を特別に意識することなく、診
断画像に関わる所望の処理を確実かつ迅速に行なうこと
ができる。 【解決手段】エコー信号から被検体の診断画像を生成す
る超音波診断装置2を備えた画像診断システム1であ
る。超音波診断装置2は、エコー信号から診断画像を生
成するまでに必要な信号処理及び当該診断画像を用いた
解析、計測、再構成などの演算処理の少なくとも一方を
行なう処理手段(23〜25、27〜30)と、その少
なくとも一方の処理をその内容に応じて、その内部の処
理手段又はこの装置外部の処理手段に分散させて実行さ
せる分散実行手段(13,31,32、3〜7)とを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体の診断画像
を生成する途中に施す各種の処理や、その診断画像に基
づき計測処理や解析処理など各種の演算処理を行なう機
能を有した画像診断システム及び画像診断方法に係り、
とくに、診断装置(モダリティ)として超音波診断装置
を用いるときに好適であって、かかる処理を分散して実
行可能な画像診断システム及び画像診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、医用の診断装置(モダリティ)と
して、超音波診断装置、X線診断装置、X線CTスキャ
ナ、MRI装置、核医学診断装置などの各種の診断装置
が使用されている。この診断装置にはそれぞれに独特の
長所があるので、臨床の場では、これを活かすべく、各
診断装置の特性を考慮して用いられている。例えば超音
波診断装置の場合には、超音波プローブを体表に当てる
だけの簡単な操作によって心臓の拍動や胎児の動きをリ
アルタイムに観察できること、X線被爆の心配も無いこ
とから何度も繰り返して検査できること、さらには、装
置をベッドサイドに移動させて容易に検査できるといっ
た特徴がある。
【0003】従来、診断装置として例えば超音波診断装
置を用いる場合、操作者はプローブを患者の体表に当て
てスキャンすることで得られる断層像などの画像(以
下、診断画像という)をリアルタイムにその場で観察す
ることが大半であった。しかし、ここにきて、高度な画
像処理法や診断法が出現し、また、病院内ネットワーク
が構築・整備される等の事態に至り、超音波診断装置か
ら得た診断画像の取扱い方も大幅に多様化しつつある。
【0004】例えば、画像処理法や診断法に関して言え
ば、診断画像を得た後、この画像データをオフライン
(即ち、スキャン時のリアルタイムな画像表示状態から
切り離した状態)で扱うもので、スキャンにより記憶し
てある画像データを用いて画像の輝度計測、面積計測、
3次元画像への再構築などの演算処理を施すことが挙げ
られる。一方、病院内ネットワークについては、診断画
像のデータを院内の他の場所に転送して、他の医師の診
断に供したり、電子カルテに添付する例が挙げられる。
【0005】上述のオフライン状態での演算処理は、そ
の演算規模(演算負荷の大きさ)に応じて以下のように
分類される。1つは、演算量が比較的小さい場合で、例
えば断層像に基づいた距離計測、腫瘍サイズの計測、ド
プラ最大速度の計測などの演算処理に好適である。もう
1つは、比較的大規模な演算処理を必要とする場合であ
る。このように演算量が大きくなると、画像データを一
旦、ハードディスクに記憶させ、診断後(スキャン後)
に、そのデータをオフラインで改めて読み出して処理す
ることが多くなる。この範疇には、例えば、複数の断層
像のデータから3次元ボリューム像への再構成、この3
次元ボリューム像を使った距離、面積、体積などの高精
度な計測、造影エコー法を用いた造影剤の流出入及び輝
度時間変化の解析、ストレスエコー法に基づく複数断面
の同時表示・評価などの演算処理が含まれる。
【0006】それでは、このオフラインでの演算処理が
実際にどこで行なわれるかということに着目すると、
i)診断装置で行なわれる(患者は既にその場に居ない
ことが多い)、ii)診断画像を処理するための専用コ
ンピュータで行われる、更には、iii)医師の部屋或
は自宅などに置かれた汎用パソコンで行われる、等の態
様が想定される。
【0007】したがって、従来では、医師などの操作者
は、処理規模と処理場所とを適宜に勘案し、所望の組み
合わせで診断画像に対する演算処理を行なうようになっ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに診断画像の演算処理が多様化しつつある中で、読影
医師などの操作者にとって、作業し易い環境には程遠い
ものがある。
【0009】第1に、診断画像を所望の計測や解析など
の演算処理に付する場合、操作者は、その都度、かかる
演算処理のアプリケーション・ソフト(以下、診断アプ
リケーション(アプリ)と呼ぶ)がいま扱おうとしてい
るシステムに在るのか否か、在るとすればこのシステム
内のどこの装置(超音波診断装置などの診断装置か、又
は、外部の装置か)を考えつつ、演算規模の大小の観点
から、かかる演算処理を診断装置内で実行すべきか、又
は、外部の装置で実行すべきかを判断しなければならな
い。
【0010】このため、所望の演算処理を行なおうとす
る度にそのような判断が要求されるので、処理実行前の
気遣いや準備に要する時間や作業が多くなり、これが非
常に煩わしく、また使い勝手の面でも難があるという指
摘がなされている。
【0011】さらに、診断アプリケーションがインスト
ールされている装置と、演算規模とが必ずしもマッチし
ない場合もあるので、演算規模の点からは外部装置で処
理したいが、その外部装置には診断アプリケーションが
無いという場合も起こり得る。このような場合、診断ア
プリケーションがインストールされている別の装置で無
理を承知の演算処理実行を余儀なくされることもある。
このようなときには、演算速度が非常に遅くなったり、
正確な演算結果が得られないこともあり得る。
【0012】必要な場合には、診断アプリケーションを
その場でインストールするといった作業も必要になり、
操作者にとって、使い勝手は落ちてしまう。
【0013】第2に、画像データを転送する作業の問題
がある。上述の如く、演算処理を実行させる外部の装置
が首尾良く決まると、診断装置のメモリ装置に格納して
ある診断画像のデータをその外部装置まで転送する手作
業が逐一必要になる。
【0014】第3に、転送する画像データの情報量の問
題がある。現状では、ネットワークを介して転送される
診断画像のデータは、RF信号に比べて情報量が少ない
ビデオ化された信号に拠る画像データである。このた
め、転送された画像データから2次元及び3次元の画像
再構成に係る演算処理を行なう場合、輝度やダイナミッ
クレンジなどの変更の余地は非常に少ないという現実が
ある。
【0015】第4に、診断アプリケーションの確保と記
憶容量の兼ね合いの問題が指摘されている。
【0016】当然のことながら、外部装置(コンピュー
タ)に計測や解析などの演算処理を実行させるには、そ
の診断アプリケーションを事前に確保しておくことが必
要である。
【0017】これには、演算処理を実行させる可能性が
ある外部装置に、使用予想の立つ全ての診断アプリケー
ションを予めインストールしておくことが一つの方法で
ある。しかし、そのようなプリインストールは、メモリ
規模及びコスト面等に鑑みると、あまりに大規模になり
過ぎ、殆ど実現困難である。
【0018】また、別な手法として、外部装置では無
く、診断画像を得る各種の診断装置(超音波診断装置な
どのモダリティ)に必要な全ての診断アプリケーション
を予めインストールしておいて、必要なときに、それを
切り分け先の外部装置に転送するという態様も考え得
る。しかし、この場合も、診断装置に大規模な演算プロ
グラムを予めインストールすることであり、診断装置に
膨大な記憶容量のハードディスク等を用意しなければな
らない。そのようなメモリ構成は、実際には殆ど実現困
難である。さらに、この診断装置における記憶容量の大
形化は、診断装置がX−CT,MRI装置などの比較的
大形の装置である場合であっても、スキャンや信号処理
を担うソフトウエアが使用可能なメモリ領域が少なくな
るので、この点からも好ましくない。
【0019】とくに、診断装置が超音波診断装置の場合
には、このメモリ容量の増加は大きな痛手となる。つま
り、コスト的にも運用的にも極めて手軽である、という
超音波診断装置本来のメリットが半減することになりか
ねない。
【0020】本発明は、以上のように、診断画像に対す
る計測や解析などの演算処理を既存の手法で実行すると
きに生じる問題に鑑みてなされたもので、操作者(医
師、読影医師、オペレータなど)は処理場所、診断アプ
リケーションの有無、記憶容量などの条件を特別に意識
することなく、すなわち、従来の煩わしい気遣い無用の
状態で、所望の演算処理を確実かつ迅速に行なうことが
できる画像診断のシステム及び方法を提供することを、
その基本的な目的とする。
【0021】また、本発明は、上述した基本的な目的に
加えて、演算処理のために診断画像のデータを外部装置
に転送するときには、その転送に関わるマニュアル操作
を省略又は簡略化することができることを、別の目的と
する。
【0022】さらに、本発明は、上述した基本的な目的
に加えて、演算処理のために診断画像のデータを外部装
置に転送するときには、外部装置における処理の高い自
由度を確保できるようにすることを、さらに別の目的と
する。
【0023】さらに、本発明は、上述した基本的な目的
に加えて、特定の機器の記憶容量を極端に上げる必要無
く、システム全体としては必要な診断アプリケーション
を確保することを、さらに別の目的とする。
【0024】一方、本発明は、上述した各種の目的を、
診断装置として超音波診断装置を用いたときにも達成す
ることができる画像診断のシステム及び方法を提供する
ことを、別の目的とする。
【0025】さらに、本発明は、上述した各種の目的を
達成可能な画像診断システムに、診断装置として組み込
まれた超音波診断装置を提供することを、さらに別の目
的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上述した種々の目的を達
成するため、本発明の画像診断システム及び画像診断方
法は、その1つの態様によれば、診断画像に基づいて行
なう計測や解析などの処理をその目的に応じて、診断装
置の内部で行なうべきか又は外部で行なうべきか、切り
分ける機能と、切り分けられた結果が「外部装置」とな
るときには、画像データや実行指令、或は必要に応じて
診断アプリケーションなど、必要な情報やデータを外部
装置に自動的に転送する機能とを備える。
【0027】また、別の態様によれば、診断画像のデー
タをビデオ画像信号に生成する前の段階における受信信
号を診断装置の外部の処理装置に転送し、診断装置で行
なっていた演算処理をその途中から引き継いでもらう機
能を備える。この処理結果は再び、外部の処理結果から
診断装置に戻され、さらにその後の必要な処理が診断装
置で行なわれる。これにより、所望の処理を診断装置で
途中まで実行し、その処理途中の信号(ビデオ化される
前段階での信号)を診断装置の外部の専用処理装置に委
託することができる。したがって、外部の専用処理装置
における画像再構成などの演算処理の幅が大きく広が
り、また演算処理の自由度も高くなって、より高精度な
画像の再構成及び画像解析が可能となる。
【0028】本発明の具体的な構成は、その1つの態様
によれば、超音波信号を被検体に照射することで得られ
たエコー信号から前記被検体の診断画像を生成する超音
波診断装置において、前記エコー信号から前記診断画像
を生成するまでに必要な処理及び当該診断画像に基づく
演算の処理の少なくとも一方を処理する処理手段と、前
記少なくとも一方の処理をその内容に応じて前記処理手
段又はこの装置の外部の処理手段に分散させて実行させ
る分散実行手段とを備えたことを特徴とする超音波診断
装置として提供される。
【0029】更に別の態様によれば、超音波信号を被検
体に照射することで得られたエコー信号から前記被検体
の診断画像を生成する超音波診断装置において、前記エ
コー信号をそのビデオ信号に生成するための1つ以上の
処理器を含む信号生成手段と、前記1つ以上の処理器に
おける少なくとも1つの処理器の出力信号を、その後段
の1つ以上の処理器の機能を代替する装置外部の処理器
に通信手段を介して送る出力手段と、この装置外部の処
理器で処理されたデータを、通信手段を介して取り込む
入力手段と、この入力手段により取り込まれたデータか
ら前記診断画像を生成する画像生成手段と、を備えたこ
とを特徴とする。
【0030】さらに別の態様では、超音波信号を被検体
に照射することで得られたエコー信号から前記被検体の
診断画像を生成する複数の超音波診断装置と、この複数
の超音波診断装置を通信可能に相互接続したネットワー
クとを備えた画像診断システムであって、前記超音波診
断装置の各々は、前記診断画像を生成する前段階にて処
理した前記エコー信号に関するデータ又は前記診断画像
を用いて演算したデータを別の超音波診断装置に前記ネ
ットワークを介して送信可能な通信手段を備えたことを
特徴とする画像診断システムが提供される。
【0031】さらに、別の態様として、超音波による診
断方法は、超音波信号を被検体に照射することで得られ
た超音波信号のエコー信号から前記被検体の診断画像を
生成する診断方法で、前記エコー信号から前記診断画像
を生成するまでに必要な処理及び当該診断画像に基づく
演算の処理の少なくとも一方をその内容に応じて当該装
置の内部の処理手段又はこの装置の外部の処理手段に分
散させて実行させることを特徴とする。
【0032】また、別の態様によれば、被検体の診断画
像を生成する診断装置と、前記診断画像に関する処理を
実行可能な処理装置とをネットワークを介して相互に通
信可能に接続した画像診断システムであって、前記処理
に関わる情報を前記診断装置及び前記処理装置との間で
前記ネットワークを介して相互に伝達可能な通信手段を
備えたことを特徴とする画像診断システムとして提供さ
れる。
【0033】さらに、本発明の別の態様に係る画像診断
方法は、被検体の診断画像に関する信号を生成する診断
装置と通信手段を介して相互に通信可能に接続される前
記診断画像に関する信号の処理を実行可能な処理装置に
より行う画像診断方法であって、前記診断画像に関する
信号を前記診断装置から前記通信手段を介して受信し、
受信した前記診断画像に関する信号に前記処理を実行
し、この実行により生成された情報を前記通信手段を介
して前記診断装置に送信することを特徴とする。
【0034】さらに別の態様によれば、とくに、前記診
断画像に関する信号を前記診断装置から前記通信手段を
介して受信することにより前記処理の委託を受けるとき
に、前記処理に対して課金することもできる。この場
合、例えば、前記課金は、前記処理の内容に応じた従量
制の課金である。また、一例として、前記診断画像に関
する信号は、その診断画像の表示に供するビデオ信号に
処理される前段階での信号である。
【0035】さらに本発明に拠る別の態様は、被検体の
診断画像を生成する診断装置に対し通信手段を介して画
像診断用処理ソフトを配信するための画像診断用処理ソ
フト配信に関する課金方法であって、前記診断装置から
の前記画像診断用処理ソフトの配信の要求を受けて、前
記診断装置に前記通信手段を介して前記画像診断用処理
ソフトを配信し、配信した前記画像診断用処理ソフトの
属性に応じて課金することを特徴とする。
【0036】その他の構成及び特徴は、以下に示す、発
明の実施の形態の説明及び添付図面の記述により明らか
になる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づき説明する。
【0038】(第1の実施形態)図1に、第1の実施形
態に係る画像診断システムの概要構成を示す。
【0039】この画像診断システム1は、診断画像を得
るために診断装置(モダリティ)として設けられた超音
波診断装置2と、この超音波診断装置2に通信用のネッ
トワーク3を介して接続された第1、第2のインターフ
ェース4,5と、この各インターフェース4,5に夫々
接続された専用ワークステーション(WS)6及び汎用
コンピュータ(PC)7とを備える。ネットワーク3は
実際には、専用のデジタル通信回線であってもよいし、
コンピュータネットワーク(インターネット)であって
もよい。
【0040】超音波診断装置2は、一例として、診断画
像として、被検体のBモード断層像及びCFM(カラー
フローマッピング)像を得るための機能を有する。この
診断装置2は、具体的なハードウェア構成として、装置
本体11と、この装置本体11に接続された超音波プロ
ーブ12と、及び操作パネル13とを備える。
【0041】操作パネル13は、ボタン、キーボード、
トラックボール、マウス等を備えている。これらの操作
デバイスは、操作者が患者情報、装置の制御条件、所望
の画質条件、ROI(関心領域)などの計測や解析に必
要な情報等を入力又は設定するために使用される。
【0042】超音波プローブ12は、被検体との間で照
射・反射される超音波信号の送受信を担うデバイスであ
り、電気/機械可逆的変換素子としての圧電セラミック
などの圧電振動子を有する。好適な一例として、複数の
圧電振動子がアレイ状に配列されてプローブ先端に装備
され、フェーズドアレイタイプのプローブ12が構成さ
れている。これにより、プローブ12は装置本体11か
ら与えられるパルス駆動電圧を超音波パルス信号に変換
して被検体のスキャン領域内の所望方向に送信する一方
で、被検体から反射してきた超音波エコー信号をこれに
対応する電圧のエコー信号に変換する。
【0043】具体的には、装置本体11は、プローブ1
2に接続された送信器21及び受信器22、この受信器
22の出力側に置かれたレシーバ23、BモードDSC
(デジタル・スキャン・コンバータ)24、データ合成
器25(カラーコーディング回路を搭載する)、及び表
示器26をこの順に備える。
【0044】また、レシーバ23及びDSC24に併設
されるドプラ処理器27が設けられている。
【0045】このドプラ処理器27及びBモードDSC
24にはイメージメモリ28が接続されている。このイ
メージメモリ28には更に、メモリ/ハードディスク2
9が接続されている。このメモリ/ハードディスク29
の記憶データには、アプリ(アプリケーション)用演算
器30が関与するようになっている。
【0046】一方、操作パネル13が出力する操作信号
は、装置本体11内のコントローラ31に送られる。こ
のコントローラ31は、その一つの機能として、操作信
号を受け、その操作信号で指示された各種の条件やパラ
メータに応じた送受信、画質条件などの制御を必要な装
置部位に対して行なう。
【0047】このコントローラ31にはまた、インター
フェース回路32が接続されている。このため、コント
ローラ31は、上述とは別の機能として、操作信号によ
り画像データの外部装置との転送制御が指示されたとき
には、この転送制御を行なう。画像データの転送ルート
に対する診断装置側の送受元として、受信器22、レシ
ーバ23、BモードDSC24、ドプラ処理器27、デ
ータ合成器25があり、これらの回路やユニットと外部
装置との間のデータ転送がインターフェース回路32に
より取捨選択され、制御される。
【0048】上述の各構成要素について、その構成及び
動作を説明する。
【0049】送信器21は、図示しないが、パルス発生
器、送信遅延回路、およびパルサを有する。パルス発生
器は一定のパルス繰返し周波数(PRF:pulse
repetition frequency)に拠るレ
ートパルスを発生する。このレートパルスは、送信チャ
ンネル数分に分配されて送信遅延回路に送られる。送信
遅延回路には、遅延時間を決めるタイミング信号がコン
トローラ31から送信チャンネル毎に供給されるように
なっている。これにより、送信遅延回路はレートパルス
に指令遅延時間をチャンネル毎に付与する。
【0050】遅延時間が付与されたレートパルスは送信
チャンネル毎にパルサに供給される。このパルサには、
例えばスイッチング回路のオン・オフにより矩形パルス
を生成する比較的、構成の簡単な回路から、リニアアン
プに代表される任意波形発生器まで任意の構成のものを
使用できる。パルサは、レートパルスを受けたタイミン
グでプローブ12の圧電振動子(送信チャンネル)毎に
電圧パルスを与える。これにより、超音波信号がプロー
ブ12から放射される。超音波プローブ12から送信さ
れた超音波信号は被検体内でビーム状に集束されかつ送
信指向性が指令されたスキャン方向に設定される。
【0051】被検体内に送信された超音波パルス信号
は、その音響インピーダンスの不連続面で反射される。
この反射超音波信号には、組織内の散乱体によって散乱
された成分や、コントラストエコー法実施時には造影剤
で散乱した成分も含まれる。反射超音波信号は再びプロ
ーブ12で受信され、対応する電圧量のエコー信号に変
換される。このエコー信号はプローブ12から受信チャ
ンネル毎に受信器22に取り込まれる。
【0052】受信器22も図示しないが、その入力側か
ら順に、プリアンプ、A/D変換器、受信遅延回路、及
び加算器を備える。プリアンプ、A/D変換器、及び受
信遅延回路はそれぞれ、受信チャンネル数分の回路を内
蔵しており、デジタルタイプの受信器に形成されてい
る。受信遅延回路の遅延時間は、所望の受信指向性に合
わせて遅延時間パターンの信号としてコントローラ31
から与えられる。このため、エコー信号は、受信チャン
ネル毎に、プリアンプで増幅され、A/D変換器でデジ
タル信号に変換され、さらに受信遅延回路により遅延時
間が与えられた後、加算器で相互に加算される。この加
算により、所望の受信指向性に応じた方向からの反射成
分が強調される。送信指向性と受信指向性の性能を総合
することにより、送受信の超音波ビームの総合的な性能
が得られる。
【0053】上述のエコー信号の受信処理において、加
算前のエコー信号の系列数は受信チャンネル数に相当す
る分だけ在るが、加算後のそれは1系列にまとめられ
る。この1本の信号系列が、後段で生成される診断画像
を成す1本の走査線(ラスタ)に相当する。1枚の診断
画像には、多数の、例えば100本の走査線が必要にな
る。この加算後の信号系列はRF(radio fre
quency)信号と呼ばれる。
【0054】図1に示す如く、受信器22の図示しない
加算器の出力端は、レシーバ23及びドプラ処理器27
に接続されている。
【0055】このレシーバ23は、図示しないが、加算
器により加算されたデジタル量のエコー信号を受ける包
絡線検波器を備え、この出力側に、ゲイン補正回路、デ
ジタルフィルタ(エコーフィルタとも呼ばれる)、信号
強度演算器、及び対数圧縮器をこの順に備える。対数圧
縮器の出力端は前述したBモードDSC24に至る。
【0056】この結果、エコー信号は包絡線検波器によ
り包絡線検波されてベースバンドのエコー信号に変換さ
れ、さらにゲイン補正回路により深さ方向の減衰に対す
るゲイン補正がなされる。このゲイン調整されたエコー
信号は、デジタルフィルタにより種々のフィルタリング
を受ける。このエコーフィルタは、深さ方向の減衰に因
って崩れたエコー信号の波形を揃える、いわゆるデジタ
ルイメージオプティマイザ(DIO)としてのフィルタ
として、又は、ハーモニックイメージング法を実施する
場合の、超音波パルス信号の送信周波数の例えば2倍の
高調波成分のみを通過させる高域通過型エコーフィルタ
として機能するようになっている。このデジタルフィル
タによって、診断画像の描画性が殆ど決定されると言え
る。
【0057】エコーフィルタにより種々のフィルタリン
グを受けたエコー信号は、信号強度が演算され、更に対
数圧縮器により対数圧縮(対数増幅)されて、信号強度
を輝度表現可能な各走査線方向の画像データとしてBモ
ードDSC24に送られる。
【0058】このDSC24に送られた走査線方向の画
像データはスムージングなどのポスト処理に付された
後、ビデオフォーマットのBモード画像データにスキャ
ン変換される。このBモードの画像データはデータ合成
器25に送られる。
【0059】一方、このDSC24により、診断中に殆
どリアルタイムに発生する、フォーマット変換前の超音
波スキャンに係る画像データ及びフォーマット変換後の
ビデオフォーマットの画像データの内の少なくとも一方
が、例えば複数フレーム分、イメージメモリ28に記憶
される。
【0060】一方、ドプラ処理器27は図示しないが、
ドプラ法に基づいて、ドプラ計測及びカラーフローマッ
ピング(CFM:カラードプラ断層法)を行なうための
回路を備えている。具体的には、実部及び虚部から成る
複素数データを出力する周知の直交位相検波器、FFT
(高速フーリエ変換)演算器、及びMTI(movin
g target indication)演算器を備
えている。
【0061】さらに、イメージメモリ28には図示しな
いリードライト制御回路が備えられ、これにより、スキ
ャン(診断)時に両者で処理されるBモード断層像及び
CFM像(カラー血流分布像)の画像データが所定複数
フレーム分、格納できるとともに、そのデータをスキャ
ン後に読出し可能になっている。このイメージメモリ2
8に記憶された画像データは、スキャン後(つまり、リ
アルタイムな診断後)に操作者が読み出して表示などに
再利用可能であり、例えば複数フレーム分の読出し画像
データを動画再生に供することができる。
【0062】イメージメモリ28のデータはメモリ/ハ
ードディスク29により読込可能になっている。このメ
モリ/ハードディスク29に格納された診断画像のデー
タは、アプリ(アプリケーション)用演算器30により
読出し及び書込み可能になっている。
【0063】このアプリ用演算器30は、CPU及びメ
モリを有し、メモリには演算負荷が比較的少ない「小規
模」な診断アプリケーションが少なくとも1種類、予め
インストールされている。このため、CPUはメモリ内
の診断アプリケーションを読み出して実行することがで
きる。この実行により、メモリ/ハードディスク29の
画像データを元にした解析や計測などの演算処理が行な
われる。
【0064】一方、データ合成器25は、これに送られ
てくるBモード像の画像データ、CFMモード像の画像
データ、定量解析や計測の結果を表すグラフ及び/又は
数値などデータ、更には、画像を補佐するデータとして
の文字、目盛などのデータ及び/又はグラフィックデー
タを受け、コントローラ31から指令される、画像と重
ねる又は並べるなどの適宜な表示態様の画像データに合
成する。
【0065】このようにして合成された最終の画像デー
タは表示器27に送られる。表示器27では、画像デー
タは、内蔵されたD/A変換器でアナログ量に変換さ
れ、TVモニタなどの画面に被検体の組織性状の像及び
/又は解析や計測の結果を含む画像として表示される。
この画像においては、必要に応じて所望部位及び/又は
データにカラーが付与される。
【0066】一方、コントローラ31は、CPU及びメ
モリを備えたコンピュータ装置であり、予めプログラム
されている手順にしたがって、装置全体の動作を制御す
る。この制御動作には、操作者が操作パネル13を介し
て指令した診断モード、送受信条件、表示態様、送信器
21に対する送信制御(送信タイミング、送信遅延な
ど)、受信器22に対する受信制御(受信遅延など)、
及び演算処理の分散指令(どの回路の出力信号を選択す
るかを示す指令、及び、その出力信号をどの外部装置に
転送するかを示す指令)が含まれる。
【0067】このため、コントローラ31から演算処理
の分散指令を受けたインターフェース回路32は、超音
波受信器22、レシーバ23、BモードDSC24、デ
ータ合成器25、及びドプラ処理器27の出力信号を選
択的に直接、取得することができる。なお、BモードD
SC24及び/又はデータ合成器25の出力信号は、イ
メージメモリ28の記憶データに相当する。
【0068】このインターフェース回路32は、外部の
ネットワーク3に接続されており、選択して信号を例え
ばTCP/IPなどの通信プロトコルに基づきネットワ
ーク3上に転送することができる。
【0069】このネットワーク3には、別のインターフ
ェースインターフェース4,5が接続されており、前述
した超音波診断装置2内のインターフェース回路32と
の間で、ネットワーク3を介して所定の通信プロトコル
の元に通信可能になっている。
【0070】このため、操作者が指令する演算処理の分
散指令の中の宛先アドレスに応じて、超音波診断装置2
から転送されてきたデータが専用ワークステーション6
(専用コンピュータ)又は汎用コンピュータ7に送られ
る。また、必要に応じて、専用ワークステーション6又
は汎用コンピュータ7のデータはそれらのインターフェ
ース回路4又は5を介して超音波診断装置2に転送でき
る。さらに、インターフェース回路4及び5によって、
専用ワークステーション6及び汎用コンピュータ7にお
いてもネットワーク3を介して双方向のデータ送受信が
可能になっている。
【0071】続いて、本実施形態の作用効果を説明す
る。
【0072】最初に、この画像診断システムにおける個
別動作を説明する。
【0073】(1.診断画像の取得動作)最初に、診断
装置(モダリティ)としての超音波診断装置における画
像取得に関わる診断(スキャン)動作を説明する。
【0074】プローブ12を被検体の体表に当ててスキ
ャンを開始すると、送信器21の駆動によりプローブ1
2から超音波パルスが体内に送信される。この送信に応
じて、被検体内の組織などで散乱した超音波エコーはプ
ローブ12で受信され、その振動子で電気的なエコー信
号に変換される。このエコー信号はプローブ12からチ
ャンネル毎に受信器22に送られる。そして、受信器2
2により、それまでのチャンネル毎のエコー信号が整相
加算(ビームフォーカス)され、収束されたエコー信号
に形成される。このエコー信号はレシーバ23及びドプ
ラ処理器に供給される。
【0075】このエコー信号はBモード処理系を成すレ
シーバ23により処理されて、ビデオ信号として出力さ
れるとともに、BモードDSC24によりポスト処理及
びフォーマット変換されて、Bモード画像データとして
データ合成器25に送られる。一方、エコー信号はドプ
ラ処理器27にも送られ、この処理器によってドプラス
ペクトラム情報及びCFM像(カラー血流像)のデータ
が生成される。これらの情報及び画像データはデータ合
成器25に送られる。
【0076】このデータ合成器25では、例えば、Bモ
ード断層像にCFM像が重畳され、この重畳像とドプラ
スペクトルの画像とを並列に配した画像データが形成さ
れる。この画像データには、必要に応じて、アノテーシ
ョンやグラフィックデータが重畳される。この画像デー
タは表示器27に送られ、ほぼリアルタイムに表示され
る。
【0077】このリアルタイムなスキャンに並行して、
イメージメモリ28にはBモードDSC24及びドプラ
処理器27の少なくとも一方の出力データが所定複数フ
レーム分、格納される。
【0078】(2.信号の転送ルートの種別)いま、こ
の画像診断システムの具体的な展開例として、診断装置
としての超音波診断装置2は病院内の他の診断装置8と
共に診察室に存在し、専用ワークステーション6は中央
制御室に単独で存在し、さらに、汎用コンピュータ7は
他の汎用コンピュータ9と共に医師の研究室に存在し、
図2に模式的に示す如く、ネットワーク3を介して接続
されているとする(なお、図2ではインターフェース回
路などの図示は省略している)。
【0079】この展開例において、それぞれ任意の1つ
の診断装置2及び汎用コンピュータ7の使用を想定する
と、その診断装置2、専用ワークステーション6、及び
汎用コンピュータ7の間には、3通りの信号の転送ルー
トA〜Cができる。1つ目は、診断装置2と専用ワーク
ステーション6との間の信号転送ルートA、2つ目は、
専用ワークステーション6と汎用コンピュータ7との間
の信号転送ルートB、3つ目は、汎用コンピュータ7と
診断装置2との間の信号転送ルートCである。この転送
ルートを介して、診断画像のデータ、診断画像を生成す
るためのエコーデータ、診断アプリケーションの実行指
令などが双方向に送受信される。
【0080】このネットワーク上で、複数台の診断装置
を起動したり、複数台の汎用コンピュータを起動する場
合、その分、上述した転送ルートが増える。
【0081】なお、診断画像を取得するときには、操作
者はプローブ12を使って超音波スキャンを実行させる
必要があるため、超音波診断装置2を直接操作すること
になる。その一方、本画像診断システムでは、診断画像
データの取得後、つまりスキャン後にオフラインで診断
アプリケーションを起動する場合、必ずしも超音波診断
装置2を操作する必要は無い。後述する如く、専用アプ
リケーション6又は汎用コンピュータ7から、かかる起
動を指令することができ、操作上でも非常にフレキシブ
ルなシステムを形成している。
【0082】(3.画像診断の全体動作:診断画像の取
得からその演算処理のプロセス)次に、上述した診断画
像取得及び転送ルートの動作を踏まえた上で、超音波診
断装置2を含む本画像診断システム全体の動作を説明す
る。
【0083】いま、診断アプリケーションの起動は診断
装置、すなわち超音波診断装置2から指令するものとす
る。このときの全体動作の概要を図3〜5に示す。
【0084】(3.1.部分的外部委託処理モードによ
る診断画像の生成)超音波診断装置2において、コント
ローラ31は操作パネル13から各種の指令及び情報が
含まれた操作信号を読み込む(図3、ステップS1)。
次いで、この操作信号中の診断画像データの生成処理に
関わる操作信号から「部分的外部委託処理」が指令され
ているか否かを判断する(ステップS2)。
【0085】この「部分的外部委託処理」モードは、外
部装置に診断画像データの生成処理の一部を委託すると
いうモードである。例えば、いま設けているレシーバ2
3におけるデータ生成処理に関して、そのハードウェア
の能力を超えた処理を外部のより能力の高い装置に委託
することが挙げられる。レシーバ23では実現できない
機能のデジタルフィルタの構成や、種々の新しい信号処
理法をソフトウエア的に処理したいときに好適である。
例えば3次元ボリュームデータ再構成処理やサブトラク
ション処理が挙げられる。
【0086】このため、ステップS2で「部分的外部委
託処理」モードが指令されていると判断されたときに
は、図4に示す処理に移行する。すなわち、インターフ
ェース回路32は、「部分的外部委託処理」に付すべき
回路の信号及びその転送先を、コントローラ31からの
情報に基づき特定する(ステップS3)。これにより特
定された回路の信号はインターフェース回路32及びネ
ットワーク3を介して所望の相手先に転送される(ステ
ップS4)。この転送の際、かかるネットワーク環境に
おける転送先の唯一の識別情報が、例えばヘッダやフッ
タとして転送データに付される。
【0087】例えば、特定された回路がレシーバである
ならば、その入力信号となる超音波受信器22が出力す
るデジタル量のエコー信号がインターフェース回路32
により選択され、ネットワーク3を介して、例えば相手
方のインターフェース回路14に転送される。このとき
の転送ルートは図2に示したルートAとなる。これによ
り、受信器22からのエコー信号はレシーバ23の他
に、外部の専用ワークステーション14に送られる。
【0088】このとき、このエコー信号はレシーバ23
にも入力するので、そのまま前述した如く、レシーバB
モードDSC24及びデータ合成器25と順に処理さ
れ、表示器26にBモード断層像又はCFM像として通
常に表示される。この通常表示の画像は、診断画像デー
タを取得する上でモニタ画像としても機能するので、有
効である。
【0089】このように受信器22が出力したエコー信
号を受けた専用ワークステーション6は、レシーバ23
の代替プロセッサとして、エコー信号を少なくとも検
波、ゲイン補正、フィルタリング、及び対数圧縮処理に
処する(ステップS5)。この処理は、前述した如く、
超音波診断装置2側のレシーバ23の機能よりもグレー
ドの高い処理を少なくとも一部に含むレシーバ処理をソ
フトウエア的に実行することでなされる。
【0090】このように専用ワークステーション6によ
りレシーバ処理がなされると、その処理結果のデータは
再びインターフェース回路4、ネットワーク3、及びイ
ンターフェース回路32を介して、レシーバ23の出力
部に戻される(ステップS6)。この戻された処理デー
タは次いで、BモードDSC24及びデータ合成器25
を介して表示器26に送られ、あたかも超音波診断装置
2が自前で処理したかの如く、Bモード断層像又はCF
M像の背景像として表示される(ステップS7)。
【0091】なお、ステップS5及びステップS6の処
理はリアルタイムな診断時の処理として実行されること
が望ましいが、オフライン処理であってもよい。
【0092】したがって、この部分的外部委託処理の構
成を採用することで、本システムのハードウエア上の制
約を超えて、信号生成処理に関し、高い機能を有する外
部の専用ワークステーションの助力を自動的に得ること
ができる。つまり、外部の専用ワークステーションのソ
フトウエア処理に拠る、より高機能及び/又は新規の信
号生成機能をエコー信号に施した、描出能が高くSN比
の良い高精細は診断画像を得ることができる。
【0093】例えば、この外部委託処理の一つの例とし
て、信号差分を行なうサブトラクション処理がある。ま
た別の例として、3次元ボリューム再構築がある。この
再構築処理の場合、超音波診断装置内の回路を使用せ
ず、外部の専用ワークステーションで再構築処理を行な
う方が、画像診断システム全体の効率は良くなる。この
場合、イメージメモリ28内の画像データ(輝度画像と
して、それ以上の処理を施す余地の少ない、ほぼ完成し
たデータ)を使用するよりも、この画像データよりは前
段階で生加工の、より情報量の多い(RF信号と同等の
情報量を有する)、受信器33又はレシーバ23の出力
信号を専用ワークステーション6に転送する方が望まし
い。これにより、専用ワークステーション6において実
行される各種の処理の自由度は、イメージメモリ28内
の画像データを扱うよりも高くなり、結果として、より
描出能が高く高画質の3次元ボリューム再構築を行なう
ことができる。
【0094】さらに、上述した部分的外部委託処理は、
この処理機能のみを、後述する各種の処理とは別個に、
単独で備えた診断装置を含む画像診断システムを構成し
てもよい。
【0095】(3.2.診断アプリケーションを選択す
る時期に応じた演算処理)図3に戻って、コントローラ
31は、読み込んだ操作信号の中から診断アプリケーシ
ョンの選択時期に関わる信号に基づき、診断アプリケー
ションを選択する時期が「診断前」か、又は、「診断
後」であるかを判断する(ステップS8)。この判断が
「診断前」であるときには、図5に示す処理が順次行な
われる。
【0096】(3.2.1.診断アプリケーションの選
択時期が「診断前」のとき)具体的には、コントローラ
31は、操作パネル13上のボタン操作によって生じ
る、診断アプリケーションの選択信号を読み込み、その
診断アプリケーションの種類を判別する(ステップS
9,S10)。これにより、診断前、すなわちスキャン
前に所望種類の診断アプリケーション(すなわち、所望
の演算処理)が決まる。
【0097】次いで、コントローラ31は、決まった診
断アプリケーションの規模、すなわち演算負荷が予め設
定した量以下である、「小規模」であるか否か、更に、
その診断アプリケーションが超音波診断装置2のアプリ
用演算器30にインストールされているか否かを判断す
る(ステップS11)。この判断の結果、「小規模」且
つ「インストール済み」である場合、コントローラ31
は送受信及び信号処理の各部位に、スキャン及びリアル
タイムな画像表示を指令する(ステップS12)。この
結果、表示器26にはBモード断層像、CFMモード像
などの画像が、超音波スキャンに合わせてほぼリアルタ
イムに表示される。このスキャン及び表示に伴って、前
述した如く、Bモード像及び/又はCFMモード像の画
像データがイメージメモリ28に所定フレーム数分、記
憶される。この画像データは更に、イメージメモリ28
からメモリ/ハードディスク29に送られて記憶され
る。
【0098】操作パネル13には、演算処理の実行開始
指令用の開始ボタンが用意されている。そこで、コント
ローラ31は、開始ボタンが押されたか否かを判断しな
がら待機し、この開始ボタンが押されたときにはアプリ
用演算器30に演算処理の開始、すなわち、選択した診
断アプリケーションの実行開始の指令を、診断アプリケ
ーションの種類の指定情報と共に送る(ステップS1
3)。
【0099】アプリ用演算器30では、この指令に応答
したCPUによって、そのメモリに予めインストールさ
れている診断アプリケーションの中から所望のアプリケ
ーションのプログラムがワークエリアに読み出され、起
動される。この後、かかるCPUは、プログラムに沿っ
て、メモリ/ハードディスク29に格納されている画像
データを読み出し、所望種類の演算処理を実行する(ス
テップS14)。この演算結果に係るデータはデータ合
成器25を介して表示器26に送られ、表示される(ス
テップS15)。
【0100】一方、ステップS11における判断がN
O、即ち「大規模」又は「非インストール」な診断アプ
リケーションである場合、ステップS16〜S19の処
理が実行される。
【0101】具体的には、前述したステップS12と同
様にリアルタイムなスキャン及び画像表示が指令され
て、これに応じたBモード及び/又はCFMモードの画
像データがイメージメモリ28に記憶される。この画像
データは同時に、BモードDSC24及びインターフェ
ース回路32を介してネットワーク3上に送出され、さ
らに、このネットワーク3を通って、ネット上のインタ
ーフェース回路4から専用ワークステーション6に転送
される(ステップS16)。この転送は、図2に示す転
送ルートAにより行なわれる。
【0102】次いで、コントローラ31はステップS1
3のときと同様に、演算処理の開始指令ボタンが操作さ
れたときに、かかる開始指令をインターフェース回路3
2、ネットワーク3、及びネット上のインターフェース
回路4を介して(転送ルートA)専用ワークステーショ
ン6に、診断アプリケーションの種類の指定情報と共
に、転送する(ステップS17)。
【0103】これに応じて、専用ワークステーション4
では、そのCPUによって、メモリに予めインストール
されている複数の大規模な診断アプリケーションの中か
ら指定アプリケーションがそのワークエリアに読み出さ
れ、起動される。これにより、指定した診断アプリケー
ションが実行され、既に送られている画像データに所望
種類の演算処理を付す(ステップS18)。この処理結
果は、ネット上のインターフェース回路4、ネットワー
ク3、及び診断装置内のインターフェース回路32から
成る転送ルートAを介してデータ合成器25に送り返さ
れ、診断画像のデータがあたかも超音波診断装置2内で
処理されたかの如く、表示器26に表示される(ステッ
プS19)。
【0104】このように、診断時(スキャン時)に得ら
れる診断画像に各種の解析、計測、画像再構築などの演
算処理を施す場合において、第1に、システム内部で
は、指定された演算処理の種類又は規模(即ち診断アプ
リケーションの種類又は規模)及び診断装置にインスト
ール済みか否かに応じて自動的に演算処理(即ち診断ア
プリケーション)の実行場所(診断アプリケーションの
格納場所に相当)が診断装置内外に切り分けられる(即
ち分散される)。
【0105】このため、操作者は所望の演算処理、すな
わち必要な診断アプリケーションが超音波診断装置2内
に確保されているかどうか、記憶容量が足りるかどうか
といった心配をする必要は一切無く、自分が欲する演算
処理をダイレクトに実行させ、その表示器26又は付随
した出力手段に処理結果を自動的に得ることができる。
【0106】つまり、操作者が望んでいる演算処理の規
模が大規模なものであっても、かかる演算処理の機能が
あたかも最初から超音波診断装置2に備わっているかの
如く、画像データが処理される。演算規模の大小によっ
て、操作内容が異なることは無く、操作者は常に同一の
操作を行なうことで済むし、実際には外部に画像データ
や指令情報を転送している場合でも、そのようなことは
一切意識する必要は無く、転送も自動的に行なわれる。
したがって、操作者にとって操作上の能率が良く、また
操作上の煩わしさから解放され、使い勝手も著しく優れ
たものになる。
【0107】第2に、このように分散形の演算処理法を
採用することで、大規模な演算量の診断アプリケーショ
ンを超音波診断装置2内に持つ必要が無くなる。そのよ
うな診断アプリケーションは専用ワークステーション6
に確保しておいて、これを自在に利用すれば足りる。こ
のため、超音波診断装置2のアプリ用演算器30には小
規模な診断アプリケーションのみをインストールしてお
けば済むので、演算器30、すなわち診断装置2に必要
なメモリの記憶容量の増大を確実に抑えることができ
る。
【0108】この記憶容量の抑制は、特に、小形で安価
かつ手軽な使用を利点とする超音波診断装置にとって非
常に威力を発揮し、超音波診断装置に特有のそれらのメ
リットを損なうことなく、演算処理の規模の大小にも対
処することができる。
【0109】第3に、このシステム構成によれば、1つ
の専用ワークステーションに複数の診断装置を接続する
ようにすれば、高速大容量の診断アプリケーションを全
ての診断装置で使用可能にもなる。
【0110】第4に、このシステム構成によれば、超音
波診断装置2におけるイメージメモリ28の記憶容量を
超える大量の画像やエコーデータを必要とする演算処理
には、その画像やエコーデータを予め、高速で且つ大容
量のワークステーションに転送しておくことができる。
【0111】(3.2.2.診断アプリケーションの選
択時期が「診断後」のとき)図3に戻って、コントロー
ラ31は、診断アプリケーションの選択時期が「診断
後」の場合、ステップS20以降の処理を順次実行す
る。
【0112】つまり、かかる診断アプリケーションの選
択前に、前述したステップS12,S16と同様に、超
音波スキャン及びそのリアルタイムな表示を診断装置2
内の各部位に指令する(ステップS20)。これによ
り、前述と同様に画像データがイメージメモリ28に記
憶される。
【0113】次いで、コントローラ31は、操作者が操
作可能な、操作パネル13上のアプリケーション選択ボ
タンからの信号(アプリ選択信号)を読み込み、この信
号から診断アプリケーションの種類を判別する(ステッ
プS21、S22)。これにより、診断後、すなわちス
キャン後に、所望の種類の診断アプリケーション(すな
わち、所望の演算処理)が決まる。
【0114】次いで、コントローラ31は、このように
決まった診断アプリケーションの演算量に基づく演算規
模が「小規模」であるか否か、更に、その診断アプリケ
ーションが超音波診断装置2のアプリ用演算器30にイ
ンストールされているか否かを判断する(ステップS2
3)。
【0115】この判断がYES、すなわち「小規模」且
つ「インストール済み」である場合、メモリ/ハードデ
ィスク29はイメージメモリ28内の画像データを読み
込み(ステップS24)、この読込みに応答して、アプ
リ用演算器30は前述と同様に、指定された診断アプリ
ケーションを起動させて、画像データの演算処理を実行
する(ステップS25)。この処理結果のデータはデー
タ合成器25を介して表示器26に送られ、適宜な態様
で表示される(ステップS26)。
【0116】一方、ステップS23の判断において、N
O、すなわち「大規模」又は「非インストール」である
旨の決定が下された場合、前述した如く、コントローラ
31の指令に応答したインターフェース回路32によっ
て、決定された診断アプリケーションを指定する情報と
共に、イメージメモリ28内の画像データはBモードD
SC24、インターフェース回路32、ネットワーク
3、及びネット上のインターフェース回路4(転送ルー
トA)を介して専用ワークステーション6に転送される
(ステップS27)。
【0117】この転送が完了すると、専用ワークステー
ション6は、自前のメモリ内にインストールされている
複数の診断アプリケーションの中から、指定された診断
アプリケーションを起動させ、その手順に沿って、転送
されてきた画像データに演算処理を施す(ステップS2
8)。この処理結果は、転送ルートAを通して診断装置
2内のデータ表示器23に戻され、表示器26に適宜な
態様で表示される(ステップS29)。
【0118】このように処理される、「診断後」に診断
アプリケーションを選択する場合であっても、かかる診
断アプリケーション(演算処理)の装置外内への切り分
け(分散)に因って、診断アプリケーションのインスト
ールの有無、インストール場所等に対する操作者の格別
の意識や注意力を必要としない使い勝手の良さ、これに
伴う操作効率の良さ、メモリ装置の記憶容量の抑制な
ど、前述した「診断前」のときと同等の作用効果を得る
ことができる。
【0119】なお、「診断前」及び「診断後」のおける
演算処理の中で、専用ワークステーション6が診断アプ
リケーションを行なっている間に、その演算処理の途中
経過を表す各種の情報を診断装置2に表示させるように
してもよい。また、所定のネットワークプロトコルの元
に、専用ワークステーション6と診断装置2との間の入
出力制御を、例えば診断装置側から対話的に行なうよう
にしてもよい。
【0120】また、上述した診断アプリケーションの実
行開始指令(ステップS13,S17)及び診断アプリ
ケーションの種類選択(ステップS9、S21)は、操
作パネル13上のボタンやスイッチのみならず、コント
ローラ21とのコンピュータ機能に依って表示器26に
表示されるボタン、ウィンドウ、メニュー項目を操作パ
ネル13のマウスなどでクリックすることにより、指令
するように構成してもよい。
【0121】さらに、上述した実施形態においては、演
算規模、すなわち演算量の大小に応じて演算処理先を装
置の内外に分散させる構成としたが(図3、ステップS
23,図5、ステップS11)、この演算処理の内容を
判断する基準として、演算量よりも又は演算量と共に、
演算速度を考慮して分散先を判断するようにしてもよ
い。例えば、診断時にほぼリアルタイムに処理されるこ
とが必要な場合、装置内部のユニットで処理するように
分散先を制御させる。
【0122】さらに、本実施形態にあっては、図2に示
す如く、ネットワーク3にデータベース10を接続し、
このデータベースに、診断する患者の氏名等の患者情
報、日時、スキャン部位、過去の診断情報など、様々な
必要情報を記録しておくようにしてもよい。診断装置
2,8、汎用コンピュータ7,9、及び専用ワークステ
ーション6は必要に応じて、診断する患者の情報を検査
ID番号などをキーにしてデータベース10から取り込
む手段を有する。これにより、各装置に記憶させる情報
を少なくすることができるとともに、一元管理すること
ができる。
【0123】(第1の実施形態の変形例)前述した第1
の実施形態に係る変形例を図6、7に基づき説明する。
これらの変形例は、診断アプリケーションを画像診断シ
ステム内のどこから操作するかの態様に関する。
【0124】前述した第1の実施形態に係る画像診断シ
ステムでは、操作者が診断アプリケーションの実行を診
断装置2から指令(操作)したが、本発明では、必ずし
もこれに限定されない。例えば、操作者は、かかる実行
指令(操作)を図1に示すネット上の汎用コンピュータ
7から行なってもよいし、専用ワークステーション6か
ら行なってもよい。
【0125】図6には、そのような実行指令を操作者が
診断装置外部の遠隔地に在る汎用コンピュータ7から行
なう場合の、指令情報及びデータの転送処理を中心にそ
の概要フローを示す。
【0126】これを説明すると、操作者は汎用コンピュ
ータ(汎用PC)7を操作し、表示メニューにしたがっ
て、予め設定してある複数種の診断アプリケーションの
中から所望の診断アプリケーションを起動させる。具体
的には、コンピュータ内部のCPUは、操作信号を読み
込み、この操作信号から所望の診断アプリケーションを
判別する(ステップS31,S32)。
【0127】この起動に伴う診断アプリケーションの実
行指令は、前述した転送ルートCで示す如く、目的とす
る診断画像のデータを格納している診断装置2に転送さ
れる(ステップS33)。
【0128】この指令を受けた診断装置2は、指定され
た診断アプリケーションの演算規模の大小、及び、イン
ストール済みか否かを判断する(ステップS34,S3
5)。
【0129】この結果、診断アプリケーションの演算規
模が小さく且つ診断装置2内にインストール済みである
場合、前述の如く、その診断装置2は自分に格納されて
いる診断画像のデータを用いて診断アプリケーションを
実行する(ステップS36)。演算された処理結果は、
転送ルートCを介して外部の汎用コンピュータ7に返さ
れ、そのモニタに表示される(ステップS37)。
【0130】上述の判断において、診断アプリケーショ
ンの演算規模が大きいか又は診断装置2内にインストー
ルされていない場合、診断装置2は、その診断アプリケ
ーションの実行指令と必要な診断画像のデータとを前述
した転送ルートAを介して外部の専用ワークステーショ
ン6に転送する(ステップS38)。これにより、専用
ワークステーション6により、指定された診断アプリケ
ーションが実行され、所望の演算処理がなされる(ステ
ップS39)。この処理結果は、前述した転送ルートB
を通って汎用コンピュータ7に渡される(ステップS4
0)。
【0131】このように診断装置2からは物理的に遠い
場所、例えば医師の自宅に在る汎用コンピュータ7から
所望の診断アプリケーションを自在に実行させることが
でき、その処理結果を自分の汎用コンピュータ7に得る
ことができる。これにより、操作者はこの画像診断シス
テム内であれば、操作場所を制限されること無く、その
操作端末にあたかも診断アプリケーション及び診断画像
データが既に確保されているかの如く、それらの確保・
非確保に気を使うこと無く、解析、計測などの処理を行
なうことができる。したがって、操作能率が向上し、使
い勝手にも優れたシステムを提供できる。
【0132】なお、この変形例において、専用ワークス
テーションで実行させる必要の無い程度の診断アプリケ
ーションについは、上述の診断装置2に代えて、汎用コ
ンピュータ7に実行させることもできる。この場合に
は、転送ルートCを介して、診断装置2から汎用コンピ
ュータ7に診断画像データのみを転送すればよい。
【0133】図7には、操作者が診断装置外部の専用ワ
ークステーション6から直接に実行指令を行なう場合
の、指令情報及びデータの転送処理を中心にその概要フ
ローを示す。
【0134】一般的に、専用ワークステーションにおい
て、そのモニタ及びキーボードなどを用いて診断アプリ
ケーションを実行させることは、その高速演算性を担保
する点から好ましくはない。通常、専用ワークステーシ
ョンが直接に使用されるのは、その保守管理などのとき
である。
【0135】しかしながら、システム上の特別の事情が
ある場合、機能的には、この専用ワークステーション6
から診断アプリケーションの実行を指令することもでき
る。
【0136】具体的には、汎用コンピュータ7のときと
同様に、専用ワークステーション6にて所望の診断アプ
リケーションの実行を指令する(ステップS41、S4
2)。この実行指令の情報は転送ルートAを介して、目
的の診断装置2に転送される(ステップS43)。
【0137】この実行指令を受けた診断装置2は、前述
と同様に、演算規模及びインストール済みか否かに応じ
て、処理実行先を切り分ける(分散する)(ステップS
45、S47)。
【0138】この切り分けの結果、演算規模小且つイン
ストール済みのときには、診断装置2により前述の如く
診断アプリケーションの実行による演算処理が行なわ
れ、その処理結果は転送ルートAを介して専用ワークス
テーション6に戻される(ステップS46、S47)。
【0139】これに対し、上述の切り分け結果が演算規
模大又はインストールされていないとなるときには、実
行指令及び診断画像データが転送ルートA又はCを介し
て再度、専用ワークステーションに、又は、新たに汎用
コンピュータ7に転送される(ステップS48)。これ
により、専用ワークステーション6又は汎用コンピュー
タ7により所望の診断アプリケーションが実行される
(ステップS49)。この実行に伴う所望演算処理の結
果は専用ワークステーション6内にてそのまま表示され
るか、又は、転送ルートBを介して汎用コンピュータ7
から専用ワークステーション6に戻される(ステップS
50)。
【0140】このように、何らかの事情がある場合、専
用ワークステーション6から診断アプリケーションの実
行開始の操作をすることが可能である。これにより、操
作上の自由度は高くなる。
【0141】なお、別の変形例として、診断アプリケー
ション自体を、より効率的に実行可能なコンピュータ又
は装置に転送可能に構成してもよい。上述してきた実施
形態及びその変形例では、実行指令及び診断画像データ
を自在に転送するシステムを示したが、これに加え、診
断アプリケーション自体を転送可能にするものである。
一例として、汎用コンピュータ7から診断アプリケーシ
ョンを起動させる場合を想定する。この場合、診断画像
データを有している診断装置2が、別のスキャン(診
断)又は演算処理に既に使用されており、且つ、汎用コ
ンピュータ7にその診断アプリケーションが確保されて
いないときには、診断装置2の判断によって、例えばタ
イムシェアリング方式に基づき、保有する診断画像デー
タ及び診断アプリケーションの両方を転送ルートCを介
して汎用コンピュータ7に転送するという構成が提供さ
れる。この転送に拠って、診断装置2が既に使用中であ
っても、その装置1があたかも稼動していないかの如
く、演算処理上の融通性の高い画像診断システムとな
る。
【0142】(第2の実施形態)本発明に係る第2の実
施形態を図8に基づき説明する。この実施形態は、ある
診断装置における診断画像の生成処理の一部を外部の別
の診断装置に委託する構成を有する。この構成は、前述
した実施形態における「部分的外部委託処理」モードと
は、委託先が診断装置である点が異なる。
【0143】図8に示す画像診断システムは、診断装置
としての超音波診断装置8及び12がネットワーク3を
介して、相互にデータ通信が可能に接続されている。こ
の2台の超音波診断装置8,12は共に同種の機能を有
し、ここではBモード像の生成機能のみを図示してい
る。
【0144】一方の超音波診断装置2は前述した図2の
ものと同一である(但し、CFMモード像の生成機能の
図示は省略している)。もう一方の超音波診断装置8
は、超音波プローブ101と装置本体102を有する。
装置本体102は、超音波受信器103、レシーバ10
4、BモードDSC105、データ合成器106、表示
器107、及びインターフェース回路110を備え、そ
れらのユニットは前述の装置2のものと同様に構成され
る((但し、CFMモード像の生成機能の図示は省略し
ている)。
【0145】一方の超音波診断装置2において、インタ
ーフェース回路32は、受信器22の出力、レシーバ2
3の出力、BモードDSC24の処理データ、及びデー
タ合成器の処理データをネットワーク3を介してもう一
方の超音波診断装置8に転送可能になっている。これ
は、もう一方の超音波診断装置8についても同様で、そ
のインターフェース回路3は各部のデータをネットワー
ク3を介して一方の装置2に転送可能になっている。
【0146】このため、一例として、一方の超音波診断
装置2における受信器22の出力データ(エコーデー
タ)は、インターフェース回路32によりネットワーク
3上に転送される。このデータは、転送ルートMを介し
て、もう一方の超音波診断装置8のインターフェース回
路110により受信され、もう一方の装置側の受信器1
03の出力部(即ち、レシーバ104の入力部)に送ら
れる。
【0147】これにより、送られてきたエコーデータ
は、引き続きレシーバ104によって包絡線検波、エコ
ーフィルタ処理、ゲイン補正などの処理に付される。
【0148】この処理データは、転送ルートNで示す如
く、インターフェース回路110により、ネットワーク
3を介して元の診断装置2に送られ、さらに、そのイン
ターフェース回路32を介してBモードDSC24に、
元のレシーバ23の出力データとして送られる。これに
より、元の診断装置2は、そのデータをあたかも最初か
ら自前で処理したかの如くデータ合成器25に処理さ
せ、表示器26に表示させる。
【0149】したがって、この実施形態によれば、以下
に例示する如く、従来には無い有効な効果を奏すること
ができる。
【0150】第1の態様として、ある診断装置にのみ特
殊な機能を有する処理回路が在る場合がある。例えば、
新規な機能のデジタルフィルタ(エコーフィルタ)、画
像重畳処理、3次元再構築処理などがこれに該当する。
これらの機能を具備する診断装置は、通常、病院内の特
定の診断室にあることが多い。このようなときに、被検
者を特定診断室に移動させることなく、その特定診断室
に在る診断装置の高機能な処理回路のみを部分的に使う
ことができる。これにより、その高機能な処理を反映さ
せた、描出能の高い画像を、被検者を動かさずに自動的
に得ることができる。
【0151】このように、比較的特殊な診断アプリケー
ションに対して、方々の診断装置からアクセスしてその
診断アプリケーションを実行することができる。したが
って、様々な高機能の演算処理を有する診断装置をむや
みに増やす必要も無くなり、画像シーケンス全体とし
て、その構築及び運用に関するコストを抑制することが
できる。
【0152】第2の態様は、メインテナンス又は故障箇
所の探索に関する。例えば、ある診断装置又はその画像
が不調となり、故障箇所(回路基板)を特定できない場
合に、別の正常に作動している診断装置の例えばレシー
バにその信号処理を委ねる。これにより、画像が正常に
なれば、その診断装置の故障箇所はレシーバである可能
性が非常に高くなる。画像が改善しないときは、委ねる
処理部位を順送りにシフトさせることで、故障箇所の確
率の最も高い箇所(回路基板)を探すことができる。
【0153】ゆえに、メインテナンスや修理箇所を突き
止めるために、サービスマンが種々の回路基板を差し替
えてチェックしなければならないといった、煩わしい作
業を省力化できる。操作者が探索した画像情報をサービ
スマンにそのまま伝えるだけで、故障箇所を最終的に確
定でき、迅速に修理を終えることが可能になる。
【0154】とくに、ネットワークを利用して病院外の
遠隔地、例えばサービスセンタなどにデータ転送するこ
とで、不良な回路基板をチェックすることができるメリ
ットは大きい。サービスセンタに居ながら修理箇所を突
き止めることができるので、サービスマンが現場に持参
すべき回路基板を予め特定でき、より迅速で低コストの
修理サービスを提供できるようになる。
【0155】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態を図9に基づき説明する。この実施形態は、診断アプ
リケーションの課金機能に関する。
【0156】図9に示す画像診断システムは、前述した
図2に記載のものと同等の構成に加え、専用ワークステ
ーション6に課金システム6Aを備える。
【0157】この専用ワークステーション6は、診断装
置2,8及び汎用コンピュータ7,9に格納する診断ア
プリケーションよりも演算規模が大きいアプリケーショ
ンを予め記憶している。そして、外部装置2,8,7,
9からダウンロードの要請がオンラインであった場合、
希望の診断アプリケーションをネットワーク3を介して
外部装置に転送可能になっている。
【0158】課金システム6Aは、例えばソフトウエア
処理として構成される。このシステム6Aは、診断アプ
リケーションのダウンロードの状況を、その頻度や時間
をカウントすると共に、そのカウント量、診断アプリケ
ーションの種類などに応じて課金額を計算する。この課
金額に基づいて、管理者は書類やオンラインでその診断
アプリケーションの使用料を徴収する。これにより、オ
ンラインで接続された診断装置や汎用コンピュータをク
ライアントとし、専用ワークステーションをサーバとし
た、診断アプリケーションのレンタル業が可能になる。
【0159】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態を図10に基づき説明する。この実施形態は、診断画
像のデータ生成処理に対する課金機能に関する。
【0160】図10に示す画像診断システムのうち、専
用ワークステーション6は例えばデータ処理センタST
に設置され、データ処理業者の管理下にある。このワー
クステーション6は前述したと同様に、診断装置2,8
及び汎用コンピュータ7,9にネットワーク3を介して
接続されている。これにより、前述した各実施形態の如
く、専用ワークステーション6は診断装置又は汎用コン
ピュータから委託された、所望の診断アプリケーション
による演算処理(解析、計測など)、又は、診断画像デ
ータへの生成処理(Bモード像生成、CFMモード像生
成など)を実行して、その処理結果を診断装置又は汎用
コンピュータに送り返すことができる。
【0161】専用ワークステーション6には、更に、そ
れらの処理に対する課金額を計算する課金システム6B
がソフトウエア的に構築されている。課金システム6B
は例えば処理時間に応じて従量制で課金額を計算する。
勿論、定額性で課金するようにしてもよい。
【0162】例えば診断装置2からデータ処理センタS
Tの専用ワークステーション6にエコーデータをRF信
号のまま転送し、その後の画像データまでの処理を委託
する。専用ワークステーション6では、診断装置2より
も高機能のデータ生成処理を施して診断画像を生成す
る。この画像データは再びオンラインで診断装置2に戻
され、その表示器に表示される。データ処理センタST
では、このときの処理に対して課金が行なわれる。これ
により、データ処理業が成立する。
【0163】上述した各実施形態は単なる例示であっ
て、本発明の範囲を限定することを意図するものではな
い。本発明の範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて決
まるもので、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様
々な態様のものを実施することができる。例えば、診断
装置は超音波診断装置に限られず、X−CT、MRI装
置などであってもよい。
【0164】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
診断画像を生成するまでに必要な処理及び当該診断画像
に基づく演算の処理の少なくとも一方の処理をその内容
に応じて診断装置の処理手段又はこの装置の外部の処理
手段に分散させて実行させるので、操作者は処理場所、
診断アプリケーションの有無、記憶容量などの条件を特
別に意識することなく、すなわち、従来の煩わしい気遣
い無用の状態で、どの遠隔の場所(ワークステーショ
ン、コンピュータの位置)からでも、所望の処理を確実
かつ迅速に行なうことができる。
【0165】とくに、診断装置として超音波診断装置を
採用したときには、この装置固有の小形で軽量、しかも
製造コストが比較的安価であるという特質を損なうこと
なく、描出能の優れた診断画像や、精度の高い解析、計
測、及び再構成データを提供するシステムを構築するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る、超音波診断装
置を診断装置として組み込んだ画像診断システムの概略
ブロック図。
【図2】この画像診断システムにおける演算処理の実行
指令及び診断画像データの転送ルートを説明する図。
【図3】この画像診断システムにより実行される、信号
処理の部分的外部委託及び演算処理(診断アプリケーシ
ョン)に対する装置内外への切り分け(分散)の手順を
説明する概略フローチャート。
【図4】図3の手順の一部を成す部分的フローチャー
ト。
【図5】図3の手順の他の一部を成す部分的フローチャ
ート。
【図6】診断アプリケーションを汎用コンピュータから
操作するときの手順の概略を説明するフローチャート。
【図7】診断アプリケーションを専用ワークステーショ
ンから操作するときの手順の概略を説明するフローチャ
ート。
【図8】第2の実施形態に係る画像診断システムのブロ
ック図。
【図9】第3の実施形態に係る、データ処理に対する課
金機能を備えた画像診断システムのブロック図。
【図10】第4の実施形態に係る、データ処理に対する
課金機能を備えた画像診断システムのブロック図。
【符号の説明】
1 画像診断システム 2、8 超音波診断装置(診断装置、モダリティ) 3 ネットワーク 4,5 インターフェース回路 6 専用ワークステーション 6A,6B 課金システム 7、9 汎用コンピュータ 11 装置本体 12 超音波プローブ 22 受信器 23 レシーバ 24 BモードDSC 25 データ合成器 26 表示器 27 ドプラ処理器 28 イメージメモリ 29 メモリ/ハードディスク 30 アプリ用演算器
フロントページの続き (72)発明者 橋本 新一 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内 (72)発明者 佐々木 琢也 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内 (72)発明者 吉江 剛 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内 Fターム(参考) 4C096 AB27 AB36 AB37 AB38 AB42 DE06 4C301 EE10 EE13 EE14 EE15 EE17 JA20 JB50 LL13 LL20 5B057 AA09 BA05 BA23 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CD01 CD11 CE16 CH08 CH14 CH18 DA16 DA17 5B076 FC10 5C062 AA01 AA13 AA16 AA29 AA31 AB17 AB20 AB23 AB38 AC42 AC43 AE03 AE15 AE16 AF02 AF08 BA00 BA04 BC01 BD04

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波信号を被検体に照射することで得
    られたエコー信号から前記被検体の診断画像を生成する
    超音波診断装置において、 前記エコー信号から前記診断画像を生成するまでに必要
    な処理及び当該診断画像に基づく演算の処理の少なくと
    も一方を処理する処理手段と、前記少なくとも一方の処
    理をその内容に応じて前記処理手段又はこの装置の外部
    の処理手段に分散させて実行させる分散実行手段とを備
    えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波診断装置におい
    て、 前記内部の処理手段に実行させる処理は、診断時に高速
    に処理されることを必要とする処理であることを特徴と
    した超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超音波診断装置におい
    て、 前記内部の処理手段で実行させる処理は、診断時に実行
    される演算量が所定量よりも少ない処理であることを特
    徴とした超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の超音波診断装置におい
    て、 前記外部の処理手段で実行させる処理は、診断後に前記
    診断画像のデータに基づいて行なう計測処理、解析処
    理、又は再構成処理を含むことを特徴とする超音波診断
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の超音波診断装置におい
    て、 前記外部の処理手段で実行させる処理は、診断後に実行
    される演算量が所定量よりも多い処理であることを特徴
    とした超音波診断装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の超音波診断装置におい
    て、 前記処理手段によって処理される前記少なくとも一方の
    処理は前記エコー信号から前記診断画像を生成するまで
    に必要な処理であり、 前記分散実行手段は、前記処理に供する前記エコー信号
    由来のデータを前記外部の処理手段に転送する転送手段
    を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の超音波診断装置におい
    て、 前記エコー信号由来のデータは前記診断画像を生成する
    前の段階のデータであって、このエコー信号に基づくR
    F(高周波)データ又は検波後の実数部及び虚数部から
    成る複素数データであることを特徴とする超音波診断装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の超音波診断装置におい
    て、 前記エコー信号由来のデータは、表示される輝度階調よ
    りも高いビット数の情報量を有する前記エコー信号に基
    づく輝度データであることを特徴とする超音波診断装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の超音波診断装置におい
    て、 前記転送手段は、ネットワーク環境における唯一の識別
    情報を前記データに添付して転送する手段であることを
    特徴とした超音波診断装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の超音波診断装置におい
    て、 前記処理に必要なアプリケーションソフト及びこの処理
    に供する前記エコー信号由来のデータを装置外部から前
    記内部の信号処理手段に取り込む手段を備えたことを特
    徴とする超音波診断装置。
  11. 【請求項11】 超音波信号を被検体に照射することで
    得られたエコー信号から前記被検体の診断画像を生成す
    る超音波診断装置において、 前記エコー信号をそのビデオ信号に生成するための1つ
    以上の処理器を含む信号生成手段と、 前記1つ以上の処理器における少なくとも1つの処理器
    の出力信号を、その後段の1つ以上の処理器の機能を代
    替する装置外部の処理器に通信手段を介して送る出力手
    段と、 この装置外部の処理器で処理されたデータを、通信手段
    を介して取り込む入力手段と、 この入力手段により取り込まれたデータから前記診断画
    像を生成する画像生成手段と、を備えたことを特徴とす
    る超音波診断装置。
  12. 【請求項12】 超音波信号を被検体に照射することで
    得られたエコー信号から前記被検体の診断画像を生成す
    る複数の超音波診断装置と、この複数の超音波診断装置
    を通信可能に相互接続したネットワークとを備えた画像
    診断システムであって、 前記超音波診断装置の各々は、前記診断画像を生成する
    前段階にて処理した前記エコー信号に関するデータ又は
    前記診断画像を用いて演算したデータを別の超音波診断
    装置に前記ネットワークを介して送信可能な通信手段を
    備えたことを特徴とする画像診断システム。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の画像診断システムに
    おいて、 前記データは、前記エコー信号に基づくRF(高周波)
    データ又は検波後の実数部及び虚数部から成る複素数デ
    ータであることを特徴とする画像診断システム。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の画像診断システムに
    おいて、 前記データは、表示される輝度階調よりも高いビット数
    の情報量を有する前記エコー信号に基づく輝度データで
    あることを特徴とする画像診断システム。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の画像診断システムに
    おいて、 前記ネットワークに接続された前記診断画像に付随する
    情報を記憶したデータベースを備え、 前記超音波診断装置は、前記データベースから前記診断
    情報に関する付随情報を前記ネットワークを介して取り
    込み可能な取込手段を有したことを特徴とする画像診断
    システム。
  16. 【請求項16】 超音波信号を被検体に照射することで
    得られた超音波信号のエコー信号から前記被検体の診断
    画像を生成する超音波による診断方法において、 前記エコー信号から前記診断画像を生成するまでに必要
    な処理及び当該診断画像に基づく演算の処理の少なくと
    も一方をその内容に応じて当該装置の内部の処理手段又
    はこの装置の外部の処理手段に分散させて実行させるこ
    とを特徴とする超音波による診断方法。
  17. 【請求項17】 被検体の診断画像を生成する診断装置
    と、前記診断画像に関する処理を実行可能な処理装置と
    をネットワークを介して相互に通信可能に接続した画像
    診断システムであって、 前記処理に関わる情報を前記診断装置及び前記処理装置
    との間で前記ネットワークを介して相互に伝達可能な通
    信手段を備えたことを特徴とする画像診断システム。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の画像診断システムに
    おいて、 前記診断装置は、超音波信号を被検体に照射することで
    得られたエコー信号から前記診断画像を生成する複数の
    超音波診断装置から成ることを特徴とする画像診断シス
    テム。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の画像診断システムに
    おいて、 前記通信手段は、前記エコー信号から前記診断画像のビ
    デオ信号を得るまでの途中におけるデータのその後の一
    部の処理を前記超音波診断装置から前記処理装置に委託
    する委託手段と、この処理装置で処理されたデータを当
    該処理装置から前記超音波診断装置に返送させる返送手
    段とを備えたことを特徴とする画像診断システム。
  20. 【請求項20】 請求項18記載の画像診断システムに
    おいて、 前記通信手段は、前記診断画像を用いた演算処理を前記
    超音波診断装置から前記処理装置に委託するか否かを判
    断する判断手段と、この判断結果に応じて前記演算処理
    を前記超音波診断装置内の処理回路又は前記外部の処理
    装置に実行させる実行手段とを備えたことを特徴とする
    画像診断システム。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の画像診断システムに
    おいて、 前記演算処理が前記処理装置で実行されたときには、こ
    の実行に拠る処理データを当該処理装置から前記超音波
    診断装置に返送させる返送手段とを備えたことを特徴と
    する画像診断システム。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の画像診断システムに
    おいて、 前記実行手段は、前記演算処理のアプリケーションソフ
    トを、前記診断画像を取得する前後の何れかにおいて操
    作者に選択させる手段を備えたことを特徴とする画像診
    断システム。
  23. 【請求項23】 請求項20乃至22の何れか一項に記
    載の画像診断システムにおいて、 前記判断手段は、前記演算処理に必要な演算量の大小、
    この演算処理に要する時間、この演算処理に使用するア
    プリケーションソフトが前記超音波診断装置又は演算装
    置の何れにインストールされているかの情報のうちの少
    なくとも1項目に基づいて、当該演算処理を前記超音波
    診断装置内又は前記演算装置の何れで行なうか判断する
    手段であることを特徴とした画像診断システム。
  24. 【請求項24】 請求項18乃至23の何れか一項に記
    載の画像診断システムにおいて、 前記処理装置は、前記演算処理の実行を担う専用コンピ
    ュータ及び前記演算処理を実行可能な汎用コンピュータ
    のうちの少なくとも一方から成ることを特徴とする画像
    診断システム。
  25. 【請求項25】 請求項18乃至23の何れか一項に記
    載の画像診断システムにおいて、 前記超音波診断装置及び前記外部の処理装置のそれぞれ
    は、前記演算処理を担うアプリケーションソフトをその
    インストール場所に関わらず起動させるソフト起動手段
    を有したことを特徴とする画像診断システム。
  26. 【請求項26】 被検体の診断画像に関する信号を生成
    する診断装置と通信手段を介して相互に通信可能に接続
    される前記診断画像に関する信号の処理を実行可能な処
    理装置により行う画像診断方法であって、 前記診断画像に関する信号を前記診断装置から前記通信
    手段を介して受信し、受信した前記診断画像に関する信
    号に前記処理を実行し、この実行により生成された情報
    を前記通信手段を介して前記診断装置に送信することを
    特徴とした画像診断方法。
  27. 【請求項27】 被検体の診断画像に関する信号を生成
    する診断装置と通信手段を介して相互に通信可能に接続
    される前記診断画像に関する信号の処理を実行可能な処
    理装置により行う画像診断方法であって、 前記診断画像に関する信号を前記診断装置から前記通信
    手段を介して受信することにより前記処理の委託を受け
    るときに、前記処理に対して課金することを特徴とした
    画像診断方法。
  28. 【請求項28】 請求項27記載の画像診断方法におい
    て、 前記課金は、前記処理の内容に応じた従量制の課金であ
    ることを特徴とした画像診断方法。
  29. 【請求項29】 請求項27又は28記載の画像診断方
    法において、 前記診断画像に関する信号は、その診断画像の表示に供
    するビデオ信号に処理される前段階での信号であること
    を特徴とした画像診断方法。
  30. 【請求項30】 被検体の診断画像を生成する診断装置
    に対し通信手段を介して画像診断用処理ソフトを配信す
    るための画像診断用処理ソフト配信に関する課金方法で
    あって、 前記診断装置からの前記画像診断用処理ソフトの配信の
    要求を受けて、前記診断装置に前記通信手段を介して前
    記画像診断用処理ソフトを配信し、配信した前記画像診
    断用処理ソフトの属性に応じて課金することを特徴とし
    た画像診断用処理ソフト配信に関する課金方法。
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