JP4574785B2 - 超音波診断装置および画像診断システム - Google Patents
超音波診断装置および画像診断システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4574785B2 JP4574785B2 JP2000072561A JP2000072561A JP4574785B2 JP 4574785 B2 JP4574785 B2 JP 4574785B2 JP 2000072561 A JP2000072561 A JP 2000072561A JP 2000072561 A JP2000072561 A JP 2000072561A JP 4574785 B2 JP4574785 B2 JP 4574785B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diagnostic
- processing
- image
- ultrasonic
- data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Facsimiles In General (AREA)
- Image Analysis (AREA)
- Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
- Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
- Image Processing (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体の診断画像を生成する途中に施す各種の処理や、その診断画像に基づき計測処理や解析処理など各種の演算処理を行なう機能を有した画像診断システム及び画像診断方法に係り、とくに、診断装置(モダリティ)として超音波診断装置を用いるときに好適であって、かかる処理を分散して実行可能な画像診断システム及び画像診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、医用の診断装置(モダリティ)として、超音波診断装置、X線診断装置、X線CTスキャナ、MRI装置、核医学診断装置などの各種の診断装置が使用されている。この診断装置にはそれぞれに独特の長所があるので、臨床の場では、これを活かすべく、各診断装置の特性を考慮して用いられている。例えば超音波診断装置の場合には、超音波プローブを体表に当てるだけの簡単な操作によって心臓の拍動や胎児の動きをリアルタイムに観察できること、X線被爆の心配も無いことから何度も繰り返して検査できること、さらには、装置をベッドサイドに移動させて容易に検査できるといった特徴がある。
【0003】
従来、診断装置として例えば超音波診断装置を用いる場合、操作者はプローブを患者の体表に当ててスキャンすることで得られる断層像などの画像(以下、診断画像という)をリアルタイムにその場で観察することが大半であった。しかし、ここにきて、高度な画像処理法や診断法が出現し、また、病院内ネットワークが構築・整備される等の事態に至り、超音波診断装置から得た診断画像の取扱い方も大幅に多様化しつつある。
【0004】
例えば、画像処理法や診断法に関して言えば、診断画像を得た後、この画像データをオフライン(即ち、スキャン時のリアルタイムな画像表示状態から切り離した状態)で扱うもので、スキャンにより記憶してある画像データを用いて画像の輝度計測、面積計測、3次元画像への再構築などの演算処理を施すことが挙げられる。一方、病院内ネットワークについては、診断画像のデータを院内の他の場所に転送して、他の医師の診断に供したり、電子カルテに添付する例が挙げられる。
【0005】
上述のオフライン状態での演算処理は、その演算規模(演算負荷の大きさ)に応じて以下のように分類される。1つは、演算量が比較的小さい場合で、例えば断層像に基づいた距離計測、腫瘍サイズの計測、ドプラ最大速度の計測などの演算処理に好適である。もう1つは、比較的大規模な演算処理を必要とする場合である。このように演算量が大きくなると、画像データを一旦、ハードディスクに記憶させ、診断後(スキャン後)に、そのデータをオフラインで改めて読み出して処理することが多くなる。この範疇には、例えば、複数の断層像のデータから3次元ボリューム像への再構成、この3次元ボリューム像を使った距離、面積、体積などの高精度な計測、造影エコー法を用いた造影剤の流出入及び輝度時間変化の解析、ストレスエコー法に基づく複数断面の同時表示・評価などの演算処理が含まれる。
【0006】
それでは、このオフラインでの演算処理が実際にどこで行なわれるかということに着目すると、i)診断装置で行なわれる(患者は既にその場に居ないことが多い)、ii)診断画像を処理するための専用コンピュータで行われる、更には、iii)医師の部屋或は自宅などに置かれた汎用パソコンで行われる、等の態様が想定される。
【0007】
したがって、従来では、医師などの操作者は、処理規模と処理場所とを適宜に勘案し、所望の組み合わせで診断画像に対する演算処理を行なうようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように診断画像の演算処理が多様化しつつある中で、読影医師などの操作者にとって、作業し易い環境には程遠いものがある。
【0009】
第1に、診断画像を所望の計測や解析などの演算処理に付する場合、操作者は、その都度、かかる演算処理のアプリケーション・ソフト(以下、診断アプリケーション(アプリ)と呼ぶ)がいま扱おうとしているシステムに在るのか否か、在るとすればこのシステム内のどこの装置(超音波診断装置などの診断装置か、又は、外部の装置か)を考えつつ、演算規模の大小の観点から、かかる演算処理を診断装置内で実行すべきか、又は、外部の装置で実行すべきかを判断しなければならない。
【0010】
このため、所望の演算処理を行なおうとする度にそのような判断が要求されるので、処理実行前の気遣いや準備に要する時間や作業が多くなり、これが非常に煩わしく、また使い勝手の面でも難があるという指摘がなされている。
【0011】
さらに、診断アプリケーションがインストールされている装置と、演算規模とが必ずしもマッチしない場合もあるので、演算規模の点からは外部装置で処理したいが、その外部装置には診断アプリケーションが無いという場合も起こり得る。このような場合、診断アプリケーションがインストールされている別の装置で無理を承知の演算処理実行を余儀なくされることもある。このようなときには、演算速度が非常に遅くなったり、正確な演算結果が得られないこともあり得る。
【0012】
必要な場合には、診断アプリケーションをその場でインストールするといった作業も必要になり、操作者にとって、使い勝手は落ちてしまう。
【0013】
第2に、画像データを転送する作業の問題がある。上述の如く、演算処理を実行させる外部の装置が首尾良く決まると、診断装置のメモリ装置に格納してある診断画像のデータをその外部装置まで転送する手作業が逐一必要になる。
【0014】
第3に、転送する画像データの情報量の問題がある。現状では、ネットワークを介して転送される診断画像のデータは、RF信号に比べて情報量が少ないビデオ化された信号に拠る画像データである。このため、転送された画像データから2次元及び3次元の画像再構成に係る演算処理を行なう場合、輝度やダイナミックレンジなどの変更の余地は非常に少ないという現実がある。
【0015】
第4に、診断アプリケーションの確保と記憶容量の兼ね合いの問題が指摘されている。
【0016】
当然のことながら、外部装置(コンピュータ)に計測や解析などの演算処理を実行させるには、その診断アプリケーションを事前に確保しておくことが必要である。
【0017】
これには、演算処理を実行させる可能性がある外部装置に、使用予想の立つ全ての診断アプリケーションを予めインストールしておくことが一つの方法である。しかし、そのようなプリインストールは、メモリ規模及びコスト面等に鑑みると、あまりに大規模になり過ぎ、殆ど実現困難である。
【0018】
また、別な手法として、外部装置では無く、診断画像を得る各種の診断装置(超音波診断装置などのモダリティ)に必要な全ての診断アプリケーションを予めインストールしておいて、必要なときに、それを切り分け先の外部装置に転送するという態様も考え得る。しかし、この場合も、診断装置に大規模な演算プログラムを予めインストールすることであり、診断装置に膨大な記憶容量のハードディスク等を用意しなければならない。そのようなメモリ構成は、実際には殆ど実現困難である。さらに、この診断装置における記憶容量の大形化は、診断装置がX−CT,MRI装置などの比較的大形の装置である場合であっても、スキャンや信号処理を担うソフトウエアが使用可能なメモリ領域が少なくなるので、この点からも好ましくない。
【0019】
とくに、診断装置が超音波診断装置の場合には、このメモリ容量の増加は大きな痛手となる。つまり、コスト的にも運用的にも極めて手軽である、という超音波診断装置本来のメリットが半減することになりかねない。
【0020】
本発明は、以上のように、診断画像に対する計測や解析などの演算処理を既存の手法で実行するときに生じる問題に鑑みてなされたもので、操作者(医師、読影医師、オペレータなど)は処理場所、診断アプリケーションの有無、記憶容量などの条件を特別に意識することなく、すなわち、従来の煩わしい気遣い無用の状態で、所望の演算処理を確実かつ迅速に行なうことができる画像診断のシステム及び方法を提供することを、その基本的な目的とする。
【0021】
また、本発明は、上述した基本的な目的に加えて、演算処理のために診断画像のデータを外部装置に転送するときには、その転送に関わるマニュアル操作を省略又は簡略化することができることを、別の目的とする。
【0022】
さらに、本発明は、上述した基本的な目的に加えて、演算処理のために診断画像のデータを外部装置に転送するときには、外部装置における処理の高い自由度を確保できるようにすることを、さらに別の目的とする。
【0023】
さらに、本発明は、上述した基本的な目的に加えて、特定の機器の記憶容量を極端に上げる必要無く、システム全体としては必要な診断アプリケーションを確保することを、さらに別の目的とする。
【0024】
一方、本発明は、上述した各種の目的を、診断装置として超音波診断装置を用いたときにも達成することができる画像診断のシステム及び方法を提供することを、別の目的とする。
【0025】
さらに、本発明は、上述した各種の目的を達成可能な画像診断システムに、診断装置として組み込まれた超音波診断装置を提供することを、さらに別の目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上述した種々の目的を達成するため、本発明の画像診断システム及び画像診断方法は、その1つの態様によれば、診断画像に基づいて行なう計測や解析などの処理をその目的に応じて、診断装置の内部で行なうべきか又は外部で行なうべきか、切り分ける機能と、切り分けられた結果が「外部装置」となるときには、画像データや実行指令、或は必要に応じて診断アプリケーションなど、必要な情報やデータを外部装置に自動的に転送する機能とを備える。
【0027】
また、別の態様によれば、診断画像のデータをビデオ画像信号に生成する前の段階における受信信号を診断装置の外部の処理装置に転送し、診断装置で行なっていた演算処理をその途中から引き継いでもらう機能を備える。この処理結果は再び、外部の処理結果から診断装置に戻され、さらにその後の必要な処理が診断装置で行なわれる。これにより、所望の処理を診断装置で途中まで実行し、その処理途中の信号(ビデオ化される前段階での信号)を診断装置の外部の専用処理装置に委託することができる。したがって、外部の専用処理装置における画像再構成などの演算処理の幅が大きく広がり、また演算処理の自由度も高くなって、より高精度な画像の再構成及び画像解析が可能となる。
【0028】
本発明の具体的な構成は、その1つの態様によれば、超音波信号を被検体に照射することで得られたエコー信号から前記被検体の診断画像を生成する超音波診断装置において、前記エコー信号から前記診断画像を生成するまでに必要な処理及び当該診断画像に基づく演算の処理の少なくとも一方を処理する処理手段と、前記少なくとも一方の処理をその内容に応じて前記処理手段又はこの装置の外部の処理手段に分散させて実行させる分散実行手段とを備えたことを特徴とする超音波診断装置として提供される。
【0029】
更に別の態様によれば、超音波信号を被検体に照射することで得られたエコー信号から前記被検体の診断画像を生成する超音波診断装置において、前記エコー信号をそのビデオ信号に生成するための1つ以上の処理器を含む信号生成手段と、前記1つ以上の処理器における少なくとも1つの処理器の出力信号を、その後段の1つ以上の処理器の機能を代替する装置外部の処理器に通信手段を介して送る出力手段と、この装置外部の処理器で処理されたデータを、通信手段を介して取り込む入力手段と、この入力手段により取り込まれたデータから前記診断画像を生成する画像生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0030】
さらに別の態様では、超音波信号を被検体に照射することで得られたエコー信号から前記被検体の診断画像を生成する複数の超音波診断装置と、この複数の超音波診断装置を通信可能に相互接続したネットワークとを備えた画像診断システムであって、前記超音波診断装置の各々は、前記診断画像を生成する前段階にて処理した前記エコー信号に関するデータ又は前記診断画像を用いて演算したデータを別の超音波診断装置に前記ネットワークを介して送信可能な通信手段を備えたことを特徴とする画像診断システムが提供される。
【0031】
さらに、別の態様として、超音波による診断方法は、超音波信号を被検体に照射することで得られた超音波信号のエコー信号から前記被検体の診断画像を生成する診断方法で、前記エコー信号から前記診断画像を生成するまでに必要な処理及び当該診断画像に基づく演算の処理の少なくとも一方をその内容に応じて当該装置の内部の処理手段又はこの装置の外部の処理手段に分散させて実行させることを特徴とする。
【0032】
また、別の態様によれば、被検体の診断画像を生成する診断装置と、前記診断画像に関する処理を実行可能な処理装置とをネットワークを介して相互に通信可能に接続した画像診断システムであって、前記処理に関わる情報を前記診断装置及び前記処理装置との間で前記ネットワークを介して相互に伝達可能な通信手段を備えたことを特徴とする画像診断システムとして提供される。
【0033】
さらに、本発明の別の態様に係る画像診断方法は、被検体の診断画像に関する信号を生成する診断装置と通信手段を介して相互に通信可能に接続される前記診断画像に関する信号の処理を実行可能な処理装置により行う画像診断方法であって、前記診断画像に関する信号を前記診断装置から前記通信手段を介して受信し、受信した前記診断画像に関する信号に前記処理を実行し、この実行により生成された情報を前記通信手段を介して前記診断装置に送信することを特徴とする。
【0034】
さらに別の態様によれば、とくに、前記診断画像に関する信号を前記診断装置から前記通信手段を介して受信することにより前記処理の委託を受けるときに、前記処理に対して課金することもできる。この場合、例えば、前記課金は、前記処理の内容に応じた従量制の課金である。また、一例として、前記診断画像に関する信号は、その診断画像の表示に供するビデオ信号に処理される前段階での信号である。
【0035】
さらに本発明に拠る別の態様は、被検体の診断画像を生成する診断装置に対し通信手段を介して画像診断用処理ソフトを配信するための画像診断用処理ソフト配信に関する課金方法であって、前記診断装置からの前記画像診断用処理ソフトの配信の要求を受けて、前記診断装置に前記通信手段を介して前記画像診断用処理ソフトを配信し、配信した前記画像診断用処理ソフトの属性に応じて課金することを特徴とする。
【0036】
その他の構成及び特徴は、以下に示す、発明の実施の形態の説明及び添付図面の記述により明らかになる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づき説明する。
【0038】
(第1の実施形態)
図1に、第1の実施形態に係る画像診断システムの概要構成を示す。
【0039】
この画像診断システム1は、診断画像を得るために診断装置(モダリティ)として設けられた超音波診断装置2と、この超音波診断装置2に通信用のネットワーク3を介して接続された第1、第2のインターフェース4,5と、この各インターフェース4,5に夫々接続された専用ワークステーション(WS)6及び汎用コンピュータ(PC)7とを備える。ネットワーク3は実際には、専用のデジタル通信回線であってもよいし、コンピュータネットワーク(インターネット)であってもよい。
【0040】
超音波診断装置2は、一例として、診断画像として、被検体のBモード断層像及びCFM(カラーフローマッピング)像を得るための機能を有する。この診断装置2は、具体的なハードウェア構成として、装置本体11と、この装置本体11に接続された超音波プローブ12と、及び操作パネル13とを備える。
【0041】
操作パネル13は、ボタン、キーボード、トラックボール、マウス等を備えている。これらの操作デバイスは、操作者が患者情報、装置の制御条件、所望の画質条件、ROI(関心領域)などの計測や解析に必要な情報等を入力又は設定するために使用される。
【0042】
超音波プローブ12は、被検体との間で照射・反射される超音波信号の送受信を担うデバイスであり、電気/機械可逆的変換素子としての圧電セラミックなどの圧電振動子を有する。好適な一例として、複数の圧電振動子がアレイ状に配列されてプローブ先端に装備され、フェーズドアレイタイプのプローブ12が構成されている。これにより、プローブ12は装置本体11から与えられるパルス駆動電圧を超音波パルス信号に変換して被検体のスキャン領域内の所望方向に送信する一方で、被検体から反射してきた超音波エコー信号をこれに対応する電圧のエコー信号に変換する。
【0043】
具体的には、装置本体11は、プローブ12に接続された送信器21及び受信器22、この受信器22の出力側に置かれたレシーバ23、BモードDSC(デジタル・スキャン・コンバータ)24、データ合成器25(カラーコーディング回路を搭載する)、及び表示器26をこの順に備える。
【0044】
また、レシーバ23及びDSC24に併設されるドプラ処理器27が設けられている。
【0045】
このドプラ処理器27及びBモードDSC24にはイメージメモリ28が接続されている。このイメージメモリ28には更に、メモリ/ハードディスク29が接続されている。このメモリ/ハードディスク29の記憶データには、アプリ(アプリケーション)用演算器30が関与するようになっている。
【0046】
一方、操作パネル13が出力する操作信号は、装置本体11内のコントローラ31に送られる。このコントローラ31は、その一つの機能として、操作信号を受け、その操作信号で指示された各種の条件やパラメータに応じた送受信、画質条件などの制御を必要な装置部位に対して行なう。
【0047】
このコントローラ31にはまた、インターフェース回路32が接続されている。このため、コントローラ31は、上述とは別の機能として、操作信号により画像データの外部装置との転送制御が指示されたときには、この転送制御を行なう。画像データの転送ルートに対する診断装置側の送受元として、受信器22、レシーバ23、BモードDSC24、ドプラ処理器27、データ合成器25があり、これらの回路やユニットと外部装置との間のデータ転送がインターフェース回路32により取捨選択され、制御される。
【0048】
上述の各構成要素について、その構成及び動作を説明する。
【0049】
送信器21は、図示しないが、パルス発生器、送信遅延回路、およびパルサを有する。パルス発生器は一定のパルス繰返し周波数(PRF:pulse repetition frequency)に拠るレートパルスを発生する。このレートパルスは、送信チャンネル数分に分配されて送信遅延回路に送られる。送信遅延回路には、遅延時間を決めるタイミング信号がコントローラ31から送信チャンネル毎に供給されるようになっている。これにより、送信遅延回路はレートパルスに指令遅延時間をチャンネル毎に付与する。
【0050】
遅延時間が付与されたレートパルスは送信チャンネル毎にパルサに供給される。このパルサには、例えばスイッチング回路のオン・オフにより矩形パルスを生成する比較的、構成の簡単な回路から、リニアアンプに代表される任意波形発生器まで任意の構成のものを使用できる。パルサは、レートパルスを受けたタイミングでプローブ12の圧電振動子(送信チャンネル)毎に電圧パルスを与える。
これにより、超音波信号がプローブ12から放射される。超音波プローブ12から送信された超音波信号は被検体内でビーム状に集束されかつ送信指向性が指令されたスキャン方向に設定される。
【0051】
被検体内に送信された超音波パルス信号は、その音響インピーダンスの不連続面で反射される。この反射超音波信号には、組織内の散乱体によって散乱された成分や、コントラストエコー法実施時には造影剤で散乱した成分も含まれる。反射超音波信号は再びプローブ12で受信され、対応する電圧量のエコー信号に変換される。このエコー信号はプローブ12から受信チャンネル毎に受信器22に取り込まれる。
【0052】
受信器22も図示しないが、その入力側から順に、プリアンプ、A/D変換器、受信遅延回路、及び加算器を備える。プリアンプ、A/D変換器、及び受信遅延回路はそれぞれ、受信チャンネル数分の回路を内蔵しており、デジタルタイプの受信器に形成されている。受信遅延回路の遅延時間は、所望の受信指向性に合わせて遅延時間パターンの信号としてコントローラ31から与えられる。このため、エコー信号は、受信チャンネル毎に、プリアンプで増幅され、A/D変換器でデジタル信号に変換され、さらに受信遅延回路により遅延時間が与えられた後、加算器で相互に加算される。この加算により、所望の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。送信指向性と受信指向性の性能を総合することにより、送受信の超音波ビームの総合的な性能が得られる。
【0053】
上述のエコー信号の受信処理において、加算前のエコー信号の系列数は受信チャンネル数に相当する分だけ在るが、加算後のそれは1系列にまとめられる。この1本の信号系列が、後段で生成される診断画像を成す1本の走査線(ラスタ)に相当する。1枚の診断画像には、多数の、例えば100本の走査線が必要になる。この加算後の信号系列はRF(radio frequency)信号と呼ばれる。
【0054】
図1に示す如く、受信器22の図示しない加算器の出力端は、レシーバ23及びドプラ処理器27に接続されている。
【0055】
このレシーバ23は、図示しないが、加算器により加算されたデジタル量のエコー信号を受ける包絡線検波器を備え、この出力側に、ゲイン補正回路、デジタルフィルタ(エコーフィルタとも呼ばれる)、信号強度演算器、及び対数圧縮器をこの順に備える。対数圧縮器の出力端は前述したBモードDSC24に至る。
【0056】
この結果、エコー信号は包絡線検波器により包絡線検波されてベースバンドのエコー信号に変換され、さらにゲイン補正回路により深さ方向の減衰に対するゲイン補正がなされる。このゲイン調整されたエコー信号は、デジタルフィルタにより種々のフィルタリングを受ける。このエコーフィルタは、深さ方向の減衰に因って崩れたエコー信号の波形を揃える、いわゆるデジタルイメージオプティマイザ(DIO)としてのフィルタとして、又は、ハーモニックイメージング法を実施する場合の、超音波パルス信号の送信周波数の例えば2倍の高調波成分のみを通過させる高域通過型エコーフィルタとして機能するようになっている。このデジタルフィルタによって、診断画像の描画性が殆ど決定されると言える。
【0057】
エコーフィルタにより種々のフィルタリングを受けたエコー信号は、信号強度が演算され、更に対数圧縮器により対数圧縮(対数増幅)されて、信号強度を輝度表現可能な各走査線方向の画像データとしてBモードDSC24に送られる。
【0058】
このDSC24に送られた走査線方向の画像データはスムージングなどのポスト処理に付された後、ビデオフォーマットのBモード画像データにスキャン変換される。このBモードの画像データはデータ合成器25に送られる。
【0059】
一方、このDSC24により、診断中に殆どリアルタイムに発生する、フォーマット変換前の超音波スキャンに係る画像データ及びフォーマット変換後のビデオフォーマットの画像データの内の少なくとも一方が、例えば複数フレーム分、イメージメモリ28に記憶される。
【0060】
一方、ドプラ処理器27は図示しないが、ドプラ法に基づいて、ドプラ計測及びカラーフローマッピング(CFM:カラードプラ断層法)を行なうための回路を備えている。具体的には、実部及び虚部から成る複素数データを出力する周知の直交位相検波器、FFT(高速フーリエ変換)演算器、及びMTI(moving target indication)演算器を備えている。
【0061】
さらに、イメージメモリ28には図示しないリードライト制御回路が備えられ、これにより、スキャン(診断)時に両者で処理されるBモード断層像及びCFM像(カラー血流分布像)の画像データが所定複数フレーム分、格納できるとともに、そのデータをスキャン後に読出し可能になっている。このイメージメモリ28に記憶された画像データは、スキャン後(つまり、リアルタイムな診断後)に操作者が読み出して表示などに再利用可能であり、例えば複数フレーム分の読出し画像データを動画再生に供することができる。
【0062】
イメージメモリ28のデータはメモリ/ハードディスク29により読込可能になっている。このメモリ/ハードディスク29に格納された診断画像のデータは、アプリ(アプリケーション)用演算器30により読出し及び書込み可能になっている。
【0063】
このアプリ用演算器30は、CPU及びメモリを有し、メモリには演算負荷が比較的少ない「小規模」な診断アプリケーションが少なくとも1種類、予めインストールされている。このため、CPUはメモリ内の診断アプリケーションを読み出して実行することができる。この実行により、メモリ/ハードディスク29の画像データを元にした解析や計測などの演算処理が行なわれる。
【0064】
一方、データ合成器25は、これに送られてくるBモード像の画像データ、CFMモード像の画像データ、定量解析や計測の結果を表すグラフ及び/又は数値などデータ、更には、画像を補佐するデータとしての文字、目盛などのデータ及び/又はグラフィックデータを受け、コントローラ31から指令される、画像と重ねる又は並べるなどの適宜な表示態様の画像データに合成する。
【0065】
このようにして合成された最終の画像データは表示器27に送られる。表示器27では、画像データは、内蔵されたD/A変換器でアナログ量に変換され、TVモニタなどの画面に被検体の組織性状の像及び/又は解析や計測の結果を含む画像として表示される。この画像においては、必要に応じて所望部位及び/又はデータにカラーが付与される。
【0066】
一方、コントローラ31は、CPU及びメモリを備えたコンピュータ装置であり、予めプログラムされている手順にしたがって、装置全体の動作を制御する。
この制御動作には、操作者が操作パネル13を介して指令した診断モード、送受信条件、表示態様、送信器21に対する送信制御(送信タイミング、送信遅延など)、受信器22に対する受信制御(受信遅延など)、及び演算処理の分散指令(どの回路の出力信号を選択するかを示す指令、及び、その出力信号をどの外部装置に転送するかを示す指令)が含まれる。
【0067】
このため、コントローラ31から演算処理の分散指令を受けたインターフェース回路32は、超音波受信器22、レシーバ23、BモードDSC24、データ合成器25、及びドプラ処理器27の出力信号を選択的に直接、取得することができる。なお、BモードDSC24及び/又はデータ合成器25の出力信号は、イメージメモリ28の記憶データに相当する。
【0068】
このインターフェース回路32は、外部のネットワーク3に接続されており、選択して信号を例えばTCP/IPなどの通信プロトコルに基づきネットワーク3上に転送することができる。
【0069】
このネットワーク3には、別のインターフェースインターフェース4,5が接続されており、前述した超音波診断装置2内のインターフェース回路32との間で、ネットワーク3を介して所定の通信プロトコルの元に通信可能になっている。
【0070】
このため、操作者が指令する演算処理の分散指令の中の宛先アドレスに応じて、超音波診断装置2から転送されてきたデータが専用ワークステーション6(専用コンピュータ)又は汎用コンピュータ7に送られる。また、必要に応じて、専用ワークステーション6又は汎用コンピュータ7のデータはそれらのインターフェース回路4又は5を介して超音波診断装置2に転送できる。さらに、インターフェース回路4及び5によって、専用ワークステーション6及び汎用コンピュータ7においてもネットワーク3を介して双方向のデータ送受信が可能になっている。
【0071】
続いて、本実施形態の作用効果を説明する。
【0072】
最初に、この画像診断システムにおける個別動作を説明する。
【0073】
(1.診断画像の取得動作)
最初に、診断装置(モダリティ)としての超音波診断装置における画像取得に関わる診断(スキャン)動作を説明する。
【0074】
プローブ12を被検体の体表に当ててスキャンを開始すると、送信器21の駆動によりプローブ12から超音波パルスが体内に送信される。この送信に応じて、被検体内の組織などで散乱した超音波エコーはプローブ12で受信され、その振動子で電気的なエコー信号に変換される。このエコー信号はプローブ12からチャンネル毎に受信器22に送られる。そして、受信器22により、それまでのチャンネル毎のエコー信号が整相加算(ビームフォーカス)され、収束されたエコー信号に形成される。このエコー信号はレシーバ23及びドプラ処理器に供給される。
【0075】
このエコー信号はBモード処理系を成すレシーバ23により処理されて、ビデオ信号として出力されるとともに、BモードDSC24によりポスト処理及びフォーマット変換されて、Bモード画像データとしてデータ合成器25に送られる。一方、エコー信号はドプラ処理器27にも送られ、この処理器によってドプラスペクトラム情報及びCFM像(カラー血流像)のデータが生成される。これらの情報及び画像データはデータ合成器25に送られる。
【0076】
このデータ合成器25では、例えば、Bモード断層像にCFM像が重畳され、この重畳像とドプラスペクトルの画像とを並列に配した画像データが形成される。この画像データには、必要に応じて、アノテーションやグラフィックデータが重畳される。この画像データは表示器27に送られ、ほぼリアルタイムに表示される。
【0077】
このリアルタイムなスキャンに並行して、イメージメモリ28にはBモードDSC24及びドプラ処理器27の少なくとも一方の出力データが所定複数フレーム分、格納される。
【0078】
(2.信号の転送ルートの種別)
いま、この画像診断システムの具体的な展開例として、診断装置としての超音波診断装置2は病院内の他の診断装置8と共に診察室に存在し、専用ワークステーション6は中央制御室に単独で存在し、さらに、汎用コンピュータ7は他の汎用コンピュータ9と共に医師の研究室に存在し、図2に模式的に示す如く、ネットワーク3を介して接続されているとする(なお、図2ではインターフェース回路などの図示は省略している)。
【0079】
この展開例において、それぞれ任意の1つの診断装置2及び汎用コンピュータ7の使用を想定すると、その診断装置2、専用ワークステーション6、及び汎用コンピュータ7の間には、3通りの信号の転送ルートA〜Cができる。1つ目は、診断装置2と専用ワークステーション6との間の信号転送ルートA、2つ目は、専用ワークステーション6と汎用コンピュータ7との間の信号転送ルートB、3つ目は、汎用コンピュータ7と診断装置2との間の信号転送ルートCである。
この転送ルートを介して、診断画像のデータ、診断画像を生成するためのエコーデータ、診断アプリケーションの実行指令などが双方向に送受信される。
【0080】
このネットワーク上で、複数台の診断装置を起動したり、複数台の汎用コンピュータを起動する場合、その分、上述した転送ルートが増える。
【0081】
なお、診断画像を取得するときには、操作者はプローブ12を使って超音波スキャンを実行させる必要があるため、超音波診断装置2を直接操作することになる。その一方、本画像診断システムでは、診断画像データの取得後、つまりスキャン後にオフラインで診断アプリケーションを起動する場合、必ずしも超音波診断装置2を操作する必要は無い。後述する如く、専用アプリケーション6又は汎用コンピュータ7から、かかる起動を指令することができ、操作上でも非常にフレキシブルなシステムを形成している。
【0082】
(3.画像診断の全体動作:診断画像の取得からその演算処理のプロセス)
次に、上述した診断画像取得及び転送ルートの動作を踏まえた上で、超音波診断装置2を含む本画像診断システム全体の動作を説明する。
【0083】
いま、診断アプリケーションの起動は診断装置、すなわち超音波診断装置2から指令するものとする。このときの全体動作の概要を図3〜5に示す。
【0084】
(3.1.部分的外部委託処理モードによる診断画像の生成)
超音波診断装置2において、コントローラ31は操作パネル13から各種の指令及び情報が含まれた操作信号を読み込む(図3、ステップS1)。次いで、この操作信号中の診断画像データの生成処理に関わる操作信号から「部分的外部委託処理」が指令されているか否かを判断する(ステップS2)。
【0085】
この「部分的外部委託処理」モードは、外部装置に診断画像データの生成処理の一部を委託するというモードである。例えば、いま設けているレシーバ23におけるデータ生成処理に関して、そのハードウェアの能力を超えた処理を外部のより能力の高い装置に委託することが挙げられる。レシーバ23では実現できない機能のデジタルフィルタの構成や、種々の新しい信号処理法をソフトウエア的に処理したいときに好適である。例えば3次元ボリュームデータ再構成処理やサブトラクション処理が挙げられる。
【0086】
このため、ステップS2で「部分的外部委託処理」モードが指令されていると判断されたときには、図4に示す処理に移行する。すなわち、インターフェース回路32は、「部分的外部委託処理」に付すべき回路の信号及びその転送先を、コントローラ31からの情報に基づき特定する(ステップS3)。これにより特定された回路の信号はインターフェース回路32及びネットワーク3を介して所望の相手先に転送される(ステップS4)。この転送の際、かかるネットワーク環境における転送先の唯一の識別情報が、例えばヘッダやフッタとして転送データに付される。
【0087】
例えば、特定された回路がレシーバであるならば、その入力信号となる超音波受信器22が出力するデジタル量のエコー信号がインターフェース回路32により選択され、ネットワーク3を介して、例えば相手方のインターフェース回路14に転送される。このときの転送ルートは図2に示したルートAとなる。これにより、受信器22からのエコー信号はレシーバ23の他に、外部の専用ワークステーション14に送られる。
【0088】
このとき、このエコー信号はレシーバ23にも入力するので、そのまま前述した如く、レシーバBモードDSC24及びデータ合成器25と順に処理され、表示器26にBモード断層像又はCFM像として通常に表示される。この通常表示の画像は、診断画像データを取得する上でモニタ画像としても機能するので、有効である。
【0089】
このように受信器22が出力したエコー信号を受けた専用ワークステーション6は、レシーバ23の代替プロセッサとして、エコー信号を少なくとも検波、ゲイン補正、フィルタリング、及び対数圧縮処理に処する(ステップS5)。この処理は、前述した如く、超音波診断装置2側のレシーバ23の機能よりもグレードの高い処理を少なくとも一部に含むレシーバ処理をソフトウエア的に実行することでなされる。
【0090】
このように専用ワークステーション6によりレシーバ処理がなされると、その処理結果のデータは再びインターフェース回路4、ネットワーク3、及びインターフェース回路32を介して、レシーバ23の出力部に戻される(ステップS6)。この戻された処理データは次いで、BモードDSC24及びデータ合成器25を介して表示器26に送られ、あたかも超音波診断装置2が自前で処理したかの如く、Bモード断層像又はCFM像の背景像として表示される(ステップS7)。
【0091】
なお、ステップS5及びステップS6の処理はリアルタイムな診断時の処理として実行されることが望ましいが、オフライン処理であってもよい。
【0092】
したがって、この部分的外部委託処理の構成を採用することで、本システムのハードウエア上の制約を超えて、信号生成処理に関し、高い機能を有する外部の専用ワークステーションの助力を自動的に得ることができる。つまり、外部の専用ワークステーションのソフトウエア処理に拠る、より高機能及び/又は新規の信号生成機能をエコー信号に施した、描出能が高くSN比の良い高精細は診断画像を得ることができる。
【0093】
例えば、この外部委託処理の一つの例として、信号差分を行なうサブトラクション処理がある。また別の例として、3次元ボリューム再構築がある。この再構築処理の場合、超音波診断装置内の回路を使用せず、外部の専用ワークステーションで再構築処理を行なう方が、画像診断システム全体の効率は良くなる。この場合、イメージメモリ28内の画像データ(輝度画像として、それ以上の処理を施す余地の少ない、ほぼ完成したデータ)を使用するよりも、この画像データよりは前段階で生加工の、より情報量の多い(RF信号と同等の情報量を有する)、受信器33又はレシーバ23の出力信号を専用ワークステーション6に転送する方が望ましい。これにより、専用ワークステーション6において実行される各種の処理の自由度は、イメージメモリ28内の画像データを扱うよりも高くなり、結果として、より描出能が高く高画質の3次元ボリューム再構築を行なうことができる。
【0094】
さらに、上述した部分的外部委託処理は、この処理機能のみを、後述する各種の処理とは別個に、単独で備えた診断装置を含む画像診断システムを構成してもよい。
【0095】
(3.2.診断アプリケーションを選択する時期に応じた演算処理)
図3に戻って、コントローラ31は、読み込んだ操作信号の中から診断アプリケーションの選択時期に関わる信号に基づき、診断アプリケーションを選択する時期が「診断前」か、又は、「診断後」であるかを判断する(ステップS8)。
この判断が「診断前」であるときには、図5に示す処理が順次行なわれる。
【0096】
(3.2.1.診断アプリケーションの選択時期が「診断前」のとき)
具体的には、コントローラ31は、操作パネル13上のボタン操作によって生じる、診断アプリケーションの選択信号を読み込み、その診断アプリケーションの種類を判別する(ステップS9,S10)。これにより、診断前、すなわちスキャン前に所望種類の診断アプリケーション(すなわち、所望の演算処理)が決まる。
【0097】
次いで、コントローラ31は、決まった診断アプリケーションの規模、すなわち演算負荷が予め設定した量以下である、「小規模」であるか否か、更に、その診断アプリケーションが超音波診断装置2のアプリ用演算器30にインストールされているか否かを判断する(ステップS11)。この判断の結果、「小規模」且つ「インストール済み」である場合、コントローラ31は送受信及び信号処理の各部位に、スキャン及びリアルタイムな画像表示を指令する(ステップS12)。この結果、表示器26にはBモード断層像、CFMモード像などの画像が、超音波スキャンに合わせてほぼリアルタイムに表示される。このスキャン及び表示に伴って、前述した如く、Bモード像及び/又はCFMモード像の画像データがイメージメモリ28に所定フレーム数分、記憶される。この画像データは更に、イメージメモリ28からメモリ/ハードディスク29に送られて記憶される。
【0098】
操作パネル13には、演算処理の実行開始指令用の開始ボタンが用意されている。そこで、コントローラ31は、開始ボタンが押されたか否かを判断しながら待機し、この開始ボタンが押されたときにはアプリ用演算器30に演算処理の開始、すなわち、選択した診断アプリケーションの実行開始の指令を、診断アプリケーションの種類の指定情報と共に送る(ステップS13)。
【0099】
アプリ用演算器30では、この指令に応答したCPUによって、そのメモリに予めインストールされている診断アプリケーションの中から所望のアプリケーションのプログラムがワークエリアに読み出され、起動される。この後、かかるCPUは、プログラムに沿って、メモリ/ハードディスク29に格納されている画像データを読み出し、所望種類の演算処理を実行する(ステップS14)。この演算結果に係るデータはデータ合成器25を介して表示器26に送られ、表示される(ステップS15)。
【0100】
一方、ステップS11における判断がNO、即ち「大規模」又は「非インストール」な診断アプリケーションである場合、ステップS16〜S19の処理が実行される。
【0101】
具体的には、前述したステップS12と同様にリアルタイムなスキャン及び画像表示が指令されて、これに応じたBモード及び/又はCFMモードの画像データがイメージメモリ28に記憶される。この画像データは同時に、BモードDSC24及びインターフェース回路32を介してネットワーク3上に送出され、さらに、このネットワーク3を通って、ネット上のインターフェース回路4から専用ワークステーション6に転送される(ステップS16)。この転送は、図2に示す転送ルートAにより行なわれる。
【0102】
次いで、コントローラ31はステップS13のときと同様に、演算処理の開始指令ボタンが操作されたときに、かかる開始指令をインターフェース回路32、ネットワーク3、及びネット上のインターフェース回路4を介して(転送ルートA)専用ワークステーション6に、診断アプリケーションの種類の指定情報と共に、転送する(ステップS17)。
【0103】
これに応じて、専用ワークステーション4では、そのCPUによって、メモリに予めインストールされている複数の大規模な診断アプリケーションの中から指定アプリケーションがそのワークエリアに読み出され、起動される。これにより、指定した診断アプリケーションが実行され、既に送られている画像データに所望種類の演算処理を付す(ステップS18)。この処理結果は、ネット上のインターフェース回路4、ネットワーク3、及び診断装置内のインターフェース回路32から成る転送ルートAを介してデータ合成器25に送り返され、診断画像のデータがあたかも超音波診断装置2内で処理されたかの如く、表示器26に表示される(ステップS19)。
【0104】
このように、診断時(スキャン時)に得られる診断画像に各種の解析、計測、画像再構築などの演算処理を施す場合において、第1に、システム内部では、指定された演算処理の種類又は規模(即ち診断アプリケーションの種類又は規模)及び診断装置にインストール済みか否かに応じて自動的に演算処理(即ち診断アプリケーション)の実行場所(診断アプリケーションの格納場所に相当)が診断装置内外に切り分けられる(即ち分散される)。
【0105】
このため、操作者は所望の演算処理、すなわち必要な診断アプリケーションが超音波診断装置2内に確保されているかどうか、記憶容量が足りるかどうかといった心配をする必要は一切無く、自分が欲する演算処理をダイレクトに実行させ、その表示器26又は付随した出力手段に処理結果を自動的に得ることができる。
【0106】
つまり、操作者が望んでいる演算処理の規模が大規模なものであっても、かかる演算処理の機能があたかも最初から超音波診断装置2に備わっているかの如く、画像データが処理される。演算規模の大小によって、操作内容が異なることは無く、操作者は常に同一の操作を行なうことで済むし、実際には外部に画像データや指令情報を転送している場合でも、そのようなことは一切意識する必要は無く、転送も自動的に行なわれる。したがって、操作者にとって操作上の能率が良く、また操作上の煩わしさから解放され、使い勝手も著しく優れたものになる。
【0107】
第2に、このように分散形の演算処理法を採用することで、大規模な演算量の診断アプリケーションを超音波診断装置2内に持つ必要が無くなる。そのような診断アプリケーションは専用ワークステーション6に確保しておいて、これを自在に利用すれば足りる。このため、超音波診断装置2のアプリ用演算器30には小規模な診断アプリケーションのみをインストールしておけば済むので、演算器30、すなわち診断装置2に必要なメモリの記憶容量の増大を確実に抑えることができる。
【0108】
この記憶容量の抑制は、特に、小形で安価かつ手軽な使用を利点とする超音波診断装置にとって非常に威力を発揮し、超音波診断装置に特有のそれらのメリットを損なうことなく、演算処理の規模の大小にも対処することができる。
【0109】
第3に、このシステム構成によれば、1つの専用ワークステーションに複数の診断装置を接続するようにすれば、高速大容量の診断アプリケーションを全ての診断装置で使用可能にもなる。
【0110】
第4に、このシステム構成によれば、超音波診断装置2におけるイメージメモリ28の記憶容量を超える大量の画像やエコーデータを必要とする演算処理には、その画像やエコーデータを予め、高速で且つ大容量のワークステーションに転送しておくことができる。
【0111】
(3.2.2.診断アプリケーションの選択時期が「診断後」のとき)
図3に戻って、コントローラ31は、診断アプリケーションの選択時期が「診断後」の場合、ステップS20以降の処理を順次実行する。
【0112】
つまり、かかる診断アプリケーションの選択前に、前述したステップS12,S16と同様に、超音波スキャン及びそのリアルタイムな表示を診断装置2内の各部位に指令する(ステップS20)。これにより、前述と同様に画像データがイメージメモリ28に記憶される。
【0113】
次いで、コントローラ31は、操作者が操作可能な、操作パネル13上のアプリケーション選択ボタンからの信号(アプリ選択信号)を読み込み、この信号から診断アプリケーションの種類を判別する(ステップS21、S22)。これにより、診断後、すなわちスキャン後に、所望の種類の診断アプリケーション(すなわち、所望の演算処理)が決まる。
【0114】
次いで、コントローラ31は、このように決まった診断アプリケーションの演算量に基づく演算規模が「小規模」であるか否か、更に、その診断アプリケーションが超音波診断装置2のアプリ用演算器30にインストールされているか否かを判断する(ステップS23)。
【0115】
この判断がYES、すなわち「小規模」且つ「インストール済み」である場合、メモリ/ハードディスク29はイメージメモリ28内の画像データを読み込み(ステップS24)、この読込みに応答して、アプリ用演算器30は前述と同様に、指定された診断アプリケーションを起動させて、画像データの演算処理を実行する(ステップS25)。この処理結果のデータはデータ合成器25を介して表示器26に送られ、適宜な態様で表示される(ステップS26)。
【0116】
一方、ステップS23の判断において、NO、すなわち「大規模」又は「非インストール」である旨の決定が下された場合、前述した如く、コントローラ31の指令に応答したインターフェース回路32によって、決定された診断アプリケーションを指定する情報と共に、イメージメモリ28内の画像データはBモードDSC24、インターフェース回路32、ネットワーク3、及びネット上のインターフェース回路4(転送ルートA)を介して専用ワークステーション6に転送される(ステップS27)。
【0117】
この転送が完了すると、専用ワークステーション6は、自前のメモリ内にインストールされている複数の診断アプリケーションの中から、指定された診断アプリケーションを起動させ、その手順に沿って、転送されてきた画像データに演算処理を施す(ステップS28)。この処理結果は、転送ルートAを通して診断装置2内のデータ表示器23に戻され、表示器26に適宜な態様で表示される(ステップS29)。
【0118】
このように処理される、「診断後」に診断アプリケーションを選択する場合であっても、かかる診断アプリケーション(演算処理)の装置外内への切り分け(分散)に因って、診断アプリケーションのインストールの有無、インストール場所等に対する操作者の格別の意識や注意力を必要としない使い勝手の良さ、これに伴う操作効率の良さ、メモリ装置の記憶容量の抑制など、前述した「診断前」のときと同等の作用効果を得ることができる。
【0119】
なお、「診断前」及び「診断後」のおける演算処理の中で、専用ワークステーション6が診断アプリケーションを行なっている間に、その演算処理の途中経過を表す各種の情報を診断装置2に表示させるようにしてもよい。また、所定のネットワークプロトコルの元に、専用ワークステーション6と診断装置2との間の入出力制御を、例えば診断装置側から対話的に行なうようにしてもよい。
【0120】
また、上述した診断アプリケーションの実行開始指令(ステップS13,S17)及び診断アプリケーションの種類選択(ステップS9、S21)は、操作パネル13上のボタンやスイッチのみならず、コントローラ21とのコンピュータ機能に依って表示器26に表示されるボタン、ウィンドウ、メニュー項目を操作パネル13のマウスなどでクリックすることにより、指令するように構成してもよい。
【0121】
さらに、上述した実施形態においては、演算規模、すなわち演算量の大小に応じて演算処理先を装置の内外に分散させる構成としたが(図3、ステップS23,図5、ステップS11)、この演算処理の内容を判断する基準として、演算量よりも又は演算量と共に、演算速度を考慮して分散先を判断するようにしてもよい。例えば、診断時にほぼリアルタイムに処理されることが必要な場合、装置内部のユニットで処理するように分散先を制御させる。
【0122】
さらに、本実施形態にあっては、図2に示す如く、ネットワーク3にデータベース10を接続し、このデータベースに、診断する患者の氏名等の患者情報、日時、スキャン部位、過去の診断情報など、様々な必要情報を記録しておくようにしてもよい。診断装置2,8、汎用コンピュータ7,9、及び専用ワークステーション6は必要に応じて、診断する患者の情報を検査ID番号などをキーにしてデータベース10から取り込む手段を有する。これにより、各装置に記憶させる情報を少なくすることができるとともに、一元管理することができる。
【0123】
(第1の実施形態の変形例)
前述した第1の実施形態に係る変形例を図6、7に基づき説明する。これらの変形例は、診断アプリケーションを画像診断システム内のどこから操作するかの態様に関する。
【0124】
前述した第1の実施形態に係る画像診断システムでは、操作者が診断アプリケーションの実行を診断装置2から指令(操作)したが、本発明では、必ずしもこれに限定されない。例えば、操作者は、かかる実行指令(操作)を図1に示すネット上の汎用コンピュータ7から行なってもよいし、専用ワークステーション6から行なってもよい。
【0125】
図6には、そのような実行指令を操作者が診断装置外部の遠隔地に在る汎用コンピュータ7から行なう場合の、指令情報及びデータの転送処理を中心にその概要フローを示す。
【0126】
これを説明すると、操作者は汎用コンピュータ(汎用PC)7を操作し、表示メニューにしたがって、予め設定してある複数種の診断アプリケーションの中から所望の診断アプリケーションを起動させる。具体的には、コンピュータ内部のCPUは、操作信号を読み込み、この操作信号から所望の診断アプリケーションを判別する(ステップS31,S32)。
【0127】
この起動に伴う診断アプリケーションの実行指令は、前述した転送ルートCで示す如く、目的とする診断画像のデータを格納している診断装置2に転送される(ステップS33)。
【0128】
この指令を受けた診断装置2は、指定された診断アプリケーションの演算規模の大小、及び、インストール済みか否かを判断する(ステップS34,S35)。
【0129】
この結果、診断アプリケーションの演算規模が小さく且つ診断装置2内にインストール済みである場合、前述の如く、その診断装置2は自分に格納されている診断画像のデータを用いて診断アプリケーションを実行する(ステップS36)。演算された処理結果は、転送ルートCを介して外部の汎用コンピュータ7に返され、そのモニタに表示される(ステップS37)。
【0130】
上述の判断において、診断アプリケーションの演算規模が大きいか又は診断装置2内にインストールされていない場合、診断装置2は、その診断アプリケーションの実行指令と必要な診断画像のデータとを前述した転送ルートAを介して外部の専用ワークステーション6に転送する(ステップS38)。これにより、専用ワークステーション6により、指定された診断アプリケーションが実行され、所望の演算処理がなされる(ステップS39)。この処理結果は、前述した転送ルートBを通って汎用コンピュータ7に渡される(ステップS40)。
【0131】
このように診断装置2からは物理的に遠い場所、例えば医師の自宅に在る汎用コンピュータ7から所望の診断アプリケーションを自在に実行させることができ、その処理結果を自分の汎用コンピュータ7に得ることができる。これにより、操作者はこの画像診断システム内であれば、操作場所を制限されること無く、その操作端末にあたかも診断アプリケーション及び診断画像データが既に確保されているかの如く、それらの確保・非確保に気を使うこと無く、解析、計測などの処理を行なうことができる。したがって、操作能率が向上し、使い勝手にも優れたシステムを提供できる。
【0132】
なお、この変形例において、専用ワークステーションで実行させる必要の無い程度の診断アプリケーションについは、上述の診断装置2に代えて、汎用コンピュータ7に実行させることもできる。この場合には、転送ルートCを介して、診断装置2から汎用コンピュータ7に診断画像データのみを転送すればよい。
【0133】
図7には、操作者が診断装置外部の専用ワークステーション6から直接に実行指令を行なう場合の、指令情報及びデータの転送処理を中心にその概要フローを示す。
【0134】
一般的に、専用ワークステーションにおいて、そのモニタ及びキーボードなどを用いて診断アプリケーションを実行させることは、その高速演算性を担保する点から好ましくはない。通常、専用ワークステーションが直接に使用されるのは、その保守管理などのときである。
【0135】
しかしながら、システム上の特別の事情がある場合、機能的には、この専用ワークステーション6から診断アプリケーションの実行を指令することもできる。
【0136】
具体的には、汎用コンピュータ7のときと同様に、専用ワークステーション6にて所望の診断アプリケーションの実行を指令する(ステップS41、S42)。この実行指令の情報は転送ルートAを介して、目的の診断装置2に転送される(ステップS43)。
【0137】
この実行指令を受けた診断装置2は、前述と同様に、演算規模及びインストール済みか否かに応じて、処理実行先を切り分ける(分散する)(ステップS45、S47)。
【0138】
この切り分けの結果、演算規模小且つインストール済みのときには、診断装置2により前述の如く診断アプリケーションの実行による演算処理が行なわれ、その処理結果は転送ルートAを介して専用ワークステーション6に戻される(ステップS46、S47)。
【0139】
これに対し、上述の切り分け結果が演算規模大又はインストールされていないとなるときには、実行指令及び診断画像データが転送ルートA又はCを介して再度、専用ワークステーションに、又は、新たに汎用コンピュータ7に転送される(ステップS48)。これにより、専用ワークステーション6又は汎用コンピュータ7により所望の診断アプリケーションが実行される(ステップS49)。この実行に伴う所望演算処理の結果は専用ワークステーション6内にてそのまま表示されるか、又は、転送ルートBを介して汎用コンピュータ7から専用ワークステーション6に戻される(ステップS50)。
【0140】
このように、何らかの事情がある場合、専用ワークステーション6から診断アプリケーションの実行開始の操作をすることが可能である。これにより、操作上の自由度は高くなる。
【0141】
なお、別の変形例として、診断アプリケーション自体を、より効率的に実行可能なコンピュータ又は装置に転送可能に構成してもよい。上述してきた実施形態及びその変形例では、実行指令及び診断画像データを自在に転送するシステムを示したが、これに加え、診断アプリケーション自体を転送可能にするものである。一例として、汎用コンピュータ7から診断アプリケーションを起動させる場合を想定する。この場合、診断画像データを有している診断装置2が、別のスキャン(診断)又は演算処理に既に使用されており、且つ、汎用コンピュータ7にその診断アプリケーションが確保されていないときには、診断装置2の判断によって、例えばタイムシェアリング方式に基づき、保有する診断画像データ及び診断アプリケーションの両方を転送ルートCを介して汎用コンピュータ7に転送するという構成が提供される。この転送に拠って、診断装置2が既に使用中であっても、その装置1があたかも稼動していないかの如く、演算処理上の融通性の高い画像診断システムとなる。
【0142】
(第2の実施形態)
本発明に係る第2の実施形態を図8に基づき説明する。この実施形態は、ある診断装置における診断画像の生成処理の一部を外部の別の診断装置に委託する構成を有する。この構成は、前述した実施形態における「部分的外部委託処理」モードとは、委託先が診断装置である点が異なる。
【0143】
図8に示す画像診断システムは、診断装置としての超音波診断装置8及び12がネットワーク3を介して、相互にデータ通信が可能に接続されている。この2台の超音波診断装置8,12は共に同種の機能を有し、ここではBモード像の生成機能のみを図示している。
【0144】
一方の超音波診断装置2は前述した図2のものと同一である(但し、CFMモード像の生成機能の図示は省略している)。もう一方の超音波診断装置8は、超音波プローブ101と装置本体102を有する。装置本体102は、超音波受信器103、レシーバ104、BモードDSC105、データ合成器106、表示器107、及びインターフェース回路110を備え、それらのユニットは前述の装置2のものと同様に構成される((但し、CFMモード像の生成機能の図示は省略している)。
【0145】
一方の超音波診断装置2において、インターフェース回路32は、受信器22の出力、レシーバ23の出力、BモードDSC24の処理データ、及びデータ合成器の処理データをネットワーク3を介してもう一方の超音波診断装置8に転送可能になっている。これは、もう一方の超音波診断装置8についても同様で、そのインターフェース回路3は各部のデータをネットワーク3を介して一方の装置2に転送可能になっている。
【0146】
このため、一例として、一方の超音波診断装置2における受信器22の出力データ(エコーデータ)は、インターフェース回路32によりネットワーク3上に転送される。このデータは、転送ルートMを介して、もう一方の超音波診断装置8のインターフェース回路110により受信され、もう一方の装置側の受信器103の出力部(即ち、レシーバ104の入力部)に送られる。
【0147】
これにより、送られてきたエコーデータは、引き続きレシーバ104によって包絡線検波、エコーフィルタ処理、ゲイン補正などの処理に付される。
【0148】
この処理データは、転送ルートNで示す如く、インターフェース回路110により、ネットワーク3を介して元の診断装置2に送られ、さらに、そのインターフェース回路32を介してBモードDSC24に、元のレシーバ23の出力データとして送られる。これにより、元の診断装置2は、そのデータをあたかも最初から自前で処理したかの如くデータ合成器25に処理させ、表示器26に表示させる。
【0149】
したがって、この実施形態によれば、以下に例示する如く、従来には無い有効な効果を奏することができる。
【0150】
第1の態様として、ある診断装置にのみ特殊な機能を有する処理回路が在る場合がある。例えば、新規な機能のデジタルフィルタ(エコーフィルタ)、画像重畳処理、3次元再構築処理などがこれに該当する。これらの機能を具備する診断装置は、通常、病院内の特定の診断室にあることが多い。このようなときに、被検者を特定診断室に移動させることなく、その特定診断室に在る診断装置の高機能な処理回路のみを部分的に使うことができる。これにより、その高機能な処理を反映させた、描出能の高い画像を、被検者を動かさずに自動的に得ることができる。
【0151】
このように、比較的特殊な診断アプリケーションに対して、方々の診断装置からアクセスしてその診断アプリケーションを実行することができる。したがって、様々な高機能の演算処理を有する診断装置をむやみに増やす必要も無くなり、画像シーケンス全体として、その構築及び運用に関するコストを抑制することができる。
【0152】
第2の態様は、メインテナンス又は故障箇所の探索に関する。例えば、ある診断装置又はその画像が不調となり、故障箇所(回路基板)を特定できない場合に、別の正常に作動している診断装置の例えばレシーバにその信号処理を委ねる。
これにより、画像が正常になれば、その診断装置の故障箇所はレシーバである可能性が非常に高くなる。画像が改善しないときは、委ねる処理部位を順送りにシフトさせることで、故障箇所の確率の最も高い箇所(回路基板)を探すことができる。
【0153】
ゆえに、メインテナンスや修理箇所を突き止めるために、サービスマンが種々の回路基板を差し替えてチェックしなければならないといった、煩わしい作業を省力化できる。操作者が探索した画像情報をサービスマンにそのまま伝えるだけで、故障箇所を最終的に確定でき、迅速に修理を終えることが可能になる。
【0154】
とくに、ネットワークを利用して病院外の遠隔地、例えばサービスセンタなどにデータ転送することで、不良な回路基板をチェックすることができるメリットは大きい。サービスセンタに居ながら修理箇所を突き止めることができるので、サービスマンが現場に持参すべき回路基板を予め特定でき、より迅速で低コストの修理サービスを提供できるようになる。
【0155】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態を図9に基づき説明する。この実施形態は、診断アプリケーションの課金機能に関する。
【0156】
図9に示す画像診断システムは、前述した図2に記載のものと同等の構成に加え、専用ワークステーション6に課金システム6Aを備える。
【0157】
この専用ワークステーション6は、診断装置2,8及び汎用コンピュータ7,9に格納する診断アプリケーションよりも演算規模が大きいアプリケーションを予め記憶している。そして、外部装置2,8,7,9からダウンロードの要請がオンラインであった場合、希望の診断アプリケーションをネットワーク3を介して外部装置に転送可能になっている。
【0158】
課金システム6Aは、例えばソフトウエア処理として構成される。このシステム6Aは、診断アプリケーションのダウンロードの状況を、その頻度や時間をカウントすると共に、そのカウント量、診断アプリケーションの種類などに応じて課金額を計算する。この課金額に基づいて、管理者は書類やオンラインでその診断アプリケーションの使用料を徴収する。これにより、オンラインで接続された診断装置や汎用コンピュータをクライアントとし、専用ワークステーションをサーバとした、診断アプリケーションのレンタル業が可能になる。
【0159】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態を図10に基づき説明する。この実施形態は、診断画像のデータ生成処理に対する課金機能に関する。
【0160】
図10に示す画像診断システムのうち、専用ワークステーション6は例えばデータ処理センタSTに設置され、データ処理業者の管理下にある。このワークステーション6は前述したと同様に、診断装置2,8及び汎用コンピュータ7,9にネットワーク3を介して接続されている。これにより、前述した各実施形態の如く、専用ワークステーション6は診断装置又は汎用コンピュータから委託された、所望の診断アプリケーションによる演算処理(解析、計測など)、又は、診断画像データへの生成処理(Bモード像生成、CFMモード像生成など)を実行して、その処理結果を診断装置又は汎用コンピュータに送り返すことができる。
【0161】
専用ワークステーション6には、更に、それらの処理に対する課金額を計算する課金システム6Bがソフトウエア的に構築されている。課金システム6Bは例えば処理時間に応じて従量制で課金額を計算する。勿論、定額性で課金するようにしてもよい。
【0162】
例えば診断装置2からデータ処理センタSTの専用ワークステーション6にエコーデータをRF信号のまま転送し、その後の画像データまでの処理を委託する。専用ワークステーション6では、診断装置2よりも高機能のデータ生成処理を施して診断画像を生成する。この画像データは再びオンラインで診断装置2に戻され、その表示器に表示される。データ処理センタSTでは、このときの処理に対して課金が行なわれる。これにより、データ処理業が成立する。
【0163】
上述した各実施形態は単なる例示であって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて決まるもので、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様のものを実施することができる。例えば、診断装置は超音波診断装置に限られず、X−CT、MRI装置などであってもよい。
【0164】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、診断画像を生成するまでに必要な処理及び当該診断画像に基づく演算の処理の少なくとも一方の処理をその内容に応じて診断装置の処理手段又はこの装置の外部の処理手段に分散させて実行させるので、操作者は処理場所、診断アプリケーションの有無、記憶容量などの条件を特別に意識することなく、すなわち、従来の煩わしい気遣い無用の状態で、どの遠隔の場所(ワークステーション、コンピュータの位置)からでも、所望の処理を確実かつ迅速に行なうことができる。
【0165】
とくに、診断装置として超音波診断装置を採用したときには、この装置固有の小形で軽量、しかも製造コストが比較的安価であるという特質を損なうことなく、描出能の優れた診断画像や、精度の高い解析、計測、及び再構成データを提供するシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る、超音波診断装置を診断装置として組み込んだ画像診断システムの概略ブロック図。
【図2】この画像診断システムにおける演算処理の実行指令及び診断画像データの転送ルートを説明する図。
【図3】この画像診断システムにより実行される、信号処理の部分的外部委託及び演算処理(診断アプリケーション)に対する装置内外への切り分け(分散)の手順を説明する概略フローチャート。
【図4】図3の手順の一部を成す部分的フローチャート。
【図5】図3の手順の他の一部を成す部分的フローチャート。
【図6】診断アプリケーションを汎用コンピュータから操作するときの手順の概略を説明するフローチャート。
【図7】診断アプリケーションを専用ワークステーションから操作するときの手順の概略を説明するフローチャート。
【図8】第2の実施形態に係る画像診断システムのブロック図。
【図9】第3の実施形態に係る、データ処理に対する課金機能を備えた画像診断システムのブロック図。
【図10】第4の実施形態に係る、データ処理に対する課金機能を備えた画像診断システムのブロック図。
【符号の説明】
1 画像診断システム
2、8 超音波診断装置(診断装置、モダリティ)
3 ネットワーク
4,5 インターフェース回路
6 専用ワークステーション
6A,6B 課金システム
7、9 汎用コンピュータ
11 装置本体
12 超音波プローブ
22 受信器
23 レシーバ
24 BモードDSC
25 データ合成器
26 表示器
27 ドプラ処理器
28 イメージメモリ
29 メモリ/ハードディスク
30 アプリ用演算器
Claims (21)
- 超音波信号を被検体に照射することで得られたエコー信号から前記被検体の診断画像を生成する超音波診断装置において、
前記エコー信号から前記診断画像を生成するまでに必要な処理及び当該診断画像に基づく演算の処理の少なくとも一方を処理する処理手段と、
前記少なくとも一方の処理を前記超音波診断装置の外部の処理手段に分散させて実行させる分散実行手段と、
を備え、
前記少なくとも一方の処理を実行するアプリケーションソフトウェアがインストールされている場合には、前記超音波診断装置の前記処理手段は、前記少なくとも一方の処理を実行し、
前記少なくとも一方の処理を実行するアプリケーションソフトウェアがインストールされていない場合には、前記分散実行手段は、前記外部の処理手段に前記少なくとも一方の処理を分散させて実行させる、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1記載の超音波診断装置において、
前記超音波診断装置に前記アプリケーションソフトウェアがインストールされているか否かを判断する判断手段と、
入力操作に応じて前記アプリケーションソフトウェアの選択信号を生成する入力手段と、をさらに備え、
前記判断手段は、前記選択信号に基づいて前記アプリケーションソフトウェアがインストールされているか否かを判断する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1記載の超音波診断装置において、前記処理手段によって処理される前記少なくとも一方の処理は前記エコー信号から前記診断画像を生成するまでに必要な処理であり、前記分散実行手段は、前記処理に供する前記エコー信号由来のデータを前記外部の処理手段に転送する転送手段を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
- 請求項3記載の超音波診断装置において、前記エコー信号由来のデータは前記診断画像を生成する前の段階のデータであって、このエコー信号に基づくRF(高周波)データ又は検波後の実数部及び虚数部から成る複素数データであることを特徴とする超音波診断装置。
- 請求項3記載の超音波診断装置において、前記エコー信号由来のデータは、表示される輝度階調よりも高いビット数の情報量を有する前記エコー信号に基づく輝度データであることを特徴とする超音波診断装置。
- 請求項3記載の超音波診断装置において、前記転送手段は、ネットワーク環境における唯一の識別情報を前記データに添付して転送する手段であることを特徴とした超音波診断装置。
- 請求項1記載の超音波診断装置において、前記処理に必要なアプリケーションソフトウェア及びこの処理に供する前記エコー信号由来のデータを装置外部から前記内部の信号処理手段に取り込む手段を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
- 超音波信号を被検体に照射することで得られたエコー信号から前記被検体の診断画像を生成する超音波診断装置において、
前記エコー信号をそのビデオ信号に生成するための1つ以上の処理器を含む信号生成手段と、
前記1つ以上の処理器における少なくとも1つの処理器の出力信号を、その後段の1つ以上の処理器の機能を代替する装置外部の処理器に通信手段を介して送る出力手段と、
この装置外部の処理器で処理されたデータを、通信手段を介して取り込む入力手段と、
この入力手段により取り込まれたデータから前記診断画像を生成する画像生成手段と、
を備え、
前記後段の1つ以上の処理器で行う処理を実行するアプリケーションソフトウェアがインストールされている場合には、前記出力手段は、前記出力信号を前記後段の1つ以上の処理器に送り、
前記後段の1つ以上の処理器で行う処理を実行するアプリケーションソフトウェアがインストールされていない場合には、前記出力手段は、前記出力信号を前記装置外部の処理器に送り、
前記画像生成手段は、前記入力手段により取り込まれたデータ、または前記後段の1つ以上の処理器で処理されたデータから前記診断画像を生成する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 超音波信号を被検体に照射することで得られたエコー信号から前記被検体の診断画像を生成する複数の超音波診断装置と、この複数の超音波診断装置を通信可能に相互接続したネットワークとを備えた画像診断システムであって、
前記超音波診断装置の各々は、前記診断画像を生成する前段階にて処理した前記エコー信号に関するデータ又は前記診断画像を用いて演算したデータの処理を実行するアプリケーションソフトウェアが自装置にインストールされている場合には、その処理を自装置で行い、前記アプリケーションソフトウェアが自装置にインストールされていない場合には、前記アプリケーションソフトウェアがインストールされている別の超音波診断装置に前記ネットワークを介して送信する、
ことを特徴とする画像診断システム。 - 請求項9記載の画像診断システムにおいて、前記データは、前記エコー信号に基づくRF(高周波)データ又は検波後の実数部及び虚数部から成る複素数データであることを特徴とする画像診断システム。
- 請求項9記載の画像診断システムにおいて、前記データは、表示される輝度階調よりも高いビット数の情報量を有する前記エコー信号に基づく輝度データであることを特徴とする画像診断システム。
- 請求項9記載の画像診断システムにおいて、前記ネットワークに接続された前記診断画像に付随する情報を記憶したデータベースを備え、前記超音波診断装置は、前記データベースから前記診断情報に関する付随情報を前記ネットワークを介して取り込み可能な取込手段を有したことを特徴とする画像診断システム。
- 被検体の診断画像を生成する診断装置と、前記診断画像に関する処理を実行可能な処理装置とをネットワークを介して相互に通信可能に接続した画像診断システムであって、
前記診断装置は、前記診断画像に関する処理を実行するアプリケーションソフトウェアが自診断装置にインストールされている場合は自診断装置でその処理を実行する一方、前記アプリケーションソフトウェアが自診断装置にインストールされていない場合にその処理を前記処理装置に実行させるため、前記処理に関わる情報を前記診断装置及び前記処理装置との間で前記ネットワークを介して相互に伝達可能な通信手段を備えたことを特徴とする画像診断システム。 - 請求項13記載の画像診断システムにおいて、前記診断装置は、超音波信号を被検体に照射することで得られたエコー信号から前記診断画像を生成する複数の超音波診断装置から成ることを特徴とする画像診断システム。
- 請求項14記載の画像診断システムにおいて、前記通信手段は、前記エコー信号から前記診断画像のビデオ信号を得るまでの途中におけるデータのその後の一部の処理を前記超音波診断装置から前記処理装置に委託する委託手段と、この処理装置で処理されたデータを当該処理装置から前記超音波診断装置に返送させる返送手段とを備えたことを特徴とする画像診断システム。
- 請求項13記載の画像診断システムにおいて、前記通信手段は、前記診断画像を用いた演算処理を前記超音波診断装置から前記処理装置に委託するか否かを判断する判断手段と、この判断結果に応じて前記演算処理を前記超音波診断装置内の処理回路又は前記外部の処理装置に実行させる実行手段とを備えたことを特徴とする画像診断システム。
- 請求項16記載の画像診断システムにおいて、前記演算処理が前記処理装置で実行されたときには、この実行に拠る処理データを当該処理装置から前記超音波診断装置に返送させる返送手段とを備えたことを特徴とする画像診断システム。
- 請求項17記載の画像診断システムにおいて、前記実行手段は、前記演算処理のアプリケーションソフトを、前記診断画像を取得する前後の何れかにおいて操作者に選択させる手段を備えたことを特徴とする画像診断システム。
- 請求項16乃至18の何れか一項に記載の画像診断システムにおいて、前記判断手段は、前記演算処理に必要な演算量の大小、この演算処理に要する時間、この演算処理に使用するアプリケーションソフトが前記超音波診断装置又は前記処理装置の何れにインストールされているかの情報のうちの少なくとも1項目に基づいて、当該演算処理を前記超音波診断装置内又は前記処理装置の何れで行なうか判断する手段であることを特徴とした画像診断システム。
- 請求項14乃至19の何れか一項に記載の画像診断システムにおいて、前記処理装置は、前記演算処理の実行を担う専用コンピュータ及び前記演算処理を実行可能な汎用コンピュータのうちの少なくとも一方から成ることを特徴とする画像診断システム。
- 請求項14乃至19の何れか一項に記載の画像診断システムにおいて、前記超音波診断装置及び前記外部の処理装置のそれぞれは、前記演算処理を担うアプリケーションソフトをそのインストール場所に関わらず起動させるソフト起動手段を有したことを特徴とする画像診断システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000072561A JP4574785B2 (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | 超音波診断装置および画像診断システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000072561A JP4574785B2 (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | 超音波診断装置および画像診断システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001258888A JP2001258888A (ja) | 2001-09-25 |
JP4574785B2 true JP4574785B2 (ja) | 2010-11-04 |
Family
ID=18590944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000072561A Expired - Fee Related JP4574785B2 (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | 超音波診断装置および画像診断システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4574785B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4664479B2 (ja) | 2000-11-01 | 2011-04-06 | 株式会社東芝 | 超音波診断装置 |
US7418480B2 (en) * | 2001-10-25 | 2008-08-26 | Ge Medical Systems Global Technology Company, Llc | Medical imaging data streaming |
AU2003278463A1 (en) * | 2002-12-09 | 2004-06-30 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Distributed medical imaging system |
JP4328148B2 (ja) * | 2003-07-22 | 2009-09-09 | ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー | 超音波診断装置の起動方法および超音波診断装置 |
US7457672B2 (en) * | 2003-09-10 | 2008-11-25 | General Electric Company | Method and apparatus for exporting ultrasound data |
US7955264B2 (en) * | 2004-07-07 | 2011-06-07 | General Electric Company | System and method for providing communication between ultrasound scanners |
JP2006055511A (ja) * | 2004-08-23 | 2006-03-02 | Aloka Co Ltd | 超音波診断装置 |
JP4496943B2 (ja) * | 2004-11-30 | 2010-07-07 | 日本電気株式会社 | 病理診断支援装置、病理診断支援プログラム、病理診断支援装置の作動方法、及び病理診断支援システム |
JP2009077959A (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-16 | Toshiba Corp | 超音波画像診断装置およびその制御プログラム |
JP6058330B2 (ja) * | 2011-11-07 | 2017-01-11 | 東芝メディカルシステムズ株式会社 | 超音波診断装置 |
JP2013152506A (ja) * | 2012-01-24 | 2013-08-08 | Hitachi Ltd | コンピュータ断層撮影方法及びコンピュータ断層撮影システム |
US20180143747A1 (en) * | 2015-05-19 | 2018-05-24 | Mitsubishi Electric Corporation | User interface device and method for displaying screen of user interface device |
CN114062507A (zh) * | 2021-11-10 | 2022-02-18 | 复旦大学 | 一种基于复累积量分析的超高分辨超声成像方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09122125A (ja) * | 1995-09-01 | 1997-05-13 | Fujitsu Ltd | 超音波モジュールおよび超音波診断システム |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3366726B2 (ja) * | 1994-05-09 | 2003-01-14 | アロカ株式会社 | 超音波三次元データ収集装置 |
JPH09322892A (ja) * | 1996-06-05 | 1997-12-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 超音波診断装置 |
-
2000
- 2000-03-15 JP JP2000072561A patent/JP4574785B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09122125A (ja) * | 1995-09-01 | 1997-05-13 | Fujitsu Ltd | 超音波モジュールおよび超音波診断システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001258888A (ja) | 2001-09-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6158918B2 (ja) | リモートディスプレイ端末のために設定される超音波画像ディスプレイ | |
JP4664479B2 (ja) | 超音波診断装置 | |
JP5148094B2 (ja) | 超音波診断装置、医用画像処理装置及びプログラム | |
US7356178B2 (en) | System and method for improved multiple-dimension image displays | |
US20040077952A1 (en) | System and method for improved diagnostic image displays | |
JP6736864B2 (ja) | 超音波画像診断装置 | |
JP4574785B2 (ja) | 超音波診断装置および画像診断システム | |
US20120108960A1 (en) | Method and system for organizing stored ultrasound data | |
WO2014148644A1 (ja) | 超音波診断装置及びその制御プログラム | |
JP5835903B2 (ja) | 超音波診断装置 | |
JP5417048B2 (ja) | 超音波診断装置、及び超音波診断プログラム | |
JP2006508760A (ja) | 分散医用イメージングシステム | |
JP2011255165A (ja) | 画像診断装置、超音波診断装置及び医用画像表示装置 | |
EP2253275A1 (en) | Ultrasonic diagnostic apparatus, ultrasonic image processing apparatus and ultrasonic image processing method | |
US20130253321A1 (en) | Ultrasonic diagnostic apparatus, image processing apparatus, and image processing method | |
JP6956483B2 (ja) | 超音波診断装置、及び走査支援プログラム | |
US20130116563A1 (en) | Ultrasonic diagnostic apparatus | |
JP4693433B2 (ja) | 超音波診断装置 | |
JP5566300B2 (ja) | 超音波診断装置、超音波診断装置の信号処理方法 | |
US20110055148A1 (en) | System and method for reducing ultrasound information storage requirements | |
US20060116577A1 (en) | Direct image measurement editing mode for ultrasound reports | |
CN111601553B (zh) | 具有诊断检查的组织特定预设的超声成像系统 | |
JP6151018B2 (ja) | 医用情報管理装置 | |
JP2006280640A (ja) | 超音波診断装置 | |
JP4564130B2 (ja) | 超音波画像診断装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070309 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100305 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100330 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100527 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100727 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100819 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |